(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-03-28
(45)【発行日】2022-04-05
(54)【発明の名称】配電盤
(51)【国際特許分類】
H02B 1/38 20060101AFI20220329BHJP
H02B 3/00 20060101ALI20220329BHJP
H02B 1/40 20060101ALI20220329BHJP
H02B 1/56 20060101ALI20220329BHJP
【FI】
H02B1/38 D
H02B3/00 K
H02B1/40 A
H02B1/56 A
(21)【出願番号】P 2019009533
(22)【出願日】2019-01-23
【審査請求日】2021-03-18
(73)【特許権者】
【識別番号】502129933
【氏名又は名称】株式会社日立産機システム
(74)【代理人】
【識別番号】110001689
【氏名又は名称】青稜特許業務法人
(72)【発明者】
【氏名】日比野 貴郁
(72)【発明者】
【氏名】中ノ上 賢治
【審査官】北岡 信恭
(56)【参考文献】
【文献】特開平09-163518(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2011/0286155(US,A1)
【文献】特開2018-007324(JP,A)
【文献】特開2015-046952(JP,A)
【文献】特開2004-135373(JP,A)
【文献】特開2017-184468(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H02B 1/38- 1/44
H02B 1/56
H02B 3/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
電力系統と外部装置を接続する配電盤であって、
電力供給者が管理する機器を収容した第1の収容室と、
前記第1の収容室に設けた第1の扉と、
前記第1の扉に設けた電力供給者用の第1の鍵と、
電力需要者が管理する機器を収容した第2の収容室と、
前記第2の収容室に設けた第2の扉と、
前記第2の扉に設けた電力需要者用の第2の鍵と、
を備え、
前記第1の鍵と前記第2の鍵とは異なるものであ
り、
前記第1の収容室に、高電圧と低電圧とを変圧する変圧器を備え、
前記第2の鍵は電子錠であり、前記変圧器の二次側から電源が供給される
配電盤。
【請求項2】
請求項1に記載の配電盤において、
前記第2の収容室に、前記外部装置の電力量を測定する電力測定機器および/または保護装置を備える配電盤。
【請求項3】
請求項2に記載の配電盤において、
前記第2の収容室に、前記電力測定機器の測定結果および/または保護装置の状態を外部の管理装置へ無線通信する無線通信手段を備える配電盤。
【請求項4】
請求項1に記載の配電盤において、
前記第2の収容室に、扉開閉感知用センサー、警報アラーム、監視カメラ、第2の収容室の状態を外部の管理装置へ無線通信する無線通信手段の何れか1つ以上を備える配電盤。
【請求項5】
請求項1に記載の配電盤において、
前記第2の収容室に、冷却用ファンを備える配電盤。
【請求項6】
請求項1に記載の配電盤において、
前記第2の収容室の第2の扉に、表示パネルを備える配電盤。
【請求項7】
請求項1に記載の配電盤において、
前記第2の収容室に、前記外部装置を備える配電盤。
【請求項8】
請求項1に記載の配電盤は、前記第1の収容室に変圧器を備える地上用変圧器である配電盤。
【請求項9】
請求項1に記載の配電盤は、太陽光発電用盤である配電盤。
【請求項10】
請求項1に記載の配電盤は、前記外部装置と一体に構成されている配電盤。
【請求項11】
第一の電圧を該第一の電圧よりも低い第二の電圧に変圧し出力する変圧器を有し、電子機器に電源を供給する配電盤であって、
前記変圧器または変圧器と開閉器を含む機器の前記第二の電圧を出力する端子に第一のユーザがアクセスする第一の扉と、
前記第一の扉に設けられた第一の鍵と、
前記第二の電圧を出力する端子または前記第二の電圧を出力する端子に接続された配線に第二のユーザがアクセスする第二の扉と、
