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特許7048506洗浄要素とスプレッダバーとを備える調理システム
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-03-28
(45)【発行日】2022-04-05
(54)【発明の名称】洗浄要素とスプレッダバーとを備える調理システム
(51)【国際特許分類】
   A47J 37/12 20060101AFI20220329BHJP
【FI】
A47J37/12 321
【請求項の数】 15
(21)【出願番号】P 2018548876
(86)(22)【出願日】2017-03-17
(65)【公表番号】
(43)【公表日】2019-05-16
(86)【国際出願番号】 US2017022866
(87)【国際公開番号】W WO2017161219
(87)【国際公開日】2017-09-21
【審査請求日】2020-03-12
(31)【優先権主張番号】62/309,650
(32)【優先日】2016-03-17
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
【前置審査】
(73)【特許権者】
【識別番号】594136516
【氏名又は名称】ヘニー・ペニー・コーポレーション
【氏名又は名称原語表記】Henny Penny Corporation
(74)【代理人】
【識別番号】100108453
【弁理士】
【氏名又は名称】村山 靖彦
(74)【代理人】
【識別番号】100110364
【弁理士】
【氏名又は名称】実広 信哉
(74)【代理人】
【識別番号】100133400
【弁理士】
【氏名又は名称】阿部 達彦
(72)【発明者】
【氏名】ランディー・コーディル
(72)【発明者】
【氏名】マーク・ゴーゲル
【審査官】石黒 雄一
(56)【参考文献】
【文献】米国特許出願公開第2013/0098847(US,A1)
【文献】米国特許第06182561(US,B1)
【文献】特開2001-327414(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A47J 37/00-37/12
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
底壁(70)に接続されていると共に前記底壁(70)から上方に延在している複数の側壁(62,62,66,68)を備えている調理チャンバ(12)であって、複数の前記側壁(62,62,66,68)及び前記底壁(70)が共に、調理媒体を受容するように構成されている内部空間(30)を囲んでいる、前記調理チャンバ(12)と、
前記調理チャンバ(12)の前記底壁(70)に結合されている洗浄要素(44)であって、
充填ポート(423)に流通可能に結合されていると共に前記調理媒体を受容するように構成されている、通路(422)を備えている下側部分(414)と、
前記調理チャンバの前記底壁(70)の上方に延在しており、且つ、前記通路(422)に流通可能に結合された複数の噴霧噴射ノズル(424a~424g)を備えている、上側部分(416)であって、複数の前記噴霧噴射ノズル(424a~424g)が、前記調理媒体から成る複数の加圧流を前記調理チャンバ(12)の所定領域に噴霧するように複数の前記噴霧噴射ノズル(424a~424g)を配向するために、前記洗浄要素(44)の前記上側部分(416)の周上(426)に互いに対して所定の角度で離隔配置されており、前記所定領域が、前記調理チャンバ(12)の少なくとも1つの角部(444a~444d)を含んでいる、前記上側部分(416)と、
前記上側部分(416)に結合されていると共に前記調理媒体を複数の前記噴霧噴射ノズル(424a~424g)の内部に導く、カバー(418)と、
を具備する前記洗浄要素と、
を備えており、
前記カバーが、前記上側部分に、該上側部分と係合すべく該カバー内の開口(430)を通して挿入される少なくとも1つの固定具によって、取り外し可能に結合されており
前記所定領域が、前記調理チャンバの前記角部それぞれを含んでおり、前記底壁に沿って複数の前記側壁のうち少なくとも1つの端壁に向かっており、前記角部が、前記底壁と前記底壁に隣接する複数の前記側壁との接合部に沿って形成されており、
前記洗浄要素の前記上側部分が、円状の断面を有しており、前記所定領域が前記洗浄要素の周囲の180度を超え、かつ、前記複数の噴霧噴射ノズルが、前記上側部分の中心に関して非回転対称に配置されている
フライヤ。
【請求項2】
底壁(70)に接続されていると共に前記底壁(70)から上方に延在している複数の側壁(62,62,66,68)を備えている調理チャンバ(12)であって、複数の前記側壁(62,62,66,68)及び前記底壁(70)が共に、調理媒体を受容するように構成されている内部空間(30)を囲んでいる、前記調理チャンバ(12)と、
前記調理チャンバ(12)の前記底壁(70)に結合されている洗浄要素(44)であって、
充填ポート(423)に流通可能に結合されていると共に前記調理媒体を受容するように構成されている、通路(422)を備えている下側部分(414)と、
前記調理チャンバの前記底壁(70)の上方に延在しており、且つ、前記通路(422)に流通可能に結合された複数の噴霧噴射ノズル(424a~424g)を備えている、上側部分(416)であって、複数の前記噴霧噴射ノズル(424a~424g)が、前記調理媒体から成る複数の加圧流を前記調理チャンバ(12)の所定領域に噴霧するように複数の前記噴霧噴射ノズル(424a~424g)を配向するために、前記洗浄要素(44)の前記上側部分(416)の周上(426)に互いに対して所定の角度で離隔配置されており、前記所定領域が、前記調理チャンバ(12)の少なくとも1つの角部(444a~444d)を含んでいる、前記上側部分(416)と、
前記上側部分(416)に結合されていると共に前記調理媒体を複数の前記噴霧噴射ノズル(424a~424g)の内部に導く、カバー(418)と、
を具備する前記洗浄要素と、
を備えており、
前記カバーが、前記上側部分に、該上側部分と係合すべく該カバー内の開口(430)を通して挿入される少なくとも1つの固定具によって、取り外し可能に結合されており、
前記所定領域が、前記調理チャンバの前記角部それぞれを含んでおり、前記底壁に沿って複数の前記側壁のうち少なくとも1つの端壁に向かっており、前記角部が、前記底壁と前記底壁に隣接する複数の前記側壁との接合部に沿って形成されており、
複数の前記噴霧噴射ノズルそれぞれが、前記通路に流通可能に結合されている噴霧チャネル入口と、前記噴霧チャネル入口に流通可能に結合され、且つ、前記調理媒体の対応する加圧流を前記洗浄要素から排出させるように構成されている噴霧チャネル出口と、を備えており、
複数の前記噴霧噴射ノズルのうちの少なくとも1つの噴霧噴射ノズルの前記噴霧チャネル入口のサイズおよび/または前記噴霧チャネル出口のサイズが、該少なくとも1つの噴霧噴射ノズルと隣り合う噴霧噴射ノズルの噴霧チャネル入口のサイズおよび/または前記噴霧チャネル出口のサイズと異なる
フライヤ。
【請求項3】
複数の前記側壁が、第1の側壁及び第2の側壁と第1の短壁及び第2の端壁とを含んでおり、
前記洗浄要素が、前記調理チャンバの前記第1の側壁と前記第2の側壁とから等距離で配置されている、請求項1又は2に記載のフライヤ。
【請求項4】
複数の前記噴霧噴射ノズルそれぞれが、
前記通路に流通可能に結合されている噴霧チャネル入口と、
前記噴霧チャネル入口に流通可能に結合されており、且つ、前記調理媒体の対応する加圧流を前記洗浄要素から排出させるように構成されている、噴霧チャネル出口と、
を備えており、
複数の前記噴霧噴射ノズルのうち少なくとも1つの噴霧噴射ノズルについて、前記噴霧チャネル出口のサイズが、前記噴霧チャネル入口のサイズより大きく、これにより広範囲に亘る噴霧パターンが形成されている、請求項1~3のいずれか一項に記載のフライヤ。
【請求項5】
複数の前記側壁が、第1の端壁及び第2の端壁を含んでおり、
第1の端壁に向かって方向づけられた噴霧噴射ノズルが、複数の前記噴霧噴射ノズルのうち最も小さい噴霧チャネル出口を有している、請求項1~4のいずれか一項に記載のフライヤ。
【請求項6】
複数の前記側壁が、第1の端壁及び第2の端壁を含んでおり、
前記第1の端壁に向かって方向づけられた噴霧噴射ノズルの数量が、前記第2の端壁に向かって方向づけられた噴霧噴射ノズルの数量と異なる、請求項1~5のいずれか一項に記載のフライヤ。
【請求項7】
複数の前記噴霧噴射ノズルのうち少なくとも2つの噴霧噴射ノズルが、前記第1の端壁に向かって方向づけられており、複数の前記噴霧噴射ノズルのうち少なくとも5つの噴霧噴射ノズルが、前記第2の端壁に向かって方向づけられており、
前記第1の端壁が、前記第2の端壁より前記洗浄要素に近接して配設されている、請求項6に記載のフライヤ。
【請求項8】
複数の前記噴霧噴射ノズルが、第1の噴霧チャネル出口を具備する第1の噴霧噴射ノズルと、第2の噴霧チャネル出口を具備する第2の噴霧噴射ノズルと、を少なくとも含んでおり、
前記第1の噴霧チャネル出口と前記第2の噴霧チャネル出口との両方が、前記第1の端壁又は前記第2の端壁に向かって方向づけられており、
前記第1の噴霧チャネル出口のサイズが、前記第2の噴霧チャネル出口のサイズより大きい、請求項5~7のいずれか一項に記載のフライヤ。
【請求項9】
複数の前記噴霧噴射ノズルが、第1の噴霧チャネル出口を具備する第1の噴霧噴射ノズルと、第2の噴霧チャネル出口を具備する第2の噴霧噴射ノズルと、第3の噴霧チャネル出口を具備する第3の噴霧噴射ノズルと、を少なくとも含んでおり、
前記第1の噴霧チャネル出口及び第2の噴霧チャネル出口が、前記調理チャンバの角部に向かって方向づけられており、前記角部が、前記底壁と前記底壁に隣接する複数の前記側壁との接合部に沿って形成されており、
前記第3の噴霧チャネル出口のサイズが、前記第1の噴霧チャネル出口又は第2の噴霧チャネル出口のサイズより大きく、前記第3の噴霧チャネル出口が、前記底壁に沿って複数の前記側壁のうち少なくとも第1の端壁又は第2の端壁に向かって方向づけられている、請求項1~8のいずれか一項に記載のフライヤ。
【請求項10】
前記洗浄要素の前記上側部分が、円状の断面を有しており、
複数の前記噴霧噴射ノズルのうち一の噴霧噴射ノズルが、前記円状の断面の周によって形成された120度より大きい角度の円弧を具備する噴霧チャネル出口を有している、請求項1~9のいずれか一項に記載のフライヤ。
