(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-03-28
(45)【発行日】2022-04-05
(54)【発明の名称】照明装置
(51)【国際特許分類】
F21S 2/00 20160101AFI20220329BHJP
F21V 7/00 20060101ALI20220329BHJP
F21V 7/04 20060101ALI20220329BHJP
F21V 7/10 20060101ALI20220329BHJP
F21W 103/00 20180101ALN20220329BHJP
【FI】
F21S2/00 439
F21S2/00 435
F21V7/00 510
F21V7/04 500
F21V7/10 100
F21W103:00
(21)【出願番号】P 2019523853
(86)(22)【出願日】2017-11-03
(86)【国際出願番号】 KR2017012418
(87)【国際公開番号】W WO2018084639
(87)【国際公開日】2018-05-11
【審査請求日】2020-11-02
(31)【優先権主張番号】10-2016-0146660
(32)【優先日】2016-11-04
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
(31)【優先権主張番号】10-2017-0002977
(32)【優先日】2017-01-09
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
(73)【特許権者】
【識別番号】517099982
【氏名又は名称】エルジー イノテック カンパニー リミテッド
(74)【代理人】
【識別番号】100114188
【氏名又は名称】小野 誠
(74)【代理人】
【識別番号】100119253
【氏名又は名称】金山 賢教
(74)【代理人】
【識別番号】100129713
【氏名又は名称】重森 一輝
(74)【代理人】
【識別番号】100137213
【氏名又は名称】安藤 健司
(74)【代理人】
【識別番号】100143823
【氏名又は名称】市川 英彦
(74)【代理人】
【識別番号】100151448
【氏名又は名称】青木 孝博
(74)【代理人】
【識別番号】100183519
【氏名又は名称】櫻田 芳恵
(74)【代理人】
【識別番号】100196483
【氏名又は名称】川嵜 洋祐
(74)【代理人】
【識別番号】100203035
【氏名又は名称】五味渕 琢也
(74)【代理人】
【識別番号】100185959
【氏名又は名称】今藤 敏和
(74)【代理人】
【識別番号】100160749
【氏名又は名称】飯野 陽一
(74)【代理人】
【識別番号】100160255
【氏名又は名称】市川 祐輔
(74)【代理人】
【識別番号】100202267
【氏名又は名称】森山 正浩
(74)【代理人】
【識別番号】100146318
【氏名又は名称】岩瀬 吉和
(72)【発明者】
【氏名】イム,エイジン
(72)【発明者】
【氏名】イ,ドンヒョン
【審査官】竹中 辰利
(56)【参考文献】
【文献】特開2014-192000(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
F21S 2/00
F21V 7/00
F21V 7/04
F21V 7/10
F21W 103/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
一面と他面を含む光変換モジュール;および
前記光変換モジュールの側面に配置される光源モジュールを含み、
前記光源モジュールは第1方向に離隔して配置される複数個の発光素子を含み、
前記第1方向は前記光変換モジュールの厚さ方向であり、
前記複数個の発光素子は、前記第1方向において、前記光変換モジュールの前記一面よりも高く配置された第1発光素子と、前記光変換モジュールの前記一面よりも低く配置された第2発光素子と、を含
み、
前記光変換モジュールは、
ベース基板;
前記ベース基板上に配置される光ガイド層;
前記ベース基板と光ガイド層間に配置される反射パターン層を含む、照明装置。
【請求項2】
前記反射パターン層は複数個の光学パターンを含み、
前記複数個の光学パターンは、前記複数個の発光素子の出射する光の進行方向と垂直な方向に延びる、請求項
1に記載の照明装置。
【請求項3】
前記複数個の発光素子のうち少なくとも一つは、前記光変換モジュールの側面と向かい合うように配置される、請求項1乃至
2のいずれか1項に記載の照明装置。
【請求項4】
前記第1発光素子から出射した光は、前記光変換モジュールの前記一面に入射し、前記第2発光素子から発射した光は、前記光変換モジュールの前記側面に入射する、請求項1乃至
3のいずれか1項に記載の照明装置。
【請求項5】
前記反射パターン層は
前記ベース基板と光ガイド層間に配置される反射層、および
前記反射層と光ガイド層間に配置され、前記反射層に向かって突出した複数個の光学パターンを含む光学層を含む、請求項
1又は2に記載の照明装置。
【請求項6】
