(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-03-24
(45)【発行日】2022-04-01
(54)【発明の名称】カートン転回ステーションを備える連続動作包装機
(51)【国際特許分類】
B65B 61/28 20060101AFI20220325BHJP
B65G 47/244 20060101ALI20220325BHJP
B65B 35/58 20060101ALI20220325BHJP
【FI】
B65B61/28
B65G47/244
B65B35/58
(21)【出願番号】P 2020562091
(86)(22)【出願日】2019-01-29
(86)【国際出願番号】 US2019015597
(87)【国際公開番号】W WO2019148171
(87)【国際公開日】2019-08-01
【審査請求日】2020-09-25
(32)【優先日】2018-03-16
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(32)【優先日】2018-01-29
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(73)【特許権者】
【識別番号】504075588
【氏名又は名称】グラフィック パッケージング インターナショナル エルエルシー
(74)【代理人】
【識別番号】100094112
【氏名又は名称】岡部 讓
(74)【代理人】
【識別番号】100101498
【氏名又は名称】越智 隆夫
(74)【代理人】
【識別番号】100107401
【氏名又は名称】高橋 誠一郎
(74)【代理人】
【識別番号】100120064
【氏名又は名称】松井 孝夫
(74)【代理人】
【識別番号】100182257
【氏名又は名称】川内 英主
(74)【代理人】
【識別番号】100202119
【氏名又は名称】岩附 秀幸
(72)【発明者】
【氏名】フォード,コリン,ピー.
(72)【発明者】
【氏名】ライス,トーマス,エー.
【審査官】武内 大志
(56)【参考文献】
【文献】特表2016-515504(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2001/0039785(US,A1)
【文献】特表2001-519303(JP,A)
【文献】欧州特許第0752972(EP,B1)
【文献】欧州特許出願公開第1801014(EP,A1)
【文献】英国特許出願公開第2277504(GB,A)
【文献】米国特許出願公開第2015/0266676(US,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B65B 61/28
B65G 47/244
B65B 35/58
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
物品をカートン内に包装する包装機であって、
カートンブランク給送器と、
主コンベヤと、
前記給送器の下流にあり、物品を所望の構成の物品グループとして配置するために、長手方向に下流に延在する前記主コンベヤに隣接する物品給送ステーションと、
カートンブランクを前記物品グループの周りに巻き付けて
物品パックを形成する物品ラッピングステーションと、
前記主コンベヤを動かす主包装機駆動装置であって、前記主コンベヤは、前記物品パックを前記長手方向において下流に移動させる、主包装機駆動装置と、
前記物品パックを回転させる物品パック転回ステーションであって、該物品パック転回ステーションは、2つの対向するフライト駆動アセンブリを備え、各フライト駆動アセンブリは、2つの領域において前記
物品パックに接触するために、前記物品パックに対して接離して移動することができる転回ロッドを備えるフライトアセンブリを備え
、各駆動アセンブリは、2つのカムプレートを備え、各カムプレートは、トラックを画定し前記主コンベヤに隣接して位置し、前記カムプレートは、上側カムプレートと、関連する下側カムプレートとを含み、前記上側カムプレート及び前記関連する下側カムプレートは互いに重ねて配置されている、物品パック転回ステーションと、
を備える、包装機。
【請求項2】
各上側カムプレートと前記関連する下側カムプレートとの間には隙間が存在する、請求項
1に記載の包装機。
【請求項3】
各駆動アセンブリは、複数のフライトアセンブリを備える、請求項1に記載の包装機。
【請求項4】
前記複数のフライトアセンブリのそれぞれは、隣り合うフライトアセンブリから離隔する、請求項
3に記載の包装機。
【請求項5】
各駆動アセンブリは、複数のフライトアセンブリを備え、該複数のフライトアセンブリのそれぞれは、前記上側カムプレート及び前記下側カムプレートの双方の上を通過する、請求項
3に記載の包装機。
【請求項6】
前記フライトアセンブリは、各上側カムプレートとその関連する下側カムプレートとの間を通過するように配置される、請求項
2に記載の包装機。
【請求項7】
各フライトアセンブリは、軸受ブロックと、フライトシャフトとを備え、各軸受ブロックは、カムフォロアを備える、請求項
1に記載の包装機。
【請求項8】
各フライトアセンブリは、2つの平行なフライトシャフトを備え、前記軸受ブロックは、前記2つの平行なフライトシャフトのそれぞれに接触し、前記主コンベヤに対して接離するように各フライトシャフトに沿って摺動する、請求項
7に記載の包装機。
【請求項9】
前記転回ロッドは、前記軸受ブロックに取り付けられる、請求項
8に記載の包装機。
【請求項10】
前記転回ロッドは、前記軸受ブロックとともに前記主コンベヤに対して接離するように移動する、請求項
9に記載の包装機。
【請求項11】
前記フライト駆動アセンブリは、前記主包装機駆動装置によって回転するように駆動されるギヤを備える、請求項1に記載の包装機。
【請求項12】
前記フライト駆動アセンブリは、サーボモーターによって回転するように駆動されるギヤを備える、請求項1に記載の包装機。
【請求項13】
前記フライト駆動アセンブリは、複数のギヤの組と、選択された複数のギヤを接続する駆動ベルトとを備える、請求項1に記載の包装機。
【請求項14】
前記フライト駆動アセンブリは、複数のギヤの組と、選択された複数のギヤを接続する駆動ベルトとを備える、請求項
7に記載の包装機。
【請求項15】
前記フライト駆動アセンブリは、関連する駆動シャフトに取り付けられる複数のギヤの組を備え、前記駆動ベルトは、選択された複数のギヤの上を通過し、前記ギヤの回転時、各ギヤの組に関連する前記ベルトは、各フライトアセンブリを、前記ギヤの回転時、前記上側カムプレートの上及び前記下側カムプレートの下で、閉ループで移動させるように回転させ、各カムフォロアは、上側カムプレート及び下側カムプレートの各カムトラックに沿って移動し、軸受ブロックを前記主コンベヤに対して接離するように移動させる、請求項
14に記載の包装機。
【請求項16】
ギヤの組は、主包装機駆動装置に接続される、請求項
15に記載の包装機。
【請求項17】
ギヤの組は、サーボモーターに接続される、請求項
15に記載の包装機。
【請求項18】
前記主コンベヤは、ロッドコンベヤであり、スラットは、前記主コンベヤによって搬送される前記物品パックを支持する、請求項1に記載の包装機。
【請求項19】
前記下側
カムプレートの前記カムトラックは、
下流方向に移動するその関連するカムフォロアが、前記軸受ブロックを前
記主コンベヤに対して接離して移動させるように湾曲している、請求項
15に記載の包装機。
【請求項20】
前記上側
カムプレートの前記カムトラックは、
下流方向に移動するその関連するカムフォロアが、前記軸受ブロックを前
記主コンベヤに対して接離して移動させるように湾曲している、請求項
15に記載の包装機。
【請求項21】
前記下側
カムプレートの前記カムトラックは、
下流方向に移動するその関連するカムフォロアが、前記軸受ブロックを前
記主コンベヤに対して接離して移動させるように湾曲し、前記上側
カムプレートの前記カムトラックは、
上流方向に移動するその関連するカムフォロアが、前記軸受ブロックを前
記主コンベヤに対して接離して移動させるように湾曲する、請求項
15に記載の包装機。
【請求項22】
物品をカートン内に包装する包装機であって、
カートンブランク給送器と、
前記カートン
ブランク給送器に隣接する該包装機の上流端部から該包装機の下流端部に向かって長手方向に延在する主コンベヤと、
前記主コンベヤを動かす主包装機駆動装置と、
選択されたグループへと形成される物品を前記主コンベヤ上に給送する、前記主コンベヤに隣接する物品給送ステーションと、
カートンブランク
を物品グループの周りに巻き付け、物品パックを形成する物品ラッピングステーションであって、前記主コンベヤは、前記物品パックを前記長手方向において下流に移動させる、物品ラッピングステーションと、
前記物品パックを回転させる物品パック転回ステーションであって、該物品パック転回ステーションは、2つの対向するフライト駆動アセンブリを備え、該フライト駆動アセンブリは、連続した物品パックが、
下流方向において各フライト駆動アセンブリ間を通過するように、前記主コンベヤに隣接して配置され、
