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特許7048547監視装置、監視方法とプログラム、ならびに、監視システム
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-03-28
(45)【発行日】2022-04-05
(54)【発明の名称】監視装置、監視方法とプログラム、ならびに、監視システム
(51)【国際特許分類】
   G06F 11/07 20060101AFI20220329BHJP
【FI】
G06F11/07 157
G06F11/07 140A
【請求項の数】 8
(21)【出願番号】P 2019159356
(22)【出願日】2019-09-02
(65)【公開番号】P2021039472
(43)【公開日】2021-03-11
【審査請求日】2021-01-15
(73)【特許権者】
【識別番号】000232140
【氏名又は名称】NECフィールディング株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100109313
【弁理士】
【氏名又は名称】机 昌彦
(74)【代理人】
【識別番号】100149618
【弁理士】
【氏名又は名称】北嶋 啓至
(72)【発明者】
【氏名】工藤 賢吾
【審査官】今城 朋彬
(56)【参考文献】
【文献】特開2003-099290(JP,A)
【文献】特開2008-172575(JP,A)
【文献】特開平09-114765(JP,A)
【文献】再公表特許第2012/147176(JP,A1)
【文献】米国特許出願公開第2005/0210331(US,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G06F 11/07
G06F 13/00
H04L 43/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
監視対象である情報処理装置への疎通確認を実行する制御手段と、
前記疎通確認に対する応答、及び、前記情報処理装置が稼働停止するスケジュールを含む停止通知を受信する通信手段と、を備え、
前記制御手段は、前記疎通確認に対する応答が無い場合、
前記停止通知を受信していれば前記情報処理装置が予定どおり稼働停止していると判断した後前記停止通知に含まれる停止終了時刻から所定時間の経過後に前記疎通確認を再び実行し、再び実行した前記疎通確認に対する応答がある場合、前記情報処理装置が稼働していると判断し、前記応答が無い場合、前記情報処理装置にトラブルが発生していると判断し、
前記停止通知を受信してなければ前記情報処理装置との間に通信障害が発生していると判断する、監視装置。
【請求項2】
前記制御手段は、前記通信障害が発生していると判断した場合、前記通信障害に関する通知を送信するよう前記通信手段に指示する、
請求項1に記載の監視装置。
【請求項3】
前記情報処理装置または前記情報処理装置を管理する管理装置が前記停止通知を送信する、
請求項2に記載の監視装置。
【請求項4】
前記停止終了時刻から前記所定時間をカウントするタイマーを更に備える、
請求項1から3のいずれか1つに記載の監視装置。
【請求項5】
前記制御手段は、前記情報処理装置にトラブルが発生していると判断した場合、前記トラブルの発生に関する通知を送信するよう前記通信手段に指示する、
請求項1から4のいずれか1つに記載の監視装置。
【請求項6】
請求項1からのいずれか1つに記載の監視装置と、
少なくとも1つの前記情報処理装置と、
を含む、監視システム。
【請求項7】
監視対象である情報処理装置に送信した疎通確認に対する応答、及び、前記情報処理装置が稼働を停止するスケジュールを含む停止通知を受信し、
前記疎通確認に対する応答が無い場合、前記停止通知を受信していれば前記情報処理装置が予定された稼働停止中であると判断し、前記停止通知に含まれる停止終了時刻から所定時間の経過後に前記疎通確認を再び実行し、再び実行した前記疎通確認に対する応答がある場合、前記情報処理装置が稼働していると判断し、前記応答が無い場合、前記情報処理装置にトラブルが発生していると判断し、
前記停止通知を受信してなければ前記情報処理装置との通信障害が発生していると判断する、監視方法。
【請求項8】
監視対象である情報処理装置への疎通確認を実行し、
前記疎通確認に対する応答、及び、前記情報処理装置が稼働停止するスケジュールを含む停止通知を受信し、
前記疎通確認に対する応答が無い場合、前記停止通知を受信していれば前記情報処理装置が予定どおり稼働停止していると判断した後、前記停止通知に含まれる停止終了時刻から所定時間の経過後に前記疎通確認を再び実行し、再び実行した前記疎通確認に対する応答がある場合、前記情報処理装置が稼働していると判断し、前記応答が無い場合、前記情報処理装置にトラブルが発生していると判断し