前記反射層と光学層間に配置される離隔部を含む、請求項
5に記載の照明装置。
【請求項7】
前記反射パターン層は、
前記ベース基板と光ガイド層間に配置され、複数個の光学パターンを含む光学層、および
前記複数個の光学パターン上に配置される反射層を含む、請求項
1又は2に記載の照明装置。
【請求項8】
前記光源モジュールは、
第1回路基板および前記第1回路基板上に配置された複数個の発光素子を含む第1光源モジュール;および
第2回路基板および前記第2回路基板上に配置された複数個の発光素子を含む第2光源モジュールを含み、
前記第1回路基板と第2回路基板の延長方向は所定角度を有する、請求項1乃至
7のいずれか1項に記載の照明装置。
【請求項9】
前記発光素子から出射する光を集光するリフレクターを含み、
前記リフレクターは前記第1方向と平行な方向に形成されたスリットを含む、請求項1乃至
8のいずれか1項に記載の照明装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
実施例は線形光を具現できる照明装置に関する。
【背景技術】
【0002】
一般的に照明装置は、各種光源を利用して暗いところを明るくする装置である。照明装置は特定対象や場所に光を照らして所望の形や色相で雰囲気を表現するのに利用されたりもする。
【0003】
最近、LED(Light Emitting Diode)技術の発展につれてLEDを利用した多様な形態の照明装置が普及されている。例えば、従来技術の照明装置はLED光源とLED光源から発散する光を拡散させて外部に放出する拡散板を含む。
【0004】
従来技術の照明装置のほとんどは発光面の全体に均一な光を出力するように構成される。また、所望の形や色相で雰囲気を表現するために、従来技術の一部の照明装置ではカラーフィルタを使用したり、所望の形の投光口を有するフィルタを使用する。
【0005】
しかし、従来技術の照明装置を利用して所望の形や色相で雰囲気を表現する場合、装置の構成が機構的に複雑となり、そのため、所望の形において設計自由度が制限され、設置や操作が難しい問題がある。このように、所望の形や色相の雰囲気や光イメージを表現するために、簡単な構造を有するとともに設置や操作が簡便な照明装置が要求されている。
【0006】
また、一部従来技術では導光板上に拡散シート、プリズムシート、保護シートなどの光学シートを付加して面発光性能を高めた照明装置を提案している。
【0007】
しかし、LED光源を利用する従来の照明装置は、導光板自らの厚さによって全体の製品の厚さを薄型化するのに限界を有する。また、導光板自らの材質が柔軟でないため、屈曲が形成されたハウジングやアプリケーションに適用し難い短所がある。また、導光板により製品の設計およびデザインの変形が容易でない短所を有する。
【0008】
したがって、室内外照明や車両照明などのような多様な応用製品に容易に適用することができ、所望の光イメージを効果的に具現できる方法が要求されている。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
実施例は線形光の曲げを調節できる照明装置を提供する。
【0010】
また、厚さの薄い立体照明装置を提供する。
【0011】
また、印刷回路基板や光学部材を含む照明装置自体に柔軟性を持たせることによって、製品のデザインの自由度を向上させながらも信頼性を確保できる照明装置を提供する。
【0012】
また、一般照明、デザイン照明、車両照明などの各種照明分野で多様な形状の立体効果を有する光イメージを具現できる照明装置を提供する。
【0013】
また、光度が向上した照明装置を提供する。
【0014】
また、多様な形状の立体イメージを具現できる照明装置を提供する。
【課題を解決するための手段】
【0015】
本発明の一実施例に係る照明装置は、一面と他面を含む光変換モジュール;および前記光変換モジュールの側面に配置される光源モジュールを含み、前記光源モジュールは第1方向に離隔して配置される複数個の発光素子を含み、前記第1方向は前記光変化モジュールの厚さ方向であり、前記複数個の発光素子のうち少なくとも一つは、前記第1方向に前記光変換モジュールの一面より高く配置される。
【0016】
前記光変換モジュールは、ベース基板;前記ベース基板上に配置される光ガイド層;前記ベース基板と光ガイド層間に配置される反射パターン層を含むことができる。
【0017】
前記反射パターン層は複数個の光学パターンを含み、前記複数個の光学パターンは前記複数個の発光素子の出射する光の進行方向と垂直な方向に延長され得る。
【0018】
前記複数個の発光素子のうち少なくとも一つは、前記光変換モジュールの側面と向かい合うように配置され得る。
【0019】
前記第1方向に光変換モジュールより高く位置した発光素子から出射した光は前記光変換モジュールの上面に入射され得る。
【0020】
前記反射パターン層は、前記ベース基板と光ガイド層間に配置される反射層、および前記反射層と光ガイド層間に配置され、前記反射層に向かって突出した複数個の光学パターンを含むことができる。
【0021】
前記反射層と光学層間に配置される離隔部を含むことができる。
【0022】
