(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-03-28
(45)【発行日】2022-04-05
(54)【発明の名称】網膜色素変性症のための遺伝子治療
(51)【国際特許分類】
A61K 48/00 20060101AFI20220329BHJP
A61K 31/7105 20060101ALI20220329BHJP
A61K 35/76 20150101ALI20220329BHJP
A61P 27/02 20060101ALI20220329BHJP
A61P 43/00 20060101ALI20220329BHJP
C12N 7/01 20060101ALN20220329BHJP
C12N 15/113 20100101ALN20220329BHJP
C12N 15/12 20060101ALN20220329BHJP
【FI】
A61K48/00 ZNA
A61K31/7105
A61K35/76
A61P27/02
A61P43/00 105
C12N7/01
C12N15/113 Z
C12N15/12
【外国語出願】
(21)【出願番号】P 2019224202
(22)【出願日】2019-12-12
(62)【分割の表示】P 2016557218の分割
【原出願日】2015-03-20
【審査請求日】2019-12-12
(32)【優先日】2014-03-21
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(73)【特許権者】
【識別番号】500034653
【氏名又は名称】ジェンザイム・コーポレーション
(74)【代理人】
【識別番号】100127926
【氏名又は名称】結田 純次
(74)【代理人】
【識別番号】100140132
【氏名又は名称】竹林 則幸
(72)【発明者】
【氏名】キャサリン・オリオーダン
(72)【発明者】
【氏名】マシュー・アダモウィッチ
【審査官】菊池 美香
(56)【参考文献】
【文献】特表2013-517798(JP,A)
【文献】国際公開第2013/093870(WO,A1)
【文献】国際公開第2012/057363(WO,A1)
【文献】国際公開第2013/176772(WO,A1)
【文献】国際公開第2014/011210(WO,A1)
【文献】特許第6669664(JP,B2)
【文献】J. Cell Biol., 2011, Vol.192, No.6, 919-927
【文献】Gene Therapy, 2013, 20, 425-434
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A61K 48/00
A61K 31/7105
A61K 35/76
A61P 27/02
A61P 43/00
C12N 7/01
C12N 15/113
C12N 15/12
JSTPlus/JMEDPlus/JST7580(JDreamIII)
CAplus/MEDLINE/EMBASE/BIOSIS(STN)
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
miR-708をコードする第一の核酸を含む第一のrAAV粒子及びロドプシンをコードする第二の核酸を含む第二のrAAV粒子を含む組成物
であって、ロドプシンをコードする第二の核酸が、miR-708標的配列において核酸の置換、挿入若しくは欠失を含む、又は3’UTR miR-708標的配列を欠いており、置換、挿入又は欠失が、miR-708による認識を減少させる又は妨げる、組成物。
【請求項2】
miR-708をコードする第一の核酸が、配列番号1の核酸を含む、又はmiR-708をコードする第一の核酸が、配列番号1に対して少なくとも85%の同一性を有する核酸を含む、請求項1に記載の組成物。
【請求項3】
miR-708をコードする第一の核酸が、内在性miR-708足場又はmiR-155足場を含む、請求項1又は2に記載の組成物。
【請求項4】
miR-708をコードする第一の核酸及び/又はロドプシンをコードする第二の核酸が、プロモーターに作動可能に連結されており、場合により、プロモーターが、光受容器細胞においてmiR-708及び/又はロドプシンを発現し、場合により、プロモーターが、ロドプシンキナーゼ(RK)プロモーター、オプシンプロモーター又はニワトリβ-アクチン(CBA)プロモーターを含む、請求項1~3のいずれか1項に記載の組成物。
【請求項5】
マウス微小ウイルス(MVM)イントロン由来の配列がプロモーターに対して3’側に配置されており、場合により、MVMイントロンが配列番号23のヌクレオチド配列を含む、請求項4に記載の組成物。
【請求項6】
ロドプシンが、配列番号2のアミノ酸配列を含む、又はロドプシンをコードする第二の核酸が、配列番号3に対して少なくとも85%の同一性を有する核酸を含む、請求項1~
5のいずれか1項に記載の組成物。
【請求項7】
第一のrAAV粒子及び/若しくは第二のrAAV粒子が、AAV1、AAV2、AAV3、AAV4、AAV5、AAV6、AAV7、AAV8、AAVrh8、AAVrh
8R、AAV9、AAV10、AAVrh10、AAV11、AAV12、AAV2R471A、AAV2/2-7m8、AAV DJ、AAV2 N587A、AAV2 E548A、AAV2 N708A、AAV V708K、ヤギAAV、AAV1/AAV2キメラ、ウシAAV、若しくはマウスAAVカプシド、rAAV2/HBoV1血清型カプシドを含み、及び/又は第一のrAAV粒子及び/若しくは第二のrAAV粒子が、、AAV1、AAV2、AAV3、AAV4、AAV5、AAV6、AAV7、AAV8、AAVrh8、AAVrh8R、AAV9、AAV10、AAVrh10、AAV11、AAV12、AAV2R471A、AAV DJ、ヤギAAV、ウシAAV、若しくはマウスAAV血清型逆位末端反復(ITR)を含む、請求項1~
6のいずれか1項に記載の組成物。
【請求項8】
第一のrAAV粒子及び/又は第二のrAAV粒子が、AAV-5カプシド又はAAV-5チロシン変異体カプシドを含み、
かつ第一のrAAV粒子及び/又は第二のrAAV粒子が、AAV2 ITRを含む、請求項
7に記載の組成物。
【請求項9】
組成物が医薬組成物であり、場合により、医薬組成物が薬学的に許容しうる担体をさらに含む、請求項1~
8のいずれか1項に記載の組成物。
【請求項10】
哺乳動物において網膜色素変性症を処置するための、請求項1~
9のいずれか1項に記載の組成物であって、場合により、網膜色素変性症が常染色体優性網膜色素変性症又は常染色体劣性網膜色素変性症である、組成物。
【請求項11】
哺乳動物の細胞における小胞体(ER)ストレスを処置するための、請求項1~
9のいずれか1項に記載の組成物。
【請求項12】
組成物が、網膜の網膜下腔若しくは哺乳動物の1つより多くの位置に注射される、又は組成物が哺乳動物に硝子体内注射される、請求項
10又は
11に記載の組成物。
【請求項13】
miR-708をコードする第一の核酸を含む有効量の第一のrAAV粒子及びロドプシンをコードする第二の核酸を含む有効量の第二のrAAV粒子を含む
キットであって、ロドプシンをコードする第二の核酸が、miR-708標的配列において核酸の置換、挿入若しくは欠失を含む、又は3’UTR miR-708標的配列を欠いており、置換、挿入又は欠失が、miR-708による認識を減少させる又は妨げる、キット。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
関連出願の相互参照
この出願は、米国仮出願第61/969,027号(2014年3月21日、参照により本明細書にその
全体として加入される)の優先権の利益を主張する。
【0002】
配列表
ASCIIテキストファイルでの以下の提出内容は、その全体として参照により本明細書に
加入される: 配列表のコンピューターで読み取り可能な形式(CRF)(ファイル名: 159792010040SeqList.txt、記録日:2015年3月17日、サイズ:63 KB)。
【0003】
発明の分野
本発明は、網膜色素変性症を処置するためのAAVベクター及びAAVベクターの使用方法に関する。
【背景技術】
【0004】
発明の概要
網膜色素変性症(RP)は、遺伝性網膜変性症の最も一般的な原因であり、これは夜盲症及び周辺視野の喪失により臨床上特徴づけられる。杆体視色素ロドプシンにおける変異は、常染色体優性RP(ADRP)の最も一般的な原因として認識されており、ロドプシンRPのための多数の処置が提案されており、動物モデルおよび臨床試験で試験されているが、この疾患は不治のままである(非特許文献1)。ロドプシンRPが、変異体タンパク質の誤った折り畳み又は誤った会合(misassembly)がその細胞の運命を変更し、細胞死を誘導するタンパ
ク質ミスフォールディング疾患であるという考えを多くのデータが支持する(非特許文献
2)。ロドプシン遺伝子における公知のRP変異としては、米国において優性網膜色素変性
症の全ての症例の約7%を占めるロドプシン遺伝子のコドン23における単一塩基置換(P23H)を含むミスセンスかつ短いインフレーム欠失変異が挙げられる(非特許文献3)。培養された細胞において、P23H変異体タンパク質は、野生型(WT)タンパク質と異なり、ERに保持され、折り畳まれていない(unfolded)タンパク質の応答(UPR)、プロテアソームの阻
害、及び細胞内封入を形成するオリゴマー高分子量種への変異体タンパク質の凝集をもたらす(非特許文献4)。同様に、P23Hロドプシンは、動物RPモデルの杆体細胞において誤った場所に局在化し、かつ/又は凝集し(非特許文献5)、細胞培養モデルがこの疾患のインビボモデルを予測し得るということを示唆する。必要なことは、RPの症状を寛解させる手段である。
【先行技術文献】
【非特許文献】
【0005】
【文献】Kalloniatis、M.、et al. (2004) Clin. Exp. Optom. 87(2):65-80
【文献】Gregersen、N. et al. (2006) Annu. Rev. Genomics Hum. Genet. 7:103-24
【文献】Dryja、T.P.、et al. (1995) Proc. Natl. Acad. Sci. U.S.A. 92(22):10177-81
【文献】Saliba、R.S.、et al. (2002) J. Cell Sci. 115:2907-18
【文献】Olsson、J.E.、et al. (1992) Neuron 9(5):815-30
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0006】
本明細書に記載される発明は、哺乳動物において網膜色素変性症を処置するための方法
を提供し、該方法は、miR-708をコードするベクターを含む組み換えアデノ随伴ウイルス(rAAV)ウイルス粒子を哺乳動物の眼に投与することを含む。いくつかの実施態様において
、miR-708及びロドプシンをコードする核酸を含むrAAVベクター。いくつかの実施態様に
おいて、本発明は、網膜色素変性症を処置するための方法を提供し、該方法は、miR-708
をコードする核酸を含む第一のrAAVベクターを含む第一のrAAVウイルス粒子及びロドプシンをコードする核酸を含む第二のrAAVベクターを含む第二のrAAVウイルス粒子を哺乳動物の眼に投与することを含む。他の実施態様において、本発明は、網膜色素変性症を処置するための方法を提供し、該方法は、miR-708及びロドプシンをコードする核酸を含むrAAV
ベクターを含むrAAVウイルス粒子を哺乳動物の眼に投与することを含む。いくつかの実施態様において、網膜色素変性症の処置は、網膜色素変性症に関連する症状を減少させるか予防することを含む。いくつかの実施態様又は本発明において、網膜色素変性症の処置方法は、RPに関連する症状を減少させる方法、網膜変性症を予防する方法、RPの進行を停止させる方法、光受容器機能を増加させるための方法などを含む。RPの症状及び/又は病理としては、失明、夜間視力の喪失、周辺視野の喪失、ERG機能の喪失;視力及び対比感度
の喪失;視覚に誘導される行動の喪失、杆体光受容器機能の減少、杆体光受容器細胞死、減少した暗所視、網膜細胞変化の減少(光受容器構造又は機能の喪失;外核層(ONL)の菲薄化又は肥厚化;外網状層(OPL)の菲薄化又は肥厚化;杆体及び錐体外節の組織崩壊とその
後の喪失;杆体及び錐体内節の短縮;双極細胞樹状突起の退縮;内核層、内網状層、神経
節細胞層及び神経線維層を含む網膜内層の菲薄化又は肥厚化;オプシンの誤った局在化;神経フィラメントの過剰発現;などが挙げられるが、これらに限定されない。いくつかの実施態様において、本発明は、桿体細胞機能及び杆体細胞死並びに錐体細胞機能及び錐体細胞死の変質を予防する方法を提供する。
【0007】
いくつかの局面において、本発明は、細胞における小胞体(ER)ストレスを処置するための方法を提供し、該方法は、miR-708をコードする核酸を含むrAAVベクターを含むrAAVウ
イルス粒子を哺乳動物に投与することを含む。いくつかの実施態様において、哺乳動物はRPを有するか又はRPを有する危険性がある。いくつかの実施態様において、哺乳動物はRPを有するか又はRPを有する危険性があるヒトである。いくつかの実施態様において、rAAV粒子は哺乳動物の眼に投与される。いくつかの実施態様において、細胞は眼の細胞である。さらなる実施態様において、細胞は光受容器細胞である。なおさらなる実施態様において、細胞は杆体光受容器細胞である。いくつかの実施態様において、この方法はERストレスの1つ又はそれ以上の細胞マーカーを減少させることを含む。さらなる実施態様において、ERストレスの1つ又はそれ以上の細胞マーカーは、スプライスされたXBP-1、CHOP又はGrp78である。いくつかの実施態様において、rAAVベクターは、miR-708及びロドプシンをコードする核酸を含む。他の実施態様において、本発明は、細胞における小胞体(ER)ストレスを処置するための方法を提供し、該方法は、miR-708をコードする核酸を含む第一のrAAVベクター、及びロドプシンをコードする核酸を含む第二のrAAVベクターを含む第二のrAAVウイルス粒子を哺乳動物に投与することを含む。
【0008】
本発明のいくつかの実施態様において、miR-708をコードする核酸はプロモーターに作
動可能に連結されている。いくつかの実施態様において、プロモーターは、光受容器細胞(例えば、杆体光受容器細胞)においてmiR-708を発現することができる。さらなる実施態
様において、プロモーターは、ロドプシンキナーゼ(RK)プロモーター又はオプシンプロモーターを含む。本発明の他の実施態様において、ロドプシンをコードする核酸は、プロモーターに作動可能に連結されている。いくつかの実施態様において、プロモーターは、光受容器細胞(例えば、杆体光受容器細胞)においてロドプシンを発現することができる。さらなる実施態様において、プロモーターはRKプロモーター又はオプシンプロモーターを含む。
【0009】
いくつかの実施態様において、本発明は、RP及び/又はERストレスを処置する方法を提
供し、該方法は、miR-708及びロドプシンをコードする核酸を含むrAAVベクターを含むrAAV粒子を哺乳動物に投与することを含む。いくつかの実施態様において、miR-708をコードする核酸及びロドプシンをコードする核酸は、1つのRKプロモーターに作動可能に連結されている。他の実施態様において、miR-708をコードする核酸は第一のRKプロモーター又
は第一のオプシンプロモーターに作動可能に連結されており、そしてロドプシンをコードする核酸は、第二のRKプロモーター又は第二のオプシンプロモーターに作動可能に連結されている。いくつかの実施態様において、第一及び/又は第二のオプシンプロモーターはMVMイントロン(例えば、配列番号23のイントロン)を含む。いくつかの実施態様において
、miR-708をコードする核酸は、ロドプシンをコードする核酸に対して5’である。他の実施態様において、miR-708をコードする核酸は、ロドプシンをコードする核酸に対して3’である。いくつかの実施態様において、miR-708をコードする核酸はニワトリβ-アクチン(CBA)プロモーターに作動可能に連結されている。いくつかの実施態様において、ロドプ
シンをコードする核酸は、ニワトリβ-アクチン(CBA)プロモーターに作動可能に連結されている。いくつかの実施態様において、マウス微小ウイルス(MVM)イントロン由来の配列
はプロモーターに対して3’に位置する。いくつかの実施態様において、MMVイントロンは配列番号23のヌクレオチド配列を含む。いくつかの実施態様において、プロモーターは、i)CMVエンハンサー;ii)光受容器特異的転写因子由来の配列;iii)杆体光受容
器特異的転写因子由来の配列;iv)神経網膜塩基性ジッパー因子由来の配列;v)錐体杆体ホメオボックス含有転写因子配列由来の配列;vi)CMVエンハンサー、及び光受容器特異的転写因子由来の配列、杆体光受容器特異的転写因子由来の配列、神経網膜塩基性ジッパー因子由来の配列;錐体杆体ホメオボックス含有転写因子配列由来の配列のうちの少なくとも1つもしくはそれ以上;vii)神経網膜塩基性ロイシンジッパー因子、CMVエンハンサー及びオプシンプロモーター(-500~+17);viii)神経網膜塩基性ロイシンジッパー因子、CMVエンハンサー、オプシンプロモーター(-500~+17)、及びMVMイントロン;ix)配列番号29を含むCMVエンハンサー;x)配列番号30を含む神経網膜塩基性ロイシンジッパー因子配列;xi)配列番号28を含む錐体杆体ホメオボックス含有転写因子配列由来の配列;xii)配列番号29を含むCMVエンハンサー、及び光受容器特異的転写因子由来の配列、杆体光受容器特異的転写因子由来の配列、配列番号30を含む神経網膜塩基性ジッパー因子由来の配列;配列番号28を含む錐体杆体ホメオボックス含有転写因子配列由来の配列のうちの少なくとも1つもしくはそれ以上;xiii)配列番号30を含む神経網膜塩基性ロイシンジッパー因子、配列番号29を含むCMVエンハンサー及び配列番号22を含むオプシンプロモーター(-500~+17);又はxiv)配列番号28を含む神経網膜塩基性ロイシンジッパー因子、配列番号29を含むCMVエンハンサー、配列番号22を含むオプシンプロモーター(-500~+17)、及び配列番号23を含むMVMイントロンをさらに含む。いくつかの実施態様において、miR-708をコードする核酸はイントロンに組み込まれている。
いくつかの実施態様において、miR-708をコードする核酸は内在性miR-708足場又はmiR-155足場を含む。
【0010】
いくつかの実施態様において、本発明は、RP及び/又はERストレスを処置する方法を提供し、該方法は、miR-708をコードする核酸を含むrAAVベクターを含むrAAV粒子を哺乳動
物に投与することを含む。いくつかの実施態様において、miR-708をコードする核酸は配
列番号1の核酸を含む。いくつかの実施態様において、miR-708をコードする核酸は、配列番号1に対して少なくとも約85%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%、又は99%の同一性を有する核酸を含む。
【0011】
いくつかの実施態様において、本発明は、RP及び/又はERストレスを処置する方法を提供し、該方法は、ロドプシンをコードする核酸を含むrAAVベクターを含むrAAV粒子を哺乳動物に投与することを含む。いくつかの実施態様において、ロドプシンは哺乳動物ロドプシン又はその機能的等価物である。いくつかの実施態様において、ロドプシンはヒトロド
プシン又はその機能的等価物である。いくつかの実施態様において、ロドプシンは、3’
非翻訳領域(UTR) miR-708標的配列を欠いている。いくつかの実施態様において、ロドプ
シンをコードする核酸は、miR-708標的配列において核酸の置換、挿入又は欠失を含む。
いくつかの実施態様において、置換、挿入又は欠失は、miR-708による認識を減少させる
か又は妨げる。いくつかの実施態様において、ロドプシンをコードする核酸は、miR-708
標的配列において核酸の置換、挿入又は欠失を含み、ここでmiR-708標的配列は配列番号19である。いくつかの実施態様において、ロドプシンの発現には、miR-708による抑制が無効である。いくつかの実施態様において、ロドプシンは配列番号2のアミノ酸配列を含む
。いくつかの実施態様において、ロドプシンは配列番号2に対して少なくとも約85%、90%
、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%、又は99%の同一性を有するアミノ酸配列を
含む。いくつかの実施態様において、ロドプシンをコードする核酸は配列番号3の核酸を
含む。いくつかの実施態様において、ロドプシンをコードする核酸は、配列番号3に対し
て約85%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%、又は99%の同一性を有する核
酸を含む。
【0012】
いくつかの実施態様において、本発明は、RP及び/又はERストレスを処置する方法を提供し、該方法は、配列番号5、配列番号6、配列番号7、配列番号8又は配列番号9のポリヌ
クレオチドを含むrAAV粒子を哺乳動物に投与することを含む。いくつかの実施態様において、AAVウイルス粒子は、配列番号5、配列番号6 配列番号7、配列番号8、配列番号9、配
列番号24、配列番号25、配列番号26、又は配列番号27に対して少なくとも約85%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%、又は99%の同一性を有するポリヌクレオチドを
含む組み換えウイルスゲノムを含む。
【0013】
いくつかの実施態様において、本発明はRP及び/又はERストレスを処置する方法を提供し、該方法はrAAV粒子を哺乳動物に投与することを含み、ここでAAVリウイルス粒子は、AAV1、AAV2、AAV3、AAV4、AAV5、AAV6、AAV7、AAV8、AAVrh8、AAVrh8R、AAV9、AAV10、AAVrh10、AAV11、AAV12、AAV2R471A、AAV2/2-7m8、AAV DJ、AAV2 N587A、AAV2 E548A、AAV2 N708A、AAV V708K、ヤギAAV、AAV1/AAV2キメラ、ウシAAV、又はマウスAAVカプシド、rAAV2/HBoV1血清型カプシドを含む。いくつかの実施態様において、rAAVウイルス粒子はAAV血清型5型カプシドを含む。いくつかの実施態様において、rAAVウイルス粒子はAAV血清型5
型チロシン変異体カプシドを含む。
【0014】
いくつかの実施態様において、本発明はRP及び/又はERストレスを処置する方法を提供し、該方法は、miR-708をコードする核酸を含む第一のrAAVウイルス粒子及びロドプシン
をコードする第二のrAAVウイルス粒子を哺乳動物に投与することを含む。いくつかの実施態様において、第一のrAAV粒子及び/又は第二のrAAVウイルス粒子は、AAV1、AAV2、AAV3、AAV4、AAV5、AAV6、AAV7、AAV8、AAVrh8、AAVrh8R、AAV9、AAV10、AAVrh10、AAV11、AAV12、AAV2R471A、AAV2/2-7m8、AAV DJ、AAV2 N587A、AAV2 E548A、AAV2 N708A、AAV V708K、ヤギAAV、AAV1/AAV2キメラ、ウシAAV、又はマウスAAVカプシド、rAAV2/HBoV1血清型カプシドを含む。いくつかの実施態様において、第一のrAAVウイルス粒子及び/又は第二のrAAVウイルス粒子は、AAV血清型5型カプシドを含む。いくつかの実施態様において、第
一のrAAVウイルス粒子及び/又は第二のrAAVウイルス粒子はAAV血清型5型チロシン変異体カプシドを含む。
【0015】
いくつかの実施態様において、本発明はRP及び/又はERストレスを処置する方法を提供し、該方法はrAAV粒子を哺乳動物に投与することを含み、ここでAAVベクターは、AAV1、AAV2、AAV3、AAV4、AAV5、AAV6、AAV7、AAV8、AAVrh8、AAVrh8R、AAV9、AAV10、AAVrh10、AAV11、AAV12、AAV2R471A、AAV DJ、ヤギAAV、ウシAAV、又はマウスAAV血清型ITRを含む
。いくつかの実施態様において、本発明はRP及び/又はERストレスを処置する方法を提供し、該方法は、miR-708をコードする核酸を含む第一のrAAVベクターを含む第一のrAAVウ
イルス粒子及びロドプシンをコードする第二のrAAVベクターを含む第二のrAAVウイルス粒子を哺乳道動物に投与することを含む。いくつかの実施態様において、第一のrAAVベクター及び/又は第二のrAAVウイルスベクターは、AAV1、AAV2、AAV3、AAV4、AAV5、AAV6、AAV7、AAV8、AAVrh8、AAVrh8R、AAV9、AAV10、AAVrh10、AAV11、AAV12、AAV2R471A、AAV DJ、ヤギAAV、ウシAAV、又はマウスAAV血清型ITRを含む。
【0016】
本発明のいくつかの実施態様において、この方法のrAAVベクターはAAV血清型2型ITRを
含む。いくつかの実施態様において、rAAVウイルス粒子のITR及びカプシドは、同じAAV血清型由来である。他の実施態様において、rAAVウイルス粒子のITR及びカプシドは、異な
るAAV血清型由来である。いくつかの実施態様において、rAAVウイルス粒子はAAV-5カプシドを含み、そしてベクターはAAV2 ITRを含む。いくつかの実施態様において、rAAVウイルス粒子はAAV-5チロシン変異体カプシドを含み、ここでベクターはAAV2 ITRを含む。
【0017】
いくつかの実施態様において、本発明はRP及び/又はERストレスを哺乳動物において処置する方法を提供し、ここでrAAV粒子は、哺乳動物の網膜の網膜下腔に注入される。いくつかの実施態様において、rAAVは哺乳動物の網膜の網膜下腔の1つより多くの位置に投与される。他の実施態様において、rAAV粒子は哺乳動物に硝子体内注射される。いくつかの実施態様において、光受容器細胞(例えば、杆体光受容器細胞)のうち少なくとも10~30%がAAVにより形質導入される。
【0018】
いくつかの実施態様において、本発明は、哺乳動物においてRP及び/又はERストレスを処置する方法を提供し、ここで哺乳動物は、内在性ロドプシン遺伝子において変異を有する。いくつかの実施態様において、内在性ロドプシン遺伝子における変異は常染色体優性変異である。いくつかの実施態様において、網膜色素変性症は常染色体優性網膜色素変性症である。いくつかの実施態様において、哺乳動物はヒトである。いくつかの実施態様において、ヒトは内在性ロドプシン遺伝子においてP23H変異を有する。
【0019】
いくつかの実施態様において、本発明は、RP及び/又はERストレスを処置する方法を提供し、該方法は、miR-708をコードする核酸を含む第一のrAAVウイルス粒子及びロドプシ
ンをコードする第二のrAAVウイルス粒子を哺乳動物に投与することを含み、ここでmiR-708をコードする第一のrAAVウイルス粒子及びロドプシンをコードする第二のrAAVウイルス
粒子は、哺乳動物に同時に投与される。いくつかの実施態様において、miR-708をコード
する第一のrAAVウイルス粒子及びロドプシンをコードするrAAVウイルス粒子は哺乳動物に連続して投与される。いくつかの実施態様において、miR-708をコードするrAAVウイルス
粒子が哺乳動物に最初に投与され、そしてロドプシンをコードするrAAVウイルス粒子は、哺乳動物に二番目に投与される。いくつかの実施態様において、ロドプシンをコードするrAAVウイルス粒子は、哺乳動物に最初に投与され、そしてmiR-708をコードするrAAVウイ
ルス粒子は哺乳動物に二番目に投与される。
【0020】
本発明のいくつかの実施態様において、rAAVウイルス粒子は医薬組成物中にある。いくつかの実施態様において、医薬組成物は、薬学的に許容しうる担体をさらに含む。いくつかの実施態様において、本発明は、本明細書に記載される方法において使用される、miR-708をコードする核酸を含むrAAVベクターを含むrAAV粒子を含む組成物を提供する。いく
つかの実施態様において、本発明は、本明細書に記載される方法のいずれかに従って網膜色素変性症を処置するか又はERストレスを低減する際の使用のための、miR708をコードする核酸を含むrAAVベクターを含むrAAV粒子を提供する。いくつかの実施態様において、本発明は、本明細書に記載される方法のいずれかに従って、網膜色素変性症を処置するか又はERストレスを低減する際の使用のための、miR708をコードする核酸を含むrAAVベクターを含む第一のrAAV粒子及びロドプシンをコードする核酸を含むrAAVベクターを含む第二のrAAV粒子を提供する。いくつかの実施態様において、rAAV粒子は、本明細書に記載される
網膜色素変性症を処置するか又はERストレスを低減する際の使用のための、miR708及びロドプシンをコードする核酸を含むrAAVベクターを含む。
【0021】
いくつかの局面において、本明細書に記載される発明は、哺乳動物において網膜色素変性症を処置するための、miR-708をコードするベクターを含む組み換えアデノ随伴ウイル
ス(rAAV)ウイルス粒子を含む組成物を提供する。いくつかの実施態様において、miR-708
をコードする核酸を含むrAAVベクターはロドプシンをコードする核酸をさらに含む。いくつかの実施態様において、本発明は、miR-708をコードする核酸を含む第一のrAAVベクタ
ーを含む第一のrAAVウイルス粒子及びロドプシンをコードする核酸を含む第二のrAAVベクターを含む第二のrAAVウイルス粒子を含む、網膜色素変性症を処置するための組成物を提供する。他の実施態様において、本発明は、網膜色素変性症を処置するための、miR-708
及びロドプシンをコードする核酸を含むrAAVベクターを含むrAAVウイルス粒子を含む組成物を提供する。
【0022】
いくつかの局面において、本発明は、細胞における小胞体(ER)ストレスを処置するための、miR-708をコードする核酸を含むrAAVベクターを含むrAAVウイルス粒子を含む組成物
を提供する。いくつかの局面において、本発明は、細胞における小胞体(ER)ストレスを処置するための、miR-708及びロドプシンをコードする核酸を含むrAAVベクターを含むrAAV
ウイルス粒子を含む組成物を提供する。いくつかの実施態様において、ERストレスを有する哺乳動物は、RPを有するか、又はRPを有する危険性がある。いくつかの実施態様において、ERストレスを有する哺乳動物は、RPを有するか又はRPを有する危険性があるヒトである。いくつかの実施態様において、rAAV粒子は哺乳動物の眼に投与される。いくつかの実施態様において、細胞は眼の細胞である。さらなる実施態様において、細胞は光受容器細胞である。なおさらなる実施態様において、細胞は杆体光受容器細胞である。いくつかの実施態様において、この組成物は、ERストレスの1つ又はそれ以上の細胞マーカーを低減
する。さらなる実施態様において、ERストレスの1つ又はそれ以上の細胞マーカーは、ス
プライスされたXBP-1、CHOP又はGrp78である。いくつかの実施態様において、rAAVベクターは、miR-708をコードする核酸を含み、 ロドプシンをコードする核酸をさらに含む。他の実施態様において、本発明は、細胞において小胞体(ER)ストレスを処置するための、miR-708をコードする核酸を含む第一のrAAVベクター及びロドプシンをコードする核酸を含む第二のrAAVベクターを含む第二のrAAVウイルス粒子を含む組成物を提供する。
【0023】
本発明のいくつかの実施態様において、miR-708をコードする核酸はプロモーターに作
動可能に連結されている。いくつかの実施態様において、プロモーターは光受容器細胞(例えば、杆体光受容器細胞)においてmiR-708を発現することができる。さらなる実施態
様において、プロモーターは、ロドプシンキナーゼ(RK)プロモーター又はオプシンプロモーターを含む。本発明の他の実施態様において、ロドプシンをコードする核酸は、プロモーターに作動可能に連結されている。いくつかの実施態様において、プロモーターは光受容器細胞(例えば、杆体光受容器細胞)においてロドプシンを発現することができる。さらなる実施態様において、プロモーターはRKプロモーター又はオプシンプロモーターを含む。
【0024】
いくつかの実施態様において、RP及び/又はERストレスを処置するための、miR-708及
びロドプシンをコードする核酸を含むrAAVベクターを含むrAAV粒子を含む組成物を提供する。いくつかの実施態様において、miR-708をコードする核酸及びロドプシンをコードす
る核酸は、1つのRKプロモーターに作動可能に連結されている。他の実施態様において、miR-708をコードする核酸は、第一のRKプロモーター又は第一のオプシンプロモーターに
作動可能に連結されており、そしてロドプシンをコードする核酸は第二のRKプロモーター又は第二のオプシンプロモーターに作動可能に連結されている。いくつかの実施態様において、第一及び/又は第二のオプシンプロモーターはMVMイントロン(例えば、配列番号23
のイントロン)を含む。いくつかの実施態様において、miR-708をコードする核酸は、ロドプシンをコードする核酸に対して5’である。他の実施態様において、miR-708をコードする核酸は、ロドプシンをコードする核酸に対して3’である。いくつかの実施態様におい
て、miR-708をコードする核酸は、ニワトリβ-アクチン(CBA)プロモーターに作動可能に
連結されている。いくつかの実施態様において、ロドプシンをコードする核酸は、ニワトリβ-アクチン(CBA)プロモーターに作動可能に連結されている。いくつかの実施態様において、第一及び/又は第二のオプシンプロモーターはMVMイントロン(例えば、配列番号23のイントロン)を含む。いくつかの実施態様において、miR-708をコードする核酸は、ロドプシンをコードする核酸に対して5’である。他の実施態様において、miR-708をコードする核酸はロドプシンをコードする核酸に対して3’である。いくつかの実施態様において
、miR-708をコードする核酸はニワトリβ-アクチン(CBA)プロモーターに作動可能に連結
されている。いくつかの実施態様において、ロドプシンをコードする核酸はニワトリβ-
アクチン(CBA)プロモーターに作動可能に連結されている。いくつかの実施態様において
