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特許7048294電流搬送機構、特に、電気または電気機械電流バー
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-03-28
(45)【発行日】2022-04-05
(54)【発明の名称】電流搬送機構、特に、電気または電気機械電流バー
(51)【国際特許分類】
   H01R 25/16 20060101AFI20220329BHJP
   H01R 4/00 20060101ALI20220329BHJP
   H01R 4/58 20060101ALI20220329BHJP
【FI】
H01R25/16
H01R4/00 A
H01R4/58 C
【請求項の数】 15
【外国語出願】
(21)【出願番号】P 2017240106
(22)【出願日】2017-12-15
(65)【公開番号】P2018110112
(43)【公開日】2018-07-12
【審査請求日】2020-10-12
(31)【優先権主張番号】10 2016 124 963.7
(32)【優先日】2016-12-20
(33)【優先権主張国・地域又は機関】DE
(73)【特許権者】
【識別番号】501090342
【氏名又は名称】ティーイー コネクティビティ ジャーマニー ゲゼルシャフト ミット ベシュレンクテル ハフツンク
【氏名又は名称原語表記】TE Connectivity Germany GmbH
(74)【代理人】
【識別番号】100100077
【弁理士】
【氏名又は名称】大場 充
(74)【代理人】
【識別番号】100136010
【弁理士】
【氏名又は名称】堀川 美夕紀
(74)【代理人】
【識別番号】100130030
【弁理士】
【氏名又は名称】大竹 夕香子
(74)【代理人】
【識別番号】100203046
【弁理士】
【氏名又は名称】山下 聖子
(72)【発明者】
【氏名】ウルリッヒ,ハラルト
(72)【発明者】
【氏名】シュミット,クリスティアン
【審査官】井上 信
(56)【参考文献】
【文献】特開2001-186634(JP,A)
【文献】米国特許第6476705(US,B1)
【文献】独国特許出願公開第102014004432(DE,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H01R 25/16
H01R 4/58
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
特に自動車車両のための、細長い直方体状の電気機械基部導体(10)をもつ車両電流搬送機構(1)であって、
前記車両電流搬送機構(1)は、少なくとも1つの電気的かつ強固に機械的なプラグイン接続デバイス(100、202)を含み、
なくとも1つの前記プラグイン接続デバイス(100、202)は、直方体状の前記基部導体(10)の少なくとも一つの平面の一部を覆うようにして、接着、はんだ付け、溶接、クリンチングのいずれかによって前記基部導体(10)に電気的に接続され、かつ
前記プラグイン接続デバイス(100、202)は、電気的かつ強固に機械的な相手側プラグイン接続デバイス(9)によって電気的に接触されるように構成されている
ことを特徴とする車両電流搬送機構(1)。
【請求項2】
前記電気的かつ強固に機械的な接続は、前記基部導体(10)と前記プラグイン接続デバイス(100、202)との間に、単一体で、一体化して、単純に、物質的に/接着によりワンピースで、
ワンピースで、および/またはワンパートで形成される、
ことを特徴とする請求項1に記載の車両電流搬送機構(1)。
【請求項3】
前記プラグイン接続デバイス(100)は、機械的コンタクト部(110)を有し、それによって、前記プラグイン接続デバイス(100)は前記基部導体(10)に固定される、または、
前記プラグイン接続デバイス(202)は複合コンタクト領域(210)を有し、それによって、前記プラグイン接続デバイス(100)は前記基部導体(10)とともに形成される、または、
前記プラグイン接続デバイス(100、202)は、前記相手側プラグイン接続デバイス(9)によって電気的におよび機械的に接触され得るプラグインコンタクト部(120、220)を有する
ことを特徴とする請求項1または2に記載の車両電流搬送機構(1)。
【請求項4】
電流搬送機構(1)、特に、自動車産業のための電流バー(1)、バックボーン(1)、バスバー(1)であって、
前記電流搬送機構(1)は細長い直方体状の電気機械基部導体(10)を有し、電気絶縁部(30)が前記細長い直方体状の電気機械基部導体(10)を周方向に囲み、
前記電気絶縁部(30)は少なくとも1つの貫通凹部(310)を有し、前記基部導体(10)は、前記貫通凹部(310)の領域(11)においてプラグイン接続デバイス(100)が直方体状の前記基部導体(10)の少なくとも一つの平面の一部を覆うような状態でプラグイン接続デバイス(100)によって電気的に接続される、
ことを特徴とする電流搬送機構(1)。
【請求項5】
前記プラグイン接続デバイス(100)は、機械的コンタクト部(110)とプラグインコンタクト部(120)とを含み、
前記機械的コンタクト部(110)は、前記貫通凹部(310)の前記領域(11)において前記基部導体(10)に電気的に接触し、前記プラグインコンタクト部(120)は前記基部導体(10)から突出する、
ことを特徴とする請求項4に記載の電流搬送機構(1)。
【請求項6】
前記電流搬送機構(1)は、前記プラグイン接続デバイス(100)の領域にジャケット(40)を有し、
前記ジャケット(40)は、好ましくは、前記プラグイン接続デバイス(100)の前記プラグインコンタクト部(120)を、前記貫通凹部(310)の領域(11)において前記基部導体(10)から液密に、特に、水密にまたは水蒸気密に封止するように形成される、
ことを特徴とする請求項5に記載の電流搬送機構(1)。
【請求項7】
前記基部導体(10)は、電気的かつ、強固に機械的な基部導体(10)として形成される、
前記プラグイン接続デバイス(100)は打ち抜き部品または打ち抜き曲げ部品として形成される、
前記プラグイン接続デバイス(100)は、タブコンタクトデバイス(100)またはピンコンタクトデバイス(100)として形成される、
前記プラグイン接続デバイス(100)は、ワンパートで、物質的に/接着によりワンピースで、またはワンピースで、基部導体(10)に接続される、
前記基部導体(10)は、前記貫通凹部(310)の領域(11)において前記プラグイン接続デバイス(100)によって電気的かつ機械的に強固な方法で接触される、
前記基部導体(10)は、前記貫通凹部(310)の前記領域(11)において酸素を取り除かれる、
前記電流搬送機構(1)が前記プラグイン接続デバイス(100)の領域に有するジャケット(40)は、オーバーモールドとして形成される、
前記ジャケット(40)は、相手側プラグイン接続デバイス(9)のコネクタハウジング(42)として一部分に形成される、および/または
