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特許7048891情報処理装置、情報処理システム、制御方法、及びプログラム
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-03-29
(45)【発行日】2022-04-06
(54)【発明の名称】情報処理装置、情報処理システム、制御方法、及びプログラム
(51)【国際特許分類】
   G06F 16/9038 20190101AFI20220330BHJP
   G06F 16/904 20190101ALI20220330BHJP
   G06F 3/04842 20220101ALI20220330BHJP
【FI】
G06F16/9038
G06F16/904
G06F3/0484 120
【請求項の数】 11
(21)【出願番号】P 2018101652
(22)【出願日】2018-05-28
(65)【公開番号】P2019207482
(43)【公開日】2019-12-05
【審査請求日】2019-12-18
【前置審査】
(73)【特許権者】
【識別番号】390002761
【氏名又は名称】キヤノンマーケティングジャパン株式会社
(73)【特許権者】
【識別番号】592135203
【氏名又は名称】キヤノンITソリューションズ株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100189751
【弁理士】
【氏名又は名称】木村 友輔
(72)【発明者】
【氏名】蔵満 琢麻
【審査官】北村 学
(56)【参考文献】
【文献】特開2009-145992(JP,A)
【文献】特開2012-078966(JP,A)
【文献】特開2017-117068(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2017/0161341(US,A1)
【文献】特開2003-248695(JP,A)
【文献】国際公開第2014/034557(WO,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
IPC G06F 16/00 - 16/958
G06F 3/048
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
検索対象となる文書群から特定される、検索項目における項目値を表示する表示手段と、
前記表示手段により表示された項目値の選択を受け付ける受付手段と、
前記受付手段により選択を受け付けた項目値を検索条件として、前記文書群を検索する検索手段と、
を備え、
前記表示手段は、前記受付手段によって選択を受け付けた項目値を検索条件として表示し、前記検索手段により検索された文書の投稿数の時系列推移を表示することを特徴とする情報処理装置。
【請求項2】
検索対象となる文書群から特定される、検索項目における項目値を表示する表示手段と、
前記表示手段により表示された項目値の選択を受け付ける受付手段と、
前記受付手段により選択を受け付けた項目値を検索条件として、前記文書群を検索する検索手段と、
前記検索条件同士を重ねる操作を受け付けることで、当該検索条件同士を所定の論理式で結合する結合手段と、
を備え、
前記表示手段は、前記受付手段によって選択を受け付けた項目値を検索条件として表示し、前記結合手段により結合された検索条件を1つの検索条件として表示し、当該検索条件による検索結果を表示することを特徴とする情報処理装置。
【請求項3】
前記表示されている検索条件に対して所定の指示を受け付けることで、当該検索条件をNOT条件として設定する指示を受け付ける指示受付手段を備え、
前記検索手段は、前記指示受付手段により受け付けた指示に基づき、前記検索条件に従い前記文書群を検索することを特徴とする請求項1または2に記載の情報処理装置。
【請求項4】
前記表示手段は、前記指示受付手段によりNOT条件として設定する指示を受け付けた検索条件を、NOT条件であることを識別可能に表示することを特徴とする請求項3に記載の情報処理装置。
【請求項5】
前記指示受付手段は、さらに、NOT条件として設定された検索条件に対して、前記所定の指示を受け付けることで、NOT条件としての設定を解除する指示を受け付けることを特徴とする請求項3または4に記載の情報処理装置。
【請求項6】
前記検索項目における項目値の入力を受け付ける入力受付手段をさらに備え、
前記表示手段は、前記項目値として入力可能なデータ型を示す情報を表示すること特徴とし、
前記検索手段は、前記入力受付手段により入力を受け付けた項目値に従い前記文書群を検索することを特徴とする請求項1乃至5のいずれか1項に記載の情報処理装置。
【請求項7】
前記表示手段は、文書の投稿数の時系列推移を、前記受付手段により選択を受け付けた項目値ごとに識別可能に表示することを特徴とする請求項1乃至6のいずれか1項に記載の情報処理装置。
【請求項8】
情報処理装置の表示手段が、検索対象となる文書群から特定される、検索項目における項目値を表示する第1の表示工程と、
前記情報処理装置の受付手段が、前記表示工程により表示された項目値の選択を受け付ける受付工程と、
前記情報処理装置の検索手段が、前記受付工程により選択を受け付けた項目値を検索条件として、前記文書群を検索する検索工程と、
情報処理装置の表示手段が、前記受付工程によって選択を受け付けた項目値を検索条件として表示し、前記検索工程により検索された文書の投稿数の時系列推移を表示する第2の表示工程と、
を備えることを特徴とする情報処理方法。
【請求項9】
コンピュータを、
検索対象となる文書群から特定される、検索項目における項目値を表示する表示手段と、
前記表示手段により表示された項目値の選択を受け付ける受付手段と、