前記停止通知を受信してなければ前記情報処理装置との間に通信障害が発生していると判断することをコンピュータに実行させるプログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、監視装置等に関する。
【背景技術】
【0002】
監視装置は、コンピュータ等の情報機器が稼動しているか否かを外部から監視する。このような監視装置は、情報機器の保守に伴う稼働停止と通信障害を判別することができない。このため、次のような対応が施されている。
【0003】
1つ目は、情報機器の定期作業を予め監視担当者に通知し、監視装置が当該情報機器の通信障害を検知しても、監視担当者は、所定期間、通信障害に関するエラーメッセージを無視するものである。2つ目は、監視装置が、定期作業のある情報機器に対して監視機能を一時的に無効化し、通信障害を検知しないようにするものである。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【文献】特開2011-030098号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、1つ目の監視担当者がエラーメッセージを無視する場合には、事前に監視担当者に定期作業の対象となる情報機器とその作業時間を伝える必要があり、作業対象となる情報機器のリスト化に工数を要する。また、監視担当者がエラーメッセージを見てから作業対象の情報機器であるか判断する必要があり、監視担当者の工数が増加する。
【0006】
2つ目の監視装置の監視機能を一時的に無効化する場合には、監視担当者が定期作業の対象となる情報機器とその作業時間を把握し、当該情報機器に対する監視装置の監視設定を無効化する必要があり、作業対象となる情報機器に対する監視の無効化に工数を要する。
【0007】
本開示の目的は、上記の課題を解決する監視装置等を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本開示の一態様である監視装置は、監視対象である情報処理装置への疎通確認を実行する制御部と、前記疎通確認に対する応答、及び、前記情報処理装置が稼働停止するスケジュールを含む停止通知を受信する通信部と、を備え、前記制御部は、前記疎通確認に対する応答が無い場合、前記停止通知を受信していれば前記情報処理装置が予定どおり稼働停止していると判断し、前記停止通知を受信してなければ前記情報処理装置との間に通信障害が発生していると判断する。
【0009】
本開示の一形態である監視方法は、監視対象である情報処理装置への疎通確認を実行し、前記疎通確認に対する応答、及び、前記情報処理装置が稼働停止するスケジュールを含む停止通知を受信し、前記疎通確認に対する応答が無い場合、前記停止通知を受信していれば前記情報処理装置が予定どおり稼働停止していると判断し、前記停止通知を受信してなければ前記情報処理装置との間に通信障害が発生していると判断する。
【0010】
本開示の一形態であるプログラムは、監視対象である情報処理装置への疎通確認を実行し、前記疎通確認に対する応答、及び、前記情報処理装置が稼働停止するスケジュールを含む停止通知を受信し、前記疎通確認に対する応答が無い場合、前記停止通知を受信していれば前記情報処理装置が予定どおり稼働停止していると判断し、前記停止通知を受信してなければ前記情報処理装置との間に通信障害が発生していると判断することをコンピュータに実行させる。
【0011】
本開示の一形態である監視システムは、上記の監視装置と、少なくとも1つの情報処理装置を含む。
【発明の効果】
【0012】
本開示の監視装置等によれば、監視装置の監視担当者の工数を増やすことなく、稼働停止と通信障害を判別することができる。
【図面の簡単な説明】
【0013】
図1】第1の実施形態に係る監視システムの概要を示す図である。
図2】第1の実施形態に係る監視装置の構成を示すブロック図である。
図3】第1の実施形態に係る情報処理装置の構成を示すブロック図である。
図4】第1の実施形態の停止通知の一例を示すデータシートである。
図5】第1の実施形態の保守スケジュールの一例を示すデータシートである。
図6】第1の実施形態に係る監視装置の動作を示すフローチャートである。
図7】コンピュータによるハードウエア構成を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0014】
第1の実施形態の一態様である監視装置、監視システムの構成について図面を用いて説明する。図1は、第1の実施形態の一例である監視システムの構成を示すブロック図である。図1に示す監視システム400は、監視装置100、情報処理装置200を備える。監視装置100は、情報処理装置200とネットワーク300を介して通信可能に接続される。
