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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-03-28
(45)【発行日】2022-04-05
(54)【発明の名称】表示装置及びその制御方法
(51)【国際特許分類】
   G09G 3/36 20060101AFI20220329BHJP
   G09G 3/20 20060101ALI20220329BHJP
   H04N 5/66 20060101ALI20220329BHJP
【FI】
G09G3/36
G09G3/20 612A
G09G3/20 642C
G09G3/20 642P
H04N5/66 102B
【請求項の数】 18
(21)【出願番号】P 2017221593
(22)【出願日】2017-11-17
(65)【公開番号】P2018112733
(43)【公開日】2018-07-19
【審査請求日】2020-11-05
(31)【優先権主張番号】10-2017-0002891
(32)【優先日】2017-01-09
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
(73)【特許権者】
【識別番号】512187343
【氏名又は名称】三星ディスプレイ株式會社
【氏名又は名称原語表記】Samsung Display Co.,Ltd.
【住所又は居所原語表記】1, Samsung-ro, Giheung-gu, Yongin-si, Gyeonggi-do, Republic of Korea
(74)【代理人】
【識別番号】110002619
【氏名又は名称】特許業務法人PORT
(72)【発明者】
【氏名】李 大 植
(72)【発明者】
【氏名】李 綜 宰
(72)【発明者】
【氏名】金 秀 珍
(72)【発明者】
【氏名】南 亮 旭
【審査官】橋本 直明
(56)【参考文献】
【文献】特開2006-079044(JP,A)
【文献】特開2009-027787(JP,A)
【文献】特開2002-247859(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2013/0088803(US,A1)
【文献】米国特許出願公開第2014/0092077(US,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G09G 3/36
G09G 3/20
H04N 5/66
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
表示部と、
前記表示部に駆動電圧を供給する駆動電圧供給部と、
前記駆動電圧のリップル回数を検出するリップル検出回路と、
前記リップル回数に基づいて前記駆動電圧を変更するよう前記駆動電圧供給部を制御する制御部と、を含み、
前記表示部は、
ゲート線及びデータ線と接続される複数の画素を含む画素部と、
前記データ線を介してデータ信号を供給するデータ駆動部と、を含み、
前記リップル検出回路は、
正の基準電圧と前記駆動電圧を比較する第1比較器と、
負の基準電圧と前記駆動電圧を比較する第2比較器と、
前記第1比較器の結果値をカウントする第1カウンタと、
前記第2比較器の結果値をカウントする第2カウンタと、を含み、
前記リップル検出回路は、フィードバックラインを介して前記駆動電圧の提供を受けることを特徴とする表示装置。
【請求項2】
前記リップル検出回路は、前記駆動電圧のリップルサイズが基準レベル以上であれば、前記リップル回数をカウントすることを特徴とする請求項1に記載の表示装置。
【請求項3】
前記制御部は、一フレームの間の前記リップル回数が基準値以上であれば、前記駆動電圧を下げるよう前記駆動電圧供給部を制御することを特徴とする請求項2に記載の表示装置。
【請求項4】
前記リップル検出回路は、前記リップルサイズ及び前記リップル回数に関するリップルデータを前記制御部に提供することを特徴とする請求項2に記載の表示装置。
【請求項5】
前記制御部は、前記リップルサイズ及び前記リップル回数に応じて前記駆動電圧を差等的に変更することを特徴とする請求項2に記載の表示装置。
【請求項6】
前記制御部は、
前記リップルサイズがハイ基準レベル以上であれば、前記駆動電圧の電圧レベルを予め設定された補償電圧レベルに変更するよう前記駆動電圧供給部を制御し、
前記リップルサイズが前記ハイ基準レベルより低いロー基準レベル以下であれば、前記駆動電圧の電圧レベルを予め設定された正常電圧レベルに変更するよう前記駆動電圧供給部を制御し、
