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特許7046360アーク溶接チップの消耗状態検査装置及び消耗状態検査方法
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-03-25
(45)【発行日】2022-04-04
(54)【発明の名称】アーク溶接チップの消耗状態検査装置及び消耗状態検査方法
(51)【国際特許分類】
   B23K 9/26 20060101AFI20220328BHJP
   B23K 31/00 20060101ALI20220328BHJP
【FI】
B23K9/26 Z
B23K31/00 K
【請求項の数】 4
(21)【出願番号】P 2018084764
(22)【出願日】2018-04-26
(65)【公開番号】P2019188441
(43)【公開日】2019-10-31
【審査請求日】2021-02-17
(73)【特許権者】
【識別番号】590000721
【氏名又は名称】株式会社キーレックス
(74)【代理人】
【識別番号】110001427
【氏名又は名称】特許業務法人前田特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】山根 稔正
(72)【発明者】
【氏名】竹下 景祐
【審査官】後藤 泰輔
(56)【参考文献】
【文献】特開2005-224814(JP,A)
【文献】特開2000-024779(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B23K 9/26
B23K 31/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
溶接ワイヤが挿通されるワイヤ孔が形成されたアーク溶接チップの消耗状態検査装置であって、
上記アーク溶接チップを保持する保持手段と、
上記保持手段に保持された上記アーク溶接チップにスリット光を照射する照射手段を含み、上記スリット光で形成される光切断面で上記アーク溶接チップを切断したときの、該アーク溶接チップの断面輪郭線像を計測するための計測手段と、
上記計測手段により計測された複数の断面輪郭線像に基づいて、上記アーク溶接チップの消耗状態を判定するための判定手段と、
上記保持手段に保持された上記アーク溶接チップ又は上記照射手段を、上記ワイヤ孔の中心軸と同軸の回転軸周りに回転させる回転手段と、を備え、
上記保持手段に保持された上記アーク溶接チップと上記照射手段とは、上記回転軸上に位置するように配設され、
上記照射手段は、上記光切断面が、上記ワイヤ孔の上記中心軸を含むように、上記アーク溶接チップに対して上記スリット光を照射すべく構成され、
上記計測手段は、上記回転手段により上記アーク溶接チップ又は上記照射手段を回転させて、上記ワイヤ孔の上記中心軸を含む光切断面で上記アーク溶接チップを切断したときの上記断面輪郭線像を、上記ワイヤ孔の上記中心軸周りの複数箇所で計測するように構成され、
上記判定手段は、上記複数箇所で計測された各断面輪郭線像に基づいて、該アーク溶接チップの消耗状態を判定するように構成されていることを特徴とするアーク溶接チップの消耗状態検査装置。
【請求項2】
溶接ワイヤが挿通されるワイヤ孔が形成されたアーク溶接チップの消耗状態検査装置であって、
上記アーク溶接チップを保持する保持手段と、
上記保持手段に保持された上記アーク溶接チップにスリット光を照射する照射手段を含み、上記スリット光で形成される光切断面で上記アーク溶接チップを切断したときの、該アーク溶接チップの断面輪郭線像を計測するための計測手段と、
上記計測手段により計測された複数の断面輪郭線像に基づいて、上記アーク溶接チップの消耗状態を判定するための判定手段と、を備え、
上記判定手段は、上記計測手段で計測した各断面輪郭線像に対して、上記ワイヤ孔の中心軸に対する該ワイヤ孔の内面の傾斜角度をそれぞれ算出し、算出した各傾斜角度のうち最大の角度が所定角度以上であるときには、上記アーク溶接チップの消耗状態が使用限界状態にあると判定するように構成されていることを特徴とするアーク溶接チップの消耗状態検査装置。
【請求項3】
溶接ワイヤが挿通されるワイヤ孔が形成されたアーク溶接チップの消耗状態検査装置であって、
上記アーク溶接チップを保持する保持手段と、
上記保持手段に保持された上記アーク溶接チップにスリット光を照射する照射手段を含み、上記スリット光で形成される光切断面で上記アーク溶接チップを切断したときの、該アーク溶接チップの断面輪郭線像を計測するための計測手段と、
