特許 7048802 課税情報管理装置、課税情報管理方法及びプログラム

(19)【発行国】日本国特許庁(JP)

(12)【公報種別】特許公報(B1)

(11)【特許番号】

(24)【登録日】2022-03-28

(45)【発行日】2022-04-05

(54)【発明の名称】課税情報管理装置、課税情報管理方法及びプログラム

(51)【国際特許分類】

   G06Q 50/26 20120101AFI20220329BHJP

   G06Q 40/00 20120101ALI20220329BHJP

【ＦＩ】

G06Q50/26

G06Q40/00 410

【請求項の数】 7

(21)【出願番号】P 2021140392

(22)【出願日】2021-08-30

【審査請求日】2021-08-30

【早期審査対象出願】

(73)【特許権者】

【識別番号】312017455

【氏名又は名称】勝井 英行

(74)【代理人】

【識別番号】100166006

【弁理士】

【氏名又は名称】泉 通博

(74)【代理人】

【識別番号】100154070

【弁理士】

【氏名又は名称】久恒 京範

(74)【代理人】

【識別番号】100153280

【弁理士】

【氏名又は名称】寺川 賢祐

(72)【発明者】

【氏名】勝井 英行

【審査官】岸 健司

(56)【参考文献】

【文献】特開２０２０－１３５１６５（ＪＰ，Ａ）

【文献】特開２０１９－２１１９５２（ＪＰ，Ａ）

【文献】青木和人，発展過程を経た自治体ＧＩＳにおける固定資産税部門での利用の関する考察，一般社団法人地理情報システム学会 講演論文集 第１９回ＧＩＳＡ学術研究発表大会，一般社団法人地理情報システム学会，2010年11月09日，Ｖｏｌ．１９／２０１０

(58)【調査した分野】(Int.Cl.，ＤＢ名)

Ｇ０６Ｑ １０／００－９９／００

(57)【特許請求の範囲】

【請求項1】

固定資産税の課税標準額の算出に用いられる課税情報を管理する課税情報管理装置であって、
土地を特定するための複数の土地特定情報に関連付けられた複数の土地課税情報と、家屋を特定するための複数の家屋特定情報に関連付けられた複数の家屋課税情報と、を含む複数の課税情報を記憶する記憶部と、
前記複数の家屋特定情報のうち１つの第１家屋特定情報に関連付けて前記記憶部に記憶された前記家屋課税情報において前記第１家屋特定情報に対応する土地に居住用の家屋が建っていることを示しており、かつ前記第１家屋特定情報に対応する土地特定情報に関連付けて前記記憶部に記憶された前記土地課税情報において住宅用地の特例を適用していない場合に、前記土地課税情報に誤りがあると判定する更新部と、
を有する課税情報管理装置。

【請求項2】

前記更新部は、前記第１家屋特定情報に対応する土地に居住用の家屋が建っており、かつ前記第１家屋特定情報に対応する土地特定情報に関連付けて前記記憶部に記憶されている前記土地課税情報において住宅用地の特例を適用しておらず、当該土地課税情報に誤りがあると判定した場合、前記第１家屋特定情報に対応する土地特定情報に関連付けて前記記憶部に記憶された前記土地課税情報を、住宅用地の特例を適用する状態に更新する、
請求項１に記載の課税情報管理装置。

【請求項3】

固定資産税の課税標準額の算出に用いられる課税情報を管理する課税情報管理装置であって、
土地又は建物の利用状況を示す利用状況情報を取得する取得部と、
土地を特定するための複数の土地特定情報に関連付けられた複数の土地課税情報と、家屋を特定するための複数の家屋特定情報に関連付けられた複数の家屋課税情報と、を含む複数の課税情報を記憶する記憶部と、
前記利用状況情報において前記複数の土地特定情報のうち１つの第１土地特定情報に対応する土地に居住用の家屋が建っていることを示しており、かつ前記第１土地特定情報に関連付けて前記記憶部に記憶された前記土地課税情報において住宅用地の特例を適用していない場合に、前記土地課税情報に誤りがあると判定する更新部と、
を有する課税情報管理装置。

【請求項4】

前記更新部は、前記第１土地特定情報に対応する土地に居住用の家屋が建っており、かつ前記第１土地特定情報に関連付けて前記記憶部に記憶されている前記土地課税情報において住宅用地の特例を適用しておらず、当該土地課税情報に誤りがあると判定した場合、前記第１土地特定情報に関連付けて前記記憶部に記憶された前記土地課税情報を、住宅用地の特例を適用する状態に更新する、
請求項３に記載の課税情報管理装置。

【請求項5】

法務局から登記情報を取得する取得部をさらに有し、
前記更新部は、前記取得部が前記登記情報を取得したことに応じて、前記登記情報が示す前記土地特定情報に関連付けられた前記土地課税情報に誤りがあるか否かを判定する、
請求項１から４のいずれか一項に記載の課税情報管理装置。

【請求項6】

コンピュータが実行する、
家屋を特定するための複数の家屋特定情報に関連付けられた複数の家屋課税情報のうち、１つの第１家屋特定情報に関連付けて記憶されている前記家屋課税情報を特定するステップと、
土地を特定するための複数の土地特定情報に関連付けられた複数の土地課税情報のうち、前記第１家屋特定情報に対応する土地特定情報に関連付けて記憶されている前記土地課税情報を特定するステップと、
特定した前記家屋課税情報において前記第１家屋特定情報に対応する土地に居住用の家屋が建っていることを示しており、かつ特定した前記土地課税情報において住宅用地の特例を適用していない場合に、前記土地課税情報に誤りがあると判定するステップと、
を有する課税情報管理方法。

【請求項7】

コンピュータに、
家屋を特定するための複数の家屋特定情報に関連付けられた複数の家屋課税情報のうち、１つの第１家屋特定情報に関連付けて記憶されている前記家屋課税情報を特定するステップと、
土地を特定するための複数の土地特定情報に関連付けられた複数の土地課税情報のうち、前記第１家屋特定情報に対応する土地特定情報に関連付けて記憶されている前記土地課税情報を特定するステップと、
特定した前記家屋課税情報において前記第１家屋特定情報に対応する土地に居住用の家屋が建っていることを示しており、かつ特定した前記土地課税情報において住宅用地の特例を適用していない場合に、前記土地課税情報に誤りがあると判定するステップと、
を実行させるプログラム。

【発明の詳細な説明】

【技術分野】

【0001】

本発明は、固定資産税の課税標準額の算出に用いられる課税情報を管理するための課税情報管理装置、課税情報管理方法及びプログラムに関する。

【背景技術】

【0002】

地方自治体の情報管理装置は、土地や家屋の固定資産税を課税するために、課税のために必要な項目からなる課税情報を管理する（例えば、特許文献１）。この情報管理装置においては、課税情報を更新するための異動情報を法務局や現地調査結果等から取得すると、取得した異動情報に基づいて課税情報が更新され、更新された課税情報に基づいて固定資産税の課税標準額が算出される。

【先行技術文献】

【特許文献】

【0003】

【文献】特開２０１９―２１１９５２号公報

【発明の概要】

【発明が解決しようとする課題】

【0004】

課税情報に基づいて固定資産税の課税標準額を算出する際、住宅の敷地である住宅用地については、固定資産税の税負担を軽減するための特例措置が適用される対象となる。しかしながら、ある所在地番の土地に専用住宅等の居住用の家屋が建っているにもかかわらず、この土地に住宅用地の特例を適用することが課税情報として登録されていない場合に、この課税情報を利用すると土地の適切な課税標準額を算出することができないという問題が生じてしまう。

