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特許7046584シートバックボード、トリムカバー、及び乗物用シート
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-03-25
(45)【発行日】2022-04-04
(54)【発明の名称】シートバックボード、トリムカバー、及び乗物用シート
(51)【国際特許分類】
   B60N 2/60 20060101AFI20220328BHJP
【FI】
B60N2/60
【請求項の数】 8
(21)【出願番号】P 2017238787
(22)【出願日】2017-12-13
(65)【公開番号】P2019104403
(43)【公開日】2019-06-27
【審査請求日】2020-12-07
(73)【特許権者】
【識別番号】000133098
【氏名又は名称】株式会社タチエス
(73)【特許権者】
【識別番号】000124454
【氏名又は名称】河西工業株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110002505
【氏名又は名称】特許業務法人航栄特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】井上 隆
(72)【発明者】
【氏名】谷口 彰紀
(72)【発明者】
【氏名】大森 孝行
(72)【発明者】
【氏名】明珍 恵多
(72)【発明者】
【氏名】青山 さおり
【審査官】齊藤 公志郎
(56)【参考文献】
【文献】特開2009-291599(JP,A)
【文献】特開2017-136906(JP,A)
【文献】特開2014-034245(JP,A)
【文献】特開2007-22502(JP,A)
【文献】特開2016-16705(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B60N 2/00-90
A47C 7/00-74
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
樹脂材料からなり、ショア硬さが50より大きい可撓な板部材を備え、
前記板部材は、シートバックの背面を覆う背面カバー部と、シートクッションの底面を覆う底面カバー部と、を有し、
前記背面カバー部の縁部には、前記シートバックの前面及び側面を覆うカバー部材と縫合され、又は前記カバー部材と着脱可能に結合する結合部材が縫い合わされた縫合部が設けられており、
前記底面カバー部には、前記シートクッションに係止される係止部が設けられており、
前記底面カバー部の一部が、前記係止部を構成しているシートバックボード。
【請求項2】
請求項1記載のシートバックボードであって、
前記板部材のショア硬さは100以下であるシートバックボード。
【請求項3】
請求項1又は2記載のシートバックボードであって、
前記係止部は、前記シートクッションに設けられるスリットに挿し込まれるフック部であるシートバックボード。
【請求項4】
請求項1又は2記載のシートバックボードであって、
前記係止部は、前記シートクッションに設けられるフック部が挿し込まれるスリットであるシートバックボード。
【請求項5】
請求項1からのいずれか一項記載のシートバックボードであって、
前記板部材の表面に接合されている表皮材を備えるシートバックボード。
【請求項6】
樹脂材料からなり、ショア硬さが50より大きい可撓な板部材を備え、
前記板部材は、シートバックの背面を覆う背面カバー部と、シートクッションの底面を覆う底面カバー部と、を有し、
前記背面カバー部の縁部には、前記シートバックの前面及び側面を覆うカバー部材と縫合され、又は前記カバー部材と着脱可能に結合する結合部材が縫い合わされた縫合部が設けられており、
前記底面カバー部には、前記シートクッションに係止される係止部が設けられており、
前記背面カバー部にポケットを形成するポケット布を備え、
前記ポケット布は、前記背面カバー部のシート幅方向一方側の縁部から他方側の縁部に及んでおり、前記カバー部材又は前記結合部材と共に前記縫合部に縫い付けられているシートバックボード。
【請求項7】
請求項1からのいずれか一項記載のシートバックボードと、
シートバックの前面及び側面を覆うカバー部材と、
を備え、
前記シートバックボードの前記背面カバー部に設けられている前記縫合部と、前記カバー部材とが、直接縫合され又は前記縫合部に縫合された前記結合部材を介して結合されているトリムカバー。
