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特許7048743インピーダンス測定プローブ及び生検装置
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-03-28
(45)【発行日】2022-04-05
(54)【発明の名称】インピーダンス測定プローブ及び生検装置
(51)【国際特許分類】
   A61B 10/02 20060101AFI20220329BHJP
【FI】
A61B10/02 300D
A61B10/02 110
【請求項の数】 18
(21)【出願番号】P 2020532707
(86)(22)【出願日】2017-12-15
(65)【公表番号】
(43)【公表日】2021-05-06
(86)【国際出願番号】 US2017066660
(87)【国際公開番号】W WO2019117943
(87)【国際公開日】2019-06-20
【審査請求日】2020-10-27
(73)【特許権者】
【識別番号】591018693
【氏名又は名称】シー・アール・バード・インコーポレーテッド
【氏名又は名称原語表記】C R BARD INCORPORATED
【住所又は居所原語表記】1 Becton Drive Franklin Lakes NEW JERSEY 07417 UNITED STATES OF AMERICA
(74)【代理人】
【識別番号】100118902
【弁理士】
【氏名又は名称】山本 修
(74)【代理人】
【識別番号】100106208
【弁理士】
【氏名又は名称】宮前 徹
(74)【代理人】
【識別番号】100120112
【氏名又は名称】中西 基晴
(74)【代理人】
【識別番号】100092967
【弁理士】
【氏名又は名称】星野 修
(74)【代理人】
【識別番号】100220065
【弁理士】
【氏名又は名称】高梨 幸輝
(72)【発明者】
【氏名】アディソン,ジョーダン・ピー
(72)【発明者】
【氏名】コルマイヤー,スコット・ディー
(72)【発明者】
【氏名】シン,アシーム
【審査官】岡▲さき▼ 潤
(56)【参考文献】
【文献】米国特許出願公開第2016/0081585(US,A1)
【文献】国際公開第2016/198910(WO,A1)
【文献】特開平11-309124(JP,A)
【文献】特表2009-504201(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2015/0216442(US,A1)
【文献】特表2009-505696(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2002/0049442(US,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A61B 10/02
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
生検装置で使用するためのインピーダンス測定プローブであって、前記プローブは、
金属細長部材であって、前記金属細長部材は、縦軸と、細長表面と、近位端と、遠位端と、前記近位端から遠位に延びる近位端部分と、前記遠位端から近位に延びる遠位端部分と、を有し、前記細長表面は、前記近位端部分から前記遠位端部分の中に長手方向に延びる半径方向の深さを有する凹んだ縦チャネルを有する、前記金属細長部材と、
複数の導電性ワイヤ電極であって、前記複数の導電性ワイヤ電極の各導電性ワイヤ電極は、連結端及び検知端を有し、前記複数の導電性ワイヤ電極の各導電性ワイヤ電極は、前記凹んだ縦チャネル内に位置されてそれに沿って延び、前記連結端は、前記金属細長部材の前記近位端部分から延び、前記検知端は、前記金属細長部材の前記遠位端部分に位置される、前記複数の導電性ワイヤ電極と、
絶縁材料であって、前記絶縁材料は前記導電性ワイヤ電極を電気的に絶縁するように、前記金属細長部材の前記凹んだ縦チャネル内と、前記導電性ワイヤ電極のまわりとに配設され、前記導電性ワイヤ電極の前記検知端は、前記金属細長部材の前記遠位端部分で露出される、前記絶縁材料と、
を含
前記金属細長部材は、管腔及び内側表面を画定する管状側壁を有する管状部材であり、前記内側表面は、前記凹んだ縦チャネルを有する前記細長表面であり、前記凹んだ縦チャネルは、長手軸から離れる半径方向の深さを有する、インピーダンス測定プローブ。
【請求項2】
請求項1に記載のインピーダンス測定プローブであって、
前記絶縁材料は、前記凹んだ縦チャネルを充填する、インピーダンス測定プローブ。
【請求項3】
請求項1または2に記載のインピーダンス測定プローブであって、
前記絶縁材料は、前記複数の導電性ワイヤ電極を互いから及び前記金属細長部材から電気的に絶縁し、前記複数の導電性ワイヤ電極の各導電性ワイヤ電極は、連結端及び検知端を有し、前記連結端は、前記金属細長部材の前記近位端部分から延び、前記検知端は、前記金属細長部材の前記遠位端部分に位置される、インピーダンス測定プローブ。
【請求項4】
請求項1から3のいずれか一項に記載のインピーダンス測定プローブであって、
前記金属細長部材は、前記近位端部分から前記遠位端部分の中に延びる複数の凹んだ縦チャネルを有しており、前記インピーダンス測定プローブは、
複数の導電性ワイヤ電極であって、前記複数の導電性ワイヤ電極の各導電性ワイヤ電極は、前記複数の凹んだ縦チャネルのそれぞれの凹んだ縦チャネル内に位置されてそれに沿って延び、前記複数の導電性ワイヤ電極の各導電性ワイヤ電極は、前記金属細長部材の前記近位端部分から延びる連結端と、前記金属細長部材の前記遠位端部分に位置される検知端と、を有する、前記複数の導電性ワイヤ電極と、
絶縁材料であって、前記絶縁材料は前記それぞれの導電性ワイヤ電極を電気的に絶縁するように、前記金属細長部材の前記複数の凹んだ縦チャネル内と、前記複数の導電性ワイヤ電極のそれぞれの導電性ワイヤ電極のまわりとに配設され、前記複数の導電性ワイヤ電極の各それぞれの導電性ワイヤ電極の前記検知端は、前記金属細長部材の前記遠位端部分で露出される、前記絶縁材料と、
を含む、インピーダンス測定プローブ。
【請求項5】
請求項1から4のいずれか一項に記載のインピーダンス測定プローブであって、前記インピーダンス測定プローブは、
円周方向に配置された複数の検知端を含み、前記複数の検知端は、前記金属細長部材の遠位先端の近くの前記金属細長部材の前記遠位端部分に位置され、円周方向に配置された前記複数の検知端は、組織インピーダンス情報を提供するように構成される、インピーダンス測定プローブ。
【請求項6】
請求項又はに記載のインピーダンス測定プローブであって、前記インピーダンス測定プローブは、
長手方向に間隔を置いて配置された複数の検知端を含み、前記複数の検知端は前記金属細長部材の前記遠位端部分に沿って位置され、長手方向に間隔を置いて配置された前記複数の検知端は、侵入深さ情報を提供するように構成される、インピーダンス測定プローブ。
【請求項7】
請求項6に記載のインピーダンス測定プローブであって、前記インピーダンス測定プローブは、
長手方向に間隔を置いて配置された複数の円周金属バンドを含み、前記複数の円周金属バンドは前記金属細長部材の前記遠位端部分を囲み、絶縁材料は、前記複数の円周金属バンドと前記金属細長部材との間に介装され、前記複数の円周金属バンドは、長手方向に間隔を置いて配置された前記複数の検知端にそれぞれ電気的に連結される、インピーダンス測定プローブ。
【請求項8】
請求項1から7のいずれか一項に記載のインピーダンス測定プローブであって、
