(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-03-25
(45)【発行日】2022-04-04
(54)【発明の名称】表示装置、表示プログラム、表示システム及び表示装置の制御方法
(51)【国際特許分類】
G06F 3/01 20060101AFI20220328BHJP
G06F 3/16 20060101ALI20220328BHJP
G06F 16/583 20190101ALI20220328BHJP
G06F 16/632 20190101ALI20220328BHJP
G09G 5/00 20060101ALI20220328BHJP
G10L 15/10 20060101ALI20220328BHJP
【FI】
G06F3/01 510
G06F3/16 620
G06F3/16 650
G06F16/583
G06F16/632
G09G5/00 550C
G09G5/00 550X
G09G5/00 530T
G10L15/10 200W
(21)【出願番号】P 2020102165
(22)【出願日】2020-06-12
(62)【分割の表示】P 2016014261の分割
【原出願日】2016-01-28
【審査請求日】2020-06-12
【前置審査】
(73)【特許権者】
【識別番号】511113970
【氏名又は名称】株式会社インタラクティブソリューションズ
(74)【代理人】
【識別番号】100098796
【氏名又は名称】新井 全
(72)【発明者】
【氏名】関根 潔
【審査官】岩橋 龍太郎
(56)【参考文献】
【文献】特開2011-248444(JP,A)
【文献】特開2010-181461(JP,A)
【文献】特開2005-309630(JP,A)
【文献】特開2009-140103(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G06F 3/01
G06F 3/048-3/0489
G06F 3/16
G10L 15/00-17/26
G06F 16/00-16/958
G09G 5/00-5/40
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
対象者への説明が中断等することなく、説明に関連するスライド情報を自動的に選択表示させることができる表示装置であって、
対象者の発声を音節情報に変換する音声認識部と、
前記音声認識部で変換された前記音節情報を記憶する音節情報記憶部と、
説明用情報が含まれるスライド情報と、
前記スライド情報と関連付けられている前記説明用情報に関する説明キーワード情報と、前記説明キーワード情報と対応するキーワード情報を記憶するスライド及びキーワード情報記憶部と、
を有し、
前記音節情報記憶部に含まれる前記音節情報の組み合わせが、前記説明キーワード情報に該当するときに、対応する前記キーワード情報を発声キーワード情報として記憶し、前記発声キーワード情報を含む前記スライド情報を推奨スライド情報として前記対象者への説明中に随時、出力し、選択信号が入力されることで、前記選択された前記推奨スライドが直ちに選択表示さ
れ、
前記スライド情報には、前記対象者の会話の内容とテーマが共通するテーマ関連スライドが含まれ、
前記テーマ関連スライドは、前記推奨スライドと重複していないときにのみ表示される構成となっていることを特徴とする表示装置。
【請求項2】
複数の前記推奨スライド情報は、各前記推奨スライド情報が含む前記発声キーワード情報の数に基づいて、スライドの表示順に関する推奨表示順位情報が付される構成となっていることを特徴とする請求項1に記載の表示装置
【請求項3】
説明対象者の固有情報と一致する前記説明キーワード情報を含む前記推奨スライド情報に優先表示情報が付される構成となっていることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の表示装置。
【請求項4】
複数の前記推奨スライド情報の表示順が、過去における前記推奨スライド情報の表示実績情報に基づいて決定されることを特徴とする請求項1乃至請求項3のいずれか1項に記載の表示装置。
【請求項5】
複数の前記説明キーワード情報は、相互に関連する異なる前記説明キーワード情報を含み、前記音節情報の組み合わせが、これらうち一の前記説明キーワード情報に該当するときは、前記説明キーワード情報に対応する前記キーワード情報を前記発声キーワード情報として記憶し、前記発声キーワード情報を含む前記スライド情報も推奨スライド情報として出力することを特徴とする請求項1乃至請求項4のいずれか1項に記載の表示装置。
【請求項6】
前記音節情報の組み合わせが前記説明キーワード情報に該当しないときで、前記説明キーワード情報と関連するキーワード関連言語情報に該当するときは、当該キーワード関連言語情報に対応する前記キーワード情報を前記発声キーワードとして記憶し、前記発声キーワード情報を含む前記スライド情報も推奨スライド情報として出力することを特徴とする請求項1乃至請求項5のいずれか1項に記載の表示装置。
【請求項7】
前記推奨スライド情報には分類情報が関連付けられ、
前記分類情報は、特定の前記説明キーワード情報と関連付けられ、
前記音節情報の組み合わせが、特定の前記説明キーワード情報に該当するときに、特定の当該説明キーワード情報に関連付けられている前記分類情報と対応付けられている前記推奨スライド情報を関連分類推奨スライド情報として出力することを特徴とする請求項1乃至請求項6のいずれか1項に記載の表示装置。
【請求項8】
前記音声認識部を有する端末装置を備えることを特徴とする請求項1乃至請求項7のいずれか1項に記載の表示装置を有する表示システム。
【請求項9】
対象者への説明が中断等することなく、説明に関連するスライド情報を自動的に選択表示させることができる表示装置の表示プログラムであって、
対象者の発声を音節情報に変換する音声認識部の機能、
前記音声認識部で変換された音節情報を音節情報記憶部に記憶する機能、
説明用情報が含まれるスライド情報と、前記スライド情報と関連付けられている前記説明用情報に関する説明キーワード情報と、前記説明キーワード情報と対応するキーワード情報をスライド及びキーワード情報記憶部に記憶する機能、
前記音節情報記憶部に含まれる前記音節情報の組み合わせが、前記説明キーワード情報に該当するときに、対応する前記キーワード情報を発声キーワード情報として記憶し、前記発声キーワード情報を含む前記スライド情報が推奨スライド情報として前記対象者への説明中に随時、出力し、選択信号が入力されることで、前記選択された前記推奨スライドが直ちに選択表示される機能、
前記スライド情報には、前記対象者の会話の内容とテーマが共通するテーマ関連スライドが含まれ、前記テーマ関連スライドが、前記推奨スライドと重複していないときにのみ表示される機能、を実現させるための表示プログラム。
【請求項10】
対象者への説明が中断等することなく、説明に関連するスライド情報を自動的に選択表示させることができる表示装置の制御方法であって、
音声認識部が対象者の発声を音節情報に変換し、
前記音声認識部で変換された前記音節情報を音節情報記憶部に記憶し、