前記第二の扉に設けられた、前記第1の鍵とは異なる第二の鍵と、
前記第二の扉内の領域に、前記電子機器に供給する電力を測定する機器、ヒューズ、漏電遮断機または前記電子機器の状態を送信する無線通信手段のいずれか一つ以上と、
を有する配電盤。
【請求項12】
請求項
11に記載の配電盤において、
前記電子機器を、前記第二の扉または前記第二の扉内の領域に設け、
前記第二の電圧を出力する端子から配電盤の内部の前記電子機器に電源を供給し、
前記第二の扉内の領域または扉面に、前記電子機器に供給する電力を測定する機器、ヒューズ、漏電遮断機または前記内部の電子機器の状態を送信する無線通信手段のいずれか一つ以上を有する配電盤。
【請求項13】
請求項
11に記載の配電盤において、
前記第二の鍵は電子錠であり、前記変圧器の二次側から電源が供給される配電盤。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、電力系統と外部装置を接続する配電盤に関する。
【背景技術】
【0002】
電力の自由化が進み、大手電力会社以外にも電力を供給する会社が増えている。それらの会社は、メガソーラに代表される太陽光発電等、再生可能エネルギーを中心として発電、売買を行っている。また、個人としても太陽光発電により発電した電力を電力会社へ売却、個人使用、蓄電等を行っている。
【0003】
発電した電力を電力会社や新電力会社に売買する場合は、電力系統に連系する必要があり、直流-交流変換、昇圧をする必要がある。この電力の安定供給のためにはパワーコンディショナーや接続箱、電力量計、遮断器、昇圧変圧器等の周辺機器を設置する必要がある。これら機器は、箱や盤に収納されており、企業や企業に委託された管理会社が管理を行っている。この電力の供給、使用の流れの中で付加価値をつけることが可能である。発電した者と発電した電力を使用、売買する者が一致しない場合においては、管理する上で境界線を設ける必要がある。
【0004】
これは、電力会社が道路上に設置している地上用変圧器についても同様であり、道路上にデジタルサイネージ(電子看板)やWi-Fiの基地局、緊急充電用の蓄電池を設置する場合は電力が必要なため、配線の容易性を考えると地上用変圧器の周辺や地上用変圧器の内部に設置する必要がある。これら機器を運用する者と電力会社は違う場合があり、管理が別となる。この境界線を設ける上では、使用上の安全や導入、管理、運用のしやすさ等を考慮することが重要である。
【0005】
特許文献1には、「監視制御装置は、機能キャビネット、機能ユニット、コントロールキャビネットを備える。機能キャビネットは所定の収容サイズの複数の枠部と、複数の枠部のうち少なくとも一部の枠部の開口を開閉可能な扉とを有する。機能ユニットは枠部に交換可能に収容され、機能単位の回路および部品を含む。コントロールキャビネットは機能キャビネットと隣り合うように配置されており、枠部に収容された機能ユニットを監視および制御する監視制御機能を有する。」(要約参照)と記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
配電盤において、利用者が2社以上で使用する場合、電力、電源を供給する者(以下、電力供給者と表記する。)と電子機器を管理、運営する者(以下、電力需要者と表記する。)の間に安全上や管理上分けた空間を設ける必要がある。
【0008】
特許文献1では、タッチパネルに入力された機能ユニットの解錠のための認証情報を基にユーザ認証を行った結果、機能ユニットへのアクセス権限を持つユーザであった場合、該当機能ユニットの扉を開放することが記載されている(請求項2参照)が、電力供給者と電力需要者の安全性については考慮されていない。
【0009】
本発明は、電力需要者へ電力供給するための安全性を向上することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0010】
上記課題を解決するために、本発明は、電力供給者と電力需要者で異なる鍵を有する扉を設け、電力需要者が使用する空間に、電力需要者が利用する空間や配電盤の外部に設置された電子機器の電力を監視または制御する機器を配置する。
【0011】
本発明の「配電盤」の一例を挙げるならば、
