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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-03-24
(45)【発行日】2022-04-01
(54)【発明の名称】モジュール内メディアアセンブリ
(51)【国際特許分類】
   B60R 11/02 20060101AFI20220325BHJP
   B60K 35/00 20060101ALI20220325BHJP
【FI】
B60R11/02 C
B60K35/00 Z
【請求項の数】 16
(21)【出願番号】P 2020566245
(86)(22)【出願日】2018-05-31
(65)【公表番号】
(43)【公表日】2021-09-24
(86)【国際出願番号】 US2018035469
(87)【国際公開番号】W WO2019231459
(87)【国際公開日】2019-12-05
【審査請求日】2020-12-02
(73)【特許権者】
【識別番号】511257078
【氏名又は名称】ニッサン ノース アメリカ,インク
(74)【代理人】
【識別番号】100083806
【弁理士】
【氏名又は名称】三好 秀和
(74)【代理人】
【識別番号】100101247
【弁理士】
【氏名又は名称】高橋 俊一
(74)【代理人】
【識別番号】100095500
【弁理士】
【氏名又は名称】伊藤 正和
(74)【代理人】
【識別番号】100098327
【弁理士】
【氏名又は名称】高松 俊雄
(72)【発明者】
【氏名】マシューズ、 クリストファー
【審査官】佐々木 智洋
(56)【参考文献】
【文献】特開平05-319141(JP,A)
【文献】特開2001-347895(JP,A)
【文献】特開2003-034162(JP,A)
【文献】特開2004-122887(JP,A)
【文献】特開2007-290552(JP,A)
【文献】特開2007-261571(JP,A)
【文献】特開2008-114808(JP,A)
【文献】特開2016-037216(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B60R 11/02
B60K 35/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
内装側及び非内装側を有するディスプレイスクリーンと、
前記ディスプレイスクリーンの下半分に取り付けられ、かつ前記ディスプレイスクリーンの前記非内装側から延びるメディアシャーシと、
スクリーン取り付け部及び接触部を有する衝撃吸収部材であって、前記スクリーン取り付け部は、前記ディスプレイスクリーンの上半分に取り付けられ、かつ前記非内装側から延びており、前記接触部は、前記スクリーン取り付け部から前記メディアシャーシに向かって延びており、前記ディスプレイスクリーンの上半分が前記メディアシャーシに向かって相対的に移動する際に、前記メディアシャーシに接触すること又は前記メディアシャーシに対して接触及び変位すること行うように構成される衝撃吸収部材と
を備える、モジュール内メディアアセンブリ。
【請求項2】
前記接触部は、第1の接触部及び第2の接触部を含んでおり、前記第1及び第2の接触部は、前記スクリーン取り付け部から前記メディアシャーシに向かって延びている、請求項1に記載のモジュール内メディアアセンブリ。
【請求項3】
前記第1及び第2の接触部は、前記スクリーン取り付け部の横方向両端から延びている、請求項2に記載のモジュール内メディアアセンブリ。
【請求項4】
前記ディスプレイスクリーンがメディアシャーシに対して移動していないときに、前記接触部はメディアシャーシから離間されている、請求項1に記載のモジュール内メディアアセンブリ。
【請求項5】
前記衝撃吸収部材は、前記接触部と前記メディアシャーシとを連結する少なくとも1つの接触ボルトをさらに含む、請求項1に記載のモジュール内メディアアセンブリ。
【請求項6】
前記少なくとも1つの接触ボルトは、前記ディスプレイスクリーンの上半分が前記メディアシャーシに向かって相対的に移動すると、前記接触部から外れるように構成される、請求項5に記載のモジュール内メディアアセンブリ。
【請求項7】
前記少なくとも1つの接触ボルトは、一対の接触ボルトを含み、前記メディアシャーシは、一対の受容孔を含み、各受容孔は、前記一対の接触ボルトのうちの1つを受け入れる、請求項6に記載のモジュール内メディアアセンブリ。
【請求項8】
前記メディアシャーシの前記一対の受容孔は細長いスロット状に形成される、請求項7に記載のモジュール内メディアアセンブリ。
【請求項9】
前記衝撃吸収部材は、前記衝撃吸収部材及びメディアシャーシ支持構造を連結する少なくとも1つの連結ボルトをさらに含む、請求項3に記載のモジュール内メディアアセンブリ。
【請求項10】
前記衝撃吸収部材の第1及び第2の接触部の各々は、前記少なくとも1つの連結ボルトを受け入れるように構成される受容孔を含む、請求項9に記載のモジュール内メディアアセンブリ。
【請求項11】
前記少なくとも1つの連結ボルトは、一対の連結ボルトを含んでおり、前記連結ボルトの各々は、前記メディアシャーシ支持構造の受容孔に配置され、前記メディアシャーシ支持構造は、モジュール内車両アセンブリを車両内に支持する、請求項10に記載のモジュール内メディアアセンブリ。
【請求項12】
前記接触部は、前記ディスプレイスクリーンの上半分が前記メディアシャーシに向かって相対的に移動すると変形するように構成される脆弱部を含む、請求項1に記載のモジュール内メディアアセンブリ。
【請求項13】
前記脆弱部は、前記ディスプレイスクリーンの上半分が前記メディアシャーシに向かって相対的に移動すると変形するように構成される少なくとも1つのブを含む、請求項12に記載のモジュール内メディアアセンブリ。
