(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-03-25
(45)【発行日】2022-04-04
(54)【発明の名称】ガラス板の製造方法および製造装置
(51)【国際特許分類】
B24B 9/10 20060101AFI20220328BHJP
B24B 41/06 20120101ALI20220328BHJP
B24B 9/00 20060101ALI20220328BHJP
【FI】
B24B9/10 Z
B24B41/06 L
B24B9/00 601B
(21)【出願番号】P 2019513629
(86)(22)【出願日】2018-04-16
(86)【国際出願番号】 JP2018015706
(87)【国際公開番号】W WO2018194022
(87)【国際公開日】2018-10-25
【審査請求日】2020-09-23
(31)【優先権主張番号】P 2017083590
(32)【優先日】2017-04-20
(33)【優先権主張国・地域又は機関】JP
(73)【特許権者】
【識別番号】000232243
【氏名又は名称】日本電気硝子株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100107423
【氏名又は名称】城村 邦彦
(74)【代理人】
【識別番号】100120949
【氏名又は名称】熊野 剛
(74)【代理人】
【識別番号】100168550
【氏名又は名称】友廣 真一
(72)【発明者】
【氏名】奥 隼人
(72)【発明者】
【氏名】山木 茂
(72)【発明者】
【氏名】竹内 久博
(72)【発明者】
【氏名】山田 真史
(72)【発明者】
【氏名】太和田 佑
【審査官】亀田 貴志
(56)【参考文献】
【文献】国際公開第2017/007782(WO,A1)
【文献】特開2008-273687(JP,A)
【文献】国際公開第2013/125303(WO,A1)
【文献】特開2002-144180(JP,A)
【文献】特開2007-038369(JP,A)
【文献】特開2016-182647(JP,A)
【文献】特開2006-247768(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B24B 9/00 - 9/10
B24B 41/06
C03B 33/00 - 35/26
B23Q 3/08
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
ガラス板を支持ステージ上に固定した状態で、該支持ステージから食み出した前記ガラス板の端面を加工する端面加工工程
と、前記端面加工工程の実行前に、前記ガラス板を前記支持ステージ上で移動させて位置決めする位置決め工程とを含んだガラス板の製造方法であって、
前記支持ステージに、前記ガラス板を固定可能な固定部と、前記ガラス板を複数の弾性部材で支持する支持部とを設け
、
前記ガラス板が矩形の形状を有し、
前記端面加工工程では、前記ガラス板の相互に平行に延びる両端面を加工し、
前記支持ステージに、前記固定部として、前記両端面に沿って延びる第1外側固定部および第2外側固定部と、前記第1外側固定部と前記第2外側固定部との相互間に配置される内側固定部とを設け、
前記第1外側固定部を、前記支持部よりも前記両端面の一方に近接させて配置すると共に、前記第2外側固定部を、前記支持部よりも前記両端面の他方に近接させて配置し、
前記固定部は、前記端面加工工程の実行時に前記ガラス板の下面を吸着して固定する吸着孔と、前記位置決め工程の実行時に前記固定部の各々と前記ガラス板の下面との相互間に流体を供給する供給口とを有し、
前記第1外側固定部及び第2外側固定部が有する前記吸着孔の個数を、それぞれ、前記内側固定部が有する前記吸着孔の個数よりも多くすることを特徴とするガラス板の製造方法。
【請求項2】
前記端面加工工程の実行後に、前記吸着孔からガスを噴射することによって前記固定部による前記ガラス板の固定を解除する解除工程を含み、
前記吸着孔を前記両端面が延びる方向に沿って並べてなる吸着孔列と、前記供給口を前記両端面が延びる方向に沿って並べてなる供給口列とを前記固定部に配置すると共に、
前記吸着孔列と前記供給口列とのうちの前記吸着孔列を、該固定部に近い前記端面に近接させて配置することを特徴とする請求項
1に記載のガラス板の製造方法。
【請求項3】
ガラス板を支持ステージ上に固定した状態で、該支持ステージから食み出した前記ガラス板の端面を加工する端面加工工程と、前記端面加工工程の実行前に、前記ガラス板を前記支持ステージ上で移動させて位置決めする位置決め工程とを含んだガラス板の製造方法であって、
前記支持ステージに、前記ガラス板を固定可能な固定部と、前記ガラス板を複数の弾性部材で支持する支持部とを設け、
