(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-03-29
(45)【発行日】2022-04-06
(54)【発明の名称】中枢神経系疾患の処置のための組成物および方法
(51)【国際特許分類】
C12N 15/113 20100101AFI20220330BHJP
C12N 15/63 20060101ALI20220330BHJP
A61K 48/00 20060101ALN20220330BHJP
A61K 31/7105 20060101ALN20220330BHJP
A61K 31/7088 20060101ALN20220330BHJP
A61P 25/06 20060101ALN20220330BHJP
A61P 25/28 20060101ALN20220330BHJP
A61P 25/18 20060101ALN20220330BHJP
A61P 35/00 20060101ALN20220330BHJP
A61P 27/16 20060101ALN20220330BHJP
A61P 25/08 20060101ALN20220330BHJP
A61K 9/08 20060101ALN20220330BHJP
A61K 9/10 20060101ALN20220330BHJP
A61K 45/00 20060101ALN20220330BHJP
【FI】
C12N15/113 Z ZNA
C12N15/63 Z
A61K48/00
A61K31/7105
A61K31/7088
A61P25/06
A61P25/28
A61P25/18
A61P35/00
A61P27/16
A61P25/08
A61K9/08
A61K9/10
A61K45/00
(21)【出願番号】P 2018529257
(86)(22)【出願日】2016-12-14
(86)【国際出願番号】 US2016066721
(87)【国際公開番号】W WO2017106382
(87)【国際公開日】2017-06-22
【審査請求日】2019-12-13
(32)【優先日】2015-12-14
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(32)【優先日】2016-04-06
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
【前置審査】
(73)【特許権者】
【識別番号】504278156
【氏名又は名称】コールド スプリング ハーバー ラボラトリー
(73)【特許権者】
【識別番号】518195690
【氏名又は名称】ストーク セラピューティクス,インク.
(74)【代理人】
【識別番号】100118902
【氏名又は名称】山本 修
(74)【代理人】
【識別番号】100106208
【氏名又は名称】宮前 徹
(74)【代理人】
【識別番号】100122644
【氏名又は名称】寺地 拓己
(72)【発明者】
【氏名】アズナレズ,イザベル
(72)【発明者】
【氏名】ナッシュ,ヒュー エム.
(72)【発明者】
【氏名】クライナー,エイドリアン
【審査官】長谷川 茜
(56)【参考文献】
【文献】米国特許出願公開第2014/0128449(US,A1)
【文献】PNAS,1996年,Vol.93,pp.12840-12844
【文献】Ann Neurol,2009年,Vol.65,pp.748-753
【文献】Epilepsia,2013年,Vol.54, No.5,pp.e74-e80
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A61K 31/7088-31/713
A61K 48/00
C12N 15/113
JSTPlus/JMEDPlus/JST7580(JDreamIII)
CAplus/MEDLINE/EMBASE/BIOSIS(STN)
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
アンチセンスオリゴマー(ASO)であって、ASOが、STXBP1タンパク質をコードする保持されたイントロン含有mRNA前駆体(RIC mRNA前駆体)の標的部分に相補的であり、RIC mRNA前駆体は保持されたイントロンを含み、ASOのRIC mRNA前駆体の標的部分との結合が、RIC mRNA前駆体を発現する細胞内で、保持されたイントロンをRIC mRNA前駆体から構成的にスプライシングさせることにより、細胞内で、STXBP1タンパク質をコードする成熟mRNAのレベルを増加させ、RIC mRNA前駆体の標的部分は保持されたイントロン内にあ
り、
ASOが、SEQ ID NO:7211~7230から選択される配列を含む、前記ASO。
【請求項2】
RIC mRNA前駆体の標的部分は、保持されたイントロンの5’スプライス部位に対して+6~保持されたイントロンの3’スプライス部位に対して-16までの領域内にある、請求項1に記載のASO。
【請求項3】
RIC mRNA前駆体が、SEQ ID NO:33又は34から選択される配列を含む、請求項1または2に記載のASO。
【請求項4】
RIC mRNA前駆体の標的部分が、SEQ ID NO:24354、24360、又は24351から選択される配列にコードされる配列内である、請求項1~3のいずれかに記載のASO。
【請求項5】
STXBP1タンパク質が、
i)同等の野性型タンパク質と比較して、機能が低下した形態、または
ii)同等の野性型タンパク質と比較して、十分に機能的な形態
で生成される、請求項1~
4のいずれかに記載のASO。
【請求項6】
ASOが、ホスホロチオエート結合またはホスホロジアミデート結合を含む骨格修飾、または修飾された糖部もしくは糖アナログを含み、該修飾された糖部もしくは糖アナログが、ホスホロジアミデートモルホリノ、ロックド核酸、ペプチド核酸、2’-O-メチル、2’-フルオロ、あるいは2’-O-メトキシエチル部分を含んでいてもよい、請求項1~
5のいずれかに記載のASO。
【請求項7】
ASOが、18~50の核酸塩基からなる、請求項1~
6のいずれかに記載のASO。
【請求項8】
請求項1~
7のいずれかに記載のASOを含むポリヌクレオチドをコードする、ウイルスベクター。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本出願は、2015年12月14日出願の米国仮特許出願第61/267,256号、および2016年4月6日出願の米国仮特許出願第62/319,011号の利益を主張するものであり、該出願は参照によって本明細書に組み込まれる。
【0002】
配列表
本出願は配列表を包含しており、これは、EFS-Webを介してASCIIフォーマットで提出され、その全体が引用により本明細書に組み込まれる。2016年12月14日に作成されたASCIIのコピーは、47991-712_601_SL.txtのファイル名であり、19,236,525バイトのサイズである。前述のファイルは2016年12月14日に作成され、その全体が参照により本明細書に組み込まれる。
【背景技術】
【0003】
中枢神経系機能に影響を与える特定の疾患は、遺伝子の発現における欠失、および遺伝子産物における欠失に関連付けられる。発現の増加が中枢神経系の疾患あるいは疾病において利点をもたらし得る遺伝子産物の例としては、ATP1A2、CACNA1A、SETD5、SHANK3、NF2、DNMT1、TCF4、RAI1、PEX1、ARSA、EIF2B5、EIF2B1、EIF2B2、NPC1、ADAR、MFSD8、STXBP1、PRICKLE2、PRRT2、IDUA、およびSTX1Bが挙げられる。
【発明の概要】
【0004】
本発明は、中枢神経系(CNS)の疾患あるいは疾病を処置するための組成物および方法を提供し、組成物は、中枢神経系の疾患あるいは疾病で欠失している遺伝子産物をコードする保持されたイントロン含有mRNA前駆体(RIC mRNA前駆体)のイントロンスプライス部位での構成的スプライシングを促進するアンチセンスオリゴマー(ASO)を含む。本発明は、遺伝子産物をコードする成熟mRNAの産生を増加させるための組成物と方法も提供し、遺伝子産物の一方は、CNS疾患または疾病で欠失しているか、あるいは、遺伝子産物の発現の増加は、CNS疾患または疾病を抱える被験体において利点を与えることができる。成熟mRNAの産生を増加させることは、被験体、例えば、遺伝子産物の産生の増加から利益を得ることができるあらゆる被験体の細胞においてコードされたタンパク質の産生の増加をもたらす。上記方法は、タンパク質産生の不足を引き起こす全遺伝子欠失と同様に、ミスセンス、スプライシング、フレームシフト、およびナンセンスの変異を含む、遺伝子変異によって引き起こされるCNS疾患または疾病を抱える被験体を処置するために使用されてもよい。
【0005】
特定の実施形態において、被験体の細胞により標的タンパク質または機能的RNAの発現を増加させることによって必要としている被験体のCNS疾患を処置する方法が本明細書で開示され、ここで、該細胞は、保持されたイントロン含有mRNA前駆体(RIC mRNA前駆体)を有し、該RIC mRNA前駆体は、保持されたイントロン、5’スプライス部位に隣接しているエクソン、および3’スプライス部位に隣接しているエクソンを含み、ここで、RIC mRNA前駆体は、標的タンパク質または機能的RNAをコードし、該方法は、被験体の細胞を、標的タンパク質または機能的RNAをコードするRIC mRNA前駆体の標的部分に相補的なアンチセンスオリゴマー(ASO)と接触させる工程を含み、それによって、保持されたイントロンは、標的タンパク質または機能的RNAをコードするRIC mRNA前駆体から構成的にスプライシングされ、それにより、被験体の細胞内で、標的タンパク質または機能的RNAをコードするmRNAのレベルを増加させ、標的タンパク質または機能的RNAの発現を増加させる。いくつかの実施形態において、CNS疾患は、家族性片麻痺性片頭痛-2、家族性脳底型片頭痛、小児期の交代性片麻痺、発作性運動失調症2型、家族性片麻痺性偏頭痛、脊髄小脳失調症6型、精神遅滞-23、3p25微小欠失症候群、フェラン-マクダーミド症候群、統合失調症-15、神経線維腫症2型、髄膜腫、NF2関連の神経鞘腫症1、遺伝性感覚神経ニューロパシーIE型、常染色体優性小脳性運動失調、難聴、およびナルコレプシー、ピット・ホプキンス症候群、スミス・マギニス症候群、ペルオキシソーム新生障害1a、ハイムラー症候群-1、異染性白質ジストロフィー、白質消失を伴う白質脳症、ニーマン-ピック病C1型およびニーマン-ピック病D型、アイカルディ・グティエール症候群-6、早期乳児てんかん性脳症-4、進行性ミオクローヌスてんかん5、発作性舞踏病アテトーゼを伴う家族性乳児けいれん、発作性運動誘発性ジスキネジア1、良性の家族性新生児けいれん-2、あるいは全般てんかん熱性けいれんプラス9型である。いくつかの実施形態において、標的タンパク質の発現を増加させる方法も記載され、ここで、標的タンパク質は、保持されたイントロン含有mRNA前駆体(RIC mRNA前駆体)を有する細胞によって、ATP1A2、CACNA1A、SETD5、SHANK3、NF2、DNMT1、TCF4、RAI1、PEX1、ARSA、EIF2B5、EIF2B1、EIF2B2、NPC1、ADAR、STXBP1、PRICKLE2、PRRT2、MFSD8、IDUA、あるいはSTX1Bのスプライシング効率を改善することにより、ATP1A2、CACNA1A、SETD5、SHANK3、NF2、DNMT1、TCF4、RAI1、PEX1、ARSA、EIF2B5、EIF2B1、EIF2B2、NPC1、ADAR、STXBP1、PRICKLE2、PRRT2、MFSD8、IDUA、あるいはSTX1Bの発現であり、RIC mRNA前駆体は、保持されたイントロン、保持されたイントロンの5’スプライス部位に隣接するエクソン、保持されたイントロンの3’スプライス部位に隣接するエクソンを含み、および、ここで、RIC mRNA前駆体は、ATP1A2、CACNA1A、SETD5、SHANK3、NF2、DNMT1、TCF4、RAI1、PEX1、ARSA、EIF2B5、EIF2B1、EIF2B2、NPC1、ADAR、STXBP1、PRICKLE2、PRRT2、MFSD8、IDUA、あるいはSTX1Bのタンパク質のスプライシング効率を改善することにより、ATP1A2、CACNA1A、SETD5、SHANK3、NF2、DNMT1、TCF4、RAI1、PEX1、ARSA、EIF2B5、EIF2B1、EIF2B2、NPC1、ADAR、STXBP1、PRICKLE2、PRRT2、MFSD8、IDUA、あるいはSTX1Bの発現をコードし、上記方法は、ATP1A2、CACNA1A、SETD5、SHANK3、NF2、DNMT1、TCF4、RAI1、PEX1、ARSA、EIF2B5、EIF2B1、EIF2B2、NPC1、ADAR、STXBP1、PRICKLE2、PRRT2、MFSD8、IDUA、あるいはSTX1Bのタンパク質のスプライシング効率の改善により、ATP1A2、CACNA1A、SETD5、SHANK3、NF2、DNMT1、TCF4、RAI1、PEX1、ARSA、EIF2B5、EIF2B1、EIF2B2、NPC1、ADAR、STXBP1、PRICKLE2、PRRT2、MFSD8、IDUA、あるいはSTX1Bの発現をコードするRIC mRNA前駆体の標的部分に相補的なアンチセンスオリゴマー(ASO)に、細胞を接触させる工程を含み、それによって保持されたイントロンは、ATP1A2、CACNA1A、SETD5、SHANK3、NF2、DNMT1、TCF4、RAI1、PEX1、ARSA、EIF2B5、EIF2B1、EIF2B2、NPC1、ADAR、STXBP1、PRICKLE2、PRRT2、MFSD8、IDUA、あるいはSTX1Bのタンパク質のスプライシング効率を改善することにより、ATP1A2、CACNA1A、SETD5、SHANK3、NF2、DNMT1、TCF4、RAI1、PEX1、ARSA、EIF2B5、EIF2B1、EIF2B2、NPC1、ADAR、STXBP1、PRICKLE2、PRRT2、MFSD8、IDUA、あるいはSTX1Bの発現をコードするRIC mRNA前駆体から構成的にスプライシングされ、それにより、ATP1A2、CACNA1A、SETD5、SHANK3、NF2、DNMT1、TCF4、RAI1、PEX1、ARSA、EIF2B5、EIF2B1、EIF2B2、NPC1、ADAR、STXBP1、PRICKLE2、PRRT2、MFSD8、IDUA、あるいはSTX1Bのタンパク質をコードするmRNAのレベルを増加させ、および、細胞におけるATP1A2、CACNA1A、SETD5、SHANK3、NF2、DNMT1、TCF4、RAI1、PEX1、ARSA、EIF2B5、EIF2B1、EIF2B2、NPC1、ADAR、STXBP1、PRICKLE2、PRRT2、MFSD8、IDUA、あるいはSTX1Bのタンパク質のスプライシング効率を改善することにより、ATP1A2、CACNA1A、SETD5、SHANK3、NF2、DNMT1、TCF4、RAI1、PEX1、ARSA、EIF2B5、EIF2B1、EIF2B2、NPC1、ADAR、STXBP1、PRICKLE2、PRRT2、MFSD8、IDUA、あるいはSTX1Bの発現を増加させる。いくつかの実施形態では、標的タンパク質は、ATP1A2、CACNA1A、SETD5、SHANK3、NF2、DNMT1、TCF4、RAI1、PEX1、ARSA、EIF2B5、EIF2B1、EIF2B2、NPC1、ADAR、STXBP1、PRICKLE2、PRRT2、あるいはSTX1Bである。いくつかの実施形態では、標的タンパク質は、ATP1A2、CACNA1A、SETD5、SHANK3、NF2、DNMT1、TCF4、RAI1、PEX1、ARSA、EIF2B5、EIF2B2、NPC1、ADAR、STXBP1、PRICKLE2、PRRT2、あるいはSTX1Bである。いくつかの実施形態において、標的タンパク質または機能的RNAは、被験体において量あるいは活性が不足している標的タンパク質あるいは機能的RNAを機能的に増大させるか、これに取って代わる、補償タンパク質あるいは補償型の機能的RNAである。いくつかの実施形態において、細胞は、ATP1A2、CACNA1A、SETD5、SHANK3、NF2、DNMT1、TCF4、RAI1、PEX1、ARSA、EIF2B5、EIF2B2、NPC1、ADAR、STXBP1、PRICKLE2、PRRT2、あるいはSTX1Bのタンパク質の不足している量または活性によって引き起こされた疾病を抱える被験体中にあるか、該被験体からのものである。いくつかの実施形態において、細胞は、ATP1A2、CACNA1A、SETD5、SHANK3、NF2、DNMT1、TCF4、RAI1、PEX1、ARSA、EIF2B5、EIF2B2、NPC1、ADAR、STXBP1、PRICKLE2、PRRT2、あるいはSTX1Bのタンパク質の不足している量または活性によって引き起こされた疾病を抱える被験体中にあるか、該被験体からのものである。幾つかの実施形態では、標的タンパク質の量の不足は、標的タンパク質のハプロ不全によって引き起こされ、ここで被験体は、機能的な標的タンパク質をコードする第1の対立遺伝子、標的タンパク質が産生されない第2の対立遺伝子、または非機能的標的タンパク質をコードする第2の対立遺伝子を有し、アンチセンスオリゴマーは、第1の対立遺伝子から転写されたRIC mRNA前駆体の標的部分に結合する。いくつかの実施形態において、被験体は、標的タンパク質の量または機能の不足に起因する障害により引き起こされた疾病を抱えており、ここで、被験体は、(a)(i)標的タンパク質が野生型対立遺伝子からの生成と比較して、減少したレベルで生成され、(ii)標的タンパク質が同等の野性型タンパク質と比較して機能が低下した形態で生成され、あるいは、(iii)標的タンパク質が生成されない、第1の変異対立遺伝子と、(b)(i)標的タンパク質が野生型対立遺伝子からの生成と比較して、減少したレベルで生成され、(ii)標的タンパク質が同等の野性型タンパク質と比較して機能が低下した形態で生成され、あるいは、(iii)標的タンパク質が生成されない、第2の変異対立遺伝子とを有し、ここで、被験体が第1の変異対立遺伝子(a)(iii)を有するとき、第2の変異対立遺伝子は(b)(i)あるいは(b)(ii)であり、ここで、被験体が第2の変異対立遺伝子(b)(iii)を有するとき、第1の変異対立遺伝子は(a)(i)あるいは(a)(ii)であり、ここで、RIC mRNA前駆体は、(a)(i)あるいは(a)(ii)である第1の変異対立遺伝子、および/または、(b)(i)あるいは(b)(ii)である第2の変異対立遺伝子から転写される。いくつかの実施形態において、標的タンパク質は、同等の野性型タンパク質と比較して、機能が低下した形態で生成される。いくつかの実施形態において、標的タンパク質は、同等の野性型タンパク質と比較して、十分に機能的な形態で生成される。いくつかの実施形態において、RIC mRNA前駆体の標的部分は、保持されたイントロンの5’スプライス部位に対して+6~保持されたイントロンの3’スプライス部位に対して-16までの領域内の保持されたイントロンにある。いくつかの実施形態において、RIC mRNA前駆体の標的部分は、以下の内部の保持されたイントロンにある:(a)保持されたイントロンの5’スプライス部位に対して、+6から+4000、+6から+3000、+6から+2000、または+6から+100の領域;あるいは、(b)保持されたイントロンの3’スプライス部位に対して、-16から-4000、-16から-2000、-16から-1000、-16から-500、または-16から-100の領域。いくつかの実施形態において、RIC mRNA前駆体の標的部分は、以下の内部にある:(a)保持されたイントロンの5’スプライス部位に隣接するエクソン中の+2e~-4eの領域;あるいは(b)保持されたイントロンの3’スプライス部位に隣接するエクソン中の+2e~-4eの領域。いくつかの実施形態では、RIC mRNA前駆体は、SEQ ID NO:1-19に対して少なくとも約80%、85%、90%、95%、96%、97%、98%、99%、あるいは100%の配列同一性を有する遺伝子配列によってコードされる。いくつかの実施形態において、RIC mRNA前駆体は、SEQ ID NO:20-80のいずれか1つに対し
て少なくとも約80%、85%、90%、95%、96%、97%、98%、99%、あるいは100%の配列同一性を備えた配列を含む。いくつかの実施形態において、アンチセンスオリゴマーは、機能的RNAまたは標的タンパク質をコードする遺伝子から転写されたmRNA前駆体の選択的スプライシングを調節することにより、標的タンパク質または機能的RNAの量を増加させない。いくつかの実施形態において、アンチセンスオリゴマーは、標的タンパク質または機能的RNAをコードする遺伝子の突然変異に起因する異常なスプライシングを調節することにより、標的タンパク質または機能的RNAの量を増加させない。いくつかの実施形態において、RIC mRNA前駆体は、全長のmRNA前駆体の部分的なスプライシング、または野生型のmRNA前駆体の部分的なスプライシングによって生成された。幾つかの実施形態では、標的タンパク質または機能的RNAをコードするmRNAは、全長成熟mRNAまたは野生型成熟mRNAである。いくつかの実施形態において、生成された標的タンパク質は全長のタンパク質あるいは野生型のタンパク質である。いくつかの実施形態において、アンチセンスオリゴマーと接触させた細胞において生成された標的タンパク質あるいは機能的RNAをコードするmRNAの総量は、対照細胞において生成された標的タンパク質あるいは機能的RNAをコードするmRNAの総量と比較して、約1.1~約10倍、約1.5~約10倍、約2~約10倍、約3~約10倍、約4~約10倍、約1.1~約5倍、約1.1~約6倍、約1.1~約7倍、約1.1~約8倍、約1.1~約9倍、約2~約5倍、約2~約6倍、約2~約7倍、約2~約8倍、約2~約9倍、約3~約6倍、約3~約7倍、約3~約8倍、約3~約9倍、約4~約7倍、約4~約8倍、約4~約9倍、少なくとも約1.1倍、少なくとも約1.5倍、少なくとも約2倍、少なくとも約2.5倍、少なくとも約3倍、少なくとも約3.5倍、少なくとも約4倍、少なくとも約5倍、あるいは少なくとも約10倍増加する。いくつかの実施形態において、アンチセンスオリゴマーと接触させた細胞によって生成された標的タンパク質の総量は、対照細胞によって生成された標的タンパク質の総量と比較して、約1.1~約10倍、約1.5~約10倍、約2~約10倍、約3~約10倍、約4~約10倍、約1.1~約5倍、約1.1~約6倍、約1.1~約7倍、約1.1~約8倍、約1.1~約9倍、約2~約5倍、約2~約6倍、約2~約7倍、約2~約8倍、約2~約9倍、約3~約6倍、約3~約7倍、約3~約8倍、約3~約9倍、約4~約7倍、約4~約8倍、約4~約9倍、少なくとも約1.1倍、少なくとも約1.5倍、少なくとも約2倍、少なくとも約2.5倍、少なくとも約3倍、少なくとも約3.5倍、少なくとも約4倍、少なくとも約5倍、あるいは少なくとも約10倍増加する。いくつかの実施形態において、アンチセンスオリゴマーは、ホスホロチオエート結合またはホスホロジアミデート結合を含む骨格修飾を含む。いくつかの実施形態において、アンチセンスオリゴマーはホスホロジアミデートモルホリノ、ロックド核酸、ペプチド核酸、2’-O-メチル、2’-フルオロ、あるいは2’-O-メトキシエチル部分を含む。いくつかの実施形態において、アンチセンスオリゴマーは少なくとも1つの修飾された糖部を含む。いくつかの実施形態において、それぞれの糖部は修飾された糖部である。いくつかの実施形態において、アンチセンスオリゴマーは、8~50の核酸塩基、8~40の核酸塩基、8~35の核酸塩基、8~30の核酸塩基、8~25の核酸塩基、8~20の核酸塩基、8~15の核酸塩基、9~50の核酸塩基、9~40の核酸塩基、9~35の核酸塩基、9~30の核酸塩基、9~25の核酸塩基、9~20の核酸塩基、9~15の核酸塩基、10~50の核酸塩基、10~40の核酸塩基、10~35の核酸塩基、10~30の核酸塩基、10~25の核酸塩基、10~20の核酸塩基、10~15の核酸塩基、11~50の核酸塩基、11~40の核酸塩基、11~35の核酸塩基、11~30の核酸塩基、11~25の核酸塩基、11~20の核酸塩基、11~15の核酸塩基、12~50の核酸塩基、12~40の核酸塩基、12~35の核酸塩基、12~30の核酸塩基、12~25の核酸塩基、12~20の核酸塩基、あるいは12~15の核酸塩基からなる。いくつかの実施形態において、アンチセンスオリゴマーは、タンパク質をコードするRIC mRNA前駆体の標的部分に少なくとも80%、少なくとも85%、少なくとも90%、少なくとも95%、少なくとも98%、少なくとも99%、あるいは100%相補的である。いくつかの実施形態では、RIC mRNA前駆体の標的部分は、SEQ ID NO:24351-24354、24356-24378、24380-24386、または28515-28516から選択される配列内にある。いくつかの実施形態において、アンチセンスオリゴマーは、SEQ ID NO:81-2675、2676-3302、3303-3552、3553-3794、3795-4032、4033-6411、6412-7753、7754-7964、7965-8053、8054-9332、9333-9600、9601-9803、24387-28514、13692-13760、13761-15914、15915-16930、16931-23347、23348-23535、あるいは23536-24350のいずれか1つに対して少なくとも約80%、85%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%、あるいは99%の配列同一性を備えるヌクレオチド配列を含む。いくつかの実施形態では、アンチセンスオリゴマーは、SEQ ID NO:81-2675、2676-3302、3303-3552、3553-3794、3795-4032、4033-6411、6412-7753、7754-7964、7965-8053、8054-9332、9333-9600、9601-9803、24387-28514、13692-13760、13761-15914、15915-16930、16931-23347、23348-23535、または23536-24350から選択されたヌクレオチド配列を含む。いくつかの実施形態において、細胞は、標的タンパク質または機能的RNAをコードする遺伝子から転写されたRIC mRNA前駆体の集団を含み、ここで、RIC mRNA前駆体の集団は2つ以上の保持されたイントロンを含み、および、ここで、アンチセンスオリゴマーは、RIC mRNA前駆体の集団で最も豊富な保持されたイントロンに結合する。いくつかの実施形態において、最も豊富な保持されたイントロンに対するアンチセンスオリゴマーの結合は、標的タンパク質または機能的RNAをコードするmRNAを生成するためにRIC mRNA前駆体の集団からの2つ以上の保持されたイントロンのスプライシングアウトを誘発する。幾つかの実施形態では、細胞は、標的タンパク質または機能的RNAをコードする遺伝子から転写されたRIC mRNA前駆体の集団を含み、ここでRIC mRNA前駆体の集団は、2つ以上の保持されたイントロンを含み、アンチセンスオリゴマーは、RIC mRNA前駆体の集団において2番目に豊富な保持されたイントロンに結合する。いくつかの実施形態において、2番目に豊富な保持されたイントロンに対するアンチセンスオリゴマーの結合は、標的タンパク質または機能的RNAをコードするmRNAを生成するためにRIC mRNA前駆体の集団からの2つ以上の保持されたイントロンのスプライシングアウトを誘発する。いくつかの実施形態では、疾病は疾患または障害である。いくつかの実施形態において、CNS疾患または疾病は、家族性片麻痺性片頭痛-2、家族性脳底型片頭痛、小児期の交代性片麻痺、発作性運動失調症2型、家族性片麻痺性偏頭痛、脊髄小脳失調症6型、精神遅滞-23、3p25微小欠失症候群、フェラン-マクダーミド症候群、統合失調症-15、神経線維腫症2型、髄膜腫、NF2関連の神経鞘腫症1、遺伝性感覚神経ニューロパシーIE型、常染色体優性小脳性運動失調、難聴、およびナルコレプシー、ピット・ホプキンス症候群、スミス・マギニス症候群、ペルオキシソーム新生障害1a、ハイムラー症候群-1、異染性白質ジストロフィー、白質消失を伴う白質脳症、ニーマン-ピック病C1型およびニーマン-ピック病D型、アイカルディ・グティエール症候群-6、早期乳児てんかん性脳症-4、進行性ミオクローヌスてんかん5、発作性舞踏病アテトーゼを伴う家族性乳児けいれん、発作性運動誘発性ジスキネジア1、良性の家族性新生児けいれん-2、あるいは全般てんかん熱性けいれんプラス9型である。いくつかの実施形態では、標的タンパク質とRIC mRNA前駆体は、ATP1A2、CACNA1A、SETD5、SHANK3、NF2、DNMT1、TCF4、RAI1、PEX1、ARSA、EIF2B5、EIF2B1、EIF2B2、NPC1、ADAR、STXBP1、PRICKLE2、PRRT2、あるいはSTX1Bの遺伝子によってコードされる。いくつかの実施形態において、当該方法はタンパク質発現を評価する工程をさらに含む。いくつかの実施形態では、アンチセンスオリゴマーは、ATP1A2、CACNA1A、SETD5、SHANK3、NF2、DNMT1、TCF4、RAI1、PEX1、ARSA、EIF2B5、EIF2B2、NPC1、ADAR、STXBP1、PRICKLE2、PRRT2、あるいはSTX1BのRIC mRNA前駆体の標的部分に結合する。いくつかの実施形態では、被験体はヒトである。いくつかの実施形態では、被験体はヒト以外の動物である。いくつかの実施形態において、被験体は胎児、胚、あるいは子供である。いくつかの実施形態では、細胞はエクスビボである。いくつかの実施形態において、アンチセンスオリゴマーは、被験体のくも膜下腔内注射、脳室内注射、腹腔内注射、筋肉内注射、皮下注射、あるいは静脈内注射によって投与される。いくつかの実施形態において、5’スプライス部位に隣接するエクソンの-3e~-1eと、保持されたイントロンの+1~+6にある9つのヌクレオチドは、対応する野性型配列と同一である。いくつかの実施形態において、保持されたイントロンの-15~-1と3’スプライス部位に隣接するエクソンの+1eにある16のヌクレオチドは、対応する野性型配列と同一である。
【0006】
本明細書には、特定の実施形態において、上記の方法に使用されるアンチセンスオリゴマーが開示される。
【0007】
ある実施形態では、SEQ ID NO:81-2675、2676-3302、3303-3552、3553-3794、3795-4032、4033-6411、6412-7753、7754-7964、7965-8053、8054-9332、9333-9600、9601-9803、24387-28514、13692-13760、13761-15914、15915-16930、16931-23347、23348-23535、または23536-24350のいずれか1つに対して少なくとも約80%、85%、90%、95%、97%、あるいは100%の配列同一性を備えた配列を含むアンチセンスオリゴマーが本明細書で開示される。
【0008】
本明細書には、特定の実施形態において、上記のアンチセンスオリゴマーおよび賦形剤を含む医薬組成物が開示される。いくつかの実施形態において、本明細書には、くも膜下腔内注射、脳室内注射、腹腔内注射、筋肉内注射、皮下注射、または静脈内注射により医薬組成物を投与することによって、被験体を処置する方法が記載される。
【0009】