説明用情報が含まれるスライド情報と、前記スライド情報と関連付けられている前記説明用情報に関する説明キーワード情報と、前記説明キーワード情報と対応するキーワード情報をスライド及びキーワード情報記憶部に記憶し、
前記音節情報記憶部に含まれる前記音節情報の組み合わせが、前記説明キーワード情報に該当するときに、対応する前記キーワード情報を発声キーワードとして記憶し、前記発声キーワード情報を含む前記スライド情報を推奨スライド情報として前記対象者への説明中に随時、出力し、選択信号が入力されることで、前記選択された前記推奨スライドが直ちに選択表示され
、
前記スライド情報には、前記対象者の会話の内容とテーマが共通するテーマ関連スライドが含まれ、
前記テーマ関連スライドは、前記推奨スライドと重複していないときにのみ表示されることを特徴とする表示装置の制御方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、例えば、プレゼンテーション用にスライド等を表示する表示装置、表示プログラム、表示システム及び表示装置の制御方法に関するものである。
【背景技術】
【0002】
近年、営業担当者等が自社製品の説明をする際に、携帯可能で比較的大きな表示装置を有する端末を使用する場合が多い。このような端末には、予め、説明順に沿ったスライド等が記憶されている場合が多いが、顧客等との話の内容によっては、説明順と異なるスライドや予め表示するように準備していなかったスライドを表示装置に提示する必要も生じる。
そこで、かかる場合に、必要なスライドを検索等する提案がなされている(例えば、特許文献1)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかし、顧客等との面談中にスライド検索等を行うと、話が中断等し、円滑な商品の説明等のプレゼンテーション等が妨げられるという問題があった。
【0005】
そこで、本発明は、会話が中断等することなく、会話に関連するスライド等を自動的に選択表示させることができる表示装置、表示プログラム、表示システム及び表示装置の制御方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
前記課題は、本発明によれば、対象者への説明が中断等することなく、説明に関連するスライド情報を自動的に選択表示させることができる表示装置であって、対象者の発声を音節情報に変換する音声認識部と、前記音声認識部で変換された前記音節情報を記憶する音節情報記憶部と、説明用情報が含まれるスライド情報と、前記スライド情報と関連付けられている前記説明用情報に関する説明キーワード情報と、前記説明キーワード情報と対応するキーワード情報を記憶するスライド及びキーワード情報記憶部と、を有し、前記音節情報記憶部に含まれる前記音節情報の組み合わせが、前記説明キーワード情報に該当するときに、対応する前記キーワード情報を発声キーワード情報として記憶し、前記発声キーワード情報を含む前記スライド情報を推奨スライド情報として前記対象者への説明中に随時、出力し、選択信号が入力されることで、前記選択された前記推奨スライドが直ちに選択表示され、前記スライド情報には、前記対象者の会話の内容とテーマが共通するテーマ関連スライドが含まれ、前記テーマ関連スライドは、前記推奨スライドと重複していないときにのみ表示される構成となっていることを特徴とする表示装置により達成される。
【0007】
前記構成によれば、音声判断部等の音声認識部で変換された音節情報の組み合わせが、説明キーワード情報に該当するときに、当該説明キーワード情報を含むスライド情報を推奨スライド情報として出力する表示装置となっている。
このため、例えば、営業担当者等が顧客等に、スライド情報を表示して、商品等の説明をしているとき、営業担当者や顧客等の対象者の発声を音節情報として取得することができる。
【0008】
一方、前記構成によれば、スライド内容等を説明キーワード情報と関連付けて記憶されるスライド情報を有している。
そして、これら音節情報の組み合わせが、説明キーワード情報に該当するときに、当該説明キーワード情報を含むスライド情報を推奨スライド情報として自動的に出力(選択表示等)することができる構成となっている。
このため、顧客等との会話の流れに沿った適切な内容のスライド情報を表示装置に出力することができる。
また、顧客等との面談中にスライド検索等を行う必要がなく、会話が中断等し、円滑な商品等の説明等のプレゼンテーション等が妨げられるという事態の発生を未然に防ぐこともできる。
【0009】
好ましくは、前記表示装置の複数の前記推奨スライド情報は、各前記推奨スライド情報が含む前記発声キーワード情報の数に基づいて、スライドの表示順に関する推奨表示順位情報が付される構成となっていることを特徴とする。
【0010】
前記構成によれば、複数の推奨スライド情報が存在する場合、推奨スライド情報が含む説明キーワード情報の数に基づいて、スライドの表示順に関する優先順位情報等である推奨表示順位情報が付される。このため、例えば、複数の推奨スライド情報を、会話との関連性が高い順に表示等することができる。
したがって、使用者は、より会話との関連性が高い推奨スライド情報を容易に選択でき、会話の流れが中断等することなく、より円滑な商品等の説明等のプレゼンテーション等を行うことができる。
【0011】
好ましくは、説明対象者の固有情報と一致する前記説明キーワード情報を含む前記推奨スライド情報に優先表示情報が付される構成となっていることを特徴とする。
【0012】
前記構成によれば、説明対象者である顧客等の例えば、診療科や処方薬等の仕事内容等の情報である固有情報と一致する説明キーワード情報を含む推奨スライド情報は、特に、説明対象者が興味等を抱く内容であることが多い。
このため、かかる推奨スライド情報は優先的に表示する優先表示情報が付され、実際の表示では、優先的に表示され、使用者が選択し易い構成となる。
【0013】
好ましくは、複数の前記推奨スライド情報の表示順が、過去における前記推奨スライド情報の表示実績情報に基づいて決定されることを特徴とする。
【0014】
前記構成によれば、複数の推奨スライド情報の表示順が、過去における推奨スライド情報の表示実績情報に基づいて決定されるので、説明対象者にとって、より好ましい順序で推奨スライド情報を示すことができる。
【0015】
好ましくは、前記表示装置の複数の前記説明キーワード情報は、相互に関連する異なる前記説明キーワード情報を含み、前記音節情報の組み合わせが、これらうち一の前記説明キーワード情報に該当するときは、前記説明キーワード情報に対応する前記キーワード情報を前記発声キーワード情報として記憶し、前記発声キーワード情報を含む前記スライド情報も推奨スライド情報として出力することを特徴とする。
【0016】
前記構成によれば、複数の説明キーワード情報は、相互に関連する説明キーワード情報(例えば、「高血圧」と「降圧剤」等)を含み、音節情報の組み合わせが、これらのうち一の説明キーワード情報(例えば、「高血圧」)に該当するときは、相互に関連する他の説明キーワード情報(例えば、「降圧剤」)を含む前記スライド情報も推奨スライド情報として出力する。