前記受付手段により選択を受け付けた項目値を検索条件として、前記文書群を検索する検索手段として機能させ、
前記表示手段を、前記受付手段によって選択を受け付けた項目値を検索条件として表示し、前記検索手段により検索された文書の投稿数の時系列推移を表示するよう機能させるためのプログラム。
【請求項10】
検索対象となる文書を記憶する記憶装置と情報処理装置とが通信可能に接続された情報処理システムであって、
前記情報処理システムは、
検索対象となる文書群から特定される、検索項目における項目値を表示する表示手段と、
前記表示手段により表示された項目値の選択を受け付ける受付手段と、
前記受付手段により選択を受け付けた項目値を検索条件として、前記文書群を検索する検索手段と、
を備え、
前記表示手段は、前記受付手段によって選択を受け付けた項目値を検索条件として表示し、前記検索手段により検索された文書の投稿数の時系列推移を表示することを特徴とする情報処理システム。
【請求項11】
検索対象となる文書を記憶する記憶装置と情報処理装置とが通信可能に接続された情報処理システムにおける情報処理方法であって、
前記情報処理システムの表示手段が、検索対象となる文書群から特定される、検索項目における項目値を表示する第1の表示工程と、
前記情報処理システムの受付手段が、前記表示工程により表示された項目値の選択を受け付ける受付工程と、
前記情報処理システムの検索手段が、前記受付工程により選択を受け付けた項目値を検索条件として、前記文書群を検索する検索工程と、
前記情報処理システムの表示手段が、前記受付工程によって選択を受け付けた項目値を検索条件として表示し、前記検索工程により検索された文書の投稿数の時系列推移を表示する第2の表示工程と、
を備えることを特徴とする情報処理方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、検索対象の検索方法を効率化する情報処理装置、情報処理システム、制御方法、及びプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
顧客視点で製品やサービスを展開するために、コンタクトセンターへの問合せ、アンケートやSNSに投稿された声など、顧客が製品やサービスに関して語った期待、要求、不満などの「顧客の声」を活用することが重要である。
【0003】
大量のテキストデータから、興味深い情報の探索や傾向の分析を行うための技術として、「テキストマイニング」と呼ぶ技術があり、数多くの企業からテキストマイニングの製品が公開されている。
【0004】
ただし、テキストマイニングは、コンピュータが膨大な量のテキストデータの内容を理解して、人間にとって役に立つ知見を出力するといった技術ではなく、あくまで、テキストデータの内容を分類・整理して、人間がテキストデータを有効活用することを支援するための技術であるため、テキストマイニングツールには、ユーザである人間にとって分かりやすいインターフェースが求められる。
【0005】
膨大なテキストデータから知見を得るためには、年齢や性別などの属性情報による絞り込みや、なんらかの単語を含むデータなど、さまざまな観点からデータを可視化し、試行錯誤を繰り返す必要がある。
【0006】
そのため、データを検索するために用いる検索式は、ユーザが簡単に生成でき、かつ、分析結果を誤認して誤った判断をしないよう、分析過程において一目見て検索式の意味を把握できる状態で提示されていることが望ましい。
【0007】
そこで、検索式を作成することの難しさに対して、サンプル文書に含まれる語句に対するドラッグ操作やクリック操作により、検索式を自動的に生成し、木構造の形でユーザに提示する方法が開示されている(例えば、特許文献1参照)。
【0008】
また、複数の単語を使用する検索式の作成を支援するために、単語にカテゴリ分類を施し、同カテゴリ内の単語をOR結合、カテゴリ間をAND結合として取り扱う手法が開示されている(例えば、特許文献2参照)。
【0009】
さらに、直感的に理解可能、かつ、修正可能な検索式の提示を行うために、AND条件を親子関係、OR条件を兄弟関係とする木構造で表示する手法が開示されている(例えば、特許文献3参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0010】
【文献】特開2012-78966号公報
【文献】特開2009-145992号公報
【文献】特開2012-123578号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0011】
特許文献1や特許文献3に記載の発明における木構造による検索式の表示方法は、普段から情報技術に慣れ親しんでいる(検索式が木構造で表現できることを理解している)分析アナリストにとっては理解しやすい形式であるといえるが、テキストマイニングツールを利用するユーザは同様のスキルを保持しているとは限らず、必ずしもツールの利用者にとって直感的に理解しやすい構造であるとはいえない。
【0012】
また、木構造による検索式の表現は、検索式の編集作業が容易になる一方で、画面表示に必要なスペースが多く必要となり、分析結果を可視化する領域と同時に提示する場合、分析結果を閲覧するためのスペースを減らさざるを得ない。
【0013】
このとき、木構造として表示している検索式の領域を一時的に非表示にすることも考えられるが、表示中の分析結果に対して、ツールの利用者が誤解しないようにするためには、検索式は常に分かりやすく表示されていることが望ましい。
【0014】
特許文献2に記載の発明においては、ノード形式で検索式として使用している単語を表示し、同一グループに所属する単語をOR結合、グループ間をAND結合として暗黙的に取り扱うことで、検索式の構造を分かりやすく可視化している。