前記リップルサイズが前記ハイ基準レベル未満で、前記ロー基準レベルを超えると、前記駆動電圧の電圧レベルを保持するよう前記駆動電圧供給部を制御することを特徴とする請求項2に記載の表示装置。
【請求項7】
前記補償電圧レベルは、前記正常電圧レベルより低いことを特徴とする請求項6に記載の表示装置。
【請求項8】
前記リップル検出回路は、
一フレームを複数個に分けた値である一定時間単位で前記リップル回数をカウントすることを特徴とする請求項2に記載の表示装置。
【請求項9】
前記制御部は、
複数のフレームの間の各フレームに対応する前記リップル回数を平均して平均リップル回数を算出し、前記平均リップル回数が基準値以上であれば、前記駆動電圧を下げるよう前記駆動電圧供給部を制御することを特徴とする請求項2に記載の表示装置。
【請求項10】
前記表示部は
記ゲート線を介してゲート信号を供給するゲート駆動部、を含むことを特徴とする請求項1に記載の表示装置。
【請求項11】
前記駆動電圧は、前記画素部に提供される共通電圧及びデータ駆動部に提供されるデータ駆動電圧のうち少なくとも1つを含むことを特徴とする請求項10に記載の表示装置。
【請求項12】
表示部に駆動電圧を供給し、
リップル検出回路を介して前記駆動電圧のリップル回数を検出し、
前記リップル回数に基づいて前記駆動電圧を変更することを含み、
前記表示部は、
ゲート線及びデータ線と接続される複数の画素を含む画素部と、
前記データ線を介してデータ信号を供給するデータ駆動部と、を含み、
前記リップル検出回路は、
正の基準電圧と前記駆動電圧を比較する第1比較器と、
負の基準電圧と前記駆動電圧を比較する第2比較器と、
前記第1比較器の結果値をカウントする第1カウンタと、
前記第2比較器の結果値をカウントする第2カウンタと、を含み、
前記リップル検出回路は、フィードバックラインを介して前記駆動電圧の提供を受けることを特徴とする表示装置の制御方法。
【請求項13】
前記リップル回数を検出することは、
前記駆動電圧のリップルサイズが基準レベル以上であれば、前記リップル回数をカウントすることを含むことを特徴とする請求項12に記載の表示装置の制御方法。
【請求項14】
前記駆動電圧を変更することは、
一フレームの間の前記リップル回数が基準値以上であれば、前記駆動電圧を下げることを含むことを特徴とする請求項13に記載の表示装置の制御方法。
【請求項15】
前記駆動電圧を変更することは、
前記リップルサイズがハイ基準レベル以上であれば、前記駆動電圧の電圧レベルを予め設定された補償電圧レベルに変更し、
前記リップルサイズが前記ハイ基準レベルより低いロー基準レベル以下であれば、前記駆動電圧の電圧レベルを予め設定された正常電圧レベルに変更し、
前記リップルサイズが前記ハイ基準レベル未満で、前記ロー基準レベルを超えると、前記駆動電圧の電圧レベルを保持することを含むことを特徴とする請求項13に記載の表示装置の制御方法。
【請求項16】
前記補償電圧レベルは、前記正常電圧レベルより低いことを特徴とする請求項15に記載の表示装置の制御方法。
【請求項17】
前記リップル回数を検出することは、
一フレームを複数個に分けた値である一定時間単位で前記リップル回数をカウントすることを含むことを特徴とする請求項16に記載の表示装置の制御方法。
【請求項18】
前記駆動電圧を変更することは、
複数のフレームの間の各フレームに対応する前記リップル回数を平均して平均リップル回数を算出し、前記平均リップル回数が基準値以上であれば、前記駆動電圧を下げることを含むことを特徴とする請求項16に記載の表示装置の制御方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明の実施例は、表示装置及びその制御方法に関する。
【背景技術】
【0002】
液晶表示装置は、液晶の光透過率を利用して映像を表示する液晶表示部と、上記液晶表示部の下部に配置されて上記液晶表示部に光を提供するバックライトアセンブリと、を含む。
【0003】
上記液晶表示部は、映像を表示するための画素部と、画素部を駆動するデータ駆動部及びゲート駆動部と、を含む。上記液晶表示部は、電源供給部から駆動電圧の提供を受ける。上記駆動電圧は、上記画素部に供給される共通電圧と、上記データ駆動部に供給されるデータ駆動電圧と、を含む。
【0004】
上記駆動電圧は、上記液晶表示部に表示される映像及び上記液晶表示部の物理的特性に応じてリップル(ripple)を含む。上記駆動電圧のリップルによって表示品質が低下し、消費電流が上昇する可能性がある。
【0005】
上記駆動電圧のリップルを補償する方法として、予め特定パターンのデータをメモリに保存し、画像データからパターンを事前に認識してリップル補償動作を行うことができる。
