(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-03-25
(45)【発行日】2022-04-04
(54)【発明の名称】一体型ブレースバー
(51)【国際特許分類】
G01F 1/84 20060101AFI20220328BHJP
【FI】
G01F1/84
(21)【出願番号】P 2020512363
(86)(22)【出願日】2017-08-29
(86)【国際出願番号】 US2017049121
(87)【国際公開番号】W WO2019045692
(87)【国際公開日】2019-03-07
【審査請求日】2020-04-24
(73)【特許権者】
【識別番号】500205770
【氏名又は名称】マイクロ モーション インコーポレイテッド
(74)【代理人】
【識別番号】110000556
【氏名又は名称】特許業務法人 有古特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】ベル, マーク ジェイムズ
(72)【発明者】
【氏名】ワインスタイン, ジョエル
(72)【発明者】
【氏名】デサイ, ミタリー ナヤン
(72)【発明者】
【氏名】グリフィン, クリントン アール.
【審査官】大森 努
(56)【参考文献】
【文献】特開2006-201170(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2015/0033874(US,A1)
【文献】特表2004-522160(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2016/0202101(US,A1)
【文献】特開2008-275613(JP,A)
【文献】特開2010-054506(JP,A)
【文献】特表2016-515711(JP,A)
【文献】米国特許第06415668(US,B1)
【文献】独国特許出願公開第102015107769(DE,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G01F 1/84,
F16L 3/00-3/26
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
振動計用の流通導管アセンブリ(300)であって、
第1の流通管(302)と、
第2の流通管(303)と、
前記第1の流通管および前記第2の流通管に結合した第1のブレースバー(304、704)と
を備えており、
前記第1のブレースバーは、前記第1の流通管に結合するための内側へと輪郭付けられた第1の結合面(506a、906a)と、前記第2の流通管に結合するための内側へと輪郭付けられた前記第1の結合面の反対側の第2の結合面(506b、906b)とを備えており、かつ、
前記第1のブレースバーは、前記第1の流通管および第2の流通管の間の容積の範囲内に完全に位置する、流通導管アセンブリ(300)。
【請求項2】
前記第1のブレースバーは、実質的に平面的な形状を有する、請求項1に記載の流通導管アセンブリ。
【請求項3】
前記第1のブレースバーは、前記第1の流通管の軸に垂直な方向に最長寸法を含む、請求項1または2に記載の流通導管アセンブリ。
【請求項4】
前記第1のブレースバーは、前記第1の流通管の長手方向長さに沿った最長寸法を含む、請求項1または2に記載の流通導管アセンブリ。
【請求項5】
前記第1のブレースバー、前記第1の流通管、および前記第2の流通管は、曲がり部(314)を含む、請求項1~4のいずれか一項に記載の流通導管アセンブリ。
【請求項6】
前記第1のブレースバーは、前記第1の流通管に一体化されている、請求項1に記載の流通導管アセンブリ。
【請求項7】
前記第1のブレースバーは、前記第2の流通管にも一体化されている、請求項1に記載の流通導管アセンブリ。
【請求項8】
前記第1の流通管および前記第2の流通管に結合した第2のブレースバー(306)をさらに備える、請求項1~7のいずれか一項に記載の流通導管アセンブリ。
【請求項9】
前記第1の流通管または前記第2の流通管に結合したマニホールド(308)をさらに備える、請求項1~8のいずれか一項に記載の流通導管アセンブリ。
【請求項10】
前記マニホールドは、前記第1の流通管および前記第2の流通管の少なくとも一方に一体化されている、請求項9に記載の流通導管アセンブリ。
【請求項11】
前記第1の流通管に一体化されたブラケット(310、311、312)をさらに備える、請求項1~10のいずれか一項に記載の流通導管アセンブリ。
【請求項12】
請求項1~11のいずれか一項に記載の流通導管アセンブリ(300、700)と、
前記第1の流通管(302)および前記第2の流通管(303)に取り付けられたピックオフ(112l、112r)と、
前記第1の流通管および前記第2の流通管に結合し、前記第1の流通管および前記第2の流通管を振動させるように構成されたドライバ(110)と
を備える、振動式流量計(100)。
【請求項13】
振動計用のブレースバー(306)であって、
第1の長手方向表面(502a、902a)と、
前記第1の長手方向表面の反対側の第2の長手方向表面(502b、902b)と、
第1の端面(504a、904a)と、
前記第1の端面の反対側の第2の端面(504b、904b)と、
第1の流通管に結合するための内側へと輪郭付けられた第1の結合面(506a、906a)と、