【請求項11】
前記フライヤが、
前記調理チャンバの前記内部空間に配設されており、且つ、蛇行して配置された電熱コイルを含んでいる、電熱要素であって、前記電熱コイルが、上面と下面とを含んでいる、前記電熱要素と、
前記電熱コイルの前記上面に結合されており、且つ、前記電熱コイルを蛇行して配置された状態に維持する、スプレッダバーと、
を備えており、
前記スプレッダバーが位置決めされることによって、前記電熱コイルが前記底壁から所定距離で離隔され、これによりさらなる間隙が、前記調理媒体から成る複数の前記加圧流が前記調理チャンバの前記底壁と前記電熱コイルの前記下面との間に向かうように、複数の前記噴霧噴射ノズルに形成される、ことを可能にする請求項1~10のいずれか一項に記載のフライヤ。
【請求項12】
前記フライヤが、
ドレンポートと、
前記調理チャンバからの前記調理媒体を受容するように構成されているドレンパンと、
前記ドレンパンに取り外し不能に結合されている濾過スクリーンと、
前記ドレンパンを前記フライヤの前記充填ポートに流通可能に結合している濾過ポンプと、
を備えている、請求項1~11のいずれか一項に記載のフライヤ。
【請求項13】
調理チャンバ(12)の底壁(70)に結合されている洗浄要素(44)によってフライヤ(10)を清浄する方法であって、
洗浄要素(44)によって調理媒体から成る複数の加圧流を前記調理チャンバ(12)の少なくとも1つの角部(444a~444d)を含む所定領域に噴霧する噴霧ステップであって、前記洗浄要素(44)が、複数の噴霧噴射ノズル(424a~424g)を配向するために、前記洗浄要素(44)の上側部分(416)の周上(426)に互いに対して所定の角度で離隔配置されている複数の前記噴霧噴射ノズル(424a~424g)を備えており、前記少なくとも1つの角部が、前記底壁(70)と前記底壁(70)に隣接する複数の側壁(62,64,66,68)との接合部に沿って形成されており、前記洗浄要素の前記上側部分が円状の断面を有しており、前記所定領域が前記洗浄要素の周囲の180度を超え、かつ、前記複数の噴霧噴射ノズルが前記上側部分の中心に関して非回転対称に配置されており、前記上側部分(416)に設けられるカバーで(418)あって、前記上側部分と係合するよう該カバー内の開口(430)を通して挿入される少なくとも1つの固定具によって前記上側部分(416)に取り外し可能に結合されているカバー(418)が、前記調理媒体を複数の前記噴霧噴射ノズル(424a~424g)の内部に向かって方向づけるために利用される、前記噴霧ステップを備えている、方法。
【請求項14】
調理チャンバ(12)の底壁(70)に結合されている洗浄要素(44)によってフライヤ(10)を清浄する方法であって、
洗浄要素(44)によって調理媒体から成る複数の加圧流を前記調理チャンバ(12)の少なくとも1つの角部(444a~444d)を含む所定領域に噴霧する噴霧ステップであって、前記洗浄要素(44)が、複数の噴霧噴射ノズル(424a~424g)を配向するために、前記洗浄要素(44)の上側部分(416)の周上(426)に互いに対して所定の角度で離隔配置されている複数の前記噴霧噴射ノズル(424a~424g)を備えており、前記少なくとも1つの角部が、前記底壁(70)と前記底壁(70)に隣接する複数の側壁(62,64,66,68)との接合部に沿って形成されており、複数の前記噴霧噴射ノズルそれぞれが、通路に流通可能に結合されている噴霧チャネル入口と、前記噴霧チャネル入口に流通可能に結合され、且つ、前記調理媒体の対応する加圧流を前記洗浄要素から排出させるように構成されている噴霧チャネル出口と、を備えており、複数の前記噴霧噴射ノズルのうちの少なくとも1つの噴霧噴射ノズルの前記噴霧チャネル入口のサイズおよび/または前記噴霧チャネル出口のサイズが、該少なくとも1つの噴霧噴射ノズルと隣り合う噴霧噴射ノズルの噴霧チャネル入口のサイズおよび/または前記噴霧チャネル出口のサイズと異なっており、前記上側部分(416)に設けられるカバーで(418)あって、前記上側部分と係合するよう該カバー内の開口(430)を通して挿入される少なくとも1つの固定具によって前記上側部分(416)に取り外し可能に結合されているカバー(418)が、前記調理媒体を複数の前記噴霧噴射ノズル(424a~424g)の内部に向かって方向づけるために利用される、前記噴霧ステップを備えている、方法。
【請求項15】
前記方法が、スプレッダバーを電熱要素の電熱コイルの上面に結合するステップであって、これにより前記洗浄要素の効果を最大化するように、前記電熱コイルの下面が、前記底壁から所定距離で離隔した状態で維持され、前記スプレッダバーが、前記電熱コイルを蛇行した状態に維持する、前記ステップを備えている、請求項13又は14に記載の方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
関連出願の相互参照
本出願は、参照により本明細書に組み込まれている、2016年3月17日に出願した米国仮特許出願第62/309,650号の優先権を主張するものである。
【0002】
本開示は、一般的に、オープンフライヤ又は圧力フライヤなどのフライヤに関する。より具体的には、本開示は、調理チャンバ(cooking chamber)内で洗浄要素と加熱要素に結合されたスプレッダバー(spreader bar)とを使用する装置及び方法に関する。
【背景技術】
【0003】
油で揚げる方法は、鶏肉、魚、ジャガイモ製品などの、広範囲にわたる食品のための調理方法として一般に使用されている。市販のフライヤは、油又は固形脂肪などの、調理媒体(cooking medium)を充填された1つ又は複数の調理チャンバ(揚げ物鍋とも称される)を含む。熱は、典型的には、調理媒体中に浸された電熱要素又は調理チャンバの壁を通して調理媒体に熱的に結合されているガスバーナを使用して調理媒体に伝えられる。調理媒体がプリセットされた調理温度に達したときに、食品が調理媒体からの熱によって調理される所定の長さの時間にわたって調理媒体中に置かれる。食品の挿入及び取り出しを円滑にするために、食品は、典型的には、容器(たとえば、ワイヤバスケット)の中に入れられ、容器は、所定の長さの時間の間、調理媒体中に下げられる。
【0004】
調理媒体は、通常、複数の調理サイクルにわたって再利用され、これは異なる食品に対する調理サイクルを含み得る。しかしながら、調理媒体は、時間の経過とともに劣化する。この劣化は、調理されている食品によって放出される粒子による汚染が原因で生じ、及び/又は熱、酸化、及び食品との反応による化学分解から生じ得る。それに加えて、食品粒子が調理媒体中に蓄積するにつれ、食品粒子のフレーバ特性が調理媒体中に浸透する可能性がある。この浸透は、調理された食品の品質に悪影響を及ぼし得る。いくつかの場合において、調理媒体のそのような変化は、著しい変化が生じるまで明らかにならない。これらの化学反応及びフレーバ浸透は、調理媒体の有用寿命を縮める可能性があり、結果として調理媒体のより頻繁な交換が生じ得る。これらの望ましくない粒子は、フライヤ中に残り、調理チャンバの底部及び/又は側部に蓄積し得る。本明細書で使用されているように、粒子は、たとえば、くず、沈泥、塊、かりかりの皮、調理流体変質化合物など、又はこれらの組合せを含み得る。それに加えて、粒子は、微粉からかりかりの皮又はくずのより大きい断片に至る様々な懸濁された食品粒子、及び食品の小さい断片を含み得る。
【0005】
少なくともこれらの理由から、調理媒体は、調理品質を維持し、調理媒体の稼動寿命を延ばすために定期的に濾過され得る。頻繁な濾過は調理媒体の有用寿命を延ばし、それによって、調理媒体が交換されなければならない頻度を減らしてフライヤを稼動させるコストを低減し得る。濾過からのコスト節減は、普及しているが、他のタイプの調理媒体と比べて高価である、トランス脂肪の量を減らした調理媒体を使用したときに特に明らかになり得る。
【0006】
したがって、調理媒体を濾過してその有用寿命を延ばすことは、濾過の頻度を増やし、そのような調理媒体を選択された食品のみに使用し、及び/又はそのような調理媒体が使用される調理チャンバの容積(及びサイズ)を縮小することで、経済的に有益なものとなり得る。それでも、この調理媒体が調理チャンバに戻されると、濾過プロセスは調理チャンバ内に残っている調理媒体の量を減らし得る。調理媒体の量が所定のレベルより下がった場合、調理チャンバ内で調理される食品は、完全に調理及び/又はむらなく調理されなくなる可能性があり、フライヤで調理された食品の品質が低下することがあり得る。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
したがって、調理チャンバ内の調理媒体によって調理された食品の品質に悪影響を及ぼす調理チャンバ内の粒子の蓄積をなくすことによってフライヤの調理チャンバを素早く効率よく清浄する必要がある。粒子の蓄積をなくすことは、領域(たとえば、調理チャンバの角部)に到達しにくいという点で有益であり得る。素早く、効率のよい清浄は、また、フライヤの調理チャンバが一定の時間期間にわたって食品の処理能力を高めることを可能にし得る。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明の一実施形態において、フライヤが実現される。フライヤは、調理チャンバと洗浄要素とを備える。調理チャンバは、底壁に接続され、底壁から上方に延在する複数の側壁を備える。これらの複数の側壁及びその底壁が集まって、調理媒体を受け入れるように構成されている内部を囲む。洗浄要素は、調理チャンバの底壁に結合される。洗浄要素は、下側部分と、上側部分と、上側部分に結合されたカバーとを備える。下側部分は、充填ポートに流通可能に結合され、調理媒体を受け入れるように構成されている通路を備える。上側部分は、調理チャンバの底壁の上に延在し、通路に流通可能に結合されている複数の噴霧噴射ノズルを備える。複数の噴霧噴射ノズルは、調理媒体の複数の加圧流を調理チャンバの所定領域に噴霧するように複数の噴霧噴射ノズルを配向するために洗浄要素の上側部分の周上に互いに対して所定の角度で隔てられる。所定領域は、調理チャンバの少なくとも1つの角部を含む。カバーは、上側部分に結合され、調理媒体を複数の噴霧噴射ノズル内に導く。
【0009】
