(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-03-28
(45)【発行日】2022-04-05
(54)【発明の名称】分離可能使い捨てシャフト付き内視鏡
(51)【国際特許分類】
A61B 1/008 20060101AFI20220329BHJP
A61B 1/00 20060101ALI20220329BHJP
A61B 1/012 20060101ALI20220329BHJP
G02B 23/24 20060101ALI20220329BHJP
【FI】
A61B1/008 512
A61B1/00 632
A61B1/00 713
A61B1/00 711
A61B1/00 682
A61B1/012 511
G02B23/24 A
(21)【出願番号】P 2019548531
(86)(22)【出願日】2017-11-28
(86)【国際出願番号】 US2017063413
(87)【国際公開番号】W WO2018098465
(87)【国際公開日】2018-05-31
【審査請求日】2020-11-27
(32)【優先日】2016-11-28
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(73)【特許権者】
【識別番号】519187827
【氏名又は名称】アダプティブエンドウ エルエルシー
【氏名又は名称原語表記】ADAPTIVENDO LLC
(74)【代理人】
【識別番号】100083895
【氏名又は名称】伊藤 茂
(74)【代理人】
【識別番号】100175983
【氏名又は名称】海老 裕介
(72)【発明者】
【氏名】ファンチャー, ハーシェル イー.
【審査官】田辺 正樹
(56)【参考文献】
【文献】特開2006-149844(JP,A)
【文献】特開2006-116131(JP,A)
【文献】特開2007-236812(JP,A)
【文献】特開2009-148316(JP,A)
【文献】特開2009-225876(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2012/0100729(US,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A61B1/00-1/32
G02B 23/24-23/26
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
再使用可能ハンドピース組立体及び第1の使い捨てシャフト組立体と、
該再使用可能ハンドピース組立体のハウジングへ取り付けられている関節運動制御部と、
該第1の使い捨てシャフト組立体のハウジングへ取り付けられている関節運動ワイヤ作動組立体であって、該第1の使い捨てシャフト組立体の長さに沿って延びている関節運動ワイヤに係合されている関節運動ワイヤ作動組立体と、
該再使用可能ハンドピース組立体の該ハウジングへ取り付けられているエレクトロニクスモジュールと、
を備える内視鏡であって、
該再使用可能ハンドピース組立体の該ハウジングは、該第1の使い捨てシャフト組立体の該ハウジングへ
第1方向に沿って取り外し可能に接続され、
該再使用可能ハンドピース組立体の該ハウジングが該第1の使い捨てシャフト組立体の該ハウジングへ接続されたときに該関節運動制御部が該関節運動ワイヤ作動組立体に係合し、
該関節運動制御部が第1関節運動制御ノブ及び第2関節運動制御ノブを含み、
該第1関節運動制御ノブが第1駆動シャフトを有し、該第2関節運動制御ノブが第2駆動シャフトを有しており、該第1及び第2駆動シャフトは同心であ
り且つ該第1方向に沿って延びており、
該エレクトロニクスモジュールは、該再使用可能ハンドピース組立体の該ハウジングが該第1の使い捨てシャフト組立体の該ハウジングへ該第1方向に沿って接続されたときに該第1の使い捨てシャフト組立体のコネクタに係合するコネクタを有している、
内視鏡。
【請求項2】
請求項1に記載の内視鏡において、該第1の使い捨てシャフト組立体の該ハウジングは、該第1の使い捨てシャフト組立体のシャフトのルーメンと流体連通しているポートを含んでいる、内視鏡。
【請求項3】
請求項1
又は2に記載の内視鏡において、該再使用可能ハンドピース組立体は、該第1の使い捨てシャフト組立体のルーメンと連通する流体コネクタを欠いている、内視鏡。
【請求項4】
請求項1乃至
3のいずれか一項に記載の内視鏡において、該再使用可能ハンドピース組立体の該ハウジングは、手工具無しに、該第1の使い捨てシャフト組立体の該ハウジングへ接続されるように及び該第1の使い捨てシャフト組立体の該ハウジングから接続解除されるように配設されている、内視鏡。
【請求項5】
請求項1乃至
4のいずれか一項に記載の内視鏡において、該再使用可能ハンドピース組立体の該ハウジングは、該第1の使い捨てシャフト組立体の該ハウジングへ、1つ又はそれ以上のラッチによって取り外し可能に接続される、内視鏡。
【請求項6】
請求項1乃至
5のいずれか一項に記載の内視鏡において、該再使用可能ハンドピース組立体の該ハウジングは、該第1の使い捨てシャフト組立体の該ハウジングへ、1つ又はそれ以上の磁石によって取り外し可能に接続される、内視鏡。
【請求項7】
請求項1乃至
6のいずれか一項に記載の内視鏡と、第2の使い捨てシャフト組立体と、を備える内視鏡システムであって、
該第2の使い捨てシャフト組立体は、該第2の使い捨てシャフト組立体のハウジングへ取り付けられている関節運動ワイヤ作動組立体を有し、該関節運動ワイヤ作動組立体は、該第2の使い捨てシャフト組立体の長さに沿って延びている関節運動ワイヤへ係合されており、
該再使用可能ハンドピース組立体の該ハウジングは、該第2の使い捨てシャフト組立体の該ハウジングへ取り外し可能に接続でき、
該関節運動制御部は、該再使用可能ハンドピース組立体の該ハウジングが該第2の使い捨てシャフト組立体の該ハウジングへ接続されたときに該第2の使い捨てシャフト組立体の該関節運動ワイヤ作動組立体に係合する、
システム。
【請求項8】
請求項7に記載のシステムにおいて、該第1の使い捨てシャフト組立体は、シャフト長さとシャフト直径とのうちの少なくとも一方が第2の使い捨てシャフト組立体とは異なる、システム。
【請求項9】
関節駆動制御ノブ及び
第1方向に延びる同心駆動シャフトを含む関節運動制御部とエレクトロニクスモジュールとを有している再使用可能ハンドピースのハウジングを、関節運動ワイヤ作動組立体とコネクタとを有している第1の使い捨てシャフト組立体のハウジングへ
該第1方向に沿って接続する段階、
を備え、
該接続する段階は、該関節運動制御部を該第1の使い捨てシャフト組立体の該関節運動ワイヤ作動組立体へ接続し、該エレクトロニクスモジュールを該第1の使い捨てシャフト組立体の該コネクタへ接続する
ようにされ、
該エレクトロニクスモジュールは、該再使用可能ハンドピースの該ハウジングが該第1の使い捨てシャフト組立体の該ハウジングへ該第1方向に沿って接続されたときに該第1の使い捨てシャフト組立体のコネクタに係合するコネクタを有している、
方法。
【請求項10】
請求項
9に記載の方法であって、
該関節運動制御部を該第1の使い捨てシャフト組立体の該関節運動ワイヤ作動組立体から分離し、該エレクトロニクスモジュールを該第1の使い捨てシャフト組立体の該コネクタから分離するように、該再使用可能ハンドピースの該ハウジングを該第1の使い捨てシャフト組立体の該ハウジングから分離する段階、を備えている方法。
【請求項11】
請求項
9又は
10に記載の方法であって、
該再使用可能ハンドピースの該ハウジングを、関節運動ワイヤ作動組立体とコネクタとを有している第2の使い捨てシャフト組立体のハウジングへ接続する段階、
を備え