【0015】
しかし、テキストマイニングツールのユーザにとって、同一グループとして取り扱われる単語の集合において、必ずしもOR結合として取り扱いたいとは限らず、両方の単語が含まれる文書を検索したいケースも少なからず存在する。
【0016】
また、特許文献2に記載の発明においては、テキスト全体に対する検索式の作成方法が記載されているが、テキストマイニングツールにおいて、検索対象とするデータ項目は1種類であるとは限らず、データに紐づいている属性情報(投稿者の年代、性別など)や、アンケートなどのデータにおいては、複数の自由記述欄が検索対象となり得るため、検索対象の項目を考慮した検索式の可視化が必要となる。
【0017】
そこで、本発明では、ユーザが所望する文書に係る情報を効率的に示す仕組みを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0018】
上記課題を解決するため本発明は、選択された項目の要素に関わる情報を文書群から決定する決定手段と、前記決定手段により決定された要素に関わる情報の選択を受け付ける項目要素受付手段と、記項目要素受付手段により受付けた項目の要素に関わる情報を用いて特定される前に応じた結果の表示を制御する表示制御手段と、を備えることを特徴とする
【発明の効果】
【0019】
本発明によれば、ユーザが所望する文書に係る情報を効率的に示すことができる、という効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【0020】
図1】情報処理システムの概略構成を示す構成図である。
図2】クライアント端末、情報処理装置のハードウェア構成を示す構成図である。
図3】情報処理システムの機能の構成を示す構成図である。
図4】口こみ情報の一例を示す説明図である。
図5】分析画面の構成を示す構成図である。
図6】検索条件操作領域の構成を示す構成図である。
図7】検索条件可視化領域に示される検索式と同等の意味を持つ論理式を示す図である。
図8】検索条件可視化領域に示される検索式と同等の意味を持つ木構造で表される検索式を示す図である。
図9】検索条件可視化領域に対する検索条件を追加する方法を説明するための図面である。
図10】検索条件ノードの操作方法に関する説明を行うための図面である。
図11】観点表示領域の構成を示す構成図である。
図12】検索条件ノードの作成方法を説明するための説明図である。
図13】検索条件ノードの作成方法を説明するための説明図である。
図14】分析結果表示領域の構成を示す構成図である。
図15】分析結果可視化領域における可視化アイテムを編集する方法を説明するための図面である。
図16】分析結果可視化領域における可視化アイテムを編集する方法を説明するための図面である。
図17】分析結果可視化領域における可視化アイテムを編集する方法を説明するための図面である。
図18】分析結果可視化領域における可視化アイテムを編集する方法を説明するための図面である。
図19】分析結果可視化領域における可視化アイテムを編集する方法を説明するための図面である。
図20】分析結果可視化領域における可視化アイテムを編集する方法を説明するための図面である。
【発明を実施するための形態】
【0021】
以下、図面を参照して、本発明の実施形態を詳細に説明する。
【0022】
図1は、テキストデータに対してテキストマイニングを行うことで、テキストデータに含まれる顧客等の製品やサービス等に対する顧客の声を分析する情報処理システムの概略となる構成が示されている。
【0023】
情報処理システム100は、テキストデータに対してテキストマイニングを行った結果を表示するクライアント端末102、及びテキストデータを蓄積してテキストマイニングを行う情報処理装置104を備えており、それぞれがネットワーク106を介して通信可能なように接続されている。
【0024】
次に、図2では、クライアント端末102、及び情報処理装置104に適用可能なハードウェア構成の一例について説明する。
【0025】
図2において、201はCPUで、システムバス204に接続される各デバイスやコントローラを統括的に制御する。また、ROM202あるいは外部メモリ211には、CPU201の制御プログラムであるBIOS(Basic Input / Output System)やオペレーティングシステムプログラム(以下、OS)や、各サーバ或いは各PCの実行する機能を実現するために必要な後述する各種プログラム等が記憶されている。
【0026】
203はRAMで、CPU201の主メモリ、ワークエリア等として機能する。CPU201は、処理の実行に際して必要なプログラム等をROM202あるいは外部メモリ211からRAM203にロードして、該ロードしたプログラムを実行することで各種動作を実現するものである。
【0027】
また、205は入力コントローラで、キーボード(KB)209や不図示のマウス等のポインティングデバイス等からの入力を制御する。206はビデオコントローラで、CRTディスプレイ(CRT)210等の表示器への表示を制御する。
【0028】
なお、図2では、CRT210と記載しているが、表示器はCRTだけでなく、液晶ディスプレイ等の他の表示器であってもよい。これらは必要に応じて管理者が使用するものである。
【0029】
207はメモリコントローラで、ブートプログラム、各種のアプリケーション、フォントデータ、ユーザファイル、編集ファイル、各種データ等を記憶するハードディスク(HD)や、フレキシブルディスク(FD)、或いはPCMCIAカードスロットにアダプタを介して接続されるコンパクトフラッシュ(登録商標)メモリ等の外部メモリ211へのアクセスを制御する。
【0030】
208は通信I/Fコントローラで、ネットワーク(例えば、図1に示したネットワーク106)を介して外部機器と接続・通信するものであり、ネットワークでの通信制御処理を実行する。例えば、TCP/IPを用いた通信等が可能である。
