(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-03-29
(45)【発行日】2022-04-06
(54)【発明の名称】表示装置
(51)【国際特許分類】
G09F 9/30 20060101AFI20220330BHJP
G09F 9/00 20060101ALI20220330BHJP
H01L 27/32 20060101ALI20220330BHJP
H01L 51/50 20060101ALI20220330BHJP
H05B 33/04 20060101ALI20220330BHJP
H05B 33/02 20060101ALI20220330BHJP
【FI】
G09F9/30 308Z
G09F9/30 365
G09F9/00 342
H01L27/32
H05B33/14 A
H05B33/04
H05B33/02
(21)【出願番号】P 2017114744
(22)【出願日】2017-06-09
【審査請求日】2020-05-21
(31)【優先権主張番号】10-2016-0072735
(32)【優先日】2016-06-10
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
(73)【特許権者】
【識別番号】512187343
【氏名又は名称】三星ディスプレイ株式會社
【氏名又は名称原語表記】Samsung Display Co.,Ltd.
【住所又は居所原語表記】1, Samsung-ro, Giheung-gu, Yongin-si, Gyeonggi-do, Republic of Korea
(74)【代理人】
【識別番号】110002619
【氏名又は名称】特許業務法人PORT
(72)【発明者】
【氏名】成 泰 鉉
(72)【発明者】
【氏名】金 ▲寛▼ 洙
(72)【発明者】
【氏名】韓 定 勳
(72)【発明者】
【氏名】閔 京 一
(72)【発明者】
【氏名】李 ▲眩▼ 求
(72)【発明者】
【氏名】朴 俊 植
【審査官】田中 秀直
(56)【参考文献】
【文献】米国特許出願公開第2015/0263300(US,A1)
【文献】特開2016-021235(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2015/0310776(US,A1)
【文献】国際公開第2015/116465(WO,A1)
【文献】特開2015-121777(JP,A)
【文献】特開2008-107440(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G09F 9/00-9/46
H01L 27/32
H01L 51/50
H05B 33/04
H05B 33/02
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
互いに対向する下面と上面を有し、
前記下面に設けられたベース基板を含み、第1領域を含む表示パネルと、
前記表示パネルの前記下面の下部に配置され、前記第1領域と重畳するフィルム溝が設けられた第1フィルムと、
前記表示パネルの前記上面上に配置された第2フィルムと、
前記表示パネルの前記下面と前記第1フィルムの間に配置され、前記第1領域と重畳する粘着溝が設けられた粘着層を含み、
前記第1領域内に配置された前記
ベース基板の厚さは、前記第1領域外部に配置された前記
ベース基板の厚さより小さい表示装置。
【請求項2】
前記表示パネルの前記下面の第1部分の表面粗さは、前記表示パネルの前記下面の前記第2部分の表面粗さより大きい、請求項1に記載の表示装置。
【請求項3】
前記表示パネルの前記下面の第1部分は、前記フィルム溝及び前記粘着溝によって露出された、請求項1に記載の表示装置。
【請求項4】
前記フィルム溝が形成される前記第1フィルムの内面及び前記粘着溝を形成する前記粘着層の内面各々と前記表示パネルの前記下面の第2部分とがなす角度は鋭角である、請求項1に記載の表示装置。
【請求項5】
前記表示パネルは
、
前記ベース基板上に配置された駆動素子層と
前記駆動素子層上に配置された有機発光素子と、
前記有機発光素子を覆う封止層を含
み、
前記ベース基板はポリイミドを含む、請求項1に記載の表示装置。
【請求項6】
前記表示パネルの前記第1部分に接触する炭化物をさらに含む、請求項1に記載の表示装置。
【請求項7】
前記フィルム溝に接する前記第1フィルムの下面にバリ(Burr)をさらに含む、請求項1に記載の表示装置。
【請求項8】
互いに対向する下面と上面を有し、第1領域を含む表示パネルと、
前記表示パネルの前記下面の下部に配置され、前記第1領域と重畳するフィルム溝が設けられた第1フィルムと、
前記表示パネルの前記上面上に配置された第2フィルムと、
前記表示パネルの前記下面と前記第1フィルムの間に配置され、前記第1領域と重畳する粘着溝が設けられた粘着層を含み、
前記表示パネルは、前記表示パネルの前記下面の側にポリイミドを含むベース基板を含み、
前記ベース基板は、第1ベース部分と第2ベース部分を含み、
前記第1領域内に配置された前記第1ベース部分は第1の厚さを有し、前記第1領域外部に配置された前記第2ベース部分は前記第1の厚さより大きい第2の厚さを有する表示装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、表示装置及びその製造方法に関し、より詳しくは有機発光表示装置及びその製造方法に関する。
【背景技術】
【0002】
有機発光表示装置は、複数個の画素を含む。複数個の画素の各々は有機発光ダイオード及び有機発ダイオードを制御する回路部を含む。回路部は少なくとも制御トランジスタ、駆動トランジスタ、及び保持容量を含む。
【0003】
有機発光ダイオードは陽極、陰極、及び陽極と陰極の間に配置された有機発光層を含む。有機発光ダイオードは陽極と陰極との間に有機発光層のスレショルド電圧以上の電圧が加えると発光される。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本発明は、第1フィルム及び粘着層にベンディング領域に重畳する溝を設けることによって、表示モジュールはベンディング領域において容易にベンディングされることができ、より小さい曲率半径を有する表示装置を提供することを目的とする。
