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特許7048675範囲の限られた送信によるサービス提供者の挙動の決定
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-03-28
(45)【発行日】2022-04-05
(54)【発明の名称】範囲の限られた送信によるサービス提供者の挙動の決定
(51)【国際特許分類】
   G06Q 10/08 20120101AFI20220329BHJP
   G06Q 50/10 20120101ALI20220329BHJP
【FI】
G06Q10/08 300
G06Q50/10
【請求項の数】 20
(21)【出願番号】P 2020117988
(22)【出願日】2020-07-08
(62)【分割の表示】P 2019520575の分割
【原出願日】2017-09-11
(65)【公開番号】P2020181596
(43)【公開日】2020-11-05
【審査請求日】2020-09-11
(31)【優先権主張番号】62/408,931
(32)【優先日】2016-10-17
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(31)【優先権主張番号】15/451,221
(32)【優先日】2017-03-06
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(73)【特許権者】
【識別番号】513020939
【氏名又は名称】ウーバー テクノロジーズ,インコーポレイテッド
(74)【代理人】
【識別番号】110001243
【氏名又は名称】特許業務法人 谷・阿部特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】キャサリン スワンソン
(72)【発明者】
【氏名】ザッカリー タイラー スチュワート
(72)【発明者】
【氏名】エリック チャン
【審査官】渡邉 加寿磨
(56)【参考文献】
【文献】米国特許出願公開第2016/0253624(US,A1)
【文献】米国特許出願公開第2016/0300185(US,A1)
【文献】特開2016-155674(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G06Q 10/00-99/00
G16H 10/00-80/00
B65G 61/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
ネットワークシステムに対して位置の検証を提供するためのコンピュータにより実行される方法であって、前記方法は、コンピューティングデバイスによって実行され、
1つまたは複数のネットワークを通じて前記ネットワークシステムから、少なくとも注文識別子および供給元デバイス識別子を含むデータを受信するステップと、
前記コンピューティングデバイスの短距離トランシーバを使用して、供給元デバイスからの供給元ビーコン信号を検出するステップであって、前記供給元ビーコン信号は、少なくとも大きい方の識別子および小さい方の識別子を含む、ステップと、
前記大きい方の識別子を前記供給元デバイス識別子と比較し、前記小さい方の識別子を前記注文識別子と比較するステップと、
前記大きい方の識別子が前記供給元デバイス識別子に一致し、前記小さい方の識別子が前記注文識別子に一致することを示す前記比較に応答して、前記1つまたは複数のネットワークを通じて、一致を示すデータを前記ネットワークシステムに送信するステップと、
を備えたことを特徴とするコンピュータにより実行される方法。
【請求項2】
一致を示すデータを前記ネットワークシステムに送信するステップは、
前記供給元ビーコン信号の受信された信号強度を決定することと、
前記受信された信号強度に基づいて、近接度推定値を計算することであって、前記近接度推定値は、前記コンピューティングデバイスと前記供給元デバイスとの間の距離の推定値である、ことと、
前記一致を示す前記データおよび前記計算された近接度推定値に対応するデータを前記ネットワークシステムに送信することと、
を更に含むことを特徴とする請求項1に記載のコンピュータにより実行される方法。
【請求項3】
前記一致を示すデータおよび前記計算された近接度推定値に対応するデータを送信するステップは、
前記近接度推定値の推定距離に基づいて、前記近接度推定値を分類することと、
前記一致を示す前記データおよび前記近接度推定値の前記分類に対応するデータを前記ネットワークシステムに送信することと、
を更に含むことを特徴とする請求項2に記載のコンピュータにより実行される方法。
【請求項4】
前記供給元ビーコン信号を周期的にサンプリングするステップと、
前記供給元ビーコン信号の新たなサンプルの受信された信号強度を決定するステップと、
前記供給元ビーコン信号の前記新たなサンプルの前記受信された信号強度に基づいて、新たな近接度推定値を計算するステップと、
前記新たな近接度推定値に対応するデータを前記ネットワークシステムに送信するステップと、
を更に備えたことを特徴とする請求項2に記載のコンピュータにより実行される方法。
【請求項5】
前記新たな近接度推定値に対応するデータを送信するステップは、
第1の近接度推定値の第1の推定距離に基づいて、前記供給元ビーコン信号の第1のサンプルの前記第1の近接度推定値を第1の分類に分類することと、
第2の近接度推定値の第2の推定距離に基づいて、前記供給元ビーコン信号の第2のサンプルの前記第2の近接度推定値を第2の分類に分類することと、
前記第1の分類が前記第2の分類と異なるかどうかを決定することと、
前記第1の分類が前記第2の分類と異なると決定することに応答して、分類の変化に対応するデータを前記ネットワークシステムに送信することと
を更に含むことを特徴とする請求項4に記載のコンピュータにより実行される方法。
【請求項6】
前記供給元ビーコン信号を検出したことに応答して、前記コンピューティングデバイスによって、前記コンピューティングデバイスによる表示のための指示を取り出すステップを更に備えたことを特徴とする請求項1に記載のコンピュータにより実行される方法。
【請求項7】
コンピュータ実行可能命令を記憶した非一時的コンピュータ可読記憶媒体であって、前記コンピュータ実行可能命令は、実行することに応答して、プロセッサを含むコンピューティングデバイスに、
1つまたは複数のネットワークを通じてネットワークシステムから、少なくとも注文識別子および供給元デバイス識別子を含むデータを受信することと、
前記コンピューティングデバイスの短距離トランシーバを使用して、供給元デバイスからの供給元ビーコン信号を検出することであって、前記供給元ビーコン信号は、少なくとも大きい方の識別子および小さい方の識別子を含む、ことと、
前記大きい方の識別子を前記供給元デバイス識別子と比較し、前記小さい方の識別子を前記注文識別子と比較することと、
前記大きい方の識別子が前記供給元デバイス識別子に一致し、前記小さい方の識別子が前記注文識別子に一致することを示す前記比較に応答して、前記1つまたは複数のネットワークを通じて、一致を示すデータを前記ネットワークシステムに送信することと、
を備えた動作を実行させることを特徴とする非一時的コンピュータ可読記憶媒体。
【請求項8】
一致を示すデータを前記ネットワークシステムに送信することは、
前記供給元ビーコン信号の受信された信号強度を決定することと、
前記受信された信号強度に基づいて、近接度推定値を計算することであって、前記近接度推定値は、前記コンピューティングデバイスと前記供給元デバイスとの間の距離の推定値である、ことと、
前記一致を示す前記データおよび前記計算された近接度推定値に対応するデータを前記ネットワークシステムに送信することと、
を更に含むことを特徴とする請求項7に記載の非一時的コンピュータ可読記憶媒体。
【請求項9】
前記一致を示すデータおよび前記計算された近接度推定値に対応するデータを送信することは、
前記近接度推定値の推定距離に基づいて、前記近接度推定値を分類することと、
前記一致を示す前記データおよび前記近接度推定値の前記分類に対応するデータを前記ネットワークシステムに送信することと、
を更に含むことを特徴とする請求項8に記載の非一時的コンピュータ可読記憶媒体。
【請求項10】
前記コンピュータ実行可能命令は、実行することに応答して、前記ネットワークシステムに、
前記供給元ビーコン信号を周期的にサンプリングすることと、
前記供給元ビーコン信号の新たなサンプルの受信された信号強度を決定することと、
前記供給元ビーコン信号の前記新たなサンプルの前記受信された信号強度に基づいて、新たな近接度推定値を計算することと、
前記新たな近接度推定値に対応するデータを前記ネットワークシステムに送信することと、
を更に備えた動作を実行させることを特徴とする請求項8に記載の非一時的コンピュータ可読記憶媒体。
【請求項11】
コンピューティングデバイスの位置の検証の方法であって、前記方法は、ネットワークシステムによって実行され、
1つまたは複数のネットワークを通じて要求デバイスから、品目に対する注文要求を受信するステップと、
前記注文要求に基づいて注文を生成するステップであって、前記注文は、前記注文と関連付けられた注文識別子および供給元デバイスの供給元デバイス識別子を含む、ステップと、
前記1つまたは複数のネットワークを通じて、前記注文を前記供給元デバイスおよび前記コンピューティングデバイスに送信するステップと、
前記1つまたは複数のネットワークを通じて前記コンピューティングデバイスから、前記コンピューティングデバイスが前記供給元デバイスの範囲内にあることの検証を受信するステップであって、前記検証は、(i)前記供給元デバイス識別子と前記供給元デバイスによってブロードキャストされた供給元ビーコン信号に含まれる大きい方の識別子との間の一致、および(ii)前記注文識別子と前記供給元ビーコン信号に含まれる小さい方の識別子との間の一致に基づいている、ステップと、
前記コンピューティングデバイスから受信された前記検証に基づいて、前記1つまたは複数のネットワークを通じて前記注文要求の状態の更新を前記要求デバイスに送信するステップと、
を備えたことを特徴とする方法。
【請求項12】
前記送信された注文は、前記コンピューティングデバイスと関連付けられたコンピューティングデバイス識別子を更に含み、前記方法は、