特定の実施形態において、不足しているタンパク質または不足している機能的RNAに関連する、家族性片麻痺性片頭痛-2、家族性脳底型片頭痛、小児期の交代性片麻痺、発作性運動失調症2型、家族性片麻痺性偏頭痛、脊髄小脳失調症6型、精神遅滞-23、3p25微小欠失症候群、フェラン-マクダーミド症候群、統合失調症-15、神経線維腫症2型、髄膜腫、NF2関連の神経鞘腫症1、遺伝性感覚神経ニューロパシーIE型、常染色体優性小脳性運動失調、難聴、およびナルコレプシー、ピット・ホプキンス症候群、スミス・マギニス症候群、ペルオキシソーム新生障害1a、ハイムラー症候群-1、異染性白質ジストロフィー、白質消失を伴う白質脳症、ニーマン-ピック病C1型およびニーマン-ピック病D型、アイカルディ・グティエール症候群-6、早期乳児てんかん性脳症-4、進行性ミオクローヌスてんかん5、発作性舞踏病アテトーゼを伴う家族性乳児けいれん、発作性運動誘発性ジスキネジア1、良性の家族性新生児けいれん-2、あるいは全般てんかん熱性けいれんプラス9型を処置するために、細胞によって、標的タンパク質あるいは機能的RNAの発現を増加させる方法で使用されるアンチセンスオリゴマーを含む組成物が本明細書で開示され、ここで、不足しているタンパク質または機能的RNAは、被験体において量あるいは活性が不足しており、ここで、アンチセンスオリゴマーは、標的タンパク質または機能的RNAをコードする、保持されたイントロン含有mRNA前駆体(RIC mRNA前駆体)の構成的のスプライシングを増強し、ここで、標的タンパク質は:(a)不足しているタンパク質;あるいは(b)被験体において不足しているタンパク質を機能的に増大させるか、これに取って代わる、補償タンパク質であり、ここで、機能的RNAは:(a)不足したRNA;または(b)被験体において不足した機能的RNAを機能的に増強またはこれに取って代わる、補償する機能的RNAであり、ここでRIC mRNA前駆体は、保持されたイントロン、5’スプライス部位に隣接しているエクソン、および3’スプライス部位に隣接しているエクソンを含み、保持されたイントロンは、標的タンパク質または機能的RNAをコードするRIC mRNA前駆体からスプライシングされ、それによって、被験体において標的タンパク質または機能的RNAの産生または活性を増加させる。いくつかの実施形態において、被験体においてATP1A2、CACNA1A、SETD5、SHANK3、NF2、DNMT1、TCF4、RAI1、PEX1、ARSA、EIF2B5、EIF2B1、EIF2B2、NPC1、ADAR、MFSD8、STXBP1、PRICKLE2、PRRT2、IDUA、あるいはSTX1Bのタンパク質に関連する疾病を処置する方法で使用されるアンチセンスオリゴマーを含む組成物も本明細書で記載され、上記方法は、被験体の細胞によって、ATP1A2、CACNA1A、SETD5、SHANK3、NF2、DNMT1、TCF4、RAI1、PEX1、ARSA、EIF2B5、EIF2B1、EIF2B2、NPC1、ADAR、MFSD8、STXBP1、PRICKLE2、PRRT2、IDUA、あるいはSTX1Bのタンパク質の発現を増加させる工程を含み、ここで、細胞は、保持されたイントロン、保持されたイントロンの5’スプライス部位に隣接するエクソン、保持されたイントロンの3’スプライス部位に隣接するエクソンを含む、保持されたイントロン含有mRNA前駆体を有し、および、RIC mRNA前駆体は、ATP1A2、CACNA1A、SETD5、SHANK3、NF2、DNMT1、TCF4、RAI1、PEX1、ARSA、EIF2B5、EIF2B1、EIF2B2、NPC1、ADAR、MFSD8、STXBP1、PRICKLE2、PRRT2、IDUA、あるいはSTX1Bのタンパク質をコードし、上記方法は、アンチセンスオリゴマーに細胞を接触させる工程を含み、それにより、保持されたイントロンは、ATP1A2、CACNA1A、SETD5、SHANK3、NF2、DNMT1、TCF4、RAI1、PEX1、ARSA、EIF2B5、EIF2B1、EIF2B2、NPC1、ADAR、MFSD8、STXBP1、PRICKLE2、PRRT2、IDUA、あるいはSTX1Bのタンパク質をコードするRIC mRNA前駆体転写産物から構成的にスプライシングされ、それにより、標的タンパク質または機能的なRNAをコードするmRNAのレベルを増加させ、および、被験体の細胞において、ATP1A2、CACNA1A、SETD5、SHANK3、NF2、DNMT1、TCF4、RAI1、PEX1、ARSA、EIF2B5、EIF2B1、EIF2B2、NPC1、ADAR、MFSD8、STXBP1、PRICKLE2、PRRT2、IDUA、あるいはSTX1Bのタンパク質の発現を増加させる。いくつかの実施形態では、標的タンパク質は、ATP1A2、CACNA1A、SETD5、SHANK3、NF2、DNMT1、TCF4、RAI1、PEX1、ARSA、EIF2B5、EIF2B1、EIF2B2、NPC1、ADAR、STXBP1、PRICKLE2、PRRT2、あるいはSTX1Bである。いくつかの実施形態では、標的タンパク質は、ATP1A2、CACNA1A、SETD5、SHANK3、NF2、DNMT1、TCF4、RAI1、PEX1、ARSA、EIF2B5、EIF2B2、NPC1、ADAR、STXBP1、PRICKLE2、PRRT2、あるいはSTX1Bである。いくつかの実施形態では、疾病は疾患または障害である。いくつかの実施形態において、CNS疾患または疾病は、家族性片麻痺性片頭痛-2、家族性脳底型片頭痛、小児期の交代性片麻痺、発作性運動失調症2型、家族性片麻痺性偏頭痛、脊髄小脳失調症6型、精神遅滞-23、3p25微小欠失症候群、フェラン-マクダーミド症候群、統合失調症-15、神経線維腫症2型、髄膜腫、NF2関連の神経鞘腫症1、遺伝性感覚神経ニューロパシーIE型、常染色体優性小脳性運動失調、難聴、およびナルコレプシー、ピット・ホプキンス症候群、スミス・マギニス症候群、ペルオキシソーム新生障害1a、ハイムラー症候群-1、異染性白質ジストロフィー、白質消失を伴う白質脳症、ニーマン-ピック病C1型およびニーマン-ピック病D型、アイカルディ・グティエール症候群-6、早期乳児てんかん性脳症-4、進行性ミオクローヌスてんかん5、発作性舞踏病アテトーゼを伴う家族性乳児けいれん、発作性運動誘発性ジスキネジア1、良性の家族性新生児けいれん-2、あるいは全般てんかん熱性けいれんプラス9型である。いくつかの実施形態では、標的タンパク質とRIC mRNA前駆体は、ATP1A2、CACNA1A、SETD5、SHANK3、NF2、DNMT1、TCF4、RAI1、PEX1、ARSA、EIF2B5、EIF2B1、EIF2B2、NPC1、ADAR、STXBP1、PRICKLE2、PRRT2、あるいはSTX1Bの遺伝子によってコードされる。いくつかの実施形態では、標的タンパク質とRIC mRNA前駆体は、ATP1A2、CACNA1A、SETD5、SHANK3、NF2、DNMT1、TCF4、RAI1、PEX1、ARSA、EIF2B5、EIF2B2、NPC1、ADAR、STXBP1、PRICKLE2、PRRT2、あるいはSTX1Bの遺伝子によってコードされる。いくつかの実施形態において、アンチセンスオリゴマーは、保持されたイントロンの5’スプライス部位に対して+6から、保持されたイントロンの3’スプライス部位に対して-16までの領域内の保持されたイントロンにあるRIC mRNA前駆体の一部を標的とする。いくつかの実施形態において、アンチセンスオリゴマーはRIC mRNA前駆体の一部を標的とし、これは、以下の内部の保持されたイントロンにある:(a)保持されたイントロンの5’スプライス部位に対する+6から+100の領域;(b)保持されたイントロンの3’スプライス部位に対する-16から-100の領域。いくつかの実施形態において、アンチセンスオリゴマーは、少なくとも1つの保持されたイントロンの5’スプライス部位の約100ヌクレオチド下流から、少なくとも1つの保持されたイントロンの3’スプライス部位の約100ヌクレオチド上流までの領域内にあるRIC mRNA前駆体の一部を標的とする。いくつかの実施形態において、RIC mRNA前駆体の標的部分は、以下の内部にある:(a)保持されたイントロンの5’スプライス部位に隣接するエクソン中の+2e~-4eの領域;あるいは(b)保持されたイントロンの3’スプライス部位に隣接するエクソン中の+2e~-4eの領域。いくつかの実施形態では、RIC mRNA前駆体は、SEQ ID NO:1-19に対して少なくとも約80%、85%、90%、95%、96%、97%、98%、99%、あるいは100%の配列同一性を有する遺伝子配列によってコードされる。いくつかの実施形態では、RIC mRNA前駆体は、SEQ ID NO:20-80に対して少なくとも約80%、85%、90%、95%、96%、97%、98%、99%または100%の配列同一性を有する配列を含む。幾つかの実施形態では、アンチセンスオリゴマーは、標的タンパク質または機能的RNAをコードする遺伝子から転写されたmRNA前駆体の選択的スプライシングを調節することにより標的タンパク質または機能的RNAの量を増加させない。いくつかの実施形態において、アンチセンスオリゴマーは、標的タンパク質または機能的RNAをコードする遺伝子の突然変異に起因する異常なスプライシングを調節することにより、機能的RNAまたは機能的タンパク質の量を増加させない。いくつかの実施形態において、RIC mRNA前駆体は、全長のmRNA前駆体、または野生型のmRNA前駆体の部分的なスプライシングによって生成された。いくつかの実施形態において、標的タンパク質または機能的RNAをコードするmRNAは、全長の成熟mRNA、あるいは野生型の成熟mRNAである。いくつかの実施形態において、生成された標的タンパク質は全長のタンパク質あるいは野生型のタンパク質である。いくつかの実施形態において、保持されたイントロンは律速イントロンである。いくつかの実施形態において、前記保持されたイントロンは前記RIC mRNA前駆体で最も豊富な保持されたイントロンである。いくつかの実施形態において、保持されたイントロンは前記RIC mRNA前駆体で2番目に豊富な保持されたイントロンである。いくつかの実施形態において、アンチセンスオリゴマーは、ホスホロチオエート結合またはホスホロジアミデート結合を含む骨格修飾を含む。いくつかの実施形態では、前記アンチセンスオリゴマーはアンチセンスオリゴヌクレオチドである。いくつかの実施形態において、アンチセンスオリゴマーはホスホロジアミデートモルホリノ、ロックド核酸、ペプチド核酸、2’-O-メチル、2’-フルオロ、あるいは2’-O-メトキシエチル部分を含む。いくつかの実施形態において、アンチセンスオリゴマーは少なくとも1つの修飾された糖部を含む。いくつかの実施形態において、それぞれの糖部は修飾された糖部である。いくつかの実施形態において、アンチセンスオリゴマーは、8~50の核酸塩基、8~40の核酸塩基、8~35の核酸塩基、8~30の核酸塩基、8~25の核酸塩基、8~20の核酸塩基、8~15の核酸塩基、9~50の核酸塩基、9~40の核酸塩基、9~35の核酸塩基、9~30の核酸塩基、9~25の核酸塩基、9~20の核酸塩基、9~15の核酸塩基、10~50の核酸塩基、10~40の核酸塩基、10~35の核酸塩基、10~30の核酸塩基、10~25の核酸塩基、10~20の核酸塩基、10~15の核酸塩基、11~50の核酸塩基、11~40の核酸塩基、11~35の核酸塩基、11~30の核酸塩基、11~25の核酸塩基、11~20の核酸塩基、11~15の核酸塩基、12~50の核酸塩基、12~4
0の核酸塩基、12~35の核酸塩基、12~30の核酸塩基、12~25の核酸塩基、12~20の核酸塩基、あるいは12~15の核酸塩基からなる。いくつかの実施形態において、アンチセンスオリゴマーは、タンパク質をコードするRIC mRNA前駆体の標的部分に少なくとも80%、少なくとも85%、少なくとも90%、少なくとも95%、少なくとも98%、少なくとも99%、あるいは100%相補的である。いくつかの実施形態において、アンチセンスオリゴマーはツベリンRIC mRNA前駆体の標的部分へ結合し、、RIC mRNA前駆体の標的部分は、SEQ ID NO:24351-24354、24356-24378、24380-24386、または28515-28516から選択される配列内にある。いくつかの実施形態において、アンチセンスオリゴマーは、SEQ ID NO:81-2675、2676-3302、3303-3552、3553-3794、3795-4032、4033-6411、6412-7753、7754-7964、7965-8053、8054-9332、9333-9600、9601-9803、24387-28514、13692-13760、13761-15914、15915-16930、16931-23347、23348-23535、あるいは23536-24350のいずれか1つに対して少なくとも約80%、85%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%、あるいは99%の配列同一性を備えるヌクレオチド配列を含む。いくつかの実施形態では、アンチセンスオリゴマーは、SEQ ID NO:81-2675、2676-3302、3303-3552、3553-3794、3795-4032、4033-6411、6412-7753、7754-7964、7965-8053、8054-9332、9333-9600、9601-9803、24387-28514、13692-13760、13761-15914、15915-16930、16931-23347、23348-23535、または23536-24350から選択されたヌクレオチド配列を含む。いくつかの実施形態では、アンチセンスオリゴマーは、ATP1A2、CACNA1A、SETD5、SHANK3、NF2、DNMT1、TCF4、RAI1、PEX1、ARSA、EIF2B5、EIF2B1、EIF2B2、NPC1、ADAR、STXBP1、PRICKLE2、PRRT2、あるいはSTX1BのRIC mRNA前駆体の標的部分に結合する。いくつかの実施形態では、アンチセンスオリゴマーは、ATP1A2、CACNA1A、SETD5、SHANK3、NF2、DNMT1、TCF4、RAI1、PEX1、ARSA、EIF2B5、EIF2B1、EIF2B2、NPC1、ADAR、STXBP1、PRICKLE2、PRRT2、あるいはSTX1BのRIC mRNA前駆体の標的部分に結合する。
【0010】
本明細書では、特定の実施形態において、上記の組成物のいずれかのアンチセンスオリゴマーおよび賦形剤を含む医薬組成物が開示される。いくつかの実施形態において、本明細書には、くも膜下腔内注射、脳室内注射、腹腔内注射、筋肉内注射、皮下注射、または静脈内注射により医薬組成物を投与することによって、被験体を処置する方法が記載される。
【0011】
ある実施形態において、医薬組成物が本明細書に開示され、該組成物は、不足しているATP1A2、CACNA1A、SETD5、SHANK3、NF2、DNMT1、TCF4、RAI1、PEX1、ARSA、EIF2B5、EIF2B1、EIF2B2、NPC1、ADAR、STXBP1、PRICKLE2、PRRT2、MFSD8、IDUA、あるいはSTX1BのmRNA転写産物の標的配列にハイブリダイズするアンチセンスオリゴマーであって、不足しているATP1A2、CACNA1A、SETD5、SHANK3、NF2、DNMT1、TCF4、RAI1、PEX1、ARSA、EIF2B5、EIF2B1、EIF2B2、NPC1、ADAR、STXBP1、PRICKLE2、PRRT2、MFSD8、IDUA、あるいはSTX1BのmRNA転写産物が保持されたイントロンを含み、アンチセンスオリゴマーが、不足しているATP1A2、CACNA1A、SETD5、SHANK3、NF2、DNMT1、TCF4、RAI1、PEX1、ARSA、EIF2B5、EIF2B1、EIF2B2、NPC1、ADAR、STXBP1、PRICKLE2、PRRT2、MFSD8、IDUA、あるいはSTX1BのmRNA転写産物から保持されたイントロンのスプライシングを誘発する、アンチセンスオリゴマー、および、薬学的に許容可能な賦形剤を含む。いくつかの実施形態では、アンチセンスオリゴマーは、不足しているATP1A2、CACNA1A、SETD5、SHANK3、NF2、DNMT1、TCF4、RAI1、PEX1、ARSA、EIF2B5、EIF2B1、EIF2B2、NPC1、ADAR、STXBP1、PRICKLE2、PRRT2、あるいはSTX1BのmRNA転写産物の標的配列にハイブリダイズする。いくつかの実施形態では、不足しているATP1A2、CACNA1A、SETD5、SHANK3、NF2、DNMT1、TCF4、RAI1、PEX1、ARSA、EIF2B5、EIF2B1、EIF2B2、NPC1、ADAR、STXBP1、PRICKLE2、PRRT2、あるいはSTX1BのmRNA転写産物は、ATP1A2、CACNA1A、SETD5、SHANK3、NF2、DNMT1、TCF4、RAI1、PEX1、ARSA、EIF2B5、EIF2B1、EIF2B2、NPC1、ADAR、STXBP1、PRICKLE2、PRRT2、あるいはSTX1BのRIC mRNA前駆体転写産物である。いくつかの実施形態では、アンチセンスオリゴマーは、不足しているATP1A2、CACNA1A、SETD5、SHANK3、NF2、DNMT1、TCF4、RAI1、PEX1、ARSA、EIF2B5、EIF2B2、NPC1、ADAR、STXBP1、PRICKLE2、PRRT2、あるいはSTX1BのmRNA転写産物の標的配列にハイブリダイズする。いくつかの実施形態では、不足しているATP1A2、CACNA1A、SETD5、SHANK3、NF2、DNMT1、TCF4、RAI1、PEX1、ARSA、EIF2B5、EIF2B2、NPC1、ADAR、STXBP1、PRICKLE2、PRRT2、あるいはSTX1BのmRNA転写産物は、ATP1A2、CACNA1A、SETD5、SHANK3、NF2、DNMT1、TCF4、RAI1、PEX1、ARSA、EIF2B5、EIF2B2、NPC1、ADAR、STXBP1、PRICKLE2、PRRT2、あるいはSTX1BのRIC mRNA前駆体転写産物である。いくつかの実施形態において、RIC mRNA前駆体転写産物の標的部分は、保持されたイントロンの5’スプライス部位に対して+4000~保持されたイントロンの3’スプライス部位に対して-2000までの領域内の保持されたイントロンにある。いくつかの実施形態では、RIC mRNA前駆体転写産物は、SEQ ID NO:1-19に対して少なくとも約80%、85%、90%、95%、96%、97%、98%、99%、あるいは100%の配列同一性を有する遺伝子配列によってコードされる。いくつかの実施形態では、RIC mRNA前駆体転写産物は、SEQ ID NO:20-80に対して少なくとも約80%、85%、90%、95%、96%、97%、98%、99%、あるいは100%の配列同一性を有する配列を含む。いくつかの実施形態において、アンチセンスオリゴマーは、ホスホロチオエート結合またはホスホロジアミデート結合を含む骨格修飾を含む。いくつかの実施形態では、アンチセンスオリゴマーはアンチセンスオリゴヌクレオチドである。いくつかの実施形態において、アンチセンスオリゴマーはホスホロジアミデートモルホリノ、ロックド核酸、ペプチド核酸、2’-O-メチル、2’-フルオロ、あるいは2’-O-メトキシエチル部分を含む。いくつかの実施形態において、アンチセンスオリゴマーは少なくとも1つの修飾された糖部を含む。いくつかの実施形態では、アンチセンスオリゴマーは、8~50の核酸塩基、8~40の核酸塩基、8~35の核酸塩基、8~30の核酸塩基、8~25の核酸塩基、8~20の核酸塩基、8~15の核酸塩基、9~50の核酸塩基、9~40の核酸塩基、9~35の核酸塩基、9~30の核酸塩基、9~25の核酸塩基、9~20の核酸塩基、9~15の核酸塩基、10~50の核酸塩基、10~40の核酸塩基、10~35の核酸塩基、10~30の核酸塩基、10~25の核酸塩基、10~20の核酸塩基、10~15の核酸塩基、11~50の核酸塩基、11~40の核酸塩基、11~35の核酸塩基、11~30の核酸塩基、11~25の核酸塩基、11~20の核酸塩基、11~15の核酸塩基、12~50の核酸塩基、12~40の核酸塩基、12~35の核酸塩基、12~30の核酸塩基、12~25の核酸塩基、12~20の核酸塩基、または12~15の核酸塩基を含む。いくつかの実施形態において、アンチセンスオリゴマーは、RIC mRNA前駆体転写産物の標的部分に対して、少なくとも80%、少なくとも85%、少なくとも90%、少なくとも95%、少なくとも98%、少なくとも99%、あるいは100%相補的である。いくつかの実施形態では、RIC mRNA前駆体転写産物の標的部分は、SEQ ID NO:24351-24354、24356-24378、24380-24386、あるいは28515-28516から選択される配列内にある。いくつかの実施形態において、アンチセンスオリゴマーは、SEQ ID NO:81-2675、2676-3302、3303-3552、3553-3794、3795-4032、4033-6411、6412-7753、7754-7964、7965-8053、8054-9332、9333-9600、9601-9803、24387-28514、13692-13760、13761-15914、15915-16930、16931-23347、23348-23535、または23536-24350のいずれか1つに対して少なくとも約80%、85%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%、あるいは99%の配列同一性を備えるヌクレオチド配列を含む。いくつかの実施形態では、アンチセンスオリゴマーは、SEQ ID NO:81-2675、2676-3302、3303-3552、3553-3794、3795-4032、4033-6411、6412-7753、7754-7964、7965-8053、8054-9332、9333-9600、9601-9803、24387-28514、13692-13760、13761-15914、15915-16930、16931-23347、23348-23535、または23536-24350から選択されたヌクレオチド配列を含む。いくつかの実施形態において、医薬組成物は、髄腔内注射、脳室内注射、腹腔内注射、筋肉内注射、皮下注射、あるいは静脈内注射のために製剤される。
【0012】
本明細書には、特定の実施形態において、標的タンパク質の機能的形態をコードする十分に処理されたmRNAの転写産物を産生するために、保持されたイントロンの除去を促進するべくmRNA転写産物の処理を誘発する方法が開示され、該方法は、(a)被験体の標的細胞へアンチセンスオリゴマーを接触させる工程と、(b)mRNAの転写産物にアンチセンスオリゴマーをハイブリダイズする工程であって、mRNA転写産物が標的タンパク質の機能的な形態をコードすることができ、かつ少なくとも1つの保持されたイントロンを含む、工程と、(c)標的タンパク質の機能的な形態をコードする十分に処理されたmRNA転写産物を生成するためにmRNA転写産物から少なくとも1つの保持されたイントロンを除去する工程と、(d)十分に処理されたmRNAの転写産物から標的タンパク質の機能的な形態を翻訳する工程であって、mRNAの転写産物がATP1A2、CACNA1A、SETD5、SHANK3、NF2、DNMT1、TCF4、RAI1、PEX1、ARSA、EIF2B5、EIF2B1、EIF2B2、NPC1、ADAR、STXBP1、PRICKLE2、PRRT2、MFSD8、IDUA、あるいはSTX1BのmRNA転写産物から選択される、工程を含む。いくつかの実施形態において、保持されたイントロンは保持されたイントロン全体である。いくつかの実施形態では、mRNA転写産物はRIC mRNA前駆体の転写産物である。いくつかの実施形態では、mRNA転写産物は、ATP1A2、CACNA1A、SETD5、SHANK3、NF2、DNMT1、TCF4、RAI1、PEX1、ARSA、EIF2B5、EIF2B1、EIF2B2、NPC1、ADAR、STXBP1、PRICKLE2、PRRT2、あるいはSTX1BのmRNA転写産物から選択される。いくつかの実施形態では、mRNA転写産物は、ATP1A2、CACNA1A、SETD5、SHANK3、NF2、DNMT1、TCF4、RAI1、PEX1、ARSA、EIF2B5、EIF2B2、NPC1、ADAR、STXBP1、PRICKLE2、PRRT2、あるいはSTX1BのmRNA転写産物から選択される。
【0013】
本明細書には、特定の実施形態において、標的タンパク質の不足している量または活性によって引き起こされる疾病を抱える被験体を処置する方法が開示され、該方法は、SEQ ID NO:81-2675、2676-3302、3303-3552、3553-3794、3795-4032、4033-6411、6412-7753、7754-7964、7965-8053、8054-9332、9333-9600、9601-9803、24387-28514、13692-13760、13761-15914、15915-16930、16931-23347、23348-23535、または23536-24350のいずれか1つに対して、少なくとも約80%、85%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%、または99%の配列同一性を有するヌクレオチド配列を含むアンチセンスオリゴマーを被験体に投与する工程を含む。
【0014】
引用による組み込み
本明細書で言及されるすべての公報、特許、および特許出願は、個々の公報、特許、特許出願が引用によって組み込まれるように具体的且つ個別に示される程度まで、引用によって本明細書に組み込まれる。
【図面の簡単な説明】
【0015】
本発明の新規な特徴は、とりわけ添付の特許請求の範囲において記載される。本発明の原則が利用される例示の実施形態について説明する以下の詳細な記載と、添付の図面を参照することで、本発明の特徴および利点についてのよりよい理解が得られるであろう。
【
図1】例示的な保持されたイントロン含有(RIC)mRNA前駆体の転写産物の概略図を例示する。5’スプライス部位コンセンサス配列は、-3e~-1eおよび+1~+6(「e」の付いた数字はエクソンであり、付いていない数字はイントロンである)の、下線部の文字(文字はヌクレオチド、大文字はエクソン部分、小文字はイントロン部分)で示される。3’スプライス部位コンセンサス配列は、-15から-1および+1e(「e」と標識された数字はエクソンであり、標識されていない数字はイントロンである)まで下線を引かれた文字(文字はヌクレオチドである;大文字:エクソン部分、および小文字:イントロン部分)で示されている。ASOスクリーニングのイントロンの標的部位は、保持されたイントロンの5’スプライス部位(左の矢印)に対する+6から、保持されたイントロンの3’スプライス部位(右の矢印)に対する-16までのヌクレオチドを含む。実施形態では、ASOスクリーニングのイントロンの標的部位は、保持されたイントロンの5’スプライス部位に対する+6~+100、および保持されたイントロンの3’スプライス部位に対する-16~-100のヌクレオチドを含む。エクソン標的部位は、保持されたイントロンの5’スプライス部位に隣接しているエクソンにおける+2eから-4e、および保持されたイントロンの3’スプライス部位に隣接しているエクソンにおける+2eから-4eのヌクレオチドを含む。「n」または「N」はヌクレオチドを表し、「y」はピリミジンを表す。図示された配列は、哺乳動物のスプライス部位のコンセンサス配列を表し、個々のイントロンおよびエクソンはすべての位置でコンセンサス配列をマッチングする必要はない。
【
図2A】核内遺伝子出力の標的とされた増強(Targeted Augmentation of Nuclear Gene Output)(TANGO)アプローチの概略図を示す。
図2Aは、核と細胞質区画に分割された細胞を示す。核では、エクソン(長方形)およびイントロン(接続線)からなる標的遺伝子のmRNA前駆体の転写産物は、mRNAを生成するためにスプライシングを受け、このmRNAは細胞質に輸送され、標的タンパク質に翻訳される。この標的遺伝子については、イントロン1のスプライシングは非効率的であり、保持されたイントロン含有(RIC)mRNA前駆体は、主として核に蓄積し、細胞質に輸送された場合は標的タンパク質産生に至ることなく分解する。
【
図2B】核と細胞質区画に分割された同じ細胞の例を示す。アンチセンスオリゴマー(ASO)の処置は、イントロン1のスプライシングを促進し、mRNAの増加をもたらす。それは順に、より高いレベルの標的タンパク質に翻訳される。
【
図3】NM_001111に対応するADARイントロン2のReSeq遺伝子の概略図を表す。円で囲んだイントロンのイントロン保持率(PIR)が示される。
【
図4】NM_001085425に対応するADARイントロン3のReSeq遺伝子の概略図を表す。円で囲んだイントロンのイントロン保持率(PIR)が示される。
【
図5】NM_001085425に対応するADARイントロン4のReSeq遺伝子の概略図を表す。円で囲んだイントロンのイントロン保持率(PIR)が示される。
【
図6】NM_001130823に対応するDNMT1イントロン30のReSeq遺伝子の概略図を表す。円で囲んだイントロンのイントロン保持率(PIR)が示される。
【
図7】偽処理した細胞に対する、80nMの指示されたASOで24時間処置したARPE-19細胞においてイントロン30のないDNMT1 mRNAの発現レベルにおける平均(n=3)の倍率変化を示す例示的なグラフを表す。データはRPL32発現に正規化される。
【
図8】NM_014239に対応するEIF2B2イントロン1のReSeq遺伝子の概略図を表す。円で囲んだイントロンのイントロン保持率(PIR)が示される。
【
図9】偽処理した細胞に対する、80nMの指示されたASOで24時間処置したARPE-19細胞においてイントロン1のないEIF2B2 mRNAの発現レベルにおける平均(n=3)の倍率変化を示す例示的なグラフを表す。データはRPL32発現に正規化される。
【
図10】NM_014239に対応するEIF2B5イントロン12のReSeq遺伝子の概略図を表す。円で囲んだイントロンのイントロン保持率(PIR)が示される。
【
図11】偽処理した細胞に対する、80nMの指示されたASOで24時間処置したARPE-19細胞においてイントロン12のないEIF2B5 mRNAの発現レベルにおける平均(n=3)の倍率変化を示す例示的なグラフを表す。データはRPL32発現に正規化される。
【
図12】NM_003907に対応するEIF2B5イントロン13のReSeq遺伝子の概略図を表す。円で囲んだイントロンのイントロン保持率(PIR)が示される。
【
図13】偽処理した細胞に対する、80nMの指示されたASOで24時間処置したARPE-19細胞においてイントロン13のないEIF2B5 mRNAの発現レベルにおける平均(n=3)の倍率変化を示す例示的なグラフを表す。データはRPL32発現に正規化される。
【
図14】NM_000466に対応するPEX1イントロン10のReSeq遺伝子の概略図を表す。円で囲んだイントロンのイントロン保持率(PIR)が示される。
【
図15】偽処理した細胞に対する、80nMの指示されたASOで24時間処置したARPE-19細胞においてイントロン10のないPEX1 mRNAの発現レベルにおける平均(n=3)の倍率変化を示す例示的なグラフを表す。データはRPL32発現に正規化される。
【
図16】NM_000466に対応するPEX1イントロン14のReSeq遺伝子の概略図を表す。円で囲んだイントロンのイントロン保持率(PIR)が示される。
【
図17】偽処理した細胞に対する、80nMの指示されたASOで24時間処置したARPE-19細胞においてイントロン14のないPEX1 mRNAの発現レベルにおける平均(n=3)の倍率変化を示す例示的なグラフを表す。データはRPL32発現に正規化される。
【
図18】NM_198859に対応するPRICKLE2イントロン4のReSeq遺伝子の概略図を表す。円で囲んだイントロンのイントロン保持率(PIR)が示される。
【
図19】偽処理した細胞に対する、80nMの指示されたASOで24時間処置したARPE-19細胞においてイントロン4のないPRICKLE2 mRNAの発現レベルにおける平均(n=3)の倍率変化を示す例示的なグラフを表す。データはRPL32発現に正規化される。
【
図20】NM_145239に対応するPRRT2イントロン1のReSeq遺伝子の概略図を表す。円で囲んだイントロンのイントロン保持率(PIR)が示される。
【
図21】NM_030665に対応するRAI1イントロン4のReSeq遺伝子の概略図を表す。円で囲んだイントロンのイントロン保持率(PIR)が示される。
【
図22】偽処理した細胞に対する、80nMの指示されたASOで24時間処置したARPE-19細胞においてイントロン4のないRAI1 mRNAの発現レベルにおける平均(n=3)の倍率変化を示す例示的なグラフを表す。データはRPL32発現に正規化される。
【
図23】NM_033517に対応するSHANK3イントロン16のReSeq遺伝子の概略図を表す。円で囲んだイントロンのイントロン保持率(PIR)が示される。
【
図24】偽処理した細胞に対する、80nMの指示されたASOで24時間処置したARPE-19細胞においてイントロン16のないSHANK3 mRNAの発現レベルにおける平均(n=3)の倍率変化を示す例示的なグラフを表す。データはRPL32発現に正規化される。
【
図25】NM_001032221に対応するSTXBP1イントロン18のReSeq遺伝子の概略図を表す。円で囲んだイントロンのイントロン保持率(PIR)が示される。
【
図26】偽処理した細胞に対する、80nMの指示されたASOで24時間処置したARPE-19細胞においてイントロン18のないSTXBP1 mRNAの発現レベルにおける平均(n=3)の倍率変化を示す例示的なグラフを表す。データはRPL32発現に正規化される。
【
図27】NM_001080517に対応するSETD5イントロン4のReSeq遺伝子の概略図を表す。円で囲んだイントロンのイントロン保持率(PIR)が示される。
【