上記計測手段により計測された複数の断面輪郭線像に基づいて、上記アーク溶接チップの消耗状態を判定するための判定手段と、を備え、
上記判定手段は、上記ワイヤ孔の中心軸方向から見たときの該ワイヤ孔の形状である、上記ワイヤ孔の内径形状であって、上記計測手段で計測した各断面輪郭線像に基づいて算出される、使用後の上記アーク溶接チップにおける上記ワイヤ孔の内径形状に基づいて、上記アーク溶接チップの消耗状態を判定するように構成されていることを特徴とするアーク溶接チップの消耗状態検査装置。
【請求項4】
溶接ワイヤが挿通されるワイヤ孔が形成されたアーク溶接チップの消耗状態検査方法であって、
上記アーク溶接チップを保持台に保持する工程と、
保持された上記アーク溶接チップに対して、照射手段により上記ワイヤ孔を横断するようにスリット光を照射して、該スリット光で形成される光切断面上の上記アーク溶接チップの断面輪郭線像を、上記ワイヤ孔の深さ方向の断面輪郭線を含んで計測する輪郭線計測工程と、
上記輪郭線計測工程で計測された上記断面輪郭線像に基づいて、上記アーク溶接チップの消耗状態を判定する判定工程と、を含み、
上記輪郭線計測工程は、上記アーク溶接チップ又は上記照射手段を、上記ワイヤ孔の中心軸と同軸の回転軸周りに回転させながら、上記ワイヤ孔の上記中心軸を含む光切断面で上記アーク溶接チップを切断したときの上記断面輪郭線像を、上記ワイヤ孔の上記中心軸周りの複数箇所で計測する工程であり、
上記判定工程は、上記複数箇所で計測された複数の上記断面輪郭線像に基づいて、該アーク溶接チップの消耗状態を判定する工程であることを特徴とするアーク溶接チップの消耗状態検査方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
ここに開示された技術は、溶接ワイヤが挿通されるワイヤ孔が形成されたアーク溶接チップの消耗状態検査装置及び消耗状態検査方法に関する技術分野に属する。
【背景技術】
【0002】
従来より、溶接チップの消耗状態を検査する装置が知られている。
【0003】
例えば、特許文献1には、溶接ワイヤ孔から突出された溶接ワイヤを溶接ワイヤ孔に接合するまで変位させる際の該溶接ワイヤの位置情報を検出する検出手段と、検出手段が検出した検出値から溶接ワイヤの変位量を算出し、この変位量が予め設定された設定値よりも大きいときに溶接チップが使用限界にあると判定する判定手段とを備える、溶接チップの磨耗度判定装置が開示されている。
【0004】
また、特許文献2は、スポット溶接に用いる溶接電極の磨耗状態を検査する装置であって、溶接電極の先端の画像を取り込むカメラ手段と、取り込んだ画像に基づいて、溶接電極が溶接に使用可能か否かの良否判定を行う手段とを備えるものが開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【文献】特開2005-224814号公報
【文献】特開平08-271236号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
ところで、アーク溶接では、アーク溶接チップのワイヤ孔に挿通された溶接ワイヤと溶接対象となる母材との間にアークを発生させて、アークの熱によって溶接ワイヤと母材とを溶かすことで溶接する。溶接ワイヤを溶接箇所に適切に位置させるには、ワイヤ孔の形状が重要になる。このため、アーク溶接チップの消耗状態の検査においては、ワイヤ孔の形状の高い検出精度が求められる。
【0007】
特許文献1では、溶接ワイヤの変位量から、ワイヤ孔の磨耗度、すなわち、ワイヤ孔の変形具合を検出しているが、この方法では、実際のワイヤ孔の形状を確認していないため、ワイヤ孔の形状の検査精度が低くなりやすい。また、溶接ワイヤを機械的に複数の方向に曲げながら検査するため、時間がかかるとともに、溶接ワイヤが損傷するおそれがある。
【0008】
特許文献2では、アーク溶接チップのワイヤ孔における実際の形状を確認できるが、ワイヤ孔の深さ方向の形状の検査精度が低いという問題がある。
【0009】
ここに開示された技術は、斯かる点に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、アーク溶接チップの消耗状態の検査精度を向上させることにある。
【課題を解決するための手段】
【0010】
