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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-03-24
(45)【発行日】2022-04-01
(54)【発明の名称】展開可能な構成要素を備えた航空機
(51)【国際特許分類】
   B64C 3/56 20060101AFI20220325BHJP
【FI】
B64C3/56
【請求項の数】 14
【外国語出願】
(21)【出願番号】P 2018226114
(22)【出願日】2018-11-30
(62)【分割の表示】P 2018524480の分割
【原出願日】2016-04-21
(65)【公開番号】P2019059472
(43)【公開日】2019-04-18
【審査請求日】2019-04-18
(31)【優先権主張番号】62/254,098
(32)【優先日】2015-11-11
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(31)【優先権主張番号】15/092,219
(32)【優先日】2016-04-06
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(31)【優先権主張番号】15/092,237
(32)【優先日】2016-04-06
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(31)【優先権主張番号】15/092,257
(32)【優先日】2016-04-06
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(73)【特許権者】
【識別番号】518160528
【氏名又は名称】エリア-アイ インコーポレイテッド
(74)【代理人】
【識別番号】110000855
【氏名又は名称】特許業務法人浅村特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】アリー、ニコラス ロバート
(72)【発明者】
【氏名】スティール、ジョシュア レミング
(72)【発明者】
【氏名】ウィリアムズ、ジェシー オーウェン
(72)【発明者】
【氏名】クーメ、ダニエル
(72)【発明者】
【氏名】フィリップス、ジョナサン ケイレブ
【審査官】志水 裕司
(56)【参考文献】
【文献】米国特許出願公開第2009/0206193(US,A1)
【文献】米国特許出願公開第2011/0001016(US,A1)
【文献】米国特許出願公開第2010/0148011(US,A1)
【文献】米国特許第06056237(US,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B64C 1/00 - 99/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
入れ子式伸縮翼システムであって、
実質的に中空の内部を含む第1の翼部と、
第2の翼部であって、前記第2の翼部は、前記第2の翼部の外面が前記第1の翼部の内面に隣接するように前記第1の翼部の前記内部に格納されるように構成され、航空機の胴体に取り付けられた第2の翼部と
を備え、
前記第1の翼部と前記第2の翼部は、第1の配置において第1の翼幅を形成し、前記第1の配置は、前記第1の翼部の前記内部に格納された前記第2の翼部を備え、
前記第1の翼部と前記第2の翼部は、第2の配置において第2の翼幅を形成し、前記第2の配置は、前記第2の翼部の第1の端部と第2の端部との間の長さの少なくとも一部に沿って変位される前記第1の翼部を備え、
前記入れ子式伸縮翼システムが、前記第1の翼部の後縁に取り付けられた制御面であって、前記後縁の外面に取り付けられたヒンジを介して前記第1の翼部に取り付けられる制御面をさらに備え、
前記第1の翼部の前記後縁の前記外面に沿った前記制御面の取り付け部は、前記第1の配置において格納されたときに、前記第2の翼部が前記取り付け部の長さの少なくとも一部に重なることを可能にする、入れ子式伸縮翼システム。
【請求項2】
前記航空機の前記第1の翼幅および前記第2の翼幅の少なくとも一部は、ほぼ前記第1の翼部の長さと前記第2の翼部の露出部分の長さとからなる、請求項に記載の入れ子式伸縮翼システム。
【請求項3】
前記第2の翼部の前記露出部分の長さは、前記第2の配置において、前記第1の翼部が前記第2の翼部の前記第1の端部と前記第2の端部との間の長さの少なくとも一部だけ変位されるにつれて増加し、前記第2の翼部の長さに沿った前記第1の翼部の変位は、前記第2の翼幅を形成するために、前記航空機の前記第1の翼幅をほぼ変位長さだけ長くする、請求項に記載の入れ子式伸縮翼システム。
【請求項4】
前記第1の翼部および前記第2の翼部は、前記第1の配置において、前記航空機の胴体に対して格納され、前記航空機の前記胴体に対してある角度で展開されるように構成され、前記第1の翼部および前記第2の翼部は、前記第1の配置から前記第2の配置に前記展開される角度で移行するように構成される、請求項1に記載の入れ子式伸縮翼システム。
【請求項5】
前記第1の翼部の変位を駆動するように構成されたアクチュエータをさらに備える、請求項1に記載の入れ子式伸縮翼システム。
【請求項6】
入れ子式伸縮手段が、前記第2の配置において翼幅を増加させるために、前記第2の翼部の長さに沿って前記第1の翼部を伸ばす、請求項1に記載の入れ子式伸縮翼システム。
【請求項7】
前記第1の翼部の前記内部は、前記制御面によって妨げられない、請求項1に記載の入れ子式伸縮翼システム。
【請求項8】
前記制御面は、前記第1の翼部の内部容積を最大にするように、前記ヒンジを介して前記第1の翼部の前記後縁に取り付けられるように構成される、請求項1に記載の入れ子式伸縮翼システム。
【請求項9】
前記入れ子式伸縮手段は、少なくとも一部は、前記取り付け部によって妨げられずに、前記第2の翼部が前記第1の翼部の前記内部で構成可能であることにより、前記第1の配置と前記第2の配置との間の翼幅比を改善することができる、請求項に記載の入れ子式伸縮翼システム。
【請求項10】
少なくとも一部は、前記取り付け部によって妨げられずに、前記第2の翼部が前記第1の翼部の前記内部で構成可能であることにより、前記第2の翼部と前記第1の翼部との間の表面積の比率は大きくなる、請求項1に記載の入れ子式伸縮翼システム。
【請求項11】
前記制御面を作動させるためのサーボ機構と、前記サーボ機構および前記制御面の両方に結合された外部構成リンク機構とをさらに備える、請求項1に記載の入れ子式伸縮翼システム。
【請求項12】
前記制御面は、前記第2の翼部に対する前記第1の翼部の位置に関係なく作動するように構成される、請求項1に記載の入れ子式伸縮翼システム。
【請求項13】
胴体と、
前記第1の翼部、前記第2の翼部、および入れ子式伸縮手段を備える翼であって、前記入れ子式伸縮手段は、前記翼を前記第1の配置から前記第2の配置に変形させることが可能である、翼と、
前記翼を第1の位置から第2の位置にスイープさせるように構成されたアクチュエータであって、前記第1の位置は、前記第1の配置において、前記胴体に対して第1の角度で格納された前記翼を備え、前記第2の位置は、前記胴体に対して第2の角度で展開された前記翼を備える、アクチュエータと
をさらに備える、請求項1に記載の入れ子式伸縮翼システム。
【請求項14】
前記入れ子式伸縮手段は、前記翼が前記第2の位置で展開されたときに、前記翼を前記第1の配置から前記第2の配置に変形させるように構成される、請求項1に記載の入れ子式伸縮翼システム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本出願人は、2015年11月11日に出願された米国仮特許出願第62/254,098号の利益を主張し、この特許の内容を参照により本願明細書に引用したものとする。
【0002】
代理人整理番号295EP.001US01を有する「AERIAL VEHICLE WITH DEPLOYABLE COMPONENTS」と題され、2016年4月6日にArea-I社の名前で出願された、優先権を主張する米国特許出願第15/092,219号は、参照により本願明細書に引用したものとする。
【0003】
代理人整理番号295EP.001US02を有する「AERIAL VEHICLE WITH DEPLOYABLE COMPONENTS」と題され、2016年4月6日にArea-I社の名前で出願された、優先権を主張する米国特許出願第15/092,237号は、参照により本願明細書に引用したものとする。
【0004】
代理人整理番号295EP.001US03を有する「AERIAL VEHICLE WITH DEPLOYABLE COMPONENTS」と題され、2016年4月6日にArea-I社の名前で出願された、優先権を主張する米国特許出願第15/092,257号は、参照により本願明細書に引用したものとする。
【0005】
本明細書に開示される概念および実施形態が、異なる制限および構成を有する参照出願の中で開示され、異なる実施例および用語を使用して説明されていても、参照出願のそれぞれは、この概念および実施形態に当てはまるものとする。
【0006】
本開示は、全般に、無人航空機に関する。
【背景技術】
【0007】
無人航空機は、複数の用途で使用され得る。その用途には、監視や撮影を含む商業的用途、軍事用途、偵察、戦術的な任務のための用途が含まれる。特定の状況において、コンパクトな形態は、特定のタイプの任務を可能にするのに有益であり得る。例えば、コンパクト形態は、スペースを削減し、様々な展開オプションを可能にする。しかしながら、現在のコンパクト形態は、飛行範囲、航続時間、および最大積載量に限界がある。
【0008】
特許文献1は、請求項1の事前に特徴付けられた部分による無人航空機を開示している。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0009】
【文献】米国特許第6,056,237号明細書
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0010】
本発明によれば、請求項1によって特徴付けられた展開可能な構成要素を有する無人航空機(UAVDC)が提供されている。UAVDCは、胴体、少なくとも1つの翼、および少なくとも1つの安定板を備え得る。いくつかの実施形態では、UAVDCは、推進手段および/またはモジュール式ペイロードをさらに備え得る。UAVDCは、複数の配置で構成され得る。例えば、コンパクト配置では、UAVDCは、胴体に寄せて格納された少なくとも1つの翼と、胴体に寄せて格納された少なくとも1つの安定板とを備え得る。展開配置では、UAVDCは、胴体から展開された少なくとも1つの翼と、胴体から展開された少なくとも1つの安定板とを備え得る。伸張配置では、UAVDCは展開配置の翼幅を増加させるために入れ子式に伸長された少なくとも1つの翼を備え得る。