該接続する段階は、該関節運動制御部を該第2の使い捨てシャフト組立体の該関節運動ワイヤ作動組立体へ接続し、該エレクトロニクスモジュールを該第2の使い捨てシャフト組立体の該コネクタへ接続する、
方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、概括的には内視鏡に関し、より具体的には消化器医療で使用される内視鏡に関する。
【背景技術】
【0002】
広範囲の様々な医療処置では、診断や療法処置中に人体内の内腔部又は潜在的空間を視覚化するために内視鏡が使用される。
【0003】
内視鏡の設計及び使用に影響を及ぼす1つの因子は感染症の伝染である。感染症の伝染は以前からずっと再使用可能な内視鏡に付きまとうリスクであることに変わりはないが、このリスクは、抗生物質耐性細菌の出現と共に増加してきた。これらの細菌の伝染が患者間に起こってしまうと、細菌の抗生物質耐性がこれらの感染を治療することを困難にする。ブドウ球菌を含むこれらの細菌の多くは、洗浄処置中に洗浄処置から伝染性細菌を護るバイオフィルムと呼ばれることの多い保護外側バリアを形成する能力を有している。
【0004】
感染症の伝染のリスクを高めるもう一つの昨今の展開は、より小さくより複雑化した器具とより長い作業部(ルーメン)及び内視鏡の遠位関節運動式シャフトと関連付けられる遠位マニピュレータ、例えばエレベーター、の使用を必要とする診断的処置が果てしなく増え続けることである。それと併せて、治療するのが困難な感染症の有病率増加とより複雑で洗浄し辛い内視鏡の普及増加が内視鏡の滅菌及び再使用を益々危険なものとしている。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
感染症の伝染の可能性を低減又は制限することが望ましい。したがって、新しい内視鏡設計が所望されている。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本開示は、概括的には内視鏡に関連する。特定の態様では、本開示は、使い捨てシャフト組立体へ取り外し可能に連結されている再使用可能ハンドピースを有する内視鏡に関連する。再使用可能ハンドピースは関節運動制御部を含んでおり、使い捨てシャフト組立体は、再使用可能ハンドピースと使い捨てシャフト組立体が互いに連結されたとき(例えば、再使用可能ハンドピースのハウジングと使い捨てシャフト組立体のハウジングが一体に連結されたとき)に関節運動制御部に係合する関節運動ワイヤ組立体を含んでいる。
【0007】
再使用可能ハンドピースは、再使用可能ハンドピースが使い捨てシャフト組立体へ連結されたとき(例えば、再使用可能ハンドピースのハウジングと使い捨てシャフト組立体のハウジングが一体に連結されたとき)に、使い捨てシャフト組立体の対応する光学的及び/又は電気的コネクタと係合する光学的及び/又は電気的コネクタを有するようにできる。再使用可能ハンドピースの光学的及び/又は電気的コネクタは、エレクトロニクスモジュールの一部とすることができる。エレクトロニクスモジュールは、画像化制御部を含むようにすることができる。
【0008】
使い捨てシャフト組立体は、画像化装置(例えばCCDセンサ又はCMOSセンサの様な画像センサ又はレンズ)及び/又は発光素子(例えばLED又は光ファイバーケーブル)を含むものとしてもよい。画像化装置及び/又は発光素子は、使い捨てシャフト組立体の遠位端に配置するようにすることができる。光学的及び/又は電気的コネクタは、再使用可能ハンドピースのエレクトロニクスモジュールと使い捨てシャフト組立体の画像化装置及び/又は発光素子の間を接続することができる。
【0009】
発光素子は、光を発生させる要素(例えばLED)を含んでいてもよいし、又は関節運動式遠位部分に近接して提供される照明と連通していてもよい。例えば、発光素子は、光導体(例えば光ファイバーケーブル)であってもよい。画像化装置は、光を電気信号へ変換するセンサ(例えばCCDセンサ又はCMOSセンサ)又はシャフトの関節運動式遠位部分からの光を近位部分へ向かって通過させるように配設されているレンズを含んでいてもよい。
【0010】
再使用可能ハンドピースは、使い捨てシャフト組立体を通る流体流れを制御するための制御部を含んでいてもよい。それらの制御部は、使い捨てシャフト組立体内の弁及び/又は外部支援機材(例えば支援機材のポンプ及び/又は弁)と連通していてもよい。
【0011】
内視鏡組立体は、再使用可能ハンドピースと使い捨てシャフト組立体を一体に組立構成に保持する連結器を含んでいてもよい。連結器は、再使用可能ハンドピース側の第1部分と使い捨てシャフト組立体側の第2部分を含むことができ、連結器の第1部分と第2部分は、再使用可能ハンドピースと使い捨てシャフト組立体を一体に組立構成に保持するように協働する。
【0012】
連結器は、使い捨てシャフト組立体に係合する及び/又は使い捨てシャフト組立体から係合解除するように作動させることができる。連結器は、枢動する及び/又は撓むことのできるラッチアーム上に取り付けられたキャッチを有するラッチを含んでいてもよい。ラッチは、再使用可能ハンドピースと使い捨てシャフト組立体を一体に保持することのできるラッチの掛かった構成へ付勢部材(例えばばね)によって付勢されるようになっていてもよい。連結器は、組立構成時に再使用可能ハンドピースを使い捨てシャフト組立体側へ保持する1つ又はそれ以上の磁石を含んでいてもよい。連結器は、手工具(例えばねじ回し)の使用無しに作動させられる(例えば係合させる及び/又は係合解除させる)ように配設されていてもよい。連結器は指で作動させられるようになっているのが望ましい。連結器は、再使用可能ハンドピース及び/又は使い捨てシャフト組立体のハウジングの一部分によって画定されていてもよい。例えば、ハウジングは連結器のための撓むことのできるタブ及び/又はリビングヒンジを画定していてもよい。
【0013】
連結器は、再使用可能ハンドピースと使い捨てシャフト組立体が互いに連結されたときそれを指示するように配設されていてもよい。例えば、再使用可能ハンドピースと使い捨てシャフト組立体が互いに連結されると連結器が「カチッ」という可聴音を提供するようになっていてもよい。
【0014】
使い捨てシャフト組立体は、使い捨てシャフト組立体のシャフトの流体流れ経路(例えばルーメン)と連通する1つ又はそれ以上のポートを含んでいてもよい。流体流れ経路は、シャフトの長さに沿って、シャフトの遠位端の1つ又はそれ以上の開口部へ延びていてもよい。流体流れ経路は、潅注、吹送、吸入のために、及び/又は手術道具(例えば、鉗子、切削具、及び/又は結紮装置)の受け入れのために、配設されていてもよい。再使用可能ハンドピースは、シャフトの流体流れ経路と流体連通する流体流れ経路及び/又は流体コネクタを欠くものとすることができる。
【0015】
再使用可能ハンドピースの関節運動制御部は、関節運動ノブを含んでいてもよい。関節運動ノブは、使用者からの関節運動入力(例えば回転運動の形態をしている)を受け取るように配設されていてもよい。関節運動ノブは、分離可能使い捨てシャフト組立体の制御ワイヤを作動させるために使い捨てシャフトのカム及び/又はギアと連通していてもよい。使用者制御型関節運動ノブは、同心駆動シャフトを有している及び/又は同心駆動シャフトへ堅く取り付けられている2つのノブを含んでいてもよい。
【0016】
同心駆動シャフトは、それぞれ、カム/ギア係合部分を有している。この部分は、トルクを伝達することができるような非円形断面幾何学形状を有することができる。この幾何学形状は、限定するわけではないが、2~3の非限定的な例を挙げるなら、楕円形、スプライン形、四角形、又は星形を含むことができる。
【0017】
