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  • 特許-改良されたベーカリー組成物 図1A
  • 特許-改良されたベーカリー組成物 図1B
  • 特許-改良されたベーカリー組成物 図1C
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-03-25
(45)【発行日】2022-04-04
(54)【発明の名称】改良されたベーカリー組成物
(51)【国際特許分類】
   C12N 9/52 20060101AFI20220328BHJP
   A23L 29/00 20160101ALI20220328BHJP
   A21D 2/16 20060101ALI20220328BHJP
   A21D 2/26 20060101ALI20220328BHJP
   A21D 10/04 20060101ALI20220328BHJP
   A21D 13/00 20170101ALI20220328BHJP
【FI】
C12N9/52
A23L29/00
A21D2/16
A21D2/26
A21D10/04
A21D13/00
【請求項の数】 15
(21)【出願番号】P 2019501662
(86)(22)【出願日】2017-07-10
(65)【公表番号】
(43)【公表日】2019-07-25
(86)【国際出願番号】 EP2017067212
(87)【国際公開番号】W WO2018011118
(87)【国際公開日】2018-01-18
【審査請求日】2020-07-10
(31)【優先権主張番号】2016/5578
(32)【優先日】2016-07-11
(33)【優先権主張国・地域又は機関】BE
(73)【特許権者】
【識別番号】515283736
【氏名又は名称】ピュラトス・エヌブイ
【氏名又は名称原語表記】PURATOS NV
【住所又は居所原語表記】Industrialaan 25, B-1702 Groot-Bijgaarden, Belgium
(74)【代理人】
【識別番号】100108855
【弁理士】
【氏名又は名称】蔵田 昌俊
(74)【代理人】
【識別番号】100103034
【弁理士】
【氏名又は名称】野河 信久
(74)【代理人】
【識別番号】100153051
【弁理士】
【氏名又は名称】河野 直樹
(74)【代理人】
【識別番号】100179062
【弁理士】
【氏名又は名称】井上 正
(74)【代理人】
【識別番号】100199565
【弁理士】
【氏名又は名称】飯野 茂
(74)【代理人】
【識別番号】100162570
【弁理士】
【氏名又は名称】金子 早苗
(72)【発明者】
【氏名】デフェルテル、ブラム
(72)【発明者】
【氏名】ダーフリン、ティエリー
【審査官】小倉 梢
(56)【参考文献】
【文献】国際公開第03/084334(WO,A2)
【文献】International Journal of Food Science and Technology,2012年,Vol. 47,p. 854-860
【文献】Food Science & Nutrition,2016年02月,Vol. 4,p. 636-644
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
C12N 9/00 - 9/99
A23L 29/00 - 29/30
A21D 2/00 - 17/00
JSTPlus/JMEDPlus/JST7580(JDreamIII)
CAplus(STN)
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
- 少なくとも1種の第1の酵素であって、70℃より高い温度、好ましくは75℃より高い温度、より好ましくは80℃より高い温度で最適活性を有する好熱性セリンプロテアーゼである第1の酵素と、
- 1種以上の粉末形態のモノグリセリドであって、5以下のヨウ素価を有し、その少なくとも70%が200μm未満の粒径を有する、前記モノグリセリドと
を含む、組成物。
【請求項2】
前記第1の酵素が好熱性セリンプロテアーゼであり、最適温度でのプロテアーゼ活性と25℃でのプロテアーゼ活性との比が10より大きく、好ましくは15より大きい、請求項1に記載の組成物。
【請求項3】
前記第1の酵素が中性またはアルカリ性の好熱性セリンプロテアーゼ、好ましくはサーマス・アクアチクス(Thermus aquaticus)から単離された好ましくはTaqプロテアーゼ、好ましくはアクアリシンIまたはアクアリシンII、より好ましくはアクアリシンI、更により好ましくはサーマス・アクアチクス(Thermus aquaticus)LMG8924から単離されたアクアリシンIである、請求項1または2に記載の組成物。
【請求項4】
前記第1の酵素が、100~1200単位/小麦粉100kg、好ましくは200~900単位/小麦粉100kg、より好ましくは350~700単位/小麦粉100kgの量で存在する、請求項1~3の何れかに記載の組成物。
【請求項5】
前記モノグリセリドが2以下のヨウ素価を有し、前記モノグリセリドの少なくとも70%が160μm未満の粒径を有する、請求項1~4の何れかに記載の組成物。
【請求項6】
前記モノグリセリドが2以下のヨウ素価を有し、前記モノグリセリドの少なくとも70%が120μm未満の粒径を有する、請求項1~5の何れかに記載の組成物。
【請求項7】
ベーカリー用途における請求項1~6の何れかに記載の組成物の使用。
【請求項8】
パン改良剤における請求項7に記載の使用。
【請求項9】
ソフトなベーカリー製品および皮の硬いベーカリー製品、好ましくは、パン、ソフトロール、ドーナツ、バンズ、電子レンジ加熱可能なバンズ、デニッシュペストリー、クロワッサン、ハンバーガーロール、ピザおよびピタパン、ならびにケーキにおける請求項7または8に記載の使用。
【請求項10】
請求項1~6の何れかに記載の組成物を含む、パン改良剤。
【請求項11】
ベークド製品を調製する方法であって、
- 少なくとも1種の第1の酵素であって、70℃を超える温度、好ましくは80℃を超える温度で最適活性を有する好熱性セリンプロテアーゼである、前記第1の酵素と、
- 1種以上の粉末形態のモノグリセリドであって、5以下のヨウ素価を有し、その少なくとも70%が200μm未満の粒径を有する、前記モノグリセリドと
を生地またはバッターに焼成前に添加する工程を含む、方法。
【請求項12】
前記1種以上のモノグリセリドが2以下のヨウ素価を有し前記1種以上のモノグリセリドの少なくとも70%が、160μm未満、更により好ましくは120μm未満の粒径を有する、請求項11に記載の方法。
【請求項13】
前記ベークド製品が改良されたショートバイトを示し、そこで、70℃より高い温度、好ましくは80℃より高い温度で最適活性を有する好熱性セリンプロテアーゼである少なくとも1種の第1の酵素を用いて、および1種以上のモノグリセリドを用いて調製したベークド製品を破壊するのに必要な最大力が、前記第1の酵素および/または前記1種以上のモノグリセリドをいずれも使用せずに調製した参照ベークド製品と比較して少なくとも15%低下する、請求項11または12に記載の方法。
【請求項14】
生地レオロジー、クラム構造および得られるベーカリー製品の量に悪影響が認められない、請求項11~13の何れかに記載の方法。
