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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-03-25
(45)【発行日】2022-04-04
(54)【発明の名称】温熱治療器およびその制御方法
(51)【国際特許分類】
   A61H 15/00 20060101AFI20220328BHJP
   A61H 15/02 20060101ALI20220328BHJP
   A61H 7/00 20060101ALI20220328BHJP
   A61F 7/00 20060101ALN20220328BHJP
【FI】
A61H15/00 340B
A61H15/02 A
A61H7/00 323L
A61F7/00 320Z
【請求項の数】 9
(21)【出願番号】P 2019554793
(86)(22)【出願日】2018-01-12
(65)【公表番号】
(43)【公表日】2020-04-30
(86)【国際出願番号】 KR2018000606
(87)【国際公開番号】W WO2018186565
(87)【国際公開日】2018-10-11
【審査請求日】2019-10-21
(31)【優先権主張番号】10-2017-0045132
(32)【優先日】2017-04-07
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
(73)【特許権者】
【識別番号】510059929
【氏名又は名称】セラジェム カンパニー、リミテッド
(74)【代理人】
【識別番号】110000523
【氏名又は名称】アクシス国際特許業務法人
(72)【発明者】
【氏名】トン・ミョン・イ
(72)【発明者】
【氏名】キ・ソン・キム
(72)【発明者】
【氏名】サン・チョル・ハン
(72)【発明者】
【氏名】チン・チョル・パク
【審査官】今関 雅子
(56)【参考文献】
【文献】韓国公開特許第10-2016-0083265(KR,A)
【文献】特開平05-031146(JP,A)
【文献】国際公開第02/069880(WO,A1)
【文献】特開2007-325712(JP,A)
【文献】特開平09-154905(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A61H 15/00-15/02
A61F 7/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
胴体、前記胴体の上部に位置する第1支持プレート、前記第1支持プレートの上部に位置する第2支持プレート、前記第1支持プレートの下部と結合され、前記胴体に対して上下方向に前記第1支持プレートを移動させる昇下降駆動部、および前記第2支持プレートに結合される陶磁部材を含む温熱陶磁モジュール;
前記温熱陶磁モジュールを水平に駆動する水平移送モータ;
前記第2支持プレートの下面に備えられて使用者の体圧を感知する重量感知センサ;
前記温熱陶磁モジュールのマッサージモードの設定および遂行を制御するものの、既設定された目標強度に基づいて前記陶磁部材によって使用者の身体部位別に同一圧力を提供するように、前記重量感知センサによって感知された使用者の体圧に応じて前記昇下降駆動部の駆動高さを制御する制御部;および
前記目標強度別前記昇下降駆動部の基準高さ情報が保存された保存部;を含み、
前記制御部は前記基準高さ情報に基づいて感知された体圧に応じて駆動高さ調整情報を算出して前記保存部に保存し、前記重量感知センサから感知された体圧に応じて前記駆動高さ調整情報を参照して前記昇下降駆動部の駆動高さを制御し、
前記制御部は前記重量感知センサが第1基準圧力以上を感知した後、一定の圧力変化なしに一定時間が経過したかを判断し、圧力が変化する場合、前記制御部は使用者がマッサージを受ける準備ができていない状態であると判断して経過した時間を初期化し、前記第1基準圧力以上であり、かつ圧力変化がない状態が一定時間持続する場合にのみ、前記温熱陶磁モジュールのマッサージモードを自動で開始するように制御する、温熱治療器。
【請求項2】
前記制御部は前記マッサージモードの遂行中に前記重量感知センサが第2基準圧力以下を感知した後、一定時間が経過したかを判断して一定時間が経過すれば、前記温熱陶磁モジュールのマッサージモードを自動で一時中止するように制御する、請求項1に記載の温熱治療器。
【請求項3】
前記制御部は前記マッサージモードの一時中止後、一定時間が経過したかを判断して一定時間が経過すれば、前記温熱陶磁モジュールのマッサージモードを自動で終了するように制御する、請求項2に記載の温熱治療器。
【請求項4】
使用者に対する体型、体重、およびマッサージモード設定情報を含む使用者別情報が保存された保存部をさらに含み、
前記制御部は前記温熱陶磁モジュールのマッサージモード終了時に現在のマッサージモードの設定情報を前記使用者別情報として前記保存部に保存する、請求項1に記載の温熱治療器。
【請求項5】
体圧分布および前記水平移送モータの電流変化量のうち少なくとも一つに対応する体型情報が保存された保存部をさらに含み、
前記制御部は使用者の身体部位別前記重量感知センサの感知結果による使用者の体圧分布および前記水平移送モータの位置別電流変化量のうち少なくとも一つにより、前記体型情報を参照して使用者の体型を判断する、請求項1に記載の温熱治療器。
【請求項6】
前記保存部は使用者に対する体型、体重、およびマッサージモード設定情報を含む使用者別情報が保存され、
前記制御部は前記判断された使用者の体型により前記使用者別情報を参照して使用者を認識し、前記認識された使用者のマッサージモード設定情報により前記温熱陶磁モジュールのマッサージモードを自動で設定する、請求項5に記載の温熱治療器。
【請求項7】
胴体、前記胴体の上部に位置する第1支持プレート、前記第1支持プレートの上部に位置する第2支持プレート、前記第2支持プレートの下部と結合され、前記胴体に対して上下方向に前記第1支持プレートを移動させる昇下降駆動部、および前記第2支持プレートに結合される陶磁部材を含む温熱陶磁モジュール、前記温熱陶磁モジュールを水平に駆動する水平移送モータ、前記第2支持プレートの下面に備えられて使用者の体圧を感知する重量感知センサおよび制御部を含む温熱治療器の制御方法において、
前記第2支持プレートの下面に備えられた重量感知センサを通じて使用者の体圧を感知する段階;
前記重量感知センサが第1基準圧力以上を感知した後、一定の圧力変化なしに一定時間が経過したかを前記制御部によって判断する第1判断段階;
