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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-03-24
(45)【発行日】2022-04-01
(54)【発明の名称】装具の継手装置
(51)【国際特許分類】
   A61F 2/64 20060101AFI20220325BHJP
   A61F 5/01 20060101ALI20220325BHJP
   A61F 5/02 20060101ALI20220325BHJP
【FI】
A61F2/64
A61F5/01 N
A61F5/02 N
【請求項の数】 3
(21)【出願番号】P 2020087143
(22)【出願日】2020-05-19
(65)【公開番号】P2021180729
(43)【公開日】2021-11-25
【審査請求日】2020-07-15
(73)【特許権者】
【識別番号】520175075
【氏名又は名称】株式会社総合リハビリテーション研究所
(73)【特許権者】
【識別番号】520175086
【氏名又は名称】株式会社ベクトロニクス中国
(73)【特許権者】
【識別番号】000108708
【氏名又は名称】タキゲン製造株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100078950
【弁理士】
【氏名又は名称】大塚 忠
(72)【発明者】
【氏名】大谷 道明
(72)【発明者】
【氏名】後藤 和之
【審査官】宮部 愛子
(56)【参考文献】
【文献】特開2016-097168(JP,A)
【文献】実開平4-83318(JP,U)
【文献】特開2003-144467(JP,A)
【文献】特表2005-523111(JP,A)
【文献】特開2019-98072(JP,A)
【文献】特開平7-51308(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2017/0281390(US,A1)
【文献】国際公開第2017/050824(WO,A1)
【文献】特開2016-129623(JP,A)
【文献】米国特許第5827208(US,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A61F 2/64
A61F 5/01
A61F 5/02
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
装具の一部をなす第1の支持部材と第2の支持部材とを回動及び固定可能に枢支接続する継手装置であって、
前記第1又は第2の支持部材のいずれか一方に接続されるベース部材と、
前記第1又は第2の支持部材の他方に接続されるアーム部材と、
前記アーム部材と前記ベース部材とを枢支する枢軸と、
前記ベース部材上に係合位置と非係合位置との間を手指操作で移動可能に支持され、係合位置において前記アーム部材に係合して前記ベース部材とアーム部材の枢軸回りの相対回動を所望の相互角度位置において阻止し、非係合位置において両者の軸回りの回動を許容するアーム固定部材と、
前記アーム固定部材と前記ベース部材との間に設けられ、当該アーム固定部材を係合位置に付勢する付勢部材と、
前記ベース部材上に拘束位置と解放位置との間を手指操作で正逆回動可能に設けられ、拘束位置において前記アーム固定部材を係合位置に拘束し、解放位置において前記アーム固定部材の非係合位置への移動を許容するストッパ部材とを具備し、
前記アーム部材は、前記アーム固定部材に対向する一端側に、前記枢軸と同心円弧状の外湾曲面に沿う外歯列を具備し、
前記アーム固定部材は、前記アーム部材の外歯列に対向する一端側に、前記枢軸と同心円弧状の内湾曲面に沿い、係合位置において前記外歯列に噛み合う内歯列を具備し、
前記ストッパ部材は、前記ストッパ部材の回転軸周りに90°離れた位置に、拘束位置において前記アーム固定部材に係合して当該アーム固定部材を係合位置に固定する係合部と、解放位置において前記アーム固定部材との係合を解いて当該アーム固定部材の非係合位置への移動操作を許容する移動許容部とを具備することを特徴とする装具の継手装置。