、マウス微小ウイルス(MVM)イントロン由来の配列はプロモーターに対して3’に位置する。いくつかの実施態様において、MMVイントロンは配列番号23のヌクレオチド配列を含む
。いくつかの実施態様において、プロモーターは、i) CMVエンハンサー;ii) 光受容器特異的転写因子由来の配列;iii) 杆体光受容器特異的転写因子由来の配列;iv) 神経網膜塩基性ジッパー因子由来の配列;v) 錐体杆体ホメオボックス含有転写因子配列由来の配列;vi) CMVエンハンサー、及び光受容器特異的転写因子由来の配列、杆体光受容器特異的転写因子由来の配列、神経網膜塩基性ジッパー因子由来の配列;錐体杆体ホメオボックス含有転写因子配列由来の配列のうちの少なくとも1つもしくはそれ以上;vii) 神経網膜塩基性ロイシンジッパー因子、CMVエンハンサー及びオプシンプロモーター(-500~+17);viii) 神経網膜塩基性ロイシンジッパー因子、CMVエンハンサー、オプシンプロモーター(-500~+17)、及びMVMイントロン;ix) 配列番号29を含むCMVエンハンサー;x) 配列番号30を含む神経網膜塩基性ロイシンジッパー因子配列;xi) 配列番号28を含む錐体杆体ホメオボックス含有転写因子配列由来の配列;xii) 配列番号29を含むCMVエンハンサー、及び光受容器特異的転写因子由来の配列、杆体光受容器特異的転写因子由来の配列、配列番号30を含む神経網膜塩基性ジッパー因子由来の配列;配列番号28を含む錐体杆体ホメオボックス含有転写因子配列由来の配列のうちの少なくとも1つもしくはそれ以上;xiii) 配列番号30を含む神経網膜塩基性ロイシンジッパー因子、配列番号29を含むCMVエンハンサー及び配列番号22を含むオプシンプロモーター(-500~+17);又は
xiv) 配列番号28を含む神経網膜塩基性ロイシンジッパー因子、配列番号29を含むCMVエンハンサー、配列番号22を含むオプシンプロモーター(-500~+17)、及び配列番号23を含むMVMイントロンをさらに含む。いくつかの実施態様において、miR-708をコードする核酸はイントロンに組み込まれる。いくつかの実施態様において
、miR-708をコードする核酸は、内在性miR-708足場又はmiR-155足場を含む。
【0025】
いくつかの実施態様において、本発明は、RP及び/又はERストレスを処置するための、miR-708をコードする核酸を含むrAAVベクターを含むrAAV粒子を含む組成物を提供する。
いくつかの実施態様において、miR-708をコードする核酸は配列番号1の核酸を含む。いくつかの実施態様において、miR-708をコードする核酸は、配列番号1に対して少なくとも約85%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%、又は99%の同一性を有する核酸を
含む。
【0026】
いくつかの実施態様において、本発明は、RP及び/又はERストレスを処置するための、ロドプシンをコードする核酸を含むrAAVベクターを含むrAAV粒子を含む組成物を提供する。いくつかの実施態様において、ロドプシンは哺乳動物ロドプシン又はその機能的等価物である。いくつかの実施態様において、ロドプシンはヒトロドプシン又はその機能的等価
物である。いくつかの実施態様において、ロドプシンは、3’非翻訳領域(UTR) miR-708標的配列を欠いている。いくつかの実施態様において、ロドプシンをコードする核酸は、miR-708標的配列において核酸の置換、挿入又は欠失を含む。いくつかの実施態様において
、置換、挿入又は欠失は、miR-708による認識を低減させるか又は妨げる。いくつかの実
施態様において、ロドプシンをコードする核酸は、miR-708標的配列において核酸の置換
、挿入又は欠失を含み、ここでmiR-708標的配列は配列番号19である。いくつかの実施態
様において、ロドプシンの発現にはmiR-708による抑制が無効である。いくつかの実施態
様において、ロドプシンは配列番号2のアミノ酸配列を含む。いくつかの実施態様におい
て、ロドプシンは配列番号2に対して少なくとも約85%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%、又は99%の同一性を有するアミノ酸配列を含む。いくつかの実施態様において、ロドプシンをコードする核酸は、配列番号3の核酸を含む。いくつかの実施態様に
おいて、ロドプシンをコードする核酸は、配列番号3に対して約85%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%、又は99%の同一性を有する核酸を含む。
【0027】
いくつかの実施態様において、本発明は、RP及び/又はERストレスを処置するための、配列番号5、配列番号6、配列番号7、配列番号8又は配列番号9のポリヌクレオチドを含むrAAV粒子を含む組成物を提供する。いくつかの実施態様において、AAVウイルス粒子は、配列番号5、配列番号6、配列番号7、配列番号8 配列番号9、配列番号24、配列番号25、配列番号26、又は配列番号27に対して少なくとも約85%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%、又は99%の同一性を有するポリヌクレオチドを含む組み換えウイルスゲノム
を含む。
【0028】
いくつかの実施態様において、本発明は、rAAV粒子を含むRP及び/又はERストレスを処置するための組成物を提供し、ここでAAVウイルス粒子は、AAV1、AAV2、AAV3、AAV4、AAV5、AAV6、AAV7、AAV8、AAVrh8、AAVrh8R、AAV9、AAV10、AAVrh10、AAV11、AAV12、AAV2R471A、AAV2/2-7m8、AAV DJ、AAV2 N587A、AAV2 E548A、AAV2 N708A、AAV V708K、ヤギAAV
、AAV1/AAV2キメラ、ウシAAV、又はマウスAAVカプシド、rAAV2/HBoV1血清型カプシドを含む。いくつかの実施態様において、rAAVウイルス粒子はAAV血清型5型カプシドを含む。いくつかの実施態様において、rAAVウイルス粒子はAAV血清型5型チロシン変異体カプシドを含む。
【0029】
いくつかの実施態様において、本発明は、RP及び/又はERストレスを処置するための、miR-708をコードする核酸を含む第一のrAAVウイルス粒子及びロドプシンをコードする第
二のrAAVウイルス粒子を含む組成物を提供する。いくつかの実施態様において、第一のrAAV粒子及び/又は第二のrAAVウイルス粒子は、AAV1、AAV2、AAV3、AAV4、AAV5、AAV6、AAV7、AAV8、AAVrh8、AAVrh8R、AAV9、AAV10、AAVrh10、AAV11、AAV12、AAV2R471A、AAV2/2-7m8、AAV DJ、AAV2 N587A、AAV2 E548A、AAV2 N708A、AAV V708K、ヤギAAV、AAV1/AAV2
キメラ、ウシAAV、又はマウスAAVカプシド、rAAV2/HBoV1血清型カプシドを含む。いくつ
かの実施態様において、第一のrAAVウイルス粒子及び/又は第二のrAAVウイルス粒子はAAV血清型5型カプシドを含む。いくつかの実施態様において、第一のrAAVウイルス粒子及び/又は第二のrAAVウイルス粒子は、AAV血清型5型チロシン変異体カプシドを含む。
【0030】
いくつかの実施態様において、本発明は、RP及び/又はERストレスを処置するための、rAAV粒子を含む組成物を提供し、ここでAAVベクターは、AAV1、AAV2、AAV3、AAV4、AAV5
、AAV6、AAV7、AAV8、AAVrh8、AAVrh8R、AAV9、AAV10、AAVrh10、AAV11、AAV12、AAV2R471A、AAV DJ、ヤギAAV、ウシAAV、又はマウスAAV血清型ITRを含む。いくつかの実施態様において、本発明は、RP及び/又はERストレスを処置するための、miR-708をコードする核
酸を含む第一のrAAVベクターを含む第一のrAAVウイルス粒子及びロドプシンをコードする第二のrAAVベクターを含む第二のrAAVウイルス粒子を含む組成物を提供する。いくつかの実施態様において、第一のrAAVベクター及び/又は第二のrAAVウイルスベクターは、AAV1
、AAV2、AAV3、AAV4、AAV5、AAV6、AAV7、AAV8、AAVrh8、AAVrh8R、AAV9、AAV10、AAVrh10、AAV11、AAV12、AAV2R471A、AAV DJ、ヤギAAV、ウシAAV、又はマウスAAV血清型ITRを含む。
【0031】
本発明のいくつかの実施態様において、組成物のrAAVベクターはAAV血清型2型ITRを含
む。いくつかの実施態様において、rAAVウイルス粒子のITR及びカプシドは、同じAAV血清型由来である。他の実施態様において、rAAVウイルス粒子のITR及びカプシドは異なるAAV血清型由来である。いくつかの実施態様において、rAAVウイルス粒子はAAV-5カプシドを
含み、そしてここでベクターはAAV2 ITRを含む。いくつかの実施態様において、rAAVウイルス粒子はAAV-5チロシン変異体カプシドを含み、そしてここでベクターはAAV2 ITRを含
む。
【0032】
いくつかの実施態様において、本発明は、哺乳動物においてRP及び/又はERストレスを処置するための組成物を提供し、ここで哺乳動物は内在性ロドプシン遺伝子において変異を有する。いくつかの実施態様において、内在性ロドプシン遺伝子における変異は常染色体優性変異である。いくつかの実施態様において、網膜色素変性症は常染色体優性網膜色素変性症である。いくつかの実施態様において、哺乳動物はヒトである。いくつかの実施態様において、ヒトは内在性ロドプシン遺伝子においてP23H変異を有する。
【0033】
いくつかの実施態様において、本発明は、哺乳動物においてRPを処置するため又はERストレスを低減するための、本明細書に記載される方法に従う有効量のrAAV粒子を含むキットを提供する。いくつかの実施態様において、キットは有効量の本明細書に記載される組成物を含む。いくつかの実施態様において、キットは、miR-708をコードする核酸を含むrAAVベクターを含む有効量のrAAV粒子を含む。いくつかの実施態様において、キットは、miR-708及びロドプシンをコードする核酸を含むrAAVベクターを含む有効量のrAAV粒子を含む。いくつかの実施態様において、キットは、miR-708をコードする核酸を含むrAAVベク
ターを含む有効量の第一のrAAV粒子及びロドプシンをコードする核酸を含む第二のrAAVベクターを含む有効量の第二のrAAV粒子を含む。さらなる実施態様において、キットは、網膜色素変性症の処置及び/又はERストレスの低減におけるrAAV粒子の使用のための指示書を含む。さらなる実施態様において、キットは、本明細書に記載される方法のいずれか1つにおける使用のための指示書を含む。
【0034】
いくつかの局面において、本発明は、本明細書に記載される方法に従う有効量のrAAV粒子を含む製品を提供する。いくつかの実施態様において、製品は、本明細書に記載される有効量のいずれかの組成物を含む。いくつかの実施態様において、製品は、miR-708をコ
ードする核酸を含むrAAVベクターを含む有効量のrAAV粒子を含む。いくつかの実施態様において、製品は、miR-708及びロドプシンをコードする核酸を含むrAAVベクターを含む有
効量のrAAV粒子を含む。いくつかの実施態様において、製品は、miR-708をコードする核
酸を含むrAAVベクターを含む有効量の第一のrAAV粒子及びロドプシンをコードする核酸を含む第二のrAAVベクターを含む有効量の第二のrAAV粒子を含む。
【0035】
いくつかの局面において、本発明は、MVM由来のイントロンを含む核酸を提供する。い
くつかの実施態様において、MVMイントロンは配列番号23を含む。いくつかの実施態様に
おいて、核酸はプロモーターをさらに含む。いくつかの実施態様において、核酸はエンハンサーをさらに含む。いくつかの実施態様において、プロモーターはMVMイントロンに対
して5’に位置する。いくつかの実施態様において、本発明は、核酸を含む発現構築物を
提供する。いくつかの実施態様において、本発明は、核酸を含むベクター又は発現構築物を提供する。いくつかの実施態様において、本発明は、核酸を含む細胞、発現構築物、又はベクターを提供する。
【図面の簡単な説明】
【0036】
【
図1】
図1A及び1Bは、ヒト網膜色素上皮細胞における野生型(
図1A)及びP23H変異体(
図1B)ロドプシンの局在化を示す。細胞は、ロドプシン(緑)、α-チューブリン(赤)、及びDNA(青)について染色されている。野生型ロドプシンの染色パターンは、膜局在化(無地の矢印)の特徴を示しているが、一方でP23H変異体ロドプシンの染色パターンは、核周囲/網様体(reticular)局在化(破線矢印)の特徴を示す。
【
図2】
図2A及び2Bは、P23H変異体ロドプシンが、非天然オリゴマーを形成し、そしてER特異的オリゴ糖を保持するということを示す。(
図2A) 野生型(「wt」)又はP23H変異体ロドプシンを発現する細胞からの界面活性剤可溶性抽出物のウェスタンブロット。(
図2B) 野生型(「wt」)又はP23H変異体ロドプシンを発現する細胞からの界面活性剤可溶性抽出物のウェスタンブロット。抽出物を、エンドグリコシダーゼH(「Endo-H」)で処理するか、又は未処理のままにした。
【
図3】
図3A及び3Bは、P23Hロドプシンを発現している細胞が、UPRマーカーのより高い発現及びアポトーシスに対するより高い傾向を有するということを示す。(
図3A)C/EBP相同タンパク質(CHOP;Ddit3としても知られる)、結合免疫グロブリンタンパク質(BiP;Hspa5としても知られる)、及びロドプシン遺伝子の、野生型(「wt」)又はP23H変異体ロドプシンを発現する細胞における相対的発現。各遺伝子の相対的発現を、ΔΔC
t法を使用してベータ-グルコロニダーゼ(glucoronidase)発現と比較した(
図3B)TUNEL染色により測定した、対照(pcDNA)、野生型ロドプシン、又はP23H変異体ロドプシンを発現する細胞におけるアポトーシス細胞のパーセンテージ。
【
図4】
図4は、偏在するプロモーター(ニワトリβ-アクチン、CBA)又は光受容器特異的プロモーター(ロドプシンキナーゼ、RK)の制御下でのmiR-708の発現のための発現ベクターの構築の略図を示す。miR-708ステム及びループ配列をコードするDNAを合成し、そして5’及び3’miR-155足場配列の間でクローン化した。この足場配列は、核においてドローシャがpri-miR-708をプロセシングしてpre-miR-708にするために必要な標的部位を含有し、これにより細胞質におけるダイサーによるpre-miR-708のその後のプロセシングが可能となる。
【
図5】
図5は、トランスフェクトされていない細胞と比較した、miR-708又は対照miRNAを発現している細胞におけるロドプシンタンパク質の発現を示す。全ての細胞は、3’UTR miR708標的配列を有するmP23Hロドプシンを発現するHEK-293細胞である。ロドプシンタンパク質発現は、hGAPDH発現に対して正規化されている。ロドプシンタンパク質レベルは、対照miRと比較してmiR708の存在下で減少する。
【
図6】
図6は、mP23Hロドプシンを発現するHEK-293細胞が、対照miRNAを発現する細胞と比較して、miR-708の発現の際にUPRマーカー遺伝子CHOP及びBiPの減少したRNAレベルを有するということを示す (「スクランブル」)。
【
図7】
図7A及び7Bは、内在性miR-708によるロドプシンの下方調節が、ロドプシン3’UTRにおけるmiR-708標的配列の存在に依存するということを示す。HEK-293細胞を、miR-708標的配列を含むマウスP23Hロドプシン遺伝子(
図7A)、又はmiR-708標的配列を欠くヒトP23Hロドプシン遺伝子(
図7B)でトランスフェクトした。また細胞を、対照pre-miRNA又は内在性miR-708を阻害するために抗miR-708 pre-miRNAでトランスフェクトした。ロドプシンタンパク質をhGAPDHタンパク質と比較して測定し、そしてロドプシンmRNAをhGAPDH mRNAと比較して測定した。内在性miR-708のレベルも示す(
図7A及び7Bにおける右の軸及び右端の2つのカラム)。
【
図8】
図8は、杆体光受容器においてmiR-708を発現するためのAAVベクターの略図を示す。関連するベクター特徴に名前をつけている。
【
図9】
図9A及び9Bは、AAVベクターを使用したmiR-708の発現がP23H変異体ロドプシンを下方調節するということを示す。(
図9A)RKプロモーター又は対照miRNAにより駆動されるmiR-708をコードするベクターのトランスフェクションでのWERI又はRPE細胞におけるmiR-708の発現(「スクランブル」)。発現はmiR-16の発現と比較して示される。(
図9B)対照プラスミドでトランスフェクトされた細胞と比較した、pRK-miR-708プラスミドでトランスフェクトされたWERI細胞におけるP23HロドプシンmRNAの発現。
【
図10】
図10A~10Cは、AAV5 miR-708ベクターの網膜下送達が、マウスロドプシンのノックダウンを生じるということを示す。(
図10A)AAV5 miR-708又はAAV5 miR-対照を注射されたマウス網膜におけるmロドプシンの発現。(
図10B) AAV5 miR-708又はAAV5 miR-対照を注射されたマウス網膜におけるRdCVFの発現。(
図10C)AAV5 miR-708又はAAV5 miR-対照を注射されたマウス網膜におけるmiR-708の発現。
【
図11A】
図11Aは、AAV5 miR-708を用いた眼の処置が杆体媒介応答を減少させるが、錐体媒介応答は減少させないということを示す。(
図11A)AAV5 miR-708又はAAV5 miR-対照を投与された眼における暗順応応答を表す3つの代表的な網膜電図(「Scram」)。
【
図11B】
図11Bは、AAV5 miR-708を用いた眼の処置が杆体媒介応答を減少させるが、錐体媒介応答は減少させないということを示す。(
図11B)AAV5 miR-708又はAAV5 miR-対照を投与された(
図11A)と同じ眼における明所応答を表す3つの代表的な網膜電図(「Scram」)。
【
図12】
図12は、miR-708イントロン組み込みhロドプシン抑制/置換ベクターの略図を示す。
【
図13】
図13は、イントロンに組み込まれたmiR-708ベクターが、miR-対照ベクターと比較して、P23H mロドプシンでトランスフェクトされたWERI細胞においてmロドプシン、hCHOP、及びhBiPの発現を減少させるということを示す。
【
図14】
図14は、イントロン組み込みベクターからのmiR-708発現が、非組み込みベクターと比較してWERI細胞において減少した発現を有するということを示す。イントロン組み込みベクターpRK-hRHO-イントロンmiR-708もまたhロドプシンを同時発現するということに注意。RKプロモーターを使用した全てのベクター駆動miR-708発現は、CBAプロモーターを使用したベクターよりも発現の桁が少なかった。
【
図15】
図15は、イントロン組み込み抑制/置換ベクターからのhロドプシン発現には、同時発現されたmiR-708によるノックダウンが無効であるということを示す。hロドプシンRNAのレベルは、miR-708又はmiR-対照を発現するベクターでトランスフェクトされた細胞と同じであった。
【
図16】
図16は、miR-708抑制/置換ベクターが、変異体ロドプシンを発現するWERI細胞において、ERストレスのマーカーであるXBP-1スプライシングを減少させるということを示す。この減少は、3’UTR miR-708標的配列がロドプシン転写物に存在する場合にのみ観察される。
【
図17】
図17は、ロドプシンcDNAの3’ UTRにmiR-708ヒトβ-グロビンイントロン足場を有するベクターの略図を示す。
【
図18】
図18は、ロドプシンcDNAの3’ UTRにmiR-708ヒトβ-グロビンイントロン足場を有するベクターが、5’ UTRに足場を有するベクターよりも高いhロドプシン及びmiR-708発現を生じるということを示す。
【
図19】
図19は、miR-708(RKプロモーター)及びhロドプシン(マウスオプシンプロモーター)の発現を駆動するために別々のプロモーターを使用した代替のベクター設計の略図を示す。
【
図20】
図20は、特定のベクターでトランスフェクトされたWERI細胞におけるhロドプシン(左)及びmiR-708(右)発現を示す。発現はDNA標準に対して計算されたコピー数として表される。
【
図21-1】
図21A~Cは、オプシンプロモーターを使用してmiR-708足場においてヒトロドプシン及びmiR-708(miR 708/708)、又はヒトロドプシン及び対照miRNA(miR対照)の発現を駆動するAAV5カプシドベクターを網膜下注射した3週間後のマウス網膜におけるmiR-708(
図21A)、マウスロドプシン(
図21B)、及びヒトロドプシン(
図21C)のレベルを示す。各実験について、発現を、対側の注射していない眼と比較した発現倍率(fold expression)として示す。
【
図22】
図22は、神経網膜塩基性ジッパー因子配列(NRL)、CMVエンハンサー、オプシンプロモーター、及びMVMイントロン配列を含むオプシンプロモーター構築物の図を示し、これはCBAエクソン1からのハイブリッドイントロン配列及びマウス微小ウイルス(MVM)からのイントロンを含む。
【
図23-1】
図23Aは、ベータ-グロビンイントロンに組み込まれたmiR-708配列の図を示す。
【
図23-2】
図23B及び23Cは、ベータ-グロビンイントロンに組み込まれた、miR-708内在性足場(
図23B)又はmiR-155足場(
図23C)のいずれかの状況におけるmiR-708配列の図を示す。5’及び3’miRフランキング配列の間のmiR-155「ループ配列」を
図23Cにおいて標示する。
【
図24】
図24は、ロドプシンキナーゼ(GRK1)プロモーター又はオプシン(Ops)プロモーターのいずれかにより駆動される、miR-155又はmiR-708足場(ベータ-グロビンイントロンに組み込まれる)のいずれかにおけるmiR-708配列、及びヒトロドプシンコード配列(hロドプシン;また3’UTR miR-708標的配列を欠く)を内部に持つ候補ベクターの評価。全ての4つの組み合わせを、示されるように、miR-708及びhロドプシン発現に対する効果について試験した。
【発明を実施するための形態】
【0037】
詳細な説明
本発明は、哺乳動物において網膜色素変性症(RP)を処置するための方法を提供し、該方法は、miR-708をコードするベクターを含む組み換えアデノ随伴ウイルス(rAAV)ウイルス
粒子を哺乳動物の眼に投与することを含む。miR-708は、ロドプシン遺伝子の3’非翻訳領域における領域を標的とし、それ自体、RPに関連する変異体ロドプシンの活性を抑制し得る。いくつかの局面において、本発明は、哺乳動物において網膜色素変性症を処置する方法を提供し、該方法は、miR-708をコードするベクター及び野生型ロドプシン核酸を含む
組み換えアデノ随伴ウイルス(rAAV)ウイルス粒子を哺乳動物の眼に投与することを含む。それ自体、ベクターは、RPに関連する変異体ロドプシンの活性を抑制し得るが、同時に変異体ロドプシンを野生型ロドプシンと置き換える。いくつかの実施態様において、野生型ロドプシンをコードする核酸は、miR-708の3’UTR標的を含まず、その結果miR-708は変異体ロドプシンの発現のみを標的とする。本発明はまた、miR-708をコードするrAAV粒子及
びロドプシンをコードするrAAV粒子を含む組成物を提供する。いくつかの実施態様において、本発明は、miR-708及びロドプシンの両方をコードするrAAV粒子を含む組成物を提供
する。
【0038】
I. 一般的技術
本明細書において記載されるか又は参照される技術及び手順は、当業者により一般的に十分理解されており、かつ従来の方法論、例えばMolecular Cloning: A Laboratory Manual (Sambrook et al.、4th ed.、Cold Spring Harbor Laboratory Press、Cold Spring Harbor、N.Y.、2012)に記載される広く利用される方法論;Current Protocols in Molecular Biology (F.M. Ausubel、et al. eds.、2003);シリーズMethods in Enzymology (Academic Press、Inc.);PCR 2: A Practical Approach (M.J. MacPherson、B.D. Hames and
G.R. Taylor eds.、1995);Antibodies、A Laboratory Manual (Harlow and Lane、eds.、1988);Culture of Animal Cells: A Manual of Basic Technique and Specialized Applications (R.I. Freshney、6th ed.、J. Wiley and Sons、2010); Oligonucleotide Synthesis (M.J. Gait、ed.、1984);Methods in Molecular Biology、Humana Press;Cell Biology: A Laboratory Notebook (J.E. Cellis、ed.、Academic Press、1998);Introduction to Cell and Tissue Culture (J.P. Mather and P.E. Roberts、Plenum Press、1998);Cell and Tissue Culture: Laboratory Procedures (A. Doyle、J.B. Griffiths
、and D.G. Newell、eds.、J. Wiley and Sons、1993-8);Handbook of Experimental Immunology (D.M. Weir and C.C. Blackwell、eds.、1996);Gene Transfer Vectors for M
ammalian Cells (J.M. Miller and M.P. Calos、eds.、1987);PCR: The Polymerase Chain Reaction、(Mullis et al.、eds.、1994);Current Protocols in Immunology (J.E. Coligan et al.、eds.、1991);Short Protocols in Molecular Biology (Ausubel et al.、eds.、J. Wiley and Sons、2002);Immunobiology (C.A. Janeway et al.、2004);Antibodies (P. Finch、1997);Antibodies: A Practical Approach (D. Catty.、ed.、IRL
Press、1988-1989);Monoclonal Antibodies: A Practical Approach (P. Shepherd and
C. Dean、eds.、Oxford University Press、2000);Using Antibodies: A Laboratory Manual (E. Harlow and D. Lane、Cold Spring Harbor Laboratory Press、1999);The Antibodies (M. Zanetti and J. D. Capra、eds.、Harwood Academic Publishers、1995);及びCancer: Principles and Practice of Oncology (V.T. DeVita et al.、eds.、J.B. Lippincott Company、2011)を使用して一般的に使用される
【0039】
II. 定義
本明細書で使用される「ベクター」は、インビトロ又はインビボのいずれかで、宿主細胞に送達しようとする核酸を含む組み換えプラスミド又はウイルスを指す。
【0040】
本明細書で使用される用語「ポリヌクレオチド」又は「核酸」は、任意の長さのヌクレオチドのポリマー形態、リボヌクレオチド又はデオキシリボヌクレオチドのいずれかを指す。したがって、この用語は、限定されないが、一本鎖、二本鎖もしくは多重鎖DNAもし
くはRNA、ゲノムDNA、cDNA、DNA-RNAハイブリッド、又はプリン及びピリミジン塩基を含
むポリマー、又は他の天然、化学的もしくは生化学的に改変された、非天然、もしくは誘導体化されたヌクレオチド塩基を含む。ポリヌクレオチドの骨格は、(RNA又はDNAに典型的に見出され得るような)糖及びリン酸基、又は修飾もしくは置換された糖もしくはリン酸基を含み得る。あるいは、ポリヌクレオチドの骨格は、ホスホロアミダートのような合成サブユニットのポリマーを含み得、従ってオリゴデオキシヌクレオシドホスホロアミダート(P-NH2)又は混合ホスホロアミダート- ホスホジエステルオリゴマーであり得る。さ
らに、二本鎖ポリヌクレオチドは、相補鎖を合成し、そして適切な条件下で鎖をアニーリングするか、又は適切なプライマーを用いてDNAポリメラーゼを使用して新規に相補鎖を
合成することのいずれかにより、化学合成の一本鎖ポリヌクレオチド生成物から得ることができる。
【0041】
用語「ポリペプチド」及び「タンパク質」は、アミノ酸残基のポリマーを指すために交換可能に使用され、そして最小長には限定されない。アミノ酸残基のこのようなポリマーは、天然又は非天然のアミノ酸残基を含有し得、そしてこれらとしては、限定されないが、ペプチド、オリゴペプチド、アミノ酸残基の二量体、三量体、及び多量体が挙げられる。全長タンパク質及びそのフラグメントの両方が定義に包含される。これらの用語はまた、ポリペプチドの発現後修飾、例えば、グリコシル化、シアリル化、アセチル化、リン酸化なども含む。さらに、本発明の目的のために、「ポリペプチド」は、そのタンパク質が所望の活性を維持する限り、天然配列への欠失、付加、及び置換(一般に事実上保存的)のような改変を含むタンパク質を指す。これらの改変は、部位特異的変異誘発によるように意図的であっても、タンパク質を産生する宿主の変異又はPCR増幅に起因する誤差による
ように偶発的なものであってもよい。
【0042】
「組み換えウイルスベクター」は、1つ又はそれ以上の異種配列(すなわち、ウイルス
起源ではない核酸配列)を含む組み換えポリヌクレオチドベクターを指す。組み換えAAV
ベクターの場合、組み換え核酸には少なくとも1つ、好ましくは2つの逆位末端反復配列(ITR)が隣接する。
【0043】
「組み換えAAVベクター(rAAVベクター)」は、少なくとも1つ、好ましくは2つのAAV逆位末端反復配列(ITR)が隣接した1つ又はそれ以上の異種配列(すなわち、AAV起源ではな
い核酸配列)を含むポリヌクレオチドベクターを指す。このようなrAAVベクターは、適切なヘルパーウイルスで感染され(又は適切なヘルパー機能を発現している)、かつAAV rep
及びcap遺伝子産物(すなわち、AAV Rep及びCapタンパク質)を発現している宿主細胞中に
存在する場合、感染性ウイルス粒子中に複製されるかパッケージングされ得る。rAAVベクターがより大きなポリヌクレオチド(例えば、染色体、又はクローニングもしくはトラン
スフェクションのために使用されるプラスミドのような別のベクター)中に組み込まれる
場合、rAAVベクターは「プロベクター(pro-vector)」と呼ばれ、これはAAVのパッケー
ジング機能及び適切なヘルパー機能の存在下で複製及びキャプシド形成により「レスキューされ」得る。rAAVベクターは、多数の形態のうちのいずれでもよく、これらとしては、限定されないが、脂質と複合体化された、リポソーム内に封入された、及び最も好ましくは、ウイルス粒子、特にAAV粒子にカプシド形成された、プラスミド、線状人工染色体が
挙げられる。rAAVベクターは、AAVウイルスカプシド中にパッケージングされて「組み換
えアデノ随伴ウイルス粒子(rAAV粒子)」を生成し得る。
【0044】
「異種」は、それが比較されるか又はそれに導入されるかもしくは組み込まれる実体の残りと遺伝子型が異なる実体由来であることを意味する。例えば、遺伝子操作技術により異なる細胞型に導入されたポリヌクレオチドは異種ポリヌクレオチドである(そして、発
現された場合、異種ポリペプチドをコードする)。同様に、ウイルスベクターに組み込ま
れた細胞の配列(例えば、遺伝子又はその部分)は、そのベクターに関して異種ヌクレオチド配列である。
【0045】
用語「導入遺伝子」は、細胞に導入され、かつRNAに転写される能力を有し、そして場
合により、適切な条件下で翻訳及び/又は発現される能力を有するポリヌクレオチドを指す。局面において、これは、それが導入された細胞に所望の特性を付与するか、またはそうでなければ所望の治療又は診断結果をもたらす。別の局面において、siRNAのようなRNA干渉を媒介する分子に転写され得る。
【0046】
ウイルス力価に関連して使用される用語「ゲノム粒子(gp)」、「ゲノム等価物」、又は「ゲノムコピー」は、感染性又は機能性にかかわらず、組み換えAAV DNAゲノムを含有す
るビリオンの数を指す。特定のベクター調製物におけるゲノム粒子の数は、本明細書中の実施例、又は例えば、Clark et al. (1999) Hum. Gene Ther.、10:1031-1039;Veldwijk et al. (2002) Mol. Ther.、6:272-278に記載されるような手順により測定され得る。
【0047】
ウイルス力価に関して使用される用語「感染単位(iu)」、「感染粒子」、又は「複製単位」は、例えば、McLaughlin et al. (1988) J. Virol.、62:1963-1973に記載されるような感染中心アッセイ(複製中心アッセイとしても知られる)により測定された、感染及び複製可能AAVベクター粒子の数を指す。
【0048】
ウイルス力価に関して使用される用語「形質導入単位(tu)」は、本明細書中の実施例、又は例えばXiao et al. (1997) Exp. Neurobiol.、144:113-124;もしくはFisher et al.