好都合なことに、同心のシャフト駆動部構成は、使い捨てシャフト組立体の再使用可能ハンドピースへの装着を、中立基準位置を得るべく関節運動ノブ又は遠位関節運動式先端を方向決めする必要無しに可能にする。関節運動ノブは、装着時点での使い捨てシャフト組立体の向き(巻いているか又は真っすぐか)に関わらず、臨床家による使用に先立ち遠位シャフト(挿入管)が操縦される間は自由に回転することになる。
【0018】
使い捨てシャフト組立体は、カム/ギア組立体支持器を含んでいてもよい。例えば、使い捨てシャフト組立体は、使い捨てシャフト組立体のカム及び/又はギアを支持し且つ駆動シャフトのカム/ギア係合部分を受け入れるように位置決めする表面を有する近位剛性ハウジングを有していてもよい。例えば、使い捨てシャフト組立体は、使い捨てシャフト組立体が再使用可能ハンドピースへ連結される前及び/又は後(例えば、使い捨てシャフト組立体が再使用可能ハンドピースから連結解除されたとき)に、カム/ギアが位置付けられる棚部を含んでいてもよい。
【0019】
分離可能使い捨てシャフトと関連付けられている近位剛性ハウジングの中に収容されている各カムは、1つ又はそれ以上の周方向の溝を有していてもよい。これらの溝は、関節運動ワイヤのための軌道を提供することができる。例えば、各カムは、一対の対向する関節運動ワイヤと関連付けられていてもよい。各関節運動ワイヤは、一端をカムへ、他端をシャフトの関節運動式区分の遠位先端へ、堅く固定されていてもよい。使用者入力トルクを対応するノブへ加えるなどしてカムを回転させると、その結果、関節運動式遠位区分へ引張力が加えられることになる。
【0020】
或る好適な実施形態は、それぞれが一対の関節運動ワイヤと関連付けられているカムを2つ利用している。関節運動ワイヤの各対は、単一の平面内で遠位シャフト区分を関節運動させるための手段を提供している。2対の関節運動ワイヤは、互いに直角である2つの異なる平面内での遠位シャフト関節運動を提供するものであり、近位シャフト部分の長手方向軸はそれら平面の交点を通っている。
【0021】
再使用可能ハンドピースと関連付けられている同心駆動シャフトの噛み合い機構と、分離可能使い捨てシャフト組立体と関連付けられているカムの噛み合い機構は、関節運動ノブへ加えられるトルクの形態をしている力を、(単数又は複数の)関節運動ワイヤの引張力及び遠位シャフト関節運動式区分の相応する運動へ伝達するのに適切である。
【0022】
駆動シャフトの、カム/ギア係合部分の様な部分は、駆動シャフトの長さに沿ってテーパしていてもよい。例えば、駆動シャフトは、関節運動ノブへ向かう方向に小から大へテーパしている部分を有していてもよい。その様な配設は、再使用可能ハンドピースが使い捨てシャフト組立体へ連結されるときに駆動シャフトを使い捨てシャフト組立体のカム/ギアと噛み合わせるのを援助することができるのが好都合である。
【0023】
再使用可能ハンドピースは、調節可能な或るレベルの回転抵抗を関節運動制御部(例えば関節運動制御ノブ)へ加えるクラッチを含んでいてもよい。
【0024】
ここに開示されている配設では、関節運動制御部及びエレクトロニクスモジュールは再使用可能ハンドピースのハウジングへ取り付けられており、使い捨てシャフト組立体の関節運動ワイヤ作動組立体及びコネクタは使い捨てシャフト組立体のハウジングへ取り付けられている。したがって、再使用可能ハンドピースのハウジングの、使い捨てシャフト組立体のハウジングからの分離は、関節運動制御部を使い捨てシャフト組立体の関節運動ワイヤ作動組立体から分離し、エレクトロニクスモジュールを使い捨てシャフト組立体のコネクタから分離する。
【0025】
好都合なことに、内視鏡組立体の再使用可能ハンドピースは、全体が、内視鏡処置中に患者の身体の外に留まることができ、一方、使い捨てシャフト組立体は、一部分が、内視鏡処置中に患者の身体内に位置決めされる。したがって、再使用可能ハンドピースと使い捨てシャフト組立体は処置後に互いから分離され、使い捨てハンドピースは廃棄される(又は再処理される)ことができる。再使用可能ハンドピースは洗浄及び滅菌されなくてはならない流体ルーメンが皆無なので、処置の合間の洗浄(「再処理」の別名でも知られる)の労力は劇的に軽減される。加えて、複数患者に使用される再使用可能ハンドピースは患者に挿入される部分が無いので、感染症の伝染のリスクは劇的に低減され得る。
【0026】
使い捨てシャフト組立体は、上部内視鏡検査及び下部内視鏡検査を支援するために様々な構成に配設され及び/又は提供されることができる。例えば、使い捨てシャフト組立体は、2~3の非限定的な例を挙げるなら、結腸鏡、胃鏡、S字結腸鏡、及び/又は十二指腸鏡の検査処置向けに配設されていてもよい。追加的又は代替的に、使い捨てシャフト組立体は、様々な専門向けの構成で、例えば小児向けの挿入管直径で、提供されることもできる。好都合なことに、同じ再使用可能ハンドピースを様々な使い捨てシャフト組立体及び/又は処置に使用できることは、処置の各型式に合わせた複数の専用鏡、例えば結腸鏡、胃鏡、S字結腸鏡、十二指腸鏡、など、を仕入れる必要性を排除することによって臨床家、臨床家のグループ、及び/又は医療センターによる設備投資を実質的に縮小することができる。
【0027】
内視鏡組立体を組み立てる方法、内視鏡組立体を分解する方法、及び/又は内視鏡組立体を使用する方法が企図されている。その様な方法は、再使用可能ハンドピースのハウジングを使い捨てシャフト組立体のハウジングへ接続する段階を備えており、前記再使用可能ハンドピースは関節運動制御部及びエレクトロニクスモジュールを有し、前記使い捨てシャフト組立体は関節運動ワイヤ作動組立体及びコネクタを有し、前記接続する段階は、関節運動制御部を使い捨てシャフト組立体の関節運動ワイヤ作動組立体へ接続し、エレクトロニクスモジュールを使い捨てシャフト組立体のコネクタへ接続する、という方法であってもよい。追加的又は代替的に、方法は、関節運動制御部を使い捨てシャフト組立体の関節運動ワイヤ作動組立体から分離し、エレクトロニクスモジュールを使い捨てシャフト組立体のコネクタから分離するように、再使用可能ハンドピースのハウジングを使い捨てシャフト組立体のハウジングから分離する段階を備えていてもよい。方法は、ここに記載されている何れかの内視鏡組立体の一部分又は全体を提供する段階を含んでいてもよい。
【0028】
好都合なことに、ここに開示されているシステム、組立体、装置、及び方法は、使用の合間に広範囲に及ぶ再処理手続き(即ち洗浄)を経なくてはならない既存の再使用可能な内視鏡に付きまとう時間遅延を低減及び/又は排除することによって、臨床家及び/又は施設が1日のうちの遂行できる内視鏡検査処置の量を増加させることができる。使い捨てシャフトを使用することによって、臨床家及び/又は施設がシャフト及びシャフトのルーメンを再処理すること(即ち洗浄すること)はもはや必要なくなる。これからは、臨床家及び/又は施設は、別の処置に向けて内視鏡組立体を準備するのに、再使用可能ハンドピースをしっかりと清拭し、新しい滅菌された使い捨てシャフト組立体を再使用可能ハンドピースへ接続するだけでよくなる。
【0029】
好都合なことに、ここに開示されているシステム、組立体、装置、及び方法は、臨床家が複数の処置及び/又は様々な処置を、専用の再使用可能な内視鏡及び関連の再処理機材、補給品、及び清浄水が無くても施行できるようにする。これは、限られた資源を有する戦場環境又は遠隔地の診療所では特に好都合であろう。これらの事例では、再処理機材、再処理補給品、訓練された再処理要員、及び再処理ラボラトリ環境が利用可能でないこともある。好都合なことに、ここに開示されている内視鏡は、清拭殺菌式の解を使用して再使用可能ハンドピースの外面を清潔にし、新しい使い捨てシャフト組立体を接続するだけで、新たな処置に向けて準備ができる。
【0030】
好都合なことに、再使用可能ハンドピースは、関節運動ノブ及びクラッチと関連付けられている高精密高信頼度構成要素を使用した使用者の馴染み易い機構を提供することができる。