前記金属細長部材は、中実のスタイレットと管状側壁を有する管状部材とのうち一方である、インピーダンス測定プローブ。
【請求項9】
生検装置であって、
制御回路及びモータを支持するハウジングを有する生検ドライバであって、前記制御回路は、前記モータに電気的に通信可能に結合され、前記モータは、モータ軸を有する、前記生検ドライバと、
細長金属スタイレットであって、前記細長金属スタイレットは、細長表面と、近位端と、遠位端と、前記近位端から遠位に延びる近位端部分と、前記遠位端から近位に延びる遠位端部分と、を有し、前記近位端部分は、前記モータの前記モータ軸に駆動可能に結合され、前記細長表面は、前記近位端部分から前記遠位端部分の中に延びる複数の凹んだ縦チャネルを有し、前記複数の凹んだ縦チャネルの各凹んだ縦チャネルは、半径方向の深さを有する、前記細長金属スタイレットと、
前記複数の凹んだ縦チャネルの各チャネル内に位置決めされる少なくとも1つの導電性ワイヤ電極であって、各導電性ワイヤ電極は、前記複数の凹んだ縦チャネルのそれぞれの凹んだ縦チャネル内に位置されてそれに沿って延び、各導電性ワイヤ電極は、前記細長金属スタイレットの前記近位端部分から延びる連結端を有し、また、前記細長金属スタイレットの前記遠位端部分に位置される検知端を有し、前記連結端は、前記制御回路に電気的に連結される、前記少なくとも1つの導電性ワイヤ電極と、
絶縁材料であって、前記絶縁材料は各それぞれの導電性ワイヤ電極を電気的に絶縁するように、前記細長金属スタイレットの前記複数の凹んだ縦チャネル内と、各それぞれの導電性ワイヤ電極のまわりとに配設され、各それぞれの導電性ワイヤ電極の前記検知端は、前記細長金属スタイレットの前記遠位端部分で露出される、前記絶縁材料と、
を含
ハブ及び管状部材を有する同軸カニューレであって、前記管状部材は、近位端、遠位端、及び、前記遠位端から近位に延びる遠位端部分を有する管状側壁を有し、前記側壁は、管腔を画定し、前記細長金属スタイレットは、前記管腔内に位置決めされ、前記管状部材は、前記管状部材の前記管状側壁の長手方向範囲に沿って延びる前記管状側壁内に形成された少なくとも1つの凹んだ縦チャネルを有し、前記少なくとも1つの凹んだ縦チャネルは前記管状部材の内側表面に位置され、長手軸から離れる方向に半径方向の深さを有する、前記同軸カニューレと、
前記管状部材の各凹んだ縦チャネル内に位置決めされる少なくとも1つの追加の導電性ワイヤ電極であって、各追加の導電性ワイヤ電極は、絶縁材料によって前記管状部材から電気的に絶縁され、各追加の導電性ワイヤ電極は、前記制御回路に電気的に連結された連結端と露出された検知端とを有する、前記少なくとも1つの追加の導電性ワイヤ電極と、
を更に含み、
生検装置。
【請求項10】
請求項に記載の生検装置であって、前記生検装置は、
円周方向に配置された複数の検知端を含み、前記複数の検知端は前記遠位先端の近くの前記細長金属スタイレットの前記遠位端部分に位置され、円周方向に配置された前記複数の検知端は、組織インピーダンス情報を前記制御回路に提供するように構成される、生検装置。
【請求項11】
請求項又は10に記載の生検装置であって、前記生検装置は、
長手方向に間隔を置いて配置された複数の検知端を含み、前記複数の検知端は前記細長金属スタイレットの前記遠位端部分に沿って位置され、長手方向に間隔を置いて配置された前記複数の検知端は、侵入深さ情報を前記制御回路に提供するように構成される、生検装置。
【請求項12】
請求項11に記載の生検装置であって、前記生検装置は、
長手方向に間隔を置いて配置された複数の円周金属バンドを含み、前記複数の円周金属バンドは前記細長金属スタイレットの前記遠位端部分を囲み、絶縁材料は、前記複数の円周金属バンドと前記細長金属スタイレットとの間に介装され、前記複数の円周金属バンドは、長手方向に間隔を置いて配置された前記複数の検知端にそれぞれ電気的に連結される、生検装置。
【請求項13】
生検装置で使用するためのインピーダンス測定プローブ装置であって、前記インピーダンス測定プローブ装置は、
第1の近位端、第1の遠位端、及び、前記第1の遠位端から近位に延びる第1の遠位端部分を有する管状側壁を有する管状部材であって、前記管状側壁は、管腔を画定する、前記管状部材と、
前記管腔内に位置決めされる細長金属スタイレットであって、前記細長金属スタイレットは、第2の近位端、第2の遠位端、及び、前記第2の遠位端から近位に延びる第2の遠位端部分を有する、前記細長金属スタイレットと、
前記管状部材の前記管状側壁に形成される複数の凹んだ縦チャネルであって、各凹んだ縦チャネルは、前記管状部材の前記管状側壁の長手方向範囲に沿って延びる、前記複数の凹んだ縦チャネルと、
各凹んだ縦チャネル内に位置決めされる少なくとも1つの導電性ワイヤ電極であって、前記導電性ワイヤ電極は、絶縁材料によって前記管状部材及び前記細長金属スタイレットから電気的に絶縁され、各導電性ワイヤ電極は、連結端及び検知端を有する、前記少なくとも1つの導電性ワイヤ電極と、
を含
前記管状側壁は、外側表面及び内側表面を画定し、それぞれの凹んだ縦チャネルは、前記内側表面に位置され、長手軸から離れる方向に半径方向の深さを有する、インピーダンス測定プローブ装置。
【請求項14】
請求項13に記載のインピーダンス測定プローブ装置であって、
前記管状部材の前記管状側壁は、複数の凹んだ縦チャネルを有しており、前記インピーダンス測定プローブ装置は、
複数の導電性ワイヤ電極であって、前記管状側壁の前記複数の凹んだ縦チャネルの各凹んだ縦チャネルは、前記複数の導電性ワイヤ電極の少なくとも1つの導電性ワイヤ電極をその中に位置決めし、前記複数の導電性ワイヤ電極の各導電性ワイヤ電極は、前記生検装置の制御回路への連結のために構成された前記管状側壁の前記第1の近位端部分から延びる連結端を有し、また、前記管状側壁の前記第1の遠位端部分に位置される検知端を有する、前記複数の導電性ワイヤ電極と、
絶縁材料であって、前記絶縁材料は各それぞれの導電性ワイヤ電極を電気的に絶縁するように、前記管状側壁の前記複数の凹んだ縦チャネル内と、前記複数の導電性ワイヤ電極の各それぞれの導電性ワイヤ電極のまわりとに配設され、前記複数の導電性ワイヤ電極の各それぞれの導電性ワイヤ電極の前記検知端は、前記管状側壁の前記第1の遠位端部分で露出される、前記絶縁材料と、
を含む、インピーダンス測定プローブ装置。
【請求項15】
請求項13または14に記載のインピーダンス測定プローブ装置であって、前記インピーダンス測定プローブ装置は、
円周方向に配置された複数の検知端を含み、前記複数の検知端は前記管状側壁の前記第1の遠位端部分に位置され、円周方向に配置された前記複数の検知端は、組織インピーダンス情報を前記制御回路に提供するように構成される、インピーダンス測定プローブ装置。
【請求項16】
請求項13から15のいずれか一項に記載のインピーダンス測定プローブ装置であって、
前記細長金属スタイレットは、複数の凹んだ縦チャネルを有しており、前記インピーダンス測定プローブ装置は、
複数の導電性ワイヤ電極であって、前記複数の凹んだ縦チャネルの各凹んだ縦チャネルは、前記複数の導電性ワイヤ電極の少なくとも1つの導電性ワイヤ電極をその中に位置決めし、前記複数の導電性ワイヤ電極の各導電性ワイヤ電極は、前記生検装置の制御回路への連結のために構成された前記細長金属スタイレットの前記第2の近位端部分から延びる連結端を有し、また、前記細長金属スタイレットの前記第2の遠位端部分に位置される検知端を有する、前記複数の導電性ワイヤ電極と、
