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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-03-24
(45)【発行日】2022-04-01
(54)【発明の名称】シート部材ホルダ及びその製造方法
(51)【国際特許分類】
   A47F 5/12 20060101AFI20220325BHJP
   A47F 5/10 20060101ALI20220325BHJP
   B42D 17/00 20060101ALI20220325BHJP
【FI】
A47F5/12
A47F5/10 C
B42D17/00 Z
【請求項の数】 5
(21)【出願番号】P 2018058031
(22)【出願日】2018-03-26
(65)【公開番号】P2019166252
(43)【公開日】2019-10-03
【審査請求日】2021-03-23
(73)【特許権者】
【識別番号】390005463
【氏名又は名称】ヤマト・インダストリー株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100108947
【弁理士】
【氏名又は名称】涌井 謙一
(74)【代理人】
【識別番号】100117086
【弁理士】
【氏名又は名称】山本 典弘
(74)【代理人】
【識別番号】100124383
【弁理士】
【氏名又は名称】鈴木 一永
(74)【代理人】
【識別番号】100173392
【弁理士】
【氏名又は名称】工藤 貴宏
(74)【代理人】
【識別番号】100189290
【弁理士】
【氏名又は名称】三井 直人
(72)【発明者】
【氏名】市川 博教
【審査官】田村 惠里加
(56)【参考文献】
【文献】登録実用新案第3156947(JP,U)
【文献】登録実用新案第3110763(JP,U)
【文献】特開2005-304733(JP,A)
【文献】登録実用新案第3193668(JP,U)
【文献】実公平06-015709(JP,Y2)
【文献】米国特許出願公開第2014/0217047(US,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A47F 5/10,5/12
B42D 17/00
A47B 63/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
表面側又は裏面側が自立手段に取付られる本体パネルと、前記本体パネルの表面側に装着され前記本体パネルとの間にシート部材収容部を形成するカバーパネルと、を備えるシート部材のホルダであって、以下の構成としたことを特徴とするシート部材ホルダ。
(1)前記カバーパネルは以下の構成を備える。
(a)前記シート部材を支えるカバー正面板
(b)前記カバー正面板の両端側に形成され、前記本体パネル側に突出する側部フラップ
(c)前記カバー正面板の下端側に形成され、前記本体パネル側に突出する底部フラップ
(2)前記本体パネルは以下の構成を備える。
(a)本体正面板
(b)前記本体正面板の両側に形成され、前記カバーパネル側に突出する立上り部
(c)前記立上り部に形成され、前記カバーパネルの前記側部フラップを係止する側部差し込み孔
(d)前記本体正面板の両側に形成されている前記立上り部の間に形成され、前記カバーパネルの前記底部フラップを係止する底部差し込み孔が形成された段部
(e)前記立上り部は、その両側部を頂部で連結してなり、裏面側に凹条部を有する一体の構造となっている。
(f)前記頂部に前記側部差し込み孔が形成されている。
(g)折罫を介して前記立上り部から外方へ伸びる方向に形成されている本体フラップ
(h)前記本体フラップは、前記折罫周りに前記本体正面板に対して回転自在に形成されている。
【請求項2】
表面側又は裏面側が自立手段に取付られる本体パネルと、前記本体パネルの表面側に装着されるカバーパネルを略垂直方向に複数個備え、前記カバーパネルと前記本体パネル又は他のカバーパネルとの間に、シート部材収容部を形成するシート部材のホルダであって、以下の構成としたことを特徴とするシート部材ホルダ。
(1)前記カバーパネルは以下の構成を備える。
(a)前記シート部材を支えるカバー正面板
(b)前記カバー正面板の両端側に形成され、前記本体パネル側に突出する側部フラップ
(c)前記カバー正面板の下端側に形成され、前記本体パネル側に突出する底部フラップ
(d)前記側部フラップの上側の高さH1は、下側の高さH2よりも高く形成した。
(2)前記本体パネルは以下の構成を備える。
(a)本体正面板
(b)前記本体正面板の両側に形成され、前記カバーパネル側に突出する立上り部
(c)前記立上り部には前記カバーパネルの前記側部フラップを係止する複数の側部差し込み孔が略垂直方向に所定間隔を空けて形成されている
(d)前記本体正面板の両側に形成されている前記立上り部の間に、前記カバーパネルの前記底部フラップを係止する底部差し込み孔が形成された段部が、略垂直方向に所定間隔を空けて複数形成されている。
【請求項3】
以下の構成をさらに備える請求項2記載のシート部材ホルダ。
(2)前記本体パネルは以下の構成をさらに備える。
(e)前記立上り部は、その両側部を頂部で連結してなり、裏面側に凹条部を有する一体の構造となっている。
(f)前記頂部に前記側部差し込み孔が形成されている。
(g)折罫を介して前記立上り部から外方へ伸びる方向に形成されている本体フラップ
(h)前記本体フラップは、前記折罫周りに前記本体正面板に対して回転自在に形成されている。
【請求項4】
以下の構成をさらに備える請求項1又は3記載のシート部材ホルダ。
(2)前記本体パネルは以下の構成をさらに備える。
(i)前記本体フラップを前記折罫周りに前記本体正面板に対して回転させて、前記本