【0031】
好都合なことに、関節運動ハンドル及びクラッチを再使用可能ハンドピースの中へ組み入れることが分離可能使い捨てシャフト組立体の構成要素を減らし、かくして内視鏡の低費用使い捨て部分がもたらされる。
【0032】
分離可能使い捨てシャフト組立体と関連付けられている近位剛性ハウジングは、更に、道具、潅注、及び吸入のためのルーメンを管理するための機構を含んでいてもよい。これらの機構は、製作済みのコネクタを固定するか又は外部の装置及び管材へ接続するための機構を組み入れるかのどちらであってもよい。好都合なことに、これらのルーメン及びコネクタとしての機構を分離可能使い捨てシャフトの近位剛性ハウジングの中へ組み入れることは、分離可能使い捨てシャフト組立体に対し潜在的体液接触面を隔離することによって感染症の伝染を低減及び/又は予防することができる。
【0033】
内視鏡の別の実施形態では、再使用可能ハンドピースは、バッテリ、制御盤、及び画像データを外部記憶装置へ送信するための送信器(例えば無線送信器)を組み入れている。
【0034】
好都合なことに、パワーサプライ(バッテリ)、制御盤、及び送信器の組み入れは、患者データ及び画像データの記憶と共有を容易にすると共に、分離可能使い捨てシャフトと関連付けられる構成要素を簡略化する。
【0035】
再使用可能ハンドピースは、支援機材の少なくとも一部分(例えば、支援機材の1つ又はそれ以上のポンプ及び/又は弁)を制御するように配設されている回路基板(コントローラ)を含んでいてもよい。支援機材を制御するために、再使用可能ハンドピースの1つ又はそれ以上のスイッチが回路基板と関連付けられていてもよい。好都合なことに、その様な配設は、潅注ルーメン及び吸入ルーメンのための弁が再使用可能ハンドピース及び/又は分離可能使い捨てシャフト組立体と物理的と関連付けられる必要性を排除することができる。
【0036】
ここに開示されている配設は、低費用の小型高解像度カメラを活用することができる。好都合なことに、構成要素の費用の低さは、使い捨て内視鏡に保健医療提供者及び/又は保険会社によって明示される費用、寸法、及び解像度の要件を充足させる余裕を持たせることができる。
【0037】
ここに開示されている使い捨てシャフト組立体は、1回使用向けを意図している。好都合なことに、使い捨て式の医療装置は感染症の伝染を低減することができる。
【0038】
出願人は、特定の疾患の評定及び画期的な療法処置の施行と関連付けられる専門技能が臨床研究機関又は大規模保健医療施設に益々集中してきていることも注視した。好都合なことに、ここに開示されている内視鏡は、患者データ及び画像データの配布を容易にすることができる。
【0039】
ここに論じられている発明の態様及び実施形態は、独立に使用されてもよいし、又は互いと組み合わせて使用されてもよい。
【0040】
以下の詳細な説明が添付図面と関連付けて考察されれば、本開示の他の態様、目的、及び利点がいっそう明らかになるであろう。
【図面の簡単な説明】
【0041】
【
図1】内視鏡組立体の第1の実施形態の前方等角投影図を描いている。
【
図2A】
図1の内視鏡組立体の前面図を描いている。
【
図2B】
図1の内視鏡組立体の右側面図を描いている。
【
図2C】
図1の内視鏡組立体の後面図を描いている。
【
図2D】
図1の内視鏡組立体の上面図を描いている。
【
図3】
図1の内視鏡組立体の後方部分分解等角投影図を描いている。
【
図4】
図1の再使用可能ハンドピースの後方部分分解等角投影図を描いている。
【
図5】
図1の再使用可能ハンドピースの後方部分分解等角投影図を描いている。
【
図6】エレクトロニクスモジュールの後方分解等角投影図を描いている。
【
図7A】
図1の使い捨てシャフト組立体の後方部分分解等角投影図を描いている。
【
図7B】第2ハウジング部分の前面図を描いている。
【
図8】第2ハウジング部分無しの分離可能使い捨てシャフトの後方分解等角投影図を描いている。
【
図9】使い捨てシャフト組立体の遠位端を描いている。
【
図10】内視鏡組立体の第2の実施形態の前方等角投影図を描いている。
【
図11A】
図10の内視鏡組立体の第2の実施形態の後方等角投影図を描いている。
【
図11B】
図10の内視鏡組立体の第2の実施形態の前方等角投影図を描いている。
【
図13】
図10の内視鏡組立体の後方部分分解等角投影図を描いている。
【
図14】
図10の再使用可能ハンドピースの後方部分分解等角投影図を描いている。
【
図15】エレクトロニクスモジュールの後方部分分解等角投影図を描いている。
【
図16】内視鏡組立体と基地局及び遠隔記憶装置との通信を描いている。
【
図17】再使用可能ハンドピースの後方部分分解等角投影図を描いている。
【
図18A】
図10の使い捨てシャフト組立体の前方部分分解等角投影図を描いている。
【
図18B】使い捨てシャフト組立体の前面図を描いている。
【
図19】使い捨てシャフト組立体の前方分解等角投影図を描いている。
【
図20A】関節運動組立体の後方等角投影図を描いている。
【
図21】
図10の使い捨てシャフト組立体の遠位端を描いている。
【
図22】ラッチを有する内視鏡組立体の斜視図を描いている。
【
図23】再使用可能ハンドピースが使い捨てシャフト組立体から脱着された状態の
図22の内視鏡組立体の斜視図を描いている。
【
図24】再使用可能ハンドピースが使い捨てシャフト組立体から脱着されていてラッチが作動された状態の
図22の内視鏡組立体の後面図を描いている。
【
図25】再使用可能ハンドピースが使い捨てシャフト組立体から脱着された状態の、ラッチを有する内視鏡組立体の斜視図を描いている。
【
図27】再使用可能ハンドピースが使い捨てシャフト組立体から脱着された状態の内視鏡組立体の斜視図を描いている。
【
図28】再使用可能ハンドピースが使い捨てシャフト組立体から脱着された状態の
図27の内視鏡組立体の後面図を描いている。
【発明を実施するための形態】
【0042】
発明を特定の好適な実施形態に関連付けて説明してゆくが、発明をそれら実施形態に限定する意図はない。寧ろ、付随の特許請求の範囲によって定義されるところの発明の精神及び範囲内に含まれるとされる全ての代替物、修正物、及び等価物を網羅することを意図している。
【0043】
図1は、内視鏡組立体100を描いている。内視鏡組立体は、使い捨てシャフト組立体104へ取り外し可能に連結されている再使用可能ハンドピース102を備えている。再使用可能ハンドピースは、第1関節運動制御ノブ108及び第2関節運動制御ノブ110の様な関節運動制御部106を支持しているハウジング105を含んでいる。第1関節運動制御ノブは、第2関節運動制御ノブより小さい最大断面寸法(例えば直径)を有していてもよい。
【0044】
関節運動制御部は、関節運動クラッチ112を含んでいてもよい。関節運動クラッチは、使い捨てシャフト組立体のシャフト116の関節運動式遠位部分114を関節運動させる制御ノブの意図されない回転を防ぐため、選択可能な或るレベルの抵抗トルクを加えるべく使用者によって制御されるようにすることができる。
【0045】
再使用可能ハンドピースのハウジングは、ハンドル部分120を備えるようにすることができる。ハンドル部分は、内視鏡組立体の動作時に使用者の手に把持されるように配設されている。
【0046】
画像コントローラ124が、再使用可能ハンドピースのハウジングへ取り付けられていて、内視鏡組立体によって生成される画像を制御するように配設されている。画像コントローラは、画像補足のため及び/又は内視鏡組立体からの映像を記録するための制御部126(例えばボタン)を含んでいてもよい。
【0047】
潅注、吸引、吹送、及び/又は洗浄を制御するための制御部(例えばボタン)を、再使用可能ハンドピースのハウジングに取り付けるようにすることができる。例えば、ボタン130及びボタン132の一方が潅注用として他方が吸入用として配設するようにすることができる。
