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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-03-28
(45)【発行日】2022-04-05
(54)【発明の名称】知恵の輪パズル
(51)【国際特許分類】
   A63F 9/08 20060101AFI20220329BHJP
【FI】
A63F9/08 505
【請求項の数】 11
(21)【出願番号】P 2018034237
(22)【出願日】2018-02-28
(62)【分割の表示】P 2017211621の分割
【原出願日】2017-11-01
(65)【公開番号】P2019084331
(43)【公開日】2019-06-06
【審査請求日】2020-08-12
(73)【特許権者】
【識別番号】520049514
【氏名又は名称】株式会社アイスバル
(74)【代理人】
【識別番号】110000408
【氏名又は名称】特許業務法人高橋・林アンドパートナーズ
(72)【発明者】
【氏名】竹林 廣治
【審査官】松山 紗希
(56)【参考文献】
【文献】特開2014-213113(JP,A)
【文献】実開昭57-120086(JP,U)
【文献】西独国特許出願公開第01906715(DE,A)
【文献】3D Wisdom Ring(4 steps)Wooden Toy Brain Training Puzzle Brain Activity,Wooden Cultivation,amazon.co.jp, [online],2009年05月23日,https://www.amazon.co.jp/-/en/Wisdom-Wooden-Training-Activity-Cultivation/dp/B002AZIAGY,[検索日:2021年8月3日]
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A63F 9/00- 9/20
A63F 9/26-11/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1部材と、環状の部材である第2部材を含む知恵の輪パズルであって、
前記第1部材は、
連結支柱と、
第1小環と、
第2小環と、
第1大環と、
離脱防止部と、
端部に第1リング係止部を含む第1支柱と、
端部に第2リング係止部を含む第2支柱と、を含み、
前記離脱防止部と、前記第1支柱と、前記第2支柱は前記連結支柱より順に延設され、
前記第1リング係止部は、前記連結支柱の垂線方向に配置され、前記第1支柱は前記連結支柱から第1の方向に屈曲して、前記第1リング係止部に接続し、
前記第2リング係止部は、前記連結支柱の垂線方向に配置され、前記第2支柱は前記連結支柱から第2の方向に屈曲して、前記第2リング係止部に接続し、
前記離脱防止部は、前記連結支柱の垂線方向に配置された前記離脱防止部の端部に向かって前記連結支柱から第3の方向に屈曲し、
前記離脱防止部の端部と前記連結支柱とを通る平面を仮定したときに、前記第1リング係止部と、前記第2リング係止部と前記平面と実質的に同一の面に配置され、
前記連結支柱に対して前記第1リング係止部が配置される側と、前記連結支柱に対して前記第2リング係止部と、前記離脱防止部の端部とが配置される側とは、実質的に同じであり
前記離脱防止部と前記第1支柱は、前記第2支柱に向かって屈曲しており、
前記第2支柱は、前記離脱防止部と前記第1支柱に向かって屈曲しており、
前記離脱防止部のうち前記連結支柱と最も離れた位置にある点と前記連結支柱との間の距離は、前記第1支柱のうち前記連結支柱と最も離れた位置にある点と前記連結支柱との間の距離よりも大きく、
前記第1小環は前記第1リング係止部により前記第1支柱に揺動可能に係止され、
前記第2小環と前記第1大環は前記第2リング係止部により前記第2支柱に揺動可能に係止され、
前記離脱防止部は、前記第1小環と前記第1大環を通り、
前記第1支柱が前記第2小環を通り、
前記離脱防止部により、前記第1小環と前記第1大環の可動範囲が規定され、
前記第1小環により、前記第2小環の可動範囲が規定される知恵の輪パズル。
【請求項2】
前記第1部材は、
第3小環と、
第2大環と、
端部に第3リング係止部を含む第3支柱をさらに含み、
前記第3支柱は、前記第2支柱からみて前記第1支柱と反対側の前記連結支柱より順に延設され、
前記第3リング係止部は、前記連結支柱の垂線方向に配置され、前記第3支柱は前記連結支柱から第4の方向に屈曲して、前記第3リング係止部に接続し、
前記離脱防止部の端部と前記連結支柱とを通る平面を仮定したときに、前記第1リング係止部と、前記第2リング係止部と、前記第3リング係止部と前記平面と実質的に同一の面に配置され、
前記第3支柱は、前記離脱防止部と前記第1支柱に向かって屈曲しており、
前記第3小環と前記第2大環は前記第3リング係止部により前記第3支柱に揺動可能に
係止され、
前記第1支柱はさらに前記第2大環を通り、
前記第2支柱は前記第2大環及び前記第3小環を通り、
前記第1小環により前記第2大環の可動範囲が規定され、
前記第2小環により前記第3小環の可動範囲が規定される請求項1に記載の知恵の輪パズル。
【請求項3】
第1部材と、環状の部材である第2部材を含む知恵の輪パズルであって、
前記第1部材は、
連結支柱と、
第1小環と、
互いに連結された第2小環及び第1鎖環と、
離脱防止部と、
端部に第1リング係止部を含む第1支柱と、
端部に第2リング係止部を含む第2支柱と、を含み、
前記離脱防止部と、前記第1支柱と、前記第2支柱は前記連結支柱より順に延設され、
前記第1リング係止部は、前記連結支柱の垂線方向に配置され、前記第1支柱は前記連結支柱から第1の方向に屈曲して、前記第1リング係止部に接続し、
前記第2リング係止部は、前記連結支柱の垂線方向に配置され、前記第2支柱は前記連結支柱から第2の方向に屈曲して、前記第2リング係止部に接続し、
前記離脱防止部は、前記連結支柱の垂線方向に配置された前記離脱防止部の端部に向かって前記連結支柱から第3の方向に屈曲し、
前記離脱防止部の端部と前記連結支柱とを通る平面を仮定したときに、前記第1リング係止部と、前記第2リング係止部と前記平面と実質的に同一の面に配置され、
前記連結支柱に対して前記第1リング係止部が配置される側と、前記連結支柱に対して前記第2リング係止部と、前記離脱防止部の端部とが配置される側とは、実質的に同じであり
前記離脱防止部と前記第1支柱は、前記第2支柱に向かって屈曲しており、
前記第2支柱は、前記離脱防止部と前記第1支柱に向かって屈曲しており、
前記離脱防止部のうち前記連結支柱と最も離れた位置にある点と前記連結支柱との間の距離は、前記第1支柱のうち前記連結支柱と最も離れた位置にある点と前記連結支柱との間の距離よりも大きく、
前記第1小環は前記第1リング係止部により前記第1支柱に揺動可能に係止され、
前記第2小環は前記第2リング係止部により前記第2支柱に揺動可能に係止され、
前記離脱防止部は、前記第1小環と前記第1鎖環を通り、
前記第1支柱が前記第2小環を通り、
前記離脱防止部により、前記第1小環と前記第1鎖環の可動範囲が規定され、
前記第1小環により、前記第2小環の可動範囲が規定される知恵の輪パズル。
【請求項4】
第1部材と、環状の部材である第2部材を含む知恵の輪パズルであって、
前記第1部材は、
連結支柱と、
第1小環と、
第2小環と、
第3小環と、
第1鎖環と、
前記第3小環と前記第1鎖環とを互いに連結する第2鎖環と、
離脱防止部と、
端部に第1リング係止部を含む第1支柱と、
端部に第2リング係止部を含む第2支柱と、
端部に第3リング係止部を含む第3支柱と、を含み、
前記離脱防止部と、前記第1支柱と、前記第2支柱と、前記第3支柱は前記連結支柱より順に延設され、
前記第1リング係止部は、前記連結支柱の垂線方向に配置され、前記第1支柱は前記連結支柱から第1の方向に屈曲して、前記第1リング係止部に接続し、
前記第2リング係止部は、前記連結支柱の垂線方向に配置され、前記第2支柱は前記連結支柱から第2の方向に屈曲して、前記第2リング係止部に接続し、
前記第3リング係止部は、前記連結支柱の垂線方向に配置され、前記第3支柱は前記連結支柱から第3の方向に屈曲して、前記第3リング係止部に接続し、
前記離脱防止部は、前記連結支柱の垂線方向に配置された前記離脱防止部の端部に向かって前記連結支柱から第4の方向に屈曲し、
前記離脱防止部の端部と前記連結支柱とを通る平面を仮定したときに、前記第1リング係止部と、前記第2リング係止部と、前記第3リング係止部と前記平面と実質的に同一の面に配置され、
前記連結支柱に対して前記第1リング係止部が配置される側と、前記連結支柱に対して前記第2リング係止部と、前記第3リング係止部と、前記離脱防止部の端部とが配置される側とは、実質的に同じであり
前記離脱防止部と前記第1支柱は、前記第2支柱と前記第3支柱に向かって屈曲しており、
前記第2支柱と前記第3支柱は、前記離脱防止部と前記第1支柱に向かって屈曲しており、
前記第1小環は前記第1リング係止部により前記第1支柱に揺動可能に係止され、
前記第2小環は前記第2リング係止部により前記第2支柱に揺動可能に係止され、
前記第3小環は前記第3リング係止部により前記第3支柱に揺動可能に係止され、
前記離脱防止部は、前記第1小環と前記第1鎖環を通り、
前記第1支柱は、前記第2小環と前記第2鎖環を通り、
前記第2支柱は、前記第3小環を通り、
前記離脱防止部により、前記第1小環と前記第1鎖環の可動範囲が規定され、
前記第1小環により、前記第2小環と前記第1鎖環と前記第2鎖環の可動範囲が規定され、
前記第2小環により、前記第3小環と前記第2鎖環の可動範囲が規定される知恵の輪パズル。
【請求項5】
第1部材と、環状の部材である第2部材を含む知恵の輪パズルであって、
前記第1部材は、
連結支柱と、
第1小環と、
第2小環と、
第3小環と、
前記第3小環と互いに連結する第1大鎖環と、
離脱防止部と、
端部に第1リング係止部を含む第1支柱と、
端部に第2リング係止部を含む第2支柱と、
端部に第3リング係止部を含む第3支柱と、を含み、
前記離脱防止部と、前記第1支柱と、前記第2支柱と、前記第3支柱は前記連結支柱より順に延設され、
前記第1リング係止部は、前記連結支柱の垂線方向に配置され、前記第1支柱は前記連結支柱から第1の方向に屈曲して、前記第1リング係止部に接続し、
前記第2リング係止部は、前記連結支柱の垂線方向に配置され、前記第2支柱は前記連結支柱から第2の方向に屈曲して、前記第2リング係止部に接続し、
前記第3リング係止部は、前記連結支柱の垂線方向に配置され、前記第3支柱は前記連結支柱から第3の方向に屈曲して、前記第3リング係止部に接続し、
前記離脱防止部は、前記連結支柱の垂線方向に配置された前記離脱防止部の端部に向かって前記連結支柱から第4の方向に屈曲し、
前記離脱防止部の端部と前記連結支柱とを通る平面を仮定したときに、前記第1リング係止部と、前記第2リング係止部と、前記第3リング係止部と前記平面と実質的に同一の面に配置され、
前記連結支柱に対して前記第1リング係止部が配置される側と、前記連結支柱に対して前記第2リング係止部と、前記第3リング係止部と、前記離脱防止部の端部が配置される側とは、実質的に同じであり
前記離脱防止部と前記第1支柱は、前記第2支柱と前記第3支柱に向かって屈曲しており、
前記第2支柱と前記第3支柱は、前記離脱防止部と前記第1支柱に向かって屈曲しており、
前記第1小環は前記第1リング係止部により前記第1支柱に揺動可能に係止され、
前記第2小環は前記第2リング係止部により前記第2支柱に揺動可能に係止され、
前記第3小環は前記第3リング係止部により前記第3支柱に揺動可能に係止され、