本発明の別の実施形態において、フライヤは、調理チャンバと、加熱要素と、スプレッダバーと、スプレッダバーを加熱要素に結合する少なくとも1つの取付機構とを備える。調理チャンバは、底壁に接続され、底壁から上方に延在する複数の側壁を備える。これらの複数の側壁及びその底壁が集まって、調理媒体を受け入れるように構成されている内部を囲む。加熱要素は、調理チャンバの内部内に配設される。加熱要素は、蛇行パターンで配置構成されている電熱コイルを備える。電熱コイルは、上面と下面とを備える。スプレッダバーは、電熱コイルの上面に、底壁から所定距離だけ離れた位置に結合される。スプレッダバーは、電熱コイルを蛇行パターンに維持する。
【0010】
本発明の別の実施形態において、調理チャンバの底壁に結合されている洗浄要素を使用してフライヤを清浄する方法が提供される。この方法は、洗浄要素を使用して調理媒体の複数の加圧流を調理チャンバの少なくとも1つの角部を含む所定領域内に噴霧するステップを含む。洗浄要素は、複数の噴霧噴射ノズルを配向するために洗浄要素の上側部分の周上で互いに対して所定の角度で隔てられている複数の噴霧噴射ノズルを備える。少なくとも1つの角部は、底壁と底壁に隣接する複数の側壁との接合部に沿って形成される。
【0011】
上記の要約は、本明細書において説明されている発明のいくつかの態様の基本的内容を理解できるようにするために本発明のいくつかの実施形態の簡略化された概要を提示するものとしてよい。要約は、本発明の広範な概要を述べることを意図せず、また何らかの鍵もしくは重要な要素を識別することも本発明の範囲を線引きすることも意図していない。要約の唯一の目的は、以下に提示されている詳細な説明への導入として簡略化された形式でいくつかの概念を提示することのみである。
【0012】
本明細書に組み込まれ、本明細書の一部をなす添付図面は、本発明の様々な実施形態を例示するものであり、上記の発明の概要及び下記の実施形態の詳細な説明と併せて、本発明の実施形態を説明するのに役立つ。
[付記項1]
底壁に接続されていると共に前記底壁から上方に延在している複数の側壁を備えている調理チャンバであって、複数の前記側壁及び前記底壁が共に、調理媒体を受容するように構成されている内部空間を囲んでいる、前記調理チャンバと、
前記調理チャンバの前記底壁に結合されている洗浄要素であって、
充填ポートに流通可能に結合されていると共に前記調理媒体を受容するように構成されている、通路を備えている下側部分と、
前記調理チャンバの前記底壁の上方に延在しており、且つ、前記通路に流通可能に結合された複数の噴霧噴射ノズルを備えている、上側部分であって、複数の前記噴霧噴射ノズルが、前記調理媒体から成る複数の加圧流を前記調理チャンバの所定領域に噴霧するように複数の前記噴霧噴射ノズルを配向するために、前記洗浄要素の前記上側部分の周上に互いに対して所定の角度で離隔配置されており、前記所定領域が、前記調理チャンバの少なくとも1つの角部を含んでいる、前記上側部分と、
前記上側部分に結合されていると共に前記調理媒体を複数の前記噴霧噴射ノズルの内部に導く、カバーと、
を具備する前記洗浄要素と、
を備えている、フライヤ。
[付記項2]
前記カバーが、少なくとも1つの固定具によって前記洗浄要素の前記上側部分に取り外し可能に結合されている、付記項1に記載のフライヤ。
[付記項3]
前記所定領域が、前記調理チャンバの前記角部それぞれを含んでおり、前記底壁に沿って複数の前記側壁のうち少なくとも1つの端壁に向かっており、前記角部が、前記底壁と前記底壁に隣接する複数の前記側壁との接合部に沿って形成されている、付記項1に記載のフライヤ。
[付記項4]
複数の前記側壁が、第1の側壁及び第2の側壁と第1の短壁及び第2の端壁とを含んでおり、
前記洗浄要素が、前記調理チャンバの前記第1の側壁と前記第2の側壁とから等距離で配置されている、付記項1に記載のフライヤ。
[付記項5]
複数の前記噴霧噴射ノズルそれぞれが、
前記通路に流通可能に結合されている噴霧チャネル入口と、
前記噴霧チャネル入口に流通可能に結合されており、且つ、前記調理媒体の対応する加圧流を前記洗浄要素から排出させるように構成されている、噴霧チャネル出口と、
を備えており、
複数の前記噴霧噴射ノズルのうち少なくとも1つの噴霧噴射ノズルについて、前記噴霧チャネル出口のサイズが、前記噴霧チャネル入口のサイズより大きく、これにより広範囲に亘る噴霧パターンが形成されている、付記項1に記載のフライヤ。
[付記項6]
複数の前記側壁が、第1の端壁及び第2の端壁を含んでおり、
第1の端壁に向かって方向づけられた噴霧噴射ノズルが、複数の前記噴霧噴射ノズルのうち最も小さい噴霧チャネル出口を有している、付記項1に記載のフライヤ。
[付記項7]
複数の前記側壁が、第1の端壁及び第2の端壁を含んでおり、
前記第1の端壁に向かって方向づけられた噴霧噴射ノズルの数量が、前記第2の端壁に向かって方向づけられた噴霧噴射ノズルの数量と異なる、付記項1に記載のフライヤ。
[付記項8]
複数の前記噴霧噴射ノズルのうち少なくとも2つの噴霧噴射ノズルが、前記第1の端壁に向かって方向づけられており、複数の前記噴霧噴射ノズルのうち少なくとも5つの噴霧噴射ノズルが、前記第2の端壁に向かって方向づけられており、
前記第1の端壁が、前記第2の端壁より前記洗浄要素に近接して配設されている、付記項7に記載のフライヤ。
[付記項9]
複数の前記噴霧噴射ノズルが、第1の噴霧チャネル出口を具備する第1の噴霧噴射ノズルと、第2の噴霧チャネル出口を具備する第2の噴霧噴射ノズルと、を少なくとも含んでおり、
前記第1の噴霧チャネル出口と前記第2の噴霧チャネル出口との両方が、前記第1の端壁又は前記第2の端壁に向かって方向づけられており、
前記第1の噴霧チャネル出口のサイズが、前記第2の噴霧チャネル出口のサイズより大きい、付記項7に記載のフライヤ。
[付記項10]
複数の前記噴霧噴射ノズルが、第1の噴霧チャネル出口を具備する第1の噴霧噴射ノズルと、第2の噴霧チャネル出口を具備する第2の噴霧噴射ノズルと、第3の噴霧チャネル出口を具備する第3の噴霧噴射ノズルと、を少なくとも含んでおり、
前記第1の噴霧チャネル出口及び第2の噴霧チャネル出口が、前記調理チャンバの角部に向かって方向づけられており、前記角部が、前記底壁と前記底壁に隣接する複数の前記側壁との接合部に沿って形成されており、
前記第3の噴霧チャネル出口のサイズが、前記第1の噴霧チャネル出口又は第2の噴霧チャネル出口のサイズより大きく、前記第3の噴霧チャネル出口が、前記底壁に沿って複数の前記側壁のうち少なくとも第1の端壁又は第2の端壁に向かって方向づけられている、付記項1に記載のフライヤ。
[付記項11]
前記洗浄要素の前記上側部分が、円状の断面を有しており、
複数の前記噴霧噴射ノズルのうち一の噴霧噴射ノズルが、前記円状の断面の周によって形成された120度より大きい角度の円弧を具備する噴霧チャネル出口を有している、付記項1に記載のフライヤ。
[付記項12]
前記洗浄要素の前記上側部分が、前記調理チャンバの前記底壁より約0.125インチ上方に延在している、付記項1に記載のフライヤ。
[付記項13]
前記フライヤが、
前記調理チャンバの前記内部空間に配設されており、且つ、蛇行して配置された電熱コイルを含んでいる、電熱要素であって、前記電熱コイルが、上面と下面とを含んでいる、前記電熱要素と、
前記電熱コイルの前記上面に結合されており、且つ、前記電熱コイルを蛇行して配置された状態に維持する、スプレッダバーと、
を備えており、
前記スプレッダバーが位置決めされることによって、前記電熱コイルが前記底壁から所定距離で離隔され、これによりさらなる間隙が、前記調理媒体から成る複数の前記加圧流が前記調理チャンバの前記底壁と前記電熱コイルの前記下面との間に向かうように、複数の前記噴霧噴射ノズルに形成される、ことを可能にする付記項1に記載のフライヤ。
[付記項14]
前記フライヤが、
ドレンポートと、
前記調理チャンバからの前記調理媒体を受容するように構成されているドレンパンと、
前記ドレンパンに取り外し不能に結合されている濾過スクリーンと、
前記ドレンパンを前記フライヤの前記充填ポートに流通可能に結合している濾過ポンプと、
を備えている、付記項1に記載のフライヤ。
[付記項15]
底壁に接続されていると共に前記底壁から上方に延在している、複数の側壁を含んでいる調理チャンバであって、複数の前記側壁と前記底壁とが共に、調理媒体を受容するように構成されている内部空間を囲んでいる、前記調理チャンバと、
前記調理チャンバの前記内部空間に配設されている電熱要素であって、前記電熱要素が、蛇行して配置された電熱コイルを含んでおり、前記電熱コイルが、上面と下面とを含んでいる、前記電熱要素と、
前記電熱コイルの前記上面に結合されており、且つ、前記底壁から所定距離で離隔して位置決めされている、スプレッダバーであって、前記電熱コイルを蛇行して配置された状態に維持する、前記スプレッダバーと、
前記スプレッダバーを前記電熱要素に結合している少なくとも1つの取付機構と、
を備えている、フライヤ。
[付記項16]
前記スプレッダバーの50%を超える部分が、前記電熱コイルの前記上面の上方に且つ前記調理チャンバの前記底壁から離隔して配設されている、付記項15に記載のフライヤ。
[付記項17]
複数の前記取付機構が、フック部分を有する少なくとも1つのクリップを含んでおり、前記フック部分が、前記電熱要素の前記下面の周りに延在しており、少なくとも1つの固定具によって前記スプレッダバーに取り外し可能に結合されている、付記項15に記載のフライヤ。
[付記項18]
少なくとも1つの前記クリップの前記フック部分が、前記調理チャンバの前記底壁と直接接触することによって、前記電熱コイルの前記下面が、前記調理チャンバの前記底壁から所定距離に配置される、付記項17に記載のフライヤ。
[付記項19]
複数の前記側壁が、第1の端壁及び第2の端壁を含んでおり、
前記スプレッダバーが、前記第1の端壁に隣接して配設されている第1の本体部分と、前記第2の端壁に隣接して配設されている第2の本体部分とを備えており、
少なくとも1つの前記取付機構が、前記第1の本体部分を前記電熱要素の前方部分に結合するための第1の複数のクリップと、前記第2の本体部分を前記電熱要素の後方部分に結合するための第2の複数のクリップとを備えている、付記項15に記載のフライヤ。
[付記項20]
前記第1の本体部分及び前記第2の本体部分のうち少なくとも一方が、前記電熱コイルの前記上面の周りに且つ前記調理チャンバの底壁に向かって延在している、下方に面した第1の側壁及び第2の側壁を備えている、付記項19に記載のフライヤ。
[付記項21]
前記第1の本体部分及び前記第2の本体部分のうち少なくとも一方が、前記少なくとも1つの取付機構によって前記電熱要素のアームに取り付けられている、付記項19に記載のフライヤ。
[付記項22]
前記フライヤが、前記調理チャンバの前記底壁に結合されている洗浄要素を備えており、
