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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-03-28
(45)【発行日】2022-04-05
(54)【発明の名称】車輌用室内灯
(51)【国際特許分類】
   B60Q 3/57 20170101AFI20220329BHJP
   B60Q 3/252 20170101ALI20220329BHJP
   B60Q 3/60 20170101ALI20220329BHJP
   B60Q 3/82 20170101ALI20220329BHJP
   B60Q 3/54 20170101ALI20220329BHJP
   B60Q 3/74 20170101ALI20220329BHJP
【FI】
B60Q3/57
B60Q3/252
B60Q3/60
B60Q3/82
B60Q3/54
B60Q3/74
【請求項の数】 4
(21)【出願番号】P 2017195079
(22)【出願日】2017-10-05
(65)【公開番号】P2019064547
(43)【公開日】2019-04-25
【審査請求日】2020-09-09
(73)【特許権者】
【識別番号】000001133
【氏名又は名称】株式会社小糸製作所
(74)【代理人】
【識別番号】100116942
【弁理士】
【氏名又は名称】岩田 雅信
(74)【代理人】
【識別番号】100167704
【弁理士】
【氏名又は名称】中川 裕人
(72)【発明者】
【氏名】北原 達也
(72)【発明者】
【氏名】風岡 成彦
【審査官】河村 勝也
(56)【参考文献】
【文献】特開昭61-271119(JP,A)
【文献】特開2009-051357(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B60Q 3/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
照明収容部を有するハウジングと、
前記照明収容部に収容された照明体と、
ミラーが取り付けられ前記ハウジングに対して前記照明体を開放する開放方向と前記開放方向の反対方向である閉塞方向とへ回動可能にされたカバーと、
前記カバーが連結される連結軸部を有し前記カバーと前記ハウジングを連結する連結アームとを備え、
前記連結アームは前記連結軸部の前記ハウジングに対する位置が異なる第1の位置と第2の位置の間で移動可能にされ、
前記カバーは前記連結アームが前記第1の位置にある状態で前記開放方向において第1の開放位置まで回動可能にされ前記連結アームが前記第2の位置にある状態で前記開放方向において前記第1の開放位置より回動角度が大きい第2の開放位置まで回動可能にされ
前記ハウジングに保持部が形成され、
前記連結アームには前記保持部に保持される被保持部が設けられ、
前記被保持部が前記保持部に保持されることにより前記連結アームが前記第1の位置に位置決めされ、
前記ハウジングに被押当部が形成され、
前記カバーの一部が前記被押当部に押し当てられた状態で前記カバーに前記開放方向への一定以上の回動力が付与されることにより前記保持部の前記被保持部に対する保持が解除される
車輌用室内灯。
【請求項2】
前記照明体の点灯状態と消灯状態を切り替える切替スイッチが設けられ、
前記ハウジングに第1のレバーと第2のレバーが同じ方向へ移動自在に支持され、
前記第1のレバーと前記第2のレバーが互いに回動可能に連結され、
前記第1のレバー又は前記第2のレバーに被操作部が設けられ、
前記第1のレバー又は前記第2のレバーに切替用操作部が設けられ、
前記カバーには回動動作に伴って前記被操作部を操作する移動用操作部が設けられ、
前記移動用操作部の前記被操作部に対する操作時に前記第1のレバーと前記第2のレバーが互いに回動されるとともに同じ方向へ移動されることにより前記切替用操作部によって前記切替スイッチが操作される
請求項1に記載の車輌用室内灯。
【請求項3】
照明収容部を有するハウジングと、
前記照明収容部に収容された照明体と、
ミラーが取り付けられ前記ハウジングに対して前記照明体を開放する開放方向と前記開放方向の反対方向である閉塞方向とへ回動可能にされたカバーと、
前記カバーが連結される連結軸部を有し前記カバーと前記ハウジングを連結する連結アームとを備え、
前記連結アームは前記連結軸部の前記ハウジングに対する位置が異なる第1の位置と第2の位置の間で移動可能にされ、
前記カバーは前記連結アームが前記第1の位置にある状態で前記開放方向において第1の開放位置まで回動可能にされ前記連結アームが前記第2の位置にある状態で前記開放方向において前記第1の開放位置より回動角度が大きい第2の開放位置まで回動可能にされ、
前記照明体の点灯状態と消灯状態を切り替える切替スイッチが設けられ、
前記ハウジングに第1のレバーと第2のレバーが同じ方向へ移動自在に支持され、
前記第1のレバーと前記第2のレバーが互いに回動可能に連結され、
前記第1のレバー又は前記第2のレバーに被操作部が設けられ、
前記第1のレバー又は前記第2のレバーに切替用操作部が設けられ、
前記カバーには回動動作に伴って前記被操作部を操作する移動用操作部が設けられ、
