(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-03-25
(45)【発行日】2022-04-04
(54)【発明の名称】自律送信のための方法及び装置
(51)【国際特許分類】
H04W 72/12 20090101AFI20220328BHJP
H04W 28/04 20090101ALI20220328BHJP
H04W 72/04 20090101ALI20220328BHJP
H04W 16/14 20090101ALI20220328BHJP
H04L 1/08 20060101ALI20220328BHJP
H04L 27/26 20060101ALI20220328BHJP
【FI】
H04W72/12 150
H04W28/04 110
H04W72/04 131
H04W16/14
H04L1/08
H04L27/26 100
(21)【出願番号】P 2020506239
(86)(22)【出願日】2018-08-03
(86)【国際出願番号】 KR2018008843
(87)【国際公開番号】W WO2019027285
(87)【国際公開日】2019-02-07
【審査請求日】2020-02-04
(32)【優先日】2017-08-04
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(32)【優先日】2017-09-28
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(73)【特許権者】
【識別番号】502032105
【氏名又は名称】エルジー エレクトロニクス インコーポレイティド
【氏名又は名称原語表記】LG ELECTRONICS INC.
【住所又は居所原語表記】128, Yeoui-daero, Yeongdeungpo-gu, 07336 Seoul,Republic of Korea
(74)【代理人】
【識別番号】100099759
【氏名又は名称】青木 篤
(74)【代理人】
【識別番号】100123582
【氏名又は名称】三橋 真二
(74)【代理人】
【識別番号】100165191
【氏名又は名称】河合 章
(74)【代理人】
【識別番号】100114018
【氏名又は名称】南山 知広
(74)【代理人】
【識別番号】100159259
【氏名又は名称】竹本 実
(72)【発明者】
【氏名】アン チュンクイ
(72)【発明者】
【氏名】ヤン ソクチョル
(72)【発明者】
【氏名】キム ソンウク
【審査官】三枝 保裕
(56)【参考文献】
【文献】国際公開第2017/015528(WO,A1)
【文献】Ericsson,SPS operation on sTTI[online],3GPP TSG RAN WG2 #98 R2-1705829,2017年05月12日,[検索日2021.02.24], インターネット<URL:https://www.3gpp.org/ftp/tsg_ran/WG2_RL2/TSGR2_98/Docs/R2-1705829.zip>, 2.3節
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H04B 7/24- 7/26
H04W 4/00-99/00
H04L 1/08
H04L 27/26
3GPP TSG RAN WG1-4
SA WG1-4
CT WG1、4
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
無線通信システムでのアップリンク送信を非免許帯域において動作する無線機器が実行する方法であって、
SPS(semi-persistent scheduling)ウィンドウ内でアップリンク送信を設定するためのSPS設定を基地局から受信するステップであって、前記SPS設定は、前記SPSウィンドウのSPSウィンドウ期間と前記SPSウィンドウ期間内の割り当てられ
たスロット
の個数を含む、ステップ
と、
前記SPSウィンドウ内で送信される少なくとも一つのPUSCH(physical uplink shared channel)に対する少なくとも一つのHARQ-ID(hybrid automatic request process identifier)を
任意(ランダム)に選択するステップと、
チャネルが前記SPSウィンドウの割り当てられた複数のスロット内でアイドルであることを確認するためにLBT(listen before talk)を実行するステップと、
前記チャネルがアイドルであることを確認した後に、前記SPSウィンドウの割り当てられた複数のスロットの少なくとも一つのスロット
で前記少なくとも一つのPUSCHを前記基地局へ送信するステップであって、前記少なくとも一つのPUSCHは前記少なくとも一つのHARQ-IDを含む、ステップとを含む、方法。
【請求項2】
前記少なくとも一つのPUSCHに対する前記少なくとも一つのHARQ-IDを
任意(ランダム)に選択するステップは、
前記SPSウィンドウ内で送信される複数のPUSCHに対する複数のHARQ-IDを
任意(ランダム)に選択するステップを含む、請求項
1に記載の方法。
【請求項3】
PUCSHのそれぞれは、対応するHARQ-IDを含む、請求項
2に記載の方法。
【請求項4】
PUSCHのそれぞれは、リダンダンシバージョン(redundancy version:RV)とニューデータ指示子(NDI)をさらに含む、請求項
3に記載の方法。
【請求項5】
プロセッサと、
前記プロセッサと動作的に結合したメモリを含む、装置であって、
前記メモリは、前記プロセッサにより実行された時、前記装置が、
SPS(semi-persistent scheduling)ウィンドウ内でアップリンク送信を設定するためのSPS設定を基地局から受信し、
前記SPS設定は、前記SPSウィンドウのSPSウィンドウ期間と前記SPSウィンドウ期間内
の割り当てられたスロット
の個数を含み、
前記SPSウィンドウ内で送信される少なくとも一つのPUSCH(physical uplink shared channel)に対する少なくとも一つのHARQ-ID(hybrid automatic request process identifier)を
任意(ランダム)に選択し、
チャネルが前記SPSウィンドウの割り当てられた複数のスロット内でアイドルであることを確認するためにLBT(listen before talk)を実行し、
前記チャネルがアイドルであることを確認した後に、前記SPSウィンドウの割り当てられた複数のスロットの少なくとも一つのスロットで前記少なくとも一つのPUSCHを前記基地局へ送信し、
前記少なくとも一つのPUSCHは前記少なくとも一つのHARQ-IDを含む、装置。
【請求項6】
前記少なくとも一つのPUSCHに対する前記少なくとも一つのHARQ-IDを
任意(ランダム)に選択することは、
前記SPSウィンドウ内で送信される複数のPUSCHに対する複数のHARQ-IDを
任意(ランダム)に選択することを含む、請求項