【0011】
様々な実施形態では、入れ子式伸縮翼システムを備えたUAVDCが提供され得る。入れ子式伸縮翼システムは、実質的に中空の内部を備える第1の翼部と、第1の翼部の内部に格納されるように構成された第2の翼部とを備え得る。第2の翼部は、第1の翼部の内面に結合されたベルトを駆動するように構成されたアクチュエータを備え得、そのことにより、作動時に、ベルトの取り付けられたセグメントの変位によって第1の翼部が第2の翼部の長さの少なくとも一部を横切る。
【0012】
第1の形態では、第1の翼部および第2の翼部は、第1の翼部の内部に格納された第2の翼部を備える第1の配置で第1の翼幅を形成し得る。第2の形態では、第1の翼部および第2の翼部は、第2の翼部の長さの少なくとも一部に沿って変位された第1の翼部を備える第2の配置で第2の翼幅を形成し得る。
【0013】
さらに、本開示の実施形態によれば、UAVDCは、胴体と、第1の軸および第2の軸を中心として枢動するように構成された少なくとも1つの安定板を備え得る。少なくとも1つの安定板は、少なくとも、少なくとも1つの安定板が胴体に寄せて格納されるコンパクト配置、および少なくとも1つの安定板が第1の軸を中心として枢動することで胴体から展開される展開配置で構成可能であり得る。
【0014】
UAVDCは、少なくとも1つの安定板を第2の軸を中心として枢動させるように構成されたプッシュロッドをさらに備え得る。いくつかの実施形態では、UAVDCは、安定板の基部に、空気力学的効率を維持しながら安定板が第2の軸を中心として枢動することを可能にするように構成された可撓性フェアリングを備え得る。
【0015】
さらに別の実施形態では、UAVDCは、モジュール式ペイロード部を備える胴体と、第1の配置および第2の配置で構成可能な少なくとも1つの翼であって、第1の配置は、胴体に寄せて格納された少なくとも1つの翼を備え、第2の配置は、第1の展開角度で飛行するために展開された翼を備え、少なくとも1つの翼の基部に相対的に位置決めされたフェアリングであって、少なくとも1つの翼を第1の配置から第2の配置へとスイープさせることができるように設計された少なくとも1つのスリットおよび少なくとも1つの切欠きを備える可撓性材料で構成され、第1の配置に適合する第1の形態と第2の配置に適合する第2の形態とで構成可能であるフェアリングと、少なくとも1つの翼の第1の配置から第2の配置へのスイープを始動させるように構成されたスイープギアボックスに連結されたアクチュエータとを備え得る。
【0016】
以下に詳述するように、1つの翼は、2つの左右の翼部(第1の部分と第2の部分)から構成され得ることを理解されたい。2つの翼部は、本開示全体を通して、2つの翼または2つの翼セグメントと呼ばれてもよい。したがって、いくつかの実施形態では、2つの翼は、第1の配置では、胴体に寄せて積み重ねられ得、積み重ね形態は、上部翼および下部翼を備え、第1の配置において上部翼が下部翼から垂直方向にオフセットされる。さらに別の実施形態では、第1の配置から第2の配置への移行時に、2つの翼は、第2の配置において翼幅を広げるために入れ子式に伸長するように構成され得る。
【0017】
本開示の実施形態は、少なくとも1つの制御面(例えば、安定板)をさらに備え得、制御面(例えば、安定板)は、胴体に寄せて格納された第1の安定板形態から第2の展開角度で飛行するために展開された第2の安定板形態へと展開するように構成される。
【0018】
いくつかの実施形態では、少なくとも1つの安定板の展開は、少なくとも1つのバネを使用することができ、少なくとも1つのバネは、少なくとも1つの安定板を第1の安定板形態から第2の安定板形態へと付勢するように構成される。
【0019】
UAVDCは、推進機構をさらに備え得る。いくつかの実施形態では、推進機構は、プロペラを備え得、プロペラは、第1のプロペラ配置へと折り畳まれ、第2のプロペラ配置で伸張するように構成された少なくとも1つの羽根を備える。胴体は、第1のプロペラ配置においてプロペラの少なくとも1つの羽根を受容するように構成された少なくとも1つの溝を含み得、プロペラは、プロペラ羽根バネ、空気力学的な力、またはプロペラの回転による求心力の少なくとも1つによって第2のプロペラ配置へと開くように構成され得る。
【0020】
上述の概要および以下の詳細な説明は共に、例を提供するものであり、説明的なものにすぎない。したがって、上述の概要および以下の詳細な説明は、限定的であると見なされるべきではない。さらに、本明細書に記載されているもの以外の特徴または変形形態が提供され得る。例えば、実施形態は、詳細な説明で記載されている様々な特徴の組み合わせおよび部分的組み合わせを対象とし得る。
【0021】
添付の図面は、本開示に組み込まれ、本開示の一部を構成し、本開示の様々な実施形態を例示する。図面には、出願人が所有する様々な登録商標および著作権の表現が含まれている。さらに、図面は、第三者が所有するその他の商標を含む場合があり、説明目的でのみ使用されている。それぞれの所有者に帰属するものを除き、ここに示されている様々な登録商標および著作権に対する全ての権利は、出願人の所有権に帰属する。出願人は、ここに含まれる登録商標および著作権の全ての権利を留保し、これを保持し、付与された特許の複製に関してのみ資料の複製を許可し、他の目的のために許可しない。
【0022】
さらに、図面は、本開示の特定の実施形態を説明することができるテキストまたはキャプションを含むことができる。このテキストは、本開示で詳述される特定の実施形態の例示的、非限定的な説明のために含まれる。
【図面の簡単な説明】
【0023】
図1A】第1の形態における展開可能な構成要素を備えた無人航空機を示す図である。
図1B】第2の形態における展開可能な構成要素を備えた無人航空機を示す図である。
図1C】第3の形態における展開可能な構成要素を備えた無人航空機を示す図である。
図2A】アクチュエータに結合されたスイープギアボックスの断面図である。
図2B】スイープギアボックスを示す図である。
図2C】スイープギアボックスの別の図であり、翼のスイープ方向を示す図である。
図2D】スイープギアボックスにより翼が展開時に上反角および入射角を有し、格納時に平坦になるようにするための一組の概略図である。
図3】入れ子式伸縮翼の一例を示す図である。
図4A】第1の形態における安定板の一例を示す図である。
図4B】第2の形態における安定板の一例を示す図である。
図4C】第1の形態における安定板の別の図である。
図4D】第2の形態における安定板の別の図である。
図4E】第1の枢動角度における安定板の一例を示す図である。
図4F】第2の枢動角度における安定板の一例を示す図である。
図4G】第3の枢動角度における安定板の一例を示す図である。
図5】展開可能なプロペラ羽根および展開方向の一例を示す図である。
図6A】モジュール式ペイロードの一例を示す図である。
図6B】第1の形態の展開可能な構成要素を備えたモジュール式ペイロードの一例を示す図である。
図6C】第2の形態における展開可能な構成要素を備えたモジュール式ペイロードの一例を示す図である。
図6D】コンパクト形態における別のモジュール式ペイロードの一例を示す図である。
図6E】展開形態におけるモジュール式ペイロードの一例を示す図である。
図7】アンテナの可能な位置を示す図である。
図8】プロペラおよび関連する構成要素を示す図である。
図9】折り畳み形態においてプロペラ羽根を受容するように構成された胴体の溝を示す図である。
図10A】翼によって閉じ込められたプロペラ羽根を示す図である。
図10B】主流で配向された展開プロペラ羽根を示す図である。
図11A】第1の形態におけるフェアリングを示す図である。
図11B】第2の形態におけるフェアリングを示す図である。
図11C】磁石を備えるフェアリングを示す図である。
図12A】補助翼を制御するための構成要素を示す図である。
図12B】補助翼の複数の形態を示す図である。
図13】UAVDCの内部構成の一例を示す図である。
図14】展開可能な構成要素を備えた無人航空機の使用方法を示す図である。
図15】装置の操作を可能にするコンピューティング装置を含むシステムのブロック図である。
【発明を実施するための形態】
【0024】
予備事項として、当業者であれば、本開示が広範な有用性および用途を有することは容易に理解されるであろう。理解されるように、任意の実施形態は、本開示の上記に開示されている態様の1つのみまたは複数を組み込むことができ、上記に開示されている特徴の1つのみまたは複数をさらに組み込むことができる。さらに、「好適」であると説明され、特定された実施形態は、本開示の実施形態を実施するために熟考された最良の形態の一部であると考えられる。他の実施形態もまた、完全かつ実施可能な開示を提供する上で、さらなる例示目的のために議論されてもよい。さらに、調整、変形、修正、および同等の配置のような多くの実施形態は、本明細書に記載されている実施形態によって暗に開示されており、本開示の範囲内に含まれる。
【0025】
したがって、実施形態は、1つまたは複数の実施形態に関して本明細書内で詳細に説明されているが、この開示内容は、例示的であり、本開示の典型的な例であると理解されなければならず、単に完全かつ実施可能な開示を提供する目的で示されている。本明細書内の1つまたは複数の実施形態の詳細な開示内容は、発行される特許の任意の請求項で与えられる特許保護の範囲を制限することを意図するものでもなく、またそのように解釈されるべきでなく、その範囲は、請求項およびその均等物によって定義される。特許保護の範囲は、請求項自体に明示的に記載されていない本明細書内の限定をいずれかの請求項に読み込むことによって定義されることを意図するものではない。
【0026】
したがって、例えば、本明細書に記載されている様々なプロセスまたは方法のステップの任意のシーケンスおよび/または時間的順序は、例示的であり、限定的ではない。したがって、様々なプロセスまたは方法のステップが、シーケンスまたは時間的順序のステップであるとして示され説明されているが、そのようなプロセスまたは方法のステップは、特定のシーケンスまたは順序で実行されることに限定されず、そうでない場合には表示がないことを理解されたい。実際に、そのようなプロセスまたは方法におけるステップは、一般に、様々な異なるシーケンスおよび順序で実行されてもよく、その場合も本発明の範囲内に含まれる。したがって、特許保護の範囲は、本明細書に記載されている説明ではなく、発行された請求項によって定義されるものとする。