電力系統と外部装置を接続する配電盤であって、電力供給者が管理する機器を収容した第1の収容室と、前記第1の収容室に設けた第1の扉と、前記第1の扉に設けた電力供給者用の第1の鍵と、電力需要者が管理する機器を収容した第2の収容室と、前記第2の収容室に設けた第2の扉と、前記第2の扉に設けた電力需要者用の第2の鍵と、を備え、前記第1の鍵と前記第2の鍵とは異なるものであり、前記第1の収容室に、高電圧と低電圧とを変圧する変圧器を備え、前記第2の鍵は電子錠であり、前記変圧器の二次側から電源が供給されるものである。
【発明の効果】
【0012】
本発明によれば、電力需要者に対し配電盤内部から安全な電力供給が可能となる。
上記した以外の課題、構成および効果は、以下の実施形態の説明により明らかにされる。
【図面の簡単な説明】
【0013】
【
図2】実施例1の電力需要者側の配電盤内を示す図。
【
図5】実施例3の、電子機器を扉面に設置した配電盤を示す図。
【
図6】実施例3の、電子機器を扉面に設置した電力需要者側の配電盤内を示す図。
【
図7】実施例4の、電子機器を扉面に設置した電力需要者側の配電盤内の他の例を示す図。
【
図8】実施例5の、電子機器を扉面に設置した電力需要者側の配電盤内の他の例を示す図。
【発明を実施するための形態】
【0014】
本発明の実施の形態を説明する前に、従来の配電盤を説明する。
図9に、従来の配電盤と、配電盤上部に電子機器を一体に取り付けた装置の一例を示す。図において、符号101は配電盤本体を示し、符号102は配電盤から電力が供給される電子機器である。図の例は、電子機器102は液晶パネル等の表示パネル104を備えており、デジタルサイネージの例である。配電盤本体101には、高圧側扉106と低圧側扉107が設けられ、高圧側扉106の内部には、一次ケーブルや開閉器などの高電圧側の機器が収容され、低圧側扉107の内部には、変圧器や保護装置などの低圧側の機器が収容されている。なお、変圧器の一次側の端子は高圧側扉106の内部に、変圧器の二次側の端子は低圧側扉107の内側に位置している。そして、高圧側扉106および低圧側扉107には電力供給者が管理する鍵103を備えている。
【0015】
図9の配電盤において、高圧側扉106および低圧側扉107は電力供給者が管理するものであり、電力需要者が管理する空間は備えていない。本発明は、配電盤に電力需要者が管理する空間を設けて、電力需要者へ電力供給するための安全性を向上するものである。
【0016】
以下、本発明の実施の形態を、図面を用いて説明する。なお、実施の形態を説明するための各図において、同一の機能を有する要素には同一の名称、符号を付して、その繰り返しの説明を省略する。
【実施例1】
【0017】
図1に、本発明の実施例1の配電盤を示す。実施例1の配電盤は、配電盤本体101の上部に外部接続機器である電子機器102を一体に設置した例である。配電盤本体101には、電力供給者用高圧側扉106と、電力供給者用低圧側扉107と、電力需要者用扉108が設けられている。電力供給者用高圧側扉106の内側には、電力供給者が管理する一次ケーブルや開閉器などの高電圧側の機器が収容され、電力供給者用低圧側扉107の内側には、電力供給者が管理する変圧器や変圧器の二次側端子などの低圧側の機器が収容されている。電力需要者用扉108の内側には、電力需要者が管理する収容室が設けられ、電力需要者が管理する低圧側の機器が収容されている。電力系統から取り込んだ高電圧は変圧器で低電圧に変圧され、変圧器の二次側端子から電力需要者用扉108内を通り外部接続機器である電子機器102へ電力を供給する。電力供給者用高圧側扉106と電力供給者用低圧側扉107には、電力供給者用の第1の鍵103が取り付けられ、電力需要者用扉108には、電力供給者用の第1の鍵103とは異なる、電力需要者用の第2の鍵105が取り付けられている。
【0018】
図2は、
図1の電力需要者用扉108を開閉した状態の図である。電力需要者用扉108の内側の収容室には、電力供給者から供給された電力を保護するためのヒューズや漏電遮断機等の保護装置109を設置する。なお、この保護装置109については、電力供給者側がメンテナンスするために電力供給者用高圧側扉106や電力供給者用低圧側扉107の内部に設置することも可能である。また、電力需要者用扉108の内側に、電力需要者の電力使用量を正確に把握するためのメータ(外部接続装置の使用電力量を測定する電力測定機器)110を設置する。保護装置109とメータ110を通して、外部電子機器102へ電力を供給する。