体パネルの裏面側に前記本体フラップを係脱可能に重ねて取り付ける取付手段を前記本体フラップ及び前記本体正面板に設けた。
【請求項5】
表面側又は裏面側が自立手段に取付られる本体パネルと、前記本体パネルの表面側に装着され前記本体パネルとの間にシート部材収容部を形成するカバーパネルと、を備えるシート部材のホルダの製造方法であって、以下の構成としたことを特徴とするシート部材ホルダの製造方法。
(1)前記カバーパネルは以下のようにして形成される。
(a)前記シート部材を支えるカバー正面板の両側に、側部折罫を介して側部フラップが形成され、前記カバー正面板の下端部に底部折罫を介して底部フラップが形成されてなる一体の平板状で樹脂製のカバー基板を成形する。
(b)前記カバー基板の両側部フラップ及び前記底部フラップを前記各折罫で折り、前記基板の裏面側に屈曲して前記カバーパネルを形成する。
(2)前記本体パネルは以下のようにして形成される。
(a)本体正面板の両側に、表面側に突出する立上り部が形成され、前記立上り部の頂部に前記カバーパネルの前記側部フラップを係止する側部差し込み孔が形成され、本体折罫を介して前記立上り部から外方へ伸びる方向に本体フラップが形成され、前記本体正面板の両側に形成されている前記立上り部の間に、前記カバーパネルの前記底部フラップを係止する底部差し込み孔を形成した段部が形成されてなる一体で樹脂製の本体パネルを成形する。
(3)前記本体パネルの前記表面側に前記カバーパネルを配置して、前記カバーパネルの前記側部フラップの先端部を前記本体パネルの前記側部差し込み孔に係止し、前記カバーパネルの前記底部フラップの先端部を前記本体パネルの底部差し込み孔に係止して、前記シート部材ホルダを構成する。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、パンフレット等のシート部材を収容して展示するシート部材ホルダ及びその製造方法に関する。
【背景技術】
【0002】
各種事業の店舗、営業所や展示場等において、パンフレット、カタログ等を陳列、展示するスタンド、ラック等が種々提案されている。パンフレット、カタログ等を陳列、展示する従来のスタンド、ラックでは、例えば特許文献1、2に示すような鋼材を屈曲して形成した収納枠を採用し、その収納枠にパンフレット、カタログ等を配置している(特許文献1の図1、特許文献2の図1図5図6参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【文献】実用新案登録第3196998号
【文献】実用新案登録第3110151号
【文献】特開平8-244390号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
特許文献1、2で採用されている鋼材を屈曲して形成した収納枠にパンフレット、カタログ等を配置した場合、時間の経過とともにパンフレット、カタログ等の上端部が前方側に折れ曲がることがあり、見栄えが悪くなる。また、時間の経過とともに退色が生じるが、パンフレット、カタログ等の鋼材で隠れている部分(あるいは鋼材と接触している部分)と、隠れていない部分(あるいは鋼材と接触していない部分)との間の色褪せの相違が顕著となり、このような場合もパンフレット、カタログ等の見栄えが悪くなる。
【0005】
このような課題を解決するため、特許文献3には、枚葉物の先端部分が倒れ、折れ曲がることを防止し、枚葉物を見栄えよく掲示する枚葉物ホルダ及び枚葉物立て装置が提案されている。
【0006】
この他、他の構造や手法によるパンフレット等のシート部材を収容して展示するシート部材ホルダ及びその製造方法の提案が望まれている。
【0007】
この発明は、パンフレット等のシート部材の折れ曲がりを防止するシート部材ホルダ及びその製造方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
請求項1の発明は、
表面側又は裏面側が自立手段に取付られる本体パネルと、前記本体パネルの表面側に装着され前記本体パネルとの間にシート部材収容部を形成するカバーパネルと、を備えるシート部材のホルダであって、以下の構成としたことを特徴とするシート部材ホルダである。
(1)前記カバーパネルは以下の構成を備える。
(a)前記シート部材を支えるカバー正面板
(b)前記カバー正面板の両端側に形成され、前記本体パネル側に突出する側部フラップ
(c)前記カバー正面板の下端側に形成され、前記本体パネル側に突出する底部フラップ
(2)前記本体パネルは以下の構成を備える。
(a)本体正面板
(b)前記本体正面板の両側に形成され、前記カバーパネル側に突出する立上り部
(c)前記立上り部に形成され、前記カバーパネルの前記側部フラップを係止する側部差し込み孔
(d)前記本体正面板の両側に形成されている前記立上り部の間に形成され、前記カバーパネルの前記底部フラップを係止する底部差し込み孔が形成された段部
(e)前記立上り部は、その両側部を頂部で連結してなり、裏面側に凹条部を有する一体の構造となっている。
(f)前記頂部に前記側部差し込み孔が形成されている。
(g)折罫を介して前記立上り部から外方へ伸びる方向に形成されている本体フラップ
(h)前記本体フラップは、前記折罫周りに前記本体正面板に対して回転自在に形成されている。
【0009】
請求項6の発明は、
表面側又は裏面側が自立手段に取付られる本体パネルと、前記本体パネルの表面側に装着され前記本体パネルとの間にシート部材収容部を形成するカバーパネルと、を備えるシート部材のホルダの製造方法であって、以下の構成としたことを特徴とするシート部材ホルダの製造方法である。
(1)前記カバーパネルは以下のようにして形成される。