5に記載の装置。
【請求項7】
PUCSHのそれぞれは、対応するHARQ-IDを含む、請求項
6に記載の装置。
【請求項8】
PUSCHのそれぞれは、リダンダンシバージョン(redundancy version:RV)とニューデータ指示子(NDI)をさらに含む、請求項
7に記載の装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、無線通信に関し、より詳しくは、無線通信システムにおける自律送信のための方法及びこれを利用した装置に関する。
【背景技術】
【0002】
3GPP(3rd Generation Partnership Project)は、2015年9月開催されたワークショップで5G標準化に対する全般的な日程と概念を合意した。最上位Use-caseとして、eMBB(Enhanced Mobile Broadband)、マッシブMTC(Massive Machine Type Communications)、URLLC(Ultra-reliable and Low Latency Communication)などが規定された。サービスシナリオ及び新しい要求事項を満たすために、3GPPは、既存LTE(long term evolution)とは異なるNR(new radio)を定義することに決定し、LTEとNRの両方ともを5Gラジオアクセス技術に定義した。
【0003】
一般的に、UL(uplink)送信は、基地局によりULリソースが先割り当てられた後、割り当てられたリソースに基づいて端末がデータを送信することである。これは、ULリソースが動的に構成されるため、動的UL送信という。ULリソースがあらかじめ設定された後、設定されたULリソースに基づいて周期的または非周期的に送信することを自律(autonomous)UL送信またはSPS(semi-persistent scheduling)UL送信という。自律UL送信は、多様な通信プロトコルにより共有されるため、いつ無線媒体(wireless medium)がアイドル状態であるかが判断しにくい非免許帯域(unlicensed band)で特に有用である。
【0004】
通信の信頼性を高めるために、HARQ(hybrid automatic repeat request)も非免許帯域で導入されている。端末は、一般的に、複数のHARQプロセスを同時に運用できる。動的UL送信と自律UL送信が混在する状況でHARQプロセスを衝突なしに運営できる方法が必要である。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本発明は、非免許帯域で自律送信のための方法及びこれを利用した装置を提供する。
【課題を解決するための手段】
【0006】
一態様において、非免許帯域における自律送信のための方法が提供される。前記方法は、無線機器が第1のアップリンク送信のためのSPS(semi-persistent scheduling)設定を受信し、前記SPS設定は、前記第1のアップリンク送信が許容される時間領域を示すSPSウィンドウに対する情報を含み、前記無線機器が第2のアップリンク送信を指示するアップリンクグラントを有するDCI(downlink control information)をDLチャネル上に受信し、前記アップリンクグラントは、前記第2のアップリンク送信のための第2のHARQid(hybrid automatic repeat request process identifier)を含み、前記無線機器が前記SPSウィンドウでLBT(listen before talk)を実行して無線媒体がアイドル状態であることを確認する場合、前記SPSウィンドウで前記第1のアップリンク送信を実行することを含む。前記第1のアップリンク送信のための第1のHARQidは、前記第2のHARQidと同じでない。
【0007】
他の態様において、非免許帯域における自律送信のための装置は、無線信号を送信及び受信する送受信機と、前記送受信機に連結されるプロセッサと、を含む。前記プロセッサは、第1のアップリンク送信のためのSPS(semi-persistent scheduling)設定を前記送受信機を介して受信し、前記SPS設定は、前記第1のアップリンク送信が許容される時間領域を示すSPSウィンドウに対する情報を含み、第2のアップリンク送信を指示するアップリンクグラントを有するDCI(downlink control information)をDLチャネル上に前記送受信機を介して受信し、前記アップリンクグラントは、前記第2のアップリンク送信のための第2のHARQid(hybrid automatic repeat request process identifier)を含み、前記SPSウィンドウでLBT(listen before talk)を実行して無線媒体がアイドル状態であることを確認する場合、前記SPSウィンドウで前記第1のアップリンク送信を前記送受信機を介して実行する。前記第1のアップリンク送信のための第1のHARQidは、前記第2のHARQidと同じでない。
【発明の効果】
【0008】
動的スケジューリング送信と自律的スケジューリング送信が混在する状況でHARQプロセスの衝突を防止することができる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
【
図1】本発明が適用されるラジオフレーム構造の一例を示す。
【
図2】動的スケジューリングによるUL HARQ動作の例を示す。
【
図3】SPS(semi-persistent scheduling)によるUL HARQ動作の例を示す。
【
図6】動的スケジューリングとSPSが同じHARQidを割り当てて衝突する例を示す。
【
図7】本発明の実施例が具現される無線通信システムを示すブロック図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下で説明する技術的特徴は、3GPP(3rd Generation Partnership Project)標準化機構による通信規格や、IEEE(Institute of Electrical and Electronics Engineers)標準化機構による通信規格などで使われることができる。例えば、3GPP標準化機構による通信規格は、LTE(Long Term Evolution)及び/またはLTEシステムの進化を含む。LTEシステムの進化は、LTE-A(Advanced)、LTE-A Pro、及び/または5G NR(New Radio)を含む。IEEE標準化機構による通信規格は、IEEE802.11a/b/g/b/ac/axなどの無線LAN(wireless local area network)システムを含む。前述したシステムは、OFDMA(Orthogonal Frequency Division Multiple Access)、及び/またはSC-FDMA(Single Carrier-Frequency Division Multiple Access)などの多様な多重接続技術をアップリンク及び/またはダウンリンクに使用する。例えば、ダウンリンクにはOFDMAのみが使用され、アップリンクにはSC-FDMAのみが使われることもでき、ダウンリンク及び/またはダウンリンクにOFDMAとSC-FDMAが混用されることもできる。