【請求項15】
請求項1~6の何れかに記載の組成物を含むベークド製品、生地またはバッター。
【発明の詳細な説明】
【発明の分野】
【0001】
本発明は、ベーカリー製品のショートバイト(short bite)の改良に関する。
【発明の背景】
【0002】
ベーカリー製品を購入するとき、消費者は一連のパラメータ、例えば、外観、柔らかさ、湿り気または香りを考慮する。ベーカリー製品がどのように食べられ得るかも重要であり、例えば、ベーカリー製品は、それを徹底的に噛まなくても、容易に噛み切れなくてはならず、この特定の側面が、製品の新鮮さの特性であるとみなされるためである。消費者はまた、できる限り(ラベル表示された)添加物が少ないパンを購入することも好む。
【0003】
ベーカリー製品の特性は劣化の過程で変化する。特に、香りのプロファイルが変化し、製品は硬くなり、乾燥して、噛みにくくなり、結果的に、ベーカリー製品は、「新鮮でなくなった」とみなされる。
【0004】
ベーカリー製品のショートバイトは、一切れのベーカリー製品をかじるまたはちぎることの容易性として定義され得る。これは、試料を破壊するのに必要な力、および飲み込むことができる稠度まで試料を噛み砕く噛嚼回数に反映される。ある意味では、ショートバイトは、噛み応えと逆のものである。更に、ショートバイトは、柔らかさと全く異なる。実際に、パンの柔らかさは、ある程度変形するまで試料を圧縮するのに必要な力に反映される。柔らかさは、硬さと逆のものでもある。したがって、パンは、ショートバイトを有さないと柔らかく、逆の場合もまた同じであり得る。
【0005】
現在、ベーカリー製品のショートバイトを改良するために提案されたいくつかの方法がすでに存在する。EP0776604には、ショートバイトを有する電子レンジ加熱可能なサクサクしたロールパンを製造するための不飽和モノグリセリドの使用について記載されている。WO2009138447には、ベーカリー製品のショートバイトを改良するための中間熱安定性または熱安定性セリンまたはメタロプロテアーゼの使用について記載されている。
【0006】
中間熱安定性または熱安定性セリンまたはメタロプロテアーゼの使用により、ある程度ベーカリー製品のショートバイトが改良されるが、大量の酵素は他のベーカリー製品の特性、例えば、砕けやすさおよび弾力性を害する傾向があるため、ショートバイトのこの改良は、何らかの形で制限される。大量のモノグリセリドは、生地の弾力性の重大な低下を招き、したがってまたベーカリー製品をかなり害する。更にモノグリセリドは多量であるとベーカリー製品に金属味を与える傾向がある。
【0007】
したがって、ショートバイトを更に改良する新しい方法および製品が必要とされている。
【発明の概要】
【0008】
本発明者らは、ベーカリー用途における、および特にパン製造における、70℃より高い温度で最適活性を有する好熱性セリンプロテアーゼと十分な量のモノグリセリドとの組み合わせの使用が、ショートバイトに対して相乗効果があることを見出した。
【0009】
したがって、第1の側面において、本発明は、
- 少なくとも1種の第1の酵素であって、70℃より高い温度、好ましくは80℃より高い温度で最適活性を有する好熱性セリンプロテアーゼである第1の酵素と、
- 1種以上のモノグリセリドであって、5以下、好ましくは2以下のヨウ素価を有し、組成物が粉末形態である場合にはその少なくとも70%が、200μm未満、好ましくは160μm未満、より好ましくは120μm未満の粒径を有する、前記モノグリセリドと
を含む、組成物に関する。
【0010】
特定の態様において、ここで開示される組成物は、前記第1の酵素が、好熱性セリンプロテアーゼであり、そこで最適温度でのプロテアーゼ活性と25℃でのプロテアーゼ活性との比が10より大きく、好ましくは15より大きいことを可能にする。
【0011】
特定の態様において、ここで開示される組成物は、前記第1の酵素が、中性またはアルカリ性の好熱性セリンプロテアーゼであることを可能にする。
【0012】
特定の態様において、ここで開示される組成物は、前記第1の酵素が、好ましくはサーマス・アクアチクス(Thermus aquaticus)から単離されたTaqプロテアーゼ、好ましくはアクアリシンIまたはアクアリシンII、より好ましくはアクアリシンI、更により好ましくはサーマス・アクアチクス(Thermus aquaticus)LMG8924から単離されたアクアリシンIであることを可能にする。
【0013】
特定の態様において、ここで開示される組成物は、前記第1の酵素が、100~1200単位/小麦粉100kg、好ましくは200~900単位/小麦粉100kg、より好ましくは350~700単位/小麦粉100kgの量で存在することを可能にする。
【0014】
したがって、さらなる側面において、本発明は、ベーカリー用途におけるここで開示される組成物の使用に関する。
【0015】
特定の態様において、ここで開示される組成物は、パン改良剤において用いられる。
【0016】
特定の態様において、ここで開示される組成物は、ソフトなベーカリー製品および皮の硬い(crusty)ベーカリー製品、好ましくは、パン、ソフトロール、ドーナツ、バンズ、電子レンジ加熱可能なバンズ、デニッシュペストリー、クロワッサン、ハンバーガーロール、ピザおよびピタパン、ならびにケーキにおいて用いられる。
【0017】
したがって、さらなる側面において、本発明は、ここで開示される組成物を含むパン改良剤に関する。
【0018】
したがって、さらなる側面において、本発明は、ベークド製品を調製する方法であって、
- 少なくとも1種の第1の酵素であって、70℃より高い温度、好ましくは80℃より高い温度で最適活性を有する好熱性セリンプロテアーゼである第1の酵素と、
- 1種以上のモノグリセリドであって、特に、粉末形態で添加され、前記粉末の少なくとも70%が、200μm未満、好ましくは160μm未満、更により好ましくは120μm未満の大きさの粒子で作られており、5以下、好ましくは2以下のヨウ素価を有する、前記モノグリセリドと
を生地またはバッターに焼成前に添加する工程を含む、方法に関する。
【0019】
特定の態様において、ここで開示される方法は、前記ベークド製品が改良されたショートバイトを示し、好ましくは、そこで、70℃より高い温度、好ましくは80℃より高い温度で最適活性を有する好熱性セリンプロテアーゼである少なくとも1種の第1の酵素を用いて、および1種以上のモノグリセリドを用いて調製したベークド製品を破壊するのに必要な最大力が、前記第1の酵素および前記モノグリセリドをいずれも使用せずに調製した参照ベークド製品と比較して少なくとも15%低下することを可能にする。
【0020】
特定の態様において、ここで開示される方法は、生地レオロジー、クラム構造および得られるベーカリー製品の量に悪影響が認められないことを可能にする。
【0021】
したがって、さらなる側面において、本発明は、ここで開示される組成物を含む生地またはバッターから調製されるベークド製品に関する。
【図面の簡単な説明】
【0022】
図1A】テクスチャ分析器を用いたショートバイトの評価の様々な側面を示す図である。図1Aは、ピザテンシルリグ(ピンを有する2つのプローブ)を備えたテクスチャ分析器を示す写真である。
図1B】テクスチャ分析器を用いたショートバイトの評価の様々な側面を示す図である。図1Bは実際の測定セットアップを示す写真である。図1Bにおいて、バンズはピザテンシルリグに取り付けられ、上部プローブはバンズが破壊されるまで一定の速度で上昇させられる。