【請求項14】
前記衝撃吸収部材の前記接触部及び前記スクリーン取り付け部は一体の部材である、請求項3に記載のモジュール内メディアアセンブリ。
【請求項15】
前記衝撃吸収部材は鋼製である、請求項3に記載のモジュール内メディアアセンブリ。
【請求項16】
請求項1に記載のモジュール内メディアアセンブリを備える、車両。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、一般に、車両用のモジュール内メディアアセンブリに関する。より詳細には、本発明は、車両コックピットモジュール又はダッシュボードに取り付けられるように構成されたモジュール内メディアアセンブリに関する。
【背景技術】
【0002】
車両は、典型的には、ビデオ及びオーディオの形態で車両乗員に車内娯楽を提供するメディアアセンブリを含んでいる。ほとんどの車両は、メディアアセンブリを車両のキャビティ内に受け入れる予め形成された開口部を有するコックピットモジュールを含んでいる。コックピットモジュール及びメディアアセンブリは、交換時にストックメディアアセンブリを簡単に交換できるように設計されている。
【発明の概要】
【0003】
既知の技術の状態を考慮すると、本開示の一態様は、モジュール内メディアアセンブリを提供することである。モジュール内メディアアセンブリは、ディスプレイスクリーンと、メディアシャーシと、衝撃吸収部材とを含む。ディスプレイスクリーンは、内装側と非内装側とを有する。メディアシャーシは、ディスプレイスクリーンの下半分に取り付けられ、ディスプレイスクリーンの非内装側から延びる。衝撃吸収部材は、スクリーン取り付け部と接触部とを有し、スクリーン取り付け部は、ディスプレイスクリーンの上半分に取り付けられ、非内装側から延びる。接触部は、ディスプレイスクリーンの上半分がメディアシャーシに向かって相対的に移動すると、メディアシャーシに接触すること、及びメディアシャーシに対して移動することの少なくとも1つを行うように構成される。
【0004】
次に、本開示の一部を構成する添付図面を参照する。
【図面の簡単な説明】
【0005】
図1】第1の例示的な実施形態によるモジュール内メディアアセンブリを有するコックピットモジュールを示す車両室内の立面図である。
【0006】
図2】メディアシャーシ支持構造に固定されたモジュール内メディアアセンブリの側面図である。
【0007】
図3】移動前のモジュール内メディアアセンブリの背面斜視図である。
【0008】
図4】移動前のモジュール内メディアアセンブリの背面立面図である。
【0009】
図5】移動前のモジュール内メディアアセンブリの側面図である。
【0010】
図6】ディスプレイスクリーンがわずかに変位した状態のモジュール内メディアアセンブリの側面図である。
【0011】
図7】ディスプレイスクリーンをさらに変位させたモジュール内メディアアセンブリの側面図である。
【0012】
図8】ディスプレイスクリーンをさらに変位させたモジュール内メディアアセンブリの背面図である。
【0013】
図9】変位前の第1の変更されたモジュール内メディアアセンブリの背面斜視図である。
【0014】
図10】ディスプレイスクリーンの変位後の第1の変更されたモジュール内メディアアセンブリの背面斜視図である。
【0015】
図11】変位前の第2の変更されたモジュール内メディアアセンブリの背面斜視図である。
【0016】
図12】ディスプレイスクリーンの変位後の第2の変更されたモジュール内メディアアセンブリの背面斜視図である。
【0017】
図13】衝撃吸収部材がメディアシャーシから分解された状態の変位前の第2の変更されたモジュール内メディアアセンブリの背面斜視図である。
【0018】
図14】変位前の第3の変更されたモジュール内メディアアセンブリの背面斜視図である。
【0019】
図15】ディスプレイスクリーンの変位後の第3の変更されたモジュール内メディアアセンブリの背面斜視図である。
【0020】
図16】変位前の第4の変更されたモジュール内メディアアセンブリの背面斜視図である。
【0021】
図17】ディスプレイスクリーンの変位後の第4の変更されたモジュール内メディアアセンブリの背面斜視図である。
【0022】
図18】変位前の第5の変更されたモジュール内メディアアセンブリの背面斜視図である。
【0023】
図19】ディスプレイスクリーンの変位後の第5の変更されたモジュール内メディアアセンブリの背面斜視図である。
【0024】
図20】第2の例示的な実施形態によるモジュール内メディアアセンブリの正面斜視図であり、モジュール内メディアアセンブリは、車両支持部品に組み立てられている。
【0025】
図21】ディスプレイスクリーンの変位の前の第2の例示的な実施形態のモジュール内メディアアセンブリの背面斜視図である。
【0026】
図22】ディスプレイスクリーンの変位後の第2の例示的な実施形態のモジュール内メディアアセンブリの背面斜視図である。
【0027】
図23】モジュール内メディアアセンブリが車両支持部品から分解された状態の図21の分解図である。
【0028】
図24】ディスプレイスクリーンの変位の前の第2の例示的な実施形態のモジュール内メディアアセンブリの側面図である。
【0029】
図25】ディスプレイスクリーンの変位後の第2の例示的な実施形態のモジュール内メディアアセンブリの側面図である。
【発明を実施するための形態】
【0030】
次に、図面を参照して、選択された実施形態について説明する。本開示から当業者には明らかなように、以下の実施形態の説明は、例示のためのみに提供され、添付の特許請求の範囲及びそれらの均等物によって定義される本発明を限定することを意図していない。
【0031】