前記移動用操作部の前記被操作部に対する操作時に前記第1のレバーと前記第2のレバーが互いに回動されるとともに同じ方向へ移動されることにより前記切替用操作部によって前記切替スイッチが操作される
車輌用室内灯。
【請求項4】
前記カバーが前記第1の開放位置より前記第2の開放位置側へ回動された状態において前記切替用操作部による前記切替スイッチに対する操作が解除される
請求項2又は請求項3に記載の車輌用室内灯。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、カバーの回動によりハウジングに収容された照明体を開閉する車輌用室内灯についての技術分野に関する。
【背景技術】
【0002】
照明体を収容するハウジングとミラーが取り付けられハウジングに対して回動されるカバーとを有し、カバーが回動されることにより照明体が開閉される車輌用室内灯がある。
【0003】
このような車輌用室内灯は、例えば、車室の天井やサンバイザー等に取り付けられ、カバーが回動されることによりカバーの内面に取り付けられたミラーを使用することが可能になると共に照明体によって使用者やミラーが照明されるように構成されている(例えば、特許文献1参照)。
【0004】
特許文献1に記載された車輌用室内灯は、カバーが照明体を閉塞する閉塞位置と照明体を開放する開放位置との間で回動可能にされており、例えば、カバーは外面がハウジングの一端部に接することにより開放位置に保持されるように構成されている。カバーの開放位置はハウジングと略直交する位置又は略直交する位置から開放方向へ稍傾斜された位置にされている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【文献】特開平8-53009号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
ところで、上記のような車輌用室内灯は、カバーがハウジングに対して閉塞位置から開放方向へ回動された状態で使用されるが、使用者の姿勢や背丈等によっては使用者がカバーの回動角度を変更して使用したい場合もある。
【0007】
この場合に、使用者がカバーを閉塞位置から開放位置までの任意の回動角度に設定するときには支障を生じないが、使用者がカバーを誤って開放位置より開放方向へ回動させようとすると回動機構やカバーやハウジング等の破損や変形が生じてしまうおそれがある。
【0008】
そこで、本発明車輌用室内灯は、上記した問題点を克服し、カバーの回動時における回動機構やカバーやハウジング等の破損や変形の発生を防止することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
第1に、本発明に係る車輌用室内灯は、照明収容部を有するハウジングと、前記照明収容部に収容された照明体と、ミラーが取り付けられ前記ハウジングに対して前記照明体を開放する開放方向と前記開放方向の反対方向である閉塞方向とへ回動可能にされたカバーと、前記カバーが連結される連結軸部を有し前記カバーと前記ハウジングを連結する連結アームとを備え、前記連結アームは前記連結軸部の前記ハウジングに対する位置が異なる第1の位置と第2の位置の間で移動可能にされ、前記カバーは前記連結アームが前記第1の位置にある状態で前記開放方向において第1の開放位置まで回動可能にされ前記連結アームが前記第2の位置にある状態で前記開放方向において前記第1の開放位置より回動角度が大きい第2の開放位置まで回動可能にされ、前記ハウジングに保持部が形成され、前記連結アームには前記保持部に保持される被保持部が設けられ、前記被保持部が前記保持部に保持されることにより前記連結アームが前記第1の位置に位置決めされ、前記ハウジングに被押当部が形成され、前記カバーの一部が前記被押当部に押し当てられた状態で前記カバーに前記開放方向への一定以上の回動力が付与されることにより前記保持部の前記被保持部に対する保持が解除されるものである。
【0010】
これにより、第1の開放位置まで回動されたカバーに開放方向への回動力が付与されたときに、連結アームが第1の位置から第2の位置へ向けて移動され、カバーが第1の開放位置から第2の開放位置まで回動可能にされる。また、保持部によって被保持部が保持されることによりカバーが閉塞位置と第1の開放位置の間で回動される。さらに、カバーの一部が被押当部に押し当てられた状態でカバーに一定以上の回動力が付与されることによりカバーが第2の開放位置まで回動可能にされる。
【0015】
に、上記した本発明に係る車輌用室内灯においては、前記照明体の点灯状態と消灯状態を切り替える切替スイッチが設けられ、前記ハウジングに第1のレバーと第2のレバーが同じ方向へ移動自在に支持され、前記第1のレバーと前記第2のレバーが互いに回動可能に連結され、前記第1のレバー又は前記第2のレバーに被操作部が設けられ、前記第1のレバー又は前記第2のレバーに切替用操作部が設けられ、前記カバーには回動動作に伴って前記被操作部を操作する移動用操作部が設けられ、前記移動用操作部の前記被操作部に対する操作時に前記第1のレバーと前記第2のレバーが互いに回動されるとともに同じ方向へ移動されることにより前記切替用操作部によって前記切替スイッチが操作されることが望ましい。
【0016】
これにより、カバーの回動に伴う移動用操作部の被操作部に対する操作により第1のレバーと第2のレバーが移動されて切替スイッチの点灯状態と消灯状態が切り替えられる。