図1C】テクスチャ分析器を用いたショートバイトの評価の様々な側面を示す図である。図1Cは測定の代表的なグラフを示す写真である。図1Cにおいて、グラム(g)で表される必要な力は時間(秒)の関数で測定される。
【説明】
【0023】
本発明の製品、組成物、使用および方法を説明する前に、このような製品、組成物、使用および方法ならびに組み合わせが当然ながら変化し得るため、本発明が、記載の特定の製品、組成物、使用および方法または組み合わせに限定されないことを理解されるべきである。本発明の範囲が、添付の特許請求の範囲によってのみ限定されるため、ここで使用する専門用語は、限定的であると意図されるものではないことも理解されるべきである。
【0024】
ここで使用する単数形「1つの(a、an)」および「その(the)」は、文脈上他に明確な指示のない限り、単数と複数の両方の指示対象を含む。
【0025】
ここで使用する用語「含んでいる(comprising)」、「含む(comprises)」および「からなる(comprised of)」は、「含んでいる(including)」、「含む(includes)」または「含有している(containing)」、「含有する(contains)」と同義であり、包括的であるか、または制限がなく、追加の列挙されていない部材、要素または方法工程を排除しない。ここで使用する用語「含んでいる(comprising)」、「含む(comprises)」および「からなる(comprised of)」は、用語「からなる(consisting of)」、「構成する(consists)」および「からなる(consist of)」を含むことが理解される。
【0026】
端点による数値範囲の列挙は、各範囲内に包含されるすべての数および分数、ならびに列挙された端点を含む。
【0027】
ここで使用する用語「約(aboutまたはapproximately)」は、測定可能な値、例えば、パラメータ、量、時間幅などを指す場合、特定の値のまたはその値から±10%以下、好ましくは±5%以下、より好ましくは±1%以下、更により好ましくは±0.1%以下の変動が、開示される発明を実施するのに適当である限り、このような変動を包含することを意味する。修飾語「約(aboutまたはapproximately)」が言及する値は、それ自体具体的におよび好ましく開示されると理解されるべきである。
【0028】
「1種以上」または「少なくとも1種」、例えば、部材群の1種以上または少なくとも1種の部材は、さらなる例示によってそれ自体明確であり、該用語は、とりわけ、前記部材のいずれか1種、または前記部材のいずれか2種以上、例えば、前記部材の任意の3以上、4以上、5以上、6以上または7以上など、および前記部材のすべてまでの言及を包含する。
【0029】
本明細書で引用されるすべての参照は、その全体が参照によりここに援用される。特に、ここで具体的に参照されるすべての参照の教示は、参照により援用される。
【0030】
別段の定義のない限り、技術および化学用語を含む、本発明を開示するのに使用するすべての用語は、本発明が属する分野の当業者が通常理解する意味を有する。さらなる指針により、本発明の教示を良好に理解するために、用語の定義が含まれる。
【0031】
以下の節において、本発明の異なる側面および態様を、より詳細に定義する。このように定義される各側面および態様は、相反することが明示されない限り、任意の他の側面または複数の側面、および態様または複数の態様と組み合わせられてもよい。特に、好ましいまたは有利であるとして示された任意の特徴は、好ましいまたは有利であるとして示された任意の他の特徴または複数の特徴と組み合わせられてもよい。
【0032】
本明細書全体で「一つの態様(one embodiment)」または「一態様(an embodiment)」についての参照は、態様に関連して記載される特定の特徴、構造または特性が、本発明の少なくとも一つの態様に含まれることを意味する。したがって、本明細書全体の様々な場所での語句「一つの態様において」または「一態様において」の出現は、必ずしもすべてが同じ態様を指すわけではないが、同じものを指していてもよい。更に、1つ以上の態様において、特定の特徴、構造または特性は、本開示から当業者に明らかになるであろう、任意の好適な様式で組み合わせられてもよい。更に、当業者により理解されるように、ここで記載されるいくつかの態様が、他の態様に含まれる特徴のいくつかを含むが含まないものもあり、異なる態様の特徴の組み合わせは、本発明の範囲内であり、異なる態様を形成することを意図している。例えば、添付の特許請求の範囲において、特許請求される態様のいずれも任意の組み合わせで用いられ得る。
【0033】
本発明者らは、驚くべきことに、成分の新しい組み合わせ、特に好熱性セリンプロテアーゼと1種以上のモノグリセリドとの組み合わせを使用することにより、単独で使用した個々の成分の効果の相加に対して予想されるショートバイトと比較して、はるかに顕著なショートバイトの改良を得ることが可能であることを見出した。
【0034】
噛み応えおよび/または硬さと逆のものとして示される場合もあるショートバイトは、ベーカリー製品試料を破壊するのに必要な力、および/またはベーカリー製品試料を飲み込むことができる稠度までそれを噛み砕くのに必要な咀嚼回数を示すために用いられる。ショートバイトは、訓練を受けた味覚パネリストにより容易に測定でき、任意のショートバイトスケールを用いて合理的に定量化できる。このような技術は、食品産業で周知であり、一般に官能検査と称される。このような方法において、初期訓練期間は、試験される範囲の製品をパネリストに習熟させるように構成されている。この期間に、参照基準が提供されて、パネリストは測定されるべき製品特性間での違いを認識するように訓練される。第2の工程において、パネリストは、ショートバイトについて0~10のスケールで採点する必要があるいくつかの製品を受け取る。ショートバイトは、図1に示すようにテクスチャ分析器を用いて評価されてもよい。このような方法では、バンズをピザテンシルリグに取り付ける(ピンを有する2つのプローブ(図1A参照))。上部プローブを一定の速度で上昇させ、このようにしてバンズを破壊する(図1B参照)。グラム(g)で表される必要な力を、テクスチャ分析器で測定する。この方法全体で、必要な力は、バンズが破壊されるまで増大し、その後、力は低下する。この測定の代表的なグラフが図1Cに示されている。測定された最大力(Fmax)は、ショートバイトを評価するための共通のパラメータである。
【0035】
本発明者らは、驚くべきことに、十分な量の好熱性セリンプロテアーゼと十分な量のモノグリセリドとを生地に焼成前に同時に使用することで、ベークド製品のショートバイトの改良に対して予想外の相乗効果が示されることを見出した。特に、前記モノグリセリドは粉末形態で添加され、前記粉末の少なくとも70%は、200μm未満、好ましくは160μm未満、更により好ましくは120μm未満の大きさの粒子で作られており、前記モノグリセリドは、5以下、好ましくは2以下のヨウ素価を有する。
【0036】