【0005】

そこで、本発明はこれらの点に鑑みてなされたものであり、課税標準額の算出に用いられる課税情報を適切な内容にすることを目的とする。

【課題を解決するための手段】

【0006】

本発明の第１の態様の課税情報管理装置は、固定資産税の課税標準額の算出に用いられる課税情報を管理する課税情報管理装置であって、土地を特定するための複数の土地特定情報に関連付けられた複数の土地課税情報と、家屋を特定するための複数の家屋特定情報に関連付けられた複数の家屋課税情報と、を含む複数の課税情報を記憶する記憶部と、前記複数の家屋特定情報のうち１つの第１家屋特定情報に関連付けて前記記憶部に記憶された前記家屋課税情報において前記第１家屋特定情報に対応する土地に居住用の家屋が建っていることを示しており、かつ前記第１家屋特定情報に対応する土地特定情報に関連付けて前記記憶部に記憶された前記土地課税情報において住宅用地の特例を適用していない場合に、前記土地課税情報に誤りがあると判定する更新部と、を有する。

【0007】

前記更新部は、前記第１家屋特定情報に対応する土地に居住用の家屋が建っており、かつ前記第１家屋特定情報に対応する土地特定情報に関連付けて前記記憶部に記憶されている前記土地課税情報において住宅用地の特例を適用しておらず、当該土地課税情報に誤りがあると判定した場合、前記第１家屋特定情報に対応する土地特定情報に関連付けて前記記憶部に記憶された前記土地課税情報を、住宅用地の特例を適用する状態に更新してもよい。

【0008】

本発明の第２の態様の課税情報管理装置は、固定資産税の課税標準額の算出に用いられる課税情報を管理する課税情報管理装置であって、土地又は建物の利用状況を示す利用状況情報を取得する取得部と、土地を特定するための複数の土地特定情報に関連付けられた複数の土地課税情報と、家屋を特定するための複数の家屋特定情報に関連付けられた複数の家屋課税情報と、を含む複数の課税情報を記憶する記憶部と、前記利用状況情報において前記複数の土地特定情報のうち１つの第１土地特定情報に対応する土地に居住用の家屋が建っていることを示しており、かつ前記第１土地特定情報に関連付けて前記記憶部に記憶された前記土地課税情報において住宅用地の特例を適用していない場合に、前記土地課税情報に誤りがあると判定する更新部と、を有する。

【0009】

前記更新部は、前記第１土地特定情報に対応する土地に居住用の家屋が建っており、かつ前記第１土地特定情報に関連付けて前記記憶部に記憶されている前記土地課税情報において住宅用地の特例を適用しておらず、当該土地課税情報に誤りがあると判定した場合、前記第１土地特定情報に関連付けて前記記憶部に記憶された前記土地課税情報を、住宅用地の特例を適用する状態に更新してもよい。

【0010】

本発明の第３の態様の課税情報管理装置は、固定資産税の課税標準額の算出に用いられる課税情報を管理する課税情報管理装置であって、土地を特定するための複数の土地特定情報に関連付けられた複数の土地課税情報と、家屋を特定するための複数の家屋特定情報に関連付けられた複数の家屋課税情報と、を含む複数の課税情報を記憶する記憶部と、前記複数の家屋特定情報のうち１つの第１家屋特定情報に関連付けて前記記憶部に記憶された前記家屋課税情報において前記第１家屋特定情報に対応する土地に居住用の家屋が建っていることを示しておらず、かつ前記第１家屋特定情報に対応する土地特定情報に関連付けて前記記憶部に記憶された前記土地課税情報において住宅用地の特例を適用している場合に、前記土地課税情報に誤りがあると判定する更新部と、を有する。

【0011】

前記更新部は、前記第１家屋特定情報に対応する土地に居住用の家屋が建っておらず、かつ前記第１家屋特定情報に対応する土地特定情報に関連付けて前記記憶部に記憶されている前記土地課税情報において住宅用地の特例を適用しており、当該土地課税情報に誤りがあると判定した場合、前記第１家屋特定情報に対応する土地特定情報に関連付けて前記記憶部に記憶された前記土地課税情報を、住宅用地の特例を適用しない状態に更新してもよい。

【0012】

本発明の第４の態様の課税情報管理装置は、固定資産税の課税標準額の算出に用いられる課税情報を管理する課税情報管理装置であって、土地又は建物の利用状況を示す利用状況情報を取得する取得部と、土地を特定するための複数の土地特定情報に関連付けられた複数の土地課税情報と、家屋を特定するための複数の家屋特定情報に関連付けられた複数の家屋課税情報と、を含む複数の課税情報を記憶する記憶部と、前記利用状況情報において前記複数の土地特定情報のうち１つの第１土地特定情報に対応する土地に居住用の家屋が建っていることを示しておらず、かつ前記第１土地特定情報に関連付けて前記記憶部に記憶された前記土地課税情報において住宅用地の特例を適用している場合に、前記土地課税情報に誤りがあると判定する更新部と、を有する。

【0013】

前記更新部は、前記第１土地特定情報に対応する土地に居住用の家屋が建っておらず、かつ前記第１土地特定情報に関連付けて前記記憶部に記憶されている前記土地課税情報において住宅用地の特例を適用しており、当該土地課税情報に誤りがあると判定した場合、前記第１土地特定情報に関連付けて前記記憶部に記憶された前記土地課税情報を、住宅用地の特例を適用しない状態に更新してもよい。

【0014】

前記課税情報管理装置は、法務局から登記情報を取得する取得部をさらに有し、前記更新部は、前記取得部が前記登記情報を取得したことに応じて、前記登記情報が示す前記土地特定情報に関連付けられた前記土地課税情報に誤りがあるか否かを判定してもよい。

【0015】

本発明の第５の態様の課税情報管理方法は、コンピュータが実行する、家屋を特定するための複数の家屋特定情報に関連付けられた複数の家屋課税情報のうち、１つの第１家屋特定情報に関連付けて記憶されている前記家屋課税情報を特定するステップと、土地を特定するための複数の土地特定情報に関連付けられた複数の土地課税情報のうち、前記第１家屋特定情報に対応する土地特定情報に関連付けて記憶されている前記土地課税情報を特定するステップと、特定した前記家屋課税情報において前記第１家屋特定情報に対応する土地に居住用の家屋が建っていることを示しており、かつ特定した前記土地課税情報において住宅用地の特例を適用していない場合に、前記土地課税情報に誤りがあると判定するステップと、を有する。

【0016】

本発明の第６の態様のプログラムは、コンピュータに、家屋を特定するための複数の家屋特定情報に関連付けられた複数の家屋課税情報のうち、１つの第１家屋特定情報に関連付けて記憶されている前記家屋課税情報を特定するステップと、土地を特定するための複数の土地特定情報に関連付けられた複数の土地課税情報のうち、前記第１家屋特定情報に対応する土地特定情報に関連付けて記憶されている前記土地課税情報を特定するステップと、特定した前記家屋課税情報において前記第１家屋特定情報に対応する土地に居住用の家屋が建っていることを示しており、かつ特定した前記土地課税情報において住宅用地の特例を適用していない場合に、前記土地課税情報に誤りがあると判定するステップと、を実行させる。