第3に、本発明に係る別の車輌用室内灯は、照明収容部を有するハウジングと、前記照明収容部に収容された照明体と、ミラーが取り付けられ前記ハウジングに対して前記照明体を開放する開放方向と前記開放方向の反対方向である閉塞方向とへ回動可能にされたカバーと、前記カバーが連結される連結軸部を有し前記カバーと前記ハウジングを連結する連結アームとを備え、前記連結アームは前記連結軸部の前記ハウジングに対する位置が異なる第1の位置と第2の位置の間で移動可能にされ、前記カバーは前記連結アームが前記第1の位置にある状態で前記開放方向において第1の開放位置まで回動可能にされ前記連結アームが前記第2の位置にある状態で前記開放方向において前記第1の開放位置より回動角度が大きい第2の開放位置まで回動可能にされ、前記照明体の点灯状態と消灯状態を切り替える切替スイッチが設けられ、前記ハウジングに第1のレバーと第2のレバーが同じ方向へ移動自在に支持され、前記第1のレバーと前記第2のレバーが互いに回動可能に連結され、前記第1のレバー又は前記第2のレバーに被操作部が設けられ、前記第1のレバー又は前記第2のレバーに切替用操作部が設けられ、前記カバーには回動動作に伴って前記被操作部を操作する移動用操作部が設けられ、前記移動用操作部の前記被操作部に対する操作時に前記第1のレバーと前記第2のレバーが互いに回動されるとともに同じ方向へ移動されることにより前記切替用操作部によって前記切替スイッチが操作されるものである。
これにより、第1の開放位置まで回動されたカバーに開放方向への回動力が付与されたときに、連結アームが第1の位置から第2の位置へ向けて移動され、カバーが第1の開放位置から第2の開放位置まで回動可能にされる。また、カバーの回動に伴う移動用操作部の被操作部に対する操作により第1のレバーと第2のレバーが移動されて切替スイッチの点灯状態と消灯状態が切り替えられる。
【0017】
に、上記した本発明に係る車輌用室内灯においては、前記カバーが前記第1の開放位置より前記第2の開放位置側へ回動された状態において前記切替用操作部による前記切替スイッチに対する操作が解除されることが望ましい。
【0018】
これにより、カバーが第1の開放位置より第2の開放位置側へ回動された状態において照明体が消灯される。
【発明の効果】
【0019】
本発明によれば、第1の開放位置まで回動されたカバーに開放方向への回動力が付与されたときに、連結アームが第1の位置から第2の位置へ向けて移動され、カバーが第1の開放位置から第2の開放位置まで回動可能にされるため、カバーの回動時における回動機構やカバーやハウジング等の破損や変形の発生を防止することができる。
【図面の簡単な説明】
【0020】
図1図2乃至図21と共に本発明の実施の形態を示すものであり、本図は、車輌用室内灯が天井に取り付けられた状態を示す概念図である。
図2】車輌用室内灯の斜視図である。
図3】カバーが第1の開放位置にある状態を示す車輌用室内灯の斜視図である。
図4】カバーが第1の開放位置にある状態で内部構造を示す底面図である。
図5】ハウジングの保持部に連結アームの保持部が保持された状態を一部を断面にして示す拡大側面図である。
図6】取付用スライダーの斜視図である。
図7】第1のレバーと第2のレバー等を一部を断面にして示す側面図である。
図8】第1のレバーと第2のレバーの斜視図である。
図9】透光カバーの斜視図である。
図10】連結アームの斜視図である。
図11】カバーが閉塞位置にある状態を一部を断面にして示す側面図である。
図12】車輌用室内灯が天井に取り付けられた状態を示す断面図である。
図13図12に対して取付用スライダーが移動された状態で車輌用室内灯が天井に取り付けられた状態を示す断面図である。
図14】カバーが第1の開放位置へ向けて回動され切替スイッチに対する操作が開始された状態を一部を断面にして示す側面図である。
図15】カバーが第1の開放位置まで回動され切替スイッチが操作されている状態を一部を断面にして示す側面図である。
図16】カバーが第1の開放位置まで回動された状態を一部を断面にして示す側面図である。
図17】カバーが第1の開放位置から第2の開放位置へ向けて回動され保持部の被保持部に対する保持が解除された直後の状態を一部を断面にして示す側面図である。
図18】カバーが第2の開放位置まで回動された状態を一部を断面にして示す側面図である。
図19】カバーが第2の開放位置まで回動され切替スイッチに対する操作が解除された状態を一部を断面にして示す側面図である。
図20】別の連結アームが用いられた場合にカバーが第1の開放位置まで回動された状態を示す斜視図である。
図21】別の連結アームが用いられた場合にカバーが第2の開放位置まで回動された状態を示す斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0021】
以下に、本発明車輌用室内灯を実施するための形態について添付図面を参照して説明する。
【0022】
<車輌用室内灯の構成>
車輌用室内灯1は、例えば、車輌の車室における天井100やサンバイザー等に取り付けられている(図1参照)。
【0023】
以下の説明にあっては、車輌用室内灯1が天井100に取り付けられた状態において前後上下左右の方向を示すものとする。尚、以下に示す前後上下左右の方向は説明の便宜上のものであり、本発明の実施に関しては、これらの方向に限定されることはない。