【0006】
しかし、上述のリップル補償方法は、予め保存されたパターンしか認識できず、メモリに保存できるパターンデータには限界があるという問題がある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
【文献】韓国特許公開第10-2008-0062926号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
本発明の目的は、より効果的に、また、正確かつ迅速に駆動電圧のリップルを補償できる表示装置及びその制御方法を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明の実施例による表示装置は、表示部と、表示部に駆動電圧を供給する駆動電圧供給部と、駆動電圧のリップル回数を検出するリップル検出回路と、リップル回数に基づいて駆動電圧を変更するよう駆動電圧供給部を制御する制御部と、を含む。
【0010】
また、リップル検出回路は、駆動電圧のリップルサイズが基準レベル以上であれば、リップル回数をカウントしてもよい。
【0011】
また、制御部は、一フレームの間のリップル回数が基準値以上であれば、駆動電圧を下げるよう駆動電圧供給部を制御してもよい。
【0012】
また、リップル検出回路は、リップルサイズ及びリップル回数に関するリップルデータを制御部に提供してもよい。
【0013】
また、制御部は、リップルサイズ及びリップル回数に応じて駆動電圧を差等的に変更してもよい。
【0014】
また、制御部は、リップルサイズがハイ基準レベル以上であれば、駆動電圧の電圧レベルを予め設定された補償電圧レベルに変更するよう駆動電圧供給部を制御し、リップルサイズがハイ基準レベルより低いロー基準レベル以下であれば、駆動電圧の電圧レベルを予め設定された正常電圧レベルに変更するよう駆動電圧供給部を制御し、リップルサイズがハイ基準レベル未満で、ロー基準レベルを超えると、駆動電圧の電圧レベルを保持するよう駆動電圧供給部を制御してもよい。
【0015】
また、補償電圧レベルは、正常電圧レベルより低くてもよい。
【0016】
また、リップル検出回路は、一フレームを複数個に分けた値である一定時間単位でリップル回数をカウントしてもよい。
【0017】
また、制御部は、複数のフレームの間の各フレームに対応するリップル回数を平均して平均リップル回数を算出し、平均リップル回数が基準値以上であれば、駆動電圧を下げるよう駆動電圧供給部を制御してもよい。
【0018】
また、リップル検出回路は、正の基準電圧と駆動電圧を比較する第1比較器と、負の基準電圧と駆動電圧を比較する第2比較器と、第1比較器の結果値をカウントする第1カウンタと、第2比較器の結果値をカウントする第2カウンタと、を含んでもよい。
【0019】
また、リップル検出回路は、フィードバックラインを介して駆動電圧の提供を受けてもよい。
【0020】
また、表示部は、ゲート線及びデータ線と接続される複数の画素を含む画素部と、ゲート線を介してゲート信号を供給するゲート駆動部と、データ線を介してデータ信号を供給するデータ駆動部と、を含んでもよい。
【0021】
また、駆動電圧は、画素部に提供される共通電圧及びデータ駆動部に提供されるデータ駆動電圧のうち少なくとも1つを含んでもよい。
【0022】
本発明の実施例による表示装置の制御方法は、表示部に駆動電圧を供給し、駆動電圧のリップル回数を検出し、リップル回数に基づいて駆動電圧を変更することを含む。
【0023】
また、リップル回数を検出することは、駆動電圧のリップルサイズが基準レベル以上であれば、リップル回数をカウントすることを含んでもよい。
【0024】
また、駆動電圧を変更することは、一フレームの間のリップル回数が基準値以上であれば、駆動電圧を下げることを含んでもよい。
【0025】
また、駆動電圧を変更することは、リップルサイズがハイ基準レベル以上であれば、駆動電圧の電圧レベルを予め設定された補償電圧レベルに変更し、リップルサイズがハイ基準レベルより低いロー基準レベル以下であれば、駆動電圧の電圧レベルを予め設定された正常電圧レベルに変更し、リップルサイズがハイ基準レベル未満で、低基準レベルを超えると、駆動電圧の電圧レベルを保持することを含んでもよい。
【0026】
また、補償電圧レベルは、正常電圧レベルより低くてもよい。
【0027】
また、リップル回数を検出することは、一フレームを複数個に分けた値である一定時間単位でリップル回数をカウントすることを含んでもよい。
【0028】
また、駆動電圧を変更することは、複数のフレームの間の各フレームに対応するリップル回数を平均して平均リップル回数を算出し、平均リップル回数が基準値以上であれば、駆動電圧を下げることを含んでもよい。