第2の流通管に結合するための内側へと輪郭付けられた前記第1の結合面の反対側の第2の結合面(506b、906b)と
を備え、
前記ブレースバー(306)は、前記第1の流通管および第2の流通管の間の容積の範囲内に完全に位置する、ブレースバー(306)。
【請求項14】
前記第1の結合面は、円柱形の断面を形成する、請求項13に記載のブレースバー。
【請求項15】
当該ブレースバーは、実質的に平面的な形状を有する、請求項13に記載のブレースバー。
【請求項16】
前記第1の結合面は、曲がった円柱の断面を形成する、請求項13または14に記載のブレースバー。
【請求項17】
当
該ブレースバーは、前記第1の端面に平行な方向に最長寸法を含む、請求項13または14に記載のブレースバー。
【請求項18】
振動計用の流通導管アセンブリを製造するための方法であって、
第1のブレースバーを用意するステップと、
第1の流通管を用意するステップと、
第2の流通管を用意するステップと、
前記第1のブレースバーを前記第1の流通管および前記第2の流通管に結合させるステップと
を含んでおり、
前記第1のブレースバーは、前記第1の流通管に結合するための内側へと輪郭付けられた第1の結合面(506a、906a)と、前記第2の流通管に結合するための内側へと輪郭付けられた前記第1の結合面の反対側の第2の結合面(506b、906b)とを備えており、かつ、
前記第1のブレースバーは、前記第1の流通管および第2の流通管の間の容積の範囲内に完全に位置する、方法。
【請求項19】
前記第1のブレースバーは、実質的に平坦な形状である、請求項18に記載の方法。
【請求項20】
前記第1のブレースバーは、前記第1の流通管の軸に垂直な方向に最長寸法を含む、請求項18または19に記載の方法。
【請求項21】
前記第1のブレースバーは、前記第1の流通管の長手方向長さに沿った最長寸法を含む、請求項18~20のいずれか一項に記載の方法。
【請求項22】
前記第1のブレースバー、前記第1の流通管、および前記第2の流通管は、曲がり部を含む、請求項18~21のいずれか一項に記載の方法。
【請求項23】
第2のブレースバーを用意するステップと、
前記第2のブレースバーを前記第1の流通管および前記第2の流通管に結合させるステップと
をさらに含む、請求項18~22のいずれか一項に記載の方法。
【請求項24】
前記第1のブレースバーは、前記第1の流通管に一体化されている、請求項18~23のいずれか一項に記載の方法。
【請求項25】
前記第1のブレースバーは、前記第2の流通管にも一体化されている、請求項24に記載の方法。
【請求項26】
前記第2のブレースバーは、前記第1の流通管および前記第2の流通管の少なくとも一方に一体化されている、請求項23に記載の方法。
【請求項27】
前記第1の流通管、第2の流通管、および第1のブレースバーは、三次元印刷技術によって形成される、請求項24~26のいずれか一項に記載の方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本出願は、ブレースバーに関し、より詳細には、流通導管アセンブリ用のブレースバーに関する。
【背景技術】
【0002】
例えば濃度計およびコリオリセンサなどの振動式流量計は、流れる物質の特性を測定するために使用される。例えば、振動式流量計は、密度、質量流量、体積流量、総質量流量、温度、または流体に関する任意の他の情報を測定することができる。振動式流量計は、例えば、直線状、U字型、または不規則な構成など、さまざまな形状を有してよい1つ以上の流通導管を含む。1つ以上の流通管は、例えば、単純な曲げ、ねじり、放射状、および結合モードを含む一連の固有振動モードを有する。1つ以上の流通管は、流れる物質の特性を明らかにする目的で、少なくとも1つの駆動部によって、これらのモードのうちの1つにおける共振周波数で振動させられる。
【0003】
図1が、典型的な振動式流量計100の切断図を示している。例えば、振動式流量計100は、コリオリ流量計またはセンサであってよい。振動式流量計100は、4つのブレースバー102と、ケース104と、2つの流通管106と、2つのマニホールド108とを含む。振動式流量計100のこの例においては、2つの流通管106の各々が4つの曲がり部を含み、U字形の構成を形成している。マニホールド108が、振動式流量計100の入口および出口において、流通導管106をケース104に結合させる。ブレースバー102が、流通管106を互いに結合させる。
【0004】
振動式流量計100は、ドライバ110へと正弦波駆動信号を送る1つ以上の電子機器をさらに含み、ドライバ110は、典型的には磁石/コイルの組み合わせであり、磁石が典型的には流通導管106のうちの一方に取り付けられ、コイルが典型的には支持構造体または流通導管106のうちの第2の流通導管に取り付けられている。駆動信号により、ドライバが、流通導管106の固有モードのうちの1つにおける共振周波数で流通導管106を振動させる。例えば、駆動信号は、コイルへと送られる周期的な電流であってよい。
【0005】
振動式流量計100は、流通管の運動を検出し、運動を表す正弦波ピックオフ信号を生成する少なくとも1つのピックオフ112l、112rを含むことができる。ドライバ110と同様に、ピックオフ112l、112rは、典型的には、流通導管106のうちの一方に取り付けられ、コイルは、典型的には、支持構造体または流通導管106のうちの第2の流通導管に取り付けられている。ピックオフ信号は、1つ以上の電子機器へと送信され、1つ以上の電子機器は、周知の原理に従って、必要に応じて、流れる物質の特性を割り出し、あるいは駆動信号を調整する。