図28】NM_000702に対応するATP1A2イントロン22のReSeq遺伝子の概略図を表す。円で囲んだイントロンのイントロン保持率(PIR)が示される。
【
図29】NM_023035に対応するCACNA1Aイントロン36のReSeq遺伝子の概略図を表す。円で囲んだイントロンのイントロン保持率(PIR)が示される。
【
図30】NM_023035に対応するCACNA1Aイントロン37のReSeq遺伝子の概略図を表す。円で囲んだイントロンのイントロン保持率(PIR)が示される。
【
図31】NM_181832に対応するNF2イントロン16のReSeq遺伝子の概略図を表す。円で囲んだイントロンのイントロン保持率(PIR)が示される。
【
図32】NM_000466に対応するPEX1イントロン19のReSeq遺伝子の概略図を表す。円で囲んだイントロンのイントロン保持率(PIR)が示される。
【
図33】NM_000466に対応するPEX1イントロン21のReSeq遺伝子の概略図を表す。円で囲んだイントロンのイントロン保持率(PIR)が示される。
【
図34】NM_052874に対応するSTX1Bイントロン6のReSeq遺伝子の概略図を表す。円で囲んだイントロンのイントロン保持率(PIR)が示される。
【
図35】NM_052874に対応するSTX1Bイントロン7のReSeq遺伝子の概略図を表す。円で囲んだイントロンのイントロン保持率(PIR)が示される。
【
図36】NM_181832に対応するNF2イントロン16のReSeq遺伝子の概略図を表す。円で囲んだイントロンのイントロン保持率(PIR)が示される。
【
図37】偽処理した細胞に対する、80nMの指示されたASOで24時間処置したARPE-19細胞においてイントロン16のないNF2 mRNAの発現レベルにおける平均(n=3)の倍率変化を示す例示的なグラフを表す。データはRPL32発現に正規化される。
【
図38】NM_000271に対応するNPC1イントロン15のReSeq遺伝子の概略図を表す。円で囲んだイントロンのイントロン保持率(PIR)が示される。
【
図39】偽処理した細胞に対する、80nMの指示されたASOで24時間処置したARPE-19細胞においてイントロン15のないNPC1 mRNAの発現レベルにおける平均(n=3)の倍率変化を示す例示的なグラフを表す。データはRPL32発現に正規化される。
【
図40】NM_000702に対応するATP1A2イントロン22のReSeq遺伝子の概略図を表す。円で囲んだイントロンのイントロン保持率(PIR)が示される。
【
図41】偽処理した細胞に対する、80nMの指示されたASOで24時間処置したARPE-19細胞においてイントロン22のないATP1A2 mRNAの発現レベルにおける平均(n=3)の倍率変化を示す例示的なグラフを表す。データはRPL32発現に正規化される。
【
図42】NM_001243226に対応するTCF4イントロン18のReSeq遺伝子の概略図を表す。円で囲んだイントロンのイントロン保持率(PIR)が示される。
【発明を実施するための形態】
【0016】
2つ以上のイントロンを有するタンパク質コード遺伝子の一次転写産物中の個々のイントロンは、異なる効率性をもつ一次転写産物からスプライシングされる。ほとんどの場合、完全にスプライシングされたmRNAだけが、続く細胞質での翻訳のために核膜孔を通って輸送される。スプライシングされていない、および部分的にスプライシングされた転写産物は、核内で検出可能である。完全にスプライシングされていない転写産物の核内蓄積は、タンパク質に翻訳されうる細胞質中での有害な恐れのあるmRNAの蓄積を防止するメカニズムであると一般的に考えられる。いくつかの遺伝子については、最も効率性の低いイントロンのスプライシングは、細胞質中での翻訳の前の、遺伝子発現における律速的な転写後の工程である。
【0017】
家族性片麻痺性偏頭痛-2、家族性脳底型片頭痛、および小児期の交代性片麻痺において不足しているATP1A2タンパク質;発作性運動失調症2型(EA2)、家族性片麻痺性偏頭痛、および脊髄小脳失調症6型において不足しているCACNA1Aタンパク質;精神遅滞-23(MRD23)および3p25微小欠失症候群において不足しているSETD5タンパク質;フェラン-マクダーミド症候群(PHMDS)および統合失調症-15(SCZD15)において不足しているSHANK3タンパク質;神経線維腫症2型、髄膜腫、およびNF2関連の神経鞘腫症1において不足しているNF2タンパク質;遺伝性感覚神経ニューロパシーIE型(HSN1E)、常染色体優性小脳性運動失調、難聴、およびナルコレプシー(ADCADN)において不足しているDNMT1タンパク質;ピット・ホプキンス症候群において不足しているTCF4タンパク質;スミス・マギニス症候群において不足しているRAI1タンパク質;ペルオキシソーム新生障害1A(ツェルヴェーガー症候群)(PBD1A)およびハイムラー症候群-1(HMLR1)において不足しているPEX1タンパク質;異染性白質ジストロフィーにおいて不足しているARSAタンパク質;白質消失(VWM)を伴う白質脳症において不足しているEIF2B5タンパク質/EIF2B1タンパク質/EIF2B2;ニーマン-ピック病C1型およびニーマン-ピック病D型において不足しているNPC1タンパク質;アイカルディ・グティエール症候群-6において不足しているADARタンパク質;神経セロイドリポフスチン症において不足しているMFSD8タンパク質;早期乳児てんかん性脳症-4において不足しているSTXBP1タンパク質;進行性ミオクローヌスてんかん5において不足しているPRICKLE2タンパク質;発作性舞踏病アテトーゼを伴う家族性乳児けいれん、発作性運動誘発性ジスキネジア1、あるいは良性の家族性新生児けいれん-2において不足しているPRRT2タンパク質;弱毒化MPS-1(ハーラー-シャイエ症候群)において不足しているIDUAタンパク質;および、全般てんかん熱性けいれんプラス9型において不足しているSTX1Bタンパク質をコードする部分的にスプライシングされた十分なレベルの転写産物がヒト細胞の核の中で発見された。これら、ATP1A2、CACNA1A、SETD5、SHANK3、NF2、DNMT1、TCF4、RAI1、PEX1、ARSA、EIF2B5、EIF2B1、EIF2B2、NPC1、ADAR、MFSD8、STXBP1、PRICKLE2、PRRT2およびSTX1BmRNA前駆体種は、少なくとも1つの保持されたイントロンを含む。本発明は、完全にスプライシングされた成熟mRNAの定常的な産生を増加させるために、したがって、翻訳されたATP1A2、CACNA1A、SETD5、SHANK3、NF2、DNMT1、TCF4、RAI1、PEX1、ARSA、EIF2B5、EIF2B1、EIF2B2、NPC1、ADAR、MFSD8、STXBP1、PRICKLE2、PRRT2、IDUA、あるいはSTX1Bのタンパク質レベルを増加させるために、遺伝子発現の核段階に対して律速的な1つ以上の保持されたATP1A2、CACNA1A、SETD5、SHANK3、NF2、DNMT1、TCF4、RAI1、PEX1、ARSA、EIF2B5、EIF2B1、EIF2B2、NPC1、ADAR、MFSD8、STXBP1、PRICKLE2、PRRT2、IDUA、あるいはSTX1Bのイントロンのスプライシングをアップレギュレートするための組成物および方法を提供する。こうした組成物と方法は、核に蓄積する保持されたイントロン含有ATP1A2、CACNA1A、SETD5、SHANK3、NF2、DNMT1、TCF4、RAI1、PEX1、ARSA、EIF2B5、EIF2B1、EIF2B2、NPC1、ADAR、MFSD8、STXBP1、PRICKLE2、PRRT2、IDUA、あるいはSTX1BのmRNA前駆体(RIC mRNA前駆体)のイントロン・スプライシング部位での構成的なスプライシングを促すアンチセンスオリゴマー(ASO)を利用することができる。したがって、実施形態において、ATP1A2、CACNA1A、SETD5、SHANK3、NF2、DNMT1、TCF4、RAI1、PEX1、ARSA、EIF2B5、EIF2B1、EIF2B2、NPC1、ADAR、MFSD8、STXBP1、PRICKLE2、PRRT2、IDUA、あるいはSTX1Bのタンパク質を、ATP1A2、CACNA1A、SETD5、SHANK3、NF2、DNMT1、TCF4、RAI1、PEX1、ARSA、EIF2B5、EIF2B1、EIF2B2、NPC1、ADAR、MFSD8、STXBP1、PRICKLE2、PRRT2、IDUA、あるいはSTX1Bの不足によって引き起こされる疾病を処置するために本発明の方法を用いて、増加させることが可能である。
【0018】
いくつかの実施形態では、完全にスプライシングされた成熟mRNAの定常的な産生を増加させるために、遺伝子発現の核段階に対して律速的な1つ以上の保持されたATP1A2、CACNA1A、SETD5、SHANK3、NF2、DNMT1、TCF4、RAI1、PEX1、ARSA、EIF2B5、EIF2B1、EIF2B2、NPC1、ADAR、STXBP1、PRICKLE2、PRRT2、あるいはSTX1Bのイントロンのスプライシングを、したがって、翻訳されたATP1A2、CACNA1A、SETD5、SHANK3、NF2、DNMT1、TCF4、RAI1、PEX1、ARSA、EIF2B5、EIF2B1、EIF2B2、NPC1、ADAR、STXBP1、PRICKLE2、PRRT2、あるいはSTX1Bのタンパク質レベルを、アップレギュレートするための組成物および方法が本明細書で開示される。こうした組成物と方法は、核に蓄積する保持されたイントロン含有ATP1A2、CACNA1A、SETD5、SHANK3、NF2、DNMT1、TCF4、RAI1、PEX1、ARSA、EIF2B5、EIF2B1、EIF2B2、NPC1、ADAR、STXBP1、PRICKLE2、PRRT2、あるいはSTX1BのmRNA前駆体(RIC mRNA前駆体)のイントロン・スプライシング部位での構成的なスプライシングを促すアンチセンスオリゴマー(ASO)を利用することができる。したがって、実施形態において、ATP1A2、CACNA1A、SETD5、SHANK3、NF2、DNMT1、TCF4、RAI1、PEX1、ARSA、EIF2B5、EIF2B1、EIF2B2、NPC1、ADAR、STXBP1、PRICKLE2、PRRT2、あるいはSTX1Bのタンパク質を、ATP1A2、CACNA1A、SETD5、SHANK3、NF2、DNMT1、TCF4、RAI1、PEX1、ARSA、EIF2B5、EIF2B1、EIF2B2、NPC1、ADAR、STXBP1、PRICKLE2、PRRT2、あるいはSTX1Bの不足によって引き起こされる疾病を処置するために本発明の方法を用いて、増加させることが可能である。
【0019】
いくつかの実施形態では、完全にスプライシングされた成熟mRNAの定常的な産生を増加させるために、遺伝子発現の核段階に対して律速的な1つ以上の保持されたATP1A2、CACNA1A、SETD5、SHANK3、NF2、DNMT1、TCF4、RAI1、PEX1、ARSA、EIF2B5、EIF2B2、NPC1、ADAR、STXBP1、PRICKLE2、PRRT2、あるいはSTX1Bのイントロンのスプライシングを、したがって、翻訳されたATP1A2、CACNA1A、SETD5、SHANK3、NF2、DNMT1、TCF4、RAI1、PEX1、ARSA、EIF2B5、EIF2B2、NPC1、ADAR、STXBP1、PRICKLE2、PRRT2、あるいはSTX1Bのタンパク質レベルを、アップレギュレートするための組成物および方法が本明細書で開示される。こうした組成物と方法は、核に蓄積する保持されたイントロン含有ATP1A2、CACNA1A、SETD5、SHANK3、NF2、DNMT1、TCF4、RAI1、PEX1、ARSA、EIF2B5、EIF2B2、NPC1、ADAR、STXBP1、PRICKLE2、PRRT2、あるいはSTX1BのmRNA前駆体(RIC mRNA前駆体)のイントロン・スプライシング部位での構成的なスプライシングを促すアンチセンスオリゴマー(ASO)を利用することができる。したがって、実施形態において、ATP1A2、CACNA1A、SETD5、SHANK3、NF2、DNMT1、TCF4、RAI1、PEX1、ARSA、EIF2B5、EIF2B2、NPC1、ADAR、STXBP1、PRICKLE2、PRRT2、あるいはSTX1Bのタンパク質を、ATP1A2、CACNA1A、SETD5、SHANK3、NF2、DNMT1、TCF4、RAI1、PEX1、ARSA、EIF2B5、EIF2B2、NPC1、ADAR、STXBP1、PRICKLE2、PRRT2、あるいはSTX1Bの不足によって引き起こされる疾病を処置するために本発明の方法を用いて、増加させることが可能である。
【0020】
他の実施形態において、本発明の方法は、被験体の疾病を処置するべく、ATP1A2、CACNA1A、SETD5、SHANK3、NF2、DNMT1、TCF4、RAI1、PEX1、ARSA、EIF2B5、EIF2B1、EIF2B2、NPC1、ADAR、MFSD8、STXBP1、PRICKLE2、PRRT2、IDUA、あるいはSTX1Bの産生を増加させるために使用可能である。実施形態において、被験体は、ATP1A2、CACNA1A、SETD5、SHANK3、NF2、DNMT1、TCF4、RAI1、PEX1、ARSA、EIF2B5、EIF2B1、EIF2B2、NPC1、ADAR、MFSD8、STXBP1、PRICKLE2、PRRT2、IDUA、あるいはSTX1Bが野生型に対して必ずしも不足しているわけではないが、それにもかかわらずATP1A2、CACNA1A、SETD5、SHANK3、NF2、DNMT1、TCF4、RAI1、PEX1、ARSA、EIF2B5、EIF2B1、EIF2B2、NPC1、ADAR、MFSD8、STXBP1、PRICKLE2、PRRT2、IDUA、あるいはSTX1Bの増加により緩和される疾病を抱えている。実施形態では、疾病は、ATP1A2、CACNA1A、SETD5、SHANK3、NF2、DNMT1、TCF4、RAI1、PEX1、ARSA、EIF2B5、EIF2B1、EIF2B2、NPC1、ADAR、MFSD8、STXBP1、PRICKLE2、PRRT2、IDUA、あるいはSTX1Bのハプロ不全によって引き起こされることがある。
【0021】
他の実施形態において、本発明の方法は、被験体の疾病を処置するべく、ATP1A2、CACNA1A、SETD5、SHANK3、NF2、DNMT1、TCF4、RAI1、PEX1、ARSA、EIF2B5、EIF2B1、EIF2B2、NPC1、ADAR、STXBP1、PRICKLE2、PRRT2、あるいはSTX1Bの産生を増加させるために使用可能である。実施形態において、被験体は、ATP1A2、CACNA1A、SETD5、SHANK3、NF2、DNMT1、TCF4、RAI1、PEX1、ARSA、EIF2B5、EIF2B1、EIF2B2、NPC1、ADAR、STXBP1、PRICKLE2、PRRT2、あるいはSTX1Bが野生型に対して必ずしも不足しているわけではないが、それにもかかわらずATP1A2、CACNA1A、SETD5、SHANK3、NF2、DNMT1、TCF4、RAI1、PEX1、ARSA、EIF2B5、EIF2B1、EIF2B2、NPC1、ADAR、STXBP1、PRICKLE2、PRRT2、あるいはSTX1Bの増加により緩和される疾病を抱えている。実施形態では、疾病は、ATP1A2、CACNA1A、SETD5、SHANK3、NF2、DNMT1、TCF4、RAI1、PEX1、ARSA、EIF2B5、EIF2B1、EIF2B2、NPC1、ADAR、STXBP1、PRICKLE2、PRRT2、あるいはSTX1Bのハプロ不全によって引き起こされることがある。
【0022】
さらなる実施形態において、本発明の方法は、被験体の疾病を処置するべく、ATP1A2、CACNA1A、SETD5、SHANK3、NF2、DNMT1、TCF4、RAI1、PEX1、ARSA、EIF2B5、EIF2B2、NPC1、ADAR、STXBP1、PRICKLE2、PRRT2、あるいはSTX1Bの産生を増加させるために使用可能である。実施形態において、被験体は、ATP1A2、CACNA1A、SETD5、SHANK3、NF2、DNMT1、TCF4、RAI1、PEX1、ARSA、EIF2B5、EIF2B2、NPC1、ADAR、STXBP1、PRICKLE2、PRRT2、あるいはSTX1Bが野生型に対して必ずしも不足しているわけではないが、それにもかかわらずATP1A2、CACNA1A、SETD5、SHANK3、NF2、DNMT1、TCF4、RAI1、PEX1、ARSA、EIF2B5、EIF2B2、NPC1、ADAR、STXBP1、PRICKLE2、PRRT2、あるいはSTX1Bの増加により緩和される疾病を抱えている。実施形態では、疾病は、ATP1A2、CACNA1A、SETD5、SHANK3、NF2、DNMT1、TCF4、RAI1、PEX1、ARSA、EIF2B5、EIF2B2、NPC1、ADAR、STXBP1、PRICKLE2、PRRT2、あるいはSTX1Bのハプロ不全によって引き起こされることがある。
【0023】
実施形態では、記載された組成物および方法は、標的タンパク質の不足により引き起こされるCNS疾患または疾病を抱える被験体または患者を処置するために使用される。実施形態では、記載された組成物および方法は、標的タンパク質の不足によっては引き起こされないCNS疾患または疾病を抱える被験体または患者を処置するために使用される。実施形態では、CNS疾患または疾病を抱える被験体または患者は、標的タンパク質の正常な産生を補充することにより標的タンパク質の産生の増加から利益を得ることができる。実施形態では、標的タンパク質は、被験体のCNS疾患または疾病を改善または処置するために第2の標的に作用する。実施形態では、第2の標的タンパク質は被験体において不足している。実施形態では、第2の標的タンパク質は被験体において不足していない。
【0024】
ATP1A2
ATP1A2は、Na+K+-ATPアーゼ(ナトリウムカリウムATPアーゼ)のα2アイソフォームをコードする。α2アイソフォームは、p型の陽イオン輸送ATPアーゼのファミリーに属し、かつNa+/K+-ATPアーゼのサブファミリーに属している。Na+/K+-ATPアーゼは、原形質膜でのNaとKのイオンの電気化学勾配の確立と維持に関与する内在性膜タンパク質である。これらの勾配は、浸透度調節にとって、様々な有機および無機の分子のナトリウム共役輸送にとって、および神経と筋肉の電気興奮性にとって必要不可欠である。
【0025】
Na+/K+-ATPアーゼはエネルギー源としてATPを使用して、Na+を細胞の外へ、K+を細胞の中へ移動させる。Na+/K+ATPアーゼは全てのヒトの細胞に存在する。しかしながら、α2アイソフォームは主として脳と筋肉に限定される。α-2サブユニットを含むNa+/K+-ATPアーゼは、グリア細胞、とりわけアストロサイト中で見られ、そこで、さらなる脱分極を防ぐために高い細胞外K+のグリア除去(glial clearance )に貢献する。Na+/K+-ATPアーゼはグリアでのその作用を介してニューロンの正常機能に重大な役割を果たす。ニューロン間の通信は神経伝達物質に依存する。簡潔に言えば、ニューロンは神経伝達物質を放出し、これが近隣のニューロン上の受容体タンパク質に結合する。神経伝達物質がその効果を発揮した後、神経伝達物質はその受容体から離れて、グリアによりニューロン間の空間から取り除かれる。Na+/K+ATPアーゼは、ニューロン間の空間から明らかな神経伝達物質を除去するためにグリアを刺激することにより、このプロセスを制御するのに役立つ。Na+/K+-ATPアーゼはこうした空間から過剰なカリウムイオンも取り除く。ヒトでは、ATP1A2の突然変異は、遺伝子疾患、例えば、家族性片麻痺性偏頭痛-2(FHM2)および家族性脳底型片頭痛、小児期の交代性片麻痺に関連付けられる。
【0026】
家族性片麻痺性偏頭痛-2
家族性片麻痺性偏頭痛-2(FHM2)および家族性脳底型片頭痛はATP1A2のヘテロ接合変異により引き起こされる。FHM2は前兆を伴う片頭痛の単一遺伝子の変異体である。片頭痛は、頭部の1つの領域の激しいズキズキする痛みを引き起こし、つき鳴るために吐き気、嘔吐、および光や音に対する極度の敏感さをしばしば伴う。こうした再発性の頭痛は小児期または青年期に始まることも有り、特定の食事、情緒的ストレス、および小さな頭部外傷が引き金となって起きることができる。それぞれの頭痛は数時間から数日間続くこともある。家族性片麻痺性偏頭痛を含むいくつかのタイプの片頭痛では、前兆と呼ばれる神経症候のパターンが頭痛の前に生じる。前兆に関連付けられる最も一般的な症状は、盲点(暗点)、光のちらつき、ジグザグ形(zig-zagging lines)、および複視などの一時的な視覚的変化である。家族性片麻痺性偏頭痛の人では、前兆は身体の一方の側にしばしば影響を与える(不全片麻痺)一時的なしびれ感または脱力感を特徴とする。前兆のさらなる特徴は、言語、錯乱、および眠気に関する困難を含むことがある。前兆は数分かけて次第に進行して1時間ほど続くことがある。家族性片麻痺性偏頭痛のエピソードとしては、熱、発作、長時間の脱力感、昏睡、およびめったにないが死亡が挙げられる。家族性片麻痺性偏頭痛の大半の人はエピソードの間に完全に回復するが、記憶喪失および注意力に関する問題などの神経症候は数週間または数ヶ月間続くことがある。この疾病を抱える人の約20パーセントは、軽度であるが運動を調整することが常に困難となり(運動失調)、時間に経つにつれて悪化することもあり、眼振と呼ばれる急速かつ不随意の眼運動を進行させる。
【0027】
FHM2はATP1A2中に存在する突然変異により引き起こされる。FHM2を引き起こすATP1A2の突然変異および不足は家族のFHMのおよそ20%の原因である。ATP1A2にはFHM2に関連あると同定された50を超える突然変異がある。ほぼ全てのFHM2突然変異は非同義SNPであるが、終止コドンに影響を与え、27のアミノ酸残基によってATP1A2タンパク質の伸長を引き起こす小さな欠失や変異もある。ほとんどの突然変異はさらなる臨床症状を持たない純粋なFHMに関連付けられる。ATP1A2は主として成人のアストロサイトで発現され、ここで、ATP1A2は様々な輸送体(グルタミン酸塩輸送体とNa+/Ca2+交換体)に機能的に結合しているように見え、ニューロンの活動中に細胞外空間からの放出されたグルタミン酸塩とカリウムの除去において必要不可欠である。ATP1A2の機能の喪失を引き起こすFHM2突然変異は、ニューロンの活動中のシナプス間隙におけるグルタミン酸塩除去の減少とカリウムの増大につながることもあり、これは、神経興奮後の長時間の回復時間をもたらし、脳を皮質の拡延性抑制に影響を受けやすくすることもある。皮質の拡延性抑制は皮質にわたってゆっくりと進行する連続的な強いニューロンの脱分極の波であり、後に長く続く神経の抑制を伴う活動の短く強いスパイクを生成する。皮質の拡延性抑制は、片頭痛に関連付けられる頭痛の原因である三叉神経血管系を活性化することが示されている。
【0028】
ATP1A2突然変異の効果に関する2つの仮定されたメカニズムがある。第一に、突然変異は細胞外のカリウムの増大をもたらし、これは、カリウムイオンの除去を損わせ、したがって、皮質の拡延性抑制を誘発することがある。第二に、ATP1A2の分布がNa+/Ca2+交換体と共存していることから、ATP1A2に対する突然変異は細胞内ナトリウムを増加させ、これがNa+/Ca2+交換体を介して細胞内カルシウムレベルを上昇させ、結果的に、グルタミン酸塩の放出とグルタミン酸塩の除去の減少とにつながり、皮質の拡延性抑制も引き起こすことがある。両方の仮説は結果的に脳を皮質の拡延性抑制の影響を受けやすくさせ、したがって前兆を伴う片頭痛を引き起こす。
【0029】
近年、多くのATP1A2突然変異がFHMおよび小脳の問題、具体的には運動の問題、小児期けいれん、癲癇、および精神遅滞に関連することが報告された。いくつかのATP1A2突然変異は、脳底型片頭痛および普通片頭痛などの非片麻痺性片頭痛表現型に関連することが示されている。
【0030】
家族性脳底型片頭痛
脳底型片頭痛は、前兆の症状が脳幹から始まるか、両方の半球の同時の関与を反映する、前兆を伴う片頭痛の亜型である。
【0031】
小児期の交代性片麻痺
小児期の交代性片麻痺は常染色体優性疾病である。小児期の交代性片麻痺は遺伝子の新しい突然変異に起因し、家族に障害の前歴のない人で生じることがある。この疾病の主要な特徴は、身体の一方の側にしばしば影響を与える(片麻痺)一時的麻痺の再発性のエピソードである。いくつかのエピソード中に、麻痺は一方の側から反対側に交互に起こるか、あるいは身体の両側に同時に影響を与える。この疾病に関連付けられる既知のATP1A2遺伝子突然変異は、Na+/K+ATPアーゼの単一のアミノ酸を置き換える:アミノ酸トレオニンはタンパク質位置378でアミノ酸アスパラギンと取り替えられる。この遺伝学的な変化は、イオンを輸送するタンパク質の能力を損なうことがある。麻痺に加えて、罹患した個体は、制御しがたい筋肉活動の突然の発作を経験することがある;これらは不随意の四肢運動(舞踏病アテトーゼ)、筋肉の緊張(ジストニー)、眼の運動(眼振)、または息切れ(呼吸困難)をもたらすことがある。小児期の交代性片麻痺の個体は、皮膚の突然の発赤、温感(紅潮)、あるいは普通ではない青白さ(顔面蒼白)も経験することがある。こうした発作は、片麻痺のエピソードの間に、または上エピソードとは別に発生することがある。片麻痺または制御の効かない運動のエピソードは、ストレス、極度な疲労、寒い温度、または入浴などの特定の因子が引き金となって起きることがあるが、引き金は必ずしも知られているとは限らない。エピソードの数および長さは当初、小児期の間ずっと悪化するが、時間が経つにつれて減少し始める。制御することができない筋肉運動は完全に消えることもあるが、片麻痺のエピソードは生きている間発生する。小児期の交代性片麻痺も軽度から重度の認知的な問題を引き起こす。ほぼ全ての罹患した個体があるレベルの発達上の遅延と知的障害を抱えている。こうした認知機能は典型的には時間が経つにつれ減っていく。
【0032】
CACNA1A
CACNA1A遺伝子は、カルシウムチャネルCaV2.1のα-1サブユニットをコードする。電位依存性Ca(2+)チャネルは興奮性細胞へのCa(2+)イオンの流入を媒介するだけでなく、筋収縮、ホルモンまたは神経伝達物質の放出、および遺伝子発現を含む様々なCa(2+)依存性のプロセスに関与している。Diriong et al(1995)は、カルシウムチャネルがマルチサブユニット複合体であり、チャネル活性が電位感受性のCa(2+)チャネル活性を生成するのにしばしば十分であるポア形成α-1サブユニットにより方向付けられることに注目した。このサブユニットは、カルシウムイオンが流れる可能性があるポアを形成する。CaV2.1チャネルはニューロンの伝達で必要不可欠な役割を果たす。これらのチャネルは神経伝達物質の放出を制御するのを助け、ニューロンの可塑性に関与する。α-1サブユニット CaV2.1カルシウムチャネルにおける様々な突然変異は、家族性片麻痺性偏頭痛(FHM)、発作性運動失調症2型(EA2)、および脊髄小脳失調症6型(SCA6)に関与する。ミスセンスおよびスプライス部位の突然変異はFHMと発作性運動失調症2型(EA2)でそれぞれ発見されているが、CACNA1A遺伝子中のCAG反復は、脊髄小脳失調症6型(SCA6)の患者で拡大したことがわかった。
【0033】
発作性運動失調症型2型(EA2)
発作性運動失調症は、神経系に影響を与え、運動に関する問題を引き起こす、関連する疾病のグループである。発作性運動失調症の人は、乏しい協調と均衡(運動失調)の再発性のエピソードを有している。こうしたエピソードの間に、多くの罹患した個体は、めまい(眩暈)、悪心と嘔吐、片頭痛、かすみ目または複視、不明瞭な言語、および耳鳴(耳鳴症)も経験する。発作、筋力低下、および身体の一方の側に影響を与える麻痺(片麻痺)も発作の間に発生することがある。さらに、罹患した個体の中には、エピソード中に、またはエピソード間に、ミオキミアと呼ばれる筋肉異常を抱える人もいる。この異常は筋肉のけいれん、硬直、および皮膚の下で波打つように見える連続的で微細な筋れん縮を引き起こすこともある。
【0034】
運動失調と他の症状のエピソードは、幼児期早期から成年期までいつでも始まる可能性がある。これらは情緒的ストレス、カフェイン、アルコール、特定の薬物、身体活動、および病気などの環境要因が引き金となって起こることがある。発作の頻度は一日数回から1年に1、2回と様々である。エピソード間で、罹患した個体の中には、眼振と呼ばれる不随意の眼球運動と同様に、時間が経つにつれて悪化することもある運動失調を経験し続ける人もいる。
【0035】
研究者は1型~7型で指定される少なくとも7つのタイプの発作性運動失調症を特定した。その型は、兆候と症状のパターン、発病年齢、発作の長さ、および、既知の遺伝的原因によって区別される。
【0036】
CACNA1A遺伝子中の50を超える突然変異が、発作性運動失調症の最も一般的な形態である発作性運動失調症2型(EA2)を引き起こすことが分かった。協調と平衡(運動失調)に関する問題に加えて、EA2は、眼振と呼ばれる不随意の眼球運動に関与している。EA2の原因となるCACNA1A突然変異は、機能的なCaV2.1チャネルの産生を減らし、あるいはCaV2.1チャネルがカルシウムイオンを輸送するために必要とされる場合に、細胞膜に達するのを防ぐ。こうしたチャネルの数の減少は、ニューロンへのカルシウムイオンの総流入を減少させ、これが脳の中の神経伝達物質の放出を妨害する。ニューロン間のシグナル伝達の変化は、発作性運動失調症の人で見られる非協調的な運動のエピソードの根底にあるが、変化したカルシウムイオン輸送が疾病の特定の特徴をどのように引き起こすかは明らかとなっていない。
【0037】
家族性片麻痺性偏頭痛
CACNA1A遺伝子における少なくとも20の突然変異が家族性片麻痺性偏頭痛1型(FHM1)の人々において特定されている。FHMは、少なくとも1つの他の前兆症状(例えば、半盲、半身感覚の欠如、失語症)に常に関連する片麻痺の前兆を特徴とする。前兆は軽度から重度の頭痛を伴う。FHM1では、前兆は身体の一方の側の一時的なしびれ感あるいは脱力感(不全片麻痺)を含んでいる。EA2のように、FHM1は一般に運動失調と眼振に関連する。FHM1を引き起こすの変化のほとんどは、CaV2.1チャネル中の単一のアミノ酸を変化させる。1ダースを超える影響を受けた家族で見られてきた最も一般的な突然変異は、タンパク質位置666でアミノ酸トレオニンをアミノ酸メチオニンに取り替える。
【0038】
家族性片麻痺性偏頭痛の原因であるCACNA1A突然変異はCaV2.1チャネルの構造を変える。変化したチャネルは通常よりも容易に開き、これがカルシウムイオンの内部への流れを増加させる。CaV2.1チャネルを通るカルシウムイオンのより大きな流入は、細胞の神経伝達物質の放出を増加させる。結果として生じるニューロン間のシグナル伝達の変化は、家族性片麻痺性偏頭痛の人のこうした重度の頭痛を進行させる。永続的な小脳の症状を抱えるすべての人を含むFHMを抱える家族のおよそ50%は、CACNA1A中にミスセンス変異を有する [Battistini et al 1999, Ducros et al 1999, Friend et al 1999]。
【0039】
脊髄小脳失調症6型
脊髄小脳失調症6型は遅発性の常染色体優性障害である。脊髄小脳失調症6型(SCA6)はCACNA1A遺伝子変異により引き起こされる別の障害である。この疾病の主要な特徴は、40代または50代の人で始まることが最も多い進行性の運動失調、眼振、および言語障害(構音障害)を含む。SCA6は、CACNA1A遺伝子中のCAGトリヌクレオチド反復のコピー数の増加(増殖)に起因する。SCA6のほとんどのケースは、正常範囲を超えるCAG反復増殖、すなわち、19を超える反復の結果である。この疾病を抱える人々では、CAGセグメントは20回から30回以上反復される。CAGセグメントの長さの増加は、α-1サブユニットの異常に長いバージョンの生成をもたらす。異常なサブユニットは細胞膜でも細胞質でも見られ、クラスター化して凝集体を形成する。こうした凝集体が細胞機能に対して有する効果は未知である。正常なカルシウムチャネルの不足はカルシウムイオンを輸送する細胞の能力を損なう。こうした変化は脳内の神経伝達物質の放出を変化させ、最終的にはニューロンの死亡を引き起こす。プルキニエ細胞と呼ばれる特定のニューロンはカルシウム輸送の破壊にとりわけ敏感であるように思われる。プルキニエ細胞は運動を協調させる脳の部分(小脳)に位置する。時間が経つにつれて、プルキニエ細胞と小脳の他の細胞の喪失は、SCA6に特有の運動問題を引き起こす。SETD5
【0040】
成人の脳と、その後のもっとも離れた成人の脳領域である脊髄、および子房でのSETD5発現。他の成人の末梢組織や胎児の脳および肝臓でははるかに低い発現が検出された。SETD5遺伝子は、仮想メチルトランスフェラーゼである1,442-残留物タンパク質をコードする。この遺伝子における突然変異は常染色体優性精神遅滞-23に関連している。