【0024】
車輌用室内灯1はハウジング2と照明体3とカバー4を有している(図2及び図3参照)。
【0025】
ハウジング2は扁平な形状に形成され、外周部を除く部分に下方に開口された照明収容部2aを有している。ハウジング2は横長の略矩形状に形成された枠状部5と枠状部5に上方から取り付けられた略板状の閉塞板部6とを有している(図2乃至図4参照)。
【0026】
枠状部5は左右に延びる前部7と左右に延びる後部8とそれぞれ前後に延びる側部9、9とを有し、前部7の左右両端部がそれぞれ側部9、9の前端部に連続され、後部8の左右両端部がそれぞれ側部9、9の後端部に連続されている。
【0027】
前部7からは後方に突出された押さえ片部10、10が突出され、一方の押さえ片部10には上方に突出された案内ピン10aが設けられている。押さえ片部10、10は左右に離隔して位置されている。前部7の左右方向における一端寄りの部分からは後方に突出された位置決めバネ11が突出されている。位置決めバネ11は先端部が他の部分に対して上方に屈曲され摺動係合部11aとして設けられている。位置決めバネ11は摺動係合部11aが略左右に変位する方向へ前部7との連続部分を支点として弾性変形可能にされている。
【0028】
前部7の左右方向における中央部には下方に開口された配置凹部7aが形成されている。配置凹部7aには図示しないロック用突部が設けられた開放釦12が配置されている。
【0029】
後部8の下面は被押当部8aとして形成されている。
【0030】
側部9、9には下方に開口された凹状の保持部9a、9aが形成されている(図5参照)。保持部9aの周囲の部分のうち下端部には保持用突部9bが設けられている。保持用突部9bには下方へ行くに従って前方に変位する傾斜面9cが形成されている。
【0031】
ハウジング2には前端寄りの位置に取付用スライダー13が左右方向へ移動可能に支持されている(図4及び図6参照)。取付用スライダー13は左右方向に延びる形状に形成され、枠状部5と閉塞板部6の間でハウジング2に支持されている。取付用スライダー13は左右に延びる主動部14と主動部14の左右両端に連続され略L字状に屈曲された屈曲部15、15と屈曲部15、15の外側の端部に取り付けられた取付バネ16、16とを有している。
【0032】
主動部14には横長の案内溝14aが形成されている。主動部14には縦長の連結孔14bが形成されている。
【0033】
取付バネ16は、例えば、板バネであり、左右に変位する方向へ弾性変形可能にされ、外側の端部がくの字状に屈曲された被取付部16aとして設けられている。
【0034】
取付用スライダー13はハウジング2に左右方向へ移動可能に支持され、ハウジング2に設けられた押さえ片部10、10によって主動部14が下方から押さえられ、主動部14の下方側への変形が規制されている。
【0035】
取付用スライダー13がハウジング2に支持された状態においては、連結孔14bに位置決めバネ11の摺動係合部11aが摺動自在に挿入されている。
【0036】
このように連結孔14bに位置決めバネ11が挿入されているため、取付用スライダー13が左右方向へ移動されたときに位置決めバネ11が弾性変形され、取付用スライダー13には移動した方向と反対方向への付勢力が位置決めバネ11から付与される。従って、取付用スライダー13に対する移動方向への力が解除されると、取付用スライダー13は位置決めバネ11の付勢力によって移動した方向と反対方向へ移動され、左右方向における移動範囲の略中央まで移動される。
【0037】
ハウジング2の閉塞板部6には第1のレバー17と第2のレバー18が連結された状態で前後方向へ移動可能に支持されている(図4図7及び図8参照)。閉塞板部6には少なくとも下方に開口された支持溝6aが形成され、第1のレバー17と第2のレバー18は各一部が支持溝6aに挿入された状態で閉塞板部6に支持されている。支持溝6aは、例えば、閉塞板部6の左右方向における一端部の後端部に位置されている。第1のレバー17と第2のレバー18は互いに回動可能な状態で連結され、第1のレバー17の前端寄りの部分と第2のレバー18の後端部とが連結されている。第1のレバー17と第2のレバー18の連結部分は連結支点部19とされている。従って、第1のレバー17と第2のレバー18は連結支点部19を支点として互いに回動可能にされている。
【0038】
第1のレバー17の後端部には左右に延びる被支持軸部17aが設けられている。第1のレバー17には前後方向における略中央部に下方に突出された被操作部17bが設けられている。第1のレバー17は被支持軸部17aが支持溝6aに挿入され上下方向及び前後方向への移動が規制された状態で、被支持軸部17aを支点として閉塞板部6に回動可能に支持されている。
【0039】
第2のレバー18の前端部には左右に延びる摺動軸部18aが設けられている。第2のレバー18の前端部は切換用操作部18bとして設けられている。第2のレバー18は摺動軸部18aが支持溝6aに挿入され上下方向への移動が規制された状態で、連結支点部19を支点として第1のレバー17に対して回動可能にされている。
【0040】