【0006】
振動式流量計は、2つの流通導管106を互いに接続するブレースバー102を含むことができる。振動式流量計は、典型的には、計器の入口または出口の方に1つ以上のブレースバーを含む。振動式流量計100のこの例においては、4つのブレースバー102が流通導管106上に対称的に配置されており、2つのブレースバー102が、マニホールド108と振動式流量計100の入口端および出口端の各々の最初の曲がり部との間に配置されている。ブレースバー102は、流通導管106の固有周波数、または流れる物質の特性を割り出すための流通導管の典型的な駆動周波数と、構造体に存在する他の振動モードとの間の分離を可能にする。したがって、ブレースバー102の数および位置を変えることにより、振動式流量計100においてさまざまな振動モードを生じさせる周波数を、或る程度制御することができる。さらに、振動時の流通管106への応力を低減し、特に入口または出口に見られるマニホールドまたはフランジと流通導管106との間の接続領域への応力を低減するために、ブレースバー102の使用が望ましい場合もある。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
図2が、ブレースバー102の上面図を示している。
図2から見て取ることができるとおり、各々のブレースバー102は、2つの流通管106を受け入れる2つの開口部202を含んでおり、流通管106を各々の開口部202に通すことができる。ブレースバー102により、2つの流通管106を単一の振動構造に接続することができる。しかしながら、ブレースバーがこの能力において効果的であるためには、ブレースバーが適切な配置を維持することが重要である。
【0008】
ブレースバー102のこの設計は、製造は容易であるかもしれないが、ブレースバー102を備えた振動式流量計の組み立てが、困難を呈する可能性がある。第1に、ブレースバー102を流通管106へと通すときに、流通管106が損傷する可能性がある。したがって、ブレースバー102の開口部202は、流通管106の損傷を引き起こすことなく流通管106へと通すことができるように、充分に大きくなければならない。
【0009】
第2に、ブレースバー102を流通管106に結合させるときに、流通管106が損傷する可能性がある。ブレースバー102を流通管106にろう付けまたは溶接できるように保証するために、開口部202は、流通管106の周囲に残るすき間が比較的小さくなるように、充分に小さくなければならない。しかしながら、円形の流通管106は、曲げられたときにわずかに長円形になるがゆえに、開口部202と流通管106との間の距離が変化する可能性があり、すなわち、これらの部品を結合させる隅肉溶接のサイズも変化する可能性がある。したがって、すき間が一様でないブレースバー102と流通管106との結合という課題が、溶接ビードの貫通の恐れを高める可能性がある。これは、とりわけ流通管106の壁が薄い場合に、割れなどの欠陥につながる可能性がある。また、ビードの貫通により、内部流路が部分的に妨げられる可能性もあり、これは、小さな貫通で流路面積の大幅な減少が引き起こされ得る小型の計器において特に問題である。
【0010】
従来のブレースバー102の開口部202は、流通管106を取り囲んでいるため、余分なブレースバー材料が必要である。加えて、ブレースバー102のこの設計は、流通管106の外側の領域へと延びているため、ブレースバー102によって振動式計器のケースをより大きくする必要が生じ、したがって追加の材料も必要になり、重量も増える。
【0011】
製造が容易であり、組み立て時に流通管を損傷させることがなく、材料の使用量が少なく、より小型なケースを可能にするブレースバーが、必要とされている。
【課題を解決するための手段】
【0012】
[概要]
流通導管アセンブリが提供される。流通導管アセンブリは、第1の流通管と、第2の流通管と、第1の流通管および第2の流通管に結合した第1のブレースバーとを備え、第1のブレースバーは、第1の流通管または第2の流通管を取り囲んでいない。
【0013】
振動式流量計が提供される。振動式流量計は、第1の態様において請求される流通導管アセンブリと、第1の流通管および第2の流通管に取り付けられたピックオフと、第1の流通管および第2の流通管に結合し、第1の流通管および第2の流通管を振動させるように構成されたドライバとを備える。
【0014】
ブレースバーが提供される。ブレースバーは、第1の長手方向表面と、第1の長手方向表面の反対側の第2の長手方向表面と、第1の端面と、第1の端面の反対側の第2の端面と、第1の流通管への結合のための内側へと輪郭付けられた第1の結合面と、第2の流通管への結合のための内側へと輪郭付けられた第1の結合面の反対側の第2の結合面とを備える。
【0015】
流通導管アセンブリを製造するための方法が提供される。この方法は、第1のブレースバーを用意することと、第1の流通管を用意することと、第2の流通管を用意することと、第1のブレースバーを第1の流通管および第2の流通管に結合させることとを含んでおり、第1のブレースバーは、第1の流通管および第2の流通管を取り囲まない。
【0016】
[態様]
さらなる態様において、第1のブレースバーは、完全に第1の流通管と第2の流通管との間の容積の範囲内に位置することができる。
【0017】