【0027】
さらに、本明細書で使用される各用語は、当業者がその用語をその文脈上の使用に基づいた意味を有すると理解するものを指すことに留意することが重要である。本明細書で使用される用語の意味(その用語の文脈上の使用に基づいて当業者によって理解されるように)が、その用語の任意の特定の辞書定義とは何らかの形で異なる限りにおいて、当業者によって理解される用語の意味が優先するものとする。
【0028】
さらに、本明細書で使用されるように、「1つの(a、an)」は、一般に「少なくとも1つ」を意味するが、文脈上の使用がそれ例外の意味を示していない限り、複数を排除しないことに留意することが重要である。「または(or)」は、本明細書でアイテムのリストに加えるために使用される場合、「アイテムの少なくとも1つ」の意味を示すが、リストの複数のアイテムを除外しない。最後に、「および(and)」は、本明細書でアイテムのリストに加えるために使用される場合、「リストのアイテムの全て」の意味を示す。
【0029】
以下の詳細な説明は、添付図面を参照する。可能な限り、同じ参照番号は、図面および以下の説明において、同じまたは同様の要素を指すために使用される。本開示の多くの実施形態を説明することができるが、修正、調整、および他の実施態様が可能である。例えば、図面に示されている要素に対して置換、追加、または修正を行うことができ、本明細書に記載されている方法は、開示されている方法に対して、段階の置換、並べ替え、または追加によって修正を行うことができる。したがって、以下の詳細な説明は、本開示を限定するものではない。むしろ、本開示の適切な範囲は、添付の請求項によって規定される。本開示は、見出しを含む。これらの見出しは参照として使用され見出しの下に開示される主題を限定するものとして解釈されるものではないことを理解されたい。
【0030】
本開示は、多くの態様および特徴を含む。さらに、多くの態様および特徴は、無人航空機に関連して説明されているが、本開示の実施形態は、無人航空機においてのみ使用されることに限定されない。例えば、本開示の実施形態は、有人および無人航空機に使用され得る。
【0031】
I.概要
この概要は、以下でさらに説明する概念の選択を簡略化した形で紹介するために提供される。この概要は、特許請求される主題の重要な特徴または本質的な特徴を特定するものではない。この概要は、特許請求される主題の範囲を制限するために使用されるものでもない。
【0032】
展開可能な構成要素を有する改良型無人航空機(UAVDC)が、本明細書で開示される様々な実施形態で提供される。UAVDCの様々な態様は、これらに限定されないが、従来の無人航空機における可搬性、展開、展開後の飛行制御への移行、空気力学的効率ならびに航続時間、最大積載量、および最大任務遂行能力の改善を含む、従来の無人航空機の改善をもたらす。以下に詳述するように、本開示のUAVDCは、例えば、これらに限定されないが、後縁ヒンジ付き補助翼、展開可能な安定板、ギアボックス、フェアリング、およびスイープ式かつ入れ子式伸縮翼の実施態様を含む、上述の改善につながる多くの特徴を含む。
【0033】
UAVDCは、複数の配置で構成され得る。第1の形態は、例えば、格納および発射の実施形態に適したコンパクト配置であり得、第2の形態は、例えば、発射回復および飛行に適した展開配置であり得、第3の形態は、例えば、長い航続時間に適した伸張形態であり得る。以下に詳述するように、UAVDCは、より高速の対気速度での改良型UAVDCの利点のいくつかを提供するために、これら3つの形態の間の中間形態で、完全に機能し、動作可能であり得る。
【0034】
図1Aは、第1の形態(例えば、コンパクト配置102)の一例を示す。コンパクト配置102は、UAVDCの便利な格納および輸送を可能にし得る。さらに、コンパクト配置102は、例えば、管からの発射、または、例えば、航空機の兵器格納ベイ/爆弾倉もしくは翼取り付け部からの放出のような特定の発射方法を可能にし得る。
【0035】
本開示の実施形態によれば、UAVDCは、発射後に、発射回復および高速飛行の高い空気力学的負荷に耐えるのに適した展開配置へと展開され得る。飛行中、UAVDCは、効率的な長期滞空飛行に適した伸張配置へとさらに展開され得る。「展開する」および「展開」という用語は、展開可能な構成要素が1つのUAVDC形態から別のUAVDC形態に移ることを指す場合があることを理解されたい。
【0036】
図1Bは、第2の形態(例えば、展開配置104)の一例を示す。展開配置104を使用することによって、実施形態は、速い対気速度または高Gプルアップ操縦での飛行に伴うより高い空気力学的負荷に耐えることができる。このように、UAVDCが発射されており、第3の形態が維持可能な対気速度にまで減速していない発射回復において、中間形態の少なくとも1つ(例えば、展開配置104)が使用され得る。さらに、展開配置は、伸張配置よりも効率的に高速飛行を維持することができる。
【0037】
図1Cは、第3の形態(例えば、伸張配置105)の一例を示す。伸張配置を使用することにより、UAVDCは、空気力学的効率(すなわち、航続時間)のレベルの増加および最大積載量の増加を実現することができる。様々な実施形態では、第2の形態(例えば、展開配置104)および第3の形態(例えば、伸張配置105)は、共通の配置と見なされるが、翼の入れ子式変位の程度に応じた翼幅を有する。
【0038】
以下で詳述するように、コンパクト配置102から伸張配置105に変形する間に、本開示の実施形態に従うUAVDCは、スイープするおよび/または入れ子式に伸縮するように構成され得る翼110、回転制御を可能にする1つまたは複数の後縁ヒンジ付き制御面(「補助翼」)120、1つまたは複数の折り畳み式作動安定板125、1つまたは複数の可撓性空気力学的フェアリング130、1つまたは複数の推進機構(例えば、折り畳み式プロペラ135)、およびモジュール式ペイロード140のうちの少なくとも1つを実現することができるが、これらに限定されない。
【0039】
さらなる実施形態では、UAVDCは、第1の形態と第2の形態との間または第2の形態と第3の形態との間の中間形態を備え得る。中間形態では、翼110は、スイープまたは入れ子式伸縮の様々な段階にあってもよい。後縁補助翼120および外側に入れ子式に伸長する外側翼パネル310の使用により、UAVDCが第1の形態から第3の形態への移行中に制御飛行を継続して維持することができることを理解されたい。
【0040】
第1の形態では、展開の前に、上述した翼110、安定板125、およびプロペラ135は、UAVDCの胴体106に寄せて(すなわち、機体の発射時に折り畳まれて邪魔にならないように寄せて)格納され得る。フェアリング130は、格納形態での翼110に適応するように撓み得、次いで、翼110のスイープ動作に適応するように撓むように構成され得る。発射されると、UAVDCは、第1の形態から第2の形態に変形し得る。第2の形態では、翼110は、(スイープ動作を可能にするようにフェアリング130が撓んで)外向きのスイープ動作によって展開され得る。図2Cは、外向きのスイープ動作250を示す。以下でさらに詳述するように、例えば、これに限定されないが、アクチュエータに結合されたスイープギアボックスによって、外向きのスイープ動作250が可能になり得る。図2A図2Cは、アクチュエータ210に結合されたスイープギアボックス205の一例を示す。さらに、翼110のスイープ動作250により、構成可能な翼角が空気力学的性能を最適化することができる。フェアリング130は、スイープ動作250と同様に、格納形態での翼110に適応するように設計され得る。さらに、フェアリング130は、図11Bに示すように、UAVDCの空気力学的完全性を維持するために翼110の周囲を閉鎖することができる。
【0041】
翼110をスイープし、かつ最適な上反角265および入射角275で翼110を配向するように構成されたギアボックス205を実現することによって、本開示の実施形態は従来のシステムを改善することができる。例えば、従来のシステムでは、翼のスイープおよび翼角調整を実現する航空機は、翼角を配向するために補助的機構の使用を必要とする。このような補助的機構は、重量およびコストを追加するだけでなく、追加の欠陥モードを発生させる。
【0042】
本開示の実施形態によれば、翼110はさらに、第3の形態で入れ子式に伸長する(すなわち、長さが伸びる)ように構成され得る。このような入れ子式伸縮翼は、固定された内側部分と、展開されると翼幅が長くなるように隣接部分に沿って摺動する1つまたは複数の実質的に中空の外側部分とを備え得る。図3は、胴体106に取り付けられる固定内側部分305と外側部分310とを備える入れ子式伸縮翼110の一例を示す。さらなる実施形態では、複数の入れ子になった外側翼部が実現され得る。このようにして、翼110は、コンパクト配置102で格納され、その後、伸張配置105の間に追加の揚力を提供するために伸長する(すなわち、入れ子式に伸長する)ことができる。以下に詳述するように、本開示の実施形態に従う入れ子式伸縮機構(入れ子式伸縮手段」)は、例えば、翼を伸長および/または収縮させるためのベルトシステム315、はさみ機構、またはピストン機構を使用することができる。
【0043】
本開示の実施形態に従う入れ子式伸縮手段は、形態間の移行の間に回転制御を維持しながら、最大の翼幅を可能にする。例えば、内側部分が固定されているので、外側部分は、固定された内側部分が外側部分の内部に存在することができるように、実質的に中空の内部を備え得る。次に、外側部分は、胴体106から外側に摺動(すなわち、入れ子式に伸長する)ことができ、その結果、外側部分が入れ子式に伸長したときに固定された内側部分が露出する。後縁に取り付けられた制御面(例えば、補助翼120)は、外側部分に取り付けられているため、展開および入れ子式に伸長するプロセスの間に露出され、動作可能である。このように、UAVDCの翼幅は、移行中に制御飛行を継続して維持しながら(例えば、内側部分の位置に対する外側部分の位置に関係なく)伸張することができる。
【0044】
いくつかの実施形態では、内側部分305は胴体106に接続し、外側部分310は胴体106の外側に入れ子式に伸長することができる。後縁補助翼120は、回転制御を可能にするために外側部分310に接続することができる。このようにして、後縁補助翼120は、翼110が伸長していなくても回転制御を行うことができる。後縁補助翼120は、外側部分310の内部容積を最大にするために、翼の最も後ろのポイントでヒンジによって接続され得、このことは、第3の形態において翼110の全体の翼幅を最大にする。様々な実施形態において、スポイラのような翼制御面の他の構成が、本開示の精神および範囲内で実施されてもよい。