【0048】
分離可能使い捨てシャフト組立体は、シャフトの近位端144近くに配置されているポート140及びポート142の様な流体コネクタを有する剛性ハウジング134を備えるようにすることができる。流体コネクタはシャフトの1つ又はそれ以上のルーメンと連通しており、道具及び/又は流体を該流体コネクタから該ルーメン内に通すことができるようにすることができる。例えば、分離可能使い捨てシャフトは、シャフトの潅注ルーメン、吹送ルーメン、及び/又は吸入/吸引ルーメンと連通する流体コネクタを有するものとすることができる。流体コネクタは、雄型及び/又は雌型のルアーコネクタとすることができる。
【0049】
図3は、再使用可能ハンドピースが使い捨てシャフト組立体から接続解除された状態の内視鏡組立体を例示している。例示されている実施形態では、再使用可能ハンドピースのハウジングは、関節運動制御部へ接続されている駆動シャフト160を支持している。駆動シャフトは、再使用可能ハンドピース側の、使い捨てシャフト組立体を受け入れる領域の中へ延びている。例えば、再使用可能ハンドピースのハウジングは、使い捨てシャフト組立体と再使用可能ハンドピースが互いに接続されるときに使い捨てシャフト組立体の一部分152を受け入れる陥凹150を画定するようにすることができる。関節運動制御部の駆動シャフト160は、再使用可能ハンドピースと使い捨てシャフト組立体が一体に接合されたときに駆動シャフトが使い捨てシャフト組立体に係合するように陥凹の中へ延びるようにすることができる。陥凹は、再使用可能ハンドピースを使い捨てシャフト組立体へ光学的及び/又は電気的に接続するための光学的及び/又は電気的コネクタ162を備えるようにすることができる。
【0050】
再使用可能ハンドピースを使い捨てシャフト組立体へ取り外し可能に連結するための連結器が、再使用可能ハンドピースのハウジングへ取り付けらるようにすることができる。連結器は、使い捨てハンドピースが使い捨てシャフト組立体へ接続されたときに使い捨てシャフト組立体の一部分に係合するように配設されている。例えば、連結器は、再使用可能ハンドピースと使い捨てシャフト組立体を一体に保持するために使い捨てシャフト組立体の一部分と協働するもの、2~3の非限定的な例を挙げるならラッチ及び/又は磁石170、を備えるようにすることができる。
【0051】
図3及び
図4に示されている様に、第1関節運動ノブは、カム/ギア係合部分182を有する第1駆動シャフト180を有することができ又は第1駆動シャフト180へ接続されていてもよく、第2関節運動ノブは、カム/ギア係合部分188を有する第2駆動シャフト186を有することができ又は第2駆動シャフト186へ接続されていてもよい。駆動シャフトは同心駆動シャフトとすることができる。例えば、例示されている実施形態に示されている様に、組立構成にあるとき、第1駆動シャフトは第2駆動シャフトを通って、カム/ギア係合部分を露出させるように延びていてもよい。したがって第1駆動シャフトは、第2駆動シャフトより小さい最大断面寸法(駆動シャフトの軸に直交に測定)及び第2駆動シャフトより大きい長さを有するものとすることができる。
【0052】
エレクトロニクスモジュール190を、再使用可能ハンドピースのハウジングに取り付けるようにすることができる。エレクトロニクスモジュールは、再使用可能ハンドピースの、以上に論じられている制御部(例えば、126、130、及び/又は132)を備えるようにすることができる。エレクトロニクスモジュールは、回路基板202を支持しているハウジング200を備えることができる。回路基板は、無線通信のために配設されている無線送信器及び/又は無線受信器を有していてもよい。
【0053】
エレクトロニクスモジュールは、エレクトロニクスモジュールを再使用可能ハンドピース及び/又は使い捨てシャフト組立体へ光学的及び/又は電気的に接続するために配設されている光学的及び/又は電気的コネクタ204を含んでいる。例えば、回路基板は端子206を含んでいてもよい。端子は、使い捨てシャフト組立体ハウジング上に配置されている信号端子/パワー端子の様な、使い捨てシャフト組立体の対応する端子への電気的接続性を提供することができる。
【0054】
エレクトロニクスモジュールはバッテリ210を含んでいてもよい。バッテリは、バッテリをエレクトロニクスモジュールへ電気的に接続するバッテリマウント214上に取り外し可能に取り付けできるリムーバブルバッテリとすることができる。例えば、バッテリマウントは、バッテリと回路基板の間の電気的接続性を提供するようになっていてもよい。
【0055】
次に
図7から
図9を見て、使い捨てシャフト組立体は、シャフトの近位端144に配置されているハウジング300を含んでいる。ハウジングは、第1ハウジング部分306及び第2ハウジング部分308を備えるものとすることができる。使い捨てシャフト組立体の第1ハウジング部分は、第1関節運動ワイヤ322及び第2関節運動ワイヤ324の様な複数の関節運動ワイヤに取り付けられているカム組立体320の様な関節運動ワイヤ作動組立体を支持している。関節運動ワイヤは、関節運動ワイヤ作動組立体からシャフト116の関節運動式遠位部分114へ延びていて、カム組立体の諸部分が回転すると関節運動式遠位部分を関節運動させる(例えば撓ませる)。
【0056】
使い捨てシャフト組立体を再使用可能ハンドピースへ光学的及び/又は電気的に接続するように配設されている光学的及び/又は電気的コネクタ330が、使い捨てシャフト組立体のハウジング(例えば第2ハウジング部分)へ取り付けられている。例えば、使い捨てシャフト組立体は、再使用可能ハンドピースのハウジングと使い捨てシャフト組立体のハウジングが接続されたときに再使用可能ハンドピースの端子に接触するプロング332を含んでいてもよい。
【0057】
光学的及び/又は電気的な伝導体(図示せず)が、ハウジングの光学的及び/又は電気的コネクタをシャフト側へ接続する。例えば、電気的伝導体が、光学的及び/又は電気的コネクタとシャフトの遠位先端に位置付けられている発光素子及び/又はCCDセンサ/CMOSセンサとの間の電気的連通を可能にさせるようにプロング332からシャフトの近位部分へ延びるようにすることができる。
【0058】
上述の様に、使い捨てシャフト組立体は、ポート140及びポート142の様な流体コネクタを含んでいる。流体コネクタは、ハウジング組立体によって画定されていてもよいし、又はハウジング組立体へ取り付けられてもよい。図示されていないが流体管材が流体コネクタのルーメンをシャフトのルーメンへ接続している。したがってシャフトを通って移送される流体は再使用可能ハンドピースの各部に接触しない。
【0059】
図8に示されているカム組立体は、第1カム340と第2カム342を含んでいる。第1関節運動ワイヤ(又は関節運動ワイヤの対)は第1カムに係合され、第2関節運動ワイヤ(又は関節運動ワイヤの対)は第2カムに係合されている。再使用可能ハンドピースと使い捨てシャフト組立体が一体に接続されたときに、第1駆動シャフトのカム係合部分を受け入れる陥凹346を第1カムが画定し、第2駆動シャフトのカム係合部分を受け入れる陥凹348を第2カムが画定するようにすることができる。このようにすることにより、関節運動制御ノブの回転は、接続されたカムを回転させ、関節運動ワイヤを作動させることができる。例示されている実施形態では、第1関節運動ワイヤは、作動時に関節運動式遠位部分を第1平面内で作動させるように配設されており、第2関節運動ワイヤは、作動時に関節運動式遠位部分を第2平面内で関節運動させるように配設されている。第1平面と第2平面は互いに直交するものとすることができる。
【0060】