【0041】
精神遅滞-23(MRD23)
常染色体優性精神遅滞-23(MRD23)は染色体3p25上でのSETD5遺伝子におけるヘテロ接合の突然変異により引き起こされる。精神遅滞、常染色体優性23(MRD23)は、適応行動における機能障害に関連付けられ、かつ進行期に顕在化する、大幅に平均を下回る一般的な知的機能を特徴とする障害である。MRD23患者は、短頭症、低い生え際、くぼんだ鼻橋、格別に高い鼻根、管状の鼻、眼裂斜上(upslanting palpebral fissures)、長く滑らかな人中、小顎症、薄い上唇、および叢生歯のさらなる変わりやすい特徴を備えた重度の知的障害を示す。強迫性障害、儀式的行動を伴って手をバタバタと動かすこと、および自閉症を含む行動障害は顕著な特徴である。この疾患はこの項目で表された遺伝子に影響を与える突然変異によって引き起こされる。
【0042】
3p25微小欠失症候群
新たに3p25微小欠失症候群危険却域でメチルトランスフェラーゼをコードするSETD5のデノボ機能欠損の突然変異は知的障害を引き起こす。遠位3p-症候群の特有の特徴は、低出生体重、小頭症、三角頭蓋症、筋緊張低下、精神運動発達遅滞また成長遅延、下垂症、眼角隔離症、眼裂斜下(downslanting palpebral fissures)、および小顎症を含む。軸後多指、腎異常、口蓋裂、先天性心疾患(特に房室中隔欠損)、耳介前部のくぼみ(preauricular pits)、仙骨部皮膚陥凹(sacral dimple)、および胃腸の異常は、変わりやすい特徴である。知的障害はほとんど常に細胞遺伝学的に目に見える3p欠失に関係しているが、3p26-p25欠失と正常な知能、あるいは軽度な異常しか抱えていないまれな患者が記載されている。SHANK3
【0043】
ヒトでは、SHANK3は、SH3と、プロリンに富んだシナプス関連タンパク質2(ProSAP2)としても知られている複数のアンキリン反復ドメイン3(SHANK3)をコードする。ノーザンブロット解析は、ヒトPSAP2が7および8kbの転写産物として主として脳の中で発現されることを示した。SHANK3遺伝子は60kbに及び、22のエクソンを含む。ラットとヒトでは、PSAP2は、大脳皮質と小脳で優先的に発現される。この遺伝子はshank遺伝子ファミリーのメンバーである。Shankタンパク質は、アクチン細胞骨格とGタンパク質結合シグナル伝達経路に神経伝達物質受容体、イオンチャネル、および他の膜タンパク質を結合させるシナプス後肥厚部のマルチドメイン領域足場タンパク質である。shankタンパク質はさらにシナプス形成と樹状突起棘の成熟でも一定の役割を果たす。SHANK3は、フェラン-マクダーミド症候群としても知られている22q13.3欠失症候群の患者で破壊された遺伝子の1つである。
【0044】
フェラン-マクダーミド症候群(PHMDS)
フェラン-マクダーミド症候群(PHMDS)は、染色体22q13のヘテロ接合の隣接する遺伝子欠失、またはSHANK3遺伝子の突然変異によって引き起こされることがある。フェラン-マクダーミド症候群は変わりやすい特徴を備えた発達障害である。一般的な特徴は、新生児の筋緊張低下、全般的な発達上の遅延、通常の成長~加速性の成長、言語消失~重篤な言語障害、自閉症的行動、および小さな異形成の特徴を含む。この症候群に関連するそれ以外のあまり一般的ではない特徴は、痛みに対する耐性の増加、形成異常な足指の爪、噛む行動、肉付きのいい手、形成障害の耳、とがったあご、長頭症、下垂症、興奮しすぎやすい傾向、および内眼角贅皮を含んでいた。研究者らは、フェラン-マクダーミド症候群のニューロンが興奮性のシナプス伝達においてSHANK3発現と主要な欠損を低下させたが、抑制的なシナプス伝達では低下させなかったことを示した。フェラン-マクダーミド症候群のニューロンでの興奮シナプス伝達は、SHANK3発現を回復させることにより、あるいはインスリン様成長因子-1でニューロンを処置することにより、修正可能である。IGF1処置は、SHANK3を欠く成熟した興奮性シナプスの形成を促したが、高速の非活性化動力学でPSD95とNMDAの受容体を封じ込めた。
【0045】
統合失調症-15(SCZD15)
統合失調症-15(SCZD15)に対する感受性は、SH3と複数のアンキリン反復ドメイン-3遺伝子(SHANK3)中の突然変異に関係している。統合失調症-15は、複雑で多元的な精神障害、あるいは、思考の形態と内容(例えば、妄想、幻覚)の、機嫌(例えば、不相応な情動)、自己と外界との関係の意識(例えば、自我境界の喪失、引きこもり)、および行動(例えば、奇異な行動、あるいは明らかに目的がない行動)の撹乱を特徴とする障害の群である。統合失調症-15は情動に影響を与えるが、こうした撹乱が一次的である気分障害とは区別される。同様に、認知機能の軽度の障害があることもあり、認知機能の障害が一次的なものであると考えられる認知症とは区別される。患者の中には双極性障害の症状と同様に統合失調症の症状を示す患者もおり、しばしば統合失調感情障害の診断が下される。
【0046】
NF2
NF2遺伝子は、シュワノミンとしても知られているタンパク質マーリンをコードする。マーリンは、膜細胞骨格足場タンパク質、即ち、細胞膜または膜糖タンパク質に連結するアクチンフィラメントである。ヒトのマーリンは、神経組織において優位に見られるが、幾つかの他の胎児組織においても見られ、主として接着結合に位置する。NF2は、遺伝子の腫瘍抑制因子のグループに属する。セリン518のリン酸化は、マーリンの機能状態を変更することが知られている。マーリンのシグナル伝達経路は、eIF3c、CD44、プロテインキナーゼA、およびp21活性化キナーゼを含む、幾つかの顕著な細胞増殖制御分子を含むことが提案されている。NF2遺伝子の突然変異は、神経線維腫症2型と呼ばれるヒト常染色体優性疾患を引き起こす。それは、神経系の腫瘍、最も一般には両側性前庭神経鞘腫(聴神経腫とも呼ばれる)の進行を特徴とする。
【0047】
神経線維腫症2型
神経線維腫症2型は、染色体22q12.2上の、マーリンとも呼ばれる、ニューロフィブロミン-2をコードする遺伝子の突然変異によって引き起こされる。神経線維腫症2型は、伝達の常染色体優性のモードで遺伝可能な障害である。発病率は60,000分の約1である。統計によると、症例の2分の1が遺伝性であり、残りの2分の1が新しいデノボの突然変異の結果であると考えられる。
【0048】
神経線維腫症2型を有する人において、NF2遺伝子の200を超える突然変異が特定された。NF2突然変異の約90パーセントは、結果としてマーリンタンパク質の異常に短いバージョンをもたらす。この短いタンパク質は、細胞内でその正常な腫瘍抑制因子機能を実行することができない。研究は、マーリンの損失によって、細胞、特にシュワン細胞が、あまりにも頻繁に増殖し、非癌性腫瘍を形成することが可能になることを示唆している。神経線維腫症2型において最も一般的な腫瘍は、前庭神経鞘腫であり、これは、内耳から脳に情報を伝える神経に沿って進行する。神経系に影響を与える他の腫瘍も、この疾病を有する人において生じる。NF2遺伝子の体細胞突然変異は、非癌性(良性)および癌性(悪性)の、幾つかのタイプの腫瘍の進行に関係している。
【0049】
マーリンの欠損が、神経線維腫症2型に特徴的な腫瘍を結果的にもたらすのに十分である、接触を介した腫瘍抑制の欠如が原因の細胞周期による媒介されていない進行を結果としてもたらし得ることが知られている。NFIIの突然変異は、結果としてマーリンの合成の失敗または正常な腫瘍抑制効果を欠く欠損ペプチドの産生のいずれかをもたらすと推定される。
【0050】
NF2関連の髄膜腫
染色体22q12上のマーリンNF2をコードする遺伝子の体細胞突然変異も、神経線維腫症-2の他の特徴なしで髄膜腫を有する患者のサブセットの腫瘍組織において発見された。髄膜腫は、くも膜細胞から生じる中枢神経系の比較的一般的な新生物である。悪性のサブタイプは生じるが、その大多数は、ゆっくり増殖する及び浸潤性である可能性が低い高分化型の血管腫瘍である。髄膜腫は、傍矢状領域、大脳の凸面、蝶形骨稜、嗅溝、および脊柱管から生じる傾向がある。髄膜腫は、緩徐進行性の腫瘤病変を暗示している徴候を有して40年から60年で現れる傾向がある。特異的な臨床症状は、腫瘍の位置に左右されるが、頭蓋内圧亢進、脳神経障害、運動失調、および他の局所神経兆候を含み得る。ほとんどの髄膜腫は良性であるが、髄膜腫の非常に僅かなパーセンテージが悪性である。多くの髄膜腫が無症候性であり、人の寿命全体にわたって症状を生じさせず、発見されても、定期的な観察以外に処置を必要としない。典型的に、症候性の髄膜腫は、放射線手術または従来の手術のいずれかで処置される。数百年も遡って髄膜腫の過去の証拠は発見されており、1800年代から開始したそれらの除去に成功した手術もあった。
【0051】
神経鞘腫症1
神経鞘腫症を有する患者からの個々の神経鞘腫腫瘍は、ニューロフィブロミン-2遺伝子(NF2)の体細胞突然変異を有することが分かった。神経鞘腫は、通常は単独に生じるが、そうでなければ正常な個体に生じる、末梢神経鞘の良性腫瘍である。同じ個体における複数の神経鞘腫は、基礎的な腫瘍素因症候群を示唆している。最も一般的なそのような症候群は神経線維腫症IIである。NF2の特徴は両側性前庭神経神経鞘腫の進行であるが、すべてのNF2の影響を受けた個体の3分の2以上は他の位置で神経鞘腫を進行させ、皮膚神経鞘腫(または神経鞘腫)はNF2の影響を受けた小児における前庭腫瘍に先行し得る。
【0052】
DNMT1
DNMT1遺伝子は、酵素DNA(シトシン-5)-メチルトランスフェラーゼ1をコードする。この酵素はDNAメチル化に関係している。特に、酵素はシトシンにメチル基を加えるのを助ける。DNAメチル化は多くの細胞機能において重要である。これらの機能は、遺伝子発現抑制、タンパク質および脂質を含む反応の調節、および神経伝達物質の処理の制御を含む。DNA(シトシン-5)-メチルトランスフェラーゼ1は、成人の神経系において活性である。その具体的な機能はよく理解されていないが、酵素は、ニューロンの成熟および分化、必要な場所に遊走する及び互いに連結するニューロンの能力、およびニューロンの生存を調節するのを助け得る。大腸菌(E.coli)およびHeLa細胞におけるインビトロでの機能発現の試験は、突然変異が、DNMT1の適切なフォールディングに影響を与え、結果として、G2細胞周期の間の、成熟前の分解、メチルトランスフェラーゼ活性の低下、およびヘテロクロマチン結合の障害をもたらし、全体的な低メチル化および部位特異的な過剰メチル化につながる。これらの変化は、エピジェネティックな調節不全(epigenetic dysregulation)を示した。
【0053】
遺伝性感覚性ニューロパチーIE型(HSN1E)
遺伝性感覚性ニューロパチーIE型(HSN1E)は、染色体19p13上のDNMT1遺伝子のヘテロ接合の突然変異によって引き起こされる。遺伝性感覚性ニューロパチーIE型は、進行性の聴覚障害および早発性の認知症に関連する進行性の末梢感覚喪失の成人の発症を特徴とする常染色体優性の神経変性障害である。漸進的な認知症、聴覚消失、および足の感覚問題を特徴とする障害である、遺伝性感覚性自律神経性ニューロパチー(HSAN IE)を有する人において、少なくとも3つのDNMT1遺伝子突然変異が特定された。HSAN IEはさらに、痛み、温度、および接触などの感覚についての情報を伝達する、感覚性ニューロンの機能の障害を特徴とする。足および脚の感覚は、HSAN IEを有する人において特に影響を与えられる。通常青年期または成人早期に始まる、足の感覚の漸進的な消失(末梢神経障害)は、歩行困難につながりかねない。影響を受けた個体は、足に対する損傷に気づかないかもしれず、これは、開放創および感染につながりかねない。これらの合併症が重度である場合、影響を受けた領域の切断が必要かもしれない。HSAN IEはまた、特に手および足上に、発汗する能力(発汗促進機能)の損失を特徴とする。発汗は、自律神経系の機能であり、これはまた、心拍数、消化、および呼吸などの不随意身体機能を制御する。これらの他の自律神経機能は、HSAN IEを有する人においては影響されない。HSAN IEの徴候および症状の重症度およびそれらの発病年齢は、同じ家族内であっても可変的である。エクソン20における突然変異は、DNA(シトシン-5)-メチルトランスフェラーゼ1酵素のメチル化機能を低下させるか又は排除する。結果として、神経系を構成するニューロンの維持が損なわれる。しかしながら、突然変異がHSAN IEの特異的な徴候および症状をどのように引き起こすかは知られていない。
【0054】
常染色体優性の小脳性運動失調、聴覚消失、およびナルコレプシー(ADCADN)
常染色体優性の小脳性運動失調、聴覚消失、およびナルコレプシー(ADCADN)は、染色体19p13上のDNMT1遺伝子のヘテロ接合の突然変異によって引き起こされる。ADCADNは、進行性の小脳性運動失調、ナルコレプシー/脱力発作、感音難聴、および認知症の成人の発症を特徴とする常染色体優性の神経障害である。より可変的な特徴は、視神経萎縮、感覚性ニューロパチー、精神病、およびうつ病を含む。
【0055】
少なくとも3つのDNMT1遺伝子の突然変異が、常染色体優性の小脳性運動失調、聴覚消失、およびナルコレプシーの人において特定された。この障害に関連する突然変異は、エクソン2のDNMT1遺伝子におけるものである。遺伝子内の異なる位置特定での突然変異は、DNA(シトシン-5)-メチルトランスフェラーゼ1酵素に別々に影響を与えるかもしれず、これは徴候および症状の特定の組み合わせにつながり得る。
【0056】
TCF4
TCF4は、ベーシック・ヘリックス・ループ・ヘリックス転写因子である、転写因子4をコードする。コードされたタンパク質は、免疫グロブリンエンハンサーにおいて最初に特定されたモチーフである、エフリュッシボックス(「E-ボックス」)結合部位(「CANNTG」)を認識する。この遺伝子は、広く発現され、神経系の発達に重要な役割を果たし得る。TCF4タンパク質は、脳、筋肉、肺、および心臓に見られる。このタンパク質はまた、出生前の様々な組織において活性であるように見える。TCF4タンパク質は、細胞の分化およびアポトーシスにおいて役割を果たす。
【0057】
ピット・ホプキンス症候群
ピット・ホプキンス症候群は、精神遅滞、広口および顕著な顔面特徴、および間欠性の過換気に続く無呼吸を特徴とする。ピット・ホプキンス症候群は、TCF4転写因子の遺伝子のハプロ不全に関連づけられる。TCF4遺伝子の少なくとも50の突然変異が、ピット・ホプキンス症候群を引き起こすことが分かった。幾つかの突然変異はTCF4遺伝子内のヌクレオチドを欠失させ、他の突然変異はTCF4遺伝子の他にそれを囲む多くの遺伝子も欠失させる。さらに他のTCF4遺伝子の突然変異は、単一のヌクレオチドに取って代わる。突然変異のサイズは、疾病の重症度に影響を与えないようであり、大きな欠失を有する個体および単一のヌクレオチド変化を有する人は、類似した徴候および症状を有するように見える。TCF4遺伝子の突然変異は、DNAに結合する及び特定の遺伝子の活性を制御するタンパク質の能力を妨害する。これらの遺伝子の突然変異は、典型的に、他のタンパク質に結合するTCF4タンパク質の能力に影響を与えない。DNAに結合する及び特定の遺伝子、特に神経系の発達および機能に関係する遺伝子の活性を制御するTCF4タンパク質の無能は、ピット・ホプキンス症候群の徴候および症状の一因となる。また、非機能性のTCF4タンパク質に結合される正常なタンパク質の損失は、この疾病の特徴の一因となる。
【0058】
RAI1
RAI1遺伝子は、レチノイン酸誘発性のタンパク質1をコードする。レチノイン酸誘発性のタンパク質1は、概日時計要素の重要な転写制御因子である:CLOCK、ARNTL/BMAL1、ARNTL2/BMAL2、PER1/3、CRY1/2、NR1D1/2およびRORA/C。レチノイン酸誘発性のタンパク質1は、概日時計のコア成分である、CLOCKの転写活性を正に調節する。レチノイン酸誘発性のタンパク質1は、クロマチンにおける他のタンパク質の他に、基礎的な転写装置におけるタンパク質と相互作用することによって、クロマチンリモデリングを介して転写を調節する。レチノイン酸誘発性のタンパク質1は、胚発生および生後発育にとって重要であり得る。レチノイン酸誘発性のタンパク質1は、ニューロンの分化に関係し得る。この遺伝子の1つのコピーの突然変異は、RAI1タンパク質の非機能性のバージョンの産生につながるか、または産生されるこのタンパク質の量を減少させる。
【0059】
スミス・マギニス症候群
スミス・マギニス症候群(SMS)は、染色体17p11.2における3.7-Mbの中間部欠失によって、ほとんどの症例(90%)において引き起こされる。該障害はまた、スミス・マギニス染色体領域内にある、RAI1遺伝子の突然変異によって引き起こされ得る。スミス・マギニス症候群は、身体の多くの部分に影響を与える発達障害である。この疾病の主要な特徴は、軽度から中程度の知的障害、言語および語学力の遅滞、顕著な顔面特徴、睡眠障害、および行動障害を含む。スミス・マギニス症候群を有する人のほとんどは、くぼんだ目、豊頬、および突出した下顎を持つ、広く四角い顔を有している。顔の真中および鼻梁は、しばしば平らであるように見える。口は、厚く、外側に曲がっている上唇を有して、下向きになる傾向がある。これらの顔の違いは、幼児期早期においてはわずかなものであるが、通常、小児期および成人期の後期においてはより際立つ。歯の異常も、影響を受けた個体において一般的である。睡眠パターンの乱れは、スミス・マギニス症候群の特徴であり、典型的に生涯の早期において始まる。影響を受けた個体は、一日中非常に眠気があり得るが、寝入るのに苦労し、夜中に数回目が覚める。スミス・マギニス症候群の個体は、愛情のあり、愛嬌のある人格を有しているが、ほとんどが行動障害を有している。これらは、頻繁なかんしゃく発作および感情の爆発、攻撃性、不安、衝動性、および注意を払うことの困難性を含む。噛みつき、衝突、頭部強打、および皮膚むしりを含む、自傷は、非常に一般的である。反復自己抱擁(Repetitive self-hugging)は、スミス・マギニス症候群に特有であり得る行動特性である。この疾病を有する個体はまた、衝動的に指を舐めて、本および雑誌のページをめくる(「舐めて、めくる(lick and flip)」として知られている行動)。スミス・マギニス症候群の他の徴候および症状は、低身長、脊椎の異常彎曲(脊柱側弯症)、痛み及び温度に対する感受性の低下、および嗄声を含む。この障害を有する人の中には、聴力損失につながる耳異常を有している人もいる。影響を受けた個体は、近眼(近視)および他の視力の問題を引き起こす眼異常を有し得る。それほど一般的でないが、スミス・マギニス症候群の人において、心臓および腎臓の欠陥も報告された。スミス・マギニス症候群の個体のごく一部は、染色体欠失の代わりにRAI1遺伝子の突然変異を有している。これらの個体は、該疾病の主要な特徴の多くを有するが、染色体欠失を有する人ほど、低身長、聴力損失、および心臓または腎臓の異常を有さない。
【0060】
PEX1
PEX1遺伝子は、ペルオキシンと呼ばれるタンパク質のグループの一部である、ペルオキシソーム形成因子1(Pex1p)をコードする。ペルオキシンは、ペルオキシソームと呼ばれる細胞構造の形成および正常な機能にとって不可欠である。ペルオキシソームは、脂肪酸および特定の毒性化合物を含む様々な物質を分解するのに必要とされる酵素を含有している、袋状の区画(sac-like compartments)である。それらはまた、消化および神経系において使用される脂質の産生にとって重要である。ペルオキシンは、ペルオキシソームを細胞の残りから分離する膜を生成することによって、および酵素をペルオキシソームへと移入することによって、ペルオキシソームの新生を助ける。Pex1pによって、他のペルオキシンは酵素をペルオキシソームへともたらすことができる。
【0061】
ペルオキシソーム形成異常症1a(ツェルヴェーガー症候群)(PBD1A)
ツェルヴェーガー症候群(PBD1A)は、染色体7q21-q22上のPEX1遺伝子のホモ接合または複合ヘテロ接合の突然変異によって引き起こされる。ツェルヴェーガー症候群は、臨床的に重度の神経機能障害、頭蓋顔面奇形、および肝機能障害を特徴とする、および生化学的にペルオキシソームの欠如を特徴とする、常染色体劣性の全身性疾患である。古典的なツェルヴェーガー症候群の表現型を有する最も重度に罹患した個体は、1年以内に死亡する。
【0062】
ツェルヴェーガー症候群スペクトラム障害の人において、PEX1遺伝子の少なくとも114の突然変異が特定された。重症度が異なる該疾病の特徴は、弱い筋緊張(筋緊張低下)、発達遅延、および視力および聴力の問題を含むことができる。PEX1遺伝子の突然変異は、ツェルヴェーガー症候群スペクトラム障害の最も一般的な原因であり、影響を受けた個体のおよそ70パーセントに見られる。2つの一般的なPEX1遺伝子の突然変異が、ツェルヴェーガー症候群スペクトラム障害の人に見られる。1つの突然変異は、Pex1p(Gly843AspまたはG843Dとして書かれる)における位置843でアミノ酸グリシンをアミノ酸アスパラギン酸に交換する。この突然変異は、タンパク質のレベルの低下につながる。G843D突然変異を有している個体は、該疾病のスペクトルのそれほど重度でない末端にある徴候および症状を有する傾向がある。1700fs突然変異として知られている、他の一般的な突然変異は、異常に短い、非機能性のPex1pの産生につながる。1700fs突然変異を有している個体は、しばしば、該疾病のスペクトルの重度の末端にある徴候および症状を有している。ツェルヴェーガー症候群スペクトラム障害を引き起こすPEX1遺伝子の突然変異は、Pex1pタンパク質の活性を低減または除去する。十分な機能性Pex1pなしでは、酵素はペルオキシソームへと適切に移入されない。結果として、細胞は、それらの通常の機能を実行することができない空の(empty)ペルオキシソームを含有する。該疾病のスペクトルの重度の末端は、細胞内の機能的なペルオキシソームの欠如によって引き起こされる。該疾病のスペクトルのそれほど重度でない末端は、幾つかのペルオキシソームを形成させる突然変異に起因する。
【0063】
ハイムラー症候群-1(HMLR1)
ハイムラー症候群-1(HMLR1)は、染色体7q21上のPEX1遺伝子のホモ接合または複合ヘテロ接合の突然変異によって引き起こされる。ハイムラー症候群-1(HMLR1)は、ペルオキシソーム形成異常症スペクトルの最も軽度の末端を表わす。ハイムラー症候群-1は、感音性聴力損失、第2生歯のエナメル質形成不全、および爪異常を特徴とする、まれな常染色体劣性障害である。
【0064】
ARSA
ARSAは、酵素アリルスルファターゼAをコードする。この酵素はリソソームにおいて局在化される。アリルスルファターゼAは、スルファチドの処理を助ける。例えば、アリルスルファターゼAは、セレブロシド硫酸をセレブロシドと硫酸に加水分解する。スルファチドは、細胞膜の重要な構成要素である脂肪のカテゴリーである、スフィンゴリピドのサブグループである。スルファチドは、ミエリンによって覆われた神経線維から成る、神経系の白質において豊富にある。
【0065】
異染性白質ジストロフィー
異染性白質ジストロフィーは、染色体22q13上のアリルスルファターゼA遺伝子(ARSA)における突然変異によって引き起こされる。異染性白質ジストロフィーは、細胞におけるスルファチドの蓄積を特徴とする遺伝性の障害である。この蓄積は、ミエリンを生成する神経系における細胞に特に影響を与える。ミエリンを生成する細胞のスルファチドの蓄積は、中枢神経系、および接触、痛み、熱、および音などの感覚を検知する筋肉および感覚細胞に脳および脊髄をつなぐ神経(末梢神経系)を含む、神経系全体にわたる白質(白質ジストロフィー)の進行性の破壊を引き起こす。異染性白質ジストロフィーを有する個体では、白質の損傷は、知的機能および歩行能力などの運動技能の進行性の悪化を引き起こす。影響を受けた個体はまた、先端の感覚消失(末梢神経障害)、失禁、発作、麻痺、発話不能、失明、および聴力損失を進行させる。最終的に、個体は、周囲に対する認識を失い、無反応になる。神経学的問題が異染性白質ジストロフィーの主要な特徴であるが、ほとんどの場合で胆嚢を含む、他の臓器および組織上のスルファチドの蓄積の効果も報告されている。
【0066】
この障害を有するすべての個体の約50~60パーセントに影響を与える、異染性白質ジストロフィーの最も一般的な形態は、遅発乳児型と呼ばれる。障害のこの形態は、通常、生後第2年以内に現われる。影響を受けた小児は、発達させた発声能力を失い、弱くなり、歩行に関する問題(歩行障害)を起こす。障害が悪化すると、一般に筋緊張が最初に低下し、その後硬直のポイントまで増加する。異染性白質ジストロフィーの遅発乳児型を有する個体は、典型的に小児期まで生き残らない。異染性白質ジストロフィーを有する個体の20~30パーセントにおいて、4歳から青年期の間に発症する。この幼若型では、障害の第1の徴候は、行動障害および学業の困難性の増大であり得る。障害の進行は、遅発乳児型におけるよりも遅く、影響を受けた個体は、診断後約20年間生き残るかもしれない。
【0067】
異染性白質ジストロフィーの成人型は、障害を有する個体のおよそ15~20パーセントに影響を与える。成人型では、第1の症状が、十代の間に又はその後に現われる。しばしば、などの行動の問題、アルコール中毒、薬物乱用、あるいは学校または仕事での困難性は、最初に現われる症状である。影響を受けた個体は、妄想または幻覚などの精神症状を経験し得る。異染性白質ジストロフィーの成人型を有する人は、診断後20~30年間生き残るかもしれない。この間に、相対的安定性の期間およびより多くの急速な低下の他の期間が存在し得る。
【0068】
EIF2b5/EIF2B1/EIF2B2
EIF2B5、EIF2B1およびEIF2B2の遺伝子は、翻訳開始因子eIF2の適切な機能に必要なヘテロ五量体のグアニンヌクレオチド交換因子およびタンパク質合成に不可欠な制御因子である、真核生物の翻訳開始因子2B(eIF2B)のサブユニットをコードする。eIF2Bは、GDPのGTPとの交換を触媒する。幾つかの条件下で、eIF2Bはタンパク質合成を増加させ、他の条件下で、eLF2Bはタンパク質合成を遅らせる。タンパク質合成の適切な調節は、正しいレベルのタンパク質が細胞を変更条件で対処するのに利用可能であることを確かなものとするために重要である。eIF2Bの突然変異は、eIF2B機能の部分的損失を引き起こしかねない。eIF2B機能の障害によって、細胞は、タンパク質合成を調節する及び変更条件およびストレスに対処することがより困難になる。
【0069】
白質消失型(VWM)の白質脳症
白質消失型(VWM)の白質脳症は、翻訳開始因子EIF2Bのサブユニットをコードする5つの遺伝子:染色体12q24上のEIF2B1、染色体14q24上のEIF2B2、染色体1p34上のEIF2B3、染色体2p23上のEIF2B4、または染色体3q27上のEIF2B5のいずれかのホモ接合または複合ヘテロ接合の突然変異によって引き起こされ得る。白質消失型の白質ジストロフィーは、進行性の小脳性運動失調、痙縮、および脳イメージング上の白質病変に関連する認知障害を含む、可変的な神経学的特徴を特徴とする常染色体劣性神経障害である。発症の年齢は、乳児期早期から成人期までの範囲であり得る。急速な神経学的悪化が小さな頭部外傷後に生じ得る。女性の突然変異の保因者は、卵巣機能不全を進行させるかもしれず、これは、40歳未満の年齢でのゴナドトロピンのレベルの上昇に関連する、原発性無月経または6か月を超えて持続する続発性無月経として現れる。
【0070】
神経学的悪化は、通常、乳児期後期または小児期早期に始まるが、幼若期および成人期の発症の症例が記載されている。軽度および重度の症例が家族内においてさえ観察されている。神経学的徴候は、進行性の小脳性運動失調、痙縮、不規則な視神経萎縮、および比較的保存された知能(relatively preserved mental abilities)を含む。疾患は、ほとんどの個体において、熱性感染症または小さな頭部外傷に続く急速な悪化の追加のエピソードとともに慢性進行性である。頭部外傷は運動機能の低下につながるだけであるが、熱による感染は結果的に昏睡状態につながるかもしれない。通常、熱および昏睡状態のエピソードに続いて、可変的な数年から数十年間の期間後に死亡が生じる。MRIは、診断上のものであり、症状が出る前のステージで開始する大脳白質の広範な異常を示す。MRIおよび磁気共鳴分光法の両方は、時間とともに、増加する量の異常な白質が消失し、脳脊髄液に取って代わることを示している。遺伝の様式は常染色体劣性である。
【0071】
NPC1
NPC1は、エンドソームおよびリソソームの制限膜に存在する及びコレステロールのそのN末端ドメインへの結合による細胞内コレステロールの輸送を媒介する大きなタンパク質である、ニーマン・ピック病C1型(NPC1)をコードする。それは、エンドソームの内腔に、細胞質C末端、13の膜貫通領域、および3つの大きなループを有すると予測され、最後のループはN末端にある。このタンパク質は、低密度リポタンパク質を後発する(late)エンドソーム/リソソームの区画に輸送し、それらは加水分解され(hydrolized)遊離コレステロールとして放出される。
【0072】
NPC1の突然変異は、NPC1の不足につながり、これは、コレステロールおよび他の脂質の移動を防ぎ、細胞内のそれらの蓄積につながる。これらの脂質が、細胞内のそれらの適切な位置にないため、脂質を必要とする多くの正常細胞機能(細胞膜形成など)が損なわれる。脂質の蓄積に加えて細胞機能不全も、最終的に細胞死につながり、ニーマン・ピック病C1型に見られる組織および臓器の損傷を引き起こす。
【0073】
ニーマン・ピック病C1型およびニーマン・ピック病D型
Nova Scotian型としても知られている、ニーマン・ピック病C1型およびニーマン・ピック病D型は、NPC1遺伝子の突然変異によって引き起こされる。ニーマン・ピック病C型(NPC)の疾患は、進行性の神経変性を特徴とする常染色体劣性の脂質蓄積障害である。症例のおよそ95%は、C1型と呼ばれるNPC1遺伝子の突然変異によって引き起こされ、5%は、C2型と呼ばれるNPC2遺伝子の突然変異によって引き起こされる。C1型およびC2型の臨床症状は、それぞれの遺伝子が両方とも、後発するエンドソームまたはリソソームからの、脂質、特にコレステロールの放出に関係しているため、類似している。ニーマン・ピック病C1型およびC2型は、通常小児期に明らかとなる、徴候および症状は、いかなる時でも進行し得る。これらの型を有する人は、通常、運動調整の困難性(運動失調)、眼を縦に動かすことができないこと(垂直核上性注視麻痺)、筋緊張の低下(ジストニア)、重度の肝臓疾患、および間質性肺疾患を進行させる。ニーマン・ピック病C1型およびC2型を有する個体は、発声および飲み込みの問題を有し、これらは経時的に悪化し、最終的にC2は摂食を妨げる。影響を受けた個体は、しばしば、知的機能の進行性の低下を経験し、約3分の1は発作を患う。
【0074】
ADAR
ADAR(RNAに作用するアデノシンデアミナーゼ)は、二本鎖RNAに特異的なアデノシンデアミナーゼをコードする。ADARは、dsRNA基質におけるイノシンへのアデノシンの脱アミノ化を触媒し、ひょっとしたら核小体の表面で、細胞核内の翻訳を誘発する。ADARは、A-to-I RNA編集と呼ばれる、二本鎖RNA(dsRNA)におけるイノシンへのアデノシンの加水分解的脱アミノ化を触媒する。これは、コドンを変更する及びそれ故タンパク質のアミノ酸配列を変更することによるmRNA翻訳;スプライス部位認識配列の変更によるmRNA前駆体のスプライシング;ヌクレアーゼ認識に関係する配列の変更によるRNA安定性;ウイルスRNA複製の配列の変更によるRNAウイルスゲノムのケースの遺伝子安定性;およびマイクロRNA産生あるいは標的またはタンパク質RNA相互作用などのRNA構造依存性の活性、を含む多くの方法で遺伝子の発現および機能に影響を与え得る。ADARは、ウイルスおよび細胞両方のRNAを編集することができ、複数の部位(ハイパー編集(hyper-editing))、または特定部位(部位特異的な編集)でRNAを編集することができる。ADAR細胞RNA基質は、膀胱癌関連タンパク質(BLCAP)、グルタミン酸塩(GRIA2)およびセロトニン(HTR2C)に対する神経伝達物質受容体およびGABA受容体(GABRA3)を含む。これらのタンパク質をコードする転写産物の部位特異的なRNA編集は、それらの機能活性を結果的に変更するアミノ酸置換基をもたらす。GRIA2 Q/R部位で低レベルの編集を示すが、R/G部位およびHOTSPOT1で効率的に編集する。そのウイルスRNA基質は、C型肝炎ウイルス(HCV)、水疱性口内炎ウイルス(VSV)、麻疹ウイルス(MV)、デルタ肝炎ウイルス(HDV)、およびヒト免疫不全ウイルスタイプ1(HIV-1)を含む。ADARは、プロウイルス効果(HDV、MV、VSVおよびHIV-1)または抗ウイルス効果(HCV)のいずれかを示し、これは、編集依存性(VSVおよびMV)、編集非依存性(HDVおよびHCV)またはその両方(HIV-1)であり得る。ADARは、複数の部位でのRNA編集を介するとHCV複製を損なわせる。ADARは、EIF2AK2/PKRの活性化および機能の抑制を介する編集非依存性のメカニズムによってMV、VSVおよびHIV-1の複製を増強する。ADARは、編集依存性のメカニズムによってHIV-1ウイルス粒子の放出および感染力の両方を刺激し、そこで、ウイルスRNAと連携して、5’UTRおよびRevとTatのコード配列においてアデノシンを編集する。ADARは、アンバー/Wとして指定された部位でのA-to-I RNA編集を介してHDVのウイルス複製を増強することができ、それによって、UAGアンバー終止コドンを、ウイルス粒子の構築に重要な役割を果たす大きなデルタ抗原(L-HDAg)の合成を可能にするUIGトリプトファン(W)コドンに変更する。しかしながら、高レベルのADAR1はHDV複製を阻害する。