前記電流搬送機構(1)は、請求項1から6のいずれか一項に記載の車両電流搬送機構(1)としてさらに形成される、
ことを特徴とする請求項1から6のいずれか一項に記載の電流搬送機構(1)。
【請求項8】
電流搬送機構(1)、特に、自動車産業のための電流バー(1)、バックボーン(1)、バスバー(1)であって、
前記電流搬送機構(1)は細長い直方体状の電気機械基部導体(10)を有し、電気絶縁部(30)が前記細長い直方体状の電気機械基部導体(10)を周方向に囲み、
前記電流搬送機構(1)は、前記電気絶縁部(30)および前記電気機械基部導体(10)から露出する少なくとも1つのプラグイン接続デバイス(202)を有するとともに、
前記少なくとも1つのプラグイン接続デバイス(202)は、直方体状の前記機械基部導体(10)の少なくとも一つの平面の一部を覆うようにして、接着、はんだ付け、溶接、クリンチングのいずれかによって前記機械基部導体(10)に電気的に接続されている、
ことを特徴とする電流搬送機構(1)。
【請求項9】
前記電流搬送機構(1)は、外縁に少なくとも1つの所定のコンタクト領域(200)を有し、前記外縁から前記プラグイン接続デバイス(202)は露出可能であり、
前記電気機械基部導体(10)に連なる、電気機械端子導体(20)は、前記所定のコンタクト領域(200)において被覆される、
ことを特徴とする請求項8に記載の電流搬送機構(1)。
【請求項10】
前記電流搬送機構(1)の前記電気機械基部導体(10)は、金属複合材製造物、特に、アルミニウム/銅複合材製造物から形成されるか、または
前記電流搬送機構(1)の前記電気機械基部導体(10)は、単一金属製造物、特に、アルミニウム製造物から形成される、
ことを特徴とする請求項8または請求項9に記載の電流搬送機構(1)。
【請求項11】
前記電気機械基部導体(10)と平行に配列された細長い電気機械端子導体(20)をさらに含み、
前記基部導体(10)は第1の金属製造物、特にアルミニウムベース製造物を有し、前記端子導体(20)は第2の金属製造物、特に銅ベース製造物を有し、または、
前記基部導体(10)および前記端子導体(20)は、同じ金属製造物を有し、互いに一体化してまたは単一体で形成される、
ことを特徴とする請求項から10のいずれか一項に記載の電流搬送機構(1)。
【請求項12】
前記電流搬送機構(1)は、一方のまたは両方の長手方向側に少なくとも1つの所定のコンタクト領域(200)を有し、または、
前記電流搬送機構(1)は、一方または両方の長手方向側に、前記基部導体(10)の長手方向部分に沿って延びる端子導体(20)を有し、
前記端子導体(20)は、好ましくは、前記基部導体(10)の長手方向延長部全体に沿って延びる、
ことを特徴とする請求項1から11のいずれか一項に記載の電流搬送機構(1)。
【請求項13】
被覆を除外して、前記プラグイン接続デバイス(202)または前記端子導体(20)の厚さは、前記基部導体(10)の厚さよりも小さいか、前記基部導体(10)の厚さと同じか、前記基部導体(10)の厚さよりも大きく、および/または、
前記電流搬送機構(1)は、複数の電気機械導体(10/20、10/20、…)をもつ多層電流搬送機構(1)として、特に、2つの電気機械導体(10/20、10/20)をもつ二層電流搬送機構(1)として形成される、
ことを特徴とする請求項9、11、12のいずれか一項に記載の電流搬送機構(1)。
【請求項14】
前記基部導体(10)は、電気的かつ強固に機械的な基部導体(10)として形成される、
前記基部導体(10)に連なる端子導体(20)は、電気的かつ強固に機械的な端子導体(20)として形成される、
前記プラグイン接続デバイス(100)は、タブコンタクトデバイス(100)またはピンコンタクトデバイス(100)として形成される、
前記プラグイン接続デバイス(202)は、前記基部導体(10)とともに単一体で、一体化して、単純に、または物質的に/接着によりワンピースで形成される、および/または、
前記電流搬送機構(1)は、請求項1から13のいずれか一項に記載の車両電流搬送機構(1)としてさらに形成される、
ことを特徴とする請求項1から13のいずれか一項に記載の電流搬送機構(1)。
【請求項15】
請求項1から14のいずれか一項に記載の車両電流搬送機構(1)または電流搬送機構(1)を有する、
エンティティ(0)、機構(0)、モジュール(0)、サブアセンブリ(0)、機器(0)、装置(0)、機械(0)、運搬手段(0)、輸送手段(0)、システム(0)、またはユニット(0)。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、特に自動車車両のための車両電流搬送機構に関する。さらに、本発明は、電流搬送機構、特に、自動車産業のための電流バー、バックボーン(backbone)、またはバスバーに関する。その上、本発明は、エンティティ(entity)、機構、モジュール、サブアセンブリ、機器、装置、機械、運搬手段、搬送手段、システム、またはユニットに関する。
【背景技術】
【0002】
電気分野(電気工学、エレクトロニクス、電力工学など)において、広範囲の電流、電圧、および/または周波数で電流、電圧、および/または信号を伝達するように働く多くの電気接続機構が知られている。低電圧、中電圧、または高電圧範囲において、および/または低電流、中電流、または高電流範囲において、この種の接続機構は、温かい、おそらくは高温の、汚染された、湿度の高い、および/または化学的腐食環境において、恒久的に、繰り返して、および/または比較的長い耐用寿命の後に、おそらくはすぐさま、電流、電圧、および/または信号を伝達することを保証しなければならない。広範囲の用途により、非常に多くの特別に構成された接続機構が知られている。
【0003】
銅で製作された可撓性または3次元撓み可能電気導体によるケーブルハーネスが、今日、電流を搬送するために、特に、車両、好ましくは自動車車両において電流を一元的に搬送するために使用される。電気導体に適している他の材料と比較して、銅には、特定量の銅について比較的重量があり比較的購入価格が高いという欠点がある。銅の価格の欠点および重量の欠点は、銅部分が非銅部分で電気的に適切に置き換えられることが意図される場合にも当てはまる。さらに、方向性のない引張り力のみが可撓性導体に機械的に伝達され、そのため、可撓性導体の構築および組立てが困難になる。その理由は、そのような構築および/または組立ては、通常、自動で実行することができないからである。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本発明の課題は、特に自動車車両のための車両電流搬送機構と、電流搬送機構、特に、自動車産業のための電流バー、バックボーン、またはバスバーとを規定することである。この場合、電流搬送機構は、容易に、特に自動的に、製造および/または組み立てることができるべきであり、電流搬送機構は、銅で製作された電気的に十分なケーブルハーネスと比べて、より低い製造コストおよび/または組立てコストを有することが意図される。さらに方向性のない引張り力以上のものが電流搬送機構によって伝達されて、電流搬送機構の組立てを容易にし、または任意選択で組立てを自動的に実行できることが意図される。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明の課題は、特に自動車車両のための車両電流搬送機構によって、電流搬送機構、特に、自動車産業のための電流バー、バックボーン、またはバスバーによって、および独立請求項によるエンティティ、機構、モジュール、サブアセンブリ、機器、装置、機械、運搬手段、搬送手段、システム、またはユニットによって解決される。本発明の有利なさらなる展開、追加の特徴、および/または利点は、従属請求項および以下の記載から明らかである。