【0005】
表示パネルに粘着層と第1フィルムを全面的に形成した後、ターゲット領域内に配置された粘着層の一部と第1フィルムの一部を容易に除去できる表示装置の製造方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の一実施形態に係る表示装置の製造方法は、互いに対向する下面と上面を有する表示パネル、表示パネルの下面の下部に配置された第1フィルム、表示パネルの上面の上に配置された第2フィルム、及び表示パネルの下面と第1フィルムの間に配置された粘着層を含み、第1領域が定められた表示モジュールを形成するステップと、粘着層のうち第1領域内に配置された第1粘着部分の粘着力を粘着層のうち第1領域外部に配置された第2粘着部分の粘着力に対して弱粘着化させる粘着力弱化ステップと、第1領域の境界に沿って第1フィルム及び粘着層を切断するステップと、第1領域内に配置された第1フィルムの一部及び粘着層の一部を除去するステップと、を含むことができる。
【0007】
第1フィルム及び粘着層を切断するステップは、粘着力弱化ステップ以後に行われてもよい。
【0008】
表示モジュールに映像を表示する表示領域と表示領域に接している非表示領域とを有し、第1領域は非表示領域内に設けられていてもよい。
【0009】
粘着力弱化ステップは、表示パネルの下面から上面方向である上部方向にある第1領域に紫外線を照射してもよい。
【0010】
第1フィルム及び粘着層を切断するステップは、上部方向にレーザ光を照射して第1フィルム及び粘着層を切断してもよい。
【0011】
レーザ光は、CO2レーザ光又はUVレーザ光であってもよい。
【0012】
第1領域は平面上において表示モジュールを第1方向に横切るように配置されてもよい。
【0013】
第1フィルム及び粘着層を切断するステップは、第1方向に延長する第1領域の第1境界にレーザ光を照射するステップと、第1方向に延長し、第1領域の第1境界と向き合う第1領域の第2境界にレーザ光を照射するステップが含まれてもよい。
【0014】
表示装置の製造方法は、第1領域内に設定されて第1方向に延長された基準軸を基準に表示モジュールを曲げるステップがさらに含まれてもよい。
【0015】
第1フィルムの一部及び粘着層の一部を除去するステップは、第1フィルム及び粘着層を切断するステップ以後約1時間以内に行うことができる。
【0016】
本発明の一実施形態に係る表示装置は、表示パネル、第1フィルム、第2フィルム、及び粘着層を含めることができる。
【0017】
表示パネルは互いに対向する下面と上面を有し、第1領域が画定されることができる。
【0018】
第1フィルムは、表示パネルの下面の下部に配置され、第1領域と重畳するフィルム溝が設けられてもよい。
【0019】
第2フィルムは、表示パネルの上面上に配置されてもよい。
【0020】
粘着層は表示パネルの下面と第1フィルムの間に配置され、第1領域と重畳する粘着溝が設けられてもよい。
【0021】
第1領域内に配置された表示パネルの下面の第1部分の表面粗さと第1領域の外部に配置された表示パネルの下面の第2部分の表面粗さを互いに異ならせることができる。
【0022】
表示パネルの下面の第1部分の表面粗さは表示パネルの下面の第2部分の表面粗さより大きくてもよい。
【0023】
表示パネルの下面の第1部分はフィルム溝及び粘着溝によって露出されてもよい。
【0024】
フィルム溝を形成する第1フィルムの内面及び粘着溝を形成する粘着層の内面各々とベース基板の第2部分がなす角度は鋭角であってもよい。
【0025】
表示パネルはベース基板、駆動素子層、有機発光素子、及び封止層を含むことができる。ベース基板は下地面を形成し、ポリイミドが含まれてもよい。駆動素子層はベース基板上に配置されることができる。有機発光素子は駆動素子層上に配置されることができる。封止層は有機発光素子を覆うことができる。
【0026】
ベース基板のうち第1領域内に配置された第1ベース基板は第1の厚さを有し、ベース基板のうち第1領域の外部に配置された第2ベース基板は第1の厚さより大きい第2の厚さを有していてもよい。
【0027】
粘着層は表示パネルの画面の第1部分を覆うことができる。粘着層のうち第1領域内に配置された第1粘着層は第3の厚さを有し、粘着層のうち第1領域外部に配置された第2粘着層は第3の厚さより大きい第4の厚さを有していてもよい。
【0028】
本発明の一実施形態に係る表示装置は表示パネルの下面の第1部分に接触する炭化物をさらに含んでいてもよい。
【0029】
本発明の一実施形態に係る表示装置は、フィルム溝に接する第1フィルムの下面にバリ(Burr)をさらに含んでいてもよい。
【0030】
表示パネルに映像を表示する表示領域と表示領域に接している非表示領域を含み、第1領域は非表示領域内に設けられていてもよい。
【0031】
表示パネルに映像を表示する表示領域と表示領域に接している非表示領域が画定され、第1領域は表示領域を横切るように設けられていてもよい。
【0032】
第1領域は、平面上において表示パネルを第1方向に横切るように設けられていてもよい。
【0033】
本発明の一実施形態に係る表示装置は第1領域内に設定されて第1方向に延長された基準軸を基準として曲げることができる。
【0034】
第1フィルムはPETを含むことができる。
【0035】
第2フィルムは偏光板を含むことができる。
【0036】
本発明の一実施形態に係る表示装置は第1フィルム、第2フィルム、粘着層を含むことができる。
【0037】
表示パネルは、互いに対向する下面と上面を有し、第1領域を有していてもよい。
【0038】
第1フィルムは、表示パネルの下面の下部に配置され、第1領域と重畳する第1溝が設けられていてもよい。
【0039】
第2フィルムは、表示パネルの上面上に配置されていてもよい。
【0040】
粘着層は、表面パネルの下面と第1フィルムとの間に配置され、第1領域と重畳する粘着溝が設けられていてもよい。
【0041】
表示パネルは、下面を有しポリイミドを含むベース基板が含まれていてもよい。
