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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-03-28
(45)【発行日】2022-04-05
(54)【発明の名称】車両用操作装置
(51)【国際特許分類】
   B60R 16/02 20060101AFI20220329BHJP
   G06F 3/041 20060101ALI20220329BHJP
   G06F 3/01 20060101ALI20220329BHJP
   G06F 3/0482 20130101ALI20220329BHJP
   G06F 3/04847 20220101ALI20220329BHJP
   B60R 11/02 20060101ALI20220329BHJP
【FI】
B60R16/02 630L
G06F3/041 580
G06F3/041 480
G06F3/01 560
G06F3/0482
G06F3/0484 170
B60R11/02 C
【請求項の数】 4
(21)【出願番号】P 2018148245
(22)【出願日】2018-08-07
(65)【公開番号】P2020023236
(43)【公開日】2020-02-13
【審査請求日】2020-10-15
(73)【特許権者】
【識別番号】000110321
【氏名又は名称】トヨタ車体株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100105957
【弁理士】
【氏名又は名称】恩田 誠
(74)【代理人】
【識別番号】100068755
【弁理士】
【氏名又は名称】恩田 博宣
(72)【発明者】
【氏名】伊藤 洋之
(72)【発明者】
【氏名】古井 寛之
【審査官】浅野 麻木
(56)【参考文献】
【文献】特開2016-018223(JP,A)
【文献】特開2014-215649(JP,A)
【文献】特開2017-204024(JP,A)
【文献】特開2018-036959(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B60R 16/02
G06F 3/041
G06F 3/01
G06F 3/0482
G06F 3/04847
B60R 11/02
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
車両に搭載され、機器の操作を行う装置であって、
車室内に設けられ、正面に開口を有する筐体と、
前記筐体の前記開口を通じて視認される表示部と、
前記表示部に対して画像信号を出力することで前記表示部に表示される画像を制御する制御部と、
前記筐体に対する乗員の手指の近接動作を検知する近接動作検知部と、
前記筐体の側部または前記開口の周縁部に設けられ、前記側部または前記周縁部に対する乗員の手指の接触を検知する接触検知部と、
前記筐体のうち前記接触検知部が設けられている部分に設けられ、当該部分に対する乗員の手指の押込度合を検知する押込度合検知部と、を備え、
前記表示部は、前記近接動作検知部により乗員の手指の近接動作が検知された場合、前記接触検知部の検知結果に基づいて選択される選択項目を含む第1の操作メニュー画像を表示
前記第1の操作メニュー画像には、複数の前記選択項目が並んで配置されており、
前記接触検知部は、複数の前記選択項目の位置に対応して設けられており、
前記表示部は、前記第1の操作メニュー画像が表示されているときには、
前記接触検知部により乗員の手指の接触が検知された場合に前記手指が接触している部分に対応する1つの前記選択項目の表示態様を変更する仮選択と、前記表示態様が変更されている前記選択項目に対応する部分であり前記手指が接触している部分に関して、前記押込度合検知部により検知された当該手指の押込度合が所定度合以上である場合に、前記表示態様が変更されている前記選択項目が選択されたとする本選択と、の二段階に分けた前記選択項目の選択に基づいて、
前記本選択によって選択された前記選択項目に対応した第2の操作メニュー画像を前記第1の操作メニュー画像に隣接した位置に表示する、
車両用操作装置。
【請求項2】
記近接動作検知部及び前記接触検知部は、前記筐体のうち幅方向の両側にそれぞれ対応して設けられており、
前記表示部は、前記近接動作検知部により乗員の手指の近接動作が検知された場合、前記表示部のうち、当該乗員の手指の近接動作を検知した当該近接動作検知部側の領域に前記第1の操作メニュー画像を表示する、
請求項1に記載の車両用操作装置。
【請求項3】
前記近接動作検知部及び前記接触検知部は、同一の静電容量式のセンサにより構成されており、前記センサに対して乗員の手指が所定の距離以内に近接していないときには前記センサの検知感度を第1の検知感度に設定する一方、前記センサに対して乗員の手指が前記所定の距離以内に近接しているときには前記センサの検知感度を前記第1の検知感度よりも低い第2の検知感度に設定する、
請求項1または請求項2に記載の車両用操作装置。
【請求項4】
前記押込度合検知部は、自身が押圧された際に電圧信号を出力する一方、自身に対して電圧が印加されることで振動する圧電素子と、前記圧電素子が押圧された場合に、前記圧電素子に対して電圧を印加することで前記圧電素子の振動を制御する振動制御部と、を備える、