圧力が変化する場合、前記制御部は使用者がマッサージを受ける準備ができていない状態であると判断して経過した時間を初期化する段階;
一定の圧力変化なしに一定時間が経過したかを判断して前記第1基準圧力以上であり、かつ圧力変化がない状態が一定時間持続する場合にのみ、前記制御部によって前記温熱陶磁モジュールのマッサージモードを自動で開始する段階;および
前記制御部によって、前記温熱陶磁モジュールのマッサージモードの遂行を制御するものの、前記保存部に保存された既設定された目標強度に基づいて前記陶磁部材によって使用者の身体部位別に同一圧力を提供するように、前記重量感知センサによって感知された使用者の体圧に応じて前記昇下降駆動部の駆動高さを制御する段階;を含み、
前記制御する段階は前記保存部に保存された前記目標強度別前記昇下降駆動部の基準高さ情報に基づいて感知された体圧に応じて駆動高さ調整情報を算出し、前記重量感知センサから感知された体圧に応じて前記駆動高さ調整情報を参照して前記昇下降駆動部の駆動高さを制御する、温熱治療器の制御方法。
【請求項8】
前記マッサージモードの遂行中に前記重量感知センサが第2基準圧力以下を感知した後、一定時間が経過したかを前記制御部によって判断する第2判断段階;
前記一定時間が経過すれば、前記制御部によって前記温熱陶磁モジュールのマッサージモードを自動で一時中止する段階;
前記マッサージモードの一時中止後、一定時間が経過したかを前記制御部によって判断する第3判断段階;および
前記一定時間が経過すれば、前記制御部によって前記温熱陶磁モジュールのマッサージモードを自動で終了する段階;をさらに含む、請求項7に記載の温熱治療器の制御方法。
【請求項9】
前記重量感知センサを通じての使用者の身体部位別体圧および前記水平移送モータの位置別電流変化のうち少なくとも一つを感知する段階;
前記制御部によって、体圧分布および前記温熱陶磁モジュールを水平に駆動する水平移送モータの電流変化量のうち少なくとも一つに対応する前記保存部に保存された体型情報を参照して、前記重量感知センサの感知結果による使用者の体圧分布および前記水平移送モータの位置別電流変化量のうち少なくとも一つにより、使用者の体型を判断する段階;
以前のマッサージモード終了時に使用者に対する体型、体重、およびマッサージモード設定情報を含む使用者別情報が事前に保存された場合、前記制御部によって、前記判断された使用者の体型により前記使用者別情報を参照して該当使用者を認識する段階;および
前記認識された使用者のマッサージモード設定情報により前記温熱陶磁モジュールのマッサージモードを前記制御部によって自動で設定する段階;をさらに含む、請求項7に記載の温熱治療器の制御方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は温熱治療器およびその制御方法に関し、特に、重量感知センサを利用してマッサージの目標強度を身体部位または使用者に応じて同一圧力で提供できる温熱治療器およびその制御方法に関する。
【背景技術】
【0002】
不適切な姿勢はもちろん、長時間コンピュータのモニターを見つめたり、スマートフォンを長時間の間使用するなど、一定の姿勢で長い間作業を継続する場合、頚椎部位の筋肉および神経組織で急性または慢性的な痛みが誘発される。このような痛み発生部位に温熱によるマッサージを通じて刺激を与えることによって、血液の循環を改善したり筋肉の痛みを解消するために温熱治療器が使われる。
【0003】
このような温熱治療器は、身体に接触する陶磁部材の昇下降高さによる圧力によってマッサージ強度が決定される。一例として、温熱治療器はマッサージ強度が大きいほど陶磁部材が上昇して大きな圧力を提供し、マッサージ強度が小さいほど陶磁部材が下降して小さい圧力を提供する。
【0004】
しかし、このような従来の温熱治療器は、設定されたマッサージ強度で陶磁部材の昇下降高さが一定であるため、使用者の体型により身体部位別に加えられる圧力が異なる。したがって、実際に使用者が感じるマッサージ強度は身体部位別に異なるので、厳密に同一強度のマッサージを提供することができない。
【0005】
さらに、同一に設定されたマッサージ強度であっても身体部位別に使用者が感じるマッサージ強度が異なるため、酷い場合、痛みを誘発したりマッサージ効果が低下する問題点がある。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
前記のような従来技術の問題点を解決するために、本発明の一実施例は特定のマッサージ強度で使用者別または身体部位別に同一圧力を提供できる、温熱治療器およびその制御方法を提供しようとする。
【0007】
また、本発明は使用者の体圧分布および体型によって使用者を認識することができ、マッサージの設定および動作を自動で制御できる温熱治療器およびその制御方法を提供しようとする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
前記のような課題を解決するための本発明の一側面によると、胴体、前記胴体の上部に位置する第1支持プレート、前記第1支持プレートの上部に位置する第2支持プレート、前記第1支持プレートの下部と結合され、前記胴体に対して上下方向に前記第1支持プレートを移動させる昇下降駆動部、および前記第2支持プレートに結合される陶磁部材を含む温熱陶磁モジュール;前記第2支持プレートの下面に備えられて使用者の体圧を感知する重量感知センサ;および前記温熱陶磁モジュールのマッサージモードの設定および遂行を制御するものの、既設定された目標強度に基づいて前記陶磁部材によって使用者に同一圧力を提供するように、前記重量感知センサによって感知された使用者の体圧に応じて前記昇下降駆動部の駆動高さを制御する制御部;を含む温熱治療器が提供される。
【0009】
一実施例において、前記温熱治療器は前記目標強度別前記昇下降駆動部の基準高さ情報が保存された保存部をさらに含み、前記制御部は前記基準高さ情報に基づいて感知された体圧に応じて駆動高さ調整情報を算出して前記保存部に保存し、前記重量感知センサから感知された体圧に応じて前記駆動高さ調整情報を参照して前記昇下降駆動部の駆動高さを制御することができる。
【0010】
一実施例において、前記制御部は前記重量感知センサが第1基準圧力以上を感知した後、一定の圧力変化なしに一定時間が経過したかを判断して一定時間が経過すれば、前記温熱陶磁モジュールのマッサージモードを自動で開始するように制御することができる。
【0011】
一実施例において、前記制御部は前記マッサージモードの遂行中に前記重量感知センサが第2基準圧力以下を感知した後、一定時間が経過したかを判断して一定時間が経過すれば、前記温熱陶磁モジュールのマッサージモードを自動で一時中止するように制御することができる。