【0031】
なお、CPU201は、例えばRAM203内の表示情報用領域へアウトラインフォントの展開(ラスタライズ)処理を実行することにより、CRT210上での表示を可能としている。また、CPU201は、CRT210上の不図示のマウスカーソル等でのユーザ指示を可能とする。
【0032】
本発明を実現するための後述する各種プログラムは、外部メモリ211に記録されており、必要に応じてRAM203にロードされることによりCPU201によって実行されるものである。さらに、上記プログラムの実行時に用いられる定義ファイル及び各種情報テーブル等も、外部メモリ211に格納されており、これらについての詳細な説明も後述する。
【0033】
次に、図3を用いてクライアント端末102及び情報処理装置104の機能構成について説明する。尚、各機能の詳細については、画面の説明を行う際に合わせて説明を行う。
【0034】
クライアント端末102は、表示部300及び検索部302を備えており、表示部300は、情報処理装置104において記憶された文書に関する情報や当該文書に関する情報を分析して得られた結果に関する情報を表示する。
【0035】
また、表示部300は、表示されている文書に関する情報や当該文書に関する情報を分析して得られた結果に関する情報に対して検索条件の指定を受け付けて表示を行う。
【0036】
検索部302は、表示部300に表示される検索条件を用いて、表示部300へ表示すべく文書に関する情報等を情報処理装置104に対して検索を行う。
【0037】
情報処理装置104には、記憶部304及び分析部306を備えており、記憶部304は、分析対象とする情報(例えば、製品に対する口こみ情報、調査、品質検査、故障点検等の報告情報、働きがいアンケート、営業活動、作業等の記録情報、特許文献、学術論文、市況・ニュースといった、技術的、学術的専門分野情報等)を記憶している。
【0038】
また、記憶部304は、表示部300によって表示している検索条件に関する情報を記憶している。
【0039】
分析部306は、記憶部304に記憶された分析対象とする情報に関して、テキストマイニング等の技術を適用して分析を行う。
【0040】
次に、分析の対象となる情報の例として、図4に示すように、SNSに投稿された日時を示す投稿日時、投稿された内容が何の製品に対してなされたかを示す製品、投稿内容を示すコメント、その製品に対する評価、投稿者の年齢、及び投稿者の性別等を含む口こみ情報等があげられる。
【0041】
このような情報を有するテキストデータを記憶部304から取得して、分析部306によってテキストマイニングツールによって分析を行い、この分析した結果に関する情報は、表示部300によって分析画面400(図5参照)に表示する。
【0042】
図5には、分析画面400の構成が示されており、分析画面400は、検索条件操作領域402、観点表示領域404、及び分析結果表示領域406を備えている。
【0043】
図6は、検索条件操作領域402を図示しており、検索条件追加アイコン500、検索条件復帰アイコン502、検索条件保存アイコン504、文書数表示領域506、及び検索条件可視化領域508を備える。
【0044】
検索条件可視化領域508は、検索対象の項目を表す項目名と、検索条件の値を表すラベルをもつ複数のノード(以下、検索条件ノードと呼ぶ)からなる。
【0045】
検索対象の項目としては、例えば、図示されているように、「コメント.単語」、「製品」、「評価」のように表示され、「コメント.単語」は、分析部306によって「コメント」項目に対して、口こみ情報等のテキストデータから形態素解析技術によって分析し抽出した単語集合を表し、「製品」及び「評価」は、口こみ情報に含まれる製品及び評価といった項目を表している。
【0046】
検索条件ノードは、表示部300によって検索対象の項目ごとにグループ化して表示され、検索条件ノードのラベルには、検索条件を端的に表す文字列が表示される。
【0047】
例えば、図示されているように、検索条件ノード510は、「コメントに含まれる単語」に関する検索条件を表しており、コメント項目内に「画質」という単語が含まれる文書を絞り込むための条件である。
【0048】
検索条件ノードにおいて、表示部300によって、NOT条件はラベルの先頭にNOT条件であることを示す文字列「-」が表示されること、および、検索条件ノードの色が変わることで表示される。
【0049】
例えば、検索条件ノード512は、「きれい」という単語のNOT条件を表しており、コメント項目内に「きれい」という単語を含まない文書を絞り込むための条件である。
【0050】
検索条件ノードにおいて、OR結合の条件式は、検索条件ノード内のラベルにおいて、検索条件の値を表す文字列の間に、OR結合であることを示す文字列「OR」が表示部300によって表示される。
【0051】
例えば、検索条件ノード514は、製品の項目において「製品B」および「製品C」のいずれかを含む文書を絞り込むための条件である。
【0052】
数量や日時を表す項目においては、等号・不等号を用いた検索式の作成が可能であり、検索条件ノードにおいて、等号・不等号を含む条件式は、ラベルの先頭に該当する記号を表す文字列を付与することで表示部300へ表示される。
【0053】
例えば、検索条件ノード516は、評価項目が「3以上」の文書を絞り込むための条件である。
【0054】
尚、検索条件可視化領域508に表示される全ての検索条件ノードは、AND結合により検索式を構成する。
【0055】
以上により、図6の検索条件可視化領域508に示される検索式は、例えば、図7に示すような論理式や、図8に示すような木構造で表される検索式と同等の意味を持つ。
【0056】