絶縁材料であって、前記絶縁材料は各それぞれの導電性ワイヤ電極を電気的に絶縁するように、前記管状側壁の前記複数の凹んだ縦チャネル内と、前記複数の導電性ワイヤ電極の各それぞれの導電性ワイヤ電極のまわりとに配設され、前記複数の導電性ワイヤ電極の各それぞれの導電性ワイヤ電極の前記検知端は、前記細長金属スタイレットの前記第2の遠位端部分で露出される、前記絶縁材料と、
を含む、インピーダンス測定プローブ装置。
【請求項17】
請求項13から16のいずれか一項に記載のインピーダンス測定プローブ装置であって、前記インピーダンス測定プローブ装置は、
円周方向に配置された複数の検知端を含み、前記複数の検知端は前記細長金属スタイレットの前記第2の遠位端部分に位置され、円周方向に配置された前記複数の検知端は、組織インピーダンス情報を前記制御回路に提供するように構成される、インピーダンス測定プローブ装置。
【請求項18】
請求項13から17のいずれか一項に記載のインピーダンス測定プローブ装置であって、前記インピーダンス測定プローブ装置は、
長手方向に間隔を置いて配置された複数の検知端を含み、前記複数の検知端は前記金属細長部材の前記第2の遠位端部分に沿って位置され、長手方向に間隔を置いて配置された前記複数の検知端は、侵入深さ情報を前記制御回路に提供するように構成される、インピーダンス測定プローブ装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
[0002]本発明は、生検デバイスに関し、より詳細には、組織インピーダンスを測定するためのプローブを有する生検デバイスに関する。
【背景技術】
【0002】
[0003]目的の領域の組織が癌性細胞を含むか否かを決定するのに役立つように、患者に対して生検が行われることがある。1つの生検技術は、1つ又は複数の組織サンプルを領域から採取するために、生検プローブを目的の組織領域の中に挿入することを含む。そういった生検技術は、多くの場合、目的の組織領域に隣接するか又はその中の組織を貫通するために、鋭利なプローブを利用し、その後に組織サンプルは、収集される。組織サンプルを収集する組織侵入の局面をモニタするための生検デバイスの能力を改善する、当技術分野における努力は続いている。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
[0004]当技術分野で必要とされるのは、生検装置であり、組織タイプの決定及び/又は侵入深さの測定を容易にするために、組織インピーダンスを測定するための生検プローブを有する。
【課題を解決するための手段】
【0004】
[0005]本発明は、組織タイプの決定及び/又は侵入深さの測定を容易にするために、組織インピーダンスを測定するための生検プローブを有する生検装置を提供する。
[0006]本発明は、1つの形態では、生検装置で使用するためのインピーダンス測定プローブに関連している。インピーダンス測定プローブは金属細長部材を含み、この金属細長部材は縦軸と、細長表面と、近位端と、遠位端と、近位端から遠位に延びる近位端部分と、遠位端から近位に延びる遠位端部分と、を有する。細長表面は凹んだ縦チャネルを有する。この縦チャネルは、近位端部分から遠位端部分の中に縦に延びる半径方向の深さを有する。導電性ワイヤ電極は、連結端及び検知端を有しており、凹んだ縦チャネル内に位置されてそれに沿って延びる。連結端は、金属細長部材の近位端部分から延び、検知端は、金属細長部材の遠位端部分に位置される。絶縁材料は、金属細長部材の凹んだ縦チャネル内と、導電性ワイヤ電極のまわりとに配設され、導電性ワイヤ電極を電気的に絶縁するようになっている。導電性ワイヤ電極の検知端は、金属細長部材の遠位端部分で露出される。
【0005】
[0007]本発明は、別の形態では、生検装置に関連してている。生検装置は、制御回路及びモータを支持するハウジングを有する生検ドライバを含む。制御回路は、モータに電気的に通信可能に結合される。モータは、モータ軸を有する。細長金属スタイレットは、細長表面と、近位端と、遠位端と、近位端から遠位に延びる近位端部分と、遠位端から近位に延びる遠位端部分と、を有する。近位端部分は、モータのモータ軸に駆動可能に結合される。細長表面は、近位端部分から遠位端部分の中に延びる複数の凹んだ縦チャネルを有する。複数の凹んだ縦チャネルの各凹んだ縦チャネルは、半径方向の深さを有する。少なくとも1つの導電性ワイヤ電極は、複数の凹んだ縦チャネルの各チャネル内に位置決めされる。各導電性ワイヤ電極は、複数の凹んだ縦チャネルのそれぞれの凹んだ縦チャネル内に位置されてそれに沿って延びる。各導電性ワイヤ電極は、細長金属スタイレットの近位端部分から延びる連結端を有し、また、細長金属スタイレットの遠位端部分に位置される検知端を有する。連結端は、制御回路に電気的に連結される。絶縁材料は、細長金属スタイレットの複数の凹んだ縦チャネル内と、各それぞれの導電性ワイヤ電極のまわりとに配設され、各それぞれ導電性ワイヤ電極を電気的に絶縁するようになっている。各それぞれの導電性ワイヤ電極の検知端は、細長金属スタイレットの遠位端部分で露出される。
【0006】
[0008]本発明は、別の形態では、生検装置で使用するためのインピーダンス測定プローブ装置(arrangement)に関連している。インピーダンス測定プローブは管状部材を含み、この管状部材は管状側壁を有し、管状側壁は第1の近位端と、第1の遠位端と、第1の遠位端から近位に延びる第1の遠位端部分と、を有する。管状側壁は、管腔を画定する。細長金属スタイレットは、管腔内に位置決めされる。細長金属スタイレットは、第2の近位端と、第2の遠位端と、第2の遠位端から近位に延びる第2の遠位端部分と、を有する。少なくとも1つの凹んだ縦チャネルは、管状部材の管状側壁及び細長金属スタイレットの一方又は両方に形成さる。各凹んだ縦チャネルは、管状部材の管状側壁及び細長金属スタイレットの一方の長手方向範囲に沿って延びる。少なくとも1つの導電性ワイヤ電極は、各凹んだ縦チャネル内に位置決めされる。導電性ワイヤ電極は、絶縁材料によって管状部材及び細長金属スタイレットから電気的に絶縁される。各導電性ワイヤ電極は、連結端及び検知端を有する。
【0007】
[0009]本発明の上述の及び他の特徴及び利点、並びに、それらを達成するやり方は、より明らかになるであろうし、また、本発明は、本発明の実施形態の次の説明を、添付の図面と併せて参照することによって、より良く理解されるであろう。
【図面の簡単な説明】
【0008】
図1】[0010]本発明を具体化する生検装置の絵画的表現図である。
図2】[0011]図1の生検装置の電気ブロック図である。
図3】[0012]細長スタイレットがインピーダンス測定プローブとして構成された、図1の生検装置のプローブ装置の側面図である。
図4A】[0013]図3のプローブ装置の同軸カニューレの側面図である。
図4B】[0014]図4Aの同軸カニューレの近位端図である。
図5A】[0015]細長スタイレットがインピーダンス測定プローブとして構成された、図3のプローブ装置の細長スタイレットの拡大側面図である。
図5B】[0016]図5Aの細長スタイレットの拡大近位端図である。
図6】[0017]複数の導電性ワイヤ電極の検知端の長手方向配置と円周配置の両方を有するインピーダンス測定プローブとして構成された代替の細長スタイレットの側面図である。
図7A】[0018]インピーダンス測定プローブとして構成された細長い管状部材を有し、複数の導電性ワイヤ電極の、円周方向に配置された検知端を有する代替の同軸カニューレの側面図である。
図7B】[0019]図7Aの同軸カニューレの近位端図である。