さらなる態様において、第1のブレースバーは、実質的に平面的な形状を有してよい。
【0018】
さらなる態様において、第1のブレースバーは、第1の流通管の軸に垂直な方向に最長寸法を含むことができる。
【0019】
さらなる態様において、第1のブレースバーは、第1の流通管の長手方向長さに沿った最長寸法を含むことができる。
【0020】
さらなる態様において、ブレースバー、第1の流通管、および第2の流通管は、曲がり部を含むことができる。
【0021】
さらなる態様において、第1のブレースバーは、第1の流通管に一体化されてよい。
【0022】
さらなる態様において、第1のブレースバーは、第2の流通管にも一体化されてよい。
【0023】
さらなる態様において、流通導管アセンブリは、第1の流通管および第2の流通管に結合した第2のブレースバーをさらに備えることができる。
【0024】
さらなる態様において、流通導管アセンブリは、第1の流通管および第2の流通管に結合したマニホールドをさらに備えることができる。
【0025】
さらなる態様において、マニホールドは、第1の流通管および第2の流通管の少なくとも一方に一体化されてよい。
【0026】
さらなる態様では、流通導管アセンブリは、第1の流通管に一体化されたブラケットをさらに備えることができる。
【0027】
さらなる態様において、第1の結合面は、円柱形の断面を形成することができる。
【0028】
さらなる態様において、ブレースバーは、実質的に平面的な形状を有してよい。
【0029】
さらなる態様において、第1の結合面は、曲げられた円柱の断面を形成することができる。
【0030】
さらなる態様において、第1のブレースバーは、第1の端面に垂直な方向に最長寸法を含むことができる。
【0031】
さらなる態様において、第1のブレースバーは、完全に第1の流通管と第2の流通管との間の容積の範囲内に位置することができる。
【0032】
さらなる態様において、第1のブレースバーは、実質的に平面的な形状を有してよい。
【0033】
さらなる態様において、第1のブレースバーは、第1の流通管の軸に垂直な方向に最長寸法を含むことができる。
【0034】
さらなる態様において、第1のブレースバーは、第1の流通管の長手方向長さに沿った最長寸法を含むことができる。
【0035】
さらなる態様において、第1のブレースバー、第1の流通管、および第2の流通管は、曲がり部を含むことができる。
【0036】
さらなる態様において、本方法は、第2のブレースバーを用意すること、および第2のブレースバーを第1の流通管および第2の流通管に結合させることをさらに含むことができる。
【0037】
さらなる態様において、第1のブレースバーは、第1の流通管に一体化されてよい。
【0038】
さらなる態様において、第1のブレースバーは、さらに第2の流通管に一体化されてよい。
【0039】
さらなる態様において、第2のブレースバーは、第1の流通管および第2の流通管の少なくとも一方に一体化されてよい。
【0040】
さらなる態様においては、第1の流通管、第2の流通管、および第1のブレースバーを、三次元印刷技術によって形成することができる。
【図面の簡単な説明】
【0041】
同じ参照番号は、すべての図において同じ要素を表している。図面は必ずしも縮尺どおりではない。
【
図1】一例による振動式流量計100を示している。
【
図3】一例による流通導管アセンブリ300を示している。
【
図4】一例による流通導管アセンブリ300の断面を示している。
【
図5】一例によるブレースバー304を示している。
【
図6】一例による流通導管アセンブリ300の断面を示している。
【
図7】一例による流通導管アセンブリ700を示している。
【
図8】一例による流通導管アセンブリ700の断面を示している。
【
図9】一例によるブレースバー704を示している。
【
図10】一例による流通導管アセンブリ700の断面を示している。
【発明を実施するための形態】
【0042】
本出願は、新規なブレースバー、ブレースバーを含む流通導管アセンブリおよび振動式計器、ならびにその製造方法を説明する。
【0043】
図3が、一例による流通導管アセンブリ300を示している。流通導管アセンブリ300は、上述の振動式流量計100などの振動式流量計に含まれてよい。例えば、流通導管アセンブリ300は、振動式流量計100に関して説明したとおりの流通管106、ブレースバー102、およびマニホールド108の任意の組み合わせを置き換えることができる。
【0044】
流通導管アセンブリ300は、第1の流通管302と、第2の流通管303と、第1の流通管302に結合した第1のブレースバー304とを含み、第1のブレースバー304は、第1の流通管302および第2流通管303を取り囲んではいない。
【0045】
第1および第2の流通管302、303は、振動式流量計100を通って流体を導くことができる導管である。
図3の例において、第1および第2の流通管302、303は、円形の形状として描かれている。しかしながら、これは限定を意図しておらず、なぜならば、当業者であれば理解できるとおり、他の流通管の周囲形状も可能であるからである。
【0046】
図3は、流通管302、303を、U字形を形成する4つの曲がり部を含むものとして図示しているが、これは限定を意図するものではない。当業者であれば容易に理解できるとおり、直線状の流通管または他のさまざまな曲がり部を有する流通管など、流通管のさらなる向き(orientation)も可能である。