前記離脱防止部は、前記第1小環と前記第1大鎖環を通り、
前記第1支柱は、前記第2小環と前記第1大鎖環を通り、
前記第2支柱は、前記第3小環を通り、
前記離脱防止部により、前記第1小環と前記第1大鎖環の可動範囲が規定され、
前記第1小環により、前記第2小環の可動範囲が規定され、
前記第2小環により前記第3小環及び前記第1大鎖環の可動範囲が規定される知恵の輪パズル。
【請求項6】
第1部材と、環状の部材である第2部材とを含む知恵の輪パズルであって、
前記第1部材は、
連結支柱と、
小環と、
大環と、
離脱防止部と、
端部に第1リング係止部を含む第1支柱と、
端部に第2リング係止部を含む第2支柱と、を含み、
前記離脱防止部と、前記第1支柱と、前記第2支柱は前記連結支柱より順に延設され、
前記第1リング係止部は、前記連結支柱の垂線方向に配置され、前記第1支柱は前記連結支柱から第1の方向に屈曲して、前記第1リング係止部に接続し、
前記第2リング係止部は、前記連結支柱の垂線方向に配置され、前記第2支柱は前記連結支柱から第2の方向に屈曲して、前記第2リング係止部に接続し、
前記離脱防止部は、前記連結支柱の垂線方向に配置された前記離脱防止部の端部に向かって前記連結支柱から第3の方向に屈曲し、
前記離脱防止部の端部と前記連結支柱とを通る平面を仮定したときに、前記第1リング係止部と、前記第2リング係止部と前記平面と実質的に同一の面に配置され、
前記連結支柱に対して前記第1リング係止部が配置される側と、前記連結支柱に対して前記第2リング係止部と、前記離脱防止部の端部とが配置される側とは、実質的に同じであり
前記離脱防止部と前記第1支柱は、前記第2支柱に向かって屈曲しており、
前記第2支柱は、前記離脱防止部と前記第1支柱に向かって屈曲しており、
前記離脱防止部のうち前記連結支柱と最も離れた位置にある点と前記連結支柱との間の距離は、前記第1支柱のうち前記連結支柱と最も離れた位置にある点と前記連結支柱との間の距離よりも大きく、
前記小環は前記第1リング係止部により前記第1支柱に揺動可能に係止され、
前記大環は前記第2リング係止部により前記第2支柱に揺動可能に係止され、
前記離脱防止部は、前記大環を通り、
前記第2支柱が前記小環を通り、
前記離脱防止部により前記大環の可動範囲が規定される知恵の輪パズル。
【請求項7】
第1部材と、環状の部材である第2部材とを含む知恵の輪パズルであって、
前記第1部材は、
連結支柱と、
小環と、
自由環と、
第1離脱防止部と、
リング係止部を含む第2離脱防止部と、を含み、
前記第1離脱防止部と、前記第2離脱防止部とは、前記連結支柱より順に延設され、
前記第1離脱防止部は、前記連結支柱の垂線方向に配置された前記第1離脱防止部の端部に向かって前記前記連結支柱から第1の方向に屈曲し、
前記第2離脱防止部は、前記連結支柱の垂線方向に配置された前記第2離脱防止部の端部に向かって前記前記連結支柱から第2の方向に屈曲し、
前記第1離脱防止部の端部と前記連結支柱とを通る平面を仮定したときに、前記第2離脱防止部の端部と、前記リング係止部とは、前記平面と実質的に同一の面に配置され、
前記連結支柱に対して前記第1離脱防止部の端部が配置される側と、前記連結支柱に対して前記第2離脱防止部の端部と、前記リング係止部とが配置される側とは、実質的に同じであり
前記第1離脱防止部は、前記第2離脱防止部に向かって屈曲しており、
前記第2離脱防止部は、前記第1離脱防止部に向かって屈曲しており、
前記小環は前記リング係止部により前記第2離脱防止部に揺動可能に係止され、
前記第1離脱防止部は、前記自由環及び前記小環を通り、
前記第2離脱防止部は、前記自由環を通り、
前記第1離脱防止部及び前記第2離脱防止部により前記自由環の可動範囲が規定され、
前記第1離脱防止部により前記小環の可動範囲が規定される知恵の輪パズル。
【請求項8】
前記第1離脱防止部は、前記第2離脱防止部に向かって屈曲しさらに前記連結支柱と反対側に延伸し、
前記第2離脱防止部は、前記第1離脱防止部に向かって屈曲しさらに前記連結支柱と反対側に延伸する請求項7に記載の知恵の輪パズル。
【請求項9】
第1部材と、環状の部材である第2部材とを含む知恵の輪パズルであって、
前記第1部材は、
連結支柱と、
第1小環と、
第2小環と、
第1鎖環と、
前記第1鎖環と互いに連結する第2鎖環と、
離脱防止部と、
端部に第1リング係止部を含む第1支柱と、
端部に第2リング係止部を含む第2支柱と、
第3支柱と、を含み、
前記離脱防止部と、前記第1支柱と、前記第2支柱と、前記第3支柱は前記連結支柱より順に延設され、
前記第1リング係止部は、前記連結支柱の垂線方向に配置され、前記第1支柱は前記連結支柱から第1の方向に屈曲して、前記第1リング係止部に接続し、
前記第2リング係止部は、前記連結支柱の垂線方向に配置され、前記第2支柱は前記連結支柱から第2の方向に屈曲して、前記第2リング係止部に接続し、
前記第3支柱は、前記連結支柱の垂線方向に配置された前記第3支柱の端部に向かって前記連結支柱から第3の方向に屈曲し、
前記離脱防止部は、前記連結支柱の垂線方向に配置された前記離脱防止部の端部に向かって前記連結支柱から第4の方向に屈曲し、
前記離脱防止部の端部と前記連結支柱とを通る平面を仮定したときに、前記第1リング係止部と、前記第2リング係止部と、前記第3支柱の端部と前記平面と実質的に同一の面に配置され、
前記離脱防止部と前記第1支柱は、前記第2支柱と前記第3支柱に向かって屈曲しており、
前記第2支柱と前記第3支柱は、前記離脱防止部と前記第1支柱に向かって屈曲しており、
前記離脱防止部のうち前記連結支柱と最も離れた位置にある点と前記連結支柱との間の距離は、前記第1支柱のうち前記連結支柱と最も離れた位置にある点と前記連結支柱との間の距離よりも大きく、
前記第3支柱のうち前記連結支柱と最も離れた位置にある点と前記連結支柱との間の距離は、前記第2支柱のうち前記連結支柱と最も離れた位置にある点と前記連結支柱との間の距離よりも大きく、
前記第1小環は前記第1リング係止部により前記第1支柱に揺動可能に係止され、
前記第2小環は前記第2リング係止部により前記第2支柱に揺動可能に係止され、
前記離脱防止部は前記第1小環を通り、
前記第1支柱は前記第1鎖環と前記第2小環を通り、
前記第2支柱は前記第1鎖環を通り、
前記第3支柱は前記第2鎖環を通り、
前記離脱防止部により、前記第1小環の可動範囲が規定され、
前記第1小環により、前記第2小環及び前記第1鎖環の可動範囲が規定される知恵の輪パズル。
【請求項10】
前記離脱防止部と前記第1支柱は、前記第2支柱に向かって屈曲し、さらに前記連結支柱と反対側に延伸し、
前記第2支柱は、前記離脱防止部と前記第1支柱に向かって屈曲し、さらに前記連結支柱と反対側に延伸する請求項1から6及び9のいずれか一項に記載の知恵の輪パズル。
【請求項11】
前記離脱防止部と前記第1支柱は、前記第2支柱に向かって屈曲し、さらに前記連結支柱と反対側に延伸し、
前記第2支柱と前記第3支柱は、前記離脱防止部と前記第1支柱に向かって屈曲し、さらに前記連結支柱と反対側に延伸する請求項2、4、5及び9のいずれか一項に記載の知恵の輪パズル。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、部材同士をつなぎ合わせたり外したりする知恵の輪に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来、チャイニーズリングに代表されるように、輪がつながった形を有している部材と、細長い輪の部材より構成された知恵の輪が知られている。また近年では、チャイニーズリングを原型として、剛性材料製の閉じたリングと一端がこのリングに連なる剛性材料製の棒とで一本の支柱とするとき、支柱のリング内側に他のいずれかの支柱の棒が通され、各支柱の棒の他端が互いに連結された複数本の支柱と、軟質材料からなる閉じた輪状の紐とを備え、紐がいずれかの支柱の棒に掛けられた状態から外されることにより解く知恵の輪パズルが提案されている(特許文献1)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【文献】特許第6112956号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、輪がつながった形を有している部材と、細長い輪の部材より構成された従来の知恵の輪は、その解法が煩雑であると同時に単純な機械的操作の繰り返しであるため飽きられやすく、このような知恵の輪は一般的に普及していない。
【0005】
本発明の目的の1つは、従来の知恵の輪にはない解き方を必要とし、興味や意欲を長期間持たせることのできる知恵の輪パズルを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の一実施形態における知恵の輪パズルは、第1部材と、環状の部材である第2部材を含む知恵の輪パズルであって、前記第1部材は、連結支柱と、第1小環と、第2小環と、第1大環と、前記連結支柱より略同一方向に向かって順に延設される離脱防止部と、第1支柱と、第2支柱と、を含み、前記第1支柱は第1リング係止部を含み、前記第2支柱は第2リング係止部を含み、前記第1小環は前記第1リング係止部により前記第1支柱に揺動可能に係止され、前記第2小環と前記第1大環は前記第2リング係止部により前記第2支柱に揺動可能に係止され、前記離脱防止部は、前記第1小環と前記第1大環を通り、前記第1支柱が前記第2小環を通り、前記離脱防止部により、前記第1小環と前記第1大環の可動範囲が規定され、前記第1小環により、前記第2小環の可動範囲が規定される。
【0007】
前記第1大環の長軸が、前記第1小環及び前記第2小環の長軸の2倍以上であってもよい。
【0008】
また、前記第1部材は、第3小環と、第2大環と、第3支柱をさらに含み、前記第3支柱は、前記第2支柱からみて、前記第1支柱と反対側の前記連結支柱より、前記第2支柱と略同一方向に向かって順に延設され、前記第3支柱は第3リング係止部を含み、前記第3小環と前記第2大環は前記第3リング係止部により前記第3支柱に揺動可能に係止され、前記第1支柱はさらに前記第2の大環を通り、前記第2支柱は前記第2大環及び前記第3小環を通り、前記第1小環により前記第2大環の可動範囲が規定され、前記第2小環により前記第3小環の可動範囲が規定されてもよい。
【0009】
本発明の一実施形態における知恵の輪パズルは、第1部材と、環状の部材である第2部材を含む知恵の輪パズルであって、前記第1部材は、連結支柱と、第1小環と、互いに連結された第2小環及び第1鎖環と、前記連結支柱より略同一方向に向かって順に延設される離脱防止部と、第1支柱と、第2支柱と、を含み、前記第1支柱は第1リング係止部を含み、前記第2支柱は第2リング係止部を含み、前記第1小環は前記第1リング係止部により前記第1支柱に揺動可能に係止され、前記第2小環は前記第2リング係止部により前記第2支柱に揺動可能に係止され、前記離脱防止部は、前記第1小環と前記第1鎖環を通り、前記第1支柱が前記第2小環を通り、前記離脱防止部により、前記第1小環と前記第1鎖環の可動範囲が規定され、前記第1小環により、前記第2小環の可動範囲が規定される。
【0010】