【0011】
無線機器(wireless device)は、固定されてもよいし、移動性を有してもよく、UE(User Equipment)、MS(mobile station)、MT(mobile terminal)、UT(user terminal)、SS(subscriber station)、PDA(personal digital assistant)、無線モデム(wireless modem)、携帯機器(handheld device)等、他の用語で呼ばれることもある。または、無線機器は、MTC(Machine-Type Communication)機器のようにデータ通信のみをサポートする機器である。
【0012】
基地局(base station、BS)は、一般的に無線機器と通信する固定局(fixed station)を意味し、eNB(evolved-NodeB)、gNB、BTS(Base Transceiver System)、アクセスポイント(Access Point)等、他の用語で呼ばれることもある。TRP(Transmission Reception Point)は、一つまたはそれ以上のアンテナ要素を有するアンテナアレイを含む。基地局は、一つまたはそれ以上のTRPを含むことができる。
【0013】
5Gラジオアクセス技術であるNR(new radio)は、より柔軟なスケジューリングのために多様な帯域幅と周波数バンドをサポートする。6GHz以下の周波数帯域だけでなく、6GHz以上の周波数帯域もサポートされる。サポートされる帯域幅も6GHz以下では最大100MHzであり、6GHz以上では最大400MHzである。また、15kHzの副搬送波間隔(subcarrier spacing)に固定された3GPP LTEとは違って、NRは、15kHz、30kHz、60kHz、120KHz、240kHzの多様な副搬送波間隔をサポートすることができる。
【0014】
NR規格は、多様なヌメロロジー(numerology)をサポートする。ヌメロロジーによってラジオフレームの構造が変わる。表1は、サポートされるヌメロロジーを例示的に示す。
【0015】
【0016】
図1は、本発明が適用されるラジオフレーム構造の一例を示す。表1のヌメロロジーインデックスμ=0である例である。
【0017】
スロットは、複数のOFDM(orthogonal frequency division multiplexing)シンボルを含むことができる。表1のスロット内のOFDMシンボルの個数は、例示に過ぎない。OFDMシンボルは、時間領域で一つのシンボル区間(symbol period)を表現するためのものに過ぎず、多重接続方式や名称に制限をおくものではない。例えば、OFDMシンボルは、SC-FDMA(single carrier-frequency division multiple access)シンボル、シンボル区間など、他の名称で呼ばれることもある。
【0018】
スロット内のOFDMシンボルは、DL(downlink)、フレキシブル(flexible)、UL(uplink)に区分されることができる。この区分をスロットフォーマットという。スロットフォーマットに対する情報は、基地局が無線機器に知らせることができる。無線機器は、上位階層信号及び/または、PDCCH(Physical Downlink Control CHannel)上のDCI(Downlink Control Information)を介してスロットフォーマットに対する情報を受信することができる。無線機器は、DL OFDMシンボルまたはフレキシブルOFDMシンボルでDL送信が発生すると仮定する。無線機器は、UL OFDMシンボルまたはフレキシブルOFDMシンボルでUL送信を実行する。スロット内のOFDMシンボルが前記D、X、Uのうちいずれか一つで構成されるかによって前記スロットのフォーマット(format)が決定されることができる。
【0019】
RB(resource block)は、周波数領域で連続する複数の副搬送波を含む。例えば、RBは、12副搬送波を含むことができる。CRB(common RB)は、ヌメロロジーによってインデックスが決まるRBである。PRB(Physical RB)は、BWP(bandwidth part)内で定義されるRBである。特定ヌメロロジーの全体帯域幅で20RBがあると仮定する。CRBは、0から19までのインデックスが付けられる。20RBのうちBWPが4個のCRB(CRB4からCRB7)を含むとする時、前記BWP内のPRBは、0から3までのインデックスが付けられる。
【0020】
BWPは、与えられたキャリア上のCRB0からの開始点と大きさを介して定義されることができる。無線機器には特定個数(例えば、最大4個)のBWPが設定されることができる。特定時点にはセル毎に特定個数(例えば、1個)のBWPのみが活性化(active)されることができる。設定可能なBWPの個数や活性化されるBWPの個数は、UL及びDL共通に設定されたり、個別的に設定されたりすることができる。無線機器は、活性化されたDL BWPでのみDL送信を期待することができる。無線機器は、活性化されたUL BWPでのみUL送信を実行することができる。
【0021】
無線機器には複数のサービングセルが設定されることができる。各サービングセルは、BWPまたはキャリアに対応されることができる。サービングセルは、1次セル(primary cell)と2次セル(secondary cell)に区分されることができる。1次セルは、無線機器が初期接続確立または接続再確立(connection re-etsablishment)を実行するセルである。2次セルは、1次セルの指示により活性化または非活性化される。
【0022】
以下の実施例は、免許帯域(licensed band)または非免許帯域(unlicensed band)で動作されることができる。免許帯域は、特定通信プロトコルまたは特定事業者に独占的な使用(exclusive use)を保障する帯域である。非免許帯域は、多様な通信プロトコルが共存し、共有使用(shared use)を保障する帯域である。例えば、非免許帯域は、WLAN(wireless local area network)が使用する2.4GHz及び/または5GHz帯域を含むことができる。非免許帯域では各通信ノード間のコンテンションを介したチャネル確保を仮定する。したがって、非免許帯域での通信は、チャネルセンシングを実行することで他の通信ノードが信号送信をしないことを確認することを要求している。これを便宜上LBT(listen before talk)またはCCA(clear channel assessment)という。他の通信ノードが特定チャネルで信号送信をしないと判断した場合を‘チャネルがアイドル状態である’、‘CCAが確認された’または‘LBTが確認された’とする。‘LBTを実行する’または‘CCAを実行する’または‘CS(carrier sense)を実行する’とは、無線媒体(wireless medium)がアイドル状態であるかどうかまたは他のノードのチャネル使用可否を確認した後、該当チャネルにアクセスすることを意味する。非免許帯域で動作するセルを非免許セルまたはLAA(Licensed-Assisted Access)セルという。免許帯域で動作するセルを免許セルという。