【0006】
本発明の車両電流搬送機構は細長い電気機械基部導体を有し、基部導体は少なくとも1つの電気的かつ強固に機械的なプラグイン接続デバイスを含む。少なくとも1つの電気的かつ強固に機械的なプラグイン接続デバイスは、電気的かつ機械的に強固な方法で基部導体に接続され、さらに、電気的かつ強固に機械的な相手側プラグイン接続デバイスによって電気的に接触され得る。その結果、車両電流搬送機構の可撓性電気導体または可撓性電気ケーブルの電気または電気機械端子が可能である。
【0007】
この場合、電気機械基部導体は、少なくとも一部分において、および一部分のすべてにおいて、または実質的に少なくとも2つの空間次元の延長部全体にわたって機械的に堅くまたは強固に形成される。概念上の細長い扁平な直方体のような基部導体はここで最小であるので、断面の垂直方向に特定の移動を行うことができる。これは、方向性のない(undirected)引張り力が、可撓性電気導体と同様に1次元で伝達され得るだけでなく、少なくとも2つの空間次元の方向性のある引張り力と、圧力とが、やはり、少なくとも2つの空間次元で伝達され得ることを意味する。
これは、基部導体と、その上に形成された端子導体とを有する以下に記述する細長い電気機械導体の端子導体にも当てはまる。
【0008】
「電気的かつ強固に機械的な」における「強固に機械的な」という用語は、プラグイン接続デバイスそれ自体と、プラグイン接続デバイスと基部導体との間の接続(ヒンジとは対照的な)と、相手側プラグイン接続デバイスとが、機械的に堅くまたは強固に形成されることを意味するものである。これは、機械的な力および/またはトルクが、好ましくは3つの空間次元でこれらの間で伝達され得ることを意味する。これは、当然、(電気機械、または電気的かつ強固に機械的な)基部導体自体(可撓性または3次元的に撓み可能な導電体とは対照的な)にも関連する。但し、限定的な意味では、それは、長さに依存し、1つの空間次元での特定の可撓性を有効にする(該当する場合、一部分において)(上述を参照)。
【0009】
このようにして、例えば、機械的なトルクは、電気的かつ強固に機械的なプラグイン接続デバイスにプラグ接続される電気的かつ強固に機械的な相手側プラグイン接続デバイスに、相手側プラグイン接続デバイスからプラグイン接続デバイスに、プラグイン接続デバイスから、プラグイン接続デバイスと電気機械基部導体との間の電気的かつ強固に機械的な接続を通じて基部導体に、および基部導体からさらにサスペンション(電気絶縁部、アセンブリデバイスなど)に導入され得る、または逆もまた同様である。
基部導体とプラグイン接続デバイスとの間の電気的かつ強固に機械的な接続は、単一体で、一体化して、単純に、または物質的に/接着によりワンピースで、ワンピースおよび/またはワンパートで(in one part)形成することができる。
【0010】
ワンパートで形成されるまたは接続されるとは、プラグイン接続デバイスおよび基部導体が相互接続を生成し、相互接続は、相互に移動することはできないが、手によってまたはツールによって(例えば、デッドロック、クリッピング、ねじ止めなどによって)容易に解放することができ、例えば、摩擦係合および/またはポジティブ係合が2つの構造部品間に確立され得ることを意味するものである。さらに、ワンピースは、プラグイン接続デバイスおよび基部導体がさらに相互接続を生成し、相互接続は、もはや手によってまたはツールによって容易に解放することができず、例えば、クリンピングの場合であり得る(相互接続を解放するとき一方または両方の構造部品を損傷する)ことを意味するものである。摩擦係合、該当する場合ポジティブ係合が、(好ましくは)この場合には必須である。
【0011】
電流搬送機構は、プラグイン接続デバイスが基部導体に、密着して、該当する場合摩擦係合および/またはポジティブ係合で接続される場合、物質的に/接着によりワンピースで形成される、すなわち、それらは、多くの場合、損傷なしに分離することができない。これは、接着(この場合、損傷なしの分離が可能である場合がある)、はんだ付け(この場合、損傷なしの分離がやはり可能である場合がある)、(スポット)溶接などの場合である。電流搬送機構は、プラグイン接続デバイスと基部導体との間の接続が、両方の構造部品への損傷を引き起こすことなしにまたは両方の構造部品を破壊することなしにもはや分離されなくてもよい場合、単純に形成される。電流搬送機構は、プラグイン接続デバイスおよび基部導体が実質的に同質に形成されるか、または単一の元の部片で/から製作される場合、一体化して形成される。
【0012】
後者は、単一体構成(monolithic configuration)にも当てはまり、この場合のプラグイン接続デバイスおよび基部導体は、凝集力(cohesion forces)を介して互いに接続され、プラグイン接続デバイスは、少なくとも多結晶的に基部導体で形成される。この場合、プラグイン接続デバイスと基部導体との間を区別することは、形状によってのみ可能である。
これらの主張(物質的に/接着によりワンピースで、単純に、一体化して、または単一体で)は、以下でさらに記述し基部導体およびその上に形成された端子導体を有する電気機械導体の所定のコンタクト領域もしくは端子導体、所定のコンタクト領域、またはプラグイン接続デバイスにも当てはまる。
【0013】
基部導体は、実質的に堅固に形成され、および/または基部導体を円周方向に囲む電気絶縁部を有することができる。
プラグイン接続デバイスは機械的コンタクト部を有することができ、それによって、プラグイン接続デバイスは基部導体に固定される。代わりに、プラグイン接続デバイスは複合コンタクト領域を有することができ、それによって、プラグイン接続デバイスは、基部導体で形成される。さらに、これらのプラグイン接続デバイスは各々プラグインコンタクト部を有することができ、プラグインコンタクト部は、相手側プラグイン接続デバイスによって電気的におよび機械的に接触され得る。
さらに、車両電流搬送機構は、以下で説明する電流搬送機構のように形成および/または製造することができる。
【0014】
本発明の電流搬送機構は細長い電気機械基部導体を有し、電気絶縁部が細長い電気機械基部導体を円周方向に囲む。電気絶縁部は少なくとも1つの貫通凹部を有し、基部導体は貫通凹部の領域においてプラグイン接続デバイスによって電気的に接触される。プラグイン接続デバイスは、機械的コンタクト部と、プラグインコンタクト部とを含むことができる。機械的コンタクト部は貫通凹部の領域において基部導体に電気的に接触し、プラグインコンタクト部は基部導体から突出する。