前記反射パターン層は、前記ベース基板と光ガイド層間に配置され、複数個の光学パターンを含む光学層、および前記複数個の光学パターン上に配置される反射層を含むことができる。
【0023】
前記光源モジュールは、第1回路基板および前記第1回路基板上に配置された複数個の発光素子を含む第1光源モジュール;および第2回路基板および前記第2回路基板上に配置された複数個の発光素子を含む第2光源モジュールを含み、前記第1回路基板と第2回路基板の延長方向は所定角度を有することができる。
【発明の効果】
【0024】
実施例によると、線形光の曲げを調節することができる。
【0025】
また、厚さの薄い立体照明装置を製作することができる。
【0026】
また、フレキシブルな照明装置を製作することができる。
【0027】
また、一般照明、デザイン照明、車両照明などの各種照明分野で多様な形状の立体効果を有する光イメージを具現できる照明装置を製作することができる。
【0028】
また、実施例によると、光度を向上させることができる。したがって、自動車のランプとしてヨーロッパの配光法規を満足することができる。
【0029】
また、多様な形状の立体イメージを具現できる照明装置を提供することができる。
【0030】
本発明の多様かつ有益な長所と効果は前述した内容に限定されず、本発明の具体的な実施形態を説明する過程でより容易に理解されるはずである。
【図面の簡単な説明】
【0031】
【
図2a】発光素子の高さにより光が曲がる原理を説明するための図面。
【
図2b】高さの異なる発光素子から出射した線形光を示す写真。
【
図3a】高さの異なる2個の発光素子から出射した光を正面から見た写真。
【
図3b】高さの異なる2個の発光素子から出射した光を60度角度から見た写真。
【
図3c】高さの異なる2個の発光素子から出射した光を75度角度から見た写真。
【
図4】本発明の一実施例に係る照明装置を正面から見た写真。
【
図5】本発明の一実施例に係る照明装置を上から見た図面。
【
図6】
図5で光変換モジュールを除去した状態を示す図面。
【
図7a】本発明の一実施例に係る照明装置で具現する立体映像を正面から見た写真。
【
図7b】本発明の一実施例に係る照明装置で具現する立体映像を右側から見た写真。
【
図7c】本発明の一実施例に係る照明装置で具現する立体映像を左側から見た写真。
【
図8】本発明の一実施例に係るバイクの後方ランプを示す図面。
【
図11】
図9の照明装置から出射した線形光のイメージ。
【
図12】
図9の照明装置から出射した光の指向角を示す図面。
【
図13】
図9の発光素子から出射した光の指向角を示す図面。
【
図15】本発明の他の実施例に係る照明装置の概念図。
【
図19】
図15の照明装置から出射した光の指向角を示す図面。
【
図20】本発明のさらに他の実施例に係る照明装置の概念図。
【発明を実施するための形態】
【0032】
本実施例は他の形態に変形または多様な実施例が互いに組み合わせられ得、本発明の範囲は以下で説明するそれぞれの実施例に限定されるものではない。
【0033】
特定の実施例で説明された事項が他の実施例で説明されておらずとも、他の実施例でその事項と反対または矛盾する説明がない限り、他の実施例に関連した説明と理解され得る。
【0034】
例えば、特定の実施例で構成Aに対する特徴を説明し、他の実施例で構成Bに対する特徴を説明したとすれば、構成Aと構成Bが結合された実施例が明示的に記載されていなくても反対または矛盾する説明がない限り、本発明の権利範囲に属するものと理解されるべきである。
【0035】
実施例の説明において、いずれか一つのelementが他のelementの「上(うえ)または下(した)(on or under)」に形成されるものと記載される場合において、上(うえ)または下(した)(on or under)は、二つのelementが互いに直接(directly)に接触したり、一つ以上の他のelementが前記二つのelementの間に配置されて(indirectly)形成されるものをすべて含む。また「上(うえ)または下(した)(on or under)」と表現される場合、一つのelementを基準として上側方向だけでなく下側方向の意味も含み得る。
【0036】
以下では、添付した図面を参照して本発明の実施例について、本発明が属する技術分野で通常の知識を有する者が容易に実施できるように詳細に説明する。
【0037】
図1は本発明の一実施例に係る照明装置の概念図であり、
図2aは発光素子の高さにより光が曲がる原理を説明するための図面であり、
図2bは高さの異なる発光素子から出射した線形光を示す写真である。
【0038】
図1を参照すると、実施例に係る照明装置は、一面P1と他面を含む光変換モジュール100、および光変換モジュール100の側面に配置される光源モジュール200を含む。
【0039】
光源モジュール200は、回路基板210および第1方向(Y方向)に離隔して配置される複数個の発光素子201、202、203を含む。回路基板210は光変換モジュール100の側面に配置されて第1方向に延長配置され得る。複数個の発光素子201、202、203は第1方向に沿って離隔して配置され得る。ここで、第1方向は光変換モジュール100の厚さ方向であるか平面と交差する方向であり得る。