各駆動アセンブリは、2つのカムプレートを備え、各カムプレートは、トラックを画定し前記主コンベヤに隣接して位置し、前記カムプレートは、上側カムプレートと、関連する下側カムプレートとを含み、前記上側カムプレート及び前記関連する下側カムプレートは、互いに重ねて配置され、各フライト駆動アセンブリは、2つの領域において前記
物品パックに接触するために、前記物品パックに対して接離して移動することができる転回ロッドを備えるフライトアセンブリを備える、物品パック転回ステーションと、
を備える、包装機。
【請求項23】
各フライトアセンブリは、フライトシャフトと、該フライトシャフトに取り付けられる軸受ブロックとを備え、前記転回ロッドは、前記軸受ブロックに取り付けられ
、各上側プレートは、上側にカムトラックを画定し、
各下側プレートは、下側にカムトラックを画定する、請求項
22に記載の包装機。
【請求項24】
前記フライト駆動アセンブリは、2つのギヤの組を備え、該ギヤの組のそれぞれは、シャフトによって接続される、請求項
23に記載の包装機。
【請求項25】
1つのギヤの組が、前記フライトアセンブリの前記下流端部に位置し、別のギヤの組が前記フライトアセンブリの前記上流端部に位置し、駆動ベルトが、前記フライトアセンブリの前記下流端部に位置する1つのギヤを前記フライトアセンブリの前記上流端部に位置する別のギヤに接続する、請求項
24に記載の包装機。
【請求項26】
連続した物品パックを下流に移動させるために上流端部から下流端部に延在する主コンベヤと、
物品パック転回アセンブリとを備え
、該物品パック転回アセンブリは、2つの対向するフライト駆動アセンブリを備え、各フライト駆動アセンブリは、2つの領域において前記物品パックに接触するために、前記物品パックに対して接離して移動することができる転回ロッドを備えるフライトアセンブリを備え、各駆動アセンブリは、2つのカムプレートを備え、各カムプレートは、トラックを画定し前記主コンベヤに隣接して位置し、前記カムプレートは、上側カムプレートと、関連する下側カムプレートとを含み、前記上側カムプレート及び前記関連する下側カムプレートは、互いに重ねて配置されている、物品をカートン内に包装し、物品パックを形成する包装機における、前記物品パックを転回させる方法であって、
前記主コンベヤにより、前記
物品パック転回アセンブリを通して前記
物品パックを徐々に下流に移動させることと、
前記物品パックが下流に移動する際に
、前記フライトアセンブリの前記転回ロッドにより、前記物品パックの2つの
接触点に接触
させることと、
前記物品パックを転回させるために接触した
前記フライトアセンブリの前記転回ロッドにより前記物品パックの各側を押すことと、
を含む、方法。
【請求項27】
前記物品パックは、該物品パックが前記
物品パック転回アセンブリを通して移動する際に、徐々に90度転回される、請求項
26に記載の方法。
【請求項28】
前記物品パックが転回される際に、前記物品パックを安定させる、請求項
27に記載の方法。
【請求項29】
前記物品パックが90度転回した後、前記物品パックを安定させる、請求項
27に記載の方法。
【請求項30】
前記物品パックは、該物品パックが前記
物品パック転回アセンブリを通して移動する際、徐々に90度転回し、前記物品パックが90度転回した後、前記物品パックを安定させる、請求項
26に記載の方法。
【請求項31】
物品をカートン内に包装する包装機であって、該包装機は、
カートンブランク給送器と、
主コンベヤと、
前記給送器の下流にあり、物品を所望の構成の物品グループとして配置するために、長手方向に下流に延在する前記主コンベヤに隣接する物品給送ステーションと、
カートンブランクを前記物品グループの周りに巻き付けて
物品パックを形成する物品ラッピングステーションと、
前記主コンベヤを動かす主包装機駆動装置であって、前記主コンベヤは、前記物品パックを前記長手方向において下流に移動させる、主包装機駆動装置と、
前記物品パックを回転させる物品パック転回ステーションであって、該物品パック転回ステーションは、2つの対向するフライト駆動アセンブリを備え、各フライト駆動アセンブリは、
2つの領域において前記
物品パックに接触するために、前記物品パックに対して接離して移動することができる転回ロッドを備えるフライトアセンブリと、
下側カムプレート
及び、該下側カムプレートから離隔して上方に配置された上側カムプレートであって、該上側カムプレートは、上面に
上側カムトラックを画定し、該下側カムプレートは、下面に
下側カムトラックを画定し、前記上側カムトラック及び前記下側カムトラックは、それぞれ、湾曲部分を有する、上側カムプレート及び下側カムプレートと、
を備える、物品パック転回ステーションと、
を備え、
前記フライト駆動アセンブリは、フライトシャフトと、該フライトシャフトに取り付けられた軸受ブロックと、該軸受ブロックに取り付けられたカムフォロアとを備えるフライトアセンブリを備え、該カムフォロアは、カムトラック内に延在し、前記フライト駆動アセンブリは、前記フライトアセンブリを
下流方向に移動させるギヤを備える、包装機。
【請求項32】
各前記フライトアセンブリは、前記転回ロッドに作動可能に接続されているカムフォロアを備え、各前記上側カムプレートは上側カムトラックを画定し、各前記下側カムプレートは下側カムトラックを画定し、該下側各トラックに収容された該カムフォロアが下流方向に移動することにより前記転回ロッドが前記主コンベヤに対し接離するようにして移動するように、各前記下側トラックは湾曲されている、請求項1に記載の包装機。
【請求項33】
各前記フライトアセンブリは、前記フライト駆動アセンブリの上流端部に第1のガイド及び前記フライト駆動アセンブリの下流端部に第2のガイドを備え、該第1のガイド及び該第2のガイドは、前記下側カムプレートの前記下側カムトラックと前記上側カムプレートの前記上側カムトラックとの間で前記カムフォロアを移行させることができる、請求項32に記載の包装機。
【請求項34】
前記上側カムトラックは、第1の直線部分と、第2の直線部分と、該第2の直線部分が該第1の直線部分とずれるように、該第1の直線部分と該第2の直線部分との間に延在する傾斜部分とを含む、請求項32に記載の包装機。
【請求項35】
前記上側カムトラックに収容され上流方向に移動する前記カムフォロアにより前記転回ロッドが前記主コンベヤに対し接離するようにして移動するように、前記上側カムトラックは湾曲している、請求項32に記載の包装機。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
[関連出願の相互参照]
本願は、2018年1月29日付けで出願された米国仮特許出願第62/623,208号明細書及び2018年3月18日付けで出願された米国仮特許出願第62/644,019号明細書の利益を主張する。
【0002】
[参照による援用]
2018年1月29日付けで出願された米国仮特許出願第62/623,208号明細書及び2018年3月18日付けで出願された米国仮特許出願第62/644,019号明細書の開示は、その全体が本明細書に提示されているかのように全ての目的で引用することにより本明細書の一部をなす。
【0003】
本発明は、特に連続動作包装機に対して適合されたカートン転回ユニットに関し、また、これらの転回ユニット又はステーションを組み込んだ包装機に関する。缶、ボトル、及び他の容器等の製品を、板紙カートンを含むカートン内に配置する包装機器が既知である。これらの包装機は、限定はしないが、物品又は製品をラップ型カートン、バスケット型カートン、又はスリーブ型カートン内に配置する包装機を含む。いくつかの包装機において、カートン又はパックがコンベヤ上の移動経路に沿って中断されることなく移動される際に、カートン又はパックを転回又は回転させることが望ましい。
【背景技術】
【0004】
缶又はボトル等の物品をラップ型カートン内に包装する包装機の1つの例は、Graphic Packaging International, LLC社によって製造されるMarksman(商標)MM16HSiブランドの機械を含むMarksman(商標)ブランドの機械である。他のタイプの包装機は、特に、製品をスリーブ型又は完全に閉鎖したカートン及びバスケット型カートン内に包装するように適合された、Graphic Packaging International, LLC社のQuikflex(商標)及びAutoflex(商標)ブランドの機械等である。これらの機械のうちの多くは、第1の端部又は上流セクションに位置するカートンブランク給送器から、充填済みのカートン又はパックが放出される第2の端部又は下流セクションまで延在する1つ以上の細長いコンベヤシステム又はアセンブリを備える。主コンベヤは、ボトル又は缶等の物品、及び充填済みのパックとなるカートンブランクを、機械を通して下流又は放出端部に向かって移動させる。物品又はカートンとともに必要な機能を果たす必須構成要素を組み込んだ様々なユニット又はステーションが、主コンベヤに沿って配置される。例えば、ラップ型カートンを処理するように設計された包装機において、上流セクションでは、製品は、機械に隣接して大量に運ばれ、物品又は製品選択ステーションに移動し、そこで、製品は、2×3の物品グループ、2×2のグループ、2×6のグループ、又は3×4の物品グループ等の所望の構成でグループ化される。