最初に図1を参照すると、第1の例示的な実施形態に従って、車両Vの室内Iが例示されている。車両Vは、コックピットモジュール10と、コックピットモジュール10の後方に位置するキャビティ(図示せず)内で支持されるように構成されたモジュール内メディアアセンブリ12とを含む。コックピットモジュール10は、車両の運転者の正面に位置するコントロールパネルである。コックピットモジュール10は、車両動作のための計器及び制御(例えば、スピードメータ、タコメータ、オドメータ、燃料ゲージ、方向指示器、ギアシフト位置指示器、暖房及び換気システム、照明制御、安全システム、娯楽装置及びナビゲーションシステム)を表示するように構成される。例示的な実施形態のモジュール内メディアアセンブリ12は、車両Vのコックピットモジュール10に取り付けられるように構成される。
【0032】
例示的な実施形態では、モジュール内メディアアセンブリ12は、車両Vの娯楽装置の一部と考えられる。すなわち、モジュール内メディアアセンブリ12は、(複数の)車両乗員(図示せず)に車内娯楽及び情報を提供するために設置された装置を含む。モジュール内メディアアセンブリ12は、好ましくは、ラジオ、カセット又はCDプレーヤ等のオーディオ機器を含む。モジュール内メディアアセンブリ12は、さらに、ユニバーサルシリアルバス(USB)及びBluetooth(登録商標)接続、車載インターネット及びWiFiを可能にするビデオプレーヤ及び機器を含み得る。モジュール内メディアアセンブリ12は、ディスプレイスクリーン14及びメディアシャーシ16を備える。ディスプレイスクリーン14は、乗員に対して情報を表示する。メディアシャーシ16は、コックピットモジュール10に取り付けられたメディア/オーディオ機器を支持及び/又は保護するように構成される。選択的に、モジュール内メディアアセンブリ12は、車両テレマティクス、通信、車載セキュリティ、ハンズフリー通話、ナビゲーション、及び遠隔診断システムのための装置をさらに含み得る。モジュール内メディアアセンブリ12は、ノブ及びダイヤル等の乗員操作のための制御インターフェース18を含み得る。モジュール内メディアアセンブリ12は、代替的に、ハンドルのオーディオコントロール及びハンズフリー音声コントロールによって制御し得る。
【0033】
モジュール内メディアアセンブリ12は、衝撃吸収部材20をさらに備え、衝撃吸収部材は、ディスプレイスクリーン14及びメディアシャーシ16の少なくとも一方に固定的に取り付けられる。従来、車両Vが外部物体と衝突すると、車両Vの内部物体(例えば、乗員)(図示せず)は従来のメディアアセンブリと接触し得る。従来のメディアの従来のメディアアセンブリの従来のディスプレイスクリーン14は、車両前方方向に、及びコックピットモジュール10の内部に旋回又は傾斜する可能性がある。その結果、内部物体は、従来のメディアアセンブリのメディアシャーシ16等の様々な電子ユニットが収容されているコックピットモジュール10の後方のキャビティ内に入り得る。例示的な実施形態の衝撃吸収部材20は、モジュール内メディアアセンブリ12が受ける衝撃を吸収するように構成される。特に、衝撃吸収部材20は、内部物体から受けた衝撃の一部を吸収するように構成されており、その結果、モジュール内メディアアセンブリ12のディスプレイスクリーン14は、従来のディスプレイスクリーン14のように旋回又は傾動せず、内部物体がコックピットモジュール10の背後の電子ユニットと接触することを防止する。次に、ディスプレイスクリーン14、メディアシャーシ16及び衝撃吸収部材20についてさらに説明する。
【0034】
例示的な実施形態では、コックピットモジュール10は、予め形成された開口部Oを含み、これはモジュール内メディアアセンブリ12をキャビティ内に受け入れるようなサイズ及び寸法を有する。例示的な実施形態のコックピットモジュール10及びモジュール内メディアアセンブリ12は、必要な場合及び/又は所望の場合に、ストックメディアシステムをアフターマーケットメディアアセンブリと便利に交換するように構成される。図2に示されるように、モジュール内メディアアセンブリ12は、コックピットモジュール10内でメディアシャーシ支持構造22によって支持される。このように、メディアシャーシ支持構造22は、車両V内のモジュール内メディアアセンブリ12を支持する。メディアシャーシ支持構造22は、メディアシャーシ16を車両V内に取り付けるように適合される。あるいは、メディアシャーシ支持構造22は、コックピットモジュール10、中央コンソール、又は車両Vのルーフに、任意の公知の方法で埋め込まれ得る。例示的な実施形態では、メディアシャーシ支持構造22は、コックピットモジュール10の予め形成された開口部Oの内側に埋め込まれる。
【0035】
例示的な実施形態では、メディアシャーシ支持構造22は、メディアシャーシ16をコックピットモジュール10に支持する一対の剛性部材を含む。特に、メディアシャーシ支持構造22は、第1のラックマウント22A及び第2のラックマウント22Bを含み、これらは、モジュール内メディアアセンブリ12の両側に取り付けられる。特に、第1及び第2のラックマウント22A及び22Bは、以下にさらに説明するように、衝撃吸収部材20に固定的に取り付けられる。例示的な実施形態では、第1及び第2のラックマウント22A及び22Bの各々は、接続構造(例えば、従来のネジ、セルフタッピングネジ又はボルト)を受け入れてモジュール内メディアアセンブリ12をメディアシャーシ支持構造22に取り付けるように構成された接続用の受容孔R1を含む。必要に場合及び/又は所望の場合に、第1及び第2のラックマウント22A及び22Bが追加の受容孔R1を含み得ることは、車両分野の当業者には本開示から明らかであろう。
【0036】
メディアシャーシ支持構造22は、本開示において概略的に示されている。メディアシャーシ支持構造22は、メディアシャーシ16が車両Vに取り付けられかつ支持されることを可能にする任意の構造又は構造のセットを含み得ることが、車両分野の当業者には本開示から明らかであろう。したがって、メディアシャーシ16の支持は、追加の支持部材を含んでもよく、又は統合型の一体部材であってもよいことが、車両分野の当業者には本開示から明らかであろう。