実際に、好熱性セリンプロテアーゼとモノグリセリドとの組み合わせにより得られるショートバイトは、個々に得られる好熱性セリンプロテアーゼとモノグリセリドとの効果の合計より大きい。y量のモノグリセリドと組み合わせたx量の好熱性セリンプロテアーゼにより得られる効果は、x量の好熱性セリンプロテアーゼにより得られる効果とy量のモノグリセリドにより得られる効果との合計より大きい場合、相乗効果が存在する。
【0037】
したがって、第1の側面において、本発明は、
- 少なくとも1種の第1の酵素であって、好熱性セリンプロテアーゼである、前記第1の酵素と、
- 1種以上のモノグリセリドと
を含む、組成物に関する。特に、前記1種以上のモノグリセリドは、ヨウ素価5未満、好ましくは2.5未満、より好ましくは2以下になるように十分に水素化され、組成物が粉末形態である場合、1種以上のモノグリセリドの少なくとも70%は、200μm未満、好ましくは160μm未満、より好ましくは120μm未満の粒径を有する。
【0038】
特定の態様において、前記第1の酵素は、70℃より高い温度、好ましくは75℃より高い温度、より好ましくは80℃より高い温度で最適活性を有する好熱性セリンプロテアーゼである。
【0039】
ここで称される好熱性セリンプロテアーゼが、70℃より高い温度、好ましくは75℃より高い温度、より好ましくは80℃より高い温度で最適活性を有する場合、ここで称される相乗効果が特に存在することが更に判明した。
【0040】
ここで使用する用語「プロテアーゼ」は、好ましくは酵素エントリーEC3.4により定義されるポリペプチド鎖においてアミノ酸を一緒に連結するペプチド結合を加水分解する酵素(ペプチダーゼまたはプロテアーゼとも称される)を一般に指す。これらは、触媒残基によりいくつかのクラスに分類される。これらのクラスの中でも、セリンプロテアーゼ(またはセリンエンドペプチダーゼ)は、セリンが活性部位で求核アミノ酸として働く、タンパク質のペプチド結合を切断するプロテアーゼである。セリンプロテアーゼは、酵素エントリーEC3.4.21により定義される。セリンプロテアーゼは、トリプシン様、キモトリプシン様、トロンビン様、エラスターゼ様またはサブチリシン様として、それらの基質特異性に従って更に下位分類されてもよい。
【0041】
本発明の文脈において、プロテアーゼ活性は、基質としてアズリン架橋カゼイン(AZCL-カゼイン)を用いて測定される。プロテアーゼによる加水分解は、水溶性の染色されたフラグメントを生成し、これらの放出速度(例えば、590nmでの吸光度の増加)は酵素活性に直接関連し得る(Protazyme AK錠、Megazyme、アイルランド)。プロテアーゼ活性測定についてのさらなる詳細は実施例に示されている。プロテアーゼ活性は、当業者に公知のプロテアーゼ活性についての他のアッセイでも測定できる。これらの中には、基質としてカゼインを使用し、続いて放出されたアミノ酸をFolin&Ciocalteuフェノール試薬で検出する比色法がある。
【0042】
ここで使用する用語「好熱性」および特に「好熱性プロテアーゼ」は、高温で活性なプロテアーゼを指す。特に、好熱性プロテアーゼは、70℃より高い温度、好ましくは75℃より高い温度、より好ましくは80℃より高い温度で最適活性を有する。
【0043】
ここで使用する用語「モノグリセリド」は、エステル結合を介して脂肪酸に結合した1分子のグリセロールからなるグリセリドのクラスを一般に指す。モノグリセリドは、ベーカリー用途で用いられる多様な乳化剤の1種であり、これらの中には、モノグリセリド(またはモノグリセリドとジグリセリドとの混合物、食品添加物の国際番号システム(INS)によりE471または米国食品医薬品局により184.1505と称される)、モノグリセリド誘導体(例えば、コハク酸化、乳酸化またはアセチル化モノグリセリド、モノグリセリドのジアセチル酒石酸エステル(DATEM)、モノステアリン酸グリセロール(GMS)、プロピレングリコールモノエステル)、ソルビタン乳化剤(モノステアリン酸ソルビタン)、ポリソルベート、ステアロイル乳酸ナトリウム(SSL)、ポリグリセロールエステル、スクロースエステルおよびレシチンがある。
【0044】
特定の態様において、ここで開示される組成物は、前記第1の酵素が、好熱性セリンプロテアーゼであり、そこで最適温度でのプロテアーゼ活性と25℃でのプロテアーゼ活性との比が10より大きく、好ましくは15より大きいことを可能にする。前記比が10より大きいことを可能にすることによって、ここで使用する好熱性セリンプロテアーゼは、ショートバイトに対する改良効果が得られることを可能にする。
【0045】
特定の態様において、ここで開示される組成物は、前記第1の酵素が、天然に存在する真核または原核生物からの抽出により、合成によりまたは遺伝子工学により得られることを可能にする。特定の態様において、ここで開示される組成物は、前記第1の酵素が中性またはアルカリ性の好熱性セリンプロテアーゼであることを可能にする。真菌プロテアーゼは、高温に敏感であり、細菌中性およびアルカリ性のプロテアーゼは、より高い熱処理に耐性を持つ。
【0046】
特定の態様において、ここで開示される組成物は、前記第1の酵素が、好ましくはサーマス・アクアチクス(Thermus aquaticus)から単離されたTaqプロテアーゼ、好ましくはアクアリシンIまたはアクアリシンII、より好ましくはアクアリシンI、更により好ましくはサーマス・アクアチクス(Thermus aquaticus)LMG8924から単離されたアクアリシンIであることを可能にする。
【0047】
特定の態様において、ここで開示される組成物は、100~1200単位/小麦粉100kg、好ましくは200~900単位/小麦粉100kg、より好ましくは350~700単位/小麦粉100kgの量で存在することを可能にする。アクアリシンIは、100~1200単位/小麦粉100kg、好ましくは200~900単位/小麦粉100kg、より好ましくは350~700単位/小麦粉100kgで生地/バッターに有利には添加され、酵素活性は、ここで記載される方法を用いて得られる。
【0048】
ここで開示される組成物において、モノグリセリド(E471)は、任意の種類のモノグリセリドである。特に、ここで称される1種以上のモノグリセリドは、ヨウ素価5未満、好ましくは2.5未満、より好ましくは2以下になるように十分に水素化され、組成物が粉末形態である場合、モノグリセリドの少なくとも70%は、200μm未満、好ましくは160μm未満、より好ましくは120μm未満の粒径を有する。ここで称される相乗効果は、上に定義されるこれらのヨウ素価および粒径を有する、ここで称されるモノグリセリドとともに存在することが判明した。
【0049】
本発明の文脈において、ヨウ素価は、ここで記載されるWijs-Hoffmann-Greenの方法によるアッセイを用いて有利には測定される。
【0050】
本発明の文脈において、粒径は、ここで記載されるレーザー回析法により有利には測定される。
【0051】
モノグリセリドは、100~2000g/小麦粉100kg、好ましくは200~1500g/小麦粉100kg、より好ましくは400~1200g/小麦粉100kgの濃度で生地に有利には添加される。
【0052】
特定の態様において、組成物は、前記第1の酵素、好ましくは、アクアリシンI 0.29単位~1.87単位/モノグリセリドgを含む。
【0053】
特定の態様において、ここで開示される組成物は、パン改良剤、パティスリーミックスまたはパティスリープレミックス、好ましくはパン改良剤である。