(1996) J. Virol.、70:520-532 (LFUアッセイ)に記載されるような機能性アッセイにお
いて測定された、機能的導入遺伝子産物の産生を生じる感染性組み換えAAVベクター粒子
の数を指す。
【0049】
「逆位末端反復」又は「ITR」配列は、当該分野で十分理解される用語であり、ウイル
スゲノムの末端に見られる反対方向の比較的短い配列を指す。
【0050】
当該分野で十分に理解される用語「AAV逆位末端反復(ITR)」配列は、天然の一本鎖AAV
ゲノムの両方の末端に存在する約145ヌクレオチドの配列である。ITRの最外部の125のヌ
クレオチドは、2つの交互の方向のいずれかで存在し得、異なるAAVゲノム間及び単一のA
AVゲノムの2つの末端間に不均一性をもたらす。最外部の125のヌクレオチドはまた、自己相補性のいくつかのより短い領域(A、A'、B、B'、C、C'及びD領域と指定される)を含有し、鎖内塩基対合がITRのこの部分内で起こることを可能にする。
【0051】
「末端溶解配列(terminal resolution sequence)」又は「trs」は、ウイルスDNA複製の間にAAV repタンパク質により切断されるAAV ITRのD領域における配列である。変異体
末端溶解配列には、AAV repタンパク質による切断が無効である。
【0052】
AAVについての「ヘルパーウイルス」は、AAV (欠損パルボウイルスである)が複製され
て宿主細胞によりパッケージングされることを可能にするウイルスを指す。多数のこのようなヘルパーウイルスが同定されており、これらとしては、アデノウイルス、ヘルペスウイルス、及びワクシニアのようなポックスウイルスが挙げられる。アデノウイルスは、多数の異なる部分群を包含するが、部分群Cのアデノウイルス5型(Ad5)が最も一般的に使用
される。ヒト、非ヒト哺乳動物及びトリ起源の多数のアデノウイルスが公知であり、ATCCのような保管所から入手可能である。ヘルペスファミリーのウイルス(これらもATCCのような保管所から入手可能である)としては、例えば、単純ヘルペスウイルス(HSV)、エプ
スタイン・バーウイルス(EBV)、サイトメガロウイルス(CMV)及び仮性狂犬病ウイルス(PRV)が挙げられる。
【0053】
ポリペプチド又は核酸配列に関して「配列同一性パーセント(%)」は、必要な場合は、
最大配列同一性パーセントを達成するために、配列を整列してギャップを導入した後に、参照ポリペプチド又は核酸配列におけるアミノ酸残基又はヌクレオチドと同一である、候補配列におけるアミノ酸残基又はヌクレオチドのパーセンテージとして定義され、かついずれの保存的置換も配列同一性の一部としてはみなされない。アミノ酸又は核酸配列同一性パーセントを決定する目的のための整列は、例えば、公開で利用可能なコンピュータソフトウェアプログラム、例えば、BLAST、BLAST-2、ALIGN又はMegalign(DNASTAR)ソフトウエアを含む、Molecular Biology (Ausubel et al.、eds.、1987)、Supp.30、セクション7.7.18、表7.7.1に記載されるものを使用して、当該分野のスキル内である様々な方法で達成され得る。好ましい整列プログラムはALIGN Plus(Scientific and Educational Software、Pennsylvania)である。当業者は、整列を測定するための適切なパラメーターを決定
することができ、これには、比較される配列の全長にわたって最大限の整列を達成するために必要とされるアルゴリズムが含まれる。本明細書における目的のために、所定のアミノ酸配列Bに対する(to)、Bとの、又はBに対する(against)所定のアミノ酸配列Aのアミ
ノ酸配列同一性%(あるいは、所定のアミノ酸配列Bに対する、Bとの、又はBに対する特定
のアミノ酸配列同一性%を有するか又は含む所定のアミノ酸配列Aと言い表される)は、以下のように計算される:比X/Yの100倍、[ここでXは、A及びBのそのプログラムの配に
おいて配列整列プログラムにより同一マッチと記録されたアミノ酸残基の数であり、そしてここでYは、B中のアミノ酸残基の総数である]。当然のことながら、アミノ酸配列Aの
長さがアミノ酸配列Bの長さに等しくない場合、Bに対するAのアミノ酸配列同一性%は、A
に対するBのアミノ酸配列同一性%に等しくない。本明細書における目的のために、所定
の核酸配列Dに対する、Dとの、Dに対する所定の核酸配列Cの核酸配列同一性%(あるいは、所定の核酸配列Dに対する、Dとの、又はDに対する特定の核酸配列同一性%を有するか又
は含む所定の核酸配列Cと言い表される)は、以下のように計算される:比W/Zの100倍、
[ここでWは、C及びDのそのプログラムの整列において配列整列プログラムにより同一マ
ッチと記録されたアミノ酸残基の数であり、そしてここでYは、B中のアミノ酸残基の総数である]。当然のことながら、核酸配列Cの長さが核酸配列Dの長さに等しくない場合、D
に対するCの核酸配列同一性%は、Cに対するDの核酸配列同一性%に等しくない。
【0054】
「単離された」分子(例えば、核酸又はタンパク質)又は細胞は、その天然環境の成分から同定され、そして分離されかつ/又は回収されたということを意味する。
【0055】
「有効量」は、臨床結果(例えば、症状の寛解、臨床評価項目の達成など)を含む有益又は所望の結果を達成するために十分な量である。有効量は、1つ又はそれ以上の投与で投
与され得る。疾患状態に関して、有効量は、疾患を寛解、安定化、又は発生を遅らせるために十分な量である。
【0056】
「個体」又は「被験体」は哺乳動物である。哺乳動物としては、限定されないが、家畜動物(例えば、ウシ、ヒツジ、ネコ、イヌ、及びウマ)、霊長類(例えば、ヒト及び非ヒト
霊長類、例えばサル)、ウサギ、及びげっ歯類(例えば、マウス及びラット)が挙げられる。特定の実施態様において、個体又は被験体はヒトである。
【0057】
本明細書で使用される「処置」は、有益な又は所望の臨床結果を得るためのアプローチである。本発明の目的のために、有益な又は所望の臨床結果としては、限定されないが、検出可能であっても検出不能であっても、症状の軽減、疾患の程度の縮小、疾患の安定化した(例えば、悪化しない)状態、疾患の伝搬(例えば、転移)の予防、疾患の進行の遅延又は鈍化、疾患状態の寛解又は緩和、及び寛解(部分的又は全体のどちらも)が挙げられる
。「処置」はまた、処置を受けなかった場合に期待される生存と比較して生存を延長することを意味し得る。
【0058】
「網膜色素変性症(RP)」は、視界の進行性の喪失を特徴とする疾患の異種の群を指す。症状は、一般的には網膜の変性又は異常から生じ、これには光受容器細胞機能の喪失が含まれ得る。
【0059】
「ロドプシン」は、網膜の杆体光受容器細胞における光覚弁において機能するGタンパ
ク質共役型受容体ファミリーのメンバーを指す。視色素であるロドプシンは、その補因子レチナールに可逆的に結合したポリペプチドオプシンを含有する。光が11-cisから全-trans形態へのレチナールの異性化を引き起こす。これが今度はポリペプチドのコンホメーション変化を引き起こし、Gタンパク質活性化を引き起こす。光の存在を生化学応答に変換
することにより、ロドプシンは視覚認知を可能にする。その機能は暗所視に必要とされ(
すなわち、薄暗がりでの非色視覚)、そして光受容器細胞生存能に必要であると考えられ
る。
【0060】
本明細書で使用される「ロドプシン」は、レチナールを含む完全視色素指していても、単に分子のアミノ酸成分又は配列を指していてもよい。ロドプシンはOPN2、Opsin-2、又
はRP4としても知られ得る。ロドプシンタンパク質の例としては、限定することなく、ヒ
ト、マウス、イヌ、及びネコのロドプシン、例えば、NCBI参照配列NP_000530、NP_663358、NP_001008277、及びNP_001009242が挙げられ得る。ロドプシン遺伝子の例としては、限定することなく、ヒト、マウス、イヌ、及びネコのロドプシン遺伝子、例えば、GenBank Entrez Gene ID 6010 (RHO、RP4、OPN2、及びCSNBAD1としても知られる)、GenBank Entrez Gene ID 212541 (Rho、Ops、RP4、Opn2、及びNoerg1としても知られる)、GenBank Entrez Gene ID 493763、及びGenBank Entrez Gene ID 493762が挙げられ得る。本明細書で使用される用語ロドプシンはまた、機能的等価物が、網膜色素変性症の症状を寛解する野生型ロドプシンの活性の少なくとも一部を維持するならば、変異、短縮化、欠失及び/又は挿入を含むロドプシンの機能的等価物(例えば、ロドプシン変異体)を含む。
【0061】
本明細書で使用される「無効である(refractory)」は、調節に対する抵抗性を指す。例えば、miR-708による抑制が無効であるロドプシン遺伝子は、実質的に又は全体的に、miR-708による抑制に対して抵抗性である。
【0062】
「オプシンプロモーター」は、杆体光受容器細胞(例えば、杆体光受容器細胞)において
発現を特異的に駆動するオプシン遺伝子(例えば、マウスオプシン)由来のポリヌクレオチド配列を指す。本明細書で使用される、「オプシンプロモーター」は、プロモーター配列全体又は杆体特異的発現を駆動するために十分なプロモーター配列のフラグメント、例えばQuiambao、A.B.、et al. (1997) Vis. Neurosci. 14(4):617-25 and Le、Y.Z.、et al. (2006) Mol. Vis. 12:389-98に記載される配列を指し得る。いくつかの実施態様にお
いて、オプシンプロモーターは、オプシンプロモーター配列の一部(-500bp~+15bp)の上
流に400bp CMVエンハンサーをコードする676bpフラグメントを含有する。さらに、65bp NRL配列が含まれる;これは神経網膜塩基性ジッパー因子(neural retinal basic zipper factor)(杆体光受容器特異的転写因子)をコードする。
【0063】
「ロドプシンキナーゼ(RK)プロモーター」は、杆体及び錐体光受容器細胞、さらにはWERI Rb-1のような網膜細胞株において特異的に発現を駆動する、ロドプシンキナーゼ遺伝
子由来のポリヌクレオチド配列(例えば、ヒトRK、GenBank Entrez Gene ID 6011により表される)を指す。本明細書で使用される「ロドプシンキナーゼプロモーター」は、プロモ
ーター配列全体又は光受容器特異的発現を駆動するために十分なプロモーター配列のフラグメント、例えばKhani、S.C.、et al. (2007) Invest. Ophthalmol. Vis. Sci. 48(9):3954-61及びYoung、J.E.、et al. (2003) Invest. Ophthalmol. Vis. Sci. 44(9):4076-85に記載される配列を指し得る。いくつかの実施態様において、RKプロモーターは転写開始部位に対して-112から+180に及ぶ。
【0064】
「miR-708」は、
図4に示されるように、ステム及びループ配列を含む マイクロ-RNA(miRNA)ポリヌクレオチド配列を指す。miR-708ポリヌクレオチドの例としては、限定するこ
となく、例えばGenBank Entrez Gene ID100126333、735284、及び100885899により表されるような、ヒト、マウス、イヌ、及びネコのmiR-708が挙げられ得る。miRNAは、miRNAに
より認識される標的部位を含有する遺伝子の発現(例えば、遺伝子転写物の下方調節による)を調節する非翻訳(non-coding)RNA小分子である(Bartel、D.P. (2004) Cell 116(2):281-97)。miR-708は、CHOPにより誘導されることが知られており、そしてロドプシン発現の調節に関与し得る(Behrman、S.、et al. (2011) J. Cell Biol. 192(6):919-27)。本明細書で使用される「miR-708」は、プロセシングされたmiR-708ポリヌクレオチド又はプロセシング経路におけるいずれかの中間体、例えば、pri-miRNA又はpre-miRNAを指し得る。本明細書で使用される「miR-708」は、転写されてmiR-708 RNAを生じるDNA配列、又はRNA配列自体を指し得る。
【0065】
本明細書における値又はパラメーターの「約」への言及は、その値又はパラメーター自体に関する実施態様を含む(かつ記載する)。例えば、「約X」に言及した記載は、「X」の記載を含む。
【0066】
本明細書で使用される物の単数形「a」、「an」及び「the」は、そうではないと示されていなければ、複数の言及も含む。
【0067】
本明細書に記載される本発明の局面及び実施態様は、局面及び実施態様を「含むこと(comprising)」、「からなること(consisting)」、及び/又は「本質的に~からなること(consisting essentially of)」を含むということが理解される。
【0068】
III. 網膜色素変性症及びその実験モデル
上記のように、網膜色素変性症(RP)は、夜間視力の喪失、周辺視野の喪失、及び全盲を含む進行性の失明を引き起こし得る変性眼疾患の群を指す。アメリカでは、RPの発生率は、4,000人の人々に約1人と考えられている。RPはしばしば遺伝し、そして常染色体優性、常染色体劣性、及びX連鎖性のRP障害が記載されてきた。光伝達カスケード、レチナール
サイクル、及び因子のスプライシング、さらにはロドプシン自体における100を超える異
なる変異を含む50より多くの遺伝子における変異がRPに関連する。多くの場合、RPに関連する変異は、杆体光受容器機能の喪失及び/又は細胞死に至る。この喪失が、減少した暗所視を生じ、そして夜盲又は減少した周辺視野として顕在化し得る。桿体細胞死はまた、その後の錐体細胞死と関連しており、桿体細胞死、失明と相まって高視力の喪失を引き起こす。
【0069】
様々な細胞ベース及び動物ベースのモデルが、RPの細胞原理を調べるため、及び実験処置を試験するために確立された。RPについての1つの細胞ベースのモデルは、培養ヒト網膜色素上皮(RPE)細胞である(Adamowicz、M.、et al. (2012) Adv. Exp. Med. Biol. 723:573-9)。このモデルは、RPに関与する変異体タンパク質を発現し、そしてタンパク質機能に対するこれらの変異の効果、又は細胞の機能及び/若しくは生存能に対する変異体タンパク質の効果を試験するために使用され得る。例えば、ヒト野生型及び変異体ロドプシンが。いずれかの適切なプロモーター(例えば、CMV)を使用して発現され得る。理論に拘束されることは望まないが、オプシンポリペプチドの誤った折り畳みが小胞体保留及びストレス、折り畳まれていないタンパク質の応答(UPR)の誘導、並びに増加した細胞死を生じ
ると考えられる。このモデルは、任意のRP関連変異、例えばP23Hのようなロドプシン変異の効果を調べるために使用され得る。
【0070】
動物ベースのRPモデルは、マウスにおいてRPをひき起こすと知られているかもしくは疑われる変異、又はヒトにおいて見出されるものに対してオルソロガスな変異を内部に持つマウスを含み得る。いくつかの実施態様において、マウスモデルは、光受容器細胞においてロドプシンを発現するように操作されたマウス、例えば変異したヒト又はマウス形態を含み得る。マウスモデルの例としては、ロドプシンP347Sマウス(Li、T.、et al. (1996) Proc. Natl. Acad. Sci. 93(24):14176-81)、Rho-/-マウス(Humphries、M.M.、et al. (1997) Nat. Genet. 15(2):216-9)、及びP23H変異体ロドプシンを発現するマウス(「P23Hマウス」)が挙げられる(Olsson、J.E.、et al. (1992) Neuron 9(5):815-30)。P23Hマウス
において、変異体ヒトロドプシンは、マウス生殖系列に挿入され得る。光受容器細胞において発現するための当該分野で公知のいずれかのプロモーターが使用され得る(例えば、
マウスオプシン又はヒトRKプロモーター)。いくつかの実施態様において、ロドプシンはAAVベクターを使用して発現され得る。
【0071】
RPについての他の動物モデルも使用され得る。マウスモデルに加えて、ラット、イヌ、ブタ、カエル(Tam、B.M. and Moritz、O.L. (2006) Invest. Ophthalmol. Vis. Sci. 47(8):3234-41)、及び非ヒト霊長類モデルも使用され得る。
【0072】
IV. 網膜色素変性症を処置するための方法
いくつかの局面において、本発明は、miR-708をコードするベクターを含む有効量のrAAVウイルス粒子を哺乳動物に(例えば網膜に)投与することを含む、哺乳動物において網
膜色素変性症を処置するための方法及び組成物を提供する。これらの方法は、RPに関連する病理及び視野障害を改善するために、RPを有するヒトを処置するために使用され得る。いくつかの実施態様において、本発明は、ロドプシン(例えば、正常又は野生型ロドプシン)をコードする核酸を含むベクターを含む有効量のrAAVウイルス粒子を投与することを含む。いくつかの実施態様において、miR-708は、RPに関連する変異したロドプシンの活
性を抑制するために役立つ。いくつかの実施態様において、正常又は野生型ロドプシンは、機能性ロドプシンを眼に補充するために役立つ。いくつかの実施態様において、ウイルス粒子は、AAV血清型5型カプシド(AAV5カプシド)及びAAV2又はAAV5逆位末端反復のいず
れかを含む。いくつかの実施態様において、ウイルス粒子は、AAV血清型5型チロシン変異体カプシド及びAAV2又はAAV5逆位末端反復のいずれかを含む。
【0073】
いくつかの局面において、本発明は、miR-708をコードするベクターを含む有効量のrAA
Vウイルス粒子を哺乳動物の眼に投与することを含む、RPの症状を寛解するための方法及
び組成物を提供する。他の局面において、本発明は、miR-708及びロドプシンをコードす
るベクターを含む有効量のrAAVウイルス粒子を哺乳動物の眼に投与することを含む、RPの症状を寛解させるための方法及び組成物を提供する。いくつかの実施態様において、RPの症状としては、限定されないが、盲目、夜盲、減少した周辺視野、及び高視力の喪失が挙げられる。いくつかの実施態様において、網膜色素変性症を処置することは、網膜色素変性症に関連する症状を減少させるか予防することを含み、これらとしては、限定されないが、網膜変性を予防する方法、RPの進行を停止させる方法、光受容器機能を増加させるための方法などが挙げられる。RPの症状及び/又は病理としては、限定されないが、失明、夜盲、周辺視野の喪失、ERG機能の喪失;視力及び対比感度の喪失;視覚誘導運動の喪失
、杆体光受容器機能の減少、杆体光受容器細胞死、減少した暗所視、網膜細胞変化の減少(光受容器構造又は機能の喪失;外核層(ONL)の菲薄化又は肥厚化;外網状層(OPL)の菲薄化又は肥厚化;杆体及び錐体外節の組織崩壊とその後の喪失;杆体及び錐体内節の短縮;双極
細胞樹状突起の退縮;内核層、内網状層、神経節細胞層及び神経線維層を含む網膜内層の
菲薄化又は肥厚化;オプシンの誤った局在化;神経フィラメントの過剰発現;などが挙げられる。いくつかの実施態様において、本発明は、杆体細胞機能及び杆体細胞死並びに錐体細胞機能及び錐体細胞死の悪化を予防する方法を提供する。
【0074】
いくつかの局面において、本発明は、RPの進行を予防するか又は遅延させる方法を提供する。常染色体優性RPは、遺伝子型同定され得る遺伝性疾患である。RPの発生及び進行は、外網状層(OPL)異常の試験を可能にする光干渉断層撮影(OCT)により決定され得る。
【0075】
RPの症状の寛解を決定するための手段は当該分野で公知である。例えば、視野の測定(
例えば、Goldmann視野)、網膜電図(ERG)の測定、眼底写真、光干渉断層撮影、及び蛍光眼底造影。視覚誘発行動の改善もまたRPの症状の寛解を決定するために使用され得る;例えば、「私は落下する物を見つけることができる」、「私はろうそくの明かりの夕食の間に顔を見ることができる」、「私は私のシャツの縞を見ることができる」、「私は夜に星を見ることができる」、「私は標準的な本を読んで教室の最前部に座ることができる」、「今私はサッカーをプレイすることができ、私がボールを見つけるために誰かの助けを必要とすることはない」、「私は自分で自分の自転車に乗って近所を乗り回すことができる」、「私は夢を達成した:私は自分の娘がホームランを打つのを見た」、及び「いつ私は自
分の他方の眼が注射されるのを見ることができますか?」のような発言。
【0076】
本発明のいくつかの局面において、方法及び組成物は、RPを有するヒトの処置のために使用される。RPは、常染色体優性、常染色体劣性、又はX連鎖様式で遺伝され得る。X連鎖RPは、主に雄性のみに影響を及ぼす劣性遺伝性、又は雄性及び雌性の両方に影響を及ぼす優性のいずれであってもよい。RPは、ロドプシンタンパク質をコードするrho遺伝子にお
ける変異により引き起こされ得る。本発明のいくつかの実施態様において、これらの方法は、rho遺伝子及び/又はロドプシンタンパク質に変異を有するヒトを処置するために使
用される。本発明のいくつかの実施態様において、ロドプシンタンパク質における変異はP23H変異である(ロドプシンタンパク質のアミノ酸残基23におけるプロリンの代わりに
ヒスチジン)。他の実施態様において、ロドプシンタンパク質における変異は、T58R、P347L、もしくはP347S、又は残基I255の欠失である。網膜色素変性症に関連する変異は、McWilliam、P、et al.、(1989) Genomics 5:619-622;Dryja、TP et al.、(1990) Nature 343:364-266;Farrar、GJ et al.、(1990) Genomics 8:35-40;Farrar、GJ et al.、(2002)
EMBO J. 21:857-864;(全て参照により本明細書に加入される)により提供される。
【0077】
miR-708は、ロドプシンを発現を調節したCHOP調節マイクロRNAである(Behrman、S.、et
al. (2011) J. Cell Biol. 192(6):919-27)。miR-708は、CHOP誘導性遺伝子Odz4(Tenurin-4)内にあるイントロンマイクロRNAである。CHOPはERストレスの間にmiR-708発現を調節
する。ロドプシン遺伝子の3’UTRには、高度の保存された推定miR-708配列がある(Behrmanら、同書の
図4を参照のこと)。
【0078】
いくつかの実施態様において、本発明は、RPを有するヒトを処置するための方法を提供する。いくつかの実施態様において、本発明は、常染色体優性RPを有するヒトを処置すための方法を提供する。いくつかの実施態様において、本発明は、ロドプシン遺伝子における変異に関連するRPを有するヒトを処置するための方法を提供する。いくつかの実施態様において、本発明は、miR-708をコードする有効量のAAVベクターを投与して、変異したロドプシンの活性を抑制することによりRPを有するヒトを処置するための方法を提供する。いくつかの実施態様において、本発明は、RPを有する哺乳動物(例えば、イヌ又はネコ)を処置するための方法を提供する。いくつかの実施態様において、miR-708核酸としては
、限定することなく、GenBank Entrez Gene ID100126333、735284、又は100885899により表される核酸が挙げられる。
【0079】
本発明のいくつかの実施態様において、変異体ロドプシンの抑制は、野生型ロドプシン又は野生型ロドプシンと本質的に同じ活性を有するロドプシンをコードする有効量のAAV
ベクターの送達により補われる。いくつかの実施態様において、ロドプシンはヒトロドプシンである。いくつかの実施態様において、本発明は、変異したロドプシンの活性を抑制するためにmiR-708をコードする有効量のAAVベクター、及び野生型活性を有するヒトロドプシンをコードする有効量のAAVベクターを投与することにより、RPを有するヒトを処置
するための方法を提供する。いくつかの実施態様において、miR-708をコードするAAVベクター及びヒトロドプシンをコードするAAVベクターは同じAAVベクターである。いくつかの実施態様において、miR-708をコードするAAVベクター及びヒトロドプシンをコードするAAVベクターは、異なるAAVベクターである。いくつかの実施態様において、ロドプシンをコードする核酸としては、限定することなく、NCBI参照配列NP_000530、NP_663358、NP_001008277、及びNP_001009242により認識されるものにより提供される核酸が挙げられる。
【0080】
いくつかの局面において、本発明は、細胞における小胞体(ER)ストレスを処置するための方法を提供し、該方法は、miR-708をコードする核酸を含むrAAVベクターを含むrAAVウ
イルス粒子を哺乳動物に投与することを含む。いくつかの実施態様において、細胞は眼の細胞である。さらなる実施態様において、細胞は光受容器細胞である。なおさらなる実施態様において、細胞は杆体光受容器細胞である。いくつかの実施態様において、この方法は、ERストレスの1つ又はそれ以上の細胞マーカーを減少させることを含む。さらなる実
施態様において、ERストレスの1つ又はそれ以上の細胞マーカーは、スプライスされたXBP-1、CHOP又はGrp78である。いくつかの実施態様において、rAAVベクターは、miR-708をコードする核酸を含み、ロドプシンをコードする核酸をさらに含む。他の実施態様において、本発明は、細胞における小胞体(ER)ストレスを処置するための方法を提供し、該方法
は、miR-708をコードする核酸を含む第一のrAAVベクター、及びロドプシンをコードする
核酸を含む第二のrAAVベクターを含む第二のrAAVウイルス粒子を哺乳動物に投与することを含む。
【0081】
いくつかの局面において、本発明は、miR-708又はmiR-708及びロドプシンを、RPを有する哺乳動物に送達する方法を提供し、該方法は、miR-708及び/又はロドプシンをコード
するベクターを含む有効量のrAAVウイルス粒子を哺乳動物の網膜に投与することを含む。投与は導入遺伝子産物を光受容器細胞に送達し、ここでmiR-708及び/又はロドプシンが
光受容器細胞に対する有益な効果を媒介し、かつ光受容器細胞を取り囲む。いくつかの実施態様において、AAVウイルス粒子の網膜への送達は、網膜の網膜下腔へのウイルス粒子
の注入によるものである。いくつかの実施態様において、AAV粒子の網膜への送達は、AAV粒子が眼の後部へ浸透して光受容器細胞に形質導入することができるならば、硝子体内送達による。いくつかの実施態様において、AAV粒子は、網膜の網膜下腔の1つ又はそれ以上
の位置に投与される。
【0082】
いくつかの実施態様において、miR-708及び/又はロドプシンをコードするベクターを
含む有効量のrAAVウイルス粒子の網膜への投与は、投与の部位に又は投与の部位の付近の光受容器細胞に形質導入する。いくつかの実施態様において、光受容器細胞の約5%、10%
、15%、20%、25%、30%、35%、40%、45%、50%、55%、60%、65%、70%、75%又は100%のいず
れかより多くが形質導入される。いくつかの実施態様において、光受容器細胞の約5%~約100%、約10%~約50%、約10%~約30%、約25%~約75%、約25%~約50%、又は約30%~約50%が形質導入される。miR-708及び/又はロドプシンを発現するAAVにより形質導入された光受容器細胞を同定するための方法は当該分野で公知であり;例えば、免疫組織化学又は高感度緑色蛍光タンパク質の使用が、miR-708及び/又はロドプシンの発現を検出するために
使用され得る。
【0083】
本発明のいくつかの実施態様において、これらの方法は、RPを有する哺乳動物、例えばヒトを処置するための、miR708及び/又はロドプシンをコードするベクターを含む有効量のAAVウイルス粒子を哺乳動物の網膜(例えば、網膜下腔)に投与することを含む。いく
つかの実施態様において、組成物は、光受容器細胞におけるmiR-708及び/又はロドプシ
ンの発現を可能にするために、1つ又はそれ以上の網膜下腔に注入される。いくつかの実
施態様において、組成物は、網膜の網膜下腔における1、2、3、4、5、6、7、8、9、10又は10より多くの位置に注入される。
【0084】
いくつかの実施態様において、rAAVウイルス粒子は、1つより多くの位置に同時に又は連続して投与される。いくつかの実施態様において、rAAVウイルス粒子の複数回注射は、1時間、2時間、3時間、4時間、5時間、6時間、9時間、12時間又は24時間以下離れている。
【0085】
いくつかの実施態様において、miR-708をコードする第一のrAAVウイルス粒子及びロド
プシンをコードする第二のrAAVウイルス粒子は、1つ又はそれ以上の位置に同時に又は連続して投与される。いくつかの実施態様において、rAAVウイルス粒子の複数回注射は、1時間、2時間、3時間、4時間、5時間、6時間、9時間、12時間又は24時間以下離れている。いくつかの実施態様において、miR-708をコードする第一のrAAVウイルス粒子
は、ロドプシンをコードする第二のrAAVウイルス粒子が投与される前に投与される。いくつかの実施態様において、miR-708をコードする第一のrAAVウイルス粒子は、ロドプシン
をコードする第二のrAAVウイルス粒子が投与された後に投与される。
【0086】
いくつかの実施態様において、本発明は、変異したロドプシンの活性を抑制するために、miR-708をコードするAAVベクターを含む有効量の医薬組成物を投与することにより、RPを有するヒトを処置するための方法を提供する。いくつかの実施態様において、本発明は、変異したロドプシンの活性を抑制するために、miR-708をコードするAAVベクターを含む有効量の医薬組成物、及び野生型ロドプシン活性を有する光受容器を補うために、ロドプシンをコードするAAVベクターを含む有効量の医薬組成物を投与することにより、RPを有
するヒトを処置するための方法を提供する。いくつかの実施態様において、miR-708をコ
ードするAAVベクターを含む医薬組成物及びヒトロドプシンをコードするAAVベクターを含む医薬組成物は同じ医薬組成物である。いくつかの実施態様において、miR-708をコード
するAAVベクターを含む医薬組成物及びヒトロドプシンをコードするAAVベクターを含む医薬組成物は、異なる医薬組成物である。いくつかの実施態様において、医薬組成物は1つ
又はそれ以上の薬学的に許容しうる賦形剤を含む。
【0087】
本発明のいくつかの実施態様において、網膜の網膜下腔に又は硝子体内に注入される組成物の体積は、約1μl、2μl、3μl、4μl、5μl、6μl、7μl、8μl、9μl、10μl、15
μl、20μl、25μl、50μl、75μl、100μl、200μl、300μl、400μl、500μl、600μl
、700μl、800μl、900μl、もしくは1mL、又はそれらの間の任意の量のいずれか1つよ
り多い。
【0088】
本発明の組成物(例えば、miR-708及び/又はロドプシンをコードするベクターを含むAAVウイルス粒子)は、単独で、又はRPを処置するための1つもしくはそれ以上のさらなる治
療剤と組み合わせて使用され得る。連続した投与の間の間隔は、少なくとも数分、数時間、又は数日(またあるいは、未満)を単位とし得る。
【0089】
V. 発現構築物
いくつかの実施態様において、導入遺伝子(例えば、miRNA 708及び/又はロドプシン)
は、プロモーターに作動可能に連結される。例となるプロモーターとしては、限定されないが、サイトメガロウイルス(CMV)最初期(immediate early)プロモーター、RSV LTR、MoMLV LTR、ホスホグリセリン酸キナーゼ-1(PGK)プロモーター、サルウイルス40(SV40)プ
ロモーター及びCK6プロモーター、トランスサイレチンプロモーター(TTR)、TKプロモーター、テトラサイクリン応答性プロモーター(TRE)、HBVプロモーター、hAATプロモーター、LSPプロモーター、キメラ肝臓特異的プロモーター(LSP)、E2Fプロモーター、テロメラー
ゼ(hTERT)プロモーター;サイトメガロウイルスエンハンサー/ニワトリベータ-アクチン/ウサギβ-グロビンプロモーター(CAGプロモーター;Niwa et al.、Gene、1991、108(2):193-9)及び伸長因子1-アルファプロモーター(EFl-アルファ)プロモーター(Kim et al.、Gene、1990、91(2):217-23及びGuo et al.、Gene Ther.、1996、3(9):802-10)が挙げられる。いくつかの実施態様において、プロモーターは、ヒトβ-グルクロニダーゼプロモータ
ー又はニワトリβ-アクチン(CBA)プロモーターに連結されたサイトメガロウイルスエンハンサーを含む。プロモーターは、恒常的、誘導性又は抑制性プロモーターであり得る。いくつかの実施態様において、本発明は、CBAプロモーターに作動可能に連結されたmiR-708をコードする核酸を含むAAVベクターを提供する。いくつかの実施態様において、本発明
は、CBAプロモーターに作動可能に連結されたロドプシン(例えば、ヒトロドプシン)を
コードする核酸を含むAAVベクターを提供する。いくつかの実施態様において、本発明は
、CBAプロモーターに作動可能に連結されたmiR-708をコードする核酸及びロドプシン(例えば、ヒトロドプシン)をコードする核酸を含むAAVベクターを提供する。
【0090】
いくつかの実施態様において、プロモーターは、光受容器細胞において導入遺伝子を発現することができる。実施態様において、プロモーターは、ロドプシンキナーゼ(RK)プロモーター;例えば、ヒトRKプロモーターいくつかの実施態様において、プロモーターはオプシンプロモーター;例えば、ヒトオプシンプロモーター又はマウスオプシンプロモーターである。
【0091】
いくつかの実施態様において、本発明は、RKプロモーターに作動可能に連結されたmiR-708をコードする核酸を含むAAVベクターを提供する。いくつかの実施態様において、本発明は、RKプロモーターに作動可能に連結されたロドプシン(例えば、ヒトロドプシン)をコードする核酸を含むAAVバクターを提供する。いくつかの実施態様において、本発明は
、RKプロモーターに作動可能に連結されたmiR-708及びロドプシン(例えば、ヒトロドプシン)をコードする核酸を含むAAVベクターを提供する。いくつかの実施態様において、miR-708をコードする核酸は、ロドプシンをコードする核酸に対して5’である。他の実施態様において、miR-708をコードする核酸ロドプシンをコードする核酸に対して3’である。いくつかの実施態様において、本発明は、第一のRKプロモーターに作動可能に連結されたmiR-708をコードする核酸及び第二のRKプロモーターに作動可能に連結されたロドプシンを
コードする核酸を含むAAVベクターを提供する。いくつかの実施態様において、第一のRK
プロモーターに作動可能に連結されるmiR-708をコードする核酸は、第二のRKプロモータ
ーに作動可能に連結されるロドプシンをコードする核酸に対して5’である。他の実施態
様において、第一のRKプロモーターに作動可能に連結されるmiR-708をコードする核酸は
、第二のRKプロモーターに作動可能に連結されたロドプシンをコードする核酸に対して3’である。いくつかの実施態様において、miR-708は配列番号1の配列を含む。いくつかの実施態様において、miR-708は、配列番号1と少なくとも約80%、85%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%、又は99%同一であるヌクレオチド配列を含む。いくつかの実施態様において、ロドプシンは配列番号2のアミノ酸配列を含む。いくつかの実施態様に
おいて、ロドプシンは、配列番号2のアミノ酸配列に対して少なくとも約80%、85%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%、又は99%同一であるアミノ酸配列を含む。い
くつかの実施態様において、ロドプシンは、野生型ロドプシンの機能的等価物である。いくつかの実施態様において、AAVベクターからのロドプシンの発現には、miR-708による抑制が無効である。いくつかの実施態様において、ロドプシンをコードする核酸は、ロドプシン遺伝子の3’UTRにおけるmiR-708標的部位を欠いている。いくつかの実施態様におい
て、ロドプシンをコードする核酸は、ロドプシン遺伝子の3’ UTRにおけるmiR-708標的部位において変異(例えば、欠失、置換、挿入など)を含み、その結果、miR-708による抑制