【発明の効果】
【0029】
このような本発明によれば、駆動電圧のリップル回数に基づいて駆動電圧を変更する方式でリップルを補償することで、より効果的に、また、正確かつ迅速に駆動電圧のリップルを補償することができる。
【図面の簡単な説明】
【0030】
図1】本発明の第1実施例による表示装置を概略的に示す構成図である。
図2図1に示されたリップル検出回路の詳細構成図である。
図3】駆動電圧のリップル回数の検出を説明するための波形図である。
図4】本発明の一実施例による表示装置の制御方法を示すフローチャートである。
図5】本発明の第2実施例による表示装置のリップル補償動作を説明するための波形図である。
図6】本発明の第3実施例による表示装置のリップル補償動作を説明するための波形図である。
図7】本発明の第4実施例による表示装置のリップル補償動作を説明するための波形図である。
【発明を実施するための形態】
【0031】
本発明は多様に変更し、また、様々な形態を有することができるため、特定の実施例を図面に例示し以下で詳細に説明する。しかし、これは本発明を特定の開示形態に限定するものではなく、本発明の思想及び技術範囲に含まれるすべての変更、均等物ないし代替物を含むものと理解すべきである。
【0032】
各図面を説明するに当たり、類似する構成要素には類似する参照符号を付した。添付の図面における構造物の寸法は、本発明を明確にするために拡大して示した。第1、第2などの用語は、様々な構成要素を説明するために用いられるが、上記構成要素は上記用語に限定されてはならない。上記用語は一構成要素を他の構成要素と区別するためのみに用いられる。例えば、本発明の権利範囲から外れない範囲内で、第1構成要素は第2構成要素と命名されてもよく、これと同様に第2構成要素も第1構成要素と命名されてもよい。単数の表現は文脈上明らかに相違する意味を持たない限り、複数の表現を含む。
【0033】
本出願において、「含む」または「有する」などの用語は、明細書上に記載された特徴、数字、段階、動作、構成要素、部品、またはこれらの組み合わせが存在することを示すものであり、1つまたはそれ以上の他の特徴や数字、段階、動作、構成要素、部品またはこれらの組み合わせの存在または付加可能性を事前に排除するものではないと理解すべきである。また、層、膜、領域、板などの部分が他の部分の「上に」あるというときは、他の部分の「真上に」ある場合のみならず、その中間に他の部分が介在されている場合も含む。また、本明細書において、ある層、膜、領域、板などの部分が他の部分上(on)に形成されたというときは、上記形成された方向は上部方向のみに限らず、側面や下部方向に形成されたことを含む。逆に、層、膜、領域、板などの部分が他の部分の「下に」あるというときは、他の部分の「真下に」ある場合のみならず、その中間に他の部分が介在されている場合も含む。
【0034】
以下では、添付の図面を参照して本発明の好ましい実施例をより詳細に説明する。
【0035】
図1は、本発明の第1実施例による表示装置を概略的に示す構成図である。
【0036】
図1を参照すると、本発明の第1実施例による表示装置は、表示部100と、駆動電圧供給部200と、リップル検出回路300と、制御部400と、を含む。
【0037】
表示部100は、タイミング制御部110と、データ駆動部120と、ゲート駆動部130と、画素部140と、を含んでもよい。
【0038】
タイミング制御部110は、映像データ及びその表示を制御するための同期信号とクロック信号などの入力を受ける。タイミング制御部110は、入力される映像データを画素部140の映像表示に適するように補正し、補正したデータ信号Dataをデータ駆動部120に供給する。また、タイミング制御部110は、データ駆動部120の動作タイミングを制御するためのデータ制御信号DCSと、ゲート駆動部130の動作タイミングを制御するためのゲート制御信号GCSを出力する。
【0039】
データ駆動部120はデータ線D1~Dmと接続され、データ線D1~Dmを介して画素部140にデータ信号を供給する。データ駆動部120は、タイミング制御部110から供給されるデジタル形式のデータ信号Dataをアナログ形式のデータ信号(または電圧)に変換する。具体的には、データ駆動部120は、タイミング制御部110のデータ制御信号DCSに応答してデータ信号Dataに対応する階調電圧を出力する。
【0040】
一実施例において、データ駆動部120はガンマ回路(図示せず)を含んでもよく、ガンマ回路は、駆動電圧供給部200から供給されたデータ駆動電圧AVDDに基づいてガンマ基準電圧を生成してもよい。そして、データ駆動部120はガンマ基準電圧を分圧して階調電圧を生成する。