【0015】
<監視装置>
第1の実施形態の監視装置100について図面を用いて説明する。図2は、第1の実施形態に係る監視装置100の構成を示すブロック図である。監視装置100は、通信部101と、制御部102と、タイマー103を備える。
【0016】
通信部101は、制御部102によって生成されたコマンド情報を情報処理装置200に送信する。具体的には、通信部101は、疎通確認のためのエコー要求を情報処理装置200に送信する。また、通信部101は、情報処理装置200からエコー要求に対するエコー応答(以下、単に応答とも記す)を受信する。さらに、通信部101は、情報処理装置200の通信停止に関する停止通知を受信する。停止通知は、情報処理装置200における停止処理プログラムに基づき生成される。
【0017】
制御部102は、記憶部(図示せず)に記憶された監視プログラムを読み出して実行する。制御部102は、監視プログラムの一部を実行してコマンド情報を生成する。記憶部は、例えば、ROM(read only memory)、RAM(random access memory)、キャッシュメモリなどである。記憶部には、監視装置100の各種機能を実現するプログラムなどが記憶される。
【0018】
制御部102は、疎通確認のためのエコー要求を情報処理装置200に送信するよう通信部101に指示する。制御部102は、情報処理装置200から疎通確認に対する応答があれば、情報処理装置200が正常に稼働していると判断する。一方、疎通確認に対する応答がない場合、制御部102は、情報処理装置200の停止通知を予め受信しているか否かで、情報処理装置200の通信障害が発生しているかを判断する。
【0019】
具体的には、停止通知を受信していなければ、制御部102は、情報処理装置200との通信障害が発生していると判断する。制御部102は、情報処理装置200を管理する管理装置(管理センターとも呼ばれる)に情報処理装置200との間に通信障害があることを、通信部101を介して通知する。一方、情報処理装置200の停止通知を予め受信していれば、制御部102は、情報処理装置200が停止通知の予定どおりに稼働停止していると判断する。
【0020】
さらに、予定どおり稼働停止していると判断した情報処理装置200において保守作業のトラブルが発生すると作業時間が延び、情報処理装置200は稼働停止のスケジュールを過ぎても再稼働できない場合がある。このため、制御部102は、予定どおり稼働停止していると判断した情報処理装置200が再稼働しているか稼働停止のスケジュールを過ぎてから疎通確認を実行する。例えば、制御部102は、停止通知に含まれる停止終了時刻(Te)を過ぎ、さらに、情報処理装置200の起動処理が完了する時間が経過してから疎通確認を実行する。起動処理が完了する時間はタイマー103によってカウントされる。
【0021】
疎通確認のエコー応答があれば、制御部102は、情報処理装置200が再稼働している判断する。一方、疎通確認のエコー応答がない場合、制御部102は、予定どおり稼働停止していると判断した情報処理装置200にトラブルが発生していると判断する。制御部102は、情報処理装置200を管理する管理装置(管理センターとも呼ばれる)に情報処理装置200が再起動できないトラブルが発生している旨を、通信部101を介して通知する。
【0022】
タイマー103は、停止通知に含まれる停止終了時刻(Te)になるとカウントを開始する。タイマー103のカウントは、通信部101が疎通確認の応答を受けるとクリアされる。なお、タイマー103は、情報処理装置200の識別子ごとにカウントすることができる。
【0023】
<情報処理装置>
次に、第1の実施形態に係る情報処理装置200について図面を用いて説明する。図3は、第1の実施形態に係る情報処理装置200の構成を示すブロック図である。図3に示す情報処理装置200は、通信部201、制御部202を備える。
【0024】
通信部201は、監視装置100から送信された疎通確認のためのエコー要求を受信し、エコー要求に対するエコー応答を送信する。また、通信部201は、監視装置100に情報処理装置200に関する停止通知を送信する。停止通知には、情報処理装置200が稼働を停止する期間を示す情報が含まれる。具体的には、停止通知は、情報処理装置200を識別するための識別子、情報処理装置200が稼働を停止する期間の開始と終了を示す停止開始時刻(Ts)と停止終了時刻(Te)を含む。
【0025】
停止通知は、例えば、記憶部(図示せず)に記憶された停止処理プログラムを制御部202が実行することで生成される。情報処理装置200の記憶部は、例えば、ROM、RAM、キャッシュメモリなどである。記憶部は、情報処理装置200を制御するためのプログラムなどを記憶する。