【0075】
アイカルディ・グティエール症候群-6(AGS6)
アイカルディ・グティエール症候群-6(AGS6)は、染色体1q21.3上のADAR遺伝子の、ホモ接合、複合ヘテロ接合、またはヘテロ接合の突然変異によって引き起こされ得る。アイカルディ・グティエール症候群(AGS)は、通常、しかし常にではないが、重度の知能または身体の障害を結果としてもたらす、早発性の脳症として現れる。AGSを有する幼児のサブグループは、出生時に、異常な神経学的所見、肝脾腫、肝酵素の上昇、および血小板減少症とともに、先天性感染を高度に暗示する写真を提示する。そうでなければ、ほとんどの影響を受けた幼児は、出生の最初の数週間後、しばしば、外見上正常に見える発育の期間後に、寿命の第1の数週間後の可変時間で提示する。典型的に、幼児は、極端な易刺激性、間欠的な無菌発熱、技能損失、および頭部成長の遅滞を特徴とする重度の脳症の亜急性発症を実証している。経時的に、40%もの多くの幼児が、指、つま先、および耳の上の凍瘡皮膚病変を進行させる。AGSの非定型の、時により軽度の症例が存在することが明らかになってきているところであり、それ故、AGS関連の遺伝子の突然変異に関連する表現型の真の範囲はまだ知られていない。例えば、ADARの突然変異は、最近、急性の両側性線条体壊死の臨床症状に関係している。
【0076】
MFSD8
MFSD8遺伝子は、染色体4q28上の推定上のリソソーム輸送体をコードする。MFSD8タンパク質はリソソームに見られる。MFSD8タンパク質は、第2次能動輸送タンパク質の主要促進物質スーパーファミリーと呼ばれる、関連するタンパク質の大きなグループに属する。このファミリーにおけるタンパク質は、特定の分子を細胞内の構造間で、または細胞内および細胞外へと移動させる。MFSD8タンパク質は分子を輸送する傾向にあるが、それが移動させる特有の分子は知られていない。MFSD8タンパク質は、恐らくリソソームの膜にわたって物質を輸送する。
【0077】
神経セロイドリポフスチン症-7
神経セロイドリポフスチン症-7(CLN7)は、染色体4q28上の、推定上のリソソーム輸送体をコードする、MFSD8遺伝子のホモ接合または複合ヘテロ接合の突然変異によって引き起こされる。神経セロイドリポフスチン症(NCL)は、進行性の知的および運動機能の低下、発作、および早期死亡を特徴とする、遺伝性の、神経変性のリソソーム貯蔵障害のグループである。視覚的なgvhmlossは、ほとんどの形態の特徴である。臨床表現型は、伝統的に発病年齢および臨床的特徴の出現順序に従って、幼児期、幼児期後期、幼若期、成人期のてんかん、およびNorthernてんかん(精神遅滞を有する進行性のてんかんとしても知られている)へと特徴づけられた。
【0078】
STXBP1
STXBP1遺伝子は、シンタキシン結合タンパク質をコードする。コードされたタンパク質は、膜貫通付着タンパク質受容体である、シンタキシンの調節を介する神経伝達物質の放出において役割を果たすことができる。STXBP1遺伝子の突然変異は、幼児のてんかん性脳症-4に関係している。STXBP1は、GTP結合タンパク質との相互作用によって、シナプス小胞のドッキングおよび融合の調節に関与し得る。STXBP1は、シンタキシン1、2、および3と相互作用することができるが、シンタキシン4とは相互作用することができない。STXBP1は、細胞内の核融合反応の特異性を判定する際に役割を果たすことができる。
【0079】
ヒトにおいて、STXBP1は、様々な組織において4kb転写産物として発現される。最高レベルの発現は、網膜および小脳において観察され得る。
【0080】
早期幼児てんかん性脳症-4
早期幼児てんかん性脳症-4(EIEE4)は、ほぼフラットな抑制段階(almost flat suppression phases)と交互になっている高電圧のバースト(high-voltage bursts)を特徴とする、抑制バーストパターンの特異的なEEG所見を有する乳児期に始まる頻繁な強直発作または痙攣を特徴とするてんかんの重度の形態である。影響を受けた個体は、発作、深度精神遅滞、および脳のミエリン形成不全のMRI証拠の新生児または幼児期の発症を有し得る。
【0081】
幾つかの場合では、早期乳児てんかん性脳症-4を有する患者において、gly544からasp(G544D)の置換を結果としてもたらすSTXBP1遺伝子のヘテロ接合の1631G-A転移が特定され得る。幾つかの場合では、早期乳児てんかん性脳症-4を有する患者は、EEG上の抑制バーストパターンを有する10日齢までに発作を進行させ得る。幾つかの場合では、早期乳児てんかん性脳症-4の患者は、およそ37歳で深度精神遅滞および痙性対麻痺を有し得る。
【0082】
幾つかの場合では、早期乳児てんかん性脳症-4を有する患者において、cys180からtyr(C180Y)の置換を結果としてもたらすSTXBP1遺伝子のヘテロ接合の539G-A転移が特定され得る。幾つかの場合では、早期乳児てんかん性脳症-4を有する患者は、抑制バーストパターンおよびヒプスアリスミアを有する硬直発作およびミオクローヌス発作、脳ミエリン形成の遅延、および痙性四肢麻痺の幼児期の発症を有し得る。実施形態では、STXBP1遺伝子の突然変異は、構造安定性を損なわせ、熱安定性を低下させ、幾つかの機能的なシナプスタンパク質への結合を減少させ得る。
【0083】
幾つかの場合では、早期乳児てんかん性脳症-4を有する患者において、met443からarg(M443R)の置換を結果としてもたらすSTXBP1遺伝子のヘテロ接合の1328T-Gトランスバージョンが特定され得る。幾つかの場合では、早期乳児てんかん性脳症-4を有する患者は、6週齢で強直発作を進行させ、後に深度発達遅延を有し得る。幾つかの場合では、早期乳児てんかん性脳症-4を有する患者は、脳ミエリン形成の遅延を有し得る。
【0084】
幾つかの場合では、早期乳児てんかん性脳症-4の患者を有する患者において、val84からasp(V84D)の置換を結果としてもたらすSTXBP1遺伝子のヘテロ接合の251T-Aトランスバージョンが特定され得る。幾つかの場合では、早期乳児てんかん性脳症-4を有する患者は、抑制バーストパターンおよびヒプスアリスミアを有する2月齢での強直発作を進行させ、後に深度精神遅滞を示し得る。
【0085】
幾つかの場合では、早期乳児てんかん性脳症-4を有する患者において、ドメイン-1と一緒に、シンタキシン-1に対する結合表面を提供する、ドメイン-3領域を切断すると予測された、arg388からter(R388X)の置換を結果としてもたらすSTXBP1遺伝子のエクソン14におけるデノボのヘテロ接合の1162C-T転移が特定され得る。幾つかの場合では、早期乳児てんかん性脳症-4を有する患者は、筋緊張低下、異常歩行、振せん、及び/又は発作とともに、重症精神遅滞を有し得る。
【0086】
幾つかの場合では、早期乳児てんかん性脳症-4を有する患者において、エクソン3の下流の終止コドンの生成を結果としてもたらすSTXBP1遺伝子のイントロン3におけるデノボのヘテロ接合のGからAの転移が特定され得る。幾つかの場合では、早期乳児てんかん性脳症-4を有する患者は、筋緊張低下、異常歩行、振せん、及び/又は発作とともに、重症精神遅滞を有し得る。
【0087】
幾つかの場合では、早期乳児てんかん性脳症-4を有する患者において、高度に保存された残基でのglu283からlys(E283K)の置換を結果としてもたらすSTXBP1遺伝子におけるデノボのヘテロ接合の847G-A転移が特定され得る。
【0088】
PRICKLE2
PRICKLE2遺伝子は、有棘の平面内細胞極性タンパク質2(prickle planar cell polarity protein)である、ニューロンのアーキテクチャおよび機能に関係するシナプス後タンパク質をコードする。この遺伝子の突然変異は、進行性のミオクローヌスてんかん5型に関連付けられる。
【0089】
進行性のミオクローヌスてんかん5型
進行性のミオクローヌスてんかん5型(EPM5)は、認知力低下および持続的な運動異常を含むミオクローヌス発作および可変的な神経症状を特徴とする神経変性障害である。
【0090】
幾つかの場合では、arg148からhis(R148H)の置換を結果としてもたらす、443G-A転移、およびval153からile(V153I)の置換を結果としてもたらす、457G-A転移である、PRICKLE2遺伝子の複合突然変異に対するヘテロ接合性が、進行性のミオクローヌスてんかん患者において特定され得る。幾つかの場合では、val605からphe(V605F)の置換を結果としてもたらす、PRICKLE2遺伝子のヘテロ接合の1813GTトランスバージョンが、進行性のミオクローヌスてんかん患者において特定され得る。
【0091】
PRRT2
PRRT2遺伝子は、プロリンに富んだ膜貫通型タンパク質2(PRRT2)を作るための指示を提供する。このタンパク質の機能は、脳内のシグナル伝達に関係すると考えられる。試験は、PRRT2タンパク質が、SNAP25と相互作用し、これが脳内の神経細胞間のシグナル伝達に関係することを示している。SNAP25は、神経伝達物質の放出を制御するのを助ける。
【0092】
発作性舞踏病を有する家族性乳児けいれん
発作性舞踏病を有する家族性乳児けいれん(ICCA)の症候群は、出生の最初の1年間の発作(良性の家族性幼児てんかん)の発症および小児期または青年期の間の舞踏病性の運動障害発作(choreoathetotic dyskinetic attacks)を特徴とする神経学的疾患である。良性の家族性幼児てんかんは、同じ発作のタイプの家族歴を有する3~12か月齢で始まり得る。発作は、無熱性であり、部分的にまたは時に全般性であり、出生の1年後に正常に消える。小児期または青年期の間に、影響を与えられた個体は、1分未満続く頻繁且つ再発性の突発性、舞踏病性、または運動障害性の運動を有する発作性の運動誘発性ジスキネジアを提示する。その発作は、随意運動または驚愕の開始が引き金となり得る。前兆有りまたは無しでの片頭痛、片麻痺性片頭痛、発作性運動失調症およびチックなどの、他の発作性疾患との関連も記載されている。ICCA症候群の遺伝子座は、染色体16p11.2-q12.1、16q13-q22.1および3q29-29上にあると記載されている。16p11.2上に置かれた、プロリンに富んだ膜貫通型タンパク質2(PRRT2)遺伝子の突然変異は、最近、ICCA症候群による影響を受けた家族に見られる。この遺伝子は、シナプス前タンパク質SNAP-25と相互作用する膜タンパク質をコードするが、疾患につながるメカニズムは未知のままである。良性の進化と続く後の運動誘発性ジスキネジア発作を有する乳児けいれんの様子に基づいて、その診断は主として臨床的である。遺伝子検査は診断を確認することができる。鑑別診断は、薬物または食物の摂取(カフェインおよびアルコールなどの)によって引き起こされた、発作性労作誘発性ジスキネジアおよび発作性の非運動誘発性ジスキネジアなどの、他の発作性ジストニアを含むことができる。ICCA症候群は、散発性または家族性の症候群として現れ得、後者の場合、同じファミリー内に可変的に発現され得る常染色体優性形質として伝達される。抗てんかん薬、主としてフェニトインまたはカルバマゼピンは、障害の活性段階の間の発作およびジスキネジアを制御するのに有効であり得る。
【0093】
幾つかの場合では、発作性舞踏病を有する家族性乳児けいれんの患者において、高度に保存された残基におけるser317からasn(S317N)の置換を結果としてもたらす、PRRT2遺伝子のヘテロ接合の950G-A転移が特定され得る。
【0094】
幾つかの場合では、発作性舞踏病を有する家族性乳児けいれんを有する患者において、arg240からter(R240X)の置換結果としてもたらす、PRRT2遺伝子のヘテロ接合のCからTの転移が特定され得る。幾つかの場合では、発作性舞踏病を有する家族性乳児けいれんを有する患者において、残基173で早期終結を結果的にもたらす、PRRT2遺伝子のヘテロ接合の1-bp挿入(516insT)が特定され得る。幾つかの場合では、発作性舞踏病を有する家族性乳児けいれんを有する患者において、gln188からter(Q188X)の置換を結果としてもたらす、PRRT2遺伝子のヘテロ接合の562C-T転移が特定され得る。
【0095】
発作性運動誘発性ジスキネジア1
発作性運動誘発性ジスキネジア1は、家族性の発作性運動誘発性ジスキネジアと呼ばれ得る。家族性の発作性運動誘発性ジスキネジアは、軽症から重症の範囲の異常運動のエピソードを特徴とする障害である。疾病名において、発作性は異常運動が経時的に移り変わることを示し、運動誘発性はエピソードが運動によって引き起こされることを示し、ジスキネジアは身体の不随意運動を指す。
【0096】
家族性の発作性運動誘発性ジスキネジアを有する人は、速く立ち上がる又は驚愕させられるなどの、突然の運動によって誘発される、不規則な痙動または振動運動のエピソードを受ける。エピソードは、遅く延長された筋収縮(ジストニア);小さく、速い、「ダンスのような」運動(舞踏病);肢の身もだえするような動き(アテトーシス);または、まれに、肢を激しく揺らす運動(flailing movements)(バリズム )を伴い得る。家族性の発作性運動誘発性ジスキネジアは、身体の片側または両側に影響を与え得る。異常運動のタイプは、同じファミリーのメンバー間でさえ、影響を受けた個体間で様々である。家族性の発作性運動誘発性ジスキネジアを有する人の多くにおいて、すぐに前兆と呼ばれる症状のパターンはエピソードに直前に現れる。前兆は、しばしば、影響を受けた身体部分における蟻走感またはピリピリ感として記載される。この状態を有する個体は、エピソード中に意識を失わず、エピソード間の症状を受けない。
【0097】
家族性の発作性運動誘発性ジスキネジアの個体は、通常、小児期または青年期の間に障害の徴候および症状を示し始める。エピソードは、典型的に5分未満続き、エピソードの頻度は、1か月当たり1回から1日当たり100回までの範囲である。影響を受けた個体のほとんどにおいて、エピソードは、しばしば年齢とともにそれほど生じなくなる。
【0098】
家族性の発作性運動誘発性ジスキネジアの人の中には、障害が、良性乳児けいれんと呼ばれる発作の再発とともに乳児期に始まる人もいる。これらの発作は、通常、出生から1年で進行し、3歳までに止まる。良性乳児けいれんは、家族性の発作性運動誘発性ジスキネジアに関係しているとき、乳児けいれんおよび舞踏アテトーゼ(ICCA)として知られている。ICCAを有する家族において、良性乳児けいれんのみを進行させる個体もいれば、家族性の発作性運動誘発性ジスキネジアのみを有している個体もおり、他の個体はその両方を進行させる。幾つかの場合では、発作性運動誘発性ジスキネジア1の患者において、挿入(Arg217ProfsTer8)の下流の終止コドンの7つのアミノ酸のフレームシフトおよび導入を結果としてもたらす、プロリンに富んだドメインにおけるPRRT2遺伝子のエクソン2のヘテロ接合の1-bp重複(649dupC)が特定され得る。幾つかの場合では、発作性運動誘発性ジスキネジア1の患者において、フレームシフトおよび早期終結を結果的にもたらす、プロリンに富んだドメインにおけるPRRT2遺伝子のエクソン2のヘテロ接合の4-bp欠失(514delTCTG)が特定され得る。幾つかの場合では、発作性運動誘発性ジスキネジア1の患者において、第2の膜貫通モチーフにおけるフレームシフトおよび早期終結を結果的にもたらす、PRRT2遺伝子のエクソン3のヘテロ接合の1-bp欠失(972delA)が特定され得る。幾つかの場合では、発作性運動誘発性ジスキネジア1の患者において、PRRT2遺伝子のエクソン2のヘテロ接合の487C-T転移が特定され得る。幾つかの場合では、発作性運動誘発性ジスキネジア1の患者において、高度に保存された残基におけるarg266からtrp(R266W)の置換を結果としてもたらす、PRRT2遺伝子のエクソン2のヘテロ接合の796C-T転移が特定され得る。幾つかの場合では、発作性運動誘発性ジスキネジア1の患者において、フレームシフトおよび早期終結(Arg217GlufsTer12)を結果としてもたらす、PRRT2遺伝子のヘテロ接合の1-bp欠失(649delC)が特定され得る。幾つかの場合では、発作性運動誘発性ジスキネジア1の患者において、N末端細胞外ドメインにおけるgln250からter(Q250X)の置換を結果としてもたらす、PRRT2遺伝子のヘテロ接合の748C-T転移が特定され得る。
【0099】
良性の家族性乳児発作-2
良性の家族性幼児てんかん(BFIE)は、出生の3か月目から8か月目の間の、健康な幼児における無熱性の反復発作の出現を特徴とする遺伝的なてんかん症候群である。BFIEの症例は世界的に報告されているが、有病率および発生率は未知のままである。アルゼンチンの一連の症例では、BFIEは、出生の最初の2年間での3番目に一般的なタイプのてんかんとしてリストされた。発作は、通常、数日にわたる繰り返しの及び短いエピソード(2-5分)のクラスター(1日当たり8-10)とともに、出生の3~8か月の間に生じる。それらは、通常、焦点性であるが、時に全般性になりかねない。患者は、運動停止(motor arrest)、不反応性、片側へのる頭部及び/又は眼球の偏位、凝視、パチパチ動く眼瞼、呻吟、チアノーゼ、びまん性の筋緊張亢進、肢の一側性または両側性の間代性の筋反射を提示する。発作間の期間に、患者は意識および活性を完全に取り戻す。精神運動発達は正常である。同じてんかんの家族歴は一定の所見である。家族性の乳児けいれんおよび舞踏アテトーゼと呼ばれる症候群が観察されており、そこで、BFIE患者は、小児期及び/又は青年期において、自発的に生じる又は多様な刺激(例えば運動、ストレス)後に生じる舞踏病性の運動障害発作を提示する。幾つかのまれな場合では、BFIEは家族性か散発性の片麻痺性片頭痛に関係している。
【0100】
BFIEは、遺伝学的に異質な疾患である。症例の大多数において、16p11.2に位置するプロリンに富んだ膜貫通型タンパク質2(PRRT2)遺伝子の突然変異が見られた。この遺伝子は、シナプス前タンパク質SNAP-25と相互作用する膜タンパク質をコードする。脳ナトリウムチャネルNaV1.2をコードするSCN2A遺伝子(2q24.3)においても突然変異が見られ、カリウムチャネルをコードするKCNQ2(20q13.33)およびKCNQ3(8q24)の遺伝子においても、まれに突然変異が見られた。さらに、染色体19q、16pおよび1pにマッピングされる3つの他の染色体の遺伝子座が特定された。
【0101】
家族歴は、脳波記録法(EEG)および録画に基づき得る診断を方向付けることができる(orient)。EEGは、部分発作が頭頂-後頭領域から生じ、関係する半球の側がエピソード間で異なり得ることを示すことができる。発作は、時に広がり、脳全体を巻き込み得る。発作のクラスターの間に、発作後のEEGは、側方化した後頭-頭頂のδ波およびスパイクを示す。クラスターの外で、歩行および睡眠時の(waking and sleeping)発作間のEEGは正常である。発作間の神経学的検査および脳イメージング(脳CT及び/又はMRI)は正常である。遺伝子検査は診断を確認することができる。
【0102】
鑑別診断は、BFIEと重複する臨床的特徴を共有する及び主としてSCN2A遺伝子の突然変異の原因である、新生児と幼児の年齢間の中間の発症を有するてんかん症候群である、良性の家族性の新生児-幼児の発作を含むことができる。他の鑑別診断は、良性の非家族性幼児発作、軽度の胃腸炎に関連する良性の幼児発作、および睡眠間の正中の(midline)スパイクおよび波を有する良性の幼児の焦点性てんかん(BIMSE)である。
【0103】
BFIEは、不完全な浸透度を持った常染色体優性形質として伝達される。抗てんかん薬での処置(例えばカルバマゼピン、バルプロエート、フェノバルビタール)によって、症状は直ちに消え、他のタイプのてんかんが再現することは報告されていない。
【0104】
幾つかの場合では、良性の家族性幼児発作-2を有する患者において、フレームシフトおよび早期終結(Pro210GlnfsTer19)を結果的にもたらす、PRRT2遺伝子のヘテロ接合の1-bp欠失(629delC)が特定され得る。幾つかの場合では、良性の家族性幼児発作-2を有する患者において、フレームシフトおよび早期終結(Asn98ThrfsTer17)を結果的にもたらす、PRRT2遺伝子のヘテロ接合の1-bp欠失(291delC)が特定され得る。幾つかの場合では、良性の家族性幼児発作-2を有する患者において、フレームシフトおよび早期終結(Arg217GlnfsTer12)を結果的にもたらす、PRRT2遺伝子のヘテロ接合の1-bp欠失(c.650delG)が特定され得る。
【0105】
STX1B
この遺伝子によってコードされたタンパク質は、シナプス小胞のエキソサイトーシスにおいて役割を果たすと考えられるタンパク質のファミリーが属している。小胞のエキソサイトーシスは、小胞の内容物を放出し、様々な細胞機能にとって重要である。例えば、ニューロンからの伝達物質の分泌は、シナプス伝達において重要な役割を果たす。エキソサイトーシス後、ベシクルからの膜およびタンパク質は、エンドサイトーシスのプロセスを介して原形質膜から回収される。この遺伝子の突然変異は、熱に関連するてんかん症候群の1つの原因として特定された。この遺伝子とパーキンソン病との間の考えられ得る関連性も示唆された。
【0106】
シンタキシンは、輸送小胞のための細胞受容体である。シンタキシン 1B(STX1B)と指定された、これらのタンパク質の1つは、ラットの脳におけるカルシウム依存性シナプス伝達のプロセスに直接関係している。このタンパク質の発現は、ラットの海馬におけるシナプス反応の長期増強によって一時的に誘発される。タンパク質は、シナプス伝達の興奮性経路において重要な役割を果たし得、これは幾つかの神経疾患に関係すると知られている。
【0107】
全般てんかん熱性けいれんプラス9型
般てんかん熱性けいれんプラス9型は、通常3歳までの幼児期早期における熱性及び/又は無熱性の発作の発症を特徴とする常染色体優性の神経障害であるに。発作の型は、可変的であり、全般性の強直-間代性、無緊張性、ミオクローヌス、複雑部分、および欠神の発作を含む。ほとんどの患者は、神経学的欠損が残存することなく後の小児期において発作の寛解を有するが、患者はまれに、軽度の発達遅延または軽度の知的障害を示し得る。
【0108】
幾つかの場合では、全般てんかん熱性けいれんプラス9型の患者において、gln56からmet(Q56X)の置換を結果としてもたらす、ヘテロ接合のc.166C-T転移が特定され得る。
【0109】
幾つかの場合では、全般てんかん熱性けいれんプラス9型の患者において、Lys45delinsArgMetCysIleGluを結果としてもたらすSTX1B遺伝子c.133_134insGGATGTGCATTG、およびleu46からmet(L46M)の置換を結果としてもたらすc.135_136AC-GAのヘテロ接合の複合挿入/欠失の突然変異が特定され得る。幾つかの場合では、全般てんかん熱性けいれんプラス9型の患者において、ser47からter(S47X)の置換を結果としてもたらす、STX1B遺伝子のヘテロ接合のc.140C-Aトランスバージョンが特定され得る。幾つかの場合では、全般てんかん熱性けいれんプラス9型の患者において、SNAREモチーフにおける高度に保存された残基でval216からglu(V216E)の置換を結果としてもたらす、STX1B遺伝子のヘテロ接合のc.657T-Aトランスバージョンが特定され得る。幾つかの場合では、全般てんかん熱性けいれんプラス9型の患者において、SNAREモチーフにおける高度に保存された残基でgly226からarg(G226R)の置換を結果としてもたらす、STX1B遺伝子のデノボのヘテロ接合のc.676G-Cトランスバージョンが特定され得る。
【0110】
IDUA
IDUA遺伝子は、大きな糖分子、例えばグリコサミノグリカン(GAG)の破壊にとって不可欠である、酵素α-L-イヅロニダーゼを産生するための指示を提供する。加水分解によって、α-L-イヅロニダーゼは、ヘパラン硫酸およびデルマタン硫酸中に存在する、硫酸化されていないα-L-イズロン酸を分解するために水分子を使用する。α-L-イヅロニダーゼはリソソームにおける位置し得る。IDUA遺伝子の100を超える突然変異が、ムコ多糖症I型(MPS I)を引き起こすことが分かった。MPS Iを引き起こす多くの突然変異が、α-L-イヅロニダーゼの機能を低下させるか、または完全に除去する。特定の突然変異が重度の又は弱毒化したMPS Iを引き起こすかどうかは通常判定することができないが、α-L-イヅロニダーゼをもたらさない人は、この障害の重度の形態を有している。
【0111】
α-L-イヅロニダーゼ酵素活性の欠如は、リソソーム内のヘパラン硫酸およびデルマタン硫酸の蓄積につながる。GAGの蓄積は、リソソームのサイズを増大させる。蓄積されたGAGはまた、リソソーム内部の他のタンパク質の機能に干渉し、細胞内部の分子の運動を妨害し得る。
【0112】
ハーラー-シャイエ症候群
ハーラー-シャイエ症候群は、2つの極端なハーラー症候群とシャイエ症候群との間のムコ多糖症1型(MPS1)の中間形であり、骨格変形および運動発達の遅れを特徴とする、珍しいリソソーム蓄積症である。MPS Iの有病率は、1/100,000と推定され、ハーラー-シャイエ症候群は症例の23%を占めるか、あるいはおよそ1/435,000の有病率が推定される。ハーラー-シャイエ症候群の患者は、正常な又はほぼ正常な知能を有しているが、様々な程度の身体障害を示す。患者は、出生から1年で、低身長、多発異骨症、胸椎-腰椎後彎、様々な程度の顔面特徴の進行性の荒廃化、心筋症および弁異常、神経感覚性の聴力損失、扁桃腺肥大および咽頭扁桃肥大、および鼻汁を含む、様々な程度の筋骨格変更を提示する。水頭症が2歳以降に生じ得る。角膜混濁は、2~4歳の間で見られ、視界を回復させるために角膜移植術を必要とする。他の徴候は、臓器肥大、ヘルニアおよび多毛を含み得る。
【0113】
ハーラー-シャイエ症候群は、α-L-イヅロニダーゼ酵素部分的な欠損およびデルマタン硫酸およびヘパラン硫酸のリソソーム蓄積につながる、IDUA遺伝子(4p16.3)の突然変異によって引き起こされる。第1の臨床的症状は明確でないため、早期診断は困難である。診断は、1,9-ジメチルメチレンブルー(DMB)試験およびグリコサミノグリカン(GAG)電気泳動によるヘパラン硫酸およびデルマタン硫酸の増加した尿分泌の検出、および白血球または線維芽細胞における酵素欠乏の実証に基づき得る。遺伝子検査が利用可能である。鑑別診断は、ムコ多糖症1型のより軽度およびより重度の形態(シャイエ症候群およびハーラー症候群、それぞれ)、ムコ多糖症VI型およびムコ多糖症II型を含むことができる。培養された絨毛膜絨毛または羊膜細胞における酵素活性の測定および疾患を引き起こす突然変異が公知であるかどうかの遺伝子検査によって、出生前診断が可能である。伝達は常染色体劣性である。骨髄または臍帯血の移植は、成功しており、神経認知を保護し、体性疾患の幾つかの態様を改善し、生存を増大させることができる。しかしながら、それは多くのリスクに関係しており、プラス効果のほとんどは、手順が出生の最初の2年で行われた場合にのみ生じる。
【0114】
置換酵素(enzyme substitute)(ラロニダーゼ)は、2003年にオーファンドラッグとしてEUでの販売承認を得た。それは、毎週の注入液を与えられると、肺機能および関節可動性の改善につながる。酵素補充療法(ERT)は、診断時に開始され、造血幹細胞移植(HSCT)を待つ患者において有益であり得る。早期処置は疾患の進行を遅らせ得る。中間の重症度のMPS1を有する個々の患者において、適切なドナーがいる場合、HSCTが考慮され得る。しかしながら、該疾患のこの形態を有する患者におけるHSCTの有効性に関するデータはない。
【0115】
ハーラー-シャイエ症候群に対する平均余命は減少させられ得、深刻な心血管および呼吸器の合併症が原因で青年期の前に死亡が起こり得る。
【0116】
幾つかの場合では、ハーラー-シャイエ症候群の患者において、ヌクレオチド1943でのCからGへのトランスバージョンによるarg619からgly(R619G)の突然変異に対するホモ接合性が特定され得る。幾つかの場合では、ハーラー-シャイエ症候群の患者において、IDUA遺伝子のthr364からmet(T364M)の突然変異に対するホモ接合性が特定され得る。
【0117】
保持されたイントロン含有mRNA前駆体(RIC mRNA前駆体)
実施形態では、本発明の方法は、細胞核内で、ATP1A2、CACNA1A、SETD5、SHANK3、NF2、DNMT1、TCF4、RAI1、PEX1、ARSA、EIF2B5、EIF2B1、EIF2B2、NPC1、ADAR、MFSD8、STXBP1、PRICKLE2、PRRT2、IDUA、またはSTX1Bの遺伝子から転写された、およびATP1A2、CACNA1A、SETD5、SHANK3、NF2、DNMT1、TCF4、RAI1、PEX1、ARSA、EIF2B5、EIF2B1、EIF2B2、NPC1、ADAR、MFSD8、STXBP1、PRICKLE2、PRRT2、IDUA、またはSTX1Bのタンパク質をコードする、保持されたイントロン含有mRNA前駆体(RIC mRNA前駆体)の存在を活用することができる。成熟した、完全にスプライシングされた、ATP1A2、CACNA1A、SETD5、SHANK3、NF2、DNMT1、TCF4、RAI1、PEX1、ARSA、EIF2B5、EIF2B1、EIF2B2、NPC1、ADAR、MFSD8、STXBP1、PRICKLE2、PRRT2、IDUA、またはSTX1BのmRNAを産生するための、ATP1A2、CACNA1A、SETD5、SHANK3、NF2、DNMT1、TCF4、RAI1、PEX1、ARSA、EIF2B5、EIF2B1、EIF2B2、NPC1、ADAR、MFSD8、STXBP1、PRICKLE2、PRRT2、IDUA、またはSTX1BのRIC mRNA前駆体種のスプライシングは、保持されたイントロンのスプライシングアウトを刺激するASOを使用して誘発され得る。結果として生じる成熟したATP1A2、CACNA1A、SETD5、SHANK3、NF2、DNMT1、TCF4、RAI1、PEX1、ARSA、EIF2B5、EIF2B1、EIF2B2、NPC1、ADAR、MFSD8、STXBP1、PRICKLE2、PRRT2、IDUA、またはSTX1BのmRNAは、細胞質に輸出され、翻訳され得、それによって、患者の細胞内のATP1A2、CACNA1A、SETD5、SHANK3、NF2、DNMT1、TCF4、RAI1、PEX1、ARSA、EIF2B5、EIF2B1、EIF2B2、NPC1、ADAR、MFSD8、STXBP1、PRICKLE2、PRRT2、IDUA、またはSTX1Bのタンパク質の量が増加し、ATP1A2、CACNA1A、SETD5、SHANK3、NF2、DNMT1、TCF4、RAI1、PEX1、ARSA、EIF2B5、EIF2B1、EIF2B2、NPC1、ADAR、MFSD8、STXBP1、PRICKLE2、PRRT2、IDUA、またはSTX1Bの不足によって引き起こされたCNSの疾患または疾病の症状を緩和する。以下にさらに詳述されるこの方法は、核内遺伝子出力の標的とされた増強(TANGO)として知られている。
【0118】