他のグループ構成も可能である。物品をラップ型カートン内に包装する機械において、カートンブランク給送器は、2×3の構成で配置された6つの物品のグループ(「6個パック」)等の形成された物品グループの周りにブランクを巻き付けるステーションに、カートンブランクを一度に1つずつ運ぶ。これらのラップ型カートンブランクは、係止アセンブリ、通常はタブ及びスリット又は穴を有し、これらは、カートンの両側の底縁部において互いに協働又は係合して、ラップ型カートンブランクを物品グループの周りで閉鎖する。これらの機能の全ては、物品グループが主コンベヤ上で下流方向に連続的に移動する間に行われる。ホイール又はカム面等の別の部材により、カートンフラップを差し込むことで、物品を充填済みパック内に固定することができる。このようにカートンブランクが製品グループの周りに巻き付けられた後、このグループは、ここでは形成済みかつ充填済みのカートン又はパック内に確実に保持される。本明細書で用いられる場合、「カートンブランク」という用語は、平坦なブランクを指すか、又は、特にスリーブ型及びバスケット型のカートンブランクとなるように、例えば糊付けによって部分的に構築されたカートンブランクを指す。「カートン」又は「パック」という用語は、物品の周りに完全に組み付けられているか又は物品を収容するカートンブランクを指す。
【0005】
様々なMarksman(商標)ブランドの包装機が、Graphic Packaging International, LLC社によって開発され、商用化されている。これらの機械は、機械の下流端部に位置し、包装されたカートングループ又はパックを、様々な目的で、例えば、パレット積載を行う領域にパックを向けるため等で、選択したレーンに転向することができる製品転向ステーション等の特徴を有する。パック品質要件を満たさないいくつかのパックは、パック廃棄レーンに転向される。いくつかのMarksman(商標)ブランドの機械は、機械を通して下流方向に連続動作する際、パックを転回又は再配向するパック転回ユニットも備える。例えば、引用することによりその全体が本明細書の一部をなす、本件出願人によって譲渡された米国特許第7,503,447号明細書は、スラットベッド(slat bed)を支持する主ロッド型コンベヤシステムと、主機械コンベヤシステムの下に少なくとも部分的に位置する充填済みパック転回アセンブリとを備える包装機を開示している。パック分割セクションも開示されている。例えば米国特許第7,503,447号明細書に開示されている転回/分割ユニットは、ロッド型連続動作コンベヤ上を運ばれるスラットから下方に延在するピンと、同じく上方に突出してパックの側部に接触するピンとを備える。主コンベヤは、給送器の下流から収集トレイ又は別のコンベヤまでの包装機の長さに本質的に延在する。主コンベヤ及びスラットの下に位置するカムトラックは、スラット上のパックの転回を容易にするために下方に延在するピンを受ける。分割セクションは、転回ユニットの下流に位置する。包装機における他のタイプの転回ユニット又はステーションも既知であり、これには、移動中のパックの頂部に係合し、次いで、パックを上方アセンブリによって回転させる転回ヘッドを用いて、主コンベヤの上方からカートンに接触して、カートンを転回させる上方転回ユニットが挙げられる。これは、例えば、特許文献1に示されている。従来の機械は、2つの異なる速度のベルト又はコンベヤを用いて下からパックを転回させる方法も用いている。特許文献2に示されているように、スラット上のピンを含む、主に下側からの転回も知られている。パック転向ユニット又はステーションを備えるこのMarksman(商標)ブランドの機械は、各パックを機械から出るための適切な位置又はレーンに配置するために、主ロッドコンベヤの動作移動の長手方向に対して横断方向にパックを移動させることが可能である。これを達成するために、物品グループ及び機械部材の周りに巻き付けられるように適合されたカートンブランクが、米国特許第5,673,536号明細書及び米国特許第6,550,608号明細書に示されている。これらの米国特許の双方は、本明細書に開示されている本発明の現所有者であるGraphic Packaging International, LLC社によって所有され、また、いずれも引用することによりその全体が本明細書の一部をなす。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【文献】欧州特許出願公開第0471450号明細書
【文献】米国特許第5,209,338号明細書
【発明の概要】
【0007】
本発明は、既知の包装機、連続動作包装機の転回アセンブリ、並びにパックの包装及び転回の方法に優る改良を含む。本明細書に開示されている本発明は、物品をカートン又はパック内に固定する物品ラッピングステーションの下流で、主コンベヤの各側に位置するフライト駆動アセンブリを備えるパック転回アセンブリを使用する。このフライト駆動アセンブリは、転回ロッドを備えるフライトアセンブリ等の部材を備える。各フライトアセンブリは、パック上方から見て、パック中心点(頂壁中心点)から、それぞれパックの上流側及び下流側の双方の位置において、充填済みのカートン又はパックの2つの側部に接触する転回ロッドを備える。主コンベヤ方向に対して横断方向に徐々に延びる転回ロッドと、対向するフライト駆動アセンブリとのこの接触により、スラットの上のパックを押し、そして回転させる。この動作時、転回ロッドの遠位端部は、パック側壁を通過して延出してから後退する。本明細書に示されているように、転回ロッドのこの延出により、特に、例えば毎分400パックという高速でパックの転回を制御し、パックがひっくり返ったり、所望量を超えて転回したりすることを防ぐ。転回ロッドがパックに接触している間、移動するパックに接触しているフライトアセンブリはまた、パックと同期された関係で、主コンベヤの下流移動方向である下流方向に徐々に駆動される。転回ロッドは、最終的に後退し、パックとの接触が解かれ、駆動ベルトによって、コンベヤ方向に対して上流、すなわち、パックを支持する主コンベヤの上部とは反対方向に、開始位置まで駆動され、再び別のパックに接触してそのパックを転回させる。この上流への動きは、パックが転回し、転回ロッドが移動するパックとの接触を解いた後に行われる。プッシュロッド又は転回ロッドは、ベルト又はチェーン上でフライト駆動アセンブリの周りを移動するフライトアセンブリに取り付けられ、フライト駆動アセンブリは、ベルトを支持し、ベルトがフライトアセンブリを、パックの転回段階中に主コンベヤ上で下流に移動するパックに対して同期された関係で移動させるようにする。所望の位置で離隔した多数のフライトアセンブリが、フライト駆動アセンブリ上に保持される。例えば、毎分およそ450個の2×3構成の6個パックを充填するように動作する包装機の場合、各フライト駆動アセンブリ上に10個のフライトアセンブリが存在し得る。機械/コンベヤ速度及びパックのサイズ及び構成等の要素に応じて、より多数又は少数のフライトアセンブリをフライト駆動アセンブリ上に含むことができる。フライトアセンブリがそれぞれのパックとの接触を解いた後、これらのフライトアセンブリは、別のパックに対してプロセスを繰り返すように、コンベヤの動作移動に対して上流方向に開始位置まで戻るように駆動される。
【0008】
各転回ロッドは、主コンベヤの中心線に対して接離するように内方及び外方に駆動することができる。パックを転回させるために、所望の位置において主コンベヤに沿って互いに相対して位置する、すなわち、通常、カートンブランクラッピングステーションと転向ステーション及びパック蓄積領域との間に位置するパック転回アセンブリの同一のフライト駆動アセンブリ及びフライトアセンブリが存在する。パック転向ステーション又はユニットを備える場合、その転向ユニットが転回ユニットの下流の機械放出端部に隣接して位置する。フライト駆動アセンブリは、本明細書において論じられるように、細長いフライト駆動アセンブリの周りの経路において、駆動ベルトによって、各フライトアセンブリを移動させ、それにより、フライトアセンブリは、パックを転回させ、次いで、フライト駆動アセンブリの下流端部の周りに移動し、その後、上流方向に戻り、下流に移動する際に別のパックに動作的に係合することができるように配置することができる。フライトアセンブリの1つの実施の形態において動作位置にある転回ロッドは、パックに向かって延在し、本明細書において規定されるように、パックがスラット上にある間、パックが下流に移動する際、パックの中心点の前方又は下流でパックに接触するように配置される。主コンベヤの第1のフライト駆動ユニットとは反対側に配置され、また同一のフライトアセンブリを保持する、第2のフライト駆動ユニット又は反対側のフライト駆動ユニットは、第1のフライト駆動アセンブリに向かって横断方向に延在する、協働する転回ロッドを備える。この第2のフライト駆動アセンブリは、第1のフライト駆動アセンブリの対応するフライトアセンブリと協働して同期され、それにより、第2のフライトアセンブリの反対側の転回ロッドが、パックの中心点の後方又は上流で同じパックに接触する。対向するフライト駆動ユニットのフライトアセンブリ上のこれらの協働する転回ロッドは、パックの短い方の辺の寸法に沿って測定した場合、それぞれのロッド間にある空間がパック幅とおおよそ等しくなるように配置される。短い方の辺の寸法と長い方の辺の寸法とを有する、例えば、2×3の物品構成のカートンにおいて、転回ロッドは、パックの中心点から上流及び下流の双方において、おおよそパック幅でパックに接触する。物品を2×3の構成で保持するパックにおいて、パックは、パックの短い方の寸法が下流に向いた状態でカートンラップアセンブリを出る。この向きでは、パックがパック転回ステーションに近づく際に、主コンベヤの長手方向経路に沿って下流方向に、2つの物品がパックの前縁となる。カートンピッチステーションは、適切な長手方向距離又は連続したパック間のピッチを形成するために離隔したラグを保持するチェーン又はベルトを備える2つのピッチ駆動アセンブリを備え、主コンベヤの両側にピッチ駆動アセンブリを備える。ピッチ駆動アセンブリは、主コンベヤの速度よりも速く離隔したラグを移動させるため、各ピッチ駆動アセンブリからのラグは、同時にパックに接触し、スラットベッド上でそのパックを加速させ、それにより、適切なカートンピッチを形成する。このカートンピッチステーションは、主コンベヤに沿ってパックラッピングステーションとパック転回ステーションとの間に位置する。