【0042】
第1領域内に配置されたベース基板の第1ベース部分は第1の厚さを有し、第1領域外部に配置されたベース基板の第2ベース部分は第1の厚さより大きい第2の厚さを有していてもよい。
【発明の効果】
【0043】
本発明の一実施形態に係る表示装置によると、第1フィルム及び粘着層にベンディング領域に重畳する溝を設けることによって、表示モジュールはベンディング領域で容易に曲げることができ、さらに小さい曲率半径を有することができる。
【0044】
本発明の一実施形態に係る表示装置の製造方法によると、表示パネルに粘着層と第1フィルムを全面的に形成した後、ターゲット領域内に配置された粘着層の一部と第1フィルムの一部を容易に除去することができる。
【図面の簡単な説明】
【0045】
【
図1】本発明の一実施形態に係る表示装置の製造方法を示すフローチャートである。
【
図2】本発明の一実施形態に係るマザー基板の平面図である。
【
図4】
図3のI-I’線を工程の進行に従って切断した断面図である。
【
図5】
図4の表示パネルの積層構造を示す図である。
【
図6】一つの画素領域に該当する表示パネルを例示的に示す断面図である。
【
図7】
図3のI-I’線を工程の進行に従って切断した断面図である。
【
図8】
図3のI-I’線を工程の進行に従って切断した断面図である。
【
図9】
図3のI-I’線を工程の進行に従って切断した断面図である。
【
図10a】ステップ30を行った後、1時間内にステップS40を行う場合、ベース基板の下面を撮った写真である。
【
図10b】ステップ30を行った後、1時間内にステップS40を行う場合、ステップS40において除去された第1フィルムの一部を撮った写真である。
【
図11a】ステップ30を行った後、1時間以後にステップS40を行う場合、ベース基板の下面を撮った写真である。
【
図11b】ステップ30を行った後、1時間以後にステップS40を行う場合、ステップS40において除去された第1フィルムの一部を撮った写真である。
【
図12】本発明の一実施形態に係る有機発光表示装置を示す斜視図である。
【
図15】有機発光表示装置が曲げられた状態において
図13のII-II’線による断面図である。
【
図16】本発明の一実施形態に係る表示モジュールを示す断面図である。
【
図17】本発明の一実施形態に係る表示モジュールを示す断面図である。
【
図18】本発明の一実施形態に係る表示モジュールを示す断面図である。
【
図19】本発明の一実施形態に係る表示モジュールを示す断面図である。
【
図20】本発明の他の一実施形態に係る表示モジュールを示す平面図である。
【
図21】
図20の表示モジュールが曲げられた状態を示す平面図である。
【
図22】本発明の他の一実施形態に係る有機発光表示装置を示す斜視図である。
【
図25】有機発光表示装置が曲げられた状態において
図23のIII-III’線による断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0046】
本発明は多様な変形することができたような形態を有することができるところ、特定の実施形態を、図面を例示して詳しく説明する。しかし、本発明は、本発明を特定するために開示される実施形態によって限定して解釈されるべきでなく、本発明の思想及び技術範囲に含まれるすべての変形、均等物及び代替物を含むことに理解されなければならない。
【0047】
以下の説明において「上部」と「下部」は図面を基準に方向性を説明するものである。また、層、膜、領域、板などの部分が異なる部分「上部に」あるとする場合、これは他の部分「すぐ上部に」ある場合のみならず、その間に他の部分がある場合も含む。逆に層、膜、領域、板などの部分が他の部分「下部に」あるとする場合、これは他の部分「すぐ下部に」ある場合のみならず、その中間にまた他の部分がある場合も含む。
【0048】
以下、
図1乃至
図9を参照して表示装置を製造する方法を説明する。
【0049】
図1は、本発明の一実施形態に係る表示装置の製造方法を示すフローチャートである。
図2は本発明の一実施形態に係るマザー基板の平面図であって、
図3は
図2の表示モジュールを示す平面図であり、
図4、
図6及び
図9は工程の進行に従って
図3のI-I’線を切断した断面図である。
【0050】
図1及び
図2を参照すると、表示モジュール1000を含むマザー基板2000を形成する(S10)。
【0051】
マザー基板2000は、複数の表示モジュール1000とダミー部分DMが含まれてもよい。表示モジュール1000は一つの基板を共有して形成することができる。
【0052】
図2には、6個の表示モジュール1000が一つのマザー基板2000に含まれることを例示的に示しているが、これに制限されるものではなく、6個より少ないかまたは多い表示モジュール1000が一つのマザー基板2000に含まれてもよい。
【0053】
表示モジュール1000とダミー部分DMは曲げることができる。よってマザー基板2000は曲げることができる。
【0054】
表示モジュール1000の各々は、加えられた信号によって映像を表示することができる。表示モジュール1000は多様な形の表示パネルを含めることができるが、以下で表示モジュール1000は有機発光表示パネルを含むことを例示的に説明する。
【0055】
ダミー部分DMは、表示モジュール1000の間に配置されてもよい。ダミー部分DMは、表示モジュール1000各々の縁に配置されて表示モジュール1000の各々を囲んでもよい。ダミー部分DMは製造工程上に最終的に除去される構成であってもよい。
【0056】
以下において、平面上で表示モジュール1000の互いに隣接した二辺の延長方向を第1方向DR1及び第2方向DR2と定義する。
図2において、第1方向DR1は表示モジュール1000の短辺の延長方向であって、第2方向DR2は表示モジュール1000の長辺の延長方向であることを示している。ただし、これに制限されるものではなく、第1方向DR1と第2方向DR2は互いに切り替えてもよい。
【0057】
平面上において表示モジュール1000には、表示領域DAと非表示領域NAが含まれてもよい。表示領域DAは映像が表示される領域であって、非表示領域NAは映像が表示されない領域であってもよい。非表示領域NAは表示領域DAと接して配置されてもよい。