したがって、一つ音節情報の組み合わせである単語等から、より多くの説明キーワード情報をカバーすることができるので、会話等の内容に適した内容を有する推奨スライド情報を操作者に提供することができる。
【0017】
好ましくは、前記表示装置の前記音節情報の組み合わせが前記説明キーワード情報に該当しないときで、前記説明キーワード情報と関連するキーワード関連言語情報に該当するときは、当該キーワード関連言語情報に対応する前記キーワード情報を前記発声キーワードとして記憶し、前記発声キーワード情報を含む前記スライド情報も推奨スライド情報として出力することを特徴とする。
【0018】
前記構成によれば、音節情報の組み合わせが説明キーワード情報(例えば、「高血圧」)に該当しないときでも、説明キーワード情報(例えば、「高血圧」)と関連するキーワード関連言語情報(例えば、「頭」と「痛い」)に該当するときは、当該キーワード関連言語情報と関連ある説明キーワード情報(例えば、「高血圧」)を含む前記スライド情報も推奨スライド情報として出力される。
このため、説明対象者の発声が、説明キーワード情報に該当しないときでも、関連ある言語情報であれば、適切な推奨スライド情報を出力させることができる。
【0019】
好ましくは、前記音声認識部を有する端末装置を備えることを特徴とする表示装置を有する表示システムである。
【0020】
前記構成によれば、説明対象者の発声を音節情報に変換する音声認識部が表示装置ではなく、別個の携帯電話等の端末装置が有し、この端末装置が音声認識処理をおこない、表示装置のCPU等は、音声認識の処理を行わないので、表示装置のCPU等の負荷が小さくなり、表示装置の情報処理を迅速に行うことができる。
【0021】
好ましくは、前記推奨スライド情報には分類情報が関連付けられ、前記分類情報は、特定の前記説明キーワード情報と関連付けられ、前記音節情報の組み合わせが、特定の前記説明キーワード情報に該当するときに、特定の当該説明キーワード情報に関連付けられている前記分類情報と対応付けられている前記推奨スライド情報を関連分類推奨スライド情報として出力することを特徴とする。
【0022】
前記構成によれば、音節情報の組み合わせが、特定の説明キーワード情報に該当するときに、特定の当該説明キーワード情報に関連付けられている分類情報と対応付けられている推奨スライド情報を関連分類推奨スライド情報(例えば、「表示用テーマ関連スライド情報」等)として出力する。
このため、使用者は、説明対象者である顧客等との会話で話題となったテーマ等の分類情報に関連するスライド情報を表示装置に出力できるので、顧客等の面談中により円滑且つ適切な商品等の説明等のプレゼンテーション等を行うことができる。
【0023】
前記課題は、対象者への説明が中断等することなく、説明に関連するスライド情報を自動的に選択表示させることができる表示装置の表示プログラムであって、対象者の発声を音節情報に変換する音声認識部の機能、前記音声認識部で変換された音節情報を音節情報記憶部に記憶する機能、説明用情報が含まれるスライド情報と、前記スライド情報と関連付けられている前記説明用情報に関する説明キーワード情報と、前記説明キーワード情報と対応するキーワード情報をスライド及びキーワード情報記憶部に記憶する機能、前記音節情報記憶部に含まれる前記音節情報の組み合わせが、前記説明キーワード情報に該当するときに、対応する前記キーワード情報を発声キーワード情報として記憶し、前記発声キーワード情報を含む前記スライド情報が推奨スライド情報として前記対象者への説明中に随時、出力し、選択信号が入力されることで、前記選択された前記推奨スライドが直ちに選択表示される機能、前記スライド情報には、前記対象者の会話の内容とテーマが共通するテーマ関連スライドが含まれ、前記テーマ関連スライドが、前記推奨スライドと重複していないときにのみ表示される機能、を実現させるための表示プログラムにより達成される。
【0024】
前記課題は、対象者への説明が中断等することなく、説明に関連するスライド情報を自動的に選択表示させることができる表示装置の制御方法であって、
音声認識部が対象者の発声を音節情報に変換し、
前記音声認識部で変換された前記音節情報を音節情報記憶部に記憶し、
説明用情報が含まれるスライド情報と、前記スライド情報と関連付けられている前記説明用情報に関する説明キーワード情報と、前記説明キーワード情報と対応するキーワード情報をスライド及びキーワード情報記憶部に記憶し、
前記音節情報記憶部に含まれる前記音節情報の組み合わせが、前記説明キーワード情報に該当するときに、対応する前記キーワード情報を発声キーワードとして記憶し、前記発声キーワード情報を含む前記スライド情報を推奨スライド情報として前記対象者への説明中に随時、出力し、選択信号が入力されることで、前記選択された前記推奨スライドが直ちに選択表示され、前記スライド情報には、前記対象者の会話の内容とテーマが共通するテーマ関連スライドが含まれ、前記テーマ関連スライドは、前記推奨スライドと重複していないときにのみ表示されることを特徴とする表示装置の制御方法により達成される。
【発明の効果】
【0025】
本発明は、会話が中断等することなく、会話に関連するスライド等を自動的に選択表示させることができる表示装置、表示プログラム、表示システム及び表示装置の制御方法を提供することができるという利点がある。
【図面の簡単な説明】
【0026】
【
図1】本発明の表示システムである例えば、プレゼンテーション支援システムの主な構成を示す概略図である。
【
図2】
図1の携帯電話の主な構成を示す概略ブロック図である。
【
図3】
図1のX製薬医薬情報サーバの主な構成を示す概略ブロック図である。
【
図4】
図1のタブレット型端末の主な構成を示す概略ブロック図である。
【
図5】第1の端末側各種情報記憶部の主な内容を示す概略ブロック図である。
【
図6】第2の端末側各種情報記憶部の主な内容を示す概略ブロック図である。
【
図7】第3の端末側各種情報記憶部の主な内容を示す概略ブロック図である。
【
図8】第4の端末側各種情報記憶部の主な内容を示す概略ブロック図である。
【
図9】第5の端末側各種情報記憶部の主な内容を示す概略ブロック図である。
【
図10】第6の端末側各種情報記憶部の主な内容を示す概略ブロック図である。
【
図11】第7の端末側各種情報記憶部の主な内容を示す概略ブロック図である。
【
図12】本システムの主な動作例を示す概略フローチャートである。
【
図13】本システムの主な動作例を示す他の概略フローチャートである。
【
図14】本システムの主な動作例を示す他の概略フローチャートである。
【
図15】本システムの主な動作例を示す他の概略フローチャートである。
【
図16】本システムの主な動作例を示す他の概略フローチャートである。
【
図17】本システムの主な動作例を示す他の概略フローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0027】
以下、この発明の好適な実施の形態を添付図面等を参照しながら、詳細に説明する。
尚、以下に述べる実施の形態は、本発明の好適な具体例であるから、技術的に好ましい種々の限定が付されているが、本発明の範囲は、以下の説明において特に本発明を限定する旨の記載がない限り、これらの態様に限られるものではない。