図7C】[0020]図7Aの線7C-7Cに沿って取られた図7Aの同軸カニューレの断面図である。
図8】[0021]管腔での細長い内側表面が複数の凹んだ縦チャネルを有する、図7Aの同軸カニューレの管状部材内の代替の凹んだチャネル配置を示す断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
[0022]対応する参照符号は、幾つかの図を通して対応する部分を指す。本明細書に記載される例示は、本発明の実施形態を例示しており、そういった例示は、本発明の範囲を任意のやり方で限定するものとして、解釈されるべきではない。
【0010】
[0023]ここで図面を、より具体的には、図1を参照すると、示されるのは、生検装置10であって、一般に生検ドライバ12及びプローブ装置14を含む。本実施形態では、プローブ装置14は、細長スタイレット16及び細長同軸カニューレ18を含むことがある。しかしながら、幾つかの用途では、細長スタイレット16は、同軸カニューレ18なしで使用されることがある。本発明の一態様に従って、プローブ装置14の少なくとも1つの構成要素(例えば、スタイレット、カニューレ、又は、スタイレット及びカニューレ両方)は、インピーダンス測定プローブとして役立つように、構成されることがある。
【0011】
[0024]図2も参照すると、生検ドライバ12は、ユーザインターフェース22、制御回路24、及び、モータ26を支持する、例えば、収容するハウジング20を有する。制御回路24は、例えば、ワイヤ及び/又は回路トレースによって、ユーザインターフェース22及びモータ26の個々に電気的に通信可能に結合される。ユーザインターフェース22は、例えば、タッチ入力LCDディスプレイスクリーンであることがある。モータ26は、例えば、細長スタイレット16を回転させるために細長スタイレット16に駆動可能に結合されるモータ軸26-1を有する直流(DC)モータであることがある。制御回路24は、下でより詳細に説明されるように、インピーダンス測定プローブ、例えば、プローブ装置14の少なくとも1つの構成要素に電気的に通信可能に結合されるように構成される。
【0012】
[0025]図2に示されるように、制御回路24は、プロセッサ回路28、アナログ・デジタル(A/D)変換回路30、及び、パルス幅変調(PWM)回路32を含む。プロセッサ回路28は、例えば、ワイヤ及び/又は回路トレースによって、A/D変換回路30、PWM回路32、及び、ユーザインターフェース22に電気的に通信可能に結合される。制御回路24は、1つ又は複数の特定用途向け集積回路(ASIC)として形成されることがある。
【0013】
[0026]A/D変換回路30は複数のインピーダンス入力ポート34を含み、これらのインピーダンス入力ポート34は2つのサブセット、即ち、インピーダンス入力ポートZIN-A、ZIN-B、・・・、ZIN-X、及び、インピーダンス入力ポートZIN-l、ZIN-2、・・・、ZIN-Nにグループ化される。インピーダンス入力ポートZIN-A、ZIN-B、・・・、ZIN-Xは、例えば、組織インピーダンス/組成決定のためのインピーダンス入力を受容するために使用されることがある。インピーダンス入力ポートZIN-1、ZIN-2、・・・、ZIN-Nは、例えば、プローブ侵入深さの決定(計測)のためのインピーダンス入力を受容するために使用されることがある。インピーダンス測定プローブからのそれぞれの連結端(例えば、プローブ装置14の少なくとも1つの構成要素)は、直接又は抵抗性分圧器配置を介して、インピーダンス入力ポートに連結される。
【0014】
[0027]プロセッサ回路28は、例えば、マイクロプロセッサ28-1、非一時的電子メモリ回路28-2、及び、関連回路を含む。この関連回路は入力/出力インターフェース、クロック、バッファ等々などである。メモリ回路28-2は非一時的電子メモリであり、この非一時的電子メモリはランダムアクセスメモリ(RAM)などの揮発性メモリと、読み取り専用メモリ(ROM)、電子的消去可能プログラマブルROM(EEPROM)、NORフラッシュメモリ、NANDフラッシュメモリ等々などの不揮発性メモリと、を含むことがある。
【0015】
[0028]プロセッサ回路28は、メモリ回路28-2に存在するソフトウェア及び/又はファームウェアを介して構成され、プログラム命令を実行し、A/D変換回路30の複数のインピーダンス入力ポート34の個々におけるインピーダンスを読み取ることと様々なインピーダンス入力を処理することとに関連する機能を実行する。ユーザインターフェース22で表示されるべき組織タイプなどのユーザデータを生成するため、また、PWM回路32に供給されるモータ制御信号を生成するためである。PWM回路32は、プロセッサ回路28によって供給されるモータ制御信号をPWM信号に変換し、PWM信号は、モータ26のモータ軸26-1の毎分回転数(RPM)を制御するためのモータ26に供給される。
【0016】
[0029]図3図5Bに示された実施形態では、細長スタイレット16は、インピーダンス測定プローブとして構成され、同軸カニューレ18は、受動案内構成要素である。
[0030]特に図4A及び図4Bを参照すると、同軸カニューレ18は、細長管状部材(カニューレ)35及びハブ38を含む。細長管状部材35は、管状側壁36を有し、また、ステンレス鋼などの金属から形成されることがある。ハブ38は、剛性ポリマなどのプラスチックから形成されることがある。管状側壁36は、近位端36-1、遠位端36-2、近位端部分36-3、及び、管腔36-4を有する。近位端部分36-3は、近位端36-1から遠位に延びる。ハブ38は、例えば、接着剤によって、管状側壁36の近位端部分36-3に固定式に取り付けられる。ハブ38は、ユーザが手で持つ部分として、また、生検ドライバ12のハウジング20への取り付けのための取付要素として、役立つことがある。管腔36-4は、細長スタイレット16を摺動可能に受容するためにサイズ決めされる。図3に示されるように、細長スタイレット16は、管腔36-4内に除去可能に位置決めされることがある。
【0017】
[0031]特に図5A及び図5Bを参照すると、本実施形態では、細長スタイレット16は、金属、例えば、ステンレス鋼で作られた中実の細長部材であり、縦軸16-1と、近位端16-2と、遠位端16-3と、近位端16-2から遠位に、例えば、1~3センチメートル(cm)の距離、延びる近位端部分16-4と、遠位端16-3から近位に、例えば、1~5センチメートル(cm)の距離、延びる遠位端部分16-5と、を有する。遠位端部分16-5は、先細の先端部分16-6を含み、遠位端16-3は、先細の先端部分16-6の鋭利な先端であり、組織、例えば、骨などの密性組織に穴を作り出すために使用される。細長スタイレット16は、外細長表面40も含む。近位端部分16-4は、モータ26のモータ軸26-1に駆動可能に結合されるように構成される(図1及び図2も参照)。
【0018】
[0032]本発明の一態様に従って、外細長表面40は、少なくとも1つの縦チャネル42-1を有し、本実施形態では、外細長表面40は、複数の凹んだ縦チャネル42を有しており、縦チャネル42-1、縦チャネル42-2、縦チャネル42-3、及び、縦チャネル42-4として個別に識別される。複数の凹んだ縦チャネル42の個々は、近位端部分16-4から遠位端部分16-5内に延び、各凹んだ縦チャネル42-1、42-2、42-3、42-4は、半径方向の深さ、即ち、細長スタイレット16の縦範囲に沿って延びる長手軸16-1に向かう方向の深さを有する。複数の凹んだ縦チャネル42は、例えば、表面をカットすることによって形成されることがあり、或いは、鋳造/成形するプロセス中に形成されることがある。