本発明の一実施形態における知恵の輪パズルは、第1部材と、環状の部材である第2部材を含む知恵の輪パズルであって、前記第1部材は、連結支柱と、第1小環と、第2小環と、第3小環と、第1鎖環と、前記第3小環と前記第1鎖環とを互いに連結する第2鎖環と、前記連結支柱より略同一方向に向かって順に延設される離脱防止部と、第1支柱と、第2支柱と、第3支柱と、を含み、前記第1支柱は第1リング係止部を含み、前記第2支柱は第2リング係止部を含み、前記第3支柱は第3リング係止部を含み、前記第1小環は前記第1リング係止部により前記第1支柱に揺動可能に係止され、前記第2小環は前記第2リング係止部により前記第2支柱に揺動可能に係止され、前記第3小環は前記第3リング係止部により前記第2支柱に揺動可能に係止され、前記離脱防止部は、前記第1小環と前記第1鎖環を通り、前記第1支柱は、前記第2小環と前記第2鎖環を通り、前記離脱防止部により、前記第1小環と前記第1鎖環の可動範囲が規定され、前記第1小環により、前記第2小環と前記第1鎖環と前記第2鎖環の可動範囲が規定され、前記第2小環により、前記第3小環と前記第2鎖環の可動範囲が規定される。
【0011】
本発明の一実施形態における知恵の輪パズルは、第1部材と、環状の部材である第2部材を含む知恵の輪パズルであって、前記第1部材は、連結支柱と、第1小環と、第2小環と、第3小環と、前記第3小環と互いに連結する第1大鎖環と、前記連結支柱より略同一方向に向かって順に延設される離脱防止部と、第1支柱と、第2支柱と、第3支柱と、を含み、前記第1支柱は第1リング係止部を含み、前記第2支柱は第2リング係止部を含み、前記第3支柱は第3リング係止部を含み、前記第1小環は前記第1リング係止部により前記第1支柱に揺動可能に係止され、前記第2小環は前記第2リング係止部により前記第2支柱に揺動可能に係止され、前記第3小環は前記第3リング係止部により前記第3支柱に揺動可能に係止され、前記離脱防止部は、前記第1小環と前記第1大鎖環を通り、前記第1支柱は、前記第2小環と前記第1大鎖環を通り、前記第2支柱は、前記第3小環を通り、前記離脱防止部により、前記第1小環と前記第1大鎖環の可動範囲が規定され、前記第1小環により、前記第2小環の可動範囲が規定され、前記第2小環により前記第3小環及び前記第1大鎖環の可動範囲が規定される。
【0012】
本発明の一実施形態における知恵の輪パズルは、第1部材と、環状の部材である第2部材とを含む知恵の輪パズルであって、前記第1部材は、連結支柱と、小環と、大環と、前記連結支柱より略同一方向に向かって順に延設される離脱防止部と、第1支柱と、第2支柱と、を含み、前記第1支柱は第1リング係止部を含み、前記第2支柱は第2リング係止部を含み、前記小環は前記第1リング係止部により前記第1支柱に揺動可能に係止され、前記大環は前記第2リング係止部により前記第2支柱に揺動可能に係止され、前記離脱防止部は、前記大環を通り、前記第2支柱が前記小環を通り、前記離脱防止部により前記大環の可動範囲が規定される。
【0013】
本発明の一実施形態における知恵の輪パズルは、第1部材と、環状の部材である第2部材とを含む知恵の輪パズルであって、前記第1部材は、連結支柱と、小環と、自由環と、前記連結支柱より略同一方向に向かって順に延設される第1離脱防止部と、第2離脱防止部と、を含み、前記第2離脱防止部はリング係止部を含み、前記小環は前記リング係止部により前記第2離脱防止部に揺動可能に係止され、前記第1離脱防止部は、前記自由環及び前記小環を通り、前記第2離脱防止部は、前記自由環を通り、前記第1離脱防止部及び前記第2離脱防止部により前記自由環の可動範囲が規定され、前記第1離脱防止部により前記小環の可動範囲が規定される。
【発明の効果】
【0014】
この発明の知恵の輪パズルは、従来の知恵の輪にはない構造を有しているため、従来の知恵の輪にはない解き方を必要とし、興味や意欲を長期間持たせることが可能である。
【図面の簡単な説明】
【0015】
図1】本発明の一実施形態における知恵の輪パズルの構造を説明する図である。
図2】本発明の一実施形態における知恵の輪パズルの解法を説明する図である。
図3】本発明の一実施形態における知恵の輪パズルの解法を説明する図である。
図4】本発明の一実施形態における知恵の輪パズルの解法を説明する図である。
図5】本発明の一実施形態における知恵の輪パズルの解法を説明する図である。
図6】本発明の一実施形態における知恵の輪パズルの解法を説明する図である。
図7】本発明の一実施形態における知恵の輪パズルの解法を説明する図である。
図8】本発明の一実施形態における知恵の輪パズルの構造を説明する図である。
図9】本発明の一実施形態における知恵の輪パズルの構造を説明する図である。
図10】本発明の一実施形態における知恵の輪パズルの解法を説明する図である。
図11】本発明の一実施形態における知恵の輪パズルの解法を説明する図である。
図12】本発明の一実施形態における知恵の輪パズルの解法を説明する図である。
図13】本発明の一実施形態における知恵の輪パズルの解法を説明する図である。
図14】本発明の一実施形態における知恵の輪パズルの解法を説明する図である。
図15】本発明の一実施形態における知恵の輪パズルの構造を説明する図である。
図16】本発明の一実施形態における知恵の輪パズルの構造を説明する図である。
図17】本発明の一実施形態における知恵の輪パズルの構造を説明する図である。
図18】本発明の一実施形態における知恵の輪パズルの構造を説明する図である。
図19】本発明の一実施形態における知恵の輪パズルの構造を説明する図である。
図20】本発明の一実施形態における知恵の輪パズルの構造を説明する図である。
図21】本発明の一実施形態における知恵の輪パズルの構造を説明する図である。
図22】本発明の一実施形態における知恵の輪パズルの構造を説明する図である。
図23】本発明の一実施形態における知恵の輪パズルの構造を説明する図である。
図24】本発明の一実施形態における知恵の輪パズルの構造を説明する図である。
【発明を実施するための形態】
【0016】
以下に、本発明の各実施の形態について、図面を参照しつつ説明する。なお、開示はあくまで一例にすぎず、当業者において、発明の主旨を保っての適宜変更について容易に想到しうるものについては、当然に本発明の範囲に含有されるものである。また、図面は説明をより明確にするため、実際の態様に比べ、各部の幅、厚さ、形状等について模式的に表される場合があるが、あくまで一例であって、本発明の解釈を限定するものではない。また、本明細書と各図において、既述の図に関して前述したものと同様の要素には、同一の符号を付して、詳細な説明を適宜変更することがある。
【0017】
なお、本明細書及び図面において、「左」又は「左側」とは、図面の紙面に対して、「左」又は「左側」を意味し、「右」又は「右側」とは、図面の紙面に対して、「右」又は「右側」を意味する。また、「上」又は「上側」とは、図面の紙面に対して、「上」又は「上側」を意味し、「下」又は「下側」とは、図面の紙面に対して、「下」又は「下側」を意味する。また、「手前」又は「前面」とは、図面の紙面に対して、「手前」又は「手前にある面」を意味し、「奥」(「後ろ」)又は「背面」とは、図面の紙面に対して、「奥」又は「後ろの面」を意味する。したがって、図面に記載された対象を見る方向を任意に変更することにより、上下左右等の関係も対象を見る方向に応じて任意に変更されることは明らかであり、本発明を限定的に解釈するものではない。
【0018】
<第1実施形態>
[知恵の輪パズルの構造]
図1は、本発明の第1実施形態における知恵の輪パズル1の構造を説明する図である。知恵の輪パズル1は、この例では、第1部材100と、環状の部材である第2部材200からなる知恵の輪パズルである。知恵の輪パズル1を構成する材料は、プラスチック、木、金属等の剛性の強い材料であってもよいし、容易に曲げることが可能な針金や樹脂、糸などの剛性の弱い材料であってもよい。
【0019】
第2部材200は、環状の部材である。第2部材200は、本明細書で説明する知恵の輪パズル1の解法を実践しうる限り、環状でありさえすればどのような形態も取りうる。例えば、楕円の形態を取ってもよいし、長方形の形態をとってもよい。
【0020】
第1部材100は、連結支柱102と、離脱防止部104と、第1支柱106aと、第2支柱106bと、第1小環108aと、第2小環108bと、第1大環110aを含む。
【0021】
離脱防止部104と、第1支柱106aと、第2支柱106bとは、連結支柱102から略同一方向に向かって順に延設する。離脱防止部104と、第1支柱106aと、第2支柱106bと、連結支柱102は、たとえば、棒状の形状を有し、離脱防止部104と、第1支柱106aと、第2支柱106bとは、連結支柱102と交差するといえる。離脱防止部104と、第1支柱106aと、第2支柱106bと、連結支柱102は、本明細書で説明する知恵の輪パズル1の解法を実践しうる限り、その一部または全部が屈曲していたり、複数の部材から構成されていたりしてもよい。また、離脱防止部104と、第1支柱106aと、第2支柱106bは連結支柱102と一体の部材として固定されていてもよいし、それぞれが連結支柱102と交差する箇所で揺動可能に係止されていてもよい。なお、本明細書及び特許請求の範囲において、「略同一方向」は「平行方向」の意をもちろん含み、かつ、平行方向からずれた方向についても、本明細書で説明する知恵の輪パズル1の解法を実践しうる限り、その意に含む。また、離脱防止部104と、第1支柱106aと、第2支柱106bの長手方向の長さはいずれも同じ長さであってもよいし、異なっていてもよい。さらに、離脱防止部104と、第1支柱106aと、第2支柱106bが連結支柱102から順に延設される間隔は一定であってもよいし、本明細書で説明する知恵の輪パズル1の解法を実践しうる限りは、その間隔は一定でなくてもよい。
【0022】
離脱防止部104は、第1小環108aと第1大環110aを通り、その可動範囲を規定する。すなわち、棒状の形状を有する離脱防止部104は、環状の部材である第1小環108aと第1大環110aを通り、かつ、離脱防止部104が第1小環108aと第1大環110aを通る状態を維持する。離脱防止部104は、離脱防止部104から第1小環108aと第1大環110aが外れないように機能するということもできる。一実施形態において、図1に示す離脱防止部104は、第1小環108aと第1大環110aを通ってその可動範囲を規定するために、連結支柱102から延び、第1小環108aと第1大環110aを通り、さらに延びた箇所で第1支柱106aから離れる方向に曲がった形状をしている。後述するように、第1小環108aは第1支柱106aに係止され、第1大環110aは第2支柱106bに係止されているため、第1小環108aと第1大環110aは、離脱防止部104から外れることができない。もっとも、離脱防止部104が第1小環108aと第1大環110aの可動範囲を規定するためにとりうる形状はこれに限られるものではない。たとえば、離脱防止部104は、連結支柱102から延び、第1小環108aと第1大環110aを通り、さらに延びた端部に環状の部材が揺動可能に係止された構造を有し、この環状の部材によって第1小環108aと第1大環110aの可動範囲が規定されてもよい。
【0023】
第1支柱106aと第2支柱106bは、いずれも連結支柱102から延設され、それぞれ第1リング係止部112aと第2リング係止部112bを有する。図1では、第1リング係止部112aは第1支柱106aの端部に含まれるものとして図示しているが、これに限られるものではなく、第1リング係止部112aは、第1支柱106aの端部よりも連結支柱102に近い箇所において第1支柱106aに含まれていてもよい。また、第1リング係止部112aは本明細書で説明する知恵の輪パズル1の解法を実践しうる限り、どのような形状をとってもよく、第1小環108aを係止するために環状になっていてもよい。以上の説明は、第2リング係止部112bについても同様にあてはまる。
【0024】