【0026】
情報処理装置200が停止通知を監視装置100に送信してもよく、他の装置が監視装置100に送信してもよい。例えば、複数の情報処理装置200を管理する管理装置(図示せず)が情報処理装置200ごとの停止通知を取得して、監視装置100に送信してもよい。
【0027】
停止通知は、情報処理装置200の制御部202が生成する構成に限られない。
【0028】
あるいは、通信部201は、情報処理装置200の保守スケジュールを格納したデータベース(図示せず)に接続してもよい。図5は、情報処理装置200の保守スケジュールの一例であるデータシートを示す図である。図中、保守スケジュールは、保守対象の情報処理装置200を識別する識別子、保守の種別、保守を実施する年月日と停止開始時刻(Ts)、停止終了時刻(Te)を示す。
【0029】
通信部201は、逐次、データベースに接続して保守スケジュールを後述する制御部202に送信する。データベースに格納される保守スケジュールは、例えば、管理装置が適宜更新してもよい。
【0030】
制御部202は、取得した保守スケジュールを確認する。具体的には、制御部202は、保守スケジュールに自装置(情報処理装置200)が含まれているか識別子を確認する。もし確認した日から所定期間内に含まれている場合には、保守スケジュールを記憶部で記憶する。なお、既に記憶部が保守スケジュールを記憶している場合、上書きしてもよい。
【0031】
次に、第1の実施形態に係る監視装置100の動作について図面を用いて説明する。図6は、第1の実施形態に係る監視装置の動作を示すフローチャートである。
【0032】
監視装置100は、情報処理装置200が正常に稼働しているか否かを判断する為に、情報処理装置200に疎通確認を実行する(ステップS01)。具体的には、監視装置100の制御部102は、疎通確認のためのping(packet internet groper)コマンドを実行し、通信部101を介してエコー要求を情報処理装置200に送信する。次に、制御部102は、疎通確認に対する情報処理装置200からのエコー応答の有無を確認する(ステップS02)。
【0033】
情報処理装置200からエコー応答がある場合(ステップS02のYes)、制御部102は、情報処理装置200との通信状況は正常であると判断する(ステップS03)。なお、監視装置100による情報処理装置200への疎通確認は定期的に行われ、監視装置100と情報処理装置200との通信状態が正常である間、ステップS01からステップS03の処理が繰り返される。
【0034】
一方、情報処理装置200からエコー応答がない場合(ステップS02のNo)、制御部102は、情報処理装置200が通信できなくなることを示す停止通知(例えば、保守通知)を予め受信しているかを判断する(ステップS04)。
【0035】
停止通知には、情報処理装置200を識別するための識別子Id、情報処理装置200の稼働を停止するスケジュールを示す停止開始時刻(Ts)と停止終了時刻(Te)が含まれる。なお、停止通知は、情報処理装置200から監視装置100に送信されるものに限られい。他の装置が監視装置100に停止通知を送信してもよい。例えば、情報処理装置200を管理する管理装置が、情報処理装置200の稼働停止を示す情報を取得し、監視装置100に停止通知として送信してもよい。例えば、管理装置が情報処理装置200の保守日程を取得している場合、管理装置が保守スケジュールに基づく停止通知を監視装置100に送信してもよい。
【0036】
監視装置100が停止通知を予め受信していない場合(ステップS04のNo)、制御部102は、疎通確認のエコー応答が得られなかったのは、情報処理装置200との間に通信障害等が発生しているためと判断する(ステップS12)。その後、制御部102は、情報処理装置200との間に通信障害が発生している旨、情報処理装置200を管理する管理装置に通知する(ステップS13)。一方、情報処理装置200から停止通知を予め受信している場合(ステップS04のYes)、制御部102は、疎通確認のエコー応答のない情報処理装置200が停止通知のスケジュールに従い稼働停止中と判断する(ステップS05)。
【0037】
制御部102は、疎通確認に対する情報処理装置200からの応答が無い場合でも、情報処理装置200に関する停止通知に基づき、情報処理装置200が予定どおり稼働停止であるか、通信障害にあるかを判断することができる。
【0038】