【0009】
パックを転回させるために、フライトアセンブリが対向して協働する転回ロッドを主コンベヤの中心線に向かって引き続き延出させると、パックは、最終的に、およそ90度回転する。パックが協働する転回ロッドによって転回された後、パックは、ここで、主コンベヤのスラットベッド上において、2つの物品側が主コンベヤの長手方向経路に対して横断方向に面し、3つの物品側が、パックが機械の放出端部に向かって移動を続ける際に前方又は下流に面するように向けられる。次いで、パックが完全に回転した後、対向するプッシュロッドは、パックの上流側又は側壁及び下流側又は側壁にそれぞれ接触したままであり、その間、パックは、主コンベヤによって、機械の放出端部に隣接した転向ステーションに向かって、依然としてスラットベッド上で下流に移動する。この位置では、協働するプッシュロッドは、ここでは、パックが下流に移動し続ける際、パックを安定させ、パックがひっくり返るのを防ぐ。次いで、転回ロッドは、本明細書において記載されるように、カートンとの接触を解き、又は横断方向にコンベヤの長手方向中心線から離れるように機械的に後退する。転回ロッドのそのような後退により、これらの転回ロッドを、パックを転向ステーション又は機械放出領域に移送するのに干渉しないように、動作位置から引き下げる。
【0010】
主コンベヤの各側に互いに対向して位置するフライト駆動ユニットは、主機械駆動アセンブリから機械的な駆動伝動機構(take off)によってともに駆動することができる。そうでない場合、フライト駆動ユニットは、主機械駆動装置の機械駆動装置等の従来の駆動装置を用いた別個の駆動アセンブリによって、又は主コンベヤの動きと同期される別個のサーボモーターによって、同期された関係で別個に駆動することができる。いずれにしても、フライト駆動アセンブリは駆動され、使用される駆動装置は、プッシュロッドを移動するパックと同期することを可能にする。各タイプのフライト駆動アセンブリはまた、フライトアセンブリ及びプッシュロッドが、フライト駆動アセンブリに沿って様々な位置において選択的に位置決めされ、パックのサイズ又は寸法にかかわらず、パックの中心に対して前方及び後方の所望の領域において、移動するパックに接触することを可能にするように、調整可能である。本明細書において参照されるように、フライトアセンブリの数は、上記の例におけるように、パック寸法及び主コンベヤの速度、1分間に充填されるパックの数によって決定される。主機械の機械駆動装置である従来の駆動装置、又はサーボ駆動装置と同様に、フライト駆動アセンブリの駆動装置は、共通のヘッドシャフトを組み込むことができる。しかしながら、各フライト保持ユニットに対して別個の駆動装置及びヘッドシャフトである場合、保持ユニットに対するより良好なパッククリアランス及びアクセスを達成することができる。
【0011】
本発明の別の実施の形態において、いずれもコンベヤの中心線及び物品パックに向かって延在する、各フライトアセンブリにおける2つの離隔した平行な転回ロッド等の単数又は複数の追加の転回ロッドを、物品パックを事前転回させるために各フライトアセンブリにおいて使用することができる。この実施の形態は、例えば、2×2又は3×3の構成で物品を包み、保持するような、正方形であり、そのため等しい寸法の側部又は側壁を有するパックを回転させるのに有用である。この実施の形態では、2つのロッドのうちの一方が、そのフライトアセンブリ上で隣り合うロッドがパック側壁に接触する前に、パック側壁に接触するように、フライトアセンブリ上で相手方ロッドの前方に移動する。これは、一対のロッドのうちの一方及び隣り合うロッドによって、パックの転回を完了させるように、正方形パックの事前転回を効果的に可能にする。これらのロッドは、スラットベッド上におけるカートンの事前転回及び適切な位置決め又は整合(squaring)を達成するために、主コンベヤの中心線に対して接離して(すなわち、それぞれ「内方」方向及び「外方」又は横断方向に)移動するように制御することもできる。
【図面の簡単な説明】
【0012】
【
図1】カートンブランク給送器、物品ラッピングステーション、及びパック転回ステーションが位置する領域を示す、本発明の包装機の1つの実施形態の斜視図である。
【
図2】本発明の転回ステーションの底面斜視図である。
【
図3】本発明の転回ステーションの分解上面図である。
【
図5】
図5の線6-6に沿うフライト駆動アセンブリの断面図である。
【
図6】各フライト駆動アセンブリの頂部プレートを図から取り除いた、本発明の転回アセンブリの上面斜視図である。
【
図7】本発明のフライト駆動アセンブリの底面斜視図である。
【
図8】本発明のフライトアセンブリの斜視図である。
【
図9A】下側カムプレートのカムトラック内にカムフォロアとともに配置される、本発明のフライトアセンブリの斜視図である。
【
図9B】下側カムプレートのカムトラック内にカムフォロアとともにそれぞれ配置される、本発明の離隔したフライトアセンブリの斜視図である。
【
図10】本発明の物品転回ステーション及びフライト駆動アセンブリの上面図である。
【
図11】関連するフライトアセンブリが一連の図において徐々に下流に移動する、本発明のフライト駆動アセンブリの底面図である。
【
図12】関連するフライトアセンブリが一連の図において徐々に下流に移動する、本発明のフライト駆動アセンブリの底面図である。
【
図13】関連するフライトアセンブリが一連の図において徐々に下流に移動する、本発明のフライト駆動アセンブリの底面図である。
【
図14】関連するフライトアセンブリが一連の図において徐々に下流に移動する、本発明のフライト駆動アセンブリの底面図である。
【
図15】関連するフライトアセンブリが一連の図において徐々に下流に移動する、本発明のフライト駆動アセンブリの底面図である。
【
図16】関連するフライトアセンブリが一連の図において徐々に下流に移動する、本発明のフライト駆動アセンブリの底面図である。
【
図17】関連するフライトアセンブリが一連の図において徐々に下流に移動する、本発明のフライト駆動アセンブリの底面図である。
【
図18】本発明のフライト駆動アセンブリの上面斜視図である。
【
図19】正方形の物品パックを転回させるのに用いられる本発明の代替的な一実施形態の概略平面図である。
【発明を実施するための形態】
【0013】
本発明は、カートン又はパック転回ステーションT(
図2)を備える連続動作包装機Pを開示している。本発明は、本明細書において参照されるMarksman(商標)ブランドの包装機等の、物品をラップ型カートン内に包装するように設計された包装機において使用されるように、本明細書では記載される。しかしながら、そのような転回ユニットは、所望に応じて、物品をスリーブ型カートン又はバスケット型カートン内に配置するように適合された包装機等の他のタイプの包装機とともに使用することも可能である。ただし、本明細書の開示の目的では、物品をラップ型カートン内に包装するのに適合された包装機が論じられる。
【0014】
包装機Pは、任意の既知である物品投入ステーション(図示せず)を備え、物品投入ステーションでは、物品9(
図2)が大量に運ばれ、その後、主コンベヤCによって支持されるスラットS上に所望の物品構成でグループ化される。物品グループは、通常、ガラス又はプラスチックの缶又はボトルから構成されるが、ラップ型カートン、スリーブ型カートン、又はバスケット型カートン内に配置することができる任意の物品9を含むことができる。カートン又はパック11は、板紙から構成することができるが、任意の好適な天然繊維又は合成材料製とすることもできる。本明細書において参照されるものを含む様々なタイプの包装機は、通常、主コンベヤの上流端部にも対応する包装機Pの上流端部1に位置するカートンブランク給送器Fを備える。主コンベヤCは、カートン給送器に隣接する上流端部1から、蓄積又は送達領域(図示せず)に隣接する下流端部2までの包装機の長さに本質的に延在する。パック11の蓄積領域は、完全に装填又は包装されたカートンを受け取る。