(a)前記シート部材を支えるカバー正面板の両側に、側部折罫を介して側部フラップが形成され、前記カバー正面板の下端部に底部折罫を介して底部フラップが形成されてなる一体の平板状で樹脂製のカバー基板を成形する。
(b)前記カバー基板の両側部フラップ及び前記底部フラップを前記各折罫で折り、前記基板の裏面側に屈曲して前記カバーパネルを形成する。
(2)前記本体パネルは以下のようにして形成される。
(a)本体正面板の両側に、表面側に突出する立上り部が形成され、前記立上り部の頂部に前記カバーパネルの前記側部フラップを係止する側部差し込み孔が形成され、本体折罫を介して前記立上り部から外方へ伸びる方向に本体フラップが形成され、前記本体正面板の両側に形成されている前記立上り部の間に、前記カバーパネルの前記底部フラップを係止する底部差し込み孔を形成した段部が形成されてなる一体で樹脂製の本体パネルを成形する。
(3)前記本体パネルの前記表面側に前記カバーパネルを配置して、前記カバーパネルの前記側部フラップの先端部を前記本体パネルの前記側部差し込み孔に係止し、前記カバーパネルの前記底部フラップの先端部を前記本体パネルの底部差し込み孔に係止して、前記シート部材ホルダを構成する。
【発明の効果】
【0010】
この発明によれば、パンフレット等のシート部材の折れ曲がりを防止するシート部材ホルダ及びその製造方法を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0011】
図1】本発明のシート部材ホルダを構成するカバーパネルの一例であって、表面側の斜視図である。
図2図1図示のカバーパネルの(a)正面図、(b)背面図、(c)右側面図、(d)左側面図、(e)平面図、(f)底面図である。
図3図1図示のカバーパネルにおいて、側部フラップ及び底部フラップを折り曲げた状態の一例であって、裏面側の斜視図である。
図4図3図示のカバーパネルの(a)正面図、(b)背面図、(c)右側面図、(d)左側面図、(e)平面図、(f)底面図である。
図5】本発明のシート部材ホルダを構成する本体パネルの一例であって、表面側の斜視図である。
図6図5図示の本体パネルの(a)正面図、(b)背面図、(c)右側面図、(d)左側面図、(e)平面図、(f)底面図である。
図7図5図示の本体パネルにおいて、本体フラップを折り曲げた状態の一例であって、表面側の斜視図である。
図8図7図示の本体パネルの(a)正面図、(b)背面図、(c)右側面図、(d)左側面図、(e)平面図、(f)底面図である。
図9】本発明のシート部材ホルダの一例を表す斜視図であって、(a)組立前の状態、(b)組立後の状態を表す。
図10図9に続き、本発明のシート部材ホルダの一例であって、(a)正面図、(b)背面図、(c)右側面図、(d)左側面図、(e)平面図、(f)底面図である。
図11】本発明のシート部材ホルダをカタログスタンドに取り付ける一例を表す斜視図であって、(a)組立前の状態、(b)組立後の状態を表す。
図12図11に続き、本発明のシート部材ホルダをカタログスタンドに取り付ける一例であって、(a)正面図、(b)背面図、(c)右側面図、(d)左側面図、(e)平面図、(f)底面図である。
図13】本発明のシート部材ホルダをカタログスタンドに取り付ける他の例を表す図であって、(a)組立前の状態の平面図で一部を省略した図、(b)組立後の状態の平面図で一部を省略した図、(c)組立前の状態の斜視図、(d)組立後の状態の斜視図。
図14図13に続き、本発明のシート部材ホルダをカタログスタンドに取り付ける他の例であって、(a)正面図、(b)背面図、(c)右側面図、(d)左側面図、(e)平面図、(f)底面図である。
図15】(a)本発明のシート部材ホルダをカタログスタンドに取り付ける他の例を表す斜視図である。(b)A部分の拡大図である。
図16図15に示す取付例において、本発明のシート部材ホルダを複数組み合わせる状態で、カバーパネルの一部を省略した図である。
図17】本発明のシート部材ホルダに形成されるシート部材収容部にシート部材が収容される状態の一例であって、(a)斜視図、(b)一部を省略した側面図である。
【発明を実施するための形態】
【0012】
以下、添付図面を参照して、本発明の実施形態の一例を説明する。
【0013】
[シート部材ホルダ]
本実施形態のシート部材ホルダ23は、各種事業の店舗、営業所や展示場等において、シート状に形成された種々のシート部材31を陳列、展示するためのいわゆるカタログスタンド、ラック、建物やパーテーションの壁、等の自立手段に着脱可能に取り付けられるホルダである。
【0014】
以下、本明細書において、シート部材31には、1枚のチラシ、カタログ、パンフレット等の冊子だけでなく、カーテン等のいわゆるファブリックの生地見本、カーペット、床材、壁材等の見本が含まれる。本実施形態のシート部材ホルダ23はこれら柔軟なシート部材31の収容に最適である。
【0015】
本実施形態のシート部材ホルダ23は、透明な樹脂材料から成形される本体パネル9とカバーパネル1とを備える。
【0016】
(カバーパネルの構成)
本実施形態のカバーパネル1は以下の構成を備える。
【0017】
(a)カバー正面板
真空成形、射出成形等の成形方法により、透明な樹脂材料を図1図2に示すような形状のカバー基板に成形して、シート部材31を支えるカバー正面板2が形成される。
【0018】
カバー正面板2の上端部には切欠開口部7が形成されている。これにより、図17に示すように、後述するシート部材収容部24にシート部材31が収容されている状態において、切欠開口部7に現れるシート部材31を指で摘まみやすく、取り出しやすい。
【0019】
また、カバー正面板2の左右上部に挿通孔8、8が形成されている。挿通孔8は、後述するシート部材ホルダ23を自立手段へ取り付ける際に使用される。
【0020】