【0058】
図3において非表示領域NAは、表示領域DAの一辺に接して配置されることを例示的に示す。具体的に、表示領域DAと非表示領域NAは第2方向DR2に互いに接して配置されることを例示的に示す。ただし、これに限定されるものではなく、表示領域DAの残り3辺と接して非表示領域がさらに画定されてもよい。
【0059】
非表示領域NA内には、パッド領域PDAが含まれていてもよい。パッド領域PDAは、フレキシブルプリント回路基板(図示せず)と接続される領域であって、表示モジュール1000はパッド領域PDAを介して動作に要する信号を受信することができる。
【0060】
非表示領域NA内には、第1領域GRAがさらに画定されることができる。第1領域GRAはパッド領域PDAと表示領域DAの間に画定されて、パッド領域PDA及び表示領域DAと離隔されることができる。第1領域GRAは本発明の一実施形態に係る有機発光表示装置の製造が完了されたときに、溝が設けられる領域であってもよい。
【0061】
平面上において、第1領域GRAは、第1方向DR1に表示モジュール1000を横切ることができる。第1領域GRAの第1境界EG1及び第2境界EG2は、第1方向DR1に延長し、互いに離隔されることができる。
【0062】
表示モジュール1000は、表示パネル100、第1フィルム200、第2フィルム300、及び粘着層400を含めることができる。
【0063】
表示パネル100は、下面101と上面102を有することができる。以下、表示パネル100の下面101又は上面102に垂直であって、表示パネル100の下面101から上面102に向かう方向を上部方向DR3として定義する。
【0064】
前記第1フィルム200は、表示パネル100の下面101の下部に配置されることができる。第2フィルム300は表示パネル100の上面102の上部に配置されることができる。粘着層400は、前記表示パネル100の下面101と前記第1フィルム200の間に配置されることができる。
【0065】
第1フィルム200は、表示パネル100を保護することができる。第1フィルム200はポリエチレンテレフタレート(Polyethylene terephthalate PET)、ポリエチレンナフタレン(Polyethylene naphthalate PEN)、ポリプロピレン(Polypropylene PP)、ポリカーボネート(Polycarbonate PC)、ポリスチレン(Polystyrene PS)、ポリスルフォン(Polysulfone PSul)、ポリエチレン(Polyethylene PE)、ポリフタラミド(Polyphthalamide PPA)、ポリエテールスルフォン(Polyethersulfone PES)、ポリアリレート(Polyarylate PAR)、ポリカーボネートオキサイド(Polycarbonate oxide PCO)、変性ポリフェニレンオキサイド(Modified polyphenylene oxide MPPO)などに構成されることができる。以下において、第1フィルム200はポリエチレンテレフタレート(Polyethylene terephthalate PET)を含むことを例示的に説明する。
【0066】
第2フィルム300は、偏光板を含むことができる。偏光板は外部から入射される外光を遮断することができる。偏光板は直線偏光層及びλ/4位相差層を含むことができる。具体的に、λ/4位相差層の上に直線偏光層が配置されることができる。直線偏光層とλ/4位相差層を順に通過した外光は偏光板の下部(例えば、表示パネル100の陰極)にて反射されてλ/4位相差層を通過した後、直線偏光層を通過できず消滅される。
【0067】
粘着層400は、表示パネル100と第1フィルム200を粘着させることができる。粘着層400はウレタン系、アクリル系、シリコン系の材料などからなってもよい。
【0068】
図5は、
図4の表示パネル100の積層構造を示す図であって、
図6は一つの画素領域に該当する表示パネルを例示的に示す図である。
図6において一つの画素領域PA内に一つの画素が配置されることができる。
【0069】
表示パネル100はベース基板110、駆動素子層120、有機発光素子層130、及び封止層140を含むことができる。
【0070】
ベース基板110は、表示パネル100の下面101に配置される。ベース基板110は可撓性基板であってもよく、ポリエチレンエテールフタレート、ポリエチレンナフタレート、ポリカーボネート、ポリアリレート、ポリエーテルイミド、ポリエテールスルフォン及び、ポリイミドなどのように耐熱性及び耐久性が優れたプラスチックから構成されることができる。以下において、ベース基板110はポリイミドを含むことを例示的に説明する。
【0071】
駆動素子層120は、有機発光素子層130に信号を提供するための素子を含む。駆動素子層120は多様な信号ライン、例えば、スキャンライン(図示せず)、データライン(図示せず)、電源ライン(図示せず)、発光ライン(図示せず)を含めることができる。駆動素子層120は複数のトランジスタとキャパシタを含めることができる。トランジスタは一つの画素(図示せず)ごとに具備されたスイッチングトランジスタ(図示せず)と駆動トランジスタQdを含めることができる。
【0072】
図6には、駆動素子層120の駆動トランジスタQdを例示的に示した。駆動トランジスタQdは活性層211、ゲート電極213、ソース電極215、及びドレイン電極217を含む。
【0073】
活性層211はベース基板110上に配置されることができる。駆動素子層120は活性層211とゲート電極213の間に配置された第1絶縁膜221をさらに含めることができる。第1絶縁膜221は活性層211とゲート電極213を互いに絶縁させることができる。ソース電極215及びドレイン電極217は、ゲート電極213上に配置されることができる。駆動素子層120はゲート電極213とソース電極215間及びゲート電極213とドレイン電極217の間に配置された第2絶縁膜223をさらに含めることができる。ソース電極215とドレイン電極217各々は第1絶縁膜221及び第2絶縁膜223に具備されたコンタクトホールCH1、CH2を介して活性層211に接続されることができる。