請求項1~請求項3のいずれか一項に記載の車両用操作装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、車両用操作装置に関する。
【背景技術】
【0002】
特許文献1には、タッチパネルを有する表示装置と、押しボタンスイッチなどの機械的な断続接点を有するスイッチとを備えた車両用操作装置が開示されている。こうした車両用操作装置によれば、乗員は、表示装置のタッチパネルに手指で直接触れることで、例えばカーナビゲーション操作やオーディオ操作を行うことができる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【文献】特開2018-60388号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ところで、特許文献1に記載の操作装置においては、乗員がタッチパネルに手指で直接触れることにより、タッチパネルの表面に指紋などが付着して汚れるおそれがある。こうした不都合を解消するために、特許文献1に記載の押しボタンスイッチや、ロータリスイッチなどの機械的な断続接点を有するスイッチ(以下、物理スイッチと称する)を併用することで、タッチパネルに手指が触れる頻度を低減することが考えられる。しかしながら、この場合、表示装置に操作メニュー画像を表示させたり、操作メニュー画像に含まれる選択項目を選択したりするために物理スイッチを操作する必要が生じる。またこの場合、物理スイッチが表示装置から離れた位置に設けられている場合には、表示装置を目視しながら物理スイッチを操作しなければならず、操作性の向上において改善の余地を残すものとなっている。
【0005】
本発明の目的は、操作性を向上させることのできる車両用操作装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記目的を達成するための車両用操作装置は、車両に搭載され、機器の操作を行う装置であって、車室内に設けられ、正面に開口を有する筐体と、前記筐体の前記開口を通じて視認される表示部と、前記表示部に対して画像信号を出力することで前記表示部に表示される画像を制御する制御部と、前記筐体に対する乗員の手指の近接動作を検知する近接動作検知部と、前記筐体の側部または前記開口の周縁部に設けられ、前記側部または前記周縁部に対する乗員の手指の接触を検知する接触検知部と、を備え、前記表示部は、前記近接動作検知部により乗員の手指の近接動作が検知された場合、前記接触検知部の検知結果に基づいて選択される選択項目を含む操作メニュー画像を表示する。
【0007】
同構成によれば、筐体に対する乗員の手指の近接動作が近接動作検知部により検知されると、制御部の制御を通じて表示部に操作メニュー画像が表示される。このため、乗員は、筐体に対して手指を近接させるだけで、筐体や表示部に触れることなく、表示部に操作メニュー画像を表示させることができる。また、操作メニュー画像が表示されるまでは、例えばカーナビゲーション用の地図画像などの他の画像を表示部に表示させておくことができる。そして、この状態において、接触検知部が設けられている筐体の側部または開口の周縁部に手指を触れることで、操作メニュー画像に含まれている選択項目を選択することが可能となる。このため、操作のために表示部に手指が触れる頻度を低減することができる。
【0008】
上記車両用操作装置において、前記操作メニュー画像を第1の操作メニュー画像とするとき、前記近接動作検知部及び前記接触検知部は、前記筐体のうち幅方向の両側にそれぞれ対応して設けられており、前記表示部は、前記近接動作検知部により乗員の手指の近接動作が検知された場合、前記表示部のうち、当該乗員の手指の近接動作を検知した当該近接動作検知部側の領域に前記第1の操作メニュー画像を表示することが好ましい。
【0009】
同構成によれば、近接動作検知部により乗員の手指の近接動作が検知されると、表示部のうち、当該乗員の手指の近接動作を検知した当該近接動作検知部側の領域に第1の操作メニュー画像が表示される。このように、表示部のうち、操作しようとする乗員の手指に近い領域に第1の操作メニュー画像が表示されるため、乗員は第1の操作メニュー画像に含まれる選択項目を視認しやすくなる。そして、当該領域に近い側の筐体の側部または開口の周縁部に触れることで直感的な操作を行うことが可能となる。したがって、操作性を一層向上させることができる。
【0010】
上記車両用操作装置において、前記近接動作検知部及び前記接触検知部は、同一の静電容量式のセンサにより構成されており、前記センサに対して乗員の手指が所定の距離以内に近接していないときには前記センサの検知感度を第1の検知感度に設定する一方、前記センサに対して乗員の手指が前記所定の距離以内に近接しているときには前記センサの検知感度を前記第1の検知感度よりも低い第2の検知感度に設定することが好ましい。
【0011】
同構成によれば、静電容量式のセンサの検知感度の設定を上記態様にて切り替えることにより、近接動作検知部及び接触検知部を同一のセンサによって構成することができる。このため、近接動作検知部と接触検知部とを各別に設ける必要がなくなる。したがって、車両用操作装置を簡易な構成とすることができる。
【0012】