第1小環108aと、第2小環108bと、第1大環110aは、いずれも環状の部材である。第1大環110aは、第1小環108a及び第2小環108bよりも大きくてもよい。第1大環110aの長軸が、第1小環108aと第2小環108bの長軸の2倍以上であってもよい。「第1大環110aの長軸が、第1小環108aと第2小環108bの長軸の2倍以上」であるとは、第1大環110a、第1小環108a、第2小環108bが楕円形である場合には、第1大環110aの長軸は第1小環108a及び第2小環108bの長軸の2倍以上であることを意味する。また、第1大環110a、第1小環108a、第2小環108bが長方形である場合には、第1大環110aの長辺は第1小環108a及び第2小環108bの長辺の2倍以上であることを意味する。また、第1大環110a、第1小環108a、第2小環108bが真円である場合には、第1大環110aの直径は、第1小環108a、第2小環108bの直径の2倍以上であることを意味する。
【0025】
第1小環108aは、第1リング係止部112aにより、第1支柱106aに揺動可能に係止される。すなわち、第1小環108aは、第1リング係止部112aにより第1支柱106aに係止され、第1リング係止部112aから離れることはできないが、第1リング係止部112aにより第1支柱106aに係止された状態を維持しつつ動くことが可能である。もっとも、第1小環108aには棒状の離脱防止部104が通っており、第1小環108aはこの離脱防止部104から外れることはできない。すなわち、第1小環108aは、離脱防止部104が第1小環108aに通っている状態から通っていない状態に移行するように動くことはできない。このように、第1小環108aは、第1リング係止部112aにより第1支柱106aに係止された状態を維持しつつ動くことが可能であるが、この可動範囲は離脱防止部104により規定される。
【0026】
第2小環108bは、第2リング係止部112bにより、第2支柱106bに揺動可能に係止される。すなわち、第2小環108bは、第2リング係止部112bにより第2支柱106bに係止され、第2リング係止部112bから離れることはできないが、第2リング係止部112bにより第2支柱106bに係止された状態を維持しつつ、動くことが可能である。もっとも、第2小環108bには棒状の第1支柱106aが通っている。第1支柱106aは、連結支柱102から延び、第2小環108bを通り、さらに延びた位置に第1リング係止部112aを有し、この第1リング係止部112aは第1小環108aを第1支柱106aに係止し、この第1小環108aは離脱防止部104によりその可動範囲が規定されている。すなわち、第1小環108aには棒状の離脱防止部104が通っており、第1小環108aは離脱防止部104から外れることはできない。したがって、第1小環108aが第1支柱106aに係止していることにより、第2小環108bは、第1支柱106aから外れるように移動すること、すなわち、第1支柱106aが第2小環108bに通っている状態から通っていない状態に移行するように第2小環108bが動くことはできない。このように、第2小環108bは、第1小環108aによりその可動範囲が規定される。また、第1小環108aは、第2小環108bに対して、離脱防止部としても機能する。
【0027】
第1大環110aは、第2リング係止部112bにより、第2支柱106bに揺動可能に係止される。すなわち、第1大環110aは、第2リング係止部112bにより第2支柱106bに係止され、第2リング係止部112bから離れることはできないが、第2リング係止部112bにより第2支柱106bに係止された状態を維持しつつ、動くことが可能である。もっとも、第1大環110aには棒状の離脱防止部104が通っている。第1大環110aはこの離脱防止部104から外れることはできない。すなわち、第1大環110aは、離脱防止部104が第1大環110aに通っている状態から通っていない状態に移行するように動くことはできない。このように、第1大環110aは、第2リング係止部112bにより第2支柱106bに係止された状態を維持しつつ動くことが可能であるが、この可動範囲は離脱防止部104により規定される。
【0028】
[知恵の輪パズルの解法]
以下、本発明の第1実施形態における知恵の輪パズル1の解法について、図1図7を用いて説明する。
【0029】
図1は、知恵の輪パズル1を構成する第1部材100と第2部材200とが分離した状態を示す図である(ステップS101)。
【0030】
次に、図2に示すように、第2部材200の環に、第1部材100の離脱防止部104と、第1支柱106aと、第2支柱106bと、第1小環108aと、第2小環108bと、第1大環110aとを通し、第2部材200の環に離脱防止部104と、第1支柱106aと、第2支柱106bとが通った状態にする(ステップS103)。なお、以下に説明する知恵の輪パズル1の解法を実行するに際しては、適宜、連結支柱102が第2部材200に通ってもよい。
【0031】
次に、図3に示すように、離脱防止部104の左側に位置する、第1小環108aと離脱防止部104の間の空間及び第1大環110aと離脱防止部104の間の空間に第2部材200を通す(ステップS105)。この操作により、第2部材200が第1小環108aと第1大環110aとを通ったということもできる。
【0032】
次に、図4に示すように、離脱防止部104を第2部材200の環から外したうえ、第2部材200を第1小環108a及び第1大環110aから外す(ステップS107)。言い換えると、離脱防止部104が第2部材200の環に通った状態から通っていない状態に移行させ、さらに、第2部材200が第1小環108aと第1大環110aに通った状態から通っていない状態に移行させる。
【0033】
ステップS107の操作が終了した時点では、図4に示すように、第2部材200の環には第1支柱106aと第2支柱106bとが通っており、離脱防止部104は通っていない。
【0034】
次に、図5に示すように、第1支柱106aの左側に位置する第2小環108bと第1支柱106aの間の空間と、第1小環108aと、第1大環110aに第2部材200を通す(ステップS109)。この操作により、第2部材200が第2小環108bと、第1小環108aと、第1大環110aとに通るということもできる。
【0035】
次に、図6に示すように、第2部材200の環に離脱防止部104を通したうえ、ステップS109の操作により第1小環108aに通った状態にある第2部材200を第1小環108aから外す(ステップS111)。この操作により、図6に示すように、第2部材200は第1小環108aには通らず、第2小環108bと第1大環110aには通る状態となる。
【0036】
次に、第1小環108aを第2部材200の環に通したうえ、離脱防止部104を第2部材200の環から外し、さらに第2部材200を第2小環108bと第1大環110aから外す(ステップS113)。この操作により、図7のように、第2支柱106bのみが第2部材200に通り、離脱防止部104と第1支柱106aは第2部材200に通らない状態となる。
【0037】
以上説明したように、知恵の輪パズル1は、それを構成する第1部材100と第2部材200とが分離した状態(図1参照)から適宜操作することによって、第2部材200に第1部材100の第2支柱106bは通るが、離脱防止部104及び第1支柱106aは通らない状態(図7参照)まで移行することができる。また、上記説明した知恵の輪パズル1の解法の手順を逆に行うことで、第2部材200に第1部材100の第2支柱106bは通るが、離脱防止部104及び第1支柱106aは通らない状態から、第1部材100と第2部材200とが分離した状態に移行することもできる。
【0038】
このように、本発明の第1実施形態における知恵の輪パズル1は、従来の知恵の輪にはない構造を有しているため、従来の知恵の輪にはない解き方を必要とし、興味や意欲を長期間持たせることが可能である。
【0039】
<第2実施形態>
[知恵の輪パズルの構造]
図8は、本発明の第2実施形態における知恵の輪パズル2の第1部材100の構造を説明する図である。本発明の第2実施形態における第1部材100は、第1実施形態において第1部材100が有する部材に加えて、第3小環108cと、第2大環110bと、第3支柱106cとをさらに含む。
【0040】
第3支柱106cは、第2支柱106bからみて、第1支柱106aと反対側の連結支柱102より、第2支柱106bと略同一方向に向かって順に延設される。すなわち、離脱防止部104と、第1支柱106aと、第2支柱106bと、第3支柱106cとは、連結支柱102から略同一方向に向かって順に延設される。
【0041】
第3支柱106cは第3リング係止部112cを有する。
【0042】
第3小環108cは、第3リング係止部112cにより、第3支柱106cに揺動可能に係止される。すなわち、第3小環108cは、第3リング係止部112cにより第3支柱106cに係止され、第3リング係止部112cから離れることはできないが、第3リング係止部112cにより第3支柱106cに係止された状態を維持しつつ動くことが可能である。もっとも、第3小環108cには棒状の第2支柱106bが通っている。第2支柱106bは連結支柱102から延び、第3小環108cを通り、さらに延びた位置に第2リング係止部112bを有し、この第2リング係止部112bは第2小環108bを第2支柱106bに係止し、この第2小環108bは第1小環108aによりその可動範囲が規定されている。したがって、第3小環108cは、第2支柱106bから外れるように移動すること、すなわち、第2支柱106bが第3小環108cに通っている状態から通っていない状態に移行するように第3小環108cが動くことはできない。このように、第3小環108cは、第2小環108bによりその可動範囲が規定される。
【0043】
第2大環110bは、第3リング係止部112cにより、第3支柱106cに揺動可能に係止される。すなわち、第2大環110bは、第3リング係止部112cにより第3支柱106cに係止され、第3リング係止部112cから離れることはできないが、第3リング係止部112cにより第3支柱106cに係止された状態を維持しつつ、動くことが可能である。もっとも、第2大環110bには棒状の第1支柱106a及び第2支柱106bが通っている。第1支柱106aは、連結支柱102から延び、第2小環108bを通り、さらに延びた位置に第1リング係止部112aを有し、この第1リング係止部112aは第1小環108aを第1支柱106aに係止し、この第1小環108aは離脱防止部104によりその可動範囲が規定されている。したがって、第2大環110bはこの第1支柱106aから外れるように移動すること、すなわち、第1支柱106aが第2大環110bに通っている状態から通っていない状態に移行するように動くことはできない。このように、第2大環110bは、第1小環108aによりその可動範囲が規定される。
【0044】
[知恵の輪パズル2の解法]
以下、本発明の第2実施形態における知恵の輪パズル2の解法について説明する。
【0045】
まず、知恵の輪パズル2を構成する第1部材100と第2部材200とが分離した状態から(ステップS201。ステップS101に対応)、第2部材200の環に、第1部材100の離脱防止部104と、第1支柱106aと、第2支柱106bと、第3支柱106cと、第1小環108aと、第2小環108bと、第3小環108cと、第1大環110aと、第2大環110bとを通し、第2部材200の環に離脱防止部104と、第1支柱106aと、第2支柱106bと、第3支柱106cとが通った状態にする(ステップS203。ステップS103に対応)。なお、以下に説明する知恵の輪パズル2の解法を実行するに際しては、適宜、連結支柱102が第2部材200に通ってもよい。
【0046】