従って、第1のレバー17が被支持軸部17aを支点として回動されると、第2のレバー18が第1のレバー17の回動に伴って連結支点部19を支点として回動され、摺動軸部18aが支持溝6aにおいて前後方向へ移動される。第1のレバー17と第2のレバー18が互いに回動されたときには、連結支点部19と被操作部17bが上下方向へ移動され、切換用操作部18bが前後方向へ移動される。
【0041】
第1のレバー17の被支持軸部17aには捩じりコイルバネ20が支持されている。第1のレバー17は捩じりコイルバネ20によって連結支点部19が下方へ移動される回動方向へ付勢されている。従って、第2のレバー18も捩じりコイルバネ20によって連結支点部19が下方へ移動される回動方向へ付勢されている。
【0042】
照明体3はハウジング2の閉塞板部6に取り付けられた基板21と基板21を下方から覆う透光カバー22とを有している(図3及び図4参照)。
【0043】
基板21は閉塞板部6の下面に取り付けられ、基板21には複数の発光素子23、23、・・・が搭載されている。発光素子23としては、例えば、発光ダイオード(LED: Light Emitting Diode)が用いられている。発光素子23、23、・・・には基板21に接続された図示しないコネクターを介して車輌に設けられた電源回路から電流が供給される。
【0044】
透光カバー22は非透光性の保持枠22aと保持枠22aに保持された透光板22bとを有し、透光板22bが保持枠22aの内側に位置されている(図9参照)。透光カバー22には保持枠22aの前端部における左右両端部に下方に突出された支持突部22c、22cが設けられている。透光板22bには、例えば、拡散機能を有するレンズステップが形成されている。透光カバー22は照明収容部2aに挿入された状態でハウジング2に着脱可能な状態で取り付けられ、透光板22bが発光素子23、23、・・・に対向して位置される。
【0045】
基板21の一端部には切替スイッチ24が搭載されている(図4及び図7参照)。切替スイッチ24は、例えば、基板21の左右方向における一端部の後端寄りに位置されている。切替スイッチ24は照明体3の点灯状態と消灯状態を切り替える機能を有し、切替スイッチ24が操作されることにより、発光素子23、23、・・・が点灯されて光が出射される。発光素子23、23、・・・から出射された光は透光カバー22の透光板22bを透過され、拡散されて外部へ向けて照射される。切替スイッチ24は第2のレバー189の切換用操作部18bによって操作される。
【0046】
カバー4は扁平な横長の略矩形状に形成され、ハウジング2に対して回動可能にされている(図1乃至図3参照)。カバー4が回動されることにより照明体3が開閉され、カバー4は照明体3を開放する開放方向と開放方向の反対方向である閉塞方向へ回動される。カバー4は照明体3を閉塞する閉塞位置(図2参照)と照明体3を開放する開放位置との間でハウジング2に対して回動され、開放位置としては第1の開放位置(図3参照)と第2の開放位置が存在する。第2の開放位置は回動角度が第1の開放位置の回動角度より大きくされた位置である。
【0047】
カバー4は短手方向における一端部が左右に延びる回動支点部25として設けられている(図3及び図4参照)。回動支点部25の左右方向における一端寄りの位置には凹状部26が形成され、凹状部26を形成する底面が移動用操作部26aとして形成されている。
【0048】
カバー4には内面側にミラー27が取り付けられている。カバー4には回動支点部25と反対側の端部に図示しない被ロック穴が形成されている。
【0049】
カバー4は閉塞位置において全体がハウジング2の照明収容部2aに収容された状態にされている(図2参照)。カバー4の全体が閉塞位置において照明収容部2aに収容されることにより、車輌用室内灯1の薄型化を図ることができる。
【0050】
ハウジング2とカバー4は連結アーム28、28によって連結されている(図4参照)。一方の連結アーム28と他方の連結アーム28は左右対称な形状に形成されている。
【0051】
連結アーム28、28は、図10に示すように、前後に延びる主軸部29、29と、主軸部29、29の後端部に連続された略L字状の連設部30、30と、主軸部29、29の前端部から左右方向において外方に突出された支点軸部31、31と、主軸部29、29の前端部から左右方向において内方に突出された被支持軸部32、32と、主軸部29、29の後端部から左右方向において外方に突出された被保持部33、33と、連設部30、30の後端部から左右方向において内方に突出された連結軸部34、34とを有している。
【0052】
連結アーム28、28は、支点軸部31、31がそれぞれハウジング2の側部9、9における前端部に回動可能な状態で連結され、連結軸部34、34がそれぞれカバー4の回動支点部25に回動可能な状態で連結されている(図4及び図5参照)。従って、ハウジング2とカバー4は連結アーム28、28によって連結されている。
【0053】
被支持軸部32、32は透光カバー22の支持突部22c、22cに回動可能に支持されている。従って、連結アーム28、28は被支持軸部32、32を支点として透光カバー22に対して回動可能にされる。
【0054】
カバー4がハウジング2に対して閉塞位置と第1の開放位置の間で回動される状態においては、連結アーム28、28の被保持部33、33が側部9、9の保持部9a、9aに挿入されて保持され、被保持部33、33の保持部9a、9aからの脱落が保持用突部9b、9cによって規制されている(図5参照)。