ステップS05に続き、制御部102は、稼働停止中と判断した情報処理装置200に対して、停止通知に含まれる停止終了時刻(Te)を経過した後、稼働停止後に正常に再稼働しているか疎通確認を実行する。具体的には、制御部102は、監視装置100に内蔵されているクロック(図示せず)を用いて、時刻が停止終了時刻(Te)に達しているか確認する(ステップS06)。時刻が停止終了時刻(Te)に達していない場合(ステップS06のNo)、制御部102は、再び停止終了時刻(Te)に達しているか確認する。
【0039】
一方、時刻が停止終了時刻(Te)に到達していたら(ステップS06のYes)、制御部102は、タイマー103を起動する(ステップS07)。制御部102は、タイマー103のカウント値が所定値(例えば20分)に達しているか判断する(ステップS08)。制御部102は、所定値に達するまでステップS08の判断を繰り返す。
カウント値が所定値に到達すると(ステップS08のYes)、制御部102は、情報処理装置200が稼働停止後に正常に再稼働しているか疎通確認を実行する(ステップS09)。
【0040】
制御部102は、疎通確認に対する情報処理装置200からの応答の有無を判断する(ステップS10)。疎通確認に対する応答がある場合(ステップS10のYes)、制御部102は、情報処理装置200が正常に再稼働していると判断し(ステップS11)、ステップS01に戻る。
【0041】
一方、疎通確認に対する応答がない場合(ステップS10のNo)、制御部102は、再稼働していない情報処理装置200にトラブルが発生していると判断する(ステップS14)。その後、制御部102は、情報処理装置200にトラブルが発生している旨、情報処理装置200を管理する管理センターに通知する(ステップS15)。これにより、情報処理装置200に対する迅速な障害対応を促すことが可能となる。
【0042】
上記実施形態において、監視装置100は、複数の情報処理装置200を監視してもよい。この場合、監視装置100は、予め定められた識別子Idを用いて監視対象となる情報処理装置200を識別する。
【0043】
(第1の実施形態の効果)
第1の実施形態によれば、監視装置100の制御部102は、疎通確認に対する応答が無い場合、停止通知を受信していれば情報処理装置200が予定どおり稼働停止していると判断し、停止通知を受信してなければ情報処理装置200との間に通信障害が発生していると判断する。これにより、監視装置100は、情報処理装置200から疎通確認に対する応答が無くても、通信障害が発生しているのか、計画された稼働停止状態にあるのかを監視装置100の監視担当者の工数を増やすことなく判別できる。
【0044】
さらに、第1の実施形態によれば、監視装置100の制御部102は、予定どおり稼働停止していると判断した情報処理装置200に対し、停止通知に含まれる停止終了時刻から所定時間の経過後に疎通確認を実行する。制御部102は、再び実行した疎通確認に対する応答が無い場合、情報処理装置200にトラブルが発生していると判断する。これにより、監視装置100は、情報処理装置200に対する迅速な障害対応を促すことが可能となる。
【0045】
(ハードウエア構成)
本開示の第1の実施形態を実現するためのハードウエア構成について図面を用いて説明する。図7は、第1の実施形態を実現するためのハードウエア構成を示す図である。第1の実施形態の監視装置100、情報処理装置200の少なくとも一部は、プログラム(ソフトウェア)がコンピュータ600のCPU601において実行されることにより実現される。具体的には、図2の制御部102、タイマー103、図3の制御部202の機能が記述されたプログラムを実行することにより実現できる。CPU(Central Processing Unit)601がROM(Read Only Memory)602あるいは記憶装置605からプログラム604を読み込み、読み込んだプログラム604を、CPU601、及び、RAM(Random Access Memory)603を用いて実行することにより実現される。そして、上述した実施形態は、コンピュータプログラムを表すコードあるいはそのプログラムを表すコードが格納されたコンピュータ読み取り可能な記憶媒体によって構成されると捉えることができる。コンピュータ読み取り可能な記憶媒体は、例えば、記憶装置605、不図示の着脱可能な磁気ディスク媒体、光学ディスク媒体やメモリカードなどである。
【0046】
以上、上述した実施形態の一態様を説明した。しかしながら上述した実施形態には限定されない。即ち、本実施形態は、そのスコープ内において、当業者が理解し得る様々な態様を適用することができる。
【符号の説明】
【0047】
100 監視装置
101 通信部
102 制御部
103 タイマー
200 情報処理装置
201 通信部
202 制御部
300 ネットワーク
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7