検索条件可視化領域508は、同じ項目に対する検索条件をグループ化し、検索条件を示す文字列を簡略化してノードのラベルとして表示部300によって表示することで、検索条件式の表示領域を抑制しつつ、人間が理解しやすい形式での可視化を実現する。
【0057】
同じ項目に対する検索条件をグループ化して整理するための制約として、異なる検索対象項目におけるOR結合を表現できないことがあるが、この問題点に対しては、後述の検索条件グループの登録処理において解消することが可能である。
【0058】
次に、検索条件ノードの作成方法について説明する。検索条件ノードの作成方法は、フォーム入力による作成、検索条件ノードの操作による作成、項目の値選択による作成、検索条件グループの値選択による作成、分析結果表示領域の操作による作成の5つに大別される。
【0059】
まず、フォーム入力による作成方法について、図9を用いて説明する。検索条件を追加するための入力フォームは、検索条件追加アイコン500をクリックすることで、検索条件操作領域402に表示部300によって表示される。
【0060】
図9(a)は、検索条件追加アイコン500をクリックした後の検索条件操作領域402を表している。
【0061】
検索条件を追加するためのフォームは、検索対象項目選択ボタン600、および、検索式入力フォーム602からなる。
【0062】
検索対象項目選択ボタン600は、検索式として使用する検索対象項目を変更するためのボタンであり、クリックすることで、図9(b)に示す検索対象項目選択ドロップダウンリスト604が表示部300によって表示する。
【0063】
検索対象項目選択ドロップダウンリスト604に表示する検索対象項目は、例えば、前述した口こみ情報の各項目を表示部300によって表示し、コメントについては、コメントの特徴的な単語を表示し(コメント.単語)、単語同士の係り受け関係を表示部300によって表示(コメント.係り受け)する。
【0064】
尚、検索対象項目選択ドロップダウンリスト604において、項目名の前に記載のある記号「 t_ 」、「 w_ 」、「 #_ 」は、項目値のデータ型を表しており、それぞれ「日時型」、「文字列型」、「数値型」を表す。
【0065】
検索式入力フォーム602は、項目値のデータ型に応じた検索式を表示部300によって受け付ける。例えば、文字列型である項目「製品」に対しては、任意の複数文字を表す「*」や、任意の一文字を表す「?」などのワイルドカードを使用可能である。
【0066】
図9(c)は、「製品A*」を検索式として入力した状態を表している。ユーザは、検索式入力フォーム602に入力した内容を、Enterキーの入力によって確定することで、図9(d)に示す検索条件ノード606が表示部300によって作成される。
【0067】
また、数値型である項目「評価」に対しては、等号・不等号による大小関係を表す記号を使用可能である。図9(e)は、項目「評価」に対して、検索式「>= 3」を入力した状態を表しており、図9(f)は、入力確定後において、検索条件ノード608が作成された様子を示している。
【0068】
以上で説明したように、検索式入力フォーム602は、検索対象項目の型に応じた検索式を入力可能であり、入力の確定によって検索条件ノードを生成することが可能なフォームである。説明を簡略化するため、その他のデータ型や、各データ型に使用可能な検索式の詳細は省略する。
【0069】
次に、検索条件ノードの操作による作成について図10を用いて説明する。図10(a)は検索条件ノードの一例であり、検索式として「製品B」を表示部300によって保持する。
【0070】
検索条件ノード700は、ユーザのホバー操作(または、タッチ操作)によって、図10(b)に示す、否定条件切り替えアイコン702、検索式編集アイコン704、及び検索条件削除アイコン706を表示部300によって表示する。
【0071】
否定条件切り替えアイコン702は、検索条件ノードが保持する検索式を、NOT条件に変換するためのアイコンであり、クリック操作によって検索条件ノードの検索式を表示部300によって書き換える。
【0072】
図10(c)は、否定条件切り替えアイコン702をクリックした後の検索条件ノード700を表しており、もとの検索式「製品B」に対して、NOT条件であることを示す文字列「-」が挿入されている。
【0073】
NOT条件である検索条件ノードに対して、ホバー操作(または、タッチ操作)を実施した場合は、図10(d)に示すように、否定条件切り替えアイコン702の代わりに、肯定条件切り替えアイコン708が表示部300によって表示される。
【0074】
肯定条件切り替えアイコン708は、否定条件切り替えアイコン702とは逆に、検索条件ノードの検索式から、NOT条件であることを示す文字列「-」を取り除くためのアイコンである。
【0075】
検索式編集アイコン704は、検索条件ノードが保持する検索式を、ユーザがフォーム入力によって直接編集するためのアイコンである。
【0076】
クリック操作によって、図10(e)に示すように、検索条件ノード710のラベルが編集可能なフォームに置き換わり、検索式を直接編集可能とする。
【0077】
検索条件削除アイコン706は、検索条件ノードを削除するためのアイコンである。クリック操作によって、検索条件ノードは検索条件操作領域402から取り除かれる。
【0078】
検索条件のOR結合は、検索条件ノードをドラッグ&ドロップ操作によって他の検索条件ノードに重ねることによって実現できる。
【0079】
図10(f)は、検索条件ノード712をドラッグし、検索条件ノード714に重ねている様子を示しており、ドロップ操作が完了した時点で、2つの検索条件ノードがマージされ、図10(g)に示す、OR条件を検索式としてもつ検索条件ノード716が表示部300によって生成される。なお、検索条件ノードは、同じグループ内の検索条件ノードのみドロップ操作を受け付ける。