【発明の効果】

【0017】

本発明によれば、課税標準額の算出に用いられる課税情報を適切な内容にするという効果を奏する。

【図面の簡単な説明】

【0018】

【図1】実施形態の課税情報管理システムの概要を示す図である。

【図2】土地に関する課税情報の一例を示す表である。

【図3】家屋に関する課税情報の一例を示す表である。

【図4】課税情報管理装置１の構成を示す図である。

【図5】更新部による土地課税情報の更新の例を示す図である。

【図6】更新部による家屋課税情報の更新の例を示す図である。

【図7】更新部による土地課税情報の更新の例を示す図である。

【図8】更新部による家屋課税情報の更新の別の例を示す図である。

【図9】更新部による土地課税情報の更新の別の例を示す図である。

【図10】更新部による土地課税情報の更新の別の例を示す図である。

【図11】更新部による土地課税情報の更新の別の例を示す図である。

【図12】課税情報管理装置が課税情報を更新する動作のフローチャートである。

【図13】図１２における照合処理（Ｓ３）の一例を示すフローチャートである。

【図14】課税情報管理システムの変形例である課税情報管理システムの構成を示す図である。

【発明を実施するための形態】

【0019】

［課税情報管理システムＳの概要］
図１は、本実施形態の課税情報管理システムＳの概要を示す図である。課税情報管理システムＳは、市区町村等の地方自治体が固定資産税の課税標準額を管理するためのシステムであり、課税情報管理装置１と、一以上の情報端末２とを備える。課税情報管理システムＳは、例えば地方自治体の役所及び役場に設置されている。

【0020】

課税情報管理装置１は、例えば、コンピュータである。課税情報管理装置１は、ネットワークＮ１を介して、法務局等が管理するサーバ３に接続されている。課税情報管理装置１は、課税情報を生成する。課税情報は、土地に対する課税のための土地課税情報と、家屋に対する課税のための家屋課税情報とを含む。課税情報管理装置１は、生成した課税情報を管理する。課税情報管理装置１は、生成した課税情報に基づいて固定資産税の課税標準額を算出する。

【0021】

課税情報管理装置１は、生成した課税情報が登録された課税情報データベースを記憶媒体に記憶しており、ネットワークＮ２を介して接続された一以上の情報端末２からの要求に応じて、情報端末２に課税情報を表示させる。情報端末２は、例えば地方自治体の職員が使用するコンピュータである。ネットワークＮ１は例えばインターネットであり、ネットワークＮ２は例えばイントラネットであるが、ネットワークＮ２がインターネットであってもよい。

【0022】

図２は、土地課税情報の一例を示す表である。図３は、家屋課税情報の一例を示す表である。図２に示す課税情報は、課税情報データベースにおいて管理されている土地特定情報に関連付けて記憶されている土地に関する各項目の内容を示す。図３に示す課税情報は、課税情報データベースにおいて管理されている家屋特定情報に関連付けて記憶されている家屋に関する各項目の内容を示す。土地特定情報は、土地を特定するための情報であり、例えば、所在地番、不動産番号又は物件番号である。家屋特定情報は、家屋を特定するための情報であり、例えば、所在地番、家屋番号、不動産番号又は物件番号である。図２及び図３に示す課税情報の項目の内容は、サーバ３から取得した登記電子データに含まれる登記情報の内容に基づいて生成されたり、地方自治体の職員により入力されたりする。

【0023】

課税情報管理装置１は、サーバ３から取得した登記電子データに含まれる登記情報に基づいて土地課税情報を生成するが、生成した土地課税情報が現況に合致していない場合も生じ得る。例えば、ある土地特定情報に対応する土地に居住用の家屋が建っているにもかかわらず、当該土地特定情報に対応する土地課税情報において住宅用地の特例を適用していないことがある。

【0024】

課税情報管理装置１は、土地課税情報のチェックのために、チェック対象の土地課税情報の土地特定情報と同じ土地特定情報に対応する他の情報を特定又は取得する。例えば、課税情報管理装置１は、この土地特定情報に対応する家屋特定情報を特定し、この家屋特定情報に対応する他の情報を特定又は取得する。家屋特定情報に対応する他の情報は、例えば、家屋課税情報である。例えば、土地特定情報及び家屋特定情報がいずれも所在地番を示すものとする。このとき、土地特定情報に対応する家屋特定情報とは、一例としては土地特定情報と同じ所在地番を示す家屋特定情報のことである。

【0025】

また、土地特定情報が所在地番であり、家屋特定情報が家屋番号であるものとした場合に、土地特定情報に対応する家屋特定情報とは、一例としては土地特定情報が示す土地に建てられた家屋を示す家屋特定情報のことであってもよい。課税情報管理装置１は、土地特定情報と、土地特定情報が示す土地に建てられた家屋を示す家屋特定情報とを関連付けたテーブルを記憶部から読み出し、このテーブルを参照して、土地特定情報が示す土地に建てられた家屋を示す家屋特定情報を特定する。

【0026】

また、土地特定情報に対応する他の情報は、この土地特定情報に対応する土地に建っている家屋の家屋特定情報に関連付けて課税情報管理装置１が記憶している家屋課税情報であってもよい。土地特定情報に対応する他の情報は、この土地特定情報に対応する土地と一体で利用されていることがこの土地特定情報に対応する土地又は隣接する他の土地特定情報に対応する土地の課税情報や評価情報等で判明している、隣接する他の土地の土地特定情報に対応する土地課税情報であってもよい。土地特定情報に対応する他の情報は、この土地特定情報に対応する土地と一体で利用されていることがこの土地特定情報に対応する土地に建っている家屋又は隣接する他の土地特定情報に対応する土地に建っている家屋の課税情報や評価情報等で判明している、隣接する他の土地特定情報に対応する土地に建っている家屋の家屋特定情報に対応する家屋課税情報であってもよい。

【0027】

また、土地特定情報に対応する他の情報は、この土地特定情報に関連付けて課税情報管理装置１が記憶している利用状況情報であってもよい。また、土地特定情報に対応する他の情報は、この土地特定情報に対応する土地に建っている家屋の家屋特定情報に関連付けて課税情報管理装置１が記憶している利用状況情報であってもよい。利用状況情報は、土地又は建物の利用状況を示す情報である。利用状況情報は、土地特定情報に対応する土地又は当該土地特定情報に対応する土地に建っている建物が撮影された撮影画像、当該土地特定情報に対応する地図画像、当該土地特定情報に対応する土地又は当該土地特定情報に対応する土地に建っている建物の現地調査結果、評価額算出のための家屋調査、滅失登記を申請すべき者から滅失の申告がなされた場合の申告書類、農地法や消防法等に基づく許可若しくは届出等、又は状況類似区分若しくは土地を一体利用していることを示す画地等の評価情報、住民登録情報等の外部情報である。地図画像は、例えば地形図、住宅地図、地番図、公図、地積測量図、分筆図、建物図面、各階平面図、設計図又は間取り図等のように、土地又は建物の位置若しくは形状を示す任意の形式の画像である。

【0028】

以下、課税情報管理システムＳにおける処理の概要を説明する。まず、課税情報管理装置１は、サーバ３から登記電子データを取得する（図１中の（１））。課税情報管理装置１は、利用状況情報を取得する（図１中の（２））。課税情報管理装置１は、取得した登記電子データに含まれる各種の登記情報に基づいて課税情報を生成する（図１中の（３））。課税情報管理装置１は、土地課税情報のチェックのために、チェック対象の土地特定情報に対応する土地課税情報を特定する。課税情報管理装置１は、特定した土地課税情報が、取得した利用状況情報と整合しているか否かを判定する。

【0029】

課税情報管理装置１は、チェック対象の土地特定情報に対応する他の情報を特定する（図１中の（４））。課税情報管理装置１は、特定した土地課税情報が、特定した他の情報と整合しているか否かを判定する。課税情報管理装置１は、取得した利用状況情報に基づいて、特定した土地課税情報において住宅用地の特例を適用しているかを示す情報に誤りがあるか否かを判定する（図１中の（５））。課税情報管理装置１は、特定した他の情報に基づいて、特定した土地課税情報において住宅用地の特例を適用しているかを示す情報に誤りがあるか否かを判定する（図１中の（５））。