前記ガラス板が矩形の形状を有し、
前記端面加工工程では、前記ガラス板の相互に平行に延びる両端面を加工し、
前記支持ステージに、前記固定部として、前記両端面に沿って延びる第1外側固定部および第2外側固定部を設け、
前記第1外側固定部を、前記支持部よりも前記両端面の一方に近接させて配置すると共に、前記第2外側固定部を、前記支持部よりも前記両端面の他方に近接させて配置し、
前記固定部は、前記端面加工工程の実行時に前記ガラス板の下面を吸着して固定する吸着孔と、前記位置決め工程の実行時に前記固定部と前記ガラス板の下面との相互間に流体を供給する供給口とを有し、
前記端面加工工程の実行後に、前記吸着孔からガスを噴射することによって前記固定部による前記ガラス板の固定を解除する解除工程を含み、
前記吸着孔を前記両端面が延びる方向に沿って並べてなる吸着孔列と、前記供給口を前記両端面が延びる方向に沿って並べてなる供給口列とを前記固定部に配置すると共に、
前記吸着孔列と前記供給口列とのうちの前記吸着孔列を、該固定部に近い前記端面に近接させて配置することを特徴とするガラス板の製造方法。
【請求項4】
前記支持ステージに、前記固定部として、前記第1外側固定部と前記第2外側固定部との相互間に配置される内側固定部を設けることを特徴とする請求項
3に記載のガラス板の製造方法。
【請求項5】
前記支持部は、前記ガラス板をブラシで支持するブラシ支持部であることを特徴とする請求項
1~4のいずれかに記載のガラス板の製造方法。
【請求項6】
前記支持部は、前記両端面が延びる方向に沿って延びていることを特徴とする請求項
1~5のいずれかに記載のガラス板の製造方法。
【請求項7】
前記両端面と平行に延びる対称軸を基準として、前記支持ステージを対称な構成とすることを特徴とする請求項
1~6のいずれかに記載のガラス板の製造方法。
【請求項8】
矩形の形状を有するガラス板を下方から支持した状態で固定可能な支持ステージと、該支持ステージ上に固定された前記ガラス板の該支持ステージから食み出した
相互に平行に延びる両端面を加工する端面加工手段と
、固定前の前記ガラス板を前記支持ステージ上で移動させて位置決めする位置決め手段とを備えたガラス板の製造装置であって、
前記支持ステージが、前記ガラス板を固定可能な固定部と、前記ガラス板を複数の弾性部材で支持する支持部とを有
し、
前記支持ステージが、前記固定部として、前記両端面に沿って延びる第1外側固定部および第2外側固定部と、前記第1外側固定部と前記第2外側固定部との相互間に配置される内側固定部とを備え、
前記第1外側固定部が、前記支持部よりも前記両端面の一方に近接させて配置されると共に、前記第2外側固定部が、前記支持部よりも前記両端面の他方に近接させて配置され、
前記固定部が、前記端面加工手段による前記両端面の加工時に前記ガラス板の下面を吸着して固定する吸着孔と、前記位置決め手段による前記ガラス板の位置決め時に前記固定部の各々と前記ガラス板の下面との相互間に流体を供給する供給口とを有し、
前記第1外側固定部及び第2外側固定部が有する前記吸着孔の個数が、それぞれ、前記内側固定部が有する前記吸着孔の個数よりも多いことを特徴とするガラス板の製造装置。
【請求項9】
矩形の形状を有するガラス板を下方から支持した状態で固定可能な支持ステージと、該支持ステージ上に固定された前記ガラス板の該支持ステージから食み出した相互に平行に延びる両端面を加工する端面加工手段と、固定前の前記ガラス板を前記支持ステージ上で移動させて位置決めする位置決め手段とを備えたガラス板の製造装置であって、
前記支持ステージが、前記ガラス板を固定可能な固定部と、前記ガラス板を複数の弾性部材で支持する支持部とを有し、
前記支持ステージが、前記固定部として、前記両端面に沿って延びる第1外側固定部および第2外側固定部を備え、
前記第1外側固定部が、前記支持部よりも前記両端面の一方に近接させて配置されると共に、前記第2外側固定部が、前記支持部よりも前記両端面の他方に近接させて配置され、
前記固定部が、前記端面加工手段による前記両端面の加工時に前記ガラス板の下面を吸着して固定する吸着孔と、前記位置決め手段による前記ガラス板の位置決め時に前記固定部と前記ガラス板の下面との相互間に流体を供給する供給口とを有し、
前記吸着孔は、ガスの噴射に伴って前記固定部による前記両端面の加工後の前記ガラス板の固定を解除することが可能であり、
前記吸着孔を前記両端面が延びる方向に沿って並べてなる吸着孔列と、前記供給口を前記両端面が延びる方向に沿って並べてなる供給口列とが、前記固定部に配置されると共に、
前記吸着孔列と前記供給口列とのうちの前記吸着孔列が、該固定部に近い前記端面に近接させて配置されることを特徴とするガラス板の製造装置。
【請求項10】
前記支持部が、前記ガラス板をブラシで支持するブラシ支持部であることを特徴とする請求項