前記洗浄要素が、前記調理チャンバの前記底壁と前記電熱要素との間において前記調理媒体を複数の加圧流に分離するように構成されている複数の噴霧噴射ノズルを含んでいる、付記項15に記載のフライヤ。
[付記項23]
調理チャンバの底壁に結合されている洗浄要素によってフライヤを清浄する方法であって、
洗浄要素によって調理媒体から成る複数の加圧流を前記調理チャンバの少なくとも1つの角部を含む所定領域に噴霧するステップであって、前記洗浄要素が、複数の噴霧噴射ノズルを配向するために、前記洗浄要素の上側部分の周上に互いに対して所定の角度で離隔配置されている複数の前記噴霧噴射ノズルを備えており、前記少なくとも1つの角部が、前記底壁と前記底壁に隣接する複数の側壁との接合部に沿って形成されている、前記ステップを備えている、方法。
[付記項24]
前記方法が、スプレッダバーを電熱要素の電熱コイルの上面に結合するステップであって、これにより前記洗浄要素の効果を最大化するように、前記電熱コイルの下面が、前記底壁から所定距離で離隔した状態で維持され、前記スプレッダバーが、前記電熱コイルを蛇行した状態に維持する、前記ステップを備えている、付記項23に記載の方法。
【図面の簡単な説明】
【0013】
図1】本発明の例示的な実施形態によるフライヤの斜視図である。
図2】2つの調理チャンバ、濾過システム、及びコントローラを示す、図1のフライヤの線図である。
図3】例示的な一実施形態による、電熱要素、スプレッダバー、及び洗浄要素を含む完全な調理チャンバの断面図である。
図4】電熱コイルの上面に結合されているスプレッダバーの正面斜視図である。
図5図4の電熱要素及びスプレッダバーの後面斜視図である。
図6図4の直線6-6に沿って切り取った、スプレッダバーの第1の本体部分の断面図である。
図7図4の直線7-7に沿って切り取った、スプレッダバーの第2の本体部分の断面図である。
図8】電熱コイルの上面に結合されている、分割調理チャンバに対する別の例示的な実施形態によるスプレッダバーの正面斜視図である。
図8A図8の直線8A-8Aに沿って切り取った、スプレッダバーの第1の本体部分の断面図である。
図8B図8の直線8B-8Bに沿って切り取った、スプレッダバーの第2の本体部分の断面図である。
図9】例示的な一実施形態による調理チャンバの底壁内に配設されている洗浄要素の斜視図である。
図10図9の直線10-10に沿って切り取った、洗浄要素の断面図である。
図11図9の洗浄要素の分解斜視図である。
図12】カバーが取り外されている状態の、図11の洗浄要素の上面図である。
図12A図12の洗浄要素の複数の噴霧噴射ノズルを通る調理媒体の複数の加圧流の上面詳細図である。
図12B図12Aの加圧流を導く噴霧噴射ノズルと完全調理チャンバのドレンとの間の空間的関係を示す完全調理チャンバの上面図である。
図13】別の例示的な実施形態による洗浄要素の上面図である。
図13A図13の洗浄要素の複数の噴霧噴射ノズルを通る調理媒体の複数の加圧流の上面詳細図である。
図13B図13Aの加圧流を導く噴霧噴射ノズルと分割調理チャンバのドレンとの間の空間的関係を示す分割調理チャンバの上面図である。
図14】別の例示的な実施形態による洗浄要素の上面図である。
図14A図14の洗浄要素の複数の噴霧噴射ノズルを通る調理媒体の複数の加圧流の上面詳細図である。
図14B図14Aの加圧流を導く噴霧噴射ノズルと完全調理チャンバのドレンとの間の空間的関係を示す完全調理チャンバの上面図である。
図15】ドレンパンに取り外し不能に結合されている濾過スクリーンを含むドレンパンの斜視図である。
図16図15の濾過スクリーンの詳細図である。
図17図16の直線17-17に沿って切り取ったドレンパンの断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0014】
本発明の例示的な実施形態、ならびにその特徴及び利点は、図を参照することによって理解されるものとしてよく、様々な図面の中の類似の番号は対応する部分に対して使用される。
【0015】
次に図を参照すると、図1は、例示的な実施形態による例示的なフライヤ10を示している。フライヤ10は、調理チャンバ12、14、キャビネット16、コントロールパネル18、20、アクセスパネル22、24、ホイール26、及びバスケットハンガ28を備える。調理チャンバ12、14、キャビネット16、アクセスパネル22、24、及びバスケットハンガ28の各々は、ステンレス鋼、軟鋼、又は他の何らかの好適な材料から製作され得る。調理チャンバ12、14は、食品が置かれるものとしてよい内部30、32を備える。電熱要素34、36は、スプレッダバー38、40に結合され、内部30、32内に配設される。スプレッダバー38、40は、調理チャンバ12、14内の調理媒体42の流れを妨げることなく、以下でより詳しく説明されるように、調理チャンバ12、14の洗い出しを改善するように設計されている。
【0016】
食品は、たとえば、食品を含むバスケット(図示せず)を調理チャンバ12、14内に下げることによって、調理チャンバ12、14内に置かれるものとしてよい。調理サイクルの完了時に、バスケットは調理チャンバ12、14から取り出され、バスケットハンガ28から吊り下げられて、過剰な調理媒体42が調理チャンバ12、14内に戻ることを可能にし得る。調理チャンバ12、14の各々は、フライヤ10を操作するためのマンマシンインターフェースを提供するためのコントロールパネル18、20のうち対応するパネルの1つに関連付けられるものとしてよい。コントロールパネル18、20は、操作者からコマンドを受け取り、フライヤ10の状態に関する情報を操作者に対して表示し得る。アクセスパネル22、24は、たとえば、フライヤ10のコンポーネントにサービスを提供するためにキャビネット16の内部へのアクセスを提供し得る。
【0017】
例示的なフライヤ10は、各調理チャンバ12、14に対して別々のコントロールパネル18、20を有するものとして示されている。しかしながら、1つのコントロールパネルが、複数の調理チャンバを制御するように構成されてよく、本発明の実施形態は、各調理チャンバ12、14に対する別々のコントロールパネル18、20を有するフライヤに限定されないことは理解されるであろう。図1に示されているフライヤ10は、2つの調理チャンバ12、14を有する電熱オープンフライヤであるが、いくつかの実施形態は、圧力フライヤと、さらには異なる数の調理チャンバを有するフライヤとも使用されてよいことはさらに理解されるであろう。図1及び図3は、電熱要素34、36を電熱要素(たとえば、調理媒体42中に浸されている電熱コイル)として示している。しかしながら、ガス加熱要素(たとえば、ガスバーナとバーナから調理媒体42に熱を伝達する熱交換器)は、本開示の様々な態様により組み込まれ得る。
【0018】
次に図2を参照すると、調理チャンバ12、14に加えて、フライヤ10は、調理媒体ハンドリングシステム100とコントローラ48とを備え得る。調理チャンバ12、14は、それぞれ、電熱要素34、36(概略が図示されている)、温度センサ50、52、充填ポート54、56、排出口58、60、及び洗浄要素44、46を備える。調理チャンバ12、14は、調理媒体42を少なくとも部分的に充填されるように構成される。好適な調理媒体は、植物性脂肪、動物性脂肪、及び/又は合成(たとえば、水素化)脂肪を含み得る。電熱要素34、36は、調理媒体42を加熱するために調理チャンバ12、14内に配設されるように図示されているが、電熱要素34、36は、代替的に、調理媒体42を加熱するために調理チャンバ12、14に隣接して配設され得る。
【0019】
調理媒体ハンドリングシステム100は、ドレン弁102、104と、ドレン多岐管106と、濾過アセンブリ110を含むドレンパン108と、濾過ポンプ112と、新鮮な調理媒体の貯槽114と、貯槽ポンプ116と、及びセレクタ弁118とを備え得る。セレクタ弁118は、複数の入口ポート120~122と複数の出口ポート124~127とを備え得る。温度センサ128は、セレクタ弁118又は別の好適な位置に配置され、コントローラ48が調理媒体ハンドリングシステム100を通過する調理媒体42の温度を決定することを可能にし得る。
【0020】
セレクタ弁118は、入口ポート120~122のうち1つ又は複数を出口ポート124~127のうち1つ又は複数に選択的に流通可能に結合するように構成される。この目的のために、セレクタ弁118は、モーター130に結合されている遮断栓(図示せず)を有する回転弁を備え得る。モーター130は、セレクタ弁118が遮断栓を複数の所定の位置のうち1つまで回転させることによって選択された投入口を選択された排出口に流通可能に結合することを行わせ得る。本発明の代替的実施形態において、セレクタ弁118は、コントローラ48からの信号に応答して所望の選択的な流体的結合を行うように構成されている弁のアセンブリを含み得る。この代替的実施形態において、セレクタ弁118は、多岐管に接続されている複数の弁を含むアセンブリを備え得る。
【0021】
濾過ポンプ112及び貯槽ポンプ116は、各々、濾過ポンプ112の吸引側に入口132、134、及びポンプの圧力側に出口136、138を備え得る。濾過ポンプ112の入口132は、濾過アセンブリ110によってドレンパン108に流通可能に結合されてよく、濾過ポンプ112の出口136は、セレクタ弁118の入口ポート120に流通可能に結合されてよい。濾過ポンプ112を作動させることで、調理媒体42がドレンパン108、濾過アセンブリ110から引き出され、セレクタ弁118に供給されるようにし得る。セレクタ弁118は、次いで、濾過された調理媒体42を再利用のため調理チャンバ12、14のうち一方に、及び/又は廃棄するために廃棄口140に供給し得る。
【0022】
濾過アセンブリ110は、図2に示されている例示的な実施形態において濾過ポンプ112の入口132に結合されているように示されているが、調理媒体ハンドリングシステム100は、示されているコンポーネントの特定の配置構成に限定されないことは理解されるであろう。たとえば、濾過アセンブリ110は、調理媒体42が、濾過アセンブリ110に引き通されるのではなく濾過アセンブリ110に押し通されるように入口132ではなく濾過ポンプ112の出口136に結合されることも可能である。いずれの場合も、濾過アセンブリ110は、調理媒体42を濾過するための濾過器を受け入れるように構成されているハウジングを備え得る。例示的な一実施形態によれば、濾過スクリーン148は、ドレンパン108に取り外し不能に結合されてよい。調理媒体42を清浄するための濾過サイクルの定期的使用は、調理媒体42の消費を減らし、高温の濾過済み調理媒体42を調理チャンバ12、14に供給することによってフライヤ10の可用性を高め得る。