前記1つまたは複数のネットワークを通じて前記供給元デバイスから検証を受信するステップを更に備え、前記供給元デバイスからの前記検証は、前記コンピューティングデバイスと関連付けられた前記コンピューティングデバイス識別子と前記コンピューティングデバイスによってブロードキャストされたコンピューティングビーコン信号に含まれる大きい方の識別子との間の一致、および前記注文識別子と前記コンピューティングビーコン信号に含まれる小さい方の識別子との間の一致に基づいていることを特徴とする請求項11に記載の方法。
【請求項13】
前記ネットワークシステムが前記コンピューティングデバイスからの前記検証および前記供給元デバイスからの前記検証の両方を受信したことに応答して、前記注文が前記コンピューティングデバイスと関連付けられたユーザによってピックアップされると検証するステップを更に備え、
前記状態の更新は、前記注文がピックアップされると検証したことに応答して送信される、
ことを特徴とする請求項12に記載の方法。
【請求項14】
前記注文がピックアップされると検証したことに応答して、前記コンピューティングビーコン信号をブロードキャストすることを停止する指示を前記コンピューティングデバイスに送信するステップと、
前記注文がピックアップされると検証したことに応答して、前記供給元ビーコン信号をブロードキャストすることを停止する指示を前記供給元デバイスに送信するステップと、
を更に備えたことを特徴とする請求項13に記載の方法。
【請求項15】
前記供給元デバイスへの前記指示は、前記コンピューティングデバイスがブロードキャストしていない間に前記供給元デバイスが前記供給元ビーコン信号をブロードキャストし続けるように遅延されることを特徴とする請求項14に記載の方法。
【請求項16】
前記注文要求によって要求された前記品目を配達する複数の宅配業者の中から前記コンピューティングデバイスと関連付けられた宅配業者を選択するステップを更に備え、前記選択は、前記供給元デバイスの位置、前記品目の指定された配達位置、または前記コンピューティングデバイスの位置のうちの1つに基づいていることを特徴とする請求項11に記載の方法。
【請求項17】
前記コンピューティングデバイスの近接度推定値が変化するとき、前記1つまたは複数のネットワークを通じて前記コンピューティングデバイスから、前記供給元デバイスへの前記コンピューティングデバイスの近接度推定値の更新を受信するステップを更に備え、前記近接度推定値は、前記コンピューティングデバイスと前記供給元デバイスとの間の距離の推定値であることを特徴とする請求項11に記載の方法。
【請求項18】
コンピュータ実行可能命令を記憶した非一時的コンピュータ可読記憶媒体であって、前記コンピュータ実行可能命令は、実行することに応答して、プロセッサを含むネットワークシステムに、
1つまたは複数のネットワークを通じて要求デバイスから、品目に対する注文要求を受信することと、
前記注文要求に基づいて注文を生成することであって、前記注文は、前記注文と関連付けられた注文識別子および供給元デバイスの供給元デバイス識別子を含む、ことと、
前記1つまたは複数のネットワークを通じて、前記注文を前記供給元デバイスおよびコンピューティングデバイスに送信することと、
前記1つまたは複数のネットワークを通じて前記コンピューティングデバイスから、前記コンピューティングデバイスが前記供給元デバイスの範囲内にあることの検証を受信することであって、前記検証は、(i)前記供給元デバイス識別子と前記供給元デバイスによってブロードキャストされた供給元ビーコン信号に含まれる大きい方の識別子との間の一致、および(ii)前記注文識別子と前記供給元ビーコン信号に含まれる小さい方の識別子との間の一致に基づいている、ことと、
前記コンピューティングデバイスから受信された前記検証に基づいて、前記1つまたは複数のネットワークを通じて前記注文要求の状態の更新を前記要求デバイスに送信することと、
を備えた動作を実行させることを特徴とする非一時的コンピュータ可読記憶媒体。
【請求項19】
前記送信された注文は、前記コンピューティングデバイスと関連付けられたコンピューティングデバイス識別子を更に含み、前記コンピュータ実行可能命令は、実行することに応答して、前記ネットワークシステムに、
前記1つまたは複数のネットワークを通じて前記供給元デバイスから検証を受信することであって、前記供給元デバイスからの前記検証は、前記コンピューティングデバイスと関連付けられた前記コンピューティングデバイス識別子と前記コンピューティングデバイスによってブロードキャストされたコンピューティングビーコン信号に含まれる大きい方の識別子との間の一致、および前記注文識別子と前記コンピューティングビーコン信号に含まれる小さい方の識別子との間の一致に基づいている、ことを更に備えた動作を実行させることを特徴とする請求項18に記載の非一時的コンピュータ可読記憶媒体。
【請求項20】
前記コンピュータ実行可能命令は、実行することに応答して、前記ネットワークシステムに、
前記ネットワークシステムが前記コンピューティングデバイスからの前記検証および前記供給元デバイスからの前記検証の両方を受信したことに応答して、前記注文が前記コンピューティングデバイスと関連付けられたユーザによってピックアップされると検証することを更に備えた動作を実行させ、
前記状態の更新は、前記注文がピックアップされると検証したことに応答して送信される、
ことを特徴とする請求項19に記載の非一時的コンピュータ可読記憶媒体。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
説明される本実施形態は、一般に、サービス提供者または宅配業者の挙動を決定することに関し、より詳細には、宅配業者またはサービス提供者に関連付けられたワイヤレスデバイス間において短距離送信を用いることに関する。
【背景技術】
【0002】
本出願は2016年10月17に出願した米国特許仮出願第62/408,931号、および2017年3月6日に出願した米国特許非仮出願第15/451,221号の利益を主張し、参照により本明細書に組み入れる。
【0003】
宅配業者は、供給元から品目を回収し、届け先に配達する。大きな宅配業者管理システムは、より多くの注文、およびしばしば初心者の宅配業者からの、オンデマンド宅配業者サービスを可能にするので、宅配業者管理システムは、品目のピックアップを完了するために、注文に対する宅配業者がいつ、品目の供給元に到達したかを決定および検証する必要があり得る。供給元地点において宅配業者は、ピックアップを宅配業者管理システムに報告し得るが、これは信頼できないものとなる可能性がある。
【発明の概要】
【0004】
ネットワークシステム(例えば宅配業者または配達管理システム)は、供給元位置から配達位置までの、要求された品目の配達を調整する。例えば、配達されることになる製品または商品に対する注文をする顧客など、宅配業者管理システムの要求ユーザは、要求デバイスに入力を提供することによって注文要求を提出し得る。要求ユーザは、宅配業者管理システムによって提示された複数の品目のうちの要求する1つまたは複数の品目を選択し、選択として配達位置を入力し得る。宅配業者管理システムは、要求デバイスから注文要求を受信するよう構成される。要求は、要求された品目の品目提供者に関連付けられた識別子、要求された品目に関連付けられた識別子/タグのリスト、および/または要求された品目に対する配達位置を含む。宅配業者管理システムは、要求された品目を提供することができる供給元位置を選択し(例えば品目提供者に関連付けられた識別子に基づいて)、供給元位置から要求された品目を回収し、要求された品目を配達位置に配達することができるサービス提供者(例えば宅配業者、運転手)を選択することによって、注文エントリを作成する。注文エントリは、選択された供給元位置および/または選択された宅配業者に関連付けられたデバイス、個人、またはエンティティに対応する識別子(ID)を含む。
【0005】
宅配業者管理システムの実施例は、サードパーティレストランから要求ユーザまで食品を配達するための運転手を調整する食品配達システムである。例示のシステムにおいて、要求ユーザ、ボブは、彼のスマートフォン、要求デバイスを使用してジョーズピザパレスからピザを注文することができる。実施例において、食品配達システムは、ジョーズピザパレスに、関連付けられ、位置する供給元デバイスにデータを送信して、要求されたピザを調理し始めるようジョーズピザパレスに通知するだろう。食品配達システムは、ボブによって注文されたピザをジョーズピザパレスからピックアップするために、ジョーズピザパレスの付近に位置する(例えば、ジョーズピザパレスの位置から予め決められた距離以内の現在位置を有する)運転手を選択することができる。食品配達システムは、ピザがボブに配達されることができるよう、要求ユーザの位置を運転手に提供する。
【0006】
いくつかの実施例によれば、サービス提供者デバイス(例えば宅配業者デバイス)は、宅配業者管理システムから、少なくとも供給元IDおよび注文に対する注文IDを含んだ注文情報を受信する。宅配業者デバイスは、供給元デバイスによってブロードキャストされる短距離無線周波数ビーコンを検出するためにビーコン検出モードに入ることができる。供給元ビーコンは、注文エントリに対応する供給元の供給元IDおよび注文IDを含む。供給元ビーコンを検出するとすぐに、宅配業者デバイスは、検出されたビーコンからの供給元IDおよび/または注文IDを、宅配業者管理システムから受信された注文情報に含まれる供給元IDおよび/または注文IDと比較する。もし供給元IDおよび/または注文IDが一致するならば、宅配業者デバイスは宅配業者管理システムに、供給元デバイスのすぐ近くにあることを報告する。
【0007】
いくつかの実施形態において、宅配業者デバイスは、宅配業者IDおよび注文IDを含んだ自体のビーコン信号をブロードキャストし始めることができる(例えばビーコンブロードキャストモードにおいて)。供給元デバイスは、次いで宅配業者ビーコンを検出し、宅配業者IDを、宅配業者管理システムから受信された注文情報からの宅配業者IDに一致させることができる。もし一致が検出されたならば、供給元デバイスは、供給元デバイスのすぐ近くにおける宅配業者デバイスの存在を確認するデータ(例えば報告に対応するデータ)を宅配業者管理システムに送る。宅配業者管理システムは、存在検証および受信されたデータのタイミングを利用して、要求ユーザに対する推定される完了または配達時間を改善する、待ち時間に対して宅配業者に補償する、および/または宅配業者によるピックアップの手動の確認を不要にすることによって供給元位置でのピックアップ効率を改善することができる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
図1】いくつかの実施形態にかかる注文ピックアップ位置までの宅配業者近接度を検証するための例示的な環境を示す図である。