【0019】
[0033]複数の導電性ワイヤ電極44は、複数の凹んだ縦チャネル42内に位置されてそれに沿って延びる。本例では、各凹んだ縦チャネル42-1、42-2、42-3、42-4は、それぞれ、導電性ワイヤ電極44-1、44-2、44-3、44-4を受容する。しかしながら、幾つかの実装形態では、複数の凹んだ縦チャネル42のうちの1つ又は複数が、複数の導電性ワイヤ電極を支持し得るということが意図されている。導電性ワイヤ電極44-1は、連結端46-1及び検知端48-1間の長手範囲を有する。導電性ワイヤ電極44-2は、連結端46-2と検知端48-2との間の長手範囲を有する。導電性ワイヤ電極44-3は、連結端46-3と検知端48-3との間の長手範囲を有する。導電性ワイヤ電極44-4は、連結端46-4と検知端48-4との間の長手範囲を有する。
【0020】
[0034]連結端46-1、連結端46-2、連結端46-3、及び、連結端46-4の個々は、細長スタイレット16の近位端部分16-4から延び、個々は、制御回路24のA/D変換回路30の複数のインピーダンス入力ポート34のうちの1つに、例えば、インピーダンス入力ポートZIN-A、ZIN-B、・・・、ZIN-X、及び/又は、インピーダンス入力ポートZIN-l、ZIN-2、・・・、ZIN-Nのうちの1つに、電気的に通信可能にそれぞれ結合される(図2も参照)。検知端48-1、検知端48-2、検知端48-3、及び、検知端48-4の個々は、細長スタイレット16の遠位端部分16-5に位置される。本実施形態では、検知端48-1、検知端48-2、検知端48-3、及び、検知端48-4は、細長スタイレット16の遠位端部分16-5に位置され、また、細長スタイレット16の遠位端16-3の遠位先端近くの細長スタイレット16の遠位端部分16-5に円周方向の配置で位置決めされる。この円周方向の配置構成により、組織のインピーダンス情報を提供するように構成される。
【0021】
[0035]非導電性ポリマ、例えば、シリコーンゴムなどの絶縁材料50は各凹んだ縦チャネル42-1、42-2、42-3、42-4内と、それぞれの導電性ワイヤ電極44-1、44-2、44-3、及び、44-4のまわりとに配設され、それぞれの導電性ワイヤ電極44-1、44-2、44-3、及び、44-4を細長スタイレット16から電気的に絶縁するようになっており、また、細長スタイレット16が同軸カニューレ18に挿入されたときに、それぞれの導電性ワイヤ電極44-1、44-2、44-3、及び、44-4を同軸カニューレ18から電気的に絶縁するようになっている。絶縁材料50は、連結端と検知端との間の導電性ワイヤ電極の長手部分を包み込み、それぞれの端部には、電気的な接触又は連結を可能にするために絶縁材料が存在しない。
【0022】
[0036]本実施形態では、絶縁材料50は、複数の凹んだ縦チャネル42の各凹んだ縦チャネルを充填する。絶縁材料50の遠位範囲は、複数の導電性ワイヤ電極44の検知端48-1、検知端48-2、検知端48-3、及び、検知端48-4を被覆せずに、それらの手前までであり、したがって、検知端48-1、検知端48-2、検知端48-3、及び、検知端48-4は、細長スタイレット16の遠位端部分16-5で露出される。同様に、絶縁材料50の近位範囲は、複数の導電性ワイヤ電極44の連結端46-1、連結端46-2、連結端46-3、及び、連結端46-4を被覆せずに、それらの手前までであり、したがって、連結端46-1、連結端46-2、連結端46-3、及び、連結端46-4は、露出しており、制御回路24のA/D変換回路30への連結のために利用可能である。
【0023】
[0037]図6は、インピーダンス測定プローブとして構成された代替の細長スタイレット60を示しており、それはプローブ装置14の細長スタイレット16の代わりに使用されることがある。細長スタイレット60は、金属、例えば、ステンレス鋼から作られた中実の細長部材の形であって、縦軸60-1と、近位端60-2と、遠位端60-3と、近位端60-2から遠位に、例えば、1~3センチメートル(cm)の距離、延びる近位端部分60-4と、遠位端60-3から近位に、例えば、1~5センチメートル(cm)の距離、延びる遠位端部分60-5と、を有していてもよい。細長スタイレット60は、外細長表面62も含む。近位端部分16-4は、モータ26のモータ軸26-1に駆動可能に結合されるように構成される(図1及び図2も参照)。遠位端部分60-5は、先細の先端部分60-6を含み、遠位端16-3は、先細の先端部分60-6の鋭利な先端であり、組織、例えば、骨などの密性組織に穴を作り出すために使用される。
【0024】
[0038]本発明の一態様に従って、細長表面62は、複数の凹んだ縦チャネル64を有しており、縦チャネル64-1、縦チャネル64-2、縦チャネル64-3、及び、縦チャネル64-4として個別に識別される。複数の凹んだ縦チャネル64の個々は、近位端部分60-4から遠位端部分60-5内に延び、各凹んだ縦チャネル64-1、64-2、64-3、64-4は、半径方向の深さ、即ち、細長スタイレット60の長手範囲に沿って延びる縦軸60-1に向かう方向の深さを有する。
【0025】
[0039]複数の導電性ワイヤ電極66は、複数の凹んだ縦チャネル64内に位置されてそれに沿って延びる。本例では、凹んだ縦チャネル64-1は、導線性ワイヤ電極66-1、66-2を受容し、凹んだ縦チャネル64-2は、導線性ワイヤ電極66-3、66-4、66-5、66-6、及び、66-7を受容し、凹んだ縦チャネル64-3は、導線性ワイヤ電極66-8を受容し、凹んだ縦チャネル64-4は、導線性ワイヤ電極66-9を受容する。
【0026】
[0040]導電性ワイヤ電極66-1は、連結端68-1と検知端70-1との間の長手範囲を有する。導電性ワイヤ電極66-2は、連結端68-2と検知端70-2との間の長手範囲を有する。導電性ワイヤ電極66-3は、連結端68-3と検知端70-3との間の長手範囲を有する。導電性ワイヤ電極66-4は、連結端68-4と検知端70-4との間の長手範囲を有する。導電性ワイヤ電極66-5は、連結端68-5と検知端70-5との間の長手範囲を有する。導電性ワイヤ電極66-6は、連結端68-6と検知端70-6との間の長手範囲を有する。導電性ワイヤ電極66-7は、連結端68-7と検知端70-7との間の長手範囲を有する。導電性ワイヤ電極66-8は、連結端68-8と検知端70-8との間の長手範囲を有する。導電性ワイヤ電極66-9は、連結端68-9と検知端70-9との間の長手範囲を有する。
【0027】
[0041]連結端68-1、連結端68-2、連結端68-3、連結端68-4、連結端68-5、連結端68-6、連結端68-7、連結端68-8、及び、連結端68-9の個々は、細長スタイレット60の近位端部分60-4から延び、個々は、制御回路24のA/D変換回路30の複数のインピーダンス入力ポート34のうちの1つに、例えば、インピーダンス入力ポートZIN-A、ZIN-B、・・・、ZIN-X、及び/又は、インピーダンス入力ポートZIN-l、ZIN-2、・・・、ZIN-Nのうちの1つに、電気的に通信可能にそれぞれ結合される。
【0028】