幾つかの場合では、本発明の方法は、細胞核内で、ATP1A2、CACNA1A、SETD5、SHANK3、NF2、DNMT1、TCF4、RAI1、PEX1、ARSA、EIF2B5、EIF2B1、EIF2B2、NPC1、ADAR、STXBP1、PRICKLE2、PRRT2、またはSTX1Bの遺伝子から転写された、およびATP1A2、CACNA1A、SETD5、SHANK3、NF2、DNMT1、TCF4、RAI1、PEX1、ARSA、EIF2B5、EIF2B1、EIF2B2、NPC1、ADAR、STXBP1、PRICKLE2、PRRT2、またはSTX1Bのタンパク質をコードする、保持されたイントロン含有mRNA前駆体(RIC mRNA前駆体)の存在を活用することができる。成熟した、完全にスプライシングされた、ATP1A2、CACNA1A、SETD5、SHANK3、NF2、DNMT1、TCF4、RAI1、PEX1、ARSA、EIF2B5、EIF2B1、EIF2B2、NPC1、ADAR、STXBP1、PRICKLE2、PRRT2、またはSTX1BのmRNAを産生するための、ATP1A2、CACNA1A、SETD5、SHANK3、NF2、DNMT1、TCF4、RAI1、PEX1、ARSA、EIF2B5、EIF2B1、EIF2B2、NPC1、ADAR、STXBP1、PRICKLE2、PRRT2、またはSTX1BのRIC mRNA前駆体種のスプライシングは、保持されたイントロンのスプライシングアウトを刺激するASOを使用して誘発され得る。結果として生じる成熟したATP1A2、CACNA1A、SETD5、SHANK3、NF2、DNMT1、TCF4、RAI1、PEX1、ARSA、EIF2B5、EIF2B1、EIF2B2、NPC1、ADAR、STXBP1、PRICKLE2、PRRT2、またはSTX1BのmRNAは、細胞質に輸出され、翻訳され得、それによって、患者の細胞内のATP1A2、CACNA1A、SETD5、SHANK3、NF2、DNMT1、TCF4、RAI1、PEX1、ARSA、EIF2B5、EIF2B1、EIF2B2、NPC1、ADAR、STXBP1、PRICKLE2、PRRT2、またはSTX1Bのタンパク質の量が増加し、ATP1A2、CACNA1A、SETD5、SHANK3、NF2、DNMT1、TCF4、RAI1、PEX1、ARSA、EIF2B5、EIF2B1、EIF2B2、NPC1、ADAR、STXBP1、PRICKLE2、PRRT2、またはSTX1Bの不足によって引き起こされたCNSの疾患または疾病の症状を緩和する。以下にさらに詳述されるこの方法は、核内遺伝子出力の標的とされた増強(TANGO)として知られている。
【0119】
幾つかの事例では、本発明の方法は、細胞核内の、ATP1A2、CACNA1A、SETD5、SHANK3、NF2、DNMT1、TCF4、RAI1、PEX1、ARSA、EIF2B5、EIF2B2、NPC1、ADAR、STXBP1、PRICKLE2、PRRT2、またはSTX1Bの遺伝子から転写された、およびATP1A2、CACNA1A、SETD5、SHANK3、NF2、DNMT1、TCF4、RAI1、PEX1、ARSA、EIF2B5、EIF2B2、NPC1、ADAR、STXBP1、PRICKLE2、PRRT2、またはSTX1Bのタンパク質をコードする、保持されたイントロン含有mRNA前駆体(RIC mRNA前駆体)の存在を活用することができる。成熟した、完全にスプライシングされた、ATP1A2、CACNA1A、SETD5、SHANK3、NF2、DNMT1、TCF4、RAI1、PEX1、ARSA、EIF2B5、EIF2B2、NPC1、ADAR、STXBP1、PRICKLE2、PRRT2、またはSTX1BのmRNAを産生するための、ATP1A2、CACNA1A、SETD5、SHANK3、NF2、DNMT1、TCF4、RAI1、PEX1、ARSA、EIF2B5、EIF2B2、NPC1、ADAR、STXBP1、PRICKLE2、PRRT2、またはSTX1BのRIC mRNA前駆体種のスプライシングは、保持されたイントロンのスプライシングアウトを刺激するASOを使用して誘発され得る。結果として生じる成熟したATP1A2、CACNA1A、SETD5、SHANK3、NF2、DNMT1、TCF4、RAI1、PEX1、ARSA、EIF2B5、EIF2B2、NPC1、ADAR、STXBP1、PRICKLE2、PRRT2、またはSTX1BのmRNAは、細胞質に輸出され、翻訳され得、それによって、患者の細胞内のATP1A2、CACNA1A、SETD5、SHANK3、NF2、DNMT1、TCF4、RAI1、PEX1、ARSA、EIF2B5、EIF2B2、NPC1、ADAR、STXBP1、PRICKLE2、PRRT2、またはSTX1Bのタンパク質の量が増加し、ATP1A2、CACNA1A、SETD5、SHANK3、NF2、DNMT1、TCF4、RAI1、PEX1、ARSA、EIF2B5、EIF2B2、NPC1、ADAR、STXBP1、PRICKLE2、PRRT2、またはSTX1Bの不足によって引き起こされたCNSの疾患または疾病の症状を緩和する。以下にさらに詳述されるこの方法は、核内遺伝子出力の標的とされた増強(TANGO)として知られている。
【0120】
核転写産物
ATP1A2、CACNA1A、SETD5、SHANK3、NF2、DNMT1、TCF4、RAI1、PEX1、ARSA、EIF2B5、EIF2B1、EIF2B2、NPC1、ADAR、MFSD8、STXBP1、PRICKLE2、PRRT2、IDUA、またはSTX1Bの遺伝子が、イントロン保持事象のために分析され得る。幾つかの場合では、ATP1A2、CACNA1A、SETD5、SHANK3、NF2、DNMT1、TCF4、RAI1、PEX1、ARSA、EIF2B5、EIF2B1、EIF2B2、NPC1、ADAR、STXBP1、PRICKLE2、PRRT2、またはSTX1Bの遺伝子が、イントロン保持事象のために分析され得る。幾つかの場合では、ATP1A2、CACNA1A、SETD5、SHANK3、NF2、DNMT1、TCF4、RAI1、PEX1、ARSA、EIF2B5、EIF2B2、NPC1、ADAR、STXBP1、PRICKLE2、PRRT2、またはSTX1Bの遺伝子が、イントロン保持事象のために分析され得る。RNA配列決定(RNAseq)は、UCSCゲノムブラウザにおいて視覚化することができ、ヒトの皮質ニューロン(HCN)または(AST)において発現された及び細胞質分画または核分画のいずれかにおいて局在化された、ATP1A2、CACNA1A、SETD5、SHANK3、NF2、DNMT1、TCF4、RAI1、PEX1、ARSA、MFSD8、EIF2B5、EIF2B1、EIF2B2、NPC1、ADAR、STXBP1、PRICKLE2、PRRT2、またはSTX1Bの転写産物を示すことができる。保持されたイントロン含有mRNA前駆体の転写産物は、核内に保持され、細胞質には輸送されない。
【0121】
実施形態では、保持されたイントロンは、少なくとも約5%、少なくとも約10%、少なくとも約15%、少なくとも約20%、少なくとも約25%、少なくとも約30%、少なくとも約35%、少なくとも約40%、少なくとも約45%、または少なくとも約50%の保持率に基づいて保持されたイントロンとして特定されるイントロンである。実施形態では、保持されたイントロンは、約5%から約100%、約5%から約95%、約5%から約90%、約5%から約85%、約5%から約80%、約5%から約75%、約5%から約70%、約5%から約65%、約5%から約60%、約5%から約65%、約5%から約60%、約5%から約55%、約5%から約50%、約5%から約45%、約5%から約40%、約5%から約35%、約5%から約30%、約5%から約25%、約5%から約20%、約5%から約15%、約10%から約100%、約10%から約95%、約10%から約90%、約10%から約85%、約10%から約80%、約10%から約75%、約10%から約70%、約10%から約65%、約10%から約60%、約10%から約65%、約10%から約60%、約10%から約55%、約10%から約50%、約10%から約45%、約10%から約40%、約10%から約35%、約10%から約30%、約10%から約25%、約10%から約20%、約15%から約100%、約15%から約95%、約15%から約90%、約15%から約85%、約15%から約80%、約15%から約75%、約15%から約70%、約15%から約65%、約15%から約60%、約15%から約65%、約15%から約60%、約15%から約55%、約15%から約50%、約15%から約45%、約15%から約40%、約15%から約35%、約15%から約30%、約15%から約25%、約20%から約100%、約20%から約95%、約20%から約90%、約20%から約85%、約20%から約80%、約20%から約75%、約20%から約70%、約20%から約65%、約20%から約60%、約20%から約65%、約20%から約60%、約20%から約55%、約20%から約50%、約20%から約45%、約20%から約40%、約20%から約35%、約20%から約30%、約25%から約100%、約25%から約95%、約25%から約90%、約25%から約85%、約25%から約80%、約25%から約75%、約25%から約70%、約25%から約65%、約25%から約60%、約25%から約65%、約25%から約60%、約25%から約55%、約25%から約50%、約25%から約45%、約25%から約40%、または約25%から約35%の保持率に基づいて保持されたイントロンとして特定されたイントロンである。実施形態では、この目的に有用な他のASOは、例えば、本明細書に記載される方法を使用して特定される。
【0122】
表1は、ATP1A2、CACNA1A、SETD5、SHANK3、NF2、DNMT1、TCF4、RAI1、PEX1、ARSA、EIF2B5、EIF2B1、EIF2B2、NPC1、ADAR、STXBP1、PRICKLE2、PRRT2、またはSTX1BのRIC mRNA前駆体の領域を標的とすることによるタンパク質の産生を増加させるのに有用である、配列のIDによる、ATP1A2、CACNA1A、SETD5、SHANK3、NF2、DNMT1、TCF4、RAI1、PEX1、ARSA、EIF2B5、EIF2B1、EIF2B2、NPC1、ADAR、STXBP1、PRICKLE2、PRRT2、およびSTX1BのRIC mRNA前駆体の転写産物の標的配列、および配列IDによるASOの限定しないリストを提供する。実施形態では、これらの目的に有用な他のASOは、例えば、本明細書に記載される方法を使用して特定される。
【0123】
【0124】
【0125】
【0126】
【0127】
【0128】
【0129】
【0130】
【0131】
幾つかの実施形態では、本明細書に開示されるASOは、ADARゲノム配列から転写されたRIC mRNA前駆体を標的とする。幾つかの実施形態では、ASOは、保持されたイントロンを含むADARゲノム配列からのRIC mRNA前駆体の転写産物を標的とする。幾つかの実施形態では、ASOは、SEQ ID NO:1のRIC mRNA前駆体の転写産物を標的とする。幾つかの実施形態では、ASOは、保持されたイントロンを含むSEQ ID NO:1のRIC mRNA前駆体の転写産物を標的とする。幾つかの実施形態では、本明細書に開示されるASOは、ADAR RIC mRNA前駆体の配列を標的とする。幾つかの実施形態では、ASOは、2で保持されたイントロンを含むADAR RIC mRNA前駆体の転写産物を標的とし、ここで、イントロンの番号付けは、NM_001193495でのmRNAの配列に対応している。幾つかの実施形態では、ASOは、2で保持されたイントロンを含むADAR RIC mRNA前駆体の転写産物を標的とし、ここで、イントロンの番号付けは、NM_015841でのmRNAの配列に対応している。幾つかの実施形態では、ASOは、2で保持されたイントロンを含むADAR RIC mRNA前駆体の転写産物を標的とし、ここで、イントロンの番号付けは、NM_015840でのmRNAの配列に対応している。幾つかの実施形態では、ASOは、2で保持されたイントロンを含むADAR RIC mRNA前駆体の転写産物を標的とし、ここで、イントロンの番号付けは、NM_001111でのmRNAの配列に対応している。幾つかの実施形態では、ASOは、2で保持されたイントロンを含むADAR RIC mRNA前駆体の転写産物を標的とし、ここで、イントロンの番号付けは、NM_001025107でのmRNAの配列に対応している。
【0132】
いくつかの実施形態では、ASOは、SEQ ID NO:20に係るADAR RIC mRNA前駆体の配列を標的とする。いくつかの実施形態では、ASOは、保持されたイントロン2を含むSEQ ID NO:20に係るADAR RIC mRNA前駆体の配列を標的とする。いくつかの実施形態では、ASOは、SEQ ID NO:21に係るADAR RIC mRNA前駆体の配列を標的とする。いくつかの実施形態では、ASOは、保持されたイントロン2を含むSEQ ID NO:21に係るADAR RIC mRNA前駆体の配列を標的とする。いくつかの実施形態では、ASOは、SEQ ID NO:22に係るADAR RIC mRNA前駆体の配列を標的とする。いくつかの実施形態では、ASOは、保持されたイントロン2を含むSEQ ID NO:22に係るADAR RIC mRNA前駆体の配列を標的とする。いくつかの実施形態では、ASOは、SEQ ID NO:23に係るADAR RIC mRNA前駆体の配列を標的とする。いくつかの実施形態では、ASOは、保持されたイントロン2を含むSEQ ID NO:23に係るADAR RIC mRNA前駆体の配列を標的とする。いくつかの実施形態では、ASOは、SEQ ID NO:24に係るADAR RIC mRNA前駆体の配列を標的とする。いくつかの実施形態では、ASOは、保持されたイントロン2を含むSEQ ID NO:24に係るADAR RIC mRNA前駆体の配列を標的とする。いくつかの実施形態では、本明細書において開示されるASOは、SEQ ID NO:24383を標的とする。いくつかの実施形態では、ASOは、SEQ ID NO:81-2675のいずれか1つに係る配列を有する。
【0133】
いくつかの実施形態では、ASOは、保持されたイントロン2を含むADAR RIC mRNA前駆体のエクソン2またはエクソン3を標的とし、ここで、イントロンの番号付けは、NM_001193495におけるmRNA配列に一致する。いくつかの実施形態では、ASOは、保持されたイントロン2を含むADAR RIC mRNA前駆体の5’スプライス部位よりも上流(または5’)のエクソン2配列を標的とする。いくつかの実施形態では、ASOは、保持されたイントロン2を含むADAR RIC mRNA前駆体の5’スプライス部位よりも上流(または5’)の、約4から約1566、または約14から約1566のヌクレオチドのエクソン2配列を標的とする。いくつかの実施形態では、ASOは、保持されたイントロン2を含むADAR RIC mRNA前駆体の3’スプライス部位よりも下流(または3’)のエクソン3配列を標的とする。いくつかの実施形態では、ASOは、保持されたイントロン2を含むADAR RIC mRNA前駆体の3’スプライス部位よりも下流(または3’)の、約2から約165のヌクレオチドのエクソン3配列を標的とする。
【0134】
いくつかの実施形態では、ASOは、保持されたイントロン2を含むADAR RIC mRNA前駆体におけるイントロン2を標的とし、ここで、イントロンの番号付けは、NM_001193495におけるmRNA配列に相当する。いくつかの実施形態では、ASOは、保持されたイントロン2を含むADAR RIC mRNA前駆体の5’スプライス部位よりも下流(または3’)のイントロン2配列を標的とする。いくつかの実施形態では、ASOは、保持されたイントロン2を含むADAR RIC mRNA前駆体の5’スプライス部位よりも下流(または3’)の、約6から約500のヌクレオチドのイントロン2配列を標的とする。いくつかの実施形態では、ASOは、保持されたイントロン2を含むADAR RIC mRNA前駆体の3’スプライス部位よりも上流(または5’)のイントロン2配列を標的とする。いくつかの実施形態では、ASOは、保持されたイントロン2を含むADAR RIC mRNA前駆体の3’スプライス部位よりも上流(または5’)の、約16から約499のヌクレオチドのイントロン2配列を標的とする。
【0135】
いくつかの実施形態では、ASOは、保持されたイントロン2を含むADAR RIC mRNA前駆体のエクソン2またはエクソン3を標的とし、ここで、イントロンの番号付けは、NM_015841におけるmRNA配列に相当する。いくつかの実施形態では、ASOは、保持されたイントロン2を含むADAR RIC mRNA前駆体の5’スプライス部位よりも上流(または5’)のエクソン2配列を標的とする。いくつかの実施形態では、ASOは、保持されたイントロン2を含むADAR RIC mRNA前駆体の5’スプライス部位よりも上流(または5’)の、約4から約1566、または約14から約1566のヌクレオチドのエクソン2配列を標的とする。いくつかの実施形態では、ASOは、保持されたイントロン2を含むADAR RIC mRNA前駆体の3’スプライス部位よりも下流(または3’)のエクソン3配列を標的とする。いくつかの実施形態では、ASOは、保持されたイントロン2を含むADAR RIC mRNA前駆体の3’スプライス部位よりも下流(または3’)の、約2から約165のヌクレオチドのエクソン3配列を標的とする。
【0136】
いくつかの実施形態では、ASOは、保持されたイントロン2を含むADAR RIC mRNA前駆体におけるイントロン2を標的とし、ここで、イントロンの番号付けは、NM_015841におけるmRNA配列に相当する。いくつかの実施形態では、ASOは、保持されたイントロン2を含むADAR RIC mRNA前駆体の5’スプライス部位よりも下流(または3’)のイントロン2配列を標的とする。いくつかの実施形態では、ASOは、保持されたイントロン2を含むADAR RIC mRNA前駆体の5’スプライス部位よりも下流(または3’)の、約6から約500のヌクレオチドのイントロン2配列を標的とする。いくつかの実施形態では、ASOは、保持されたイントロン2を含むADAR RIC mRNA前駆体の3’スプライス部位よりも上流(または5’)のイントロン2配列を標的とする。いくつかの実施形態では、ASOは、保持されたイントロン2を含むADAR RIC mRNA前駆体の3’スプライス部位よりも上流(または5’)の、約16から約499のヌクレオチドのイントロン2配列を標的とする。
【0137】
いくつかの実施形態では、ASOは、保持されたイントロン2を含むADAR RIC mRNA前駆体のエクソン2またはエクソン3を標的とし、ここで、イントロンの番号付けは、NM_015840におけるmRNA配列に相当する。いくつかの実施形態では、ASOは、保持されたイントロン2を含むADAR RIC mRNA前駆体の5’スプライス部位よりも上流(または5’)のエクソン2配列を標的とする。いくつかの実施形態では、ASOは、保持されたイントロン2を含むADAR RIC mRNA前駆体の5’スプライス部位よりも上流(または5’)の、約4から約1566、または約14から約1566のヌクレオチドのエクソン2配列を標的とする。いくつかの実施形態では、ASOは、保持されたイントロン2を含むADAR RIC mRNA前駆体の3’スプライス部位よりも下流(または3’)のエクソン3配列を標的とする。いくつかの実施形態では、ASOは、保持されたイントロン2を含むADAR RIC mRNA前駆体の3’スプライス部位よりも下流(または3’)の、約2から約165のヌクレオチドのエクソン3配列を標的とする。
【0138】
いくつかの実施形態では、ASOは、保持されたイントロン2を含むADAR RIC mRNA前駆体におけるイントロン2を標的とし、ここで、イントロンの番号付けは、NM_015840におけるmRNA配列に相当する。いくつかの実施形態では、ASOは、保持されたイントロン2を含むADAR RIC mRNA前駆体の5’スプライス部位よりも下流(または3’)のイントロン2配列を標的とする。いくつかの実施形態では、ASOは、保持されたイントロン2を含むADAR RIC mRNA前駆体の5’スプライス部位よりも下流(または3’)の、約6から約500のヌクレオチドのイントロン2配列を標的とする。いくつかの実施形態では、ASOは、保持されたイントロン2を含むADAR RIC mRNA前駆体の3’スプライス部位よりも上流(または5’)のイントロン2配列を標的とする。いくつかの実施形態では、ASOは、保持されたイントロン2を含むADAR RIC mRNA前駆体の3’スプライス部位よりも上流(または5’)の、約16から約499のヌクレオチドのイントロン2配列を標的とする。
【0139】
いくつかの実施形態では、ASOは、保持されたイントロン2を含むADAR RIC mRNA前駆体のエクソン2またはエクソン3を標的とし、ここで、イントロンの番号付けは、NM_001111におけるmRNA配列に相当する。いくつかの実施形態では、ASOは、保持されたイントロン2を含むADAR RIC mRNA前駆体の5’スプライス部位よりも上流(または5’)のエクソン2配列を標的とする。いくつかの実施形態では、ASOは、保持されたイントロン2を含むADAR RIC mRNA前駆体の5’スプライス部位よりも上流(または5’)の、約4から約1566、または約14から約1566のヌクレオチドのエクソン2配列を標的とする。いくつかの実施形態では、ASOは、保持されたイントロン2を含むADAR RIC mRNA前駆体の3’スプライス部位よりも下流(または3’)のエクソン3配列を標的とする。いくつかの実施形態では、ASOは、保持されたイントロン2を含むADAR RIC mRNA前駆体の3’スプライス部位よりも下流(または3’)の、約2から約165のヌクレオチドのエクソン3配列を標的とする。
【0140】
いくつかの実施形態では、ASOは、保持されたイントロン2を含むADAR RIC mRNA前駆体におけるイントロン2を標的とし、ここで、イントロンの番号付けは、NM_001111におけるmRNA配列に相当する。いくつかの実施形態では、ASOは、保持されたイントロン2を含むADAR RIC mRNA前駆体の5’スプライス部位よりも下流(または3’)のイントロン2配列を標的とする。いくつかの実施形態では、ASOは、保持されたイントロン2を含むADAR RIC mRNA前駆体の5’スプライス部位よりも下流(または3’)の、約6から約500のヌクレオチドのイントロン2配列を標的とする。いくつかの実施形態では、ASOは、保持されたイントロン2を含むADAR RIC mRNA前駆体の3’スプライス部位よりも上流(または5’)のイントロン2配列を標的とする。いくつかの実施形態では、ASOは、保持されたイントロン2を含むADAR RIC mRNA前駆体の3’スプライス部位よりも上流(または5’)の、約16から約499のヌクレオチドのイントロン2配列を標的とする。
【0141】
いくつかの実施形態では、ASOは、保持されたイントロン2を含むADAR RIC mRNA前駆体のエクソン2またはエクソン3を標的とし、ここで、イントロンの番号付けは、NM_001025107におけるmRNA配列に相当する。いくつかの実施形態では、ASOは、保持されたイントロン2を含むADAR RIC mRNA前駆体の5’スプライス部位よりも上流(または5’)のエクソン2配列を標的とする。いくつかの実施形態では、ASOは、保持されたイントロン2を含むADAR RIC mRNA前駆体の5’スプライス部位よりも上流(または5’)の、約4から約1566、または約14から約1566のヌクレオチドのエクソン2配列を標的とする。いくつかの実施形態では、ASOは、保持されたイントロン2を含むADAR RIC mRNA前駆体の3’スプライス部位よりも下流(または3’)のエクソン3配列を標的とする。いくつかの実施形態では、ASOは、保持されたイントロン2を含むADAR RIC mRNA前駆体の3’スプライス部位よりも下流(または3’)の、約2から約165のヌクレオチドのエクソン3配列を標的とする。
【0142】
いくつかの実施形態では、ASOは、保持されたイントロン2を含むADAR RIC mRNA前駆体におけるイントロン2を標的とし、ここで、イントロンの番号付けは、NM_001025107におけるmRNA配列に相当する。いくつかの実施形態では、ASOは、保持されたイントロン2を含むADAR RIC mRNA前駆体の5’スプライス部位よりも下流(または3’)のイントロン2配列を標的とする。いくつかの実施形態では、ASOは、保持されたイントロン2を含むADAR RIC mRNA前駆体の5’スプライス部位よりも下流(または3’)の、約6から約500のヌクレオチドのイントロン2配列を標的とする。いくつかの実施形態では、ASOは、保持されたイントロン2を含むADAR RIC mRNA前駆体の3’スプライス部位よりも上流(または5’)のイントロン2配列を標的とする。いくつかの実施形態では、ASOは、保持されたイントロン2を含むADAR RIC mRNA前駆体の3’スプライス部位よりも上流(または5’)の、約16から約499のヌクレオチドのイントロン2配列を標的とする。
【0143】
いくつかの実施形態では、本明細書に開示されるASOは、ATP1A2のゲノム配列から転写されたRIC mRNA前駆体を標的とする。いくつかの実施形態では、ASOは、保持されたイントロンを含むATP1A2ゲノム配列からのRIC mRNA前駆体の転写産物を標的とする。いくつかの実施形態では、ASOは、SEQ ID NO:2のRIC mRNA前駆体の転写産物を標的とする。いくつかの実施形態では、ASOは、保持されたイントロンを含むSEQ ID NO:2のRIC mRNA前駆体の転写産物を標的とする。いくつかの実施形態では、本明細書に開示されるASOは、ATP1A2 RIC mRNA前駆体の配列を標的とする。いくつかの実施形態では、ASOは、22で保持されたイントロンを含むATP1A2 RIC mRNA前駆体の転写産物を標的とし、ここで、イントロンの番号付けはNM_000702におけるmRNA配列に相当する。
【0144】
いくつかの実施形態では、ASOは、SEQ ID NO:25に係るATP1A2 RIC mRNA前駆体の配列を標的とする。いくつかの実施形態では、ASOは、保持されたイントロン22を含むSEQ ID NO:25に係るATP1A2 RIC mRNA前駆体の配列を標的とする。いくつかの実施形態では、本明細書において開示されるASOは、SEQ ID NO:24359を標的とする。いくつかの実施形態では、ASOは、SEQ ID NO:2676-3302のいずれか1つに係る配列を有する。
【0145】
いくつかの実施形態では、ASOは、保持されたイントロン22を含むATP1A2 RIC mRNA前駆体のエクソン22またはエクソン23を標的とし、ここで、イントロンの番号付けは、NM_000702におけるmRNA配列に相当する。いくつかの実施形態では、ASOは、保持されたイントロン22を含むATP1A2 RIC mRNA前駆体の5’スプライス部位よりも上流(または5’)のエクソン22配列を標的とする。いくつかの実施形態では、ASOは、保持されたイントロン22を含むATP1A2 RIC mRNA前駆体の5’スプライス部位よりも上流(または5’)の、約4から約71のヌクレオチドのエクソン22配列を標的とする。いくつかの実施形態では、ASOは、保持されたイントロン22を含むATP1A2 RIC mRNA前駆体の3’スプライス部位よりも下流(または3’)のエクソン23配列を標的とする。いくつかの実施形態では、ASOは、保持されたイントロン22を含むATP1A2 RIC mRNA前駆体の3’スプライス部位よりも下流(または3’)の、約2から約2271のヌクレオチドのエクソン23配列を標的とする。
【0146】
いくつかの実施形態では、ASOは、保持されたイントロン22を含むATP1A2 RIC mRNA前駆体におけるイントロン22を標的とし、ここで、イントロンの番号付けは、NM_000702におけるmRNA配列に相当する。いくつかの実施形態では、ASOは、保持されたイントロン22を含むATP1A2 RIC mRNA前駆体の5’スプライス部位よりも下流(または3’)のイントロン22配列を標的とする。いくつかの実施形態では、ASOは、保持されたイントロン22を含むATP1A2 RIC mRNA前駆体の5’スプライス部位よりも下流(または3’)の、約6から約498または約21から約498のヌクレオチドのイントロン22配列を標的とする。いくつかの実施形態では、ASOは、保持されたイントロン22を含むATP1A2 RIC mRNA前駆体の3’スプライス部位よりも上流(または5’)のイントロン22配列を標的とする。いくつかの実施形態では、ASOは、保持されたイントロン22を含むATP1A2 RIC mRNA前駆体の3’スプライス部位よりも上流(または5’)の、約16から約500のヌクレオチドのイントロン22配列を標的とする。
【0147】
いくつかの実施形態では、本明細書に開示されるASOは、PRICKLE2のゲノム配列から転写されたRIC mRNA前駆体を標的とする。いくつかの実施形態では、ASOは、保持されたイントロンを含むPRICKLE2のゲノム配列からのRIC mRNA前駆体の転写産物を標的とする。いくつかの実施形態では、ASOは、SEQ ID NO:3のRIC mRNA前駆体の転写産物を標的とする。いくつかの実施形態では、ASOは、保持されたイントロンを含むSEQ ID NO:3のRIC mRNA前駆体の転写産物を標的とする。いくつかの実施形態では、本明細書に開示されるASOは、PRICKLE2 RIC mRNA前駆体の配列を標的とする。いくつかの実施形態では、ASOは、4で保持されたイントロンを含むPRICKLE2 RIC mRNA前駆体の転写産物を標的とし、ここで、イントロンの番号付けはNM_198859におけるmRNA配列に相当する。
【0148】
いくつかの実施形態では、ASOは、SEQ ID NO:26に係るPRICKLE2 RIC mRNA前駆体の配列を標的とする。いくつかの実施形態では、ASOは、保持されたイントロン4を含むSEQ ID NO:26に係るPRICKLE2 RIC mRNA前駆体の配列を標的とする。いくつかの実施形態では、本明細書において開示されるASOは、SEQ ID NO:24372を標的とする。いくつかの実施形態では、ASOは、SEQ ID NO:3303-3552のいずれか1つに係る配列を有する。
【0149】
いくつかの実施形態では、ASOは、保持されたイントロン4を含むPRICKLE2 RIC mRNA前駆体のエクソン4またはエクソン5を標的とし、ここで、イントロンの番号付けは、NM_198859におけるmRNA配列に相当する。いくつかの実施形態では、ASOは、保持されたイントロン4を含むPRICKLE2 RIC mRNA前駆体の5’スプライス部位よりも上流(または5’)のエクソン4配列を標的とする。いくつかの実施形態では、ASOは、保持されたイントロン4を含むPRICKLE2 RIC mRNA前駆体の5’スプライス部位よりも上流(または5’)の、約4から約119のヌクレオチドのエクソン4配列を標的とする。いくつかの実施形態では、ASOは、保持されたイントロン4を含むPRICKLE2 RIC mRNA前駆体の3’スプライス部位よりも下流(または3’)のエクソン5配列を標的とする。いくつかの実施形態では、ASOは、保持されたイントロン4を含むPRICKLE2 RIC mRNA前駆体の3’スプライス部位よりも下流(または3’)の、約2から約187のヌクレオチドのエクソン5配列を標的とする。
【0150】
いくつかの実施形態では、ASOは、保持されたイントロン4を含むPRICKLE2 RIC mRNA前駆体におけるイントロン4を標的とし、ここで、イントロンの番号付けは、NM_198859におけるmRNA配列に相当する。いくつかの実施形態では、ASOは、保持されたイントロン4を含むPRICKLE2 RIC mRNA前駆体の5’スプライス部位よりも下流(または3’)のイントロン4配列を標的とする。いくつかの実施形態では、ASOは、保持されたイントロン4を含むPRICKLE2 RIC mRNA前駆体の5’スプライス部位よりも下流(または3’)の、約6から約496のヌクレオチドのイントロン4配列を標的とする。いくつかの実施形態では、ASOは、保持されたイントロン4を含むPRICKLE2 RIC mRNA前駆体の3’スプライス部位よりも上流(または5’)のイントロン4配列を標的とする。いくつかの実施形態では、ASOは、保持されたイントロン4を含むPRICKLE2 RIC mRNA前駆体の3’スプライス部位よりも上流(または5’)の、約16から約499のヌクレオチドのイントロン4配列を標的とする。
【0151】
いくつかの実施形態では、本明細書に開示されるASOは、SETD5のゲノム配列から転写されたRIC mRNA前駆体を標的とする。いくつかの実施形態では、ASOは、保持されたイントロンを含むSETD5のゲノム配列からのRIC mRNA前駆体の転写産物を標的とする。いくつかの実施形態では、ASOは、SEQ ID NO:4のRIC mRNA前駆体の転写産物を標的とする。いくつかの実施形態では、ASOは、保持されたイントロンを含むSEQ ID NO:4のRIC mRNA前駆体の転写産物を標的とする。いくつかの実施形態では、本明細書に開示されるASOは、SETD5 RIC mRNA前駆体の配列を標的とする。いくつかの実施形態では、ASOは、4で保持されたイントロンを含むSETD5 RIC mRNA前駆体の転写産物を標的とし、ここで、イントロンの番号付けはNM_001080517におけるmRNA配列に相当する。いくつかの実施形態では、ASOは、5で保持されたイントロンを含むSETD5 RIC mRNA前駆体の転写産物を標的とし、ここで、イントロンの番号付けはNM_001292043におけるmRNA配列に相当する。