【0055】
被保持部33、33が保持部9a、9aに保持された状態において、連結アーム28、28は主軸部29、29が水平な状態である第1の位置に位置決めされている(図11参照)。連結アーム28、28は保持部9a、9aによる被保持部33、33の保持が解除されることにより、第1の位置から第2の位置まで移動可能にされている。
【0056】
<車輌用室内灯の取付>
上記のように構成された車輌用室内灯1は車室の取付部、例えば、車室の天井100に形成された取付凹部100aにハウジング2の一部等が嵌め込まれることにより天井100に取り付けられる(図12及び図13参照)。ハウジング2等が取付凹部100aに嵌め込まれるときには、取付用スライダー13の取付バネ16、16が天井100に固定されている取付金具101、101に係合される。このとき取付バネ16、16が弾性変形され被取付部16a、16aが取付金具101、101に押し付けられた状態で係合される。
【0057】
また、取付用スライダー13は、上記したように、ハウジング2に対して左右方向へ移動可能にされている。従って、取付凹部100aに対する取付金具101、101の位置に関して製造上の公差が生じている場合にも、取付バネ16、16を取付金具101、101に適正に係合させることができると共にハウジング2を取付凹部100aに対して正規の位置に位置させた状態で車輌用室内灯1を天井100等の取付部に取り付けることができる。
【0058】
さらに、取付用スライダー13に対する左右方向への力が付与されていない状態においては、取付用スライダー13が左右方向における移動範囲の略中央に位置されている。従って、車輌用室内灯1の天井100等への取付時に取付用スライダー13が常に移動範囲の略中央に位置されているため、車輌用室内灯1の天井100等への取付を容易に行うことができる。
【0059】
尚、上記には、取付用スライダー13に取付バネ16が設けられ天井100等の取付部に取付金具101が設けられた例を示したが、逆に、取付用スライダーに取付金具が設けられ取付部に取付バネが設けられていてもよい。
【0060】
また、上記には、車輌用室内灯1の上面側の部分が取付バネ16によって天井100の内部において取り付けられる例を示したが、車輌用室内灯1の何れの部分が天井100等の車体の一部に取り付けられてもよい。
【0061】
<車輌用室内灯における動作>
以下に、車輌用室内灯1においてカバー4が回動されるときの各部の動作について説明する。
【0062】
カバー4は閉塞位置において開放釦12に設けられたロック用突部がカバー4の被ロック穴に係合されることにより閉塞位置に保持される(図2及び図11参照)。このときカバー4は、例えば、図示しないバネ部材によって開放方向へ付勢されている。
【0063】
開放釦12が操作されると、ロック用突部の被ロック穴との係合が解除され、バネ部材の付勢力によってカバー4がハウジング2に対して開放方向へ回動されていく(図14参照)。カバー4は連結アーム28、28の連結軸部34、34を支点として第1の開放位置へ向けて回動される。
【0064】
尚、上記には、カバー4がバネ部材の付勢力によって開放方向へ回動される例を示したが、車輌用室内灯1にバネ部材が設けられず、手動によりカバー4が開放方向へ回動されるようにしてもよい。また、カバー4が自重により開放方向へ回動されてもよい。さらに、カバー4と連結アーム28、28の間でフリクションが発生する構造が設けられ、カバー4がフリクションによりハウジング2に対して任意の回動角度で保持される構成にされていてもよい。
【0065】
カバー4の回動が開始された直後においては、カバー4の移動用操作部26aが第1のレバー17の被操作部17bと離隔した状態にあり、第1のレバー17は回動されず第2のレバー18が後方の移動端に位置されている。
【0066】
カバー4が所定の回動角度、例えば、45度まで回動されると、移動用操作部26aが被操作部17bに接した状態にされる(図14参照)。
【0067】
カバー4が引き続き回動されていくと移動用操作部26aが被操作部17bに摺動されて被操作部17bが操作され、第1のレバー17と第2のレバー18が互いに回動されると共に第2のレバー18の切替用操作部18bが前方へ移動される(図15参照)。切替用操作部18bが前方へ移動されることにより、切替スイッチ24が切替用操作部18bによって操作され、発光素子23、23、・・・から光が出射され、拡散された光が照明体3から外部へ向けて照射される。
【0068】
カバー4は外面がハウジング2における後部8の被押当部8aに接するまで開放方向へ回動され、カバー4の外面のうち回動支点部25寄りの部分が被押当部8aに接することにより回動が規制されて第1の開放位置に保持される(図15及び図16参照)。従って、このカバー4の外面のうち回動支点部25寄りの部分が被押当部8aに押し当てられる押当部4aとして機能する。
【0069】
カバー4が第1の開放位置に保持された状態においては、カバー4の回動角度が、例えば、135度であり、カバー4が第1の開放位置に達した状態においても切替スイッチ24が切替用操作部18bによって操作されており、発光素子23、23、・・・から光が出射される。
【0070】