【請求項2】
前記ストッパ部材を拘束位置と解放位置において弾性的に保持するデテント機構をさらに具備することを特徴とする請求項1に記載の装具の継手装置。
【請求項3】
前記デテント機構は、前記ストッパ部材の外周に摺接するように当該ストッパ部材の径方向へ移動自在に前記ベース部材に支持された押圧部材と、当該押圧部材を前記ストッパ部材の径方向内方へ付勢するように前記ベース部材に支持されたデテントばねとを具備することを特徴とする請求項2に記載の装具の継手装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は外傷や病気で機能が低下したり損傷したりした四肢や体幹等の患部に装着して、治療や身体機能をサポートする装具に用いられる継手装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、外傷や病気等で腕、脚等の身体の部位の機能が低下したり損傷したりした際には、患部を安静に保持したり、機能を補助したり、変形を矯正、予防したりするために装具が使用されている。例えば、従来の下肢装具は、膝関節部分に対応して装具の大腿部側と下腿部側とが継手で回動可能に接続されている。継手部分は、係止枠体からなるストッパを昇降させて回動のロック、非ロックが制御されるようになっている。例えば、片麻痺の患者が下肢装具を装着して歩行訓練する際には、継手部分をロックして膝関節を固定した状態で膝折れを防止して患側の脚に荷重刺激を与えながらリハビリを行える。一方、椅子に座る際などには、継手部分のロックを解除して膝関節を自由に曲げられるようになっている。
また、装具を装着する患部の症状や回復状況等に対応して継手の軸回りの可動域を任意に変更できる継手装置も提案されている(例えば特許文献1)。この継手装置は、装具の一部をなす上支柱部材と、これに回動可能に接続する下支柱部材と、上下支柱部材を回動可能に枢支する枢軸と、両支柱部材の軸回り回動について、複数の可動角度範囲を選択的に設定する軸回り可動域設定機構とを具備する。軸回り可動域設定機構は、上支柱部材に設けられ、円弧状長孔を有するガイド部と、下支柱部材に固定され、円弧状長孔に枢軸周りに円弧移動自在に嵌め込まれる、円弧方向の長さが異なる複数種類の範囲設定スライダとを具備する。範囲設定スライダは、下支柱部材が上支柱部材に対して回動する際に下支柱部材と一体的に円弧状長孔内を軸回りに回動する。範囲設定スライダの貫通孔と、下支柱部材のネジ孔とを位置合わせして螺合される固定ネジ部材により、下支柱部材に対する範囲設定スライダの固定位置を選択的に変更したり、長さの異なる範囲設定スライダを選択的に変更したりすることにより、上下支柱部材の軸回り可動域の設定変更が可能とされる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【文献】特開2018-38593号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
上記従来の継手装置は、上下支柱部材の軸回り可動域の設定変更のために、保管する複数の範囲設定スライダから適正なものを選択して装着する必要がある。また、範囲設定スライダの着脱の際に、固定ネジ部材の着脱操作を要し、そのために工具を要するなど、なお、可動域の設定変更に困難性が伴う。
したがって、本発明は、装具の支持部材間における相互固定角度の設定変更を特別の工具を用いずに容易に行うことができ、日ごと、時間毎に屈伸許容角度が変化する装具装着者にとって、設定変更時の使い勝手が一層向上した装具の継手装置を提供することを目的としている。
【課題を解決するための手段】
【0005】
以下、添付図面の符号を参照して説明するが、本発明はこれに限定されるものではない。