【0041】
ゲート駆動部130はゲート線S1~Snと接続され、ゲート線S1~Snを介して画素部140にゲート信号を供給する。具体的には、ゲート駆動部130は、タイミング制御部110のゲート制御信号GCSに応答してゲート電圧のレベルをシフトさせながらゲート信号を出力する。一実施例において、ゲート駆動部130は複数のステージ回路からなってもよく、ゲート線S1~Snにゲート信号を順次供給してもよい。
【0042】
画素部140は、データ駆動部120から供給されたデータ信号とゲート駆動部130から供給されたゲート信号に応じて映像を表示する。画素部140はゲート線S1~Sn及びデータ線D1~Dmに接続され、マトリックス状に配列された複数の画素Pxを含む。
【0043】
具体的には、画素Pxは、ゲート線S1~Snの何れか1つに供給されるゲート信号に対応して水平ライン単位で選択される。このとき、ゲート信号によって選択された画素Pxのそれぞれは、自身と接続されたデータ線(D1~Dmの何れか1つ)からデータ信号の供給を受ける。データ信号の供給を受けた画素Pxのそれぞれは、データ信号に対応する所定の輝度で発光する。
【0044】
画素部140は液晶表示パネルであってもよいが、これに限定されず、有機電界発光表示パネルなどの様々な形態で具現されてもよい。
【0045】
一実施例において、画素部140は、駆動電圧供給部200から供給された共通電圧Vcomを画素Pxに提供してもよい。
【0046】
駆動電圧供給部200は、表示部100に駆動電圧VOUTを供給する。駆動電圧VOUTは、画素部140に提供される共通電圧Vcom及びデータ駆動部120に提供されるデータ駆動電圧AVDDのうち少なくとも1つを含んでもよい。また、駆動電圧VOUTは、ゲート駆動部130に提供されるゲートオン電圧とゲートオフ電圧をさらに含んでもよい。
【0047】
駆動電圧供給部200は、制御部400の駆動電圧制御信号VCSに応答して駆動電圧VOUTの電圧レベルを増加または減少させて出力する。駆動電圧供給部200は、DC-DCコンバータ(図示せず)及び増幅器(図示せず)のうち少なくとも1つを含んで構成されてもよいが、その他に、駆動電圧VOUTを生成し、駆動電圧VOUTの電圧レベルを変化させることができる他の回路で構成されてもよい。
【0048】
リップル検出回路300は駆動電圧VOUTのリップル回数を検出する。このため、リップル検出回路300は駆動電圧VOUTのフィードバック(feedback)を受ける。リップル検出回路300は、駆動電圧供給部200から出力される電圧ラインのそれぞれに接続されてもよい。
【0049】
一実施例において、リップル検出回路300は、駆動電圧VOUTのリップルサイズが基準レベル以上であれば、リップル回数をカウントする。リップルサイズの基準レベルは、表示部100の負荷特性に応じて予め設定された値である。例えば、基準レベルは0.4V~1.4Vであってもよい。
【0050】
リップル検出回路300は、リップルサイズとリップル回数に関するリップルデータRdataを制御部400に提供する。リップル検出回路300は、駆動電圧供給部200及び制御部400のうち少なくとも1つと一体型に構成されてもよい。リップル検出回路300に対する詳細な説明は、図2を参照して後述する。
【0051】
制御部400は、駆動電圧VOUTのリップルを補償するための制御動作を行う構成であって、リップル回数に基づいて駆動電圧VOUTを変更するように駆動電圧供給部200を制御する。制御部400は、駆動電圧供給部200を制御するための駆動電圧制御信号VCSを生成及び出力する。
【0052】
一実施例において、制御部400は、一フレーム(frame)の間のリップル回数が基準値以上であれば、駆動電圧VOUTを下げるように駆動電圧供給部200を制御する。例えば、制御部400は、一フレームの間のリップル回数が3回以上であれば、駆動電圧VOUTを80%の水準に下げるよう駆動電圧供給部200を制御してもよい。駆動電圧VOUTの電圧レベルが低くなると、リップルサイズも減少する。
【0053】
一実施例において、制御部400は、リップルサイズ及びリップル回数に応じて駆動電圧VOUTを差等的に変更してもよい。制御部400は、リップル検出回路300から提供されたリップルデータRdataからリップルサイズ及びリップル回数を判断する。例えば、制御部400は、リップルサイズが0.5Vで、リップル回数が2回である場合、駆動電圧VOUTを90%の水準に下げるよう駆動電圧供給部200を制御してもよい。また、制御部400は、リップルサイズが0.7Vで、リップル回数が3回である場合、駆動電圧VOUTを80%の水準に下げるよう駆動電圧供給部200を制御してもよい。