【0028】
図1は、本発明の表示システムである例えば、プレゼンテーション支援システム1の主な構成を示す概略図である。
図1に示すように、本システム1は、例えば、X製薬会社が、その従業員であり、本システム1の使用者である例えば、医薬情報提供者(MR(Medical Representive))が対象者である例えば、顧客である病院等の医師や薬剤師等の医療従事者に、自社の製品の情報を提供する際に使用されるスライド情報、例えば、スライドを多数、準備し、
図1のX製薬医薬情報サーバ10に記憶する構成となっている。
【0029】
このスライドは、例えば、MRが面談する医師、看護師及び薬剤師等に自社の製品(例えば、A降圧剤等)の医薬情報を提供するためのスライドであり、自社製品である薬剤の適応症、有効性、副作用等の情報が示されている。
また、本システム1は、各MRが、当該スライドを面談対象者である医師等に表示するための表示装置である例えば、タブレット型端末30や端末装置である例えば、携帯電話70を有し、これらタブレット型端末30及び携帯電話70は、
図1に示すように、インターネット網2及び基地局3等を介して、X製薬医薬情報サーバ10と通信可能な構成となっている。
【0030】
このため、タブレット型端末30は、X製薬医薬情報サーバ10から各種スライドを取得することができる構成となっている。
【0031】
携帯電話70は、
図1に示すように、その中央に、各種情報を入力すると共に表示する表示部である例えば、「携帯側タッチパネル71」が配置されている。
携帯側タッチパネル71は「位置入力装置付き表示装置」であって、液晶パネル等の表示装置とタッチパッド等の位置入力装置を組み合わせた電子部品である。
したがって、画面上の表示を押すことで各種情報を入力することができると共に、各種情報を表示することができる構成となっている。
【0032】
また、携帯電話70は、
図1に示すように、各種情報を入力するための「携帯側入力ボタン72」を備えていると共に、顧客等の音声情報を取得するマイクロホン73を有している
【0033】
また、
図1のタブレット型端末30も携帯電話70と同様に、「端末側タッチパネル31」や「端末側入力ボタン32」等を有している。
【0034】
携帯電話70、タブレット型端末30及びX製薬医薬情報サーバ10は、コンピュータを有し、コンピュータは、図示しないCPU(Central Processing Unit)、RAM(Random Access Memory)、ROM(Read Only Memory)等を有し、これらは、バス等を介して接続されている。
【0035】
図2は、
図1の携帯電話70の主な構成を示す概略ブロック図である。
図2に示すように、携帯電話70は、「携帯制御部74」を有し、携帯制御部74は、X製薬医薬情報サーバ10等と通信等するための「携帯側通信装置75」、
図1に示す「携帯側タッチパネル71」や「携帯側入力ボタン72」を制御する他、
図2に示す「携帯電話装置本体76」も制御する。
また、携帯制御部74は、
図2に示す「50音節記憶部77」、「音節判断部(プログラム)78」及び「携帯側発声音節記憶部79」を制御する。これら「50音節記憶部77」等については後述する。
さらに、携帯制御部74は、
図2に示す、各種情報を記憶する「端末側各種情報記憶部80」も制御する。
【0036】
図3は、
図1のX製薬医薬情報サーバ10の主な構成を示す概略ブロック図である。
図3に示すように、X製薬医薬情報サーバ10は、「サーバ制御部11」を有し、サーバ制御部11は、
図1のタブレット型端末30と通信等するための「サーバ側通信装置12」、各種情報を表示する「サーバ側ディスプレイ13」及び各種情報を入力するための「サーバ側各種情報入力装置14」等を制御する。
【0037】
また、サーバ制御部11は、
図3に示すように「サーバ側スライドデータ記憶部15」、「サーバ側キーワード関連データ記憶部16」、「サーバ側テーマ関連キーワード記憶部17」、「サーバ側病院データ記憶部18」及び「サーバ側スライド提供順履歴データ記憶部19」も制御する。なお、これら記憶部の内容については後述する。
【0038】
図4は、
図1のタブレット型端末30の主な構成を示す概略ブロック図である。
図4に示すように、タブレット型端末30は、「端末制御部33」を有し、端末制御部33は、X製薬医薬情報サーバ10等と通信等するための「端末側通信装置34」、
図1に示す「端末側タッチパネル31」や「端末側入力ボタン32」を制御する他、
図4に示す「第1の端末側各種情報記憶部110」、「第2の端末側各種情報記憶部120」、「第3の端末側各種情報記憶部130」、「第4の端末側各種情報記憶部140」、「第5の端末側各種情報記憶部150」、「第6の端末側各種情報記憶部160」及び「第7の端末側各種情報記憶部170」も制御する。
【0039】
図5乃至
図11は、それぞれ「第1の端末側各種情報記憶部110」、「第2の端末側各種情報記憶部120」、「第3の端末側各種情報記憶部130」、「第4の端末側各種情報記憶部140」、「第5の端末側各種情報記憶部150」、「第6の端末側各種情報記憶部160」及び「第7の端末側各種情報記憶部170」の主な内容を示す概略ブロック図である。これらの内容については後述する。
【0040】
図12乃至
図17は、本システム1の主な動作例を示す概略フローチャートである。
本実施の形態では、X製薬会社の従業員である医薬情報提供者(MR)が、
図1の携帯電話70及びタブレット型端末30を持参し、このタブレット型端末30の端末側タッチパネル31にスライドを表示し、担当病院の顧客である例えば、医師にX製薬会社の製品の情報の提供をすることを例に以下、説明する。
【0041】
先ず、MRは、
図1に示す自己のタブレット型端末30を起動させ、
図1のX製薬会社のX製薬医薬情報サーバ10と通信する。
そして、ステップ(以下「ST」とする。)1へ進む。ST1では、MRが、
図1のX製薬医薬情報サーバ10から
図3に示す「サーバ側スライドデータ記憶部15」、「サーバ側キーワード関連データ記憶部16」、「サーバ側テーマ関連キーワード記憶部17」、「サーバ側病院データ記憶部18」、「サーバ側スライド提供順履歴データ記憶部19」の各データを取得する。
【0042】
そして、MRのタブレット型端末30に記憶する。具体的には、
図5の「端末側スライドデータ記憶部111」、
図6の「端末側キーワード関連データ記憶部121」、「端末側キーワード関連データ記憶部122」、「端末側病院データ記憶部123」、
図7の「端末側スライド提供順履歴データ記憶部131」に記憶される。
【0043】
すなわち、MRがタブレット型端末30で、医師等に示すスライド等のデータは、全てX製薬医薬情報サーバ10に記憶されているので、本工程では、これらのデータを全てタブレット端末型端末30にダウンロードし、記憶させる工程となる。
また、既にタブレット型端末30に、これらのデータが記憶されているときは、本工程、最新のデータに更新する工程となる。
なお、本工程でタブレット型端末30に記憶された各データの内容については、後述する。
【0044】
次いで、ST2へ進む。ST2では、MRは、今回の訪問予定の訪問病院及び訪問診療科のデータ、例えば、D病院の内科等を自己のタブレット型端末30に入力し、