上記課題を解決するための、本発明の装具の継手装置1は、装具の一部をなす第1の支持部材109と第2の支持部材110とを回動及び固定可能に枢支接続する継手装置1であって、第1又は第2の支持部材109,110のいずれか一方に接続されるベース部材2と、他方に接続されるアーム部材3と、アーム部材3とベース部材2とを枢支する枢軸4と、ベース部材2上に係合位置と非係合位置との間を手指操作で移動可能に支持されるアーム固定部材5と、アーム固定部材5とベース部材2との間に設けられる付勢部材6と、ベース部材2上に拘束位置と解放位置との間を手指操作で正逆回動可能に設けられるストッパ部材7とを具備する。アーム固定部材5は、係合位置においてアーム部材3に係合してベース部材2とアーム部材3の枢軸4回りの相対回動を所望の相互角度位置において阻止し、非係合位置において両者の枢軸4回りの回動を許容する。付勢部材6は、アーム固定部材5を係合位置に付勢する。ストッパ部材7は、拘束位置においてアーム固定部材5を係合位置に拘束し、解放位置においてアーム固定部材5の非係合位置への移動操作を許容する。
【発明の効果】
【0006】
本発明の装具の継手装置は、特別な工具を用いることなく、手指操作で装具の第1の支持部材109と第2の支持部材110の相互固定角度を容易に変更することができる。このため、日々、刻々関節の屈伸許容角度が変化する装着者の症状に適時に装具を適合させて装着者の苦痛や傷害リスクを軽減できる。すなわち、ストッパ部材7を手指操作で解放位置へ回転させた上で、アーム固定部材3を付勢力に抗して非係合位置へ手動で移動させることで、ベース部材2に対するアーム部材3の回動をフリーにし、相互の所望の角度位置にてアーム固定部材5を付勢力で係合位置に復帰させ、それにより両者の内歯列53と外歯列34とを噛み合わせ、さらにストッパ部材7を拘束位置へ手指操作で回転することにより装具の第1の支持部材109と第2の支持部材110の相互固定角度を容易に変更することができる。
【図面の簡単な説明】
【0007】
図1】本発明に係る継手装置を長下肢装具に適用した実施形態を示す説明図である。
図2図1の装具の継手装置の分解斜視図である。
図3図1の装具の継手装置の正面図である。
図4図1の装具の継手装置の側面図である。
図5図3のV-V断面図である。
図6A図4のVI-VI断面図であり、ベース部材とアーム部材とが固定された状態を示す。
図6B図4のVI-VI断面図であり、ストッパ部材を解放位置に配置した状態を示す。
図6C図4のVI-VI断面図であり、ストッパ部材を解放位置に配置しアーム固定部材を非係合位置へ引き上げた状態を示す。
【発明を実施するための形態】
【0008】
図面を参照して本発明の実施の形態を説明する。
装具の継手装置1は、例えば、四肢や体幹等の屈曲部を所定の角度で固定できるように、装具を構成する部材どうしを接続するものである。
【0009】
図示の実施形態では、装具の継手装置1は、装具の一部をなす第1の支持部材109と第2の支持部材110との間に介設される。継手装置1は、第1の支持部材109に接続されるベース部材2と、第2の支持部材110に接続されるアーム部材3と、両部材2,3間を枢支する枢軸4と、係合位置で両部材2,3間の枢軸4回りの相互角度を固定し、非係合位置でその相互角度の変更を許容するアーム固定部材5と、アーム固定部材5を係合位置に付勢する付勢部材6と、拘束位置でアーム固定部材5を係合位置に拘束し、解放位置でそれの非係合位置への移動操作を許容するストッパ部材7とを具備する。
【0010】
図1には、長下肢装具100に継手装置1を適用した例を示す。なお、装具の継手装置1が適用される装具は、これに限らず、例えば、手や腕等の上肢に装着される上肢装具、脚や膝、足等の下肢に装着される下肢装具、胴体や腰等の体幹に装着される体幹装具等、その他任意の装具でよい。
【0011】
図1に示すように、長下肢装具100は、患者の太腿部から足までのほぼ脚全体に装着されるもので、大腿装着部を構成する上下2つの半月101及びカフバンド102と、下腿装着部を構成する半月103及びカフバンド104と、上下の半月101,103の左右両側を接続して支える金属製の2本1対の支柱105と、支柱105に支持ベルト106を介して支持される膝あて107と、支柱105の下端に回動自在又は所定の角度で回動が制限された状態で取り付けられる足部108とを備える。支柱105は、装着者の大腿部に沿う上支柱109と、下腿部に沿う下支柱110からなる。上下両支柱109,110間の、装着者の膝関節に対応する位置に、両支柱109,110を接続する継手装置1が設けられる。