図1に示されているように、及び米国特許第7,503,447号明細書に記載されているように、機械端部2の下流に又は機械端部2に隣接して物品転向ユニットDも存在し得る。そうでなければ、充填済みのパックは、パックを転向することなく、包装機Pの端部2から移動させるために、端部2の下流にあるデッドプレート又は主コンベヤCとは別個の他のコンベヤ上に受け取ることができる。通常、複数のグループ化されたパックがパレット積載される。カートンブランクラッピングステーション(図示せず)は、既知であるように、給送器Fから個々のブランクBを受け取り、カートンブランクBを物品グループの上に巻き付ける。本明細書において論じる場合、「横断方向」は、コンベヤCの長手方向に対して垂直であり、主コンベヤの下流の長手方向は、矢印Aによって示されている。コンベヤCの長手方向中心線は、横断方向に測定した場合、コンベヤCの中心点を通って延在し、コンベヤCの側縁部に対して平行である。コンベヤCは、ループ型コンベヤであり、そのため、コンベヤは、
図1に示されているように、パック11を蓄積領域に送達した後、コンベヤの上部の下で上流に戻るように移動する。
図1は、充填済みのカートン又はパック11を支持するために、主コンベヤCに取り付けられ、主コンベヤCによって保持されるスラットベッド又はスラットSも示している。
【0015】
Marksman(商標)ブランドのラップ型機械において、ラッピングステーション(図示せず)は、カートンブランクBを受け取り、ブランクを物品グループの上に配置するか又は巻き付け、物品を係止されたパック11内に固定する。このプロセスは、包装機Pの動作中、連続的に及び順次達成される。物品9を、例えば、2つの短い方の側縁部(「2列」の物品側)及び長い方の側縁部(「3列」の物品側)を有する2×3構成において包装するこれらのラップ型包装機では、包装されたカートン11の前縁又は下流側は、カートンがカートンブランクラッピングユニットWから即座に離れるように下流方向、すなわち矢印Aに移動する際、グループ(「2列」の物品側)の2つの物品9を囲むカートンの端部となる。
図1は、カートンがラッピングステーションを出て、コンベヤC上でパック転回アセンブリT内に移動する際の、部分的に開放している短い方の両側部と、長い方の両側部と、頂壁又は頂側部とを有する2×3の物品(缶)構成におけるパック11を示している。パック11は、ラップ型カートンにおいてカートン係止機構を備える底壁又は側部(図示せず)も備える。したがって、この位置におけるパック11の前縁側は、主コンベヤの長手方向中心線に対する横断方向において測定した場合の、パックの短い方の側部である。したがって、この2×3構成を含むこの位置におけるカートン又はパックの長い方の側部は、長手方向、又はカートンがカートンラッピングステーションを出る際の矢印Aに沿った主コンベヤの流れ方向に沿って延在する。しかしながら、いくつかの例において、装填済みのカートンをおよそ90度回転させ、それにより、長い方の側部(2×3物品構成における「3列」の物品側)が、包装ステーションWの後かつ転向ユニット又はパック蓄積領域(図示せず)に送達する前に、矢印Aの方向に向かうことが望ましい。パック11の回転の後のこの第2の向きは、パレット積載のためにパックを集める際のパック11の取り扱いを容易にすることができる。
【0016】
本発明は、カートンラッピングステーション(図示せず)とパック転向領域7又はパック転向領域7(
図1)の下流にある物品蓄積領域(図示せず)との間でコンベヤCに沿って位置する、パック転回アセンブリ又はステーションTを備える。パック転回アセンブリTは、主コンベヤCに沿って離隔した対向するフライト駆動アセンブリ10及び12(
図2)を備え、下流方向に見ると、フライト駆動アセンブリ10は、主コンベヤCの左側にあり、フライト駆動アセンブリ12は、主コンベヤCの右側にある。フライト駆動アセンブリ10及び12は、本明細書において参照される米国特許第7,553,407号明細書に開示されているロッドコンベヤ等の主コンベヤCの各側に互いに対向して配置される。しかしながら、これらのフライト駆動アセンブリ10及び12は、ラッピングステーションWの後かつ転向ステーション又はパック蓄積領域の前における包装機Pの任意の利用可能な位置に配置することができる。
【0017】
連続動作包装機は、通常、主コンベヤC(
図11)を支持するフレーム5を備える。フレーム5は、
図1に示されているように、機械コンベヤCの下及びコンベヤCの上の双方から、包装機の構成要素を支持することができる。主コンベヤCは、既知であるように、主機械駆動装置のギヤ又はプーリー伝動機構から、又は別個のサーボモーターによって駆動される。本明細書において論じるように、フライト駆動アセンブリ10、12は、主コンベヤCの動きと同期される。フライトアセンブリ13、14(
図2)は、それ自体で、フライト駆動アセンブリ10、12の長さに沿って調整可能である。本発明の1つの例におけるコンベヤCは、米国特許第7,553,407号明細書に開示されているような横断方向に延在する平行ロッドの各端部に接続されるチェーンによって引っ張られる又は運ばれる同じタイプのロッドコンベヤである。コンベヤCは、各横断方向コンベヤロッド8間の一連のスラットSを運び、スラットSは、物品のそれぞれのパックをロッド8の上に支持し、コンベヤCの放出又は下流端部2及び収集トレイ又は物品転向ユニットに向かって搬送するように設計される。スラットが平行なコンベヤロッド8間においてコンベヤCに取り付けられることから、スラットSは、コンベヤCとともにヘッド駆動シャフト(図示せず)及びテール駆動シャフト(図示せず)の周りに移動することができる。したがって、コンベヤCは、機械の上流端部1から機械の下流端部2に向かって駆動され、物品9及びパック11の双方を、矢印Aの方向における下流長手方向移動経路に沿って下流端部2に向かって搬送する。物品をグループ化する、物品のカートン内への配置を行う、及びカートンの様々な部分を差し込む又は折り曲げることを含むタスクを達成するために、様々な他のユニット又はステーションを、主コンベヤの一方又は双方の側部においてフレーム5によって支持することができる。
【0018】
コンベヤの上流端部1において、カートンブランク給送器Fは、カートン供給マガジンMからカートンブランクBを一度に1つずつ拾い上げる。機械の上流端部1に又はその付近に、物品9を所望のグループ構成で主コンベヤ上に配置する物品グループ化ステーション(図示せず)も位置する。そのような物品グループ化ステーションは既知である。物品グループは、物品グループ化ステーションの下流のラッピングステーション(図示せず)に搬送される。このカートンラッピングステーションは、カートンブランク給送器FからカートンブランクBを受け取り、カートンブランクを物品グループの上及び周りに配置し、ラップ型カートンブランクBを物品グループの周りに係止して、物品9が充填された包囲されたカートン又はパック11を形成する。多くの場合、そのような充填済みパック11は、短い方の端部セクションの一方又は双方が少なくとも部分的に開放しており、いくつかのフラップが、パック内の物品グループを安定させるために、パック11内に下方又は内方に差し込まれる。
【0019】
その後、物品9の充填済みパック11は、コンベヤスラットS上で、機械の放出端部2に向かって更に下流に移動する。物品が2×3構成、又は長い方の側縁部及び短い方の側部又は端縁部を有する任意の構成を有するラップ型パック11の場合、パックが転回される前のこの位置において、カートン(
図1)の短い方の側縁部が、主コンベヤ方向の移動方向、すなわち矢印Aの方向において前縁又は下流側にある。その後、これらのパック11は、続けて連続的に、パック転回ステーションTを通過する。
【0020】
しかしながら、本発明の転回アセンブリ又はステーションTは、本発明の包装機Pが、パック11を転回させる異なる方法及び装置を備える点で、米国特許第7,553,407号明細書に開示されている転回アセンブリとは異なる。米国特許第7,533,407号明細書に開示されている転回方法及び装置は、本発明の包装機Pでは使用されない。フライト駆動アセンブリ10及び12は、パックがコンベヤCによって下流端部2に向かって連続的に移動する際に、充填済みパック11を転回させるように協働して機能する。
図1~
図18のパック11は、長い方の側部と短い方の側部を有する2×3のパックである。これらのアセンブリ10及び12のそれぞれは、本明細書において示され、論じられるように、それぞれのカムトラックの正確な形状を除いては、同一の部材を有する。
図2は、フライト駆動アセンブリ10及び12の底面図を示し、下流方向矢印A、すなわちコンベヤCの下流移動方向を含む。フライト駆動アセンブリ10(
図2に示されているようにコンベヤCの左側にある)は、互いに離隔したいくつかのフライトアセンブリ13(
図10)を備えるが、
図2の図では、1つの完全なフライトアセンブリ13のみが示されている。フライト駆動アセンブリ12(
図2に示されているようにコンベヤCの右側にある)は、互いに離隔したいくつかのフライトアセンブリ14も備えるが、同じく、
図2には1つの完全なフライトアセンブリ14のみが示されている。フライトアセンブリ13及び14は、イリノイ州ロックフォード所在のPBC Linear社から市販されているリニア軸受、ロッド、及びシャフトを備える。