上記課題を解決するために、ここに開示された技術の第1の態様は、溶接ワイヤが挿通されるワイヤ孔が形成されたアーク溶接チップの消耗状態検査装置を対象として、上記アーク溶接チップを保持する保持手段と、上記保持手段に保持された上記アーク溶接チップにスリット光を照射する照射手段を含み、上記スリット光で形成される光切断面で上記アーク溶接チップを切断したときの、該アーク溶接チップの断面輪郭線像を計測するための計測手段と、上記計測手段により計測された複数の断面輪郭線像に基づいて、上記アーク溶接チップの消耗状態を判定するための判定手段と、上記保持手段に保持された上記アーク溶接チップ又は上記照射手段を、上記ワイヤ孔の中心軸と同軸の回転軸周りに回転させる回転手段と、備え、上記保持手段に保持された上記アーク溶接チップと上記照射手段とは、上記回転軸上に位置するように配設され、上記照射手段は、上記光切断面が、上記ワイヤ孔の上記中心軸を含むように、上記アーク溶接チップに対して上記スリット光を照射すべく構成され、上記計測手段は、上記回転手段により上記アーク溶接チップ又は上記照射手段を回転させて、上記ワイヤ孔の上記中心軸を含む光切断面で上記アーク溶接チップを切断したときの上記断面輪郭線像を、上記ワイヤ孔の上記中心軸周りの複数箇所で計測するように構成され、上記判定手段は、上記複数箇所で計測された各断面輪郭線像に基づいて、該アーク溶接チップの消耗状態を判定するように構成されていることを特徴とする。
【0011】
ここに開示された技術の第の態様は、溶接ワイヤが挿通されるワイヤ孔が形成されたアーク溶接チップの消耗状態検査装置を対象として、上記アーク溶接チップを保持する保持手段と、上記保持手段に保持された上記アーク溶接チップにスリット光を照射する照射手段を含み、上記スリット光で形成される光切断面で上記アーク溶接チップを切断したときの、該アーク溶接チップの断面輪郭線像を計測するための計測手段と、上記計測手段により計測された複数の断面輪郭線像に基づいて、上記アーク溶接チップの消耗状態を判定するための判定手段と、を備え、上記判定手段は、上記計測手段で計測した各断面輪郭線像に対して、上記ワイヤ孔の中心軸に対する該ワイヤ孔の内面の傾斜角度をそれぞれ算出し、算出した各傾斜角度のうち最大の角度が所定角度以上であるときには、上記アーク溶接チップの消耗状態が使用限界状態にあると判定するように構成されていることを特徴とする。
【0012】
ここに開示された技術の第の態様は、溶接ワイヤが挿通されるワイヤ孔が形成されたアーク溶接チップの消耗状態検査装置を対象として、上記アーク溶接チップを保持する保持手段と、上記保持手段に保持された上記アーク溶接チップにスリット光を照射する照射手段を含み、上記スリット光で形成される光切断面で上記アーク溶接チップを切断したときの、該アーク溶接チップの断面輪郭線像を計測するための計測手段と、上記計測手段により計測された複数の断面輪郭線像に基づいて、上記アーク溶接チップの消耗状態を判定するための判定手段と、を備え、上記判定手段は、上記ワイヤ孔の中心軸方向から見たときの該ワイヤ孔の形状である、上記ワイヤ孔の内径形状であって、上記計測手段で計測した各断面輪郭線像に基づいて算出される、使用後の上記アーク溶接チップにおける上記ワイヤ孔の内径形状に基づいて、上記アーク溶接チップの消耗状態を判定するように構成されていることを特徴とする。
【0013】
ここに開示された技術の第の態様は、アーク溶接チップの消耗状態検査方法である。具体的には、溶接ワイヤが挿通されるワイヤ孔が形成されたアーク溶接チップの消耗状態検査方法を対象として、上記アーク溶接チップを保持台に保持する工程と、保持された上記アーク溶接チップに対して、照射手段により上記ワイヤ孔を横断するようにスリット光を照射して、該スリット光で形成される光切断面上の上記アーク溶接チップの断面輪郭線像を、上記ワイヤ孔の深さ方向の断面輪郭線を含んで計測する輪郭線計測工程と、上記輪郭線計測工程で計測された上記断面輪郭線像に基づいて、上記アーク溶接チップの消耗状態を判定する判定工程と、を含み、上記輪郭線計測工程は、上記アーク溶接チップ又は上記照射手段を、上記ワイヤ孔の中心軸と同軸の回転軸周りに回転させながら、上記ワイヤ孔の上記中心軸を含む光切断面で上記アーク溶接チップを切断したときの上記断面輪郭線像を、上記ワイヤ孔の上記中心軸周りの複数箇所で計測する工程であり、上記判定工程は、上記複数箇所で計測された複数の上記断面輪郭線像に基づいて、該アーク溶接チップの消耗状態を判定する工程であることを特徴とする。
【発明の効果】
【0014】
ここに開示された技術の第1及び4の態様によると、計測手段により、ワイヤ孔の深さ方向の断面輪郭線像を含む、アーク溶接チップの断面輪郭線像を計測することができる。これにより、ワイヤ孔の、該ワイヤ孔の中心軸方向から見た形状(以下、内径形状という)に加えて、ワイヤ孔の深さ方向の形状(以下、深さ形状という)も検査することができる。これにより、ワイヤ孔の内径形状のみでなく、例えば、ワイヤ孔の内面が、上記中心軸に対して傾斜しているか否かについても検査することができる。これにより、アーク溶接チップのワイヤ孔の形状の検出精度を向上させることができる。この結果、アーク溶接チップの消耗状態の検査精度を向上させることができる。