【0012】
図示の実施形態では、第1の支持部材である上支柱109と、第2の支持部材である下支柱110は、上下方向に長い金属製の帯板材で構成される。
【0013】
第1の支持部材109の下端部と第2の支持部材110の上端部が継手装置1により枢支接続され、かつ両部材109,110間が所望の相互角度で固定できるようになっている。
【0014】
図2ないし図6を参照して継手装置1の実施形態を詳しく説明する。
ベース部材2は、平行2枚のベース板材21,22を具備する。ベース部材2の一端側に、ベース板材21,22に挟まれて第1の支持部材109の一端側が固定される。
【0015】
アーム部材3は、一端側の係合部31と、中間の枢支部32と、他端側のクレビス部33とを具備する。係合部31と枢支部32は、平板状に連続し、ベース板材21,22間に摺動自在に挿入される。クレビス部33は、枢支部32に連続し、ベース部材2から外側へ延出する。アーム部材3は、枢支部32において枢軸4により、ベース部材2の他端側に枢支される。係合部31は、枢軸4と同心円弧状の外湾曲面を有し、これに沿って形成された外歯列34を一端側に具備する。
【0016】
アーム固定部材5は、アーム部材3に対して接近した係合位置(図6A)と離間した非係合位置(図6C)との間を直線的に移動自在にベース部材2に支持される。アーム固定部材5は、ベース板材21,22間に摺動自在に配置される平板状のスライド板部51と、その両側縁に沿って形成される平行一対のガイド突条52を具備する。
【0017】
スライド板部51は、枢軸4と同心円弧状の内湾曲面を有し、これに沿って形成された内歯列53を一端側に具備し、他端側にストッパ受け凹部54を具備する。内歯列53は、図6Aに示すように、アーム固定部材5が係合位置にあるとき、アーム部材3の外歯列34に噛み合い、図6Cに示すように非係合位置にあるとき外歯列34から離間する。したがって、アーム部材3は、アーム固定部材5が係合位置にあるときベース部材2に対して回動不能であり、非係合位置にあるとき回動可能となる。
【0018】
ガイド突条52は、スライド板部51の縁部の表裏両面側に、断面T字状をなすように突出して形成され、その内側面がベース板部21,222の平行な両外側縁21a、22aに摺動してアーム固定部材5の係合位置、非係合位置間の移動をガイドする。ガイド突条52の一端側外側面には、外側へ隆起する指掛け部55が形成される。
【0019】
付勢部材6は、ベース板部21,22間においてベース部材2に固定されたばね受け部材61と、これとアーム固定部材5の他端側との間に介装された押しばね62とを具備する。付勢部材6は、アーム固定部材5を係合位置へ付勢する。
【0020】
ストッパ部材7は、ベース部材2の外側から指で摘まんで回動操作できるようにベース部材2の外側へ突出した摘まみ部71と、それの中心に延出する軸部72とを具備する。軸部72は、アーム固定部材5のストッパ受け凹部55を介してベース部材2を貫通し、ベース部材2に回動自在に支持される。
【0021】
軸部72は、平行に二面取りされて、互いに軸回りに90°離れた一対の平面部72aと一対の円弧面部72bとからなる断面長円形に形成される。したがって、軸部72の断面は、平面部72a間の短軸と円弧面部72b間の長軸を持つ長円形である。ストッパ部材7は、軸回り90°毎に軸部72の長軸をアーム固定部材5の可動方向(図6B、C)と、可動直交方向(図6A)に交互に向けて軸回り回転自在である。
【0022】
ストッパ部材7は、図6Aに示すように、軸部72の長軸をアーム固定部材5の可動直交方向に向けた位置(拘束位置)において円弧面部72bがストッパ受け凹部54と係合してアーム固定部材5を拘束し、図6Bに示すように、可動方向に向けた位置(解放位置)においてストッパ受け凹部54との係合を解いてこれを解放する。平面部72aがアーム固定部材5を解放してその移動を許容し、円弧面部72bがアーム固定部材5と係合してこれを拘束する。
【0023】