【0037】
図2に示されるように、メディアシャーシ支持構造22は、車両VのクロスカービームBに固定的に接続されている。例示的な実施形態では、クロスカービームBは、キャビティ内のコックピットモジュール10の下に位置する構造部材である。クロスカービームBは、車両クロスカービームBがキャビティ内でモジュール内メディアアセンブリ12を位置決めして固定するように、キャビティ内で延びる。クロスカービームBは、溶接、ボルト又は他の適切な固定部材によって車両Vのボディ構造(図示せず)に固定される。例示的な実施形態のクロスカービームBはコックピットモジュール10の前方に位置しているが、モジュール内メディアアセンブリ12をコックピットモジュール10に隣接して位置するクロスカービームBに固定し得ることは、車両分野の当業者には本開示から明らかであろう。
【0038】
次に、図2-8を参照して、ディスプレイスクリーン14について説明する。ディスプレイスクリーン14は、コックピットモジュール10の予め形成された開口Oの部分に対応するサイズ及び寸法にされる。したがって、必要及び/又は所望に応じて、ディスプレイスクリーン14のサイズ及び寸法が可変であることは、車両Vの当業者には本開示から明らかであろう。ディスプレイスクリーン14は、内装側24と非内装側25とを有する。ディスプレイスクリーン14の内装側24は、モジュール内メディアアセンブリ12が車両Vに取り付けられている場合に、車両Vの室内Iに面して配置される。内装側24は、ビデオ及びオーディオディスプレイと、乗員がモジュール内メディアアセンブリ12を操作するためのユーザインターフェースとを含む。非内装側25は、モジュール内メディアアセンブリ12が車両Vに取り付けられている場合に、キャビティに面している。ディスプレイスクリーン14は従来のものであり、さらに詳細には説明しない。
【0039】
図示のように、第1の実施形態では、メディアシャーシ16は、ディスプレイスクリーン14の下半分26に取り付けられ、ディスプレイスクリーン14の非内装側25から延びている。メディアシャーシ16は、例えば、限定されないが、プリント回路基板、集積回路、AM、FM、及び衛星ラジオ受信機、CDプレーヤ、マルチCDチェンジャ、デジタルオーディオプレーヤ、及びカセットテープデッキ及び/又はナビゲーションシステムを含む1つ以上の電気部品(図示せず)を収容するように構成される。例示的な実施形態では、本明細書で使用される用語「電気部品」は、シャーシの使用を必要とし得る任意の電気装置又は電気装置の任意の部分を意味し得る。好ましくは、メディアシャーシ16は、乗員がシャーシ内に収容された電気部品にアクセス又は操作することを可能にする構成要素をさらに含む。例えば、ディスプレイスクリーン14のユーザインターフェースは、メディアシャーシ16内に収容された1つ以上の電気部品と電気的に通信する。この実施形態では、メディアシャーシ16は、ディスプレイスクリーン14に関連付けられてもよい。
【0040】
メディアシャーシ16は、単一又は複数の剛性部材である。好ましくは、メディアシャーシ16は、鋼繊維を有するアクリロニトリル・ブタジエン・スチレン(ABS)等の金属材料で作られる。他の場合には、炭素繊維を有するポリカーボネート・アクリロニトリル・ブタジエン・スチレン(PCABS)を用いてメディアシャーシ16を構成し得る。例示的な実施形態では、メディアシャーシ16は、鋼繊維を有するABSから構成されている。メディアシャーシ16は、軽量化のためにメディアシャーシ16を構成する導電性ポリマーをさらに含み得る。メディアシャーシ16は、電磁放射線遮蔽及び衝撃吸収をもたらす任意の材料で作ることも可能である。
【0041】
次に、例示的な実施形態の衝撃吸収部材20についてさらに説明する。衝撃吸収部材20は、メディアシャーシ16に対して片持ち支持された剛性金属部材である。衝撃吸収部材20は、好ましくは、鋼製である。より好ましくは、衝撃吸収は、剛性、耐久性及び軽量化のために鋼繊維を有するABSで作られる。例示的な実施形態では、図4に最もよく示されるように、衝撃吸収部材20は、ディスプレイスクリーン14の垂直高さH2の約50%である垂直高さH1を有する。好ましくは、衝撃吸収部材20の垂直高さH1は、ディスプレイスクリーン14の垂直高さH2の少なくとも約1/3である。より好ましくは、衝撃吸収部材20の垂直高さH1は、ディスプレイスクリーン14の垂直高さH2の少なくとも50%である。追加的に、衝撃吸収部材20の垂直高さH1は、メディアシャーシ16の垂直高さH3の50%以上である。
【0042】
図3及び図4に最もよく示されるように、衝撃吸収部材20は、スクリーン取り付け部28及び接触部30を有する。スクリーン取り付け部28は、ディスプレイスクリーン27の上半部14に取り付けられ、非内装側25から延びている。例示的な実施形態では、スクリーン取り付け部28は、衝撃吸収部材20の横方向長さLに沿って延びている。スクリーン取り付け部28は、ディスプレイスクリーン14の内装側24に固定的に接続されている。好ましくは、例示的な実施形態では、スクリーン取り付け部28とディスプレイスクリーン14とは、ボス取り付け部を介して取り付けられている。特に、スクリーン取り付け部28は、ディスプレイスクリーン14の複数の突起及び窪み33に対応する複数の突起32及び窪みを備える。あるいは、スクリーン取り付け部28及びディスプレイスクリーン14は、連結ボルト、ネジ又は溶接等の複数の従来の取り付け機構を介して取り付けられ得ることが、車両分野の当業者には本開示から明らかであろう。
【0043】