次に、離脱防止部104の左側に位置する、第1小環108aと離脱防止部104の間の空間及び第1大環110aと離脱防止部104の間の空間に第2部材200を通す(ステップS205。ステップS105に対応)。この操作により、第2部材200が第1小環108aと第1大環110aとを通ったということもできる。
【0047】
次に、離脱防止部104を第2部材200の環から外したうえ、第2部材200を第1小環108a及び第1大環110aから外す(ステップS207。ステップS107に対応)。言い換えると、離脱防止部104が第2部材200の環に通った状態から通っていない状態に移行させ、さらに、第2部材200が第1小環108aと第1大環110aに通った状態から通っていない状態に移行させる。
【0048】
ステップS207の操作が終了した時点では、第2部材200の環には第1支柱106aと第2支柱106bと第3支柱106cとが通っており、離脱防止部104は通っていない。
【0049】
次に、第1支柱106aの左側に位置する第2小環108bと第1支柱の間の空間と、第1支柱106aの左側に位置する第2大環110bと第1支柱106aの間の空間と、第1小環108aと、第1大環110aに第2部材200を通す(ステップS209)。この操作により、第2部材200が第2大環110bと、第2小環108bと、第1小環108aと、第1大環110aとに通るということもできる。
【0050】
次に、第2部材200の環に離脱防止部104を通したうえ、ステップS209で第1小環108aに通した第2部材200を第1小環108aから外す(ステップS211)。この操作により、第2部材200は第1小環108aには通らず、第2小環108bと第1大環110aと第2大環110bには通る状態となる。
【0051】
次に、第1小環108aを第2部材200の環に通したうえ、離脱防止部104を第2部材200の環から外し、さらに第2部材200を第2小環108bと第1大環110aと第2大環110bから外す(ステップS213)。この操作により、第2支柱106b及び第3支柱106cのみが第2部材200の環を通り、離脱防止部104と第1支柱106aは第2部材200に通らない状態となる。
【0052】
次に、第2支柱106bの左側に位置する第3小環108cと第2支柱106bの間の空間と、第2大環110bと、第2小環108bと、第1大環110aに第2部材200を通し(ステップS215)、さらに、第2部材200の環に離脱防止部104及び第1小環108aを通す(ステップS217)。
【0053】
次に、離脱防止部104の左側に位置する第1小環108aと離脱防止部104の空間に第2部材200を通し(ステップS219)、さらに、離脱防止部104を第2部材200の環から外し、かつ、第2部材200を第1小環108aと第2小環108bと第1大環110aと第2大環110bから外す(ステップS221)。この操作により、第2部材200は第3小環108cに通り、かつ、第1支柱106a、第2支柱106b、第3支柱106cが第2部材200に通る状態となる。
【0054】
次に、第2部材200を第1小環108a、第1大環110a、第2大環110bに通す(ステップS223)。このとき、第2小環108bには通さない。この操作により、第2部材200は、第3小環108cと、第2大環110bと、第1大環110aと、第1小環108aとに通る状態になる。
【0055】
次に、離脱防止部104を第2部材200に通し(ステップS225)、第2部材200を第1小環108a及び第1大環110aから外す(ステップS227)。
【0056】
次に、第1小環108aと、第2小環108bと、第1大環110aとを第2部材200の環に通し(ステップS229)、離脱防止部104、第1支柱106a、第2支柱106bを第2部材200から外す(ステップS231)。そして、第2部材200を移動させ、第2大環110bと第3小環108cから第2部材200を外すと、第3支柱106cのみが第2部材200に通り、離脱防止部104と第1支柱106aと第2支柱106bは第2部材200に通らない状態となる(ステップS233)。
【0057】
以上説明したように、第2実施形態に係る知恵の輪パズル2は、第1部材100と第2部材200とが分離した状態(図8参照)から適宜操作することによって、第2部材200に第1部材100の第3支柱106cは通るが、離脱防止部104、第1支柱106a、第2支柱106bは通らない状態まで移行することができる。この逆の操作を行うことももちろん可能である。
【0058】
このように、本発明の第2実施形態における知恵の輪パズル2は、第1実施形態と同様、従来の知恵の輪にはない構造を有しているため、従来の知恵の輪にはない解き方を必要とし、興味や意欲を長期間持たせることが可能である。
【0059】
<第3実施形態>
[知恵の輪パズル3の構造]
図9は、本発明の第3実施形態における知恵の輪パズル3の第1部材100の構造を説明する図である。第3実施形態における知恵の輪パズル3には、第1部材100と、第2部材200が含まれ、第1部材100は、連結支柱102と、離脱防止部104と、第1支柱106aと、第2支柱106bと、第1小環108aと、第2小環108bと、第1鎖環114aを含む。なお、第1実施形態及び第2実施形態における知恵の輪パズルの構造についての説明と共通する箇所については省略する。
【0060】
第1鎖環114aは、第1小環108a、第2小環108bと同様、環状の部材である。また、第1鎖環114aには、離脱防止部104が通っており、また、第1支柱106aが通っている第2小環108bと互いに連結している。したがって、第1鎖環114aは、第1小環108aと同様、離脱防止部104から外れることはできない。すなわち、第1鎖環114aは、離脱防止部104が第1鎖環114aに通っている状態から通っていない状態に移行するように動くことはできない。このように、第1鎖環114aの可動範囲は離脱防止部104により規定される。
【0061】
[知恵の輪パズルの解法]
以下、本発明の第3実施形態における知恵の輪パズル3の解法について、図9図14を用いて説明する。
【0062】
図9は、知恵の輪パズル3を構成する第1部材100と第2部材200とが分離した状態を示す図である(ステップS301)。
【0063】
まず、第2部材200の環に、第1部材100の離脱防止部104と、第1支柱106aと、第2支柱106bと、第1小環108aと、第2小環108bと、第1鎖環114aとを通し、第2部材200の環に離脱防止部104と、第1支柱106aと、第2支柱106bとが通った状態にする。次に、図10に示すように、離脱防止部104の左側に位置する第1小環108aと離脱防止部104の間の空間及び離脱防止部104の左側に位置する第1鎖環114aと離脱防止部104の間の空間に第2部材200を通す(ステップS303)。なお、以下に説明する知恵の輪パズル3の解法を実行するに際しては、適宜、連結支柱102が第2部材200に通ってもよい。
【0064】
次に、図11に示すように、離脱防止部104を第2部材200の環から外したうえ、第2部材200を第1鎖環114a及び第1小環108aから外す(ステップS305)。言い換えると、離脱防止部104が第2部材200の環に通った状態から通っていない状態に移行させ、さらに、第2部材200が第1鎖環114aと第1小環108aとに通った状態から通っていない状態に移行させる。
【0065】
ステップS305の操作が終了した時点では、図11に示すように、第2部材200の環には第1支柱106aと第2支柱106bとが通っており、離脱防止部104は通っていない。
【0066】
次に、図12に示すように、第1支柱106aの左側に位置する第2小環108bと第1支柱106aの間の空間と、第1小環108aとに第2部材200を通す(ステップS307)。このとき、第2部材200は、第1鎖環114aには通さない。この操作により、第2部材200が第1小環108aと第2小環108bとに通るということもできる。
【0067】
次に、図13に示すように、第2部材200の環に離脱防止部104を通したうえ、ステップS307の操作により第1小環108aに通った状態にある第2部材200を第1小環108aから外す(ステップS309)。この操作により、図13に示すように、第2部材200は第1小環108aには通らず、第2小環108bには通る状態となる。
【0068】
次に、図14に示すように、第1小環108aを第2部材200の環に通したうえ、離脱防止部104を第2部材200の環から外し、さらに第2部材200を第2小環108bから外す(ステップS311)。この操作により、図14のように、第2支柱106bのみが第2部材200に通り、離脱防止部104と第1支柱106aは第2部材200に通らない状態となる。
【0069】
以上説明したように、第3実施形態に係る知恵の輪パズル3は、第1部材100と第2部材200とが分離した状態(図9参照)から適宜操作することによって、第2部材200に第1部材100の第3支柱106cは通るが、離脱防止部104、第1支柱106a、第2支柱106bは通らない状態(図14参照)まで移行することができる。この逆の操作を行うことももちろん可能である。
【0070】
このように、本発明の第3実施形態における知恵の輪パズル3は、第1、第2実施形態と同様、従来の知恵の輪にはない構造を有しているため、従来の知恵の輪にはない解き方を必要とし、興味や意欲を長期間持たせることが可能である。
【0071】
<第4実施形態>
[知恵の輪パズル4の構造]
図15は、本発明の第4実施形態における知恵の輪パズル4の第1部材100の構造を説明する図である。第4実施形態における知恵の輪パズル4には、第1部材100と、第2部材200が含まれ、第1部材100は、連結支柱102と、離脱防止部104と、第1支柱106aと、第2支柱106bと、第3支柱106cと、第1小環108aと、第2小環108bと、第3小環108cと、第1鎖環114aと、第2鎖環114bとを含む。なお、第1実施形態から第3実施形態における知恵の輪パズルの構造についての説明と共通する箇所については省略する。
【0072】
第1鎖環114aと第2鎖環114bは、第1小環108a、第2小環108b、第3小環108cと同様、環状の部材である。第2鎖環114bは、第3小環108cと第1鎖環114aとを互いに連結する。すなわち、第2鎖環114bは、第3小環108cと互いに連結し、第1鎖環114aとも互いに連結する。
【0073】
離脱防止部104は、連結支柱102より延設され、第1鎖環114aを通り、さらに延び、第1小環108aを通る。第1小環108aは、第1実施形態から第3実施形態と同様、離脱防止部104によりその可動範囲が規定され、離脱防止部104から外れることはできないため、第1鎖環114aも離脱防止部104から外れることはできない。すなわち、第1鎖環114aは離脱防止部104によりその可動範囲が規定される。
【0074】
第1支柱106aは、連結支柱102より延設され、第2鎖環114bを通り、さらに延び、第2小環108bを通り、さらに延びた位置に第1小環108aを係止する第1リング係止部112aを有する。第1実施形態から第3実施形態と同様、第1小環108aは離脱防止部104によりその可動範囲が規定され、離脱防止部104から外れることができず、かつ、第2小環108bは第1小環108aによりその可動範囲が規定され、第1支柱106aから外れることができない。したがって、第2鎖環114bは第1支柱106aから外れることができない。すなわち、第2鎖環114bは、第1小環108aにより可動範囲が規定され、かつ、第2小環108bによっても可動範囲が規定される。
【0075】