【請求項8】
請求項に記載のトリムカバーによって被覆されたシートバックを備える乗物用シート。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、シートバックボード、トリムカバー、及び乗物用シートに関する。
【背景技術】
【0002】
自動車等の車両に搭載されるシートとして、後席乗員のレッグスペースを拡大するために、前席のシートバックの背面が凹形状に形成されたシートが知られている。この種のシートは、樹脂材料からなる比較的剛質なシートバックボードを備え、シートバックボードは、典型的には、フック、クリップ等を介し、シートバックフレームに取り付けられているワイヤ、ブラケット等に固定されている。
【0003】
また、特許文献1に記載されたシートバックボードは、シートバックボードの下部にカーペットが接合されており、シートバックの下端部及びシートクッションの底面をカーペットによって覆い、シートの見栄えの向上が図られている。
【0004】
特許文献2に記載された自動車用シートバックでは、シートバックの背面が成形不織布によって覆われている。この成形不織布は、合成樹脂が含浸されて凹凸状に成形されたものであり、縫製可能な程度に軟質であって、シートバックの前面を覆う前表皮と縫合され、又は前表皮と着脱可能に結合するスライドファスナーと縫合されている。そして、成形不織布の下部には、シートバックの下端部及びシートクッションの底面を覆う折曲部が一体に設けられている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【文献】特開2013-47076号公報
【文献】特開2009-291599号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
比較的剛質なシートバックボードは、典型的には、シートバックフレームに取り付けられているワイヤ、ブラケット等に固定されるが、ワイヤ、ブラケット等がシートバックフレームに必要となり、シートの部品点数の増加が懸念される。
【0007】
また、シートバックの下端部及びシートクッションの底面を覆うには、特許文献1に記載されたシートバックボードのように、シートバックボードの下部に接合されるカーペットが別に必要となり、部品点数の増加及びシートバックボードとカーペットとの接合に伴う工数の増加が懸念され、シートバックボードとカーペットとの接合に起因する見栄えの低下も懸念される。
【0008】
一方、特許文献2に記載された自動車用シートバックでは、シートバックの背面を覆う比較的軟質な成形不織布が、例えばシートバックの前面を覆う前表皮と縫合されてシートバックに固定されており、また、シートバックの下端部及びシートクッションの底面を覆う折曲部を一体に有する。
【0009】
ところで、シートバックの背面の形状に対しては、表面の曲率半径、突起の高さ等の要件が、道路運送車両の保安基準(別添30 座席及び座席取付装置の技術水準)、国連欧州委員会規則(UN R17-08)等の法規によって規定されている。これらの法規において、成形不織布のように比較的軟質な材料、詳細にはショア硬さ50以下の材料は、シートバックの背面を形成する構成要素としては認められておらず、成形不織布が取り除かれた状態で上記要件を満たすことが求められている。この場合、シートバックフレームのエッジの丸め加工、突起の潰し加工等が必要となって工数の増加が懸念され、又はエッジ、突起等を覆い隠すカバーが必要となって部品点数の増加が懸念される。
【0010】
本発明は、上述した事情に鑑みなされたものであり、部品点数の削減及び工数の削減が可能であり、見栄えの向上を図ることができるシートバックボード、トリムカバー、及び乗物用シートを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0011】
本発明の一態様のシートバックボードは、樹脂材料からなり、ショア硬さが50より大きい可撓な板部材を備え、前記板部材は、シートバックの背面を覆う背面カバー部と、シートクッションの底面を覆う底面カバー部と、を有し、前記背面カバー部の縁部には、前記シートバックの前面及び側面を覆うカバー部材と縫合され、又は前記カバー部材と着脱可能に結合する結合部材が縫い合わされた縫合部が設けられており、前記底面カバー部には、前記シートクッションに係止される係止部が設けられており、前記底面カバー部の一部が、前記係止部を構成している。