図2】いくつかの実施形態にかかる宅配業者管理システム、供給元デバイス、および宅配業者デバイスの間の例示的なインタラクションを示す図である。
図3A】いくつかの実施形態にかかる供給元位置への宅配業者の近接度を検証するために供給元デバイスおよび宅配業者デバイスによって実行されるビーコンをブロードキャストするステップを図式的に例示する図である。
図3B】いくつかの実施形態にかかる供給元位置への宅配業者の近接度を検証するために供給元デバイスおよび宅配業者デバイスによって実行されるビーコンをブロードキャストするステップを図式的に例示する図である。
図3C】いくつかの実施形態にかかる供給元位置への宅配業者の近接度を検証するために供給元デバイスおよび宅配業者デバイスによって実行されるビーコンをブロードキャストするステップを図式的に例示する図である。
図3D】いくつかの実施形態にかかる供給元位置への宅配業者の近接度を検証するために供給元デバイスおよび宅配業者デバイスによって実行されるビーコンをブロードキャストするステップを図式的に例示する図である。
図3E】いくつかの実施形態にかかる供給元位置への宅配業者の近接度を検証するために供給元デバイスおよび宅配業者デバイスによって実行されるビーコンをブロードキャストするステップを図式的に例示する図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
図は、例示のためのみに様々な実施形態を示す。当業者は以下の説明から、本明細書において例示される構造および方法の代替的実施形態が、本明細書において説明される本発明の原理から逸脱せずに使用され得ることを容易に認識するであろう。
【0010】
図1は、いくつかの実施形態にかかる注文ピックアップ位置までの宅配業者近接度を検証するための例示の環境を示す。実施例によれば、宅配業者管理システム100の、通常3つのタイプのユーザ、すなわち要求ユーザ、供給元ユーザ、および宅配業者ユーザがある。
【0011】
要求ユーザは、要求デバイス110を使用して、宅配業者管理システム100から注文のために利用可能な品目を要求し得る。いくつかの実施形態において、要求デバイス110上の宅配業者管理システム100のクライアントアプリケーションは、品目を要求するためのGUI(グラフィカルユーザインターフェース)を表示する。例えば、GUIは多様な食品施設を表すアイコンを表示することができ、アイコンの1つのユーザ選択を受信するとすぐに、GUIは選択された施設において利用可能な様々な食品品目を表示し得る。宅配業者管理システム100は、要求デバイス110から要求された品目に対応するデータを受信し、要求された品目のデータ(例えばID)を含む注文エントリを生成する。上記の実施例を参照すると、要求ユーザ、ボブはジョーズピザパレスからペパローニピザを選択し得る。この場合、要求デバイス110は、ジョーズピザパレスからの選択されたペパローニピザに対応するデータを、宅配業者管理システム100に送るようになる。宅配業者管理システムは、次いで要求されたペパローニピザを表す注文エントリを作成するだろう。
【0012】
供給元ユーザは、供給元デバイス120を使用して、注文、および注文エントリに関連付けられた情報(例えば、どの品目か、数量、特別の要求、要求された時間など)を、宅配業者管理システム100から受信する。各供給元デバイス120は、宅配業者管理システム100に登録され、各供給元デバイス120は、要求ユーザが利用可能な特定の品目を提供する性能を有する特定の供給元位置に関連付けられる。供給元データ(例えば、供給元デバイスおよび供給元位置、さらに供給元に関連する他の情報)は、宅配業者管理システム100によってアクセス可能なデータベースに記憶されることができる。供給元デバイス120を通じて宅配業者管理システム100から注文に対するデータを受信した後、供給元ユーザは、対応する供給元位置において、注文として要求された品目を、調理し得る。
【0013】
前の実施例を参照すると、ジョーズピザパレスは、宅配業者管理システム100とインタラクションをするために用いる従業員用の供給元デバイス120を有する。供給元デバイス120は、宅配業者管理システム100からペパローニピザに対する注文を受信することができ、次いで注文および、例えば、注文をピックアップすることになる宅配業者の識別する情報のような注文に関連付けられたあらゆる追加の情報を表示することができる。ジョーズピザパレスにおける従業員は、次いで供給元デバイス上に表示される情報に基づいて注文を調理し得る。
【0014】
宅配業者ユーザを、割り当てて、要求ユーザに対する注文のための品目をピックアップおよび配達し、(例えば、ピックアップされ要求ユーザに配達されなければならない品目、ピックアップおよび配達のための位置、ピックアップ位置に行くまでの時間などを示す情報のような、)宅配業者デバイス130を通じて宅配業者管理システム100から注文に関連付けられた情報を受信することができる。いくつかの実施形態において、宅配業者は、厳密に宅配業者とせず、代わりに、あらゆる数の異なるサービスを提供し得るサービス提供者であってよい。
【0015】
再び前の実施例を参照すると、宅配業者管理システム100は、ペパローニピザをジョーズピザパレスから要求ユーザの位置まで配達するための宅配業者を選択し得る。宅配業者管理システム100は、配達ができるよう、ジョーズピザパレスの位置、配達されることになる品目のリスト、要求ユーザの位置を、ユーザに関連付けられた宅配業者デバイス130に送り得る。
【0016】
例示的な実施形態において、宅配業者管理システム100は、食品注文の配達を手配するためのシステムである。この場合、要求ユーザは、例えば要求デバイス110上の専用のアプリケーションにおいて、1つまたは複数の品目を選択するための入力を使用して要求を生成することによって、エリアのレストランからの食品品目に対する要求を提出することができる。レストランおよび要求ユーザの両方から遠隔にある宅配業者管理システム100は、食品品目に対する注文(例えば注文に対応する記録またはエントリ)を作成し、記録を(例えば要求された品目、レストラン、要求ユーザの識別子などに関連付けられたデータと共に)データベースに記憶し、およびレストランに位置する供給元デバイス130に注文情報を送ることができる。さらに、宅配業者管理システム100は、サービス提供者のプールから、(例えば注文をピックアップし要求ユーザに配達する)配達サービスを提供するためのサービス提供者を選択し、注文についての情報を、選択されたサービス提供者または宅配業者の宅配業者デバイス120に送信することができる。いくつかの実施例において、各供給元位置は、1つまたは複数のネットワークを通じて宅配業者管理システム100と通信するための、供給元デバイス130に関連付けられる。レストランにおける供給元ユーザは、受信された注文指示に従って、注文(例えばピザ)に対応する食品品目を調理し、ピザが完成するとすぐにピックアップする宅配業者を待つことができる。宅配業者は、食品品目のピックアップを確認し、ナビゲーション指示を使用して、要求デバイス110、または食品品目を配達するよう要求ユーザによって指定された配達位置に、配達することができる。
【0017】
供給元位置から要求ユーザへの品目の配達のために手配するよう、供給元ユーザ、宅配業者ユーザ、および要求ユーザと通信することに加えて、いくつかの実施例によれば、宅配業者管理システム100は、デバイス間の短距離無線送信を使用して、宅配業者デバイス130の場所、位置、および/または動きを検証し、推定される到着の時間の改善、宅配業者に対する報奨の提供、および/または宅配業者管理システム100によって提供される指示に対する宅配業者の順守の改善を行うために用いることができる追加のデータを決定する。
【0018】
要求デバイス110は、例えばクライアントアプリケーションを通じて、エンドユーザが注文要求モジュール112を通じて宅配業者管理システム100によって利用可能にされる品目を要求するための、インターフェースを提供する。要求デバイス110は、要求に対して利用可能な品目を表示することができる適切なコンピューティングデバイス、およびエンドユーザに対して、(例えばタッチセンシティブディスプレイなどの入力の仕組みを通じて、)品目を選択するためのインターフェースであってよい。クライアントアプリケーションは、宅配業者管理システム100から、様々な供給元、および/または要求ユーザが(例えば時間、要求ユーザの配達位置および現在位置、および/または供給元位置に基づいて、)注文することができる品目についてのデータを受信することができ、要求モジュール112は(例えば、簡単にするために図1には示されないユーザインターフェースモジュールに関連して)、選択可能な機能のセットまたは供給元を表すグラフィック画像(例えばレストラン、店など)、および/または要求ユーザが注文することができる品目を表す選択可能な機能のセットを含む、ユーザインターフェースを生成し、提示することができる。要求モジュール112は、検出されたまたはユーザから受信された入力を通じて、1つまたは複数の要求された品目を示すデータを決定し、宅配業者管理システム100への要求として、1つまたは複数のネットワーク140を通じて宅配業者管理システム100に、要求された品目の識別子のセット(および/または要求された品目を提供する供給元の識別子)を送る。要求デバイス110の位置は、要求の一部として宅配業者管理システム100に送られることができ、または注文に対する配達位置として用いられ得る。追加としてまたは代替として、ユーザはまた配達住所を提供し得る。
【0019】
宅配業者管理システム100は、要求デバイス110から品目に対する要求を受信し、宅配業者デバイス130を操作する宅配業者による注文の内容のピックアップおよび配達だけでなく、供給元位置による注文の調理を調整する。一実施例において、宅配業者管理システム100は、注文作成モジュール105、宅配業者選択モジュール106、および宅配業者注文検証モジュール104を含む。さらに宅配業者管理システム100は、例えば注文データストア102、供給元位置データストア108、および宅配業者データストア109などの、1つまたは複数のデータストアを有する。宅配業者管理システム100は、構成に応じて多くの異なるタイプの注文に対して、宅配業者サービスを手配し得る。戻ってピザの実施例を参照すると、供給元はレストランとなり、注文は、宅配業者が次いで回収し配達するようになる、レストランのメニューからの特定のピザを指定するようになる。他の実施例は、例えば、ユーザにより店で購入された製品などの品目の、または例えば、パッケージ、裁判所文書などの、ある位置から別の位置に配達されることになる品目の配達である。従って、宅配業者管理システム100は、注文プロセスにおいて支援する多くの追加の構成要素を含み、簡単にするために図1には示されない。例えば、宅配業者管理システム100は、また、(例えば、宅配業者のステータスおよび/または宅配業者の位置、レストランまたは店の位置、届け先の位置などに基づいて、)特定の注文の配達のための特定の宅配業者の選択を行うことができ、要求デバイス110、供給元デバイス120、および/または宅配業者デバイス130に関連付けられたユーザに対する支払い、注文選択、および他のサービスをすることができる。