【0015】
電流搬送機構は、プラグイン接続デバイスの領域にジャケットを有することができる。ジャケットは、好ましくは、プラグイン接続デバイスのプラグインコンタクト部を、貫通凹部の領域において基部導体から液密に、特に、水密にまたは水蒸気密に封止するように形成される。ジャケットは、好ましくは、オーバーモールドとして形成される。さらに、ジャケットは、相手側プラグイン接続デバイスのコネクタハウジングとして一部分に形成することができる。この場合、これが存在する場合、相手側プラグイン接続デバイスのハウジングは、ジャケット中におよび/またはジャケット上にプラグ接続され得る。
【0016】
本発明によれば、基部導体は、電気的かつ強固に機械的な基部導体として形成することができる。
【0017】
さらに、プラグイン接続デバイスは、打ち抜き部品または打ち抜き曲げ部品として形成することができる。さらに、プラグイン接続デバイスは、タブコンタクトデバイスまたはピンコンタクトデバイスとして形成することができる。プラグイン接続デバイスは、基部導体に、ワンパートで、物質的に/接着によりワンピースで、またはワンピースで接続され得、ワンパートおよびワンピースで関して上述したすべてのものがこの場合にも当てはまる。さらに、基部導体は、プラグイン接続デバイスによって、貫通凹部の領域において電気的かつ強固に機械的な方法で接触され得る。さらに、基部導体は、貫通凹部の領域を脱酸する(酸素を取り除く)ことができる。
【0018】
さらに、電流搬送機構は、上で説明した車両電流搬送機構のように形成することができ、および/または以下で説明する電流搬送機構のように製造することができる。
本発明の電流搬送機構は、所望に応じて拡大縮小し、自動的に製造することができる。インタフェース(ジャケットをもつプラグイン接続デバイス)が、水密の実施形態では実現することができる。1つの単一基部導体上の複数のまたは多様な電流搬送機構が、容易に実現される。
【0019】
電流搬送機構、特に、自動車産業のための電流バー、バックボーン、バスバーを製造するための本発明の方法を、以下でより詳細に説明する。第1のステップにおいて、細長い電気機械基部導体の電気絶縁部が、今後基部導体に設けられるべきプラグイン接続デバイスの領域において、例えば、開口を切り開き電気絶縁部を取り出すことによって完全に取り除かれる。第1のステップに続く第2のステップにおいて、プラグイン接続デバイスが基部導体に取り付けられる。この場合、時間的に、第1のステップまたは第2のステップの前に、プラグイン接続デバイスは、例えばリール上のキャリアストリップから分離され得る。そのような方法で、複数のプラグイン接続デバイスを、当然、基部導体に固定的に接続することができる。
【0020】
第1のステップにおいて、電気絶縁部は基部導体に至るまで取り除かれ、その結果、貫通凹部が電気絶縁部に設けられる。時間的に第2のステップの前に、基部導体は、今後基部導体に設けられるべきプラグイン接続デバイスの領域(貫通凹部)の酸素を取り除くことができる。第2のステップは、例えば、接着、はんだ付け、溶接、クリンチングなどによって行うことができる。この場合、プラグイン接続デバイスは、それに形成されている機械的コンタクト部を用いて基部導体に固定される。プラグイン接続デバイスのプラグインコンタクト部は基部導体から突出する。当然、今後基部導体に設けられるべきプラグイン接続デバイスの領域は、最初に、時間的に第1のステップの前に識別されなければならない。
【0021】
第2のステップに続く第3のステップにおいて、ジャケットをプラグイン接続デバイスの上に設けることができ、ジャケットは、好ましくは、モールド成型される。この場合、ジャケットは、基部導体を完全に取り巻くことができ、電気絶縁部に部分的に重なるかまたは電気絶縁部と機械的に接触する。好ましくは、ジャケットは、プラグインコンタクト部を基部導体から液密に、特に水密または水蒸気密に封止する。ジャケットは、相手側プラグイン接続デバイスのコネクタハウジングとして一部分に形成することができる。
本発明によれば、本発明により得られる電流搬送機構は、本発明の電流搬送機構または本発明の車両電流搬送機構として形成することができる。
【0022】
本発明の電流搬送機構は、細長い電気機械導体を有し、電気絶縁部が細長い電気機械基部導体を円周方向に囲む。電流搬送機構は、電気絶縁部から露出している少なくとも1つのプラグイン接続デバイスと、電気機械導体とを有する。プラグイン接続デバイスは、電流搬送機構の電気絶縁部および電気機械導体から露出される、特に、切り離される、および/または打ち抜かれる。この場合、電気絶縁部は、結果として生じるプラグイン接続デバイスのまわりの領域(任意選択で、所定のコンタクト領域の一部、以下を参照)で電流搬送機構から取り除かれ、電気機械導体の材料も、結果として生じるプラグイン接続デバイスの形状および/またはサイズに応じて、すなわち、結果として生じるプラグイン接続デバイスのまわりの2つの側または3つの側に応じて取り除かれる。
【0023】
この場合、少なくとも1つのスロットが、プラグイン接続デバイス(長手方向端部でのプラグイン接続デバイス)に横方向に生じるが、通常、2つのスロットが、残りの電気機械導体の反対側に(長手方向中央部でのプラグイン接続デバイスに)生じる。プラグイン接続デバイスは、好ましくは、電気機械導体に埋め込まれる。この場合、プラグイン接続デバイスは、電気機械導体の面にさらに設けられ、それは、一方の側で電気機械導体に接続され(好ましくは一体化してまたは単一体で、以下を参照)、それと反対の側において、相手側プラグイン接続デバイスにとってアクセス可能である。
【0024】
電流搬送機構は外縁に少なくとも1つの所定のコンタクト領域を有することができ、外縁からプラグイン接続デバイスは露出され得る。さらに、電気機械導体、特に電気機械導体の電気機械端子導体は、好ましくは、所定のコンタクト領域の領域に被覆することができる。この場合、所定のコンタクト領域は、電流搬送機構の電気絶縁部上に/内に、例えば囲い枠などによって、外に向かってマークを付けることができる。既定の被覆は、例えば、銀、スズなどを有することができ、電気機械導体または電気機械端子導体は、好ましくは、所定のコンタクト領域にのみ被覆される。
【0025】
電流搬送機構の電気機械導体は、金属複合材製造物、特にアルミニウム/銅複合材製造物から形成することができる。
銅の利点は、比較的良好な電気機械特性(プラグイン接続、耐食性など)と比較的高い導電性を兼ね備えていることであり、高い価格および比較的高い密度(銅で製作されたエンティティの重い重量)は不利である。アルミニウムの利点は、比較的良好な導電性、比較的低い密度(アルミニウムで製作されたエンティティの低い重量)、および比較的安い価格であり、湿気への脆弱性が不利である。
【0026】
1つの実施形態では、本発明は、比較的大量の電流が搬送されなければならず、その結果、比較的大量の材料が必要であり(コストを要し)、腐食が従属的な役割を果たす(露出したアルミニウムがないかまたはほとんどない)場合に、アルミニウムの使用を含む。さらに、この実施形態では、本発明は、比較的少量の材料が必要であり(コストを要し)、良好な電気的な(コンタクト)特性(電流搬送、機械的耐性、該当する場合、部分的に露出したプラグイン接続の場合の耐食性)が存在する場合に、銅の使用を含む。