が無効となる。
【0092】
いくつかの実施態様において、本発明は、オプシンプロモーターに作動可能に連結されたmiR-708をコードする核酸を含むAAVベクターを提供する。いくつかの実施態様において、本発明は、オプシンプロモーターに作動可能に連結されたロドプシン(例えば、ヒトロドプシン)をコードする核酸を含むAAVベクターを提供する。いくつかの実施態様におい
て、本発明は、オプシンプロモーターに作動可能に連結された、miR-708をコードする核
酸及びロドプシン(例えば、ヒトロドプシン)をコードする核酸を含むAAVベクターを提
供する。いくつかの実施態様において、miR-708をコードする核酸は、ロドプシンをコー
ドする核酸に対して5’である。他の実施態様において、miR-708をコードする核酸は、ロドプシンをコードする核酸に対して3’である。いくつかの実施態様において、本発明は
、第一のオプシンプロモーターに作動可能に連結されたmiR-708をコードする核酸及び第
二のオプシンプロモーターに作動可能に連結されたロドプシンをコードする核酸を含むAAVベクターを提供する。いくつかの実施態様において、第一のオプシンプロモーターに作
動可能に連結されたmiR-708をコードする核酸は、第二のオプシンプロモーターに作動可
能に連結されたロドプシンをコードする核酸に対して5’である。他の実施態様において
、第一のオプシンプロモーターに作動可能に連結されたmiR-708をコードする核酸は、第
二のオプシンプロモーターに作動可能に連結されたロドプシンをコードする核酸に対して3’である。いくつかの実施態様において、miR-708は配列番号1の配列を含む。いくつかの実施態様において、miR-708は配列番号1の配列を含む。いくつかの実施態様において、miR-708は、配列番号1の配列に対して少なくとも約80%、85%、90%、91%、92%、93%、94%
、95%、96%、97%、98%、又は99%同一であるヌクレオチド配列を含む。いくつかの実施態
様において、ロドプシンは配列番号2のアミノ酸配列を含む。いくつかの実施態様におい
て、ロドプシンは、配列番号2のアミノ酸配列と少なくとも約80%、85%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%、又は99%同一であるアミノ酸配列を含む。いくつかの実
施態様において、ロドプシンは野生型ロドプシンの機能的等価物である。いくつかの実施態様において、AAVベクターからのロドプシンの発現には、miR-708による抑制が無効である。いくつかの実施態様において、ロドプシンをコードする核酸は、ロドプシン遺伝子の3’UTRにおけるmiR-708標的部位を欠いている。いくつかの実施態様において、ロドプシ
ンをコードする核酸は、ロドプシン遺伝子の3’ UTRにおけるmiR-708標的部位において変異(例えば、欠失、置換、挿入など)を含み、その結果、miR-708による抑制が無効である
。
【0093】
いくつかの実施態様において、本発明は、RKプロモーターに作動可能に連結されたmiR-708をコードする核酸及びオプシンプロモーターに作動可能に連結されたロドプシンをコ
ードする核酸を含むAAVベクターを提供する。いくつかの実施態様において、RKプロモー
ターに作動可能に連結されたmiR-708をコードする核酸は、オプシンプロモーターに作動
可能に連結されたロドプシンをコードする核酸に対して5’である。いくつかの実施態様
において、RKプロモーターに作動可能に連結されたmiR-708をコードする核酸は、オプシ
ンプロモーターに作動可能に連結されたロドプシンをコードする核酸に対して3’である
。いくつかの実施態様において、本発明は、オプシンプロモーターに作動可能に連結されたmiR-708をコードする核酸及びRKプロモーターに作動可能に連結されたロドプシンをコ
ードする核酸を含むAAVベクターを提供する。いくつかの実施態様において、オプシンプ
ロモーターに作動可能に連結されたmiR-708をコードする核酸は、RKプロモーターに作動
可能に連結されたロドプシンをコードする核酸に対して5’である。いくつかの実施態様
において、オプシンプロモーターに作動可能に連結されたmiR-708をコードする核酸は、RKプロモーターに作動可能に連結されたロドプシンをコードする核酸に対して3’である。いくつかの実施態様において、miR-708は配列番号1の配列を含む。いくつかの実施態様において、miR-708は配列番号1の配列を含む。いくつかの実施態様において、miR-708は、
配列番号1の配列と少なくとも約80%、85%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%、又は99%同一であるヌクレオチド配列を含む。いくつかの実施態様において、ロドプ
シンは配列番号2のアミノ酸配列を含む。いくつかの実施態様において、ロドプシンは、
配列番号2のアミノ酸配列と少なくとも約80%、85%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%、又は99%同一であるアミノ酸配列を含む。いくつかの実施態様において、ロ
ドプシンは野生型ロドプシンの機能的等価物である。いくつかの実施態様において、AAV
ベクターからのロドプシンの発現には、miR-708による抑制が無効である。いくつかの実
施態様において、ロドプシンをコードする核酸は、ロドプシン遺伝子の3’UTRにおけるmiR-708標的部位を欠く。いくつかの実施態様において、ロドプシンをコードする核酸は、
ロドプシン遺伝子の3’ UTRにおけるmiR-708標的部位において変異(例えば、欠失、置換、挿入など)を含み、その結果、miR-708による抑制が無効である。
【0094】
いくつかの実施態様において、本発明は、CBAプロモーターに作動可能に連結されたmiR-708をコードする核酸及びRKプロモーターに作動可能に連結されたロドプシンをコードする核酸を含むAAVベクターを提供する。いくつかの実施態様において、CBAプロモーターに作動可能に連結されるmiR-708をコードする核酸は、RKプロモーターに作動可能に連結さ
れるロドプシンをコードする核酸に対して5’である。いくつかの実施態様において、CBAプロモーターに作動可能に連結されるmiR-708をコードする核酸は、RKプロモーターに作動可能にレンけるされるロドプシンをコードする核酸に対して3’である。いくつかの実施態様において、本発明は、RKプロモーターに作動可能に連結されたmiR-708をコードす
る核酸及びCBAプロモーターに作動可能に連結されたロドプシンをコードする核酸を含むAAVベクターを提供する。いくつかの実施態様において、RKプロモーターに作動可能に連結されるmiR-708をコードする核酸は、CBAプロモーターに作動可能に連結されるロドプシンをコードする核酸に対して5’である。いくつかの実施態様において、RKプロモーターに作動可能に連結されるmiR-708をコードする核酸は、CBAプロモーターに作動可能に連結されるロドプシンをコードする核酸に対して3’である。いくつかの実施態様において、miR-708は配列番号1の配列を含む。いくつかの実施態様において、miR-708は配列番号1の配
列を含む。いくつかの実施態様において、miR-708は、配列番号1の配列と少なくとも約80%、85%、90%、又は95%同一であるヌクレオチド配列を含む。いくつかの実施態様において、ロドプシンは配列番号2のアミノ酸配列を含む。いくつかの実施態様において、ロドプ
シンは、配列番号2のアミノ酸配列と少なくとも約80%、85%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%同一であるアミノ酸配列を含む。いくつかの実施態様において、ロドプシンは野生型ロドプシンの機能的等価物である。いくつかの実施態様において、AAVベ
クターからのロドプシンの発現には、miR-708による抑制が無効である。いくつかの実施
態様において、ロドプシンをコードする核酸は、ロドプシン遺伝子の3’UTRにおけるmiR-708標的部位を欠いている。いくつかの実施態様において、ロドプシンをコードする核酸
は、ロドプシン遺伝子の3’UTRにおけるmiR-708標的部位において変異(例えば、欠失、
置換、挿入など)を含み、その結果、miR-708による抑制が無効である。
【0095】
いくつかの実施態様において、miR-708をコードする核酸は、内在性miR-708足場を含む。いくつかの実施態様において、miR-708足場は配列番号14により提供される。いくつか
の実施態様において、miR-708をコードする核酸は、異種性miRNA足場を含む。いくつかの実施態様において、異種性miRNA足場の使用は、miRNA発現を調節するために使用される;例えば、miRNA発現を増加させるため又はmiRNA発現を減少させるために。いくつかの実施態様において、miR-708をコードする核酸は内在性miR-155足場を含む。いくつかの実施態様において、miR-155足場は配列番号14により提供される。
【0096】
組み換えウイルスベクター
本発明は、本明細書に記載されるmiR-708 miRNA及び/又はロドプシンタンパク質をコ
ードする1つ又はそれ以上の核酸配列の導入のための組み換えウイルスゲノムの、AAVウ
イルス粒子中へのパッケージング(packaging)のための使用を検討する。組み換えウイ
ルスゲノムは、miR-708 miRNA及び/又はロドプシンタンパク質の発現を確立するための
いずれかのエレメント、例えば、プロモーター、miR-708 miRNA及び/又はロドプシン導
入遺伝子、ITR、リボソーム結合エレメント、ターミネーター、エンハンサー、選択マー
カー、イントロン、ポリAシグナル、及び/又は複製起源を含み得る。
【0097】
VI. ウイルス粒子及びウイルス粒子を製造する方法
rAAVウイルス粒子
本発明は、網膜色素変性症を処置するためにrAAV粒子を使用する方法を提供し、そしてrAAV粒子を含む組成物を提供する。いくつかの実施態様において、ウイルス粒子は、1つ又は2つのITRに隣接した本明細書に記載されるmiR-708 miRNA及び/又はロドプシンタンパク質をコードする配列を含む核酸を含む組み換えAAV粒子である。核酸はAAV粒子中にカプシド形成される。AAV粒子はまたカプシドタンパク質を含む。いくつかの実施態様にお
いて、核酸は、目的のコード配列(例えば、miR-708 miRNA及び/又はロドプシンタンパク質をコードする核酸)、それにより発現カセットを形成する、配列転写の方向に作動可能
に連結された成分、転写開始及び終止配列を含む制御(control)配列を含む。いくつか
の実施態様において、miR-708をコードする核酸はイントロンに組み込まれる。発現カセ
ットは、5'及び3'末端で少なくとも1つの機能的AAV ITR配列に隣接する。「機能的AAV ITR配列」は、そのITR配列がAAVビリオンのレスキュー、複製及びパッケージングを意図されるように機能するということを意味する。Davidson et al.、PNAS、2000、97(7)3428-32;Passini et al.、J. Virol.、2003、77(12):7034-40;及びPechan et al.、Gene Ther.、2009、16:10-16(これらは全てその全体として参照により本明細書に加入される)を
参照のこと。本発明のいくつかの局面を実施するために、組み換えベクターは、rAAVによる感染のためのカプシド形成及び物理的構造に必須なAAVの配列の少なくとも全部を含む
。本発明のベクターにおける使用のためのAAV ITRは、野生型ヌクレオチド配列(例えば、Kotin、Hum. Gene Ther.、1994、5:793-801に記載されるような)を有する必要はなく、そしてヌクレオチドの挿入、欠失又は置換により変更され得、又はAAV ITRは、いくつかのAAV血清型のいずれか由来であり得る。AAVの40を超える血清型が現在公知であり、そし
て新しい血清型及び既存の血清型の変異形が同定され続けている。Gao et al.、PNAS、2002、99(18): 11854-6;Gao et al.、PNAS、2003、100(10):6081-6;及びBossis et al.、J. Virol.、2003、77(12):6799-810を参照のこと。いずれのAAV血清型の使用も本発明の
範囲内とみなされる。いくつかの実施態様において、rAAVベクターは、AAV血清型由来の
ベクターであり、これらとしては、限定することなく、AAV1、AAV2、AAV3、AAV4、AAV5、AAV6、AAV7、AAV8、AAVrh8、AAVrh8R、AAV9、AAV10、AAVrh10、AAV11、AAV12、AAV2R471A、AAV DJ、ヤギAAV、ウシAAV、又はマウスAAVカプシド血清型ITR又は同様のものが挙げられる。いくつかの実施態様において、AAVにおける核酸は、AAV1、AAV2、AAV3、AAV4、AAV5、AAV6、AAV7、AAV8、AAVrh8、AAVrh8R、AAV9、AAV10、AAVrh10、AAV11、AAV12、AAV2R4
71A、AAV DJ、ヤギAAV、ウシAAV、のITR又はマウスAAVカプシド血清型ITR又は同様のものを含む。いくつかの実施態様において、AAVにおける核酸は、miR-708、ロドプシン、又はmiR-708及び本明細書に記載されるロドプシンをさらにコードする。例えば、AAVにおける核酸は、本明細書で検討されるいずれかのAAV血清型の少なくとも1つのITRを含み得、そして配列番号1の核酸を含むmiR-708及び/又は配列番号2のアミノ酸配列を含むヒトロド
プシンをコードする核酸をさらにコードし得る。いくつかの実施態様において、AAVにお
ける核酸は、以下をコードする核酸を5’から3’に含む:AAV ITR、スタッファーフラグメント(stuffer fragment)(例えば、配列番号11)、キメライントロン(例えば、配列番号10)、miR-708、ウシ成長ホルモンポリアデニル化配列、スタッファーフラグメント、及びAAV ITR。いくつかの実施態様において、AAVにおける核酸は、以下をコードする核酸を5’から3’に含む:AAV ITR、RKプロモーター、βグロビンイントロン、βグロビンイントロ
ンに組み込まれたmiR-708、ヒトロドプシン、ウシ成長ホルモンポリアデニル化配列、及
びAAV ITR。いくつかの実施態様において、AAVにおける核酸は、以下をコードする核酸を5’から3’に含む:AAV ITR、スタッファーフラグメント(例えば、配列番号11)、RKプロモーター、キメライントロン(例えば、配列番号10)、ヒトロドプシン、β-グロビンイント
ロン、β-グロビンイントロンに組み込まれたmiR-708、ウシ成長ホルモンポリアデニル化配列、スタッファーフラグメント、及びAAV ITR。いくつかの実施態様において、AAVにおける核酸は、以下をコードする核酸を5’から3’に含む:AAV ITR、スタッファーフラグメント(例えば、配列番号11)、RKプロモーター、キメライントロン(例えば、配列番号10)、miR-708、マウスオプシンプロモーター、ヒトロドプシン、ウシ成長ホルモンポリアデニ
ル化配列、及びAAV ITR。いくつかの実施態様において、AAVにおける核酸は配列番号5の
核酸を含む。いくつかの実施態様において、AAVにおける核酸は、配列番号5と少なくとも約80%、85%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%、又は99%同一である核酸を含む。いくつかの実施態様において、AAVにおける核酸は配列番号6の核酸である。いくつかの実施態様において、AAVにおける核酸は、配列番号6と少なくとも約80%、85%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%、又は99%同一である核酸を含む。いくつかの実施態様において、AAVにおける核酸は配列番号7の核酸である。いくつかの実施態様において、AAVにおける核酸は、配列番号7と少なくとも約80%、85%、90%、91%、92%、93%、94%
、95%、96%、97%、98%、又は99%同一である核酸を含む。いくつかの実施態様において、AAVにおける核酸は配列番号8の核酸を含む。いくつかの実施態様において、AAVにおける核酸は、配列番号8と少なくとも約80%、85%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%、又は99%同一である核酸を含む。いくつかの実施態様において、AAVにおける核酸は配列番号9の核酸を含む。いくつかの実施態様において、AAVにおける核酸は、配列番号9と
少なくとも約80%、85%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%、又は99%同一である核酸を含む。いくつかの実施態様において、AAVにおける核酸は配列番号24の核酸を
含む。いくつかの実施態様において、AAVにおける核酸は、配列番号24と少なくとも約80%、85%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%、又は99%同一である核酸を含む
。いくつかの実施態様において、AAVにおける核酸は配列番号25の核酸を含む。いくつか
の実施態様において、AAVにおける核酸は、配列番号25と少なくとも約80%、85%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%、又は99%同一である核酸を含む。いくつかの実
施態様において、AAVにおける核酸は配列番号26の核酸を含む。いくつかの実施態様にお
いて、AAVにおける核酸は、配列番号26と少なくとも約80%、85%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%、又は99%同一である核酸を含む。いくつかの実施態様において
、AAVにおける核酸は配列番号27の核酸を含む。いくつかの実施態様において、AAVにおける核酸は、配列番号27と少なくとも約80%、85%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%、又は99%同一である核酸を含む。さらなる実施態様において、rAAV粒子は、AAV1、AAV2、AAV3、AAV4、AAV5、AAV6、AAV7、AAV8、AAVrh8、AAVrh8R、AAV9、AAV10、AAVrh10、AAV11、AAV12、AAV2R471A、AAV2/2-7m8、AAV DJ、AAV2 N587A、AAV2 E548A、AAV2 N708A、AAV V708K、ヤギAAV、AAV1/AAV2キメラ、ウシAAVのカプシドタンパク質、マウスAAV
カプシド rAAV2/HBoV1血清型カプシド、又はこれらのカプシドタンパク質の変異体を含む
。いくつかの実施態様において、変異体カプシドタンパク質は、AAVカプシドを形成する
能力を維持する。いくつかの実施態様において、rAAV粒子は、comprises AAV5チロシン変異体カプシド(Zhong L. et al.、(2008) Proc Natl Acad Sci U S A 105(22):7827-7832
。さらなる実施態様において、rAAV粒子は、クレードA~FからのAAV血清型のカプシドタ
ンパク質を含む(Gao、et al.、J. Virol. 2004、78(12):6381)。いくつかの実施態様において、AAVにおける核酸は、配列番号5~8からなる群より選択される核酸を含み、かつ少
なくとも1つのAAV2 ITRに隣接する。いくつかの実施態様において、AAVにおける核酸は
、配列番号5~9からなる群より選択される核酸と少なくとも約80%、85%、90%、91%、92%
、93%、94%、95%、96%、97%、98%、又は99%同一である核酸配列を含み、かつ少なくとも
1つのAAV2 ITRに隣接する。
【0098】
異なるAAV血清型は、特定の標的細胞の形質導入を最適化するため、又は特定の標的組
織(例えば、患部組織)内の特定の細胞型を標的とするために使用される。rAAV粒子は、同じ血清型又は混合血清型のタンパク質及びウイルス核酸を含み得る。例えば、いくつかの実施態様において、rAAV粒子は、AAV5カプシドタンパク質及び少なくとも1つのAAV2 ITRを含み得、又はAAV2カプシドタンパク質及び少なくとも1つのAAV5 ITRを含み得る。他の実施態様において、rAAV粒子は、AAV5チロシン変異体カプシドタンパク質及び少なくとも1つのAAV2 ITRを含み得る。さらに別の例において、rAAV粒子は、AAV5及びAAV2の両方からのカプシドタンパク質を含み得、そしてさらに、少なくとも1つのAAV2 ITRを含む。rAAV粒子の製造のためのAAV血清型の任意の組み合わせは、あたかも各組み合わせが本明細
書において明示的に記載されたように提供される。いくつかの実施態様において、本発明は、AAV5カプシドタンパク質、並びに少なくとも1つのAAV2 ITRに隣接した、miR-708 RNA及び/又はロドプシン導入遺伝子をコードする核酸を含むrAAV粒子を提供する。
【0099】
自己相補的AAVウイルスゲノム
いくつかの局面において、本発明は、組み換え自己相補ゲノムを含むウイルス粒子を提供する。自己相補ゲノムを含むAAVウイルス粒子及び自己相補AAVゲノムの使用方法は、米国特許第6,596,535号;同第7,125,717号;同第7,765,583号;同第7,785,888号;同第7,790,154号;同第7,846,729号;同第8,093,054号;及び同第8,361,457号;並びにWang Z.、et al.、(2003) Gene Ther 10:2105-2111(これらはそれぞれ、その全体として参照により本明細書に加入される)に記載される。自己相補ゲノムを含むrAAVは、その部分的に相補的な配列のために二本鎖DNA分子を速く形成するだろう(例えば、導入遺伝子の相補的コード鎖及び非コード鎖)。いくつかの実施態様において、本発明は、AAVゲノムを含むAAVウ
イルス粒子を提供し、ここでrAAVゲノムは、第一の異種ポリヌクレオチド配列(例えば、miR-708及び/又はロドプシンコード鎖)及び第二の異種ポリヌクレオチド配列(例えば、miR-708のアンチセンス配列及び/又はロドプシン非コード鎖もしくはアンチセンス鎖)を含み、ここで第一の異種ポリヌクレオチド配列は、その長さの大部分又は全てにわたって鎖内塩基対を形成し得る。いくつかの実施態様において、第一の異種ポリヌクレオチド配列及び第二の異種ポリヌクレオチド配列は、鎖内塩基対合を容易にする配列;例えば、ヘアピンDNA構造により連結される。ヘアピン構造は当該分野で公知であり、例えばsiRNA分子におけるものである。いくつかの実施態様において、第一の異種ポリヌクレオチド配列及び第二の異種ポリヌクレオチド配列は、変異したITR (例えば、右ITR)により連結される
。いくつかの実施態様において、ITRは、ポリヌクレオチド配列
5’-CACTCCCTCTCTGCGCGCTCGCTCGCTCACTGAGGCCGGGCGACCAAAGGTCGCCCACGCCCGGGCTTTGCCCGGGCG - 3’ (配列番号20)を含む。変異したITRは、末端溶解(resolution)配列を含むD領
域の欠失を含む。結果として、AAVウイルスゲノムの複製の際に、repタンパク質は、変異したITRにおいてウイルスゲノムを切断せず、そしてそのため、以下を5’から3’の順序
で含む組み換えウイルスゲノムは、ウイルスカプシドにパッケージングされる:AAV ITR、制御配列を含む第一の異種ポリヌクレオチド配列、変異したAAV ITR、第一の異種ポリヌ
クレオチドへの逆方向の第二の異種ポリヌクレオチド及び第三のAAV ITR。いくつかの実
施態様において、本発明は、機能的AAV2 ITR、miR-708 RNA及び/又はロドプシン導入遺
伝子をコードする第一のポリヌクレオチド配列、D領域の欠失を含みかつ機能的末端溶解
配列を欠いている変異したAAV2 ITR、第一のポリヌクレオチド配列の、miR-708 RNA及び
/又はロドプシンをコードする配列に相補的な配列を含む第二のポリヌクレオチド配列、並びにAAV2 ITRを含む組み換えウイルスゲノムを含むAAVウイルス粒子を提供する。
【0100】
AAV粒子の製造
rAAV粒子は、当該分野で公知の方法を使用して製造することができる。例えば、米国特許第6,566,118号;同第6,989,264号;及び同第6,995,006号を参照のこと。本発明の実施
において、rAAV粒子を製造するための宿主細胞としては、哺乳動物細胞、昆虫細胞、植物細胞、微生物及び酵母が挙げられる。宿主細胞はまた、AAV rep及びcap遺伝子が宿主細胞中に安定に維持されているパッケージング細胞又はAAVベクターゲノムが安定に維持され
ている生産株(producer)細胞であってもよい。例となるパッケージング及び生産株細胞は、293、A549又はHeLa細胞由来である。AAVベクターは、当該分野で公知の標準的な技術を使用して精製し製剤化される。
【0101】
いくつかの局面において、(a)rAAV粒子が産生される条件下で宿主細胞を培養すること
、[ここで宿主細胞は、(i)1つ又はそれ以上のAAVパッケージ遺伝子、[ここで該AAVパッケージング遺伝子はそれぞれAAV複製及び/又はカプシド形成タンパク質をコードする]
;(ii) 少なくとも1つのAAV ITRが隣接した、miR-708 RNA及び/又は本明細書に記載さ
れるいずれかのロドプシン導入遺伝子をコードする核酸を含むrAAVプロベクター(pro-vector)、並びに(iii)AAVヘルパー機能を含む];及び(b)宿主細胞により産生されたrAAV
粒子を回収することを含む、本明細書に開示されるいずれかのrAAV粒子を製造するための方法が提供される。いくつかの実施態様において、核酸は、配列番号1のmiR-708 RNA及び/又はロドプシンをコードする導入遺伝子をコードする;例えば、配列番号2のアミノ酸
を有するロドプシン。いくつかの実施態様において、前記少なくとも1つのAAV ITRは、AAV1、AAV2、AAV3、AAV4、AAV5、AAV6、AAV7、AAV8、AAVrh8、AAVrh8R、AAV9、AAV10、AAVrh10、AAV11、AAV12、AAV2R471A、AAV DJ、ヤギAAV、ウシAAV、又はマウスAAV血清型ITR
又は同様のものからなる群より選択される。いくつかの実施態様において、前記カプシド形成タンパク質は、AAV1、AAV2、AAV3、AAV4、AAV5、AAV6(例えば、野生型AAV6カプシド
、又は米国付与前公表(PG Pub.)2012/0164106に記載されるような、ShH10のような変異形AAV6カプシド)、AAV7、AAV8、AAVrh8、AAVrh8R、AAV9(例えば、野生型AAV9カプシド、
又は米国付与前公表2013/0323226に記載されるような改変AAV9カプシド)、AAV10、AAVrh10、AAV11、AAV12、チロシンカプシド変異体、ヘパリン結合カプシド変異体、AAV2R471Aカプシド、AAVAAV2/2-7m8カプシド、AAV DJカプシド(例えば、AAV-DJ/8カプシド、AAV-DJ/9カプシド、又は米国付与前公表2012/0066783に記載されるいずれか他のカプシド)、AAV2 N587Aカプシド、AAV2 E548Aカプシド、AAV2 N708Aカプシド、AAV V708Kカプシド、ヤギAAVカプシド、AAV1/AAV2キメラカプシド、ウシAAVカプシド、マウスAAVカプシド、rAAV2/HBoV1カプシド、米国特許第8,283,151号もしくは国際公開第WO/2003/042397号に記載されるAAVカプシド、又はその変異体からなる群より選択される。いくつかの実施態様において
、カプシド形成タンパク質は、AAV5チロシン変異体カプシドタンパク質である。さらなる実施態様において、rAAV粒子は、クレードA~FからのAAV血清型のカプシドタンパク質を
含む。いくつかの実施態様において、rAAV粒子は、AAV5カプシド並びにAAV2 ITR、変異体AAV2 ITR及びmiR-708及び/又はロドプシンをコードする核酸を含む組み換えゲノムを含
む。いくつかの実施態様において、rAAV粒子は、AAV5チロシン変異体カプシド並びにAAV2
ITR、変異体AAV2 ITR及びmiR-708及び/又はロドプシンをコードする核酸を含む組み換
えゲノムを含む。さらなる実施態様において、rAAV粒子は精製されている。本明細書で使用される用語「精製された(精製されている)」は、rAAV粒子が天然に存在するか又は最初に製造されたところにも存在し得る他の成分の少なくともいくつかを欠いているrAAV粒子の調製物を含む。従って、例えば、単離されたrAAV粒子は、培養溶解物又は製造培養上
清のような供給源混合物からそれを濃縮するための精製技術を使用して製造され得る。濃縮は、溶液中に存在するデオキシリボヌクレアーゼ抵抗性粒子(DRP)又はゲノムコピー(gc)の割合により、もしくは感染力によるような様々な方法で測定することができ、又は製
造培養夾雑物を含む、夾雑物のような供給源混合物中に存在する第二の潜在的な妨害物質、又はヘルパーウイルス、培地成分などを含む製造過程夾雑物に関して測定することができる。
【0102】
本発明のmiR-708をコードする導入遺伝子及び/又はロドプシン導入遺伝子を含む rAAV粒子、並びに薬学的に許容しうる担体を含む医薬組成物もまた本明細書において提供される。いくつかの実施態様において、組成物は、miR-708をコードする導入遺伝子を含むrAAV粒子及びロドプシン導入遺伝子を含むrAAV粒子を含む。いくつかの実施態様において、
組成物は、miR-708をコードする導入遺伝子及びロドプシン導入遺伝子を含むrAAV粒子を
含む。医薬組成物は、本明細書のいずれの投与様式にも適し得る。本明細書に記載される、miR-708 RNA及び/又はロドプシン導入遺伝子をコードする核酸を含むrAAVの医薬組成
物は、例えば、網膜下投与又は硝子体内投与により眼に導入され得る。
【0103】
いくつかの実施態様において、本明細書に記載されるrAAV及び薬学的に許容しうる担体を含む医薬組成物は、ヒトへの投与に適している。このような単体は当該分野で周知である(例えば、Remington’s Pharmaceutical Sciences、15th Edition、pp. 1035-1038及び1570-1580を参照のこと)。いくつかの実施態様において、本明細書に記載されるrAAV及び薬学的に許容しうる担体を含む医薬組成物は、眼注射(ocular injection)に適している。このような薬学的に許容しうる担体は、滅菌液体、例えば水、及び石油、動物、植物又は合成起源の油、例えば落花生油、大豆油、鉱油などを含む油であり得る。食塩水及び水性デキストロース、ポリエチレングリコール(PEG)及びグリセロール溶液も液体担体とし
て、特に注射可能液剤のために使用され得る。医薬組成物は、さらなる成分、例えば、保存料、緩衝剤、等張化剤、抗酸化剤及び安定剤、非イオン性湿潤剤又は清澄剤、増粘剤などをさらに含み得る。本明細書に記載される医薬組成物は、単回単位投薬形態又は複数回投薬形態で包装され得る。組成物は、一般には滅菌かつ実質的に等張性の液剤として製剤化される。
【0104】
VII. 製品及びキット
本明細書に記載される方法における使用のためのキット又は製品も提供される。局面において、キットは、適切な包装中に、本明細書に記載される組成物(例えば、miR-708 RNA及び/又はロドプシン導入遺伝子をコードする核酸を含むrAAV粒子)を含む。本明細書に記載される組成物(例えば、眼用組成物)のための適切な包装は当該分野で公知であり、そしてこれらとしては、例えば、バイアル(例えば、密封バイアル)、容器、アンプル、
瓶、ジャー、柔軟性包装(例えば、密封Mylar又はプラスチックバッグ)などが挙げられる
。これらの製品は、さらに滅菌及び/又は密封され得る。
【0105】
本発明はまた、本明細書に記載される組成物を含むキットを提供し、そしてさらに本明細書に記載される使用のような、組成物の使用方法に関する指示書をさらに含み得る。本明細書に記載されるキットは、商業的及び使用者の観点から望ましい構成要素をさらに含み得、これらとしては、他の緩衝液、希釈剤、フィルター、針、注射器、及び本明細書に記載されるいずれかの方法を実行するための指示書を含む添付文書が挙げられる。例えば、いくつかの実施態様において、キットは、本明細書に記載される、霊長類への少なくとも1×109ゲノムコピーの眼内送達のための、miR-708 RNAをコードする導入遺伝子及び/
又はロドプシン導入遺伝子をコードするrAAV、眼内注射に適した薬学的に許容しうる担体、並びに:緩衝液、希釈剤、フィルター、針、注射器、及び眼用注射を行うための指示書
を含む添付文書のうちの1つ又はそれ以上を含む。いくつかの実施態様において、本明細
書に記載されるrAAV粒子を用いて網膜色素変性症を処置するための指示書を含むキット。
いくつかの実施態様において、本明細書に記載されるrAAV粒子で細胞におけるERストレスを減少させるための指示書を含むキット。いくつかの実施態様において、本明細書に記載される方法のいずれか1つに従う本明細書に記載されるrAAV粒子を使用するための指示書を含むキット。
【実施例】
【0106】
本発明は、以下の実施例を参照してより十分に理解されるだろう。しかし、これらは、本発明の範囲を限定すると解釈されるべきではない。本明細書に記載される実施例及び実施態様は、説明の目的のみであり、それらを考慮した様々な改変又は変更は当業者に示唆され、かつ本出願の精神及び範囲内及び添付の特許請求の範囲内であると理解される。
【0107】
実施例1: 網膜色素変性症の細胞モデルの開発
RHO関連常染色体優性RPについての治療戦略は、変異体及び野生型ロドプシンの両方を
ノックダウンし、そしてERストレスを軽減することだろう。これは、ロドプシン対立遺伝子を阻害するマイクロ-RNA(miR)を同時送達すること(co-delivering)及び場合により、外因的に送達されたmiRによるノックダウンが無効である野生型ロドプシン配列を同時送
達することにより達成され得るだろう。CHOP調節miR、miR-708はロドプシン発現を調節する(Behrman、S.、et al. (2011) J. Cell Biol. 192(6):919-27)。miR-708は、CHOP誘導
性遺伝子Odz4(Tenurin-4)内にあるイントロンmiRである。CHOPはERストレスの間miR-708
発現を調節し、そしてロドプシンの3’ UTRに推定miR-708配列がある。
【0108】
AAVベクターを使用して、両方の対立遺伝子中に存在する3’ UTR miR-708標的配列により野生型及び変異体ロドプシンの両方を標的化する外因性miR-708を送達するための方法
が本明細書に記載される。実施態様において、野生型ロドプシン置換配列もまた同時送達される。この置換ロドプシン配列は、miR-708への減少した結合を有するように操作され
得(例えば、3’ UTRへのヌクレオチド置換、欠失又は付加)、従って外因性miR-708によるノックダウンが無効である。実施態様において、置換ロドプシン配列は、3’UTR miR-708標的配列を欠いている。要するに、これらのAAVベクターは、ERストレス(及び従って光受容器細胞死)を引き起こすロドプシンの発現をノックダウンし、そして場合によりmiR-708誘導ノックダウンが無効である野生型、又はコドンを最適化したロドプシン遺伝子の発現を補い、それによりロドプシンの正常発現及び機能を回復する。
【0109】
方法
細胞培養
HEK-293細胞を、InvitrogenからのT-Rexテトラサイクリン誘導性システムを使用してヒト又はマウスロドプシンP23Hを発現するように操作した。6ウェルプレート中のコンフルエントな細胞を、Lipofectamine 2000(Invitrogen)を使用して製造者の指示に従い、4μg
miR-708 (pcDNA)ベクター又は対照miRNAベクターを用いてトランスフェクトした。トラ
ンスフェクションの48時間後に、培地を、2μMテトラサイクリンを含有する培地と置き換えた。細胞をさらに24時間インキュベートし、そして培地を各ウェルから除去した。
【0110】
ウェスタンブロット法
1mM PMSFを含有する400μL RIPA緩衝液(Thermo Scientific)に細胞を溶解し、そして25g注射器を数回通過させた。溶解液を14,000rpmで10分間遠心分離した。このプロセスの間、細胞を4℃に維持した。上清30μLを4~12% Bis/Trisゲル上にロードし、そしてSDS-PAGEをMOPS緩衝液(Invitrogen)中で行った。次いで、InvitrogenからのI-Blotシステムを使