【0040】
図1では光源モジュール200と光変換モジュール100が90度角度で配置されたものを例示したが、必ずしもこれに限定されない。例示的に、光源モジュール200と光変換モジュール100は、90度より小さい角度を有するように配置されてもよい。すなわち、光源モジュール200の光源から出射した光が光変換モジュール100に入射して観察者に観察され得るように、角度は適切に調節され得る。
【0041】
複数個の発光素子201、202、203の離隔距離は特に制限されない。例示的に、複数個の発光素子201、202、203の第1方向離隔距離は5mm~50mmであり得る。離隔距離が5mm以下である場合には線形光の間隔が過度に狭くなって立体感を感じることが難くなり得、50mmを超過する場合は間隔が過度に大きくなって統一された立体映像を具現することが困難であり得る。
【0042】
実施例によると、複数個の発光素子201、202、203のうち少なくとも一つは、第1方向に光変換モジュール100の一面P1より高い位置に配置され得る。
【0043】
また、複数個の発光素子201、202、203のうち少なくとも一つは、光変換モジュール100の側面と向かい合うように配置され得る。
【0044】
例示的に、最も下部に配置された第1発光素子201は光変換モジュール100の側面と向かい合うように配置され得、第2発光素子202と第3発光素子203は第1方向に光変換モジュール100より高い位置に配置され得る。
【0045】
第1発光素子201から出射した光L1は光変換モジュール100の側面に入射され得る。これに対し、第2発光素子202と第3発光素子203から出射した光L2は光変換モジュール100の一面P1に入射され得る。
【0046】
第2発光素子202と第3発光素子203から出射した光L2は、光変換モジュールの上面に入射する距離だけ第1発光素子201よりも長くなり得る。すなわち、発光素子が高く配置されるほど光経路は長くなる。
【0047】
光変換モジュール100は、第1ベース基板110、第1ベース基板110上に配置される光ガイド層150、および第1ベース基板110と光ガイド層150の間に配置される反射パターン層180を含む。
【0048】
第1ベース基板110は所定の厚さを有する基板であり得る。第1ベース基板110は光変換モジュール100を支持する基板であり得る。第1ベース基板110はプラスチック材質であり得るが必ずしもこれに限定されない。第1ベース基板110はブラケットであり得る。
【0049】
光ガイド層150は透明基材を含むことができる。光ガイド層150は2%以下のヘイズ(Haze)を有するプレートまたはフィルム状の透明部材を含むことができる。また、光ガイド層150の光透過率は80%以上であることが好ましいが、これに限定されはしない。
【0050】
光ガイド層150の光透過率は、線形光、立体光または立体効果線形光の具現時に所望の形状の線形光や立体効果を有する光イメージにより約60%以上で選択され得る。光ガイド層150の光透過率が60%よりも小さいと、線形光または立体光を適切に表現するのが難しくなり得る。
【0051】
光ガイド層150は一面と他面を有することができる。光ガイド層150はプレートまたはフィルムである場合、一面と他面は光ガイド層150の他面と比べて相対的に面積が広く、略互いに平行な二つの面を有することができる。一面は光が放出される光出射面であり得る。
【0052】
光ガイド層150はガラス(Glass)、レジン(Resin)等を含むことができる。光ガイド層150の材料としては、熱可塑性高分子、光硬化性高分子などが利用され得る。具体的には、光ガイド層150の材料は、ポリカーボネート(Polycarbonate)、ポリメチルメタクリレ-ト(Polymethylmethacrylate)、ポリスチレン(Polystyrene)、ポリエチレンテレフタレート(Polyethylene terephthalate)等であり得るが、これに限定されはしない。
【0053】
光ガイド層150の厚さは100μm~250μmであり得る。この場合、光ガイド層150はロール(roll)装置に適切に巻かれる程度の柔軟性を有することができる。また、具現によって光ガイド層150の厚さは250μm~10.0mmであり得る。この場合、光ガイド層150はロール(roll)装置に巻くことが難しいので、プレート状を有して応用製品に適用され得る。保護層160は光ガイド層150の上部に配置され得る。保護層はPETフィルムであり得る。
【0054】
反射パターン層180は、第1ベース基板110と光ガイド層150の間に配置される反射層120、および反射層120と光ガイド層150の間に配置されて反射層120に向かって突出した複数個のパターン141を含む光学層140を含むことができる。この時、反射層120と光学層140の間には離隔部130が形成され得る。離隔部130は、接着層170が配置された空間以外の残りの空いた空間と定義することができる。離隔部130により入射する光の反射効率が増加し得、深さ感を有する線形光の具現に有利であり得る。