【0054】
制御部400は、駆動電圧供給部200、リップル検出回路300、及びタイミング制御部110のうち少なくとも1つと一体型に構成されてもよい。また、制御部400は、タイミング制御部110にリップルデータRdata及び駆動電圧VOUTの状態に関する情報を提供してもよい。
【0055】
このような本発明によれば、駆動電圧のリップル回数に基づいて駆動電圧を変更する方式でリップルを補償することで、より効果的に、また、正確かつ迅速に駆動電圧のリップルを補償することができる。
【0056】
図2図1に示されたリップル検出回路の詳細構成図であり、図3は駆動電圧のリップル回数検出を説明するための波形図である。
【0057】
図2及び図3を参照すると、本発明の第1実施例によるリップル検出回路300は、正の基準電圧PVrefと駆動電圧VOUTを比較する第1比較器330と、負の基準電圧NVrefと駆動電圧VOUTを比較する第2比較器340と、第1比較器330の結果値をカウントする第1カウンタ350と、第2比較器340の結果値をカウントする第2カウンタ360と、を含んでもよい。
【0058】
リップル検出回路300は、フィードバックラインFBLを介して駆動電圧VOUTの提供を受ける。フィードバックラインFBLの一端は、駆動電圧供給部200と表示部100との間の駆動電圧VOUTの供給ラインに接続されてもよい。フィードバックラインFBLの他端は、第1比較器330及び第2比較器340に接続されてもよい。
【0059】
また、上記によるリップル検出回路300は、正の基準電圧PVrefを提供する正の基準電圧供給部310と、負の基準電圧NVrefを提供する負の基準電圧供給部320をさらに含んでもよい。
【0060】
第1比較器330は、正の基準電圧供給部310と接続されて正の基準電圧PVrefが入力される反転入力端子-と、フィードバックラインFBLと接続されて駆動電圧VOUTが入力される非反転入力端子+と、駆動電圧VOUTが正の基準電圧PVrefより高いと正のリップル発生信号POS_Countを出力する出力端子と、を含んでもよい。
【0061】
第2比較器340は、フィードバックラインFBLと接続されて駆動電圧VOUTが入力される反転入力端子-と、負の基準電圧供給部320と接続されて負の基準電圧NVrefが入力される非反転入力端子+と、駆動電圧VOUTが負の基準電圧NVrefより低いと負のリップル発生信号NEG_Countを出力する出力端子と、を含んでもよい。
【0062】
第1カウンタ350は、正のリップル発生信号POS_Countに基づいて第1比較器330の結果値を所定の周期または所定の単位でカウントして、正のブリップル回数に関する情報を制御部400に提供する。第2カウンタ360は、負のリップル発生信号NEG_Countに基づいて第2比較器340の結果値を所定の周期または所定の単位でカウントして、負のリップル回数に関する情報を制御部400に提供する。
【0063】
例えば、駆動電圧VOUTが反転駆動する共通電圧Vcomで、図3に示されたような波形を有する場合、第1比較器330は、駆動電圧VOUTが正の基準電圧PVrefより高いタイミングでハイレベルの正のリップル発生信号POS_Countを出力する。第1カウンタ350は、一フレーム内に4回の正のリップルが発生したことを知らせるリップルデータRdataを制御部400に提供する。
【0064】
また、第2比較器340は、駆動電圧VOUTが負の基準電圧NVrefより低いタイミングでハイレベルの負のリップル発生信号NEG_Countを出力する。第2カウンタ360は、一フレーム内に3回の負のリップルが発生したことを知らせるリップルデータRdataを制御部400に提供する。
【0065】
制御部400は、正のリップル発生回数と負のリップル発生回数を総合し、一フレーム内に計7回のリップルが発生したことを判断する。もし、リップル補償動作のためのリップル回数の基準値が5回に設定されている場合、制御部400は駆動電圧VOUTを下げるための駆動電圧制御信号VCSを出力して駆動電圧供給部200を制御する。
【0066】
ただし、リップル検出回路300は上述した構造に限定されるものではなく、駆動電圧VOUTのリップル発生を検出し、リップル回数をカウントすることができる多様な構造に変形されてもよい。
【0067】
図4は、本発明の一実施例による表示装置の制御方法を示すフローチャートである。
【0068】