【0080】
以上で説明したように、検索条件ノードは、ユーザの簡単な操作によって検索式の編集が可能なノードである。
【0081】
次に、項目の値選択による検索条件ノードの作成について、図11を用いて説明する。図11(a)は、観点表示領域404が示されている。観点表示領域404は、項目表示領域800、および、検索条件グループ表示領域802から成る。
【0082】
項目表示領域800は、項目ごとの集計結果を表示するための領域であり、項目名の左側にあるフォルダアイコンをクリックすることで、表示部300によって、現在の検索条件下において、各項目値を含む文書数を一覧表示することができる。尚、これらの項目や文書数は、分析対象とする口こみ情報等に関する項目や文書数を表示する。
【0083】
図11(b)は、「製品」項目におけるフォルダアイコン804をクリックした後の観点表示領域404を表しており、製品項目における項目値ごとの文書数一覧806が表示部300によって表示されている。
【0084】
項目値ごとの文書数一覧806における各項目値は、クリックして選択可能な領域である。図11(c)は、項目値「製品B」および、項目値「製品C」を選択した状態を表している。
【0085】
1つ以上の項目値を選択することで、項目名の右側に、検索条件ノード作成アイコン808が表示される。ユーザは、検索条件ノード作成アイコン808をクリックすることで、選択中の項目値をOR結合で接続した検索式を保持する検索条件ノードを追加できる。
【0086】
次に、検索条件グループの値選択による検索条件ノードの作成方法について、図12図13を用いて説明する。図12(a)は、検索条件操作領域402の一例であり、3つの検索条件ノードが存在する状態を示している。
【0087】
ユーザは、検索条件保存アイコン504をクリックすることで、図12(b)に示す、検索条件保存・編集フォーム900が表示部300によってCRT210へ表示される。
【0088】
検索条件保存・編集フォーム900は、検索条件グループ名入力フォーム902、検索条件名入力フォーム904、検索条件入力フォーム906、及び保存ボタン908を備える。
【0089】
ここで、検索条件入力フォーム906には、検索条件保存アイコン504をクリックした時点の検索条件が、図7で示した論理式の形式であらかじめ入力される。
【0090】
ユーザは、検索条件グループ名入力フォーム902、及び、検索条件名入力フォーム904を入力し、保存ボタン908を押下することで、検索条件を記憶部304へ保存することができる。
【0091】
検索条件保存・編集フォーム900によって保存した検索条件は、検索条件グループ表示領域802から参照し、検索条件ノードの作成に使用することが可能である。
【0092】
検索条件グループ表示領域802は、検索条件ごとの集計結果を表示するための領域であり、検索条件グループ名の左側にあるフォルダアイコンをクリックすることで、表示部300によって、現在の検索条件下において、各検索条件に合致する文書数を一覧表示することができる。
【0093】
図13(a)は、「顧客層」グループにおけるフォルダアイコン1000をクリックした後の観点表示領域404を表しており、顧客層グループにおける検索条件ごとの文書数一覧1002が表示部300によって表示されている。
【0094】
検索条件ごとの文書数一覧1002における各検索条件名は、クリックして選択可能な領域であり、前述した項目値の選択による検索条件ノードの作成方法と同様に、選択した検索条件を検索条件ノードとして作成できる。
【0095】
図13(b)は、検索条件「M1層」を選択して検索条件ノード作成アイコンをクリックした後の検索条件操作領域402を表しており、検索条件ノード1004が作成されている。
【0096】
検索条件操作領域402は、名前を付けて保存した検索条件に関する検索条件ノードにおいては、検索条件グループ名を使用してグループ化を行い、検索条件ノードのラベルには検索条件名が表示部300によって表示される。
【0097】
検索条件グループの値選択によって作成した検索条件ノード1004においても、図10を用いて説明した検索条件ノードの操作とほぼ同様の操作が可能であるが、検索式編集アイコン704を押下した際には、検索条件ノードのラベルが検索式入力フォームに変化するのではなく、画面上に検索条件保存・編集フォーム900が表示部300によって表示される。
【0098】
以上、検索条件グループの値選択による検索条件ノードの作成方法を説明した。複雑な検索条件においても、名前を付けて保存して使用することで、検索条件の可視化に必要な領域を大幅に削減することが可能になる。
【0099】
また、検索条件として作成する論理式は、検索条件作成時に誤りがないか確認すればよく、適切な検索条件名を設定しておくことで分析作業中にユーザが検索条件を誤認するリスクを減らすことが可能になる。
【0100】
なお、検索条件入力フォーム906は、論理式の形式で編集するため、異なる項目間におけるOR結合の検索条件も作成できる。
【0101】
次に、分析結果表示領域406の操作による検索条件ノードの作成方法について、図14を用いて説明する。
【0102】
分析結果表示領域406は、テキストマイニングツールに投入したデータを様々な図表で可視化するための領域であり、同時に複数の図表を表示することができる。以下、可視化領域に表示する図表を可視化アイテムと呼ぶ。
【0103】
例えば、図14(a)は、分析結果表示領域406の一例であり、文書数の時系列推移1100と、文書において頻出する単語のランキングを表示する頻出語の一覧1102と、文書一覧1104との3つの可視化アイテムを同時に表示部300によって表示している。
【0104】