上記車両用操作装置において、前記操作メニュー画像を第1の操作メニュー画像とするとき、前記第1の操作メニュー画像には、複数の前記選択項目が並んで配置されており、前記接触検知部は、複数の前記選択項目の位置に対応して設けられており、前記筐体のうち前記接触検知部が設けられている部分に設けられ、当該部分に対する乗員の手指の押込度合を検知する押込度合検知部を備えており、前記表示部は、前記第1の操作メニュー画像が表示されているときに、前記接触検知部により乗員の手指の接触が検知された場合には、その接触している部分に対応する1つの前記選択項目の表示態様を変更する一方、前記押込度合検知部により検知された当該手指の押込度合が所定度合以上である場合には、当該選択項目が選択されたとして、当該選択項目に対応した第2の操作メニュー画像を表示することが好ましい。
【0013】
同構成によれば、第1の操作メニュー画像が表示部に表示されているときに、接触検知部が設けられている筐体の側部または開口の周縁部のうち乗員が選択しようとする選択項目の位置に対応する部分に手指が触れると、まずは当該選択項目が仮選択されたとして当該選択項目の表示態様が変更される。これにより、乗員は、選択しようとしている選択項目を確認することでができる。また、選択項目が仮選択されている状態において、手指を押し込むと、当該選択項目が本選択されたとして第2の操作メニュー画像が表示される。このように、仮選択と本選択との二段階に分けて選択項目を選択することで選択項目が誤って選択されることを抑制できる。
【0014】
上記車両用操作装置において、前記押込度合検知部は、自身が押圧された際に電圧信号を出力する一方、自身に対して電圧が印加されることで振動する圧電素子と、前記圧電素子が押圧された場合に、前記圧電素子に対して電圧を印加することで前記圧電素子の振動を制御する振動制御部と、を備えることが好ましい。
【0015】
同構成によれば、圧電素子が設けられた筐体の側部または開口の周縁部が手指により押圧されると、圧電素子に対して電圧が印加されることで圧電素子が振動する。このため、押圧操作した乗員の手指に対して触感フィードバックを提示することができる。
【発明の効果】
【0016】
本発明によれば、車両用操作装置の操作性を向上することができる。
【図面の簡単な説明】
【0017】
図1】車両用操作装置の一実施形態について、操作装置を中心に示す正面図。
図2】同実施形態の操作装置及び各種機器との関係を示す概略図。
図3】同実施形態の操作装置の斜視図。
図4】近接動作検知部及び押込度合検知部の構成を示す断面図。
図5】第1の操作メニュー画像及びラジオメニュー画像が表示された表示部を示す正面図。
図6】音量バー画像及びラジオ情報画像が表示された表示部を示す正面図。
図7】第1の操作メニュー画像及び空調メニュー画像が表示された表示部を示す正面図。
図8】温度バー画像及び風量バー画像が表示された表示部を示す正面図。
図9】車両用操作装置の操作手順を示すフローチャート。
図10】車両用操作装置の操作手順を示すフローチャート。
図11】乗員の手指の近接動作により第1の操作メニュー画像が表示された状態の車両用操作装置を示す斜視図。
図12】ラジオメニュー画像が表示された状態の車両用操作装置を示す斜視図。
図13】スライド操作によりラジオメニュー画像の選択項目の選択位置が変更されている状態の車両用操作装置を示す斜視図。
図14】表示部の周縁部から音量バー画像及びラジオ情報画像が表示された状態の車両用操作装置を示す斜視図。
図15】スライド操作によりラジオの音量が調整されている状態の車両用操作装置を示す斜視図。
図16】空調メニュー画像が表示された状態の車両用操作装置を示す斜視図。
図17】スライド操作により空調メニュー画像の選択項目の選択位置が変更されている状態の車両用操作装置を示す斜視図。
図18】スライド操作により、空調の風量が調整されている状態の車両用操作装置を示す斜視図。
図19】助手席側からの手指の近接動作により第1の操作メニュー画像が表示された状態の車両用操作装置を示す斜視図。
【発明を実施するための形態】
【0018】
以下、図1図19を参照して、一実施形態について説明する。
図1に示すように、車両の車室内には、車幅方向Wに沿って延在するインストルメントパネル101が設けられている。インストルメントパネル101の車幅方向Wの中央部、より詳しくは、ステアリングホイール102が設けられている運転席側(同図の右方)と、助手席側(同図の左方)との間の部分には、車両用操作装置(以下、操作装置10)が設けられている。
【0019】
図2に示すように、操作装置10は、車両に搭載されたオーディオ装置や空調装置、カーナビゲーション装置などの各種機器110に電気的に接続されている。操作装置10は、乗員の入力操作に基づいて各種機器110を動作させるための信号を各種機器110に対して出力する。
【0020】
図3に示すように、操作装置10は、正面に開口11aを有する筐体11と、筐体11の開口11aを通じて視認される表示部20とを備えている。筐体11は、上下方向に沿った一対の短辺と、車幅方向Wに沿った一対の長辺とを有する長方形状の正面を含む略直方体状をなしている。
【0021】
図2に示すように、表示部20は、液晶パネルなどにより構成されている。表示部20には、表示部20に対して画像信号を出力することで表示部20に表示される画像を制御する制御部21が電気的に接続されている。
【0022】
<近接動作検知部30>