図9はシャフトの関節運動式遠位部分の遠位端を示している。遠位端は、発光素子360と、画像化装置362と、シャフトの潅注ルーメン又は吸入ルーメンへの第1開口部364と、道具(例えば、鉗子、切削具、及び/又は結紮装置)を受け入れるように配設されているルーメンの様なシャフトのルーメンへの第2開口部366と、を備えるようにすることができる。
【0061】
図10-
図13は、別の内視鏡組立体500を例示している。内視鏡組立体は、使い捨てシャフト組立体504へ取り外し可能に装着できる再使用可能ハンドピース604を含んでいる。再使用可能ハンドピースは、ハンドル506と、関節運動制御部508と、を含んでいる。関節運動制御部は、第1関節運動ノブ512及び第2関節運動制御ノブ514を備えるものとすることができる。
【0062】
再使用可能ハンドピースが使い捨てシャフト組立体へ接続されると、第1関節運動制御ノブは、使い捨てシャフト組立体の関節運動式遠位部分の第1平面内(例えば左/右方向)の関節運動を制御することができ、第2関節運動制御ノブは、第2平面内(例えば上/下方向)の関節運動を制御することができる。第1平面と第2平面は互いに直交するものとすることができる。
【0063】
関節運動制御部は、関節運動制御部の諸部分を作動させるのに必要な抵抗を調節するためのクラッチを含んでいてもよい。例えば、関節運動制御部は、第1関節運動制御ノブの回転抵抗を選択的に調節するように配設されている第1クラッチ518、及び第2関節運動制御ノブの回転抵抗を選択的に調節するように配設されている第2クラッチ520を備えるものとすることができる。
【0064】
使い捨てシャフト組立体は、シャフトの関節運動式遠位部分の1つ又はそれ以上のルーメンへのアクセスを提供する1つ又はそれ以上のポートを含んでいてもよい。例えば、使い捨てシャフト組立体は、器具ポート530、吸引ポート532、及び/又は膨張/潅注ポート534を備えるものとすることができる。
【0065】
ディスプレイ540が、再使用可能ハンドピースのハウジングへ取り付けられるようなものとすることができる。ディスプレイは、タッチスクリーンディスプレイであってもよい。ディスプレイは、ディスプレイがハンドピースのハンドルに対し枢動できるようにヒンジ542を介してハンドピースのハウジングへ接続されていてもよい。
【0066】
画像化制御部550が再使用可能ハンドピースのハウジングへ取り付けられるようなものとすることができる。例えば、再使用可能ハンドピースは、画像捕捉スイッチ552及び/又は映像捕捉スイッチ554を備えることができる。画像化制御部は、ハンドルが術者の手に把持されているときにハンドルを把持する手の少なくとも1本の指(例えば親指)で画像化制御部を作動させられるように、再使用可能ハンドピースのハンドルより上の場所の様なハンドピース上の第1の場所に配置されていてもよい。
【0067】
使い捨てシャフト組立体を通る(単数又は複数の)流体の通過を制御するための1つ又はそれ以上の流体制御スイッチ560が、再使用可能ハンドピースのハウジングへ取り付けられているものとすることができる。例えば、ハンドピースは、膨張スイッチ562、潅注スイッチ564、及び吸引スイッチ566を備えることができる。流体制御スイッチは、ハンドピース上の、第1の場所から隔たった第2の場所、例えばハンドピース上の前方表面など、に配置されていてもよい。流体制御スイッチは、ハンドルが術者の手に把持されているときにハンドルを把持する手の少なくとも1本の指(例えば人差し指)で流体制御スイッチを作動させられるように位置を定められている。流体制御スイッチはハンドルを把持する術者の手の第1の指によって操作可能であるように配置され、画像化制御部は第2の指によって操作可能であるように配置されている、というのが望ましい。好都合なことに、その様な配設は、画像化制御部及び流体制御スイッチの片手同時独立操作を可能にさせることができる。
【0068】
エレクトロニクスモジュール570が、再使用可能ハンドピースのハウジングへ取り付けられていてもよい。以上に論じられているディスプレイ、画像化制御部、及び/又は流体制御スイッチは、エレクトロニクスモジュールに取り付けることもエレクトロニクスモジュールに取り付けないこともできる。エレクトロニクスモジュールは、光学的及び/又は電気的コネクタ576(例えば端子)を有するコントローラ574を含んでいてもよい。光学的及び/又は電気的コネクタは、コントローラから使い捨てシャフト組立体への光及び/又は電気の伝送のために使い捨てシャフト組立体のコネクタへ接続するように配設されている。
【0069】
再使用可能ハンドピースのコントローラはバッテリ580を受け入れるように配設されていてもよい。バッテリはコントローラへ取り外し可能に取り付けできるのが望ましい。例えば、バッテリは、バッテリを交換する及び/又は再充電するためにコントローラから取り外せるようにコントローラのバッテリ取付部分584へ取り外し可能に取り付けできる部分582を有していてもよい。
【0070】
コントローラは、基地局600との無線通信及び/又は有線通信のために配設されている通信モジュール590を含んでいてもよい。通信モジュールは、802.11.a/b/g/n及び/又はBluetooth(登録商標)の様な無線通信プロトコルを使用して通信していてもよい。画像データ及び/又は映像データの様なデータがコントローラと基地局の間で通信されるようになっていてもよい。
【0071】
基地局は、遠隔データベース604と通信していてもよい。遠隔データベースは、インターネット(例えば、ワールド・ワイド・ウェブ)へ接続されることもでき、基地局と遠隔データベースはTCP/IPを使用して互いと通信できるようになっていてもよい。
【0072】
コントローラは、再使用可能ハンドピースの関節運動制御部を支持するハウジング594へ取り付けられていてもよい。ハウジングはハンドルの少なくとも一部分を画定していてもよい。
【0073】
再使用可能ハンドピースの関節運動制御部は、トルクを使い捨てシャフト組立体へ伝達するための駆動シャフトを含んでいてもよい。例えば、第1関節運動制御ノブが第1トルク伝達機構614を有する第1駆動シャフト612を含み、第2関節運動制御ノブが第2トルク伝達機構622を有する第2駆動シャフト620を含んでいてもよい。
【0074】
関節運動制御部の駆動シャフトは同心であってもよい。例えば、内視鏡組立体が組立構成にあるとき、第1駆動シャフトが第2駆動シャフトを通って延び、第1トルク伝達機構と第2トルク伝達機構が使い捨てシャフト組立体側に在るように、第2駆動シャフトは第1駆動シャフトを受け入れるように配設されている開口部624を画定していてもよい。
【0075】
図18A-
図19は、使い捨てシャフト組立体を例示している。使い捨てシャフト組立体は、関節運動式遠位部分704と、ハウジング710へ接続されている近位部分706と、を有するシャフト702を含んでいる。ハウジングは、シャフトの近位部分を間に挟む第1部分712と第2部分714を有するものとすることができる。
【0076】
再使用可能ハンドピースのコントローラの光学的及び/又は電気的コネクタと連通するように配設されている光学的及び/又は電気的コネクタ720が、使い捨てシャフト組立体のハウジングへ取り付けられていてもよい。使い捨てシャフト組立体の光学的及び/又は電気的コネクタは、コントローラから光及び/又は電気を受け取るように配設されている。
【0077】
使い捨てシャフト組立体は、カム組立体732の様な関節運動ワイヤ連接組立体と関連付けられている1つ又はそれ以上の関節運動ワイヤ730を含んでいる。カム組立体は、再使用可能ハンドピースの作動制御部の回転に応えて1つ又はそれ以上の関節運動ワイヤを作動させるように配設されている第1カム740及び第2カム742を含んでいてもよい。
【0078】