【0074】
駆動素子層120はソース電極215及びドレイン電極217上に配置された保護膜230をさらに含めることができる。
【0075】
本発明は、
図6に図示された駆動トランジスタQdの構造に限定されるものではなく、活性層211、ゲート電極213、ソース電極215、及びドレイン電極217の位置は多様な形態に変形可能である。例えば、
図6においてゲート電極213は活性層211上に配置されることに図示しているが、ゲート電極213が活性層211の下部に配置されてもよい。
【0076】
図6においてスイッチングトランジスタの構造を図示していないが、スイッチングトランジスタ(図示せず)と駆動トランジスタQdは互いに同じ構造を有してもよい。ただ、これに制限されることではなくスイッチングトランジスタ(図示せず)と駆動トランジスタQdは互いに異なる構造を有することができる。例えば、スイッチングトランジスタ(図示せず)の活性層(図示せず)と駆動トランジスタQdの活性層211は互いに異なる層上に配置されてもよい。
【0077】
有機発光素子層130は有機発光ダイオードLDを含めることができる。本発明の実施例において、有機発光ダイオードLDは全面発光型が用いられ、上部方向DR3に光を放出することができる。
【0078】
有機発光ダイオードLDは第1電極AE、有機層OL、及び第2電極CEを含めることができる。
【0079】
第1電極AEは保護膜230上に配置される。第1電極AEは保護膜230に形成されたコンタクトホールCH3を介してドレイン電極217に接続される。
【0080】
第1電極AEは画素電極又は陽極であってもよい。第1電極AEは半透過型電極又は反射型電極であってもよい。第1電極AEが半透過型電極又は反射型電極である場合、第1電極AEはAg,Mg,Al,Pt,Pd,Au,Ni,Nd,Ir,Cr又は金属の混合物を含めることができる。
【0081】
第1電極AEは、金属酸化物又は金属からなる単一層または複数層を有する多層構造であってもよい。例えば、第1電極AEはITO、Ag又は金属混合物(例えば、AgとMgの混合物)単一層構造、ITO/MgまたはITO/MgFの2層構造又はITO/Ag/ITOの3層構造を有してもよく、これに限定されるものではない。
【0082】
有機層OLは、低分子有機物又は高分子有機物からなる有機発光層(EML;Emission layer)を含めてもよい。有機発光層は光を発することができる。有機層OLは有機発光層の以外に、正孔輸送層(HTL;Hole transport layer)、正孔注入層(HIL;Hole injection layer)、電子輸送層(ETL;Electron transport layer)及び電子注入層(EIL;Electron injection layer)などを選択的に含めることができる。
【0083】
第1電極AE及び第2電極CEから各々の正孔と電子が有機層OL内部の有機発光層に注入される。有機発光層においては正孔と電子が結合された励起子(Exiton)が形成され励起子が励起状態から基底状態に落ちると同時に光を放出する。
【0084】
第2電極CEは有機層OL上に設けることができる。第2電極CEは共通電極又は陰極であってもよい。第2電極CEは透過型電極又は半透過型電極であってもよい。第2電極CEが透過型または半透過型電極である場合、第2電極CEはLi、Lig、Ca、LiF/Ca、LiF/Al、Al、Mg、BaF、Ba、Agまたはこれらの化合物又は混合物(例えば、AgとMgの混合物)を含めることができる。
【0085】
第2電極CEは補助電極を含めることができる。補助電極は前記物質が発光層を向かうように蒸着して形成された膜、及び前記膜上に透明金属酸化物、例えばITO(Indium tin oxide)、IZO(Indium zinc oxide)、ZnO(Zinc oxide)、ITZO(Indium tin zinc oxide)を含めてもよく、Mo、Ti、Agなどを含めてもよい。
【0086】
有機発光素子層130は保護膜230上に配置された画素画定膜PDLをさらに含めることができる。画素画定膜PDLは平面上において画素領域PAの境界に重畳に配置されることができる。
【0087】
封止層140は有機発光素子層130の上部に配置されることができる。封止層140は、表示パネル100の上面102に設けられる。封止層140は有機発光素子層130を外部の水分および空気から遮断することができる。封止層140は封止基板141とシーリング部材(図示せず)を含めることができる。シーリング部材(図示せず)は封止基板141の縁に沿って配置されて封止基板141とともに有機発光ダイオードLDを密封することができる。封止基板141及びシーリング部材(図示せず)により形成された内部空間143は真空で形成されることができる。ただ、これに制限されるものではなく、内部空間143は窒素N2で満たされるか、絶縁物質からなる充填部材で満たされることができる。
【0088】
図6に示した実施例と異なり、封止層140は薄膜状態の有機膜及び無機膜が複数積層された態様で設けることができる。
【0089】
図7を参照すると、粘着層400には第1領域GRA内に配置された第1粘着部分410と第1領域GRAの外部に配置された第2粘着部分420とを区別することができる。
【0090】
図1及び
図7を参照すると、第1粘着部分410の粘着力を第2粘着部分420の粘着力に対して弱粘着化させる(S20)。
【0091】
具体的にステップS20は第1領域GRA内に表示モジュール1000の下部から上部方向DR3に紫外線LZ1を照射することができる。紫外線LZ1はUVレーザ装置を利用して照射することができる。
【0092】
紫外線LZ1が照射されると第1粘着部分410とベース基板110の間の粘着力が弱粘着化される。紫外線LZ1によりベース基板110の下面101に炭化物が発生するか、ベース基板110の下面101の表面粗さが変形されるなどの理由によって第1粘着部分410とベース基板110の間の粘着力が弱粘着化させる。
【0093】