【0055】
反射層120はコーティング層や反射フィルムであり得る。本実施例で反射層120は平たい反射フィルムであり得るが、必ずしもこれに限定されない。
【0056】
反射層120を利用すると、後述する光学層140の複数のパターン141により反射および屈折されて光ガイド層150の一面を通過して、光ガイド層150の外部に進行しようとする光を反射させて光ガイド層150の内部に再び反射することができる。
【0057】
このような構成によると、光学層140を通じて表現しようとする線形光や立体効果線形光の光イメージに変化を与えて光イメージをさらに明確に表現することができる。
【0058】
反射層120の配置時、離隔部130の間隔は0超過、数μm以下に設計することができる。これは離隔部130での光の所望しない散乱によって、光学層140で線形光または立体効果線形光がよく具現されないことを防止するためである。もちろん、具現によっては、反射層120は離隔部130が省略されるように光ガイド層150の他面に密着配置されてもよい。
【0059】
反射パターン層180は第3方向(X方向)に配列された複数個のパターン141を含み、複数個のパターン141は複数個の発光素子201、202、203から出射する光の進行方向と垂直な方向(Z方向)に延長され得る。したがって、入射した光は垂直なパターン141により上側で反射されて第3方向に連続的な線形光(line shaped light)を具現できる。
【0060】
複数のパターン141は反射層120に向かって膨らんで形成され、傾斜面141aを有することができる。各パターン141の傾斜面141aは光ガイド層150の内部で反射する入射光を光ガイド層150の外部に順次放出させることができる。
【0061】
傾斜面141aは入射光の乱反射を制限し、入射光が入射角に戻る光が殆どないように制御することができる。すなわち、傾斜面141aは入射光の屈折および正反射によって入射光をあらかじめ設定された方向に誘導することができる。
【0062】
本実施例で複数のパターン141は別途の光学層140に形成されたものと説明したが、必ずしもこれに限定されるものではなく、光ガイド層150の他面に直接形成されてもよい。
【0063】
また、光学層140のパターン141は光ガイド層150に向かって突出し、反射層120は光学層140と光ガイド層150の間に配置され得る。したがって、反射層120はパターン141に沿って凹凸状を有することができる。
【0064】
前述した構成によると、光ガイド層150の内部で移動する光(入射光)は、光学層140の複数のパターン141により反射および屈折され、このような誘導光によって照明装置は複数のパターン141の延長方向と直交する第1経路の線形光(line shaped light)を具現できる。
【0065】
光学層140の各パターン141の傾斜面141aと会う光は、その入射角により屈折するか反射する。すなわち、入射角が臨界角θcより小さいと、光ガイド層150を通る光は一面またはパターン141を透過しながら屈折率の差により屈折されて進行する。また、光ガイド層150を通る光は入射角が臨界角θc以上である時に一面またはパターン141の傾斜面141aで反射する。
【0066】
したがって、順次配列され、傾斜面141aを有する複数のパターン141を利用すれば、光学層140上に線形光または立体効果線形光を表現することができる。複数のパターン141の各パターン延長方向を所望の方向に設計すれば、光学層140を通る入射光の光経路を各パターン延長方向と直角である経路(第1経路)に限定しつつ、第1経路上で入射光の第1面方向への順次放出を誘導して入射光の光幅および光度を所望の形状に制御することができる。
【0067】
ここで、線形光は基準点または観測地点の位置により、第1経路の光が周辺領域の光に比べて相対的に明確に見える光を指し示し得る。
【0068】
パターン延長方向(z方向)は傾斜面141a上の特定の直線が延長される方向であるかまたは傾斜面141a上の曲線に接する特定の接線が延長される方向である。パターン延長方向は、複数のパターン141に光を照らす光源の出射光に対する光経路を、所望の方向すなわち第1経路に限定して誘導するように設計される。すなわち、各パターン141の傾斜面141aの延長方向は、略パターンの配列面と平行し第1経路と直交する方向に延長されるように設けられる。
【0069】
図1および
図2aを参照すると、発光素子から出射した光は光ガイド層150と空気の屈折率差によって屈折する。ここで、θ
Aは光ガイド層から出た光(In Air)が観察者(Detector)に入る角度で、θ
dモジュールの中心と観察者の間の角度で、θ
nは光ガイド層内で光の屈折角度であり、OCは光源からモジュールの中心までの距離であり、OAはモジュールの中心から光が空気中に出る地点までの距離である。
【0070】
この時、光変換モジュール100の側面に配置された第1発光素子201から出射した光に比べ、光変換モジュール100の上部に配置された第2発光素子202から出射した光は光経路(AC)が長くなる。したがって、第2発光素子202および第3発光素子203から出射した光は相対的にθnが小さくなって曲げが小さくなる。