使い捨てシャフト組立体は、カム組立体支持器を含んでいる。カム組立体支持器は、使い捨てシャフト組立体の棚部750を含んでいてもよい。使い捨てシャフト組立体が再使用可能ハンドピースへ接続されていないとき、棚部は、単独で又は関節運動ワイヤの様な別の機構と協働で、カム組立体を使い捨てシャフト組立体に当てて保持するように配設されている。例えば、棚部は、関節運動ワイヤの張りがカム組立体を棚部に当てて引っ張るように、カム組立体とシャフトの近位部分の間に延びていてもよい。
【0079】
棚部は、カム組立体を受け入れるように配設されている陥凹752を画定していてもよい。陥凹は、カム組立体を棚部上に保持するために、カム組立体の湾曲に整合する凹面によって画定されていてもよい。追加的又は代替的に、棚部は、カム組立体が棚部から動く(例えば滑る)ことを食い止めるように配設されている端壁754を含んでいてもよい。
【0080】
図20A及び
図20Bは、以上に説明されているカム組立体の或る代替形を例示している。この代わりの配設では、ラック・ピニオン組立体800が、第1ギア808にそれぞれ係合する第1ギアラック802及び第2ギアラック804と、第2ギア818にそれぞれ係合する第3ギアラック812及び第4ギアラック814と、を含んでいる。再使用可能ハンドピースが使い捨てシャフト組立体へ装着されると、第1ギアは第1駆動シャフトのカム係合部分に係合し、第2ギアは第2駆動シャフトのカム係合部分に係合する。その結果、術者が第1関節運動制御ノブを回転させると第1ギアが回転し、術者が第2関節運動制御ノブを回転させると第2ギアが回転する。
【0081】
関節運動ワイヤ830が、ギアラックへ取り付けられている。第1ギア及び/又は第2ギアが回転すると、関連付けられているギアラックが並進運動し、関連付けられている関節運動ワイヤを作動させる。例えば、第1ギアが回転すると、第1ギアラックと第2ギアラックのうちの一方が関連付けられている関節運動ワイヤを引っ張るように上向きに並進運動し、他方のギアラックは下向きに並進運動する。
【0082】
図21は、シャフトの関節運動式遠位部分の遠位端を例示している。遠位端は、発光素子860と、画像化装置862と、シャフトの潅注ルーメン又は吸入ルーメンへの第1開口部864と、道具(例えば、鉗子、切削具、及び/又は結紮装置)を受け入れるように配設されているルーメンの様なシャフトのルーメンへの第2開口部866と、を備えるものとすることができる。
【0083】
図22-
図24は、再使用可能ハンドピースを使い捨てシャフト組立体へ固定するための連結器を例示している。
図22に示されている様に、連結器900は、外在部分902と内在部分904を備えることができる。再使用可能ハンドピースが使い捨てシャフト組立体へ装着されると、外在部分(例えば、ボタン、スライダ、及び/又はスイッチ)は使用者の手で作動され、内在部分は内視鏡組立体の内部で位置決めされる。
【0084】
再使用可能ハンドピースを使い捨てシャフト組立体から接続解除するには、使用者は
図24に矢印908で示されている様に連結器の外在部分を押して内在部分を動かす。連結器の外在部分を作動させることが、連結器の内在部分を使い捨てシャフト組立体の表面から係合解除して、再使用可能ハンドピースを使い捨てシャフト組立体から分離できるようにする。
【0085】
図25及び
図26は、別の連結器実施形態を例示している。この実施形態では、連結器は、ロック構成からロック解除構成へ及びロック解除構成からロック構成へ枢動できるレバー920を備えている。
【0086】
図27及び
図28は、再使用可能ハンドピース940及び使い捨てシャフト組立体942を備えている内視鏡組立体の別の配設を例示している。この実施形態では、内視鏡のハンドル944は、分離可能な部分(即ち再使用可能ハンドピース又は使い捨てシャフト組立体)の一方によって全体を画定されている。先に例示されている実施形態では、ハンドルは再使用可能ハンドピースと使い捨てシャフト組立体の双方の一部分によって画定されていた。
【0087】
ここでの使用に際し「取り外し可能に連結されている」という用語は、時制に関係なく、破壊的手段(例えば、鋸、ハンマー、トーチランプ、など)を用いることなく分離させることができるという意味である。
【0088】
以下の番号を付された条項は、本発明を理解するのに有用であろうとされる特定の実施形態を提示している。
【0089】
1.再使用可能ハンドピースと、使い捨てシャフト組立体と、を備える内視鏡において、関節運動のための手段が再使用可能ハンドピースから使い捨てシャフト組立体へ同心駆動シャフトによって伝えられる、内視鏡。
【0090】
2.条項1の内視鏡において、同心駆動シャフトは、トルクを、関節運動プーリーへ、楕円形、スプライン形、四角形、又は星形の幾何学的構造によって伝達する、内視鏡。
【0091】
3.条項1又は条項2の内視鏡において、再使用可能ハンドピースは、バッテリと、制御盤と、画像データを外部記憶装置へ無線送信するための手段と、を組み入れている、内視鏡。
【0092】
4.再使用可能ハンドピース組立体及び第1の使い捨てシャフト組立体と、
再使用可能ハンドピース組立体のハウジングへ取り付けられている関節運動制御部と、
第1の使い捨てシャフト組立体のハウジングへ取り付けられている関節運動ワイヤ作動組立体であって、第1の使い捨てシャフト組立体の長さに沿って延びている関節運動ワイヤへ係合されている関節運動ワイヤ作動組立体と、
を備える内視鏡において、
再使用可能ハンドピース組立体のハウジングは、第1の使い捨てシャフト組立体のハウジングへ取り外し可能に接続され、
再使用可能ハンドピース組立体のハウジングが第1の使い捨てシャフト組立体のハウジングへ接続されたときに関節運動制御部は関節運動ワイヤ作動組立体に係合する、
内視鏡。
【0093】
5.条項4の内視鏡において、再使用可能ハンドピース組立体のハウジングは、手工具無しに、第1の使い捨てシャフト組立体のハウジングへ接続されるように及び第1の使い捨てシャフト組立体のハウジングから接続解除されるように配設されている、内視鏡。
【0094】
6.条項4又は条項5の内視鏡において、再使用可能ハンドピース組立体のハウジングは、第1の使い捨てシャフト組立体のハウジングへ、1つ又はそれ以上のラッチによって取り外し可能に接続される、内視鏡。
【0095】
7.条項4から条項6の何れか一項の内視鏡において、再使用可能ハンドピース組立体のハウジングは、第1の使い捨てシャフト組立体のハウジングへ、1つ又はそれ以上の磁石によって取り外し可能に接続される、内視鏡。
【0096】
8.条項4から条項7の何れか一項の内視鏡において、再使用可能ハンドピース組立体は、第1の使い捨てシャフト組立体のルーメンと連通する流体コネクタを欠いている、内視鏡。
【0097】
9.条項4から条項8の何れか一項の内視鏡において、第1の使い捨てシャフト組立体のハウジングは、第1の使い捨てシャフト組立体のシャフトのルーメンと流体連通しているポートを含んでいる、内視鏡。
【0098】
10.条項4から条項9の何れか一項の内視鏡において、再使用可能ハンドピース組立体の関節運動制御部は、第1関節運動制御ノブ及び第2関節運動制御ノブを含んでいる、内視鏡。
【0099】
11.条項10の内視鏡において、第1関節運動制御ノブは第1駆動シャフトを有し、第2関節運動制御ノブは第2駆動シャフトを有し、第1駆動シャフトと第2駆動シャフトは同心である、内視鏡。
【0100】
12.条項4から条項11の何れかの内視鏡において、
エレクトロニクスモジュールが再使用可能ハンドピース組立体のハウジングへ取り付けられている、内視鏡。
【0101】
13.条項12の内視鏡において、
エレクトロニクスモジュールは、再使用可能ハンドピース組立体のハウジングが第1の使い捨てシャフト組立体のハウジングへ接続されたときに第1の使い捨てシャフト組立体のコネクタに係合するコネクタを有している、内視鏡。