【0054】
「パン改良剤」(「生地調整剤」、「生地改良剤」もしくは「改良剤」、または「小麦粉処理剤」とも称される)は、ベークド製品のテクスチャ、量、風味および鮮度を改良し、生地の機械加工性および安定性を改良するために、典型的には生地に焼成中に添加される。典型的には、パン改良剤は、1種以上の酵素(例えば、アミラーゼ、キシラナーゼ、ホスホリパーゼ、オキシダーゼ、リパーゼ、リポキシゲナーゼ、デヒドロゲナーゼおよびラッカーゼなど)、1種以上の酸化剤もしくは還元剤(例えば、アスコルビン酸、グルタチオン、システインなど)、1種以上の乳化剤(例えば、モノグリセリド誘導体(例えば、コハク酸化、乳酸化またはアセチル化モノグリセリド、モノグリセリドのジアセチル酒石酸エステル(DATEM)、モノステアリン酸グリセロール(GMS)、プロピレングリコールモノエステル)、ソルビタン乳化剤(モノステアリン酸ソルビタン)、ポリソルベート、ステアロイル乳酸ナトリウム(SSL)、ポリグリセロールエステル、スクロースエステルおよびレシチンなど)、1種以上の脂質材料(例えば、マーガリン、バター、油、ショートニングなど)、1種以上のビタミン(例えば、パントテン酸およびビタミンEなど)、1種以上のガム、および/または1種以上の繊維源(例えば、オート麦繊維など)を含むか、またはこれらからなる。パティスリーミックスは、典型的には、水、脂質(油、バター、マーガリン)および卵以外のパティスリー製品レシピの成分すべてを含む。パティスリープレミックスは、典型的には、小麦粉および砂糖の全部または一部が除去されたパティスリーミックスである。
【0055】
特定の態様において、ここで開示される組成物は、小麦粉と、少なくとも1種の第1の酵素であって、70℃より高い温度、好ましくは75℃より高い温度、より好ましくは80℃より高い温度で好ましくは最適活性を有する好熱性セリンプロテアーゼである、前記第1の酵素と、ここで称される1種以上のモノグリセリドとを含む生地またはバッターである。
【0056】
さらなる態様において、ここで開示される組成物は、1種以上の酵素(例えば、アミラーゼ、キシラナーゼ、ホスホリパーゼ、リパーゼ、オキシダーゼ、リポキシゲナーゼ、デヒドロゲナーゼおよびラッカーゼなど)、1種以上の酸化剤もしくは還元剤(例えば、アスコルビン酸、グルタチオン、システインなど)、1種以上の乳化剤(例えば、モノグリセリド誘導体(例えば、コハク酸化、乳酸化またはアセチル化モノグリセリド、モノグリセリドのジアセチル酒石酸エステル(DATEM)、モノステアリン酸グリセロール(GMS)、プロピレングリコールモノエステル)、ソルビタン乳化剤(モノステアリン酸ソルビタン)、ポリソルベート、ステアロイル乳酸ナトリウム(SSL)、ポリグリセロールエステル、スクロースエステルおよびレシチンなど)、1種以上の脂質材料(例えば、マーガリン、バター、油、ショートニングなど)、1種以上のビタミン(例えば、パントテン酸およびビタミンEなど)、1種以上のガム、および/または1種以上の繊維源(例えば、オート麦繊維など)を更に含んでいてもよい。
【0057】
さらなる態様において、ここで開示される組成物は、
- 少なくとも1種の第1の酵素であって、70℃より高い温度、好ましくは75℃より高い温度、より好ましくは80℃より高い温度で好ましくは最適活性を有する好熱性セリンプロテアーゼである、前記第1の酵素と、
- ここで称される1種以上のモノグリセリドと、
- 少なくとも1種の第2の酵素であって、リパーゼである、前記第2の酵素と
を含む。
【0058】
ここで使用する用語「リパーゼ」は、酵素エントリーEC3.1.1.3により定義されるトリアシルグリセロールリパーゼまたはトリアシルグリセロールアシルヒドロラーゼを一般に指す。リパーゼは、トリアシルグリセロールの加水分解を触媒して、遊離脂肪酸、ジアシルグリセロール、モノアシルグリセロールおよびグリセロールを生成する酵素としてここで定義される。組成物で用いられるリパーゼは、酵素副活性、例えば、ホスホリパーゼ活性などを含んでいてもよい。
【0059】
特定の態様において、ここで開示される組成物は、前記第2の酵素が、サーモマイセス・ラヌギノソス(Thermomyces lanuginosus)、リゾプス・オリゼ(Rhizopus oryzae)およびリゾムコール・ミエヘイ(Rhizomucor miehei)から得られるリパーゼから好ましくは選択される、酵素エントリーEC3.1.1.3により定義されるトリアシルグリセロールリパーゼまたはトリアシルグリセロールアシルヒドロラーゼであることを可能にする。
【0060】
更に、さらなる側面において、本発明は、ベーカリー用途におけるここで開示される組成物の使用に関する。本発明の文脈において、ベーカリー用途は、パンとパティスリー製品の両方に関連する用途を指す。特に、前記ベーカリー製品は、ソフトなベーカリー製品および/または皮の硬いベーカリー製品、好ましくは、パン、ソフトロール、ドーナツ、バンズ、電子レンジ加熱可能なバンズ、デニッシュペストリー、クロワッサン、ハンバーガーロール、ピザおよびピタパン、ならびにケーキである。
【0061】
特定の態様において、パン改良剤、パティスリーミックスまたはパティスリープレミックスにおけるここで開示される組成物の使用が提供される。
【0062】
したがって、ここで称されるように十分な量の1種以上の好熱性セリンプロテアーゼおよび十分な量の1種以上のモノグリセリドを生地に焼成前に添加する工程を含む、ベーカリー製品のショートバイトを改良するための本発明による組成物の使用を提供することが本発明の目的である。
【0063】
特定の態様において、ここで開示される組成物は、ベークド製品のショートバイトの改良のために用いられる。
【0064】
さらなる側面において、ベークド製品を調製する方法であって、
- 少なくとも1種の第1の酵素であって、好熱性セリンプロテアーゼである、前記第1の酵素と、
- 1種以上のモノグリセリドであって、5未満、好ましくは2未満のヨウ素価を有し、組成物が粉末形態である場合にはその少なくとも70%が、200μm未満、好ましくは160μm未満、より好ましくは120μm未満の粒径を有する、前記モノグリセリドと
を生地またはバッターに焼成前に添加する工程を含む、方法がここで開示される。
【0065】
特定の態様において、前記第1の酵素は、70℃より高い温度、好ましくは75℃より高い温度、好ましくは80℃より高い温度で最適活性を有する、好熱性セリンプロテアーゼである。
【0066】
本発明の文脈において、プロテアーゼ活性は、基質としてアズリン架橋カゼイン(AZCL-カゼイン)を用いて測定される。プロテアーゼによる加水分解は、水溶性の染色されたフラグメントを生成し、これらの放出速度(例えば、590nmでの吸光度の増加)は酵素活性に直接関連し得る(Protazyme AK錠、 Megazyme、アイルランド)。プロテアーゼ活性測定についてのさらなる詳細は実施例に示されている。プロテアーゼ活性は、当業者に公知のプロテアーゼ活性についての他のアッセイでも測定できる。これらの中には、基質としてカゼインを使用し、続いて放出されたアミノ酸をFolin&Ciocalteuフェノール試薬で検出する比色法がある。
【0067】