また、本発明の一態様のシートバックボードは、樹脂材料からなり、ショア硬さが50より大きい可撓な板部材を備え、前記板部材は、シートバックの背面を覆う背面カバー部と、シートクッションの底面を覆う底面カバー部と、を有し、前記背面カバー部の縁部には、前記シートバックの前面及び側面を覆うカバー部材と縫合され、又は前記カバー部材と着脱可能に結合する結合部材が縫い合わされた縫合部が設けられており、前記底面カバー部には、前記シートクッションに係止される係止部が設けられており、前記背面カバー部にポケットを形成するポケット布を備え、前記ポケット布は、前記背面カバー部のシート幅方向一方側の縁部から他方側の縁部に及んでおり、前記カバー部材又は前記結合部材と共に前記縫合部に縫い付けられている
【0012】
また、本発明の一態様のトリムカバーは、前記シートバックボードと、シートバックの前面及び側面を覆うカバー部材と、を備え、前記シートバックボードの前記背面カバー部に設けられている前記縫合部と、前記カバー部材とが、直接縫合され又は前記縫合部に縫合された前記結合部材を介して結合されている。
【0013】
また、本発明の一態様の乗物用シートは、前記トリムカバーによって被覆されたシートバックを備える。
【発明の効果】
【0014】
本発明によれば、部品点数の削減及び工数の削減が可能であり、見栄えの向上を図ることができるシートバックボード、トリムカバー、及び乗物用シートを提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0015】
図1】本発明の実施形態を説明するための、乗物用シートの一例の斜視図である。
図2図1の乗物用シートの縦断面図である。
図3図1の乗物用シートのシートバックの横断面図である。
図4】本発明の実施形態を説明するための、シートバックボードの他の例の要部の斜視図である。
図5】本発明の実施形態を説明するための、シートバックボードの他の例の要部の斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0016】
図1から図3は、本発明の実施形態を説明するための、乗物用シートの一例の斜視図である。
【0017】
図1から図3に示す乗物用シート1は、例えば自動車等の車両に設置されるシートであり、シート1に着座した乗員(以下、着座者という)の臀部及び大腿部を支持するシートクッション2と、着座者の腰部及び背部を支持するシートバック3を備える。
【0018】
シートクッション2は、シートクッション2の骨格を形成する枠状のシートクッションフレーム10を有する。そして、シートクッションフレーム10は、ウレタンフォーム等の比較的軟質な樹脂発泡材からなるクッションパッド11によって覆われ、さらに複数の表皮材が縫合されてなるトリムカバー12によって覆われている。表皮材は、例えば皮革、織布、不織布等である。シートクッションフレーム10には、複数のシートスプリング13が架け渡されており、クッションパッド11は複数のシートスプリング13によって支持されている。
【0019】
シートバック3は、シートバック3の骨格を形成する枠状のシートバックフレーム15を有する。そして、シートバックフレーム15は、バックパッド16によって覆われ、さらにトリムカバー17によって覆われている。シートバックフレーム15には、複数のシートスプリング18が架け渡されており、バックパッド16は複数のシートスプリング18によって支持されている。
【0020】
シートバック3のトリムカバー17は、カバー部材20と、シートバックボード21とを有する。カバー部材20は、複数の表皮材が縫合されてなり、着座者の腰部及び背部に接するシートバック3の前面と、シート幅方向両側の側面とを覆っている。シートバック3の背面は、シートバックボード21によって覆われている。シートバックボード21は、例えばポリプロピレン等の樹脂材料からなる可撓な板部材22を備える。
【0021】
板部材22は、ショア硬さが50より大きく且つ縫製可能である。縫製可能なショア硬さは、縫製速度にもよるが、好ましくは100以下である。ショア硬さが100以下であれば、例えばカバー部材20を形成する表皮材と同程度の縫製速度で板部材22を縫製可能であり、作業効率を維持できる。板部材22を形成している樹脂材料の厚みは、好ましくは0.7mm以上2.0mm以下であり、これにより板部材22のショア硬さを50より大きく且つ100以下にできる。