【0015】
また、ワイヤ孔の形状の検出精度を向上させることができるとともに、検出時間を短縮することができる。すなわち、仮に、アーク溶接チップ又は照射手段を、上記中心軸に垂直な方向に走査させながら、アーク溶接チップの断面輪郭線像を取得する場合、光切断面(つまりスリット光)がワイヤ孔を通らないことがあるため、上記断面輪郭線像を取得する箇所を出来る限り多くしなければ、ワイヤ孔の深さ形状を正確に検査しにくい。また、取得される上記断面輪郭線像のほとんどが上記中心軸を含まないものであるため、特に、ワイヤ孔の内面が上記中心軸に対して傾斜しているか否かの判定が困難になる。
【0016】
これに対して、第1及び第4の態様のように、アーク溶接チップ又は照射手段を回転させて、上記中心軸を含む光切断面でアーク溶接チップを切断したときの上記断面輪郭線像を、上記中心軸周りの複数箇所で計測するようにすれば、取得される上記断面輪郭線像は、上記中心軸を含む断面輪郭線像であるため、ワイヤ孔の深さ形状を正確に検査することができる。また、光切断面は必ずワイヤ孔を通るため、上記断面輪郭線像を取得する箇所が少なくてもよくなり、ワイヤ孔の形状の検出時間を短縮することができる。
【0017】
の態様によると、アーク溶接チップの消耗状態を適切に判定することができる。すなわち、ワイヤ孔の内径形状が適当であったとしても、ワイヤ孔の内面が上記中心軸に対して大きく傾斜している場合、溶接ワイヤが上記内面の傾斜に沿って曲がったときに、該溶接ワイヤの先端が溶接位置から大きくずれてしまう。よって、上記中心軸に対するワイヤ孔の内面の傾斜角度に基づいて、上記アーク溶接チップの消耗状態を判定することで、アーク溶接チップの使用限界状態の適切に判定することができる。この結果、アーク溶接チップの消耗状態の検査精度を一層向上させることができる。
【0018】
の態様によると、上記断面輪郭線像に基づいてワイヤ孔の内径形状を算出するため、カメラ等で撮像する場合と比較して、ワイヤ孔の内径形状の変形具合を正確に求めることができる。これにより、アーク溶接チップの消耗状態の検査精度をより一層向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【0019】
図1】実施形態1に係る消耗状態検査装置の構成を示す概略図である。
図2】レーザ装置とアーク溶接チップとの配置を示す平面図である。
図3】消耗状態検査装置における断面輪郭線像の計測中の状態を示す概略斜視図である。
図4】断面輪郭線像を取得する箇所を示す平面図である。
図5図4の各箇所で取得した断面輪郭線像を示す図である。
図6】未使用状態のアーク溶接チップにおけるワイヤ孔の内径形状と、計測された断面輪郭線像から算出されたワイヤ孔の内径形状とを比較した模式図である。
図7】ワイヤ孔の内面の傾斜状態が溶接ワイヤに与える影響を示す模式図であって、(a)はワイヤ孔の内面の傾斜状態が許容範囲内のものであり、(b)はワイヤ孔の内面の傾斜状態が許容範囲を超えたものである。
図8】実施形態2に係る消耗状態検査装置の構成を示す概略図である。
【発明を実施するための形態】
【0020】
以下、例示的な実施形態について、図面を参照しながら詳細に説明する。
【0021】
(実施形態1)
図1は、実施形態1に係る消耗状態検査装置1を概略的に示す。この消耗状態検査装置1は、アーク溶接チップ100の消耗状態を検査するためのものであり、工場の生産ラインに配置されている。消耗状態検査装置1は、特に、溶接ワイヤ102(図7参照)が挿通されるワイヤ孔101が形成されたアーク溶接チップ100の、該ワイヤ孔101の周辺形状を光切断法により計測することで、アーク溶接チップ100の消耗状態を検査する。消耗状態検査装置1による検査は、アーク溶接チップ100の使用開始から一定期間が経過したときや、当該アーク溶接チップ100によって溶接された部材の溶接状態に不具合が生じたとき等に実行されるようになっている。
【0022】
消耗状態検査装置1は、アーク溶接チップ100を保持する保持装置10(保持手段)と、アーク溶接チップ100の断面輪郭線像を計測するためのセンサユニット20とを備えている。
【0023】
保持装置10は、基台11と、該基台11上に設けられかつ実体にアーク溶接チップ100を保持する保持台12とを有している。保持台12には、保持孔13が形成されており、アーク溶接チップ100の一部が保持孔13内に挿入されることで、該アーク溶接チップ100が保持されるようになっている。尚、本実施形態1では、保持装置10には、アーク溶接チップ100が保持した状態で、該アーク溶接チップ100をワイヤ孔101の中心軸方向に往復動させるための移動機構(図示省略)が設けられている。