【0152】
いくつかの実施形態では、ASOは、SEQ ID NO:27に係るSETD5 RIC mRNA前駆体の配列を標的とする。いくつかの実施形態では、ASOは、保持されたイントロン4を含むSEQ ID NO:27に係るSETD5 RIC mRNA前駆体の配列を標的とする。いくつかの実施形態では、ASOは、SEQ ID NO:28に係るSETD5 RIC mRNA前駆体の配列を標的とする。いくつかの実施形態では、ASOは、保持されたイントロン5を含むSEQ ID NO:28に係るSETD5 RIC mRNA前駆体の配列を標的とする。いくつかの実施形態では、本明細書において開示されるASOは、SEQ ID NO:24386を標的とする。いくつかの実施形態では、ASOは、SEQ ID NO:3553-3794のいずれか1つに係る配列を有する。
【0153】
いくつかの実施形態では、ASOは、保持されたイントロン4を含むSETD5 RIC mRNA前駆体のエクソン4またはエクソン5を標的とし、ここで、イントロンの番号付けは、NM_001080517におけるmRNA配列に相当する。いくつかの実施形態では、ASOは、保持されたイントロン4を含むSETD5 RIC mRNA前駆体の5’スプライス部位よりも上流(または5’)のエクソン4配列を標的とする。いくつかの実施形態では、ASOは、保持されたイントロン4を含むSETD5 RIC mRNA前駆体の5’スプライス部位よりも上流(または5’)の、約4から約89のヌクレオチドのエクソン4配列を標的とする。いくつかの実施形態では、ASOは、保持されたイントロン4を含むSETD5 RIC mRNA前駆体の3’スプライス部位よりも下流(または3’)のエクソン5配列を標的とする。いくつかの実施形態では、ASOは、保持されたイントロン4を含むSETD5 RIC mRNA前駆体の3’スプライス部位よりも下流(または3’)の、約2から約132のヌクレオチドのエクソン5配列を標的とする。
【0154】
いくつかの実施形態では、ASOは、保持されたイントロン4を含むSETD5 RIC mRNA前駆体におけるイントロン4を標的とし、ここで、イントロンの番号付けは、NM_001080517におけるmRNA配列に相当する。いくつかの実施形態では、ASOは、保持されたイントロン4を含むSETD5 RIC mRNA前駆体の5’スプライス部位よりも下流(または3’)のイントロン4配列を標的とする。いくつかの実施形態では、ASOは、保持されたイントロン4を含むSETD5 RIC mRNA前駆体の5’スプライス部位よりも下流(または3’)の、約6から約204のヌクレオチドのイントロン4配列を標的とする。いくつかの実施形態では、ASOは、保持されたイントロン4を含むSETD5 RIC mRNA前駆体の3’スプライス部位よりも上流(または5’)のイントロン4配列を標的とする。いくつかの実施形態では、ASOは、保持されたイントロン4を含むSETD5 RIC mRNA前駆体の3’スプライス部位よりも上流(または5’)の、約16から約204のヌクレオチドのイントロン4配列を標的とする。
【0155】
いくつかの実施形態では、ASOは、保持されたイントロン5を含むSETD5 RIC mRNA前駆体のエクソン5またはエクソン6を標的とし、ここで、イントロンの番号付けは、NM_001292043におけるmRNA配列に相当する。いくつかの実施形態では、ASOは、保持されたイントロン5を含むSETD5 RIC mRNA前駆体の5’スプライス部位よりも上流(または5’)のエクソン5配列を標的とする。いくつかの実施形態では、ASOは、保持されたイントロン5を含むSETD5 RIC mRNA前駆体の5’スプライス部位よりも上流(または5’)の、約4から約89のヌクレオチドのエクソン5配列を標的とする。いくつかの実施形態では、ASOは、保持されたイントロン5を含むSETD5 RIC mRNA前駆体の3’スプライス部位よりも下流(または3’)のエクソン6配列を標的とする。いくつかの実施形態では、ASOは、保持されたイントロン5を含むSETD5 RIC mRNA前駆体の3’スプライス部位よりも下流(または3’)の、約2から約132のヌクレオチドのエクソン6配列を標的とする。
【0156】
いくつかの実施形態では、ASOは、保持されたイントロン5を含むSETD5 RIC mRNA前駆体におけるイントロン5を標的とし、ここで、イントロンの番号付けは、NM_001292043におけるmRNA配列に相当する。いくつかの実施形態では、ASOは、保持されたイントロン5を含むSETD5 RIC mRNA前駆体の5’スプライス部位よりも下流(または3’)のイントロン5配列を標的とする。いくつかの実施形態では、ASOは、保持されたイントロン5を含むSETD5 RIC mRNA前駆体の5’スプライス部位よりも下流(または3’)の、約6から約204のヌクレオチドのイントロン5配列を標的とする。いくつかの実施形態では、ASOは、保持されたイントロン5を含むSETD5 RIC mRNA前駆体の3’スプライス部位よりも上流(または5’)のイントロン5配列を標的とする。いくつかの実施形態では、ASOは、保持されたイントロン5を含むSETD5 RIC mRNA前駆体の3’スプライス部位よりも上流(または5’)の、約16から約204のヌクレオチドのイントロン5配列を標的とする。
【0157】
いくつかの実施形態では、本明細書に開示されるASOは、EIF2B5のゲノム配列から転写されたRIC mRNA前駆体を標的とする。いくつかの実施形態では、ASOは、保持されたイントロンを含むEIF2B5のゲノム配列からのRIC mRNA前駆体の転写産物を標的とする。いくつかの実施形態では、ASOは、SEQ ID NO:5のRIC mRNA前駆体の転写産物を標的とする。いくつかの実施形態では、ASOは、保持されたイントロンを含むSEQ ID NO:5のRIC mRNA前駆体の転写産物を標的とする。いくつかの実施形態では、本明細書に開示されるASOは、EIF2B5 RIC mRNA前駆体の配列を標的とする。いくつかの実施形態では、ASOは、12、13、またはそれらの組み合わせで保持されたイントロンを含むEIF2B5 RIC mRNA前駆体の転写産物を標的とし、ここで、イントロンの番号付けは、NM_003907におけるmRNA配列に一致する。
【0158】
いくつかの実施形態では、ASOは、SEQ ID NO:29に係るEIF2B5 RIC mRNA前駆体の配列を標的とする。いくつかの実施形態では、ASOは、保持されたイントロン12、保持されたイントロン13、保持された、またはそれらの組み合わせを含む、SEQ ID NO:29に係るEIF2B5 RIC mRNA前駆体の配列を標的とする。いくつかの実施形態では、本明細書に開示されるASOは、SEQ ID NO:24364または24376を標的とする。いくつかの実施形態では、ASOは、SEQ ID NO:3795-4032のいずれか1つに係る配列を有する。
【0159】
いくつかの実施形態では、ASOは、保持されたイントロン12を含むEIF2B5 RIC mRNA前駆体のエクソン12またはエクソン13を標的とし、ここで、イントロンの番号付けは、NM_003907におけるmRNA配列に相当する。いくつかの実施形態では、ASOは、保持されたイントロン12を含むEIF2B5 RIC mRNA前駆体の5’スプライス部位よりも上流(または5’)のエクソン12配列を標的とする。いくつかの実施形態では、ASOは、保持されたイントロン12を含むEIF2B5 RIC mRNA前駆体の5’スプライス部位よりも上流(または5’)の、約4から約74のヌクレオチドのエクソン12配列を標的とする。いくつかの実施形態では、ASOは、保持されたイントロン12を含むEIF2B5 RIC mRNA前駆体の3’スプライス部位よりも下流(または3’)のエクソン13配列を標的とする。いくつかの実施形態では、ASOは、保持されたイントロン12を含むEIF2B5 RIC mRNA前駆体の3’スプライス部位よりも下流(または3’)の、約2から約105のヌクレオチドのエクソン13配列を標的とする。
【0160】
いくつかの実施形態では、ASOは、保持されたイントロン12を含むEIF2B5 RIC mRNA前駆体におけるイントロン12を標的とし、ここで、イントロンの番号付けは、NM_003907におけるmRNA配列に相当する。いくつかの実施形態では、ASOは、保持されたイントロン12を含むEIF2B5 RIC mRNA前駆体の5’スプライス部位よりも下流(または3’)のイントロン12配列を標的とする。いくつかの実施形態では、ASOは、保持されたイントロン12を含むEIF2B5 RIC mRNA前駆体の5’スプライス部位よりも下流(または3’)の、約6から約161のヌクレオチドのイントロン12配列を標的とする。いくつかの実施形態では、ASOは、保持されたイントロン12を含むEIF2B5 RIC mRNA前駆体の3’スプライス部位よりも上流(または5’)のイントロン12配列を標的とする。いくつかの実施形態では、ASOは、保持されたイントロン12を含むEIF2B5 RIC mRNA前駆体の3’スプライス部位よりも上流(または5’)の、約16から約164のヌクレオチドのイントロン12配列を標的とする。
【0161】
いくつかの実施形態では、ASOは、保持されたイントロン13を含むEIF2B5 RIC mRNA前駆体のエクソン13またはエクソン14を標的とし、ここでイントロンの番号付けは、NM_003907におけるmRNA配列に相当する。いくつかの実施形態では、ASOは、保持されたイントロン13を含むEIF2B5 RIC mRNA前駆体の5’スプライス部位よりも上流(または5’)のエクソン13配列を標的とする。いくつかの実施形態では、ASOは、保持されたイントロン13を含むEIF2B5 RIC mRNA前駆体の5’スプライス部位よりも上流(または5’)の、約4から約104のヌクレオチドのエクソン13配列を標的とする。いくつかの実施形態では、ASOは、保持されたイントロン13を含むEIF2B5 RIC mRNA前駆体の3’スプライス部位よりも下流(または3’)のエクソン14配列を標的とする。いくつかの実施形態では、ASOは、保持されたイントロン13を含むEIF2B5 RIC mRNA前駆体の3’スプライス部位よりも下流(または3’)の、約2から約107のヌクレオチドのエクソン14配列を標的とする。
【0162】
いくつかの実施形態では、ASOは、保持されたイントロン13を含むEIF2B5 RIC mRNA前駆体におけるイントロン13を標的とし、ここで、イントロンの番号付けは、NM_003907におけるmRNA配列に相当する。いくつかの実施形態では、ASOは、保持されたイントロン13を含むEIF2B5 RIC mRNA前駆体の5’スプライス部位よりも下流(または3’)のイントロン13配列を標的とする。いくつかの実施形態では、ASOは、保持されたイントロン13を含むEIF2B5 RIC mRNA前駆体の5’スプライス部位よりも下流(または3’)の、約6から約276のヌクレオチドのイントロン13配列を標的とする。いくつかの実施形態では、ASOは、保持されたイントロン13を含むEIF2B5 RIC mRNA前駆体の3’スプライス部位よりも上流(または5’)のイントロン13配列を標的とする。いくつかの実施形態では、ASOは、保持されたイントロン13を含むEIF2B5 RIC mRNA前駆体の3’スプライス部位よりも上流(または5’)の、約16から約281のヌクレオチドのイントロン13配列を標的とする。
【0163】
いくつかの実施形態では、本明細書に開示されるASOは、PEX1のゲノム配列から転写されたRIC mRNA前駆体を標的とする。いくつかの実施形態では、ASOは、保持されたイントロンを含むPEX1のゲノム配列からのRIC mRNA前駆体の転写産物を標的とする。いくつかの実施形態では、ASOは、SEQ ID NO:6のRIC mRNA前駆体の転写産物を標的とする。いくつかの実施形態では、ASOは、保持されたイントロンを含むSEQ ID NO:6のRIC mRNA前駆体の転写産物を標的とする。いくつかの実施形態では、本明細書に開示されるASOは、PEX1 RIC mRNA前駆体の配列を標的とする。いくつかの実施形態では、ASOは、10、19、21、14、またはそれらの組み合わせにおいて保持されたイントロンを含むPEX1 RIC mRNA前駆体の転写産物を標的とし、ここでイントロンの番号付けは、NM_000466におけるmRNA配列に一致する。いくつかの実施形態では、ASOは、10、18、20、13、またはそれらの組み合わせにおいて保持されたイントロンを含むPEX1 RIC mRNA前駆体の転写産物を標的とし、ここでイントロンの番号付けは、NM_001282677におけるmRNA配列に一致する。いくつかの実施形態では、ASOは、10、19、21、14、またはそれらの組み合わせにおいて保持されたイントロンを含むPEX1 RIC mRNA前駆体の転写産物を標的とし、ここでイントロンの番号付けは、NM_001282678におけるmRNA配列に一致する。
【0164】
いくつかの実施形態では、ASOは、SEQ ID NO:30に係るPEX1 RIC mRNA前駆体の配列を標的とする。いくつかの実施形態では、ASOは、保持されたイントロン10、保持されたイントロン19、保持されたイントロン21、保持されたイントロン14、またはそれらの組み合わせを含む、SEQ ID NO:30に係るPEX1 RIC mRNA前駆体の配列を標的とする。いくつかの実施形態では、ASOは、SEQ ID NO:31に係るPEX1 RIC mRNA前駆体の配列を標的とする。いくつかの実施形態では、ASOは、保持されたイントロン10、保持されたイントロン18、保持されたイントロン20、保持されたイントロン13、またはそれらの組み合わせを含む、SEQ ID NO:31に係るPEX1 RIC mRNA前駆体の配列を標的とする。いくつかの実施形態では、ASOは、SEQ ID NO:32に係るPEX1 RIC mRNA前駆体の配列を標的とする。いくつかの実施形態では、ASOは、保持されたイントロン10、保持されたイントロン19、保持されたイントロン21、保持されたイントロン14、またはそれらの組み合わせを含む、SEQ ID NO:32に係るPEX1 RIC mRNA前駆体の配列を標的とする。いくつかの実施形態では、本明細書に開示されるASOは、SEQ ID NO:24356、24380、 24370、または24361を標的とする。いくつかの実施形態では、ASOは、SEQ ID NO:4033-6411のいずれか1つに係る配列を有する。
【0165】
いくつかの実施形態では、ASOは、保持されたイントロン10を含むPEX1 RIC mRNA前駆体のエクソン10またはエクソン11を標的とし、ここでイントロンの番号付けは、NM_000466におけるmRNA配列に相当する。いくつかの実施形態では、ASOは、保持されたイントロン10を含むPEX1 RIC mRNA前駆体の5’スプライス部位よりも上流(または5’)のエクソン10配列を標的とする。いくつかの実施形態では、ASOは、保持されたイントロン10を含むPEX1 RIC mRNA前駆体の5’スプライス部位よりも上流(または5’)の、約4から約114のヌクレオチドのエクソン10配列を標的とする。いくつかの実施形態では、ASOは、保持されたイントロン10を含むPEX1 RIC mRNA前駆体の3’スプライス部位よりも下流(または3’)のエクソン11配列を標的とする。いくつかの実施形態では、ASOは、保持されたイントロン10を含むPEX1 RIC mRNA前駆体の3’スプライス部位よりも下流(または3’)の、約2から約77のヌクレオチドのエクソン11配列を標的とする。
【0166】
いくつかの実施形態では、ASOは、保持されたイントロン10を含むPEX1 RIC mRNA前駆体におけるイントロン10を標的とし、ここで、イントロンの番号付けは、NM_000466におけるmRNA配列に相当する。いくつかの実施形態では、ASOは、保持されたイントロン10を含むPEX1 RIC mRNA前駆体の5’スプライス部位よりも下流(または3’)のイントロン10配列を標的とする。いくつかの実施形態では、ASOは、保持されたイントロン10を含むPEX1 RIC mRNA前駆体の5’スプライス部位よりも下流(または3’)の、約6から約336のヌクレオチドのイントロン10配列を標的とする。いくつかの実施形態では、ASOは、保持されたイントロン10を含むPEX1 RIC mRNA前駆体の3’スプライス部位よりも上流(または5’)のイントロン10配列を標的とする。いくつかの実施形態では、ASOは、保持されたイントロン10を含むPEX1 RIC mRNA前駆体の3’スプライス部位よりも上流(または5’)の、約16から約336のヌクレオチドのイントロン10配列を標的とする。
【0167】
いくつかの実施形態では、ASOは、保持されたイントロン19を含むPEX1 RIC mRNA前駆体のエクソン19またはエクソン20を標的とし、ここでイントロンの番号付けは、NM_000466におけるmRNA配列に相当する。いくつかの実施形態では、ASOは、保持されたイントロン19を含むPEX1 RIC mRNA前駆体の5’スプライス部位よりも上流(または5’)のエクソン19配列を標的とする。いくつかの実施形態では、ASOは、保持されたイントロン19を含むPEX1 RIC mRNA前駆体の5’スプライス部位よりも上流(または5’)の、約4から約84のヌクレオチドのエクソン19配列を標的とする。いくつかの実施形態では、ASOは、保持されたイントロン19を含むPEX1 RIC mRNA前駆体の3’スプライス部位よりも下流(または3’)のエクソン20配列を標的とする。いくつかの実施形態では、ASOは、保持されたイントロン19を含むPEX1 RIC mRNA前駆体の3’スプライス部位よりも下流(または3’)の、約2から約157のヌクレオチドのエクソン20配列を標的とする。
【0168】
いくつかの実施形態では、ASOは、保持されたイントロン19を含むPEX1 RIC mRNA前駆体におけるイントロン19を標的とし、ここで、イントロンの番号付けは、NM_000466におけるmRNA配列に相当する。いくつかの実施形態では、ASOは、保持されたイントロン19を含むPEX1 RIC mRNA前駆体の5’スプライス部位よりも下流(または3’)のイントロン19配列を標的とする。いくつかの実施形態では、ASOは、保持されたイントロン19を含むPEX1 RIC mRNA前駆体の5’スプライス部位よりも下流(または3’)の、約6から約496のヌクレオチドのイントロン19配列を標的とする。いくつかの実施形態では、ASOは、保持されたイントロン19を含むPEX1 RIC mRNA前駆体の3’スプライス部位よりも上流(または5’)のイントロン19配列を標的とする。いくつかの実施形態では、ASOは、保持されたイントロン19を含むPEX1 RIC mRNA前駆体の3’スプライス部位よりも上流(または5’)の、約16から約496のヌクレオチドのイントロン19配列を標的とする。
【0169】
いくつかの実施形態では、ASOは、保持されたイントロン21を含むPEX1 RIC mRNA前駆体のエクソン21またはエクソン22を標的とし、ここでイントロンの番号付けは、NM_000466におけるmRNA配列に相当する。いくつかの実施形態では、ASOは、保持されたイントロン21を含むPEX1 RIC mRNA前駆体の5’スプライス部位よりも上流(または5’)のエクソン21配列を標的とする。いくつかの実施形態では、ASOは、保持されたイントロン21を含むPEX1 RIC mRNA前駆体の5’スプライス部位よりも上流(または5’)の、約4から約214のヌクレオチドのエクソン21配列を標的とする。いくつかの実施形態では、ASOは、保持されたイントロン21を含むPEX1 RIC mRNA前駆体の3’スプライス部位よりも下流(または3’)のエクソン22配列を標的とする。いくつかの実施形態では、ASOは、保持されたイントロン21を含むPEX1 RIC mRNA前駆体の3’スプライス部位よりも下流(または3’)の、約2から約177のヌクレオチドのエクソン22配列を標的とする。
【0170】
いくつかの実施形態では、ASOは、保持されたイントロン21を含むPEX1 RIC mRNA前駆体におけるイントロン21を標的とし、ここで、イントロンの番号付けは、NM_000466におけるmRNA配列に相当する。いくつかの実施形態では、ASOは、保持されたイントロン21を含むPEX1 RIC mRNA前駆体の5’スプライス部位よりも下流(または3’)のイントロン21配列を標的とする。いくつかの実施形態では、ASOは、保持されたイントロン21を含むPEX1 RIC mRNA前駆体の5’スプライス部位よりも下流(または3’)の、約6から約496のヌクレオチドのイントロン21配列を標的とする。いくつかの実施形態では、ASOは、保持されたイントロン21を含むPEX1 RIC mRNA前駆体の3’スプライス部位よりも上流(または5’)のイントロン21配列を標的とする。いくつかの実施形態では、ASOは、保持されたイントロン21を含むPEX1 RIC mRNA前駆体の3’スプライス部位よりも上流(または5’)の、約16から約497のヌクレオチドのイントロン21配列を標的とする。
【0171】
いくつかの実施形態では、ASOは、保持されたイントロン14を含むPEX1 RIC mRNA前駆体のエクソン14またはエクソン15を標的とし、ここでイントロンの番号付けは、NM_000466におけるmRNA配列に相当する。いくつかの実施形態では、ASOは、保持されたイントロン14を含むPEX1 RIC mRNA前駆体の5’スプライス部位よりも上流(または5’)のエクソン14配列を標的とする。いくつかの実施形態では、ASOは、保持されたイントロン14を含むPEX1 RIC mRNA前駆体の5’スプライス部位よりも上流(または5’)の、約4から約169のヌクレオチドのエクソン14配列を標的とする。いくつかの実施形態では、ASOは、保持されたイントロン14を含むPEX1 RIC mRNA前駆体の3’スプライス部位よりも下流(または3’)のエクソン15配列を標的とする。いくつかの実施形態では、ASOは、保持されたイントロン14を含むPEX1 RIC mRNA前駆体の3’スプライス部位よりも下流(または3’)の、約2から約147のヌクレオチドのエクソン15配列を標的とする。
【0172】
いくつかの実施形態では、ASOは、保持されたイントロン14を含むPEX1 RIC mRNA前駆体におけるイントロン14を標的とし、ここで、イントロンの番号付けは、NM_000466におけるmRNA配列に相当する。いくつかの実施形態では、ASOは、保持されたイントロン14を含むPEX1 RIC mRNA前駆体の5’スプライス部位よりも下流(または3’)のイントロン14配列を標的とする。いくつかの実施形態では、ASOは、保持されたイントロン14を含むPEX1 RIC mRNA前駆体の5’スプライス部位よりも下流(または3’)の、約6から約121のヌクレオチドのイントロン14配列を標的とする。いくつかの実施形態では、ASOは、保持されたイントロン14を含むPEX1 RIC mRNA前駆体の3’スプライス部位よりも上流(または5’)のイントロン14配列を標的とする。いくつかの実施形態では、ASOは、保持されたイントロン14を含むPEX1 RIC mRNA前駆体の3’スプライス部位よりも上流(または5’)の、約16から約121のヌクレオチドのイントロン14配列を標的とする。
【0173】
いくつかの実施形態では、ASOは、保持されたイントロン10を含むPEX1 RIC mRNA前駆体のエクソン10またはエクソン11を標的とし、ここでイントロンの番号付けは、NM_001282677におけるmRNA配列に相当する。いくつかの実施形態では、ASOは、保持されたイントロン10を含むPEX1 RIC mRNA前駆体の5’スプライス部位よりも上流(または5’)のエクソン10配列を標的とする。いくつかの実施形態では、ASOは、保持されたイントロン10を含むPEX1 RIC mRNA前駆体の5’スプライス部位よりも上流(または5’)の、約4から約114のヌクレオチドのエクソン10配列を標的とする。いくつかの実施形態では、ASOは、保持されたイントロン10を含むPEX1 RIC mRNA前駆体の3’スプライス部位よりも下流(または3’)のエクソン11配列を標的とする。いくつかの実施形態では、ASOは、保持されたイントロン10を含むPEX1 RIC mRNA前駆体の3’スプライス部位よりも下流(または3’)の、約2から約77のヌクレオチドのエクソン11配列を標的とする。
【0174】
いくつかの実施形態では、ASOは、保持されたイントロン10を含むPEX1 RIC mRNA前駆体におけるイントロン10を標的とし、ここで、イントロンの番号付けは、NM_001282677におけるmRNA配列に相当する。いくつかの実施形態では、ASOは、保持されたイントロン10を含むPEX1 RIC mRNA前駆体の5’スプライス部位よりも下流(または3’)のイントロン10配列を標的とする。いくつかの実施形態では、ASOは、保持されたイントロン10を含むPEX1 RIC mRNA前駆体の5’スプライス部位よりも下流(または3’)の、約6から約336のヌクレオチドのイントロン10配列を標的とする。いくつかの実施形態では、ASOは、保持されたイントロン10を含むPEX1 RIC mRNA前駆体の3’スプライス部位よりも上流(または5’)のイントロン10配列を標的とする。いくつかの実施形態では、ASOは、保持されたイントロン10を含むPEX1 RIC mRNA前駆体の3’スプライス部位よりも上流(または5’)の、約16から約336のヌクレオチドのイントロン10配列を標的とする。
【0175】
いくつかの実施形態では、ASOは、保持されたイントロン18を含むPEX1 RIC mRNA前駆体のエクソン18またはエクソン19を標的とし、ここでイントロンの番号付けは、NM_001282677におけるmRNA配列に相当する。いくつかの実施形態では、ASOは、保持されたイントロン18を含むPEX1 RIC mRNA前駆体の5’スプライス部位よりも上流(または5’)のエクソン18配列を標的とする。いくつかの実施形態では、ASOは、保持されたイントロン18を含むPEX1 RIC mRNA前駆体の5’スプライス部位よりも上流(または5’)の、約4から約84のヌクレオチドのエクソン18配列を標的とする。いくつかの実施形態では、ASOは、保持されたイントロン18を含むPEX1 RIC mRNA前駆体の3’スプライス部位よりも下流(または3’)のエクソン19配列を標的とする。いくつかの実施形態では、ASOは、保持されたイントロン18を含むPEX1 RIC mRNA前駆体の3’スプライス部位よりも下流(または3’)の、約2から約157のヌクレオチドのエクソン19配列を標的とする。
【0176】
いくつかの実施形態では、ASOは、保持されたイントロン18を含むPEX1 RIC mRNA前駆体におけるイントロン18を標的とし、ここで、イントロンの番号付けは、NM_001282677におけるmRNA配列に相当する。いくつかの実施形態では、ASOは、保持されたイントロン18を含むPEX1 RIC mRNA前駆体の5’スプライス部位よりも下流(または3’)のイントロン18配列を標的とする。いくつかの実施形態では、ASOは、保持されたイントロン18を含むPEX1 RIC mRNA前駆体の5’スプライス部位よりも下流(または3’)の、約6から約496のヌクレオチドのイントロン18配列を標的とする。いくつかの実施形態では、ASOは、保持されたイントロン18を含むPEX1 RIC mRNA前駆体の3’スプライス部位よりも上流(または5’)のイントロン18配列を標的とする。いくつかの実施形態では、ASOは、保持されたイントロン18を含むPEX1 RIC mRNA前駆体の3’スプライス部位よりも上流(または5’)の、約16から約496のヌクレオチドのイントロン18配列を標的とする。
【0177】
いくつかの実施形態では、ASOは、保持されたイントロン20を含むPEX1 RIC mRNA前駆体のエクソン20またはエクソン21を標的とし、ここでイントロンの番号付けは、NM_001282677におけるmRNA配列に相当する。いくつかの実施形態では、ASOは、保持されたイントロン20を含むPEX1 RIC mRNA前駆体の5’スプライス部位よりも上流(または5’)のエクソン20配列を標的とする。いくつかの実施形態では、ASOは、保持されたイントロン20を含むPEX1 RIC mRNA前駆体の5’スプライス部位よりも上流(または5’)の、約4から約214のヌクレオチドのエクソン20配列を標的とする。いくつかの実施形態では、ASOは、保持されたイントロン20を含むPEX1 RIC mRNA前駆体の3’スプライス部位よりも下流(または3’)のエクソン21配列を標的とする。いくつかの実施形態では、ASOは、保持されたイントロン20を含むPEX1 RIC mRNA前駆体の3’スプライス部位よりも下流(または3’)の、約2から約177のヌクレオチドのエクソン21配列を標的とする。
【0178】
いくつかの実施形態では、ASOは、保持されたイントロン20を含むPEX1 RIC mRNA前駆体におけるイントロン20を標的とし、ここで、イントロンの番号付けは、NM_001282677におけるmRNA配列に相当する。いくつかの実施形態では、ASOは、保持されたイントロン20を含むPEX1 RIC mRNA前駆体の5’スプライス部位よりも下流(または3’)のイントロン20配列を標的とする。いくつかの実施形態では、ASOは、保持されたイントロン20を含むPEX1 RIC mRNA前駆体の5’スプライス部位よりも下流(または3’)の、約6から約496のヌクレオチドのイントロン20配列を標的とする。いくつかの実施形態では、ASOは、保持されたイントロン20を含むPEX1 RIC mRNA前駆体の3’スプライス部位よりも上流(または5’)のイントロン20配列を標的とする。いくつかの実施形態では、ASOは、保持されたイントロン20を含むPEX1 RIC mRNA前駆体の3’スプライス部位よりも上流(または5’)の、約16から約497のヌクレオチドのイントロン20配列を標的とする。
【0179】
いくつかの実施形態では、ASOは、保持されたイントロン13を含むPEX1 RIC mRNA前駆体のエクソン13またはエクソン14を標的とし、ここでイントロンの番号付けは、NM_001282677におけるmRNA配列に相当する。いくつかの実施形態では、ASOは、保持されたイントロン13を含むPEX1 RIC mRNA前駆体の5’スプライス部位よりも上流(または5’)のエクソン13配列を標的とする。いくつかの実施形態では、ASOは、保持されたイントロン13を含むPEX1 RIC mRNA前駆体の5’スプライス部位よりも上流(または5’)の、約4から約169のヌクレオチドのエクソン13配列を標的とする。いくつかの実施形態では、ASOは、保持されたイントロン13を含むPEX1 RIC mRNA前駆体の3’スプライス部位よりも下流(または3’)のエクソン14配列を標的とする。いくつかの実施形態では、ASOは、保持されたイントロン13を含むPEX1 RIC mRNA前駆体の3’スプライス部位よりも下流(または3’)の、約2から約147のヌクレオチドのエクソン14配列を標的とする。
【0180】
いくつかの実施形態では、ASOは、保持されたイントロン13を含むPEX1 RIC mRNA前駆体におけるイントロン13を標的とし、ここで、イントロンの番号付けは、NM_001282677におけるmRNA配列に相当する。いくつかの実施形態では、ASOは、保持されたイントロン13を含むPEX1 RIC mRNA前駆体の5’スプライス部位よりも下流(または3’)のイントロン13配列を標的とする。いくつかの実施形態では、ASOは、保持されたイントロン13を含むPEX1 RIC mRNA前駆体の5’スプライス部位よりも下流(または3’)の、約6から約121のヌクレオチドのイントロン13配列を標的とする。いくつかの実施形態では、ASOは、保持されたイントロン13を含むPEX1 RIC mRNA前駆体の3’スプライス部位よりも上流(または5’)のイントロン13配列を標的とする。いくつかの実施形態では、ASOは、保持されたイントロン13を含むPEX1 RIC mRNA前駆体の3’スプライス部位よりも上流(または5’)の、約16から約121のヌクレオチドのイントロン13配列を標的とする。
【0181】