【0020】
要求デバイス110から1つまたは複数の品目に対する要求を受信するとすぐに、宅配業者管理システム100は、注文作成モジュール105を使用して、要求された品目に対応する注文エントリを作成する。例えば、注文作成モジュール105は、エントリを作成して、注文データテーブルまたはストア102に記憶することができる。注文作成モジュール105は、新たな注文に対する一意的な注文ID(例えばIDに対するランダム文字列)を生成し、要求において提供された住所またはGPS位置とすることができる配達位置と共に、注文に対応する品目(例えば識別子またはテキスト)を列挙する。
【0021】
一実施例において、注文作成モジュール105は、次いで注文に対する供給元および/または供給元位置を選択する。要求された品目に対する供給元位置が要求に含まれるシステムに対して、注文作成モジュール105は、供給元位置データストア108から対応する供給元IDをルックアップし、供給元IDを注文エントリに追加する。追加または代替として、いくつかの実施例において、要求は品目のIDまたは名称と共に、供給元IDを含むことができる。上記の実施例において、注文作成モジュール105は、供給元IDを使用して供給元および供給元位置を識別することができる。供給元位置または供給元IDが要求に含まれないシステムにおいて、注文作成モジュール105は供給元位置データ108を使用して、どの供給元位置が要求された品目を提供することができるかを決定する。
【0022】
注文エントリのために供給元IDを決定した後、注文作成モジュール105は、供給元位置および配達位置を含んだ要求データを、宅配業者選択モジュール106に提供し、宅配業者選択モジュール106に、供給元位置から配達位置に要求された品目を配達するために、宅配業者デバイス130に関連付けられた宅配業者を選択させる。実施形態に応じて、宅配業者選択モジュール106は、供給元位置の住所またはGPS位置(例えばGPS位置)、要求デバイスのGPS位置または指定された配達位置、および宅配業者デバイスの位置;宅配業者の現在位置またはルート;宅配業者から供給元位置までの距離;および/または宅配業者デバイスの位置から供給元位置まで、次に、要求デバイスの位置までの推定される進行時間を含む、いくつかの要因に基づいて宅配業者を選択し得る。宅配業者管理システム100は、宅配業者場所、ルート、状態などにおける変化を反映するように周期的に通信し、および/または宅配業者データの更新を受信することによって、上記の列挙された要因を監視する。いくつかの実施形態において、宅配業者選択モジュール106は、注文エントリのために宅配業者を選択して、次に、配達サービスを提供するための招待に対応するデータを宅配業者デバイス130に送り得る。宅配業者は、次いで、例えばユーザ入力を提供することによって、招待を確認または拒絶することを選び得る。招待が拒絶された場合、宅配業者選択モジュール106は異なる宅配業者を選択して注文を完了する。招待が受諾された場合、宅配業者選択モジュール106は、選択された宅配業者IDを使用して注文エントリを更新し、および/または他の情報を記憶し、または注文エントリを、受諾されたときの宅配業者の位置、宅配業者が取っているルートなどの他の情報に関連付ける。さらに、宅配業者選択モジュール106が注文のための配達の手配に成功した後、選択された宅配業者についての情報は、要求デバイス110および/または供給元デバイス120に提供される。
【0023】
従って、いくつかの実施例において、完了した注文エントリは一意的な注文ID、供給元ID、宅配業者ID、要求ユーザID、要求された品目に対応するデータのセット、および/または配達位置を含む。注文エントリは、また、例えば、要求の時間、注文調理完了の時間、ピックアップの時間、配達までの推定される到着の時間、宅配業者によって運転される、または取られるルート、ピックアップから配達までの持続時間などの、他の情報を含むまたは関連付けられることができる。また、注文エントリは、(例えば注文が「処理中」、「調理中」、「ピックアップ中」、「配送中」、「配達済」などかどうかの)注文のステータスの表示を含み得る。
【0024】
注文作成モジュール105が、要求された品目に対する注文エントリを作成した後、宅配業者注文検証モジュール104は、注文エントリに対応するデータ(例えば要求デバイス110のユーザによって要求された品目の情報または識別子)を、供給元デバイス120および/または宅配業者デバイス130に送る。供給元デバイス120および/または宅配業者デバイス130に送られた各注文エントリは、(例えば周期的に、および/または注文データストア102内の注文エントリに対する変化に応答して、)注文データストア102に記憶された注文エントリと同期され得る。供給元デバイス120および宅配業者デバイス130は、「アクティブな注文」に対する注文エントリデータを維持し得る。アクティブな注文とは、配達位置まで未だ配達されていない、宅配業者管理システム100上に配置された注文である。いくつかの実施形態において、注文エントリは、配達された後、(例えば注文エントリに関連する注文に対するフィードバックを記録するために、)注文データストア102に記憶されたままとなり得る。いくつかの実施形態において、アクティブでない注文に関連付けられたデータは、宅配業者デバイス130および供給元デバイス120からクリアされる。各供給元デバイス120および各宅配業者デバイス130は、特定の時点で2つ以上のアクティブな注文を管理し得る。注文のステータスが変化したとき、供給元デバイス120および宅配業者デバイス130は、注文の新たなステータスを使用して更新され得る。さらに、注文のステータスは、以下で説明されるように、供給元デバイス120および宅配業者デバイス130の挙動における変化を引き起こし得る。
【0025】
一実施例によれば、注文データが供給元デバイス120および/または宅配業者デバイス130に送られた後、注文情報を受信する各デバイスは、注文情報に対応するアクティブな注文を作成する。供給元デバイス120は、次いで、(例えば注文のステータスなどに基づいて、)注文の識別子および/または供給元デバイス120の識別子を含んだ供給元ビーコン150をブロードキャストし得る。本明細書で説明されるように、ビーコンは、あるデバイスから別のデバイスに対して識別するまたは他のデータを送るだけでなく、あるデバイスから別のデバイスまでの近接度を決定するために用いられ得る短距離ワイヤレス無線周波数信号のことをいう。いくつかの実施形態において、近接度は、ビーコンの信号強度(例えば信号対雑音比)を検出することによって計算され得る。供給元ビーコン150をブロードキャストすることによって、供給元デバイス120は、宅配業者デバイス130が供給元デバイス120までの相対位置を決定することを可能にする。今述べたことは、要求ユーザからの注文を満たすピックアップおよび配達プロセスにおいて助けとなり、以下で説明されるイベント報告プロセスを通して、有用な測位および性能データを宅配業者管理システム100に提供し得る。
【0026】
供給元デバイス120は、特定の注文に対する供給元ビーコン150を、注文のステータスが、宅配業者によって供給元位置から、要求された品目が未だ得られていないことを示すとき、ブロードキャストし得る。例えば、供給元デバイス120は、特定の注文に対する供給元ビーコン150を、注文のステータスが注文の要求された品目が「ピックアップのために準備完了」であることを示すとき、ブロードキャストするよう指示され得る。このようにして、供給元デバイス120は、注文プロセスにおけるあらゆる識別される段階の間において、供給元ビーコン150をブロードキャストするように指示されることができる。供給元ビーコン150を選択的にブロードキャストすることによって、供給元デバイス120は、与えられるたびにブロードキャストされるビーコンの数を低減し、一方では依然として位置情報を、要求された品目を回収するように指定された近くの宅配業者デバイス130に提供することができる。
【0027】
宅配業者デバイス130が供給元デバイス120の範囲内に来たとき、宅配業者デバイス130は、供給元ビーコン150、および供給元ビーコン150に含まれた識別子を検出することができる。宅配業者デバイス130は、次いで供給元ビーコン150に含まれた注文IDが、(例えば宅配業者のアカウント、または宅配業者デバイス130に関連付けられた)宅配業者のいずれかのアクティブな注文に関連付けられた注文IDに一致するかどうかを決定し得る。供給元ビーコンに含まれた注文IDが、宅配業者デバイスのアクティブな注文に関連付けられたいずれかの注文IDに一致する場合、宅配業者デバイス130は、供給元ビーコン150の検出のイベントを、宅配業者管理システム100に報告する(例えばイベントについてのデータを送信する)。いくつかの実施形態において、報告されたイベントを受信するとすぐに、宅配業者管理システム100は注文のステータスを変化させることができ、または後の処理のためにイベントのタイミングを記録し得る。
【0028】
一実施例において、宅配業者デバイス130は、また、供給元ビーコン150を受信した後、引き換えに、(例えば、供給元ビーコン150を検出したことの確認として、)供給元デバイス120に宅配業者ビーコン152をブロードキャストし得る。一実施例において、供給元デバイス120は、宅配業者ビーコン152の受信を宅配業者管理システム100に報告する。代替の実施例として、宅配業者デバイス130は、供給元ビーコン150をブロードキャストすることができ、供給元デバイス120は、供給元ビーコン150を検出または受信することができる。例えば、宅配業者デバイス130は、宅配業者デバイス130および/または宅配業者管理システム100が宅配業者デバイス130は供給元デバイス120の位置または供給元位置から予め決められた距離以内であることを決定したことに応答して、供給元ビーコン150をブロードキャストするようにトリガされることができる。宅配業者デバイス130および/または宅配業者管理システム100は、宅配業者デバイス130の現在位置を、宅配業者デバイスの位置ベースのリソース(例えばGPS(全地球測位システム)受信機、Wi-Fiトランシーバなど)を使用して、周期的に決定し、供給元デバイス120の位置(または供給元デバイス120が位置する店、レストラン、会場などの住所)と比較することができる。