特定の態様において、ここで開示される方法は、前記第1の酵素が、好熱性セリンプロテアーゼであり、そこで最適温度でのプロテアーゼ活性と25℃でのプロテアーゼ活性との比が10より大きく、好ましくは15より大きいことを可能にする。前記比が10より大きいことを可能にすることによって、ここで使用する好熱性セリンプロテアーゼは、ショートバイトに対する改良効果が得られることを可能にする。
【0068】
特定の態様において、ここで開示される方法は、前記第1の酵素が、天然に存在する真核または原核生物からの抽出により、合成によりまたは遺伝子工学により得られることを可能にする。特定の態様において、ここで開示される組成物は、前記第1の酵素が中性またはアルカリ性の好熱性セリンプロテアーゼであることを可能にする。
【0069】
特定の態様において、ここで開示される方法は、前記第1の酵素が、好ましくはサーマス・アクアチクス(Thermus aquaticus)から単離されたTaqプロテアーゼ、好ましくはアクアリシンIまたはアクアリシンII、より好ましくはアクアリシンI、更により好ましくはサーマス・アクアチクス(Thermus aquaticus)LMG8924から単離されたアクアリシンIであることを可能にする。
【0070】
特定の態様において、ここで開示される方法において、前記第1の酵素、好ましくは、アクアリシンIは、100~1200単位/小麦粉100kg、好ましくは200~900単位/小麦粉100kg、より好ましくは350~700単位/小麦粉100kgの量で生地またはバッターに添加される。アクアリシンIは、100~1200単位/小麦粉100kg、好ましくは200~900単位/小麦粉100kg、より好ましくは350~700単位/小麦粉100kgで生地/バッターに有利には添加され、酵素活性は、ここで記載される方法を用いて得られる。
【0071】
ここで開示される方法の特定の態様において、適量の酵素およびモノグリセリドが、生地またはバッターにその調製中または成分の混合前に直接添加されてもよい。他の態様において、酵素およびモノグリセリドは、(パン)改良剤、パティスリーミックスまたはプレミックスの一部として、好ましくはパン改良剤の一部として添加されてもよい。特に、酵素およびモノグリセリドまたはパン改良剤は、発酵前に添加される。
【0072】
ここで開示される方法において、モノグリセリド(E471)は、任意の種類のモノグリセリドである。特に、前記モノグリセリドは、ヨウ素価5未満、好ましくは2.5未満、より好ましくは2以下になるように十分に水素化され、組成物が粉末形態である場合、モノグリセリドの少なくとも70%は、200μm未満、好ましくは160μm未満、より好ましくは120μm未満の粒径を有する。
【0073】
ここで開示される方法の特定の態様において、前記モノグリセリドは、粉末形態で添加され、前記粉末の少なくとも70%は、200μm未満、好ましくは160μm未満、更により好ましくは120μm未満の大きさの粒子で作られており、前記モノグリセリドは、5未満、好ましくは2.5未満、より好ましくは2以下のヨウ素価を有する
特定の態様において、ベークド製品を調製する方法であって、
- 少なくとも1種の第1の酵素であって、70℃より高い温度、好ましくは75℃より高い温度、より好ましくは80℃より高い温度で好ましくは最適活性を有する好熱性セリンプロテアーゼである、前記第1の酵素と、
- 1種以上のモノグリセリドであって、特に、5未満、好ましくは2未満のヨウ素価を有し、組成物が粉末形態である場合にはその少なくとも70%が、200μm未満、好ましくは160μm未満、より好ましくは120μm未満の粒径を有する、前記モノグリセリドと、
- 少なくとも1種の第2の酵素であって、リパーゼである、前記第2の酵素と
を生地またはバッターに焼成前に添加する工程を含む、方法がここで開示される。
【0074】
特定の態様において、ここで開示される方法は、前記ベークド製品が、改良されたショートバイトを示し、好ましくはそこで、70℃より高い温度、好ましくは75℃より高い温度、好ましくは80℃より高い温度で最適活性を有する好熱性セリンプロテアーゼである少なくとも1種の第1の酵素を用いて、およびここで称される少なくとも1種のモノグリセリドを用いて調製したベークド製品を破壊するのに必要な最大力が、前記第1の酵素またはここで称される少なくとも1種のモノグリセリドをいずれも使用せずに調製した参照ベークド製品と比較して少なくとも15%低下することを可能にする。特定の態様において、前記第1の酵素およびここで称される少なくとも1種のモノグリセリドを用いてベークド製品を破壊するのに必要な最大力は、前記第1の酵素またはここで称される少なくとも1種のモノグリセリドをいずれも使用せずに調製した参照ベークド製品と比較して少なくとも20%低下する。特定の態様において、前記第1の酵素およびここで称される前記1種以上のモノグリセリドを用いてベークド製品を破壊するのに必要な最大力は、前記第1の酵素、または少なくとも1種のモノグリセリド、特に5超のヨウ素価を有するか、または前記1種以上のモノグリセリドの70%未満が、200μmまたは160μm未満の粒径を有する少なくとも1種のモノグリセリドをいずれも使用せずに調製した参照ベークド製品と比較して少なくとも25%低下する。
【0075】
特定の態様において、ここで開示される方法は、前記ベークド製品が、改良されたショートバイトを示し、好ましくはそこで、70℃より高い温度、好ましくは75℃より高い温度、好ましくは80℃より高い温度で最適活性を有する好熱性セリンプロテアーゼである少なくとも1種の第1の酵素を用いて、およびここで称される少なくとも1種のモノグリセリドを用いて調製したベークド製品を破壊するのに必要な最大力が、前記第1の酵素またはここで称される前記少なくとも1種のモノグリセリドのいずれかを用いて調製した参照ベークド製品と比較して少なくとも10%低下することを可能にする。特定の態様において、前記第1の酵素およびここで称される前記少なくとも1種のモノグリセリドを用いてベークド製品を破壊するのに必要な最大力は、前記第1の酵素またはここで称される前記少なくとも1種のモノグリセリドのいずれかを用いて調製した参照ベークド製品と比較して少なくとも15%低下する。これは、前記第1の酵素とここで称される1種以上のモノグリセリドとの組み合わせにより、予想以上に改良されたショートバイトをもたらす相乗効果が得られることを示している。特定の態様において、ショートバイトは、焼成の翌日に測定される。
【0076】
特定の態様において、ここで開示される方法は、生地レオロジー、クラム構造および得られるベーカリー製品の量に悪影響が認められないことを可能にする。
【0077】
更に、さらなる側面において、本発明は、ここで開示される組成物を含む生地またはバッターから調製されるベークド製品に関する。
【0078】
本発明の文脈において、ベークド製品は、当技術分野で公知のベーカリーまたはパティスリー製品、例えば、パン、ソフトロール、ベーグル、ドーナツ、デニッシュペストリー、ハンバーガーロール、ピザ、ピタパン、チャパタ、スポンジケーキ、クリームケーキ、パウンドケーキ、マフィン、カップケーキ、蒸しケーキ、ワッフル、ブラウニー、ケーキドーナツ、イースト発酵ドーナツ、バケット、ロール、クラッカー、ビスケット、クッキー、パイ皮、ラスクおよび他のベークド製品からなる群から選択されるものなどである。より好ましくは、本発明は、パン、バケットおよびロールについて言及する。特に、前記ベークド製品は、ソフトなベーカリー製品および皮の硬いベーカリー製品、好ましくは、パン、ソフトロール、ドーナツ、バンズ、電子レンジ加熱可能なバンズ、デニッシュペストリー、クロワッサン、ハンバーガーロール、ピザおよびピタパン、ならびにケーキである。