上記したカバー4の閉塞位置から第1の開放位置までの回動は、連結アーム28、28が第1の位置にある状態において行われる。従って、カバー4の閉塞位置から第1の開放位置までの回動時においては、被保持部33、33が保持部9a、9aに保持されている。
【0071】
上記したカバー4が閉塞位置から第1の開放位置まで回動された任意の状態において、使用者はカバー4に取り付けられたミラー27を使用することができ、この閉塞位置から第1の開放位置までの状態が使用者によって車輌用室内灯1が使用される状態である。
【0072】
尚、カバー4の第1の開放位置から閉塞位置までの回動動作は、上記とは逆にカバー4が、例えば、手動により閉塞方向へ回動されることにより行われ、閉塞位置において開放釦12に設けられたロック用突部がカバー4の被ロック穴に係合されることによりカバー4が保持される。
【0073】
一方、車輌用室内灯1を使用する際には、カバー4が第1の開放位置まで回動されている状態において、使用者が誤ってカバー4に開放方向への力を付与してしまうおそれがある。
【0074】
このように第1の開放位置に回動されているカバー4に開放方向への力が付与された場合には、カバー4の押当部4aがハウジング2の被押当部8aに押し当てられているため、カバー4には押当部4aを支点として回動支点部25が略下方へ移動される方向への力が生じる。従って、カバー4に連結されている連結アーム28、28の被保持部33、33が傾斜面9c、8cに摺動されて保持部9a、9aから引き出され、保持部9a、9aによる被保持部33、33の保持が解除される(図17参照)。
【0075】
被保持部33、33が保持部9a、9aから引き出されるときには、連結アーム28、28の主軸部29、29が弾性変形される。被保持部33、33が保持部9a、9aから引き出されるときには、連結アーム28、28が支点軸部31、31を支点としてハウジング2に対して回動されると共にカバー4が連結軸部34、34を支点として連結アーム28、28に対して開放方向へ回動される。
【0076】
連結アーム28、28は連結軸部34、34が略下方へ移動されて第2の位置まで移動され、カバー4は第2の開放位置まで回動される(図18参照)。第2の開放位置はカバー4の回動角度が、例えば、180度にされている。
【0077】
尚、カバー4と連結アーム28、28は図示しないストッパーによりそれぞれ第2の開放位置と第2の位置において落下が防止されている。
【0078】
このとき連結アーム28、28の回動により透光カバー22が主軸部29、29によって押圧され、透光カバー22の一部がハウジング2から取り外される。但し、連結アーム28、28の被支持軸部32、32が透光カバー22の支持突部22c、22cに支持され、連結アーム28、28の支点軸部31、31がハウジング2に連結されているため、被支持軸部32、32を支点として透光カバー22は連結アーム28、28と一体になって移動され、透光カバー22が車室において落下することはない。
【0079】
上記のように、連結アーム28、28が第1の位置から第2の位置へ向けて移動されると共にカバー4が第1の開放位置から第2の開放位置へ向けて回動されるときには、カバー4の移動用操作部26aが第1のレバー17の被操作部17bから離隔され、第1のレバー17と第2のレバー18が互いに回動されると共に第2のレバー18の切替用操作部18bが後方へ移動される(図19参照)。従って、切替スイッチ24の切替用操作部18bによる操作が解除され、発光素子23、23、・・・への電源回路からの通電が停止され発光素子23、23、・・・からの光の出射が停止される。
【0080】
このように、車輌用室内灯1にあっては、カバー4が第1の開放位置より第2の開放位置側へ回動された状態において切替用操作部18bによる切替スイッチ24に対する操作が解除される。
【0081】
従って、カバー4が第1の開放位置より第2の開放位置側へ回動された状態において照明体3が消灯されるため、消費電力の低減を図ることができる。
【0082】
また、カバー4が第1の開放位置より第2の開放位置側へ回動された状態において切替用操作部18bの切替スイッチ24との接触が解除されるため、切替スイッチ24の破損を防止することができる。
【0083】
以上に記載した通り、車輌用室内灯1にあっては、連結アーム28が連結軸部34のハウジング2に対する位置が異なる第1の位置と第2の位置の間で移動可能にされ、カバー4は連結アーム28が第1の位置にある状態で第1の開放位置まで回動可能にされ連結アーム28が第2の位置にある状態で第1の開放位置より回動角度が大きい第2の開放位置まで回動可能にされている。
【0084】
従って、第1の開放位置まで回動されたカバー4に開放方向への回動力が付与されたときに、連結アーム28が第1の位置から第2の位置へ向けて移動され、カバー4が第1の開放位置から第2の開放位置まで回動可能にされるため、カバー4の回動時における回動機構やカバー4やハウジング2等の破損や変形の発生を防止することができる。
【0085】
また、ハウジング2に保持部9aが形成され、連結アーム28に被保持部33が設けられ、被保持部33が保持部9aに保持されることにより連結アーム28が第1の位置に位置決めされる。
【0086】