図4を参照すると、本発明の一実施例による表示装置の制御方法は、まず、表示部100に供給される駆動電圧VOUTをフィードバックする(S10)。駆動電圧供給部200は、表示部100に駆動電圧VOUTを供給する。駆動電圧VOUTは、画素部140に提供される共通電圧Vcom及びデータ駆動部120に提供されるデータ駆動電圧AVDDのうち少なくとも1つを含んでもよい。リップル検出回路300は、駆動電圧VOUTのフィードバック(feedback)を受ける。
【0069】
次いで、駆動電圧VOUTのリップル回数を検出する(S20)。リップル検出回路300は駆動電圧VOUTのリップル回数を検出する。一実施例において、リップル検出回路300は、駆動電圧VOUTのリップルサイズが基準レベル以上であれば、リップル回数をカウントしてもよい。
【0070】
具体的には、駆動電圧VOUTのリップルサイズが基準レベル以上であるか否かを判断する(S21)。リップルサイズの基準レベルは、表示部100の負荷特性に応じて予め設定された値であってもよい。
【0071】
段階S21において、リップルサイズが基準レベル以上と判断された場合、駆動電圧VOUTのリップル回数をカウントする(S23)。段階S21において、リップルサイズが基準レベル未満と判断された場合は、駆動電圧VOUTをフィードバックしてモニタリングする動作を繰り返す。
【0072】
そして、リップル回数が基準値以上であるか否かを判断する(S25)。リップル検出回路300は、リップルサイズとリップル回数に関するリップルデータRdataを制御部400に提供する。段階S25において、リップル回数が基準値未満と判断された場合、駆動電圧VOUTをフィードバックしてモニタリングする動作を繰り返す。
【0073】
段階S25において、リップル回数が基準値以上と判断された場合、リップル回数に基づいて駆動電圧を変更する(S30)。制御部400は、駆動電圧供給部200を制御するための駆動電圧制御信号VCSを生成及び出力する。駆動電圧供給部200は、制御部400の駆動電圧制御信号VCSに応じて駆動電圧VOUTの電圧レベルを増加または減少させて出力することができる。
【0074】
図5は、本発明の第2実施例による表示装置のリップル補償動作を説明するための波形図である。
【0075】
以下では、上述した実施例と実質的に同じ構成に対して重なる説明は省略する。
【0076】
図5を参照すると、本発明の第2実施例による表示装置は、2つの基準レベルを利用して駆動電圧VOUTのリップルサイズを判断する。そして、リップルサイズに応じて異なるリップル補償動作を行う。このため、リップル検出回路300は、リップルサイズとリップル回数を検出して制御部400に提供する。本実施例のリップル補償動作は、駆動電圧VOUTのうちデータ駆動電圧AVDDの電圧レベルを可変することとする。
【0077】
具体的には、駆動電圧VOUTが一般的な状態において正常電圧レベルV1で出力されると仮定し、制御部400は、リップルサイズがハイ基準レベルHigh_Vref以上であれば、データ駆動電圧AVDDの電圧レベルを予め設定された補償電圧レベルV2に変更するよう駆動電圧供給部200を制御する。ここで、補償電圧レベルV2はリップル補償のための電圧レベルであって、正常電圧レベルV1より低く設定される。
【0078】
例えば、制御部400は、第1期間t1の間、リップルサイズがハイ基準レベルHigh_Vref以上のリップルが1回以上発生したと判断された場合、データ駆動電圧AVDDを正常電圧レベルV1の80%水準である補償電圧レベルV2に下げるよう駆動電圧供給部200を制御する。データ駆動電圧AVDDの電圧レベルが低くなれば、リップルサイズも減少する。
【0079】
また、制御部400は、リップルサイズがハイ基準レベルHigh_Vref未満で、ロー基準レベルLow_Vrefを超える場合は、データ駆動電圧AVDDの電圧レベルを保持するよう駆動電圧供給部200を制御する。ここで、ロー基準レベルLow_Vrefは、ハイ基準レベルHigh_Vrefより低い値を有する。
【0080】
例えば、第1期間t1で駆動電圧VOUTの電圧レベルが補償電圧レベルV2に変更されたと仮定し、制御部400は、第2期間t2の間に発生した全てのリップルサイズがハイ基準レベルHigh_Vref未満で、ロー基準レベルLow_Vrefを超えると判断される場合、駆動電圧VOUTの電圧レベルを変更せずに補償電圧レベルV2を保持する。
【0081】
また、制御部400は、リップルサイズがロー基準レベルLow_Vref以下であれば、駆動電圧VOUTの電圧レベルを予め設定された正常電圧レベルV1に変更するよう駆動電圧供給部200を制御する。即ち、リップルサイズが一定水準以下であれば、駆動電圧VOUTの電圧レベルを正常化させるのである。