【0012】
一実施例において、前記制御部は前記マッサージモードの一時中止後、一定時間が経過したかを判断して一定時間が経過すれば、前記温熱陶磁モジュールのマッサージモードを自動で終了するように制御することができる。
【0013】
一実施例において、前記温熱治療器は使用者に対する体型、体重、およびマッサージモード設定情報を含む使用者別情報が保存された保存部をさらに含み、前記制御部は前記温熱陶磁モジュールのマッサージモード終了時に現在のマッサージモードの設定情報を前記使用者別情報として前記保存部に保存することができる。
【0014】
一実施例において、前記温熱治療器は、前記温熱陶磁モジュールを水平に駆動する水平移送モータ;および体圧分布および前記水平移送モータの電流変化量のうち少なくとも一つに対応する体型情報が保存された保存部をさらに含み、前記制御部は使用者の身体部位別前記重量感知センサの感知結果による使用者の体圧分布および前記水平移送モータの位置別電流変化量のうち少なくとも一つにより、前記体型情報を参照して使用者の体型を判断することができる。
【0015】
一実施例において、前記保存部は使用者に対する体型、体重、およびマッサージモード設定情報を含む使用者別情報が保存され、前記制御部は前記判断された使用者の体型により前記使用者別情報を参照して使用者を認識し、前記認識された使用者のマッサージモード設定情報により前記温熱陶磁モジュールのマッサージモードを自動で設定することができる。
【0016】
本発明の他の側面によると、胴体、前記胴体の上部に位置する第1支持プレート、前記第1支持プレートの上部に位置する第2支持プレート、前記第2支持プレートの下部と結合され、前記胴体に対して上下方向に前記第1支持プレートを移動させる昇下降駆動部、および前記第2支持プレートに結合される陶磁部材を含む温熱陶磁モジュールのマッサージモードを設定する段階;前記第2支持プレートの下面に備えられた重量感知センサを通じて使用者の体圧を感知する段階;および前記温熱陶磁モジュールのマッサージモードの遂行を制御するものの、既設定された目標強度に基づいて前記陶磁部材によって使用者に同一圧力を提供するように、前記重量感知センサによって感知された使用者の体圧に応じて前記昇下降駆動部の駆動高さを制御する段階;を含む温熱治療器の制御方法が提供される。
【0017】
一実施例において、前記温熱治療器の制御方法は、前記目標強度別前記昇下降駆動部の基準高さ情報を準備する段階;をさらに含み、前記制御する段階は前記基準高さ情報に基づいて感知された体圧に応じて駆動高さ調整情報を算出し、前記重量感知センサから感知された体圧に応じて前記駆動高さ調整情報を参照して前記昇下降駆動部の駆動高さを制御することができる。
【0018】
一実施例において、前記温熱治療器の制御方法は、前記重量感知センサが第1基準圧力以上を感知した後、一定の圧力変化なしに一定時間が経過したかを判断する第1判断段階;前記一定時間が経過すれば、前記温熱陶磁モジュールのマッサージモードを自動で開始する段階;前記マッサージモードの遂行中に前記重量感知センサが第2基準圧力以下を感知した後、一定時間が経過したかを判断する第2判断段階;前記一定時間が経過すれば、前記温熱陶磁モジュールのマッサージモードを自動で一時中止する段階;前記マッサージモードの一時中止後、一定時間が経過したかを判断する第3判断段階;および前記一定時間が経過すれば、前記温熱陶磁モジュールのマッサージモードを自動で終了する段階;をさらに含むことができる。
【0019】
一実施例において、前記温熱治療器の制御方法は、体圧分布および前記温熱陶磁モジュールを水平に駆動する水平移送モータの電流変化量のうち少なくとも一つに対応する体型情報を準備する段階;使用者の身体部位別体圧および前記水平移送モータの位置別電流変化のうち少なくとも一つを感知する段階;前記重量感知センサの感知結果による使用者の体圧分布および前記水平移送モータの位置別電流変化量のうち少なくとも一つにより、前記体型情報を参照して使用者の体型を判断する段階;以前のマッサージモード終了時に使用者に対する体型、体重、およびマッサージモード設定情報を含む使用者別情報が事前に保存された場合、前記判断された使用者の体型により前記使用者別情報を参照して該当使用者を認識する段階;および前記認識された使用者のマッサージモード設定情報により前記温熱陶磁モジュールのマッサージモードを自動で設定する段階;をさらに含むことができる。
【発明の効果】
【0020】
本発明の一実施例に係る温熱治療器およびその制御方法は、使用者の体圧に応じて身体部位別に陶磁部材の昇下降高さを調整することによって、設定された目標強度で使用者の体型や体重にかかわらず身体部位別に同一強度でマッサージを提供してマッサージ効率を最大化することができる。
【0021】
また、本発明は使用者の体圧により使用者がマッサージの開始、一時中止および終了などのような使用者の意志を推定して自動で遂行することによって、使用者が別途に操作をすることなくマッサージモードを選択できるため、使用者の便宜性を向上させることができる。
【0022】
また、本発明は使用者の体圧分布および体型により使用者を認識し、使用者別情報を保存して特定の使用者を認識した場合、保存されたマッサージ動作設定を利用してマッサージ設定を自動で遂行することによって、使用者が別途に操作をすることなくマッサージ設定ができるため、使用者の便宜性をさらに向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【0023】
図1】本発明の実施例に係る温熱治療器の概略的な斜視図。
【0024】
図2図1の温熱陶磁モジュールの斜視図。
【0025】
図3図2の温熱陶磁モジュールで昇下降駆動部が支持プレートを上昇させた状態の正面図。
【0026】
図4図2の温熱陶磁モジュールで昇下降駆動部が支持プレートを下降させた状態の正面図。
【0027】
図5図2の温熱陶磁モジュールで第1支持プレートと第2支持プレートが分離された状態で下部から見た斜視図。
【0028】
図6図2の温熱陶磁モジュールで第1支持プレートと第2支持プレートが分離された状態で上部から見た斜視図。
【0029】
図7】本発明の実施例に係る温熱治療器を示したブロック図。
【0030】
図8図7の保存部の細部構成を示した図面。
【0031】
図9】本発明の実施例に係る温熱治療器の制御方法を示したフローチャート。
【0032】
図10図9のマッサージモード開始の一例を示したフローチャート。
【発明を実施するための形態】