【0024】
図示は省略しているが、生産ライン上には、アーク溶接装置からアーク溶接チップ100を取り外して、保持装置10まで移動させるための汎用ロボットが設けられている。
【0025】
センサユニット20は、保持装置10に保持されたアーク溶接チップ100にスリット光を照射するレーザ装置21(照射手段)と、レーザ装置21から照射されたスリット光によりアーク溶接チップ100上に形成される線状の光の反射光を受光する受光装置22とを有している。レーザ装置21と受光装置22とは1つの支持部23により連結支持されている。
【0026】
図1及び2に示すように、レーザ装置21は、ワイヤ孔101の中心軸CA上に位置している。これにより、レーザ装置21からのスリット光により形成される光切断面SPは、ワイヤ孔101の中心軸CAを含むようになる。つまり、レーザ装置21は、光切断面SPが、ワイヤ孔101の中心軸CA含むように、アーク溶接チップ100に対してスリット光を照射すべく構成されている。
【0027】
レーザ装置21は、発光ダイオード等の発光素子と、投光レンズとを備えている。上記発光素子により生成された光は、上記投光レンズを通して、アーク溶接チップ100にスリット光として照射される。これにより、図3に示すように、アーク溶接チップ100上には上記スリット光の照射光像が形成される。スリット光は、ワイヤ孔101の内部にまで進入し、アーク溶接チップ100の表面に加えて、該ワイヤ孔101の内面でも反射する。
【0028】
受光装置22は、受光レンズと、撮像素子とを備えている。撮像素子は、例えば、CCDやCMOSセンサである。アーク溶接チップ100で反射した反射光は、受光レンズを通して撮像素子に入射される。撮像素子に入射された反射光の情報は、電気信号に変換されて、後述するコントロールユニット50に入力される。
【0029】
図1図3に示すように、受光装置22は、ワイヤ孔101の中心軸CAから離れて、レーザ装置21に隣接して配置されている。これにより、受光装置22は、レーザ装置21の照射方向と交差する方向から、すなわち、レーザ装置21のスリット光の照射角度とは異なる角度から撮像する。本実施形態1では、図2に示すように、受光装置22は、ワイヤ孔101の内面で反射した反射光を受光すべく、平面視で、レーザ装置21のスリット光で形成される光切断面SPの面直方向に位置している。
【0030】
図1に示すように、センサユニット20は、該センサユニット20を、ワイヤ孔101の中心軸CAと同軸の回転軸RA周りに回転させる回転装置30と連結されている。回転装置30は、センサユニット20の支持部23に連結された軸部31と、該軸部31のセンサユニット20とは反対側の端部に接続されかつ該軸部31を回転軸RA周りに回転させるモータ32とを有している。軸部31が支持部23に連結されているため、モータ32が駆動して軸部31が回転したときには、レーザ装置21及び受光装置22の両方が回転軸RA周りに回転する。回転軸RAとワイヤ孔101の中心軸CAとが同軸であるため、保持装置10に保持されたアーク溶接チップ100とレーザ装置21とは、回転軸RA上に位置するようになる。尚、ワイヤ孔101の中心軸CAと回転軸RAとが同軸であるため、図1では、2つの軸CA,RAとが重なって、1つの軸のように見えている。
【0031】
消耗状態検査装置1の作動は、コントロールユニット50によって制御されている。コントロールユニット50は、CPU、メモリ、カウンタタイマ群、インターフェース及びこれらのユニットを接続するパスを有するマイクロプロセッサで構成されている。
【0032】
コントロールユニット50は、レーザ装置21を制御してスリット光をアーク溶接チップ100に照射させる。コントロールユニット50は、上記移動機構を制御して保持装置10に保持されたアーク溶接チップ100を往復動させる。コントロールユニット50は、回転装置30を制御して、センサユニット20を回転軸RA周りに回転させる。コントロールユニット50は、受光装置22から送信された電気信号に基づいて、レーザ装置21のスリット光で形成される光切断面SPでアーク溶接チップ100を切断したときの、アーク溶接チップ100の断面輪郭線像を算出する。また、コントロールユニット50は、算出された断面輪郭線像に基づいてアーク溶接チップ100の消耗状態を判定する判定部51を有する。
【0033】
これらのことから、センサユニット20及びコントロールユニット50は、スリット光で形成される光切断面SPでアーク溶接チップ100を切断したときの、該アーク溶接チップ100の断面輪郭線像を計測するための計測手段を構成する。