第1の例示的な実施形態の接触部30は、モジュール内メディアアセンブリ16が内部物体から所定の衝撃を受けるとメディアシャーシ12に接触するように構成される。特に、接触部30は、ディスプレイスクリーン16の上半分27がメディアシャーシ16に向かって相対的に移動すると、メディアシャーシ14に接触するように構成されている。あるいは、後述するように、接触部30は、メディアシャーシ16に対して前方方向に変位し得る。このように、接触部30は、ディスプレイスクリーン16の上半分27がメディアシャーシ16に向かって相対的に移動すると、メディアシャーシ16に接触すること、及びメディアシャーシ14に対して変位することの少なくとも1つを行うように構成される。好ましくは、衝撃吸収部材28のスクリーン取り付け部20と接触部30とは、一体の部材である。特に、接触部30とスクリーン取り付け部28とは、一体成形された鋼として形成される。
【0044】
図4及び図5に最もよく示されているように、接触部30は、ディスプレイスクリーン14がメディアシャーシ16に対して移動していないときにメディアシャーシ16から離間されている。換言すれば、メディアシャーシ16と接触部30とは空間SSで隔てられている。図6-8に示されるように、ディスプレイスクリーン14とメディアシャーシ16とが相対移動すると、接触部30は空間SSを閉じてメディアシャーシ16に接触する。接触部30とメディアシャーシ16とを離間する空間Sは最小限であってもよい。例示的な実施形態では、空間Sの高さは、好ましくは、1.5ミリメートルである。しかしながら、衝撃吸収部材20、メディアシャーシ16及びディスプレイスクリーン14の寸法に依存して空間Sが変化し得ることは、車両分野の当業者には本開示から明らかであろう。
【0045】
接触部30は、第1の接触部30A及び第2の接触部30Bを含む。第1の接触部30A及び第2の接触部30Bは、ディスプレイスクリーン14に対してスクリーン取り付け部28から片持ち状に延びている。図示のように、第1及び第2の接触部30A,30Bは、スクリーン取り付け部28からメディアシャーシ16に向かって延びている。第1及び第2の接触部30A,30Bは、スクリーン取り付け部28の横方向両端から延びている。ディスプレイスクリーン27の上半分14がメディアシャーシ16に向かって相対移動すると、第1及び第2の接触部30A,30Bが空間SSを閉じてメディアシャーシ16に接触する。さらに、図6から図8に示されるように、衝撃吸収部材20は、受け取られた力に応じて、メディアシャーシ16との接触時に変形し、及び/又は前方に変位し得る。例示的な実施形態では、ディスプレイスクリーン14は、約70ニュートン以上の衝撃を受けたときにメディアシャーシ16に向かって偏向するように構成される。しかしながら、ディスプレイスクリーン14は、モジュール内メディアアセンブリ12の全ての構成要素の重量及び寸法に依存する可変力を受けると、メディアシャーシ16に向かって偏向し得ることが、車両分野の当業者には本開示から明らかであろう。
【0046】
図2及び図3に示されるように、衝撃吸収部材20は、少なくとも1つの連結ボルトをさらに含む。連結ボルトは、衝撃吸収部材20とメディアシャーシ支持構造22とを連結する。図示のように、衝撃吸収部材20は、衝撃吸収部材20とメディアシャーシ支持構造22とを連結する一対の連結ボルトを含む。したがって、少なくとも1つの連結ボルトは、一対の連結ボルトを含む。必要に応じて及び/又は所望に応じて、衝撃吸収部材は、追加の又はより少ない連結ボルトを含むように構成し得ることが、車両分野の当業者には本開示から明らかであろう。
【0047】
図3に最もよく示されているように、接触部分は一対の受容孔を含んでおり、それぞれが連結ボルトの1つを受け入れている。特に、衝撃吸収部材20の第1及び第2の接触部30A,30Bは、それぞれ少なくとも1つの連結ボルトを受け入れるように構成された受容孔を含んでいる。メディアシャーシ支持構造22の第1及び第2のラックマウント22A,22Bは、それぞれ第1及び第2の接触部30A,30Bの受容孔と整合する受容孔を含んでいる。各連結ボルトは、メディアシャーシ支持構造22の一方の受容孔に配置される。第1の例示的な実施形態の連結ボルトは、両方とも従来のものである。しかしながら、ディスプレイスクリーン14がメディアシャーシ16に向かって相対的に移動する際に、連結ボルトがメディアシャーシ支持構造22の受容孔から変位する剪断ボルトであり得ることは、車両分野の当業者には明らかであろう。
【0048】
次に、図9及び図10を参照して、第1の変更されたモジュール内メディアアセンブリ112について説明する。第1の変更されたモジュール内メディアアセンブリ112は、第1の変更されたモジュール内メディアアセンブリ112が第1の変更された衝撃吸収部材120を有することを除いて、基本的に、第1の例示的な実施形態のモジュール内メディアアセンブリ12と同一である。第1の変更されたモジュール内メディアアセンブリ112は、変更されたディスプレイスクリーン114及び変更されたメディアシャーシ116をさらに含む。第1の変更されたモジュール内メディアアセンブリ112とモジュール内メディアアセンブリ12との類似性により、第1の変更されたモジュール内メディアアセンブリ112の対応する同一の構成要素は全て、モジュール内メディアアセンブリ12と同じ参照番号を付与される。第1の変更されたモジュール内メディアアセンブリ112の変更された構成要素は全て、モジュール内メディアアセンブリ12に100を加えたものと同じ参照番号を付与される。
【0049】