【0023】
貯槽ポンプ116の入口134は、貯槽114に流通可能に結合されてよく、貯槽ポンプ116の排出口138は、セレクタ弁118の入口ポート121に流通可能に結合されてよい。貯槽ポンプ116を作動させることで、調理媒体42が貯槽114から引き出され、セレクタ弁118に供給されるようにし得る。セレクタ弁118は、次いで、新鮮な調理媒体42を調理チャンバ12、14のうち一方に供給し、調理媒体42を詰め替えるか、又は補充するものとしてよい。充填ポート142は、セレクタ弁118の投入口に結合され、それにより、調理媒体42を貯槽114に追加することを円滑にし得る。調理媒体ハンドリングシステム100は、調理媒体42が調理チャンバ12、14からセレクタ弁118内に、又はセレクタ弁118から濾過ポンプ112、貯槽ポンプ116、又は充填ポート142のいずれかに逆流するのを防ぐ逆止弁143~147をさらに備え得る。
【0024】
コントローラ48は、調理チャンバ12、14の各々の電熱要素34、36及び温度センサ50、52、またドレン弁102、104、濾過ポンプ112、貯槽ポンプ116、温度センサ128、及びセレクタ弁118のモーター130とやり取りし得る。コントローラ48は、フライヤ10のこれらのコンポーネントに信号を伝送し、フライヤ10のこれらのコンポーネントから信号を受信することによってフライヤ10の様々な調理及び保守サイクルを制御し得る。コントローラ48は、稼動情報をフライヤ10の操作者に提供し、フライヤ10の操作者から入力を受け取るためにコントロールパネル18、20にも結合され得る。コントローラ48は、それぞれの電熱要素34、36を選択的に作動させることによって各調理チャンバ12、14内の調理媒体42の温度を制御するものとしてよく、ドレン弁102、104、濾過ポンプ112、貯槽ポンプ116、及びセレクタ弁118のモーター130を選択的に作動させることによって調理用油の濾過及び追加を制御し得る。
【0025】
図3図7は、以下でより詳しく説明されるように、スプレッダバー38が電熱要素34の上に取り付けられている配置構成200の例示的な一実施形態を示している。図3は、調理チャンバ12の断面図であるが、これらの原理は、調理チャンバ14及びその対応するコンポーネント(たとえば、電熱要素36、スプレッダバー40、及び洗浄要素46)にも等しく適用される。簡潔にするため、調理チャンバ12に関するスプレッダバー38は、調理チャンバ14に関するスプレッダバー40を表すことを意図されている。
【0026】
調理チャンバ12は、複数の側壁を備える。図示されているように、複数の側壁は、第1及び第2の側壁62、64(図1に示されている)と、第1及び第2の端壁66、68と、底壁70を含み、これらがまとまって内部30を形成する。当業者であれば、複数の側壁は望み通りより多くの、又はより少ない側壁を含み得ることを理解するであろう。調理媒体42は、内部30内に置かれ、所定のレベル(たとえば、注入線72)になるまで注入され得る。当業者であれば、第1及び第2の側壁62、64、第1及び第2の端壁66、68、ならびに底壁70は、まとまって各それぞれの壁を形成し、望ましい場合に各それぞれの壁が湾曲又は角度を付けられることを可能にする複数の壁セクションを備え得ることも理解するであろう。特に、図3に示されているように、第1の端壁66は、角度を付けた壁セクション66a、66bと垂直壁セクション66c、66dとを含む。同様に、第2の端壁68は、角度を付けた壁セクション68aと垂直壁セクション68b、68cとを含む。同様に、図12に示されているように、第1の側壁62は、角度を付けた壁セクション62aと垂直壁セクション62bとを含み、第2の側壁64は、角度を付けた壁セクション64aと垂直壁セクション64bとを含む。
【0027】
調理チャンバ12の内部30内に配設されているのは、電熱要素34である。電熱要素34は、蛇行パターンで配置構成されている2つの電熱コイル202を備える。電熱コイル202は、上面204と下面206とを備える。図3図5に示されているように、電熱要素34は、望む通りに電熱要素34が上方及び下方に回転することを可能にする第2の端壁68に結合されている回転可能構造体208を備える。電熱コイル202は、1つ又は複数のアーム211によって回転可能構造体208から隔てられる。1つ又は複数のワイヤ212が、取付機構214(たとえば、ブラケット)と固定具216(たとえば、ネジ)とを使用してアーム211に結合され得る。図4に示されているように、電熱コイル202は、同じであるか、又は行ごとに変わり得る、所定距離だけ隣接する行から相隔てて並ぶ8つの概して平行な行218を備える。ループ付き部分220は、隣接する概して平行な行218を接続する。
【0028】
スプレッダバー38は、電熱コイル202の上面204に結合され、電熱コイル202の概して平行な行218を所定の蛇行パターンに維持するように設計されている。より具体的には、スプレッダバー38の下面219は、電熱コイル202の上面204と直接接触し得る。図示されているように、スプレッダバー38は、また、電熱コイル202を底壁70から所定距離だけ離し、これは調理チャンバ12の底壁70と電熱コイル202の下面206との間に加圧された調理媒体42を噴霧するための洗浄要素44に対するさらなる間隙を形成する。
【0029】
図4及び図5の正面及び後面斜視図により明確に示されているように、スプレッダバー38は、第1の本体部分222及び第2の本体部分224を備える。第1の本体部分222は、第1の端壁66に概して隣接して配設され、第2の本体部分224は、第2の端壁68に概して隣接して配設される。第1の本体部分222は、電熱コイル202の上面204の周りに延在し底壁70に向かう下方に面する第1の側壁222a及び第2の側壁222bを含み得る。同様に、第2の本体部分224は、電熱コイル202の上面204の周りに延在し底壁70に向かう下方に面する第1の側壁224a及び第2の側壁224bを含み得る。例示的な一実施形態において、スプレッダバー38の第1及び第2の本体部分222、224の50%を超える部分が、電熱コイル202の上面204の上に、調理チャンバ12の底壁70から離れるように配設されている。図4及び図5に示されているように、第2の本体部分224は、取付機構223a~b(たとえば、クリップ)及び固定具225(たとえば、ネジ)を使用して電熱要素34のアーム211に取り付けられている1つ又は複数の上側リップ部221を備え得る。
【0030】
図6及び図7は、スプレッダバー38が複数の取付機構226a~h(たとえば、電熱コイル202の下面206の周りに延在するフック部分228a~hを有するクリップ)を使用して電熱要素34に結合されている図4の2つのそれぞれの断面図を示している。クリップは、固定具230a~h(たとえば、ネジ)を使用してスプレッダバー38に取り外し可能に結合される。図6に示されているように、取付機構226b~cのフック部分228b~cは、調理チャンバ12の底壁70と直接接触し得る下方に延在する突出部を有し、電熱コイル202の下面206が底壁70から所定距離だけ離れるようにする。より具体的には、取付機構226a~dは、第1の本体部分222を電熱コイル202の前方部分232に結合し、取付機構226e~hは、第2の本体部分224を電熱コイル202の後方部分234に結合する。図示されていないが、取付機構の一部又は全部がスプレッダバー38と一体品として形成され得ることが企図されている。それに加えて、図示されていないが、電熱要素34は、溶接又は他の恒久的固定構造体を使用してスプレッダバー38に取り外し不能に結合されてよい。追加のクリップ236(図4及び図5に示されている)は、電熱コイル202の近くの所望の位置に温度センサを保持するために使用され得る。
【0031】
電熱要素34の上に効果的に全部載るように、また調理チャンバ12の底壁70とスプレッダバー38の下面219との間に空間ができるように、スプレッダバー38をこの方式で配置することは、清浄の有効性を高め、最終的に調理チャンバ12の使用可能容積を増やし、しかも電熱要素34に悪影響を及ぼさず、サイズもほぼ同じである。その結果、スプレッダバー38が電熱要素34の概して下に配置された場合、スプレッダバー38は、類似の性能を発揮させるため0.25インチ以上高くする必要がある可能性があり、そのため調理チャンバ12の使用可能容積を減らすことになる。図示されているように、電熱コイル202の平行な行218は、流れの方向で前から後ろへ配設され、それにより、スプレッダバー38が洗浄要素44の一次流路にほぼ垂直に延在するので流れに対する妨げは最小限度に抑えられる。
【0032】
図8図8Bは、別の例示的な実施形態による分割調理チャンバ502、504(図13Bに図示されている)に対するスプレッダバー310に結合されている電熱要素301を備える配置構成300を示している。スプレッダバー310及び電熱要素301は、前に説明された実施形態と同じ要素の多くを含む(要素は300シリーズにおいて類似の参照番号を付与されており、それらの要素は実質的に類似しているか、又は同一である)。たとえば、この実施形態は、ここでもまた、電熱コイル302、電熱コイル302の上面304及び下面306、回転可能構造体308、アーム311、ワイヤ312、取付機構314、固定具316、電熱コイル302の平行な行318、スプレッダバー310の下面319、電熱コイル302のループ付き部分320、第1の本体部分322、第1の本体部分322の第1及び第2の側壁322a~b、第2の本体部分324、第2の本体部分324の第1及び第2の側壁324a~b、固定具325、フック部分328a~dを有する取付機構326a~d、固定具330a~d、電熱コイル302の前方部分332、ならびに電熱コイル302の後方部分334を含む。
【0033】
これらの要素の多くは、この実施形態においてわずかに修正された形状又は外形を有しているが、スプレッダバー310及びその要素は、違いの概要が以下でさらに詳しく述べられている場合を除き上で説明された通りに機能する(これらの同一又は実質的に類似する要素の詳細な説明は、大部分、簡潔にするため本明細書において繰り返されない)。この実施形態において、スプレッダバー310は、フルサイズの調理チャンバ12、14に対するスプレッダバー38、40を示している図3図7とは反対に、分割調理チャンバ(図13Bに示されている)について示されている。
【0034】