【0023】
DLチャネルは、PDCCH(Physical Downlink Control Channel)、PDSCH(Physical Downlink Shared Channel)、PBCH(Physical Broadcast Channel)を含む。ULチャネルは、PUCCH(Physical Uplink Control Channel)、PUSCH(Physical Uplink Shared Channel)、PRACH(Physical Random Access Channel)を含む。
【0024】
PDSCHは、DLデータを伝送する。PBCHは、初期接続に必要なMIB(Master Information Block)を伝送する。PUSCHは、ULデータを伝送する。
【0025】
PDCCHは、DCIを伝送する。DCIは、PUSCH送信をスケジューリングするリソース割当を有するULグラントまたはPDSCH送信をスケジューリングするリソース割当を有するDLグラントを含む。PDCCHをモニタリングするためのリソースとして、CORESET(control resource set)が定義される。PDCCH内のDCIの所有者またはコンテンツを無線機器が識別することができるようにするために、DCIのCRC(cyclic redundancy check)に固有の識別子がマスキングされる。この識別子をRNTI(Radio Network Temporary Identifier)という。DCIが特定無線機器のためのULグラントまたはDLグラントを含む場合、C-RNTI(Cell RNTI)が使われる。DCIがシステム情報を伝送する場合、SI-RNTI(system information RNTI)が使われる。
【0026】
PUCCHは、UCI(uplink control information)を伝送する。UCIは、HARQ(hybrid automatic repeat request)ACK/NACK及び/またはCSI(channel state information)を含むことができる。PUCCHは、PUCCHフォーマットによって一つまたはそれ以上のOFDMシンボルで送信されることができる。
【0027】
図2は、動的スケジューリングによるUL HARQ動作の例を示す。動的ULスケジューリングで、基地局は、PDCCHを利用して無線機器に動的にULリソースを割り当てる。
【0028】
無線機器は、初期ULグラントを有するPDCCH210を受信する。初期ULグラントは、PUSCH220が送信される開始点及び長さに対する情報を含む。開始点は、PUSCH220の送信が始まるスロットと前記スロット内のOFDMシンボルのインデックスを利用して示すことができる。長さは、PUSCH220が送信されるOFDMシンボルの個数を示す。初期ULグラントは、HARQプロセスを識別するHARQid(HARQ process identifier)をさらに含むことができる。
【0029】
無線機器は、前記初期ULグラントに基づいてUL送信ブロックを有するPUSCH220を送信する。
【0030】
無線機器は、再送信ULグラントを有するPDCCH230を受信する。再送信ULグラントは、再送信のためのPUSCH240が送信される開始点及び長さ、前記HARQidに対する情報を含むことができる。
【0031】
無線機器は、前記再送信ULグラントに基づいて再送信ブロックを有するPUSCH240を送信する。
【0032】
基地局は、PDCCH送信を利用してUL送信と再送信をスケジュールする。PDCCH-to-PUSCH送信タイミングが固定されるものではなく、柔軟に調整されることができる。
【0033】
バッファ管理のために、無線機器に対してセル当たり設定可能なHARQプロセスの最大個数が決まっている。PDSCHに対するHARQプロセスの最大個数とPUSCHに対するHARQプロセスの最大個数が各々与えられる。HARQプロセスの最大個数は、特定値(例えば、8または16)に固定されたり、基地局により設定されたりすることができる。
【0034】
図3は、SPS(semi-persistent scheduling)によるUL HARQ動作の例を示す。SPSで、無線機器は、ULデータのためのバッファ状態によってあらかじめ与えられたULリソースに基づいてUL送信を実行する。
【0035】
無線機器は、基地局からSPS設定310を受信する。SPS設定310は、PDCCHまたはRRC(radio resource control)メッセージを介して受信されることができる。SPS設定320は、UL送信に必要な一つまたはそれ以上のULリソース集合を含むことができる。各ULリソース集合は、SPSウィンドウ、HARQ情報、PUSCHのための周波数割当、PUSCHのためのTPC(transmit power command)を含むことができる。
【0036】
無線機器は、基地局にSPS DCI320を受信することができる。SPS DCI320は、SPS送信の開始または中断を示す情報を含むことができる。SPS DCI320は、SPS送信が始まる時点及び/またはSPS送信が中断される時点を示す情報を含むことができる。SPS DCI320を伝送するPDCCHには専用RNTI(例えば、SPS RNTI)がマスキングされることができる。別途の開始/中断が必要でない場合、SPS DCI320の受信が要求されない。
【0037】
無線機器は、SPSウィンドウ内でULデータ330をPUSCH上に送信できる。
【0038】
再送信が要求されると、基地局は、無線機器に再送信DCI340をPDCCH上に送信できる。再送信DCI340は、再送信のためのPUSCHスケジューリングに使われる。送信DCI340を伝送するPDCCHには専用RNTI(例えば、SPS C-RNTI)がマスキングされることができる。
【0039】
【0040】
SPSウィンドウは、無線機器がUL送信を実行することが許容された区間である。無線機器は、送信するULデータがある場合、各SPSウィンドウ内でPUSCHを送信することができる。
【0041】
SPSウィンドウは、一つまたはそれ以上のSF(subframe)を含むことができる。SPSウィンドウは、複数の連続するSFを含むことができる。SPSウィンドウは、周期的に現れることができ、この周期をSPSウィンドウ周期という。
【0042】
SPSウィンドウに対する情報は、SPS設定またはSPS DCIに含まれることができる。SPSウィンドウ情報は、SPSウィンドウが始まるSF、SPSウィンドウ周期、SPSウィンドウに含まれるSFの個数を含むことができる。