【0047】
流通導管アセンブリ300は、ブレースバー304を含む。ブレースバーは、2つの流通管を互いに結合させる。ブレースバーを、流通導管アセンブリのモードを選択し、あるいは流通導管アセンブリの流通管とマニホールドとの間の接合部の歪みを減らすように配置および設計することができる。
【0048】
図3において見て取ることができるとおり、第1のブレースバー304は、先行技術のブレースバー102が二連の開口部202の設計によって流通管を取り囲んでいるようには、第1の流通管302および第2の流通管303を取り囲んでいない。換言すると、第1のブレースバー304は、第1の流通管302および第2流通管303の周囲を囲んでいない。
【0049】
先行技術に見られる開口部を持たないブレースバーを提供することにより、振動式流量計の組み立てを簡素化できる可能性がある。ブレースバー304を、流通管302および303へと通す必要がなく、したがって組み立ての最中に流通管を損傷させる恐れが低減される。ブレースバー304を、流通管の各部に沿って結合位置まで通すことができるような充分に大きい開口部を備える設計にするのではなく、流通管302および303のうちのブレースバー304と結合するように設計された部分に一致するように形成することができるため、ブレースバー304は、流通管とブレースバーとの間のすき間を減らすことができ、あるいはすき間を完全になくすことさえ可能である。これにより、特にろう付けまたはスポット溶接の場合に、ブレースバー304を流通管302および303へとより容易に結合させることができる。
【0050】
さらに、ブレースバー304は、これまでの設計よりも材料の使用が少なく、製造コストを節約し、組み立てられた振動式計器の重量を減らすことができる最小限の設計を提供する。さらに、ブレースバー304は、流通管を取り囲んでいないため、より小型なケースの設計を可能にできる。小型なケースの設計により、ケースの製作に必要な材料がさらに削減され、より小型で軽量な振動式計器がもたらされる。
【0051】
いくつかの例においては、第1のブレースバー304を、第1および第2の流通管302、303に結合させてもよい。例えば、第1のブレースバー304を、第1および第2の流通管302、303にろう付け、スポット溶接、締結、または接着することができる。
【0052】
第1のブレースバー304のさらなる図が、
図4、
図5、および
図6に示されている。
図4は、
図3に示した流通導管アセンブリ300の断面A=A’を示している。
図5は、流通導管のないブレースバー304の斜視図を示している。最後に、
図6は、
図3に示した流通導管アセンブリ300の断面B-B’を示している。
【0053】
いくつかの例において、第1のブレースバーは、完全に第1の流通管と第2の流通管との間の容積の範囲内に位置することができる。例えば、
図4が、流通管302、303に結合したブレースバー304の断面スライスを示している。第1の流通管と第2の流通管との間の領域を、第1の端部402と、第2の端部403と、流通管302、303の外周の間の領域との間の空間と定義することができる。第1の端部402および第2の端部403の各々は、第1および第2の流通管302、303の直径が流通管の長手軸に垂直かつ流通管の整列の軸に垂直な方向において最も広いそれぞれの平面を表すことができる。第1の流通管と第2の流通管との間の容積を、第1の流通管と第2の流通管との間の面積を流通管アセンブリ300の長手方向の長さに沿って積分することによって決定することができる。
【0054】
流通管300のこの例において、ブレースバー304が砂時計の断面形状を形成しており、内側へと輪郭付けられた部分の各々が、流通管に結合し、2つの直線部分が、第1および第2の端部402および403に平行、かつ第1および第2の端部402および403によって定められる境界の内側にあることを、見て取ることができる。したがって、ブレースバー304は、完全に第1の流通管と第2の流通管との間の容積の範囲内に位置する。これにより、従来のブレースバーの設計と比べて材料の使用が少なく、重量が軽く、場所をとらず、より小型な計器の設計ももたらすことができる最小限のブレースバーを可能にすることができる。
【0055】
図5は、ブレースバー304の図を示している。ブレースバー304は、第1の長手方向表面502aと、第1の長手方向表面の反対側の第2の長手方向表面502bと、第1の端面504aと、第1の端面504aの反対側の第2の端面504bと、第1の流通管への結合のための内側へと輪郭付けられた第1の結合面506aと、第2の流通管への結合のための内側へと輪郭付けられた第1の結合面の反対側の第2の結合面506bとを含む。
【0056】
第1および第2の長手方向表面502a、502bは、第1および第2の端部402および403に実質的に平行に配置される。ブレースバー304のこの例において、第1および第2の長手方向表面502a、502bは、平らな矩形の表面を形成する。しかしながら、さらなる例において、第1および第2の長手方向表面502a、502bは、台形であってよく、面取りされていてよく、あるいは当業者に知られた任意の他の形状を備えてよい。
【0057】
第1および第2の端面504a、504bは、第1および第2の長手方向表面502a、502bならびに流通管の軸の両方に垂直である。ブレースバー304のこの例において、第1および第2の端面504a、504bは、砂時計の断面を提供する。
【0058】