【0029】
いくつかの実施例によれば、各デバイスに、特定のビーコンの受信を報告させることによって、宅配業者管理システム100は、宅配業者デバイス130が実際に供給元デバイス120の範囲内であったこと、または反対に検証することができる(例えば、それぞれのビーコンの詐欺またはなりすましを防止するため)。さらなる恩恵として、ビーコンを検出するエネルギーコストは、ビーコンをブロードキャストするコストよりずっと低くすることができるので、宅配業者デバイス130は、宅配業者ビーコンをブロードキャストするのを、供給元ビーコン150を受信した後まで待機し得る。宅配業者デバイス130は、通常、移動している場合があり、電源への接続の信頼性が低いので、適切な供給元デバイスによってブロードキャストが受信されることが予想されるまで(例えば、宅配業者デバイス130が所望の供給元ビーコン150を受信し、したがって供給元デバイス120の範囲内となる後まで)、宅配業者デバイス130上の電力を節約する。さらにビーコンの送信は、一時にチャネル上に単一のメッセージまたは識別子をブロードキャストすることに制限され得る。2つ以上のアクティブな注文を扱うために、各注文に対して適切なビーコンが、アクティブな注文のリストに追加されることができ、各アクティブな注文は、現在ブロードキャストされる注文がアクティブな注文全体を通して循環されるように、短時間の間に順次送信され得る。例えば3つの異なる注文がある場合、供給元デバイス120は、ビーコンの1つが宅配業者デバイス130によって検出されるまで、または供給元デバイス120がそれぞれのビーコンに対する確認ビーコンを宅配業者デバイス130から受信するまで、第1の注文のために第1のビーコン、第2の注文のために第2のビーコン、第3の注文のために第3のビーコンを送信し、周期的に送信シーケンスを反復し続けることができる。
【0030】
宅配業者注文検証モジュール104は、供給元デバイス120および/または宅配業者デバイス130から、ビーコン検出イベントについてのデータ(例えばビーコン検出イベントが生じたときの時間情報および/またはデバイスの位置を含む)を受信し、宅配業者デバイス130および供給元デバイス120が互いに最も近くにあったことを決定する。このデータは、例えば注文が正しい宅配業者によってピックアップされたこと、または宅配業者が、2つのデバイスを互いにほぼ近くに提供するやり方で品目をピックアップしたことを検証するために用いられ得る。さらなる実施例として、宅配業者は、宅配業者管理システム100のポリシーによって、注文を回収するために供給元位置に入ることが要求され得る。もし注文がピックアップされる(例えば供給元デバイス120および/または宅配業者デバイス130のそれぞれのユーザは、ピックアップが完了したことを示す入力を提供する)が、宅配業者は供給元位置に入らなかった(例えばビルディングに入らなかった)ならば、宅配業者注文検証モジュール104は、デバイスが互いにすぐ近くにあったことを示すイベントが受信されなかったので、宅配業者がポリシーに従わなかったことを決定することができ得る。他の実施例において、ビーコン検出イベントは、宅配業者が供給元位置において彼または彼女が入った後、供給元位置から物理的注文を受け取るまでどれだけ長く待たなければならなかったかを決定するため、および/またはピックアップのために注文を調理することにおける供給元により(例えば推定される調理の時間に基づいて)遅延を決定するために用いられることができる。
【0031】
いくつかの実施例において、宅配業者注文検証モジュール104は、宅配業者デバイス130および供給元デバイス120のそれぞれに注文情報を提供する。以下で論じられるように、いくつかの実施例において、供給元デバイス120は、宅配業者デバイス130によって受信される供給元ビーコン150をブロードキャストし得る。宅配業者デバイス130は、ビーコン検出イベントを通じて、供給元ビーコン150の受信を報告する。宅配業者デバイス130は、また、宅配業者ビーコン152をブロードキャストすることができて、供給元デバイス120によって受信されたときに、別のビーコン検出イベントにおいて報告される。宅配業者注文検証モジュール104が検出イベントについてのデータを受信したとき、宅配業者注文検証モジュール104は、2つのデバイスが実際に互いにすぐ近くであったことを決定し、注文がピックアップされたことを検証することができる。今述べたことは、また、宅配業者注文検証モジュール104が、例えば、それぞれ供給元デバイス120または宅配業者デバイス130を用いる供給元ユーザまたは宅配業者によって注文がピックアップされたことの手動の確認を不要にすることによって、供給元デバイス120上または宅配業者デバイス130上のインタラクションを制限することを可能にし得る。
【0032】
実施例によれば、宅配業者注文検証モジュール104は、それぞれ供給元ビーコン150および宅配業者ビーコン152をブロードキャストするために、供給元IDおよび/または宅配業者IDを供給元デバイス120および宅配業者デバイス130に送る。いくつかの実施形態において、宅配業者注文検証モジュール104は、また、注文に対するビーコンをブロードキャストすることを開始および/または停止するよう、供給元デバイス120および宅配業者デバイス130に指示し得る。例えば、宅配業者デバイス130が、供給元ビーコン150を検出したことに応答して宅配業者ビーコン152をブロードキャストするとき、宅配業者注文検証モジュール104は、宅配業者管理システム100が供給元デバイス120から関連付けられたビーコン検証イベントを受信したとき、宅配業者ビーコン152をブロードキャストすることを停止するよう宅配業者デバイス130に指示し得る。今述べたことは、結果として、一方または両方のデバイスにおける電力の節約を生じることができる。
【0033】
1つの変形において、宅配業者注文検証モジュール104は、また、どれだけ長く宅配業者が供給元位置に待つかを決定するために、検出イベントについてのデータを用いることができ、従って、例えば遅延に対して宅配業者に補償を提供するように、または供給元位置でのピックアップの遅延をより良く推定するように(例えば供給元位置での複数の宅配業者による複数の待ち時間の平均に基づいて)、宅配業者の待ち時間を決定するために用いられ得る。さらに、供給元位置での予想される待ち時間は、宅配業者がどれだけ長く待つことが予想されるかを自動的に決定するため、および宅配業者を選択する時間および/または注文の届け先での宅配業者の到着をより良く予測するおよび/またはスケジュールするために用いられ得る。宅配業者管理システム100は、また、マッピングおよびナビゲーションサービスを提供することができ、この場合、注文ピックアップ位置で宅配業者130が遅延される時間量は、より良く宅配業者経路設定を予測するため、推定される遅延を提供するため、さらに宅配業者経路設定、進行調整、および宅配業者管理システム100によって提供される他の機能をさらに改善するために用いられ得る。本実施例において、宅配業者が供給元位置に居る時間の長さは、例えば、宅配業者デバイス130が供給元デバイス120の範囲から出るときに報告するよう、宅配業者デバイス130において受信される近くのビーコンが変化するときにイベントを受信することによって決定され得る。1つの注文に対する待ち時間は、平均待ち時間、待ち時間の分布、および/または上記のような経路設定、進行推定、および/または到着までの配達時間の決定における使用のための特定の供給元に対する待ち時間の他の特性を、決定するために他の注文の待ち時間と組み合わされ得る。
【0034】
また、注文に対する更新を、注文に関連付けられた要求デバイス110の注文要求モジュール112に提供することができる。例えば、注文が、宅配業者注文検証モジュール104によってピックアップされたと検証されたとき、宅配業者検証モジュール104は、例えばクライアントアプリケーションを通じてユーザインターフェースを更新するよう注文要求モジュール112に通知を提供し、注文が選択された宅配業者によってピックアップされたことを示すことができ、および供給元位置での宅配業者の平均待ち時間に基づいて、推定される進行および配達時間を更新することができ、または宅配業者デバイス130が供給元デバイス120によってブロードキャストされるビーコンをもはや受信しない(またはより低い強度で受信する)とき、配達時間を更新し得る。
【0035】
供給元デバイス120は、宅配業者管理システム100とインタラクションをするために、供給元におけるオペレータにインターフェースを提供し(例えばクライアントアプリケーション、またはブラウザ上のウェブページを通じて)、宅配業者デバイス130に対してビーコンをブロードキャストする。供給元デバイス120は、デスクトップまたはラップトップコンピュータ、適切な機能を有するPOS端末装置、モバイルデバイス、スマートフォン、タブレットコンピュータなど、あらゆる適切なコンピューティングデバイスであってよい。一実施例において、供給元デバイス120は、店主のPOS端末装置に結合されたまたは通信するタブレットデバイスとすることができ、他の実施例において、供給元デバイス120は、POS端末装置に対応することができる。供給元デバイス120は、注文ピックアップモジュール124だけでなく、供給元によって提供される注文の注文データを含んだ、注文データ122を含む。供給元デバイス120は、また、ビーコンをブロードキャストおよび受信するための短距離トランシーバ126を含む。短距離トランシーバ126は、注文ピックアップモジュール124からの指示に従って供給元ビーコン150を送信し、宅配業者デバイス130から宅配業者ビーコン152を受信し得る。
【0036】