【0034】
次に、消耗状態検査装置1により、アーク溶接チップ100の消耗状態を検査するプロセスについて説明する。
【0035】
先ず、上記汎用ロボットにより、上記溶接装置からアーク溶接チップ100が取り外されるとともに、消耗状態検査装置1まで搬送される。搬送されたアーク溶接チップ100が保持装置10にセットされる。
【0036】
次に、保持装置10に保持されたアーク溶接チップ100に対して、レーザ装置21によりワイヤ孔101を横断するようにスリット光が照射される。このスリット光により構成される光切断面SPは、図4に示すように、ワイヤ孔101の中心軸CAを含む光切断面SPである。
【0037】
アーク溶接チップ100で反射した光は、受光装置22により受光される。このとき、コントロールユニット50は、アーク溶接チップ100を、ワイヤ孔101の中心軸方向に僅かに往復動させる。受光された反射光の情報は電気信号に変換されて、コントロールユニット50に送信される。
【0038】
コントロールユニット50は、受光装置22から送信された情報を基に、三角測距法に基づいて、アーク溶接チップ100の断面輪郭線を算出する。この断面輪郭線像は、ワイヤ孔101の内面の断面輪郭線像を含むものである。
【0039】
1つの箇所(例えば、図4の第1光切断面SP1の箇所)におけるアーク溶接チップ100の断面輪郭線像を取得した後は、コントロールユニット50は、回転装置30によりセンサユニット20を回転軸RA周りに回転させて、次の箇所(例えば、図4の第2光切断面SP2の箇所)のアーク溶接チップ100の断面輪郭線像を、上記と同様にして取得する。
【0040】
このように、本実施形態1では、レーザ装置21、受光装置22及びコントロールユニット50は、回転装置30によりレーザ装置21を回転させて、ワイヤ孔101の中心軸CA含む光切断面SPでアーク溶接チップ100を切断したときの断面輪郭線像を、ワイヤ孔101の中心軸CA周りの複数箇所(図4では4箇所)で計測する。尚、上記断面輪郭線像を計測する箇所の数は特に限定されないが、アーク溶接チップ100の消耗状態の検査精度と検査時間との兼ね合いから、4~6箇所とすることが好ましい。
【0041】
図5は、図4の第1光切断面SP1~第4光切断面SP4で取得した断面輪郭線像を示す。本実施形態1の消耗状態検査装置1のように、光切断法によりアーク溶接チップ100の断面輪郭線像を取得することで、ワイヤ孔101の深さ方向の形状(以下、深さ形状という)を取得することができる。これにより、例えば、第2光切断面SP2及び第3光切断面SP3で切断したときの断面輪郭線像のように、ワイヤ孔101の内面が中心軸CAに対して傾斜していることが分かるようになる。また、第2光切断面SP2で切断したときの断面輪郭線像のように、ワイヤ孔101の先端部分のみが大きく傾斜していることも分かるようになる。さらには、第1光切断面SP1で切断したときの断面輪郭線像のように、ワイヤ孔101の中心軸方向の高さが異なることも分かるようになる。
【0042】
コントロールユニット50の判定部51は、複数箇所で計測された各断面輪郭線像に基づいて、該アーク溶接チップ100の消耗状態を判定する。
【0043】
例えば、判定部51は、上記各断面輪郭線像に基づいて、図6に実線で示すような、ワイヤ孔101の中心軸方向から見たときの該ワイヤ孔101の形状である、ワイヤ孔101の内径形状(以下、使用後内径形状という)を算出する。コントロールユニット50には、図6に点線で示す、未使用状態のアーク溶接チップ100におけるワイヤ孔101の内径形状(以下、初期内径形状という)が予め記憶されており、判定部51は、ワイヤ孔101の初期内径形状と、ワイヤ孔101の使用後内径形状とを比較する。そして、上記初期内径形状に対する上記使用後内径形状の変形量(例えば、中心軸CAからの長さの変化量)が所定値以上である場合に、検査したアーク溶接チップ100が使用限界状態にあると判定する。
【0044】
また、例えば、コントロールユニット50は、図6に一点鎖線で示すような、許容変形範囲が予め記憶されている。判定部51は、ワイヤ孔101の使用後内径形状に、上記許容変形範囲の範囲外に位置する部分があるときに、検査したアーク溶接チップ100が使用限界状態にあると判定する。
【0045】
尚、上記初期内径形状や上記許容変形範囲については、コントロールユニット50の判定部51に記憶されていてもよいし、判定部51とは別に、コントロールユニット50のメモリに記憶されていてもよい。
【0046】