第3小環108cは、第2実施形態と同様、第2小環108bによりその可動範囲が規定される。
【0076】
[知恵の輪パズル4の解法]
以下、本発明の第4実施形態における知恵の輪パズル4の解法について説明する。
【0077】
まず、図15に示すように、知恵の輪パズル4を構成する第1部材100と第2部材200とが分離した状態から(ステップS401。ステップS301に対応)、第2部材200の環に、第1部材100の離脱防止部104と、第1支柱106aと、第2支柱106bと、第3支柱106cと、第1小環108aと、第2小環108bと、第3小環108cと、第1鎖環114aと、第2鎖環114bとを通し、第2部材200の環に離脱防止部104と、第1支柱106aと、第2支柱106bと、第3支柱106cとが通った状態にする。次に、離脱防止部104の左側に位置する第1小環108aと離脱防止部104の間の空間及び離脱防止部104の左側に位置する第1鎖環114aと離脱防止部104の間の空間に第2部材200を通す(ステップS403。ステップS303に対応)。なお、以下に説明する知恵の輪パズル4の解法を実行するに際しては、適宜、連結支柱102が第2部材200に通ってもよい。
【0078】
次に、離脱防止部104を第2部材200の環から外したうえ、第2部材200を第1鎖環114a及び第1小環108aから外す(ステップS405。ステップS305に対応)。言い換えると、離脱防止部104が第2部材200の環に通った状態から通っていない状態に移行させ、さらに、第2部材200が第1鎖環114aと第1小環108aとに通った状態から通っていない状態に移行させる。
【0079】
ステップS405の操作が終了した時点では、第2部材200の環には第1支柱106aと第2支柱106bと第3支柱106cとが通っており、離脱防止部104は通っていない。
【0080】
次に、第1支柱106aの左側に位置する第2鎖環114bと第1支柱106aの間の空間と、第1支柱106aの左側に位置する第2小環108bと第1支柱106aの間の空間と、第1小環108aとに第2部材200を通す(ステップS407。ステップS307に対応)。このとき、第2部材200は、第1鎖環114aには通さない。この操作により、第2部材200が第2鎖環114bと第2小環108bと第1小環108aとに通るということもできる。
【0081】
次に、第2部材200の環に離脱防止部104を通したうえ、ステップS407の操作により第1小環108aに通った状態にある第2部材200を第1小環108aから外す(ステップS409。ステップS309に対応)。この操作により、第2部材200は第1小環108aには通らず、第2鎖環114bと第2小環108bには通る状態となる。
【0082】
次に、第1小環108aを第2部材200の環に通したうえ、離脱防止部104を第2部材200の環から外し、さらに第2部材200を第2小環108b及び第2鎖環114bから外す(ステップS411)。この操作により、第2支柱106bと第3支柱106cが第2部材200に通り、離脱防止部104と第1支柱106aは第2部材200に通らない状態となる。
【0083】
次に、第2支柱106bの左側に位置する第3小環108cと第2支柱106bの間の空間と、第2小環108bとに第2部材200を通したうえ、第2部材200の環に離脱防止部104及び第1小環108aを通す(ステップS413)。
【0084】
次に、離脱防止部104の左側に位置する第1小環108aと離脱防止部104の間の空間に第2部材200を通したうえ、離脱防止部104を第2部材200の環から外し、かつ、第2部材200を第1小環108aと第2小環108bから外す(ステップS415)。この操作により、第2部材200は第3小環108cに通り、かつ、第1支柱106a、第2支柱106b、第3支柱106cが第2部材200に通る状態となる。
【0085】
次に、第2部材200を第1小環108aに通す(ステップS417)。このとき、第2小環108bには通さない。
【0086】
次に、離脱防止部104を第2部材200に通したうえ、第2部材200を第1小環108aから外す(ステップS419)。
【0087】
次に、第1小環108aと第2小環108bを第2部材200に通したうえ、離脱防止部104、第1支柱106a、第2支柱106bを第2部材200から外し、第2部材200を第3小環108cから外す(ステップS421)。この操作により、第3支柱106cのみが第2部材200に通り、離脱防止部104と第1支柱106aと第2支柱106bは第2部材200に通らない状態となる。
【0088】
以上説明したように、第4実施形態に係る知恵の輪パズル4は、第1部材100と第2部材200とが分離した状態(図15参照)から適宜操作することによって、第2部材200に第1部材100の第3支柱106cは通るが、離脱防止部104、第1支柱106a、第2支柱106bは通らない状態まで移行することができる。この逆の操作を行うことももちろん可能である。
【0089】
このように、本発明の第4実施形態における知恵の輪パズル4は、第1から第3実施形態と同様、従来の知恵の輪にはない構造を有しているため、従来の知恵の輪にはない解き方を必要とし、興味や意欲を長期間持たせることが可能である。
【0090】
<第5実施形態>
[知恵の輪パズル5の構造]
図16は、本発明の第5実施形態における知恵の輪パズル5の第1部材100の構造を説明する図である。第5実施形態における知恵の輪パズル5には、第1部材100と、第2部材200が含まれ、第1部材100は、連結支柱102と、離脱防止部104と、第1支柱106aと、第2支柱106bと、第3支柱106cと、第1小環108aと、第2小環108bと、第3小環108cと、第1大鎖環116aとを含む。なお、第1実施形態から第4実施形態における知恵の輪パズルの構造についての説明と共通する箇所については省略する。
【0091】
第1大鎖環116aは、第1実施形態における第1大環110aと同様、環状の部材であり、第1小環108a、第2小環108bより大きくてもよい。第1大鎖環116aは、第3小環108cと互いに連結する。第1大鎖環116aの長軸が、第1小環108aと第2小環108bの長軸の2倍以上であってもよい。
【0092】
第1大鎖環116aには、離脱防止部104と第1支柱106aが通る。
【0093】
離脱防止部104は、第1大鎖環116aと第1小環108aを通り、かつ、離脱防止部104が第1大鎖環116aと第1小環108aを通る状態を維持する。離脱防止部104は、離脱防止部104から第1小環108aと第1大環110aが外れないように機能するということもできる。したがって、第1大鎖環116aは、離脱防止部104により可動範囲が規定されているといえる。
【0094】
また、第1支柱106aは、第1大鎖環116aを通り、さらに延び第2小環108bを通る。この第2小環108bは、第2支柱106bに係止され、かつ、第1小環108aにより可動範囲が規定されている。すなわち、第2小環108bは、第1支柱106aから外れることはできない。したがって、第1大鎖環116aは、第1支柱106aから外れることはできず、第2小環108bにより可動範囲が規定されているといえる。
【0095】
第3小環108cは、第2実施形態と同様、第2小環108bによりその可動範囲が規定される。
【0096】
[知恵の輪パズル5の解法]
以下、本発明の第5実施形態における知恵の輪パズル5の解法について説明する。
【0097】
まず、図16に示すように、知恵の輪パズル5を構成する第1部材100と第2部材200とが分離した状態から(ステップS501)、第2部材200の環に、第1部材100の離脱防止部104と、第1支柱106aと、第2支柱106bと、第3支柱106cと、第1小環108aと、第2小環108bと、第3小環108cと、第1大鎖環116aを通し、第2部材200の環に離脱防止部104と、第1支柱106aと、第2支柱106bと、第3支柱106cとが通った状態にする。次に、離脱防止部104の左側に位置する第1小環108aと離脱防止部104の間の空間及び離脱防止部104の左側に位置する第1大鎖環116aと離脱防止部104の間の空間に第2部材200を通す(ステップS503)。なお、以下に説明する知恵の輪パズル4の解法を実行するに際しては、適宜、連結支柱102が第2部材200に通ってもよい。
【0098】
次に、離脱防止部104を第2部材200の環から外したうえ、第2部材200を第1大鎖環116a及び第1小環108aから外す(ステップS505)。言い換えると、離脱防止部104が第2部材200の環に通った状態から通っていない状態に移行させ、さらに、第2部材200が第1大鎖環116aと第1小環108aとに通った状態から通っていない状態に移行させる。
【0099】
ステップS505の操作が終了した時点では、第2部材200の環には第1支柱106aと第2支柱106bと第3支柱106cとが通っており、離脱防止部104は通っていない。
【0100】
次に、第1大鎖環116aと、第1支柱106aの左側に位置する第2小環108bと第1支柱106aの間の空間と、第1小環108aとに第2部材200を通す(ステップS507)。この操作により、第2部材200は第1大鎖環116aと第2小環108bと第1小環108aとに通るということもできる。
【0101】
次に、第2部材200の環に離脱防止部104を通したうえ、ステップS507の操作により第1小環108aに通った状態にある第2部材200を第1小環108aから外す(ステップS509)。この操作により、第2部材200は第1小環108aには通らず、第1大鎖環116aと第2小環108bには通る状態となる。
【0102】
次に、第1小環108aを第2部材200の環に通したうえ、離脱防止部104を第2部材200の環から外し、第2部材200を第2小環108bと第1大鎖環116aから外す(ステップS511)。この操作により、第2支柱106bと第3支柱106cが第2部材200に通り、離脱防止部104と第1支柱106aは第2部材200に通らない状態となる。
【0103】
次に、第2支柱106bの左側に位置する第3小環108cと第2支柱106bの間の空間及び第2小環108bとに第2部材200を通したうえ、第2部材200の環に離脱防止部104及び第1小環108aを通す(ステップS513)。
【0104】
次に、離脱防止部104の左側に位置する第1小環108aと離脱防止部104の間の空間に第2部材200を通したうえ、離脱防止部104を第2部材200の環から外し、第2部材200を第1小環108aと第2小環108bから外す(ステップS515)。この操作により、第2部材200は第3小環108cに通ったままであり、かつ、第1支柱106a、第2支柱106b、第3支柱106cが第2部材200に通る状態となる。
【0105】
次に、第2部材200を第1小環108aに通す(ステップS517)。このとき、第2小環108bには通さない。
【0106】
次に、離脱防止部104を第2部材200に通したうえ、第2部材200を第1小環108aから外す(ステップS519)。
【0107】
次に、第1小環108a、第2小環108bを第2部材200に通したうえ、離脱防止部104、第1支柱106a、第2支柱106bを第2部材200から外し、第2部材200を第3小環108cから外す(ステップS521)。この操作により、第3支柱106cのみが第2部材200に通り、離脱防止部104と第1支柱106aと第2支柱106bは第2部材200に通らない状態となる。
【0108】