【0033】
以下、添付した図面を参照して、本発明の実施例について本発明が属する技術分野で通常の知識を有する者が容易に実施できるように詳細に説明する。本発明は多様な異なる形態で具現され得、ここで説明する実施例に限定されない。図面で本発明を明確に説明するために説明と関係ない部分は省略したし、明細書全体を通じて同一または類似する構成要素については同じ参照符号を付した。
【0034】
以下では、図面を参照して本発明の実施例に係る温熱治療器をより詳細に説明する。図1は、本発明の実施例に係る温熱治療器の概略的な斜視図である。
【0035】
図1を参照すると、温熱治療器10は人の身体部位に温熱陶磁を使ってマッサージおよび温熱治療を遂行できる装置である。このような温熱治療器10は、上部胴体102、下部胴体104、および温熱陶磁モジュール200を含む。
【0036】
上部胴体102と下部胴体104は並んで配置され得る。以下、上部胴体102と下部胴体104が順次配置された方向を第1方向12とする。上部から見る時、第1方向12と垂直な方向を第2方向14とする。第1方向12および第2方向14に対していずれも垂直な方向を第3方向16とする。
【0037】
上部胴体102は内部に空いた空間を有する。上部胴体102の内部の空いた空間には温熱陶磁モジュール200が置かれ得る。上部胴体102の上面は人の上体が横になり得る面を有することができる。上部胴体102の上部面は人の背中の面積より大きく提供され得る。
【0038】
下部胴体104は上部胴体102からスライド方式で移動されて上部胴体102の上部に重なったり、上部胴体102と並んで配置され得る。
【0039】
温熱陶磁モジュール200は人の身体部位別にマッサージおよび温熱治療を遂行することができる。このような温熱陶磁モジュール200は、移送手段115および移送手段115を駆動する水平移送モータ110により上部胴体102内で第1方向12に沿って移動することができる。
【0040】
これによって、温熱陶磁モジュール200は上部胴体102の内部空間で移動することができるため、人の身体部位に温熱治療を遂行することができる。一例として、温熱陶磁モジュール200の上部に人が横になっている場合、温熱陶磁モジュール200は背中部位または頚椎部位に温熱治療を遂行することができる。
【0041】
図2図1の温熱陶磁モジュールの斜視図であり、図3図2の温熱陶磁モジュールで昇下降駆動部が支持プレートを上昇させた状態の正面図であり、図4図2の温熱陶磁モジュールで昇下降駆動部が支持プレートを下降させた状態の正面図であり、図5図2の温熱陶磁モジュールで第1支持プレートと第2支持プレートが分離された状態で下部から見た斜視図であり、図6図2の温熱陶磁モジュールで第1支持プレートと第2支持プレートが分離された状態で上部から見た斜視図である。
【0042】
図2図6を参照すると、温熱陶磁モジュール200は、胴体210、支持プレート220、昇下降駆動部230、陶磁部材240、重量感知センサ250、および陶磁駆動部材260を含む。
【0043】
胴体210は内部に空いた空間を含み、全体として六面体の形状を有することができる。このような胴体210は上部が開放された形状を有するが、これに限定されず、多様な形状を有することができる。
【0044】
胴体210には支持プレート220が上部に回転移動できるように支持プレート220と結合される胴体支持体211が形成され得る。
【0045】
胴体支持体211は胴体210の上部面に一対で備えられ、胴体210の内側方向に突出して形成され得る。一対の胴体支持体211は第2方向14に沿って離隔して位置することができる。このような胴体支持体211は後述する陶磁部材240の第1方向12の後端に位置することができる。
【0046】
支持プレート220は胴体210の第3方向16の上部に位置し、第1支持プレート220aおよび第2支持プレート220bを含む。ここで、第1支持プレート220aは第2支持プレート220bの下部に配置され、昇下降駆動部230に結合され、第2支持プレート220bは陶磁部材240が結合され得る。
【0047】
また、支持プレート220は胴体支持体211と結合される支持結合部221を有することができる。支持結合部221は支持プレート220が上部に移動時に回転軸として作用して支持プレート220を上部に移動させることができる。支持結合部221は一対で構成され、支持プレート220の第1方向12の後端に位置することができる。
【0048】
ここで、支持結合部221は第1支持プレート220aおよび第2支持プレート220bのそれぞれに備えられ得る。この時、第1支持プレート220aは昇下降駆動部230により上部に移動時に支持結合部221を回転軸として回動可能である。併せて、第2支持プレート220bは支持結合部221を回転軸として回動可能であるため第1支持プレート220aから分離離隔され得る。
【0049】
この時、第1支持プレート220aは第2支持プレート220bと対向する面の両側に、後述するような重量感知センサ250に対応する加圧部222が備えられ得る。
【0050】
また、第1支持プレート220aは中央部に突出部224が備えられ、第2支持プレート220bは突出部224に対応する位置に貫通口225が備えられ得る。ここで、突出部224は貫通口225に挿入され得る。この時、突出部224の中央には締結部材を挿入固定するためのねじホールが備えられ得る。
【0051】
これによって、突出部224が貫通口225に挿入された状態で締結部材(図示されず)が突出部224に挿入固定されることによって、第1支持プレート220aと第2支持プレート220bが固定され得る。
【0052】
昇下降駆動部230は、支持プレート220を胴体210に対して上下方向である第3方向16に移動させることができる。昇下降駆動部230は胴体210の内部空間に配置され、支持プレート220と結合され得る。
【0053】
一例として、昇下降駆動部230はギアを使って支持プレート220を第3方向16に移動させることができるが、これに限定されず、支持プレート220を上下に駆動させることができるシリンダー構造または多様な装置で具現され得る。
【0054】
陶磁部材240は人の身体部位に接触してマッサージおよび温熱治療を遂行することができる。このような陶磁部材240は支持プレート220に結合され、複数個の温熱陶磁241、242を含むことができる。
【0055】
複数個の温熱陶磁241、242は内部に発熱源を含んで発熱が可能なように提供され得る。ここで、発熱源は光と熱を発生し得るランプ、PTC(Positive Temperature coefficient)、伝導性熱線、電熱線などであり得るが、これに限定されず、熱または熱と光を発生し得る多様な公知の構成であり得る。