【0021】
図3及び
図4は、フライト駆動アセンブリ10及び12の分解図又は部分分解図を示している。各フライト駆動アセンブリは、内部にカムトラックを画定する上側ベッド及び下側ベッドと、フライトアセンブリを移動させるようにベルトを引っ張るとともに、各フライトアセンブリが取り付けられるヘッドギヤ及びテールギヤと、これらの構成要素を支持するのに必要なフレーム部材とを支持する。本明細書において論じるように、これらの主要構成要素は、転回ロッドを含むフライトアセンブリを、開始位置から、次いで、第1のカムトラックを含む下側プレートの下に及び下側プレートにわたって下流方向に徐々に移動するように駆動する。下側プレートのこのカムトラックは、転回ロッドを、パック11及びコンベヤCの長手方向中心線に対して接離するように移動させる。その後、フライトアセンブリは、ヘッド又は駆動ギヤの周りに更に駆動され、その後、上流方向において、同様に異なる形状を有する第2のカムトラックを含む上側プレートにわたって更に駆動される。第2のカムトラックは、フライトアセンブリがテール駆動ギヤの周り及びその最初の開始位置に移動するまで、ロッドを更に作動及び後退させる。フライト駆動アセンブリ10及び12の各プレートによって画定されるカムトラックは、本明細書において更に論じる。各フライト駆動アセンブリによって駆動されるいくつかの離隔したフライトアセンブリ13及び14の配置及び使用により、転回アセンブリTを通って移動する一連のパック11の転回又は回転を順次達成する。連続的に給送されるパックのこの順次の転回は、協働するとともに対向する転回ロッドの作動によって行われる。この転回は、転回ロッドが、
図11~
図17に示されている連続したパック11における或る特定の段階で、パックが完全に、およそ90度回転するまで、コンベヤCの下流のパック11の移動と同期される場合、第1の接点の転回から達成される。
【0022】
図3では、フライト駆動アセンブリ10(分解上面図において示されている)は、上側プレート21’と、下側プレート22’と、プーリー又はギヤ23’、24’、25’、及び26’とを支持するフレームアセンブリ20’を備える。同様に、フライト駆動アセンブリ12は、上側プレート21と、下側プレート22と、ギヤ又はプーリー23、24、25、及び26とを支持するフレームアセンブリ20を備える。本発明のフレームアセンブリ20及び20’の構成要素が
図3に示されているが、当業者であれば、フレームアセンブリ20及び20’は、各フライト駆動アセンブリのそれぞれの上側プレート及び下側プレートとギヤとが適切に支持される限り、他の部材を備えることができることを理解する。
図4は、フライト駆動アセンブリ10及び12の別の分解図を示している。
図4では、フライトベルト31及び32もフライト駆動アセンブリ12上に示されている。フライトベルト31は、プーリー又はギヤ23及び26の周りにループを形成し、一方、フライトベルト32は、ギヤ24及び25の周りにループを形成する。フライト駆動アセンブリ10も、ちょうどフライト駆動アセンブリ12と同様に、ギヤ23’及び26’の周りにループを形成するフライトベルト(図示せず)と、ギヤ24’及び25’の周りにループを形成する別のフライトベルト(図示せず)とを備える。ギヤ25’及び26’は、ヘッド又は駆動シャフト33によって接続され、ギヤ23’及び24’は、テールシャフト33’によって接続される。プーリー又はギヤ23及び24は、テールシャフト35’によって支持される。スイープ16及び16’等の湾曲したスイープが、プーリー又はギヤ25、26、25’及び26’に近接するとともに離隔して各フレームアセンブリに取り付けられ、フライトアセンブリ13及び14をこれらのプーリーの周りに駆動される際に保護することが好ましい。また、ヘッドシャフト33は、調整プーリー又はギヤ34を保持し、それにより、本明細書において論じられるように、フライト駆動アセンブリ10が停止モードにある場合、ベルト(図示せず)を、アセンブリ10のギヤの周りに、所望に応じて上流方向又は下流方向に調整し、それにより、これらのベルトによって保持されるフライトアセンブリの開始位置及びパック11の係合位置を調整するために、シャフト33を、ギヤ34を用いて回転させることができる。シャフト及び付随する駆動ギヤを位置決めするそのような調整ギヤの使用は、既知である。
【0023】
同様に、フライト駆動アセンブリ12のギヤ25及び26は、ヘッド又は駆動シャフト35によって接続される。調節プーリー又はギヤ36は、ヘッドシャフト35によって保持され、それにより、シャフト35は、フライト駆動アセンブリ12が停止モードにある場合、ギヤ36を用いて回転させることができる。したがって、シャフト35並びにギヤ25及び26は、アセンブリ12のギヤの周りのベルト31及び32の長手方向位置を調整しながら、回転させることができる。ベルト31及び32のこの調整は、フライト駆動アセンブリ10のベルトに関して論じたのと同じように、これらのベルトによって保持されるフライトアセンブリ14のそれぞれの開始位置及び係合位置を変化させる。フライト駆動アセンブリは、駆動シャフト33及び35にそれぞれ接続されたサーボモーターによって、又は主機械駆動装置(図示せず)からの機械駆動伝動機構D(
図5)によって駆動することもでき、それにより、フライト駆動アセンブリ10及び12は、コンベヤCと同期された関係で移動する。頂部プレート21、21’が取り外され、図示されない状態で示されている、
図18の断面7-7に沿った
図6において、カムプレートを支持するのに使用されるフレームアセンブリ20、20’が示されている。しかしながら、本明細書において論じられるように、フライト駆動アセンブリの任意の好適なフレームはカムプレート、プーリー、及びフライトアセンブリを含むこれらのフライト駆動アセンブリの部材を支持する。
【0024】
図7に示されているように、フライト駆動アセンブリ10のフライトアセンブリ13は、一端部がベルト37に、反対側の端部がベルト38に接続され、それにより、アセンブリ13は、ベルト37及び38によって移動又は駆動される。このとき、ベルト37は、プーリー又はギヤ23’及び26’の周りに駆動され、ベルト38は、プーリー又はギヤ24’及び25’の周りに駆動される。ベルト37及び38は、駆動シャフト33によってともに駆動される。フライトアセンブリ14も、一端部がベルト31に、反対側の端部がベルト32に接続され、それにより、アセンブリ14は、ベルト31及び32によって移動又は駆動される。このとき、ベルト31は、ギヤ23及び26の周りに駆動され、ベルト32は、ギヤ24及び25の周りに駆動される。ベルト31及び32は、駆動シャフト35によってともに駆動される。
図7は底面図による駆動アセンブリ10、12を示しているため、フライトアセンブリ13、14は、パックを下流方向に移動させる際に、矢印Aの方向、すなわち主コンベヤ方向に駆動される。フライトアセンブリ13及びフライトアセンブリ14は、同一の部材及び特徴を含む。アセンブリ13は、ピン又は他の同様の部材によって、対向する端部42及び44並びに43及び49の付近のベルト37及び38に取り付けられる、フライトシャフト40及び40’(
図7、
図8)を備える。
【0025】
フライトシャフト40及び40’は、上述したリニア軸受を含む軸受ブロック45等のブロックを通過し、それにより、ブロック45は、コンベヤCの長手方向中心線に対して接離して、かつフライト駆動アセンブリ12に対して接離して、フライトシャフトに沿って摺動することができる。
図7は、説明のためにブロック45がロッド40及び40’から分離した、フライトアセンブリ13の分解図を示している。ブロック45は、概ね三角形状であり、片側において長さに沿って包囲されたチャネル46(
図8)を画定する。フライトシャフト40は、チャネル46内に収納される。ブロック45のチャネル46を画定する側部は、ブロック45が下流方向、すなわち矢印Aにおいてプレート22’にわたってプレート22’の下を移動する際、ブロック45の下流側となる。ブロック45はまた、
図8に示されているように、チャネル46とは反対側に、第2の開放したチャネル47を画定する。フライトシャフト41’は、チャネル47内に収納される。したがって、チャネル47は、ブロック45が下流方向、すなわち矢印Aにおいてプレート22’の下でプレート22’にわたって移動する際、開放した側部48がブロック45の上流側に面する「C字形状」である。フライトアセンブリ13は、ピン又は他の好適な部材によって、頂部側51に沿って穴52及び53を通してリニアブロック45に取り付けられる転回ロッド50も備える。転回ロッド50は、フライト駆動アセンブリ12に向かって延在する自由端部又は遠位端部55を画定し、この端部55は、好ましくは平坦でなく、本明細書において論じられるように、パック11との接触のタイプ及びパック11の転回を容易にするために、丸みを帯びている等、先細りしている。転回ロッドは、任意の材料による半円形端部を有する任意の円筒形状、又は或る曲率又は半径を有する遠位端部を有する矩形状とすることができる。ロッドの遠位端部55は、パック11の側部に対する滑らかな接触及び移動を容易にするために、プラスチックの先端部を有することができる。本明細書において記載されるように、ブロック45がフライトシャフト40及び40’上を摺動する際、ブロック45に取り付けられた転回ロッド50も、コンベヤCの中心線に対して接離して、かつフライト駆動アセンブリ12に対して接離して移動する。カムフォロア56(