第1の変更された衝撃吸収部材120は、第1の実施形態の衝撃吸収部材20と同様である。第1の変更されたモジュール内メディアアセンブリ120は、スクリーン取り付け部がスクリーン接触部128となるように変更されている。第1の変更された吸収部材は、第1及び第2の接触部130A及び130Bを含む接触部130をさらに含む。第1の変更されたモジュール内メディアアセンブリ120は、空間によってメディアシャーシから離間されない。むしろ、図9に示されるように、第1の変更されたモジュール内メディアアセンブリ120は、変更された衝撃吸収部材の衝突前の状態でメディアシャーシ116と接触している。図10に示されるように、第1の変更されたモジュール内メディアアセンブリ120は、ディスプレイスクリーン114の上半分がメディアシャーシ116に向かって相対的に移動すると、車両の前方方向に変形して変位するように構成される。
【0050】
変更されたディスプレイスクリーン114は、変更されたディスプレイスクリーン114がボス取り付け用の窪み及び突起を含まないことを除いて、基本的に、第1の実施形態のディスプレイスクリーン14と同一である。第1の変更されたモジュール内メディアアセンブリ120が変更されたメディアシャーシ116に固定されると、第1の変更されたモジュール内メディアアセンブリ120は、ボスの取り付けなしで、ディスプレイスクリーン114に単に当接し又は寄り掛かり得る。あるいは、ディスプレイスクリーン114の上半分がメディアシャーシ116に向かって相対的に移動すると、その間隔が閉じられるように、第1の変更されたモジュール内メディアアセンブリ120は、第1の変更されたモジュール内メディアアセンブリ112内のディスプレイスクリーン114から離間され得ることが、車両分野の当業者には本開示から明らかであろう。また、第1の変更されたモジュール内メディアアセンブリ120及び変更されたディスプレイスクリーン114は、第1の例示的な実施形態のようにボスアタッチメントによって取り付けることができることも、車両分野の当業者には本開示から明らかであろう。
【0051】
第1の変更されたモジュール内メディアアセンブリ120は、接触部136とメディアシャーシ116とを接続する少なくとも1つの接触ボルト130をさらに含む。好ましくは、少なくとも1つの接触ボルト136は、一対の接触ボルト136を含む。図10に最もよく示されているように、第1及び第2の接触部130及び130Bはそれぞれ、接触ボルト136のうちの1つを受け入れる受容孔R2を含む。さらに、メディアシャーシは、一対の受容孔R3を有し、各受容孔R3は、第1及び第2の接触部130,130Bの受容孔に対応して位置合わせされ、一対の接触ボルト136の一方を受け入れる。図10に示されるように、接触ボルト136は、好ましくは、ディスプレイスクリーン114の上半分がメディアシャーシ116に向かって相対的に移動すると、受容孔R2から外れる剪断ボルトである。必要及び/又は所望に応じて、第1の変更されたモジュール内メディアアセンブリ112が追加の又は単一の接触ボルト136を含むようにさらに変更され得ることは、車両分野の当業者には本開示から明らかであろう。
【0052】
次に、図11図13を参照して、第2の変更されたモジュール内メディアアセンブリ212について説明する。第2の変更されたモジュール内メディアアセンブリ212が、第2の変更された衝撃吸収部材220を有することを除いて、基本的に、第2の変更されたモジュール内メディアアセンブリ212は、第1の変更されたモジュール内メディアアセンブリ112と同一である。第2の変更されたモジュール内メディアアセンブリ212は、第1の変更されたメディアアセンブリ112の変更されたディスプレイスクリーン114と、第2の変更されたメディアシャーシ216とをさらに含む。第2の変更されたモジュール内メディアアセンブリ212と第1の変更されたモジュール内メディアアセンブリ112との間の類似性により、第2の変更されたモジュール内メディアアセンブリ212の対応する同一の構成要素は全て、第1の変更されたモジュール内メディアアセンブリ112と同じ参照番号を付与される。第2の変更されたモジュール内メディアアセンブリ212の変更された構成要素は全て、第1の変更されたモジュール内メディアアセンブリ112に100を加えたものと同じ参照番号を付与される。
【0053】
第2の変更された衝撃吸収部材220は、スクリーン接触部228と、第1及び第2の接触部230A,230Bを含む接触部230とを含む。また、第2の変更された衝撃吸収部材220は、第1及び第2の接触部230A,230Bと第2の変形メディアシャーシ216とを連結する少なくとも1つの接触ボルト236も含む。好ましくは、少なくとも1つの接触ボルト236は、一対の接触ボルト236を含む。第1及び第2の接触部230A,230Bは、それぞれ接触ボルト236の一方を受け入れる受容孔2R2を含んでいる。さらに、第2の変更されたメディアシャーシ216は、一対の受容孔2R3を含んでいる。第3の例示的な実施形態では、第2のメディアシャーシ216の受容孔は、一対のスロット2R3である。各スロット2R3は、第1及び第2の接触部230A,230Bの受容孔2R2に対応して位置合わせされ、一対の接触ボルト236の一方を受け入れる。図12に示されるように、変更されたディスプレイスクリーン114の上半分が第2の変更されたメディアシャーシ216に向かって相対的に移動すると、接触ボルト236はスロット2R3に沿って移動し、第2の変更された衝撃吸収部材220が前方に変位することを可能にする。必要及び/又は所望に応じて、第1の変更されたモジュール内メディアアセンブリ112が追加の又は単一の接触ボルト236を含むようにさらに変更され得ることは、車両分野の当業者には本開示から明らかであろう。
【0054】