【0045】
中空外側入れ子式伸縮翼部310および後縁ヒンジ付き補助翼120を実現することによって、複数の改善が取り入れられる。典型的な入れ子式伸縮翼は、固定内側パネル内に格納された入れ子式伸縮外側パネルを利用し、このことは、翼パネルが入れ子式に伸長した状態に達するまで外側パネルに取り付けられた補助翼の使用を妨げる。さらに、従来の補助翼の実施態様は、翼表面自体の内部に構成されるので、翼内で利用可能な内部容積の量が低減される。内部容積が低減されることで、入れ子式伸縮翼システムにおける内部翼部を配置するのに利用可能な深さが減少し、その結果、入れ子式伸縮形態における変位が小さくなる。このように、従来の回転制御面は、入れ子式伸縮翼の最終的な長さを低減し得る。
【0046】
入れ子式伸縮翼110の外側部分310に後縁ヒンジ付き補助翼120を取り付けることにより、入れ子式伸縮翼110の内側部分305を外側部分310の内部にさらに格納することができると同時に、翼が入れ子式に伸長される前の展開配置での飛行を維持するために、必要な回転制御を行うことができる。次に、翼110が入れ子式に伸長されたときに、外側部分310の変位の範囲は、他の入れ子式伸縮翼システムの変位の範囲よりも大きくなり、その結果、コンパクト形態が可能である従来の航空機に比べて翼幅が増加するという利点がもたらされる。さらに、入れ子式伸縮翼110の外側部分310を胴体から伸ばすことにより、後縁ヒンジ付き補助翼120がUAVDCの回転制御を増大させることが可能になる。
【0047】
本開示の実施形態によれば、制御面(例えば、後縁ヒンジ付き補助翼120)は、UAVDCの形態の全てにおいて動作可能であり得る。すなわち、制御面は、コンパクト配置102、展開配置104、および伸張配置105において動作可能であり得る。さらに、制御面は、これらの配置の各々の間の移行段階の間に動作可能であり得る。
【0048】
例えば、後縁ヒンジ付き補助翼120は、発射後のUAVDCの安定化を図るために、第1の形態(例えば、コンパクト配置102)と展開配置104(例えば、約45度のスイープ動作で行われる)との間で動作可能であり得る。さらに、後縁ヒンジ付き補助翼120は、展開配置104と伸張配置105との間の移行段階だけでなく、飛行制御を行うために、UAVDCが展開配置104にあるときに動作可能であり得る。最後に、後縁ヒンジ付き補助翼120は、追加のより効果的な飛行制御を行うために、伸張配置105において動作可能であり得る。
【0049】
UAVDCの1つまたは複数の安定板125は、中間形態、第2の形態、および/または第3の形態で展開され得る。安定板125は、図4A図4Dに示すように、軸430を中心として回転することによって、第1の安定板形態450から第2の安定板形態455へと展開することができる。安定板125は、第2の安定板形態455になると、さらに制御面として機能し、軸425を中心として枢動することによって飛行制御を行うことができる。以下に詳述するように、軸430を中心とする展開は、例えば、予め装填されたバネ405を介して実施され得る。さらなる実施形態では、安定板125は、空気抵抗との接触時に展開され得る。例えば、安定板125が空気流と接触すると、結果として生じる抗力が安定板125を展開形態へと移動させ得る。サーボ機構410は、安定板125が展開されると、軸425を中心として安定板125を作動させることができる。図4E図4Gは、軸425を中心とする様々な枢動角度での展開形態の安定板125を示す。
【0050】
安定板125として本開示で具現化される展開可能な制御面は、例えば、制御構成要素(例えば、アクチュエータおよびリンク機構)を調整する必要なしに自動展開を可能にすることによって、従来のシステムよりも改善される。さらに、可撓性フェアリングを実現することによって、空気力学的効率が改善され得る。UAVDCの全ての実施形態が上述した構成要素の各々を備え得るとは限らず、UAVDCの他の実施形態が追加の構成要素を備え得、さらに他の実施形態が本開示に記載されている実施形態の様々な組み合わせを備え得ることを理解されたい。
【0051】
UAVDCのプロペラ135は、空気抵抗との接触時に展開し得る。さらなる実施形態では、プロペラ135を展開する際に、バネおよび/またはプロペラ135の回転による求心力が実現され得る。図5は、プロペラ135の一例を示し、プロペラ羽根510の展開方向505を示している。
【0052】
本開示の実施形態に従うUAVDCは、モジュール式ペイロード140を受容するように構成され得る。いくつかの実施形態では、モジュール式ペイロード140は、第1および第2の形態の両方で固定された状態のままであり得る。非限定的な例として、モジュール式ペイロード140は、UAVDC内に構成され、胴体106のノーズ部としての役割を果たす。図6Aは、固定位置605で胴体106に取り付けられるように構成された複数のモジュール式ペイロード140の一例を示す。モジュール方式を容易にするために、モジュール式ペイロード140は、ツイストロック方式でピン615の周囲を留めるように構成されたフック610を備え得る。このようにして、モジュール式ペイロード140は、胴体106に挿入され得る。リッジ部620は、モジュール式ペイロードを配向し、モジュール式ペイロード140から胴体106への面一の移行部を形成し得る。さらに、ピン615は、ナットの周囲を締め付けるためのねじ山を備え、そのことにより、フック610、ひいてはモジュール式ペイロード140を定位置で固定し得る。さらなる実施形態では、モジュール式ペイロード140は、胴体106内に埋め込まれたスロットに嵌合するように構成された突起を備え得る。モジュール式ペイロード140は、突起を受容するように構成されたスロットに沿って胴体106に挿入され、モジュール式ペイロード140を胴体106に係止するために回転され得る。
【0053】
モジュール式ペイロード140は、固定位置605で係止され得るが、第1の形態630および第2の形態635のモジュール式ペイロードをそれぞれ示す図6Bおよび6Cに示すように、内部に展開可能な構成要素を備え得る。
【0054】
他の実施形態では、モジュール式ペイロード140は、胴体106に対する位置に関して少なくとも2つの形態を有し得る。図6Dは、第1の位置640にあるモジュール式ペイロード140の別の例を示し、図6Eは、第2の位置645にあるモジュール式ペイロード140を示す。例えば、モジュール式ペイロード140は、UAVDCが第1の形態(「コンパクト形態」)にあるときの第1の位置640に配置され、第2の形態にある間の第2の位置645へと展開され得る。非限定的な例として、モジュール式ペイロードは、胴体から外に入れ子式に伸長するブーム655に構成された検出装置650であり得る。
【0055】
本開示の実施形態は、以下の例を含む、従来の無人航空機に対する改善を提供することができるが、これらに限定されない。
・航続時間を増加させる空気力学的効率の改善。
・最大積載量の増加。
・パラシュートまたはバルーンのような外部空気力学的処理の助けを借りない発射および飛行への移行。
・任務能力の最大化(すなわち、モジュール式ペイロードおよび再構成可能で高効率の機体により、例えば、これらに限定されないが、情報・監視・偵察(ISR)、シグナル・インテリジェンス(SIGINT)、天気、地球物理、環境などのより多様な任務をUAVDCが効率的に実行できるようにする。
【0056】
上述の概要および以下の詳細な説明は共に、実施例を提供するものであり、説明的なものにすぎない。したがって、上述の概要および以下の詳細な説明は、限定的であると見なされるべきではない。さらに、本明細書に記載されているもの以外の特徴または変形形態が提供され得る。例えば、実施形態は、詳細な説明で記載されている様々な特徴の組み合わせおよび部分的組み合わせを対象とし得る。
【0057】
II.構成
図1Cは、本開示の実施形態に従うUAVDCを示す。本開示の実施形態は、胴体106と、1つまたは複数のアンテナ705と、電源1310と、スイープするおよび/または入れ子式に伸縮するように構成され得る翼110と、安定板125と、ペイロード140とを備え得る。さらなる実施形態は、例えば、プロペラ135のような推進機構を備え得る。
【0058】
胴体106は、例えば、炭素繊維からなり得るが、これに限定されない。さらに、胴体106は、例えば、複合材料(例えば、ガラス繊維、ケブラー(Kevlar)、スペクトラ(Spectra))からなり得るが、これに限定されない。様々な実施形態では、3D印刷されたプラスチックを含むがこれに限定されないプラスチックが使用され得る。胴体106は、加速および空気抵抗の低減を容易にする空気力学的形状を取り得る。
【0059】
ここで図7を参照すると、アンテナ705は、UAVDCの様々な部分に位置決めされ得る。例えば、アンテナ705は固定され得、いくつかの実施形態では、コンフォーマルであり得る(すなわち、胴体106のスキンに組み込まれ得る)。あるいは、アンテナ705は展開可能であり得る。例えば、アンテナ705は、胴体から外に(例えば、バネを介して)ヒンジ上で展開するように構成され得る。別の例として、図7に示すように、アンテナ705は、安定板125の少なくとも1つに組み込まれ得る。このように、安定板125が展開されるときに、アンテナ705も展開され得る。さらなる実施形態では、図6Dおよび図6Eに示すように、モジュール式ペイロード140は、アンテナ705として具現化され得る。このように、アンテナ705は、ブーム655に取り付けられ、胴体106から伸びるように構成され得る。さらに別の実施形態では、UAVDC内に複数のアンテナが内蔵され得る。
【0060】
アンテナ705は、図15を参照してさらに詳細に説明するように、搭載コントローラと動作可能に通信し得る。このように、アンテナ705は、遠隔地(例えば、UAVDCオペレータ)との間でデータを送受信することができる。例えば、アンテナ705は、遠隔地に位置するオペレータから制御信号を受信するために使用され得る。制御信号は、搭載コントローラによって処理され解読され、それに応じて、搭載コントローラがUAVDCを操作することができる。さらに、アンテナ705は、UAVDCから、例えば、遠隔地に位置するオペレータに様々なデータを通信するために使用され得る。
【0061】
データは、例えば、UAVDCに搭載された様々なセンサ(例えば、モジュール式ペイロード140内のセンサ)によって収集されたセンサデータを含み得るが、これに限定されない。さらに別の実施形態では、データは、例えば、全地球測位データ、加速度計データ、ジャイロデータ、速度データなどを含むが、これらに限定されないUAVDC用の遠隔測定データを含み得る。いくつかの実施形態では、上述のデータは、その通信の前に搭載コントローラによって収集され、処理され、暗号化され得る。