短距離トランシーバ126は、異なる実施形態に従って様々な形を取り得る。一般に、短距離トランシーバ126は、例えば宅配業者デバイス130などの他の近くのデバイスによって検出され得る低電力、低範囲信号を放射する。一実施形態において、短距離トランシーバは、無線トランシーバであり、ビーコン供給元150は、ブルートゥースブロードキャストまたはBLE(ブルートゥース低エネルギー)ブロードキャストを通じて送信される。特定の実施形態において、ビーコンは、ブルートゥース技術、および/または受信された信号強度測距を提供するプロトコルを使用して送信されることができ、および/またはブロードキャストするデバイスを識別する識別情報が用いられ得る。実施形態において、ビーコンブロードキャストは、ブロードキャスタに関連付けられた一意的な識別子を含み、大きい方の値と小さい方の値とを指定することができる。一意的な識別子(例えばUUID)は宅配業者管理システム100に関連付けられることができ、宅配業者管理システム100とインタラクションをするすべての供給元および宅配業者デバイス間において共通であってよい。本実施例において、大きい方の値は、例えば供給元デバイスIDまたは宅配業者デバイスIDなど、個々のブロードキャストするデバイスを表し、小さい方の値は、注文の識別子である。宅配業者注文検証システム100は、注文に対するこれらの識別子を供給元デバイス120および宅配業者デバイス130に提供し得る。注文のブロードキャストのための小さい方の値は、ハッシュ値、または注文をブロードキャストのための可能な値の範囲に変換する他の手段を表し得る。例えば、大きい方の値および小さい方の値は、それぞれ0と65535との間の範囲を有し、宅配業者管理システム100は、宅配業者デバイス130と供給元デバイス120との間の予想されるインタラクションのための一意的に近い値を決定する。例えば、大きい方の値は、近くの位置内の各供給元および宅配業者デバイスが、相異なる大きい方の値を有するように調整され得る。
【0037】
同様なトランシーバは、また、短距離トランシーバ132として宅配業者デバイス130上に提供される。トランシーバは、また、ブロードキャストするとき、送信するときとは異なる大きさの電力を用い得る。以下で論じられるように、一実施例において、宅配業者デバイス130上のトランシーバは、(供給元ビーコン150を検出するために)受信機としてのみ動作を維持し得る。さらに、宅配業者デバイス130は、供給元デバイス120から供給元ビーコン150を受信するとすぐに、供給元デバイス120に宅配業者ビーコン152をブロードキャストし得る。
【0038】
ビーコンを受信または検出するとき、供給元デバイス120および宅配業者デバイス130は、共にブロードキャストビーコンを構文解析して、注文の識別子、または供給元もしくは宅配業者の識別子(例えば大きい方の値および小さい方の値)を識別し得る。さらに、宅配業者デバイス130または供給元デバイス120のトランシーバは(または宅配業者デバイス130または供給元デバイス120の他のデバイスリソースに関連して)、ビーコンの信号強度を決定し、送出デバイスの推定される近接度または距離に対して、(例えば受信された信号強度を変換する、)受信された信号強度を用い得る。いくつかの実装形態において、推定された近接度は距離測定値として直接報告される。他の実施形態において、推定された近接度は、近接度分類として、定性的に、例えば受信デバイスに対して「遠い」、「近い」、または「直近」として報告され得る。各近接度分類は、短距離トランシーバ126の実装形態に応じて、推定距離の範囲に対応し得る。例えば、10メートル以上の近接度は「遠い」、1から10メートルの間は「近い」、および1メートル以内は「直近」として報告され得る。従って、ブロードキャスト信号の受信された信号強度は、近接度推定値として近接度分類が割り当てられ、宅配業者管理システムに報告される前に、推定距離に変換され得る。
【0039】
さらに、短距離トランシーバ126は、与えられるいつ何どきでも、単一のビーコンを送信する性能を有し得る。注文ピックアップモジュール124は、宅配業者管理システム100から注文を受信し、ビーコンのブロードキャストおよび検出において、短距離トランシーバ126に指示する。注文ピックアップモジュール124が宅配業者管理システム100から注文を受信するとき、注文ピックアップモジュール124は、例えば、ピックアップのために注文の品目の調理を始める供給元のオペレータに対して、ユーザインターフェース上に新たな注文を、表示のために提供し得る。注文ピックアップモジュール124は、また、注文を注文データ122のデータストアに追加し得る。一実施例において、注文データ122は、現在のアクティブな注文のリストを維持する。本明細書で参照されるアクティブな注文は、宅配業者によってピックアップされていない、および供給元デバイス120が、識別するために宅配業者デバイス130に対してブロードキャストするつもりである注文である。
【0040】
供給元デバイス120を識別するために、注文ピックアップモジュール124は、短距離トランシーバ126を制御して、供給元ビーコン150を使用してアクティブな注文をブロードキャストする。一実施例において、供給元ビーコンは、供給元の識別子および注文の識別子を含む。上記の実装において、それぞれ、ビーコンの大きい方の値および小さい方の値に対応し得る。注文ピックアップモジュール124は、注文データ122のアクティブな注文を識別し、短距離トランシーバ126を通じてアクティブな注文をブロードキャストして、供給元デバイス120に近いデバイスに、供給元ビーコン150を提供する。例えばアクティブな注文の1つに割り当てられた宅配業者デバイス130など、デバイスが供給元デバイスに近いと、デバイスは、ブロードキャスト供給元ビーコン150を受信および検出し、供給元ビーコン150内の値を識別し得る。短距離トランシーバが単一の供給元ビーコン150を送信する性能を有する実施形態において、注文ピックアップモジュール124は、短距離トランシーバ126のデフォルトの挙動を修正して、アクティブな注文のブロードキャストを循環し得る。すなわち、アクティブな注文のセットの間において、各アクティブな注文は、限られた時間量の間、ブロードキャストされることができて、次に、アクティブな注文のそれぞれがブロードキャストされるまで、アクティブな注文のセットから別の注文がブロードキャストのために選択されて、次に、第1の注文が再びブロードキャストされ得る。アクティブな注文がアクティブな注文のリストに追加されまたは取り除かれるのに従って、ブロードキャストのために注文ピックアップモジュール124によって循環される注文(および関連付けられたビーコン)は、また変化し得る。このようにして、与えられた供給元デバイス120は、矛盾しない供給元ID(例えば大きい方の値)をブロードキャストすることができ、アクティブな注文が循環されるのに従って、ブロードキャストされる注文IDを修正し得る。各アクティブな注文は、例えば10分の1秒(または、まる1秒、または他の指定された時間)など、指定された時間量の間、ブロードキャストされることが可能であり、または例えばアクティブな注文の数などに従って、注文を循環するための時間量は変わり得る。例えば、アクティブな注文のセット全体は、例えば30または60秒など、指定された大きさのサイクル時間以内に循環するように設定され得る。各注文は、サイクルタイムの比例した大きさを受け取ることができ、例えば6つのアクティブな注文がある場合、各々は、60秒のサイクル時間のうちの10秒の間、ブロードキャストされ得る。このようにして、実施例によれば、予想される供給元IDを有するあらゆるブロードキャストを受信する宅配業者デバイス130は、供給元デバイス120が宅配業者デバイス130によって望まれるアクティブな注文を送信しているかどうかを検証するために、予め決められた全サイクル時間の間、待機し得る。
【0041】
さらに、注文ピックアップモジュール124は、短距離トランシーバ126から受信される宅配業者ビーコン152を監視し得る。宅配業者ビーコン152が受信されると、注文ピックアップモジュール124は、受信された宅配業者ビーコン152が供給元デバイス120のアクティブな注文に一致するかどうかを識別し、注文データ122内での一致を識別する。一致があると、注文ピックアップモジュール124は、宅配業者ビーコン152の受信を示すために通知を宅配業者管理システム100に送り、近くの宅配業者を検証し得る。いくつかの実施形態において、注文ピックアップモジュール124は、宅配業者デバイスの推定された近接度が変化するのに従って、更新を宅配業者管理システム100に送る。例えば、注文に一致するデバイスの近接度が、「遠い」から「近い」へ、または「近い」から「直近」に変化するときである。いくつかの実施例において、供給元デバイス120は、アクティブな注文に一致する受信された宅配業者ビーコン152が、供給元デバイス120に閾値より近くなるまで、例えば宅配業者ビーコンが推定される「近い」近接度になるまで、宅配業者管理システム100に通知しないことによって、イベントを送らない。宅配業者ビーコン152を受信した(または与えられた推定された近接度において受信した)後、供給元デバイス120は、関連する注文をアクティブな注文のリストから取り除き得る。代替えとして、供給元デバイス120は、受信された宅配業者ビーコン152を報告し得るが、ブロードキャストを停止するよう宅配業者管理システム100からメッセージを受信するまで、ブロードキャストされるアクティブな注文のリストの注文を維持し得る。
【0042】
さらに、宅配業者デバイス130は、宅配業者管理システム100から注文データを受信し、宅配業者デバイス130との供給元デバイス120の近接度を検証するために、ビーコンを受信および/またはブロードキャストする。供給元デバイス120と同じように、宅配業者デバイス130は、例えばモバイルデバイスなど、あらゆる適切なコンピューティングシステムであることが可能である。供給元デバイス120のように、宅配業者デバイス130は、注文データ136を受信および記憶し、宅配業者注文モジュール134は、宅配業者管理システム100から注文を受信および調整することができる。さらに、短距離トランシーバ132は、供給元ビーコン150を受信する能力を有し、さらに、宅配業者ビーコン152をブロードキャストするために用いられ得る。
【0043】