【0043】
以下の実施例において、SPSウィンドウが設定される単位としてSFを使用するが、これは例示に過ぎない。SPSウィンドウは、スロット、OFDMシンボルまたはスケジューリング単位で表すことができる。単位がスロットである場合、SPSウィンドウは、一つまたはそれ以上のスロットを含むことができる。
【0044】
便宜上‘SPS送信’という用語を使用するが、これは例示に過ぎない。あらかじめ設定されたリソースに基づいてUL送信を自律的に実行する点で‘自律(autonomous)送信’ということもできる。UL送信のためのSPSウィンドウは、AUL(autonomous uplink)ウィンドウということもできる。
【0045】
以下、SPS送信と動的スケジューリング送信が混在する非免許帯域で無線機器のUL HARQ動作に対して記述する。
【0046】
無線機器は、SPSウィンドウ内でCCAに成功した時点(t1)及びt1が属するSFの最後の時点(t2)を求める。t2-t1の値が第1の閾値より大きい場合、無線機器は、PUSCHを送信することができる。PUSCHのコードレートが第2の閾値より小さい場合(例えば、コードレートが2/3より小さい場合)、無線機器は、PUSCHを送信することができる。例えば、第1の閾値が4OFDMシンボルであり、一SFが14OFDMシンボルを含むと仮定する。t1が7番目のOFDMシンボルである場合、無線機器は、前記SFでPUSCHを送信することができる。第1の閾値及び第2の閾値に対する情報は、基地局が無線機器に知らせることができる。
【0047】
SPSウィンドウ内のLBTが成功したSFを開始(initiating)SFと仮定する。無線機器は、SPSウィンドウ内の開始SFから次のSFの最後まで残ったMCOT(maximum channel occupation time)の間に追加LBTなしにPUSCHを送信することができる。MCOTが残る場合であるとしても、次のSFまでのみPUSCHを送信することができる。MCOTは、無線機器がLBT動作を介してチャネルがアイドル状態であることを確認した後、追加的なLBTなしに連続送信可能な時間(または、SF数)を意味する。
【0048】
各SPSウィンドウにはRHARQid(reference HARQid)が定義される。RHARQidは、SPSウィンドウの1番目のSFに適用されるHARQidである。または、RHARQidは、PUSCHが送信される1番目のSFに適用されるHARQidである。
【0049】
HARQidが増加/減少するとは、HARQid値自体が増加/減少することを意味することもある。SPS送信に適用される一つまたはそれ以上のHARQidを含む集合を定義し、該当集合内のi番目の元素に該当するHARQidをHARQid(i)とする時、HARQidが増加/減少するとは、iが増加/減少するにつれて対応されるHARQidを意味することもある。HARQidの増加/減少間隔は、iの増加/減少間隔を意味できる。最小/最大HARQid値は、該当集合内の最初/最後の元素に該当するHARQid値を意味することもある。
【0050】
SPSウィンドウがN個のSFを含み、SPSウィンドウ周期をPと仮定する。N>=1、P>=1である整数である。無線機器が各SPSウィンドウ内の一つのSFでのみPUSCHを送信することができる時、PUSCH送信のためのHARQidは、下記のように定義されることができる。
【0051】
一実施例において、無線機器がSPSウィンドウ内のどのSFを介してPUSCHを送信するかにかかわらず、RHARQidが共通に適用されることができる。SPSウィンドウにRHARQid=0である場合、前記SPSウィンドウ内の全てのSFに対してHARQid=0を適用することができる。
【0052】
他の実施例において、SPSウィンドウの1番目のSFにRHARQidを適用し、次のSFからはRHARQidから順次に増加するHARQidを適用する。例として、N=4であり、SPSウィンドウのRHARQid=0である場合、SPSウィンドウ内の4個のSFのHARQidは、0、1、2、3を各々適用できる。
【0053】
SPSウィンドウがN個のSFを含み、SPSウィンドウ周期をPと仮定する。N>=1、P>=1である整数である。無線機器が各SPSウィンドウ内の最大M(M>=1である整数)個SFでPUSCHを送信することができる時、PUSCH送信のためのHARQidは、下記のように定義されることができる。
【0054】
一実施例において、SPSウィンドウの1番目のSFにRHARQidを適用し、次のSFからはRHARQidから順次に増加するHARQidを適用する。例として、N=4であり、SPSウィンドウのRHARQid=0である場合、SPSウィンドウ内の4個のSFのHARQidは、0、1、2、3を各々適用できる。
【0055】
他の実施例において、SPSウィンドウの1番目のSFにRHARQidを適用し、次のSFからはRHARQidからRHARQid+M-1まで繰り返して増加するHARQidを適用する。例として、N=4、M=2であり、SPSウィンドウのRHARQid=0である場合、SPSウィンドウ内の4個のSFのHARQidは、0、1、0、1を各々適用できる。N=4、M=2、SPSウィンドウのRHARQid=3である場合、PSウィンドウ内の4個のSFのHARQidは3、4、3、4を各々適用できる。
【0056】
他の実施例において、SPSウィンドウ内のPUSCHが実際に送信されるSFにRHARQidを適用し、次のSFからはRHARQidからRHARQid+M-1まで繰り返して増加するHARQidを適用する。例として、N=4、M=2、RHARQid=0である時、SPSウィンドウ内の2番目のSFから2SFの間にPUSCHを送信する場合、2番目のSFと3番目のSFのPUSCH送信に各々HARQid=0、1を適用することができる。
【0057】
前記方式で、HARQidを増加させた後、SPSウィンドウに使用することができる最大HARQidに到達すると、再び最小HARQidから割当が始まることができる。
【0058】
以下、RHARQidを決定する方法に対して記述する。
【0059】
SPSウィンドウがN個のSFを含み、SPSウィンドウ周期をPと仮定する。N>=1、P>=1である整数である。無線機器が各SPSウィンドウ内の最大M(M>=1である整数)個SFでPUSCHを送信することができる時、各SPSウィンドウのためのRHARQidは、下記のように定義されることができる。
【0060】
(方式1)全てのSPSウィンドウに対して共通RHARQidが適用されることができる。例として、全てのSPSウィンドウに対してRHARQid=0を適用することができる。無線機器は、RHARQidに対する情報をRRCメッセージまたはSPS DCIを介して受信することができる。
【0061】
(方式2)最大HARQプロセスの個数の制限下、RHARQidが順次に増加できる。例として、最大HARQプロセスの個数が4である場合、8個の連続するSPSウィンドウに対して0、1、2、3、0、1、2.3の順序にRHARQidが割り当てられる。