【0071】
図2bを参照すると、光変換モジュール100の上面で高く配置されるほど線形光の曲げが小さくなることが分かる。例示的に、光変換モジュールの側面に配置された第1発光素子201から出射した第1線形光LS1が最も曲がっていることが分かる。光変換モジュールの上に配置された第2発光素子202から出射した第2線形光LS2は、第1線形光LS1に比べてより少なく曲がるようになる。また、最も高く配置された第3発光素子203から出射した第3線形光LS3は最も少なく曲がることが分かる。この時、第1線形光LS1、第2線形光LS2、第3線形光LS3の終端N1は互いに会うことができる。したがって、これを利用すれば、発光素子の高さを調節して多様な曲率を有する線形光を具現できる。
【0072】
図3aは高さの異なる2個の発光素子から出射した光を正面から見た写真であり、
図3aは高さの異なる2個の発光素子から出射した光を60度角度から見た写真であり、
図3aは高さの異なる2個の発光素子から出射した光を75度角度から見た写真である。
【0073】
図3aを参照すると、光変換モジュール100の側面に第1発光素子201を配置し、第1発光素子201より10mm高く第2発光素子202を配置した場合、正面から観察すると、第1発光素子201から出射した光1と第2発光素子202から出射した光2は位置がほぼ同じであることが分かる。
【0074】
しかし、
図3bおよび
図3cのように、側面から観察する場合、第2発光素子202から出射した第2線形光LS2は観察者の視線により大きく曲がるようになり、第1発光素子201から出射した第1線形光LS1の場合、レジンの屈折率により傾き角度は約42度程度の限界値を有することを確認した。すなわち、発光素子を光変換モジュール100より高く配置する場合、一定の角度(約42度)以下では
図2bのように第1線形光LS1の曲げがより大きいが、一定の角度以上傾いた角度で観察すると、第2線形光LS2の曲げ角度がより大きいことを確認することができる。
【0075】
図4は本発明の一実施例に係る照明装置を正面から見た写真であり、
図5は本発明の一実施例に係る照明装置を上から見た図面であり、
図6は
図5で光変換モジュールを除去した状態を示す図面である。
【0076】
図4~
図6を参照すると、光源モジュール200は、第2ベース基板220上に配置される第1回路基板211と第2回路基板212を含む。第2ベース基板220は、半円状の溝222が形成され、溝222の外周面には回路基板が固定されるスリット221が形成される。したがって、第1回路基板211と第2回路基板212の間の角度θ2を調節することができる。
【0077】
第1回路基板211と第2回路基板212にはそれぞれ複数個の発光素子201、202、203が配置され得る。この時、第1回路基板211と第2回路基板212の第1発光素子201は、光変換モジュール100の側面に配置され得る。また、第2、第3発光素子は第1方向(Y方向)に光変換モジュール100の一面P1より高く配置され得る。
【0078】
この時、第2、第3発光素子202、203は光変換モジュール100より高く配置されて、第1発光素子201により生成される線形光と異なる曲線の線形光を具現できる。
【0079】
図7aは本発明の一実施例に係る照明装置で具現する立体映像を正面から見た写真であり、
図7bは本発明の一実施例に係る照明装置で具現する立体映像を正面から見た写真であり、
図7cは本発明の一実施例に係る照明装置で具現する立体映像を正面から見た写真である。
【0080】
図7a~
図7cを参照すると、複数個の発光素子201、202、203から放出された光は、上部に行くほど曲がって上部の中心の終端N1で収束する立体光を形成することができる。立体映像は側面から観察すると、立体感をさらに感じることができる。
【0081】
図8は、本発明の一実施例に係るバイクの後方ランプを示す図面である。
【0082】
本実施例の照明装置は自動車の照明に限定されず、フィルム形態の柔軟な照明装置として、建物、設備、家具などの照明設置対象の内外側の曲面部や屈曲部に適用され得る。その場合、アウターレンズ510は、光ガイド部、光ガイド部と立体効果形成部および反射部が組み合わせられた光学部材および/または光源部を支持する支持部材またはハウジングとなり得る。この場合、アウターレンズ510は外部で内部が見える一定水準以上の光透過率または透明度を有することができる。
【0083】
図8を参照すると、実施例の照明装置は二輪自動車(モーターサイクル、1000)の後尾灯として機能することもできる。
【0084】
図9は本発明の一実施例に係る照明装置の概念図であり、
図10は
図9の光源部の断面図であり、
図11は
図9の照明装置から出射した線形光のイメージであり、
図12は
図9の照明装置から出射した光の指向角を示す図面であり、
図13は
図9の発光素子から出射した光の指向角を示す図面である。
【0085】
図9および
図10を参照すると、実施例に係る照明装置は、第1プレート310、第2プレート320、第1プレート310上に配置される変換部330、および第2プレート320上に配置されて変換部330に向かって光を出射する光源部314を含む。