第1の結合面506aは、流通管303にぴったりと適合するように内側へと輪郭付けられており、第2の結合面506bは、流通管302にぴったりと適合するように内側へと輪郭付けられている。流通導管アセンブリ300のこの例において、第1および第2の流通管302および303は、円筒形であり、あるいは断面が円形である。したがって、第1および第2の結合面506aおよび506bは、円形の流通管302、303への確実な結合をもたらすために、円柱形の断面を形成する。しかしながら、流通導管アセンブリ300のこの例は、限定を意図していない。さらなる例において、流通管302、303は、長円形、正方形、菱形、六角形、または当業者に知られた任意の他の形状であってよい。これらのさらなる例において、第1および第2の結合面506aおよび506bは、やはり流通管302、303への結合のために内側へと輪郭付けられるが、流通管の外周の形状に一致するようにさまざまな形状をとることができる。
【0059】
いくつかの例において、第1のブレースバーは、実質的に平面的な形状を有してよい。実質的に平面であることで、第1のブレースバー304は、長さおよび幅の小さな割合である深さを有する矩形の容積に主に含まれ得る。例えば、
図5は、長さl510または幅w512と比較して小さい深さd508を有する矩形の容積の範囲内に主に含まれるブレースバー304の断面を示している。実質的に平坦なブレースバーを設けることにより、これは、さらにもっと最小限のブレースバーの設計をもたらすことができる。
【0060】
いくつかの例において、第1のブレースバー304は、第1の流通管の軸に垂直な方向に最長寸法を含むことができる。例えば、第1のブレースバー304は、長さl 510の方向に最長寸法を含む。
【0061】
いくつかの例において、流通導管アセンブリ300は、第1の流通管に結合した第2のブレースバーをさらに含むことができる。例えば、流通導管アセンブリ300は、ブレースバー305、306、または307の任意の組み合わせをさらに含むことができる。いくつかの例において、ブレースバー305、306、または307は、
図3に示されるように、ブレースバー304と実質的に同じであってよく、あるいは違ってもよい。
【0062】
いくつかの例において、第1のブレースバーは、第1の流通管に一体化されてよい。しかしながら、さらなる例において、第1のブレースバーは、第2の流通管にも一体化されてよい。
【0063】
一体化により、ブレースバー304を、少なくとも第1の流通管302のうちのブレースバー304と結合する部分と一緒に形成することができ、したがってブレースバー304を第1の流通管302に結合させる追加の工程を実行する必要がない。ブレースバー304および第1の流通管302を、例えば、ステレオリソグラフィ、デジタル光処理、溶融堆積モデリング、選択的レーザー焼結、選択的レーザー溶融、電子ビーム溶融、または積層オブジェクト製造などの付加的な三次元(3D)印刷技術、射出成形、あるいは機械加工、放電加工、電解加工、電子ビーム加工、光化学加工、または超音波加工などの除去的な製造技術によって、一体化されたユニットとして形成することができる。一体化されたブレースバー304、第1の流通管302、および/または第2の流通管303を、当業者に知られた任意のさらなる技術によって形成してもよい。
【0064】
第1の流通管との組み立てを必要としない一体化されたブレースバーを提供することにより、溶接ミスによって製造時に流通導管アセンブリを損傷させてしまったり、組み立て時に流通管を意図せず曲げてしまったりする可能性を減らすことができ、したがって、より堅牢な振動式流量計を生み出すことができる。
【0065】
3D印刷、射出成形、または除去的な製造によって一体化されたブレースバーを形成することにより、流通管に対するブレースバーのより正確な位置決めをもたらすことも可能にできる。さらには、3D印刷、射出成形、または除去的な製造によって一体化されたブレースバーを形成することで、流通管とブレースバーとの間のろう付けの問題を引き起こすことなく、ブレースバーの厚さを容易に調整することも可能にできる。
【0066】
第1のブレースバーと第1の流通管とを組み立てる必要がなく、したがって管の間の空間を最小化する振動式流量計を可能にでき、より小型な振動式流量計を提供することができる。これにより、ブレースバーおよび振動式流量計のケースに必要な材料を少なくすることができる。さらには、流通管の間の空間を最小化することで、より単純なマニホールド形状、または流通管に通じる分岐がより狭く設計されたマニホールド形状を可能にすることができる。
【0067】
さらなる例において、流通導管アセンブリは、第1の流通管および第2の流通管に結合したマニホールドをさらに備えることができる。ブレースバー304によって流通管の間隔をより小さくすることができるため、マニホールドは、先行技術の振動式流量計のマニホールドの設計において直面される圧力損失を或る程度防止するより狭いマニホールド分岐を備える単純化された設計を提供することができる。加えて、マニホールド内の空隙を、とりわけ高い流体の速度で、プロセス流体でより容易に満たすことができるため、この改善されたマニホールドは、より容易な洗浄を可能にでき、これは、衛生市場において特に有用である。
【0068】