次に、図14及び図15を参照して、第3の変更されたモジュール内メディアアセンブリ312について説明する。第3の変更されたモジュール内メディアアセンブリ312が、第3の変更された衝撃吸収部材320を有することを除いて、基本的に、第3の変更されたモジュール内メディアアセンブリ312は第2の変更されたモジュール内メディアアセンブリ212と同一である。第3の変更されたモジュール内メディアアセンブリ312は、第1の変更されたモジュール内メディアアセンブリ112の変更されたディスプレイスクリーン114をさらに含んでおり、第1の例示的な実施形態と同一のメディアシャーシ16をさらに含む。第3の変更されたモジュール内メディアアセンブリ312と前のモジュール内メディアアセンブリ12,112及び212との類似性のために、第3の変更されたモジュール内メディアアセンブリ312の全ての対応する同一の構成要素は、前のモジュール内メディアアセンブリ12,112及び212の対応するものと同じ参照番号を付与される。第3の変更されたモジュール内メディアアセンブリ312の変更された構成要素は全て、第2の変更されたモジュール内メディアアセンブリ212に100を加えたものと同じ参照番号を付与される。
【0055】
第3の変更された衝撃吸収部材320は、スクリーン接触部328と、第1及び第2の接触部330A,330Bを含む接触部330とを含む。第3変更された衝撃吸収部材320は、変更されたシャーシ支持構造322A,322Bと互換性を有するように構成される。変更されたシャーシ支持構造322A,322Bは、一対のスロットR4を含む。変更されたシャーシ支持構造322A及び322Bの各スロットR4は、好ましくは、僅かな円弧を含んでいる。各スロットR4は、第3の変更された衝撃吸収部材320の連結ボルト36の一方を受け入れるように構成される。変更されたディスプレイスクリーン114の上半分がメディアシャーシ16に向かって相対的に移動すると、連結ボルト36はスロットR4に沿って移動し、第3の変更された衝撃吸収部材320が前方に変位することを可能にする。必要及び/又は所望に応じて、第3の変更されたモジュール内メディアアセンブリ312は、追加の又は単一の連結ボルト36を含むようにさらに修正され得ることが、車両分野の当業者には本開示から明らかであろう。
【0056】
次に、図16及び図17を参照して、第4の変更されたモジュール内メディアアセンブリ412について説明する。第4の変更されたモジュール内メディアアセンブリ412が第4の変更された衝撃吸収部材420を有することを除いて、基本的に、第4の変更されたモジュール内メディアアセンブリ412は、第3の変更されたモジュール内メディアアセンブリ312と同一である。第4の変更されたモジュール内メディアアセンブリ412は、第1の変更されたメディアアセンブリ112と同一の変更されたディスプレイスクリーン114をさらに含み、第1の例示的な実施形態のメディアシャーシ16をさらに含む。第4の変更されたモジュール内メディアアセンブリ412と前のモジュール内メディアアセンブリ12,112,212及び312との類似性のために、第3の変更されたモジュール内メディアアセンブリ312の対応する同一の構成要素は全て、前のモジュール内メディアアセンブリ12,112,212及び312の対応するものと同じ参照番号を付与される。第4の変更されたモジュール内メディアアセンブリ412の変更された構成要素は全て、第3の変更されたモジュール内メディアアセンブリ312に100を加えたものと同じ参照番号を付与される。
【0057】
第4の変更された衝撃吸収部材420は、スクリーン接触部428と、第1及び第2の接触部430A,430Bを含む接触部430とを含む。接触部430は、ディスプレイスクリーン114の上半分がメディアシャーシ16に向かって相対的に移動すると変形するように構成された脆弱部F1を含む。脆弱部F1は、第4の変形された衝撃吸収部材420の残りの部分に対する衝撃の際により変形しやすい、より薄い金属の部分であってもよい。あるいは、脆弱部F1は、衝撃を受けたときに変形して衝撃を吸収し得るように、第4の変更された衝撃吸収部材420の他の部分よりも変形しやすい金属で形成することもできる。図示のように、脆弱部F1は、少なくとも1つの突出タブを含む。好ましくは、脆弱部F1は、一対の突出タブを含み、各突出タブは、第1及び第2の接触部430A及び430Bの一方から突出している。図17に見られるように、突出タブは、ディスプレイスクリーン114の上半分がメディアシャーシに向かって相対的に移動すると、接触部430から変形するように構成されている。あるいは、十分な力を受けたときに、突出したタブが接触部430から完全に分離し得ることは、車両分野の当業者には本開示から明らかであろう。
【0058】
次に、図18及び図19を参照して、第5の変更されたモジュール内メディアアセンブリ512について説明する。第5の変更されたモジュール内メディアアセンブリ512が第5の変更された衝撃吸収部材520を有することを除いて、第5の変更されたモジュール内メディアアセンブリ512は、基本的に、図9及び図10の第1の変更されたモジュール内メディアアセンブリ114と同一である。第5の変更されたモジュール内メディアアセンブリ512は、変更されたディスプレイスクリーン114及び図9及び図10の変更されたメディアシャーシ116をさらに含む。第4の変更されたモジュール内メディアアセンブリと前のモジュール内メディアアセンブリ12,112,212,312及び412との類似性により、第5の変更されたモジュール内メディアアセンブリ512の対応する同一の構成要素は全て、前のモジュール内メディアアセンブリ12,112,212,312及び412の対応するものと同じ参照番号を付与される。第5の変更されたモジュール内メディアアセンブリ512の全ての変更された構成要素は、第4の変更されたモジュール内メディアアセンブリ412に100を加えたものと同じ参照番号を付与される。
【0059】