【0022】
板部材22は、シートバック3の背面を覆う背面カバー部30と、シートクッション2の底面を覆う底面カバー部31とを有する。背面カバー部30の上縁部及びシート幅方向両側の側縁部には略U字状に延びる縫合部32が設けられており、縫合部32の内側には凹陥部33が設けられている。凹陥部33は、例えば板部材22の素材としての平板に熱成形が施されることによって形成される。
【0023】
縫合部32はカバー部材20と縫合されており、縫合部32がカバー部材20と縫合されることによって、カバー部材20とシートバックボード21とからなるトリムカバー17は袋状に形成される。袋状に形成されたトリムカバー17は、シートバック3の上端部側からバックパッド16に被せられる。これにより、シートバックボード21はシートバック3に固定され、シートバック3の背面は板部材22の背面カバー部30によって覆われる。背面カバー部30がシートバック3の背面を覆っている状態で、凹陥部33はシートバック3の前面側に向けて凹となっており、凹陥部33によって後席乗員のレッグスペースが拡大される。
【0024】
シートバックボード21の板部材22のショア硬さが50より大きいことから、法規(道路運送車両の保安基準、国連欧州委員会規則等)上、背面カバー部30はシートバック3の背面を形成する構成要素とみなされる。これにより、背面カバー部30によって覆い隠されるシートバックフレーム15のエッジの丸め加工、突起の潰し加工等は不要となり、工数を削減できる。なお、背面カバー部30は樹脂材料の成形体であり、法規によって規定されている要件を満たすように背面カバー部30の表面形状を成形することは容易である。そして、シートバックボード21は、カバー部材20と縫合されることによってシートバック3に固定されるので、シートバックボード21を固定するためにワイヤ、ブラケット等をシートバックフレーム15に設ける必要がなくなり、シートの部品点数を削減でき、また、シートの軽量化も可能となる。
【0025】
底面カバー部31は、撓められることによって、シートバック3の下端部を経てシートクッション2の底面に引き込まれている。底面カバー部31には、シートクッション2の底面に沿ってシート前方に延びる帯片34が縫合されており、帯片34の先端部には、樹脂材料からなる略J字状のフック35が縫合されている。フック35は、シートクッションフレーム10に設けられたシートスプリング13に係止されており、底面カバー部31は、シートクッション2の底面を覆ってシートクッション2に留められている。
【0026】
シートバック3の下端部及びシートクッション2の底面が底面カバー部31によって覆われ、底面カバー部31が可撓な板部材22の一部として背面カバー部30と一体に形成されていることから、シートの部品点数及び工数を削減でき、シートの見栄えも向上できる。
【0027】
本例では、シートバックボード21は、板部材22の表面全体に接合された表皮材23と、背面カバー部30にポケットを形成するポケット布24とをさらに備える。
【0028】
表皮材23は、皮革、織布、不織布等から適宜選択されるが、好ましくはカバー部材20に用いられる表皮材と同じ表皮材である。これにより、シートの見栄えを一層向上できる。表皮材23は、例えば板部材22に接着され、又は板部材22の表面の樹脂を溶かして板部材22に溶着される。溶着によれば、板部材22の熱成形において板部材22と表皮材23との接合も併せて行うことが可能である。なお、シートの見栄えを向上させる観点では、表皮材23に替えて、板部材22の表面にシボ加工等の表面加工が施されてもよい。
【0029】
ポケット布24は、背面カバー部30の凹陥部33の領域内に配置されてもよいが、本例では凹陥部33をシート幅方向に跨いで背面カバー部30のシート幅方向一方側の縁部から他方側の縁部に及んでおり、ポケット布24のシート幅方向両側の縁部は、カバー部材20と共に背面カバー部30の縫合部32に縫い付けられている。これにより、ポケット布24の両縁部の縫い付けと、カバー部材20と縫合部32との縫合とを一度に行うことができ、工数を削減できる。ポケット布24に用いられる材料は特に限定されず、例えば皮革、織布、不織布等の表皮材でもよく、ネット等の表皮材とは異なる材料でもよいが、シートの見栄えを向上させる観点では、好ましくはカバー部材20に用いられる表皮材と同じ表皮材である。
【0030】