第1粘着部分410の粘着力を弱粘着化させないと、以後、第1領域GRA内に配置された第1フィルム200の一部及び第1粘着部分410を除去しににくく、第1フィルム200の一部及び第1粘着部分410を除去する過程においてベース基板110に損傷を受けることになる。ステップS20によって以後工程において第1粘着部分410と第1フィルム200の一部を安定的に除去することができる。
【0094】
図1、
図3、及び
図8を参照すると、第1領域GRAの境界によって第1フィルム200及び粘着層400を切断する(S30)。
【0095】
ステップS30は、表示モジュール1000の下部から上部方向DR3にレーザ光を照射して第1フィルム200及び粘着層400を切断することができる。
【0096】
レーザ光は、高いエネルギー効率のCO2レーザ装置を使用するか、UVレーザ装置を利用して照射することができる。
【0097】
ステップS30は、第1領域GRAの第1境界EG1によってレーザ光LZ2を照射するステップと第1領域GRAの第2境界EG2によってレーザ光LZ3を照射するステップを含めることができる。
【0098】
ステップS30の後に、第1フィルム200及び粘着層400には第1領域GRAの第1境界EG1に重畳する第1溝G1が形成され、第1領域GRAの第2境界EG2に重畳する第2溝G2が形成される。
【0099】
第1溝G1及び第2溝G2は、上部方向DR3に行くほど小さくなる幅を有する形状を有することができる。第1溝G1の内面GS1及び第2溝G2の内面GS2は傾斜を有することができる。
【0100】
ステップS30において、レーザ光LZ1、LZ2が照射することによって、第1及び第2溝G1、G2に接する第1フィルム200の下面に、バリ(Burr、BR)が形成されることができる。バリ(Burr)はレーザ光(LZ1、LZ2)の熱エネルギーによって第1フィルム200の一部が溶融(Melting)され形成されることであってもよい。
【0101】
もし、ステップS30がステップS20より先に行う場合、ステップS20において上部方向DR3に照射された紫外線LZ1は第1溝G1の内面GS1及び第2溝G2の内面GS2で屈折されて第1領域GRAより小さい領域内に照射されることができる。これによって、第1領域GRA内の縁に位置する粘着層の粘着力が弱粘着化されないようにすることができる。ただし、これにもかかわらず、本発明はステップS30がステップS20より先に行われることを排除するものではない。
【0102】
本発明の一実施例において、ステップS30はステップS20以後に行われることができる。よって、ステップS20において第1領域GRA内の縁領域を含む第1領域GRA内に均一に紫外線LZ1が照射された後、第1フィルム200及び粘着層400が切断されることができる。
【0103】
図1及び
図9を参照すると、第1領域GRA内に配置された第1フィルム200の一部及び粘着層400の一部を除去する(S40)。
【0104】
ステップS40において第1領域GRA内に第1フィルム200の一部及び粘着層400の一部が除去された溝GRが形成されることができる。
【0105】
本発明の一実施形態に係る表示装置の製造方法によると、表示パネル100に粘着層400と第1フィルム200を全面的に形成した後、ターゲット領域内に配置された粘着層400の一部と第1フィルム200の一部を容易に除去することができる。本発明の一実施形態に係る表示装置の製造方法によると、表示パネル100にターゲット領域が除去された第1フィルムを付着する工程に比べてその工程が単純化され、製造費用を削減することができる。
【0106】
図10aは、ステップS30を行った後、1時間以内にステップS40を行う場合、ベース基板110の下面101を撮った写真であって、
図10bはステップS30を行った後、1時間以内にステップS40を行う場合、ステップS40で除去された第1フィルムの一部を撮った写真である。
【0107】
図11aは、ステップS30を行った後、1時間以後にステップS40を行う場合、ベース基板110の下面101を撮った写真であって、
図11bはステップS30を行った後、1時間以後にステップS40を行う場合、ステップS40で除去された第1フィルムの一部を撮った写真である。
【0108】
図10a及び
図10bを参照すると、ステップS30を行った後、1時間以内にステップS40を行うと、粘着層400の一部ADHが第1フィルム200の一部がともに除去される。ステップS30を行った後、1位間以内にはベース基板110の下面101と粘着層400間の粘着力が第1フィルム200と粘着層400間の粘着力に対して低い。
【0109】
図11a及び
図11bを参照すると、ステップS30を行ったあと、1時間以後ステップS40を行うと、粘着層400の一部ADHはベース基板110の下面101に残り、第1フィルム200の一部だけ除去されることができる。
【0110】
また
図1及び
図9を参照すると、本発明の一実施例において、ステップS40はステップS30の後、1時間以内に行えることができる。よって、ステップS40を行った後、粘着層400の一部ADHが除去され、ベース基板110の下面101が露出されることができる。
【0111】
以後、マザー基板2000においてダミー部分DMを除去して表示モジュール1000をマザー基板2000から分離することができる。ただ、これに制限されることではなく、表示モジュール1000をマザー基板2000から分離する工程はステップS20からS40よりに行ってもよい。
【0112】
以後、表示モジュール1000は、第1領域GRA内に設定され第1方向DR1に延長された基準軸を中心に曲げられるものとする。この際表示モジュール1000は、溝GRによって分離された第1フィルム200の二つの部分が互いに近づく様に曲げられることができる。
【0113】
図12は本発明の一実施形態に係る有機発光表示装置を示す斜視図で、
図13は
図12の有機発光表示装置を示す平面図であり、
図14は
図13のII-II’線による断面であって、
図15は有機発光表示装置が曲げられた状態において
図13のII-II’による断面図である。
【0114】
図12乃至
図15を参照すると、有機発光表示装置DPは表示モジュール1000、フレキシブルプリント回路基板FPC、及びプリント回路基板PCBを含めることができる。