【0079】
[実施例]
例1:方法
酵素活性の測定
プロテアーゼ活性を、アズリン架橋カゼイン(AZCL-カゼイン)上で測定する。カゼインを染色および架橋し、水中で水和するが水不溶性である材料を生成することにより調製する。プロテアーゼによる加水分解は、水溶性の染色されたフラグメントを生成し、これらの放出速度(590nmでの吸光度の増加)は酵素活性に直接関連し得る(Protazyme AK錠、Megazyme、アイルランド)。Protazyme AK錠を、100mM NaHPO.2HO中でpH7.0で60℃にて5分間インキュベートする。一定分量の酵素(1.0ml)を添加し、反応を正確に10分間続ける。リン酸三ナトリウムの添加(10ml、2%w/v、pH12.3)により反応を終了する。管を室温で約2分間放置し、内容物をろ過する。ろ過の吸光度を、基質ブランクに対して590nmで測定する。
【0080】
活性は、
mU(ミリ単位)/ml=(34.2*(Abs590酵素-Abs590ブランク)+0.6)/希釈剤
で表される。1単位は1000mUに相当する。
モノグリセリドのヨウ素価の測定
方法は、いくつかの変更を加えた公定法AOCS Cd1-25およびAOAC981.11に基づく。
【0081】
試料約1gを秤量し、脂質の融点を超える最大10℃で溶融する。四塩化炭素CCl4 15mlおよびジエチルエーテル15mlを添加する。
【0082】
ブランク試料を、試薬は用いるが試料は用いずに調製する。
【0083】
ウィイス溶液25.0mlをフラスコ内の試料に添加し、次いで振とうする。フラスコを、暗環境に1時間置く。その後、ヨウ化カリウム3gおよび水150mlを添加する。次いで、溶液を、連続的に振とうしながら、0.1Nチオ硫酸ナトリウム溶液で淡黄色になるまで滴定する。デンプン指示薬(可溶性デンプン)を添加し、青色が消失するまで滴定を続ける。
【0084】
g/生成物100gで表されるヨウ素価は、((B-T)/P)*1.269
(式中、
Bは、ブランクに対するチオ硫酸ナトリウムmlの量であり、
Tは、試料に対するチオ硫酸ナトリウムmlの量であり、
Pは、gでの試料の重量であり、
1.269は、ヨウ素の分子量/100である)
と等しい。
モノグリセリドの粒径の測定
粒径は、業者の推奨を用いてレーザー回析LS200(Beckman Coulter)で測定する。
【0085】
例2:Multec Mono9402sfpおよびサーマス・アクアチクス(Thermus aquaticus)Taq1プロテアーゼで調製されるソフトバンズ
ソフトバンズを、表1の生地組成物を用いて調製した。使用したプロテアーゼおよびモノグリセリドは以下のものであった:
Multec Mono9402sfp:食用植物油製の蒸留モノグリセリド;ヨウ素価(l2として)0~2g/100g;粒径:70~100%<150μm(Puratos NV、ベルギー)
TaProt:WO2009138447A1に記載のサーマス・アクアチクス(Thermus aquaticus)Taq1プロテアーゼ(アクアリシンI)。酵素は、80℃の最適温度活性を有する。
【0086】
【表1】
【0087】
成分をスパイラルミキサーDiosnaタイプ(SP24)中で低速で2分および高速で6分混合する。最終生地温度は27℃である。5分間バルク発酵させた後、生地1500gを丸め、ベーカリー温度(25℃)および湿度(50~55%)で10分間発酵させる。Eberhardt成形機(moulder)を用いて50gの生地片にする。これらの生地片を、Koma発酵器内で35℃で95%の相対湿度で85分間発酵させる。次いで、バンズを、Miwe Condoデッキオーブン内でスチームなしで250℃にて9分間焼成する。当業者には、同じ最終結果が、他の業者の装置を用いて得ることができることが明らかである。
【0088】
バンズのショートバイトを、20mm/秒の速度で用いられるピザテンシルリグを備えたTA-XT2(商標)テクスチャ分析器で評価した。これは、力(グラム(g)で表されるバンズを破壊するのに必要な最大力)の測定を可能にする。因子、例えば、小麦粉のバッチ、周囲温度および湿度、ならびに焼成から試験までの時間は、前記パラメータに影響を与える可能性があるため、測定は、並行して焼成し試験した同じ成分を使用した参照と比較される。各試験で10個のバンズを評価した。測定値の標準偏差(異常値の除去後)は21であった。信頼区間を、5%のα-リスク値および5と等しい自由度の数を用いて得られるスチューデントの法則の係数(Student‘s law coefficient)で標準偏差を乗じることにより計算した。信頼区間は55であった。
【0089】
95%の信頼区間を考慮して、2つの成分の同時使用の効果が、個々に得られた成分の効果の合計より大きい場合、2つの成分は相乗的に作用する。言い換えれば、(xgの成分A+ygの成分B)の効果が、xgの成分Aの効果とygの成分Bの効果との合計より大きい場合、相乗効果が存在する。
【0090】
TA-XT2(商標)テクスチャ分析器でのショートバイト測定結果を表2に列挙する。
【0091】
【表2】
【0092】
結果は、好熱性セリンプロテアーゼとモノグリセリドとを組み合わせた場合に得られる力の実際の低下が、信頼区間の理論値の下限よりも低いことを示し(相加効果)、ショートバイトに対する相乗効果を示している。
【0093】
また、バンズのショートバイトを、訓練されたベーカリー専門家パネリストにより評価した。彼らは、0を最低(噛み応えがある)および10を最高(サクサクする(short))とする0~10点のラインスケールで参照に従って製品にマークを付けることが求められた。知覚的ショートバイト測定値の標準偏差は、0.2である。信頼区間を、5%のα-リスク値および5と等しい自由度の数を用いるスチューデントの法則の係数で標準偏差を乗じることにより計算した。信頼区間は0.64であった。
【0094】
結果を表3に列挙する。
【0095】
【表3】
【0096】
結果は、好熱性プロテアーゼとモノグリセリドとを組み合わせた場合に得られるショートバイトの実際の増加が、信頼区間の理論値の上限より高いことを示し(相加効果)、ショートバイトに対する相乗効果を示している。
【0097】
例3:Multec Mono9602mspおよびサーマス・アクアチクス(Thermus aquaticus)Taq1プロテアーゼで調製されるソフトバンズ
ソフトバンズを、表4に列挙した酵素の組み合わせを用いて例2のレシピおよび方法に従って調製した。使用した成分は以下の通りであった:
Multec Mono9602msp:食用植物油製の蒸留モノグリセリド;ヨウ素価(l2として)0~2g/100g;粒径:70~100%<100μm(Puratos NV、ベルギー)
例1と同様のTaProt。
【0098】
【表4】
【0099】
バンズのショートバイトを例1と同様の方法で評価した。
【0100】
結果を表5(テクスチャ分析)および表6(知覚分析)に示す。
【0101】
【表5】
【0102】
【表6】
【0103】
好熱性セリンプロテアーゼとモノグリセリドとの組み合わせの相乗効果が認められる。
【0104】