8又は9に記載のガラス板の製造装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ガラス板の端面を加工する工程を含んだガラス板の製造方法、及び、当該方法を実行するためのガラス板の製造装置に関する。
【背景技術】
【0002】
周知のように、ガラス板の製造工程では、製品サイズに切り出すためにガラス板を切断する場合が多い。切断に伴って形成されたガラス板の端面には、微小クラック等の欠陥が多数含まれるため、これらの欠陥を除去することを目的として、切断後のガラス板に対して研削加工等、端面を加工する工程を実行することが通例となっている。
【0003】
ここで、特許文献1には、上記の工程を実行する具体的な態様の一例が開示されている。同文献に開示された態様では、矩形のガラス板を作業用テーブル(精密定盤)上に載置して固定した状態で、作業用テーブルから食み出したガラス板の平行な両端面の各々に対して砥石により研削加工を施している。
【0004】
作業用テーブルに備わったガラス板の載置面には多数の吸着孔が形成されており、これら吸着孔がガラス板を吸着することで、ガラス板が作業用テーブルに固定される。同態様では、作業用テーブルから食み出した部位を除き、ガラス板の全体を作業用テーブルに固定するべく、載置面に万遍なく吸着孔が形成されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかしながら、上記のような態様でガラス板の端面を加工した場合には、下記のような解決すべき問題があった。
【0007】
すなわち、ガラス板の端面加工では、砥石によってガラス板の一部が削られてガラス粉となる。また、加工によって砥石が消耗し、砥石から砥粒やボンドが分離して砥石屑となる。そして、上記の態様においては、ガラス粉や砥石屑に起因してガラス板の品質が低下しやすいという難点がある。この理由としては、ガラス板を作業用テーブルに固定した際に、ガラス板の下面と作業用テーブルの載置面との間に挟まったガラス粉や砥石屑により、下面が傷付きやすいためである。
【0008】
また、端面を加工する工程に限ったものではないが、ガラス板を製造するにあたっては、各製造工程に掛かるコストを可及的に削減することが要求される。このコスト削減の観点から、上記のような態様は、未だ改善の余地があるのが現状であった。
【0009】
上記の事情に鑑みなされた本発明は、ガラス板の端面を加工するに際し、ガラス板の品質の低下を抑制すると共に、加工に掛かるコストを削減することを技術的な課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0010】
上記の課題を解決するために創案された本発明は、ガラス板を支持ステージ上に固定した状態で、支持ステージから食み出したガラス板の端面を加工する端面加工工程を含んだガラス板の製造方法であって、支持ステージに、ガラス板を固定可能な固定部と、ガラス板を複数の弾性部材で支持する支持部とを設けることに特徴付けられる。
【0011】
この方法では、ガラス粉や砥石屑に起因してガラス板の品質が低下することを抑制できる。これは、支持ステージに設けた支持部においては、複数の弾性部材の各々とガラス板の下面との間にガラス粉等が挟まったとしても、弾性部材の変形に伴い、ガラス粉等によりガラス板の下面が傷付くことを抑制できるからである。また、本方法では、支持ステージに支持部を設けた分だけ、端面加工工程に掛かるコストを削減することが可能になる。これは、支持部には、ガラス板を固定するための機構が存在しないので、固定のための機構の運用コストが必然的に不要となることに加え、弾性部材の設置に関して高い精度を要求されることがないことによる。なお、支持部には、ガラス板を固定するための機構が存在しないが、支持ステージは、固定部によってガラス板を固定することが可能である。このため、本方法は、端面加工工程を問題なく実行することができる。以上のことから、本方法によれば、ガラス板の端面を加工するに際し、ガラス板の品質の低下を抑制できると共に、加工に掛かるコストを削減することが可能となる。
【0012】
上記の方法において、支持部は、ガラス板をブラシで支持するブラシ支持部であることが好ましい。
【0013】
このようにすれば、ブラシの毛先とガラス板の下面との間にガラス粉等が挟まったとしても、ブラシの毛が撓むことで、ガラス粉等によりガラス板の下面が傷付くことを効果的に抑制できる。
【0014】
上記の方法において、ガラス板が矩形の形状を有し、端面加工工程にてガラス板の相互に平行に延びる両端面を加工する場合には、支持ステージに、固定部として、両端面に沿って延びる第1外側固定部および第2外側固定部を設け、第1外側固定部を、支持部よりも両端面の一方に近接させて配置すると共に、第2外側固定部を、支持部よりも両端面の他方に近接させて配置することが好ましい。
【0015】