さらに、例えば、判定部51は、図7に示すように各断面輪郭線像に対して、ワイヤ孔101の中心軸CAに対する該ワイヤ孔101の内面の傾斜角度αをそれぞれ算出する。判定部51は、算出した各傾斜角度αのうち最大の角度が所定角度以上であるときには、
アーク溶接チップ100の消耗状態が使用限界状態にあると判定する。すなわち、図7(a)及び(b)に示すように、ワイヤ孔101の中心軸CAからの距離Dは同程度であったとしても、ワイヤ孔101の内面の傾斜角度αが異なることがある。このため、図7(b)のように、上記傾斜角度αが大きく、ワイヤ孔101の内面が中心軸CAに対して大きく傾斜している場合、溶接ワイヤ102がワイヤ孔101の内面の傾斜に沿って曲がったときに、該溶接ワイヤ102の先端が溶接位置から大きくずれてしまう。よって、ワイヤ孔101の中心軸CAに対するワイヤ孔101の内面の傾斜角度αに基づいて、アーク溶接チップ100の使用限界状態を判定することで、アーク溶接チップ100の消耗状態の適切に判定することができる。
【0047】
これらの判定は組み合わせてもよい。例えば、まず、ワイヤ孔101の内径形状に基づく判定を行った後に、ワイヤ孔101の内面の傾斜角度αに基づく判定を行うようにしてもよい。すなわち、ワイヤ孔101の内径形状が適切であったとしても、ワイヤ孔101の内面の傾斜角度αが大きければ、溶接ワイヤ102の先端が溶接位置から大きくずれて、溶接に不具合が生じるおそれがある。よって、ワイヤ孔101の内径形状に基づく判定とワイヤ孔101の内面の傾斜角度αに基づく判定とを両方行うようにすれば、アーク溶接チップ100の使用限界状態のより適切に判定することができる。
【0048】
判定部51の判定の結果、アーク溶接チップ100が使用限界状態にあると判定されたときには、コントロールユニット50は、上記汎用ロボットに未使用のアーク溶接チップに交換するように制御信号を出力する。そして、該制御信号を受けた上記汎用ロボットにより、上記溶接装置のアーク溶接チップが交換される。
【0049】
したがって、本実施形態1では、アーク溶接チップ100を保持する保持装置10と、保持装置10に保持されたアーク溶接チップ100にスリット光を照射するレーザ装置21を含み、スリット光で形成される光切断面SPでアーク溶接チップ100を切断したときの、該アーク溶接チップ100の断面輪郭線像を計測するための計測手段(センサユニット20及びコントロールユニット50)と、計測された複数の断面輪郭線像に基づいて、アーク溶接チップ100の消耗状態を判定する判定手段(判定部51)とを備えるため、ワイヤ孔101の深さ方向の断面輪郭線像を含む、アーク溶接チップ100の断面輪郭線像を計測することができる。これにより、ワイヤ孔101の内径形状に加えて、ワイヤ孔101の深さ形状も検査することができる。これにより、アーク溶接チップ100のワイヤ孔101の形状の検出精度を向上させることができる。この結果、アーク溶接チップ100の消耗状態の検査精度を向上させることができる。
【0050】
また、本実施形態1では、ワイヤ孔101の中心軸CA含む光切断面SPでアーク溶接チップ100を切断したときの断面輪郭線像を、上記中心軸CA周りの複数箇所で計測するため、取得される上記断面輪郭線像は、上記中心軸CAを含む断面輪郭線像となる。これにより、ワイヤ孔101の深さ形状をより正確に検査することができる。また、光切断面SPが必ずワイヤ孔101を通るため、上記断面輪郭線像を取得する箇所が少なくてもよくなり、ワイヤ孔101の形状の検出時間を短縮することができる。
【0051】
さらに、本実施形態1では、アーク溶接チップ100の各断面輪郭線像に基づいてワイヤ孔101の内径形状を算出するため、カメラ等で撮像する場合と比較して、ワイヤ孔101の内径形状の変形具合を正確に求めることができる。これにより、アーク溶接チップ100の消耗状態の検査精度を一層向上させることができる。
【0052】
また、本実施形態1では、ワイヤ孔101の中心軸CAに対する該ワイヤ孔101の内面の傾斜角度に基づいて、アーク溶接チップ100の消耗状態を判定することで、アーク溶接チップ100の使用限界状態の適切に判定することができる。この結果、アーク溶接チップ100の消耗状態の検査精度をより一層向上させることができる。
【0053】
(実施形態2)
以下、実施形態2について、図面を参照しながら詳細に説明する。尚、以下の説明において実施形態1と共通の部分については、同じ符号を付して、その詳細な説明を省略する。
【0054】
図8は、本実施形態2に係る消耗状態検査装置201を概略的に示す。本実施形態2では、コントロールユニット150が判定部を有していない点、保持装置210に回転装置230が設けられている点、及び、表示装置60が設けられている点で上記実施形態1とは異なる。