【0030】

課税情報管理装置１は、土地課税情報において住宅用地の特例を適用しているかを示す情報に誤りがあると判定した場合に、土地課税情報において住宅用地の特例を適用しているかを示す情報が上述した他の情報と整合するように土地課税情報を更新する。このようにして、課税情報管理装置１は、土地課税情報の誤りに起因して適切な課税標準額が算出されないことを抑制することができる。

【0031】

［課税情報管理装置１の構成］
図４は、課税情報管理装置１の構成を示す図である。課税情報管理装置１は、通信部１１と、記憶部１２と、制御部１３と、を有する。制御部１３は、取得部１３１と、情報提供部１３２と、更新部１３３と、を有する。

【0032】

通信部１１は、ネットワークＮ１を介してサーバ３との間でデータを送受信したり、ネットワークＮ２を介して情報端末２との間でデータを送受信したりするための通信コントローラを含む。通信部１１は、受信したデータを制御部１３に入力する。通信部１１は、受信したデータを制御部１３に入力する代わりに、データを受信したことを制御部１３に通知してもよい。また、通信部１１は、制御部１３から受けたデータを送信する。通信部１１は、例えば制御部１３から受けた表示用データを情報端末２に表示させるべく、表示用データを情報端末２に送信する。

【0033】

記憶部１２は、ＲＯＭ（Read Only Memory）、ＲＡＭ（Random Access Memory）及びハードディスク等の記憶媒体を含む。記憶部１２は、制御部１３が実行するプログラムを記憶している。また、記憶部１２は、通信部１１がサーバ３から受信した登記電子データに含まれている登記情報、及び登記情報又は外部情報に基づいて作成された複数の課税情報を記憶している。課税情報は、土地を特定するための複数の土地特定情報に関連付けられた複数の土地課税情報と、家屋を特定するための複数の家屋特定情報に関連付けられた複数の家屋課税情報とを含む。

【0034】

制御部１３は、例えばＣＰＵ（Central Processing Unit）であり、記憶部１２に記憶されたプログラムを実行することにより、取得部１３１、情報提供部１３２及び更新部１３３として機能する。制御部１３は、土地の課税標準額を算出する算出部（不図示）をさらに有してもよい。この算出部は、家屋の課税標準額を算出してもよい。算出部は、記憶部１２に記憶された土地課税情報に基づいて土地の課税標準額を算出する。算出部は、記憶部１２に記憶された家屋課税情報に基づいて家屋の課税標準額を算出する。算出部は、後述するように更新部１３３が土地課税情報を更新した場合には、更新後の土地課税情報に基づいて土地の課税標準額を算出する。算出部は、更新部１３３が家屋課税情報を更新した場合には、更新後の家屋課税情報に基づいて家屋の課税標準額を算出する。

【0035】

取得部１３１は、通信部１１を介して、各種の情報を取得する。取得部１３１は、法務局で作成された登記情報（例えば、土地登記情報又は家屋登記情報）を含む登記電子データを法務局から取得する。取得部１３１は、取得した登記電子データに含まれている登記情報を記憶部１２に記憶させる。取得部１３１は、登記情報に含まれている土地特定情報又は家屋特定情報に関連付けて、登記情報を記憶部１２に記憶させる。更新部１３３は、登記情報に基づいて、土地課税情報又は家屋課税情報を含む課税情報を作成し、作成した課税情報を記憶部１２に記憶させる。更新部１３３は、登記情報に含まれる土地特定情報又は家屋特定情報に対応する登記情報及び課税情報が既に記憶部１２に記憶されている場合、記憶されている登記情報及び課税情報を、取得した登記情報及び作成した新しい課税情報に更新し、記憶されている元の登記情報及び課税情報を履歴情報として記憶部１２に記憶させる。

【0036】

更新部１３３は、記憶部１２に記憶された登記情報に含まれている土地特定情報又は家屋特定情報を特定し、特定した土地特定情報又は家屋特定情報に関連付けて記憶部１２に記憶されている課税情報を読み出す。続いて、更新部１３３は、読み出した課税情報に含まれている複数の項目のうち、通信部１１から通知された登記情報に含まれている一以上の項目に対応する課税情報に含まれる項目の内容を、登記情報の内容に一致させることで、記憶されている課税情報を新しい課税情報に更新する。更新部１３３は、記憶されている課税情報を新しい課税情報に更新する際に、記憶されている元の課税情報を履歴情報として記憶部１２に記憶させてもよい。

【0037】

また、取得部１３１は、土地又は建物の利用状況を示す利用状況情報を取得してもよい。利用状況情報は、例えばある土地特定情報に対応する土地又は当該土地特定情報に対応する土地に建っている建物が撮影された撮影画像、当該土地特定情報に対応する地図画像、当該土地特定情報に対応する土地又は当該土地特定情報に対応する土地に建っている建物の現地調査結果、評価額算出のための家屋調査、滅失登記を申請すべき者から滅失の申告がなされた場合の申告書類、農地法や消防法等に基づく許可若しくは届出等、又は状況類似区分若しくは土地を一体利用していることを示す画地等の評価情報、住民登録情報等を示す情報である。取得部１３１は、土地特定情報に関連付けて、利用状況情報を取得する。取得部１３１は、利用状況情報を、例えば現地調査者が使用する情報端末２、又は課税情報管理装置１が管理されている役所の職員の情報端末２から取得する。取得部１３１は、取得した利用状況情報を土地特定情報に関連付けて記憶部１２に記憶させる。取得部１３１は、取得した利用状況情報を更新部１３３へ出力する。

【0038】

情報提供部１３２は、通信部１１を介して、情報端末２と通信する。情報提供部１３２は、通信部１１を介して、記憶部１２に記憶された複数の課税情報を情報端末２に送信し、複数の課税情報を情報端末２に表示させる。情報提供部１３２は、例えば、情報端末２から指定された土地特定情報に関連付けて記憶部１２に記憶されている土地課税情報又は情報端末２から指定された家屋特定情報に関連付けて記憶部１２に記憶されている家屋課税情報を記憶部１２から読み出して、読み出した土地課税情報又は家屋課税情報を、通信部１１を介して情報端末２に送信する。情報提供部１３２は、算出部が算出した課税標準額を情報端末２に表示させてもよい。

【0039】

［住宅用地の特例を適用していない場合の土地課税情報の更新］
更新部１３３は、土地課税情報とは異なる情報を参照して、土地特定情報に関連付けて記憶部１２に記憶されている土地課税情報に誤りがあるか否かを判定する。土地課税情報とは異なる情報とは、例えば、（１）登記電子データ（土地登記情報・家屋登記情報）、（２）家屋課税情報、又は（３）利用状況情報等の外部情報である。

【0040】

また、更新部１３３は、取得部１３１がサーバ３から登記情報を含む登記電子データを取得したことに応じて、登記情報が示す土地特定情報に関連付けて記憶部１２に記憶されている土地課税情報に誤りがあるか否かを判定してもよい。例えば、更新部１３３は、取得部１３１がサーバ３から登記情報を含む登記電子データを取得したときに、登記情報が示す土地特定情報に関連付けて記憶部１２に記憶されている土地課税情報に誤りがあるか否かを判定してもよい。

【0041】

更新部１３３は、土地課税情報に誤りがあると判定した場合に、土地課税情報を更新する。一方、更新部１３３は、土地課税情報に誤りがないと判定した場合に、土地課税情報を更新しない。図５、図７及び図９から図１１は、更新部１３３による土地課税情報の更新の例を示す図である。図６及び図８は、更新部１３３による家屋課税情報の更新の例を示す図である。図５は、記憶部１２に記憶されている土地課税情報の一例を示す図である。図６は、記憶部１２に記憶されている家屋課税情報の一例を示す図である。