(b)側部フラップ
図1図2に示すように、カバー正面板2の左右側端部に形成されている側部折罫3a、3aを介して、カバー正面板2の左右側端部から左右へ伸びる方向に連続して側部フラップ4、4が形成されている。
【0021】
側部フラップ4は、図3図4に示すように側部折罫3aでカバー正面板2の裏面2b側に折り曲げられて、図9に示すように本体パネル9側に突出する。
【0022】
側部フラップ4には、後述する側部差し込み孔12に係止する側部掛止部材が設けられている。
【0023】
本実施形態では、図1図4に示すように、側部フラップ4の上下側端部に形成され、斜め水平方向に伸びている爪用折罫3c、3cを介して、側部フラップ4の上下側端部から上下へ伸びる方向(カバー正面板2の上下方向)に連続して側部係止爪6a、6aが側部掛止部材として形成されている。このような側部係止爪6aを側部フラップ4の上下側端部ではなく、左右方向の端部側に形成してもよい。また、側部係止部材として爪のような突片だけでなく、例えば、側部差し込み孔12に嵌めることができる形状の突部を側部フラップ4に設ける構成とすることもできる。
【0024】
側部フラップ4の上端側の高さHは、下端側の高さHよりも高い。
【0025】
側部フラップ4と、後述する本体パネル9が備える側部差し込み孔12とは以下の対応関係となる。
【0026】
(1)側部係止爪6a、6aの長さを含めた側部フラップ4の長さをL図2)とし、本体パネル9が備える側部差し込み孔12の長さをL図6)としたとき、
長さL>長さL
とする。
【0027】
(2)側部係止爪6a、6aを、爪用折罫3c、3cを介して折り曲げた状態の側部フラップ4の長さをL図4)とし、本体パネル9が備える側部差し込み孔12の長さをL図6)としたとき、
長さL≦長さL<長さL
とする。
【0028】
(c)底部フラップ
図1図2に示すように、カバー正面板2の下端部に形成されている底部折罫3bを介して、カバー正面板2の下端部から下方へ伸びる方向に連続して底部フラップ5が形成されている。
【0029】
底部フラップ5は、図3図4に示すように底部折罫3bでカバー正面板2の裏面2b側に折り曲げられて、図9に示すように本体パネル9側に突出する。
【0030】
底部フラップ5には、後述する底部差し込み孔14に係止する底部掛止部材が設けられている。
【0031】
本実施形態では、図1図4に示すように、底部フラップ5の左右側端部に形成され、上下方向に伸びている爪用折罫3c、3cを介して、底部フラップ5の左右側端部から左右へ伸びる方向(カバー正面板2の左右方向)に連続して底部係止爪6b、6bが底部掛止部材として形成されている。このような底部係止爪6bを底部フラップ5の左右側端部ではなく、下方向の端部側に形成してもよい。また、底部係止部材として爪のような突片だけでなく、例えば、底部差し込み孔14に嵌めることができる形状の突部を底部フラップ5に設ける構成とすることもできる。
【0032】
底部フラップ5と、後述する本体パネル9が備える底部差し込み孔14とは以下の対応関係となる。
【0033】
(1)底部係止爪6b、6bの長さを含めた底部フラップ5の長さをL図2)とし、本体パネル9が備える底部差し込み孔14の長さをL図6)としたとき、
長さL>長さL
とする。
【0034】
(2)底部係止爪6b、6bを、爪用折罫3c、3cを介して折り曲げた状態の底部フラップ5の長さをL図4)とし、本体パネル9が備える底部差し込み孔14の長さをL図6)としたとき、
長さL≦長さL<長さL
とする。
【0035】
側部フラップ4、底部フラップ5は、後述するシート部材ホルダ23を自立手段へ取り付ける際に使用される。
【0036】
(本体パネルの構成)
本実施形態の本体パネル9は以下の構成を備える。
【0037】
(a)本体正面板
真空成形、射出成形等の成形方法により、透明な樹脂材料を図5図6に示すような形状の本体基板に成形して、本体正面板10が形成される。
【0038】
本体正面板10の上端部には切欠開口部19が形成されている。また、切欠開口部19の左右縁部には挿通孔20a、20aが設けられている。挿通孔20aは、後述するシート部材ホルダ23を自立手段へ取り付ける際に使用される。
【0039】
また、後述する本体フラップ17を本体折罫16周りに本体正面板10に対して回転させて、本体パネル9の裏面10b側に本体フラップ17を係脱可能に重ねて取り付ける取付手段として、係止孔22が本体正面板10の中央側左右の所定箇所に設けられている。係止孔22は、後述するシート部材ホルダ23を自立手段へ取り付ける際に使用される。
【0040】
本体正面板10の下端部は、下方に伸びる方向へ突出し、切欠開口部19に対応した大きさで形成されている。また、本体正面板10の下端部の左右縁部には挿通孔20b、20bが設けられている。挿通孔20bは、後述するシート部材ホルダ23を自立手段へ取り付ける際に使用される。
【0041】
(b)立上り部
立上り部11は、カバーパネル1側へ突出するように本体正面板10の左右両端側に形成される。
【0042】
図5図8に示す形態では、本体正面板10の左右両側であって、カバーパネル1側に向けて本体正面板10の表面10aから高さHを有するように突出する立上り部11が形成されている。
【0043】
また、立上り部11は、その両側部11b、11bを頂部11aで連結してなり、裏面側(本体正面板10の裏面2b側)に凹条部(すなわち空洞部)18を有する一体の構造となっている。凹条部18を有する立上り部11は、後述するシート部材ホルダ23を自立手段へ取り付ける際に使用される。
【0044】
(c)側部差し込み孔
側部差し込み孔12は立上り部11に形成され、カバーパネル1の側部フラップ4を係止する。側部差し込み孔12は、差し込むカバーパネル1の側部フラップ4の数に応じて所定数形成される。