図6を参照して、軸部72と、それが貫通するストッパ受け凹部54との関係を説明する。ストッパ受け凹部54は、ストッパ部材5の可動直交方向に対向する一対の円弧凹部54aと、円弧凹部54aに連続して可動方向に拡大する拡大凹部54bとを具備する。円弧凹部54aは、図6Aに示すように、軸部72が長軸を可動直交方向に向けた位置において円弧面部72bを嵌合させることによってアーム固定部材5を拘束し、それの非係合方向への移動操作を不可とする。拡大凹部54bは、図6Bに示すように、軸部72が長軸をアーム固定部材5の可動方向に向けた位置において円弧面部72bとの間に可動スペースSを形成し、図6Cに示すように、アーム固定部材5を非係合位置へ移動操するのをを許容する。
【0024】
ストッパ部材7は、90°回転毎に、デテント機構8により回転抵抗を付与されて保持される。デテント機構8は、軸部72の外周に摺接する押圧部材81と、これを軸部72の中心方向であるアーム固定部材5の可動方向に押圧するデテントばね82とを具備する。
【0025】
例えば、脚を手術した患者や、脳卒中による片麻痺がある患者が、継手装置1を備えた長下肢装具100を装着してリハビリを行う場合において、膝関節が曲がらないように長下肢装具100で伸展状態に固定する必要があるときには、図1に示すように、第1、第2の支持部材109,110が直線状に配置された状態で、軸回り回動しないように固定することができる。
【0026】
この状態で、継手装置1は、図6Aに示すように、アーム部材3が係合位置にあって、それの外歯列34がアーム固定部材5の内歯列53に係合し、かつストッパ部材7が拘束位置にあって、それの円弧面部72bがアーム固定部材の円弧凹部54aに嵌合してアーム固定部材3を係合位置に拘束している。したがってアーム部材3は、枢軸4回りの回動を阻止され、第1、第2の支持部材109,110が直線状に固定される。
【0027】
患者の症状に応じて、膝関節を伸展状態から所定の屈曲状態に変更して固定する必要がある場合には、摘まみ部71を摘まんでストッパ部材7を図6Bに示すように、解放位置まで90°回転し、軸部72とアーム固定部材5のストッパ受け凹部54との間にスペースSを形成する。次いで、手指を指掛け部55に掛けて、付勢部材6の付勢力に抗してアーム固定部材3を矢印方向に非係合位置まで引き上げると、図6Cに示すようにアーム固定部材5の内歯列53とアーム部材3の外歯列34との係合が解かれる。この状態で、アーム固定部材5を保持しつつ、アーム部材3を第2の支持部材110と共に軸4回りに所望角度回転させてアーム固定部材3を解放すると、アーム固定部材3が付勢力により係合位置へ移動し、それの内歯列53とアーム部材3の外歯列34が係合する。この状態で、ストッパ部材7を図6Aに示すように、拘束位置まで90°回転させれば、アーム固定部材3が係合位置で固定され、第1、第2の支持部材109,110間を所望の固定角度に設定することができる。
【0028】
リハビリの休憩中に、椅子に座ったりする場合には、アーム部材3を、その外歯列34がアーム固定部材3の内歯列53の範囲外に位置するまで回動させれば、アーム部材3が枢軸4回りに回動可能となり、患者は膝を90°以上に曲げて座ることができる。
【0029】
本発明の装具の継手装置1は、例えば、上肢装具、下肢装具、体幹装具等、継手を必要とする種々の装具の継手として利用される。
【符号の説明】
【0030】
1 継手装置
2 ベース部材
21 ベース板材
22 ベース板材
3 アーム部材
31 係合部
32 枢支部
33 クレビス部
34 外歯列
4 枢軸
5 アーム固定部材
51 スライド板部
52 ガイド突条
53 内歯列
54 ストッパ受け凹部
54a 円弧凹部
54b 拡大凹部
55 指掛け部
6 付勢部材
61 受け部材
62 押しばね
7 ストッパ部材
71 摘まみ部
72 軸部
72a 平面
72b 円弧面
8 デテント機構
81 押圧部材
82 デテントばね
100 長下肢装具
101 半月
102 カフバンド
103 半月
104 カフバンド
105 支柱
106 支持ベルト
107 膝当て
108 足部
109 第1支持部材
110 第2支持部材
図1
図2
図3
図4
図5
図6A
図6B
図6C