従って、保持部9aによって被保持部33が保持されることによりカバー4が閉塞位置と第1の開放位置の間で回動されるため、簡素な構造によって照明体3を閉塞位置と第1の開放位置の間で開閉することができる。
【0087】
さらに、カバー4が被押当部8aに押し当てられた状態でカバー4に開放方向への一定以上の回動力が付与されることにより保持部9aの被保持部33に対する保持が解除される。
【0088】
従って、カバー4の一部が被押当部8aに押し当てられた状態でカバー4に一定以上の回動力が付与されることによりカバー4が第2の開放位置まで回動可能にされるため、カバー4を第1の開放位置から第2の開放位置まで回動させるための専用の機構が不要であり、構造の簡素化を図った上でカバー4を第1の開放位置から第2の開放位置まで回動させることができる。
【0089】
加えて、第1のレバー17に被操作部17bが設けられ第2のレバー18に切替用操作部18bが設けられ、カバー4における移動用操作部26aの被操作部17bに対する操作時に第1のレバー17と第2のレバー18が互いに回動されるとともに同じ方向へ移動されることにより切替用操作部18bによって切替スイッチ24が操作される。
【0090】
従って、カバー4の回動に伴う移動用操作部26aの被操作部17bに対する操作により第1のレバー17と第2のレバー18が移動されて切替スイッチ24の点灯状態と消灯状態が切り替えられるため、カバー4のハウジング2に対する回動動作と照明体3の点消灯動作とが同時に行われ、回動動作と点消灯動作とを各別に行う必要がなく、一度の動作により照明体3の点消灯を迅速に行うことができる。
【0091】
尚、上記には、第1のレバー17に被操作部17bが設けられた例を示したが、被操作部は第1のレバー17又は第2のレバー18の何れに設けられてもよい。また、上記には、第2のレバー18に切替用操作部18bが設けられた例を示したが、切替用操作部も第1のレバー17又は第2のレバー18の何れに設けられてもよい。さらに、上記には、切替スイッチ24が固定側である基板21に接続され切替スイッチ24を操作する切替用操作部18bが可動側である第2のレバー18に設けられた例を示したが、逆に、切替スイッチが可動側に設けられ切替用操作部が固定側に設けられていてもよい。
【0092】
また、上記には、連結アーム28を有する回動機構の例を示したが、回動機構は連結アーム28に代えて以下のような連結アーム28Aを有する構成であってもよい(図20及び図21参照)。
【0093】
連結アーム28Aは左右に延びる移動軸部35と移動軸部35に固定された支持軸部36とによって構成されている。
【0094】
移動軸部35は、例えば、ハウジング2の側部9、9における後端部に上下方向へ移動可能に支持されている。移動軸部35の左右両端部は被保持部35a、35aとして設けられている。
【0095】
側部9、9には上下に延びる支持溝37、37が形成され、支持溝37、37に移動軸部35の被保持部35a、35aが挿入されて移動軸部35が上下方向へ移動可能にされている。支持溝37、37の上端部は保持部37a、37aとして形成されている。
【0096】
支持軸部36は移動軸部35の左右両端寄りの位置からそれぞれ下方に突出された垂直部36a、36aと垂直部36a、36aの下端部から左右方向において互いに近付く方向に突出された連結軸部36b、36bとから成る。連結軸部36b、36bはカバー4の回動支点部25に連結されている。
【0097】
カバー4の閉塞位置と第1の開放位置の間の回動時には、移動軸部35の被保持部35a、35aが支持溝37、37の保持部37a、37aに保持され、連結アーム28Aが上方の移動端である第1の位置に位置決めされている。カバー4は連結アーム28Aが第1の位置に位置決めされた状態で連結軸部36b、36bを支点として閉塞位置と第1の開放位置の間で回動される。
【0098】
カバー4の第1の開放位置と第2の開放位置の間の回動時には、移動軸部35が支持溝37、37の下端部まで移動され、連結アーム28Aが下方の移動端である第2の位置に移動される。カバー4は連結アーム28Aが第2の位置に移動された状態で連結軸部36b、36bを支点として第1の開放位置と第2の開放位置の間で回動される。
【0099】
このような連結アーム28Aを用いた回動機構にあっては、連結アーム28Aの全体が車輌用室内灯1における後端部に配置されるため、連結アーム28Aの配置スペースを小さくすることができる。また、一つの連結アーム28Aによって回動機構が構成されるため、車輌用室内灯1における部品点数の削減を図ることができる。
【符号の説明】
【0100】
1…車輌用室内灯、2…ハウジング、2a…照明収容部、3…照明体、4…カバー、8a…被押当部、9a…保持部、17…第1のレバー、17b…被操作部、18b…切替用操作部、18…第2のレバー、24…切替スイッチ、26a…移動用操作部、27…ミラー、28…連結アーム、33…被保持部、34…連結軸部、28A…連結アーム、35a…被保持部、36b…連結軸部、37a…保持部
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
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図12
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