【0045】
図5図8に示す形態では、立上り部11の頂部11aに所定の間隔を空けて、カバーパネル1の側部フラップ4を係止する側部差し込み孔12が略垂直方向(本体正面板10の上下方向)に5つ形成されている。側部差し込み孔12は、後述するシート部材ホルダ23を自立手段へ取り付ける際に使用される。
【0046】
(d)段部
段部13は、カバーパネル1の底部フラップ5を係止する底部差し込み孔14を備え、本体正面板10の両側に形成されている立上り部11、11の間に形成される。段部13は、カバーパネル1の数に応じて所定数形成される。
【0047】
図5図8に示す形態では、本体正面板10の両側に形成されている両立上り部11、11の間に所定の間隔を空けて、カバーパネル1の底部フラップ5を係止する底部差し込み孔14が形成された段部13が略垂直方向(本体正面板10の上下方向)に5つ形成されている。
【0048】
また、段部13の上端がカバーパネル1側に向けて本体正面板10の表面10a(すなわち段部13の下端)から高さHを有するように突出し、段部13の表面は上端から下端にかけて傾斜した形状となっている。
【0049】
底部差し込み孔14は段部13の上端側に形成されている。段部13、底部差し込み孔14は、後述するシート部材ホルダ23を自立手段へ取り付ける際に使用される。
【0050】
(e)小平板部
小平板部15は、立上り部11の外方に連続して形成される。小平板部15は、後述する本体フラップ17を本体折罫16で折り曲げるために形成されるものである。
【0051】
図5図8に示す形態では、両立上り部11、11の外方(本体正面板10の左右方向)に連続して形成され、本体正面板10の表面10aと略面一の小平板部15が形成されている。小平板部15は、後述するシート部材ホルダ23を自立手段へ取り付ける際に使用される。
【0052】
(f)本体フラップ
本体フラップ17は、本体折罫16を介して両立上り部11から外方へ伸びる方向に形成される。
【0053】
図5図8に示す形態では、本体折罫16を介して両小平板部15、15の外方(本体正面板10の左右方向)に連続し、本体折罫16周りに本体正面板10に対して少なくとも裏面10b側に回転自在な本体フラップ17、17が形成されている。
【0054】
両本体フラップ17の上端側には、切欠開口部19の左右縁部の挿通孔20a、20aに対応する挿通孔20c、20cが形成されている。
【0055】
両本体フラップ17の下端側には、本体正面板10の下端部の左右縁部の挿通孔20b、20bに対応する挿通孔20d、20dが形成されている。
【0056】
また、本体フラップ17を本体折罫16周りに本体正面板10に対して回転させて、本体パネル9の裏面10b側に本体フラップ17を係脱可能に重ねて取り付ける取付手段として、本体係止爪21が本体フラップ17に形成されている。本体フラップ17、挿通孔20c、20dは、後述するシート部材ホルダ23を自立手段へ取り付ける際に使用される。
【0057】
(シート部材ホルダの製造)
シート部材ホルダ23は、本体パネル9の表面10a側にカバーパネル1が装着されて製造される。
【0058】
カバーパネル1は以下のようにして形成される。
図1図2に示すように、シート部材31を支えるカバー正面板2の両側に、側部折罫3a、3aを介して側部フラップ4、4が形成され、カバー正面板2の下端部に底部折罫3bを介して底部フラップ5が形成されてなる一体の平板状で樹脂製のカバー基板を成形する。
【0059】
前記カバー基板の両側部フラップ4、4及び底部フラップ5を側部折罫3a、3a及び底部折罫3bで折り、前記カバー基板の裏面側(カバー正面板2の裏面2b側)に屈曲してカバーパネル1を形成する。
【0060】
本体パネル9は以下のようにして形成される。
図5図6に示すように、本体正面板10の両側に、表面10a側に突出する立上り部11が形成され、立上り部11の頂部11aにカバーパネル1の側部フラップ4を係止する側部差し込み孔12が形成され、立上り部11の側部11bの縁の外方に連続して小平板部15が形成され、本体折罫16を介して小平板部15の外方に連続して本体フラップ17、17が形成され、本体正面板10の両側に形成されている両立上り部11、11の間に、カバーパネル1の底部フラップ5を係止する底部差し込み孔14を形成した段部13が形成されてなる一体で樹脂製の本体パネル10を成形する。
【0061】
カバーパネル1を本体パネル9の表面10a側に装着する場合、カバーパネル1の両側部フラップ4を図3図4図9に示すように、本体パネル9側に突出するように側部折罫3a、3aでカバー正面板2の裏面2b側に折り曲げる。
【0062】
次に、側部フラップ4の長さがLからLとなるように側部係止爪6a、6aを、側部折罫3a、3aで折り曲げる。このとき、「側部フラップ4の長さ」L≦「本体パネル9が備える側部差し込み孔12の長さ」L<「側部係止爪6a、6aの長さを含めた側部フラップ4の長さ」Lとなるので、図9に示すように、側部差し込み孔12(凹条部18内)に側部フラップ4の先端部分を差し込み、側部係止爪6a、6aを爪用折罫3c、3cで折り曲げて、側部差し込み孔12の凹条部18側の開口縁に係止する。
【0063】
上記と並行して、底部フラップ5の長さがLからLとなるように底部係止爪6b、6bを、底部折罫3b、3bで折り曲げる。このとき、「底部フラップ5の長さ」L≦「本体パネル9が備える底部差し込み孔14の長さ」L<「底部係止爪6b、6bの長さを含めた底部フラップ5の長さ」Lとなるので、図9に示すように、底部差し込み孔14に底部フラップ5の先端部分を差し込み、底部係止爪6b、6bを爪用折罫3c、3cで折り曲げて、底部差し込み孔14の裏面側の開口縁に係止する。
【0064】