図2及び図3に示すように、操作装置10には、乗員の手指(以下、指F)の近接動作を検知する近接動作検知部と、指Fの接触動作を検知する接触検知部との双方を構成する静電容量式の近接動作検知部30を備えている。
【0023】
近接動作検知部30は、筐体11の車幅方向Wの両側部にそれぞれ配置され、上下方向に沿って延在する一対の第1の近接動作検知部31と、筐体11の開口11aの下側周縁部の中央部に配置された第2の近接動作検知部32とを備えている。また、近接動作検知部30は、同下側周縁部のうち車幅方向Wの両側に配置され、車幅方向Wに沿って延在する一対の第3の近接動作検知部33を備えている。
【0024】
各近接動作検知部31,32,33の構造は基本的に同一であるため、以降においては、第1の近接動作検知部31について説明し、他の近接動作検知部32,33については重複する説明を省略する。
【0025】
図2及び図4に示すように、第1の近接動作検知部31は、ガラスなどの絶縁性材料からなり、筐体11の側面を構成する表面パネル34と、表面パネル34の裏側に配置された静電容量式の近接センサ35と、近接センサ35に電気的に接続されたセンサ回路部36とを備えている。
【0026】
近接センサ35は、コンデンサを構成する電極板(図示略)を有している。指Fが近接センサ35に近接することで、表面パネル34を介して電極板と指Fとの間に新たなコンデンサが構成される。
【0027】
近接センサ35は、電極板と指Fとの距離Dに応じて変化するコンデンサの静電容量Cに対応した電圧信号をセンサ回路部36に対して出力する。電極板と指Fとの距離Dが大きくなるほど、コンデンサの静電容量Cは小さくなり、近接センサ35から出力される電圧は小さくなる。
【0028】
そこで、本実施形態では、センサ回路部36により、電極板と指Fとの距離が所定の距離D1となるときのコンデンサの静電容量C1に対応する電圧信号Eを第1閾値E1として設定している。またセンサ回路部36は、電圧信号Eが第1閾値E1よりも小さい状態から第1閾値E1以上になることをもって電極板と指Fとの距離が上記所定の距離D1以内に近接したと判断する。
【0029】
また、本実施形態では、電極板と指Fとの距離が、上記所定の距離D1よりも小さい所定の距離D2となるときのコンデンサの静電容量C2に対応する電圧信号Eを第2閾値E2として設定している。この所定の距離D2は、表面パネル34に指Fが接触しているときの電極板と指Fとの距離である。また、第2閾値E2は、第1閾値E1よりも桁違いに大きい(E2>>E1)。センサ回路部36は、電圧信号Eが第2閾値E2よりも小さい状態から第2閾値E2以上になることをもって指Fが表面パネル34に接触したと判断する。
【0030】
上述したように、指Fが上記所定の距離D1以内に近接したことを判断するための第1閾値E1は、第2閾値E2よりも遙かに小さい。そこで、本実施形態のセンサ回路部36では、電極板に対して指Fが所定の距離D1以内に近接していないときには、近接センサ35の検知感度を第1の検知感度に設定する一方、電極板に対して指Fが所定の距離D1以内に近接しているときには、近接センサ35の検知感度を第1の検知感度よりも低い第2の検知感度に設定している。すなわち、電極板に対して指Fが所定の距離D1以内に近接していないときには、所定の距離D1以内に近接しているときに比べて、近接センサ35から出力される電圧信号Eの最小測定単位を小さくしている。これにより、電圧信号Eが第1閾値E1を超えて上昇する際の電圧信号Eの僅かな変化を精度よく判断するようにしている。
【0031】
また、センサ回路部36は、表面パネル34上において指Fをスライドさせる操作(以下、スライド操作)を検知する。
<押込度合検知部40>
図2及び図4に示すように、操作装置10には、筐体11のうち各近接動作検知部31,32,33が設けられている部分に対する指Fの押込度合を検知する押込度合検知部40が設けられている。押込度合検知部40は、自身が押圧された際に電圧信号を出力する一方、自身に対して電圧が印加されることで振動する複数の圧電素子41と、各圧電素子41に電気的に接続され、圧電素子41が押圧された場合に、圧電素子41に対して電圧を印加することで圧電素子41の振動を制御する振動制御部42とを備えている。
【0032】
図4に示すように、圧電素子41は、例えば、薄板状の圧電セラミックスと、圧電セラミックスを挟持する一対の電極とを備えている(いずれも図示略)。また、圧電素子41は、近接センサ35の裏側において、近接センサ35の延在方向に互いに間隔をおいて複数配置されている。表面パネル34に対して指Fが押し込まれると、表面パネル34が僅かに撓むことで圧電素子41が押圧される。このとき、圧電素子41は、自身が押圧された度合に応じた電圧信号を振動制御部42に出力する。そして、振動制御部42は、圧電素子41が出力した電圧信号に応じて当該圧電素子41に対して電圧を断続的に印加する。これらにより、圧電素子41は、自身が押圧された度合に応じた大きさにて振動する。こうした圧電素子41の振動は、表面パネル34を介して指Fに伝達される。
【0033】
振動制御部42は、圧電素子41から出力される電圧信号の大きさに応じて、表面パネル34に対する指Fの押込度合が、所定度合以上であるか否かを判断する。
次に、指Fによる入力操作に基づいて表示部20に表示される画像の構成について説明する。
【0034】