【0062】
UAVDCは様々な推進機構で構成されてよく、図8に示すプロペラ135は1つの変形例にすぎないことを理解されたい。他の推進機構は、ロケット、ジェットエンジン、および圧縮ガスジェットを含み得るが、これらに限定されない。さらに、いくつかの実施形態では、UAVDCがグライダーの特性を有し得るために、推進力は全く必要でない場合がある。そのような実施形態では、UAVDCは、例えば、管から発射され得る、または、例えば、任務標的の滑空距離内の飛行機から放出され得る。UAVDCの様々な特性は、本明細書の様々な実施形態に記載されているように、さらなる推進力を必要とせずにその任務を達成するために、UAVDCに、(例えば、図14を参照して以下に詳述する展開時の)十分な飛行時間を提供することができる。
【0063】
プロペラ135は、胴体106に寄せて折り畳まれるプロペラ羽根510を備え得る。プロペラ135は、2つのプロペラ羽根510を有するものとして示されているが、それより多いまたはそれより少ないプロペラ羽根が使用されてもよいことを理解されたい。例えば、単一のプロペラ羽根のみが使用されてよい。図9に示すように、胴体106は、折り畳み形態でプロペラ羽根510を受容するように構成された溝905を備え得る。飛行中に、プロペラ135は、例えば、プロペラに対する空気圧(例えば、抗力による)、またはプロペラ135の回転による求心力を利用して広げられ得る。他の実施形態では、プロペラ135は、迅速な展開を可能にするバネ(例えば、ねじりバネ805)を使用することによって広げられ、そのことにより、プロペラ135が完全に広げられる前にプロペラ羽根510が安定板125に当たるのを防ぐことができる。
【0064】
図面の多くは、後部取り付け位置のプロペラ135を示しているが、推進機構が設けられている実施形態では、プロペラ135はUAVDCの異なる位置で構成され得ることを理解されたい。例えば、いくつかの実施形態では、プロペラ135は、UAVDCの後部の代わりに前面に取り付けられ得る。図6Dおよび図6Eは、UAVDCの前面に取り付けられたけん引プロペラ675を備えるUAVDCの一実施形態を示す。
【0065】
さらに、プロペラ135の位置決めは、翼110の展開によって影響され得る。図10Aを参照すると、プロペラ羽根1005は、翼110の下に閉じ込められた胴体106に取り付けられる。第1の形態におけるUAVDCの発射時に、空気抗力またはバネ805は、上部位置の(例えば、胴体106の上部に取り付けられた)プロペラ羽根1005をその展開状態に向かって付勢することができる。しかしながら、このようなプロペラ羽根1005の展開は、第1の形態で示されているように、真上に格納された翼110によって妨げられ得る。
【0066】
翼110によって妨げられない残りのプロペラ羽根1010は、展開が妨げられ得ないので、設計どおりの第2の形態へと展開することができる。プロペラ羽根1005がまだ閉じ込められている間に残りのプロペラ羽根1010がウインドミルにぶつからないようにするために、羽根のヒンジ移動1015が延長されて、図10Bに示されているように、主流によって羽根1010を整列させる位置1020に羽根1010を折り曲げることができる。
【0067】
図1Aを再び参照すると、UAVDCは、2つの翼部を有する単一の翼からなる翼配置を有し得る。翼配置は、左翼部と右翼部とに分割されて、左翼部と右翼部との間のほぼ対称な側面での可変スイープを可能にする。いくつかの実施形態では、翼部は、左翼および右翼(例えば、翼110)であり得る。しかしながら、本開示の実施形態によれば、翼配置は、2つの翼部からなる単一の翼であり得る。
【0068】
翼配置は、第1の配置(例えば、UAVDCの第1の形態に対応する)、第2の配置(例えば、UAVDCの第2または第3の形態に対応する)、および第3の配置で構成可能である。第1の配置は、左翼部および右翼部は、第1のスイープ展開角度で胴体に寄せて格納され得る。第2の配置では、翼配置は、飛行のために、第2のスイープ展開角度で完全に展開され得る。第3の配置は、第1のスイープ展開角度と第2のスイープ展開角度との間の任意の翼の展開角度の翼部を備え得る。
【0069】
スイープ展開角度を可能にするために、UAVDCは、左翼部および右翼部を枢動させるように構成されたスイープギアボックスを備え得、翼配置が第1の配置から第2の配置まで任意のスイープ展開角度でスイープできるようにする。UAVDCは、任意のスイープ展開角度で翼配置のスイープを始動するように構成されたスイープギアボックスに結合されたアクチュエータを備え得る。
【0070】
スイープ動作中に、フェアリング130は、開放形態から閉鎖形態に変化するように構成され得る。フェアリング130は、第1の翼部および第2の翼部がフェアリングの下に第1の配置で格納されるように撓むことによって開放形態から始まり、閉鎖形態に移って、第2の配置で空気力学的および/または環境的利点を提供することができる。
【0071】
翼110は、第1の形態102に示されるように発射形態で格納され得る。いくつかの実施形態では、翼110の発射形態は、垂直方向のオフセットを含み得る。翼110は、スイープギアボックス205(例えば、スイープ手段)によって飛行形態へとスイープされ得る。例えば、スイープギアボックス205に取り付けられたアクチュエータ210は、各翼に結合されたウォームギア220と、ウォームギア220に結合され、スイープ動作250で翼を広げるように構成されたウォーム225とを備え得る。スイープギアボックス205は、翼マウント215上に載置され得る。翼110をスイープさせるのに、バネを含むがこれに限定されない様々な他の手段が使用され得る。いくつかの実施形態では、翼110は、飛行を可能にするために完全にスイープされる必要はない。例えば、UAVDCは、完全スイープよりも小さい角度で飛行することができる。
【0072】
ギアボックス205は、翼110が発射形態において互いに対する(例えば、互いに対して平坦な)、および胴体に対する(例えば、胴体に対して平坦な)第1の組の角度で格納され得るように構成され得る。ギアボックス205はさらに、翼110をスイープ形態における最適な入射角および上反角で展開させるように構成され得る。これは、各翼の回転軸ならびに各翼のウォームギア220(または「翼ピボット」)への取り付けを配向することによって実現され得る。したがって、ギアボックス205は、翼がスイープすることができる中心となる2つの枢動軸を備え得る。図2Dは、ギアボックス205を可能にするための幾何形状を示す概略図である。例えば、回転軸は、軸255に関して示されているように、Y-Z平面270における角度がウォームギア220に対する取り付け角度265と一致し得るように配向され得る。さらに、X-Z平面260における角度は、ウォームギア220に対する取り付け角度275と一致し得る。この形態では、翼110は、互いに対しておよび胴体に対して平坦な状態で格納され、最適な上反角および入射角で展開され得る。最適な上反角は、X-Z平面260における角度と取り付け角度265との組み合わせであり得、最適な入射角は、X-Y平面における角度と取り付け角度275との組み合わせであり得る。このように、単一機構が、翼110をスイープさせ、かつ翼110を所望の上反角および入射角に配向し得る。翼をスイープさせて配向するための単一機構は、重量および複雑さを低減し、その結果、航続時間を増加させ、コストを削減することができる。
【0073】
UAVDCは、翼110の外向きのスイープ動作250を可能にしながら抗力を低減するためのフェアリング130を備え得る。図11Aおよび図11Bはそれぞれ、第1の形態1105および第2の形態1110におけるフェアリング130を示す。フェアリング130は、可撓性材料(例えば、ガラス繊維)製であり得るので、翼110がスイープするときに邪魔にならないように撓むことができる。様々な実施形態において、炭素繊維、ケブラー、および金属薄板を含むが、これらに限定されない他の材料が使用され得る。フェアリング130は、翼110が第2の形態1110になるときに翼110の外形に適合する翼穴切欠き1115を備え得る。
【0074】
図11Aに示すように、第1の形態1105のフェアリング130は、コンパクト配置102においてスイープする翼110の上に載置され、緊張した(「座屈した」)状態で保持されることによる張力を受け得る。コンパクト配置102においてスイープする翼110に適応するためにフェアリング130が十分に撓むことができるように、スリット1120がフェアリング130内に設けられ得る。UAVDCが第2の形態(例えば、伸張配置105)に入ると、フェアリング130は、翼110が翼穴切欠き1115に達したときに、図11Bに示すように撓んで翼の周囲を閉鎖することができる。第2の形態1110において、フェアリング130は、翼110にしっかりと嵌合して抗力を最小にするので、非緊張状態であり得る。フェアリング130が繊維複合材料を含む場合、積層体の座屈および可撓性を促進するために繊維配向を使用することが望ましい場合がある(例えば、+/-45度の層を使用すると、可撓性が増し、0度および90度方向に容易に座屈し得る)。
【0075】
さらなる実施形態では、図11Cに示すように、スイープされた翼110の周囲でフェアリング130をさらに係止させるために、磁石1125が使用され得る。磁石1125は、胴体106上に配置され得る。逆極性の磁石または磁性金属1130は、磁石1125の磁力を受けるようにフェアリング130上に位置し得る。さらなる実施形態では、磁石1125および対応する磁性金属1130の位置が逆にされる場合がある。
【0076】
翼110がスイープされているとき、またはいくつかの実施形態では、翼110が完全にスイープされた後に、翼110は入れ子式に伸長することができる。例えば、内側部分305は、UAVDCの胴体106に取り付けることができる。内側部分305は、第1のコンパクト形態の間、外側部分310内に少なくとも部分的に格納され得る。外側部分310は、実質的に中空の内部を含み得る。内側部分305の外面は、外側部分310の内面に寄せて格納され得る。第2の形態になるために、外側部分310は、内側部分305に沿って摺動して、胴体106から外側に伸びることができる。外側部分310が内側部分305に沿って摺動するにつれて、内側部分305の伸長していく部分が露出され得る。翼110の翼幅は、およそ外側部分310と内側部分305の露出部分との長さであり得る。内側部分305および外側部分310は共に、飛行中に揚力を提供するために空気力学的プロファイルを採用することができる。いくつかの実施形態は、入れ子式伸縮翼110のためのベルトシステム315を利用することができる。