用してタンパク質をニトロセルロースメンブランに移した。このメンブランを、0.05% Tween-20(PBS-T)及び0.1% I-Block(Invitrogen)を含有するPBSで室温にて1時間ブロックし
た。メンブレンを、1μg/mL抗ロドプシンmAb 1D4(Abcam)を含有するPBS-T中で4℃にて終
夜インキュベートした。PBS-T中で数回洗浄した後、メンブランを、抗マウスIgG HRP結合
Ab(R&D Systems)の1:1000希釈を含有する二次抗体溶液中で1時間室温にてインキュベートした。メンブランをPBS-Tで数回洗浄し、そしてECL試薬(Thermo Scientific)を使用して
現像した。mロドプシンタンパク質レベルを、Image-Jソフトウェアを使用して定量した。0.1MグリシンpH2を含有するPBS中でメンブランからタンパク質を除去し、次いでPBS-Tで
数回リンスした。次いでメンブランを、抗GAPDH pAb(Sigma)の1:20,000希釈を含有するPBS-T中で2時間室温にてhGAPDHについて調べた。PBS-Tで数回洗浄した後、二次抗体(抗ウサギIgG-HRP、R&D Systems)をPBS-Tで1:1000希釈し、そして1時間室温でインキュベートし
た。メンブランを数回洗浄し、そしてECL試薬(Thermo Scientific)を使用して現像した。次いでmロドプシンタンパク質レベルをhGAPDHタンパク質レベルに対してImage Jソフトウェアを使用して正規化した。
【0111】
HEK-293細胞における内因性miR-708ノックダウン
マウス又はヒトロドプシンを発現するHEK-293細胞(上記)を、siRNA分子を用いたトランスフェクションのためのLipofectamine 2000プロトコル(Invitrogen)を使用して、100 pmol pre-miR-708、抗miR-708、又は対照miRNA(Ambion)でトランスフェクトした。トランスフェクションの48時間後に、2 uMテトラサイクリンを含有する培地に培地を置き換えて、ロドプシン発現を誘導した。24時間後に、各ウェルを2つのサンプルに分けた。一方を、上記のウェスタンブロットプロトコルを使用してmロドプシン及びhGAPDHについて調べ、
そしてRNAを、ロドプシン及びmiR-708 RNA発現のTaqMan(R)(Life Technologies)分析の
ために他方から抽出した。総RNA(小RNAを含む)を、サンプルのDNAse処理を含めて、QiagenからのmiRNeasyキットを使用して、製造者の指示に従って細胞から抽出した。cDNAを、QiagenからのQuantitect逆転写システムを使用して総RNAから合成した。cDNAを、mロドプ
シン、hCHOP(Ddit3)、hBiP(Hspa5)又はhGAPDH TaqMan(R)遺伝子発現アッセイ(Life Technologies)に加えた。遺伝子発現を、ΔΔCt法を使用してhGAPDHと比較して正規化した。miR-708発現を、miR-708 TaqMan(R)発現アッセイ(Life Technologies)を使用して定量化
した。miR-708発現を、ΔΔCt法を使用して内因性miR-16発現と比較して表示した。
【0112】
WERI Rb-1細胞におけるmiR-708のロドプシンキナーゼプロモーター駆動発現
miR-708配列を、pcDNA 6.2 GWベクター(Block-iTシステム、Invitrogen)からの切除後
にベクターpRK-MVM(これは、天然hRKプロモーター及びMVMイントロン配列を含有する)
へロドプシンキナーゼ(RK)プロモーターの下流にサブクローニングした。WERI Rb-1細胞(ATCC)を、Fugene-HD(Promega)を使用して、製造者の指示に従って、2μg pRK-miR-708又
はpRK-miR-対照ベクターでトランスフェクトした。トランスフェクトの48時間後に、細胞を集め、そして総RNA(小RNAを含む)を、miRNeasyキットプロトコル(Qiagen)を使用して抽出した。miR-708を欠くサンプルにおいてmiR-708 TaqMan(R)遺伝子発現アッセイを以前
に記載されたように定量した(Life Technologies)。miR-708を発現するWERI Rb-1細胞に
おけるmロドプシンノックダウンを定量するために、Fugene-HDを使用して製造者の指示(Promega)に従って、pRK-miR-708(又は対照)及びpSport6 mロドプシンP23HRNAをそれぞれ2μg用いて細胞を同時トランスフェクションした。RNAを記載されるように抽出し、そし
てmロドプシンRNAレベルを、ΔΔCt法を使用してhGAPDH RNAレベルと比較して上記のように定量した。
【0113】
AAVベクターを注入したマウス網膜からのRNAの抽出
miRNeasyキットを使用して製造者の指示(Qiagen)に従ってマウス網膜からRNAを抽出し
た。個々のマウス網膜を、Qiazol溶解緩衝液中で1mmジルコニア/シリカビーズ(Biospec)
を使用して10分間ホモジナイズした。均質化した後、RNAを製造者の指示に従って抽出し
た。各網膜におけるmiR-708レベルを、qStarマイクロRNA定量システム(Origene)を使用して定量した。cDNAを第一鎖cDNA合成キット(Origene)を使用して合成し、続いてmiR-708特異的増幅を行い、そしてmiR-708特異的プライマー及びmiR-708コピー標準(Origene)を使
用して定量した。注射されたマウスの眼におけるロドプシンレベルの定量のために、mロ
ドプシンを特異的プライマー(Life Technologies)を使用して増幅し、そしてロドプシンcDNA標準に対して定量した。RdCVFレベルを、ΔΔCt法を使用してGAPDH発現に対して定性
的に分析した。
【0114】
ロドプシン抑制/置換ベクター
hロドプシンcDNA(隣接UTR配列無し)を、pcDNAベクターからの切除及びpRK-MCSへの平滑末端連結を行うことによりpRKベクターにクローニングした。イントロンのスプライスア
クセプター/ドナー部位の間に位置するhmiR-708配列挿入(Genbank/NCBIから取られた配列)を含む、hロドプシンキナーゼプロモーター配列及びhβ-グロビンイントロンを含有するcDNAを合成した(Biobasic)。この配列をpUC57ベクターからサブクローニングし、pcDNAh
ロドプシンベクターに連結し、そしてpRK-miR-708 hRho/wtという名前に変えた。miRNA-708及び hロドプシンタンパク質レベルを、トランスフェクトしたWERI Rb-1細胞において
上記のようにアッセイした。
【0115】
P23H mロドプシントランスフェクトWERI Rb-1細胞におけるXBP-1スプライシングの定量
hWERI Rb-1細胞を、非グリコシル化P23H変異mロドプシンをコードするpcDNAベクター及びpRK-miR-708ベクターを用いて同時トランスフェクトした。このP23HロドプシンcDNAを
、部位特異的PCR変異誘発(Agilent Technologies)を使用して変異して2つのアスパラギ
ンコドン(位置2及び5において)をアラニンに変更した。細胞を記載されたように各ベクター2μgを用いてトランスフェクトし、72時間インキュベートした。総RNAを、以前に記
載したように細胞から集めた。cDNAを、大容量(High Capacity)cDNA合成キット(Invitrogen)を使用して合成した。XBP-1スプライシングを、XBP-1に特異的なプライマー及びハ
イフィディリティPCRマスターミックス(Roche)を使用して評価した。増幅した配列を2%アガロースゲルで分析し、そしてスプライスされた(約280nt)対スプライスされていない(約300nt)XBP-1転写物の相対量を、Image-Jソフトウェアを使用して定量した。
【0116】
さらなる方法
野生型又はP23H変異体ロドプシンを発現する細胞の、免疫蛍光法、エンドグリコシダーゼH処理を用いる及び用いないウェスタンブロット法、UPRマーカー発現、並びにTUNEL染
色のための方法を、Adamowicz、M.、et al. (2012) Adv. Exp. Med. Biol. 723:573-9に
記載されるように行った。
【0117】
結果
ヒト網膜色素上皮(RPE)細胞を、ヒト野生型(WT)又はヒトP23H変異体ロドプシン(RPに関連する変異)のいずれかをコードする遺伝子で一過性トランスフェクトした。ロドプシン
の局在化を、抗ロドプシン抗体を使用して共焦点免疫蛍光顕微鏡により調べた。野生型タンパク質の場合、タンパク質の大部分は、細胞膜にプロセシングされ(
図1A)、正常生合成を示していた。一方、変異体P23Hは、小胞体(ER)保留という核周囲/網様体分布特徴を示
し、細胞表面ではほとんど発現がなかった(
図1B)。これらの結果は、P23H変異体ロドプシンが、細部膜へ適切に輸送されず、そして代わりにERに保留されるということを実証する。
【0118】
ロドプシンの凝集を、野生型又はP23H変異体タンパク質を一過性に発現しているRPE細
胞からの界面活性剤可溶性抽出物のSDS-PAGE免疫ブロット分析により評価した(
図2A)。野生型ロドプシンは、主に約40kDaの分子量における拡散帯として移動した。この種は、N-
連結グリカンを含有する単量体成熟ロドプシンに対応する。P23H変異体ロドプシンの移動性は、野生型ロドプシンと顕著に異なり、P23Hの大部分はより高分子量の二量体及びオリゴマーとして移動した(
図2A)。P23HはまたエンドグリコシダーゼHに対して感受性であり
、
図2Bに示されるように、エンドグリコシダーゼHでの処理がP23Hの移動に影響を及ぼす
が、野生型には及ぼさないということを示す。エンドグリコシダーゼHは、ERを越えて成
熟していないタンパク質に典型的な、コアがグリコシル化された、高マンノースN-連結オリゴ糖構造に特異的である。
【0119】
これらのデータは総合して、RPE細胞において、野生型ロドプシンはERを越えて折り畳
み及び成熟することができるが、一方でP23H変異体は、おそらく生産的に折り畳まることができないために、より非天然オリゴマーを形成する傾向があり、そしてERに保留されるということを示唆する。
【0120】
次に、トランスフェクトされたRPE細胞においてERストレスを誘導するP23Hロドプシン
の能力を、UPR、BiP及びCHOPのうちの2つのマーカーのレベルを測定することにより評価した。増加したBiP mRNAレベルが、WT及びP23Hロドプシンの両方を一過性に発現する細胞において検出され(
図3A)、ERの折りたたみ負荷を増加すること自体がUPRを誘導したとい
うことを示唆した。しかし、BiP mRNA発現は、WTロドプシンを発現する細胞(トランスフ
ェクトされていない細胞の14倍)と比較して、P23Hロドプシンを発現する細胞(トランスフェクトされていない細胞の43倍)において有意に高かった(
図3A)。ロドプシンmRNAレベル
は、タンパク質のWT又は変異形態を発現する細胞において同じであった(
図3A)。従って、P23Hロドプシンは、WTロドプシンよりもBiPのより強力な誘導因子である。理論に拘束さ
れることは望まないが、この相違は、変異体タンパク質の折りたたみ欠陥に起因するかもしれない。
【0121】
CHOP発現を次に調べた。WTロドプシンタンパク質を発現する細胞は、トランスフェクトされていない細胞と比較してCHOPの15倍の誘導を示したが、P23H変異体を発現する細胞は、さらに高い23倍の誘導を示した(
図3A)。CHOPはアポトーシスを媒介するUPR誘導転写因
子であるので(Lee、E.S.、et al. (2007) FEBS Lett. 581(22):4325-32)、WTを発現する
細胞とP23H変異体を発現する細胞との間のアポトーシスの相対レベルを測定した。CHOPのmRNAレベルと一致して、TUNELアッセイ結果は、P23H変異体を一過性に発現するRPE細胞が、野生型ロドプシンを発現する細胞よりアポトーシスする傾向がより高いということをさらに示唆した(
図3B)。
【0122】
実施例2: miR-708レベルの調節はHEK-293細胞においてロドプシン発現及びUPRを調節する
推定miR-708標的部位に対応するコンセンサス配列が、いくつかの哺乳動物ロドプシン
遺伝子の3’ UTRに見出された(Behrman、S.、et al. (2011) J. Cell Biol. 192(6):919-27)。この実施例は、ロドプシンのmiR-708調節が、培養細胞におけるロドプシン発現を調節するために使用され得るということを実証する。
【0123】
3’UTR miR-708標的配列をコードするP23H変異体mロドプシン遺伝子を発現するHEK-293細胞を、
図4に示されるようにmiR-708又はmiR対照を発現するプラスミドを用いてトラン
スフェクトした。72時間後に細胞を集め、そしてmP23Hロドプシンタンパク質発現を、ウ
ェスタンブロットを使用して分析した(
図5)。P23H mロドプシンタンパク質発現は、CBA-miR-対照ベクターを用いてトランスフェクトした細胞と比較して、CBA-miR-708でトランスフェクトした細胞において約30%まで減少した。
【0124】
UPR標的遺伝子(CHOP/BIP)の発現もまた、TaqMan
(R)遺伝子発現分析により分析した。miR-708を発現するHEK-293細胞はまた、対照細胞と比較してCHOP及びBiP RNAの減少した発現を示した(
図6)。これらの結果は、誤って折り畳まれたP23H mロドプシンのレベルの減
少が、UPR遺伝子BiP及びCHOPの発現において付随する減少を生じるということを示唆する。
【0125】
逆の実験において、マウスP23Hロドプシン(3’ UTR miR-708標的配列を含む)又はヒトP
23Hロドプシン(3’ UTR miR-708標的配列を欠いている)のいずれかを発現しているHEK-293細胞を、抗miR-708 pre-miRNA又はネガティブコントロールpre-miRNAでトランスフェク
トした(
図7)。この実験において、外因性抗miR-708を、内在性HEK293 miR-708を阻害するために使用した。内在性miR-708が推定miR-708標的配列を通してロドプシンを調節した場合、P23Hロドプシンのレベル変化は、ロドプシン遺伝子の3’ UTRにmiR-708標的配列が存在する場合にのみ観察されただろう。細胞を各RNA 100pmolでトランスフェクトした。細
胞溶解物を生成し、そしてロドプシンタンパク質をウェスタンブロットで定量し、mRNAレベルをTaqMan
(R)分析により分析した(
図7)。内在性miR-708の阻害は、マウスロドプシンmRNA及びタンパク質の両方の増加を生じ(
図7A)、一方、内在性miR-708のより低いレベル
にもかかわらず、ヒトロドプシンmRNA及びタンパク質の両方のレベルは影響されないままであった(
図7B)。これらの結果は、miR-708によるロドプシンの調節が、ロドプシン3’ UTRにおけるmiR-708標的配列を必要とするということを実証する。
【0126】
これらの結果は総合して、ロドプシンがmiR-708の機能的標的であること、及びmiR-708活性の調節がロドプシン発現に影響を及ぼすためのツールとして使用され得るということを示す。
【0127】
実施例3: 光受容器特異的ロドプシンキナーゼプロモーターの制御下でmiR-708を発現するAAV ITRプラスミドの設計
ERにおける変異体ロドプシンタンパク質の蓄積は、RPにおける光受容器細胞死の根底にあるERストレスに寄与すると考えられる。以前の実施例は、miR-708発現が全体のロドプ
シンレベルを調節することができるということを実証する。アデノ随伴ウイルス(AAV)ベ
ースのベクターを、総ロドプシンレベル(野生型及び変異形態を含む)の低下が、ロドプシン変異から独立したERストレスを軽減し得るかどうかを決定するために、網膜の光受容器細胞におけるmiR-708の特異的発現のために構築した。
【0128】
図8は、網膜光受容器細胞においてmiR-708を特異的に発現するように設計されたAAV逆
位末端反復(ITR)プラスミドを示す。miR-708発現はロドプシンキナーゼプロモーター(pRK)により駆動され、これは、杆体光受容器細胞において特異的に発現される。このベクタ
ーにおいて、miR-708は
図4に示されるmiR-155足場から発現された。
【0129】
次に、このAAV ITRプラスミドを培養細胞において確認した。WERI又はRPE細胞を、
図8
に記載されるプレウイルス(pre-viral)プラスミドでトランスフェクトし、そしてmiR-708のレベルをTaqMan
(R)分析により定量した。
図9Aは、pRK駆動miR-708プラスミドでトランスフェクトされたWERI細胞が、miR-スクランブル(対照)を発現するプラスミドでトランスフェクトされたWERI細胞と比較して、miR-708レベルの2000倍を超える増加を有してい
たということを示す。対照的に、RKプロモーターが有意に発現されないRPE細胞は、miR-708レベルの有意な増加を示さなかった(
図9A)。
【0130】
ロドプシン発現の調節におけるmiR-708の機能は、pRK-miR-708プラスミド(又はmiR対照プラスミド)及び3’miR708標的配列を保有するP23Hマウスロドプシン遺伝子を含むプラスミドをWERI細胞に同時トランスフェクトすることにより確認された。
図9Bは、miR対照と
比較して、P23H mロドプシンmRNAがmiR-708の存在下で減少するということを示す。これ
らの結果は、AAV ITRベクターを使用したmiR-708の発現が、光受容器細胞におけるロドプシンの発現の減少に有効であることを実証する。
【0131】
実施例4: miR-708 AAV5ベクターを使用したマウス網膜におけるロドプシンのノックダ
ウン
AAVベクターがインビボで網膜におけるロドプシン発現を減少させるために使用され得
るかどうかを試験するために、
図8に記載されるpRK-miR-708プラスミドをAAV5カプシド中
にパッケージングしてAAV5-RK miR-708を生成した。さらに、AAV5 miR対照ベクターを生
成した。野生型C57blマウスに、対側の眼に1x10
8 vgsのAAV5-RK miR-708又はAAV5 miR-対照の網膜下注射を投与した。注射の1ヶ月後に、マウスを安楽死させ、そして神経網膜を
抽出して遺伝子発現のqPCR文s形のために急速冷凍した。
【0132】
図10Aは、miR-708を発現するAAV5ベクターを注射されたマウスの眼が、AAV5 miR-対照
ベクターを注射されたマウスの眼と比較して、減少したロドプシン発現を有していたことを示す。対照的に、別の杆体特異的遺伝子、杆体由来錐体生存因子(Rod Derived Cone Viability Factor)(RdCVF)の発現は影響されなかった(
図10B)。
図10Cは、AAV5miR708ベクターを注射された眼が、AAV5miR対照を投与された眼と比較して、miR-708コピー数の有意な増加を示したということを裏付ける。これらの結果は、杆体光受容器においてmiR-708
を発現するAAVベースのベクターが、インビボで内在性ロドプシン発現の減少に有効であ
るということを示唆する。
【0133】
ロドプシンノックダウンの機能的関連性を実証するために、AAV5 miR-708又はAAV5 miR対照で処理されたマウスの眼を、網膜機能を評価するために網膜電図(ERG)により分析し
た。AAV5 miR-708ベクターを投与された眼は、ロドプシンのレベルが減少した場合に期待されるように、減少した暗順応応答を示した(
図11A)。暗順応ERG応答は杆体機能の評価であり、そしてこの測定はロドプシンレベルと相関し得る。しかし、明順応ERGにより評価
して、同じ動物における錐体機能は、AAV5 miR-708送達後変化せず(
図11B)、miR-708が、錐体細胞には影響を及ぼさずに杆体光受容器細胞に生物学的効果を有するということを裏付けた。これらのデータは、AAV5 miR-708送達が杆体標的細胞に限定される生物学的効果を生じるということを実証する。
【0134】
実施例5: イントロン組み込みmiR-708発現カセットを用いたhロドプシン抑制/置換ベクターの構築
miR-708は、ODZ4遺伝子における第一のイントロンからインビボで通常発現される。従
って、新規な構築物は、miR-708の配列及びその内在性足場/フランキング配列に基づいて設計された。miR-708配列を合成イントロンに組み込み、そして光受容器特異的プロモー
ターロドプシンキナーゼ(RK)の下流であるが、hロドプシンcDNAの上流にクローニングし
た。その隣接調節配列及びプロセシング配列を含む内在性miR-708配列を、ロドプシンcDNA配列の上流であるがRKプロモーターの下流でβ-グロビンイントロン配列にクローニングした。そのため、miR-708針越はロドプシンコード配列に対して5’である。
【0135】
図12は、この5’抑制/置換ベクターの図を提供する。hロドプシン(3’ UTR mir708標的配列を欠いている)をRKプロモーターにより制御した。内在性足場を含む(例えば、いずれかのドローシャ/ダイサー認識モチーフを含む)内在性miR-708配列を、β-グロビンイントロン内に組み込まれた。hロドプシンcDNA(3’ miR-708 UTR標的配列を含まない)は、スプライスジャンクション部位の下流に含まれた。miR-708はβ-グロビン内に組み込まれ、これはRKプロモーターの下流に位置し、従ってmiR-708はβ-グロビンイントロン配列のスプライシング後にプロセシングされた。さらに、対照miRを保有する類似した構造を有する
ベクターを生成した。
【0136】
図12に記載されるベクター、又は対照miRNAを含むベクターを使用してWERI細胞をトラ
ンスフェクトした。たとえあったとしても内在性miR-708をほとんど発現せず、かつRKプ
ロモーターを許容するので、WERI細胞を使用した。WERI細胞を、P23H mロドプシンをコードするcDNA(3’UTR miR-708配列を含む)で同時トランスフェクトした。トドプシンノックダウン(RNAレベル)並びにUPR遺伝子CHOP及びBIPのレベルの両方をトランスフェクトされ
た細胞において調べた。
【0137】
図13は、mロドプシン(P23H)及びmiR-708ベクターで同時トランスフェクトされた細胞が、mロドプシン及び対照miRNAベクターで同時トランスフェクトされた細胞と比較して、減少したmロドプシンレベルを有していたということを示す。さらに、UPR遺伝子CHOP及びBiPはまた、対照と比較して、miR-708トランフェクト細胞において下方調節された。この
データは、miR708のイントロン発現を用いた内在性miR708足場の使用が、miR708のプロセシング及び発現を支持する代替の足場を提供するということを示唆する。
【0138】
実施例6: 異なるmiR-708足場の比較
より低いレベルのmiR-708発現は、臨床背景におけるmiRNAのいずれかの潜在的なオフターゲット効果を低減する際に有用かもしれない。従って、異なるmiR足場を、WERIヒト網
膜芽細胞腫細胞株における発現の強度について試験した。
【0139】
図14は、CBA駆動miR-708、
図4に示されるmiR-155足場を使用したRK駆動miR708、又は
図12に示されるRKイントロン組み込みmiR-708 hロドプシンベクターでトランスフェク
トされたWERI細胞における定量化されたmiR-708レベルを示す。RKイントロン系におけるmiR-708発現は、CBA駆動系ほど堅調ではなかった。しかし、miR-708発現は、なおバックグラウンドを十分上回り、かつmiR-155足場を使用したpRKmiR708より約5倍低かった。hロ
ドプシンはイントロン組み込みベクターから同時発現されたが、CBA又はRK miR-155足場
ベクターでは同時発現されていないことに注意。
【0140】
次に、hロドプシンmRNAのレベルを、miR-708イントロン組み込み、抑制/置換ベクター
又はmiR対照ベクターを発現するWERI細胞において比較した。
図15は、miR-708イントロン組み込み、抑制/置換ベクターでトランスフェクトされたWERI細胞が、対照ベクターでト
ランスフェクトされた細胞と比較して類似したレベルのhロドプシンを有していたことを示す。これらの結果は、3’ UTR miR-708標的配列を欠く抑制/置換ベクターからのhロド
プシン発現には、miR-708発現による阻害が無効であるということを示す。両方の細胞が
、トランスフェクトしていないWERI細胞より高いhロドプシン発現を示した。
【0141】
実施例7: miR-708抑制/置換ベクターによる変異体ロドプシンのノックダウンはERスト
レスのマーカーを減少させる
miR-708抑制/置換ベクターが、変異体ロドプシンを発現している細胞においてERストレスを減少させる能力を調べた。3’UTR miR708標的配列を含むか又は含まない非グリコシ
ル化P23H変異体ロドプシン(N2K/N15K/P23H)を発現するWERI細胞を、
図12に記載される抑
制置換ベクターでトランスフェクトした。細胞を採取し、そしてX-box結合タンパク質1(XBP-1)スプライシングを測定するためにRNAを抽出した。XBP-1はERストレス遺伝子を調節
する際に重要な転写因子である。そのスプライシングは、細胞ERストレス/UPRの既知のマーカーであり;UPRを受けた細胞は増加したレベルのスプライスされたXBP-1を示す。
【0142】
図16に示されるように、3’ UTR標的配列を含む変異体ロドプシンを発現する細胞は、miR-708抑制/置換ベクターでトランスフェクトされた場合に減少したXBP-1スプライシングを有していた。対照的に、3’UTR miR-708標的配列を欠く変異体P23Hロドプシンを発現する細胞は、miR対照配列でトランスフェクトされた細胞と比較して等価なレベルのXBP-1スプライシングを有していた。これらの結果は、miR-708抑制/置換ベクターを使用した変異体ロドプシンのノックダウンがERストレスを減少する際に有効であるということを実証する。
【0143】
実施例8: ロドプシン3’ UTRに配置されたβ-グロビンイントロン足場におけるmiR-708の発現は、ロドプシン及びmiR-708の発現を増加させる
miR-708足場の位置がその発現に影響を及ぼすかどうかを試験するために、miR-708配列(その隣接する調節/プロセシング配列を含む)がロドプシンcDNAの下流に、すなわち3’ U
TR内でβ-グロビンイントロン配列にクローニングされたベクターを構築した。
図17は、3’抑制/置換ベクターの略図を示し、これは、miR-708ヒトβ-グロビンイントロン足場が5’ UTRではなくロドプシンcDNAの3’ UTRにあることを除いて、
図12に示されるものと同様である。
【0144】
ベクターにおけるmiR-708ヒトβ-グロビンイントロン足場の位置がそのベクターからのmiR-708又はhロドプシン発現に影響を及ぼすかどうかを決定するために、WERI細胞を、
図12の5’ UTRベクター又は
図17の3’ UTRベクターでトランスフェクトした。
図18は、これらの細胞におけるhロドプシン及びmiR-708の発現を示す。3’ UTRにmiR-708足場を含むベクターは、5’ UTR構成を使用するベクターよりもhロドプシン及びmiR-708 RNAの高いレ
ベルを生じることが見出された。
【0145】
実施例9: 網膜変性症のP23Hマウスモデルにおける抑制/置換ベクターの評価
抑制/置換構築物を、網膜変性症のP23Hマウスモデルにおいて評価した。このモデルに
おいて、杆体光受容器細胞において発現された変異体P23Hタンパク質はERストレス/UPRを誘導し、アポトーシスを引き起こし、そして最終的な杆体細胞死を引き起こす(Lee、E.S.、et al. (2007) FEBS Lett. 581(22):4325-32)。杆体細胞死に続いて、錐体細胞の非細
胞自律死がある。
【0146】
P23Hマウスを、miR708によるノックダウンが無効である(miR-708標的配列を欠いているため)miR-708及びヒトロドプシンを発現する抑制/置換AAVベクターで処理した。抑制/置
換ベクターは、WT及びP23Hマウスロドプシンの両方のノックダウンを生じるが、置換ロドプシン遺伝子は、ロドプシンのWTレベルの減少を補う。従ってベクターは、杆体細胞機能及び完全性を維持するために必要な杆体ロドプシンを与える。
【0147】
代替の抑制/置換構築物設計も試験した。
図19に示されるように、この代替ベクターは
、RKプロモーターからのmiR-708の発現を駆動し、そしてマウスオプシンプロモーターを
使用してhロドプシン(miR-708ノックダウンが無効)を同時発現する。
【0148】
またこれらの抑制/置換ベクターを、内在性mロドプシン遺伝子が単一コピー機能喪失対立遺伝子を保有するP23Hマウスモデル(例えば、マウスは、mロドプシンノックアウト対
立遺伝子に関して異種接合性である)において上記のように試験した。このヘテロ接合性
マウスモデルは、標準的なマウス遺伝子技術を使用してmRho-/-マウス及び上記のP23Hモ
デルから構築され得る。理論に拘束されることを望まないが、変異体hロドプシンP23H対
立遺伝子の1つのコピー及び野生型マウス遺伝子の1つのコピーを含有するこのmRho+/- P23Hマウスモデルは、患者が変異体及び野生型ロドプシン対立遺伝子の等しいコピーを有するヒトADRP遺伝子型に類似しているかもしれないと考えられる。
【0149】
実施例10: さらなる抑制/置換ベクターの評価
単一のベクターからmiR-708(又は対照miRNA配列)及びhロドプシンの両方を発現するい
くつかのベクターをクローニングした。ベクターは、miRNA配列のフランキング配列がmiR-155(Invitrogen 「Block-It」システムから取られた)又は内在性miR-708 5’及び3’フ
ランキング配列のいずれかにおいて互いに異なる。miRNA配列は、ロドプシンキナーゼプ
ロモーターの下流でかつhロドプシンORFの上流にhβ-グロビンイントロンに組み込まれる。目標は、発現及びmiRNAプロセシングが各構築物と同様であるかどうかを調べることで
あった。さらなるベクター対は、hロドプシンORFの下流にmiRNA配列(対照又はmiR-708)を含有し、またβ-グロビンイントロンに組み込まれた。 hロドプシンORFの下流に位置するmiR-708内在性フランキング5’及び3’配列を含有するベクターのみをこの実験において
試験し、内在性miR-708及びmiR-155フランキング配列の両方を、β-グロビンイントロン
がhロドプシンORFの上流に位置するベクターにおいて試験した。WERI細胞を各構築物でト
ランスフェクトし、そしてmiR-708発現及びhロドプシン発現を決定した。
【0150】
図20における結果は、miR-155フランキング配列が、内在性miR-708フランキング配列と比較して、miR-708のより良好な発現(又はmiRNAプロセシング)を生じるということを示
す。miR-708発現は、miR-708フランキング配列と比較して、miR-155フランキング配列を
含有するベクターでトランスフェクトした細胞において約10倍高かった。miR-708フラ
ンキング配列を含有するベクターは、配列がhロドプシンORFに対して上流か又は下流かにかかわらず、miR-708のより低い発現を有していた。ベクターにおいて同時発現されたmiRNA配列にもかかわらずその発現レベルはほぼ等しいので、hロドプシン発現はmiR-708過剰発現に影響されなかった。miR-708発現は、期待されたように対照miRNA配列を含有するベクターでは検出されなかった。
【0151】
実施例11: 変異したmiR-708標的配列を含むさらなる抑制/置換ベクターの評価
上記のように、推定miR-708標的部位に対応するコンセンサス配列は、いくつかの哺乳
動物ロドプシン遺伝子の3’ UTRに見出されている(Behrman、S.、et al. (2011) J. Cell
Biol. 192(6):919-27)。この実施例は、変異したmiR-708標的配列を有するロドプシンが抑制/置換ベクターにおいて使用され得るということを実証する。
【0152】
miR-708及びヒトロドプシン遺伝子をコードする核酸を含むrAAVベクターを構築した。
ヒトロドプシン遺伝子は、miR-708標的配列(配列番号19)において、miR-708による認識を減少又は予防するためにヌクレオチドの置換、欠失又は挿入により変異される。いくつかの例において、miR-708標的配列全体が削除される。いくつかの例において、miR-708による減少又は予防は、miR-708標的配列を含む野生型ロドプシン3’UTRのmiR-708認識に関して測定される。
【0153】
野生型ロドプシンの同時発現を伴うmiR-708による常染色体優性ロドプシンの抑制につ
いて調べるために、3’UTR miR-708標的配列をコードするP23H変異体mロドプシン遺伝子
を発現するHEK-293細胞を変異したmiR-708標的配列を含む(CBA-miR-708-hRho-3’UTR-)か又は含まない(CBA-miR-708-hRho-3’UTR+)、miR-708及びヒトロドプシンを発現するプラ
スミドでトランスフェクトした。実施例2に記載されるようなmiR対照も使用した。72時
間後、細胞を集め、そしてmP23Hロドプシン及びヒトロドプシンタンパク質発現をウェス
タンブロットを使用して分析した。CBA-miR対照ベクターでトランスフェクトされた細胞
と比較して、CBA-miR-708-hRho-3’UTR-又はCBA-miR-708-hRho-3’UTR+でトランスフェクトされた細胞におけるP23H mロドプシンタンパク質発現の減少は、miR-708活性を示す。CBA-miR-708-hRho-3’UTR+ではなくCBA-miR-708-hRho-3’UTR-でトランスフェクトされた
細胞におけるヒトロドプシンの発現は、CBA-miR-708-hRho-3’UTR-によりコードされるロドプシンにはmiR-708による抑制が無効であるということを示す。
【0154】
実施例12: マウス網膜における内在性ロドプシンのAAV媒介抑制及びヒトロドプシンの
発現
上記の実験に基いて、さらなる実験を、インタクトな眼においてロドプシン抑制/置換
方針を試験するために行った。この実施例は、マウス網膜においてmiR-708足場を使用し
て構築された抑制/置換AAVベクターの有効性を実証する。
【0155】
杆体特異的オプシンプロモーターを保有するベクターを含むAAV5カプシド、miR-708足
場(例えば、miR-708内在性足場/フランキング配列)、及びヒトロドプシン置換遺伝子を構築した。このベクターの1つの変形において、miR-708配列(例えば、miR-708標的配列に
結合するmiR-708配列)を、miR708足場及びヒトロドプシン置換遺伝子(AAV5OPSmiR708
708hRHO)の状況においてmiR-708の発現を駆動するために挿入した。このベクターの別の変形
において、miR対照配列を有する対照ベクターを生成した(AAV5OPSmiRcontrol
708hRHO)。
両方のベクターにおいて、置換ヒトロドプシン遺伝子はmiR-708標的配列を欠いているの
で、miR-708ノックダウンが無効である。両方のベクターを野生型マウスの網膜に網膜下
注射した。各マウスについて、対側の未処置の眼は注射せず、そしてそれぞれの注射した網膜における発現を、対側の注射していない網膜と比較した発現倍率(fold expression
)として正規化した。注射の3週間後、網膜を採取し、そしてmiR-708レベル(
図21A)、マ
ウスロドプシンmRNAレベル(
図21B)、及びヒトロドプシン(
図21C)についてアッセイした。
【0156】
図21Aは、対側の未処置の眼と比較して、AAV5OPSmiR708
708hRHOベクターを注射した後
のマウス網膜におけるmiR-708レベルの増加を示す。マウスロドプシンの有意な減少が、AAV5OPSmiR708
708hRHOを投与された眼において測定され、そして対照ベクターAAV5OPSmiRcontrol
708hRHOを投与された眼ではマウスロドプシンの減少は測定されなかった(
図21B)。さらに、ヒトロドプシンレベルは、対側の注射していない未処置の眼と比較して、両方のベクターにより100倍まで増加した(
図21C)。これらのデータは、AAV5OPSmiR708
708hRHOベクターがインビボで有効であったことを実証する。
【0157】
要約すれば、最適化された抑制/置換ベクターAAV5OPSmiR708708hRHOは、置換ヒトロド
プシンの同時発現とともにmiR-708によるマウスロドプシンのノックダウン(内在性マウスロドプシンは3’UTR標的配列を有する)を達成し、これはmiR708ノックダウンが無効であ