第5の変更された衝撃吸収部材512は、スクリーン接触部528と、第1及び第2の接触部530A,530Bを含む接触部530とを含む。接触部530は、ディスプレイスクリーン114の上半分がメディアシャーシ116に向かって相対的に移動すると変形するように構成された脆弱部F2を含む。脆弱部F21は、第5の変形された衝撃吸収部材520の残りの部分に対する衝撃の際により変形しやすい、より薄い金属の部分であってもよい。あるいは、脆弱部F2は、衝撃を受けたときに変形して衝撃を吸収し得るように、第5の変更された衝撃吸収部材520の他の部分よりも変形しやすい金属で形成することもできる。
【0060】
次に、図20から図25を参照して、第2の例示的な実施形態によるモジュール内メディアアセンブリ612について説明する。第2の例示的な実施形態のモジュール内メディアアセンブリ612が大型車両(図示せず)のためにサイズ及び寸法が決められていることを除いて、モジュール内メディアアセンブリ612は、モジュール内メディアアセンブリ12と類似している。第2の例示的な実施形態のモジュール内メディアアセンブリ612とモジュール内メディアアセンブリ12との類似性により、モジュール内メディアアセンブリ612の対応する同一の構成要素は全て、モジュール内メディアアセンブリ12と同じ参照番号を付与される。モジュール内メディアアセンブリ612の全ての変更された構成要素は、モジュール内メディアアセンブリ12に600を加えたものと同じ参照番号を付与される。
【0061】
モジュール内メディアアセンブリ612は、ディスプレイスクリーン614、メディアシャーシ616、及び衝撃吸収部材620を含む。衝撃吸収部材620は、スクリーン取り付け部628と、第1及び第2の接触部630A,630Bを含む接触部630とを備えている。したがって、ディスプレイスクリーン614、メディアシャーシ616及び衝撃吸収部材620は、第1の例示的な実施形態のディスプレイスクリーン614、メディアシャーシ616及び衝撃吸収部材620に比べて、いずれも大きくなっている。衝撃吸収部材620は、メディアシャーシ616から離間している。衝撃吸収部材620は、図22及び図25に最もよく示されているように、ディスプレイスクリーン614の上半分がメディアシャーシ616に向かって相対的に移動すると、メディアシャーシ616に接触するように構成される。
【0062】
衝撃吸収部材620は、衝撃吸収部材620と大型車両のメディア支持構造とを連結する少なくとも1つの連結ボルトをさらに含む。図23に最もよく示されているように、衝撃吸収部材620は、一対の連結ボルト634を衝撃吸収部材620の両側に備えている。連結ボルト634は、好ましくは、剪断ボルト634であり、これはディスプレイスクリーン614の上半分がメディアシャーシ616に向かって相対的に移動するときに、変位し又は外れ得る。受けた力の量及び連結ボルト634の数に応じて、衝撃吸収部材620が変形し、前方に回転し、及び/又は前方に変位する間に、連結ボルト634は外れ得る。しかしながら、必要及び/又は所望に応じて、衝撃吸収部材620がより少ない又は追加の連結ボルト634を含み得ることは、車両分野の当業者には本開示から明らかであろう。
【0063】
図23に示されるように、図示のメディア支持構造は、衝撃吸収部材620の側面に固定的に取り付けられた第1及び第2のラックマウント622A及び622Bを含む。メディア支持構造は、車両内でモジュール内メディアアセンブリ612をさらに支持するために、クロスカービームB2に固定的に接続された計器パネル基板Dをさらに含む。
(用語の一般的な解釈)
【0064】
本発明の範囲を理解する上で、本明細書で使用される用語「含む」及びその派生語は、記載された特徴、要素、成分、群、整数、及び/又はステップの存在を特定するが、他の記載されていない特徴、要素、成分、群、整数、及び/又はステップの存在を除外しない、非限定的な用語であることが意図される。「含む」、「有する」及びそれらの派生語等の同様の意味を有する単語にも、前述のことが適用される。また、単数で使用される場合、用語「部」、「セクション」、「部分」、「部材」又は「要素」は、単一の部分又は複数の部分の二重の意味を有し得る。また、上述の(複数の)実施形態 を説明するために本明細書で使用されるように、方向性の用語(例えば、「前方」、「後方」、「上方」、「下方」、「垂直」、「水平」、「下」及び「横」、並びに他の同様の方向を示す用語)は、モジュール内メディアアセンブリを備えた車両の方向を指している。したがって、本発明を説明するために利用されるこれらの用語は、モジュール内メディアアセンブリを装備した車両に関して解釈されるべきである。
【0065】
本明細書で使用される「実質的に」、「約」及び「略」等の程度の用語は、最終結果が大きく変化しないように、変更された用語の合理的な量の逸脱を意味する。
【0066】
本発明を説明するために選択された実施形態のみが選ばれたが、添付の特許請求の範囲に定義された本発明の範囲から逸脱することなく、種々の変更及び修正が本明細書においてなされ得ることは、本開示から当業者には明らかであろう。例えば、様々な構成要素のサイズ、形状、位置又は方向は、必要に応じて及び/又は所望に応じて変更し得る。互いに直接的に接続又は接触して示される構成要素は、それらの間に配置された中間構造を有し得る。1つの要素の機能は2つでも実行可能であり、その逆も可能である。1つの実施形態の構造及び機能は、別の実施形態で採用し得る。全ての利点が特定の実施形態において同時に存在する必要はない。先行技術に特有の全ての特徴は、単独で又は他の特徴と組み合わせて、そのような(複数の)特徴によって具現化される構造的及び/又は機能的概念を含めて、出願人によるさらなる発明の別個の説明とみなされるべきである。したがって、本発明による実施形態の前述の説明は、例示のためだけに提供され、添付の特許請求の範囲及びそれらの均等物によって定義される本発明を限定することを意図していない。
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