[0042]より具体的には、連結端68-1、連結端68-2、連結端68-8、及び、連結端68-9は、制御回路24のA/D変換回路30のインピーダンス入力ポートZIN-A、ZIN-B、・・・、ZIN-Xに電気的に通信可能に連結され、また、検知端70-1、検知端70-2、検知端70-8、及び、検知端70-9から組織インピーダンス/組成決定のためにインピーダンス入力を受容する。円周方向に配置された検知端70-2、検知端70-8、及び、検知端70-9は、鋭利遠位先端を有する遠位端60-3の近くの細長スタイレット60の遠位端部分60-5に位置される。この円周方向に配置された検知端70-2、検知端70-8、及び、検知端70-9は、単独で、又は、遠位端60-3の近くに位置決めされた検知端70-9と組み合わせて、組織インピーダンス情報を制御回路24に提供する。
【0029】
[0043]連結端68-3、連結端68-4、連結端68-5、連結端68-6、及び、連結端68-7は、制御回路24のA/D変換回路30のインピーダンス入力ポートZIN-1、ZIN-2、・・・、ZIN-Nに電気的に通信可能に連結され(図2も参照)、また、検知端70-3、検知端70-4、検知端70-5、検知端70-6、及び、検知端70-7からプローブ侵入深さ決定のためにインピーダンス入力を受容する。長手方向に間隔を置いて配置された検知端70-3、検知端70-4、検知端70-5、検知端70-6、及び、検知端70-7は、侵入深さ情報を制御回路24に提供するために、細長スタイレット60の遠位端部分60-5に沿って位置される。
【0030】
[0044]任意選択で、長手方向に間隔を置いて配置された複数の円周金属バンド72は、複数の導電性ワイヤ電極66の所定のサブセットの検知エリアを拡大するために、細長スタイレット60の遠位端部分60-5の長手範囲に沿って位置されることがある。本実施形態では、複数の円周金属バンド72は、円周金属バンド72-1、円周金属バンド72-2、円周金属バンド72-3、円周金属バンド72-4、及び、円周金属バンド72-5を含む。複数の円周金属バンド72の個々は、細長スタイレット60の遠位端部分60-5を囲み、絶縁材料は、複数の円周金属バンド72の個々と細長スタイレット60との間に介装される。本実施形態では、円周金属バンド72-1、円周金属バンド72-2、円周金属バンド72-3、円周金属バンド72-4、及び、円周金属バンド72-5は、それぞれ、導電性ワイヤ電極66-3、66-4、66-5、66-6、及び、66-7の、長手方向に間隔を置いて配置された検知端70-3、検知端70-4、検知端70-5、検知端70-6、及び、検知端70-7に電気的に連結され、侵入深さ情報を制御回路24に提供するようになっている。
【0031】
[0045]図7A図7Cは、インピーダンス測定プローブとして構成される同軸カニューレの代替構成を示し、同軸カニューレは、1つ又は複数の導電性ワイヤ電極を含む。特に、ハブ82と管状部材84とを有する同軸カニューレ80が図示されている。ハブ82は、プラスチック、例えば、剛性ポリマから形成されることがある。管状部材(カニューレ)84は、管状側壁86を有する細長い管状構造であり、また、ステンレス鋼などの金属から形成されることがある。管状側壁86は、近位端86-1、遠位端86-2、近位端部分86-3、管腔86-4、遠位端部分86-5、細長内側表面88、及び、細長外側表面90を有する。近位端部分86-3は、近位端86-1から遠位に延びる。ハブ82は、例えば、接着剤によって、管状側壁86の近位端部分86-3に固定式に取り付けられる。ハブ82は、ユーザが手で持つ部分として、また、生検ドライバ12のハウジング20への取り付けのための取付要素として機能することができる。管腔86-4は、細長スタイレット16及び細長スタイレット60の一方、又は、代替的に、導電性ワイヤ電極を何ら含むことのないことがある受動性スタイレット、などのスタイレットを摺動可能に受容するためにサイズ決めされる。
【0032】
[0046]本発明の一態様に従って、細長外側表面90は、少なくとも1つの縦チャネル92-1を有しており、本実施形態では、細長外側表面90は、複数の凹んだ縦チャネル92を有し、それらは、縦チャネル92-1、縦チャネル92-2、縦チャネル92-3、及び、縦チャネル92-4として個別に識別される。複数の凹んだ縦チャネル92の個々は、近位端部分86-3から遠位端部分86-5の中に延び、各凹んだ縦チャネル92-1、92-2、92-3、92-4は、半径方向の深さ、即ち、同軸カニューレ80の長手範囲に沿って延びる管腔86-4に向かう方向の深さを有する。
【0033】
[0047]複数の導電性ワイヤ電極94は、複数の凹んだ縦チャネル92内に位置されてそれに沿って延びる。本例では、各凹んだ縦チャネル92-1、92-2、92-3、92-4は、それぞれの導電性ワイヤ電極94-1、94-2、94-3、及び、94-4を受容する。しかしながら、幾つかの実装形態では、複数の凹んだ縦チャネル92のうちの1つ又は複数が、複数の導電性ワイヤ電極を支持し得ることが意図されている。導電性ワイヤ電極94-1は、連結端96-1と検知端98-1との間の長手範囲を有する。導電性ワイヤ電極94-2は、連結端96-2と検知端98-2との間の長手範囲を有する。導電性ワイヤ電極94-3は、連結端96-3と検知端98-3との間の長手範囲を有する。導電性ワイヤ電極94-4は、連結端96-4と検知端98-4との間の長手範囲を有する。
【0034】
[0048]連結端96-1、連結端96-2、連結端96-3、及び、連結端96-4の個々は、管状側壁86の近位端部分86-3から延び、個々は、それぞれ、制御回路24のA/D変換回路30の複数のインピーダンス入力ポート34のうちの1つに、例えば、インピーダンス入力ポートZIN-A、ZIN-B、・・・、ZIN-X、及び/又は、インピーダンス入力ポートZIN-l、ZIN-2、・・・、ZIN-Nのうちの1つに、電気的に通信可能に結合される。検知端98-1、検知端98-2、検知端98-3、及び、検知端98-4の個々は、同軸カニューレ80の遠位端部分86-5に位置される。
【0035】
[0049]非導電性ポリマ、例えば、シリコーンゴムなどの絶縁材料50は、各凹んだ縦チャネル92-1、92-2、92-3、92-4内と、それぞれの導電性ワイヤ電極94-1、94-2、94-3、及び、94-4のまわりとに配設される。それぞれの導電性ワイヤ電極94-1、94-2、94-3、及び、94-4を同軸カニューレ80の管状部材84から、また、同軸カニューレ80の中に挿入される任意の細長スタイレット(例えば、細長スタイレット16又は細長スタイレット60)から電気的に絶縁するためである。絶縁材料50は、連結端及び検知端間の導電性ワイヤ電極の長手部分を包み込み、それぞれの端部は、電気的な接触又は連結を可能にするために絶縁材料がない。
【0036】
[0050]本実施形態では、絶縁材料50は、複数の凹んだ縦チャネル92の各凹んだ縦チャネルを充填する。絶縁材料50の遠位範囲は、複数の導電性ワイヤ電極94の検知端98-1、検知端98-2、検知端98-3、及び、検知端98-4を被覆せずに、それらの手前までであり、したがって、検知端98-1、検知端98-2、検知端98-3、及び、検知端98-4は、同軸カニューレ80の遠位端部分86-5で露出される。同様に、絶縁材料50の近位範囲は、複数の導電性ワイヤ電極94の連結端96-1、連結端96-2、連結端96-3、及び、連結端96-4を被覆せず、それらの手前までであり、したがって、連結端96-1、連結端96-2、連結端96-3、及び、連結端96-4は、露出しており、制御回路24のA/D変換回路30への連結のために利用可能である(図2も参照)。
【0037】