った(ヒトロドプシン置換遺伝子は3’UTR miR708標的配列を欠いている)。これらの結果
は、インタクトな哺乳動物の眼における抑制/置換ストラテジーの有効性を示す。
【0158】
実施例13: ヒト細胞における候補ベクターの検証
次に候補のAAV5ベースのベクターを、ヒト細胞(HeLa)においてmiR-708及びヒトロドプ
シン発現を促進する能力についてアッセイした。
【0159】
2つの異なるプロモーターを試験した:ロドプシンキナーゼ(GRK1)及びオプシンプロモ
ーター。ロドプシンキナーゼプロモーターは上に記載される。オプシンプロモーター(配
列番号22で示される)は、オプシンプロモーター配列の上流に400bp CMVエンハンサーをコードする676bpフラグメントを含有する(-500bp - +15bp)。さらに、65bp NRL配列が含ま
れる;これは、神経網膜塩基性ジッパー因子(杆体光受容器特異的転写因子)をコードする。プロモーター構築物の下流は、CBAエクソン1及びマウス微小ウイルス(MVM)からのハイ
ブリッドイントロン配列 - MVMイントロン配列と呼ばれる(配列番号23で示される)である。このプロモーター構築物の略図を
図22に示す。
【0160】
2つの異なる足場を使用した:miR-155足場又はmiR-708足場。両方がβグロビンイント
ロンに組み込まれた。合計で4つの候補ベクターを試験した: AAV5GRK1miR708_155hRho(miR-155足場及びヒトロドプシンからmiR-708標的配列を引いたものにおいてmiR-708の発現を駆動するキナーゼプロモータを含むAAV5ベクター;配列番号24)、AAV5GRK1miR708_708hRho(miR-708足場及びヒトロドプシンからmiR-708標的配列を引いたものにおいてmiR-708
の発現を駆動するロドプシンキナーゼプロモーターを含むAAV5ベクター;配列番号25)、AAV5OPSmiR708_155hRho(miR-155足場及びヒトロドプシンからmiR-708標的配列を引いたも
のにおいてmiR-708の発現を駆動するオプシンプロモーターを含むAAV5ベクター;配列番
号26)、及びAAV5OPSmiR708_708hRho(miR-708足場及びヒトロドプシンからmiR-708標的配
列を引いたものにおいてmiR-708の発現を駆動するオプシンプロモーターを含むAAV5ベク
ター;配列番号27)。
図23Aは、ベータグロビンイントロンに組み込まれたmiR-708配列を
示す。miR-708及びmiR-155足場を
図23B及び23Cにそれぞれ示す。
【0161】
4つの候補AAV5ベクターをそれぞれ、HeLa細胞を感染させるために使用し(AdTs149ヘル
パーウイルスを使用する)、そしてmiR-708及びhロドプシンのレベルを測定した。
図24に
示されるように、全ての4つのベクターが、オプシン又はロドプシンキナーゼプロモータ
ー(それぞれOps miR-Cont及びRK miR-Cont)のいずれかからの対照miRの発現を駆動するベクターと比較して、インビボでヒト細胞においてmiR-708及びhロドプシン発現を生じた
。これらの結果は、(上に記載されるもののような)抑制/置換ストラテジーのためにヒ
ト細胞において使用され得るいくつかのベクターの首尾良い検証を実証する。
【0162】
配列
miR-708ヌクレオチド配列
AACTGCCCTCAAGGAGCTTACAATCTAGCTGGGGGTAAATGACTTGCACATGAACACAACTAGACTGTGAGCTTCTAGAGGGCAGGGA (配列番号1)
【0163】
ヒトロドプシンアミノ酸配列
MNGTEGPNFYVPFSNATGVVRSPFEYPQYYLAEPWQFSMLAAYMFLLIVLGFPINFLTLYVTVQHKKLRTPLNYILLNLAVADLFMVLGGFTSTLYTSLHGYFVFGPTGCNLEGFFATLGGEIALWSLVVLAIERYVVVCKPMSNFRFGENHAIMGVAFTWVMALACAAPPLAGWSRYIPEGLQCSCGIDYYTLKPEVNNESFVIYMFVVHFTIPMIIIFFCYGQLVFTVKEAAAQQQESATTQKAEKEVTRMVIIMVIAFLICWVPYASVAFYIFTHQGSNFGPIFMTIPAFFAKSAAIYNPVIYIMMNKQFRNCMLTTICCGKNPLGDDEASATVSKTETSQVAPA (配列番号2)
【0164】
ヒトロドプシンcDNA-UTR欠失
ATGAATGGCACAGAAGGCCCTAACTTCTACGTGCCCTTCTCCAATGCGACGGGTGTGGTACGCAGCCCCTTCGAGTACCCACAGTACTACCTGGCTGAGCCATGGCAGTTCTCCATGCTGGCCGCCTACATGTTTCTGCTGATCGTGCTGGGCTTCCCCATCAACTTCCTCACGCTCTACGTCACCGTCCAGCACAAGAAGCTGCGCACGCCTCTCAACTACATCCTGCTCAACCTAGCCGTGGCTGACCTCTTCATGGTCCTAGGTGGCTTCACCAGCACCCTCTACACCTCTCTGCATGGATACTTCGTCTTCGGGCCCACAGGATGCAATTTGGAGGGCTTCTTTGCCACCCTGGGCGGTGAAATTGCCCTGTGGTCCTTGGTGGTCCTGGCCATCGAGCGGTACGTGGTGGTGTGTAAGCCCATGAGCAACTTCCGCTTCGGGGAGAACCATGCCATCATGGGCGTTGCCTTCACCTGGGTCATGGCGCTGGCCTGCGCCGCACCCCCACTCGCCGGCTGGTCCAGGTACATCCCCGAGGGCCTGCAGTGCTCGTGTGGAATCGACTACTACACGCTCAAGCCGGAGGTCAACAACGAGTCTTTTGTCATCTACATGTTCGTGGTCCACTTCACCATCCCCATGATTATCATCTTTTTCTGCTATGGGCAGCTCGTCTTCACCGTCAAGGAGGCCGCTGCCCAGCAGCAGGAGTCAGCCACCACACAGAAGGCAGAGAAGGAGGTCACCCGCATGGTCATCATCATGGTCATCGCTTTCCTGATCTGCTGGGTGCCCTACGCCAGCGTGGCATTCTACATCTTCACCCACCAGGGCTCCAACTTCGGTCCCATCTTCATGACCATCCCAGCGTTCTTTGCCAAGAGCGCCGCCATCTACAACCCTGTCATCTATATCATGATGAACAAGCAGTTCCGGAACTGCATGCTCACCACCATCTGCTGCGGCAAGAACCCACTGGGTGACGATGAGGCCTCTGCTACCGTGTCCAAGACGGAGACGAGCCAGGTGGCCCCGGCC (配列番号3)
【0165】
ヒトロドプシンcDNA-3’UTRを含む
AGAGTCATCCAGCTGGAGCCCTGAGTGGCTGAGCTCAGGCCTTCGCAGCATTCTTGGGTGGGAGCAGCCACGGGTCAGCCACAAGGGCCACAGCCATGAATGGCACAGAAGGCCCTAACTTCTACGTGCCCTTCTCCAATGCGACGGGTGTGGTACGCAGCCCCTTCGAGTACCCACAGTACTACCTGGCTGAGCCATGGCAGTTCTCCATGCTGGCCGCCTACATGTTTCTGCTGATCGTGCTGGGCTTCCCCATCAACTTCCTCACGCTCTACGTCACCGTCCAGCACAAGAAGCTGCGCACGCCTCTCAACTACATCCTGCTCAACCTAGCCGTGGCTGACCTCTTCATGGTCCTAGGTGGCTTCACCAGCACCCTCTACACCTCTCTGCATGGATACTTCGTCTTCGGGCCCACAGGATGCAATTTGGAGGGCTTCTTTGCCACCCTGGGCGGTGAAATTGCCCTGTGGTCCTTGGTGGTCCTGGCCATCGAGCGGTACGTGGTGGTGTGTAAGCCCATGAGCAACTTCCGCTTCGGGGAGAACCATGCCATCATGGGCGTTGCCTTCACCTGGGTCATGGCGCTGGCCTGCGCCGCACCCCCACTCGCCGGCTGGTCCAGGTACATCCCCGAGGGCCTGCAGTGCTCGTGTGGAATCGACTACTACACGCTCAAGCCGGAGGTCAACAACGAGTCTTTTGTCATCTACATGTTCGTGGTCCACTTCACCATCCCCATGATTATCATCTTTTTCTGCTATGGGCAGCTCGTCTTCACCGTCAAGGAGGCCGCTGCCCAGCAGCAGGAGTCAGCCACCACACAGAAGGCAGAGAAGGAGGTCACCCGCATGGTCATCATCATGGTCATCGCTTTCCTGATCTGCTGGGTGCCCTACGCCAGCGTGGCATTCTACATCTTCACCCACCAGGGCTCCAACTTCGGTCCCATCTTCATGACCATCCCAGCGTTCTTTGCCAAGAGCGCCGCCATCTACAACCCTGTCATCTATATCATGATGAACAAGCAGTTCCGGAACTGCATGCTCACCACCATCTGCTGCGGCAAGAACCCACTGGGTGACGATGAGGCCTCTGCTACCGTGTCCAAGACGGAGACGAGCCAGGTGGCCCCGGCCTAAGACCTGCCTAGGACTCTGTGGCCGACTATAGGCGTCTCCCATCCCCTACACCTTCCCCCAGCCACAGCCATCCCACCAGGAGCAGCGCCTGTGCAGAATGAACGAAGTCACATAGGCTCCTTAATTTTTTTTTTTTTT
TTAAGAAATAATTAATGAGGCTCCTCACTCACCTGGGACAGCCTGAGAAGGGACATCCACCAAGACCTACTGATCTGGAGTCCCACGTTCCCCAAGGCCAGCGGGATGTGTGCCCCTCCTCCTCCCAACTCATCTTTCAGGAACACGAGGATTCTTGCTTTCTGGAAAAGTGTCCCAGCTTAGGGATAAGTGTCTAGCACAGAATGGGGCACACAGTAGGTGCTTAATAAATGCTGGATGGATGCAGGAAGGAATGGAGGAATGAATGGGAAGGGAGAACATATCTATCCTCTCAGACCCTCGCAGCAGCAGCAACTCATACTTGGCTAATGATATGGAGCAGTTGTTTTTCCCTCCCTGGGCCTCACTTTCTTCTCCTATAAAATGGAAATCCCAGATCCCTGGTCCTGCCGACACGCAGCTACTGAGAAGACCAAAAGAGGTGTGTGTGTGTCTATGTGTGTGTTTCAGCACTTTGTAAATAGCAAGAAGCTGTACAGATTCTAGTTAATGTTGTGAATAACATCAATTAATGTAACTAGTTAATTACTATGATTATCACCTCCTGATAGTGAACATTTTGAGATTGGGCATTCAGATGATGGGGTTTCACCCAACCTTGGGGCAGGTTTTTAAAAATTAGCTAGGCATCAAGGCCAGACCAGGGCTGGGGGTTGGGCTGTAGGCAGGGACAGTCACAGGAATGCAGAATGCAGTCATCAGACCTGAAAAAACAACACTGGGGGAGGGGGACGGTGAAGGCCAAGTTCCCAATGAGGGTGAGATTGGGCCTGGGGTCTCACCCCTAGTGTGGGGCCCCAGGTCCCGTGCCTCCCCTTCCCAATGTGGCCTATGGAGAGACAGGCCTTTCTCTCAGCCTCTGGAAGCCACCTGCTCTTTTGCTCTAGCACCTGGGTCCCAGCATCTAGAGCATGGAGCCTCTAGAAGCCATGCTCACCCGCCCACATTTAATTAACAGCTGAGTCCCTGATGTCATCCTTATCTCGAAGAGCTTAGAAACAAAGAGTGGGAAATTCCACTGGGCCTACCTTCCTTGGGGATGTTCATGGGCCCCAGTTTCCAGTTTCCCTTGCCAGACAAGCCCATCTTCAGCAGTTGCTAGTCCATTCTCCATTCTGGAGAATCTGCTCCAAAAAGCTGGCCACATCTCTGAGGTGTCAGAATTAAGCTGCCTCAGTAACTGCTCCCCCTTCTCCATATAAGCAAAGCCAGAAGCTCTAGCTTTACCCAGCTCTGCCTGGAGACTAAGGCAAATTGGGCCATTAAAAGCTCAGCTCCTATGTTGGTATTAACGGTGGTGGGTTTTGTTGCTTTCACACTCTATCCACAGGATAGATTGAAACTGCCAGCTTCCACCTGATCCCTGACCCTGGGATGGCTGGATTGAGCAATGAGCAGAGCCAAGCAGCACAGAGTCCCCTGGGGCTAGAGGTGGAGGAGGCAGTCCTGGGAATGGGAAAAACCCCA (配列番号4)
【0166】
RK-miR708のみ
GGCCCCAGAAGCCTGGTGGTTGTTTGTCCTTCTCAGGGGAAAAGTGAGGCGGCCCCTTGGAGGAAGGGGCCGGGCAGAATGATCTAATCGGATTCCAAGCAGCTCAGGGGATTGTCTTTTTCTAGCACCTTCTTGCCACTCCTAAGCGTCCTCCGTGACCCCGGCTGGGATTTAGCCTGGTGCTGTGTCAGCCCCGGTCTCCCAGGGGCTTCCCAGTGGTCCCCAGGAACCCTCGACAGGGCCCGGTCTCTCTCGTCCAGCAAGGGCAGGGACGGGCCACAGGCCAAGGGCGGAGTCGCTGCGACGCTGCCTTCGCCCCGTGCCCCGCTCCGCCGCCGCCTCGCGCCGCCCGCCCCGGCTCTGACTGACCGCGTTACTCCCACAGGTGAGCGGGCGGGACGGCCCTTCTCCTCCGGGCTGTAATTAGCGCTTGGTTTAATGACGGCTTGTTTCTTTTCTGTGGCTGCGTGAAAGCCTTGAGGGGCTCCGGGAGGGCCCTTTGTGCGGGGGGAGCGGCTCGGGGGGTGCGTGCGTGTGTGTGTGCGTGGGGAGCGCCGCGTGCGGCTCCGCGCTGCCCGGCGGCTGTGAGCGCTGCGGGCGCGGCGCGGGGCTTTGTGCGCTCCGCAGTGTGCGCGAGGGGAGCGCGGCCGGGGGCGGTGCCCCGCGGTGCGGGGGGGGCTGCGAGGGGAACAAAGGCTGCGTGCGGGGTGTGTGCGTGGGGGGGTGAGCAGGGGGTGTGGGCGCGTCGGTCGGGCTGCAACCCCCCCTGCACCCCCCTCCCCGAGTTGCTGAGCACGGCCCGGCTTCGGGTGCGGGGCTCCGTACGGGGCGTGGCGCGGGGCTCGCCGTGCCGGGCGGGGGGTGGCGGCAGGTGGGGGTGCCGGGCGGGGCGGGGCCGCCTCGGGCCGGGGAGGGCTCGGGGGAGGGGCGCGGCGGCCCCCGGAGCGCCGGCGGCTGTCGAGGCGCGGCGAGCCGCAGCCATTGCCTTTTATGGTAATCGTGCGAGAGGGCGCAGGGACTTCCTTTGTCCCAAATCTGTGCGGAGCCGAAATCTGGGAGGCGCCGCCGCACCCCCTCTAGCGGGCGCGGGGCGAAGCGGTGCGGCGCCGGCAGGAAGGAAATGGGCGGGGAGGGCCTTCGTGCGTCGCCGCGCCGCCGTCCCCTTCTCCCTCTCCAGCCTCGGGGCTGTCCGCGGGGGGACGGCTGCCTTCGGGGGGGACGGGGCAGGGCGGGGTTCGGCTTCTGGCGTGTGACCGGCGGCTCTAGAGCCTCTGCTAACCATGTTCATGCCTTCTTCTTTTTCCTACAGCTCCTGGGCAACGTGCTGGTTATTGTGCTGTCTCATCATTTTGGCAAAGAATTCTTCGAAAGATCCTGGAGGCTTGCTGAAGGCTGTATGCTGAAGGAGCTTACAATCTAGCTGGGGTTTTGGCCACTGACTGACCCCAGCTAGTGTAAGCTCCTTCAGGACACAAGGCCTGTTACTAGCACTCACATGGAACAAATGGCCCA (配列
番号5)
【0167】
RK-miR-708-op-ロドプシン
CAATCTCCCAGATGCTGATTCAGCCAGGAACTAGTTATTAATAGTAATCAATTACGGGGTCATTAGTTCATAGCCCATATATGGAGTTCCGCGTTACATAACTTACGGTAAATGGCCCGCCTGGCTGACCGCCCAACGACCCCCGCCCATTGACGTCAATAATGACGTATGTTCCCATAGTAACGCCAATAGGGACTTTCCATTGACGTCAATGGGTGGAGTATTTACGGTAAACTGCCCACTTGGCAGTACATCAAGTGTATCATATGCCAAGTACGCCCCCTATTGACGTCAATGACGGTAAATGGCCCGCCTGGCATTATGCCCAGTACATGACCTTATGGGACTTTCCTACTTGGCAGTACATCTACGTATTAGTCATCGCTATTACCACAAATAGTTATCGAGCCGCTGAGCCGGGGGGCGGGGGGTGTGAGACTGGAGGCGATGGACGGAGCTGACGGCACACACAGCTCAGATCTGTCAAGTGAGCCATTGTCAGGGCTTGGGGACTGGATAAGTCAGGGGGTCTCCTGGGAAGAGATGGGATAGGTGAGTTC
AGGAGGAGACATTGTCAACTGGAGCCATGTGGAGAAGTGAATTTAGGGCCCAAAGGTTCCAGTCGCAGCCTGAGGCCACCAGACTGACATGGGGAGGAATTCCCAGAGGACTCTGGGGCAGACAAGATGAGACACCCTTTCCTTTCTTTACCTAAGGGCCTCCACCCGATGTCACCTTGGCCCCTCTGCAAGCCAATTAGGCCCCGGTGGCAGCAGTGGGATTAGCGTTAGTATGATATCTCGCGGATGCTGAATCAGCCTCTGGCTTAGGGAGAGAAGGTCACTTTATAAGGGTCTGGGGGGGGTCAGTGCCTGGAGTTGCGCTGTGGGAGCCGTCAGTGGCTGAGCTCAAGAGGTAAGGGTTTAAGGGATGGTTGGTTGGTGGGGTATTAATGTTTAATTACCTGTTTTACAGGCCTGAAATCACTTGGTTTTAGGTTGGTACATCTGCAGAATTCAGCCACCACCGGCACAATGAATGGCACAGAAGGCCCTAACTTCTACGTGCCCTTCTCCAATGCGACGGGTGTGGTACGCAGCCCCTTCGAGTACCCACAGTACTACCTGGCTGAGCCATGGCAGTTCTCCATGCTGGCCGCCTACATGTTTCTGCTGATCGTGCTGGGCTTCCCCATCAACTTCCTCACGCTCTACGTCACCGTCCAGCACAAGAAGCTGCGCACGCCTCTCAACTACATCCTGCTCAACCTAGCCGTGGCTGACCTCTTCATGGTCCTAGGTGGCTTCACCAGCACCCTCTACACCTCTCTGCATGGATACTTCGTCTTCGGGCCCACAGGATGCAATTTGGAGGGCTTCTTTGCCACCCTGGGCGGTGAAATTGCCCTGTGGTCCTTGGTGGTCCTGGCCATCGAGCGGTACGTGGTGGTGTGTAAGCCCATGAGCAACTTCCGCTTCGGGGAGAACCATGCCATCATGGGCGTTGCCTTCACCTGGGTCATGGCGCTGGCCTGCGCCGCACCCCCACTCGCCGGCTGGTCCAGGTACATCCCCGAGGGCCTGCAGTGCTCGTGTGGAATCGACTACTACACGCTCAAGCCGGAGGTCAACAACGAGTCTTTTGTCATCTACATGTTCGTGGTCCACTTCACCATCCCCATGATTATCATCTTTTTCTGCTATGGGCAGCTCGTCTTCACCGTCAAGGAGGCCGCTGCCCAGCAGCAGGAGTCAGCCACCACACAGAAGGCAGAGAAGGAGGTCACCCGCATGGTCATCATCATGGTCATCGCTTTCCTGATCTGCTGGGTGCCCTACGCCAGCGTGGCATTCTACATCTTCACCCACCAGGGCTCCAACTTCGGTCCCATCTTCATGACCATCCCAGCGTTCTTTGCCAAGAGCGCCGCCATCTACAACCCTGTCATCTATATCATGATGAACAAGCAGTTCCGGAACTGCATGCTCACCACCATCTGCTGCGGCAAGAACCCACTGGGTGACGATGAGGCCTCTGCTACCGTGTCCAAGACGGAGACGAGCCAGGTGGCCCCGGCCTAACCAAGAAAGCTTAAGTTTGTGTCCCGGCTTAGGGCTAAATGTCTAGGACAGAATGGAACACATAGTAGCTGATTAATAAATGCTAGCTGGATGAAGGGAGGAATGAGTGACTGACTGAGTGGATATATGAGTGAAGGGATTAATGGAAGGGAACATGGATGTCCTCAGGTGCCCAACCTGGCAGATCCAGTCATGTCTGGCTGGAATCTATAAGCAGTTTTACATACCTGCCCTGAGCTTTATTGCGGTAGTTTATCACAGTTAAATTGCTAACGCAGTCAGTGCTTCTGACACAACAGTCTCGAACTTAAGCTGCAGTGACTCTCTTAAGGTAGCCTTGCAGAAGTTGGTCGTGAGGCACTGGGCAGGTAAGTATCAAGGTTACAAGACAGGTTTAAGGAGACCAATAGAAACTGGGCTTGTCGAGACAGAGAAAAACCTAACCCCCATGGTTGGCGAGGGACTGCTGTGTGTGAAATGGTAACTGCCCTCAAGGAGCTTACAATCTAGCTGGGGGTAAATGACTTGCACATGAACACAACTAGACTGTGAGCTTCTAGAGGGCAGGGACCTTACCCTAGTCATCTCTCTTCTCACCCTGCACACCCTCCCTGAGGGATCTCATGACTCTTGCGTTTCTGATAGGCACCTATTGGTCTTACTGACATCCACTTTGCCTTTCTCTCCACAGGTGTCCACTCCCAGTTCACACCGGCACAATGAATGGCACAGAAGGCCCTAACTTCTACGTGCCCTTCTCCAATGCGACGGGTGTGGTACGCAGCCCCTTCGAGTACCCACAGTCAGAGATAAATGACAGTGACAGCAACGTGAGCTGCAGCCCTTAGGACTGAGAAAGCATCGAGACCAGGGGTCTCCGGCAAGGCCTAGGTCCTCCCTTCAGTATGGAAACCTTGCCTCATGTCTCTCAGCCTCCTTGGCCTGTGGAGATCCAGCCCTTCCTCTTGGCTTCTGGATACATTTGCTCTTCTACACCAGCAACCAAGTGGCAACAGTTCCAGGCCAGTATGGAGTTTTAGAAGCCATGCCAATATGCCCACCTTCAGGGAGCAGCTGAGTCCTTGATGCCACCCTTGTTCTGAAGAGTTCAGAAACACAGTGCAAGACATGACCAGGCCTCATCCTTAGGATGCTCATGGATCCAGTTCTTAGCTCCCTTGTTGGATATGCTGTTTTCCTTGGCCTTTGGTCTTTTCTTTATCCCAGAGGGTTTTGGCTTTAAGGCCAACAGGAACTATGGGGTACCAGAATTGAGCAGCCTCAGTCTGCATCCCTCCTCTATAGAACCACAGCTGGGCCCTCAGCAGGCCCAACTCTGCATGGGGACAGAGGCATTAAAAGC (配列番号6)
【0168】
RK-イントロン-ロドプシン-miR-708.
GGGCCCCAGAAGCCTGGTGGTTGTTTGTCCTTCTCAGGGGAAAAGTGAGGCGGCCCCTTGGAGGAAGGGGCCGGGCAGAATGATCTAATCGGATTCCAAGCAGCTCAGGGGATTGTCTTTTTCTAGCACCTTCTTGCCACTCCTAAGCGTCCTCCGTGACCCCGGCTGGGATTTAGCCTGGTGCTGTGTCAGCCCCGGTCTCCCAGGGGCTTCCCAGTGGTCCCCAGGAACCCTCGACAGGGCCCGGTCTCTCTCGTCCAGCAAGGGCAGGGACGGGCCACAGGCCAAGGGCGGAGTCGCTGCGACGCTGCCTTCGCCCCGTGCCCCGCTCCGCCGCCGCCTCGCGCCGCCCGCCCCGGCTCTGACTGACCGCGTTACTCCCACAGGTGAGCGGGCGGGACGGCCCTTCTCCTCCGGGCTGTAATTAGCAAGAGGTAAGGGTTTAAGGGATGGTTGGTTGGTGGGGTATTAATGTTTAATTACCTGTTTTACAGGCCTGAAATCACTTGGTTTTAGGTTGGGGATCCGGTACCCAATTGCCATGGGCTAGCATGCATGAGCTCCCTGCAGGGTTTATCTGCAGAATTCAGCCACCACCGGCACAATGAATGGCACAGAAGGCCCTAACTTCTACGTGCCCTTCTCCAATGCGACGGGTGTGGTACGCAGCCCCTTCGAGTACCCACAGTACTACCTGGCTGAGCCATGGCAGTTCTCCATGCTGGCCGCCTACATGTTTCTGCTGATCGTGCTGGGCTTCCCCATCAACTTCCTCACGCTCTACGTCACCGTCCAGCACAAGAAGCTGCGCACGCCTCTCAACTACATCCTGCTCAACCTAGCCGTGGCTGACCTCTTCATGGTCCTAGGTGGCTTCACC
AGCACCCTCTACACCTCTCTGCATGGATACTTCGTCTTCGGGCCCACAGGATGCAATTTGGAGGGCTTCTTTGCCACCCTGGGCGGTGAAATTGCCCTGTGGTCCTTGGTGGTCCTGGCCATCGAGCGGTACGTGGTGGTGTGTAAGCCCATGAGCAACTTCCGCTTCGGGGAGAACCATGCCATCATGGGCGTTGCCTTCACCTGGGTCATGGCGCTGGCCTGCGCCGCACCCCCACTCGCCGGCTGGTCCAGGTACATCCCCGAGGGCCTGCAGTGCTCGTGTGGAATCGACTACTACACGCTCAAGCCGGAGGTCAACAACGAGTCTTTTGTCATCTACATGTTCGTGGTCCACTTCACCATCCCCATGATTATCATCTTTTTCTGCTATGGGCAGCTCGTCTTCACCGTCAAGGAGGCCGCTGCCCAGCAGCAGGAGTCAGCCACCACACAGAAGGCAGAGAAGGAGGTCACCCGCATGGTCATCATCATGGTCATCGCTTTCCTGATCTGCTGGGTGCCCTACGCCAGCGTGGCATTCTACATCTTCACCCACCAGGGCTCCAACTTCGGTCCCATCTTCATGACCATCCCAGCGTTCTTTGCCAAGAGCGCCGCCATCTACAACCCTGTCATCTATATCATGATGAACAAGCAGTTCCGGAACTGCATGCTCACCACCATCTGCTGCGGCAAGAACCCACTGGGTGACGATGAGGCCTCTGCTACCGTGTCCAAGACGGAGACGAGCCAGGTGGCCCCGGCCTAACCAAGAAAGCTTAAGTTTGTGTCCCGGCTTAGGGCTAAATGTCTAGGACAGAATGGAACACATAGTAGCTGATTAATAAATGCTAGCTGGATGAAGGGAGGAATGAGTGACTGACTGAGTGGATATATGAGTGAAGGGATTAATGGAAGGGAACATGGATGTCCTCAGGTGCCCAACCTGGCAGATCCAGTCATGTCTGGCTGGAATCTATAAGCAGTTTTACATACCTGCCCTGAGCTTTATTGCGGTAGTTTATCACAGTTAAATTGCTAACGCAGTCAGTGCTTCTGACACAACAGTCTCGAACTTAAGCTGCAGTGACTCTCTTAAGGTAGCCTTGCAGAAGTTGGTCGTGAGGCACTGGGCAGGTAAGTATCAAGGTTACAAGACAGGTTTAAGGAGACCAATAGAAACTGGGCTTGTCGAGACAGAGAAAAACCTAACCCCCATGGTTGGCGAGGGACTGCTGTGTGTGAAATGGTAACTGCCCTCAAGGAGCTTACAATCTAGCTGGGGGTAAATGACTTGCACATGAACACAACTAGACTGTGAGCTTCTAGAGGGCAGGGACCTTACCCTAGTCATCTCTCTTCTCACCCTGCACACCCTCCCTGAGGGATCTCATGACTCTTGCGTTTCTGATAGGCACCTATTGGTCTTACTGACATCCACTTTGCCTTTCTCTCCACAGGTGTCCACTCCCAGTTCACACCGGCACAATGAATGGCACAGAAGGCCCTAACTTCTACGTGCCCTTCTCCAATGCGACGGGTGTGGTACGCAGCCCCTTCGAGTACCCACAGTCAGAGATAAATGACAGTGACAGCAACGTGAGCTGCAGCCCTTAGGACTGAGAAAGCATCGAGACCAGGGGTCTCCGGCAAGGCCTAGGTCCTCCCTTCAGTATGGAAACCTTGCCTCATGTCTCTCAGCCTCCTTGGCCTGTGGAGATCCAGCCCTTCCTCTTGGCTTCTGGATACATTTGCTCTTCTACACCAGCAACCAAGTGGCAACAGTTCCAGGCCAGTATGGAGTTTTAGAAGCCATGCCAATATGCCCACCTTCAGGGAGCAGCTGAGTCCTTGATGCCACCCTTGTTCTGAAGAGTTCAGAAACACAGTGCAAGACATGACCAGGCCTCATCCTTAGGATGCTCATGGATCCAGTTCTTAGCTCCCTTGTTGGATATGCTGTTTTCCTTGGCCTTTGGTCTTTTCTTTATCCCAGAGGGTTTTGGCTTTAAGGCCAACAGGAACTATGGGGTACCAGAATTGAGCAGCCTCAGTCTGCATCCCTCCTCTATAGAACCACAGCTGGGCCCTCAGCAGGCCCAACTCTGCATGGGGACAGAGGCATTAAAAGC (配列番号7)
【0169】
RK-miR-708-イントロン hRho wt
GGGCCCCAGAAGCCTGGTGGTTGTTTGTCCTTCTCAGGGGAAAAGTGAGGCGGCCCCTTGGAGGAAGGGGCCGGGCAGAATGATCTAATCGGATTCCAAGCAGCTCAGGGGATTGTCTTTTTCTAGCACCTTCTTGCCACTCCTAAGCGTCCTCCGTGACCCCGGCTGGGATTTAGCCTGGTGCTGTGTCAGCCCCGGTCTCCCAGGGGCTTCCCAGTGGTCCCCAGGAACCCTCGACAGGGCCCGGTCTCTCTCGTCCAGCAAGGGCAGGGACGGGCCACAGGCCAAGGGCACTAGAAGCTTTATTGCGGTAGTTTATCACAGTTAAATTGCTAACGCAGTCAGTGCTTCTGACACAACAGTCTCGAACTTAAGCTGCAGTGACTCTCTTAAGGTAGCCTTGCAGAAGTTGGTCGTGAGGCACTGGGCAGGTAAGTATCAAGGTTACAAGACAGGTTTAAGGAGACCAATAGAAACTGGGCTTGTCGAGACAGAGAAAAACCTAACCCCCATGGTTGGCGAGGGACTGCTGTGTGTGAAATGGTAACTGCCCTCAAGGAGCTTACAATCTAGCTGGGGGTAAATGACTTGCACATGAACACAACTAGACTGTGAGCTTCTAGAGGGCAGGGACCTTACCCTAGTCATCTCTCTTCTCACCCTGCACACCCTCCCTGAGGGATCTCATGACTCTTGCGTTTCTGATAGGCACCTATTGGTCTTACTGACATCCACTTTGCCTTTCTCTCCACAGGTGTCCACTCCCAGTTCACACCGGCACAATGAATGGCACAGAAGGCCCTAACTTCTACGTGCCCTTCTCCAATGCGACGGGTGTGGTACGCAGCCCCTTCGAGTACCCACAGTACTACCTGGCTGAGCCATGGCAGTTCTCCATGCTGGCCGCCTACATGTTTCTGCTGATCGTGCTGGGCTTCCCCATCAACTTCCTCACGCTCTACGTCACCGTCCAGCACAAGAAGCTGCGCACGCCTCTCAACTACATCCTGCTCAACCTAGCCGTGGCTGACCTCTTCATGGTCCTAGGTGGCTTCACCAGCACCCTCTACACCTCTCTGCATGGATACTTCGTCTTCGGGCCCACAGGATGCAATTTGGAGGGCTTCTTTGCCACCCTGGGCGGTGAAATTGCCCTGTGGTCCTTGGTGGTCCTGGCCATCGAGCGGTACGTGGTGGTGTGTAAGCCCATGAGCAACTTCCGCTTCGGGGAGAACCATGCCATCATGGGCGTTGCCTTCACCTGGGTCATGGCGCTGGCCTGCGCCGCACCCCCACTCGCCGGCTGGTCCAGGTACATCCCCGAGGGCCTGCAGTGCTCGTGTGGAATCGACTACTACACGCTCAAGCCGGAGGTCAACAACGAGTCTTTTGTCATCTACATGTTCGTGGTCCACTTCACCATCCCCATGATTATCATCTTTTTCTGCTATGGGCAGCTCGTCTTCACCGTCAAGGAGGCCGCTGCCCAGCAGCAGGAGTCAGCCACCACACAGAAGGCAGAGAAGGAGGTCACCCGCATGGTCATCATCATGGTCATCGCTTTCCTGATCTGCTGGGTGCCCTACGCCAGCGTGGCATTCTACATCTTCACCCACCAGGGCTCCAACTTCGGTCCCATCTTCATGACCATCCCAGCGTTCTTTGCCAAGAGCGCCGCCA
TCTACAACCCTGTCATCTATATCATGATGAACAAGCAGTTCCGGAACTGCATGCTCACCACCATCTGCTGCGGCAAGAACCCACTGGGTGACGATGAGGCCTCTGCTACCGTGTCCAAGACGGAGACGAGCCAGGTGGCCCCGGCC (配列番号8)
【0170】
RK-イントロン-miR-708-op-hRho wt