このようにすれば、ガラス板の端面の周辺部分が外側固定部によって固定されるので、端面の加工精度を向上させることができる。
【0016】
上記の方法では、支持部が、両端面が延びる方向に沿って延びていることが好ましい。
【0017】
ガラス板の相互に平行に延びる両端面を加工する際には、両端面と平行な方向にガラス板を搬送することが可能な搬送ベルトを用いて、加工前のガラス板を支持ステージに搬入すると共に、加工後のガラス板を支持ステージから搬出する場合がある。このため、支持部が、両端面が延びる方向に沿って延びていれば、搬送ベルトと支持部とが平行に延びた状態となり、搬送ベルトの動作を支持部が阻害するようなことを確実に回避できる。
【0018】
上記の方法では、支持ステージに、固定部として、第1外側固定部と第2外側固定部との相互間に配置される内側固定部を設けることが好ましい。
【0019】
このようにすれば、外側固定部による固定を内側固定部で補助することができ、ガラス板をより強固に固定することができる。このため、大型のガラス板(例えば縦1000mm以上かつ横1000mm以上であるガラス板)であっても、端面の加工精度を向上させることができる。
【0020】
上記の方法では、両端面と平行に延びる対称軸を基準として、支持ステージを対称な構成とすることが好ましい。
【0021】
このようにすれば、支持ステージ上のガラス板について、対称軸の一方側に存する部位と他方側に存する部位との双方に対し、支持ステージから均等に力が作用することになる。これにより、端面加工工程を精度よく実行する上で有利となる。
【0022】
上記の方法では、端面加工工程の実行前に、ガラス板を支持ステージ上で移動させて位置決めする位置決め工程を含むことが好ましい。
【0023】
このようにすれば、端面加工工程の実行前に位置決め工程を実行することで、端面の加工精度を向上させることができる。さらには、本方法では、支持ステージに支持部を設けたことにより、位置決め工程の実行時に下記のような効果も得ることが可能である。すなわち、位置決めにあたって支持ステージ上でガラス板を移動させる際に、ガラス板に負荷される抵抗を抑制できるため、ガラス板を所望の通りに移動させやすくなる。その結果、位置決めの精度を向上させることが可能となる。加えて、ガラス板が可撓性を有しているような場合には、このガラス板を支持ステージ上で移動させることが困難になりやすいが、本方法では、このような場合でも、ガラス板を容易に移動させ得る。
【0024】
上記の方法では、固定部は、端面加工工程の実行時にガラス板の下面を吸着して固定する吸着孔と、位置決め工程の実行時に固定部とガラス板の下面との相互間に流体を供給する供給口とを有することが好ましい。
【0025】
このようにすれば、端面加工工程の実行時には、固定部において、ガラス板の下面を吸着孔で吸着して固定することで、端面の加工を好適に実行することが可能となる。また、位置決め工程の実行時には、固定部とガラス板の下面との相互間に供給口から流体を供給することで、ガラス板に負荷される抵抗を抑制できるため、ガラス板を所望の通りに移動させやすくなる。
【0026】
上記の方法では、第1外側固定部及び第2外側固定部が有する吸着孔の個数を、それぞれ、内側固定部が有する吸着孔の個数よりも多くすることが好ましい。
【0027】
ここで、外側固定部と内側固定部との両者を比較した場合に、両端面の近傍の固定に与える影響は、内側固定部の方が小さい。上述の構成を採用すれば、効率よく、ガラス板における両端面の近傍を強固に固定することができる。
【0028】
上記の方法では、端面加工工程の実行後に、吸着孔からガスを噴射することによって固定部によるガラス板の固定を解除する解除工程を含む場合に、吸着孔を両端面が延びる方向に沿って並べてなる吸着孔列と、供給口を両端面が延びる方向に沿って並べてなる供給口列とを固定部に配置すると共に、吸着孔列と供給口列とのうちの吸着孔列を、該固定部に近い端面に近接させて配置することが好ましい。
【0029】
このように吸着孔列が端面に近接する場合、供給口列が端面に近接する場合と比べ、解除工程でガラス板の固定が解除されやすくなる。このため、解除工程でガラス板の固定を解除しても、ガラス板と固定部が密着するトラブルを低減できる。
【0030】
また、上記の課題を解決するために創案された本発明は、ガラス板を下方から支持した状態で固定可能な支持ステージと、支持ステージ上に固定されたガラス板の支持ステージから食み出した端面を加工する端面加工手段とを備えたガラス板の製造装置であって、支持ステージが、ガラス板を固定可能な固定部と、ガラス板を複数の弾性部材で支持する支持部とを有することに特徴付けられる。この装置において、支持部が、ガラス板をブラシで支持するブラシ支持部であることが好ましい。
【0031】
このガラス板の製造装置によれば、上記のガラス板の製造方法と同一の作用・効果を得ることが可能である。