図7の「訪問Dr情報記憶部132」に記憶させる
【0045】
その後、MRは、
図1の携帯電話70とタブレット型端末30を持参して、D病院へ訪問し、内科の医師と面談を開始する。このとき、タブレット型端末30の端末側タッチパネル31に、スライドを表示し、自社の製品の医薬情報等を医師に提供し始める。また、MRは持参した携帯電話70も起動させる。
【0046】
次いで、ST3へ進む。ST3では、携帯電話70の
図2の音声認識部である例えば、「音節判断部(プログラム)78」が動作し、携帯電話70のマイクロホン73が検知した「音」と、
図2の「50音節記憶部77」のデータを比較する。
この「50音節記憶部77」には、音節情報である例えば、日本語の「あ」乃至「ん」の50音節の音節データが記憶されている。
したがって、本工程では、マイクロホン73が検知した「音」が50音節に該当するか否かを判断する。
【0047】
次いで、ST4で、マイクロホン73が検知した「音」が50音節に該当すると判断されたときは、ST5へ進む。ST5では、50音節に該当すると判断された「音」を各音節として
図2の「携帯側発声音節記憶部79」に記憶させる。
【0048】
次いで、ST6では、携帯電話70が「携帯側発声音節記憶部79」の音節データを
図1のタブレット型端末30に送信する。
次いで、ST7では、タブレット型端末30が、受信した「音節データ」を、
図7の音節情報記憶部である例えば、「端末側発声音節記憶部133」に記憶させる。
【0049】
次いで、ST8へ進む。ST8では、
図7の「キーワード検出部(プログラム)134」が動作し、「端末側発声音節記憶部133」に記憶された音節の組み合わせが、
図5の「端末側スライドデータ記憶部111」の「関連キーワード」に該当するか否かを判断する。
【0050】
この「端末側スライドデータ記憶部111」には、
図5に示すように、説明用情報である医師等への説明内容(X製薬会社のA降圧剤の副作用の説明等)を含むスライドデータが記憶されている。
また、このスライドデータと関連付けて、スライド番号情報、例えば、スライドP-1等の情報が記憶されている。
【0051】
さらに、このスライドデータと関連付けて説明キーワード情報である例えば、「関連キーワード」データも記憶されている。
この関連キーワードは、スライドデータの説明内容に関するキーワードとなっている。例えば、
図5の「スライドP-1」の場合は「降圧剤、高血圧、家族性高血圧、副作用」等の「関連キーワード」が記憶されている。
【0052】
また、このスライドデータには、分類情報である例えば、「テーマ」情報が関連付けられている。スライドP-1の場合は、
図5に示すように「降圧剤の副作用」がテーマとして記憶されている。
【0053】
このようなデータが「端末側スライドデータ記憶部111」に記憶され、「端末側スライドデータ記憶部111」には「関連キーワード」のデータが記憶されているので、本工程では、「端末側発声音節記憶部133」に記憶された音節の組み合わせが、
図5の「端末側スライドデータ記憶部111」の「関連キーワード」に該当するかを判断する。
なお、端末側スライドデータ記憶部111が「スライド及びキーワード情報記憶部」の一例となっている。
【0054】
次いで、ST9で、「端末側発声音節記憶部133」に記憶された音節の組み合わせが、
図5の「端末側スライドデータ記憶部111」の「関連キーワード」に該当すると判断されたときは、ST10で、該当するキーワード、例えば、「高血圧」を
図7の「発声キーワード記憶部135」に記憶させる。
【0055】
このように、本実施の形態では、MRが面談している相手の医師等が発声した言葉から、スライドと関連キーワードを自動的に取得することができる。
【0056】
このとき、音声から特徴を抽出し、モデル化し、それを使って個人の声の認識を行う「話者認識」で、MRではなく、医師等の音声のみを認識させることもできる。
具体的には、予めMRの音声特徴をモデル化してタブレット型端末30が記憶する。また、携帯電話70から取得した「音節データ」には、周波数情報等を含める構成となっている。
したがって、この場合、タブレット型端末30は、周波数情報を含む「音節データ」からMRの音声と、その他の音声を区別でき、MRの音声を選択することができる。
そして、この場合、顧客である医師等が発声した「関連キーワード」のみを記憶することできるので、当該医師等の興味のある分野等をより正確に把握できることになる。
【0057】
次いで、ST11へ進む。ST11では、
図7の「関連キーワード検出部(プログラム)136」が動作し、
図6の「端末側キーワード関連データ記憶部121」を参照する。そして、
図7の「発声キーワード記憶部135」に記憶された「関連キーワード」が「端末側キーワード関連データ記憶部121」の「関連キーワード」に該当するか否かを判断する。
【0058】
次いで、ST12で「関連キーワード」があると判断されたとき、ST13へ進む。ST13では、「端末側キーワード関連データ記憶部121」における当該対応するキーワードを「発声キーワード」として、
図7の「発声キーワード記憶部135」に記憶する。
例えば、関連キーワードである「高血圧」は、「端末側キーワード関連データ記憶部121」の「関連キーワード」に該当するため、この「高血圧」に対応するキーワードである「降圧剤」を「発声キーワード」として「発声キーワード記憶部135」に登録する。
また、ここで、「端末側キーワード関連データ記憶部121」の「関連キーワード」と「キーワード」の対応情報が、「相互に関連する説明キーワード情報」の一例となっている。
【0059】
したがって、本実施の形態では、一つ音節情報の組み合わせである単語等から、より多くのキーワードをカバーすることができる。
【0060】
次いで、ST14へ進む。ST14では、
図7の「関連単語基準キーワード検出部(プログラム)137」が動作し、
図7の「端末側発声音節記憶部133」を参照し、
図6の「端末側キーワード関連データ記憶部121」の「関連単語」に該当する単語があるか否かを判断する。
【0061】
次いで、ST15で、「関連単語」に該当すると判断されたときは、ST16で、「関連単語」対応するキーワードを「発声キーワード」として
図7の「発声キーワード記憶部135」に記憶させる。
例えば、「端末側発声音節記憶部133」に「頭」「痛い」の単語が連続又は極めて近接した単語として、記憶されたときは、「端末側キーワード関連データ記憶部121」の当該関連単語に対応する「キーワード」である「高血圧」が発声キーワードとして記憶される。
【0062】
また、「端末側発声音節記憶部133」に「血圧低」と「吐き気」の単語が連続又は極めて近接した単語として、記憶されたときは、「端末側キーワード関連データ記憶部121」の当該関連単語に対応する「キーワード」である「副作用」が発声キーワードとして記憶される。
また、ここで、「端末側キーワード関連データ記憶部121」の「関連単語」と「キーワード」の対応情報が、「キーワード関連言語情報」の一例となっている。
【0063】