図9)は、リニアブロック45から上方に延在し、この図では底面プレート又は下側プレート22’のカムトラック70内に収納される。
【0026】
フライトアセンブリ14は、フライトシャフト40及び40’(
図7)と同一のフライトシャフト60及び60’を備え、フライトシャフト60及び60’は、フライトシャフト40及び40’のベルト37及び38への取付けと同じように、ピン又は他の同様の部材によって、その両端部付近でベルト31及び32に取り付けられる。フライトアセンブリ14は、ブロック45も備える。アセンブリ14のリニアブロック45によって画定されるチャネル46は、フライトシャフト60を収納し、一方、開放した又は「C字形状」の側部48を有するチャネル47は、フライトシャフト60’を収納する。アセンブリ14は、フライトアセンブリ13の転回ロッド50の取付けと同じように、ブロック45に取り付けられる転回ロッド50も備える。フライトアセンブリ13と同様に、ブロック45の、アセンブリ14のチャネル46を画定する側は、ブロック45が下流方向、すなわち矢印Aにおいてプレート22の下でプレート22にわたって移動する際、ブロック45の下流側となる。したがって、アセンブリ14のブロック45の開放した対向側部48は、ブロック45が下流方向、すなわち矢印Aにおいてプレート22の下でプレート22にわたって移動する際、ブロック45の上流側に面する。アセンブリ14の転回ロッド50の自由端部又は遠位端部55は、フライト駆動アセンブリ10に向かって延在する。しかしながら、
図9に示されている転回ロッド50の端部は、丸みを帯びていないが、端部55において両側が先細りしており、この先細り端部は、同様に、パック11の転回を容易にする。本明細書において記載されるように、リニアブロック45がフライトシャフト40及び40’(又はアセンブリ14における60及び60’)上を摺動する際、フライトアセンブリ14のブロック45に取り付けられた転回ロッド50はまた、コンベヤCの中心線に対して接離するように、かつフライト駆動アセンブリ10に対して接離するように移動する。フライトアセンブリ14が下側プレート22の下で下側プレート22にわたって通過するため、アセンブリ14は、ブロック45から上方に延在するカムフォロア56も備え、底部プレート又は下側プレート22のカムトラック71内に収納される。
図10は、カムトラック70内で矢印Aの方向に駆動される、フライトアセンブリ13のカムフォロア56を示している。
【0027】
上述したように、フライト駆動アセンブリ10及び12の駆動プーリー又はギヤ25、26、25’、及び26’は、サーボモーター(図示せず)によって駆動することができる。例えば、各フライト駆動アセンブリ10、12と関連して等しく離隔し、コンベヤCの速度と同期された関係で移動する10個のフライトアセンブリ13、14が存在することができ、アセンブリ13及び14が、各連続したパック11が転回アセンブリTを通って移動する際にパック11に接触し、パック11を転回させるように配置されるようになっている。コンベヤCの速度及びコンベヤに沿ったパック11の間隔に応じて、より多数又は少数のフライトアセンブリ13、14を使用することができる。
【0028】
図10は、パック11がフライト駆動アセンブリ10と12との間でそれぞれ矢印Aの下流方向にコンベヤCに沿って連続的に移動する転回アセンブリTの平面図を示している。上方から見ると(
図10)、駆動ベルト31、32、37、及び38は、上側プレート21及び21’にわたって引っ張られる場合、矢印Aとは反対方向の矢印A’の上流方向に駆動される。フライトアセンブリ13及び14の転回ロッド50は、矢印Aとは反対側の矢印A’の方向において上流に戻るように駆動される際に、コンベヤCの中心線に向かって徐々に移動する。(
図18は、カムトラック92及び92’の形状を示している)。フライトアセンブリ13、14がそれぞれのヘッド又は駆動ギヤの周りに移動し、上側プレ又は頂部プレート21、21’の下流端部のちょうど上に位置する場合、転回ロッド50の端部55は、コンベヤCの中心線から最も遠くに位置する。この位置では、フライトアセンブリが最初の開始位置に駆動されているため、転回ロッド50は、連続的なパックから離れるように位置する又は後退している。また、
図10に示されているように、パック11は、コンベヤCに沿って下流方向に、短い方の側部、すなわち「2列」の側部から転回アセンブリTに入る。
【0029】
本明細書において更に論じるとともに、
図11~
図17に示されているように、対向するフライト駆動アセンブリ10、12上の各フライトアセンブリ13、14のフライトシャフト50は、下側プレート22、22’の下で下側プレート22、22’にわたって駆動される際に、作動されて、パック11に向かって延出し、パック11に接触し、パックの転回を補助する。パック11が転回アセンブリ11を通って更に下流に移動する際、各フライトアセンブリ13、14は、本明細書において記載されるように、それぞれのテールギヤ23、23’、24、及び24’の周りに駆動され、プレート21及び21’において画定されたそれぞれのカムトラック92、92’におけるカムフォロア56の係合によって作動され、それぞれ、接触したパック11から離れるように後方に移動し、フライト駆動アセンブリによって開始位置に戻るように駆動され、ここで、このプロセスが繰り返される。パック11が転回アセンブリを出る際、2×3構成のパック11の長い方の側部又は「3列」の側部は、ここでは、矢印Aによって示される下流方向に位置する。
【0030】
図10はまた、ベルト31、32、37、及び38に沿って離隔した隣り合うフライトアセンブリ13、14を示している。隣り合うフライトアセンブリのフライトシャフト50は、互いに調整可能であり、そのため、調整ギヤ34及び36のそれぞれによって駆動プーリーの一方又は他方を調整することによって、間に2つの製品直径(例えば、缶の直径)を有するように調整することができる。標準的な米国サイズの12オンス飲料缶の場合、標準的な米国サイズの12オンス飲料缶の幅寸法は、およそ2.60インチである。また、駆動プーリー又はギヤを駆動するサーボ又は機械伝動機構は、親機コンベヤCに対して同期され、それにより、隣り合う転回ロッド50の対間の幅の中心点が、その上側及び機械ピッチの中心点に沿ってパック11の中心点にある。上記ピッチは、転回アセンブリTを通過する隣り合うパック11の中心点間の、長手方向における距離に等しい。
【0031】
図11~
図17は、転回アセンブリTの平面図を示している。ここでは、パック11の向きは、フライトアセンブリ13、14上の転回ロッド50と接触することによって、スラットS上でのパック11の回転によって、アセンブリTの上流端部から下流端部に徐々に変化する。したがって、パック11は、フライトアセンブリがプレート22及び22’の下でプレート22及び22’にわたって移動する際に、接触及び転回することが理解される。
図11~
図17において、対向して協働するフライト駆動アセンブリ10、12に関連する隣り合うフライトアセンブリ13及び14のうちの多くは、説明のために取り除かれており、隣り合うフライトアセンブリ13、14の配置は、
図11に示されていることが留意される。
図11~
図17は、ブロック45及びフライトシャフト50を、徐々に下流に移動する際の、様々な横断方向位置において示している。転回ロッド50は、説明のために関連する支持体又はフライトシャフト40及び40’から分離している。また、ブロック45に関連する各フライトシャフトの対40、40’は、ブロック45に取り付けられたままであり、
図11に示されているように、下流に移動する際に、ブロック45とともに移動し、ブロック45を支持することが理解される。
【0032】
フライト駆動アセンブリ13、14を下から見た
図11において、フライトアセンブリ14は、おおよそフライト駆動アセンブリ12の上流端部に向かう開始位置85にある。ただし、フライトアセンブリは、閉鎖したループ状の移動経路において移動するため、フライトアセンブリ13、14の各フライト駆動アセンブリ10、12に沿った任意の位置を開始位置として考慮することができる。同様に、フライト駆動アセンブリ10のフライトアセンブリ13は、開始位置85’にある。本明細書において論じられるように、フライトアセンブリ13、14の開始位置は、アセンブリ13、14の対向するフライトシャフト50がパック11の中心点86(
図12)から側方でパック11に接触するように、調整ギヤ又はプーリー34、36を用いて調整される。また、それぞれのカムトラック70、71に沿ってブロック45及び関連するカムフォロア56が移動すると、ブロック45及びフライトシャフト50がパック11に対して接離するように動く。