図5に示すように、第1の操作メニュー画像60は、表示部20の車幅方向Wの端部に表示される。第2の操作メニュー画像70は、第1の操作メニュー画像60の車幅方向Wの内側に隣接して表示される。
【0035】
第1の操作メニュー画像60には、複数(本実施形態では5つ)の選択項目、すなわちカーナビゲーション機能を選択するための選択項目61、空調機能を選択するための選択項目62、テレビ機能を選択するための選択項目63、ラジオ機能を選択するための選択項目64、及び電話機能を選択するための選択項目65が含まれている。これら5つの選択項目61~65は、上下方向に沿って並んで配置されている。
【0036】
選択項目64が選択された場合に表示される第2の操作メニュー画像70は、ラジオメニュー画像80であり、ラジオ局を選択するための複数の選択項目81~85を有している。
【0037】
図6に示すように、ラジオメニュー画像80の複数の選択項目81~85のいずれか1つが選択された場合には、第1の操作メニュー画像60及びラジオメニュー画像80が表示されなくなる一方、表示部20のうち第1の操作メニュー画像60が表示されていた領域に音量バー画像86が表示される。また、表示部20の上部に、選択されているラジオ局等の情報に関するラジオ情報画像87が表示される。
【0038】
音量バー画像86は、ラジオの音量を表示するものであり、当該音量の下限値(MIN)と上限値(MAX)との間を複数段階(本実施形態では11段階)に分割し、上下方向に並べられた複数の目盛りを有している。各目盛りは、車幅方向Wに長い棒状をなしている。なお、複数の目盛りのうち上下方向の中央に位置する目盛りは、その他の目盛りよりも車幅方向Wに長い形状を有している。これにより、上記音量の中間値が視認しやすくなっている。
【0039】
ラジオ情報画像87は、ラジオ局の名称や周波数などのラジオ局の情報や、設定されているラジオの音量の数値情報などを表示する。
また、図7に示すように、選択項目62が選択された場合に表示される第2の操作メニュー画像70は、空調メニュー画像90であり、空調モードを選択するための複数の選択項目91~94を有している。
【0040】
図8に示すように、空調メニュー画像90の複数の選択項目91~94のいずれか1つが選択された場合には、第1の操作メニュー画像60及び空調メニュー画像90が表示されなくなる一方、表示部20の車幅方向Wの両側に一対の温度バー画像95が表示される。また、表示部20の下部に、空調空気の風量を表示する風量バー画像96が表示される。温度バー画像95には、車室内の温度を変更する操作キー画像及び選択されている空調モード画像が含まれている。
【0041】
次に、図9及び図10を参照して、本実施形態の操作装置10により実行される処理手順について説明する。なお、この一連の処理は、自動車のアクセサリスイッチがオン状態であるときに繰り返し実行される。
【0042】
図9に示すように、この一連の処理では、まず、制御部21は、カーナビゲーション画像50を表示部20に表示させる(ステップS1)。またこのとき、近接動作検知部31~33の検知感度が、第1の検知感度に設定される(ステップS2)。
【0043】
次に、センサ回路部36は、近接センサ35から出力される電圧信号Eが第1閾値E1以上であるか否かを判断する。すなわち、電極板に対して指Fが所定の距離D1以内に近接しているか否かを判断する。
【0044】
ここで、電圧信号Eが第1閾値E1以上ではない旨判断された場合(ステップS3:NO)には、ステップS2の判断処理が繰り返し実行される。
一方、電圧信号Eが第1閾値E1よりも小さい旨判断されると(ステップS3:YES)、電極板に対して指Fが上記所定の距離D1以内に近接しているとして、次に、制御部21は、第1の操作メニュー画像60を表示部20に表示させて(ステップS4)、ステップS5に移行する。
【0045】
このとき、例えば図11に示すように、車幅方向Wの一方側(同図の右方)から第1の近接動作検知部31に対して指Fを近接させると、表示部20の右端側から第1の操作メニュー画像60が表示される。
【0046】
ステップS5においては、近接動作検知部31~33の検知感度が、第2の検知感度に設定される。
次に、センサ回路部36は、近接センサ35から出力された電圧信号Eが第2閾値E2以上であるか否かを判断する(ステップS6)。すなわち、近接動作検知部31~33の設けられた表面パネル34に指Fが接触しているか否かを判断する。
【0047】
ここで、電圧信号Eが第2閾値E2以上ではない旨判断された場合(ステップS6:NO)には、表面パネル34に指Fが接触していないとして、次に、制御部21は、ステップS3にて肯定判断されてからの経過時間t1を計測する(ステップS7)。
【0048】
次に、制御部21は、上記経過時間t1が2秒以上であるか否かを判断する(ステップS8)。ここで、経過時間t1が2秒以上ではない旨判断された場合(ステップS8:NO)には、ステップS7の判断処理が繰り返し実行される。
【0049】
一方、経過時間t1が2秒以上であると判断された場合(ステップS7:YES)には、乗員による入力操作の意志がないとして、この一連の処理を終了する。
一方、電圧信号Eが第2閾値E2以上である旨判断された場合(ステップS6:YES)には、次に、制御部21は、第1の操作メニュー画像60に含まれる複数の選択項目61~65のうち表面パネル34に接触した指Fの位置に対応した1つの選択項目が仮選択されたとして、その表示態様を変更する(ステップS9)。本実施形態では、当該選択項目を点灯させるようにしている。