【0086】
第1プレート310と第2プレート320は、それぞれ変換部330と光源部314を支持できる構造であれば特に制限されない。例示的に、第1プレート310と第2プレート320は車両ランプのブラケットであり得るが、必ずしもこれに限定されない。第1プレート310と第2プレート320は一体に製作されてもよい。
【0087】
変換部330は、第1プレート310上に配置される反射層322、および反射層322上に配置される光学パターン層321を含むことができる。変換部330は光源から出射した光L1を線形光に変換する機能を遂行することができる。このような線形光は、変換部330の厚さ方向(Y方向)に立体感(深さ感)を有し得る。すなわち、観察者は線形イメージが一方向に行くほど遠くなるか近くなると認知し得る。
【0088】
反射層322は第1プレート310の一面上に配置され得る。反射層322は反射効率が高い材質を含んでいるため、光源部314から出射した光を反射することができる。反射層322により照明装置は光損失を減らし、立体効果を有する線形光をさらに鮮明に表現することができる。
【0089】
反射層322は光の反射特性および光の分散を促進する特性を増加させるために、白色顔料を分散含有する合成樹脂が利用され得る。例えば、白色顔料は、酸化チタン、酸化アルミニウム、酸化亜鉛、炭酸塩、硫酸バリウム、炭酸カルシウムなどを含むことができる。合成樹脂原料としては、ポリエチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート、アクリル、ポリカーボネート、ポリスチレン、ポリオレフィン、セルロースアセテート、耐候性塩化ビニルなどを含むことができるが、これに限定されるものではない。さらに他の実施例で、反射層322は銀(Ag)、アルミニウム(Al)、ステンレス鋼などを含むこともできる。
【0090】
光学パターン層321は第2方向(Z軸方向)に延長され第3方向(X軸方向)に離隔した複数個の光学パターン321aを含むことができる。光学パターン321aは、第2方向に連続配置されるか所定の間隔で離隔して配置され得る。光学パターン321aは第2方向(Z軸方向)に延長された半円柱状であり得るが必ずしもこれに限定されない。例示的に光学パターン321aは断面がプリズム形状でもよい。
【0091】
光源部314は、第1プレート310に配置される基板311、基板311上に配置される少なくとも一つの発光素子312、および発光素子312から出射する光を集光するリフレクター313を含むことができる。
【0092】
基板311は外部電源を発光素子312に印加できる回路基板であり得る。例示的に基板311は、セラミック本体に回路パターンが形成され得るが必ずしもこれに限定されない。
【0093】
発光素子312は発光ダイオードまたは有機発光ダイオードであり得る。発光素子312は青色波長帯、緑色波長帯、または赤色波長帯の光を出射することができる。選択的に発光素子312上には蛍光体のような波長変換層(図示されず)が配置されてもよい。
【0094】
発光素子312は光学パターン層321に光を照射できるように、第1プレート310と第2プレート320がなす内角θ1は10度~80度であり得る。角度θ1が10度より小さい場合、発光素子312が光学パターン層321に過度に近く配置されて外部から光が観察されなくなり得、角度θ1が80度より大きい場合、発光素子312の光軸が光学パターン層321に入射されないため外部から光が観察されなくなり得る。
【0095】
発光素子312は、出射した光が光学パターン321aが延長された第2方向(Z方向)と交差するように配置され得る。したがって、殆どの発光素子312から出射した光は第2方向(Z方向)と交差することになる。観察者は発光素子312から出射した光のうち、第2方向(Z方向)と垂直な第3方向(X方向)に進行する光を観察することになる。光学パターン321aの間隔が十分に狭いのであれば、観察者は線形のイメージを観察することができる。
図11を参照すると、光源から遠くなるほど目から遠くなる深さ感を感じることができる。
【0096】
リフレクター313は発光素子312から出射した光を集光する役割を遂行することができる。実施例によると、発光素子312から出射した光は、光学パターン層321に入射した後に反射層322に再び反射されて外部に出射され得る。この過程で最終光の出力が低くなり得る。車両のテールランプ(Tail lamp)やストップランプ(Stop lamp)として機能するためには、所定の光度を満足しなければならない。したがって、実施例ではリフレクター313により発光素子312から出射する光を最大限集光して光度(Luminous Intensity)を向上させることができる。
【0097】
リフレクター313は従来ランプのリフレクター313とは異なり、指向角を狭めて光度を向上させることができる。例示的に、リフレクター313は下端部(基板に近い地点)の直径と上端部の直径の比が1:1.2~1:3であり得る。これを満足する場合、指向角を狭めて光度を向上させることができる。