図11は、それぞれのフライトシャフト50の遠位端部55が、パック11の対向する長い方の側部にちょうど接触するところを示している。フライトアセンブリ13、14がベルト31、32、37、及び38によってプレート22及び22’にわたって更に移動する際、カムトラックに沿ったカムフォロア56の移動により、ロッド50がパック11に向かって徐々に移動し、パックを徐々に転回又は回転させる。
図12では、パック11は、中心点86の周りに更に回転し始めている。
図13は、フライトアセンブリ13、14が矢印Aの下流方向に更に移動し、パック11が更に転回又は回転しているところを示している。この位置では、パック11は、フライト駆動アセンブリ13及び14にそれぞれ隣接して取り付けられる対向する接触アーム88及び88’(
図18)間で回転する。接触アーム88及び88’は、ばね付勢されるとともに、機械Pの停止スイッチ(図示せず)に取り付けられており、パックが1つの横断方向又は別の方向に十分に押され、アーム88又はアーム88’に十分に接触して、アーム88又はアーム88’を動かす場合、機械の停止スイッチが作動し、機械を停止させるようになっている。これにより、パック11が回転されずに、コンベヤCの中心から横断方向に押し出される場合、機械がパック11を押し潰すことを防ぐ。
図14は、完全に回転したパック11を示しており、ここでは、対向するロッドが、パック11の長い方の側部と位置合わせされている。この位置では、ブロック45及び関連するカムフォロア56は、それぞれカムトラック70及び71の頂点89及び89’の付近にある。
図15は、コンベヤCに沿った位置から機械Pの下流端部2に向かって更に下流に移動した、完全に回転したパック11を示している。この長手方向位置では、リニアブロック45のそれぞれのカムフォロア56は、関連するカムトラック70及び71のそれぞれの頂点位置89及び89’にある。また、この位置では、フライトアセンブリ13及び14の転回ロッド50は、対向するフライト駆動アセンブリ10又は12及びコンベヤCの中心線に向かって最も遠い側方位置及び横断方向位置に延在するように横断方向に位置する。転回ロッド50は、この位置及び
図14に示されている位置において、毎分400パック~450パック等の比較的速い機械速度の間、物品パック11を制御するのを補助する。また、対向するフライトアセンブリ13、14を位置決めするこの転回ロッド50は、下流に移動を続ける際に、各物品パック11を安定させ、転回するパックの慣性によってひっくり返ることを防ぐ。
【0033】
図16は、カムトラック70、71の頂点部分89、89’を越えて移動したブロック45を示している。カムトラック70、71に沿ったこれらの位置において、対向する転回ロッド50は、コンベヤCの中心線から離れるようにブロック45とともに移動し、それにより、転回ロッド50は、パック11の側部に沿って摺動し、パック11の転回ロッド50との係合を解除する準備をする。
図17は、転回ロッド50が略完全に後退した位置にあり、転回ロッド50の遠位端部55がパック11の縁部から離れているところを示している。転回ロッド50は、
図17に示されているよりも更に僅かに後退し、パックが下流に、転回アセンブリTから離れるように、パック11の転向ステーション又はパック11の蓄積領域(図示せず)に向かって移動する際、フライトシャフトの端部55がパック11に接触しないことを確実にすることができる。
【0034】
図11~
図17に見ることができるように、平面図におけるカムトラック70及び71の形状は、カムフォロアガイドG及びG’において開始し、そしてコンベヤCの中心線に向かい、頂点位置89及び89’に至る最初の傾斜セクション90及び90’を有する。その場合、カムトラック70及び71は、それぞれ、下流傾斜セクション91及び91’を有し、下流傾斜セクション91及び91’の双方は、コンベヤCの中心線から離れてガイドH及びH’まで外方に傾斜する。カムトラックの長さ及び角度は、物品パック11の転回速度を変えるために、カムプレートを変更することによって変更することができる。また、カムトラックの形状は、径方向の物品パックの回転速度を変化させるように同様に調整することができ、この速度は、互いに対向する転回ロッド50の遠位端部が近づくにつれて減少することができるようになっている。ガイドH及びH’は、下側プレート22及び22’から、上側プレート21及び21’において画定されるカムトラック92及び92’(
図18)までカムフォロア56をガイドする。ガイドG及びG’は、上側プレート21、21’において画定されたカムトラック92及び92’から、それぞれ下側プレート22及び22’において画定されたカムトラック70及び71までカムフォロア56をガイドする。
図18に示されているように、カムトラック92及び92’は、ガイドH及びH’において開始して、ガイドH及びH’と位置合わせされた最初の直線部分95及び95’を有するような形状になっている。その後、カムトラック92及び92’は、傾斜部分94及び94’、そして、ガイドG及びG’とそれぞれ位置合わせされる上流直線部分93及び93’によって、内方に(すなわち、コンベヤCの中心線に向かって)延在する。上側プレートカムトラック92及び92’は、各フライトアセンブリ13、14のそれぞれのカムフォロア56を収納し、これらのフライトアセンブリ13、14は、プーリー25、26、25’、及び26’の周りに、同時に、ガイドH及びH’を通って上流方向、すなわち矢印A’に戻るように駆動される。内方に傾斜するカムトラックセクション94及び94’は、コンベヤC上で下流方向、すなわち矢印Aに移動しているパック11を通過しながら、フライトアセンブリ13、14をコンベヤCに向かって僅かに内方に移動させる。次いで、カムフォロア56及びそのそれぞれのフライトアセンブリ13、14は、フライトアセンブリがプーリー又はギヤ23、24、23’、24’の周りに駆動される際に、それぞれ、カムトラックセクション93及び93’に入り、そのそれぞれのガイドG又はG’内に入る。フライトアセンブリのカムフォロアが、アセンブリ10、12の上流端部においてこれらのプーリーの周りを通過した後、フライトアセンブリ13、14のこれらのカムフォロア56は、フライト駆動アセンブリ10のカムトラック70及びフライト駆動アセンブリ12のカムトラック71に入る。フライト駆動アセンブリ13、14は、ここでも、おおよそ開始位置85及び85’(
図11~
図17)に位置する。転回ロッド50を主コンベヤCの中心線に向かって移動させるカムトラックが上方に面し、ロッド50を主コンベヤCの中心線から離れるように移動させるカムトラックが下方に面するように、上側カムプレート及び下側カムプレートを反転させることが可能である。
【0035】
これらのカムフォロア56が開始位置85、85’においてカムトラック70、71に同時に入る際、本明細書において論じたように、フライトアセンブリ13、14をパック11に向かって徐々に移動させるプロセスは、パックの中心点の前後双方の点において最終的にパック11に接触し、長い方の側部が下流方向に面するようにパックを転回又は回転させる。
【0036】
本発明の別の実施形態は、正方形の物品パックを転回させるのに用いられる。
図19は、第2のタイプのフライトアセンブリ及び関連するカムトラックを概略的に示している。本発明の他の要素の全ては、フライトアセンブリ及びカムトラックの形状を除いて、上述したものと同じである。第2の実施形態は、各フライトアセンブリ13’及び14’における2つの離隔した平行な転回ロッド等の単数又は複数の更なる転回ロッド50、50’を備え、これらの転回ロッドの双方は、主コンベヤCの中心線及び物品パック又はカートン11’に向かって延出する。転回ロッド50は、その遠位端部55が、転回ロッド50’の遠位端部55’の前になるように、主コンベヤCの長手方向中心線に向かって位置決めされる。正方形の物品パックを転回させる代替的なフライトアセンブリは、パックを事前転回させるために、各フライト駆動アセンブリ10、12の各フライトアセンブリ13、14において使用することができる。この実施形態は、2×2又は3×3の構成で物品を保持するような、正方形であり、そのため等しい寸法の辺又は側壁を有するパックを回転させるのに有用である。この代替的な実施形態は、パックの転回を完了させるために、転回ロッド50及び隣接するロッド50’の対のうちの一方によって矩形のパックを事前転回させることを効果的に可能にする。これらのロッドは、スラットベッド上におけるカートンの事前転回及び適切な位置決め又は整合を達成するために、主コンベヤの中心線に対して接離して(すなわち、それぞれ「内側」方向及び「外側」又は横断方向に)移動するように制御することもできる。各ロッド50、50’は、別個のカムフォロア39、39’を備える。カムプレート96は、好ましくは図示の形状の2つのカムトラック97、97’を画定する。カムフォロア39、39’は、それぞれ、その関連するカムトラック97及び97’を通して駆動され、転回ロッド50は、転回ロッドが物品パック11’との接触に近づく際に、転回ロッド50’の前方に位置するようになっている。フライトアセンブリ13’及び14’が更に下流に駆動される際、カムトラックの傾斜(
図19)により、遠位端部55、55’が位置合わせされる。
図19は、各実施形態におけるパック11、11’の転回を比較するために、矩形の物品パック11(「2×3」のパック構成)も概略的に示している。