このように本実施の形態では、例え、関連キーワードに該当する「音節データ」が「端末側発声音節記憶部133」になくても、関連する単語である「関連単語」に相当する「音節データ」があれば、関連する「キーワード」を発声キーワードとして、記憶する。
したがって、医師との面談中の会話からより幅の広い「キーワード」を「発声キーワード」として記憶することができる。
【0064】
以上で、面談中の医師の言葉等から「関連キーワード」や「キーワード」を取得し、「発声キーワード記憶部135」に「発声キーワード」として記憶する工程が一応終了する。
本実施の形態では、上述のように、発声キーワードとして「高血圧」「降圧剤」及び「副作用」が先ず、登録されることになる。
さらに、本実施の形態では、例えば、医師から「高脂血症」に相当する言語が発声されたので、「高脂血症」が「発声キーワード」として記憶される。
このため、本実施の形態では、発声キーワードは「高血圧」、「降圧剤」、「副作用」及び「高脂血症」となる。
【0065】
そこで、以下では、これらの「発声キーワード」から当該面談中の医師の話の内容に適合したスライドを選択する工程が実施される。
【0066】
先ず、ST17で、
図8の「基本スライド選択処理部(プログラム)141」が動作し、
図7の「発声キーワード記憶部135」の「発声キーワード」を含む
図5の「端末側スライドデータ記憶部111」のスライドの有無を判断する。
具体的には、例えば、「高血圧」、「降圧剤」、「副作用」及び「高脂血症」という「発声キーワード」を「関連キーワード」に含むスライドの有無を判断する。
【0067】
次いで、ST18で「発声キーワード」を「関連キーワード」に含むスライドが存在すると判断されたときは、ST19で、「発声キーワード」が含まれるスライドのスライド番号を
図8の「基本スライド記憶部142」に記憶させる。
例えば、
図5の「端末側スライドデータ記憶部111」に示すように、「高血圧」、「降圧剤」、「副作用」及び「高脂血症」という「発声キーワード」のいずれかを含むスライドは、「スライドP-1」「スライドP-2」「スライドP-3」及び「スライドP-4」なので、これらのスライド番号を
図8の「基本スライド記憶部142」に記憶させる。
【0068】
これにより、面談中の医師の言葉等と関連のあるスライドの一覧を抽出することができたが,次いで、これらのスライドのうち、より関連性が深いスライドを特定する工程を以下のように実行する。
【0069】
ST20では、
図8の「スライド優先情報付与部(プログラム)143」が動作し、
図8の「基本スライド記憶部142」のスライド番号(スライドP-1、P-2、P-3、P-4)に対応するスライドのうち、「発声キーワード(「高血圧」、「降圧剤」、「副作用」及び「高脂血症」等)を最も多く含んでいるスライドから順番に「優先順位情報」を関連付けて、
図8の「優先順位情報記憶部144」に記憶する。
【0070】
例えば、スライド番号P-1とP-2は、3つの発声キーワード「高血圧」「降圧剤」「副作用」を含み、最も「発声キーワード」の数が多いので「第1優先順位」と関連付けて、「優先順位情報記憶部144」に記憶される。
また、スライド番号P-3とP-4は共に2つの発声キーワード「高脂血症」と「副作用」を含むので「第2優先順位」と関連付けて「優先順位情報記憶部144」に記憶される。
なお、この「優先順位情報」が、「推奨表示順位情報」の一例となっている。
【0071】
したがって、医師との面談中の会話において、より合致し、より適切なスライドに優先順位を付けて準備することができる。
【0072】
次いで、ST21では、
図8の「病院固有情報付与部(プログラム)145」が動作し、
図7の「訪問Dr情報記憶部132」の情報、例えば、D病院、内科に基づいて、
図6の「端末側病院データ記憶部123」を参照する。
この「端末側病院データ記憶部123」には、病院名、納入医薬品名、診療科別関連医薬品名、薬剤毎の競合情報等が記憶されている。
例えば、D病院には、A降圧剤、B降圧剤、C高脂血症剤、D高脂血症剤等が納入され、内科では、降圧剤、高脂血症剤等を使用していることが記憶されている。また、内科の降圧剤では、A降圧剤とB降圧剤が競合し、高脂血症剤では、C高脂血症剤とD高脂血症剤が競合していることも記憶されている。
【0073】
したがって、「訪問Dr情報記憶部132」のD病院、内科に基づいて、当該病院(D病院)の内科の薬剤情報(例えば、「降圧剤」「高脂血症剤」等)と競合情報(例えば、「A降圧剤」と「B降圧剤」、「C高脂血症薬」と「D高脂血症薬」等)を取得して、当該薬剤情報(「降圧剤」「高脂血症剤」等)と当該競合情報(「A降圧剤」と「B降圧剤」、「C高脂血症薬」と「D高脂血症薬」)を含む「基本スライド記憶部142」のスライド番号に「病院固有情報」を関連付けて「病院固有情報記憶部151」に記憶する。
【0074】
例えば、スライド番号P-1は「降圧剤」を含み、P-2は「降圧剤」、「A降圧剤」と「B降圧剤」を含み、P-3は、「高脂血症剤」を含み、P-4は、「高脂血症剤」、「C高脂血症薬」と「D高脂血症薬」を含んでいるので、スライド番号であるP-1乃至P-4に「病院固有情報」を関連つけて
図9の「病院固有情報記憶部151」に記憶させる。
【0075】
なお、
図6の「端末側病院データ記憶部123」のD病院やA降圧剤等のデータが「固有情報」の一例であって、病院固有情報が「優先表示情報」の一例となっている。
【0076】
したがって、予め記憶されている面談の相手方である対象者である医師等が興味等を抱く事項に該当する関連キーワード等が含まれているスライドがあるとき、これらのスライドに優先表示である「病院固有情報」を付する構成となっている。
【0077】
次いで、ST22へ進む。ST22では、
図9の「表示順スライドデータ抽出部(プログラム)152」が動作し、「基本スライド記憶部142」のスライド番号が
図7の「端末側スライド提供順履歴データ記憶部131」のスライド番号と一致するか否かを判断する。
この「端末側スライド提供順履歴データ記憶部131」には、複数のスライド番号が過去に他のMRによって、どのような順番で表示されていたかの「スライド表示順」のデータが記憶されていると共に、当該スライド表示順の表示回数データも記憶されている。
したがって、本工程では、先ず、「基本スライド記憶部142」のスライド番号が
図7の「端末側スライド提供順履歴データ記憶部131」のスライド番号と一致するか否かを判断する。
【0078】
次いで、ST23で、スライド番号と一致する場合は、ST24へ進む。本実施の形態では、「端末側スライド提供順履歴データ記憶部131」のスライド番号は、P-1、P-2、P-3、P-4であるので、「端末側スライド提供順履歴データ記憶部131」のスライド番号と一致する。
そこで,ST24へ進む。ST24では、「端末側スライド提供順履歴データ記憶部131」の表示回数の多い「スライド表示順」情報を選択し、
図9の「表示順スライド順データ記憶部153」に記憶する。
【0079】
すなわち、同じスライドの組み合わせで、他のMRが最も多く表示した「スライド表示順」を「表示順スライド順データ記憶部153」に記憶する。
本実施の形態では、例えば、
図7の「端末側スライド提供順履歴データ記憶部131」では、「P-1」→「P-2」→「P-3」→「P-4」が表示回数20回で最多となっているので、この表示順を記憶する。