【0082】
例えば、第2期間t2で駆動電圧VOUTの電圧レベルが補償電圧レベルV2に保持されたと仮定し、制御部400は、リップルサイズがロー基準レベルLow_Vref以下のリップルが1回以上発生したと判断される場合、駆動電圧VOUTを補償電圧レベルV2から正常電圧レベルV1に上げるよう駆動電圧供給部200を制御する。
【0083】
これにより、本実施例の表示装置は、駆動電圧VOUTのリップル発生による過度な駆動電圧の変更を防止することができる。
【0084】
図6は、本発明の第3実施例による表示装置のリップル補償動作を説明するための波形図である。
【0085】
図6を参照すると、本発明の第3実施例による表示装置は、一フレームを複数個に分けた値である一定時間単位でリップル回数をカウントする。即ち、リップルが発生したとき、すぐにリップル補償動作を行わず、一定時間単位で周期的にリップル発生をチェックしてリップル補償動作を行う。本実施例のリップル補償動作は、駆動電圧VOUTのうちデータ駆動電圧AVDDの電圧レベルを可変することとする。
【0086】
例えば、一フレームが第1単位期間mt1、第2単位期間mt2、第3単位期間mt3及び第4単位期間mt4からなると仮定する。そして、第1単位期間mt1内に基準レベルVref以上のリップルが3回発生し、第2単位期間mt2内にリップルが2回発生し、第3単位期間mt3及び第4単位期間mt4にそれぞれリップルが1回ずつ発生すると仮定する。また、制御部400は、二つの単位期間で連続してリップルが発生すると、リップル補償動作を行うように設定されると仮定する。
【0087】
リップル検出回路300は、第1単位期間mt1内に基準レベルVref以上のリップルが3回発生したが、最初の1回のリップルのみをカウントして制御部400に通知する。また、リップル検出回路300は、第2単位期間mt2内に基準レベルVref以上のリップルが2回発生したが、最初の1回のリップルのみをカウントして制御部400に通知する。
【0088】
制御部400は、第1単位期間mt1と第2単位期間mt2で連続的にリップルが発生したことを認知し、第3単位期間mt3からはデータ駆動電圧AVDDの電圧レベルを正常電圧レベルV1から補償電圧レベルV2に下げるよう駆動電圧供給部200を制御する。
【0089】
これにより、本実施例の表示装置は、駆動電圧VOUTのリップル発生による過度な駆動電圧の変更を防止することができる。
【0090】
図7は、本発明の第4実施例による表示装置のリップル補償動作を説明するための波形図である。
【0091】
図7を参照すると、本発明の第4実施例による表示装置は、リップル回数をフレーム単位でチェックしてから、複数のフレームの間の各フレームに対応するリップル回数を平均して平均リップル回数を算出し、平均リップル回数が基準値以上であれば、リップル補償動作を行う。平均リップル回数を計算するためのフレームの個数と平均リップル回数の基準値は、表示部100の特性に応じて予め設定されてもよい。本実施例のリップル補償動作は、駆動電圧VOUTのうちデータ駆動電圧AVDDの電圧レベルを可変することとする。
【0092】
例えば、制御部400は、複数のフレーム単位であるフレームグループFGの間のリップル回数を平均して平均リップル回数が4回以上であれば、リップル補償動作を行うように設定されると仮定する。フレームグループFGは、第1フレームF1、第2フレームF2、第3フレームF3及び第4フレームF4を含むと仮定する。第1フレームF1の間に7回のリップルが発生し、第2フレームF2の間に3回のリップルが発生し、第3フレームF3の間に4回のリップルが発生し、第4フレームF4の間に6回のリップルが発生したと仮定する。
【0093】
制御部400は、フレームグループFGの間に計20回のリップルが発生したことを認識し、平均リップル回数を5回と算出する。そして、制御部400は、平均リップル回数が基準値である4回以上であるため、データ駆動電圧AVDDの電圧レベルを正常電圧レベルV1から補償電圧レベルV2に下げるよう駆動電圧供給部200を制御する。
【0094】
これにより、本実施例の表示装置は、駆動電圧VOUTのリップル発生による過度な駆動電圧の変更を防止することができる。
【0095】
本発明の技術思想を好ましい実施例に基づいて具体的に記述したが、上記した実施例は説明のためのものであり、制限するためのものではないことに留意すべきである。また、本発明の技術分野の通常の知識を有する者であれば、本発明の技術思想の範囲内で様々な変形が可能であることが理解できるであろう。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7