これは、本発明が、マイナスの性質を必要以上に受け入れる必要なしに、これらの2つの金属のそれぞれのプラスの性質を組み合わせることを意味する。
さらに、電流搬送機構の電気機械導体は、1つの単一金属製造物、特にアルミニウム製造物から形成することができる。
【0027】
電気機械導体は、細長い電気機械基部導体と、それと平行に配列された細長い電気機械端子導体とを含むことができる。基部導体は、第1の金属製造物、特にアルミニウムベース製造物を有する。端子導体は、第2の金属製造物、特に銅ベース製造物を有し、または基部導体および端子導体は、同じ金属製造物を有し、互いに一体化してまたは単一体で形成される。
【0028】
さらに、一体化とは、ここで、基部導体および端子導体が同質に形成されるか、または単一の元の部片で/から製作されることを意味する。これは、単一体構成にも当てはまり、基部導体および端子導体は互いに凝集力を介して接続され、電気機械導体は基部導体および端子導体から多結晶的に形成される。後者の場合には、基部導体と端子導体との間の区別は、電気機械導体において/電気機械導内で観察することができない観念的なラインのみである。
【0029】
端子導体は、基部導体と実質的に同じ厚さを有することができる。さらに、基部導体は端子導体よりも厚くまたは薄く形成することが可能である。電流搬送機構は、一方または両方の長手方向側に少なくとも1つの所定のコンタクト領域を有することができる。さらに、電流搬送機構は、一方または両方の長手方向側に端子導体を有することができ、端子導体は、基部導体の長手方向部分に沿って延びる。端子導体は、好ましくは、基部導体の長手方向延長部全体に沿って延びる。
【0030】
被覆を除外して、プラグイン接続デバイスまたは端子導体の厚さは、基部導体の厚さよりも小さくする、基部導体の厚さと同じにする、または基部導体の厚さよりも大きくすることができる。さらに、電流搬送機構は、複数の電気機械導体をもつ多層電流搬送機構として、特に、2つの電気機械導体をもつ二層電流搬送機構として形成することができる。基部導体は、電気的かつ強固に機械的な基部導体として形成することができる。さらに、端子導体は、電気的かつ強固に機械的な端子導体として形成することができる。その上、プラグイン接続デバイスは、タブコンタクトデバイスまたはピンコンタクトデバイスとして形成することができる。その上、プラグイン接続デバイスは、基部導体とともに単一体で、一体化して、単純に、物質的に/接着によりワンピースで形成することができる。
【0031】
さらに、電流搬送機構は、上述で説明した車両電流搬送機構のように形成することができ、および/または以下で説明する電流搬送機構のように製造することができる。
本発明の電流搬送機構は、所望に応じて拡大縮小し、自動的に製造することができる。液密の、特に水密または水蒸気密のインタフェース(プラグイン接続デバイス)が、相手側プラグイン接続デバイスの例えばシールをもつハウジングによって実現され得る。1つの単一基部導体上の複数のまたは多様な電流搬送機構が、容易に実現される。
【0032】
電流搬送機構、特に、自動車産業のための電流バー、バックボーン、バスバーを製造するための本発明の方法を、以下でより詳細に説明する。電流搬送機構は、好ましくは、上述のように、細長い電気機械導体を有し、電気絶縁部が細長い電気機械基部導体を円周方向に囲む。第1のステップにおいて、電流搬送機構の素材(blank)において、そこに形成されるべきプラグイン接続デバイスの位置が決定され、時間的に第1のステップに続く第2のステップにおいて、プラグイン接続デバイスが電流搬送機構の素材内に確立され、それによって、実際の電流搬送機構が得られる。この場合、プラグイン接続デバイスは、タブコンタクトデバイスまたはピンコンタクトデバイスとして形成することができる。
【0033】
第1のステップにおいて、素材に形成されるべきプラグイン接続デバイスの位置決めは、マーク付けされた(例えば、電気絶縁部上に/内に)所定のコンタクト領域によって容易になる。
第2のステップにおいて、プラグイン接続デバイスは、好ましくは、素材および電気機械導体の電気絶縁部から露出され、特に、切り離され、および/または打ち抜かれ、それは、連続的にまたは同時に行うことができる。これが連続的に行われる場合、電気絶縁部は、最初に、電気機械導体に至るまで取り除かれ、その結果、貫通凹部が電気絶縁部に設けられる。続いて、プラグイン接続デバイスが、電気機械導体に形成される。
【0034】
これらの2つのサブステップの時間的な組合せにより、第2のステップにおいて、電気機械導体の電気絶縁部は、プラグイン接続デバイスの領域において完全に取り除かれ、それはこの後電気機械導体をもたらし、さらに、電気機械導体の材料は、結果として生じるプラグイン接続デバイスの形状および/またはサイズに応じて、すなわち、プラグイン接続デバイスのまわりの2つの側または3つの側に応じて取り除かれる。
【0035】
好ましくは、電流搬送機構または電流搬送機構の素材は、外縁に少なくとも1つの所定のコンタクト領域を有し、外縁からプラグイン接続デバイスは露出される。プラグイン接続デバイスのプラグインコンタクト部は電気機械導体から突出するが、好ましくは、電流搬送機構の長手方向側の内部のその中に確立される(埋め込まれる)。
本発明によれば、本発明により得られる電流搬送機構は、本発明の電流搬送機構または本発明の車両電流搬送機構として形成することができる。
【0036】
発明のおよび/または発明的な方法で製造された車両電流搬送機構、または発明のおよび/または発明的な方法で製造された電流搬送機構は、発明のエンティティ、発明の機構、発明のモジュール、発明のサブアセンブリ、発明の機器、発明の装置、発明の機械、発明の運搬手段、発明の搬送手段、発明のシステム、発明のユニットなどを有する。車両、特に自動車車両では、車両電流搬送機構または電流搬送機構は、中央電流バー、中央電力バックボーン、または中央電力バスバーとして形成することができる。
【0037】
本発明が、縮尺通りでない添付の概略図を参照しながら例示的な実施形態を使用して以下でより詳細に説明される。同一の、一義的な、または同様の実施形態および/または機能を有する部分、要素、構造部品、アセンブリ、ダイヤグラム、および/または構成要素は、図の説明(以下を参照)、符号のリスト、特許請求の範囲において、および同じ符号をもつ図面の図(Fig.)において特徴付けられる。本明細書(本発明の説明(上述を参照)、図の説明(以下を参照))において説明されない、および図面に示されない、および/または本発明の例示的な実施形態に限定されない1つの可能な代替、定常状態および/または運動学的反転、組合せなど、またはその構成要素、ダイヤグラム、アセンブリ、構造部品、要素、または部分は、さらに、符号のリストから推測することができる。
【0038】