以上説明したように、第5実施形態に係る知恵の輪パズル5は、第1部材100と第2部材とが分離した状態(図16参照)から適宜操作することによって、第2部材200に第1部材100の第3支柱106cは通るが、離脱防止部104、第1支柱106a、第2支柱106bは通らない状態まで移行することができる。この逆の操作を行うことももちろん可能である。
【0109】
このように、本発明の第5実施形態における知恵の輪パズル1は、第1から第4実施形態と同様、従来の知恵の輪にはない構造を有しているため、従来の知恵の輪にはない解き方を必要とし、興味や意欲を長期間持たせることが可能である。
【0110】
<第6実施形態>
[知恵の輪パズル6の構造]
図17は、本発明の第6実施形態における知恵の輪パズル6の第1部材100の構造を説明する図である。第6実施形態における知恵の輪パズル6は、第1部材100と第2部材200とを含み、第1部材100は、連結支柱102と、離脱防止部104と、第1支柱106aと、第2支柱106bと、小環108と、大環110とを含む。なお、第1実施形態から第5実施形態における知恵の輪パズルの構造についての説明と共通する箇所については省略する。
【0111】
離脱防止部104と第1支柱106aと第2支柱106bとは連結支柱102から略同一方向に向かって順に延設される。
【0112】
第1支柱106aの有する第1リング係止部112aは、小環108を第1支柱106aに揺動可能に係止する。
【0113】
第2支柱106bは、小環108を通り、さらに延びた位置に第2リング係止部112bを有する。第2リング係止部112bは、大環110を第2支柱106bに揺動可能に係止する。この大環110には離脱防止部104が通っており、大環110は離脱防止部104から外れることはできない。すなわち、大環110は、離脱防止部104が大環110に通っている状態から通っていない状態に移行するように動くことはできない。このように、大環110は、第2リング係止部112bにより第2支柱106bに係止された状態を維持しつつ動くことが可能であるが、この可動範囲は離脱防止部104により規定される。
【0114】
[知恵の輪パズル6の解法]
以下、本発明の第6実施形態における知恵の輪パズル6の解法について説明する。
【0115】
まず、図17に示すように、知恵の輪パズル6を構成する第1部材100と第2部材200とが分離した状態から(ステップS601)、第2部材200を、第2支柱106bの右側にある、小環108と第2支柱106bの間の空間に通す(ステップS603)。さらに、第2部材200の環に第2支柱106bと、大環110と、離脱防止部104を通す(ステップS605)。続いて、離脱防止部104の左側にある、離脱防止部104と大環110の間の空間に第2部材200を通す(ステップS607)。
【0116】
ステップS605の操作により第2部材200の環に通った状態にある離脱防止部104を第2部材200の環から外し、大環110及び小環108から第2部材200を外すと、第2部材の環に連結支柱102が通った状態となる(ステップS609)。
【0117】
このように、第6実施形態における知恵の輪パズル6は、第1部材100と第2部材とが分離した状態(図17)から適宜操作することによって、第2部材200に連結支柱102が通る状態まで移行することができる。この逆の操作を行うことももちろん可能である。
【0118】
このように、本発明の第6実施形態における知恵の輪パズル6は、第1から第5実施形態における知恵の輪パズルと同様、従来の知恵の輪にはない構造を有しているため、従来の知恵の輪にはない解き方を必要とし、興味や意欲を長期間持たせることが可能である。
【0119】
<第7実施形態>
[知恵の輪パズル7の構造]
図18は、本発明の第7実施形態における知恵の輪パズル7の第1部材100の構造を説明する図である。第7実施形態における知恵の輪パズル7は、第1部材100と第2部材200とを含み、第1部材100は、連結支柱102と、第1離脱防止部104Aと、第2離脱防止部104Bと、小環108と、自由環118とを含む。なお、第1実施形態から第6実施形態における知恵の輪パズルの構造についての説明と共通する箇所については省略する。
【0120】
自由環118は、小環108と同様、環状の部材である。
【0121】
第1離脱防止部104Aと第2離脱防止部104Bとは、連結支柱102から略同一方向に向かって順に延設され、それぞれ自由環118を通り、さらに延びた位置に、第2離脱防止部104Bはリング係止部112を有する。
【0122】
第7実施形態においては、第1離脱防止部104Aと第2離脱防止部104Bとは、自由環118を通り、その可動範囲を規定する。すなわち、第1離脱防止部104Aと第2離脱防止部104Bとは、自由環118を通り、かつ、第1離脱防止部104Aと第2離脱防止部104Bとが自由環118を通る状態を維持する。第1離脱防止部104Aと第2離脱防止部104Bとは、第1支柱106aと第2支柱106bから自由環118が外れないように機能するということもできる。一実施形態において、図17に示す第1離脱防止部104Aと第2離脱防止部104Bとは、自由環118を通り、さらに延びた箇所で互いに離れる方向に曲がった形状をしている。
【0123】
第2離脱防止部104Bが有するリング係止部112は、小環108を第2離脱防止部104Bに係止する。第1離脱防止部104Aは前述のとおり自由環118に通るが、小環108にも通り、その可動範囲を規定する。すなわち、第1離脱防止部104Aは自由環118及び小環108に通り、自由環118及び小環108から第1離脱防止部104Aが外れないように機能する。
【0124】
[知恵の輪パズル7の第1の解法]
以下、本発明の第7実施形態における知恵の輪パズル7の第1の解法について説明する。
【0125】
まず、知恵の輪パズル7を構成する第1部材100と第2部材200とが分離した状態から(ステップS701)、第2離脱防止部104Bの右側にある、第2離脱防止部104Bと自由環118の間の空間に第2部材200を通す(ステップS703)。さらに、第2部材200の環に第2離脱防止部104B、小環108及び第1離脱防止部104Aを通す(ステップS705)。
【0126】
次に、第2部材200が自由環118に通った状態を維持しつつ、第1離脱防止部104Aの左側にある、第1離脱防止部104Aと小環108の間の空間に第2部材200を通し(ステップS707)、さらに第2部材200の環から第1離脱防止部104Aを外し、第2部材200を小環108及び自由環118から外すと、第2部材に連結支柱102が通った状態となる(ステップS709)。
【0127】
このように、第7実施形態における知恵の輪パズル7は、第1部材100と第2部材200とが分離した状態(図17)から適宜操作することによって、第2部材200に連結支柱102が通る状態まで移行することができる。この逆の操作ももちろん可能である。
【0128】
[知恵の輪パズル7の第2の解法]
以下、本発明の第7実施形態における知恵の輪パズル7の第2の解法について説明する。
【0129】
まず、知恵の輪パズル7を構成する第1部材100と第2部材200とが分離した状態から(ステップS801)、第1離脱防止部104Aの左側にある、自由環118と第1離脱防止部104Aの間の空間に第2部材200を通す(ステップS803)。続いて、ステップS707からステップS709に説明した方法と同じ方法によって、第2部材200に連結支柱102が通る状態まで移行することができる。この逆の操作を行うことももちろん可能である。
【0130】
このように、本発明の第7実施形態における知恵の輪パズル7は、第1から第6実施形態における知恵の輪パズルと同様、従来の知恵の輪パズルにはない構造を有しているため、従来の知恵の輪にはない解き方を必要とし、興味や意欲を長期間持たせることが可能である。
【0131】
<第8実施形態>
[知恵の輪パズル8の構造]
図19は、本発明の第8実施形態における知恵の輪パズル8の第1部材100の構造を説明する図である。第8実施形態における知恵の輪パズル8は、第1部材100と、第2部材200が含まれ、第1部材100は、連結支柱102と、第1支柱106aと、第2支柱106bと、第3支柱106cと、第4支柱106dと、小環108と、鎖環114とを含む。なお、第1実施形態から第7実施形態における知恵の輪パズルの構造についての説明と共通する説明は省略する。
【0132】
第8実施形態においては、図19に示すように、第1支柱106aと第4支柱106dが第2支柱106bと第3支柱106cよりも長く、また、各支柱106が緩やかに曲がっているものとして説明するが、各支柱106の形状はこれに限られるものではなく、本明細書で説明する知恵の輪パズル1の解法を実践しうる限り任意の形状をとることができる。
【0133】
第2支柱106bが含む第2リング係止部112bにより、第2支柱106bには小環108が揺動可能に係止されている。また、小環108は鎖環114と互いに連結している。そして、小環108にはいずれの支柱106も通っていないが、鎖環114には第3支柱106cと第4支柱106dが通っている。
【0134】
[知恵の輪パズル8の解法]
以下、本発明の第8実施形態における知恵の輪パズル8の解法について説明する。
【0135】
まず、知恵の輪パズル8を構成する第1部材100と第2部材200とが分離した状態から(ステップS901)、第2部材200を鎖環114に通す(ステップS903)。さらに、第2部材200の環に第4支柱106dと第3支柱106cを通し(ステップS905)、さらに移動させ、鎖環114から第2部材200を外すと、第2部材200に連結支柱102が通った状態となる(ステップS907)。本発明の第8実施形態における知恵の輪パズル8の解法においては、小環108に第2部材200を通す必要はない。
【0136】
このように、第8実施形態における知恵の輪パズル8は、第1部材100と第2部材200とが分離した状態(図19)から適宜操作することによって、第2部材200に連結支柱102が通る状態まで移行することができる。この逆の操作を行うことももちろん可能である。
【0137】
このように、本発明の第8実施形態における知恵の輪パズル8は、第1から第7実施形態における知恵の輪パズルと同様、従来の知恵の輪にはない構造を有しているため、従来の知恵の輪にはない解き方を必要とし、興味や意欲を長期間持たせることが可能である。
【0138】
<第9実施形態>
[知恵の輪パズル9の構造]
図20は、本発明の第9実施形態における知恵の輪パズル9の構造を説明する図である。第9実施形態においては、第2支柱106bが含む第2リング係止部112bにより第2支柱106bに揺動可能に係止される小環108に第3支柱106cが通り、小環108と互いに連結する鎖環114には第4支柱106dが通っている。他の説明は、第8実施形態における知恵の輪パズル8の構造についての説明と共通するため省略する。
【0139】
[知恵の輪パズル9の解法]
以下、本発明の第9実施形態における知恵の輪パズル9の解法について説明する。
【0140】
まず、知恵の輪パズル9を構成する第1部材100と第2部材200とが分離した状態から(ステップS1001)、第2部材200を鎖環114に通す(ステップS1003)。さらに、第2部材200の環に第4支柱106dを通し(ステップS1005)、さらに第4支柱106dが第2部材200の環に通った状態を維持しつつ、第2部材200を鎖環114から外す(ステップS1007)。このとき、第2部材200は第3支柱106cと第4支柱106dの間に位置する。
【0141】
次に、第2部材200を、第3支柱106cの右側にある、第3支柱106cと小環108の間の空間に通す(ステップS1009)。第2部材200を小環108に通すともいえる。続いて、第3支柱106cを第2部材200の環に通す(ステップS1011)。さらに、第2部材200を小環108から外すと、第2部材200の環に連結支柱102が通った状態となる(ステップS1013)。