しかしながら、さらなる例においては、マニホールド308、309を、流通管302および303の少なくとも一方と一体に形成することができる。一体化されたマニホールドを備えた流通導管アセンブリを提供することにより、組み立てがより少なくて済む流通導管アセンブリを可能にし、計器の欠陥を少なくし、組み立て時の溶接に起因する損傷の可能性を減らすことができる。
【0069】
いくつかの例においては、ブラケットを第1の流通管に一体化させることができる。ブラケットにより、流通導管アセンブリ300への追加の部品の取り付けを可能にすることができる。例えば、ブラケット310を流通管302に一体化させて、流通導管アセンブリ300へのドライバ110の結合を可能にすることができる。他の例においては、ブラケット311が、流通管302へのピックオフ112rの結合を可能にでき、さらなるブラケット(図示せず)が、流通管302へのピックオフ112lの結合を可能にすることができる。同様に、流通管303に対して、ブラケット310’がドライバ110の結合を可能にでき、ブラケット311’がピックオフ112rの結合を可能にでき、ブラケット312’がピックオフ112lの結合を可能にできる。
【0070】
多くの従来の設計において実施されているとおりの結合式のブラケットに代えて、一体型のブラケットを提供することにより、流通導管アセンブリ300の組み立て時の流通管302、303の損傷を、さらに減らすことを可能にすることができる。
【0071】
図7が、さらなる例による流通導管アセンブリ700を示している。流通導管アセンブリ700は、典型的なブレースバー704を備えていることを除き、流通導管アセンブリ300と同様である。
【0072】
流通導管アセンブリ700および第1のブレースバー704のさらなる図が、
図8、
図9、および
図10に示されている。
図8は、
図7に示したとおりの流通導管アセンブリ700の断面C-C’を示しており、
図10は、やはり
図7に示した流通導管アセンブリ700の断面D-D’を示している。
図9は、ブレースバー704の斜視図を示している。
【0073】
ブレースバー704は、流通管302、303の長手方向に沿ってさらに延びていることを除き、ブレースバー304と同様である。典型的なブレースバー704は、第1の流通管の長手方向長さに沿った最長寸法を含む。
図7、
図8、および
図10に見られるように、第1のブレースバー704は、流通管302、303の長さに沿って延びている。
【0074】
図9は、ブレースバー704を、流通管を除いて示している。ブレースバー704は、第1の長手方向表面902aと、第1の長手方向表面の反対側の第2の長手方向表面902bと、第1の端面904aと、第1の端面904aの反対側の第2の端面904bと、第1の流通管への結合のための内側へと輪郭付けられた第1の結合面906aと、第2の流通管への結合のための内側へと輪郭付けられた第1の結合面の反対側の第2の結合面906bとを含む。第1および第2の長手方向表面902a、902b、ならびに第1および第2の結合面906a、906bは、ブレースバー304におけるそれぞれの相当物よりも長い。
【0075】
ブレースバー704は、外形の小さい小型な設計の利点を依然として提供しつつ、より小さなブレースバー304と比べてより強力な流通管302、303の間の結合をもたらすことができる。
【0076】
いくつかの例において、ブレースバー、第1の流通管、および第2の流通管は、曲がり部をさらに含んでもよい。例えば、
図7~
図10において、第1および第2の流通管302、303、ならびにブレースバー704が、曲がり部314を含むことを見て取ることができる。
【0077】
いくつかの例において、第1の結合面は、曲げられた円柱の断面を含むことができる。例えば、結合面906bが、曲げられた円筒形の流通管に適合するように内側へと輪郭付けられていることを、見て取ることができる。したがって、結合面906bは、曲げられた円柱の断面の形態をとる。
【0078】
ブレースバー704に曲がり部を設けることにより、所定の場所へと曲がり部を過ぎて通す必要がある開口部を含む従来のブレースバーの設計においてしばしば生じる流通管の損傷を発生させることなく、ブレースバーを流通管の曲がり部に結合させることを可能にできる。さらに、ブレースバー704を、曲がり部を含む流通管の特定の部分に正確に結合するように形成できるため、組み立て時のブレースバー704の正確な位置合わせをより容易にすることができる。
【0079】
いくつかの例において、流通導管アセンブリ300または700を振動式流量計に組み込むことができる。振動式流量計は、第1の流通管および第2の流通管に取り付けられたピックオフをさらに含むことができる。例えば、振動式流量計は、上述のように、ブラケット311、311’または312、312’に結合したピックオフ112l、112rを含むことができる。さらなる例において、振動式流量計は、技術的に知られた任意の他の技術によって第1および第2の流通管302および303に結合したピックオフ112l、112rを含むことができる。
【0080】
振動流量計は、第1の流通管および第2の流通管に結合したドライバをさらに含むことができ、ドライバは、第1の流通管および第2の流通管を振動させるように構成される。例えば、振動式流量計は、上述のように、ブラケット310、310’に結合したドライバ110を含むことができる。しかしながら、さらなる例において、振動式流量計は、技術的に知られた任意の他の技術によって第1および第2の流通管302および303に結合したドライバ110を含むことができる。
【0081】