【0050】
次に、押込度合検知部40は、表面パネル34に対する指Fの押込操作が検知されたか否かを判断する(ステップS10)。
ここで、押込操作が検知されていないと判断された場合(ステップS10:NO)には、ステップS6に移行する。
【0051】
一方、押込操作が検知されたと判断された場合(ステップS10:YES)には、制御部21は、仮選択された選択項目61~65が本選択されたとして、図10に示すように、第2の操作メニュー画像70を表示して(ステップS11)、次に、ステップS12に移行する。
【0052】
このとき、例えばラジオ機能を選択するための選択項目64が本選択された場合には、図12に示すように、第2の操作メニュー画像70としてラジオメニュー画像80が第1の操作メニュー画像60に隣接した位置に表示される。また、ラジオメニュー画像80に含まれる複数の選択項目81~85のうち最上位に位置する選択項目81が点灯される。これは、選択項目81が仮選択された状態を示している。
【0053】
また、例えば空調機能を選択するための選択項目62が本選択された場合には、図16に示すように、第2の操作メニュー画像70として空調メニュー画像90が第1の操作メニュー画像60に隣接した位置に表示される。また、空調メニュー画像90に含まれる複数の選択項目91~94のうち最上位に位置する選択項目91が点灯される。これは、選択項目91が仮選択された状態を示している。
【0054】
ステップS12においては、ステップS6と同様にして、センサ回路部36は、近接センサ35から出力された電圧信号Eが第2閾値E2以上であるか否かを判断する。すなわち、表面パネル34に指Fが接触しているか否かを判断する。
【0055】
ここで、電圧信号Eが第2閾値E2以上ではない旨判断された場合(ステップS12:NO)は、表面パネル34に指Fが接触していないとして、次に、制御部21は、ステップS10にて肯定判断されてからの経過時間t2を計測する(ステップS13)。
【0056】
次に、制御部21は、上記経過時間t2が2秒以上であるか否かを判断する(ステップS14)。経過時間t2が2秒以上ではない旨判断された場合(ステップS14:NO)には、ステップS13の判断処理が繰り返し実行される。
【0057】
ここで、経過時間tが2秒以上であると判断された場合(ステップS14:YES)には、乗員による入力操作の意志がないとして、この一連の処理を終了する。
一方、電圧信号Eが第2閾値E2以上である旨判断された場合(ステップS12:YES)には、表面パネル34に指Fが接触したとして、次に、センサ回路部36は、スライド操作が行われたか否かを判断する(ステップS15)。ここで、スライド操作が行われない場合(ステップS15:NO)には、ステップS17に移行する。
【0058】
一方、スライド操作が行われた場合(ステップS15:YES)は、制御部21は、選択項目81~85(91~94)のうち、スライド操作によって移動された指Fの位置に対応した1つの選択項目83(93)を点灯させる(ステップS16、図13及び図17参照)。そして、ステップS17に移行する。なお、この場合、表面パネル34のうち押込操作がされた部分を起点とするスライド操作を検知するようにしてもよいし、当該部分とは異なる部分を起点としたスライド操作を検知するようにしてもよい。
【0059】
ステップS17においては、押込度合検知部40により、表面パネル34に対する指Fの押込操作が検知されたか否かを判断する。
ここで、押込操作が検知されていないと判断された場合(ステップS17:NO)には、ステップS12に移行する。
【0060】
一方、押込操作が検知されたと判断された場合(ステップS17:YES)には、選択項目81~85(91~94)のうち仮選択されている状態の選択項目が本選択されたとして、当該選択項目に対応した機器の機能が実行される(ステップS18)。
【0061】
このとき、例えばラジオ機能が選択されている場合には、図14に示すように、表示部20のうち同図の右端側からは音量バー画像86が表示されるとともに、表示部20の上部からはラジオ情報画像87が表示される。
【0062】
また図15に示すように、スライド操作により、ラジオの音量調整が可能とされている。このとき、制御部21は、ラジオの音量の増加に伴って圧電素子41の振動が大きくなるように、圧電素子41に印加する電圧を増大させる。すなわち、スライド操作によりラジオの音量が大きく設定されるほど、指Fに伝達される振動が大きくなる。
【0063】
また、例えば空調機能が選択されている場合には、図18に示すように、表示部20の車幅方向Wの両側から一対の温度バー画像95が表示されるとともに、表示部20の下部からは風量バー画像96が表示される。
【0064】
同図に示すように、第3の近接動作検知部33上において指Fをスライド操作することにより、空調の風量調整が可能とされている。
そして、この一連の処理を終了する。
【0065】
図19に示すように、上述した操作装置10の入力操作は、車幅方向Wの他方側(同図の左方)から行うこともできる。この場合、第1の操作メニュー画像60及び第2の操作メニュー画像70は、表示部20の車幅方向Wの他方側から表示される。したがって、操作装置10においては、車幅方向Wの両側から同様な操作を行うことができる。