【0142】
このように、第9実施形態における知恵の輪パズル9は、第1部材100と第2部材200とが分離した状態(図20)から適宜操作することによって、第2部材200に連結支柱102が通る状態まで移行することができる。この逆の操作を行うことももちろん可能である。
【0143】
このように、本発明の第9実施形態における知恵の輪パズル9は、第1から第8実施形態における知恵の輪パズルと同様、従来の知恵の輪にはない構造を有しているため、従来の知恵の輪にはない解き方を必要とし、興味や意欲を長期間持たせることが可能である。
【0144】
<第10実施形態>
[知恵の輪パズル10の構造]
図21は、本発明の第10実施形態における知恵の輪パズル10の構造を説明する図である。第10実施形態においては、第2支柱106bが含む第2リング係止部112bにより第2支柱106bに揺動可能に係止される小環108及び小環108と互いに連結する鎖環114には第3支柱106cが通っている。他の説明は、第8実施形態における知恵の輪パズル8の構造についての説明と共通するため省略する。
【0145】
[知恵の輪パズル10の解法]
以下、本発明の第10実施形態における知恵の輪パズル10の解法について説明する。
【0146】
まず、知恵の輪パズル10を構成する第1部材100と第2部材200とが分離した状態から(ステップS1101)、第2部材200の環に第4支柱106dを通す(ステップS1103)。
【0147】
次に、第2部材200を、第3支柱106cの右側にある、第3支柱106cと鎖環114の間の空間に通し(ステップS1105)、さらに第3支柱106cの右側にある、第3支柱106cと小環108の間の空間に通す(ステップS1107)。続いて、第3支柱106cを第2部材200の環に通す(ステップS1109)。さらに、第2部材200を小環108及び鎖環114から外すと、第2部材200に連結支柱102が通った状態となる(ステップS1111)。
【0148】
このように、第10実施形態における知恵の輪パズル10は、第1部材100と第2部材200とが分離した状態(図21)から適宜操作することによって、第2部材200に連結支柱102が通る状態まで移行することができる。この逆の操作を行うことももちろん可能である。
【0149】
このように、本発明の第10実施形態における知恵の輪パズル10は、第1から第9実施形態における知恵の輪パズルと同様、従来の知恵の輪にはない構造を有しているため、従来の知恵の輪にはない解き方を必要とし、興味や意欲を長期間持たせることが可能である。
【0150】
<第11実施形態>
[知恵の輪パズル11の構造]
図22は、本発明の第11実施形態における知恵の輪パズル11の構造を説明する図である。第11実施形態においては、第2支柱106bが含む第2リング係止部112bにより第2支柱106bに揺動可能に係止される小環108及び小環108と互いに連結する鎖環114には第3支柱106cが通っており、鎖環114にはさらに第4支柱106dが通っている。他の説明は、第8実施形態における知恵の輪パズル8の構造についての説明と共通するため省略する。
【0151】
[知恵の輪パズル11の解法]
以下、本発明の第11実施形態における知恵の輪パズル11の解法について説明する。
【0152】
まず、知恵の輪パズル11を構成する第1部材100と第2部材200とが分離した状態から(ステップS1201)、第2部材200を鎖環114に通す(ステップS1203)。さらに、第2部材200の環に第4支柱106dを通す(ステップS1205)。
【0153】
次に、第2部材200を、第3支柱106cの右側にある、第3支柱106cと小環108の間の空間に通す(ステップS1207)。このステップS1207の操作は第2部材200が鎖環114に通った状態で行われる。すなわち、ステップS1207の操作を行ったとき、第2部材200は鎖環114と小環108の両方に通っている。
【0154】
続いて、第3支柱106cを第2部材200の環に通す(ステップS1209)。さらに、第2部材200を小環108及び鎖環114から外すと、第2部材200に連結支柱102が通った状態となる(ステップS1211)。
【0155】
このように、第11実施形態における知恵の輪パズル11は、第1部材100と第2部材200とが分離した状態(図22)から適宜操作することによって、第2部材200に連結支柱102が通る状態まで移行することができる。この逆の操作を行うことももちろん可能である。
【0156】
このように、本発明の第11実施形態における知恵の輪パズル11は、第1から第10実施形態における知恵の輪パズルと同様、従来の知恵の輪にはない構造を有しているため、従来の知恵の輪にはない解き方を必要とし、興味や意欲を長期間持たせることが可能である。
【0157】
<第12実施形態>
[知恵の輪パズル12の構造]
図23は、本発明の第12実施形態における知恵の輪パズル12の構造を説明する図である。第12実施形態における知恵の輪パズル12は、第1小環108aと、第2小環108bと、第1鎖環114aと、第1鎖環114aと互いに連結する第2鎖環114bとを含む。なお、第8実施形態における知恵の輪パズル8の構造についての説明と重複する説明は省略する。
【0158】
第12実施形態においては、第1支柱106aは第1小環108aに通り、第1小環108aは第2リング係止部112bにより第2支柱106bに揺動可能に係止されている。また、第2支柱106bは第2小環108bに通り、第2小環108bは第3リング係止部112cにより第3支柱106cに揺動可能に係止されている。
【0159】
第1鎖環114aは第2鎖環114bと互いに連結している。第2支柱106bと第3支柱106cが第1鎖環114aを通り、第4支柱106dが第2鎖環114bに通る。なお、この例では、第2支柱106bは連結支柱102から延び、第1鎖環114aに通り、第2小環108bに通り、さらに延びた位置に第2リング係止部112bを有しているものとする。
【0160】
[知恵の輪パズル12の第1の解法]
以下、本発明の第12実施形態における知恵の輪パズル12の第1の解法について説明する。
【0161】
まず、知恵の輪パズル12を構成する第1部材100と第2部材200とが分離した状態から(ステップS1301)、第2部材200を第2鎖環114bに通す(ステップS1303)。さらに、第2部材200の環に第4支柱106dを通し(ステップS1305)、第4支柱106dが第2部材200の環に通った状態を維持しつつ、第2鎖環114bから第2部材200を外す(ステップS1307)。このとき、第2部材200は第3支柱106cと第4支柱106dの間に位置する。
【0162】
次に、第1鎖環114aに第2部材200を通し(ステップS1309)、さらに第2部材200の環に第1支柱106a、第1小環108a及び第2小環108bを通す(ステップS1311)。
【0163】
次に、第1支柱106aの左側にある、第1小環108aと第1支柱106aの間の空間に第2部材200を通し(ステップS1313)、さらに第2部材200の環から第1支柱106aを外し、第2部材200を第1小環108a及び第1鎖環114aから外す(ステップS1315)。
【0164】
次に、第1鎖環114a、第2小環108b及び第1小環108aに第2部材200を通し(ステップS1317)、さらに、第1支柱106aを第2部材200に通す(ステップS1319)。
【0165】
次に、第2部材200を第1小環108aから外し(ステップS1321)、第1小環108aを第2部材200の環に通す(ステップS1323)。そして、第1支柱106aを第2部材200の環から外し(ステップS1325)、第2部材200を第2小環108b及び第1鎖環114aから外すと、第2部材200に連結支柱102が通った状態となる(ステップS1327)。
【0166】
このように、第12実施形態における知恵の輪パズル12は、第1部材100と第2部材200とが分離した状態(図23)から適宜操作することによって、第2部材200に連結支柱102が通る状態まで移行することができる。この逆の操作を行うことももちろん可能である。
【0167】
[知恵の輪パズル12の第2の解法]
以下、本発明の第12実施形態における知恵の輪パズル12の第2の解法について説明する。
【0168】
まず、知恵の輪パズル12を構成する第1部材100と第2部材200とが分離した状態から(ステップS1401)、第1支柱106aの左側にある、第1小環108aと第1支柱106aの間の空間に第2部材200を通す(ステップS1403)。続いて、ステップS1315からステップS1327に説明した方法と同じ方法によって、第2部材200に連結支柱102が通った状態となる。
【0169】
このように、第12実施形態に係る知恵の輪パズル12は、2つの方法によって、第1部材100と第2部材200とが分離した状態(図23)から適宜操作することによって、第2部材200に連結支柱102が通る状態まで移行することができる。この逆の操作を行うことももちろん可能である。
【0170】
このように、本発明の第12実施形態における知恵の輪パズル12は、第1から第11実施形態と同様、従来の知恵の輪にはない構造を有しているため、従来の知恵の輪にはない解き方を必要とし、興味や意欲を長期間持たせることが可能である。
【0171】
<第13実施形態>
[知恵の輪パズル13の構造]
図24は、本発明の第13実施形態における知恵の輪パズル13の構造を説明する図である。第13実施形態においては、第2支柱106bに第1小環108aが揺動可能に係止され、第3支柱106cに第2小環108bが揺動可能に係止されている。また、第2小環108bと鎖環114が互いに連結している。そして、第3支柱106cは、連結支柱102から延び、鎖環114を通り、第1小環108aを通り、さらに延びた位置に第3リング係止部112cを有し第2小環108bを揺動可能に係止している。
【0172】
この構造を持つ知恵の輪パズル13は、第1部材100と第2部材200とが分離した状態において操作しても、第2部材200に連結支柱102が通る状態まで移行することはできない。
【0173】
本発明に係る実施形態として説明した知恵の輪を基にして、当業者が適宜構成要件の追加、削除もしくは設計変更を行ったもの、又は、工程の追加、省略もしくは条件変更を行ったものも、本発明の要旨を備えている限り、本発明の範囲に含まれる。また、上述した各実施形態は、技術的矛盾の生じない範囲において、相互に組み合わせることが可能である。
【0174】
また、上述した実施形態の態様によりもたらされる作用効果とは異なる他の作用効果であっても、本明細書等の記載から明らかなもの、又は、当業者において容易に予測しうるものについては、当然に本発明によりもたらされるものと解される。
【符号の説明】
【0175】
1…知恵の輪パズル、100…第1部材、102…連結支柱、104…離脱防止部、104A…第1離脱防止部、104B…第2離脱防止部、106…支柱、106a…第1支柱、106b…第2支柱、106c…第3支柱、106d…第4支柱、108…小環、108a…第1小環、108b…第2小環、108c…第3小環、110a…第1大環、110b…第2大環、112a…第1リング係止部、112b…第2リング係止部、112c…第3リング係止部、114…鎖環、114a…第1鎖環、114b…第2鎖環、116a…第1大鎖環、118…自由環、200…第2部材
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