【0115】
フレキシブルプリント回路基板FPCはフレキシブル配線基板122及び駆動回路チップ125を含む。駆動回路チップ125はフレキシブル配線基板122の配線に電気的に接続される。
【0116】
フレキシブルプリント回路基板FPCが駆動回路チップ125を含める場合、表示パネル100のパッド領域(図示せず)にはデータ配線に電気的に接続されるデータパッド及び制御信号の配線と電気的に接続される制御信号のパッドが配置されることができる。データ配線は画素内に配置されたトランジスタに接続され、制御信号の配線はスキャン駆動回路に接続されることができる。本実施例において、フレキシブルプリント回路基板FPCはチップオンフィルム(Chip On Film)構造を有することに示しているが、これに制限されることではない。他の実施例において、駆動回路チップは表示パネル100の非表示領域NAに実装され、フレキシブルプリント回路基板FPCはフレキシブル配線基板からなり得る。
【0117】
プリント回路基板PCBはフレキシブル配線基板122を介して表示パネル100に電気的に接続され、駆動回路チップ125と信号を交わすことができる。プリント回路基板PCBは表示パネル100又はフレキシブルプリント回路基板FPCで映像データ、制御信号、電源電圧などを提供することができる。プリント回路基板PCBは能動素子及び受動素子を含めることができる。プリント回路基板PCBはフレキシブルプリント回路基板FPCに接続されるパッド部(図示せず)を含めることができる。
【0118】
表示モジュール1000は
図1乃至
図9を参照して説明した有機発光表示装置の製造方法を介して形成された構造を有する。以下、表示モジュール1000に対して具体的に説明し、説明されてない内容は
図1乃至
図8を参照して説明した内容による。
【0119】
表示モジュール1000は上部方向DR3に映像を表示する。
【0120】
表示モジュール1000は、第1方向DR1に延長された基準軸AXを中心に曲げることができる。基準軸AXは表示モジュール1000の下部に設定されることができる。表示モジュール1000は溝GRにより分離された第1フィルム200の二つの部分が互いに近づくように曲げることができる。
【0121】
表示モジュール1000は、第1領域GRA内で曲げることができる。表示モジュール1000に曲げられたベンディング領域BAを設けることができる。ベンディング領域BA以外の領域で表示モジュール1000を平坦にすることができる。ベンディング領域BAは第1領域GRAより小さい幅を有していてもよい。
【0122】
粘着層400及び第1フィルム200は曲げられた場合、復元力を有し、表示モジュール1000は厚さが厚くなるほど曲げられた状態を維持するために大きい力を要するので、ベンディング領域BA内の粘着層400及び第1フィルム200を除去する方が、表示モジュール1000を曲げる上で有利である。本発明の一実施形態に係る表示装置によると、第1フィルム200及び粘着層400にベンディング領域BAに重畳する溝GRが設けられることによって、表示モジュール1000はベンディング領域BAにおいてより小さい曲率半径を有することができる。
【0123】
図16及び
図19は本発明の一実施形態に係る表示モジュールを示す断面図である。
【0124】
以下、
図16乃至
図19を参照して、表示モジュール1001~1004の特徴と具体的に説明する。
【0125】
表示モジュール1001~1004各々は、表示パネル100、第1フィルム200、第2フィルム300、及び粘着層400を含めることができる。第1フィルム200には第1領域GRAと重畳するフィルム溝GR1が設けられることができる。粘着層400には第1領域GRAと重畳する粘着溝GR2が提供されることができる。
【0126】
図16に示された表示モジュール1001において、ベース基板110の第1領域GRA内に配置された第1ベース基板111と第1領域GRA外部の第2ベース基板112に分けることができる。表示モジュール1001の下面の第1部分は第1ベース基板111の下面11であり、表示モジュール1001の下面の第1部分は第1ベース基板1110の下面11があり、表示モジュール10001の下面の第2部分は第2ベース基板112の下面12であってもよい。
【0127】
図16に示された表示モジュール1001によると、第1ベース基板111の下面11の表面粗さは、第2ベース基板112の下面12の表面粗さより大きいことができる。
【0128】
図1及び
図5を参照して説明したステップS20を行う時、紫外線LZ1により第1ベース基板111の下面11が一部炭化(Carbonization)される。第1ベース基板111の下面11に炭化物が発生することができ、炭化物を除去されることができる。これによって紫外線LZ1が照射されない第2ベース基板112の下面12に対して第1ベース基板111の下面11の粗さがより大きい場合がある。
【0129】
第1ベース基板111の下面11は、フィルム溝GR1及び粘着溝GR2によって露出され得る。第2ベース基板112の下面12は粘着層400及び第1フィルム200と重畳して露出されてないことができる。
【0130】
フィルム溝GR1が設けられる第1フィルム200の内面201及び粘着溝GR2が設けられる粘着層400の内面401は、互いに連結されることができる。
図16において第1フィルム200の内面201と粘着層400の内面401は直線形状を有することに示したが、これに制限されることではなく、屈曲形状を有することができる。
【0131】
第1フィルム200の内面201と粘着層400の内面401各々の第2ベース基板112の下面12がなす角度θは鋭角であってもよい。
図1及び
図6を参照して説明したステップS30が上部方向DR3にレーザ光を照射して行えるためである。
【0132】
表示モジュール1001はフィルム溝GR1と接する第1フィルム200の下面に配置されたバリBRを含めることができる。バリBRはステップS30を介して形成されることができる。
【0133】