【0056】
複数個の温熱陶磁241、242は外面が屈曲した形態で提供され得る。一例として、複数個の温熱陶磁241、242は両側が球の形状を有し、中央部位は円筒状を有し、全体として亜鈴と類似する形状に形成され得るが、これに限定されず、外面が屈曲した多様な形状に形成されてもよい。
【0057】
複数個の温熱陶磁241、242は第1方向12に沿って前方に少なくとも一対の第1温熱陶磁241と後方に少なくとも一対の第2温熱陶磁242を含むことができる。第1温熱陶磁241および第2温熱陶磁242は第2方向14に沿って一定距離離隔してそれぞれ配置され得る。
【0058】
第1温熱陶磁241および第2温熱陶磁242は支持プレート220の上部に配置され、昇下降駆動部230が支持プレート220を第3方向16の上部に移動させることによって第3方向16の上部に移動することができる。
【0059】
また、第1温熱陶磁241は陶磁駆動部材260によって第3方向16の上部に移動することができる。すなわち、第1温熱陶磁241は支持プレート220の移動にかかわらず、陶磁駆動部材260で駆動のみ第3方向16の上部または下部に移動することができる。
【0060】
第2温熱陶磁242は陶磁支持部243に支持され得る。ここで、陶磁支持部243は第2温熱陶磁242の第3方向16の下部に位置して第2温熱陶磁242の両側面と結合され、第2温熱陶磁242の下部を支持することができる。
【0061】
重量感知センサ250は、第2支持プレート220bの下面の両側で第1支持プレート220aの加圧部222に対応する位置に備えられる。このような重量感知センサ250は陶磁部材240に負荷が加えられると、すなわち、陶磁部材240が使用者の身体に接触することによって圧力が加えられると、これから使用者の体圧を感知することができる。
【0062】
陶磁駆動部材260は第1温熱陶磁241を第3方向16を移動させつつ、第2方向14に移動させることができる。すなわち、陶磁駆動部材260は第2方向14と第3方向16がなす平面で斜線方向に一対の第1温熱陶磁241を移動させることができる。
【0063】
このように構成された本発明の実施例に係る温熱治療器10は、重量感知センサ250を利用して身体部位または使用者別に同一圧力でマッサージを提供することができる。すなわち、温熱治療器10はマッサージの目標強度で身体部位または使用者別に昇下降駆動部230の駆動高さを調整することによって、使用者が体感する圧力を同一に提供することができる。
【0064】
以下、図7および図8を参照して重量感知センサ250を利用した昇下降駆動部230の駆動高さを調整するための構成を説明する。図7は本発明の実施例に係る温熱治療器を示したブロック図であり、図8図7の保存部の細部構成を示した図面である。
【0065】
本発明の一実施例に係る温熱治療器10は、重量感知センサ250を利用して前述したような水平移送モータ110、温熱陶磁モジュール200に含まれた昇下降駆動部230、陶磁部材240を制御する制御部120および保存部130を含む。ここで、制御部120は保存部130から制御に必要な情報を検索したり、現在のマッサージモードの設定情報を保存部130に保存することができる。
【0066】
制御部120は温熱陶磁モジュール200のマッサージモードの設定および遂行を制御する。すなわち、制御部120は使用者の設定または後述するような使用者認識による自動設定により、水平移送モータ110を制御して温熱陶磁モジュール200を移動させつつ、昇下降駆動部230を制御して陶磁部材240によりマッサージを遂行する。
【0067】
この時、制御部120は既設定された目標強度に基づいて、重量感知センサ250により感知された使用者の体圧に応じて昇下降駆動部230の駆動高さを制御することができる。ここで、使用者の体型により身体部位別に体圧が異なるので、目標強度により昇下降駆動部230の駆動高さを一定に制御すれば、身体部位により使用者が体感する圧力は変わるので、本発明では制御部120が昇下降駆動部230の駆動高さを調節することによって身体部位別に使用者に同一圧力を提供することができる。
【0068】
このために、制御部120は一次的に設定された目標強度別に設定された昇下降駆動部230の基準高さ情報で、重量感知センサ250から感知された体圧に応じて駆動高さ調整情報を利用して昇下降駆動部230の駆動高さを制御することができる。ここで、基準高さ情報は目標強度に対応した昇下降駆動部230の駆動高さ情報であり、駆動高さ調整情報は特定の目標強度で後述するように、スキャンした使用者の体型に対応して体圧別にあらかじめ算出されたものであり得る。すなわち、制御部120は目標強度による駆動高さを使用者の体型による体圧別に調整して駆動高さ調整情報を算出することができる。
【0069】
一例として、目標強度による基準高さに基づいて、スキャンによって認識された使用者の体型に応じて頚椎、胸椎、および腰椎、薦椎に対する体圧別に駆動高さを加減することができる。この時、体圧が比較的高い胸椎および薦椎の部分に対して、昇下降駆動部230の駆動高さを低く調整して支持プレート220の下降により陶磁部材240も下降することによって、圧力を減少させて使用者が体感する圧力を減少させることができる。
【0070】
併せて、体圧が比較的低い頚椎および腰椎に対して、昇下降駆動部230の駆動高さを高く調整して支持プレート220の昇降により陶磁部材240も上昇することによって、圧力を増加させて使用者が体感する圧力を増加させることができる。
【0071】
このように、温熱治療器10は同一使用者の身体部位別に異なる体圧に応じて昇下降駆動部230の駆動高さを調整することによって、体型または体重にかかわらず陶磁部材240により身体に加えられる圧力を同一に制御することができ、したがって使用者は同一圧力でマッサージの提供を受けることができる。
【0072】
併せて、温熱治療器10は他の使用者の場合、特に、同じ体型を有するが、体重が異なる使用者に対しても異なる体圧に応じて昇下降駆動部230の駆動高さを調整することによって、同一圧力でマッサージを提供することができる。
【0073】
また、制御部120は重量感知センサ250の感知結果により、使用者がマッサージを受ける準備ができているかを判断して温熱陶磁モジュール200のマッサージモードを自動で開始するように制御することができる。
【0074】
一例として、制御部120は重量感知センサ250が第1基準圧力以上を感知した後、一定の圧力変化なしに一定時間が経過したかを判断して一定時間が経過すれば、使用者がマッサージを受けるために温熱治療器10に横になって待機すると判断することができる。