図2には示していないが、電力測定機器であるメータ110の測定結果や保護装置109の状態を外部の管理装置へ無線通信する無線通信手段を設けるとよい。
【0019】
第1の鍵103や第2の鍵105は、物理鍵に限らず、電子錠、カードキー、暗証番号キーなど何れの鍵も利用できる。電力需要者用扉108に設けた第2の鍵105が電子錠の場合は、変圧器の二次側から電源を供給するようにすれば良い。
【0020】
図1,2では、電子機器102と配電盤本体101を一体化した装置を例に説明したが、電子機器102を配電盤本体101とは分離し、両者をケーブルなどで接続するようにしてもよい。外部接続装置としては、デジタルサイネージ、Wi-Fiの基地局、緊急充電用の蓄電池など、種々のものに利用できる。
【0021】
また、
図1,2では、デジタルサイネージ等の電子機器102に、電力系統から変圧した電力を供給する地上用変圧器の例を念頭に説明したが、太陽光発電用盤(パワーコンデショナー)の場合には、例えば次のように各機器を収納すればよい。すなわち、電力需要者用扉108の内側に、太陽光発電の発電量を正確に把握するためのメータなどを設置する。そして、電力供給者用低圧側扉107の内部に、直流を交流に変換するインバータ装置や低電圧を高電圧に変圧する変圧器を設け、電力供給者用高圧側扉106の内部に、系統側の遮断器や系統側のケーブルを設ける。或いは、インバータ装置や変圧器を太陽光発電業者が管理する場合には、これらを電力需要者用扉108の内側に配置すればよい。
【0022】
本実施例によれば、配電盤に、電力供給者が管理する機器を収容する収容室と、電力需要者が管理する機器を収容する収容室とを設け、電力供給者が管理する機器を収容する収容室の扉の鍵と、電力需要者が管理する機器を収容する収容室の扉の鍵を異なる鍵としたので、電力供給者および電力需要者が自分の機器を確実に管理することができ、電力需要者へ電力供給するための安全性を向上することができる。
【0023】
また、電力需要者が管理する機器を収容する収容室に、ヒューズや漏電遮断器などの保護装置を設けることにより、電力需要者の使用機器への安全性を向上することができる。また、電力需要者が管理する機器を収容する収容室に、外部接続装置の使用電力量を測定する電力測定機器を設けることにより、電力需要者の使用電力量を正確に把握することができる。
【実施例2】
【0024】
図3に、本発明の実施例2の配電盤を示す。
図3は、配電盤本体101の左側に電子機器111を一体に取り付けた装置の一例を示す。配電盤の左側に電子機器を設置した場合は、電力需要者用扉108を、電子機器側である配電盤左側に配置する。配電盤本体101内の各機器の配置は実施例1と同様であり、電力系統から取り込んだ高電圧は変圧器で低電圧に変圧され、変圧器の二次側端子から電力需要者用扉108内を通り外部接続機器である電子機器111へ電力を供給する。配電盤本体101の左面には、電力需要者用扉108の内側から電力供給用のケーブルを通す穴を設ける。実施例1と同様に、電力供給者用高圧側扉106と電力供給者用低圧側扉107には、電力供給者用の第1の鍵103が取り付けられ、電力需要者用扉108には、電力供給者用の第1の鍵103とは異なる、電力需要者用の第2の鍵105が取り付けられている。
【0025】
図4に、本発明の実施例2の配電盤の変形例を示す。この変形例は、配電盤本体101の右側に電子機器112を一体に取り付けた装置の一例である。配電盤の右側に電子機器を設置する場合は、電力需要者用扉108を、電子機器側である配電盤右側に配置する。配電盤の電力需要者用扉108内は、
図3の電子機器を左側に設置した場合と同様であり、電力系統から取り込んだ高電圧は変圧器で低電圧に変圧され、変圧器の二次側端子から電力需要者用扉108内を通り外部接続機器である外部電子機器112へ電力を供給する。配電盤本体101の右面には、電力需要者用扉108の内側から電力供給用のケーブルを通す穴を設ける。実施例1と同様に、電力供給者用高圧側扉106と電力供給者用低圧側扉107には、電力供給者用の第1の鍵103が取り付けられ、電力需要者用扉108には、電力供給者用の第1の鍵103とは異なる、電力需要者用の第2の鍵105が取り付けられている。