本発明において、特徴(部分、要素、構造部品、アセンブリ、構成要素、機能、変数など)は、ポジティブである、すなわち、存在する、またはネガティブである、すなわち、存在しないように構成することができる。ネガティブな特徴は、それが存在しないという事実が本発明によって重要であると見なされない場合、特徴として明示的に説明されない。本明細書(説明、符号のリスト、特許請求の範囲、図面)の特徴は、指定の方法で適用することができるだけでなく、むしろ様々な方法(分離、集約、置換、追加、固有の、省略など)でも適用することができる。特に、説明、符号のリスト、特許請求の範囲、および/または図面における符号とそれに帰する特徴、またはその逆を使用して、特許請求の範囲および/または説明における特徴を取り替える、追加する、または省略することが可能である。その上、請求項の特徴は、結果としてより詳細に解釈および/または規定することができる。
【0039】
本明細書の特徴は、((ほとんど知られていない)先行技術を考慮して)任意選択の特徴として解釈することもできる、すなわち、各特徴は、任意選択の、任意の、または好ましい特徴、すなわち、拘束性のない特徴として理解することができる。したがって、特徴を、該当する場合その周辺を含めて、例示的な実施形態から切り離すことが可能であり、次いで、この特徴は一般化された発明概念に移すことができる。例示的な実施形態に特徴(ネガティブな特徴)がないことは、その特徴が本発明に関して任意選択であることを示している。さらに、特徴の定型用語の場合には、その特徴の総称用語もこれとともに読み取ることができる(該当する場合、サブジーナス(subgenus)、部分などへの追加の階層的分類)。その結果として、例えば、同一の効果および/または等価を考慮に入れて、1つのまたはこの特徴を一般化することが可能である。図において、図は単に例示である。
【図面の簡単な説明】
【0040】
図1】電気絶縁された基部導体の、片側が破断された斜視図である。基部導体の電気絶縁部が、基部導体を設けることができるプラグイン接続デバイスの領域で取り除かれている。
図2】基部導体のための2つの電気プラグイン接続デバイスがキャリアストリップに一体化して設けられている。このキャリアストリップの、2つの側で破断された斜視図である。
図3図1と同様の基部導体の描写を示す図である。プラグイン接続デバイスは、絶縁部がない領域で基部導体に固定されている(本発明の電流搬送機構)。
図4図3と同様の電流搬送機構の描写を示す図である。電流搬送機構は、プラグイン接続デバイスの領域にジャケットを有する。
図5図4による電流搬送機構の、片側で破断された斜視図である。電流搬送機構は、そのジャケッット付きプラグイン接続デバイスの領域で切断されたように示されている。
図6】本発明の電流搬送機構の第1の例示的な実施形態の切断側面図である。電流搬送機構には基部導体と端子導体が設けられており、基部導体および端子導体は同じ厚さで形成されている。
図7】電流搬送機構の第2の例示的な実施形態の切断側面図であり、基部導体は端子導体よりも厚く形成されている。
図8】電流搬送機構の第3の例示的な実施形態の切断側面図である。電流搬送機構には基部導体および2つの端子導体が設けられており、基部導体は端子導体よりも厚く形成されている。
図9】電流搬送機構の第4の例示的な実施形態の、2つの側で破断された斜視図である。所定のコンタクト領域から露出しているプラグイン接続デバイスが示されている。
図10】アルミニウムベース基部導体および所定のコンタクト領域または銀めっき銅ベース端子導体をもつ、図6と同様の電流搬送機構の第5の例示的な実施形態の切断側面図である。
図11】アルミニウムベース基部導体および所定のコンタクト領域または銀めっきアルミニウムベース端子導体をもつ、図6と同様の電流搬送機構の第6の例示的な実施形態の切断側面図である。
図12】2つの側に設けられた所定のコンタクト領域または銀めっき端子導体をもつ、図10と同様の電流搬送機構の第7の例示的な実施形態の切断側面図である。
図13】2つの側に設けられた所定のコンタクト領域または銀めっき端子導体をもつ、図11と同様の電流搬送機構の第8の例示的な実施形態の切断側面図である。
図14】可変の厚さで形成された2つの側に設けられた所定のコンタクト領域または銀めっき端子導体をもつ電流搬送機構の第9の例示的な実施形態の切断側面図である。
図15】電流搬送機構の第10の例示的な実施形態の切断側面図である。電流搬送機構は二層電流搬送機構として形成されている。
図16】電流搬送機構の第11の例示的な実施形態の、2つの側で破断された斜視図である。所定のコンタクト領域(ボックス)から露出している3つのプラグイン接続デバイスが示されている。
【発明を実施するための形態】
【0041】
本発明の概要が、(エネルギー/電力)バックボーン1、(エネルギー/電力)バスバー1などの本発明の(車両)電流搬送機構1の第1の変形の一実施形態(図1図5)と第2の変形の3つの例示的な実施形態(図6図8図9図10図12図14図16、および図11図13)の例示的な実施形態とを使用して以下でより詳細に説明される。しかしながら、本発明は、そのような変形、実施形態、および/または以下で説明する例示的な実施形態に限定されるのではなくて、より基本的な性質なものであり、その結果、本発明は、例えば非自動車産業のための例えば機器0、機械0、運搬手段0、システム0、ユニット0などのための本発明によるすべての電流搬送機構に適用することができる。
【0042】
本発明を理解するために必要な部分のみが図面に示される。本発明が好ましい例示的な実施形態によって詳細に説明され、詳細に図示されるが、本発明は開示する例示的な実施形態によって限定されない。本発明の保護の範囲から逸脱することなく、他の変形を実施形態から導き出すことができる。
【0043】
本発明の第1の変形の実施形態の製造および構造を、図1図5を使用してより詳細に以下で説明する。この場合、細長いまたは棒状の電気的なまたは電気的に(強固に)機械的な基部導体10、例えば、好ましくはアルミニウムまたはアルミニウム合金で製作された実際の(電流)バー10が推定(surmise)されている。当然、別の材料を使用することができる。基部導体10は電気絶縁部30を有し、電気絶縁部30は、好ましくは、基部導体10を円周方向に完全に囲む。電気絶縁部30は、特に、好ましくはモールド成型されたプラスチックで製作される。この場合、描写とは異なり、基部導体10の2つの端面も電気絶縁部30を有することができる。後者の場合には、基部導体10は最初に完全にカプセル化されるかまたは電気的に絶縁される。
【0044】
電流搬送機構1では、最初に、基部導体10の電気絶縁部30のある領域が突き止められ、その領域において、最初は分離している電気的なまたは電気的かつ強固に機械的なプラグイン接続デバイス100(図2)が、基部導体10に固定的に設けられるかまたは組み立てられる(図1)ことが意図される。好ましくは一体化されたワンピースまたはワンパートプラグイン接続デバイス100が、好ましくは、(faston)タブコンタクトデバイス100またはピンコンタクトデバイスとして形成され、ブッシングコンタクトデバイスも当然使用することができる。この場合、プラグイン接続デバイス100は、好ましくは、アルミニウム、銅、アルミニウム合金、または銅合金から製造され、特に、打ち抜き加工されるか、または打ち抜き加工および曲げ加工される。