なお、この「端末側スライド提供順履歴データ記憶部131」に記憶されているデータが、「表示実績情報」の一例となっている。
【0080】
次いで、ST25へ進む。ST25では、
図9の「第1のスライド表示順決定処理部(プログラム)154」が動作し、
図8の「優先順位情報記憶部144」で、同じ優先順位に複数のスライド番号が存在するか否かを判断する。
本実施の形態では、上述のように「優先順位情報記憶部144」には、「第1優先順位」として、スライドP-1とP-2が記憶され、「第2優先順位」として、スライドP-3、P-4が記憶されている。
したがって、ST26では、同じ優先順位に複数のスライド番号が存在すると判断されるが、この工程で、同じ優先順位に複数のスライド番号が存在しないときは、ST27へ進む。
【0081】
ST27では、「優先順位情報記憶部144」の優先順位に従い、各スライド番号を「推奨スライド番号」として、
図1のタブレット型端末30の端末側タッチパネル31に表示する。
すなわち、タブレット型端末30は、MRに対して、医師との会話の流れに沿った適切な内容を有するスライドを「推奨スライド」として、その番号を随時、表示することになる。また、推奨スライドが複数あるときは、会話の流れにより沿った内容のスライドから順番(優先順位を付けて)に表示される。
【0082】
そして、このような表示を視認したMRは、当該「推奨スライド番号」を端末側タッチパネル31上で、クリック等して選択するだけで、当該推奨スライド番号のスライド内容が表示されること構成となっている。
したがって、MRは医師との会話中に、その内容に最適のスライド内容を迅速に端末側タッチパネル31に表示させることができるので、従来のように面談中にスライド検索等を行う必要がなく、会話が中断等することがなく、円滑なプレゼンテーションが可能となる。
【0083】
また、この推奨スライド番号は、会話の内容により合致した適切な内容の順番に表示されるので、MRは、最先の推奨スライド番号を選択するだけで、最適な内容のスライドを端末側タッチパネル31に表示させることができる。
なお、この「推奨スライド番号」が、推奨スライド情報の一例となっている。
【0084】
一方、ST26で、同じ優先順位に複数のスライド番号が存在すると判断されたときは、ST28へ進む。ST28では、
図9の「病院固有情報記憶部151」を参照し、同じ優先順位のスライドでも「病院固有情報」が関連付けられたスライドをより優先表示として処理し、
図5の「第1のスライド表示順位決定記憶部155」に記憶させる。
【0085】
本実施の形態では、上述のように「病院固有情報記憶部151」では、スライドP-1、P-2、P-3、P-4の全てに「病院固有情報」が関連付けられているため、「第1優先順位」のスライドP-1とP-2が同じ優先表示として「第1のスライド表示順位決定記憶部155」に記憶され、「第2優先順位」のスライドP-3とP-4が同じ優先表示として「第1のスライド表示順位決定記憶部155」に記憶されることになる。
【0086】
次いで、ST29へ進む。ST29では、
図10の「第2のスライド表示順決定処理部(プログラム)161」が動作し、「第1のスライド表示順位決定記憶部155」を参照し、同じ優先順位に複数のスライドが存在するか否かを判断する。
【0087】
本実施の形態では、上述のように、「第1のスライド表示順位決定記憶部155」に同じ優先順位に複数のスライドが存在するので、ST30では、同じ優先順位に複数のスライドが存在すると判断される。
しかし、ST30で、本実施の形態と異なり、同じ優先順位で複数のスライドが存在しないと判断されたときは、ST31へ進む。
【0088】
ST31では、「第1のスライド表示順位決定記憶部155」の優先順位に従い、各スライド番号を「推奨スライド番号」として、
図1のタブレット型端末30の端末側タッチパネル31に表示する。
すなわち、タブレット型端末30は、MRに対して、医師との会話の流れに沿った適切な内容を有するスライドを「推奨スライド」として、その番号を随時、表示することになる。また、推奨スライドが複数あるときは、会話の流れにより沿った内容のスライドから順番(優先順位を付けて)に表示される。
【0089】
一方、ST30で、上述の本実施の形態のように、同じ優先順位に複数のスライド番号が存在すると判断したときは、ST32へ進む。
ST32では、
図9の「表示順スライドデータ記憶部153」を参照し、その表示順に従ってスライド表示順を決定し、「第2のスライド表示順決定記憶部162」に記憶する。
【0090】
本実施の形態では、上述のように、例えば、「表示順スライドデータ記憶部153」では、「スライドP-1」→「P-2」→「P-3」→「P-4」の優先表示順として記憶されている。
したがって、「第2のスライド表示順決定記憶部162」には、「スライドP-1」→「P-2」→「P-3」→「P-4」の優先表示順が記憶される。
【0091】
次いで、ST33へ進む。ST33では、「第2のスライド表示順決定記憶部162」のスライドの表示順に従い、スライド番号が推奨スライド番号として、タブレット型端末30の端末側タッチパネル31に表示される。
この際に、面談中の医師等の発声に基づく「関連キーワード」を多く含むスライドを優先的に表示するだけでなく、同じ優先順位のスライドが存在した場合、当該医師に関する「病院固有情報(病院名、納入医薬品名、診療科別関連医薬品名、競合情報等)」に基づいて、より適切なスライドを優先的に表示させ、及び/または、他のMRが過去に表示したスライドの表示順の情報に基づいてより適切なスライドを優先的に表示させるような構成となっている。
【0092】
したがって、医師との会話中に当該会話と関連が深く、最適なスライドの番号を迅速に端末側タッチパネル31に表示することができ、MRは上述のように、当該番号を端末側タッチパネル31上で選択するだけで、迅速に適切なスライド内容を表示させることができる構成となっている。
また、端末側タッチパネル31上に表示された推奨スライドの番号が複数あっても、より適切な推奨スライド番号が優先的に表示されるので、MRは迷うことなく、適切な推奨スライドを選択することができる。
以上のように、本実施の形態のシステム1では、スライドの検索等で、医師との会話が中断等することがなく、円滑な医薬情報の提供が可能となる構成となっている。
【0093】
次いで、ST34へ進む。ST34では、端末側タッチパネル31に「テーマ関連スライドを表示させますか?」と表示される。
すなわち、医師との会話の内容と、「テーマ」が共通するスライドである「テーマ関連スライド」をST33等で表示される推奨スライドと別に表示するか否を問われる。
【0094】
ST35で、テーマ関連スライドの表示を希望すると入力されたときは、ST36へ進む。ST36では、
図10の「当該テーマ情報抽出処理部(プログラム)163」が動作し、
図6の「端末側テーマ関連キーワード記憶部122」の「対応キーワード」が、
図7の「発声キーワード記憶部135」の「発声キーワード」に含まれているか否かを判断する。
【0095】
本実施の形態では、