【実施例3】
【0026】
図5に、本発明の実施例3の配電盤を示す。実施例1および2では、電子機器102は配電盤外部に設置されていたが、本実施例は、電子機器である表示パネル104を配電盤内部に設置したものである。
【0027】
図に示すように、電力需要者用扉208に電子機器である表示パネル104が取り付けられている。電力供給者用高圧側扉206の内部には、電力供給者が管理する、一次ケーブルや開閉器などの高電圧側の機器が収容され、電力供給者用低圧側扉207の内部には、電力供給者が管理する、変圧器や変圧器の二次側端子などの低圧側の機器が収容されている。また、電力需要者用扉208の内側には、電力需要者が管理する収容室が設けられ、電力需要者が管理する低圧側の機器が収容されている。そして、実施例1と同様に、電力供給者用高圧側扉206と電力供給者用低圧側扉207には、電力供給者用の第1の鍵103が取り付けられ、電力需要者用扉208には、電力供給者用の第1の鍵103とは異なる、電力需要者用の第2の鍵105が取り付けられている。
【0028】
図6は、
図5の電力需要者用扉208を開閉した状態の図である。電力需要者用扉208の内部には、
図2と同様に、供給された電力を保護するためのヒューズや漏電遮断機等の保護装置109を設置する。また、電力需要者用扉208内に電力需要者の電力使用量を正確に把握するためのメータ110を設置する。さらに、デジタルサイネージ等の電子制御や表示データなどの無線通信を行う電子機器211を設置する。
【0029】
本実施例において、電力系統から取り込んだ高電圧は変圧器で低電圧に変圧され、変圧器の二次側端子から電力需要者用扉208内を通り電力需要者用扉208に取り付けた外部接続機器である表示パネル104に電力を供給する。なお、
図5では表示パネル104を電力需要者用扉208へ取り付けたが、Wi-Fiの基地局などの場合は、電子機器を電力需要者用扉208の内側の収容室に配置すればよい。
【0030】
本実施例によれば、実施例1に記載した効果に加えて、配電盤の扉自体や扉の内側の収容室に表示パネル等の電子機器を取り付けることにより、装置の占有スペースを減らすことができ、また、電子機器への配線が容易になる。
【実施例4】
【0031】
図7に、本発明の実施例4の配電盤を示す。本実施例では、図に示すように、電力需要者用扉208の内側の収容室内に、意図しない扉の開閉が行われないよう扉開閉感知用センサ213を設置する。また、扉開閉の異常を感知した場合に警報を発する警報装置215を設置する。さらに、収容室内を監視する監視用カメラ214を設置する。また、扉開閉感知用センサ213や警報装置215や監視用カメラ214で観測した収容室内の状態を外部の管理装置へ無線通信する無線通信手段を設けるとよい。
【0032】
本実施例によれば、実施例1に記載した効果に加えて、扉開閉感知用センサ、警報装置、監視用カメラを設置したので、電力需要者用扉やその内側の収容室内の異常を検知し、警報を発することができる。
【実施例5】
【0033】
図8に、本発明の実施例5の配電盤を示す。本実施例では、図に示すように、電力需要者用扉208の内側の収容室内に、冷却用ファン217を設置する。これにより、保護装置、メータ等設置する電子機器を増やしていくことによる配電盤内の温度上昇対策を行うことができる。また、緊急時や急速充電用の蓄電池216を設置する。
【符号の説明】
【0034】
101…配電盤本体
102…電子機器
103…電力供給者用鍵
104…表示パネル
105…電力需要者用鍵
106…電力供給者用高圧側扉
107…電力供給者用低圧側扉
108…電力需要者用扉
109…保護装置
110…メータ(電力測定機器)
111…配電盤左側設置用電子機器
112…配電盤右側設置用電子機器
201…配電盤本体
206…電力供給者用高圧側扉
207…電力供給者用低圧側扉
208…電力需要者用扉
211…電子機器
213…扉開閉感知用センサ
214…監視用カメラ
215…警報装置
216…蓄電池
217…冷却用ファン