【0075】
この時、第1基準圧力以上であるものの圧力が変化する場合、制御部120は経過した時間を初期化することができる。一例として、使用者が温熱治療器10に横になって重量感知センサ250が第1基準圧力以上を感知しても、使用者がマッサージを受けるための姿勢を取るために動く場合には、マッサージを受ける準備ができていない状態であるので、制御部120は経過した時間を初期化することができる。すなわち、制御部120は第1基準圧力以上であり、かつ圧力変化がない状態である場合にのみ、一定時間が経過したかを判断することができる。
【0076】
その結果、制御部120は第1基準圧力以上であり、かつ圧力変化がない状態が一定時間持続する場合にのみ使用者がマッサージを受けるための準備が完了したと判断することができる。
【0077】
ここで、第1基準圧力は、温熱陶磁モジュール200のマッサージモードを開始する前に温熱陶磁モジュール200が上部胴体102内で一側に位置した状態で、使用者が上部胴体102に横になっていることが分かる程度の圧力であり得る。
【0078】
この時、制御部120は、温熱陶磁モジュール200のマッサージモードを自動で開始するように設定されたモードにより、水平移送モータ110、昇下降駆動部230および陶磁部材240を制御することができる。
【0079】
また、制御部120は、温熱陶磁モジュール200がマッサージモードの遂行中に重量感知センサ250の感知結果により、使用者がマッサージ中止を要求するかを判断して温熱陶磁モジュール200のマッサージモードを自動で一時中止するように制御することができる。
【0080】
一例として、制御部120は重量感知センサ250が第2基準圧力以下を感知した後、一定時間が経過すれば、使用者がマッサージを受けて温熱治療器10から起きたと判断することができる。
【0081】
ここで、第2基準圧力は、温熱陶磁モジュール200のマッサージモードの遂行中に温熱陶磁モジュール200が上部胴体102内で移動する状態で、使用者が上部胴体102から起きることが分かる程度の圧力であって、一例として、第1基準圧力より小さいか同じ値であり得る。しかし、第2基準圧力はこれに限定されず、第1基準圧力より大きい値でもよい。
【0082】
この時、制御部120は温熱陶磁モジュール200のマッサージモードを自動で一時中止するように、水平移送モータ110、昇下降駆動部230および陶磁部材240の制御を中止することができる。
【0083】
併せて、制御部120はマッサージが中止された身体部位を保存部130に保存することができる。すなわち、一時停止された位置で感知された体圧と位置に基づいて、スキャン時に認識された使用者の体型による体圧分布に対応する身体部位を判断して以前のマッサージ位置として保存することができる。
【0084】
この時、制御部120は一時停止後にマッサージを再遂行する場合、一時停止の前に保存された姿勢情報に基づいて一時停止された身体部位から持続的にマッサージを遂行するように、温熱陶磁モジュール200を制御することができる。すなわち、使用者がマッサージの遂行中に一時停止して温熱治療器10から離れたり起きてから再び横になる過程で姿勢が変更される場合、脊椎の位置が変更されることにより体圧分布が変更され得るため、以前に調整された駆動高さ調整情報によってマッサージを遂行すれば使用者が不便を感じる可能性がある。
【0085】
したがって、制御部120はマッサージの再遂行時に、身体部位を探索して該当身体部位からマッサージを再遂行するように温熱陶磁モジュール200を制御することができる。この時、温熱陶磁モジュール200が一時停止された身体部位に対応する体圧と同じ位置に移動することによって、以前と同じ状態でマッサージを再遂行することができる。
【0086】
また、制御部120は温熱陶磁モジュール200がマッサージモードの遂行を一時中止した状態で、一定時間が経過したかにより使用者がマッサージの終了を要求するかを判断して温熱陶磁モジュール200のマッサージモードを自動で終了するように制御することができる。
【0087】
一例として、制御部120はマッサージモードの一時中止後、一定時間が経過すれば、使用者が任意的にマッサージモードを終了することを望むと判断することができる。
【0088】
この時、制御部120は温熱陶磁モジュール200のマッサージモードを自動で終了するように、水平移送モータ110、昇下降駆動部230および陶磁部材240の制御を終了することができる。
【0089】
また、制御部120は温熱陶磁モジュール200のマッサージモードの終了時に、現在のマッサージモードの設定情報を該当使用者の情報として保存部130に保存することができる。この時、制御部120は保存部130に保存された使用者別情報132を、現在のマッサージモードの設定情報で更新するように制御することができる。ここで、現在のマッサージモードの設定情報は、最終使用モード情報、温度情報および強度情報を含むことができる。
【0090】
これによって、使用者がマッサージモードの開始、一時中止および終了のための別途の操作をする必要なく自動でマッサージが進行され得、以前のマッサージモードの情報を持続的に更新することができるため使用者の便宜性を向上させることができる。
【0091】
また、制御部120は重量感知センサ250の感知結果による使用者の体圧分布および水平移送モータ110の電流変化量のうち少なくとも一つにより、使用者の体型を判断することができる。ここで、マッサージ遂行中に温熱陶磁モジュール200が移動する過程で、使用者の脊椎の位置により使用者の身体から温熱陶磁モジュール200に付加される圧力が異なるため、制御部120は体圧の分布により脊椎の長さなどのような使用者の体型を判断することができる。
【0092】
また、水平移送モータ110の電流変化量は、温熱陶磁モジュール200に付加される圧力が高いほど電流が増加し、圧力が低いほど電流が減少するので、制御部120は水平移送モータ110の電流変化量によって使用者の脊椎の長さなどのような使用者の体型を判断することができる。
【0093】
この時、制御部120は使用者の身体部位別体圧分布および水平移送モータ110の電流変化量のうち少なくとも一つにより、体型情報を参照して使用者の体型を判断することができる。ここで、体型情報は身体部位別体圧分布および水平移送モータ110の電流変化量のうち少なくとも一つを標準脊椎情報により分類してあらかじめ算出されたものであり得る。
【0094】