また、図14(b)は、クロス集計表1112を1つの可視化アイテムとして表示した状態の分析結果表示領域406を表す。
【0105】
他に、自由記述欄の話題をネットワーク構造で表示する、話題の移り変わりを表形式で表示する、急騰した単語を含む文書数の変化を折れ線グラフとして表示する等、様々な可視化アイテムを表示可能であるが、説明を簡略化するために詳細は省略する。
【0106】
なお、分析結果表示領域406に表示される各可視化アイテムは、検索条件の変化に応じて自動的に表示部300によって再描画される。
【0107】
ユーザは、各可視化アイテムの要素を押下することで、要素がもつ情報を検索条件としてもつ検索条件ノードを表示部300によって生成できる。
【0108】
例えば、文書数の時系列推移1100において、2017年11月に投稿された文書数を示す要素1106を押下することで、「投稿日時」が2017年11月であるという検索条件をもつ検索条件ノードが生成される。
【0109】
他に、頻出語の一覧1102において、「操作性」を含む文書の情報を表す要素1108を押下することで、「コメント.単語」に「操作性」が含まれるという検索条件をもつ検索条件ノードが作成される。つまり、口こみ情報のコメントに「操作性」という単語が含まれる文書の検索を検索部302によって行う
尚、この頻出語の一覧1102は、表示部300によって、「製品」、「コメント.特徴語」、「カテゴリ」等の一覧へ変更することが可能であり、例えば、分析項目1110を押下することにより、ドロップダウンリストが表示され、そのリスト内に「製品」、「コメント.特徴語」、「カテゴリ」等を表示してユーザへ選択させることが可能である。
【0110】
「製品」を選択した場合は、製品のランキング(製品毎の文書数)が表示され、「コメント.特徴語」を選択した場合は、文書に含まれる特徴語のランキングが表示され、「カテゴリ」を選択した場合は、製品のカテゴリ毎のランキングが表示される。これらは、何れも口こみ情報等を解析することにより得られたランキングを表示している。
【0111】
これによって、本来、画面に表示すべく全ての項目を表示しようとする場合、表示領域が狭小であると、視覚的に見難いという問題が生じるが、このような構成をとることにより、自身が着目したい項目を選択することにより文書を絞り込んで検索することが可能となるので、視覚的に良好な検索を行うことが可能となる。
【0112】
クロス集計表1112においては、要素1114を押下することで、「年代」が「30代」である検索条件ノードと、「製品」が「製品B」である検索条件ノードの2つが作成される。
【0113】
以上で説明したように、ユーザは分析結果表示領域406を操作することで、ユーザが興味のある個所を深堀するための検索条件を容易に作成することができる。
【0114】
作成した検索条件ノードは、検索条件可視化領域508によって、検索対象の項目、または、検索条件グループ名によって自動的にグループ化して表示部300によって表示されるため、ユーザは、常に整理された状態の検索条件を確認しながら分析作業を進めることができる。
【0115】
次に、検索条件ノードを用いて、分析結果表示領域406における可視化アイテムを編集する方法について図15を用いて説明する。
【0116】
検索条件ノードはドラッグ操作が可能であり、可視化アイテムにドロップすることで、検索条件に応じた切り口を可視化アイテムに追加することができる。
【0117】
図15(a)は、3つの検索条件ノードが生成された状態の検索条件操作領域402と、可視化アイテムの一例である文書数の時系列推移1100を表している。
【0118】
例えば、ユーザは、図15(b)に示すように、検索条件ノード1200を文書数の時系列推移1100にドラッグ&ドロップすることが可能である。
【0119】
図15(c)は、検索条件ノード1200をドラッグ&ドロップした後の検索条件操作領域402と、可視化アイテムの一例である文書数の時系列推移1100を表している。
【0120】
検索条件ノードを可視化アイテムにドロップした場合、該当する検索条件ノードは消滅し、ドロップした対象の可視化アイテムに検索条件に応じた切り口が表示部300によって追加される。
【0121】
前述の例においては、検索条件の項目名1202、および、検索条件ノードのラベルとして表示されていた検索式を表す文字列1204がグラフの凡例として表示部300によって表示され、当該検索条件に合致する文書数の時系列推移が、折れ線グラフ1206として表示部300によって表示される。
【0122】
検索条件グループの値選択によって作成した検索条件ノードにおいても、可視化アイテム上にドラッグ&ドロップすることで、同様の効果を与える。
【0123】
図16は、図15(c)の状態から、「製品」項目に関する検索条件ノードと、「顧客層」検索グループに関する検索条件ノードとの2つの検索条件ノードをドロップした後の状態を表している。
【0124】
このように、検索条件ノードを使用することで、複雑な条件を切り口としてもつ図表の作成を簡単に行うことができる。
【0125】
なお、観点表示領域404や、分析結果表示領域406において、クリックや選択などの操作をすることで検索条件ノードを作成可能な各要素を、可視化アイテムに直接ドラッグ&ドロップすることでも同様の処理が可能である。以下、例を用いて説明する。
【0126】
図17は、項目値ごとの文書数一覧1300における要素1302を、文書数の時系列推移1100に向かってドラッグ&ドロップする様子を表す。
【0127】
図18は、要素1302をドラッグ&ドロップした後の状態を表しており、検索条件ノードのドラッグ&ドロップ操作と同様に、文書数の時系列推移1100に検索条件を表す凡例と、折れ線グラフが表示されている。
【0128】