CAATCTCCCAGATGCTGATTCAGCCAGGAACTAGTTATTAATAGTAATCAATTACGGGGTCATTAGTTCATAGCCCATATATGGAGTTCCGCGTTACATAACTTACGGTAAATGGCCCGCCTGGCTGACCGCCCAACGACCCCCGCCCATTGACGTCAATAATGACGTATGTTCCCATAGTAACGCCAATAGGGACTTTCCATTGACGTCAATGGGTGGAGTATTTACGGTAAACTGCCCACTTGGCAGTACATCAAGTGTATCATATGCCAAGTACGCCCCCTATTGACGTCAATGACGGTAAATGGCCCGCCTGGCATTATGCCCAGTACATGACCTTATGGGACTTTCCTACTTGGCAGTACATCTACGTATTAGTCATCGCTATTACCACAAATAGTTATCGAGCCGCTGAGCCGGGGGGCGGGGGGTGTGAGACTGGAGGCGATGGACGGAGCTGACGGCACACACAGCTCAGATCTGTCAAGTGAGCCATTGTCAGGGCTTGGGGACTGGATAAGTCAGGGGGTCTCCTGGGAAGAGATGGGATAGGTGAGTTCAGGAGGAGACATTGTCAACTGGAGCCATGTGGAGAAGTGAATTTAGGGCCCAAAGGTTCCAGTCGCAGCCTGAGGCCACCAGACTGACATGGGGAGGAATTCCCAGAGGACTCTGGGGCAGACAAGATGAGACACCCTTTCCTTTCTTTACCTAAGGGCCTCCACCCGATGTCACCTTGGCCCCTCTGCAAGCCAATTAGGCCCCGGTGGCAGCAGTGGGATTAGCGTTAGTATGATATCTCGCGGATGCTGAATCAGCCTCTGGCTTAGGGAGAGAAGGTCACTTTATAAGGGTCTGGGGGGGGTCAGTGCCTGGAGTTGCGCTGTGGGAGCCGTCAGTGGCTGAGCTCAAGAGGTAAGGGTTTAAGGGATGGTTGGTTGGTGGGGTATTAATGTTTAATTACCTGTTTTACAGGCCTGAAATCACTTGGTTTTAGGTTGGTACATCTGCAGAATTCAGCCACCACCGGCACAATGAATGGCACAGAAGGCCCTAACTTCTACGTGCCCTTCTCCAATGCGACGGGTGTGGTACGCAGCCCCTTCGAGTACCCACAGTACTACCTGGCTGAGCCATGGCAGTTCTCCATGCTGGCCGCCTACATGTTTCTGCTGATCGTGCTGGGCTTCCCCATCAACTTCCTCACGCTCTACGTCACCGTCCAGCACAAGAAGCTGCGCACGCCTCTCAACTACATCCTGCTCAACCTAGCCGTGGCTGACCTCTTCATGGTCCTAGGTGGCTTCACCAGCACCCTCTACACCTCTCTGCATGGATACTTCGTCTTCGGGCCCACAGGATGCAATTTGGAGGGCTTCTTTGCCACCCTGGGCGGTGAAATTGCCCTGTGGTCCTTGGTGGTCCTGGCCATCGAGCGGTACGTGGTGGTGTGTAAGCCCATGAGCAACTTCCGCTTCGGGGAGAACCATGCCATCATGGGCGTTGCCTTCACCTGGGTCATGGCGCTGGCCTGCGCCGCACCCCCACTCGCCGGCTGGTCCAGGTACATCCCCGAGGGCCTGCAGTGCTCGTGTGGAATCGACTACTACACGCTCAAGCCGGAGGTCAACAACGAGTCTTTTGTCATCTACATGTTCGTGGTCCACTTCACCATCCCCATGATTATCATCTTTTTCTGCTATGGGCAGCTCGTCTTCACCGTCAAGGAGGCCGCTGCCCAGCAGCAGGAGTCAGCCACCACACAGAAGGCAGAGAAGGAGGTCACCCGCATGGTCATCATCATGGTCATCGCTTTCCTGATCTGCTGGGTGCCCTACGCCAGCGTGGCATTCTACATCTTCACCCACCAGGGCTCCAACTTCGGTCCCATCTTCATGACCATCCCAGCGTTCTTTGCCAAGAGCGCCGCCATCTACAACCCTGTCATCTATATCATGATGAACAAGCAGTTCCGGAACTGCATGCTCACCACCATCTGCTGCGGCAAGAACCCACTGGGTGACGATGAGGCCTCTGCTACCGTGTCCAAGACGGAGACGAGCCAGGTGGCCCCGGCCTAACCAAGAAAGCTTAAGTTTGTGTCCCGGCTTAGGGCTAAATGTCTAGGACAGAATGGAACACATAGTAGCTGATTAATAAATGCTAGCTGGATGAAGGGAGGAATGAGTGACTGACTGAGTGGATATATGAGTGAAGGGATTAATGGAAGGGAACATGGATGTCCTCAGGTGCCCAACCTGGCAGATCCAGTCATGTCTGGCTGGAATCTATAAGCAGTTTTACATACCTGCCCTGAGCTTTATTGCGGTAGTTTATCACAGTTAAATTGCTAACGCAGTCAGTGCTTCTGACACAACAGTCTCGAACTTAAGCTGCAGTGACTCTCTTAAGGTAGCCTTGCAGAAGTTGGTCGTGAGGCACTGGGCAGGTAAGTATCAAGGTTACAAGACAGGTTTAAGGAGACCAATAGAAACTGGGCTTGTCGAGACAGAGAAAAACCTAACCCCCATGGTTGGCGAGGGACTGCTGTGTGTGAAATGGTAACTGCCCTCAAGGAGCTTACAATCTAGCTGGGGGTAAATGACTTGCACATGAACACAACTAGACTGTGAGCTTCTAGAGGGCAGGGACCTTACCCTAGTCATCTCTCTTCTCACCCTGCACACCCTCCCTGAGGGATCTCATGACTCTTGCGTTTCTGATAGGCACCTATTGGTCTTACTGACATCCACTTTGCCTTTCTCTCCACAGGTGTCCACTCCCAGTTCACACCGGCACAATGAATGGCACAGAAGGCCCTAACTTCTACGTGCCCTTCTCCAATGCGACGGGTGTGGTACGCAGCCCCTTCGAGTACCCACAGTCAGAGATAAATGACAGTGACAGCAACGTGAGCTGCAGCCCTTAGGACTGAGAAAGCATCGAGACCAGGGGTCTCCGGCAAGGCCTAGGTCCTCCCTTCAGTATGGAAACCTTGCCTCATGTCTCTCAGCCTCCTTGGCCTGTGGAGATCCAGCCCTTCCTCTTGGCTTCTGGATACATTTGCTCTTCTACACCAGCAACCAAGTGGCAACAGTTCCAGGCCAGTATGGAGTTTTAGAAGCCATGCCAATATGCCCACCTTCAGGGAGCAGCTGAGTCCTTGATGCCACCCTTGTTCTGAAGAGTTCAGAAACACAGTGCAAGACATGACCAGGCCTCATCCTTAGGATGCTCATGGATCCAGTTCTTAGCTCCCTTGTTGGATATGCTGTTTTCCTTGGCCTTTGGTCTTTTCTTTATCCCAGAGGGTTTTGGCTTTAAGGCCAACAGGAACTATGGGGTACCAGAATTGAGCAGCCTCAGTCTGCATCCCTCCTCTATAGAACCACAGCTGGGCCCTCAGCAGGCCCAACTCTGCATGGGGACAGAGGCATTAAAAGC (配列番号9)
【0171】
キメライントロン
GGAGTCGCTGCGACGCTGCCTTCGCCCCGTGCCCCGCTCCGCCGCCGCCTCGCGCCGCCCGCCCCGGCTCTGACTGACCGCGTTACTCCCACAGGTGAGCGGGCGGGACGGCCCTTCTCCTCCGGGCTGTAATTAGCGCTTGGTTTAATGACGGCTTGTTTCTTTTCTGTGGCTGCGTGAAAGCCTTGAGGGGCTCCGGGAGGGCCCTTTGTGCGGGGGGAGCGGCTCGGGGGGTGCGTGCGTGTGTGTGTGCGTGGGGAGCGCCGCGTGCGGCTCCGCGCTGCCCGGCGGCTGTGAGCGCTGCGGGCGCGGCGCGGGGCTTTGTGCGCTCCGCAGTGTGCGCGAGGGGAGCGCGGCCGGGGGCGGTGCCCCGCGGTGCGGGGGGGGCTGCGAGGGGAACAAAGGCTGCGTGCGGGGTGTGTGCGTGGGGGGGTGAGCAGGGGGTGTGGGCGCGTCGGTCGGGCTGCAACCCCCCCTGCACCCCCCTCCCCGAGTTGCTGAGCACGGCCCGGCTTCGGGTGCGGGGCTCCGTACGGGGCGTGGCGCGGGGCTCGCCGTGCCGGGCGGGGGGTGGCGGCAGGTGGGGGTGCCGGGCGGGGCGGGGCCGCCTCGGGCCGGGGAGGGCTCGGGGGAGGGGCGCGGCGGCCCCCGGAGCGCCGGCGGCTGTCGAGGCGCGGCGAGCCGCAGCCATTGCCTTTTATGGTAATCGTGCGAGAGGGCGCAGGGACTTCCTTTGTCCCAAATCTGTGCGGAGCCGAAATCTGGGAGGCGCCGCCGCACCCCCTCTAGCGGGCGCGGGGCGAAGCGGTGCGGCGCCGGCAGGAAGGAAATGGGCGGGGAGGGCCTTCGTGCGTCGCCGCGCCGCCGTCCCCTTCTCCCTCTCCAGCCTCGGGGCTGTCCGCGGGGGGACGGCTGCCTTCGGGGGGGACGGGGCAGGGCGGGGTTCGGCTTCTGGCGTGTGACCGGCGGCTCTAGAGCCTCTGCTAACCATGTTCATGCCTTCTTCTTTTTCCTACA (配列番号10)
【0172】
スタッファー配列
AAGCTTGAAATGCCACCTCCTCTGATATTCTAGGTGTCCTGGAAGCCTGTCTCATCTTGCCCTGTAGTGTTGGGTCACCTGGCCCCCAGCCTGTAACATCCCCAGGGCCCTACACCCAGAGAAACACGGGGCTGGTGGCAGTGCCCAGTGACAACCGTTTAGTGGATAAGAGAAGAGTGACCACACCAGGCTGAGTGCTCCTCTCTGGTTTTCCATGGGGAGACAATGCCACCCTGAGCAGGGTCTGGTGTGAGCGGCAGCTGGCTCTGGGCTCTCTGATCCGTTACCCTCTCAGCCTCTTTGTTCTTTCTCAACCCCTGGAGCAGAGACCTCAGGAGGTGCTGGCATGGAACAGAGAAATTCCAGCCTCGATTCCTATTATGAACCCGACACCTTTTGTATTTTCATCTTGGTTTTACAGTGTACAAAACGAACTAGATCAGCAGGGCATGGGCATAATCACGAATGCACACACATACACTAATGTGTGGCTCATGTTTAAGTATCACTTACTACAGGACACCCAATCTAACAGCACCGATAAAGTGACAGAGAAACGCAAGCCTTCTGCGAACATGGCCTGGCTGTTCCAATTCCGAACCTTGCTTTTCTGGGCCTTGCCACACAGGCTCTTCCCCCGTCCCCCCAGGGACATTCTACCCTTGAACTCCACACTCCACTGCTGCCTTTGCCAGGAAGCCCATCTGTTCCTTTTTGGTTCTGCCAGAACGTGTGGTGGTGCTGCTGTCCCTGCCTTGGGCACTGGATATTGGGAAGGGACAGTGTCCACACTGGAGTGGGAAGTTCCCAGGGACGAGACCTTTACCTCCTCACCCTGGGTACTGTTCTCCTCATGGAGCATGGACGGCGCTGCCTGAACTCAGTGGTGGCCTCATTCTGGAAGCCAAGTTTATACAGAGTAGCAGTGACCCAGGGATGTGGGGTTCACCCTCCTCAGCCCTCTGGCCAGTCCTGATGGGCCTCAGTCCCAACATGGCTAAGAGGTGTGGGCAGCTTCTTGGTCACCCTCAGGTTGGGGAATCACCTTCTGTCTTCATTTTCCAGGAACTTGGTGATGATATCGTGGGTGAGTTCATTTACCAGGTGCTGTAGTTTCCCCTCATCAGGCAGGAAGAAGATGGCGGTGGCATTGCCCAGGTATTTCATCAGCAGCACCCAGCTGGACAGCTTCTTACAGTGCTGGATGTTAAACATGCCTAAACGCTTCATCATAGGCACCTTCACGGTGGTCACCTGGTCCACGTGGAAGTCCTCTTCCTCGGTGTCCTTGACTTCAAAGGGTCTCTCCCATTTGCCTGGAGAGAGGGGAAGGTGGGCATCACCAGGGGTGAGTGAAGGTTTGGAAGAGTGTAGCAGAATAAGAAACCATGAGTCCCCTCCCTGAGAAGCCCTGAGCCCCCTTGACGACACACATCCCTCGAGGCTCAGCTTCATCATCTGTAAAAGGTGCTGAAACTGACCATCCAAGCTGCCGAAAAAGATTGTGTGGGGATAATTCAAAACTAGAGGAAGATGCAGAATTTCTACATCGTGGCGATGTCAGGCTAAGAGATGCCATCGTGGCTGTGCATTTTTATTGGAATCATATGTTTATTTGAGGGTGTCTTGGATATTACAAATAAAATGTTGGAGCATCAGGCATATTTGGTACCTTCTGTCTAAGGCTCCCTGCCCCTTGTTAATTGGCAGCTCAGTTATTCATCCAGGGCAAACATTCTGCTTACTATTCCTGAGAGCTTTCCTCATCCTCTAGATTGGCAGGGGAAATGCAGATGCCTGAGCAGCCTCCCCTCTGCCATACCAACAGAGCTTCACCATCGAGGCATGCAGAGTGGACAGGGGCCTCAGGGACCCCTGATCCCAGCTTTCTCATTGGACAGAAGGAGGAGACTGGGGCTGGAGAGGGACCTGGGCCCCCACTAAGGCCACAGCAGAGCCAGGACTTTAGCTGTGCTGACTGCAGCCTGGCTTGCCTCCACTGCCCTCCTTTGCCTCAAGAGCAAGGGAGCCTCAGAGTGGAGGAAGCAGCCCCTGGCCTTGCCTCCCACCTCCCCTCCCCTATGCTGTTTTCCTGGGACAGTGGGAGCTGGCTTAGAATGCCCTGGGGCCCCCAGGACCCTGGCATTTTAACCCCTCAGGGGCAGGAAGGCAGCCTGAGATACAGAAGAGTCCATCACCTGCTGTATGCCACACACCATCCCCACAGTTACGTACTAGT (配列番号11)
【0173】
pCBA-hロドプシン-miR708 (miR-155足場)
GAATTCGGACCGTCGACATTGATTATTGACTAGTTATTAATAGTAATCAATTACGGGGTCATTAGTTCATAGCCCATATATGGAGTTCCGCGTTACATAACTTACGGTAAATGGCCCGCCTGGCTGACCGCCCAACGACCCCCGCCCATTGACGTCAATAATGACGTATGTTCCCATAGTAACGCCAATAGGGACTTTCCATTGACGTCAATGGGTGGAGTATTTACGGTAAACTGCCCACTTGGCAGTACATCAAGTGTATCATATGCCAAGTACGCCCCCTATTGACGTCAATGACGGTAAATGGCCCGCCTGGCATT
ATGCCCAGTACATGACCTTATGGGACTTTCCTACTTGGCAGTACATCTACGTATTAGTCATCGCTATTACCATGGTCGAGGTGAGCCCCACGTTCTGCTTCACTCTCCCCATCTCCCCCCCCTCCCCACCCCCAATTTTGTATTTATTTATTTTTTAATTATTTTGTGCAGCGATGGGGGCGGGGGGGGGGGGGGGGCGCGCGCCAGGCGGGGCGGGGCGGGGCGAGGGGCGGGGCGGGGCGAGGCGGAGAGGTGCGGCGGCAGCCAATCAGAGCGGCGCGCTCCGAAAGTTTCCTTTTATGGCGAGGCGGCGGCGGCGGCGGCCCTATAAAAAGCGAAGCGCGCGGCGGGCGGGGAGTCGCTGCGACGCTGCCTTCGCCCCGTGCCCCGCTCCGCCGCCGCCTCGCGCCGCCCGCCCCGGCTCTGACTGACCGCGTTACTCCCACAGGTGAGCGGGCGGGACGGCCCTTCTCCTCCGGGCTGTAATTAGCGCTTGGTTTAATGACGGCTTGTTTCTTTTCTGTGGCTGCGTGAAAGCCTTGAGGGGCTCCGGGAGGGCCCTTTGTGCGGGGGGAGCGGCTCGGGGGGTGCGTGCGTGTGTGTGTGCGTGGGGAGCGCCGCGTGCGGCTCCGCGCTGCCCGGCGGCTGTGAGCGCTGCGGGCGCGGCGCGGGGCTTTGTGCGCTCCGCAGTGTGCGCGAGGGGAGCGCGGCCGGGGGCGGTGCCCCGCGGTGCGGGGGGGGCTGCGAGGGGAACAAAGGCTGCGTGCGGGGTGTGTGCGTGGGGGGGTGAGCAGGGGGTGTGGGCGCGTCGGTCGGGCTGCAACCCCCCCTGCACCCCCCTCCCCGAGTTGCTGAGCACGGCCCGGCTTCGGGTGCGGGGCTCCGTACGGGGCGTGGCGCGGGGCTCGCCGTGCCGGGCGGGGGGTGGCGGCAGGTGGGGGTGCCGGGCGGGGCGGGGCCGCCTCGGGCCGGGGAGGGCTCGGGGGAGGGGCGCGGCGGCCCCCGGAGCGCCGGCGGCTGTCGAGGCGCGGCGAGCCGCAGCCATTGCCTTTTATGGTAATCGTGCGAGAGGGCGCAGGGACTTCCTTTGTCCCAAATCTGTGCGGAGCCGAAATCTGGGAGGCGCCGCCGCACCCCCTCTAGCGGGCGCGGGGCGAAGCGGTGCGGCGCCGGCAGGAAGGAAATGGGCGGGGAGGGCCTTCGTGCGTCGCCGCGCCGCCGTCCCCTTCTCCCTCTCCAGCCTCGGGGCTGTCCGCGGGGGGACGGCTGCCTTCGGGGGGGACGGGGCAGGGCGGGGTTCGGCTTCTGGCGTGTGACCGGCGGCTCTAGAGCCTCTGCTAACCATGTTCATGCCTTCTTCTTTTTCCTACAGCTCCTGGGCAACGTGCTGGTTATTGTGCTGTCTCATCATTTTGGCAAAGAATTCTTCGAAAGATCTGCTAGCTTAATTAACCCAAACGGGCCCTCTAGACTCGAGCGGCCGCCACTGTGCTGGATATCTGCAGAATTCAGCCACCACCGGCACAATGAATGGCACAGAAGGCCCTAACTTCTACGTGCCCTTCTCCAATGCGACGGGTGTGGTACGCAGCCCCTTCGAGTACCCACAGTACTACCTGGCTGAGCCATGGCAGTTCTCCATGCTGGCCGCCTACATGTTTCTGCTGATCGTGCTGGGCTTCCCCATCAACTTCCTCACGCTCTACGTCACCGTCCAGCACAAGAAGCTGCGCACGCCTCTCAACTACATCCTGCTCAACCTAGCCGTGGCTGACCTCTTCATGGTCCTAGGTGGCTTCACCAGCACCCTCTACACCTCTCTGCATGGATACTTCGTCTTCGGGCCCACAGGATGCAATTTGGAGGGCTTCTTTGCCACCCTGGGCGGTGAAATTGCCCTGTGGTCCTTGGTGGTCCTGGCCATCGAGCGGTACGTGGTGGTGTGTAAGCCCATGAGCAACTTCCGCTTCGGGGAGAACCATGCCATCATGGGCGTTGCCTTCACCTGGGTCATGGCGCTGGCCTGCGCCGCACCCCCACTCGCCGGCTGGTCCAGGTACATCCCCGAGGGCCTGCAGTGCTCGTGTGGAATCGACTACTACACGCTCAAGCCGGAGGTCAACAACGAGTCTTTTGTCATCTACATGTTCGTGGTCCACTTCACCATCCCCATGATTATCATCTTTTTCTGCTATGGGCAGCTCGTCTTCACCGTCAAGGAGGCCGCTGCCCAGCAGCAGGAGTCAGCCACCACACAGAAGGCAGAGAAGGAGGTCACCCGCATGGTCATCATCATGGTCATCGCTTTCCTGATCTGCTGGGTGCCCTACGCCAGCGTGGCATTCTACATCTTCACCCACCAGGGCTCCAACTTCGGTCCCATCTTCATGACCATCCCAGCGTTCTTTGCCAAGAGCGCCGCCATCTACAACCCTGTCATCTATATCATGATGAACAAGCAGTTCCGGAACTGCATGCTCACCACCATCTGCTGCGGCAAGAACCCACTGGGTGACGATGAGGCCTCTGCTACCGTGTCCAAGACGGAGACGAGCCAGGTGGCCCCGGCCTAACCAAGAAAGCTTAAGTTTGGGACTAGTGGCGGCCGCTCGAGCATGCATCTAGAGGGCCCTATTCTATAGTGTCACCTAAATGCTAGAGCTCGCTGATCAGCCTCGACTGTGCCTTCTAGTTGCCAGCCATCTGTTGTTTGCCCCTCCCCCGTGCCTTCCTTGACCCTGGAAGGTGCCACTCCCACTGTCCTTTCCTAATAAAATGAGGAAATTGCATCGCATTGTCTGAGTAGGTGTCATTCTATTCTGGGGGGTGGGGTGGGGCAGGACAGCAAGGGGGAGGATTGGGAAGACAATAGCAGGCATGCTGGGGAGCTAGAGTCGACCGGACCGCTGCAGGCATGCAAGCTTGGCGTAATCATGGTCATAGCTGTTTCCTGTGTGAAATTGTTATCCGCTCACAATTCCACACAACATACGAGCCGGAAGCATAAAGTGTAAAGCCTGGGGTGCCTAATGAGTGAGCTAACTCACATTAATTGCGTTGCGCTCACTGCCCGCTTTCCAGTCGGGAAACCTGTCGTGCCAGCTGCATTAATGAATCGGCCAACGCGCGGGGAGAGGCGGTTTGCGTATTGGGCGCTCTTCCGTATTAGTCATCGCTATTACCATGGTGATGCGGTTTTGGCAGTACATCAATGGGCGTGGATAGCGGTTTGACTCACGGGGATTTCCAAGTCTCCACCCCATTGACGTCAATGGGAGTTTGTTTTGGCACCAAAATCAACGGGACTTTCCAAAATGTCGTAACAACTCCGCCCCATTGACGCAAATGGGCGGTAGGCGTGTACGGTGGGAGGTCTATATAAGCAGAGCTCTCTGGCTAACTAGAGAACCCACTGCTTACTGGCTTATCGAAATTAATACGACTCACTATAGGGAGTCCCAAGCTGGCTAGTTAAGCTATCAACAAGTTTGTACAAAAAAGCAGGCTTTAAAGGGAGGTAGTGAGTCGACCAGTGGATCCTGGAGGCTTGCTGAAGGCTGTATGCTGAAGGAGCTTACAATCTAGCTGGGGTTTTGGCCACTGACTGACCCCAGCTAGTGTAAGCTCCTTCAGGACACAAGGCCTGTTACTAGCACTCACATGGAACAAATGGCCCAGATCTGGCCGCACTCGAGATGCTTCCTCGCTCACTGACTCGCTGCGCTCGGTCGTTCGGCTGCGGCGAGCGGTATCAGCTCACTCAAAGGCGGTAATACGGTTATCCACAGAATCAGGGGATAACGCAGGAAAGAACATGTGAGCAAAAGGCCAGCAAAAGGCCAGGAACCGTAAAAAGGCCGCGTTGCTGGCGTTTTTCCATAGGCTCCGCCCCCCTGACGAGCATCACAAAAATCGACGCTCAAGTCAGAGGTGGCGAAACCCGACAGGACTATAAAGATACCAGGCGTTTCCCCCTGGAAGCTCCCTCGTGCGCTCTCCT
GTTCCGACCCTGCCGCTTACCGGATACCTGTCCGCCTTTCTCCCTTCGGGAAGCGTGGCGCTTTCTCATAGCTCACGCTGTAGGTATCTCAGTTCGGTGTAGGTCGTTCGCTCCAAGCTGGGCTGTGTGCACGAACCCCCCGTTCAGCCCGACCGCTGCGCCTTATCCGGTAACTATCGTCTTGAGTCCAACCCGGTAAGACACGACTTATCGCCACTGGCAGCAGCCACTGGTAACAGGATTAGCAGAGCGAGGTATGTAGGCGGTGCTACAGAGTTCTTGAAGTGGTGGCCTAACTACGGCTACACTAGAAGGACAGTATTTGGTATCTGCGCTCTGCTGAAGCCAGTTACCTTCGGAAAAAGAGTTGGTAGCTCTTGATCCGGCAAACAAACCACCGCTGGTAGCGGTGGTTTTTTTGTTTGCAAGCAGCAGATTACGCGCAGAAAAAAAGGATCTCAAGAAGATCCTTTGATCTTTTCTACGGGGTCTGACGCTCAGTGGAACGAAAACTCACGTTAAGGGATTTTGGTCATGAGATTATCAAAAAGGATCTTCACCTAGATCCTTTTAAATTAAAAATGAAGTTTTAAATCAATCTAAAGTATATATGAGTAAACTTGGTCTGACAGTTACCAATGCTTAATCAGTGAGGCACCTATCTCAGCGATCTGTCTATTTCGTTCATCCATAGTTGCCTGACTCCCCGTCGTGTAGATAACTACGATACGGGAGGGCTTACCATCTGGCCCCAGTGCTGCAATGATACCGCGAGACCCACGCTCACCGGCTCCAGATTTATCAGCAATAAACCAGCCAGCCGGAAGGGCCGAGCGCAGAAGTGGTCCTGCAACTTTATCCGCCTCCATCCAGTCTATTAATTGTTGCCGGGAAGCTAGAGTAAGTAGTTCGCCAGTTAATAGTTTGCGCAACGTTGTTGCCATTGCTACAGGCATCGTGGTGTCACGCTCGTCGTTTGGTATGGCTTCATTCAGCTCCGGTTCCCAACGATCAAGGCGAGTTACATGATCCCCCATGTTGTGCAAAAAAGCGGTTAGCTCCTTCGGTCCTCCGATCGTTGTCAGAAGTAAGTTGGCCGCAGTGTTATCACTCATGGTTATGGCAGCACTGCATAATTCTCTTACTGTCATGCCATCCGTAAGATGCTTTTCTGTGACTGGTGAGTACTCAACCAAGTCATTCTGAGAATAGTGTATGCGGCGACCGAGTTGCTCTTGCCCGGCGTCAATACGGGATAATACCGCGCCACATAGCAGAACTTTAAAAGTGCTCATCATTGGAAAACGTTCTTCGGGGCGAAAACTCTCAAGGATCTTACCGCTGTTGAGATCCAGTTCGATGTAACCCACTCGTGCACCCAACTGATCTTCAGCATCTTTTACTTTCACCAGCGTTTCTGGGTGAGCAAAAACAGGAAGGCAAAATGCCGCAAAAAAGGGAATAAGGGCGACACGGAAATGTTGAATACTCATACTCTTCCTTTTTCAATATTATTGAAGCATTTATCAGGGTTATTGTCTCATGAGCGGATACATATTTGAATGTATTTAGAAAAATAAACAAATAGGGGTTCCGCGCACATTTCCCCGAAAAGTGCCACCTGACGTCTAAGAAACCATTATTATCATGACATTAACCTATAAAAATAGGCGTATCACGAGGCCCTTTCGTCTCGCGCGTTTCGGTGATGACGGTGAAAACCTCTGACACATGCAGCTCCCGGAGACGGTCACAGCTTGTCTGTAAGCGGATGCCGGGAGCAGACAAGCCCGTCAGGGCGCGTCAGCGGGTGTTGGCGGGTGTCGGGGCTGGCTTAACTATGCGGCATCAGAGCAGATTGTACTGAGAGTGCACCATATGCGGTGTGAAATACCGCACAGATGCGTAAGGAGAAAATACCGCATCAGGCGCCATTCGCCATTCAGGCTGCGCAACTGTTGGGAAGGGCGATCGGTGCGGGCCTCTTCGCTATTACGCCAGCTGGCGAAAGGGGGATGTGCTGCAAGGCGATTAAGTTGGGTAACGCCAGGGTTTTCCCAGTCACGACGTTGTAAAACGACGGCCAGT (配列番号12)
【0174】
MIR155足場
GATCCTGGAGGCTTGCTGAAGGCTGTATGCTGAAGGAGCTTACAATCTAGCTGGGGTTTTGGCCACTGACTGACCCCAGCTAGTGTAAGCTCCTTCAGGACACAAGGCCTGTTACTAGCACTCACATGGAACAAATGGCCCAGATCTGGCCGCAC(配列番号13)
【0175】
内在性MIR708足場AACCTAACCCCCATGGTTGGCGAGGGACTGCTGTGTGTGAAATGGTAACTGCCCTCAAGGAGCTTACAATCTAGCTGGGGGTAAATGACTTGCACATGAACACAACTAGACTGTGAGCTTCTAGAGGGCAGGGACCTTACCCTAGTCATCTCTCTTCTCACCCTGCACACCCTCCCTGAGGGATCTCAT (配列番号14)
【0176】
pRK-hロドプシン-miR-708 (hロドプシンの3’ UTRに位置する、miR708内在性足場にお
けるmir708)
TATGCGGTGTGAAATACCGCACAGATGCGTAAGGAGAAAATACCGCATCAGGCGCCATTCGCCATTCAGGCTGCGCAACTGTTGGGAAGGGCGATCGGTGCGGGCCTCTTCGCTATTACGCCAGCTGGCGAAAGGGGGATGTGCTGCAAGGCGATTAAGTTGGGTAACGCCAGGGTTTTCCCAGTCACGACGTTGTAAAACGACGGCCAGTGAATTCGGACCGTCGACATTGATTATTGGGCCCCAGAAGCCTGGTGGTTGTTTGTCCTTCTCAGGGGAAAAGTGAGGCGGCCCCTTGGAGGAAGGGGCCGGGCAGAATGATCTAATCGGATTCCAAGCAGCTCAGGGGATTGTCTTTTTCTAGCACCTTCTTGCCACTCCTAAGCGTCCTCCGTGACCCCGGCTGGGATTTAGCCTGGTGCTGTGTCAGCCCCGGTCTCCCAGGGGCTTCCCAGTGGTCCCCAGGAACCCTCGACAGGGCCCGGTCTCTCTCGTCCAGCAAGGGCAGGGACGGGCCACAGGCCAAGGGCGGAGTCGCTGCGACGCTGCCTTCGCCCCGTGCCCCGCTCCGCCGCCGCCTCGCGCCGCCCGCCCCGGCTCTGACTGACCGCGTTACTCCCACAGGTGAGCGGGCGGGACGGCCCTTCTCCTCCGGGCTGTAATTAGCAAGAGGTAAGGGTTTAAGGGATGGTTGGTTGGTGGGGTATTAATGTTTAATTACCTGTTTTACAGGCCTGAAATCACTTGGTTTTAGGTTGGGGATCCGGTACCCAATTGCCATGGGCTAGCATGCATGAGCTCCCTGCAGGGTTTATCTGCAGAATTCAGCCACCACCGGCACAATGAATGGCACAGAAGGCCCTAACTTCTACGTGCCCTT
CTCCAATGCGACGGGTGTGGTACGCAGCCCCTTCGAGTACCCACAGTACTACCTGGCTGAGCCATGGCAGTTCTCCATGCTGGCCGCCTACATGTTTCTGCTGATCGTGCTGGGCTTCCCCATCAACTTCCTCACGCTCTACGTCACCGTCCAGCACAAGAAGCTGCGCACGCCTCTCAACTACATCCTGCTCAACCTAGCCGTGGCTGACCTCTTCATGGTCCTAGGTGGCTTCACCAGCACCCTCTACACCTCTCTGCATGGATACTTCGTCTTCGGGCCCACAGGATGCAATTTGGAGGGCTTCTTTGCCACCCTGGGCGGTGAAATTGCCCTGTGGTCCTTGGTGGTCCTGGCCATCGAGCGGTACGTGGTGGTGTGTAAGCCCATGAGCAACTTCCGCTTCGGGGAGAACCATGCCATCATGGGCGTTGCCTTCACCTGGGTCATGGCGCTGGCCTGCGCCGCACCCCCACTCGCCGGCTGGTCCAGGTACATCCCCGAGGGCCTGCAGTGCTCGTGTGGAATCGACTACTACACGCTCAAGCCGGAGGTCAACAACGAGTCTTTTGTCATCTACATGTTCGTGGTCCACTTCACCATCCCCATGATTATCATCTTTTTCTGCTATGGGCAGCTCGTCTTCACCGTCAAGGAGGCCGCTGCCCAGCAGCAGGAGTCAGCCACCACACAGAAGGCAGAGAAGGAGGTCACCCGCATGGTCATCATCATGGTCATCGCTTTCCTGATCTGCTGGGTGCCCTACGCCAGCGTGGCATTCTACATCTTCACCCACCAGGGCTCCAACTTCGGTCCCATCTTCATGACCATCCCAGCGTTCTTTGCCAAGAGCGCCGCCATCTACAACCCTGTCATCTATATCATGATGAACAAGCAGTTCCGGAACTGCATGCTCACCACCATCTGCTGCGGCAAGAACCCACTGGGTGACGATGAGGCCTCTGCTACCGTGTCCAAGACGGAGACGAGCCAGGTGGCCCCGGCCTAACCAAGAAAGCTTAAGTTTGTGTCCCGGCTTAGGGCTAAATGTCTAGGACAGAATGGAACACATAGTAGCTGATTAATAAATGCTAGCTGGATGAAGGGAGGAATGAGTGACTGACTGAGTGGATATATGAGTGAAGGGATTAATGGAAGGGAACATGGATGTCCTCAGGTGCCCAACCTGGCAGATCCAGTCATGTCTGGCTGGAATCTATAAGCAGTTTTACATACCTGCCCTGAGCTTTATTGCGGTAGTTTATCACAGTTAAATTGCTAACGCAGTCAGTGCTTCTGACACAACAGTCTCGAACTTAAGCTGCAGTGACTCTCTTAAGGTAGCCTTGCAGAAGTTGGTCGTGAGGCACTGGGCAGGTAAGTATCAAGGTTACAAGACAGGTTTAAGGAGACCAATAGAAACTGGGCTTGTCGAGACAGAGAAAAACCTAACCCCCATGGTTGGCGAGGGACTGCTGTGTGTGAAATGGTAACTGCCCTCAAGGAGCTTACAATCTAGCTGGGGGTAAATGACTTGCACATGAACACAACTAGACTGTGAGCTTCTAGAGGGCAGGGACCTTACCCTAGTCATCTCTCTTCTCACCCTGCACACCCTCCCTGAGGGATCTCATGACTCTTGCGTTTCTGATAGGCACCTATTGGTCTTACTGACATCCACTTTGCCTTTCTCTCCACAGGTGTCCACTCCCAGTTCACACCGGCACAATGAATGGCACAGAAGGCCCTAACTTCTACGTGCCCTTCTCCAATGCGACGGGTGTGGTACGCAGCCCCTTCGAGTACCCACAGTCAGAGATAAATGACAGTGACAGCAACGTGAGCTGCAGCCCTTAGGACTGAGAAAGCATCGAGACCAGGGGTCTCCGGCAAGGCCTAGGTCCTCCCTTCAGTATGGAAACCTTGCCTCATGTCTCTCAGCCTCCTTGGCCTGTGGAGATCCAGCCCTTCCTCTTGGCTTCTGGATACATTTGCTCTTCTACACCAGCAACCAAGTGGCAACAGTTCCAGGCCAGTATGGAGTTTTAGAAGCCATGCCAATATGCCCACCTTCAGGGAGCAGCTGAGTCCTTGATGCCACCCTTGTTCTGAAGAGTTCAGAAACACAGTGCAAGACATGACCAGGCCTCATCCTTAGGATGCTCATGGATCCAGTTCTTAGCTCCCTTGTTGGATATGCTGTTTTCCTTGGCCTTTGGTCTTTTCTTTATCCCAGAGGGTTTTGGCTTTAAGGCCAACAGGAACTATGGGGTACCAGAATTGAGCAGCCTCAGTCTGCATCCCTCCTCTATAGAACCACAGCTGGGCCCTCAGCAGGCCCAACTCTGCATGGGGACAGAGGCATTAAAAGCCTAGAGTATCCCTCGAGGGGCCCAAGCTTACGCGTACCCAGCTTTCTTGTACAAAGTGGTCCCTATAGTGAGTCGTATTATAAGCTAGGCACTGGCCGTCGTTTTACAACGTCGTGACTGGGAAAACTGCTAGCTTGGGATCTTTGTGAAGGAACCTTACTTCTGTGGTGTGACATAATTGGACAAACTACCTACAGAGATTTAAAGCTCTAAGGTAAATATAAAATTTTTAAGTGTATAATGTGTTAAACTAGCTGCAAAACCTGTGCCTTCTAGTTGCCAGCCATCTGTTGTTTGCCCCTCCCCCGTGCCTTCCTTGACCCTGGAAGGTGCCACTCCCACTGTCCTTTCCTAATAAAATGAGGAAATTGCATCGCATTGTCTGAGTAGGTGTCATTCTATTCTGGGGGGTGGGGTGGGGCAGGACAGCAAGGGGGAGGATTGGGAAGACAATAGCAGGCATGCTGGGGAACTAGTCGGACCGCTGCAGGCATGCAAGCTTGGCGTAATCATGGTCATAGCTGTTTCCTGTGTGAAATTGTTATCCGCTCACAATTCCACACAACATACGAGCCGGAAGCATAAAGTGTAAAGCCTGGGGTGCCTAATGAGTGAGCTAACTCACATTAATTGCGTTGCGCTCACTGCCCGCTTTCCAGTCGGGAAACCTGTCGTGCCAGCTGCATTAATGAATCGGCCAACGCGCGGGGAGAGGCGGTTTGCGTATTGGGCGCTCTTCCGCTTCCTCGCTCACTGACTCGCTGCGCTCGGTCGTTCGGCTGCGGCGAGCGGTATCAGCTCACTCAAAGGCGGTAATACGGTTATCCACAGAATCAGGGGATAACGCAGGAAAGAACATGTGAGCAAAAGGCCAGCAAAAGGCCAGGAACCGTAAAAAGGCCGCGTTGCTGGCGTTTTTCCATAGGCTCCGCCCCCCTGACGAGCATCACAAAAATCGACGCTCAAGTCAGAGGTGGCGAAACCCGACAGGACTATAAAGATACCAGGCGTTTCCCCCTGGAAGCTCCCTCGTGCGCTCTCCTGTTCCGACCCTGCCGCTTACCGGATACCTGTCCGCCTTTCTCCCTTCGGGAAGCGTGGCGCTTTCTCATAGCTCACGCTGTAGGTATCTCAGTTCGGTGTAGGTCGTTCGCTCCAAGCTGGGCTGTGTGCACGAACCCCCCGTTCAGCCCGACCGCTGCGCCTTATCCGGTAACTATCGTCTTGAGTCCAACCCGGTAAGACACGACTTATCGCCACTGGCAGCAGCCACTGGTAACAGGATTAGCAGAGCGAGGTATGTAGGCGGTGCTACAGAGTTCTTGAAGTGGTGGCCTAACTACGGCTACACTAGAAGGACAGTATTTGGTATCTGCGCTCTGCTGAAGCCAGTTACCTTCGGAAAAAGAGTTGGTAGCTCTTGATCCGGCAAACAAACCACCGCTGGTAGCGGTGGTTTTTTTGTTTGCAAGCAGCAGATTACGCGCAGAAAAAAAGGATCTCAAGAAGATCCTTTGATCTTTTCTACGGGGTCTGACGCTCAGTGGAACGAAAACTCACGTTAAGGGATTTTGGTCATGAGATTATCAAAAAGGATCTTCACCTAGATCCTTTTAAATTAAAAATGA