【0062】
(方式3)HARQid再活用(reuse)周期によってRHARQidが順次に増加できる。HARQid再活用周期毎にRHARQidがリセットされる。例として、SPSウィンドウ周期が6SFであり、HARQid再活用周期が18である場合、HARQid再活用周期内に3個のSPSウィンドウがある。HARQid再活用周期内に3個のSPSウィンドウに対して、RHARQidは、0、1、2の順序に割り当てられる。
【0063】
(方式4)前記(方式2)と前記(方式3)の組み合わせを適用することができる。HARQid再活用周期内のSPSウィンドウの個数がHARQプロセスの最大個数より大きい場合、最大HARQプロセスの個数を超えないようにRHARQidを増加させる。HARQid再活用周期内のSPSウィンドウの個数が最大HARQプロセスの個数より小さい場合、HARQid再活用周期を基準にしてRHARQidを増加させる。
【0064】
(方式5)以前SPSウィンドウの最後のSFに適用されたHARQidの次のHARQidが次のSPSウィンドウのRHARQidになることができる。例として、N=4、M=3、HARQプロセスの最大個数が6である場合、4個のSPSウィンドウ内のHARQidは、{0、1、2、0}、{1、2、3、1}、{2、3、4、2}、{3、4、5、3}になる。N=4、M=4、HARQプロセスの最大個数が6である場合、4個のSPSウィンドウ内のHARQidは、{0、1、2、3}、{4、5、0、1}、{2、3、4、5}、{0、1、2、3}になる。
【0065】
前記方式1~5において、SPSウィンドウによってRHARQidが増加する増加間隔は、下記のように定義されることができる。
【0066】
-RHARQidの増加間隔は、1である。
【0067】
-SPSウィンドウ内の互いに異なるSFに互いに異なるHARQidが適用される時、RHARQidの増加間隔は、SPSウィンドウに含まれるSFの数字Nである。
【0068】
-SPSウィンドウ内で最大M個の互いに異なるHARQidが適用される時、RHARQidの増加間隔は、SPSウィンドウ内で無線機器がPUSCHを送信することができるSFの最大数字Mである。
【0069】
以下、前記提案された方式が適用された例を示す。N=4、M=3、HARQプロセスの最大個数は6であり、HARQidは0から5までの範囲を有すると仮定する。{ }内の数字は、各SPSウィンドウ内のSFに割り当てられたHARQidを意味する。
【0070】
(例題1)RHARQidの増加間隔がNである場合、{0、1、2、3}、{4、5、0、1}、{2、3、4、5}、{0、1、2、3}、...この方式は、SPS送信に割り当てられたHARQid集合内のHARQidをSPSウィンドウ内の各SF毎に増加させて割り当てる方式であると理解することができる。この方式は、現在SPSウィンドウの1番目のSFのHARQidが以前SPSウィンドウの最後のSFのHARQidを基準にして割り当てる方式であると理解することもできる。
【0071】
(例題2)RHARQidの増加間隔がMであり、SPS内のHARQidは、RHARQid+M-1まで増加すると、{0、1、2、0}、{3、4、5、3}、{0、1、2、0}、{3、4、5、3}、...
【0072】
(例題3)RHARQidの増加間隔がMであり、SPS内のHARQidは、RHARQid+N-1まで増加すると、{0、1、2、3}、{3、4、5、0}、{0、1、2、3}、{3、4、5、0}、...
【0073】
(例題4)HARQidの増加間隔が1であり、SPS内のHARQidは、RHARQid+N-1まで増加できる。この方式は、SPSに割り当てられたHARQプロセスの最大個数がMより小さい時、隣接したSPSウィンドウの間に1番目のSFに割り当てられるHARQidを変化させる方式であると理解することができる。例えば、M=3、N=4、SPSに割り当てられたHARQプロセスの最大個数が3(HARQid:0~2)である場合、{0、1、2、0}、{1、2、0、1}、{2、0、1、2}、{0、1、2、0}、...
【0074】
【0075】
SPSウィンドウ1とSPSウィンドウ2に対して共通されたHARQid=xが適用されると仮定する。無線機器は、SPSウィンドウ1でHARQid=xを有し、第1の初期ULデータを第1のPUSCH上に送信する。無線機器は、SPSウィンドウ2でHARQid=xを有して第2の初期ULデータを第2のPUSCH上に送信する。
【0076】
無線機器がSPSウィンドウ2以後に再送信DCI510を受信する。再送信DCI510は、再送信のためのHARQidに対する情報を含む。再送信DCI510がHARQid=xを示す場合、無線機器は、SPSウィンドウ1とSPSウィンドウ2のうちどのPUSCH送信に対する再送信を指示するかが曖昧である。この問題を解決するために下記の方式を提案する。
【0077】
一実施例において、SPSウィンドウで送信されたPUSCHのHARQidは、以後に同じHARQidを含むSPSウィンドウが現れる時点からは有効でない。または、SPSウィンドウで送信されたPUSCHのHARQidは、特定タイミングオフセット以後時点からは有効でない。HARQidが有効でない場合、無線機器は、HARQ再送信を実行せず、または再送信のための再送信DCIを期待しない。
【0078】
特定SPSウィンドウでPUSCHが送信されても、特定時間が過ぎた後には前記PUSCHのためのHARQが有効でない。特定SPSウィンドウでPUSCHが送信された後、次のSPSウィンドウが現れる時点からは前記PUSCHのためのHARQが有効でない。特定SPSウィンドウでPUSCHが送信された後、タイミングオフセット以後からは前記PUSCHのためのHARQが有効でない。
【0079】
他の実施例において、無線機器は、SPSウィンドウに割り当てられたHARQidに対する再送信DCIを受信すると、同じHARQidを有し、最も最近に送信されたPUSCHに対する再送信を指示すると見なすことができる。
図5の例において、無線機器は、再送信DCI510がSPSウィンドウ2のPUSCHに対する再送信を指示すると見なすことができる。この方式は、無線機器がSPSウィンドウでPUSCHを送信したかどうかを基地局が信頼できるように判断可能の場合に有用である。
【0080】
他の実施例において、再送信DCIは、再送信を要求するPUSCHが送信されたSPSウィンドウに対するウィンドウ情報を含むことができる。ウィンドウ情報は、再送信DCIの送信時点または再送信DCIの送信時点に対するタイミングオフセット以前に現れる(同時に再送信DCIが指示するHARQidと同じHARQidを含む)1番目のSPSウィンドウまたは2番目のSPSウィンドウを指示することができる。
【0081】
再送信DCI内でウィンドウ情報を下記のように具現することができる。
【0082】
-ウィンドウ情報は、独立的なフィールドとして再送信DCIに含まれる。
【0083】
-ウィンドウ情報は、再送信DCIのCRCマスクシーケンスまたはスクランブリングシーケンスで表す。