【発明の効果】
【0032】
本発明によれば、ガラス板の端面を加工するに際し、ガラス板の品質の低下を抑制できると共に、加工に掛かるコストを削減することが可能である。
【図面の簡単な説明】
【0033】
【
図1】本発明の実施形態に係るガラス板の製造方法および製造装置の概略を示す平面図である。
【
図2】本発明の実施形態に係るガラス板の製造方法および製造装置を示す斜視図である。
【
図3】本発明の他の実施形態に係る支持部の弾性部材を模式的に示す立体図である。
【
図4】本発明の他の実施形態に係る支持部の弾性部材を模式的に示す立体図である。
【
図5a】本発明の他の実施形態に係る支持部の弾性部材を模式的に示す立体図である。
【
図5b】本発明の他の実施形態に係る支持部の弾性部材を模式的に示す立体図である。
【
図5c】本発明の他の実施形態に係る支持部の弾性部材を模式的に示す立体図である。
【発明を実施するための形態】
【0034】
以下、本発明の実施形態に係るガラス板の製造方法および製造装置について、添付の図面を参照しながら説明する。
【0035】
まず、ガラス板の製造装置について説明する。
【0036】
図1に示すように、ガラス板の製造装置1(以下、単に製造装置1と表記)は、ガラス板2を下方から支持した状態で固定可能な支持ステージ3と、端面2aの加工前のガラス板2をT1方向に沿って支持ステージ3に搬入すると共に、加工後のガラス板2をT2方向に沿って支持ステージ3から搬出する搬送手段としての複数本の搬送ベルト4と、支持ステージ3への搬入後、固定される前のガラス板2を支持ステージ3上でU方向に沿って移動させて位置決めする位置決め手段としての押付部材5および位置決め用ピン6と、位置決め後、固定されたガラス板2における支持ステージ3から食み出した端面2aをT3方向に移動しながら加工する端面加工手段としての砥石7とを備えている。
【0037】
製造装置1は、矩形のガラス板2の相互に平行に延びる両端面2a,2aに対して研削加工を施すように構成されている。支持ステージ3上に固定された状態でのガラス板2の両端面2a,2aは、T1方向およびT2方向と平行に延びる。なお、以下の説明においては、T1方向とT2方向とを纏めて送り方向と表記する。
【0038】
ここで、本実施形態では、製造装置1が両端面2a,2aに対して研削加工を施すように構成されているが、これに限定されるものではない。例えば、本実施形態の変形例として、製造装置1が研削加工に加えて、或いは、研削加工に代えて、両端面2a,2aに対して研磨加工を施すように構成されていてもよい。また、送り方向に並べて配置された複数の砥石により、両端面2a,2aに対して順に加工を施すように構成されていてもよい。また、両端面2a,2aのいずれか一方に対して加工を施すように構成されてもよい。
【0039】
支持ステージ3は、送り方向と平行に延びる対称軸8を基準として対称な構成を有する。この支持ステージ3は、送り方向に沿って長尺に形成された複数のブロックが、並列に並べられてなる。なお、本実施形態では、合計十二のブロックが存在しており、以下の説明においては、各ブロックを順番に、ブロックA、ブロックB、…、ブロックK、ブロックLと呼称して説明する。
【0040】
ブロックの並び方向(送り方向と直交する方向であると共に、U方向に平行な方向であり、以下、単に並び方向と表記する)の両端に配置されたブロックAとブロックLとの双方には、ガラス板2における自身の上方に位置した部位を固定可能な外側固定部9(第1外側固定部9または第2外側固定部9)が設置されている。外側固定部9は、送り方向(端面2a)に沿って延びる。本実施形態では、外側固定部9の送り方向に沿った長さは、ガラス板2の送り方向に沿った長さより僅かに短いが、ガラス板2の送り方向に沿った長さと同じであってもよいし、ガラス板2の送り方向に沿った長さよりも長くてもよい。
【0041】
両ブロックA,Lの相互間に並べられた複数のブロックのうち、ブロックC,F,G,Jには、ガラス板2における自身の上方に位置した部位を固定可能な内側固定部10が設置されている。また、ブロックB,D,E,H,I,Kには、ガラス板2を複数の弾性部材で支持する支持部として、ガラス板2における自身の上方に位置した部位をブラシで支持するブラシ支持部11が設置されている。外側固定部9と内側固定部10とブラシ支持部11のうち、外側固定部9が端面2aに最も近接して配置されている。内側固定部10およびブラシ支持部11は、送り方向(端面2a)に沿って延びる。本実施形態では、内側固定部10およびブラシ支持部11の送り方向に沿った長さは、ガラス板2の送り方向に沿った長さより僅かに短いが、ガラス板2の送り方向に沿った長さと同じであってよく、ガラス板2の送り方向に沿った長さよりも長くてもよい。
【0042】