例4:Dimodan PH200およびサーマス・アクアチクス(Thermus aquaticus)Taq1プロテアーゼで調製されるソフトバンズ(比較例)
ソフトバンズを、表7に列挙した成分の組み合わせを用いて例2のレシピおよび方法に従って調製した。使用した成分は以下の通りであった:
Dimodan PH200:菜種油ベースの蒸留モノグリセリド;ヨウ素価(l2として)約15g/100g:粒径90%<200μm、70%<150μm(DuPont Danisco)
例1と同様のTaProt。
【0105】
【表7】
【0106】
バンズのショートバイトを例1と同様の方法で評価した。
【0107】
テクスチャ分析の結果を表8に示す。
【0108】
【表8】
【0109】
結果は、好熱性セリンプロテアーゼとDimodan PH200モノグリセリド(l2価 約15g/100g)との組み合わせで得られる力の実際の低下が、信頼区間の理論値内に含有され(相加効果)、特に、実際の低下が、この信頼区間の下限を上回ることを示している。これは、このモノグリセリド調製物と好熱性プロテアーゼとの組み合わせではショートバイトに対する相乗効果がないことを明確に示している。
【0110】
例5:Multec mono MM9202spwおよびサーマス・アクアチクス(Thermus aquaticus)Taq1プロテアーゼで調製されるソフトバンズ(比較例)
ソフトバンズを、表9に列挙した成分の組み合わせを用いて例2のレシピおよび方法に従って調製した。使用した成分は以下の通りであった:
Multec mono MM9202spw:植物油ベースの蒸留モノグリセリド;ヨウ素価(l2として)0~2g/100g;粒径:30%<200μm、19%<150μm(Puratos、ベルギー)
例1と同様のTaProt。
【0111】
【表9】
【0112】
バンズのショートバイトを例1と同様の方法で評価した。
【0113】
テクスチャ分析の結果を表10に示す。
【0114】
【表10】
【0115】
結果は、好熱性セリンプロテアーゼとMultec mono MM9202spwモノグリセリド(粒径:30%<200μm)との組み合わせで得られる力の実際の低下が、信頼区間の理論値内に含有され(相加効果)、特に、実際の低下が、この信頼区間の下限を上回ることを示している。これは、このモノグリセリド調製物と好熱性プロテアーゼとの組み合わせではショートバイトに対する相乗効果がないことを明確に示している。
【0116】
例6:Dimodan PH110およびサーマス・アクアチクス(Thermus aquaticus)Taq1プロテアーゼで調製されるソフトバンズ(比較例)
ソフトバンズを、表11に列挙した成分の組み合わせを用いて例2のレシピおよび方法に従って調製した。使用した成分は以下の通りであった:
Dimodan PH110:ヤシ油ベースの蒸留モノグリセリド;ヨウ素価(l2として)約30および40g/100g:粒径52%<200μm、40%<150μm(DuPont Danisco)
例1と同様のTaProt。
【0117】
【表11】
【0118】
バンズのショートバイトを例1と同様の方法で評価した。
【0119】
テクスチャ分析の結果を表12に示す。
【0120】
【表12】
【0121】
結果は、好熱性セリンプロテアーゼとDimodan PH110モノグリセリドとの組み合わせで得られる力の実際の低下が、信頼区間の理論値内に含有され(相加効果)、特に、実際の低下が、この信頼区間の下限を上回ることを示している。これは、このモノグリセリド調製物と好熱性プロテアーゼとの組み合わせではショートバイトに対する相乗効果がないことを明確に示している。
以下に、出願当初の特許請求の範囲に記載された発明を付記する。
[1] - 少なくとも1種の第1の酵素であって、70℃より高い温度、好ましくは75℃より高い温度、より好ましくは80℃より高い温度で最適活性を有する好熱性セリンプロテアーゼである第1の酵素と、
- 1種以上のモノグリセリドであって、5以下のヨウ素価を有し、前記組成物が粉末形態である場合にはその少なくとも70%が、200μm未満の粒径を有する、前記モノグリセリドと
を含む、組成物。
[2] 前記第1の酵素が好熱性セリンプロテアーゼであり、最適温度でのプロテアーゼ活性と25℃でのプロテアーゼ活性との比が10より大きく、好ましくは15より大きい、[1]に記載の組成物。
[3] 前記第1の酵素が中性またはアルカリ性の好熱性セリンプロテアーゼ、好ましくはサーマス・アクアチクス(Thermus aquaticus)から単離された好ましくはTaqプロテアーゼ、好ましくはアクアリシンIまたはアクアリシンII、より好ましくはアクアリシンI、更により好ましくはサーマス・アクアチクス(Thermus aquaticus)LMG8924から単離されたアクアリシンIである、[1]または[2]に記載の組成物。
[4] 前記第1の酵素が、100~1200単位/小麦粉100kg、好ましくは200~900単位/小麦粉100kg、より好ましくは350~700単位/小麦粉100kgの量で存在する、[1]~[3]の何れかに記載の組成物。
[5] 前記モノグリセリドが2以下のヨウ素価を有する、[1]~[4]の何れかに記載の組成物。
[6] 前記組成物が粉末形態であり、前記モノグリセリドの少なくとも70%が、160μm未満、より好ましくは120μm未満の粒径を有する、[1]~[5]の何れかに記載の組成物。
[7] ベーカリー用途における[1]~[6]の何れかに記載の組成物の使用。
[8] パン改良剤における[7]に記載の使用。
[9] ソフトなベーカリー製品および皮の硬いベーカリー製品、好ましくは、パン、ソフトロール、ドーナツ、バンズ、電子レンジ加熱可能なバンズ、デニッシュペストリー、クロワッサン、ハンバーガーロール、ピザおよびピタパン、ならびにケーキにおける[7]または[8]に記載の使用。
[10] [1]~[6]の何れかに記載の組成物を含む、パン改良剤。
[11] ベークド製品を調製する方法であって、
- 少なくとも1種の第1の酵素であって、70℃を超える温度、好ましくは80℃を超える温度で最適活性を有する好熱性セリンプロテアーゼである、前記第1の酵素と、
- 1種以上のモノグリセリドであって、5以下のヨウ素価を有し、粉末形態で添加される場合にはその少なくとも70%が、200μm未満の粒径を有する、前記モノグリセリドと
を生地またはバッターに焼成前に添加する工程を含む、方法。
[12] 前記モノグリセリドが、粉末形態で添加され、前記粉末の少なくとも70%が、160μm未満、更により好ましくは120μm未満の大きさの粒子で作られている、[11]に記載の方法。
[13] 前記ベークド製品が改良されたショートバイトを示し、そこで、70℃より高い温度、好ましくは80℃より高い温度で最適活性を有する好熱性セリンプロテアーゼである少なくとも1種の第1の酵素を用いて、および1種以上のモノグリセリドを用いて調製したベークド製品を破壊するのに必要な最大力が、前記第1の酵素および/または前記1種以上のモノグリセリドをいずれも使用せずに調製した参照ベークド製品と比較して少なくとも15%低下する、[11]または[12]に記載の方法。
[14] 生地レオロジー、クラム構造および得られるベーカリー製品の量に悪影響が認められない、[11]~[13]の何れかに記載の方法。
[15] [1]~[6]の何れかに記載の組成物を含む生地またはバッターから調製されるベークド製品。
図1A
図1B
図1C