【0042】

更新部１３３は、取得部１３１が取得した登記電子データ又は利用状況情報、あるいは情報端末２から受信した情報における複数の家屋特定情報に対応する複数の家屋課税情報のうち、１つの家屋特定情報（第１家屋特定情報に相当）に関連付けて記憶部１２に記憶されている家屋課税情報を特定する。更新部１３３は、特定した家屋課税情報において居住用の家屋が建っていることを示しているか否かを判定する。また、更新部１３３は、取得部１３１が土地特定情報に関連付けて取得した利用状況情報において、１つの第１土地特定情報に対応する土地に居住用の家屋が建っていることを示しているか否かを判定する。

【0043】

更新部１３３は、取得部１３１が取得した登記電子データ又は利用状況情報、あるいは情報端末２から受信した情報における複数の土地特定情報に対応する複数の土地課税情報のうち、第１家屋特定情報、あるいは利用状況情報において居住用の家屋が建っていることが示された土地に対応する土地特定情報に関連付けて記憶部１２に記憶されている土地課税情報を特定する。更新部１３３は、特定した土地課税情報において住宅用地の特例を適用しているか否かを判定する。図５の例では、土地課税情報に含まれる多数の項目のうち、土地特定情報の一例としての所在地番、課税地目、課税地積及び住宅用地の特例の適用の有無が示されている。例えば、所在地番「３番」に関連付けられた住宅用地の特例の適用の欄には、住宅用地の特例を適用していることを示す丸印が付されている。所在地番「４番２」に関連付けられた住宅用地の特例の適用の欄には、住宅用地の特例を適用していないことを示すバツ印が付されている。

【0044】

図６の例では、家屋課税情報に含まれる多数の項目のうち、家屋特定情報の一例としての所在地番、家屋番号、建物の種類及び建物の利用状況が示されている。更新部１３３は、建物の種類が「居宅」である場合に、居住用の家屋が建っていると判定する。一方、更新部１３３は、建物の種類が「居宅」以外である場合に、居住用の家屋が建っていないと判定する。

【0045】

例えば、更新部１３３は、図６の例において所在地番「４番２」に関連付けられた建物の種類は「居宅」であるため、居住用の家屋が建っていると判定する。

【0046】

更新部１３３は、土地課税情報に含まれる項目が家屋課税情報に含まれる項目と整合しない場合に、土地課税情報に誤りがあると判定する。例えば、更新部１３３は、複数の家屋特定情報のうち１つの家屋特定情報（第１家屋特定情報に相当）に関連付けて記憶部１２に記憶された家屋課税情報において当該第１家屋特定情報に対応する土地に居住用の家屋が建っていることを示しており、かつ当該第１家屋特定情報に対応する土地特定情報に関連付けて記憶部１２に記憶された土地課税情報において住宅用地の特例を適用していない場合に、土地課税情報に誤りがあると判定する。

【0047】

このとき、更新部１３３は、この土地特定情報に関連付けて記憶部１２に記憶された土地課税情報において住宅用地の特例を適用するように土地課税情報を更新する。更新部１３３は、更新後の土地課税情報を、更新前と同じ土地特定情報に関連付けて記憶部１２に記憶させて土地課税情報を更新し、記憶されている元の課税情報を履歴情報として記憶部１２に記憶させる。更新部１３３は、算出部による課税標準額の算出のために、更新後の土地課税情報を算出部に通知する。

【0048】

図７は、更新部１３３が、図６に示す家屋課税情報に基づいて図５に示す土地課税情報を更新した後の土地課税情報を示す。図７中において更新した箇所を他の文字よりも大きな文字で下線を付して示す。図７の例では、所在地番「４番２」に対応する土地課税情報において住宅用地の特例を適用するように土地課税情報を更新部１３３が更新している。所在地番「４番２」に対応する住宅用地の特例の適用の欄には、住宅用地の特例を適用することを示す丸印が付されている。更新部１３３は、所在地番「４番２」に対応する土地課税情報において課税地目を「宅地」に更新している。

【0049】

［住宅用地の特例を適用している場合の土地課税情報の更新］
更新部１３３は、取得部１３１が取得した登記電子データ又は利用状況情報、あるいは情報端末２から受信した情報における複数の家屋特定情報のうち１つの家屋特定情報に関連付けられた家屋課税情報を参照して、この家屋課税情報においてこの家屋特定情報に対応する土地に居住用の家屋が建っていることを示しているか否かを判定する。また、更新部１３３は、取得部１３１が土地特定情報に関連付けて取得した利用状況情報において、１つの第１土地特定情報に対応する土地に居住用の家屋が建っていることを示しているか否かを判定してもよい。更新部１３３は、この家屋特定情報又は利用状況情報に対応する土地特定情報に関連付けて記憶部１２に記憶された土地課税情報において住宅用地の特例を適用しているか否かを判定する。

【0050】

例えば、更新部１３３は、この土地特定情報に関連付けて記憶部１２に記憶された土地課税情報において住宅用地の特例を適用していると判定し、かつ、この家屋課税情報においてこの家屋特定情報に対応する土地に居住用の家屋が建っていることを示していない場合に、土地課税情報が家屋課税情報と整合しないため、土地課税情報に誤りがあると判定する。

【0051】

このとき、更新部１３３は、この土地特定情報に関連付けて記憶部１２に記憶された土地課税情報において住宅用地の特例を適用しない状態に土地課税情報を更新する。図８は、更新部１３３による家屋課税情報の更新の別の例を示す図である。図９は、更新部１３３による土地課税情報の更新の別の例を示す図である。図５に示すように、更新部１３３は、所在地番「２番」に対応する更新前の土地課税情報において住宅用地の特例を適用していると判定したものとする。

【0052】

更新部１３３は、図８の例に示す同じ所在地番「２番」に対応する家屋課税情報において建物の種類が「店舗」であると判定する。更新部１３３は、同じ所在地番「２番」に対応する土地課税情報と家屋課税情報とが整合しないため、土地課税情報に誤りがあると判定する。図９には、更新部１３３が、図８に示す家屋課税情報に基づいて図５に示す土地課税情報を更新した後の土地課税情報を示す。図９において更新された箇所を、他の文字よりも大きな文字で下線を付して表す。図９において所在番号「２番」に対応する住宅用地の特例の適用の欄には、住宅用地の特例を適用しないことを示すバツ印が付されている。図９に示すように、更新部１３３は、所在地番「２番」に対応する土地課税情報において住宅用地の特例を適用しないように土地課税情報を更新する。

【0053】

［住宅用地の区分ごとの更新］
ある土地に住宅用地の特例を適用する場合、この土地のうち、２００平方メートル以下の部分は、小規模住宅用地として固定資産税等が軽減される。この土地のうち、２００平方メートルを超える部分は、一般住宅用地として固定資産税等が小規模住宅用地とは異なる割合で軽減される。一方、ある土地に住宅用地の特例を適用しない場合、この土地は、住宅用地の特例に基づく固定資産税等の軽減がなされない非住宅用地として扱われる。

【0054】

図１０及び図１１は、更新部１３３による土地課税情報の更新の別の例を示す図である。図１０の例では、土地特定情報の一例としての所在地番に対応する土地課税情報において小規模住宅用地又は一般住宅用地の地積（面積）が０平方メートルでなければ、この小規模住宅用地又は一般住宅用地に住宅用地の特例を適用する。例えば、所在地番「４番１」に対応する土地課税情報において小規模住宅用地、一般住宅用地及び非住宅用地の地積の内訳は順に１８０平方メートル、０（ゼロ）平方メートル及び０平方メートルである。この土地課税情報では、小規模住宅用地の地積が０平方メートルより大きな値であることから、住宅用地の特例を適用する。