図2図4図10に示すように、側部フラップ4の上端側の高さHは、下端側の高さHよりも高い。そこで、本体パネル9の表面10側にカバーパネル1を装着すると、上端から下端にかけて傾斜したシート部材収容部24が形成される(図9(b)、図10(c)、(d)、図17)。
【0065】
図1図10に示す形態では、本体パネル9の表面10a側にカバーパネル1が略垂直方向(本体パネル9の上下方向)に5つ装着され、本体パネル9と各カバーパネル1との間にシート部材31を収容するシート部材収容部24が5つ形成されている。
【0066】
図17に示すように、シート部材収容部24にシート部材31を収容すると、側部フラップ4の上端側の高さHと下端側の高さHとによる上端から下端への傾斜に沿って、カバーパネル1の裏面2bと、本体パネル9の段部13の上端側の側面13a(図10)とによって保持される。そこで、シート部材31の折れ曲がりを防止することができる。
【0067】
以上のようにしてシート部材ホルダ23が製造される。本実施形態では、上述したように、カバー正面板2の上端部に切欠開口部7が形成されているので、切欠開口部7に現れるシート部材31を指で摘まみやすく、シート部材収容部24から取り出しやすいシート部材ホルダ23となっている。
【0068】
(シート部材ホルダの自立手段への取付)
(1)第一の取付例
[第一の取付例-1]
図11図12を参照して、本実施形態のシート部材ホルダ23の本体パネル9の裏面10b側を自立手段へ取り付けてシート部材展示装置25とする一例を説明する。
【0069】
図11図12に示す形態では、床面等に設置されるカタログスタンド26aを自立手段としている。カタログスタンド26aは枠状に形成されたフレーム27aを備えている。フレーム27aの間には、水平方向に伸びている板状の取付板28a、28b、28cが垂直方向に所定の間隔を空けて設けられ、各取付板の両端側には、シート部材ホルダ23を取り付けるための取付孔29、29が形成されている。
【0070】
(a)まず、上述したように、所定数のカバーパネル1の側部フラップ4を本体パネル9の側部差し込み孔12に差し込み、側部係止爪6a、6aを爪用折罫3c、3cで折り曲げ、側部差し込み孔12の凹条部18側の開口縁に係止し、底部フラップ5を底部差し込み孔14に差し込み、底部係止爪6b、6bを爪用折罫3c、3cで折り曲げ、底部差し込み孔14の裏面側の開口縁に係止してシート部材ホルダ23を形成する。
【0071】
(b)2つのシート部材ホルダ23を上下に配置し、上側のシート部材ホルダ23の本体正面板10の下端部の左右縁部の挿通孔20b、20bと、下側のシート部材ホルダ23の本体正面板10の切欠開口部19の左右縁部の挿通孔20a、20aを合わせる。
【0072】
(c)図11に示すように、各本体パネル9の凹条部18にカタログスタンド26aのフレーム27を嵌め込む。
【0073】
(d)図11に示すように、各本体フラップ17を本体折罫16周りに本体正面板10に対して回転させて折り曲げて、上側のシート部材ホルダ23の本体正面板10の切欠開口部19の縁部と本体フラップ17とでカタログスタンド26aの上部の取付板28aを挟み込む。
上部の取付板28aの取付孔29、29に、上側のシート部材ホルダ23の本体正面板10の切欠開口部19の左右縁部の挿通孔20a、20aと、両本体フラップ17の上端部の挿通孔20c、20cを合わせる。
このとき、ドライバー等の工具を挿通孔8、8に通しながら、位置を合わせた上部の取付板28aの取付孔29、29と、上側のシート部材ホルダ23の本体正面板10の切欠開口部19の左右縁部の挿通孔20a、20aと、両本体フラップ17の上端部の挿通孔20c、20cにネジ等の固定部材を取り付ける。
【0074】
(e)上側のシート部材ホルダ23の本体正面板10の下端部及び本体フラップ17と、下側のシート部材ホルダ23の本体正面板10の切欠開口部19の縁部及び本体フラップ17とでカタログスタンド26aの中間部の取付板28bを挟み込む。
中間部の取付板28bの取付孔29、29に、上側のシート部材ホルダ23の本体正面板10の下端部の左右縁部の挿通孔20b、20b及び両本体フラップ17の下端部の挿通孔20d、20dと、下側のシート部材ホルダ23の本体正面板10の切欠開口部19の左右縁部の挿通孔20a、20a及び両本体フラップ17の上端部の挿通孔20c、20cを合わせる。
このとき、ドライバー等の工具を挿通孔8、8に通しながら、位置を合わせた中間部の取付板28bの取付孔29、29と、上側のシート部材ホルダ23の本体正面板10の下端部の左右縁部の挿通孔20b、20b及び両本体フラップ17の下端部の挿通孔20d、20dと、下側のシート部材ホルダ23の本体正面板10の切欠開口部19の左右縁部の挿通孔20a、20a及び両本体フラップ17の上端部の挿通孔20c、20cにネジ等の固定部材を取り付ける。
【0075】
(f)下側のシート部材ホルダ23の本体正面板10の下端部と本体フラップ17とでカタログスタンド26aの下部の取付板28cを挟み込む。
下部の取付板28cの取付孔29、29に、下側のシート部材ホルダ23の本体正面板10の下端部の左右縁部の挿通孔20b、20bと、両本体フラップ17の下端部の挿通孔20d、20dを合わせる。
このとき、ドライバー等の工具を挿通孔8、8に通しながら、位置を合わせた下部の取付板28cの取付孔29、29と、下側のシート部材ホルダ23の本体正面板10の下端部の左右縁部の挿通孔20b、20bと、両本体フラップ17の下端部の挿通孔20d、20dにネジ等の固定部材を取り付ける。
【0076】
(g)各本体フラップ17に形成されている本体係止爪21を、図4に示すように本体正面板10に形成されている係止孔22に差し込み係止する。
【0077】
このような取付によって、カタログスタンド26aに2つのシート部材ホルダ23が固定されたシート部材展示装置25となる。