[0051]図8は、同軸カニューレ80の管状部材84内の代替の凹んだチャネル配置を示しており、細長内側表面88は、複数の凹んだ縦チャネル92を有し、各凹んだ縦チャネル92-1、92-2、92-3、92-4は、それぞれの導電性ワイヤ電極94-1、94-2、94-3、及び、94-4を受容する。上記のように、非導電性ポリマ、例えば、シリコーンゴムなどの絶縁材料50は、各凹んだ縦チャネル92-1、92-2、92-3、92-4内と、それぞれの導電性ワイヤ電極94-1、94-2、94-3、及び、94-4のまわりとに配設される。導電性ワイヤ電極94-1、94-2、94-3、及び、94-4を、同軸カニューレ80の管状部材84から、また、同軸カニューレ80の中に挿入される任意の細長スタイレット(例えば、細長スタイレット16又は細長スタイレット60)から、電気的に絶縁するためである。
【0038】
[0052]更に、管状部材84の細長内側表面88及び細長外側表面90の個々が、複数の凹んだ縦チャネル92の1つ以上、及び、複数の導電性ワイヤ電極94の1つ以上、を有し得ることが意図されている。
【0039】
[0053]更に、細長スタイレット16及び細長スタイレット60の個々が管状部材から形成され得ることが意図されており、そのような管状部材は、例えば、管状部材84であり、この管状部材84は、1つ又は複数の導電性ワイヤ電極を受容するための上で説明された複数の凹んだ縦チャネル92の配置構成のいずれかを有する。
【0040】
[0054]全ての実施形態では、インピーダンスは、2つの対応する導電性ワイヤ電極の任意の2つの電極検知端の間において測定されることができ、或いは、代替的に、導電性ワイヤ電極の検知端と、共通電気経路として機能する金属導体との間において測定されることができ、そのような金属導体は、金属細長部材、例えば、同軸カニューレの細長スタイレット若しくは管状部材の一方、又は、共通電気経路として機能するためにあらかじめ特定された導電性ワイヤ電極の電極検知端、例えば、検知端70-1などである。
【0041】
[0055]更に、全ての実施形態では、上記構成について代替的に又は補足的に、絶縁材料が、インピーダンス測定プローブのそれぞれの凹んだ縦チャネルの中に挿入される前に、それぞれの導電性ワイヤ電極に塗布され又はその上に形成され得ることが意図されている。
【0042】
[0056]本明細書で使用されている「近い(near)」という用語は相対的な修飾語であり、そのように修飾された特徴から許容範囲内で変化しえることを示すことが意図されている。特定の解釈が必要とされる範囲で、本発明の目的のために、「近い」とは、参照された構造から1.5cm未満を意味することがある。
【0043】
[0057]次の項目も本発明に関する。
[0058]1つの形態では、本発明は、生検装置で使用するためのインピーダンス測定プローブに関する。インピーダンス測定プローブは、例えば、金属の細長部材を含み、そのような細長部材は、縦軸と、細長表面と、近位端と、遠位端と、近位端から遠位に延びる近位端部分と、遠位端から近位に延びる遠位端部分と、を有する。細長表面は、近位端部分から遠位端部分の中に縦に延びる半径方向深さを有する凹んだ縦チャネルを有する。導電性ワイヤ電極は、連結端及び検知端を有しており、凹んだ縦チャネル内に位置されてそれに沿って延びる。連結端は、細長部材の近位端部分から延び、検知端は、細長部材の遠位端部分に位置される。絶縁材料は、細長部材の凹んだ縦チャネル内と、導電性ワイヤ電極のまわりとに配設され、導電性ワイヤ電極を電気的に絶縁するようになっている。導電性ワイヤ電極の検知端は、細長部材の遠位端部分で露出される。インピーダンス測定プローブは、導電性ワイヤの検知端でインピーダンスを測定するように構成されることがある。
【0044】
[0059]任意選択で、細長部材は、外表面を有する中実の金属スタイレットであることがあり、スタイレットの外表面は、凹んだ縦チャネルを有する細長表面である。
[0060]また、任意選択で、細長部材は管状部材であることがあり、そのような管状部材は管状側壁を有し、この管状側壁は管腔、外側表面、及び、内側表面を画定する。外側表面は、凹んだ縦チャネルを有する細長表面である。
【0045】
[0061]また、任意選択で、細長部材は、管腔及び内側表面を画定する管状側壁を有する管状部材であることがあり、内側表面は、凹んだ縦チャネルを有する細長表面である。
[0062]インピーダンス測定プローブの構成の全てにおいて、絶縁材料は、凹んだ縦チャネルを充填することがある。
【0046】
[0063]1つの実施形態では、複数の導電性ワイヤ電極は、凹んだ縦チャネル内に位置されてそれに沿って延びることがあり、絶縁材料は、複数の導電性ワイヤ電極を互いから及び金属細長部材から電気的に絶縁する。複数の導電性ワイヤ電極の各導電性ワイヤ電極は、連結端及び検知端を有し、連結端は、金属細長部材の近位端部分から延び、検知端は、金属細長部材の遠位端部分に位置される。
【0047】
[0064]別の実施形態では、細長部材は、近位端部分から遠位端部分の中に延びる複数の凹んだ縦チャネルを有する。複数の導電性ワイヤ電極の各導電性ワイヤ電極は、複数の凹んだ縦チャネルのそれぞれの凹んだ縦チャネル内に位置されてそれに沿って延びることがあり、複数の導電性ワイヤ電極の各導電性ワイヤ電極は、金属細長部材の近位端部分から延びる連結端と、細長部材の遠位端部分内に位置される検知端と、を有する。絶縁材料は、細長部材の複数の凹んだ縦チャネル内と、複数の導電性ワイヤ電極のそれぞれの導電性ワイヤ電極のまわりとに配設され、それぞれの導電性ワイヤ電極を電気的に絶縁するようになっている。複数の導電性ワイヤ電極の各それぞれの導電性ワイヤ電極の検知端は、細長部材の遠位端部分で露出される。
【0048】
[0065]円周方向に配置された複数の検知端は、細長部材の遠位先端の近くの細長部材の遠位端部分に位置されることがある。円周方向に配置された複数の検知端は、組織インピーダンス情報を提供するように構成されることがある。
【0049】
[0066]任意選択で、長手方向に間隔を置いて配置された複数の検知端は、細長部材の遠位端部分に沿って位置されることがある。長手方向に間隔を置いて配置された複数の検知端は、侵入深さ情報を提供するように構成されることがある。
【0050】
[0067]任意選択で、長手方向に間隔を置いて配置された複数の円周金属バンドは、金属細長部材の遠位端部分を囲むことがあり、絶縁材料は、複数の円周金属バンドと金属細長部材との間に介装される。複数の円周金属バンドは、長手方向に間隔を置いて配置された複数の検知端にそれぞれ電気的に連結されることがある。
【0051】
[0068]全ての実施形態では、細長部材は、中実のスタイレットと、管状側壁を有する管状部材とのうち一方であることがある。複数の導電性ワイヤ電極を有する全ての実施形態では、4つの導電性ワイヤ電極が設けられることがあり、及び/又は、導電性ワイヤ電極は、円周に沿って等距離に、任意選択で互いに対して90度の角度で、隔置されることがある。
【0052】