【0077】
ベルトシステム315は、内側翼部305(「第2の部分」)に取り付けることができるベルトプーリ325を備え得る。少なくとも1つのプーリ325は、アクチュエータ320によって駆動され得る。さらなる実施形態では、複数のプーリ325が複数のアクチュエータ320によって駆動され得る。ベルト330は、プーリ325の周囲に巻き付けられ得る。ベルト330の切欠きは、アクチュエータ320がベルト330を動かすことを可能にし得る。ベルト330の直線長さ331のうちの一方は、内側翼部305内に収容され得、ベルト330の他方の長さ332は、翼110が入れ子式に伸長する前に外側翼部310(「第1の部分」)に接している内側翼部305(「第2の部分」)の底部の溝に収容され得る。
【0078】
入れ子式に伸縮することができるように、ベルト330は、長さ332に沿って外側翼部310の少なくとも一部に取り付けられてもよい。このように、アクチュエータ320の回転は、ベルト330を移動させるだけでなく、外側翼部310をベルト330に取り付けることにより外側翼部310を変位させる。したがって、方向335に作動させることにより、部分310が胴体106から外側に伸び、その結果、UAVDCの翼幅が増加することになる。部分310が外側に移動するにつれて、内側部分305は同時に外側部分310の内部から引き出されて、UAVDCの翼幅が増加する。したがって、翼110が入れ子式に伸長されると、長さ332が露出し得るが、溝は、ベルト330が露出した内側翼部305の底部から突出するのを防止し得る。
【0079】
外側部分310の長さ332への取り付けは、例えば、クランプ、ネジ、または接着剤によって実施され得るが、これらに限定されない。いくつかの実施形態では、ベルト330は、所定の長さの繊維強化ゴム材料を含み得る。繊維を露出させるためにベルトの各端部からゴムを剥ぎ取ることによって、ベルト330を外側部分310に取り付けるための別の取り付け機構が利用できるようになる。例えば、露出した繊維は、外側翼部310(例えば、外側翼部310の穴)に結ばれてよい。結ばれた繊維は、例えば、接着剤でさらに固定されてよい。このように、ベルト330の両端は、両端を固定するカプラを使用せずに接続ループを形成するように取り付けられ得、そのことにより従来技術で一般的に使用されている嵩高の部分を取り除くことができる。
【0080】
本開示の実施形態によれば、ベルトシステム315は、従来の入れ子式伸縮システムよりも、軽量でおよび/または小型の機構を提供することができる。いくつかの実施形態では、翼の入れ子式伸縮は、翼110を後退させるためのアクチュエータ320の方向335を逆にすることによって逆転され得る。本開示に従う別の実施形態では、外側翼部310が胴体106に固定され、内側翼部305が外側に向かって入れ子式に伸長され得るように、ベルトシステム315の構成要素が逆転され得る。さらに別の実施形態では、ブームを胴体106から伸ばすために、同様のベルトシステムが設けられ得る。例えば、ベルト330を外側翼部310に取り付ける代わりに、ベルト330がブームに取り付けられ得る。
【0081】
翼110は、補助翼120を備え得る。いくつかの実施形態では、補助翼120は、ヒンジ1215を介して外側部分310の後縁に取り付けられ得る。このようにして、補助翼120は、従来の補助翼と比較して、外側部分310の内部容積を妨げるのを最小限に抑えることができる。外側部分310の内部容積を最適化することにより、内側部分305は、より一般的に使用される補助翼の場合には制限されるような最適化された外形および増加した翼幅を有することができる。例えば、内側部分305は、第1のコンパクト形態の内部に格納されたときに、外側部分310に対する後縁補助翼の取り付け部の長さの少なくとも一部に重なり得る。このように、内側部分305と外側部分310との間の表面積の比率を大きくすることができる。翼幅を最大化することにより、機体の効率、航続時間、および最大積載量が大幅に向上し得る。このような後縁補助翼120を可能にし得るヒンジの種類は、リビングヒンジまたは他の曲げ軸受が含まれるが、これらに限定されない。
【0082】
さらに、補助翼120を胴体106から離れて伸びる外側部分310に取り付けることにより、補助翼120は、翼の展開段階の間の回転制御を可能にし得る。これは、UAVDCが、内側部分305に対する外側部分310の位置に関係なく、正の回転制御で飛行することができることを意味し、このことは、翼が入れ子式に伸長されない位置で構成されるときに、機体上のより小さい構造負荷で安定飛行への移行が実行され得る発射および飛行回復段階で有益であり得る。さらに、このことは、回転制御を損なうことなく空気力学的効率を最大にするために翼幅を飛行中に減少または増加させることができるので、有益であり得る。図12Aは、補助翼を制御するための構成要素の形態を示す。各補助翼120は、図13に示すように、リンク機構1210を介してサーボ機構1320によって位置決めされ得る。各サーボ機構1320は、いくつかの実施形態では、外側翼部310内に位置決めされ得る。さらなる実施形態では、補助翼120は、ギアまたはシャフトを含むが、これらに限定されない他の手段によって操作され得る。各サーボ機構1320は、コントローラ1500によって制御され得る。
【0083】
図12Bは、格納容積が最小になる押し込み位置1230、部分的に折り畳まれた位置1235、および完全に展開された位置1240を含む補助翼120の可能な形態を示すが、これらに限定されない。サーボ機構1320は、外側翼部310および内側翼部305内に位置決めされた制御線を介して操作され得る。制御線は、内側翼部305を介して胴体106から伸び得る。翼部305の端部は、開口部を備え、制御線は開口部を通ってサーボ機構1320に接続する外側翼部310の内部へと伸び得る。様々な実施形態では、線は、翼の入れ子式伸縮に適応するのに十分な長さを有し得る。翼が入れ子式に伸長されていない間、制御線は、いずれかの翼部の内部で巻き取られ得る、またはきちんと折り畳まれ得る。
【0084】
図4A図4Dは、安定板125として具現化された展開可能な枢動制御面の一実施形態を示す。本開示では、展開可能な枢動および/またはピッチング制御面に関して「安定板」という用語を使用するが、このような制御面は安定板に限定され得ないことが理解されるべきである。例えば、同じ構成要素を実現する展開可能な枢動制御面は、翼を含むがこれに限定されない他の形で使用され得る。
【0085】
いくつかの実施形態では、安定板125は、空気抗力を含むがこれに限定されない他の手段によって、飛行形態に移され得る。さらなる実施形態では、安定板125は、発射時に飛行形態に移るようにバネ負荷され得る。例えば、ねじりバネ405が、安定板125を飛行形態に移すことができる。安定板125は、プッシュロッド415を操作するサーボ機構410と、軸425を中心として安定板を枢動させるホーン416とによる飛行制御を提供するために使用され得る。例えば、サーボ機構410は、ヒンジ420内で枢動させることによって軸425を中心として安定板125を回転させることができる。さらに、安定板125は、フェアリング485を備え得る。フェアリング485は、図4E図4Gに示すように、空気力学的効率を維持しながらピッチング動作を可能にするために、シャフト445の周囲を回るように構成された可撓性材料(例えば、ゴムまたはエラストマー)として具現化され得る。上述したように、安定板125は、安定板125の展開が1つまたは複数のアンテナ705をさらに展開させることができるように、1つまたは複数のアンテナ705を備え得る。
【0086】
安定板125は、軸430を中心として枢動することによって飛行形態へと移ることができる。このように、軸430は、第1の形態450から第2の形態455への移行において、胴体106に対して一定であり得る。さらに、ホーン416の中心線を展開中に軸430と整列させることによって、図4Aおよび図4Bにさらに示すように、サーボ機構410は第1の形態450から第2の形態455への移行440中に移動する必要はない。
【0087】
サーボ機構410は、少なくとも1つの安定板をその幅方向軸を中心として偏向/回転させるために、少なくとも1つの安定板上のホーン416に結合されたプッシュロッド415を移動させるように構成されてもよい。次に、ホーン416は、少なくとも1つの安定板が飛行形態(第2の形態)へと展開するときに、相対的に固定された位置にとどまるように構成され得る。
【0088】
図4E図4Gは、安定板フェアリング485を示す。安定板フェアリング485は、第2の安定板形態455の間に正の飛行制御を提供するために、少なくとも1つの安定板をその幅方向軸を中心として偏向/回転させることを可能にする様々な構成要素を覆うために使用され得る。安定板フェアリング485は、例えば、ゴムのような可撓性材料を含み得る。このように、安定板フェアリング485は、シャフト445を含むがこれに限定されない様々な構成要素上の抗力を低減し、それと同時に安定板125の全可動域を可能にするように撓む。
【0089】
胴体106の内部1305内には、多数の内部構成要素が取り付けられ得る。図13は、電源1310が胴体106の内部に位置決めされ得るUAVDCの内部構成の一例を示す。電源1310は、例えば、燃料タンクまたは1つまたは複数のバッテリを備え得る。モジュール式ペイロード140、コントローラ1500、スイープギアボックスアクチュエータ210、補助翼のための制御機構(例えば、サーボ機構1320)、安定板125のサーボ機構410、プロペラ135を駆動するモータ1315、およびアンテナ705を含むが、これらに限定されないUAVDCの様々な構成要素が、電源1310に接続され得る。推進装置(例えば、プロペラ135)を備えるUAVDCの実施形態は、例えば、内燃機関のような代替の動力源によって動力供給され得る。このような実施形態では、内燃機関用の燃料源(例えば、ガスタンク)は、胴体106の内部1305内に位置決めされ得る。
【0090】
内部構成要素は、例えば、以下の構成要素(例えば、以下のセクションIIIに関してさらに詳細に説明する)、つまり、翼110をスイープさせるために使用されるスイープギアボックス205ならびにアクチュエータ210、補助翼120を操作するための補助翼120用の制御機構(例えば、サーボ機構1320)ならびに安定板125)を操作するためのサーボ機構410、プロペラ135を駆動するためのモータ1315、モータ1315をプロペラ135に結合するための駆動軸1330、UAVDCの展開、飛行、および動作を制御するための搭載コントローラ1500をさらに含み得るが、これらに限定されない。図示されている内部構成要素の構成は、1つの可能な構成であり、他の実施形態も可能である。内部構成要素は、飛行のために最適な方法で重量バランスを保つように分散され得る。