図1から図3に示した例では、シートバックボード21の板部材22をシートクッション2に留めるための係止部が、板部材22とは別体のフック35によって構成されているが、図4及び図5に示すように、係止部は板部材22と一体に設けられてもよい。
【0031】
図4に示す例では、板部材22をシートクッション2に留めるための係止部が、板部材22の底面カバー部31に形成されたスリット36によって構成されている。シートクッションフレーム10に設けられたシートスプリング13には略U字状に湾曲したフック部37が設けられており、フック部37がシート後方側から前方側に向けてスリット36に挿し込まれることによって底面カバー部31がシートスプリング13に係止されている。
【0032】
また、図5に示す例では、板部材22をシートクッション2に留めるための係止部が、板部材22の底面カバー部31の端部に形成された階段状のフック部38によって構成されている。シートクッションフレーム10にはスリット39が設けられており、フック部38がスリット39に挿し込まれることによって底面カバー部31がシートクッションフレーム10に係止されている。
【0033】
板部材22はショア硬さが50より大きく、板部材22と一体に設けられた係止部は、板部材22をシートクッション2に留めるに足る十分な強度を有する。そして、係止部を板部材22と一体に設けることにより、シートの部品点数及び工数を一層削減できる。
【0034】
ここまで、板部材22の縫合部32はカバー部材20と縫合されるものとして説明したが、縫合部32は、カバー部材20と着脱可能に結合するスライドファスナー等の結合部材と縫合されてもよい。
【0035】
また、自動車等の車両に設置されるシート1の構成は、船舶や航空機といった車両以外の乗物のシートにも適用可能である。
【0036】
以上、説明したとおり、本明細書に開示されたシートバックボードは、樹脂材料からなり、ショア硬さが50より大きい可撓な板部材を備え、前記板部材は、シートバックの背面を覆う背面カバー部と、シートクッションの底面を覆う底面カバー部と、を有し、前記背面カバー部の縁部には、前記シートバックの前面及び側面を覆うカバー部材と縫合され、又は前記カバー部材と着脱可能に結合する結合部材が縫い合わされた縫合部が設けられており、前記底面カバー部には、前記シートクッションに係止される係止部が設けられている。
【0037】
また、本明細書に開示されたシートバックボードは、前記板部材のショア硬さが100以下である。
【0038】
また、本明細書に開示されたシートバックボードは、前記係止部が、前記板部材と一体に形成されている。
【0039】
また、本明細書に開示されたシートバックボードは、前記係止部が、前記シートクッションに設けられるスリットに挿し込まれるフック部である。
【0040】
また、本明細書に開示されたシートバックボードは、前記係止部が、前記シートクッションに設けられるフック部が挿し込まれるスリットである。
【0041】
また、本明細書に開示されたシートバックボードは、前記板部材の表面に接合されている表皮材を備える。
【0042】
また、本明細書に開示されたシートバックボードは、前記背面カバー部にポケットを形成するポケット布を備え、前記ポケット布は、前記背面カバー部のシート幅方向一方側の縁部から他方側の縁部に及んでおり、前記カバー部材又は前記結合部材と共に前記縫合部に縫い付けられている。
【0043】
また、本明細書に開示されたトリムカバーは、前記シートバックボードと、シートバックの前面及び側面を覆うカバー部材と、を備え、前記シートバックボードの前記背面カバー部に設けられている前記縫合部と、前記カバー部材とが、直接縫合され又は前記縫合部に縫合された前記結合部材を介して結合されている。
【0044】
また、本明細書に開示された乗物用シートは、前記トリムカバーによって被覆されたシートバックを備える。
【符号の説明】
【0045】
1 乗物用シート
2 シートクッション
3 シートバック
10 シートクッションフレーム
11 クッションパッド
12 トリムカバー
13 シートスプリング
15 シートバックフレーム
16 バックパッド
17 トリムカバー
18 シートスプリング
20 カバー部材
21 シートバックボード
22 板部材
23 表皮材
24 ポケット布
30 背面カバー部
31 底面カバー部
32 縫合部
33 凹陥部
34 帯片
35 フック
36 スリット(係止部)
37 フック部
38 フック部(係止部)
39 スリット
図1
図2
図3
図4
図5