ここで、本実施形態の変形例として、両ブロックA,Lの相互間に内側固定部10を設置することなく、ブラシ支持部11のみを設置するようにしてもよい。なお、この変形例は、ガラス板2における両ブロックA,Lの相互間に位置する部位に撓みが生じ難い場合に採用することが好ましい。
【0043】
外側固定部9と内側固定部10とブラシ支持部11とのそれぞれは、各ブロックにおいて、送り方向に沿って複数(本実施形態では、四つ)のユニットに分割されて並べられている。各ユニットは、他のユニットから独立して取り外しが可能である。この取り外しにより、各ユニットは、例えば、ガラス板2の下面2bを支持する支持面12(
図2を参照)の高さ位置や、ブラシの毛の長さが異なった新たなユニットと交換することが可能となっている。あるいは、内側固定部10を取り外し、代わりにブラシ支持部11を取り付けることができる。
【0044】
図2(同図では、ブロックA~ブロックEのみを図示)に示すように、外側固定部9および内側固定部10の各々は、ガラス板2の下面2bを支持する支持面12(ガラス板2の載置面)を有する。支持面12は、平面(水平面)に形成されると共に、弾性に富んだ材質(例えば、ゴム等)で構成されている。
【0045】
外側固定部9と内側固定部10との間で、一つのユニットあたりの送り方向に沿った支持面12の長さZは、同一長さとなっている。また、並び方向に沿った支持面12の幅Wも、外側固定部9と内側固定部10との間で同一広さとなっている。さらに、外側固定部9の支持面12と内側固定部10の支持面12との間で、両者は同一高さに位置している。なお、外側固定部9及び内側固定部10の幅Wは、例えば10mm~500mmとすることができ、20mm~300mmとすることが好ましい。支持面12の長さZ及び幅Wは、外側固定部9と内側固定部10との間で異なってもよい。
【0046】
外側固定部9および内側固定部10の各々における支持面12には、端面2aの加工時にガラス板2の下面2bを吸着して固定すると共に、加工後の固定の解除時に下面2bに向けてガス(例えば、空気等)を噴射する吸着孔13が形成されている。さらに、ガラス板2の位置決め時に支持面12とガラス板2の下面2bとの相互間に流体(例えば、水等の液体)を供給する供給口14が形成されている。
【0047】
外側固定部9および内側固定部10の各々において、吸着孔13および供給口14のそれぞれは、送り方向に沿って並べて配置されている。外側固定部9および内側固定部10は、吸着孔13が並べられてなる吸着孔列を一列のみ有する。さらに、外側固定部9および内側固定部10は、共に供給口14が並べられてなる供給口列を一列のみ有する。外側固定部9と内側固定部10とのいずれにおいても、吸着孔列と供給口列とのうち、吸着孔列の方が端面2aに近接して配置されている。なお、外側固定部9と内側固定部10とのいずれにおいても、複数の吸着孔列を設けてもよく、複数の供給口列を設けてもよい。これらの場合、端面2aに最も近接する吸着孔列が、供給口列よりも端面2aに近接して配置されることが好ましい。
【0048】
吸着孔13の個数は、外側固定部9の方が内側固定部10よりも多くなっている。また、外側固定部9と内側固定部10との間で、供給口14の個数は、同数となっている。
【0049】
ブラシ支持部11を構成するブラシは、平板15と、この平板15に植毛された毛群16とを有する。本実施形態においては、ブラシが有する各毛群16が弾性部材を構成している。
【0050】
毛群16は多数の毛を密集させたものである。この毛群16は、並び方向において三列に配置されると共に、送り方向に沿って間隔を空けて配置されている。ここで、毛の材質は、ナイロン、ゴム等とすることが好ましい。また、並び方向に沿った毛群16の相互間の間隔は、2mm~200mmの範囲内とすることが好ましい。さらに、送り方向に沿った毛群16の相互間の間隔は、2mm~200mmの範囲内とすることが好ましい。なお、毛群16は、並び方向に1列で配置されてもよいし、複数列で配置されてもよい。
【0051】
各毛群16に含まれる毛の毛先は、外側固定部9および内側固定部10に備わった支持面12と同一高さに位置している。ここで、毛の長さ(平板15から毛先までの長さに等しい)は、2mm~50mmの範囲内とすることが好ましい。また、毛の径は、0.02mm~5mmの範囲内とすることが好ましい。
【0052】
ここで、本実施形態の変形例として、上記のブラシに代えてローラーブラシを配置するようにしてもよい。この場合、例えば、ローラーブラシの頂部と、外側固定部9および内側固定部10に備わった支持面12とを同一高さに位置させる。
【0053】
複数本(本実施形態では、五本)の搬送ベルト4は、図示省略の駆動プーリーおよび従動プーリーに巻き掛けられた状態で、ブロックB,C間、ブロックD,E間、ブロックF,G間、ブロックH,I間、ブロックJ,K間の各々において、送り方向に沿って延びている。各搬送ベルト4は、図示省略の昇降機構により、搬送面4aの高さ位置を変更することが可能となっている。