【0091】
III.操作
図14は、UAVDCを操作するための本開示の一実施形態に従う方法1400に含まれる一般的な段階を示すフローチャートである。方法1400は、図15に関して以下でより詳細に説明されているように、少なくとも部分的にコントローラ1500(例えば、搭載コンピューティングデバイス)を使用して実施され得る。コントローラ1500は、展開可能な構成要素を操作するだけでなく、飛行制御、ペイロード操作、および通信を含むがこれらに限定されない他の任務詳細を実行するためのコントローラを備え得る。したがって、コントローラ1500は、動作可能な構成であり、例えば、これらに限定されないが、モジュール式ペイロード140、スイープギアボックスアクチュエータ210、補助翼120用の制御機構(例えば、サーボ機構1320)、安定板125用のサーボ機構410、プロペラ135を駆動するためのモータ1315、電源1310、慣性計測装置、全地球測位システム、様々なテレメトリセンサ、およびアンテナ705、さらに他の全てのユニットと通信状態であり得る。図15を参照して詳細に説明するように、コントローラ1500は、アンテナ705に関して上述したような遠隔操作を可能にする遠隔通信モジュールを備え得る。他の実施形態では、コントローラ1500は、構成時に完全に自己操作式であり得る。このように、UAVDCは自己操縦式であり得る。
【0092】
さらに、コントローラ1500に関して段階が開示されているが、他のコンピューティング構成要素、機械部品、環境特性(例えば、空気抵抗)、遠隔のオペレータなどを含むが、これらに限定されない複数の他の構成要素が方法1400の操作を可能にし得ることを理解されたい。
【0093】
さらに、フローチャートによって示された段階は特定の順序で開示されているが、順序は単なる例示目的で開示されていることを理解されたい。段階は、組み合わせられ、分離され、並べ替えられてよく、様々な中間段階が存在してよい。したがって、フローチャートに示されている様々な段階は、様々な実施形態において、図示されているものとは異なる配置で実行され得ることを理解されたい。さらに、本明細書に開示されている方法およびシステムの基本的な範囲を変更または阻止せずに、様々な段階がフローチャートに追加されてよい、またはフローチャートから削除されてよい。
【0094】
方法1400は、開始ブロック1405で開始され、UAVDCが発射され得る段階1410に進むことができる。例えば、UAVDCは、飛行機から発射されたか、または運搬航空機から落とされた管から放出され得る。UAVDCの第1の形態のコンパクト配置102(例えば、図1Aに関して明記したように)は、UAVDCが、例えば、ミサイルのように、管発射されることを可能にし得る。いくつかの実施形態では、UAVDCは、運搬航空機から落とされると、(図示されているように)空気力学的に設計され得、宙返り急降下から自己配向することができる重量分布を有し得る。
【0095】
方法1400は、UAVDCが発射される段階1410から、飛行の構成要素が展開され得る段階1420に進むことができる。例示目的のために特定の順序で開示されているが、飛行構成要素の展開は、他の配置で行われてもよい。
【0096】
発射時に、安定板125およびプロペラ135が展開し得る。適用可能な実施形態では、バネ405およびバネ805は、安定板125およびプロペラ羽根510をそれぞれ展開することができる。他の実施形態では、発射時の空気抵抗と、安定板125およびプロペラ羽根510の格納配置(例えば、第1の安定板形態450)が拡張のベクトルの力を生成し、そのことにより安定板125およびプロペラ羽根510を展開配置(例えば、第2の安定板形態455)で展開させる。
【0097】
コントローラ1500(例えば、搭載コンピューティングデバイス)は、発射後、すぐに、または設定された時間が経過した後に、アクチュエータおよび翼展開機構を自動的に連動させることができる。他の実施形態では、搭載センサ(例えば、モジュール式ペイロード140に展開されたセンサを含むが、これに限定されない)からの特定の読み取りの際に連動が生じることがある。例えば、翼の展開および伸長は、例えば、UAVDCの速度、加速、およびレベリングのような特定の機内要因に依存し得る。コントローラ1500は、所定の事前設定された条件が満たされたときに、様々な構成要素の展開をトリガするように構成され得る。このような条件は、展開前に定義され得る。
【0098】
アクチュエータ210は、スイープギアボックス205を駆動して翼110をスイープさせることができる。いくつかの実施形態では、UAVDCは、翼110が45度スイープすると、持続飛行を制御することができる。翼110が完全スイープに達すると、翼110は、スイープ動作250の応力により開放されたフェアリング130の翼穴切欠き1115内に移動して、胴体内に位置決めされた磁石の助けを借りて再び係止される。したがって、フェアリング130は、空気力学的性能を向上させるために、翼110の外形の周囲で自動的にパタンと閉じることができる。磁石1125は、翼110の周囲でフェアリング130をさらに係止させることができる。
【0099】
翼110がスイープを開始すると、または翼110が完全にスイープされた後に、翼110は入れ式に伸長し始めることができる。例えば、ベルトシステム315は、内側部分305に沿って外側部分310を引っ張って、翼110を入れ子式に伸長させることができる。翼スイープ角度および入れ子式伸長位置は、飛行中にさらに動的に調整され得る。
【0100】
さらに、展開可能な実施形態では、モジュール式ペイロード140は、その第1の配置から第2の配置へと展開することができる。例えば、モジュール式ペイロード140は、展開位置(例えば、伸張されたブーム)において性能を発揮するためにより良好に配置された複数の検出装置を備え得る。このような展開は、発射後のUAVDCの飛行の安定化セグメントで発生し得る。
【0101】
方法1400は、飛行構成要素が展開され、UAVDC飛行が安定化される段階1420から、UAVDCが任務を実行するために使用され得る段階1430に進むことができる。飛行の全ての段階で、UAVDCは、アンテナ705を介してオペレータと動作可能な通信状態であり得る。オペレータは、UAVDCの様々な構成要素から様々な読み取りを受信することができる。
【0102】
いくつかの実施形態では、オペレータは、任務中にUAVDCの動作を制御することができる。例えば、オペレータは、翼展開機構(例えば、スイープギアボックス205、アクチュエータ210、およびベルトシステム315)、プロペラ135、安定板125、補助翼120、さらに展開可能な構成要素(例えば、アンテナ705用の入れ子式伸縮ブーム710、およびアンテナ650用のブーム655)を含むが、これらに限定されない飛行構成要素を制御することができる。他の実施形態では、搭載コントローラ1500は、任務制御データで予め構成され得る。
【0103】
UAVDCの実施形態は、データ取得、ペイロード展開、および電気通信リレーの提供を含むが、これらに限定されない複数の任務のために使用され得る。UAVDCの実施形態は、飛行制御のための通信に加えて、データ取得および送信において制御され得る。さらなる実施形態では、UAVDCは、オペレータがモジュール式ペイロード140を解除することを可能にし得る。
【0104】
方法1400は、UAVDCが任務を実行するために使用される段階1430から、任務が終了される段階1440に進むことができる。例えば、任務は、UAVDCを回復可能な再捕捉位置まで飛行させることによって、終了することができる。さらに、UAVDCは、クラッシュ着陸によって任務を終了することができる。例えば、UAVDCは、機能的構成要素を破壊するために、岩または硬い表面に突入し得る。さらなる実施形態では、UAVDCには、爆破装置が装備され、任務完了時に自己破壊され得る。段階1440の後、方法1400は、段階1450で終了することができる。
【0105】
IV.搭載システムアーキテクチャ
UAVDCは、搭載コンピューティングモジュールを備え得るが、これに限定されない。コンピューティングモジュールは、動作可能な構成であり、例えば、これらに限定されないが、モジュール式ペイロード140、スイープギアボックスアクチュエータ210、補助翼120用の制御機構(例えば、サーボ機構1320)、安定板125用のサーボ機構410、プロペラ135を駆動するためのモータ1315、電源1310、全地球測位システム、様々なテレメトリセンサ、およびアンテナ705と通信状態であり得る。さらに、コンピューティングデバイスは、本明細書内の説明に従う別のコンピューティングデバイスと動作可能な通信状態であり得、デスクトップコンピュータ、ラップトップ、タブレット、または移動体通信デバイスを備え得るが、これらに限定されない。このような遠隔装置は、搭載コンピューティングモジュール(例えば、展開条件、任務制御など)を制御および/または構成するために使用され得る。
【0106】
さらに、UAVDCは、例えば、クラウドコンピューティングサービスのような集中型サーバと動作可能な通信状態であり得る。操作は、一部はコントローラ1500によって実行されると説明されているが、いくつかの実施形態では、コントローラ1500と動作可能に通信している異なるネットワーク要素によって異なる操作が実行されてもよいことを理解されたい。
【0107】
本開示の実施形態は、メモリ記憶装置および処理ユニットを有するシステムを備え得る。処理ユニットは、メモリ記憶装置に結合され得、処理ユニットは、方法1400の段階を実行するように構成される。
【0108】
図15は、コントローラ1500を含むシステムのブロック図である。本開示の一実施形態によれば、上述のメモリ記憶装置および処理ユニットは、図15のコントローラ1500などのコンピューティングデバイスに実装され得る。ハードウェア、ソフトウェア、またはファームウェアの任意の適切な組み合わせを使用して、メモリ記憶装置および処理ユニットを実装することができる。例えば、メモリ記憶装置および処理ユニットは、コントローラ1500と共に、またはコントローラ1500と組み合わせて他のUAVDCデバイスおよび構成要素1518のいずれかと共に実装されてよい。他のUAVDCデバイスおよび構成要素1518は、例えば、モジュール式ペイロード140、スイープギアボックスアクチュエータ210、補助翼120(例えば、サーボ機構1320)用の制御機構、安定板125用のサーボ機構410、プロペラ135を駆動するモータ1315、電源1310、全地球測位システム、様々なテレメトリセンサ、およびアンテナ705を備え得るが、これらに限定されない。上述のシステム、デバイス、およびプロセッサは例であり、他のシステム、デバイス、およびプロセッサは、本開示の実施形態に従う上述のメモリ記憶装置および処理ユニットを備え得る。