図11が、方法1100を示している。方法1100を、流通導管アセンブリを製造するために使用することができる。例えば、方法1100を使用して流通導管アセンブリ300または700を製造し、上述の利点を提供することができる。
【0082】
方法1100はステップ1102で始まる。ステップ1102において、第1のブレースバーが用意される。例えば、ブレースバー304、306、または704を用意することができる。第1のブレースバーを、これらに限られるわけではないが、任意の引き去り型のプロセス、付加的なプロセス、鋳造プロセス、射出成形プロセス、または成形プロセス、あるいはこれらの任意の組み合わせ、などの当業者に知られた任意の方法によって形成することができる。
【0083】
ステップ1104において、第1の流通管が用意され、ステップ1106において、第2の流通管が用意される。例えば、第1および第2の流通管302、303を、上述の技術のいずれかによって形成することができる。第1および第2の流通管を、これらに限られるわけではないが、任意の引き去り型のプロセス、付加的なプロセス、鋳造プロセス、射出成形プロセス、または成形プロセス、あるいはこれらの任意の組み合わせ、などの当業者に知られた任意の方法によって形成することができる。
【0084】
方法1100はステップ1108に続く。ステップ1108において、第1のブレースバーが、第1の流通管および第2の流通管に結合させられ、第1のブレースバーは、第1の流通管および第2の流通管を取り囲まない。例えば、上述のように、第1のブレースバー304、704を第1の流通管302に結合させることができる。第1ブレースバー304、704を、これらに限られるわけではないが、接着、締結、溶接、またはろう付け、などの当業者に知られた任意の方法によって第1の流通管302に結合させることができる。
【0085】
いくつかの例において、第1のブレースバーは、上述のように、完全に第1の流通管と第2の流通管との間の容積の範囲内に位置することができる。
【0086】
いくつかの例において、第1のブレースバーは、上述のように、実質的に平坦な形状であってよい。
【0087】
いくつかの例において、第1のブレースバーは、上述のように、第1の流通管の軸に垂直な方向に最長寸法を含むことができる。
【0088】
いくつかの例において、第1のブレースバーは、上述のように、第1の流通管の長手方向長さに沿った最長寸法を含むことができる。
【0089】
いくつかの例において、第1のブレースバー、第1の流通管、および第2の流通管は、上述のように、曲がり部を含むことができる。
【0090】
いくつかの例において、方法1100は、さらなるステップを含むことができる。例えば、方法1100は、ステップ1110および1112を含むことができる。ステップ1110において、第2のブレースバーを用意することができる。
【0091】
ステップ1112において、上述のように、第2のブレースバーを第1の流通管および第2の流通管に結合させることができる。
【0092】
いくつかの例において、第1のブレースバーは、第1の流通管に一体化されてよい。例えば、上述のように、第1の流通管302を第1のブレースバー304、704に一体化させることができる。いくつかの例においては、第1のブレースバーを、上述のように、第2の流通管にさらに一体化させることができる。
【0093】
いくつかの例において、第2のブレースバーは、第1の流通管に一体化されてよい。例えば、上述のように、第2のブレースバー306を第1の流通管302に一体化させることができる。いくつかの例において、第2のブレースバーを第2の流通管にさらに一体化させることができる。例えば、上述のように、第2のブレースバー306を第2の流通管303に一体化させることができる。
【0094】
いくつかの例において、第1の流通管、第2の流通管、および第1のブレースバーを、3D印刷技術によって形成することができる。3D印刷によって流通導管アセンブリを形成することにより、ブレースバーの位置およびサイズをより正確にすることができる可能性がある。
【0095】
さらなる例においては、3D印刷技術によって1つ以上の追加のブレースバー、マニホールド、またはブラケットを形成して、流通導管アセンブリとともに一体化されたユニットを形成することができる。一体化された流通導管アセンブリを形成することにより、溶接ビードの貫通および計器の欠陥の恐れを排除し、流通導管アセンブリの一体化された部分を組み立てる必要性をなくすことを可能にすることができる。先行技術のブレースバーを管へと溶接する必要がないため、流通管の間の空間にアクセスする必要がなく、流通管の互いの間隔を小さくすることができる。これにより、ケースをよりスリムにし、計器をより小型にし、マニホールドの形状をより単純にすることができる。また、材料の使用がより少ない振動式流量計の製造を可能にすることができる。
【0096】
以上の例の詳細な説明は、本発明の発明者が本出願の技術的範囲に含まれると考えるすべての例を述べ尽くすものではない。実際、当業者であれば、上述の例の特定の要素をさまざまに組み合わせ、あるいは取り除いて、さらなる例を生み出すことが可能であり、そのようなさらなる例が、本出願の技術的範囲および教示に包含されることを、理解できるであろう。また、上述の例を全体的または部分的に組み合わせて、本出願の技術的範囲および教示の範囲内のさらなる例を生成できることも、当業者にとって明らかであろう。したがって、本出願の技術的範囲は、以下の特許請求の範囲から決定されなければならない。