分析結果表示領域406に存在する頻出語の一覧1102における要素や、その他の可視化アイテムにおける各要素においても、同様の操作が可能であることはいうまでもない。
【0129】
検索条件ノード、および、検索条件ノードを作成することが可能な要素の他に、観点表示領域404における、各項目名、および、検索条件グループ名においても、可視化アイテム上にドラッグ&ドロップすることで、当該可視化アイテムを編集することが可能である。
【0130】
この動作は、ドラッグ&ドロップした項目、または、検索条件グループに所属する各要素をそれぞれドラッグ&ドロップした場合と同様の動作となる。
【0131】
図19は、項目名1400を、文書数の時系列推移1100に向かってドラッグ&ドロップする様子を表す。
【0132】
図20は、要素1402をドラッグ&ドロップした後の状態を表しており、文書数の時系列推移1100に「性別」項目に含まれる各項目値に該当する凡例と、折れ線グラフが表示されている。
【0133】
検索条件グループ名においても同様の操作が可能である。これらの操作を実施することで、例えば、クロス集計表1112の縦軸に検索条件グループ名をドラッグ&ドロップし、縦軸に使用する軸を置換するといった操作も可能になる。
【0134】
以上、検索条件ノード、および、検索条件ノードを生成可能な要素を可視化アイテムにドラッグ&ドロップして分析の切り口を追加、変更する方法について説明した。
【0135】
なお、上記では、項目値や検索条件グループ名による可視化アイテムの編集に関しては、各要素をドラッグ&ドロップした際と同等の動作となる実施形態を説明したが、一度に投入可能な検索条件の要素数を制限する、投入する順番を文書数の頻度順にする、など、可視化アイテムごとに何らかの制御を加えてもよい。
【0136】
このように、分析画面400に対して簡易な操作によって指定表示された多種多様な検索条件を用いて、記憶部304に記憶された分析対象とする文書を検索部302によって検索し、検索した結果を表示部300へ表示する。
【0137】
したがって、ユーザは、直感的に理解しやすい検索条件を、画面上に表示したままの状態で分析業務を実施することが可能になり、自らが設定した検索条件を誤認することによる分析ミスの抑制が図れる。
【0138】
尚、本発明の実施形態では、製品に対する口こみ情報を分析対象例としてあげたが、このような分析対象例に限らず、調査、品質検査、故障点検等の報告書といった、特定の因果関係(調査対象に関する要因調査や故障に対する原因究明等)について報告されるものを対象として、品質改善に対する知見を得ることも可能である。
【0139】
また、働きがいアンケート、営業活動、作業等の記録といった、低規定に記録されるものと対象として、記録内容から傾向を把握することで次の活動につなげることも可能である。
【0140】
さらに、特許文献、学術論文、市況・ニュースといった、技術的、学術的専門分野に関するものを対象として、専門性が高い内容について、その特長や傾向を定量的に把握することが可能である。
【0141】
以上のように、前述した実施形態の機能を実現するプログラムを記録した記録媒体を、システムあるいは装置に供給し、そのシステムあるいは装置のコンピュータ(またはCPUやMPU)が記録媒体に格納されたプログラムを読み出し、実行することによっても本発明の目的が達成されることは言うまでもない。
【0142】
この場合、記録媒体から読み出されたプログラム自体が本発明の新規な機能を実現することになり、そのプログラムを記録した記録媒体は本発明を構成することになる。
【0143】
プログラムを供給するための記録媒体としては、例えば、フレキシブルディスク、ハードディスク、光ディスク、光磁気ディスク、CD-ROM、CD-R、DVD-ROM、磁気テープ、不揮発性のメモリカード、ROM、EEPROM、シリコンディスク等を用いることが出来る。
【0144】
また、コンピュータが読み出したプログラムを実行することにより、前述した実施形態の機能が実現されるだけでなく、そのプログラムの指示に基づき、コンピュータ上で稼働しているOS(オペレーティングシステム)等が実際の処理の一部または全部を行い、その処理によって前述した実施形態の機能が実現される場合も含まれることは言うまでもない。
【0145】
さらに、記録媒体から読み出されたプログラムが、コンピュータに挿入された機能拡張ボードやコンピュータに接続された機能拡張ユニットに備わるメモリに書き込まれた後、そのプログラムコードの指示に基づき、その機能拡張ボードや機能拡張ユニットに備わるCPU等が実際の処理の一部または全部を行い、その処理によって前述した実施形態の機能が実現される場合も含まれることは言うまでもない。
【0146】
また、本発明は、複数の機器から構成されるシステムに適用しても、ひとつの機器から成る装置に適用しても良い。
【0147】
また、本発明は、システムあるいは装置にプログラムを供給することによって達成される場合にも適応できることは言うまでもない。この場合、本発明を達成するためのプログラムを格納した記録媒体を該システムあるいは装置に読み出すことによって、そのシステムあるいは装置が、本発明の効果を享受することが可能となる。
【0148】
さらに、本発明を達成するためのプログラムをネットワーク上のサーバ、データベース等から通信プログラムによりダウンロードして読み出すことによって、そのシステムあるいは装置が、本発明の効果を享受することが可能となる。
【0149】
なお、上述した各実施形態およびその変形例を組み合わせた構成も全て本発明に含まれるものである。
【符号の説明】
【0150】
100 情報処理システム
102 クライアント端末
104 情報処理装置
106 ネットワーク
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14
図15
図16
図17
図18
図19
図20