【0055】

例えば、更新部１３３は、図１０に示す所在地番「４番１」に対応する土地課税情報を参照して、上述のとおり住宅用地の特例を適用していると判定したものとする。更新部１３３は、同じ所在地番「４番１」に対応する家屋課税情報（不図示）を参照して、この家屋課税情報において居住用の家屋が建っていないと判定したものとする。このとき、更新部１３３は、土地課税情報と家屋課税情報が整合しないことから、土地課税情報に誤りがあると判定する。更新部１３３は、この所在地番「４番１」に対応する土地課税情報において住宅用地の特例を適用しないように、土地課税情報において小規模住宅用地の地積（面積）、一般住宅用地の地積、非住宅用地の地積の内訳を更新する。

【0056】

図１１は、更新後の土地課税情報の例を示す。図１１中には、更新された箇所を他の文字より大きい文字で下線を付して示す。図１１の例では、所在地番「４番１」に対応する土地課税情報において小規模住宅用地、一般住宅用地及び非住宅用地の地積の内訳が順に０平方メートル、０平方メートル及び１８０平方メートルである。この土地課税情報では、小規模住宅用地及び一般住宅用地がいずれも０平方メートルであり、当該所在地番「４番１」の土地には住宅用地の特例を適用する部分が含まれていない。したがって、この所在地番「４番１」の土地には住宅用地の特例を適用していないことが分かる。

【0057】

更新部１３３は、チェック対象の土地課税情報の土地特定情報に対応する家屋特定情報又はこの土地特定情報に対応する家屋特定情報に関連付けて記憶部１２に記憶されている家屋課税情報を参照して、土地課税情報における小規模住宅用地、一般住宅用地及び非住宅用地の地積の内訳をそれぞれ特定してもよい。更新部１３３は、チェック対象の土地課税情報における小規模住宅用地等の地積の内訳を家屋課税情報における家屋の種類、家屋の敷地面積、家屋の床面積、家屋の延べ床面積、居住割合、建物の構造、建物の階数等に基づいて整合するか否かを判定する。

【0058】

更新部１３３は、チェック対象の土地課税情報において小規模住宅用地等の地積の内訳が家屋課税情報と整合しない場合に、土地課税情報に誤りがあると判定し、土地課税情報における小規模住宅用地等の地積の内訳を家屋課税情報における家屋の種類、家屋の敷地面積、家屋の床面積、家屋の延べ床面積、居住割合、建物の構造、建物の階数等に基づいて整合するように更新してもよい。一方、更新部１３３は、土地課税情報において小規模住宅用地等の地積の内訳が家屋課税情報と整合する場合に、土地課税情報に誤りがないと判定してもよい。このとき、更新部１３３は、土地課税情報を更新しない。

【0059】

また、更新部１３３は、チェック対象の土地課税情報における小規模住宅用地及び一般住宅用地の地積がいずれも０平方メートルであり、かつチェック対象の土地課税情報において住宅用地の特例を適用している場合に、土地課税情報に誤りがあると判定してもよい。このとき、更新部１３３は、土地課税情報において住宅用地の特例を適用しないように更新してもよい。

【0060】

同様に、更新部１３３は、チェック対象の土地課税情報における小規模住宅用地又は一般住宅用地の地積が０平方メートルではなく、かつチェック対象の土地課税情報において住宅用地の特例を適用していない場合に、土地課税情報に誤りがあると判定してもよい。このとき、更新部１３３は、土地課税情報において住宅用地の特例を適用するように土地課税情報を更新してもよい。

【0061】

更新部１３３は、土地課税情報に誤りがあると判定した場合に、土地課税情報において住宅用地の特例を適用するか否かを示す情報を更新する代わりに、家屋課税情報に含まれる項目の一つとして土地課税情報に誤りがあることを示す情報を記憶させておいてもよい。

【0062】

更新部１３３は、土地の評価が数年ごとに見直されている場合には、土地の評価の見直しのタイミングになるまで土地課税情報の更新が必要でないと判定し、土地の評価の見直しのタイミングになったときに土地課税情報の更新が必要であると判定してもよい。更新部１３３は、土地の評価の見直しのタイミングにあわせて、土地課税情報において住宅用地の特例を適用するか否かを示す情報を更新してもよい。

【0063】

［外部情報に基づく更新１］
また、更新部１３３は、家屋課税情報の代わりに、取得部１３１が取得した利用状況情報を参照して、土地課税情報に誤りがあるか否かを判定してもよい。例えば、更新部１３３は、利用状況情報において複数の土地特定情報のうち１つの土地特定情報に対応する土地に居住用の家屋が建っていることを示しており、かつ当該土地特定情報に関連付けて記憶部１２に記憶された土地課税情報において住宅用地の特例を適用していない場合に、土地課税情報に誤りがあると判定する。

【0064】

図５に示すように、更新部１３３は、所在地番「４番２」に対応する土地課税情報において住宅用地の特例を適用していないと判定したものとする。図６に示すように、更新部１３３は、所在地番「４番２」に対応する利用状況を示す撮影画像、地図画像、又は住民登録情報等において居住用の家屋が建っていると判定したものとする。このとき、更新部１３３は、土地課税情報が利用状況を示す撮影画像等と整合しないため、図５に示す所在地番「４番２」に対応する土地課税情報に誤りがあると判定する。このとき、更新部１３３は、上述のとおり、所在地番「４番２」に対応する土地課税情報において課税地目を「宅地」に更新するとともに、住宅用地の特例を適用するように土地課税情報を更新する（図７）。

【0065】

更新部１３３は、所在地番「４番２」に対応する利用状況を示す撮影画像等が土地の所定の割合又は所定の面積以上の領域に居住用の家屋が含まれていることを示している場合に、所在地番「４番２」に対応する土地課税情報において住宅用地の特例を適用するように土地課税情報を更新してもよい。

【0066】

［外部情報に基づく更新２］
また、更新部１３３は、土地課税情報において住宅用地の特例を適用している場合においても、土地課税情報において住宅用地の特例を適用していない場合と同様に、土地又は建物の利用状況を示す利用状況情報を参照して、土地課税情報に誤りがあるか否かを判定してもよい。例えば、更新部１３３は、利用状況情報において複数の土地特定情報のうち１つの土地特定情報に対応する土地に居住用の家屋が建っていることを示しておらず、かつ、当該土地特定情報に関連付けて記憶部１２に記憶された土地課税情報において住宅用地の特例を適用している場合に、土地課税情報に誤りがあると判定する。

【0067】

図５に示すように、更新部１３３は、所在地番「２番」に対応する土地課税情報において住宅用地の特例を適用していると判定したものとする。更新部１３３は、図８に示す所在地番「２番」に対応する撮影画像、地図画像等が示す利用状況情報においてこの所在地番の土地に「店舗」が建っていると判定したものとする。このとき、更新部１３３は、土地課税情報が利用状況を示す撮影画像等と整合しないため、図５に示す所在地番「２番」に対応する土地課税情報に誤りがあると判定する。このとき、更新部１３３は、上述のとおり、所在地番「２番」に対応する土地課税情報において住宅用地の特例を適用しないように土地課税情報を更新する（図９）。

【0068】

更新部１３３は、撮影画像において居住用の家屋が建っていることを示しているか否かの判定に機械学習モデルを使用してもよい。更新部１３３は、例えば、ある土地の利用状況を撮影した撮影画像が入力されると当該土地に建物が含まれているか否かを判定した結果を出力する機械学習モデルに、取得部１３１が取得した撮影画像を入力し、機械学習モデルから出力される判定結果を得ることにより、当該土地に居住用の家屋が建っているか否かを判定する。更新部１３３は、土地を撮影した撮影画像を入力すると、撮影画像に含まれている建物の種類を出力する機械学習モデルを用いて、課税情報を更新してもよい。