【0054】
複数本の搬送ベルト4は、相互に同期した状態で、以下の(1)~(3)の動作を順々に行うことが可能となっている。
【0055】
(1)最初に、ガラス板2を支持ステージ3に搬入するに際し、各搬送ベルト4の搬送面4aの高さ位置を、外側固定部9および内側固定部10の支持面12、並びに、ブラシの毛先よりも高くした状態でガラス板2を送り方向に搬送する。
【0056】
(2)ガラス板2が支持ステージ3上に到達すると、搬送面4aの高さ位置を漸次に降下させていく。そして、搬送面4aの高さ位置が、外側固定部9および内側固定部10の支持面12、並びに、ブラシの毛先よりも低くなると、各搬送ベルト4から支持ステージ3にガラス板2が受け渡される。これにより、外側固定部9および内側固定部10、並びに、ブラシ支持部11によりガラス板2が支持された状態となる。支持ステージ3にガラス板2を受け渡した後の各搬送ベルト4は、自身の両側に配置されたブロックの相互間に形成されたスペースSにおいて、両端面2a,2aの加工が完了するまで待機する。なお、並び方向に沿ったスペースSの幅は、各搬送ベルト4の幅よりも幅広となっている。
【0057】
(3)両端面2a,2aの加工が完了すると、搬送面4aの高さ位置を漸次に上昇させていく。そして、搬送面4aの高さ位置が、外側固定部9および内側固定部10の支持面12、並びに、ブラシの毛先よりも高くなると、支持ステージ3から各搬送ベルト4にガラス板2が受け渡される。最後に、搬送面4aの高さ位置を、外側固定部9および内側固定部10の支持面12、並びに、ブラシの毛先よりも高くした状態でガラス板2を送り方向に搬送する。これにより、ガラス板2を支持ステージ3から搬出する。
【0058】
図1に示すように、押付部材5は二基が配置されている。二基のそれぞれは、両端面2a,2aの一方に当接する円柱状の先端部5aと、先端部5aをU方向に移動させるためのアクチュエーター5bとを備える。
【0059】
位置決め用ピン6は、送り方向に沿って並べて配置されている。各位置決め用ピン6は、両端面2a,2aの他方に当接することで、ガラス板2のU方向に沿った移動を停止させることが可能である。
【0060】
ガラス板2の位置決め時において、押付部材5と位置決め用ピン6との両者は、下記のように協働する。最初に、押付部材5の先端部5aが両端面2a,2aの一方に当接する。そして、アクチュエーター5bによりU方向に向かって移動した先端部5aにより、ガラス板2がU方向に押される。そして、両端面2a,2aの他方が位置決め用ピン6に当接してガラス板2の移動が停止すると、ガラス板2の位置決めが完了する。なお、位置決めが完了した後には、両者5,6は共にガラス板2から離反して、砥石7との接触を回避できる位置に退避する。
【0061】
砥石7は、両端面2a,2aの一方の研削用と、他方の研削用とが配置されている。両砥石7,7の各々は、上下方向に延びる軸線を中心に回転しつつ図示省略のガイドにより案内されることで、直線軌道に沿ってT3方向に移動していく。なお、本実施形態のT3方向は、送り方向とは逆向きであるが、同じ向きであってもよい。本実施形態では、両砥石7,7が、ガラス板2を挟んで並走しながら研削加工を行う。
【0062】
以下、上記の製造装置1を用いたガラス板の製造方法について説明する。
【0063】
ここで、両端面2a,2aを加工される対象となるガラス板2の厚みは、特に限定されるものではないが、本実施形態では、可撓性を付与できる程度の厚み(例えば、700μm以下)に成形されたガラス板2を加工の対象としている。
【0064】
最初に、複数本の搬送ベルト4により両端面2a,2aが加工前(未加工)であるガラス板2を支持ステージ3に搬入する。
【0065】
次いで、支持ステージ3に搬入したガラス板2を、外側固定部9および内側固定部10、並びに、ブラシ支持部11により支持させる。この時点では、ガラス板2は支持ステージ3に対して非固定の状態にある。そして、位置決め工程として、押付部材5と位置決め用ピン6との両者により支持ステージ3上でガラス板2の位置決めを行う。この位置決め工程の実行時には、外側固定部9および内側固定部10の各々において、供給口14から流体を供給する。
【0066】
次いで、位置決め工程が完了すると、外側固定部9および内側固定部10の各々において、供給口14からの流体の供給を停止する。なお、供給口14からの流体の供給は継続してもよい。そして、吸着孔13によりガラス板2の下面2bを吸着して固定することにより、支持ステージ3上にガラス板2を固定する。そして、端面加工工程として、両砥石7,7によりガラス板2の両端面2a,2aに対して研削加工を施す。端面加工工程の完了後には、吸着孔13からガスを噴射して吸着を解除し、支持ステージ3へのガラス板2の固定を解除する(解除工程)。