また、制御部120は温熱治療器10の以前の使用時の使用者別情報132が保存された場合、判断された使用者の体型により現在の使用者を認識することができる。
【0095】
このような使用者の体型を判断することと使用者を認識する動作は、温熱陶磁モジュール200がマッサージモードを開始する場合、最初に遂行され得る。この時、使用者が温熱治療器10を最初に使用したか以前に使用者別情報132が保存されていない場合、使用者の体型を使用者別情報132に保存することができる。
【0096】
併せて、制御部120はマッサージモードの遂行前に使用者を認識した場合、保存部130の使用者別情報132を参照して該当使用者のマッサージモード設定情報により、温熱陶磁モジュール200のマッサージモードを自動で設定することができる。ここで、マッサージモード設定情報は温度、強度およびマッサージパターンを含むことができる。
【0097】
これによって、温熱治療器10は使用者が特別な操作をせずとも、マッサージ遂行前の人体のスキャンにより使用者を認識して既設定されたマッサージモードに自動で設定することによって、使用者の便宜性をさらに向上させることができる。
【0098】
保存部130は使用者別情報132、駆動高さ調整情報134、および体型情報136を保存することができる。
【0099】
使用者別情報132は該当使用者に対する体型、体重、およびマッサージモード設定情報を含むことができる。ここで、前記マッサージモード設定情報は最終使用モード情報、温度情報および強度情報を含むことができる。このような使用者別情報132は温熱治療器10を使う使用者に対する登録がなされた場合、温熱治療器10の使用後終了時ごとに更新され得る。
【0100】
駆動高さ調整情報134は前述した通り、昇下降駆動部230の基準高さ情報、および基準高さ情報に基づいて感知された体圧による駆動高さ調整情報を含むことができる。
【0101】
体型情報136は体圧分布および水平移送モータ110の電流変化量のうち少なくとも一つに対応する体型情報であり得る。ここで、体型情報は体圧分布および水平移送モータ110の電流変化量による脊椎の長さなどのような脊椎情報を標準脊椎情報により分類したものであり得る。
【0102】
以下、図9および図10を参照して本発明の温熱治療器の制御方法を説明する。図9は、本発明の実施例に係る温熱治療器の制御方法を示したフローチャートである。
【0103】
本発明の実施例に係る温熱治療器の制御方法300は、マッサージモードを設定する段階S301、重量感知センサ250の圧力を感知してマッサージモードを自動で開始する段階S302~S305、目標強度により圧力を一定に駆動する段階S306、マッサージモードを自動で一時中止または終了する段階S307~S312を含む。
【0104】
より詳細に説明すると、図9に図示された通り、まず、温熱陶磁モジュール200のマッサージモードを自動または手動で設定することができる(段階S301)。この時、使用者が最初に温熱治療器10を使う場合、または以前に使用者設定をしなかった場合には、使用者が直接マッサージモードを設定することができる。
【0105】
次いで、重量感知センサ250に付加される体圧を感知することができる(段階S302)。この時、陶磁部材240が使用者の身体に接触するにつれ圧力が加えられると、重量感知センサ250がこれを感知して使用者の体圧を感知することができる。
【0106】
次いで、感知された体圧が第1基準圧力以上であるかを判断して(段階S303)、第1基準圧力以下であれば、温熱治療器10上に使用者が存在しないものと判断して第1基準圧力以上になるまで待機する。
【0107】
段階S303の判断結果、感知された体圧が第1基準圧力以上と判断した場合、一定の圧力変化なしに一定時間が経過したかを判断して(段階S304)、感知された体圧が第1基準圧力以上である状態で一定時間が経過していない場合には、使用者がマッサージを受ける準備ができていないと判断して前記条件を満足するまで待機する。
【0108】
この時、第1基準圧力以上であるものの圧力が変化する場合、経過した時間を初期化することができる。一例として、使用者が温熱治療器10に横になって第1基準圧力以上が感知されても、使用者がマッサージを受けるための姿勢を取るために動く場合には、マッサージを受ける準備ができていない状態であるので、経過した時間を初期化することができる。すなわち、第1基準圧力以上であり、かつ圧力変化がない状態である場合にのみ一定時間が経過したかを判断することができる。
【0109】
段階S304の判断結果、体圧が第1基準圧力以上の状態で一定の圧力変化なしに一定時間が経過したと判断した場合、使用者がマッサージを受ける準備ができていると判断して温熱陶磁モジュール200のマッサージモードを開始することができる(段階S305)。
【0110】
ここで、第1基準圧力以上であり、かつ圧力が変化する場合、経過した時間が初期化されるので、第1基準圧力以上であり、かつ圧力変化がない状態が一定時間持続する場合にのみ使用者がマッサージを受けるための準備が完了したと判断することができる。
【0111】
この時、使用者設定が保存された場合には、図10を参照して後述するように使用者の人体をスキャンすることによって、設定された目標強度による駆動高さを調整することを遂行することができる。
【0112】
併せて、水平移送モータ110の駆動によって温熱陶磁モジュール200が上部胴体102内で水平移動しつつ、設定された目標強度により昇下降駆動部230により支持プレート220が昇下降することによって、陶磁部材240により使用者の身体をマッサージすることができる。
【0113】
このように温熱陶磁モジュール200のマッサージモード遂行中に、既設定された目標強度に基づいて重量感知センサ250により感知された使用者の体圧に応じて駆動高さ調整情報を利用して昇下降駆動部230の駆動高さを制御することによって、目標強度で圧力を一定に提供することができる(段階S306)。
【0114】
この時、人体のスキャン時に重量感知センサ250から感知された体圧に応じて算出された駆動高さ調整情報を参照して、身体の部位別に昇下降駆動部230の駆動高さを制御することができる。ここで、目標強度別昇下降駆動部230の基準高さ情報、および基準高さ情報に基づいて感知された体圧による駆動高さ調整情報134は、事前に保存部130に保存して準備することができる。
【0115】
このように、使用者の身体部位別に異なる体圧に応じて昇下降駆動部230の駆動高さを調整することによって、使用者は身体部位別に同一圧力でマッサージの提供を受けることができる。
【0116】