【0109】
図15を参照すると、本開示の一実施形態に従うシステムは、コントローラ1500のようなコンピューティングデバイスを含み得る。基本的な構成では、コントローラ1500は、少なくとも1つの処理ユニット1502およびシステムメモリ1504を含み得る。システムメモリ1504は、コンピューティングデバイスの構成およびタイプに応じて、揮発性(例えば、ランダムアクセスメモリ(RAM))、不揮発性(例えば、読み出し専用メモリ(ROM))、フラッシュメモリ、または任意の組み合わせを備え得るが、これらに限定されない。システムメモリ1504は、オペレーティングシステム1505、1つまたは複数のプログラミングモジュール1506を含み得、プログラムデータ1507を含み得る。例えば、オペレーティングシステム1505は、コントローラ1500の動作を制御するのに適し得る。一実施形態では、プログラミングモジュール1506は、飛行制御アプリケーション1520を含み得る。さらに、本開示の実施形態は、グラフィックスライブラリ、他のオペレーティングシステム、または任意の他のアプリケーションプログラムと共に実施され得、任意の特定のアプリケーションまたはシステムに限定されない。この基本構成は、図15には、破線1508内のこれらの構成要素で示されている。
【0110】
コントローラ1500は、追加の特徴または機能を有し得る。例えば、コントローラ1500は、例えば、磁気ディスク、光ディスク、またはテープのような追加のデータ記憶装置(取り外し可能および/または取り外し不可能)をさらに含み得る。このような追加の記憶装置は、図15には、取り外し可能な記憶装置1509および取り外し不可能な記憶装置1510で示されている。コンピュータ記憶媒体は、コンピュータ可読命令、データ構造、プログラムモジュール、または他のデータのような情報の記憶のための任意の方法または技術で実装される揮発性および不揮発性、取り外し可能および取り外し不可能な媒体を含み得る。システムメモリ1504、取り外し可能な記憶装置1509、および取り外し不可能な記憶装置1510は、全てコンピュータ記憶媒体の例(すなわち、メモリ記憶装置)である。コンピュータ記憶媒体は、RAM、ROM、電気的に消去可能な読み出し専用メモリ(EEPROM)、フラッシュメモリ、もしくは他のメモリ技術、CD-ROM、デジタル多用途ディスク(DVD)、もしくは他の光記憶装置、磁気カセット、磁気テープ、磁気ディスク記憶装置、または他の磁気記憶装置、または情報を記憶するために使用可能であり、コントローラ1500によってアクセス可能な任意の他の媒体を含み得るが、これらに限定されない。このようなコンピュータ記憶媒体は、デバイス1500の一部であり得る。コントローラ1500はさらに、キーボード、マウス、ペン、音声入力装置、タッチ入力装置などの入力装置1512と協働し得る。入力装置1512は、例えば、コントローラ1500に手動でアクセスして、コントローラ1500をプログラムするために使用され得る。ディスプレイ、スピーカ、プリンタなどの出力装置1514も含まれ得る。上記のデバイスは一例であり、他のデバイスが使用されてもよい。
【0111】
コントローラ1500はさらに、デバイス1500が、例えば、分散コンピューティング環境内の暗号化されたネットワークを介して、他のUAVDCデバイスおよび構成要素1518(例えば、アンテナ705)と通信できるようにする通信接続1516を含み得る。通信接続1516は、通信媒体の一例である。通信媒体は、典型的には、コンピュータ可読命令、データ構造、プログラムモジュール、または搬送波もしくは他の搬送機構のような変調データ信号内の他のデータによって具現化され得、任意の情報配信媒体を含む。用語「変調データ信号」は、信号内の情報を符号化するように設定または変更された1つまたは複数の特性を有する信号を表すことができる。例として、限定的ではないが、通信媒体は、有線ネットワークもしくは直接有線接続のような有線媒体と、音響、無線周波数(RF)、赤外線、および他の無線媒体のような無線媒体とを含み得る。本明細書内で使用されるコンピュータ可読媒体という用語は、記憶媒体および通信媒体の両方を含むことができる。
【0112】
上述したように、多数のプログラムモジュールおよびデータファイルは、オペレーティングシステム1505を含むシステムメモリ1504に記憶され得る。処理ユニット1502上で実行している間、プログラミングモジュール1506(例えば、コントローラアプリケーション1520)は、上述したように、例えば、方法1400の1つまたは複数の段階または段階の一部を含むプロセスを実行し得る。コントローラアプリケーション1520は、UAVDCデバイスおよび構成要素1518を操作し、例えば、通信接続モジュール1516から命令を受信するように構成され得る。上述したプロセスは一例であり、処理ユニット1502は他のプロセスを実行してもよい。
【0113】
一般に、本開示の実施形態によれば、プログラムモジュールは、ルーチン、プログラム、構成要素、データ構造、および特定のタスクを実行し得る、または特定の抽象データ型を実装し得る他のタイプの構造を含み得る。さらに、本開示の実施形態は、ハンドヘルドデバイス、マルチプロセッサシステム、マイクロプロセッサベースもしくはプログラマブル民生用電子機器、ミニコンピュータ、メインフレームコンピュータなどを含む、他のコンピュータシステム構成で実施され得る。さらに、本開示の実施形態は、通信ネットワークを介して接続されている遠隔処理装置によってタスクが実行される分散コンピューティング環境においても実施され得る。分散コンピューティング環境では、プログラムモジュールは、ローカルメモリ記憶装置およびリモートメモリ記憶装置の両方に配置され得る。
【0114】
さらに、本開示の実施形態は、個別の電子素子を備える電子回路、論理ゲートを含むパッケージ化電子チップもしくは集積電子チップ、マイクロプロセッサを利用する回路、または電子素子もしくはマイクロプロセッサを含む単一チップ上で実施され得る。本開示の実施形態はさらに、機械技術、光技術、流体技術、および量子技術を含むがこれらに限定されない、例えば、AND、OR、およびNOTのような論理演算を実行することができる他の技術を使用して実施され得る。さらに、本開示の実施形態は、汎用コンピュータ内で、または任意の他の回路もしくはシステムにおいて実施され得る。
【0115】
本開示の実施形態は、例えば、コンピュータプロセス(方法)、コンピューティングシステムとして、またはコンピュータプログラム製品もしくはコンピュータ可読媒体のような製品として実施され得る。コンピュータプログラム製品は、コンピュータシステムによって読み取り可能であり、コンピュータプロセスを実行するための命令のコンピュータプログラムを符号化するコンピュータ記憶媒体であり得る。コンピュータプログラム製品はさらに、コンピューティングシステムによって読み取り可能であり、コンピュータプロセスを実行するための命令のコンピュータプログラムを符号化する搬送波上の伝播信号であり得る。したがって、本開示は、ハードウェアおよび/またはソフトウェア(ファームウェア、常駐ソフトウェア、マイクロコードなどを含む)で具現化され得る。言い換えれば、本開示の実施形態は、命令実行システムによって使用するために、または命令実行システムと併用するために具現化されたコンピュータ使用可能またはコンピュータ読み取り可能なプログラムコードが組み込まれた、コンピュータ使用可能またはコンピュータ読み取り可能な記憶媒体上のコンピュータプログラム製品の形態を取ってもよい。コンピュータ使用可能またはコンピュータ可読媒体は、命令実行システム、装置、またはデバイスによって使用するため、または命令実行システム、装置、またはデバイスと併用するためのプログラムを含む、記憶する、通信する、伝播する、または搬送することができる任意の媒体であり得る。
【0116】
コンピュータ使用可能またはコンピュータ可読媒体は、例えば、電子、磁気、光、電磁、赤外線、もしくは半導体のシステム、装置、デバイス、または伝播媒体であり得るが、これらに限定されない。より具体的なコンピュータ可読媒体例(非限定的なリスト)では、コンピュータ可読媒体は、1つまたは複数の電線を有する電気接続、ポータブルコンピュータディスケット、ランダムアクセスメモリ(RAM)、読み取り専用メモリ(ROM)、消去可能なプログラム可能な読み出し専用メモリ(EPROMもしくはフラッシュメモリ)、光ファイバ、およびポータブルコンパクトディスク読み取り専用メモリ(CD-ROM)を含み得る。プログラムは、例えば、紙または他の媒体の光学走査を介して電子的に取り込まれ、その後、コンパイルされ、解釈され、または必要に応じて適切な方法で処理され、その後、コンピュータメモリに記憶され得るので、コンピュータ使用可能またはコンピュータ可読媒体は、プログラムが印刷される紙または他の適切な媒体であってもよいことに留意されたい。
【0117】
本開示の実施形態は、例えば、本開示の実施形態に従う方法、システム、およびコンピュータプログラム製品のブロック図および/または動作図を参照して上述されている。ブロックに記載されている機能/動作は、フローチャートに示されている順序以外で行われる場合がある。例えば、連続して示された2つのブロックは、実際には実質的に同時に実行されてもよく、あるいは、関連する機能/動作に応じてブロックが逆の順序で実行される場合もある。
【0118】
本開示の特定の実施形態について説明したが、他の実施形態が存在し得る。さらに、本開示の実施形態は、メモリおよび他の記憶媒体に記憶されるデータに関連するものとして説明してきたが、データは、ハードディスク、ソリッドステートストレージ(例えば、USBドライブ)、もしくはCD-ROMのような二次記憶装置、インターネットからの搬送波、または他の形態のRAMまたはROMのような他のタイプのコンピュータ可読媒体に記憶され、またはそれらから読み出されてもよい。さらに、開示されている方法の段階は、本開示から逸脱せずに、任意の形で、例えば、段階の順序を変える、および/または段階を挿入もしくは削除することによって、変更されてよい。
図1A
図1B
図1C
図2A
図2B
図2C
図2D
図3
図4A
図4B
図4C
図4D
図4E
図4F
図4G
図5
図6A
図6B
図6C
図6D
図6E
図7
図8
図9
図10A
図10B
図11A
図11B
図11C
図12A
図12B
図13
図14
図15