宅配業者デバイス130が1つまたは複数のアクティブな注文を有する場合、宅配業者注文モジュール134は、供給元の識別子、およびいずれかのアクティブな注文に関連付けられた注文の識別子を有する、あらゆる供給元ビーコン150をリスンするよう、短距離トランシーバ132に指示する。本実施例において、宅配業者注文モジュール134は、ビーコンを検出するためにビーコン検出モードにおいて動作するよう、短距離トランシーバ132に指示することができ、アクティブな注文に対する適切な供給元ビーコン150が受信されるまで、宅配業者ビーコン152をブロードキャストしない。本実施例において、宅配業者注文モジュール134は、宅配業者デバイス130が関連のある供給元デバイス120を検出するまでブロードキャストを避けることによって、短距離トランシーバの電力消費を低減し得る。追加または代替として、いくつかの実施形態において、宅配業者注文モジュール134は、他のデータ(例えばGPSデータ)が、宅配業者デバイス130が供給元デバイス120の近くにあることを示すまで、短距離トランシーバ132を使用してビーコンを検出しない。例えば、宅配業者デバイス130の位置を、むしろ監視することができ、宅配業者注文モジュール134は、宅配業者デバイスの位置が、供給元位置からの閾値距離以内、または供給元デバイス120の予想される位置のジオフェンスまたは他の位置エリア内になるまで、供給元ビーコンを検出するために短距離トランシーバ132を起動させない。位置エリアおよび位置エリアの決定は、宅配業者管理システム100によって行われることができ、または宅配業者デバイス130によって行われ得る。特定の実施形態において、宅配業者デバイス130は、GPS受信機を装備し、GPS位置を宅配業者管理システム100に報告する。宅配業者管理システム100は、次いで、現在、宅配業者デバイス130の注文データ136のアクティブな注文の1つに対応する供給元に関連付けられたジオフェンス内に位置することを、宅配業者デバイス130に通知し得る。
【0044】
宅配業者注文モジュール134が注文データ136に一致する供給元ビーコン150を受信すると、宅配業者注文モジュール134は、受信された供給元ビーコンの受信された信号強度を決定し、受信された信号強度に基づいて近接度推定値を計算する。宅配業者注文モジュール134は、一致を宅配業者管理システム100に報告し、および選択として計算された近接度推定値を含む。供給元デバイス120のように、宅配業者注文モジュール134は、供給元ビーコン150を連続して検出(例えば予め決められた頻度にて周期的にサンプリング)し、ビーコンの受信された信号強度における変化に基づいて近接度推定値を再計算し得る。もし近接度推定値がサンプルの間において変化するならば、宅配業者注文モジュール134は、ビーコン検出イベントとして、供給元デバイス120の推定された近接度の更新を、宅配業者管理システム100に送り得る。いくつかの実施形態において、近接度推定値における変化は、近接度推定値が、ある近接度分類から別の近接度分類に変化する場合のみ、宅配業者管理システムに報告される。
【0045】
さらに一実施例において、宅配業者デバイス130が、注文データ136に一致する供給元の識別子および/または注文の識別子を有するビーコンを受信すると、宅配業者デバイス130は、宅配業者に対する宅配業者ビーコン152のブロードキャストを始め得る。宅配業者ビーコン152は、供給元デバイス120による受信のために、注文の識別子だけでなく宅配業者の識別子を含み得る。宅配業者ビーコン152は、供給元デバイス120が識別されるとブロードキャストされることができ、または供給元ビーコンの推定された近接度が宅配業者デバイス130に比較的近いと(例えば「近い」または「直近」)、ブロードキャストされ得る。このようにして、宅配業者ビーコン152のブロードキャストは、供給元デバイス120が受信することが予想されるときの状況に限定されることができ、宅配業者ビーコン152の比較的エネルギーの費用がかかるブロードキャストを低減し得る。
【0046】
さらに、様々なデバイスは、公共のインターネットまたは他の種類の通信チャネルを表し得るネットワーク140を使用して、互いに通信し得る。一般に、各デバイスは、例えば有線またはワイヤレス接続(セルラ、LAN、WAN、その他)など、様々な手段を使用してネットワークに接続し得る。供給元デバイス120および宅配業者デバイス130は、ネットワーク140を通じて宅配業者管理システム100と通信することができ、場合によってはネットワーク140を通じて互いに通信することができるが、今述べたシステムは、通常、本明細書で説明されるように、ビーコンによって提供され得るような推定された近接度情報を可能にするようには構成されない。
【0047】
図2は、いくつかの実施形態にかかる要求デバイス110、宅配業者管理システム100、供給元デバイス120、および宅配業者デバイス130の間の例示的なインタラクションを示す。要求デバイス110は、要求された品目に関する要求ユーザからの入力、および選択として望まれる配達位置を示す入力を受信する200。要求デバイスは、次いで、要求された品目のリストおよび配達位置を宅配業者管理システム110に送る201。いくつかの実施形態において、配達位置は、要求デバイス110のGPS位置として自動的に報告される。宅配業者管理システム100は、新たな注文エントリを生成する203。注文エントリを生成する203ために、宅配業者管理システム100は、要求された品目を提供することができる特定の供給元位置を選択することによって、受信された要求を満たし得る。例えば、ユーザが特定のレストランからのピザを要求する場合、宅配業者管理システム100は、要求されたレストランが供給元位置として選択されるよう、注文を生成するようになる。供給元デバイス120は、すでにピザレストランに位置するようになり、宅配業者管理システム100において供給元位置に関連付けられるようになる。供給元位置および対応する供給元デバイス120を選択するとすぐに、宅配業者管理システム100は、要求された品目をピックアップするために利用可能な宅配業者デバイス130を有する宅配業者を選択し得る。供給元位置および宅配業者を選択するとすぐに、宅配業者管理システム100において新たな注文が生成され203、宅配業者管理システム100は、新たな注文情報を宅配業者デバイス130および供給元デバイス120に送る205。注文情報は、注文ID、宅配業者ID、および/または供給元IDを含んだ注文に関連付けられた識別子を含む。注文情報は、ネットワーク140を通じて宅配業者デバイス130および供給元デバイス120に送られ得る。宅配業者が要求ユーザに、回収された品目を直ちに配達する宅配業者システムにおいて、さらに、注文情報は、要求ユーザに対する識別する情報を含み得る。さらに、注文情報は、注文指示(例えば注文明細、注文指示、注文に対するピックアップ時間、その他)、宅配業者記述情報(例えば宅配業者を識別する画像、宅配業者の名称、宅配業者車両、その他)、および宅配業者に対するピックアップ指示(例えば供給元位置において注文をピックアップするためのステップ、供給元位置の外部の駐車規制、その他)など、注文に関連付けられた追加の詳細を含み得る。代替えとして、今述べた詳細は、必要に応じて注文ID、供給元ID、または宅配業者IDを使用して、供給元デバイス120および/または宅配業者デバイス130によって、宅配業者管理システム100から取り出され得る。
【0048】
注文IDおよび供給元IDを含んだ注文情報を受信した後、宅配業者デバイス130は、注文データ136に記憶された受信された注文情報に一致する注文IDおよび供給元IDを含む供給元ビーコン150をリスンする210よう、ビーコン検出モードで動作を始める。並行して、供給元デバイス120は、受信された注文を供給元デバイス120のブロードキャストに追加する215。供給元デバイス120は、供給元ビーコンを使用して供給元ID、および注文データ122のアクティブな注文に対応する注文IDをブロードキャストする218。追加されると、新たに受信された注文はブロードキャストビーコンに追加され得る。従って、ブロードキャスト供給元ビーコンは、新たに受信された注文を含むことができ、追加のアクティブな注文をブロードキャストすること、および新たな注文を、注文のブロードキャストサイクルにおける注文の1つとして含めることを含み得る。
【0049】
最初に、通常、宅配業者デバイス130は、ビーコンを受信するために、供給元デバイス120の範囲内にはない(例えば、宅配業者デバイス130を操作する宅配業者は、異なる地理的領域にいて、店主または供給元デバイス120の位置まで進行し得る)。宅配業者が供給元または店主に近付くときに、宅配業者デバイス130は、供給元デバイス120からブロードキャストされるビーコンを検出/受信し、注文を宅配業者デバイス130においてアクティブな注文に対してチェックして、一致があるかどうかを決定する。受信されたビーコンの供給元IDおよび注文IDがアクティブな注文に一致した220とき、宅配業者デバイス130は、宅配業者検証を宅配業者管理システム100に送って225、宅配業者デバイス130が供給元デバイス130の範囲内に来たこと、または付近に入ったこと(例えば予め決められた距離以内に来たこと)を検証する。今述べた検証は、宅配業者デバイス130によってビーコン検出イベントとして送られ得る。いくつかの実施形態において、プロセスは、宅配業者が供給元への近接度を宅配業者管理システム100に検証したものとして、ここで終了し得る。宅配業者デバイス130は、供給元デバイスへの近接度を、供給元デバイスからのブロードキャストビーコンを通じて、監視し続けることができ、変化を宅配業者管理システム100に報告し得る。宅配業者デバイス130の供給元デバイスへの近接度を報告し続けることによって、宅配業者管理システム100は、注文のピックアップのために待つのに費やされた時間量、または宅配業者デバイス130が供給元デバイスの近くを去ったことを報告した時間に基づいて、注文に対する配達の推定される時間を更新し得る。宅配業者デバイス130が、近接度を、ビーコンの範囲から出るまで報告し続ける場合、近接度情報は、宅配業者デバイス130が注文をピックアップするためにどれだけ長く供給元の近くにいたかについての情報を自動的に収集するために用いられ得る。今述べたことは、ピックアップまたは供給元による注文の調理に伴う遅延または他の問題を反映することができ、または宅配業者デバイス130が供給元デバイス130の範囲または付近から出るとき、宅配業者管理システム100に通知し得る。
【0050】