図17に示された表示モジュール1002は炭化物CBを含めることができる。炭化物BCは第1ベース基板111の下面11上に配置されることができる。具体的に、第1ベース基板111の下面11は凸凹形状を有し、炭化物CBは第1ベース基板111の下面11の凸部内に配置されてもよい。
【0134】
炭化物CBは
図1及び
図5を参照して説明したステップS20によって生成され、最終的に製品に一部残ることができる。よって、炭化物CBは第2ベース基板112の下面12には残らない。
【0135】
図18に示された表示モジュール1003によると、第1ベース基板111は第1厚さT1を有し、第2ベース基板112は第1厚さT1より大きい第2厚さT2を有することができる。
【0136】
図1及び
図5を参照して説明したステップを行う場合、紫外線LZ1によって第1ベース基板111の一部が炭化されるか、ステップS40において第1ベース基板111の一部がともに除去されて
図18に示された表示モジュール1003の構造が形成されることができる。
【0137】
図19に示された表示モジュール1004によると、第1ベース基板111の下面は11は粘着層400により覆われることができる。粘着層400は第1領域GRA内に配置された第1粘着層411と第1領域GRA外部の第2粘着層421に分けることができる。
【0138】
第1粘着層411は第3厚さT3を有し、第2粘着層421は第3厚さT3より大きい第4厚さT4を有することができる。
【0139】
図1及び
図6を参照して説明したステップS40において、第1容易基GRA内に配置された粘着層400が完全に除去されなくて第1粘着層411が残ることがあり得る。
【0140】
図20は本発明の他の実施形態に係る表示モジュールを示す平面図であり、
図21は
図20の表示モジュールが曲げられた状態を示す平面図である。
【0141】
図20を参照すると、表示モジュール1005に表示領域DAと非表示領域NAが画定されることができる。非表示領域NAは表示領域DAを囲むことができる。非表示領域NAには第1領域から第4領域GRA1~GRA4が画定されることができる。
【0142】
表示モジュール1005の相構造は、
図16乃至
図19を参照して説明した表示モジュール1001~1004のうちいずれか一つと実質的に同じであり得る。
【0143】
第1領域から第4領域GRA1~GRA4に
図1のステップS20乃至S40が行うことができる。よって、表示モジュール1005は第1乃至第4領域GRA1~GRA4において第1フィルム200及び粘着層400が除去された形状を有することができる。
【0144】
表示モジュール1005に第1切開線から第4切開線CL1~CL4が設けられる。第1切開線から第4切開線CL1~CL4に従って表示モジュール1005は切断され得る。
【0145】
図20及び
図21を参照すると、表示モジュール1005は第1領域及び第2領域GRA1、GRA2各々内で第1方向DR1に延長された線を基準として曲げることができる。また、表示モジュール1005は第3及び第4領域GRA3、GRA4各々の内で第2方向DRに延長された線を基準として曲げることができる。
【0146】
図20及び
図21には表示モジュール1005の4辺によって画定された第1乃至第4領域GRA1~GRA4で第1フィルム200及び粘着層400が除去され、表示モジュール1005が4辺によって曲げられることを例示的に説明したが、これに限定されることはない。他の実施形態において、表示モジュールの2又は3辺に従って第1フィルム及び粘着層が除去され、表示モジュールが2又は3辺に従って曲げられることができる。
図22は本発明の他の一実施形態に係る有機発光表示装置を示した斜視図で、
図23は
図22の有機発光表示装置を示した平面図であって、
図24は
図23のIII-III’線による断面図であり、
図25は有機発光表示装置が曲げられた状態において
図23のIII-III’線による断面図である。
【0147】
図22乃至
図25に示した有機発光表示装置DP1は
図12乃至
図15を参照して説明した有機発光表示装置DPと比較して第1領域の位置、即ち溝が設けられる位置が相違する。
【0148】
有機発光表示装置DP1は表示モジュール1100を含む。表示モジュール1100には表示領域DAと非表示領域NAが画定されることができる。表示モジュール1100には第1領域GRRが画定されることができる。
【0149】
第1領域GRRは表示モジュールDAと重畳することができる。第1領域GRRは表示領域DAを横切るように画定されることができる。第1領域GRRに重畳する粘着層400及び1フィルム200は除去されることができる。即ち、第1フィルム200及び粘着層400に第1領域GRRに重畳する溝GRAXが設けられることができる。
【0150】
表示モジュール1100は、第1方向DR1に延長された基準軸AX1を中心に曲げられことができる。基準軸AX1は表示モジュール1100の下部に設定されることができる。表示モジュール1100は、溝GRXによって分離された第1フィルム200の二つの部分が互いに近づくように曲げられることができる。
【0151】
表示モジュール1100は第1領域GRR内で曲げられることができる。すなわち、表示モジュール1100に曲げられたベンディング領域BA1を設けることができる。ベンディング領域BA1以外の領域で、表示モジュール1100は平坦にすることができる。ベンディング領域BA1は第1領域GRRより小さい幅を有するようにすることができる。第1フィルム200及び粘着層400にベンディング領域BA1重畳する溝GRXが設けられることによって、表示モジュール1100はベンディング領域BA1で容易基にベンディングされることができ、より小さい曲率半径を有するようにすることができる。
【0152】
一方、本発明は記載された実施形態に限定されることではなく、本発明の思想及び範囲を逸脱することなく、多様に修正および変形ができることはこの技術分野で通常の知識持つ者には自明である。よって、その変形例または修正例は本発明の特許請求範囲に属するといえる。
【符号の説明】
【0153】
100:表示パネル
110:ベース基板
120:駆動素子層
130:有機発光素子層
140:封止層
200:第1フィルム
300:第2フィルム
400:粘着層