【0078】
[第一の取付例-2]
以下のようにして、カタログスタンド26aに2つのシート部材ホルダ23が固定されたシート部材展示装置25とすることもできる。
【0079】
(a)取付板28a、28b、28cの所定箇所にタップ加工を施して取付孔29を形成する。
【0080】
(b)上記で説明したようにして、各本体パネル9の凹条部18にカタログスタンド26aのフレーム27を嵌め込んだ後、各本体フラップ17を本体折罫16周りに本体正面板10に対して回転させて折り曲げて、上側のシート部材ホルダ23の本体正面板10の切欠開口部19の縁部と本体フラップ17とを重ね合わせながら取付板28aの表面に当接させる。このとき、取付板28aの取付孔29の位置に、上側のシート部材ホルダ23の本体正面板10の切欠開口部19の縁部の挿通孔20aと、本体フラップ17の挿通孔29cとを合わせて前記ネジ等の固定部材を取り付ける。
【0081】
(c)上側のシート部材ホルダ23の本体正面板10の下端部の左右縁部と本体フラップ17とを重ね合わせ、下側のシート部材ホルダ23の本体正面板10の切欠開口部19の縁部と本体フラップ17とを重ね合わせながら取付板28bの表面に当接させる。このとき、取付板28bの取付孔29の位置に、上側のシート部材ホルダ23の本体正面板10の下端部の左右縁部の挿通孔20b及び本体フラップ17の挿通孔20dと、下側のシート部材ホルダ23の本体正面板10の切欠開口部19の縁部の挿通孔20aと、本体フラップ17の挿通孔29cとを合わせて前記ネジ等の固定部材を取り付ける。
【0082】
(d)下側のシート部材ホルダ23の本体正面板10の下端部の左右縁部と本体フラップ17とを重ね合わせながら取付板28cの表面に当接させる。このとき、取付板28cの取付孔29の位置に、下側のシート部材ホルダ23の本体正面板10の下端部の左右縁部の挿通孔20bと本体フラップ17の挿通孔20dとを合わせて前記ネジ等の固定部材を取り付ける。
【0083】
なお、カタログスタンド26aの構成は任意であり、取付板28a等は垂直方向や斜め方向の構成であっても、シート部材ホルダ23を固定することができる。例えば、フレーム27aの間に水平方向に所定の間隔を空けて、垂直方向に伸びて形成されている板状や棒状の杆体、管体にもシート部材ホルダ23を取り付けることができる。
【0084】
この場合、上述したようにして、シート部材ホルダ23の本体正面板10の切欠開口部19の縁部と本体フラップ17とを重ね合わせながら前記杆体、前記管体に当接させるとともに、シート部材ホルダ23の本体正面板10の下端部の左右縁部と本体フラップ17とを重ね合わせながら前記杆体に当接させてネジ等の固定部材30を取り付けることになる。
【0085】
このように、シート部材ホルダ23は、図11図12に示すカタログスタンド26aの取付板28a、28b、28cだけでなく、その他、図示していない前記杆体、前記杆体等にも取り付けられるが、カタログスタンド26aに固定されるのであれば、フレーム27a等、取付場所は任意に設定可能である。
【0086】
(2)第二の取付例
図13図14を参照して、本実施形態のシート部材ホルダ23の本体パネル9の表面10a側を自立手段へ取り付けてシート部材展示装置25とする一例を説明する。
【0087】
この取付例では、シート部材ホルダ23を構成する本体パネル9には、上述した本体フラップ17は形成されていない。
【0088】
図13図14に示す形態では、床面等に設置されるカタログスタンド26bを自立手段としている。カタログスタンド26bは枠状に形成されたフレーム27bを備えている。また、このカタログスタンド26bでは、図11図12で示したカタログスタンド26aが備える取付板28a、28b、28cを省略している。
【0089】
(a)まず、上述したように、所定数のカバーパネル1の側部フラップ4を本体パネル9の側部差し込み孔12に差し込み、側部係止爪6a、6aを爪用折罫3cで折り曲げて、側部差し込み孔12の凹条部18側の開口縁に係止し、底部フラップ5を底部差し込み孔14に差し込み、底部係止爪6b、6bを爪用折罫3cで折り曲げて、底部差し込み孔14の裏面側の開口縁に係止してシート部材ホルダ23を形成する。
【0090】
(b)2つのシート部材ホルダ23を上下に配置し、上側のシート部材ホルダ23の本体正面板10の下端部と、下側のシート部材ホルダ23の本体正面板10の切欠開口部19を合わせる。
【0091】
(c)図13(a)に示すように、各シート部材23の本体フラップ17の端縁側17aを、フレーム27bの幅内の寸法でカットする。
図13(b)に示すように、フレーム27bの裏面に各シート部材ホルダ23の本体フラップ17の残余部分17b及び小平板部15を当接させて、上述したネジ、リベット等の固定部材を使用して、背面側からフレーム27bにシート部材ホルダ23を固定する。
【0092】
このような取付によって、カタログスタンド26bに2つのシート部材ホルダ23が固定されたシート部材展示装置25となる。
【0093】
(3)第三の取付例
[第三の取付例-1]
図15図16を参照して、本実施形態のシート部材ホルダ23の本体パネル9の裏面10b側を自立手段へ取り付ける他の例を説明する。図15図16に示す形態では、建物やパーテーションの壁面を自立手段としている。
【0094】
(a)まず、上述したように、所定数のカバーパネル1の側部フラップ4を本体パネル9の側部差し込み孔12に差し込み、側部係止爪6a、6aを爪用折罫3c、3cで折り曲げ、側部差し込み孔12の凹条部18側の開口縁に係止し、底部フラップ5を底部差し込み孔14に差し込み、底部係止爪6b、6bを爪用折罫3c、3cで折り曲げ、底部差し込み孔14の裏面側の開口縁に係止してシート部材ホルダ23を形成する。