【0098】
図12を参照すると、実施例に係る照明装置で最終的に出射した光の指向角は50度以下(-22.5~22.5度)であり、光度は37.53(cd)と測定された。これに対し、
図13を参照すると、リフレクターがない発光素子312から出射した光の指向角は120度以上であり、光度は7.586(cd)と測定された。すなわち、リフレクターは
図13の光を
図12の光に変換させることができる。
【0099】
実施例によると、リフレクター313により指向角が減少する反面、光度が向上したことが分かる。したがって、少ない個数のLEDを利用して車両の配光法規を満足することができる。
【0100】
図14を参照すると、変換部330は反射層322、および複数個の光学パターン321aを含む光学パターン層321を含むことができる。この時、反射層322と光学パターン層321の間には離隔部324が形成され得る。離隔部324は接着層が配置された空間以外の残りの空いた空間と定義することができる。
【0101】
光学パターン層321は複数の光学パターン321aを含むことができる。複数の光学パターン321aは反射層322に向かって膨らんで形成され、傾斜面を有することができる。例示的に、光学パターン321aはプリズム状を有することができる。傾斜面は入射光の屈折および正反射によって入射光をあらかじめ設定された方向に誘導するように設計され得る。
【0102】
図15は、本発明の他の実施例に係る照明装置の概念図である。
図16は、
図15の光源部の斜視図である。
図17は、
図15の光源部をR1方向から見た図面である。
図18は、
図15の照明装置から出射した線形光のイメージである。
図19は、
図15の照明装置から出射した光の指向角を示す図面である。
【0103】
図15および
図16を参照すると、他の実施例に係る照明装置は、第1プレート310、第2プレート320、第1プレート310上に配置される変換部330、および第2プレート320上に配置されて光学パターン層321に向かって光を出射する光源部314を含む。
【0104】
光源部314は、第2プレート320上に配置される基板311、基板311に配置される発光素子312、および発光素子312の光を集光するリフレクター313を含む。
【0105】
リフレクター313は、第1プレート310の厚さ方向である第1方向(Y方向)と平行な方向にスリットS1が形成され得る。したがって、リフレクター313は第1、第2リフレクター313a、113bで離隔され得る。発光素子312から出射する光のうち、厚さ方向と平行な方向から出射した光はリフレクター313により反射せずにスリットS1を通過してそのまま放出され得る。これとは異なり、厚さ方向と垂直な方向(Z軸方向)から出射した光はリフレクター313により集光されて光の強度が強くなり得る。したがって、相対的に線幅の太い線形光を具現できる。
【0106】
図17を参照すると、発光素子312の第2方向(Z軸方向)幅とスリット(S)の幅の比は、1:0.8~1:3であり得る。幅の比が1:0.8より小さくなるか1:3より大きくなる場合、厚さ方向と平行な方向から出射した光と垂直な方向から出射した光の強度が類似してきて線幅の太い線形光を具現することが難しくなり得る。幅の比が1:0.8より小さくなるか1:3を満足する場合、
図18のように線幅の太い線形光を具現できる。
【0107】
図20は、本発明のさらに他の実施例に係る照明装置の概念図である。
図21は、
図20の光源部をR1方向から見た図面である。
【0108】
リフレクター313は第2方向(Z方向)と平行な方向にスリットS2が配置され得る。したがって、リフレクター313は第1、第2リフレクター313c、113dで離隔することができる。発光素子312から出射する光のうち、第2方向(Z方向)と平行な方向から出射した光はリフレクター313により反射せずにそのまま放出され得る。これとは異なり、厚さ方向と平行な方向から出射した光はリフレクター313により集光されて光の強度が強くなり得る。したがって、相対的に線幅の細い線形光を具現できる。
【0109】
本実施例の照明装置は車両用照明装置に限定されず、フィルム形態の柔軟な照明装置として、建物、設備、家具などの照明設置対象の内外側曲面部や屈曲部に適用され得る。その場合、アウターレンズは光ガイド部、光ガイド部と立体効果形成部および反射部が組み合わせられた光学部材および/または光源部を支持する支持部材またはハウジングとなり得る。この場合、アウターレンズは外部から内部が見える一定水準以上の光透過率または透明度を有することができる。実施例の照明装置はモーターサイクルの後尾灯として機能することもできる。
【0110】
以上、本発明の技術的思想を例示するための好ましい実施例と関連して説明し図示したが、本発明はこのように図示され説明されたそのままの構成および作用にのみ限定されず、技術的思想の範疇を逸脱することなく本発明に対して多数の適切な変形および修正が可能であることを、本発明が属する技術分野で通常の知識を有する者はよく理解できるはずである。したがって、そのようなすべての適切な変形および修正と均等物も本発明の範囲に属するものと見なされるべきである。