追加または代替として、いくつかの実施形態において、宅配業者デバイス130は、また、宅配業者検証を送ること225に応答して、宅配業者ビーコンをブロードキャストする230ことができる。代替の実施形態において、宅配業者デバイス130は、注文に対応する注文IDおよび宅配業者IDを使用して宅配業者ビーコンをブロードキャストし230始める。宅配業者ブロードキャスト152を受信するとすぐに、供給元デバイス120は、宅配業者とアクティブな注文との間の一致を識別し235、供給元検証を宅配業者管理システム100に送る240。供給元検証は、供給元デバイス120から送られるビーコン検出イベントであってよい。宅配業者管理システム100が宅配業者検証を受信したとき、および選択として供給元検証も受信したとき、宅配業者管理システム100は、両デバイスが、他方のデバイスによって特に指定されたブロードキャストパラメータに対して、互いに近接度を報告しているので、注文が宅配業者によってピックアップされたことを自動的に検証し245得る。いくつかの実施形態において、注文がピックアップされたとして検証された245とき、宅配業者管理システム100は、宅配業者デバイスおよび供給元デバイスにブロードキャストを停止する250、255ように示し得る。いくつかの実施形態において、宅配業者管理システム100は、供給元デバイス120にブロードキャストを停止する255よう指示する前に、宅配業者デバイスにブロードキャストを停止する250よう指示する。例えば、両デバイスの近接度が検証されたにもかかわらず、実際に注文は、ピックアップする用意ができない、または宅配業者デバイス130が供給元位置から離れることに問題があり得る。この場合、供給元デバイス120がブロードキャストに注文を含め続けることを可能にすることによって、宅配業者デバイスは、供給元デバイス120の推定された近接度を宅配業者管理システム100に報告し続けることができる。従って、宅配業者管理システム100は、宅配業者デバイス130が、供給元デバイス120からの宅配業者デバイス130の近接度における変化(例えば近くから遠くへの)を報告した後まで、供給元デバイス120のブロードキャストの停止を遅らせることができる。他の実施例において、宅配業者デバイス130は、特定の注文ではなく、ブロードキャストビーコンの「供給元の識別子」を監視することによって、供給元デバイス120への近接度における変化を報告し続ける。その場合、供給元デバイス上の能動的にブロードキャストされる注文は、検証された245注文を取り除くことができるが、イベントは依然として受信され、宅配業者デバイス130によって提供されることができ、宅配業者デバイス130の供給元デバイス120への近接度を表す。
【0051】
供給元ビーコンの受信、ならびに供給元および注文の識別子の一致を提供することによって、宅配業者管理システム100は、宅配業者が、注文ピックアップを完了するために供給元デバイスの位置に適切に接近しつつあるかどうかを、より効果的に決定することができる。さらに、宅配業者ビーコンがブロードキャストされる場合には、各デバイスは適切なビーコンの受信を報告しているので、適切な検証は宅配業者検証および供給元検証の両方の受信を用い得るという理由により、ビーコンの位置が容易になりすましをされることはできない。
【0052】
いくつかの実施例により、配達サービスを可能にするプラットフォームを提供する、および/または宅配業者管理システム100を通じて宅配業者サービスを手配するエンティティは、検証データを使用して、一般にまたは各特定の注文に対して、どれだけ長く個々の宅配業者が、注文提供者の現場または会場に(例えばレストランもしくは店、または配達位置内に)いるかを決定することができる。エンティティは、例えば注文が注文提供者または店主によって準備完了となるまでの延長された時間量を待たなければならない宅配業者に対する不満を低減するよう、報奨金を提供することができる。例えば、宅配業者は、正午に食品注文をピックアップするためにレストランに着くように指示されることができる。宅配業者が11:58amに到着しており、配達のために食品注文が準備完了となるのを12:25pmまで待たなければならなかった場合、宅配業者管理システム100は、宅配業者が待たなければならなかった余分の持続時間に基づいて、報奨金の大きさを決定することができる(例えば正午から12:05pmまでの5分のバッファを除外して、報奨金の大きさは、宅配業者が余分の20分の間待たなければならなかったことに基づくことができる)。
【0053】
さらに、いくつかの実施例において、(例えば一般に注文に対して、および/または注文の特定の品目に対して履歴上取得された検証データから)個々の注文提供者に対して収集されたデータに基づいて、宅配業者管理システム100は、特定の注文提供者に対して受信された注文が、ピックアップのためにいつ準備完了となるかを予測することができる。予測された、注文完了の推定される時間を用いることによって、宅配業者管理システム100は、注文提供者に向かうために、利用可能な宅配業者および運転手のプールから宅配業者が選択される必要があるとき、時間を調整することができる。他の実施例として、さらに、宅配業者管理システム100は、注文の要求者/消費者に、より正確な推定される到着予定時刻(ETA)情報を提供するために、注文提供者に対する実際の待ち時間または注文完了時間についての決定された情報を用いることができる。
【0054】
さらに、検証データは、宅配業者が注文をピックアップするために特定の指示に従ったかどうかをエンティティに知らせるための情報を提供することができる。実施例として、特定のレストランに対して、あらゆる食品注文ピックアップは、(例えばレストランで誰かに宅配業者の車両まで来て食品注文を手渡すことを依頼することと対照的に、)食品注文をピックアップするために、レストランの内部に進むためのプラットフォームを用いる宅配業者を必要とし得る。宅配業者は、宅配業者デバイス130上で稼働しているクライアントアプリケーションを通じて、レストラン内に進むように指示されることができる。宅配業者管理システム100は、ビーコンから決定された近接度情報を使用して、宅配業者が指示に従ったかどうかを決定し、挙動を修正するまたは改善するために、例えばクライアントアプリケーションを通じて、フィードバックを宅配業者に提供する(または指示に従うよう正方向のフィードバックを提供する)ことができる。
【0055】
別の実施例によれば、ビーコンを用いることによって、供給元デバイス120は、宅配業者が注文をピックアップするためにいたかどうかを自動的に検出することができる。供給元および/または宅配業者におけるオペレータは、注文がピックアップされたことを確認にするために、それぞれのデバイス上のボタンまたはソフト機能を押す必要をなくすことができ、よって、手渡しおよび当事者間の確認を最小化する。追加の構成において、さらに、受信されたビーコンは、各デバイスによるインタラクションおよび表示を修正するために用いられ得る。一実施例として、宅配業者ビーコンが供給元デバイス120によって受信されるとき、供給元デバイス120は、デバイスに関連付けられた宅配業者の画像を取り出して、画像および配達のための注文を供給元デバイス120のオペレータに表示することができ、容易な識別および宅配業者への手渡しを可能にし、不適切に注文を承認されていないユーザに与えるリスクを低減する。さらに、今述べたことによって、(もし会場に複数の宅配業者または人だかりがあるならば、)供給元のオペレータが、正しい宅配業者を見出すのを容易にすることを可能にする。代替として、または追加として、供給元ビーコン150を検出するとすぐに、宅配業者デバイス130は、ピックアップのための注文の内容、および注文をピックアップするための指示を取り出し得る。今述べたプロセスは、宅配業者に、彼等がピックアップのための正しい注文を受け取ったかどうかを、および彼等が供給元デバイスを運用している会場の要件を満たしているかどうかを、検証することを可能にする。
【0056】
別の実施例において、宅配業者がビーコンを使用して、要求デバイス110の望まれる配達位置までの近接度を識別し得るように、配達プロセスの間に、同様なビーコンプロセスが行われ得る。
【0057】
本発明の実施形態の前述の説明は、例示の目的により提示され、網羅的であること、または開示された正確な形に本発明を限定することを意図するものではない。当業者は、上記の開示に照らして、多くの変更および変形が可能なことを理解することができる。
【0058】
この明細書のいくつかの部分は、本発明の実施形態を、アルゴリズム、および情報に対する動作の記号式表現によって説明する。これらのアルゴリズムによる記述および表現は、データ処理技術における当業者によって、彼等の業務の内容を他の当業者に効果的に伝えるために一般に用いられる。これらの動作は、機能的に、計算的に、または論理的に説明されるが、コンピュータプログラム、または等価な電気回路、マイクロコードなどに実装されるものと理解される。さらに、時にはまた、一般性を失わずにこれらの動作の構成をモジュールとよぶことが便利であることが実証されている。説明される動作、およびそれらの関連付けられたモジュールは、ソフトウェア、ファームウェア、ハードウェア、またはそれらの任意の組み合わせにおいて具体化され得る。
【0059】
本明細書で説明されるステップ、動作、またはプロセスのいずれも、1つまたは複数のハードウェアまたはソフトウェアモジュールを単独で、または他のデバイスとの組み合わせで行われ、または実施され得る。一実施形態において、ソフトウェアモジュールは、説明されるステップ、動作、またはプロセスのいずれかまたはすべてを行うためにコンピュータプロセッサによって実行されることができるコンピュータプログラムコードを含んだ、コンピュータ可読媒体を含むコンピュータプログラム製品に実装される。
【0060】
本発明の実施形態はまた、本明細書における動作を行うための装置に関し得る。この装置は、必要な目的のために特に構築され、および/またはコンピュータに記憶されたコンピュータプログラムによって選択的に起動されるまたは再構成される汎用コンピューティングデバイスを含み得る。上記のコンピュータプログラムは、コンピュータシステムバスに結合され得る、非一時的、有形のコンピュータ可読記憶媒体、または電子的命令を記憶するために適した任意のタイプの媒体に記憶され得る。さらに、明細書において参照されるいずれのコンピューティングシステムも、単一のプロセッサを含むことができ、または向上されたコンピューティング能力のための複数のプロセッサ設計を使用するアーキテクチャとすることができる。
【0061】
本発明の実施形態はまた、本明細書で説明されるコンピューティングプロセスによって生産される製品に関し得る。上記の製品はコンピューティングプロセスから結果として生じる情報を含むことができ、情報は非一時的、有形のコンピュータ可読記憶媒体に記憶され、および本明細書で説明されるコンピュータプログラム製品または他のデータの組み合わせの任意の実施形態を含み得る。
【0062】
最後に、明細書で用いられる専門用語は、主として読み易さおよび教育的目的のために選択されており、発明の主題を描写するまたは制限するために選択されていない場合がある。従って本発明の範囲はこの詳細な説明によってではなく、本明細書に基づく出願において生じる請求項によって限定されることが意図される。従って、本発明の実施形態の開示は例示的なものであり、添付の「特許請求の範囲」に記載される本発明の範囲を制限するものではない。
図1
図2
図3A
図3B
図3C
図3D
図3E