【0055】
本実施形態2では、保持装置210の保持台212は回転装置230の回転台231上に配設されている。本実施形態2では、保持装置210に保持されたアーク溶接チップ100を回転装置230により回転させながら、アーク溶接チップ100の断面輪郭線像が計測される。
【0056】
また、本実施形態2では、コントロールユニット150で算出された、アーク溶接チップ100の断面輪郭線像は、表示装置60に表示される。そして、アーク溶接チップ100の消耗状態は、表示装置60に表示された断面輪郭線像をユーザが目視したり、該ユーザが表示された断面輪郭線像から、ワイヤ孔101の中心軸CAに対する該ワイヤ孔101の内面の傾斜角度を算出したりして判定する。このことから、本実施形態2では、表示装置60が、センサユニット20により計測された複数の断面輪郭線像に基づいて、アーク溶接チップ100の消耗状態を判定するための判定手段を構成する。
【0057】
本実施形態2でも、ワイヤ孔101の内径形状に加えて、ワイヤ孔101の深さ形状も検査することができるため、アーク溶接チップ100の消耗状態の検査精度を向上させることができる。
【0058】
(その他の実施形態)
ここに開示された技術は、上述の実施形態に限られるものではなく、請求の範囲の主旨を逸脱しない範囲で代用が可能である。
【0059】
例えば、上記実施形態1及び2では、ワイヤ孔101の中心軸CA含む光切断面SPでアーク溶接チップ100を切断したときの断面輪郭線像を、上記中心軸CA周りの複数箇所で計測していたが、これに限らず、センサユニット20を上記中心軸CAに対して垂直な方向に走査しながら、上記中心軸CAに対して垂直な方向の複数箇所で、アーク溶接チップ100の断面輪郭線像を計測するようにしてもよい。
【0060】
また、上記実施形態1及び2では、三角測距方式によりアーク溶接チップ100の断面輪郭線像を計測していたが、これに限らず、例えば、所謂タイムフライト方式によって、アーク溶接チップ100の断面輪郭線像を計測するようにしてもよい。タイムフライト方式では、スリット光がアーク溶接チップ100で反射して、受光装置22が受光するまでの時間を計測して、断面輪郭線像を計測する方式であるため、センサユニット20におけるレーザ装置21と受光装置22との配置を工夫する必要がある。
【0061】
さらに、上記実施形態1及び2では、受光装置22は1つであったが、複数も受けてもよい。この場合、例えば、レーザ装置21の周囲に互いに90°位置を変えて、合計4つ配設するようにしてもよい。
【0062】
また、上記実施形態1では、実施形態2のような表示装置60を備えていないが、実施形態1に係る消耗状態検査装置1が表示装置60を備えていてもよい。
【0063】
さらに、上記実施形態1及び2では、アーク溶接装置からアーク溶接チップ100を取り外して、保持装置10,210で保持してから、アーク溶接チップ100の消耗状態を検査していたが、これに限らず、上記アーク溶接装置が産業用ロボットに装着されている場合には、アーク溶接チップ100が上記アーク溶接装置に取り付けられたまま、上記産業用ロボットがアーク溶接チップ100をセンサユニット20の計測域に位置させてから、当該アーク溶接チップ100の消耗状態を検査してもよい。この場合、上記産業用ロボットが保持手段及び回転手段を構成してもよい。この構成では、アーク溶接チップ100が使用限界にあると判定されるときを除いて、アーク溶接チップ100の取り外し及び取り付けが必要なくなるため、生産ラインでの作業効率を向上させることができる。
【0064】
上述の実施形態は単なる例示に過ぎず、本開示の範囲を限定的に解釈してはならない。本開示の範囲は請求の範囲によって定義され、請求の範囲の均等範囲に属する変形や変更は、全て本開示の範囲内のものである。
【産業上の利用可能性】
【0065】
ここに開示された技術は、溶接ワイヤが挿通されるワイヤ孔が形成されたアーク溶接チップの消耗状態を検査する際に有用である。
【符号の説明】
【0066】
1,201 消耗状態検査装置
10,210 保持装置(保持手段)
20 センサユニット(計測手段)
21 レーザ装置(照射手段、計測手段)
22 受光装置(計測手段)
30,230 回転装置(回転手段)
50,150 コントロールユニット(計測手段、判定手段)
51 判定部(判定手段)
60 表示装置(判定手段)
100 アーク溶接チップ
101 ワイヤ孔
102 溶接ワイヤ
CA ワイヤ孔の中心軸
RA 回転軸
SP 光切断面
α ワイヤ孔の中心軸に対する該ワイヤ孔の内面の傾斜角度
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8