図示されているように、第1の本体部分322は、電熱コイル302の平行な行318の間に配設されている様々なサイズの複数の開口340を備える。それに加えて、第2の本体部分324は、大きい開口342を備える。その複数の開口340及び大きい開口342は、第1及び第2の本体部分322、324を超えて移動するときに調理媒体42の流れを改善するように設計されている。例示的な一実施形態によれば、第1の本体部分322は、バスケット(図示せず)が電熱コイル302を下方に押して分割調理チャンバ502、504の底面570、580の方へ押しやるときに電熱コイル302を上方に支持し、この配置構成は電熱コイル302が屈曲するのを防ぐ。第2の本体部分324は、第2の本体部分324が電熱コイル302上に適切に整列されることを確実にする開口342を有し得る。
【0035】
別の態様によれば、図9図13は、調理チャンバ12の底壁70に結合されている洗浄要素44の様々な方向から見たものを示している。
【0036】
図9図11を特に参照すると、洗浄要素44は、下側部分414及び上側部分416を有する本体部412を備える。図示されているように、洗浄要素44は、蓄積物及び/又は詰まりを取り除くために必要に応じて定期的保守を実施できるように1つ又は複数の固定具420を使用して上側部分416に取り外し可能に取り付けられているカバー418も備える。洗浄要素44の上側部分416は、円状の断面を有する。洗浄要素44の全高は、カバー418を除き、1.375インチであるものとしてよい。図示されているように、下側部分414及び上側部分416は、調理媒体42を受け入れるように構成されている充填ポート423に流通可能に結合されている通路422を備える。通路422は、図12A図13A、及び図14Aに示されているように、約0.984インチの直径Dを有するものとしてよい。下側部分414と充填ポート423との間のネジ山付きカップリング425が図10に示されているが、様々な他のカップリング方法も、代替的実施形態において企図される。
【0037】
引き続き図10を参照すると、洗浄要素44の上側部分416は、調理チャンバ12の底壁70の上に延在し、通路422に流通可能に結合されている噴霧噴射ノズル424a~gを備える。図示されているように、噴霧噴射ノズル424a~gは、高さHが約0.125インチである噴霧チャネル出口436a~gを有する。噴霧チャネル出口436a~gの高さHは、様々な実施形態に応じて異なっていてよいが、調理媒体42の速度と噴霧噴射ノズル424a~gの寸法と相関させるのが望ましい場合がある。たとえば、8GPMポンプを使用するときに、調理媒体42が洗浄中に調理チャンバ12から出るのを防ぎながら粒子を取り除くのに十分な速度をもたらすためテストを行って0.125インチの高さHが決定された。調理媒体42の速度が増減する場合、それに応じて噴霧チャネル出口436a~gの高さHなどの、噴霧噴射ノズル424a~gの寸法を調整することが有益であり得る。たとえば、より小型のポンプは高さHを小さくして使用され、より大型のポンプは高さHを大きくして使用され得る。
【0038】
当業者であれば、これらの寸法が特定の揚げ物鍋のサイズ及び寸法ならびに所望の流量特性に基づき変化し得ることを理解するであろう。噴霧噴射ノズル424a~gは、調理媒体42を、調理チャンバ12の底壁70と電熱要素34との間に導かれる複数の加圧流438a~gに分離するように構成される。カバー418は、調理媒体42を通路422から噴霧噴射ノズル424a~g内に導く。洗浄要素44は、底壁70と直接接触し得るリップ部428も備え、洗浄要素44の留置を維持するのを助ける。
【0039】
図11は、洗浄要素44の分解斜視図であり、そこでは、固定具420はカバー418内の開口430を通して挿入可能であり、洗浄要素44の上側部分416の雌ネジ432によって受け入れ可能である2本のネジを備えている。本明細書で使用されているように、固定具420は、ボルト、タイ、クリップ、もしくは他の好適な固定具、又はこれらの組合せを含むことを意図されている。それに加えて、図示されていないが、当業者であれば、カバー418及び上側部分416は、一体品として一体成形されるか、又は接着剤及び/又は溶接を使用して付着され取り外し不能に結合され得ることを理解するであろう。
【0040】
次に図12を参照すると、この実施形態の噴霧噴射ノズル424a~gは、第1、第2、第3、第4、第5、第6、及び第7の噴霧噴射ノズル424a~gを含んでいる。噴霧噴射ノズル424a~gは、それぞれ、通路422に流通可能に結合されている第1、第2、第3、第4、第5、第6、及び第7の噴霧チャネル入口434a~gを備え、第1、第2、第3、第4、第5、第6、及び第7の噴霧チャネル出口436a~gは、噴霧チャネル入口434a~gに流通可能に結合されている。噴霧チャネル入口434a~gは、調理媒体42の第1、第2、第3、第4、第5、第6、及び第7の加圧流438a~gが洗浄要素44を出て調理チャンバ12の所定領域の方へ進むことを可能にするように構成される。
【0041】
図12A及び図12Bに示されているように、噴霧噴射ノズル424a~gは、調理媒体42の加圧流438a~gを調理チャンバ42の所定領域に噴霧するように噴霧噴射ノズル424a~gを配向するために洗浄要素44の上側部分416の周426上に互いに対して所定の角度A1~A7で分離される。所定領域は、底壁70に隣接し、第1及び第2の端壁66、68の方へ底壁70に沿っている調理チャンバ12の角部444a~dを含み得る。図12Bに示されているように、第1及び第2の噴霧噴射ノズル424a~bは、第1の端壁66の方へ向けられ、第3、第4、第5、第6、及び第7の噴霧噴射ノズル424c~gは、第2の端壁68の方へ向けられる。
【0042】
引き続き図12Bを参照すると、第1の噴霧噴射ノズル424aは、底壁70、前端壁66、及び第2の側壁64の間の第1の角部444aに向けられる。第2の噴霧噴射ノズル424bは、底壁70、前端壁66、及び第1の側壁62の間の第2の角部444bに向けられる。第3の噴霧噴射ノズル424cは、第1の側壁62に向けられる。第4の噴霧噴射ノズル424dは、底壁70、第2の端壁68、及び第1の側壁62の間の第3の角部444cに向けられる。第5の噴霧噴射ノズル424eは、底壁70の中心に沿って、第2の端壁68の方へ向けられ、くずをドレン58の方へ押す。第6の噴霧噴射ノズル424fは、底壁70、第1の端壁66、及び第2の側壁64の間の第4の角部444dに向けられる。第7の噴霧噴射ノズル424gは、第2の側壁64に向けられる。洗浄要素44は、第2の端壁68よりも第1の端壁66に近い位置に位置決めされ、第1の側壁62と第2の側壁64との間で概して等距離である。
【0043】
引き続き図12Bの完全な調理チャンバ12を参照すると、噴霧噴射ノズル424a~gは、所定の角度で間を空けて並び、上側部分416に特定の幅を有する。図12Bに示されているように、次の角度がそれぞれのスプレーノズル424の中心に関して取られる。A1は約126度であり、A2及びA7は約47度であり、A3~A6は約35度である。それに加えて、第1、第2、第3、及び第7の噴霧噴射ノズル424a~c、424gは、約0.15インチの幅W1~W3、W7を有し、第4及び第6の噴霧噴射ノズル424d、424fは約0.25インチの幅W4、W6を有し、第5の噴霧噴射ノズル424eは約0.18インチの幅を有する。また、第1及び第2の噴霧噴射ノズル424a~bの幅W1~2は、詰まりが生じた場合に最初に詰まることが意図されている小さくした幅又は特定の形状を有するものとしてよい。それは、調理用油のより高い圧力の流れが詰まりが生じたときに前端壁66の方へ放出されるのを防ぎ、もしそうしなければ、操作者がフライヤ10を使用しているときに立っている場所の方向に油が撥ねることになる。
【0044】
これらの値は、例示的であるが、それは、噴霧噴射ノズル424a~gの正確な数は変化し、清浄するのが難しく洗浄要素44から流れる調理媒体42が到達する必要がある領域に応じて、好適な幅を有し得る、噴霧噴射ノズル424a~gの間に様々な好適な角度が存在し得るからである。したがって、当業者であれば、洗浄要素44に関して本明細書において説明されている寸法は、使用されている特定の調理チャンバ12のサイズ及び構成を特に関連するものであることを理解するであろう。たとえば、分割調理チャンバの設計は、この実施形態において説明されている完全な調理チャンバの設計と異なる。それに加えて、当業者であれば、わずかに異なる寸法を有する調理チャンバはわずかに異なる洗浄要素配置構成及びそれぞれの角度を有し得ることを理解するであろう。噴霧チャネル出口436a~gの間の距離及び角度、各噴霧チャネル出口436a~gの幅及び形状、上側部分416の形状、高さH、ならびに他の寸法は、調理チャンバ12内の粒子が蓄積する場所、すなわち、清浄するのが最も難しい領域に基づき選択され得る。この目的のために、これらの例示的な実施形態において提示される例は、図に示されている調理チャンバの特定のサイズ及び構成に合わせて手直しされた解決手段をもたらす。
【0045】
洗浄要素44は、フライヤ10の動作に関して多くの利点をもたらす。たとえば、洗浄要素44は、調理チャンバ12から粒子を効果的に取り除き、それらをドレン58の方へ移動させる。これは、フライヤ10が素早く自動化された仕方で調理チャンバ12から粒子を取り除く能力を改善する。この結果、フライヤ10の動作への影響は最小限度に抑えられ、ユニットの手洗いのための潜在的ダウンタイムを短縮することによって追加の食品を調理するための時間の制限を解く。それに加えて、洗浄要素44は、調理媒体42の流れ方向を制御し、粒子及び他の残骸を調理チャンバ12の所定領域から、特に、そのような粒子及び残骸が最も容易に集まる傾向を有する角部に似た領域から取り除くために不可欠な速度をもたらすように設計される。狭い噴霧チャネル出口436a~gによってもたらされる速度は、従来のフライヤ洗浄システム及び方法と比較したときに調理チャンバ12からの粒子の除去を改善する。その結果、手動により調理チャンバ12を洗浄するステップは、完全に排除されることはないが、前のフライヤ洗浄システム及び方法と比較したときにあまり頻繁には必要とされない。
【0046】