【0045】
プラグイン接続デバイス100は、プラグイン接続デバイス100を基部導体10に組み立てるためのコンタクト部110と、プラグインコンタクト部120とを有する。プラグインコンタクト部120によって、プラグイン接続デバイス100は、電気的なまたは電気的かつ強固に機械的な相手側プラグイン接続デバイス9(図12図13図16を参照)により電気的に接触され得る。プラグイン接続デバイス100は、例えば銀222、スズ222などで完全にまたは選択的に被覆することができる。選択的被覆の場合には、プラグインコンタクト部120のみが、さらに、該当する場合、1つの側または2つの側に選択的に被覆される。プラグイン接続デバイス100は、好ましくは、例えばリール上のキャリアストリップ90によって用意される。
【0046】
時間的に、プラグイン接続デバイス100のための領域を突き止めた後、電気絶縁部30は、例えば、開口を切り開き電気絶縁部30を取り出すことによって、この領域で基部導体10から実質的に完全に取り除かれる(第1のステップ、図1)。初期の結果は、電気絶縁部30の貫通凹部310または凹部310の下の基部導体10上の露出領域11または基部導体10の露出領域11である。時間的に、その後にまたは第2のステップの直前に、基部導体10の領域11は、好ましくは、酸素を取り除かれる。
【0047】
時間的に続く第2のステップにおいて、プラグイン接続デバイス100は、基部導体10に、ワンパートで、物質的に/接着によりワンピースで、またはワンピースで接続され(図3)、すなわち、基部導体10に取り付けられ、それは、例えば、接着、はんだ付け、溶接、クリンチングなどによって行うことができる。この目的のために、プラグイン接続デバイス100の機械的コンタクト部110は、領域11で基部導体10に固定される。次いで、例えば、プラグイン接続デバイス100のプラグインコンタクト部120は、例えば、基部導体10から横方向に、上方に、または下方に突出するまたは突き出る。
【0048】
その結果、本発明の電流搬送機構1が得られる。当然、これらのステップは、複数のプラグイン接続デバイス100を基部導体10に固定的に接続することが意図される場合、それ自体繰り返して実行され得る。時間的に、プラグイン接続デバイス100が基部導体10に固定された後、好ましくはモールド成型されたジャケット40が、該当する場合、関連するプラグイン接続デバイス100の上に設けられてもよい(第3のステップ)。この場合、ジャケット40は、相手側プラグイン接続デバイス9のコネクタハウジング42として部分的に形成されてもよい。
【0049】
本発明の第2の変形の3つの実施形態の製造および構造を、図6図16を使用してより詳細に以下で説明する。この場合、細長いまたは棒状の電気的なまたは電気的に(強固に)機械的な導体10/20、例えば、好ましくはアルミニウムおよび/または銅、またはアルミニウム合金および/または銅合金で製作された実際の(電流)バー10/20が推定されている。当然、別の材料または他の材料または組合せを使用することができる。電気機械導体10/20は電気絶縁部30を有し、電気絶縁部30は、好ましくは、電気機械導体10/20を円周方向に完全に囲み、電気絶縁部30は、特に、好ましくはモールド成型されたプラスチックで製作される(図9図16を参照)。この場合、導体10/20の2つの端面が、好ましくは、さらに、電気絶縁部30を有する、すなわち、導体10/20は、最初に完全にカプセル化されるかまたは電気絶縁される。
【0050】
電気機械導体10/20は、好ましくは、金属複合材製造物または単に1つの単一金属製造物から形成または作成される。この場合、電気機械導体10/20は、細長い電気機械基部導体10と、それと平行に配列された細長い電気機械端子導体20とを含むことができる。
第1の場合(好ましくは複合材製造物、図6図10図12図14図15)、基部導体10は、第1の金属製造物、特にアルミニウム製造物を有し、端子導体20は、第2の金属製造物、特に銅ベース製造物を有する。
【0051】
第2の場合(図11図13)、基部導体10および端子導体20は同じ金属製造物、特にアルミニウム製造物を有する。この場合、端子導体20および基部導体10は、好ましくは、一緒に形成され、それらの2つは互いに明らかに異なっておらず、または基部導体10は端子導体20中に連続的に移行しており、それは、例えば、図11図13に示されている。次いで、最初に、厚さ、形状などの差に関係なく寸法に基づいて区別をすることができる。- 両方の場合に、後で組み立てられるべきであり、例えば、銀222、スズ222などで被覆を行うことができる少なくとも1つの潜在的なプラグイン接続デバイス202のために、端子導体20は、(所定のコンタクト領域200として、またはさらに単にプラグイン接続デバイス(202)として、以下を参照)1つの側に(図6図7図10図11)または両方の側に(図8図12図16)多分部分的に被覆することができる。
【0052】
端子導体20は、基部導体10と同様に、基部導体10とともに単一体で、一体化して、単純に、物質的に/接着によりワンピースで、またはワンピースで形成される細長いまたは棒状の電気的なまたは電気的かつ(強固に)機械的な端子導体20として形成することができる。この場合、基部導体10において、端子導体20は、基部導体10と実質的に同じ長さである電流搬送機構1の素材(1)内に設けられるまたは確立され得る。当然、基部導体10の一部分にのみ端子導体20を設けることが可能である。その結果、端子導体20は、さらに、少なくとも1つの所定の電気的なコンタクト領域200または電気的かつ強固に機械的なコンタクト領域200として、またはさらに単に少なくとも1つの電気的なまたは電気的かつ強固に機械的なプラグイン接続デバイス202として形成することができる(以下で両方を参照)。
【0053】
電流搬送機構1の素材(1)において、電気機械導体10/20、または基部導体10および少なくとも端子導体20、したがって、少なくとも1つの所定のコンタクト領域200(該当する場合、少なくとも1つの端子導体20の)または少なくとも1つのプラグイン接続デバイス202(該当する場合、少なくとも1つの所定のコンタクト領域200のおよび/または端子導体20の)は、少なくとも2つの比較的大きい側(長手方向および横断方向に延びる)のみに電気絶縁部30を備える。好ましくは、素材(1)は電気絶縁部30を完全に備える。
【0054】
電流搬送機構1の製造では、素材(1)に創り出されるべきプラグイン接続デバイス202の位置が、最初に、電流搬送機構1の素材(1)において決定される(第1のステップ)。この場合、選択されるべき少なくとも1つのプラグイン接続デバイス202に対して、少なくとも1つの所定のコンタクト領域200および/または少なくとも1つの(依然として電気絶縁された)プラグイン接続デバイス202における少なくとも1つの端子導体20の少なくとも1つの位置を、選択することができる。この少なくとも1つの位置は、例えば、電気絶縁部30に/電気絶縁部30内にマークされた複数の位置から選択することができる(図9を参照)。