【0069】

更新部１３３は、複数の土地特定情報のうち少なくとも一部の土地特定情報である一部特定情報に関連付けて記憶部１２に記憶された課税情報と異なる他の情報に基づいて、記憶部１２から読み出した土地課税情報、特に住宅用地の特例を適用しているかを示す情報に誤りがあるか否かを判定してもよい。一部特定情報に対応する課税情報と異なる他の情報は、例えば、一部特定情報に対応する所在地番の土地に隣接する他の土地の所在地番に関連付けられた課税情報、又は一部特定情報に対応する所在地番の土地に隣接する他の所在地番の土地に建っている家屋の家屋番号に関連付けられた課税情報である。

【0070】

更新部１３３は、例えば、一部特定情報が所在地番である場合、当該所在地番の土地に対応する土地（例えば当該所在地番の土地に隣接する土地）に建てられた家屋に対応する家屋課税情報に基づいて、当該所在地番に関連付けられた土地課税情報を更新する。更新部１３３は、一部特定情報が家屋番号である場合、当該家屋番号に対応する家屋が建てられた土地に対応する土地（例えば家屋が建てられた土地に隣接する土地）の土地課税情報に基づいて、当該家屋番号に関連付けられた家屋課税情報を更新してもよい。

【0071】

［課税情報管理装置１の動作フローチャート］
図１２は、課税情報管理装置１が課税情報を更新する動作のフローチャートである。図１２は、取得部１３１が、情報端末２から課税情報のチェックを行う指示を取得した時点から開始している（Ｓ１）。取得部１３１が取得した指示においては、チェックする対象となる複数の土地特定情報が指定されているものとする。

【0072】

更新部１３３は、まず、１つの土地特定情報を選択する（Ｓ２）。続いて、更新部１３３は、選択した土地特定情報に関連付けられた土地課税情報と家屋課税情報とを照合する（Ｓ３）。このとき、更新部１３３は、選択した土地特定情報に関連付けられた土地課税情報と利用状況情報とを照合してもよい。この処理の詳細については後述する。

【0073】

続いて、更新部１３３は、チェックの対象となっている全ての土地特定情報に関連付けられた土地課税情報の照合が終了したか否かを判定し、全ての土地特定情報に関連付けられた土地課税情報の照合が終了していないと判定した場合（Ｓ４においてＮＯ）、Ｓ２に処理を戻す。更新部１３３は、全ての土地特定情報に関連付けられた土地課税情報の照合が終了したと判定した場合（Ｓ４においてＹＥＳ）、情報提供部１３２を介して、照合した結果を情報端末２に通知する（Ｓ５）。

【0074】

図１３は、図１２における照合処理（Ｓ３）の一例を示すフローチャートである。更新部１３３は、チェックの対象となっている土地特定情報に対応する家屋特定情報に関連付けられた家屋課税情報又は土地特定情報に対応する利用状況情報において当該土地特定情報に対応する土地に居住用の家屋が建っていることを示しているか否かを判定する（Ｓ３１）。更新部１３３は、家屋課税情報等において居住用の家屋が建っていることを示していると判定した場合（Ｓ３１のＹＥＳ）、土地課税情報において住宅用地の特例を適用しているか否かを判定する（Ｓ３２）。

【0075】

更新部１３３は、土地課税情報において住宅用地の特例を適用していない場合に（Ｓ３２のＮＯ）、土地課税情報に誤りがあると判定する。このとき、更新部１３３は、土地課税情報において住宅用地の特例を適用するように土地課税情報を更新し（Ｓ３３）、処理を終了する。

【0076】

更新部１３３は、Ｓ３１の判定における家屋課税情報等において居住用の家屋が建っていることを示していないと判定した場合に（Ｓ３１のＮＯ）、土地課税情報において住宅用地の特例を適用しているか否かを判定する（Ｓ３４）。更新部１３３は、土地課税情報において住宅用地の特例を適用していると判定した場合に（Ｓ３４のＮＯ）、土地課税情報に誤りがあると判定する。このとき、更新部１３３は、土地課税情報において住宅用地の特例を適用しないように土地課税情報を更新し（Ｓ３５）、処理を終了する。

【0077】

更新部１３３は、Ｓ３４の判定における土地課税情報において住宅用地の特例を適用していないと判定した場合に（Ｓ３４のＹＥＳ）、土地課税情報に誤りがないと判定する。このとき、更新部１３３は、土地課税情報を更新せず（Ｓ３６）、処理を終了する。更新部１３３は、Ｓ３２の判定における土地課税情報において住宅用地の特例を適用している場合に（Ｓ３２のＹＥＳ）、土地課税情報に誤りがないと判定する。このとき、更新部１３３は、土地課税情報を更新せず（Ｓ３６）、処理を終了する。

【0078】

［変形例］
図１４は、課税情報管理システムＳの変形例である課税情報管理システムＳ１の構成を示す図である。図１に示した課税情報管理システムＳにおいては、課税情報管理装置１が、課税情報を生成及び管理するとともに、生成した課税情報に基づいて課税標準額を算出する場合を例示した。これに対して、図１４に示す課税情報管理システムＳ１は、課税情報を生成及び管理する課税情報管理装置１ａと、課税情報管理装置１ａが生成した課税情報に基づいて課税標準額を算出する課税標準額算出装置４とを個別に有している。この場合、課税情報管理装置１ａが、図４に示した制御部１３の各部の機能を有していてもよく、課税標準額算出装置４が、図４に示した制御部１３の各部の機能を有していてもよい。

【0079】

本実施形態では、記憶部１２が土地特定情報に関連付けて利用状況情報を記憶している例について説明した。しかしながら、本発明はこれに限定されない。例えば、記憶部１２は、家屋特定情報に関連付けて利用状況情報を記憶していてもよい。この場合、本明細書中の利用状況情報に関する処理においてそれぞれ「土地特定情報」を「家屋特定情報」と読み替えてもよい。

【0080】

［課税情報管理装置１による効果］
以上説明したように、更新部１３３は、家屋課税情報又は利用状況情報に基づいて、土地課税情報に誤りがあるか否かを判定する。このようにして、更新部１３３は、土地課税情報の誤りに起因して適切な課税標準額が算出されないことを抑制することができる。

【0081】

整理すると、本実施形態の課税情報管理装置１は、以下のことを実現できる。
（１）土地課税情報に誤りがあるか否かを判定する。
（２）土地課税情報に誤りがあると判定すれば、土地課税情報を更新する。
（３）土地課税情報の更新が必要であるか否かを判定する。
（４）土地課税情報の更新が必要であると判定すれば、土地課税情報を更新する。
（５）土地課税情報を更新する。
（６）更新後の土地課税情報に対応する課税標準額を算出する。

【0082】

本発明の別の特徴を以下にまとめた。
本発明の第７の態様の課税情報管理装置は、固定資産税の課税標準額の算出に用いられる課税情報を管理する課税情報管理装置であって、法務局から登記情報を取得する取得部と、土地を特定するための複数の土地特定情報に関連付けられた複数の土地課税情報と、家屋を特定するための複数の家屋特定情報に関連付けられた複数の家屋課税情報と、を含む複数の課税情報を記憶する記憶部と、前記登記情報において前記複数の家屋特定情報のうち１つの第１家屋特定情報に対応する土地に課税対象となる家屋が建っていることを示しており、かつ前記第１家屋特定情報に関連付けられた家屋課税情報が前記記憶部に記憶されていない場合に、前記家屋課税情報に誤りがあると判定する更新部と、を有する。