【0066】
なお、こうした操作において、上述したいずれの操作中であっても、第2の近接動作検知部32を押圧することで、ステップS1に移行することができる。
本実施形態の作用及び効果について説明する。
【0067】
(1)操作装置10は、車室内に設けられ、正面に開口11aを有する筐体11と、筐体11の開口11aを通じて視認される表示部20と、表示部20に対して画像信号を出力することで表示部20に表示される画像を制御する制御部21とを備えている。また、筐体11に対する乗員の指Fの近接動作を検知するとともに、筐体11のうち車幅方向の両側にそれぞれ対応して設けられ、筐体11に対する乗員の指Fの接触を検知する第1の近接動作検知部31を備えている。表示部20は、第1の近接動作検知部31により乗員の指Fの近接動作が検知された場合、表示部20のうち、乗員の指Fの近接動作を検知した第1の近接動作検知部31側の領域に第1の操作メニュー画像60を表示する。
【0068】
こうした構成によれば、第1の近接動作検知部31により乗員の指Fの近接動作が検知されると、表示部20のうち、乗員の指Fの近接動作を検知した第1の近接動作検知部31側の領域に第1の操作メニュー画像60が表示される。このため、乗員は、筐体11に対して指Fを近接させるだけで、筐体11や表示部20に触れることなく、乗員の指Fの近接動作を検知した第1の近接動作検知部31側の領域に第1の操作メニュー画像60を表示させることができる。このように、表示部20のうち、操作しようとする乗員の指Fに近い領域に第1の操作メニュー画像60が表示されるため、乗員は第1の操作メニュー画像60に含まれる選択項目61~65を視認しやすくなる。そして、当該領域に近い側の筐体11の側部に触れることで直感的な操作を行うことが可能となる。
【0069】
また、第1の操作メニュー画像60が表示されるまでは、例えばカーナビゲーション画像50などの他の画像を表示部20に表示させておくことができる。そして、この状態において、第1の近接動作検知部31が設けられている筐体11の側部に指Fを触れることで、第1の操作メニュー画像60に含まれている選択項目61~65を選択することが可能となる。このため、操作のために表示部20に指Fが触れる頻度を低減することができる。したがって、操作装置10の操作性を向上させることができる。
【0070】
また、例えば、表示部20が大型化された場合、乗員が車室内で着座した状態において、表示部20における当該乗員とは反対側の端部まで手が届かないおそれがある。
この点、上記構成によれば、第1の近接動作検知部31が筐体11のうち車幅方向Wの両側に設けられているため、乗員は自身に近い位置で操作装置10の操作をすることができる。加えて、筐体11の側部により操作装置10の操作を行うようにすれば、操作装置10を操作する箇所を筐体11の側部に集約することができるため、表示部20を大型化することができる。
【0071】
(2)近接動作検知部及び接触検知部は、静電容量式のセンサを備える同一の近接動作検知部30により構成されている。近接動作検知部30は、近接動作検知部30に対して乗員の指Fが所定の距離以内に近接していないときには近接動作検知部30の検知感度を第1の検知感度に設定する一方、近接動作検知部30に対して乗員の指Fが所定の距離以内に近接しているときには近接動作検知部30の検知感度を第1の検知感度よりも低い第2の検知感度に設定する。
【0072】
こうした構成によれば、近接動作検知部30の検知感度の設定を上記態様にて切り替えることにより、近接動作検知部及び接触検知部を同一の近接動作検知部30によって構成することができる。このため、近接動作検知部と接触検知部とを各別に設ける必要がなくなる。したがって、操作装置10を簡易な構成とすることができる。
【0073】
(3)第1の操作メニュー画像60には、複数の選択項目61~65が上下方向に沿って並んで配置されており、第1の近接動作検知部31は、複数の選択項目61~65の位置に対応して上下方向に沿って設けられている。また、操作装置10は、筐体11のうち第1の近接動作検知部31が設けられている部分に対する乗員の指Fの押込度合を検知する押込度合検知部40を備えている。表示部20は、第1の操作メニュー画像60が表示されているときに、第1の近接動作検知部31により乗員の指Fの接触が検知された場合には、その接触している部分に対応する1つの選択項目の表示態様を変更する。一方、押込度合検知部40により検知された指Fの押込度合が所定度合以上である場合には、当該選択項目が選択されたとして第2の操作メニュー画像70を表示する。
【0074】
こうした構成によれば、第1の操作メニュー画像60が表示部20に表示されているときに、第1の近接動作検知部31が設けられている筐体11の側部のうち乗員が選択しようとする選択項目の位置に対応する部分に指Fが触れると、まずは当該選択項目が仮選択されたとして当該選択項目の表示態様が変更される。これにより、乗員は、選択しようとしている選択項目を確認することでができる。また、選択項目が仮選択されている状態において、指Fを押し込むと、当該選択項目が本選択されたとして第2の操作メニュー画像70が表示される。このように、仮選択と本選択との二段階に分けて選択項目を選択することで選択項目が誤って選択されることを抑制できる。