図6に示すように「対応キーワード」として、「副作用」と「降圧剤」があり、対応するテーマとして「降圧剤の副作用」が記憶されている。
また、上述の例では、「発声キーワード記憶部135」の「発声キーワード」として、
「高血圧」、「降圧剤」、「副作用」及び「高脂血症」が記憶されている。
したがって、「対応キーワード」の「副作用」と「降圧剤」が、「発声キーワード」に含まれていると判断されることになる。
【0096】
ST37で、「対応キーワード」が「発声キーワード」に含まれているときは、ST38へ進む。ST38では、「対応キーワード」と対応する「テーマ」を
図10の「当該テーマ情報記憶部164」に記憶する。
本実施の形態では、「対応キーワード」の「副作用」と「降圧剤」が、「発声キーワード」に含まれているので、ST38では、「テーマ」である「降圧剤の副作用」が「当該テーマ情報記憶部164」に記憶される
【0097】
次いで、ST39へ進む。ST39では、
図10の「テーマ関連スライド情報抽出処理部(プログラム)165」が動作し、
図5の「端末側スライドデータ記憶部111」を参照し、
図10の「当該データ情報記憶部164」が記憶しているテーマ、本実施の形態では、例えば、「降圧剤の副作用」を有するスライドの有無を判断する。
【0098】
ST40で、「当該データ情報記憶部164」が記憶しているテーマ(例えば、「降圧剤の副作用」)を有するスライドが存在すると判断されるとST41へ進む。
本実施の形態では、
図5の「端末側スライドデータ記憶部111」に示すように、「スライドP-1」、「P-2」及び「P-5」が存在する。
【0099】
ST41では、
図10の「テーマ関連スライド情報記憶部166」に存在するスライド番号を記憶する。本実施の形態では、例えば、「スライドP-1」、「P-2」及び「P-5」を記憶する。
【0100】
このように、本実施の形態では、MRが医師との会話で話題となったテーマについてのスライド番号情報を抽出し、記憶させることができる。
【0101】
次いで、ST42へ進む。ST42では、
図11の「表示用テーマ関連スライド抽出処理部(プログラム)171」が動作し、
図8の「基本スライド記憶部142」を参照し、記憶されているスライドと重複しないスライドが
図10の「テーマ関連スライド情報記憶部166」に記憶されているか否かを判断する。
【0102】
本実施の形態では、上述のように、「基本スライド記憶部142」には、「スライドP-1」、「P-2」、「P-3」及び「P-4」が記憶されており、「テーマ関連スライド情報記憶部166」には、「スライドP-1」、「P-2」及び「P-5」が記憶されている。
したがって、「基本スライド記憶部142」と重複しないスライドは「スライドP-5」となり、このスライド番号が「テーマ関連スライド情報記憶部166」に記憶されていることになる。
【0103】
ST43で、「基本スライド記憶部142」と重複しないスライド番号が「テーマ関連スライド情報記憶部166」に記憶されているときは、ST44へ進む。
ST44では、
図11の「表示用テーマ関連スライド記憶部172」に当該スライド番号、本実施の形態では、「スライドP-5」を記憶する。
【0104】
次いで、ST45へ進む。ST45では、
図11の「表示用テーマ関連スライド記憶部172」に記憶されているスライド番号を「テーマ関連スライド」としてタブレット型端末30の端末側ディスプレイ31に表示する。
そして、このような表示を視認したMRは、「テーマ関連スライド」として表示された「スライド番号」を端末側タッチパネル31上で、クリック等して選択するだけで、当該スライド番号のスライド内容が表示されること構成となっている。
【0105】
したがって、MRは、医師との会話で話題となったテーマに関連するスライド情報を表示できるので、医師との面談中により円滑且つ適切な医薬情報の提供を行うことができる。
また、本実施の形態では、「テーマ関連スライド」として表示するスライド番号は、ST33等で端末側ディスプレイ31に表示される推奨スライド番号に含まれないスライド番号であるため、同一のスライド番号を重複表示することを回避することができる。
したがって、面談中のMRに不要な混乱等を生じさせることを回避することができ、より円滑な医薬情報の提供を行うことができる。
【0106】
なお、「テーマ関連スライド」が、関連分類推奨スライド情報の一例となっている。
【0107】
なお、本発明は上述の実施の形態に限らない。
【符号の説明】
【0108】
1・・・プレゼンテーション支援システム、2・・・インターネット網、3・・・基地局、10・・・X製薬医薬情報サーバ、11・・・サーバ制御部、12・・・サーバ側通信装置、13・・・サーバ側ディスプレイ、14・・・サーバ側各種情報入力装置、15・・・サーバ側スライドデータ記憶部、16・・・サーバ側キーワード関連データ記憶部、17・・・サーバ側テーマ関連キーワード記憶部、18・・・サーバ側病院データ記憶部、19・・・サーバ側スライド提供順履歴データ記憶部、30・・・タブレット型端末、31・・・端末側タッチパネル、32・・・端末側入力ボタン、33・・・端末制御部、70・・・携帯電話、71・・・携帯側タッチパネル、72・・・携帯側入力ボタン、73・・・マイクロホン、74・・・携帯制御部、75・・・携帯側通信装置、76・・・携帯電話装置本体、77・・・50音節記憶部、78・・・音節判断部(プログラム)、79・・・携帯側発声音節記憶部、80・・・端末側各種情報記憶部、110・・・第1の端末側各種情報記憶部、111・・・端末側スライドデータ記憶部、120・・・第2の端末側各種情報記憶部、121・・・端末側キーワード関連データ記憶部、122・・・端末側テーマ関連キーワード記憶部、123・・・端末側病院データ記憶部、130・・・第3の端末側各種情報記憶部、131・・・端末側スライド提供順履歴データ記憶部、132・・・訪問Dr情報記憶部、133・・・端末側発声音節記憶部、134・・・キーワード検出部(プログラム)、135・・・発声キーワード記憶部、136・・・関連キーワード検出部(プログラム)、137・・・関連単語基準キーワード検出部(プログラム)、140・・・第4の端末側各種情報記憶部、141・・・基本スライド選択処理部(プログラム)、142・・・基本スライド記憶部、143・・・スライド優先情報付与部(プログラム)、144・・・優先順位情報記憶部、145・・・病院固有情報付与部(プログラム)、150・・・第5の端末側各種情報記憶部、151・・・病院固有情報記憶部、152・・・表示順スライドデータ抽出部(プログラム)、153・・・表示順スライド順データ記憶部、154・・・第1のスライド表示順決定処理部(プログラム)、155・・・第1のスライド表示順位決定記憶部、160・・・第6の端末側各種情報記憶部、161・・・第2のスライド表示順決定処理部(プログラム)、162・・・第2のスライド表示順決定記憶部、163・・・当該テーマ情報抽出処理部(プログラム)、164・・・当該テーマ情報記憶部、165・・・テーマ関連スライド情報抽出処理部(プログラム)、166・・・テーマ関連スライド情報記憶部、170・・・第7の端末側各種情報記憶部、171・・・表示用テーマ関連スライド抽出処理部(プログラム)、172・・・表示用テーマ関連スライド記憶部