【0083】

前記更新部は、登記情報において前記第１家屋特定情報に対応する土地に課税対象となる家屋が建っており、かつ前記第１家屋特定情報に関連付けられた家屋課税情報が前記記憶部に記憶されておらず、当該家屋課税情報に誤りがあると判定した場合、前記第１家屋特定情報に関連付けて当該課税対象となる家屋の家屋課税情報を、課税対象となるように登録してもよい。

【0084】

本発明の第８の態様の課税情報管理装置は、固定資産税の課税標準額の算出に用いられる課税情報を管理する課税情報管理装置であって、土地又は建物の利用状況を示す利用状況情報を取得する取得部と、土地を特定するための複数の土地特定情報に関連付けられた複数の土地課税情報と、家屋を特定するための複数の家屋特定情報に関連付けられた複数の家屋課税情報と、を含む複数の課税情報を記憶する記憶部と、前記利用状況情報において前記複数の土地特定情報のうち１つの第１土地特定情報に対応する土地に課税対象となる家屋が建っていることを示しており、かつ前記第１土地特定情報に対応する家屋特定情報に関連付けられた家屋課税情報が前記記憶部に記憶されていない場合に、前記家屋課税情報に誤りがあると判定する更新部と、を有する。

【0085】

前記更新部は、利用状況情報において前記第１土地特定情報に対応する土地に課税対象となる家屋が建っており、かつ前記土地特定情報に対応する家屋特定情報に関連付けられた家屋課税情報が前記記憶部に記憶されておらず、当該家屋課税情報に誤りがあると判定した場合、前記第１土地特定情報に対応する家屋特定情報に関連付けて当該課税対象となる家屋の家屋課税情報を、課税対象となるように登録してもよい。

【0086】

本発明の第９の態様の課税情報管理装置は、固定資産税の課税標準額の算出に用いられる課税情報を管理する課税情報管理装置であって、法務局から登記情報を取得する取得部と、土地を特定するための複数の土地特定情報に関連付けられた複数の土地課税情報と、家屋を特定するための複数の家屋特定情報に関連付けられた複数の家屋課税情報と、を含む複数の課税情報を記憶する記憶部と、前記登記情報において前記複数の家屋特定情報のうち１つの第１家屋特定情報に対応する土地に建っている家屋について滅失登記されていることを示しており、かつ前記第１家屋特定情報に関連付けられた家屋課税情報が前記記憶部に記憶されている場合に、前記家屋課税情報に誤りがあると判定する更新部と、を有する。

【0087】

前記更新部は、登記情報において前記第１家屋特定情報に対応する土地に課税対象となる家屋が建っておらず、かつ前記第１家屋特定情報に関連付けられた家屋課税情報が前記記憶部に記憶されており、当該家屋課税情報に誤りがあると判定した場合、前記第１家屋特定情報に関連付けて当該課税対象となる家屋の家屋課税情報を、課税対象とならないように更新してもよい。

【0088】

本発明の第１０の態様の課税情報管理装置は、固定資産税の課税標準額の算出に用いられる課税情報を管理する課税情報管理装置であって、土地又は建物の利用状況を示す利用状況情報を取得する取得部と、土地を特定するための複数の土地特定情報に関連付けられた複数の土地課税情報と、家屋を特定するための複数の家屋特定情報に関連付けられた複数の家屋課税情報と、を含む複数の課税情報を記憶する記憶部と、前記利用状況情報において前記複数の土地特定情報のうち１つの第１土地特定情報に対応する土地に建っている家屋について滅失されていることを示しており、かつ前記第１土地特定情報に対応する家屋特定情報に関連付けられた家屋課税情報が前記記憶部に記憶されている場合に、前記家屋課税情報に誤りがあると判定する更新部と、を有する。

【0089】

前記更新部は、利用状況情報において前記第１土地特定情報に対応する土地に課税対象となる家屋が建っておらず、かつ前記第１土地特定情報に対応する家屋特定情報に関連付けられた家屋課税情報が前記記憶部に記憶されており、当該家屋課税情報に誤りがあると判定した場合、前記第１土地特定情報に対応する家屋特定情報に関連付けて当該課税対象となる家屋の家屋課税情報を、課税対象とならないように登録してもよい。

【0090】

また、更新部１３３は、家屋特定情報とは異なる情報を参照して、家屋特定情報に関連付けて記憶部１２に記憶されている家屋課税情報に誤りがあるか否かを判定する。家屋課税情報とは異なる情報とは、例えば、（１）登記電子データ（土地登記情報・家屋登記情報）、（２）土地課税情報、又は（３）利用状況情報等の外部情報である。

【0091】

また、更新部１３３は、取得部１３１がサーバ３から登記情報を含む登記電子データを取得したことに応じて、登記情報が示す家屋特定情報に関連付けて記憶部１２に記憶されている家屋課税情報に誤りがあるか否かを判定してもよい。例えば、更新部１３３は、取得部１３１がサーバ３から登記情報を含む登記電子データを取得したときに、登記情報が示す家屋特定情報に関連付けて記憶部１２に記憶されている家屋課税情報に誤りがあるか否かを判定してもよい。

【0092】

また、更新部１３３は、家屋課税情報に誤りがあると判定した場合に、家屋課税情報を更新する。一方、更新部１３３は、家屋課税情報に誤りがないと判定した場合に、家屋課税情報を更新しない。

【0093】

また、更新部１３３は、複数の家屋特定情報のうち少なくとも一部の家屋特定情報である一部特定情報に関連付けて記憶部１２に記憶された課税情報と異なる他の情報に基づいて、記憶部１２から読み出した家屋課税情報に誤りがあるか否かを判定してもよい。

【0094】

以上、本発明を実施の形態を用いて説明したが、本発明の技術的範囲は上記実施の形態に記載の範囲には限定されず、その要旨の範囲内で種々の変形及び変更が可能である。例えば、装置の全部又は一部は、任意の単位で機能的又は物理的に分散・統合して構成することができる。また、複数の実施の形態の任意の組み合わせによって生じる新たな実施の形態も、本発明の実施の形態に含まれる。組み合わせによって生じる新たな実施の形態の効果は、もとの実施の形態の効果を併せ持つ。

【符号の説明】

【0095】

１ 課税情報管理装置
２ 情報端末
３ サーバ
４ 課税標準額算出装置
１１ 通信部
１２ 記憶部
１３ 制御部
１３１ 取得部
１３２ 情報提供部
１３３ 更新部
１ａ 課税情報管理装置

【要約】

【課題】課税標準額の算出に用いられる課税情報を適切な内容にする。
【解決手段】固定資産税の課税標準額の算出に用いられる課税情報を管理する課税情報管理装置１であって、土地を特定するための複数の土地特定情報に関連付けられた複数の土地課税情報と、家屋を特定するための複数の家屋特定情報に関連付けられた複数の家屋課税情報と、を含む複数の課税情報を記憶する記憶部１２と、複数の家屋特定情報のうち１つの第１家屋特定情報に関連付けて記憶部１２に記憶された家屋課税情報において第１家屋特定情報に対応する土地に居住用の家屋が建っていることを示しており、かつ第１家屋特定情報に対応する土地特定情報に関連付けて記憶部１２に記憶された土地課税情報において住宅用地の特例を適用していない場合に、土地課税情報に誤りがあると判定する更新部１３３と、を有する。
【選択図】図４

【図1】

【図2】

【図3】

【図4】

【図5】

【図6】

【図7】

【図8】

【図9】

【図10】

【図11】

【図12】

【図13】

【図14】