次に図13図13Bを参照すると、第1の洗浄要素510及び第2の洗浄要素512は、分割調理チャンバ502、504に分割される調理チャンバに対する別の例示的な実施形態により詳しく示されている。第1の洗浄要素510及び第2の洗浄要素512は、前に説明された実施形態と同じ要素(洗浄要素44)の多くを含み、これらの要素は500シリーズにおいて類似の参照番号を付与されており、それらの要素は実質的に類似しているか、又は同一である。たとえば、この実施形態の洗浄要素510、512の各々は、ここでもまた、上側部分516、カバー518、及び固定具520、通路522、第1、第2、及び第3の噴霧噴射ノズル524a~c、リップ部528、雌ネジ532、第1、第2、及び第3の噴霧チャネル入口534a~c、ならびに第1、第2、及び第3の噴霧チャネル出口536a~cを含む。これらの要素の多くは、この実施形態においてわずかに修正された形状又は外形を有しているが、洗浄要素510、512及びその要素は、違いの概要が以下でさらに詳しく述べられている場合を除き上で説明された通りに機能する(これらの同一又は実質的に類似する要素の詳細な説明は、大部分、簡潔にするため本明細書において繰り返されない)。
【0047】
この実施形態において、分割調理チャンバ502は、底壁570に接続され、そこから上方に延在する複数の側壁(第1の側壁562、第2の側壁564、第1の端壁566、及び第2の端壁568を含む)を備える。第1の側壁562、第2の側壁564、第1の端壁566、第2の端壁568、及び底壁570が集まって、調理媒体42を受け入れるように構成されている内部を囲む。分割調理チャンバ504は、底壁580に接続され、そこから上方に延在する複数の側壁(第1の側壁572、第2の側壁574、第1の端壁576、及び第2の端壁578を含む)を備える。第1の側壁572、第2の側壁574、第1の端壁576、第2の端壁578、及び底壁580が集まって、調理媒体42を受け入れるように構成されている内部を囲む。
【0048】
当業者であれば、複数の側壁は望み通りより多くの、又はより少ない側壁を含むものとしてよく、第1の側壁572、第2の側壁574、第1の端壁576、第2の端壁578、及び底壁580は、まとまって各それぞれの壁を形成し、望ましい場合に各それぞれの壁が湾曲、角度を付けられる、又は垂直であることを可能にする複数の壁セクション(たとえば、角度を付けた壁セクション566a~b、568a、576a~b、及び578a、ならびに垂直壁セクション562a、564a、566c、568b~c、572a、574a、576c、及び578b~c)を備え得ることも理解するであろう。
【0049】
この実施形態において、第1の洗浄要素510は、分割調理チャンバ502内に導かれる第1、第2、及び第3の加圧流538a~cを含み、第2の洗浄要素512は、分割調理チャンバ504内に導かれる第1、第2、及び第3の加圧流540a~cを含む。第1及び第2の洗浄要素510、512の第1、第2、及び第3の噴霧チャネル出口536a~cは、図13Bを参照しつつより詳しく説明されるように、調理媒体42の第1、第2、及び第3の加圧流538a~c、540a~cが洗浄要素510、512を出て分割調理チャンバ502、504の所定領域の方へ進むことを可能にするように構成される。
【0050】
分割調理チャンバ502、504に対する噴霧噴射ノズル524a~gは、上側部分516の周526上に所定の角度で隔てて並び、上側部分516内に特定の幅を有する。図示されている実施形態において、それらの角度は噴霧噴射ノズル524a~cの中心に関して取られる。図13Aに示されているように、A1は円形断面の円周の約110度であり、A2及びA3は約125度である。第1及び第2の噴霧噴射ノズル524a~bは約0.15インチの幅W1~W2を有する。これらの値は例示的であるが、それは、流量と口のサイズとのバランスを取ることが有益であり、噴霧噴射ノズル524a~cの数は変化し、清浄するのが難しく第1の洗浄要素510から流れる調理媒体が到達する必要がある領域に応じて、好適な幅を有し得る、噴霧噴射ノズル524a~cの間に様々な好適な角度が存在し得るからである。図示されているように、第1及び第2の噴霧噴射ノズル524a~bの幅W1~W2は、第3の噴霧噴射ノズル524cが詰まる前に詰まることになる縮小された幅又は特定の形状であってよく、これは図12図12Bの実施形態に関して上で述べたのと同じ理由により有利である。
【0051】
図13Aに示されているように、第3の噴霧チャネル出口536cのサイズは、散布スプレーパターン(扇形パターン)を形成する第3の噴霧チャネル入口534cのサイズより大きい。代替的に、図示されていないが、噴霧噴射ノズル424a~gのうち1つ又は複数は、集束スプレーパターン(逆扇形パターン)を有するものとしてよく、噴霧チャネル出口のサイズは、噴霧チャネル入口のサイズより小さい。図13Bに示されているように、第1及び第2の噴霧噴射ノズル524a~bは、第1の端壁566、576の方へ向けられ、概して底壁570、580の長さ方向に沿って、第2の端壁568、578の方へ向けられる第3の噴霧噴射ノズル524cに比べて小さい噴霧チャネル出口536a~bを有する。
【0052】
この実施形態において、第1の洗浄要素510に関して、第1の噴霧噴射ノズル524aは、底壁570、第1の端壁566、及び第2の側壁564の間の第1及び第5の角部544a、544eに向けられる。第2の噴霧噴射ノズル524bは、底壁570、第1の端壁566、及び第1の側壁562の間の第2及び第6の角部544b、544fに向けられる。第3の噴霧噴射ノズル524cは、約140度の角度A4を有し、分割調理チャンバ502の底壁570の端から端まで、第3及び第4の角部544c、544dの方へ大きいスプレーパターンを散布する。より大きい散布スプレーパターンは、それらの第3及び第4の角部544c、544dを清掃し、それと同時に、油の一次的な大きい流れも底壁570の長さ方向に沿って送り、調理チャンバの角部及び縁から洗い出された粒子を対応するドレンポート558の方へ移動させるように構成され、これは、噴霧噴射ノズル524a~cが、流れを最良の洗浄性能を確実にする所定領域に導くことができるようにしながら粒子(たとえば、凝固油/くず)による詰まりが生じる危険性を低減する十分な大きさを有することを確実にする。
【0053】
第2の洗浄要素512に関して、第1の噴霧噴射ノズル524aは、底壁570、第1の端壁566、及び第2の側壁564の間の第1及び第5の角部546a、546eに向けられる。第2の噴霧噴射ノズル524bは、底壁570、第1の端壁566、及び第1の側壁562の間の第2及び第6の角部546b、546fに向けられる。第3の噴霧噴射ノズル524cは、約140度で延在し、分割調理チャンバ504の底壁570の端から端まで、第3及び第4の角部546c、546dの方へ大きいスプレーパターンを散布する。より大きい散布スプレーパターンは、それらの第3及び第4の角部546c、546dを清掃し、それと同時に、油の一次的な大きい流れも底壁580の長さ方向に沿って送り、調理チャンバの角部及び縁から洗い出された粒子を対応するドレンポート558の方へ移動させるように構成される。角部544a~d、546a~dは、底壁570、580と底壁570、580に隣接する壁との接合部に沿って形成される。
【0054】
図14及び図14Aを参照すると、別の例示的な実施形態によりフルサイズの調理チャンバ12、14に対する洗浄要素610が詳しく図示されている。この洗浄要素は、前に説明された実施形態と同じ要素(洗浄要素44)の多くを含み、これらの要素は600シリーズにおいて類似の参照番号を付与されており、それらの要素は実質的に類似しているか、又は同一である。たとえば、この実施形態の洗浄要素610は、ここでもまた、上側部分616、カバー618、固定具620、通路622、第1、第2、第3、第4、第5、第6、及び第7の噴霧噴射ノズル624a~g、リップ部628、雌ネジ632、第1、第2、第3、第4、第5、第6、及び第7の噴霧チャネル入口634a~g、第1、第2、第3、第4、第5、第6、及び第7の噴霧チャネル出口636a~g、ならびに第1、第2、第3、第4、第5、第6、及び第7の加圧流638a~gを含む。
【0055】
この実施形態において、完全な調理チャンバ12から残骸を洗浄して取り除くために、噴霧噴射ノズル624a~gが、上側部分616の周626上に所定の角度で隔てて並び、上側部分616内に特定の幅を有するようにする。図示されている実施形態において、次の角度は噴霧噴射ノズル624a~gのそれぞれの中心に関して取られる。A1は約90度であり、A2及びA7は約65度であり、A3~A6は約35度である。A8~A13は発散角度(diverging angle)を持つ発散壁(divergent wall)を有し、たとえば、図示されているように、A8及びA12は約20度であり、A9及びA11は約5度であり、A10及びA13は約4度である。第2の噴霧噴射ノズル624bは約0.15インチの幅W1を有する。これらの値は、例示的であるが、それは、噴霧噴射ノズル624a~gの数は変化し、清浄するのが難しく洗浄要素610から流れる調理媒体42が到達する必要がある領域に応じて、好適な幅を有し得る、噴霧噴射ノズル624a~gの間に様々な好適な角度が存在し得るからである。図14Aに示されているように、第1及び第2の噴霧噴射ノズル624a~bは幅を狭められているか、又は最初に粒子で詰まる特定の形状を有するものとしてよく、これは図12図12Bに示されている実施形態に関して上で述べたのと同じ理由により有利である。
【0056】
次に図14Bを参照すると、第1、第2、第4、及び第6の噴霧チャネル出口636a~b、636d、636gは、調理チャンバ12の角部644a~dに向けられる。角部644a~dは、底壁70と底壁70に隣接する複数の側壁との接合部に沿って形成される。前の実施形態と同様に、第3の噴霧チャネル出口636cのサイズは、第1及び第2の噴霧チャネル出口636a~bのいずれかのサイズより大きい。第3の噴霧チャネル出口636cは、底壁70に沿って第2の端壁68の方へ向けられている。図示されているように、第1の噴霧チャネル出口636aのサイズは、第2の噴霧チャネル出口636bのサイズより小さい。この目的のために、この実施形態及び前の実施形態から、噴霧チャネル入口及び出口の各々は、調理チャンバの特定の幾何学的形状を洗浄するときの特定の必要条件に応じて互いにサイズが異なり得ることは理解されるであろう。
【0057】