[0069]別の形態では、本発明は、生検装置に関する。生検装置は、制御回路及びモータを支持するハウジングを有する生検ドライバを含む。制御回路は、モータに電気的に通信可能に結合される。モータは、モータ軸を有する。細長スタイレット、即ち、金属の細長スタイレットは、細長表面と、近位端と、遠位端と、近位端から遠位に延びる近位端部分と、遠位端から近位に延びる遠位端部分と、を有する。近位端部分は、モータのモータ軸に駆動可能に結合される。細長表面は、近位端部分から遠位端部分の中に延びる複数の凹んだ縦チャネルを有する。複数の凹んだ縦チャネルの各凹んだ縦チャネルは、半径方向の深さを有する。少なくとも1つの導電性ワイヤ電極は、複数の凹んだ縦チャネルの各チャネル内に位置決めされ、各導電性ワイヤ電極は、複数の凹んだ縦チャネルのそれぞれの凹んだ縦チャネル内に位置されてそれに沿って延びる。各導電性ワイヤ電極は、細長スタイレットの近位端部分から延びる連結端を有し、また、細長スタイレットの遠位端部分内に位置される検知端を有する。連結端は、制御回路に電気的に連結される。絶縁材料は、細長スタイレットの複数の凹んだ縦チャネル内と、各それぞれの導電性ワイヤ電極のまわりとに配設され、各それぞれの導電性ワイヤ電極を電気的に絶縁するようになっている。各それぞれの導電性ワイヤ電極の検知端は、細長スタイレットの遠位端部分で露出される。インピーダンス測定プローブは、導電性ワイヤの検知端でインピーダンスを測定するように構成されることがある。複数の導電性ワイヤ電極を有する全ての実施形態では、4つの導電性ワイヤ電極が設けられることがあり、及び/又は、導電性ワイヤ電極は、円周に沿って等距離に、任意選択で互いに対して90度の角度で、隔置されることがある。
【0053】
[0070]任意選択で、円周方向に配置された複数の検知端は、遠位先端近くの細長金属スタイレットの遠位端部分に位置されることがある。円周方向に配置された複数の検知端は、組織インピーダンス情報を制御回路に提供するように構成されることがある。
【0054】
[0071]また、任意選択で、長手方向に間隔を置いて配置された複数の検知端は、細長金属スタイレットの遠位端部分に沿って位置されることがある。長手方向に間隔を置いて配置された複数の検知端は、侵入深さ情報を制御回路に提供するように構成されることがある。
【0055】
[0072]更なる選択肢として、長手方向に間隔をおいて配置された複数の円周金属バンドは、細長金属スタイレットの遠位端部分を囲むことがあり、絶縁材料は、複数の円周金属バンドと細長金属スタイレットとの間に介装される。複数の円周金属バンドは、長手方向に間隔を置いて配置された複数の検知端にそれぞれ電気的に連結されることがある。
【0056】
[0073]生検装置は、ハブ及び管状部材を有する同軸カニューレを更に含むことがあり、管状部材は管状側壁を有し、この管状側壁は近位端と、遠位端と、遠位端から近位に延びる遠位端部分と、を有し、側壁は、管腔を画定する。細長金属スタイレットは、管腔内に位置決めされることがある。管状部材は、管状部材の管状側壁の長手範囲に沿って延びる管状側壁に形成された少なくとも1つの凹んだ縦チャネルを有することがある。この実施形態では、少なくとも1つの追加の導電性ワイヤ電極は、管状部材の各凹んだ縦チャネル内に位置決めされることがあり、各追加の導電性ワイヤ電極は、絶縁材料によって管状部材から電気的に絶縁されることがあり、各追加の導電性ワイヤ電極は、制御回路に電気的に連結された連結端と、露出された検知端と、を有する。
【0057】
[0074]1つの形態では、本発明は、生検装置で使用するためのインピーダンス測定プローブ装置(arrangement)に関する。インピーダンス測定プローブは、第1の近位端と、第1の遠位端と、第1の遠位端から近位に延びる第1の遠位端部分と、を有する管状側壁を有する管状部材を含む。管状側壁は、管腔を画定する。細長スタイレット、即ち、金属細長スタイレットは、管腔内に位置決めされる。細長スタイレットは、第2の近位端と、第2の遠位端と、第2の遠位端から近位に延びる第2の遠位端部分と、を有する。少なくとも1つの凹んだ縦チャネルは、管状部材の管状側壁及び細長スタイレットの一方又は両方に形成され、各凹んだ縦チャネルは、管状部材の管状側壁及び細長スタイレットの一方の長手方向範囲に沿って延びる。少なくとも1つの導電性ワイヤ電極は、各凹んだ縦チャネル内に位置決めされる。導電性ワイヤ電極は、絶縁材料によって管状部材及び細長スタイレットから電気的に絶縁される。各導電性ワイヤ電極は、連結端及び検知端を有する。インピーダンス測定プローブは、導電性ワイヤの検知端でインピーダンスを測定するように構成されることがある。
【0058】
[0075]管状側壁は、外側表面及び内側表面を画定することがあり、それぞれの凹んだ縦チャネルは、外側表面及び内側表面の少なくとも一方に位置されることがある。
[0076]任意選択で、管状部材の管状側壁は、複数の凹んだ縦チャネルと、複数の導電性ワイヤ電極と、を有することがある。複数の凹んだ縦チャネルの各凹んだ縦チャネルは、複数の導電性ワイヤ電極の少なくとも1つの導電性ワイヤ電極をその中に位置決めしており、複数の導電性ワイヤ電極の各導電性ワイヤ電極は、生検装置の制御回路への連結のために構成された管状側壁の第1の近位端部分から延びる連結端を有し、また、管状側壁の第1の遠位端部分に位置される検知端を有する。絶縁材料は、管状側壁の複数の凹んだ縦チャネル内と、複数の導電性ワイヤ電極の各それぞれの導電性ワイヤ電極のまわりとに配設され、各それぞれの導電性ワイヤ電極を電気的に絶縁するようになっている。複数の導電性ワイヤ電極の各それぞれの導電性ワイヤ電極の検知端は、管状側壁の第1の遠位端部分で露出される。
【0059】
[0077]任意選択で、円周方向に配置された複数の検知端は、管状側壁の第1の遠位端部分に位置されることがある。円周方向に配置された複数の検知端は、組織インピーダンス情報を制御回路に提供するように構成されることがある。
【0060】
[0078]また、任意選択で、細長金属スタイレットは、複数の凹んだ縦チャネルと、複数の導電性ワイヤ電極と、を有することがある。複数の凹んだ縦チャネルの各凹んだ縦チャネルは、複数の導電性ワイヤ電極の少なくとも1つの導電性ワイヤ電極をその中に位置決めしており、複数の導電性ワイヤ電極の各導電性ワイヤ電極は、生検装置の制御回路への連結のために構成された細長金属スタイレットの第2の近位端部分から延びる連結端を有し、また、細長金属スタイレットの第2の遠位端部分に位置される検知端を有する。絶縁材料は、管状側壁の複数の凹んだ縦チャネル内と、複数の導電性ワイヤ電極の各それぞれの導電性ワイヤ電極のまわりとに配設され、各それぞれの導電性ワイヤ電極を電気的に絶縁するようになっている。複数の導電性ワイヤ電極の各それぞれの導電性ワイヤ電極の検知端は、細長金属スタイレットの第2の遠位端部分で露出される。
【0061】
[0079]任意選択で、円周方向に配置された複数の検知端は、細長金属スタイレットの第2の遠位端部分に位置されることがある。円周方向に配置された複数の検知端は、組織インピーダンス情報を制御回路に提供するように構成されることがある。
【0062】
[0080]また、任意選択で、長手方向に間隔を置いて配置された複数の感知端は、金属細長部材の第2の遠位端部分に沿って位置されることがある。長手方向に間隔を置いて配置された複数の検知端は、侵入深さ情報を制御回路に提供するように構成されることがある。複数の導電性ワイヤ電極を有する全ての実施形態では、4つの導電性ワイヤ電極が設けられることがあり、及び/又は、導電性ワイヤ電極は、円周に沿って等距離に、任意選択で互いに対して90度の角度で、隔置されることがある。
【0063】
[0081]本発明は、少なくとも1つの実施形態に関して説明されたが、本発明は、本開示の精神及び範囲内で更に修正される場合がある。本出願は、したがって、その包括的な原理を使用する本発明の任意の変形例、使用例、又は、適応例をカバーすることが意図される。更に、本出願は、添付の特許請求の範囲の限定内にある、本発明が属する当技術分野の知られた又は慣習の実務の範囲内に入るように、本開示からのそういった逸脱をカバーすることが意図される。
図1
図2
図3
図4A
図4B
図5A
図5B
図6
図7A
図7B
図7C
図8