【0067】
最後に、複数本の搬送ベルト4により両端面2a,2aが加工後(加工済み)であるガラス板2を支持ステージ3から搬出する。
【0068】
以下、上記の製造装置1、及び、製造装置1を用いたガラス板の製造方法による主たる作用・効果について説明する。
【0069】
上記の製造装置1、及び、ガラス板の製造方法によれば、支持ステージ3に設けたブラシ支持部11において、ブラシの毛先とガラス板2の下面2bとの間にガラス粉や砥石屑が挟まったとしても、ブラシの毛が弾性を有することから、ブラシの毛が撓む。このため、ガラス粉や砥石屑によりガラス板2の下面2bが傷付くことを抑制できる。従って、ガラス粉や砥石屑に起因してガラス板2の品質が低下することを抑制できる。さらに、ブラシ支持部11には、ガラス板2を固定するための機構が存在しないので、固定のための機構の運用コストが必然的に不要となることに加え、ブラシの設置に関して高い精度を要求されることがないため、端面2aの加工に掛かるコストを削減することが可能になる。
【0070】
本実施形態では、外側固定部9および内側固定部10がガラス板2の端面2aに沿って延びると共に、ブラシ支持部11をガラス板2の端面2aが延びる方向に沿って配置しているが、これ以外の構成を採用してもよい。例えば、固定部をループ状に配置すると共に、その内側にブラシ支持部を配置する構成を採用してもよい。あるいは、固定部およびブラシ支持部を、いずれも、千鳥状に配置する構成を採用してもよい。
【0071】
ガラス板2の品質の低下をさらに抑制すると共にコストをさらに削減する観点から、ブラシ支持部11の占有率を、5%以上とすることが好ましく、20%以上とすることがより好ましい。一方、ガラス板2を固定部に確実に固定する観点では、ブラシ支持部11の占有面積を90%以下とすることが好ましく、70%以下とすることがより好ましい。ここで、ブラシ支持部11の占有率とは、ブラシ支持部11の面積(ブラシ支持部11を配置するブロックの面積)が、ブラシ支持部11、外側固定部9および内側固定部10の合計面積(全ブロックの合計面積)に対して占める割合である。
【0072】
本実施形態では、ガラス板2を複数の弾性部材で支持する支持部としてブラシで支持するブラシ支持部11を用い、このブラシが有する各毛群16が弾性部材を構成しているが、この構成に本発明は限定されない。例えば、毛群16に代えて、
図3に示す棒状部材17、
図4に示すコイルバネ状部材18、又は、
図5aおよび
図5bに示す板状部材19により支持部の弾性部材を構成してもよい。なお、図面の理解を容易にするため、
図3~
図5bには、ガラス板2の一部と、支持部の弾性部材17~19のみを示し、他の構成の図示を省略する。
【0073】
棒状部材17、及び、コイルバネ状部材18を採用する場合、両部材17,18の各々の上下方向(長手方向)における下端が平板15(
図3および
図4では図示省略)に固定され、上端がガラス板2と当接する。両部材17,18の各々は、自身に負荷される力に応じて上下方向に伸縮して変形が可能である。ここで、棒状部材17の材質としては、例えば、スポンジ、ゴム、ウレタン、シリコーン、NCナイロン等を採用できる。また、コイルバネ状部材18の材質としては、例えば、スポンジ、ゴム、ウレタン、シリコーン等を採用できる。
【0074】
板状部材19を採用する場合、その主面(表裏面)が鉛直面と平行になるように配置されると共に、板状部材19の下端面が平板15(
図5aおよび
図5bでは図示省略)に固定され、上端面(先端)がガラス板2と当接する。また、板状部材19の主面は、
図5aに示すように並び方向に平行であってもよく、
図5bに示すように送り方向に平行であってもよい。さらには、板状部材19の主面は、送り方向及び並び方向の双方に対して傾斜していてもよい。この板状部材19は、厚み方向に沿って並べられて複数が配置されている。各板状部材19は、
図5cに両端矢印で示すように、その上端面(先端)が厚み方向に変位するように変形が可能である。ここで、板状部材19の材質としては、例えば、スポンジ、ゴム、ウレタン、シリコーン等を採用できる。
【0075】
上記の棒状部材17、コイルバネ状部材18、又は、板状部材19を採用した場合、これらの部材が弾性を有することで、部材の先端(上端)とガラス板2の下面2bとの間にガラス粉や砥石屑が挟まったとしても、これに伴って部材が変形する。従って、ガラス粉や砥石屑に起因してガラス板2の品質が低下することを抑制できる。
【符号の説明】
【0076】
1 ガラス板の製造装置
2 ガラス板
2a 端面
2b 下面
3 支持ステージ
7 砥石
8 対称軸
9 外側固定部(固定部)
10 内側固定部(固定部)
11 ブラシ支持部
12 支持面
13 吸着孔
14 供給口
17 棒状部材
18 コイルバネ状部材
19 板状部材