図15図17は、ドレンパン108に取り外し不能に結合されている濾過スクリーン148を含む濾過システム710を示している。濾過スクリーン148内の開口711は、濾過システム710の下流部分(及び/又はフライヤ10の配管のさらに下流にある洗浄要素)内に粒子が入らないことを確実にするために初期濾過を行うために最初に詰まるように意図されている。これらの粒子は、フライヤ10の重要コンポーネント(たとえば、濾過ポンプ112)の詰まりを引き起こす可能性がある。濾過スクリーン148は、最初に詰まることを意図されている。図15に示されているように、ドレンパン108は、調理媒体42を受け入れるように構成されている内部を集まって囲む複数の側壁712a~d及び底壁714を備える。底壁714は、陥凹表面714a~bを有するものとしてよく、開口720を持つ排出口716に流通可能に結合され得る。濾過スクリーン148は、濾過スクリーン148をフライヤ10からうっかり装着し忘れるのを防ぐためにドレンパン108に取り外し不能に取り付けられてよい。たとえば、濾過スクリーン148は、1つ又は複数の溶接部718(たとえば、スポット溶接部)を使用してドレンパン108に堅く結合され得る。それに加えて、濾過スクリーン148をドレンパン108に取り外し不能に装着することで、フライヤ10の清浄の際に濾過アセンブリ110に粒子が入る危険性をなくす。
【0058】
フライヤ10を清浄する方法も説明される。この方法は、調理チャンバ12、14、502、504の底壁70、570、580に結合されている洗浄要素44、510、610を使用する。この方法は、洗浄要素44、510、610を使用して調理媒体42の複数の加圧流438a~g、538a~c、638a~gをフライヤ10の調理チャンバ12、14、502、504の所定領域内に噴霧するステップを含む。洗浄要素44、510、610は、洗浄要素44、510、610の上側部分416、516、616の周りで既定の角度に隔てられている噴霧噴射ノズル424a~g、524a~c、624a~gを備える。この方法は、また、スプレッダバー38、40、310を電熱要素34、301の上面204、304に結合して、電熱要素34、301の下面206、306を底壁70、570、580から所定距離だけ離れた位置に維持し、洗浄要素44、510、610の効果を最大化するステップも含むものとしてよく、スプレッダバー38、40、310は、電熱コイル202、302を蛇行パターンの形状に維持する。
【0059】
動作時に、フライヤ10のコントローラ48は、濾過を開始し、調理チャンバ12、14内のドレン弁が開かれて、調理チャンバ12、14、502、504内の調理媒体42を調理チャンバ12、14、502、504のドレンポート58、60、558に通してドレンパン108内に流し込ませ得る。濾過プロセスにおいて、濾過された調理媒体42は、調理チャンバ12、14、502、504の壁を通じて形成される充填ポート54、56を通して調理チャンバ12、14、502、504内に入るものとしてよい。濾過された調理媒体42が調理チャンバ12、14、502、504内に入ると、洗浄要素44、510、610は、調理チャンバ12、14、502、504の第1及び第2の側壁62、64、第1及び第2の端壁66、68、ならびに底壁70、570、580のうち少なくとも1つから粒子を効果的に洗浄して除去する。
【0060】
保守濾過は、毎日、又は他の時間間隔(たとえば、1日を超えるか、又は1日未満の間隔)で定期的に実行され、それにより、フライヤ10の調理チャンバ12、14、ドレンパン108、又は他のコンポーネントを清浄し得る。たとえば、保守濾過は、調理チャンバ12、14、502、504のより徹底した清浄を含むものとしてよく、これは調理チャンバ12、14、502、504の壁から粒子の蓄積物を削り取るステップと、調理チャンバ12、14、502、504の割れ目及び空洞から粒子をブラッシングで除去するステップと、調理チャンバ12、14、502、504を清浄溶液(たとえば、洗剤、pHがわずかに高い清浄溶液など)に浸すステップとを含み得る。
【0061】
本明細書で使用されている用語は、特定の実施形態のみを説明することを目的としており、本発明の実施形態の範囲を制限することは意図されていない。本明細書で使用されているように、「1つの(又は使わない場合もある)」及び「その(使わない場合もある)」(英語原文の単数形の冠詞「a」、「an」、及び「the」)は、文脈上明らかにそうでないことを示していない限り、複数形も含むことが意図されている。「備える、含む(comprises)」及び/又は「備えること、含むこと(comprising)」という言い回しは、本明細書内で使用されている場合、記載されている特徴、整数、アクション、ステップ、動作、要素、及び/又はコンポーネントの存在を意味し、1つ又は複数の他の特徴、整数、アクション、ステップ、動作、要素、コンポーネント、及び/又はそれらからなる群の存在もしくは追加を除外しないことも理解されるであろう。さらに、「含む、備える(includes)」、「有している(having)」、「有する(has)」、「持つ、備える(with)」、「からなる(comprised of)」という言い回し、又はこれらの変形が詳細な説明又は請求項内で使用されている範囲において、このような言い回しは、「含む、備える(comprising)」という言い回しと同様に包含的であることが意図されている。
【0062】
本発明のすべては様々な実施形態の記述により例示され、またこれらの実施形態はかなり詳細に記述されているが、付属の請求項の範囲をそのような詳細に制限するか、又はどのような形であれ限定することは出願人の意図するものではない。追加の利点及び修正は、当業者が容易に思いつくものである。したがって、本発明はそのより広い態様において、図示し説明されている特定の詳細、代表的な装置及び方法、ならびに説明に役立つ例に限定されない。したがって、出願人の一般的な発明の概念の精神又は範囲から逸脱することなく、そのような詳細からの逸脱を行うことができる。
【符号の説明】
【0063】
10 フライヤ
12、14 調理チャンバ
16 キャビネット
18、20 コントロールパネル
22、24 アクセスパネル
26 ホイール
28 バスケットハンガ
30、32 内部
34、36 電熱要素
38、40 スプレッダバー
42 調理媒体
44、46 洗浄要素
48 コントローラ
50、52 温度センサ
54、56 充填ポート
58、60 排出口
62、64 第1及び第2の側壁
62a 角度を付けた壁セクション
62b 垂直壁セクション
64a 角度を付けた壁セクション
64b 垂直壁セクション
66、68 第1及び第2の端壁
66a、66b 角度を付けた壁セクション
66c、66d 垂直壁セクション
68a 角度を付けた壁セクション
68b、68c 垂直壁セクション
70 底壁
72 注入線
100 調理媒体ハンドリングシステム
102、104 ドレン弁
106 ドレン多岐管
108 ドレンパン
110 濾過アセンブリ
112 濾過ポンプ
114 貯槽
116 貯槽ポンプ
118 セレクタ弁
120~122 入口ポート
124~127 出口ポート
130 モーター
132、134 入口
136、138 出口
142 充填ポート
143~147 逆止弁
148 濾過スクリーン
200 配置構成
202 電熱コイル
204 上面
206 下面
208 回転可能構造体
211 アーム
212 ワイヤ
214 取付機構
216 固定具
218 行
219 下面
220 ループ付き部分
222 第1の本体部分
222a 第1の側壁
222b 第2の側壁
223a~b 取付機構
224 第2の本体部分
224a 第1の側壁
224b 第2の側壁
225 固定具
226a~h 取付機構
228a~h フック部分
230a~h 固定具
232 前方部分
234 後方部分
300 配置構成
301 電熱要素
302 電熱コイル
304 上面
306 下面
308 回転可能構造体
310 スプレッダバー
311 アーム
312 ワイヤ
314 取付機構
316 固定具
318 平行な行
319 下面
320 ループ付き部分
322 第1の本体部分
322a~b 第1及び第2の側壁
324a~b 第1及び第2の側壁
325 固定具
326a~d 取付機構
328a~d フック部分
332 前方部分
334 後方部分
340 開口
342 大きい開口
412 本体部
414 下側部分
416 上側部分
418 カバー
420 固定具
422 通路
423 充填ポート
424a~g 噴霧噴射ノズル
425 ネジ山付きカップリング
428 リップ部
430 開口
432 雌ネジ
434a~g 第1、第2、第3、第4、第5、第6、及び第7の噴霧チャネル入口
436a~g 第1、第2、第3、第4、第5、第6、及び第7の噴霧チャネル出口
438a~g 第1、第2、第3、第4、第5、第6、及び第7の加圧流
444a~d 角部
502、504 分割調理チャンバ
510 第1の洗浄要素
512 第2の洗浄要素
516 上側部分
518 カバー
520 固定具
522 通路
524a~c 第1、第2、及び第3の噴霧噴射ノズル
528 リップ部
532 雌ネジ
534a~c 第1、第2、及び第3の噴霧チャネル入口
536a~c 第1、第2、及び第3の噴霧チャネル出口
538a~c 第1、第2、及び第3の加圧流
540a~c 第1、第2、及び第3の加圧流
544a、544e 第1及び第5の角部
544b、544f 第2及び第6の角部
544c、544d 第3及び第4の角部
546a、546e 第1及び第5の角部
546b、546f 第2及び第6の角部
546c、546d 第3及び第4の角部
562 第1の側壁
562a、564a、566c、568b~c、572a、574a、576c、578b~c 垂直壁セクション
564 第2の側壁
566 第1の端壁
566a~b、568a、576a~b、578a 角度を付けた壁セクション
568 第2の端壁
570、580 底面
572 第1の側壁
574 第2の側壁
576 第1の端壁
578 第2の端壁
580 底壁
610 洗浄要素
616 上側部分
618 カバー
620 固定具
622 通路
624a~g 第1、第2、第3、第4、第5、第6、及び第7の噴霧噴射ノズル
628 リップ部
632 雌ネジ
634a~g 第1、第2、第3、第4、第5、第6、及び第7の噴霧チャネル入口
636a~g 第1、第2、第3、第4、第5、第6、及び第7の噴霧チャネル出口
638a~g 第1、第2、第3、第4、第5、第6、及び第7の加圧流
644a~d 角部
710 濾過システム
711 開口
712a~d 側壁
714 底壁
714a~b 陥凹表面
716 排出口
718 溶接部
720 開口
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図8A
図8B
図9
図10
図11
図12
図12A
図12B
図13
図13A
図13B
図14
図14A
図14B
図15
図16
図17