【0075】
(4)押込度合検知部40は、自身が押圧された際に電圧信号を出力する一方、自身に対して電圧が印加されることで振動する圧電素子41と、圧電素子41が押圧された場合に、圧電素子41に対して電圧を印加することで圧電素子41の振動を制御する振動制御部42とを備える。
【0076】
こうした構成によれば、圧電素子41が設けられた筐体11の側部または開口の周縁部が指Fにより押圧されると、圧電素子41に対して電圧が印加されることで圧電素子41が振動する。このため、押圧操作した乗員の指Fに対して触感フィードバックを提示することができる。
【0077】
(5)表示部20は、第2の操作メニュー画像70を第1の操作メニュー画像60に隣接した位置に表示する。
こうした構成によれば、第2の操作メニュー画像70が第1の操作メニュー画像60に隣接した位置に表示される。すなわち、表示部20のうち、操作しようとする乗員の指Fに近い領域に第1の操作メニュー画像60と、第2の操作メニュー画像70とが並んで表示される。このため、乗員は、自身が選択した選択項目及びそれに対応する第2の操作メニュー画像70を視認しやすくなり、直感的な操作を行うことが可能となる。
【0078】
本実施形態は、以下のように変更して実施することができる。本実施形態及び以下の変更例は、技術的に矛盾しない範囲で互いに組み合わせて実施することができる。
・押込度合検知部40は、圧電素子41と振動制御部42とを備えるものであったが、これに代えて、静電容量式のセンサを備える近接動作検知部30を押込度合検知部として適用することもできる。すなわち、指Fによる表面パネル34の押し込みに伴う近接動作検知部30の静電容量の変化に基づいて指Fの押込度合を判断することもできる。
【0079】
・押込度合検知部40は、偏心モータやソレノイドなどの圧電素子41とは別のアクチュエータを備えるものであってもよい。
・上記実施形態では、表示部20の選択項目の表示態様を変更する一例として、選択項目が点灯される態様について説明した。これに代えて、他に例えば、選択項目が点滅される、拡大される、揺動されるなどの態様を採用することもできる。要するに、当該選択項目が選択されていることを視認できる態様であればよい。
【0080】
・上記実施形態では、同一の静電容量式の近接センサ35を有する近接動作検知部30により近接動作検知部と接触検知部とを構成したが、接触検知部として静電容量式のセンサを採用するとともに、近接動作検知部として赤外線センサを採用するなど、接触検知部と近接動作検知部とを各別に構成することもできる。
【0081】
・上記実施形態では、押込度合検知部40により指Fの押込操作が検知されることで、第1の操作メニュー画像60の選択項目が選択される構成について例示した。これに代えて、近接動作検知部30により近接動作検知部30の表面パネル34への指Fの接触操作が検知されることで、第1の操作メニュー画像60の選択項目が選択される構成とすることもできる。
【0082】
・例えば第2の近接動作検知部32を筐体11の開口11aの上側周縁部の中央部に配置するとともに、一対の第3の近接動作検知部33を上側周縁部のうち車幅方向Wの両側に配置することもできる。また、こうした近接動作検知部を開口11aの左右の周縁部に配置することもできる。
【0083】
・第2の操作メニュー画像70は、第1の操作メニュー画像60に隣接した位置に表示されるものであればよく、第1の操作メニュー画像60が表示された側から表示されなくてもよい。
【0084】
・第2の操作メニュー画像70を表示させる際に、第1の操作メニュー画像60を表示させないようにすることもできる。
・上記実施形態では、第1の近接動作検知部31により指Fの近接動作が検知されることで、第1の操作メニュー画像60を表示部20に表示させるようにした。これに代えて、あるいは、これに加えて、第2の近接動作検知部32により指の近接動作が検知されることで、第1の操作メニュー画像60や第2の操作メニュー画像70を表示部20に表示させることもできる。
【0085】
・操作装置10は、近接動作検知部30とは別に機械的な断続接点を有する物理スイッチを備えるものであってもよい。
【符号の説明】
【0086】
10…操作装置、11…筐体、11a…開口、20…表示部、21…制御部、30…近接動作検知部、31…第1の近接動作検知部、32…第2の近接動作検知部、33…第3の近接動作検知部、34…表面パネル、35…近接センサ、36…センサ回路部、40…押込度合検知部、41…圧電素子、42…振動制御部、50…カーナビゲーション画像、60…第1の操作メニュー画像、61…選択項目、62…選択項目、63…選択項目、64…選択項目、65…選択項目、70…第2の操作メニュー画像、80…ラジオメニュー画像、81…選択項目、82…選択項目、83…選択項目、84…選択項目、85…選択項目、86…音量バー画像、87…ラジオ情報画像、90…空調メニュー画像、91…選択項目、92…選択項目、93…選択項目、94…選択項目、95…温度バー画像、96…風量バー画像、101…インストルメントパネル、102…ステアリングホイール、110…各種機器。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
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