次いで、重量感知センサ250が第2基準圧力以下を感知するかを判断して(段階S307)、第2基準圧力以上を感知した場合、使用者が持続的にマッサージを受けようとすると判断して第2基準圧力以下を感知するまで以前のマッサージモードを持続的に遂行することができる。
【0117】
段階S307の判断結果、重量感知センサ250が第2基準圧力以下を感知した場合、一定時間が経過したかを判断して(段階S308)、感知された体圧が第2基準圧力以下である状態で一定時間が経過しなかった場合には、使用者が一時的に姿勢を変更しただけで持続的にマッサージを受けることを望むと判断して前記条件を満足するまで持続的にマッサージを遂行することができる。
【0118】
段階S308の判断結果、体圧が第2基準圧力以下である状態で一定時間が経過したと判断した場合、使用者がマッサージの任意中止または一時停止を要求すると判断してマッサージモードを自動で一時停止することができる(段階S309)。
【0119】
この時、使用者が温熱治療器10上でマッサージが中止された身体部位を保存部130に保存することができる。すなわち、一時停止された位置で感知された体圧に基づいて、スキャン時に認識された使用者の体型による体圧分布に対応する身体部位を判断して以前のマッサージ位置として保存することができる。
【0120】
次いで、一定時間が経過したかを判断して(段階S310、一定時間が経過しなかったと判断した場合、段階S302に復帰し、使用者が再びマッサージを受けるために温熱治療器10に横になったかを判断して、マッサージモードを再開するために段階S302~S309を繰り返し遂行することができる。
【0121】
この時、温熱治療器10は一時停止の前に保存された姿勢情報に基づいて一時停止された身体部位から持続的にマッサージを遂行することができる。すなわち、使用者がマッサージ遂行中に一時停止して、温熱治療器10から離れたり起きて再び横になる過程で姿勢が変更される場合、脊椎の位置が変更されることによって体圧分布が変更され得るため、以前に調整された駆動高さ調整情報によってマッサージを遂行すれば使用者が不便を感じる可能性がある。
【0122】
したがって、一時停止された身体部位を探索して該当身体部位からマッサージを再遂行することができる。この時、一時停止された身体部位に対応する体圧と同じ位置で温熱陶磁モジュール200が移動することによって、以前と同じ状態でマッサージを再遂行することができる。
【0123】
段階S310の判断結果、一定時間が経過したと判断した場合、使用者がマッサージをすべて終えたか中断によってマッサージモードを終了することを望むと判断して、温熱陶磁モジュール200のマッサージモードを終了することができる(段階S311)。
【0124】
次いで、マッサージモードの終了とともに現在のマッサージモードの設定情報を該当使用者情報として保存部130に保存することができる(段階S312)。ここで、現在のマッサージモードの設定情報は最終使用モード情報、温度情報および強度情報を含むことができる。この時、以前に使用者別情報132が保存された場合、マッサージモードの終了時ごとに現在のマッサージモードの設定情報で使用者別情報132を更新することができる。
【0125】
これによって、使用者がマッサージモードの開始、一時中止および終了のための別途の操作をする必要なく自動でマッサージが進行され得、以前のマッサージモードの情報を持続的に更新することができるため、使用者の便宜性を向上させることができる。
【0126】
図10を参照して、マッサージモードの自動設定を詳細に説明する。図10図9のマッサージモード開始の一例を示したフローチャートである。
【0127】
まず、人体スキャンを通じての体圧分布および水平移送モータ110の電流変化量のうち少なくとも一つを感知することができる(段階S401)。この時、水平移送モータ110が駆動して温熱陶磁モジュール200が上部胴体102内で水平移動しつつ、陶磁部材240が身体を加圧することによって、重量感知センサ250が使用者の体圧を感知したり、温熱陶磁モジュール200の水平移動を駆動中の水平移送モータ110の電流変化量を感知することができる。
【0128】
次いで、重量感知センサ250の感知結果による使用者の体圧分布および水平移送モータ110の位置別電流変化量のうち少なくとも一つにより、事前に準備された体型情報を参照して使用者の体型を判断し、判断された使用者の体型により使用者別情報132を参照して該当使用者を認識することができる(段階S402)。
【0129】
ここで、体圧分布および水平移送モータ110の電流変化量のうち少なくとも一つに対応する体型情報136は標準脊椎情報により分類して事前に保存部130に保存して準備することができる。
【0130】
この時、使用者が温熱治療器10を最初に使用したか以前に使用者別情報132が保存されていない場合、使用者の体型情報を使用者別情報132に保存することができる。併せて、この場合、後述するマッサージモード設定(段階S403)は省略され得る。
【0131】
次いで、認識された使用者のマッサージモード設定情報を参照して温熱陶磁モジュール200のマッサージモードを自動で設定することができる(段階S403)。このような自動設定は使用者別情報132が事前に保存された場合にのみ限定的に遂行され得る。
【0132】
これによって、温熱治療器10は使用者が特別な操作をせずとも、マッサージ遂行前の人体のスキャンにより使用者を認識して既設定されたマッサージモードで自動で設定することによって、使用者の便宜性をさらに向上させることができる。
【0133】
前記のような方法は、図7に図示されたような温熱治療器10の制御部120により具現され得、特に、このような段階を遂行するソフトウェアプログラムで具現され得、この場合、このようなプログラムはコンピュータ読み取り可能な記録媒体に保存されるか伝送媒体または通信網で搬送波と結合されたコンピュータデータ信号によって伝送され得る。
【0134】
この時、コンピュータ読み取り可能な記録媒体は、コンピュータシステムによって読み取り可能なデータが保存されるすべての種類の記録装置を含み、例えば、ROM、RAM、CD-ROM、DVD-ROM、DVD-RAM、磁気テープ、フロッピーディスク、ハードディスク、光データ保存装置などであり得る。
【0135】
以上、本発明の一実施例について説明したが、本発明の思想は本明細書に提示される実施例に制限されず、本発明の思想を理解する当業者は同一思想の範囲内で、構成要素の付加、変更、削除、追加などによって他の実施例を容易に提案できるであろうが、これも本発明の思想範囲に属すると言える。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10