AGTTTTAAATCAATCTAAAGTATATATGAGTAAACTTGGTCTGACAGTTACCAATGCTTAATCAGTGAGGCACCTATCTCAGCGATCTGTCTATTTCGTTCATCCATAGTTGCCTGACTCCCCGTCGTGTAGATAACTACGATACGGGAGGGCTTACCATCTGGCCCCAGTGCTGCAATGATACCGCGAGACCCACGCTCACCGGCTCCAGATTTATCAGCAATAAACCAGCCAGCCGGAAGGGCCGAGCGCAGAAGTGGTCCTGCAACTTTATCCGCCTCCATCCAGTCTATTAATTGTTGCCGGGAAGCTAGAGTAAGTAGTTCGCCAGTTAATAGTTTGCGCAACGTTGTTGCCATTGCTACAGGCATCGTGGTGTCACGCTCGTCGTTTGGTATGGCTTCATTCAGCTCCGGTTCCCAACGATCAAGGCGAGTTACATGATCCCCCATGTTGTGCAAAAAAGCGGTTAGCTCCTTCGGTCCTCCGATCGTTGTCAGAAGTAAGTTGGCCGCAGTGTTATCACTCATGGTTATGGCAGCACTGCATAATTCTCTTACTGTCATGCCATCCGTAAGATGCTTTTCTGTGACTGGTGAGTACTCAACCAAGTCATTCTGAGAATAGTGTATGCGGCGACCGAGTTGCTCTTGCCCGGCGTCAATACGGGATAATACCGCGCCACATAGCAGAACTTTAAAAGTGCTCATCATTGGAAAACGTTCTTCGGGGCGAAAACTCTCAAGGATCTTACCGCTGTTGAGATCCAGTTCGATGTAACCCACTCGTGCACCCAACTGATCTTCAGCATCTTTTACTTTCACCAGCGTTTCTGGGTGAGCAAAAACAGGAAGGCAAAATGCCGCAAAAAAGGGAATAAGGGCGACACGGAAATGTTGAATACTCATACTCTTCCTTTTTCAATATTATTGAAGCATTTATCAGGGTTATTGTCTCATGAGCGGATACATATTTGAATGTATTTAGAAAAATAAACAAATAGGGGTTCCGCGCACATTTCCCCGAAAAGTGCCACCTGACGTCTAAGAAACCATTATTATCATGACATTAACCTATAAAAATAGGCGTATCACGAGGCCCTTTCGTCTCGCGCGTTTCGGTGATGACGGTGAAAACCTCTGACACATGCAGCTCCCGGAGACGGTCACAGCTTGTCTGTAAGCGGATGCCGGGAGCAGACAAGCCCGTCAGGGCGCGTCAGCGGGTGTTGGCGGGTGTCGGGGCTGGCTTAACTATGCGGCATCAGAGCAGATTGTACTGAGAGTGCACCA (配列番号15)
【0177】
β-グロビンイントロン配列
ACTAGAAGCTTTATTGCGGTAGTTTATCACAGTTAAATTGCTAACGCAGTCAGTGCTTCTGACACAACAGTCTCGAACTTAAGCTGCAGTGACTCTCTTAAGGTAGCCTTGCAGAAGTTGGTCGTGAGGCACTGGGCAGGTAAGTATCAAGGTTACAAGACAGGTTTAAGGAGACCAATAGAAACTGGGCTTGTCGAGACAGAGAATGGATCCTGGAGGCTTGCTGAAGGCTGTATGCTGAAGGAGCTTACAATCTAGCTGGGGTTTTGGCCACTGACTGACCCCAGCTAGTGTAAGCTCCTTCAGGACACAAGGCCTGTTACTAGCACTCACATGGAACAAATGGCCCAGATCTGAGACTCTTGCGTTTCTGATAGGCACCTATTGGTCTTACTGACATCCACTTTGCCTTTCTCTCCACAGGTGTCCACTCCCAGTTCA (配列番号16)
【0178】
MIR155足場におけるMIR708配列
TGGATCCTGGAGGCTTGCTGAAGGCTGTATGCTGAAGGAGCTTACAATCTAGCTGGGGTTTTGGCCACTGACTGACCCCAGCTAGTGTAAGCTCCTTCAGGACACAAGGCCTGTTACTAGCACTCACATGGAACAAATGGCCCAGATCTG (配列番号17)
【0179】
天然足場におけるMIR708配列
AAACCTAACCCCCATGGTTGGCGAGGGACTGCTGTGTGTGAAATGGTAACTGCCCTCAAGGAGCTTACAATCTAGCTGGGGGTAAATGACTTGCACATGAACACAACTAGACTGTGAGCTTCTAGAGGGCAGGGACCTTACCCTAGTCATCTCTCTTCTCACCCTGCACACCCTCCCTGAGGGATCTCAT (配列番号18)
【0180】
3’UTRからのヒトロドプシンmiR-708標的
CUCUGCCUGGAGACUAAGGCAAAUUGGGCCAUUAAAAGCUCAGCUCCUAUGUUGGUAUUAACGGUGGUGGGUUUUGUUG (配列番号19)
【0181】
変異したAAV ITR
CCACTCCCTCTCTGCGCGCTCGCTCGCTCACTGAGGCCGGGCGACCAAAGGTCGCCCGACGCCCGGGCTTTGCCCGGGCGGCCTCAGTGAGCGAGCGAGCGCGCAGAGAGGGA (配列番号20)
【0182】
野生型ITR配列
GGCCACTCCCTCTCTGCGCGCTCGCTCGCTCACTGAGGCCGGGCGACCAAAGGTCGCCCGACGCCCGGGCTTTGCCCGGGCGGCCTCAGTGAGCGAGCGAGCGCGCAGAGAGGGAGTGGCCAACTCCATCACTAGGGGTTCCT (配列番号21)
【0183】
オプシンプロモーター
TGCTGATTCAGCCAGGAACTAGTTATTAATAGTAATCAATTACGGGGTCATTAGTTCATAGCCCATATATGGAGTTCCGC
GTTACATAACTTACGGTAAATGGCCCGCCTGGCTGACCGCCCAACGACCCCCGCCCATTGACGTCAATAATGACGTATGTTCCCATAGTAACGCCAATAGGGACTTTCCATTGACGTCAATGGGTGGAGTATTTACGGTAAACTGCCCACTTGGCAGTACATCAAGTGTATCATATGCCAAGTACGCCCCCTATTGACGTCAATGACGGTAAATGGCCCGCCTGGCATTATGCCCAGTACATGACCTTATGGGACTTTCCTACTTGGCAGTACATCTACGTATTAGTCATCGCTATTACCACAAATAGTTATCGAGCCGCTGAGCCGGGGGGCGGGGGGTGTGAGACTGGAGGCGATGGACGGAGCTGACGGCACACACAGCTCAGATCTGTCAAGTGAGCCATTGTCAGGGCTTGGGGACTGGATAAGTCAGGGGGTCTCCTGGGAAGAGATGGGATAGGTGAGTTCAGGAGGAGACATTGTCAACTGGAGCCATGTGGAGAAGTGAATTTAGGGCCCAAAGGTTCCAGTCGCAGCCTGAGGCCACCAGACTGACATGGGGAGGAATTCCCAGAGGACTCTGGGGCAGACAAGATGAGACACCCTTTCCTTTCTTTACCTAAGGGCCTCCACCCGATGTCACCTTGGCCCCTCTGCAAGCCAATTAGGCCCCGGTGGCAGCAGTGGGATTAGCGTTAGTATGATATCTCGCGGA (配
列番号22)
【0184】
MVMイントロン
GGAGTCGCTGCGACGCTGCCTTCGCCCCGTGCCCCGCTCCGCCGCCGCCTCGCGCCGCCCGCCCCGGCTCTGACTGACCGCGTTACTCCCACAGGTGAGCGGGCGGGACGGCCCTTCTCCTCCGGGCTGTAATTAGCAAGAGGTAAGGGTTTAAGGGATGGTTGGTTGGTGGGGTATTAATGTTTAATTACCTGTTTTACAGGCCTGAAATCACTTGGTTTTAGGTTGGGGATCCGGTACCCAATTGCCATGGGCTAGCATGCATGAGCTCCCTGCAGGGTTTTAATGCCAACTTTGTACAAAAAAGCAGGCACC (配
列番号23)
【0185】
AAV5GRK1miR708_155hRho (miR-155足場及びヒトロドプシンからmiR-708標的配列を引いたものにおけるmiR-708の発現を駆動するロドプシンキナーゼプロモーターを含むAAV5ベ
クター)
TGACTAGTTAGGGCCCCAGAAGCCTGGTGGTTGTTTGTCCTTCTCAGGGGAAAAGTGAGGCGGCCCCTTGGAGGAAGGGGCCGGGCAGAATGATCTAATCGGATTCCAAGCAGCTCAGGGGATTGTCTTTTTCTAGCACCTTCTTGCCACTCCTAAGCGTCCTCCGTGACCCCGGCTGGGATTTAGCCTGGTGCTGTGTCAGCCCCGGTCTCCCAGGGGCTTCCCAGTGGTCCCCAGGAACCCTCGACAGGGCCCGGTCTCTCTCGTCCAGCAAGGGCAGGGACGGGCCACAGGCCAAGGGCACTAGAAGCTTTATTGCGGTAGTTTATCACAGTTAAATTGCTAACGCAGTCAGTGCTTCTGACACAACAGTCTCGAACTTAAGCTGCAGTGACTCTCTTAAGGTAGCCTTGCAGAAGTTGGTCGTGAGGCACTGGGCAGGTAAGTATCAAGGTTACAAGACAGGTTTAAGGAGACCAATAGAAACTGGGCTTGTCGAGACAGAGAATGGATCCTGGAGGCTTGCTGAAGGCTGTATGCTGAAGGAGCTTACAATCTAGCTGGGGTTTTGGCCACTGACTGACCCCAGCTAGTGTAAGCTCCTTCAGGACACAAGGCCTGTTACTAGCACTCACATGGAACAAATGGCCCAGATCTGAGACTCTTGCGTTTCTGATAGGCACCTATTGGTCTTACTGACATCCACTTTGCCTTTCTCTCCACAGGTGTCCACTCCCAGTTCACACCGGCACAATGAATGGCACAGAAGGCCCTAACTTCTACGTGCCCTTCTCCAATGCGACGGGTGTGGTACGCAGCCCCTTCGAGTACCCACAGTACTACCTGGCTGAGCCATGGCAGTTCTCCATGCTGGCCGCCTACATGTTTCTGCTGATCGTGCTGGGCTTCCCCATCAACTTCCTCACGCTCTACGTCACCGTCCAGCACAAGAAGCTGCGCACGCCTCTCAACTACATCCTGCTCAACCTAGCCGTGGCTGACCTCTTCATGGTCCTAGGTGGCTTCACCAGCACCCTCTACACCTCTCTGCATGGATACTTCGTCTTCGGGCCCACAGGATGCAATTTGGAGGGCTTCTTTGCCACCCTGGGCGGTGAAATTGCCCTGTGGTCCTTGGTGGTCCTGGCCATCGAGCGGTACGTGGTGGTGTGTAAGCCCATGAGCAACTTCCGCTTCGGGGAGAACCATGCCATCATGGGCGTTGCCTTCACCTGGGTCATGGCGCTGGCCTGCGCCGCACCCCCACTCGCCGGCTGGTCCAGGTACATCCCCGAGGGCCTGCAGTGCTCGTGTGGAATCGACTACTACACGCTCAAGCCGGAGGTCAACAACGAGTCTTTTGTCATCTACATGTTCGTGGTCCACTTCACCATCCCCATGATTATCATCTTTTTCTGCTATGGGCAGCTCGTCTTCACCGTCAAGGAGGCCGCTGCCCAGCAGCAGGAGTCAGCCACCACACAGAAGGCAGAGAAGGAGGTCACCCGCATGGTCATCATCATGGTCATCGCTTTCCTGATCTGCTGGGTGCCCTACGCCAGCGTGGCATTCTACATCTTCACCCACCAGGGCTCCAACTTCGGTCCCATCTTCATGACCATCCCAGCGTTCTTTGCCAAGAGCGCCGCCATCTACAACCCTGTCATCTATATCATGATGAACAAGCAGTTCCGGAACTGCATGCTCACCACCATCTGCTGCGGCAAGAACCCACTGGGTGACGATGAGGCCTCTGCTACCGTGTCCAAGACGGAGACGAGCCAGGTGGCCCCGGCCTAACCAAGAAAGCTTAAGTTTAAACCGCTGATCAGCCTCGACTGTGCCTTCTAGTTGCCAGCCATCTGTTGTTTGCCCCTCCCCCGTGCCTTCCTTGACCCTGGAAGGTGCCACTCCCACTGTCCTTTCCTAATAAAATGAGGAAATTGCATCGCATTGTCTGAGTAGGTGTCATTCTATTCTGGGGGGTGGGGTGGGGCAGGACAGCAAGGGGGAGGATTGGGAAGACAATAGCAGGCATGCTGGGGATGCGGTGGGCTCTATGGC (配列番号24)
【0186】
AAV5GRK1miR708_708hRho (miR-708足場及びヒトロドプシンからmiR-708標的配列を引いたものにおけるmiR-708の発現を駆動するロドプシンキナーゼプロモーターを含むAAV5ベ
クター)
GGGCCCCAGAAGCCTGGTGGTTGTTTGTCCTTCTCAGGGGAAAAGTGAGGCGGCCCCTTGGAGGAAGGGGCCGGGCAGAATGATCTAATCGGATTCCAAGCAGCTCAGGGGATTGTCTTTTTCTAGCACCTTCTTGCCACTCCTAAGCGTCCTCCGTGACCCCGGCTGGGATTTAGCCTGGTGCTGTGTCAGCCCCGGTCTCCCAGGGGCTTCCCAGTGGTCCCCAGGAACCCTCGACAGGGCCCGGTCTCTCTCGTCCAGCAAGGGCAGGGACGGGCCACAGGCCAAGGGCACTAGAAGCTTTATTGCGGTAGTTTATCACAGTTAAATTGCTAACGCAGTCAGTGCTTCTGACACAACAGTCTCGAACTTAAGCTGCAGTGACTCTCTTAAGGTAGCCTTGCAGAAGTTGGTCGTGAGGCACTGGGCAGGTAAGTATCAAGGTTACAAGACAGGTTTAAGGAGACCAATAGAAACTGGGCTTGTCGAGACAGAGAAAAACCTAACCCCCATGGTTGGCGAGGGACTGCTGTGTGTGAAATGGTAACTGCCCTCAAGGAGCTTACAATCTAGCTGGGGGTAAATGACTTGCACATGAACACAACTAGACTGTGAGCTTCTAGAGGGCAGGGACCTTACCCTAGTCATCTCTCTTCTCACCCTGCACACCCTCCCTGAGGGATCTCATGACTCTTGCGTTTCTGATAGGCACCTATTGGTCTTACTGACATCCACTTTGCCTTTCTCTCCACAGGTGTCCACTCCCAGTTCACACCGGCACAATGAATGGCACAGAAGGCCCTAACTTCTACGTGCCCTTCTCCAATGCGACGGGTGTGGTACGCAGCCCCTTCGAGTACCCACAGTACTACCTGGCTGAGCCATGGCAGTTCTCCATGCTGGCCGCCTACATGTTTCTGCTGATCGTGCTGGGCTTCCCCATCAACTTCCTCACGCTCTACGTCACCGTCCAGCACAAGAAGCTGCGCACGCCTCTCAACTACATCCTGCTCAACCTAGCCGTGGCTGACCTCTTCATGGTCCTAGGTGGCTTCACCAGCACCCTCTACACCTCTCTGCATGGATACTTCGTCTTCGGGCCCACAGGATGCAATTTGGAGGGCTTCTTTGCCACCCTGGGCGGTGAAATTGCCCTGTGGTCCTTGGTGGTCCTGGCCATCGAGCGGTACGTGGTGGTGTGTAAGCCCATGAGCAACTTCCGCTTCGGGGAGAACCATGCCATCATGGGCGTTGCCTTCACCTGGGTCATGGCGCTGGCCTGCGCCGCACCCCCACTCGCCGGCTGGTCCAGGTACATCCCCGAGGGCCTGCAGTGCTCGTGTGGAATCGACTACTACACGCTCAAGCCGGAGGTCAACAACGAGTCTTTTGTCATCTACATGTTCGTGGTCCACTTCACCATCCCCATGATTATCATCTTTTTCTGCTATGGGCAGCTCGTCTTCACCGTCAAGGAGGCCGCTGCCCAGCAGCAGGAGTCAGCCACCACACAGAAGGCAGAGAAGGAGGTCACCCGCATGGTCATCATCATGGTCATCGCTTTCCTGATCTGCTGGGTGCCCTACGCCAGCGTGGCATTCTACATCTTCACCCACCAGGGCTCCAACTTCGGTCCCATCTTCATGACCATCCCAGCGTTCTTTGCCAAGAGCGCCGCCATCTACAACCCTGTCATCTATATCATGATGAACAAGCAGTTCCGGAACTGCATGCTCACCACCATCTGCTGCGGCAAGAACCCACTGGGTGACGATGAGGCCTCTGCTACCGTGTCCAAGACGGAGACGAGCCAGGTGGCCCCGGCCTAACCAAGAAAGCTTAAGTTTAAACCGCTGATCAGCCTCGACTGTGCCTTCTAGTTGCCAGCCATCTGTTGTTTGCCCCTCCCCCGTGCCTTCCTTGACCCTGGAAGGTGCCACTCCCACTGTCCTTTCCTAATAAAATGAGGAAATTGCATCGCATTGTCTGAGTAGGTGTCATTCTATTCTGGGGGGTGGGGTGGGGCAGGACAGCAAGGGGGAGGATTGGGAAGACAATAGCAGGCATGCTGGGGATGCGGTGGGCTCTATGGC (配列番号25)
【0187】
AAV5OPSmiR708_155hRho (miR-155足場及びヒトロドプシンからmiR-708を引いたものに
おけるmiR-708の発現を駆動するオプシンプロモーターを含むAAV5ベクター)
ACGCGTTTTCTGCAGCGGGGATTAATATGATTATGAACACCCCCAATCTCCCAGATGCTGATTCAGCCAGGAACTAGTTATTAATAGTAATCAATTACGGGGTCATTAGTTCATAGCCCATATATGGAGTTCCGCGTTACATAACTTACGGTAAATGGCCCGCCTGGCTGACCGCCCAACGACCCCCGCCCATTGACGTCAATAATGACGTATGTTCCCATAGTAACGCCAATAGGGACTTTCCATTGACGTCAATGGGTGGAGTATTTACGGTAAACTGCCCACTTGGCAGTACATCAAGTGTATCATATGCCAAGTACGCCCCCTATTGACGTCAATGACGGTAAATGGCCCGCCTGGCATTATGCCCAGTACATGACCTTATGGGACTTTCCTACTTGGCAGTACATCTACGTATTAGTCATCGCTATTACCACAAATAGTTATCGAGCCGCTGAGCCGGGGGGCGGGGGGTGTGAGACTGGAGGCGATGGACGGAGCTGACGGCACACACAGCTCAGATCTGTCAAGTGAGCCATTGTCAGGGCTTGGGGACTGGATAAGTCAGGGGGTCTCCTGGGAAGAGATGGGATAGGTGAGTTCAGGAGGAGACATTGTCAACTGGAGCCATGTGGAGAAGTGAATTTAGGGCCCAAAGGTTCCAGTCGCAGCCTGAGGCCACCAGACTGACATGGGGAGGAATTCCCAGAGGACTCTGGGGCAGACAAGATGAGACACCCTTTCCTTTCTTTACCTAAGGGCCTCCACCCGATGTCACCTTGGCCCCTCTGCAAGCCAATTAGGCCCCGGTGGCAGCAGTGGGATTAGCGTTAGTATGATATCTCGCGGATGCTGAATCAGCCTCTGGCTTAGGGAGAGAAGGTCACTTTATAAGGGTCTGGGGGGGGTCAGTGCCTGGAGTTGCGCTGTGGGAGCCGTCAGTGGCTGAGCTCAACTAGAAGCTTTATTGCGGTAGTTTATCACAGTTAAATTGCTAACGCAGTCAGTGCTTCTGACACAACAGTCTCGAACTTAAGCTGCAGTGACTCTCTTAAGGTAGCCTTGCAGAAGTTGGTCGTGAGGCACTGGGCAGGTAAGTATCAAGGTTACAAGACAGGTTTAAGGAGACCAATAGAAACTGGGCTTGTCGAGACAGAGAATGGATCCTGGAGGCTTGCTGAAGGCTGTATGCTGAAGGAGCTTACAATCTAGCTGGGGTTTTGGCCACTGACTGACCCCAGCTAGTGTAAGCTCCTTCAGGACACAAGGCCTGTTACTAGCACTCACATGGAACAAATGGCCCAGATCTGAGACTCTTGCGTTTCTGATAGGCACCTATTGGTCTTACTGACATCCACTTTGCCTTTCTCTCCACAGGTGTCCACTCCCAGTTCACACCGGCACAATGAATGGCACAGAAGGCCCTAACTTCTACGTGCCCTTCTCCAATGCGACGGGTGTGGTACGCAGCCCCTTCGAGTACCCACAGTACTACCTGGCTGAGCCATGGCAGTTCTCCA
TGCTGGCCGCCTACATGTTTCTGCTGATCGTGCTGGGCTTCCCCATCAACTTCCTCACGCTCTACGTCACCGTCCAGCACAAGAAGCTGCGCACGCCTCTCAACTACATCCTGCTCAACCTAGCCGTGGCTGACCTCTTCATGGTCCTAGGTGGCTTCACCAGCACCCTCTACACCTCTCTGCATGGATACTTCGTCTTCGGGCCCACAGGATGCAATTTGGAGGGCTTCTTTGCCACCCTGGGCGGTGAAATTGCCCTGTGGTCCTTGGTGGTCCTGGCCATCGAGCGGTACGTGGTGGTGTGTAAGCCCATGAGCAACTTCCGCTTCGGGGAGAACCATGCCATCATGGGCGTTGCCTTCACCTGGGTCATGGCGCTGGCCTGCGCCGCACCCCCACTCGCCGGCTGGTCCAGGTACATCCCCGAGGGCCTGCAGTGCTCGTGTGGAATCGACTACTACACGCTCAAGCCGGAGGTCAACAACGAGTCTTTTGTCATCTACATGTTCGTGGTCCACTTCACCATCCCCATGATTATCATCTTTTTCTGCTATGGGCAGCTCGTCTTCACCGTCAAGGAGGCCGCTGCCCAGCAGCAGGAGTCAGCCACCACACAGAAGGCAGAGAAGGAGGTCACCCGCATGGTCATCATCATGGTCATCGCTTTCCTGATCTGCTGGGTGCCCTACGCCAGCGTGGCATTCTACATCTTCACCCACCAGGGCTCCAACTTCGGTCCCATCTTCATGACCATCCCAGCGTTCTTTGCCAAGAGCGCCGCCATCTACAACCCTGTCATCTATATCATGATGAACAAGCAGTTCCGGAACTGCATGCTCACCACCATCTGCTGCGGCAAGAACCCACTGGGTGACGATGAGGCCTCTGCTACCGTGTCCAAGACGGAGACGAGCCAGGTGGCCCCGGCCTAACCAAGAAAGCTTAAGTTTAAACCGCTGATCAGCCTCGACTGTGCCTTCTAGTTGCCAGCCATCTGTTGTTTGCCCCTCCCCCGTGCCTTCCTTGACCCTGGAAGGTGCCACTCCCACTGTCCTTTCCTAATAAAATGAGGAAATTGCATCGCATTGTCTGAGTAGGTGTCATTCTATTCTGGGGGGTGGGGTGGGGCAGGACAGCAAGGGGGAGGATTGGGAAGACAATAGCAGGCATGCTGGGGATGCGGTGGGCTCTATGGC (配列番号26)
【0188】
AAV5OPSmiR708_708hRho (miR-708足場及びヒトロドプシンからmiR-708標的配列を引い
たものにおけるmiR-708の発現を駆動するオプシンプロモーターを含むAAV5ベクター)
ACGCGTTTTCTGCAGCGGGGATTAATATGATTATGAACACCCCCAATCTCCCAGATGCTGATTCAGCCAGGAACTAGTTATTAATAGTAATCAATTACGGGGTCATTAGTTCATAGCCCATATATGGAGTTCCGCGTTACATAACTTACGGTAAATGGCCCGCCTGGCTGACCGCCCAACGACCCCCGCCCATTGACGTCAATAATGACGTATGTTCCCATAGTAACGCCAATAGGGACTTTCCATTGACGTCAATGGGTGGAGTATTTACGGTAAACTGCCCACTTGGCAGTACATCAAGTGTATCATATGCCAAGTACGCCCCCTATTGACGTCAATGACGGTAAATGGCCCGCCTGGCATTATGCCCAGTACATGACCTTATGGGACTTTCCTACTTGGCAGTACATCTACGTATTAGTCATCGCTATTACCACAAATAGTTATCGAGCCGCTGAGCCGGGGGGCGGGGGGTGTGAGACTGGAGGCGATGGACGGAGCTGACGGCACACACAGCTCAGATCTGTCAAGTGAGCCATTGTCAGGGCTTGGGGACTGGATAAGTCAGGGGGTCTCCTGGGAAGAGATGGGATAGGTGAGTTCAGGAGGAGACATTGTCAACTGGAGCCATGTGGAGAAGTGAATTTAGGGCCCAAAGGTTCCAGTCGCAGCCTGAGGCCACCAGACTGACATGGGGAGGAATTCCCAGAGGACTCTGGGGCAGACAAGATGAGACACCCTTTCCTTTCTTTACCTAAGGGCCTCCACCCGATGTCACCTTGGCCCCTCTGCAAGCCAATTAGGCCCCGGTGGCAGCAGTGGGATTAGCGTTAGTATGATATCTCGCGGATGCTGAATCAGCCTCTGGCTTAGGGAGAGAAGGTCACTTTATAAGGGTCTGGGGGGGGTCAGTGCCTGGAGTTGCGCTGTGGGAGCCGTCAGTGGCTGAGCTCAACTAGAAGCTTTATTGCGGTAGTTTATCACAGTTAAATTGCTAACGCAGTCAGTGCTTCTGACACAACAGTCTCGAACTTAAGCTGCAGTGACTCTCTTAAGGTAGCCTTGCAGAAGTTGGTCGTGAGGCACTGGGCAGGTAAGTATCAAGGTTACAAGACAGGTTTAAGGAGACCAATAGAAACTGGGCTTGTCGAGACAGAGAAAAACCTAACCCCCATGGTTGGCGAGGGACTGCTGTGTGTGAAATGGTAACTGCCCTCAAGGAGCTTACAATCTAGCTGGGGGTAAATGACTTGCACATGAACACAACTAGACTGTGAGCTTCTAGAGGGCAGGGACCTTACCCTAGTCATCTCTCTTCTCACCCTGCACACCCTCCCTGAGGGATCTCATGACTCTTGCGTTTCTGATAGGCACCTATTGGTCTTACTGACATCCACTTTGCCTTTCTCTCCACAGGTGTCCACTCCCAGTTCACACCGGCACAATGAATGGCACAGAAGGCCCTAACTTCTACGTGCCCTTCTCCAATGCGACGGGTGTGGTACGCAGCCCCTTCGAGTACCCACAGTACTACCTGGCTGAGCCATGGCAGTTCTCCATGCTGGCCGCCTACATGTTTCTGCTGATCGTGCTGGGCTTCCCCATCAACTTCCTCACGCTCTACGTCACCGTCCAGCACAAGAAGCTGCGCACGCCTCTCAACTACATCCTGCTCAACCTAGCCGTGGCTGACCTCTTCATGGTCCTAGGTGGCTTCACCAGCACCCTCTACACCTCTCTGCATGGATACTTCGTCTTCGGGCCCACAGGATGCAATTTGGAGGGCTTCTTTGCCACCCTGGGCGGTGAAATTGCCCTGTGGTCCTTGGTGGTCCTGGCCATCGAGCGGTACGTGGTGGTGTGTAAGCCCATGAGCAACTTCCGCTTCGGGGAGAACCATGCCATCATGGGCGTTGCCTTCACCTGGGTCATGGCGCTGGCCTGCGCCGCACCCCCACTCGCCGGCTGGTCCAGGTACATCCCCGAGGGCCTGCAGTGCTCGTGTGGAATCGACTACTACACGCTCAAGCCGGAGGTCAACAACGAGTCTTTTGTCATCTACATGTTCGTGGTCCACTTCACCATCCCCATGATTATCATCTTTTTCTGCTATGGGCAGCTCGTCTTCACCGTCAAGGAGGCCGCTGCCCAGCAGCAGGAGTCAGCCACCACACAGAAGGCAGAGAAGGAGGTCACCCGCATGGTCATCATCATGGTCATCGCTTTCCTGATCTGCTGGGTGCCCTACGCCAGCGTGGCATTCTACATCTTCACCCACCAGGGCTCCAACTTCGGTCCCATCTTCATGACCATCCCAGCGTTCTTTGCCAAGAGCGCCGCCATCTACAACCCTGTCATCTATATCATGATGAACAAGCAGTTCCGGAACTGCATGCTCACCACCATCTGCTGCGGCAAGAACCCACTGGGTGACGATGAGGCCTCTGCTACCGTGTCCAAGACGGAGACGAGCCAGGTGG
CCCCGGCCTAACCAAGAAAGCTTAAGTTTAAACCGCTGATCAGCCTCGACTGTGCCTTCTAGTTGCCAGCCATCTGTTGTTTGCCCCTCCCCCGTGCCTTCCTTGACCCTGGAAGGTGCCACTCCCACTGTCCTTTCCTAATAAAATGAGGAAATTGCATCGCATTGTCTGAGTAGGTGTCATTCTATTCTGGGGGGTGGGGTGGGGCAGGACAGCAAGGGGGAGGATTGGGAAGACAATAGCAGGCATGCTGGGGATGCGGTGGGCTCTATGGC (配列番号27)
【0189】
錐体杆体ホメオボックス含有転写因子
AGAGGACTAAGCCACAGGTGAGGAGAAAGGGGGGGGGGGGTCTGCTGACCCAGCAACACTCTTTCCTTCTGAGGCTTAAGAGCTATTAGCGTAGGTGACTCAGTCCCTAATCCTCCATTCAATGCCCTGTGACTGCCCCTGCTTC (配列番号28)
【0190】
CMVエンハンサー
ACTAGTTATTAATAGTAATCAATTACGGGGTCATTAGTTCATAGCCCATATATGGAGTTCCGCGTTACATAACTTACGGTAAATGGCCCGCCTGGCTGACCGCCCAACGACCCCCGCCCATTGACGTCAATAATGACGTATGTTCCCATAGTAACGCCAATAGGGACTTTCCATTGACGTCAATGGGTGGAGTATTTACGGTAAACTGCCCACTTGGCAGTACATCAAGTGTATCATATGCCAAGTACGCCCCCTATTGACGTCAATGACGGTAAATGGCCCGCCTGGCATTATGCCCAGTACATGACCTTATGGGACTTTCCTACTTGGCAGTACATCTACGTATTAGTCATCGCTATTACCA (配列番号29)
【0191】
神経網膜塩基性ロイシンジッパー因子
TTTCTGCAGCGGGGATTAATATGATTATGAACACCCCCAATCTCCCAGATGCTGATTCAGCCAGGA (配列番号30)
【配列表】