【0055】
時間的にその後、少なくとも1つの電気的プラグイン接続デバイス202または、電気的かつ強固に機械的なプラグイン接続デバイス202は、結果として生じる電流搬送機構1の素材(1)から露出される、特に、切り離される、または打ち抜かれる(第2のステップ)。この場合、多分、電気絶縁部30のみが、関連する領域において素材(1)から取り除かれる。さらに、プラグイン接続デバイス202が、その直ぐ後に続いてまたは実質的に同時に形成され得る。後者は、好ましくは、結果として生じるプラグイン接続デバイス202の右側および左側に長手方向に2つのスロット(1つのスロットだけが1つの長手方向端部では必要である)を設けることによって行われる(図9を参照)。電気的な相手側プラグイン接続デバイス9、または電気的かつ強固に機械的な相手側プラグイン接続デバイス9が、後で、実際の電流搬送機構1の結果として生じる(faston)タブコンタクトデバイス202またはピンコンタクトデバイス202にプラグ接続され得る。
【0056】
図6から図16に示した電流搬送機構1の例示的な実施形態の構成を以下で急いでより詳細に説明する。
図6の場合には、基部導体10および端子導体20または所定のコンタクト領域200は実質的に同じ厚さで形成され、基部導体10の長手方向側および端子導体20の長手方向側は複合コンタクト領域210で互いに接続される。プラグイン接続デバイス202は、プラグインコンタクト部220によって端子導体20または所定のコンタクト領域200から露出された。これは、図7および図8にも当てはまる。
【0057】
図7の場合には、端子導体20は、基部導体10よりも薄く、基部導体10の、大きい表面区域を有する外側に設けられ、端子導体20は複合コンタクト領域210の所で基部導体10に埋め込まれる(端子導体20は、好ましくは、横断方向において基部導体10に部分的に重なる)。複合コンタクト領域210は、端子導体20と基部導体10との間で、長手方向だけでなく横断方向にも確立される。
図8は、2つの端子導体20をもつ基部導体10を示す。2つの端子導体20は、基部導体10上に設けられ、図7と同様である。基部導体10は、端子導体20よりも厚く形成され、端子導体20は、基部導体10に固定され、基部導体10の断面に関して互いに対角線上反対側に配置される。
【0058】
図6図8において、関連するプラグイン接続デバイス202のそれぞれのプラグインコンタクト部220は、電流搬送機構1から外側に突出し、両方の長手方向に十分なスペースがあるならば5つの直動方向(translatory direction)からアクセス可能である。関連するプラグインコンタクト部220は1つの横断方向からのみアクセス可能なものではない。図6図8は、プラグイン接続デバイス202のそれぞれのプラグインコンタクト部220、またはプラグイン接続デバイス202の被覆222を示していない。各々第1の実施形態を示す図6図8の例示的な実施形態において、そのような実施形態が当然適用され得る。
【0059】
第2の実施形態への移行が、破線を使用して図7に示されている(これは、図6および図8にも適用することができる)。第2の実施形態では、関連するプラグイン接続デバイス202の裸のプラグインコンタクト部220が、電流搬送機構1に埋め込まれ、プラグインコンタクト部220は、3つの直動方向(正面、上、下)からのみアクセス可能である。これが、さらに、図9に示されており、図9は、さらに、被覆された端子導体20(被覆222)または被覆された所定のコンタクト領域200、および被覆されたプラグイン接続デバイス202または被覆されたプラグインコンタクト部220を示している。図16は、この種の3つのプラグイン接続デバイス202またはプラグインコンタクト部220を示しており、それらは各々相手側プラグイン接続デバイス9によって接触される。
【0060】
以下の図10図15は、確立されたプラグイン接続デバイス202またはプラグインコンタクト部220のある距離の電流搬送機構1の断面を示し、以前のとおり、関連する電流搬送機構1の完全に円周方向に電気絶縁された断面が、どの場合にも示されている。この場合、それぞれの電流搬送機構1は、少なくとも1つの露出したプラグイン接続デバイス202または1つの露出したプラグインコンタクト部220を有することができる。これが、図12および図13において、どの場合にも相手側プラグイン接続デバイス9によって強調表示されており、相手側プラグイン接続デバイス9は、図示されていないプラグイン接続デバイス202にまたは図示されていないプラグインコンタクト部220にプラグ接続される。
【0061】
図10は、電流搬送機構1のアルミニウムベース基部導体10を示しており、1つの単一銅ベース端子導体20が横方向に設けられる(複合材製造物)。この場合、端子導体20は、特に銀222を用いて両面で被覆される。
図11は、図10と同様の構成を示しているが、端子導体20および基部導体10が両方ともアルミニウムベースである。この場合、端子導体20が基部導体10と同時に製造される(押出し、圧延、鋳造など)ことが好ましい。基部導体10および端子導体20は、好ましくは、単一体で、一体化して、および/または単純に形成される。
【0062】
図12は、図10と同様の電流搬送機構1の描写を示しているが、好ましくは銀222で被覆された2つの両側の銅ベース端子導体20が、アルミニウムベース基部導体10の横断方向側に設けられる。
さらに、図13は、図11と同様の電流搬送機構1の描写を示しており、好ましくは銀222で被覆された2つの両側のアルミニウムベース端子導体20が、やはりアルミニウムベースの基部導体10の横断方向側に形成される。
【0063】
図10図13の例示的な実施形態では、関連する導体10、20は、同じ厚さで形成することができる。例として、図14は、これは、必ずしも単一基部導体10に2つの端子導体20をもつ場合である必要がなく、端子導体20の厚さが変化し、端子導体20が、好ましくは、銀222で被覆されていることを強調表示している。この場合、関連する端子導体20は、好ましくは、基部導体10よりも薄く(図14の左側)、または好ましくは基部導体10と同じ厚さを有する(図14の左側)。
さらに、すべての例示的な実施形態において、被覆222が基部導体10まで達し、該当する場合、基部導体10にわずかに重なることが有利であり得る(図10図12図14図15を参照)。
【0064】
図14は、互いに電気絶縁されている2つの電気機械導体10/20、10/20をもつ二層電流搬送機構1としての電流搬送機構1を示している。この場合、好ましくは、電気絶縁部30の1つの単一層のみが2つの基部導体10間に設けられる。さらに、端子導体20または所定のコンタクト領域200は、1つの長手方向側のみで、関連する基部導体10に設けられることが好ましい。異なる数の電気機械導体10/20、10/20、…が、当然、可能である(多層電流搬送機構1)。
本発明の第1の変形によるジャケット(40、42)は、当然、すべての例示的な実施形態に適用することができる。
図1
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