【0084】
-ウィンドウ情報は、再送信DCI内の他のフィールドを再使用して示すことができる。例えば、UL TPC、DM RS cyclic shift/OCC、MCSなどのように既存SPS DCIでは特定値に固定されたフィールドを利用してウィンドウ情報を示すことができる。HARQプロセス番号、2-stage PUSCHグラント(PUSCH trigger type A、PUSCH trigger type B等)のようにSPS DCIでは使われないフィールドを利用してウィンドウ情報を示すことができる。
【0085】
ウィンドウ情報は、再送信DCIがSPS PUSCH初期送信または再送信に対するスケジューリングであることを知らせる情報と共に示すことができる。例えば、2ビットフィールドは、‘SPS PUSCH初期送信’、‘再送信DCI以前1番目のSPSウィンドウに対する再送信’、‘再送信DCI以前2番目のSPSウィンドウに対する再送信’、‘再送信DCI以前3番目のSPSウィンドウに対する再送信’を示すことができる。
【0086】
無線機器は、再送信DCIにより指示されるSPSウィンドウで同じHARQidを有するPUSCHを送信しない。または、無線機器がPUSCHを送信したとしても再送信DCIにより指示されるスケジューリングとPUSCH送信との間に不一致がある場合がある。無線機器は、PUSCH送信を介して前記エラーを基地局に知らせることができる。より具体的に、無線機器は、再送信DCIによりスケジューリングされたPUSCH上にBSR(buffer status report)のみを送信することによって前記エラーを基地局に知らせることができる。
【0087】
ウィンドウ情報は、SPS再送信のためのPUSCHに含まれ、再送信PUSCHがどのようなSPSウィンドウに対する再送信に該当するかを基地局に知らせることができる。ウィンドウ情報は、PUSCHデータのための送信領域の一部にUCI(uplink control information)の形態で挿入されることができる。ウィンドウ情報は、PUSCHと共に送信されるDM-RS、DM-RSに対するOCC(orthogonal cover code)、PUSCHに対するスクランブリングシーケンス、またはPUSCHデータのためのCRCのマスキングシーケンスで表すことができる。
【0088】
各無線機器に複数のSPS設定が与えられる。前述したHARQid割当方式は、複数のSPS設定に対して共通に適用されることができる。または、前述したHARQid割当方式は、各SPS設定のSPSウィンドウ毎に個別的に適用されることができる。
【0089】
図6は、動的スケジューリングとSPSが同じHARQidを割り当てて衝突する例を示す。
【0090】
SPSウィンドウにあらかじめ割り当てられたHARQidをSPS送信及び再送信に適用できる。多くのHARQidがSPSウィンドウに割り当てられると、動的スケジューリングのためのHARQに利用できるHARQidの個数が少なくなって動的スケジューリングの自由度が落ちることができる。しかし、同じHARQidがSPS送信と動的スケジューリング送信に同時に割り当てられると、曖昧さが発生できる。HARQidの衝突を避けるために、下記の方式を提案する。
【0091】
一実施例において、無線機器は、SPSウィンドウ以前k SF以内に前期SPSウィンドウに割り当てられたHARQidが適用された動的スケジューリングのためのDCIを受信すると、動的スケジューリングによるPUSCH送信を実行し、前記SPSウィンドウで該当HARQidに対するSPS送信は実行しない。k>=0である整数である。無線機器は、SPSウィンドウ以前にSPSウィンドウに割り当てられたHARQidが適用された動的スケジューリングのためのDCIを受信すると、動的スケジューリングによるPUSCH送信を実行し、前記SPSウィンドウで該当HARQidに対するSPS送信は実行しない。HARQid=xを有する動的スケジューリングのためのDCIを受信すると、無線機器は、前記DCIによるHARQが完了する時までHARQid=xを有するSPS送信を実行しない。
【0092】
他の実施例において、無線機器は、SPSウィンドウ以前y SF以後に前記SPSウィンドウに割り当てられたHARQidが適用された動的スケジューリングのためのDCIを受信しても、前記SPSウィンドウで該当HARQidに対するSPS送信を実行することができる。y>=1である整数である。
【0093】
他の実施例において、HARQid=xを有する動的スケジューリングのためのDCIを受信した後、HARQid=xを有するSPS設定及びSPS送信のためのDCIを受信すると、無線機器は、動的スケジューリングのためのDCIを無視してSPS送信を実行することができる。
【0094】
他の実施例において、動的スケジューリングのためのDCIは、ULスケジューリングが有効な時間を示す有効性タイマ(validity timer)の値を含むことができる。有効性タイマが動作する間に、無線機器は、動的スケジューリングのためのDCIのHARQidと同じHARQidを有するSPS送信を実行しない。
【0095】
他の実施例において、無線機器がHARQid=xを有するSPS送信を実行した以後、特定時間以内に基地局がHARQid=xに対する再送信(または、初期送信)を指示するDCIを送信したことをデコーディングすると、前記DCIによるスケジューリングを無視することができる。これは特にSPS送信が初期送信に該当する場合に適用できる。
【0096】
前記実施例は、SPSウィンドウにHARQidがあらかじめ割り当てられ、または無線機器が任意にHARQidを選択してPUSCHを送信することができる方式に適用されることができる。
【0097】
無線機器がSPS送信に任意にHARQidを選択して使用することができる。SPSウィンドウ内の特定SFでPUSCH上に初期送信だけでなく再送信も実行されることができる。このとき、無線機器は、PUSCH上に初期/再送信ULデータと共に追加情報を送信することができる。前記追加情報は、無線機器の識別子、HARQid、RV(redundancy version)、NDI(new data indicator)、PUSCHが送信されるSFの個数のうち少なくともいずれか一つを含むことができる。
【0098】
無線機器が連続する複数のSPS SFで複数のPUSCHを送信する時、下記の方式を適用することができる。
【0099】
(方式1)1番目のQ(Q>=1である整数)個のSFで無線機器のIDを送信し、残りのSFで送信されるPUSCH上に無線機器のIDを送信しない。基地局は、残りのSFで受信されるPUSCHを同じ無線機器が送信したと認識できる。
【0100】
1番目のSFでPUSCH受信を基地局が欠落することができる。最後のW(W>=1である整数)個のSFで無線機器のIDを送信し、残りのSFで送信されるPUSCH上に無線機器のIDを送信しない。
【0101】