【0102】
14.関節運動制御部とエレクトロニクスモジュールとを有している再使用可能ハンドピースのハウジングを、関節運動ワイヤ作動組立体とコネクタとを有している第1の使い捨てシャフト組立体のハウジングへ接続する段階、
を備える方法において、
前記接続する段階は、関節運動制御部を第1の使い捨てシャフト組立体の関節運動ワイヤ作動組立体へ、及びエレクトロニクスモジュールを第1の使い捨てシャフト組立体のコネクタへ、接続する、
方法。
【0103】
15.条項14の方法であって、
関節運動制御部を第1の使い捨てシャフト組立体の関節運動ワイヤ作動組立体から分離し、エレクトロニクスモジュールを第1の使い捨てシャフト組立体のコネクタから分離するように、再使用可能ハンドピースのハウジングを第1の使い捨てシャフト組立体のハウジングから分離する段階、を備えている方法。
【0104】
16.条項14又は条項15の方法であって、
再使用可能ハンドピースのハウジングを、関節運動ワイヤ作動組立体とコネクタとを有している第2の使い捨てシャフト組立体のハウジングへ接続する段階、
を備え
前記接続する段階は、関節運動制御部を第2の使い捨てシャフト組立体の関節運動ワイヤ作動組立体へ、及びエレクトロニクスモジュールを第2の使い捨てシャフト組立体のコネクタへ、接続する、
方法。
【0105】
17.条項4から条項13の何れか一項の内視鏡と、第2の使い捨てシャフト組立体と、
を備える内視鏡システムにおいて、
第2の使い捨てシャフト組立体は、第2の使い捨てシャフト組立体のハウジングへ取り付けられている関節運動ワイヤ作動組立体を有し、関節運動ワイヤ作動組立体は、第2の使い捨てシャフト組立体の長さに沿って延びている関節運動ワイヤへ係合されており、
再使用可能ハンドピース組立体のハウジングは、第2の使い捨てシャフト組立体のハウジングへ取り外し可能に接続でき、
関節運動制御部は、再使用可能ハンドピース組立体のハウジングが第2の使い捨てシャフト組立体のハウジングへ接続されたときに第2の使い捨てシャフト組立体の関節運動ワイヤ作動組立体に係合する、
システム。
【0106】
18.条項17のシステムにおいて、第1の使い捨てシャフト組立体は、シャフト長さとシャフト直径の少なくとも一方が第2の使い捨てシャフト組立体とは異なる、システム。
【0107】
発明を説明するという文脈での(特に付随の特許請求項の範囲の文脈での)、原文の単数形を表す冠詞「a」、「an」、及び「the」の対訳である用語及び類似の用語の使用は、別途ここに指示されていない限り、又は文脈によってはっきりと否定されていない限り、単数形と複数形のどちらもカバーすると解釈されるものとする。「備えている」、「有している」、「含んでいる」、及び「包含している」という用語は、別途指摘されていない限り、制限のない用語である(即ち、「○○を含むが○○に限定されない」を意味する)と解釈されるものとする。ここでの値の範囲の列挙は、ここに別途指示されていない限り、範囲の中に入っているそれぞれ別々の値を個別に言及することの省略法とすることを意図したにすぎず、それぞれ別々の値はここに個別に列挙されているかの様に明細書へ組み入れられる。ここに説明されている全ての方法は、ここに別途指示されていない限り、又は別途文脈によってはっきりと否定されていない限り、何れの適した順序で遂行されてもよい。ここに提供されているありとあらゆる例又は例を示す言葉遣い(例えば「○○の様な」)の使用は、発明を解明し易くすることのみが目的であり、別途主張されていない限り発明の範囲に限定を課すものではない。明細書での言葉遣いは、特許請求の範囲に記載されていない何らかの要素が本発明の実践に必須であることを示唆するものであるとの解釈をされてはならない。
【0108】
本発明の好適な実施形態が、発明を実施するための発明者に既知である最良の形態を含め、ここに説明されている。これまでの説明が閲読されれば、当業者には、それら好適な実施形態の変形型が自明となるであろう。発明者は適切であるところのその様な変形型を当業者が採用することを予想しており、発明者は発明がここに特定的に説明されている以外のやり方で実践されることを視野に入れている。したがって、本発明は、付随の特許請求の範囲に記載の主題の、適用法によって認められるところの全ての修正物及び等価物を含む。更に、ここに別途指示されていない限り、又は別途文脈によってはっきりと否定されていない限り、以上に説明されている要素の全ての考えられ得る変形型におけるそれら要素同士の何れかの組合せは発明によって網羅される。
【符号の説明】
【0109】
100 内視鏡組立体
102 再使用可能ハンドピース
104 使い捨てシャフト組立体
105 ハウジング
106 関節運動制御部
108 第1関節運動制御ノブ
110 第2関節運動制御ノブ
112 関節運動クラッチ
114 関節運動式遠位部分
116 シャフト
120 ハンドル部分
124 画像コントローラ
126 制御部
130、132 ボタン
134 剛性ハウジング
140、142 ポート
144 シャフトの近位端
150 陥凹
152 陥凹に受け入れられるシャフト組立体部分
160 駆動シャフト
162 光学的及び/又は電気的コネクタ
170 ラッチ及び/又は磁石
180 第1駆動シャフト
182 カム/ギア係合部分
186 第2駆動シャフト
188 カム/ギア係合部分
190 エレクトロニクスモジュール
200 ハウジング
202 回路基板
204 光学的及び/又は電気的コネクタ
206 端子
210 バッテリ
214 バッテリマウント
300 ハウジング
306 第1ハウジング部分
308 第2ハウジング部分
320 カム組立体
322 第1関節運動ワイヤ
324 第2関節運動ワイヤ
330 光学的及び/又は電気的コネクタ
332 プロング
340 第1カム
342 第2カム
346、348 陥凹
360 発光素子
362 画像化装置
364 第1開口部
366 第2開口部
500 内視鏡組立体
502 再使用可能ハンドピース
504 使い捨てシャフト組立体
506 ハンドル
508 関節運動制御部
512 第1関節運動制御ノブ
514 第2関節運動制御ノブ
518 第1クラッチ
520 第2クラッチ
530 器具ポート
532 吸引ポート
534 膨張/潅注ポート
540 ディスプレイ
542 ヒンジ
550 画像化制御部
552 画像捕捉スイッチ
554 映像捕捉スイッチ
560 流体制御スイッチ
562 膨張スイッチ
564 潅注スイッチ
566 吸引スイッチ
570 エレクトロニクスモジュール
576 光学的及び/又は電気的コネクタ
574 コントローラ
580 バッテリ
582 バッテリ取付部分へ取り付けられるバッテリ部分
584 コントローラのバッテリ取付部分
590 通信モジュール
594 ハウジング
600 基地局
604 遠隔データベース
612 第1駆動シャフト
614 第1トルク伝達機構
620 第2駆動シャフト
622 第2トルク伝達機構
624 開口部
702 シャフト
704 関節運動式遠位部分
706 近位部分
710 ハウジング
712 第1部分
714 第2部分
720 光学的及び/又は電気的コネクタ
730 関節運動ワイヤ
732 カム組立体
740 第1カム
742 第2カム
750 棚部
752 陥凹
754 端壁
800 ラック・ピニオン組立体
802 第1ギアラック
804 第2ギアラック
808 第1ギア
812 第3ギアラック
814 第4ギアラック
818 第2ギア
830 関節運動ワイヤ
860 発光素子
862 画像化装置
864 第1開口部
866 第2開口部
900 連結器
902 外在部分
904 内在部分
908 連結器の運動の方向
920 レバー
940 再使用可能ハンドピース
942 使い捨てシャフト組立体
944 内視鏡のハンドル