【0095】
(b)各本体フラップ17を本体折罫16周りに本体正面板10に対して回転させて折り曲げて、シート部材ホルダ23の本体正面板10の切欠開口部19の縁部と本体フラップ17とを重ね合わせながら前記壁面に当接させる。このとき、図15に示すように、シート部材ホルダ23の本体正面板10の切欠開口部19の縁部の挿通孔20aと、本体フラップ17の挿通孔29cとを合わせ、ドライバー等の工具を挿通孔8、8に通しながらネジ等の固定部材30を取り付ける。
【0096】
(c)シート部材ホルダ23の本体正面板10の下端部の左右縁部と本体フラップ17とを重ね合わせながら前記壁面に当接させる。このとき、図15に示すように、シート部材ホルダ23の本体正面板10の下端部の左右縁部の挿通孔20bと、本体フラップ17の挿通孔20dとを合わせ、ドライバー等の工具を挿通孔8、8に通しながらネジ等の固定部材30を取り付ける。
【0097】
[第三の取付例-2]
(a)図16に示すように、複数のシート部材ホルダ23を組み合わせて前記壁面に取り付ける場合、上述したようにしてシート部材ホルダ23を形成した後、2つのシート部材ホルダ23を上下に配置する。
【0098】
(b)上側のシート部材ホルダ23の本体正面板10の切欠開口部19の縁部と本体フラップ17とを重ね合わせながら前記壁面に当接させる。このとき、図15図16に示すように、上側のシート部材ホルダ23の本体正面板10の切欠開口部19の縁部の挿通孔20aと、本体フラップ17の挿通孔29cとを合わせ、ドライバー等の工具を挿通孔8、8に通しながらネジ等の固定部材30を取り付ける。
【0099】
(c)上側のシート部材ホルダ23の本体正面板10の下端部の左右縁部と本体フラップ17とを重ね合わせ、下側のシート部材ホルダ23の本体正面板10の切欠開口部19の縁部と本体フラップ17とを重ね合わせながら前記壁面に当接させる。このとき、図15図16に示すように、上側のシート部材ホルダ23の本体正面板10の下端部の左右縁部の挿通孔20b及び本体フラップ17の挿通孔20dと、下側のシート部材ホルダ23の本体正面板10の切欠開口部19の縁部の挿通孔20a及び本体フラップ17の挿通孔29cとを合わせ、ドライバー等の工具を挿通孔8、8に通しながらネジ等の固定部材30を取り付ける。
【0100】
(d)下側のシート部材ホルダ23の本体正面板10の下端部の左右縁部と本体フラップ17とを重ね合わせながら前記壁面に当接させる。このとき、図15図16に示すように、下側のシート部材ホルダ23の本体正面板10の下端部の左右縁部の挿通孔20bと、本体フラップ17の挿通孔20dとを合わせ、ドライバー等の工具を挿通孔8、8に通しながらネジ等の固定部材30を取り付ける。
【0101】
(4)その他の取付例
上述した取付の他、前記建物やパーテーションの壁、等自立手段を構成する壁体に設置されている取付杆(不図示)に、シート部材ホルダ23を構成する本体パネル9の裏面10bに形成されているフック状の掛止部(不図示)を掛止させることになる。
【0102】
以上、本実施形態では、表面10a側又は裏面10b側が自立手段に取付られる本体パネル9と、本体パネル9の表面10a側に装着され本体パネル9との間にシート部材収容部24を形成するカバーパネル1と、を備えるシート部材ホルダ23となっている。
【0103】
本実施形態のシート部材ホルダ23では、カバーパネル1と本体パネル9とを透明な樹脂材料から成形している。そこで、シート部材収容部24にシート部材31を収容した状態で、シート部材31の内容が見やすくなっている。
【0104】
また、本体パネル9には、本体正面板10の両側であって、カバーパネル1側に向けて本体正面板10の表面10aから高さHを有するように突出する立上り部11と、本体折罫16周りに本体正面板10に対して少なくとも裏面10b側に回転自在な本体フラップ17、17が形成されている。立上り部11は、その両側部11b、11bを頂部11aで連結してなり、裏面10b側に凹条部18を有する一体の構造となっている。そこで、既設のカタログスタンドが備える枠状のフレームに凹条部18を嵌め込み、本体フラップ17、17を裏面10b側に折り曲げて前記枠状のフレームを巻き込むようにして、本体パネル9の裏面10b側からシート部材ホルダ23をカタログスタンドに取り付けることが可能となる。
【0105】
また、本体パネル9には、両立上り部11、11の外方に連続して、本体正面板10の表面10aと略面一の小平板部15が形成されている。そこで、既設のカタログスタンドが備える枠状のフレームの裏面に小平板部15を当接させるようにして、本体パネル9の表面10a側からシート部材ホルダ23をカタログスタンドに取り付けることが可能となる。
【符号の説明】
【0106】
1 カバーパネル
2 カバー正面板
2a 表面
2b 裏面
3a 側部折罫
3b 底部折罫
3c 爪用折罫
4 側部フラップ
5 底部フラップ
6a 側部係止爪
6b 底部係止爪
7、19 切欠開口部
8、20a~20d 挿通孔
9 本体パネル
10 本体正面板
10a 表面
10b 裏面
11 立上り部
11a 頂部
11b 側部
12 側部差し込み孔
13 段部
14 底部差し込み孔
15 小平板部
16 本体折罫
17 本体フラップ
17a 本体フラップの端縁側
17b 本体フラップの残余部分
18 凹条部
21 本体係止爪
22 係止孔
23 シート部材ホルダ
24 シート部材収容部
25 シート部材展示装置
26a、26b カタログスタンド
27a、27b フレーム
28a~28c 取付板
29 取付孔
30 固定部材
31 シート部材
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14
図15
図16
図17