(方式2)1番目のSFではHARQidを送信し、残りのSFではHARQidを送信しない。基地局は、連続するSFを介して送信されるPUSCHのHARQidを1番目のSFで送信されたPUSCHのHARQidに基づいて求めることができる。例えば、次のSF毎にHARQidが特定値(例えば、1)に増加すると仮定することができる。1番目のSFでPUSCH受信を基地局が欠落することができることを考慮し、最後のSFではHARQidを送信し、残りのSFではHARQidを送信しない。
【0102】
(方式3)1番目のSFではRVを送信し、残りのSFではRVを送信しない。基地局と無線機器は、残りの連続するSFを介して送信されるPUSCHのRVを1番目のSFで送信されたPUSCHのRVと同じであると仮定することができる。1番目のSFでPUSCH受信を基地局が欠落することができることを考慮することで、最後のSFではRVを送信し、残りのSFではRVを送信しない。
【0103】
(方式4)1番目のSFでPUSCHが送信されるSFの個数を知らせることができる。無線機器は、PUSCHを送信する1番目のSF(または、最後のSF、または全てのSF)で今後にPUSCHが送信されるSFの個数を送信することができる。
【0104】
前記追加情報が送信されるSFは、全てのOFDMシンボルを使用してPUSCHが送信されるSF、または特定個数(例えば、13または12)より多い個数のOFDMシンボルを使用してPUSCHが送信されるSFに制限できる。
【0105】
以下、SPS送信に対するHARQ ACKを送信する方法に対して記述する。
【0106】
SPS送信に対して、基地局は、受信の成功可否を知らせるHARQ ACKをDLチャネル上に送信できる。前記HARQ ACKは、DCIに含まれてPDCCH上に送信されることができる。
【0107】
一実施例において、無線機器は、HARQ ACKを伝送するPDCCHのモニタリングに使われるRNTI及び/またはHARQ-ACKに対応するHARQidを含む設定情報を基地局から受信することができる。前記設定情報は、RRCメッセージを介して受信されることができる。
【0108】
無線機器がN個のHARQidを介してSPS送信をすることができるように設定されると仮定する。DCI内の複数のHARQ-ACKのうち最も小さいHARQidに対応されるHARQ-ACKのビットフィールドの位置が設定情報に含まれることができる。残りのHARQidに対してはHARQidが増加する順に、順次にビットフィールドの位置が決まることができる。
【0109】
一つのDCIに全てのHARQidに対するHARQ-ACKが含まれない場合、追加的なDCIのためのRNTIと追加的なDCI内のHARQ-ACKのビットフィールドの位置が与えられる。RV(及びNDI)に対してもHARQ-ACKフィードバックと同じ形式でフィールドが構成されることができる。前記でビットフィールド位置とは、複数のHARQ-ACK(または、RV、NDI)をジョイントコーディングするためのエンコーダでの位置を意味することもある。
【0110】
他の実施例において、無線機器は、HARQ ACKを伝送するPDCCHのモニタリングに使われるRNTIを含む設定情報を基地局から受信することができる。前記設定情報は、RRCメッセージを介して受信されることができる。
【0111】
DCIは、HARQ-ACKと対応するHARQidを含むことができる。DCIは、少なくとも一つのHARQidフィールドと各HARQidに対応されるHARQ-ACKを含むことができる。一つのDCIが複数の無線機器に対する複数のHARQ-ACKを含む場合、DCI内の各無線機器が確認すべきフィールドの位置が与えられる。
【0112】
HARQ-ACKは、ACKまたはNACKまたはDTXを含む三つの状態を示すことができる。ACKは成功的な受信を示し、NACKの受信はしたが、エラーが発生することを示し、DTXは受信失敗を示す。特に、RV/NDIが共にDCIに含まれる場合、DTX状態は、特定RV値(例えば、systematic informationを含まないRV、RV1)または特定NDI値(例えば、再送信を示すNDI)を利用して表現されることができる。
【0113】
無線機器がi番目のSFでHARQ ACKを受信すると、PUSCH再送信は、i+K番目の以後のSPS SFで実行することができる。K>=1である整数である。K=4にあらかじめ決まり、または、K値は基地局により設定されることができる。
【0114】
図7は、本発明の実施例が具現される無線通信システムを示すブロック図である。
【0115】
無線機器50は、プロセッサ(processor)51、メモリ(memory)52及び送受信機(transceiver)53を含む。メモリ52は、プロセッサ51と連結され、プロセッサ51により実行される多様な命令語(instructions)を格納する。送受信機53は、プロセッサ51と連結され、無線信号を送信及び/または受信する。プロセッサ51は、提案された機能、過程及び/または方法を具現する。前述した実施例で無線機器の動作は、プロセッサ51により具現されることができる。前述した実施例がソフトウェア命令語で具現される時、命令語は、メモリ52に格納され、プロセッサ51により実行されて前述した動作が実行されることができる。
【0116】
基地局60は、プロセッサ61、メモリ62及び送受信機63を含む。基地局60は、非免許帯域で運用されることができる。メモリ62は、プロセッサ61と連結され、プロセッサ61により実行される多様な命令語を格納する。送受信機63は、プロセッサ61と連結され、無線信号を送信及び/または受信する。プロセッサ61は、提案された機能、過程及び/または方法を具現する。前述した実施例における基地局の動作は、プロセッサ61により具現されることができる。
【0117】
プロセッサは、ASIC(application-specific integrated circuit)、他のチップセット、論理回路及び/またはデータ処理装置を含むことができる。メモリは、ROM(read-only memory)、RAM(random access memory)、フラッシュメモリ、メモリカード、格納媒体及び/または他の格納装置を含むことができる。送受信機は、無線信号を処理するためのベースバンド回路を含むことができる。実施例がソフトウェアで具現される時、前述した技法は、前述した機能を遂行するモジュール(過程、機能など)で具現されることができる。モジュールは、メモリに格納され、プロセッサにより実行されることができる。メモリは、プロセッサの内部または外部にあり、よく知られた多様な手段でプロセッサと連結されることができる。
【0118】
前述した例示的なシステムにおいて、方法は、一連のステップまたはブロックで流れ図に基づいて説明されているが、本発明は、ステップの順序に限定されるものではなく、あるステップは、前述と異なるステップと、異なる順序にまたは同時に発生できる。また、当業者であれば、流れ図に示すステップが排他的でなく、他のステップが含まれ、または流れ図の一つまたはそれ以上のステップが本発明の範囲に影響を及ぼさずに削除可能であることを理解することができる。