いくつかの実施形態では、ASOは、保持されたイントロン10を含むPEX1 RIC mRNA前駆体のエクソン10またはエクソン11を標的とし、ここでイントロンの番号付けは、NM_001282677におけるmRNA配列に相当する。いくつかの実施形態では、ASOは、保持されたイントロン10を含むPEX1 RIC mRNA前駆体の5’スプライス部位よりも上流(または5’)のエクソン10配列を標的とする。いくつかの実施形態では、ASOは、保持されたイントロン10を含むPEX1 RIC mRNA前駆体の5’スプライス部位よりも上流(または5’)の、約4から約114のヌクレオチドのエクソン10配列を標的とする。いくつかの実施形態では、ASOは、保持されたイントロン10を含むPEX1 RIC mRNA前駆体の3’スプライス部位よりも下流(または3’)のエクソン11配列を標的とする。いくつかの実施形態では、ASOは、保持されたイントロン10を含むPEX1 RIC mRNA前駆体の3’スプライス部位よりも下流(または3’)の、約2から約77のヌクレオチドのエクソン11配列を標的とする。
【0182】
いくつかの実施形態では、ASOは、保持されたイントロン10を含むPEX1 RIC mRNA前駆体におけるイントロン10を標的とし、ここで、イントロンの番号付けは、NM_001282678におけるmRNA配列に相当する。いくつかの実施形態では、ASOは、保持されたイントロン10を含むPEX1 RIC mRNA前駆体の5’スプライス部位よりも下流(または3’)のイントロン10配列を標的とする。いくつかの実施形態では、ASOは、保持されたイントロン10を含むPEX1 RIC mRNA前駆体の5’スプライス部位よりも下流(または3’)の、約6から約336のヌクレオチドのイントロン10配列を標的とする。いくつかの実施形態では、ASOは、保持されたイントロン10を含むPEX1 RIC mRNA前駆体の3’スプライス部位よりも上流(または5’)のイントロン10配列を標的とする。いくつかの実施形態では、ASOは、保持されたイントロン10を含むPEX1 RIC mRNA前駆体の3’スプライス部位よりも上流(または5’)の、約16から約336のヌクレオチドのイントロン10配列を標的とする。
【0183】
いくつかの実施形態では、ASOは、保持されたイントロン19を含むPEX1 RIC mRNA前駆体のエクソン19またはエクソン20を標的とし、ここでイントロンの番号付けは、NM_001282677におけるmRNA配列に相当する。いくつかの実施形態では、ASOは、保持されたイントロン19を含むPEX1 RIC mRNA前駆体の5’スプライス部位よりも上流(または5’)のエクソン19配列を標的とする。いくつかの実施形態では、ASOは、保持されたイントロン19を含むPEX1 RIC mRNA前駆体の5’スプライス部位よりも上流(または5’)の、約4から約84のヌクレオチドのエクソン19配列を標的とする。いくつかの実施形態では、ASOは、保持されたイントロン19を含むPEX1 RIC mRNA前駆体の3’スプライス部位よりも下流(または3’)のエクソン20配列を標的とする。いくつかの実施形態では、ASOは、保持されたイントロン19を含むPEX1 RIC mRNA前駆体の3’スプライス部位よりも下流(または3’)の、約2から約157のヌクレオチドのエクソン20配列を標的とする。
【0184】
いくつかの実施形態では、ASOは、保持されたイントロン19を含むPEX1 RIC mRNA前駆体におけるイントロン19を標的とし、ここで、イントロンの番号付けは、NM_001282678におけるmRNA配列に相当する。いくつかの実施形態では、ASOは、保持されたイントロン19を含むPEX1 RIC mRNA前駆体の5’スプライス部位よりも下流(または3’)のイントロン19配列を標的とする。いくつかの実施形態では、ASOは、保持されたイントロン19を含むPEX1 RIC mRNA前駆体の5’スプライス部位よりも下流(または3’)の、約6から約496のヌクレオチドのイントロン19配列を標的とする。いくつかの実施形態では、ASOは、保持されたイントロン19を含むPEX1 RIC mRNA前駆体の3’スプライス部位よりも上流(または5’)のイントロン19配列を標的とする。いくつかの実施形態では、ASOは、保持されたイントロン19を含むPEX1 RIC mRNA前駆体の3’スプライス部位よりも上流(または5’)の、約16から約496のヌクレオチドのイントロン19配列を標的とする。
【0185】
いくつかの実施形態では、ASOは、保持されたイントロン21を含むPEX1 RIC mRNA前駆体のエクソン21またはエクソン22を標的とし、ここでイントロンの番号付けは、NM_001282677におけるmRNA配列に相当する。いくつかの実施形態では、ASOは、保持されたイントロン21を含むPEX1 RIC mRNA前駆体の5’スプライス部位よりも上流(または5’)のエクソン21配列を標的とする。いくつかの実施形態では、ASOは、保持されたイントロン21を含むPEX1 RIC mRNA前駆体の5’スプライス部位よりも上流(または5’)の、約4から約214のヌクレオチドのエクソン21配列を標的とする。いくつかの実施形態では、ASOは、保持されたイントロン21を含むPEX1 RIC mRNA前駆体の3’スプライス部位よりも下流(または3’)のエクソン22配列を標的とする。いくつかの実施形態では、ASOは、保持されたイントロン21を含むPEX1 RIC mRNA前駆体の3’スプライス部位よりも下流(または3’)の、約2から約177のヌクレオチドのエクソン22配列を標的とする。
【0186】
いくつかの実施形態では、ASOは、保持されたイントロン21を含むPEX1 RIC mRNA前駆体におけるイントロン21を標的とし、ここで、イントロンの番号付けは、NM_001282678におけるmRNA配列に相当する。いくつかの実施形態では、ASOは、保持されたイントロン21を含むPEX1 RIC mRNA前駆体の5’スプライス部位よりも下流(または3’)のイントロン21配列を標的とする。いくつかの実施形態では、ASOは、保持されたイントロン21を含むPEX1 RIC mRNA前駆体の5’スプライス部位よりも下流(または3’)の、約6から約496のヌクレオチドのイントロン21配列を標的とする。いくつかの実施形態では、ASOは、保持されたイントロン21を含むPEX1 RIC mRNA前駆体の3’スプライス部位よりも上流(または5’)のイントロン21配列を標的とする。いくつかの実施形態では、ASOは、保持されたイントロン21を含むPEX1 RIC mRNA前駆体の3’スプライス部位よりも上流(または5’)の、約16から約497のヌクレオチドのイントロン21配列を標的とする。
【0187】
いくつかの実施形態では、ASOは、保持されたイントロン14を含むPEX1 RIC mRNA前駆体のエクソン14またはエクソン15を標的とし、ここでイントロンの番号付けは、NM_001282677におけるmRNA配列に相当する。いくつかの実施形態では、ASOは、保持されたイントロン14を含むPEX1 RIC mRNA前駆体の5’スプライス部位よりも上流(または5’)のエクソン14配列を標的とする。いくつかの実施形態では、ASOは、保持されたイントロン14を含むPEX1 RIC mRNA前駆体の5’スプライス部位よりも上流(または5’)の、約4から約169のヌクレオチドのエクソン14配列を標的とする。いくつかの実施形態では、ASOは、保持されたイントロン14を含むPEX1 RIC mRNA前駆体の3’スプライス部位よりも下流(または3’)のエクソン15配列を標的とする。いくつかの実施形態では、ASOは、保持されたイントロン14を含むPEX1 RIC mRNA前駆体の3’スプライス部位よりも下流(または3’)の、約2から約147のヌクレオチドのエクソン15配列を標的とする。
【0188】
いくつかの実施形態では、ASOは、保持されたイントロン14を含むPEX1 RIC mRNA前駆体におけるイントロン14を標的とし、ここで、イントロンの番号付けは、NM_001282678におけるmRNA配列に相当する。いくつかの実施形態では、ASOは、保持されたイントロン14を含むPEX1 RIC mRNA前駆体の5’スプライス部位よりも下流(または3’)のイントロン14配列を標的とする。いくつかの実施形態では、ASOは、保持されたイントロン14を含むPEX1 RIC mRNA前駆体の5’スプライス部位よりも下流(または3’)の、約6から約121のヌクレオチドのイントロン14配列を標的とする。いくつかの実施形態では、ASOは、保持されたイントロン14を含むPEX1 RIC mRNA前駆体の3’スプライス部位よりも上流(または5’)のイントロン14配列を標的とする。いくつかの実施形態では、ASOは、保持されたイントロン14を含むPEX1 RIC mRNA前駆体の3’スプライス部位よりも上流(または5’)の、約16から約121のヌクレオチドのイントロン14配列を標的とする。
【0189】
いくつかの実施形態では、本明細書に開示されるASOは、STXBP1のゲノム配列から転写されたRIC mRNA前駆体を標的とする。いくつかの実施形態では、ASOは、保持されたイントロンを含むSTXBP1のゲノム配列からのRIC mRNA前駆体の転写産物を標的とする。いくつかの実施形態では、ASOは、SEQ ID NO:7のRIC mRNA前駆体の転写産物を標的とする。いくつかの実施形態では、ASOは、保持されたイントロンを含むSEQ ID NO:7のRIC mRNA前駆体の転写産物を標的とする。いくつかの実施形態では、本明細書に開示されるASOは、STXBP1 RIC mRNA前駆体の配列を標的とする。いくつかの実施形態では、ASOは、18、19、またはそれらの組み合わせで保持されたイントロンを含むSTXBP1 RIC mRNA前駆体の転写産物を標的とし、ここで、イントロンの番号付けは、NM_003165におけるmRNA配列に一致する。いくつかの実施形態では、ASOは、18で保持されたイントロンを含むSTXBP1 RIC mRNA前駆体の転写産物を標的とし、ここで、イントロンの番号付けはNM_001032221におけるmRNA配列に相当する。
【0190】
いくつかの実施形態では、ASOは、SEQ ID NO:33に係るSTXBP1 RIC mRNA前駆体の配列を標的とする。いくつかの実施形態では、ASOは、保持されたイントロン18、保持されたイントロン19、保持された、またはそれらの組み合わせを含む、SEQ ID NO:33に係るSTXBP1 RIC mRNA前駆体の配列を標的とする。いくつかの実施形態では、ASOは、SEQ ID NO:34に係るSTXBP1 RIC mRNA前駆体の配列を標的とする。いくつかの実施形態では、ASOは、保持されたイントロン18を含むSEQ ID NO:34に係るSTXBP1 RIC mRNA前駆体の配列を標的とする。いくつかの実施形態では、本明細書に開示されるASOは、SEQ ID NO:24354、24351、または24360を標的とする。いくつかの実施形態では、ASOは、SEQ ID NO:6412-7753のいずれか1つに係る配列を有する。
【0191】
いくつかの実施形態では、ASOは、保持されたイントロン18を含むSTXBP1 RIC mRNA前駆体のエクソン18またはエクソン19を標的とし、ここでイントロンの番号付けは、NM_003165におけるmRNA配列に相当する。いくつかの実施形態では、ASOは、保持されたイントロン18を含むSTXBP1 RIC mRNA前駆体の5’スプライス部位よりも上流(または5’)のエクソン18配列を標的とする。いくつかの実施形態では、ASOは、保持されたイントロン18を含むSTXBP1 RIC mRNA前駆体の5’スプライス部位よりも上流(または5’)の、約4から約136のヌクレオチドのエクソン18配列を標的とする。いくつかの実施形態では、ASOは、保持されたイントロン18を含むSTXBP1 RIC mRNA前駆体の3’スプライス部位よりも下流(または3’)のエクソン19配列を標的とする。いくつかの実施形態では、ASOは、保持されたイントロン18を含むSTXBP1 RIC mRNA前駆体の3’スプライス部位よりも下流(または3’)の、約2から約106のヌクレオチドのエクソン19配列を標的とする。
【0192】
いくつかの実施形態では、ASOは、保持されたイントロン18を含むSTXBP1 RIC mRNA前駆体におけるイントロン18を標的とし、ここで、イントロンの番号付けは、NM_003165におけるmRNA配列に相当する。いくつかの実施形態では、ASOは、保持されたイントロン18を含むSTXBP1 RIC mRNA前駆体の5’スプライス部位よりも下流(または3’)のイントロン18配列を標的とする。いくつかの実施形態では、ASOは、保持されたイントロン18を含むSTXBP1 RIC mRNA前駆体の5’スプライス部位よりも下流(または3’)の、約6から約496のヌクレオチドのイントロン18配列を標的とする。いくつかの実施形態では、ASOは、保持されたイントロン18を含むSTXBP1 RIC mRNA前駆体の3’スプライス部位よりも上流(または5’)のイントロン18配列を標的とする。いくつかの実施形態では、ASOは、保持されたイントロン18を含むSTXBP1 RIC mRNA前駆体の3’スプライス部位よりも上流(または5’)の、約16から約498のヌクレオチドのイントロン18配列を標的とする。
【0193】
いくつかの実施形態では、ASOは、保持されたイントロン19を含むSTXBP1 RIC mRNA前駆体のエクソン19またはエクソン20を標的とし、ここでイントロンの番号付けは、NM_003165におけるmRNA配列に相当する。いくつかの実施形態では、ASOは、保持されたイントロン19を含むSTXBP1 RIC mRNA前駆体の5’スプライス部位よりも上流(または5’)のエクソン19配列を標的とする。いくつかの実施形態では、ASOは、保持されたイントロン19を含むSTXBP1 RIC mRNA前駆体の5’スプライス部位よりも上流(または5’)の、約4から約109のヌクレオチドのエクソン19配列を標的とする。いくつかの実施形態では、ASOは、保持されたイントロン19を含むSTXBP1 RIC mRNA前駆体の3’スプライス部位よりも下流(または3’)のエクソン20配列を標的とする。いくつかの実施形態では、ASOは、保持されたイントロン19を含むSTXBP1 RIC mRNA前駆体の3’スプライス部位よりも下流(または3’)の、約2から約1922のヌクレオチドのエクソン20配列を標的とする。
【0194】
いくつかの実施形態では、ASOは、保持されたイントロン19を含むSTXBP1 RIC mRNA前駆体におけるイントロン19を標的とし、ここで、イントロンの番号付けは、NM_003165におけるmRNA配列に相当する。いくつかの実施形態では、ASOは、保持されたイントロン19を含むSTXBP1 RIC mRNA前駆体の5’スプライス部位よりも下流(または3’)のイントロン19配列を標的とする。いくつかの実施形態では、ASOは、保持されたイントロン19を含むSTXBP1 RIC mRNA前駆体の5’スプライス部位よりも下流(または3’)の、約6から約499のヌクレオチドのイントロン19配列を標的とする。いくつかの実施形態では、ASOは、保持されたイントロン19を含むSTXBP1 RIC mRNA前駆体の3’スプライス部位よりも上流(または5’)のイントロン19配列を標的とする。いくつかの実施形態では、ASOは、保持されたイントロン19を含むSTXBP1 RIC mRNA前駆体の3’スプライス部位よりも上流(または5’)の、約16から約500のヌクレオチドのイントロン19配列を標的とする。
【0195】
いくつかの実施形態では、ASOは、保持されたイントロン18を含むSTXBP1 RIC mRNA前駆体のエクソン18またはエクソン19を標的とし、ここでイントロンの番号付けは、NM_001032221におけるmRNA配列に相当する。いくつかの実施形態では、ASOは、保持されたイントロン18を含むSTXBP1 RIC mRNA前駆体の5’スプライス部位よりも上流(または5’)のエクソン18配列を標的とする。いくつかの実施形態では、ASOは、保持されたイントロン18を含むSTXBP1 RIC mRNA前駆体の5’スプライス部位よりも上流(または5’)の、約4から約136のヌクレオチドのエクソン18配列を標的とする。いくつかの実施形態では、ASOは、保持されたイントロン18を含むSTXBP1 RIC mRNA前駆体の3’スプライス部位よりも下流(または3’)のエクソン19配列を標的とする。いくつかの実施形態では、ASOは、保持されたイントロン18を含むSTXBP1 RIC mRNA前駆体の3’スプライス部位よりも下流(または3’)の、約2から約1922のヌクレオチドのエクソン19配列を標的とする。
【0196】
いくつかの実施形態では、ASOは、保持されたイントロン18を含むSTXBP1 RIC mRNA前駆体におけるイントロン18を標的とし、ここで、イントロンの番号付けは、NM_001032221におけるmRNA配列に相当する。いくつかの実施形態では、ASOは、保持されたイントロン18を含むSTXBP1 RIC mRNA前駆体の5’スプライス部位よりも下流(または3’)のイントロン18配列を標的とする。いくつかの実施形態では、ASOは、保持されたイントロン18を含むSTXBP1 RIC mRNA前駆体の5’スプライス部位よりも下流(または3’)の、約6から約496のヌクレオチドのイントロン18配列を標的とする。いくつかの実施形態では、ASOは、保持されたイントロン18を含むSTXBP1 RIC mRNA前駆体の3’スプライス部位よりも上流(または5’)のイントロン18配列を標的とする。いくつかの実施形態では、ASOは、保持されたイントロン18を含むSTXBP1 RIC mRNA前駆体の3’スプライス部位よりも上流(または5’)の、約16から約500のヌクレオチドのイントロン18配列を標的とする。
【0197】
いくつかの実施形態では、本明細書に開示されるASOは、EIF2B1のゲノム配列から転写されたRIC mRNA前駆体を標的とする。いくつかの実施形態では、ASOは、保持されたイントロンを含むEIF2B1のゲノム配列からのRIC mRNA前駆体の転写産物を標的とする。いくつかの実施形態では、ASOは、SEQ ID NO:8のRIC mRNA前駆体の転写産物を標的とする。いくつかの実施形態では、ASOは、保持されたイントロンを含むSEQ ID NO:8のRIC mRNA前駆体の転写産物を標的とする。いくつかの実施形態では、本明細書に開示されるASOは、EIF2B1 RIC mRNA前駆体の配列を標的とする。いくつかの実施形態では、ASOは、6で保持されたイントロンを含むEIF2B1 RIC mRNA前駆体の転写産物を標的とし、ここで、イントロンの番号付けはNM_001414におけるmRNA配列に相当する。
【0198】
いくつかの実施形態では、ASOは、SEQ ID NO:35に係るEIF2B1 RIC mRNA前駆体の配列を標的とする。いくつかの実施形態では、ASOは、保持されたイントロン6を含むSEQ ID NO:35に係るEIF2B1 RIC mRNA前駆体の配列を標的とする。いくつかの実施形態では、本明細書において開示されるASOは、SEQ ID NO:24353を標的とする。いくつかの実施形態では、ASOは、SEQ ID NO:7754-7964のいずれか1つに係る配列を有する。
【0199】
いくつかの実施形態では、ASOは、保持されたイントロン6を含むSTXBP1 RIC mRNA前駆体のエクソン6またはエクソン7を標的とし、ここでイントロンの番号付けは、NM_001414におけるmRNA配列に相当する。いくつかの実施形態では、ASOは、保持されたイントロン6を含むEIF2B1 RIC mRNA前駆体の5’スプライス部位よりも上流(または5’)のエクソン6配列を標的とする。いくつかの実施形態では、ASOは、保持されたイントロン6を含むEIF2B1 RIC mRNA前駆体の5’スプライス部位よりも上流(または5’)の、約4から約49のヌクレオチドのエクソン6配列を標的とする。いくつかの実施形態では、ASOは、保持されたイントロン6を含むEIF2B1 RIC mRNA前駆体の3’スプライス部位よりも下流(または3’)のエクソン7配列を標的とする。いくつかの実施形態では、ASOは、保持されたイントロン6を含むEIF2B1 RIC mRNA前駆体の3’スプライス部位よりも下流(または3’)の、約2から約57のヌクレオチドのエクソン7配列を標的とする。
【0200】
いくつかの実施形態では、ASOは、保持されたイントロン6を含むEIF2B1 RIC mRNA前駆体におけるイントロン6を標的とし、ここで、イントロンの番号付けは、NM_001414におけるmRNA配列に相当する。いくつかの実施形態では、ASOは、保持されたイントロン6を含むEIF2B1 RIC mRNA前駆体の5’スプライス部位よりも下流(または3’)のイントロン6配列を標的とする。いくつかの実施形態では、ASOは、保持されたイントロン6を含むEIF2B1 RIC mRNA前駆体の5’スプライス部位よりも下流(または3’)の、約19から約496のヌクレオチドのイントロン6配列を標的とする。いくつかの実施形態では、ASOは、保持されたイントロン6を含むEIF2B1 RIC mRNA前駆体の3’スプライス部位よりも上流(または5’)のイントロン6配列を標的とする。いくつかの実施形態では、ASOは、保持されたイントロン6を含むEIF2B1 RIC mRNA前駆体の3’スプライス部位よりも上流(または5’)の、約16から約498のヌクレオチドのイントロン6配列を標的とする。
【0201】
いくつかの実施形態では、本明細書に開示されるASOは、EIF2B2のゲノム配列から転写されたRIC mRNA前駆体を標的とする。いくつかの実施形態では、ASOは、保持されたイントロンを含むEIF2B2のゲノム配列からのRIC mRNA前駆体の転写産物を標的とする。いくつかの実施形態では、ASOは、SEQ ID NO:9のRIC mRNA前駆体の転写産物を標的とする。いくつかの実施形態では、ASOは、保持されたイントロンを含むSEQ ID NO:9のRIC mRNA前駆体の転写産物を標的とする。いくつかの実施形態では、本明細書に開示されるASOは、EIF2B2 RIC mRNA前駆体の配列を標的とする。いくつかの実施形態では、ASOは、1で保持されたイントロンを含むEIF2B2 RIC mRNA前駆体の転写産物を標的とし、ここで、イントロンの番号付けはNM_014239におけるmRNA配列に相当する。
【0202】
いくつかの実施形態では、ASOは、SEQ ID NO:36に係るEIF2B2 RIC mRNA前駆体の配列を標的とする。いくつかの実施形態では、ASOは、保持されたイントロン1を含むSEQ ID NO:36に係るEIF2B2 RIC mRNA前駆体の配列を標的とする。いくつかの実施形態では、本明細書において開示されるASOは、SEQ ID NO:24358を標的とする。いくつかの実施形態では、ASOは、SEQ ID NO:7965-8053のいずれか1つに係る配列を有する。
【0203】
いくつかの実施形態では、ASOは、保持されたイントロン1を含むEIF2B2 RIC mRNA前駆体のエクソン1またはエクソン2を標的とし、ここでイントロンの番号付けは、NM_014239におけるmRNA配列に相当する。いくつかの実施形態では、ASOは、保持されたイントロン1を含むEIF2B2 RIC mRNA前駆体の5’スプライス部位よりも上流(または5’)のエクソン1配列を標的とする。いくつかの実施形態では、ASOは、保持されたイントロン1を含むEIF2B2 RIC mRNA前駆体の5’スプライス部位よりも上流(または5’)の、約4から約219のヌクレオチドのエクソン1配列を標的とする。いくつかの実施形態では、ASOは、保持されたイントロン1を含むEIF2B2 RIC mRNA前駆体の3’スプライス部位よりも下流(または3’)のエクソン2配列を標的とする。いくつかの実施形態では、ASOは、保持されたイントロン1を含むEIF2B2 RIC mRNA前駆体の3’スプライス部位よりも下流(または3’)の、約2から約102のヌクレオチドのエクソン2配列を標的とする。
【0204】
いくつかの実施形態では、ASOは、保持されたイントロン1を含むEIF2B2 RIC mRNA前駆体におけるイントロン1を標的とし、ここで、イントロンの番号付けは、NM_014239におけるmRNA配列に相当する。いくつかの実施形態では、ASOは、保持されたイントロン1を含むEIF2B2 RIC mRNA前駆体の5’スプライス部位よりも下流(または3’)のイントロン1配列を標的とする。いくつかの実施形態では、ASOは、保持されたイントロン1を含むEIF2B2 RIC mRNA前駆体の5’スプライス部位よりも下流(または3’)の、約6から約70のヌクレオチドのイントロン1配列を標的とする。いくつかの実施形態では、ASOは、保持されたイントロン1を含むEIF2B2 RIC mRNA前駆体の3’スプライス部位よりも上流(または5’)のイントロン1配列を標的とする。いくつかの実施形態では、ASOは、保持されたイントロン1を含むEIF2B2 RIC mRNA前駆体の3’スプライス部位よりも上流(または5’)の、約16から約70のヌクレオチドのイントロン1配列を標的とする。
【0205】
いくつかの実施形態では、本明細書に開示されるASOは、PRRT2のゲノム配列から転写されたRIC mRNA前駆体を標的とする。いくつかの実施形態では、ASOは、保持されたイントロンを含むPRRT2のゲノム配列からのRIC mRNA前駆体の転写産物を標的とする。いくつかの実施形態では、ASOは、SEQ ID NO:10のRIC mRNA前駆体の転写産物を標的とする。いくつかの実施形態では、ASOは、保持されたイントロンを含むSEQ ID NO:10のRIC mRNA前駆体の転写産物を標的とする。いくつかの実施形態では、本明細書に開示されるASOは、PRRT2 RIC mRNA前駆体の配列を標的とする。いくつかの実施形態では、ASOは、1で保持されたイントロンを含むPRRT2 RIC mRNA前駆体の転写産物を標的とし、ここで、イントロンの番号付けはNM_001256443におけるmRNA配列に相当する。いくつかの実施形態では、ASOは、1で保持されたイントロンを含むPRRT2 RIC mRNA前駆体の転写産物を標的とし、ここで、イントロンの番号付けはNM_145239におけるmRNA配列に相当する。いくつかの実施形態では、ASOは、1で保持されたイントロンを含むPRRT2 RIC mRNA前駆体の転写産物を標的とし、ここで、イントロンの番号付けはNM_001256442におけるmRNA配列に相当する。
【0206】
いくつかの実施形態では、ASOは、SEQ ID NO:37に係るPRRT2 IC mRNA前駆体の配列を標的とする。いくつかの実施形態では、ASOは、保持されたイントロン1を含むSEQ ID NO:37に係るPRRT2 RIC mRNA前駆体の配列を標的とする。いくつかの実施形態では、ASOは、SEQ ID NO:38に係るPRRT2 RIC mRNA前駆体の配列を標的とする。いくつかの実施形態では、ASOは、保持されたイントロン1を含むSEQ ID NO:38に係るPRRT2 RIC mRNA前駆体の配列を標的とする。いくつかの実施形態では、ASOは、SEQ ID NO:39に係るPRRT2 RIC mRNA前駆体の配列を標的とする。いくつかの実施形態では、ASOは、保持されたイントロン1を含むSEQ ID NO:39に係るPRRT2 RIC mRNA前駆体の配列を標的とする。いくつかの実施形態では、本明細書に開示されるASOは、SEQ ID NO:24369または24365を標的とする。いくつかの実施形態では、ASOは、SEQ ID NO:8054-9332のいずれか1つに係る配列を有する。
【0207】
いくつかの実施形態では、ASOは、保持されたイントロン1を含むPRRT2 RIC mRNA前駆体のエクソン1またはエクソン2を標的とし、ここでイントロンの番号付けは、NM_001256443におけるmRNA配列に相当する。いくつかの実施形態では、ASOは、保持されたイントロン1を含むPRRT2 RIC mRNA前駆体の5’スプライス部位よりも上流(または5’)のエクソン1配列を標的とする。いくつかの実施形態では、ASOは、保持されたイントロン1を含むPRRT2 RIC mRNA前駆体の5’スプライス部位よりも上流(または5’)の、約4から約244のヌクレオチドのエクソン1配列を標的とする。いくつかの実施形態では、ASOは、保持されたイントロン1を含むPRRT2 RIC mRNA前駆体の3’スプライス部位よりも下流(または3’)のエクソン2配列を標的とする。いくつかの実施形態では、ASOは、保持されたイントロン1を含むPRRT2 RIC mRNA前駆体の3’スプライス部位よりも下流(または3’)の、約2から約2875のヌクレオチドのエクソン2配列を標的とする。
【0208】
いくつかの実施形態では、ASOは、保持されたイントロン1を含むPRRT2 RIC mRNA前駆体におけるイントロン1を標的とし、ここで、イントロンの番号付けは、NM_001256443におけるmRNA配列に相当する。いくつかの実施形態では、ASOは、保持されたイントロン1を含むPRRT2 RIC mRNA前駆体の5’スプライス部位よりも下流(または3’)のイントロン1配列を標的とする。いくつかの実施形態では、ASOは、保持されたイントロン1を含むPRRT2 RIC mRNA前駆体の5’スプライス部位よりも下流(または3’)の、約6から約333のヌクレオチドのイントロン1配列を標的とする。いくつかの実施形態では、ASOは、保持されたイントロン1を含むPRRT2 RIC mRNA前駆体の3’スプライス部位よりも上流(または5’)のイントロン1配列を標的とする。いくつかの実施形態では、ASOは、保持されたイントロン1を含むPRRT2 RIC mRNA前駆体の3’スプライス部位よりも上流(または5’)の、約16から約330、または約26から約330のヌクレオチドのイントロン1配列を標的とする。
【0209】
いくつかの実施形態では、ASOは、保持されたイントロン1を含むPRRT2 RIC mRNA前駆体のエクソン1またはエクソン2を標的とし、ここでイントロンの番号付けは、NM_145239におけるmRNA配列に相当する。いくつかの実施形態では、ASOは、保持されたイントロン1を含むPRRT2 RIC mRNA前駆体の5’スプライス部位よりも上流(または5’)のエクソン1配列を標的とする。いくつかの実施形態では、ASOは、保持されたイントロン1を含むPRRT2 RIC mRNA前駆体の5’スプライス部位よりも上流(または5’)の、約4から約219のヌクレオチドのエクソン1配列を標的とする。いくつかの実施形態では、ASOは、保持されたイントロン1を含むPRRT2 RIC mRNA前駆体の3’スプライス部位よりも下流(または3’)のエクソン2配列を標的とする。いくつかの実施形態では、ASOは、保持されたイントロン1を含むPRRT2 RIC mRNA前駆体の3’スプライス部位よりも下流(または3’)の、約2から約924のヌクレオチドのエクソン2配列を標的とする。
【0210】
いくつかの実施形態では、ASOは、保持されたイントロン1を含むPRRT2 RIC mRNA前駆体におけるイントロン1を標的とし、ここで、イントロンの番号付けは、NM_145239におけるmRNA配列に相当する。いくつかの実施形態では、ASOは、保持されたイントロン1を含むPRRT2 RIC mRNA前駆体の5’スプライス部位よりも下流(または3’)のイントロン1配列を標的とする。いくつかの実施形態では、ASOは、保持されたイントロン1を含むPRRT2 RIC mRNA前駆体の5’スプライス部位よりも下流(または3’)の、約6から約346のヌクレオチドのイントロン1配列を標的とする。いくつかの実施形態では、ASOは、保持されたイントロン1を含むPRRT2 RIC mRNA前駆体の3’スプライス部位よりも上流(または5’)のイントロン1配列を標的とする。いくつかの実施形態では、ASOは、保持されたイントロン1を含むPRRT2 RIC mRNA前駆体の3’スプライス部位よりも上流(または5’)の、約16から約345のヌクレオチドのイントロン1配列を標的とする。
【0211】
いくつかの実施形態では、ASOは、保持されたイントロン1を含むPRRT2 RIC mRNA前駆体のエクソン1またはエクソン2を標的とし、ここでイントロンの番号付けは、NM_001256442におけるmRNA配列に相当する。いくつかの実施形態では、ASOは、保持されたイントロン1を含むPRRT2 RIC mRNA前駆体の5’スプライス部位よりも上流(または5’)のエクソン1配列を標的とする。いくつかの実施形態では、ASOは、保持されたイントロン1を含むPRRT2 RIC mRNA前駆体の5’スプライス部位よりも上流(または5’)の、約4から約219のヌクレオチドのエクソン1配列を標的とする。いくつかの実施形態では、ASOは、保持されたイントロン1を含むPRRT2 RIC mRNA前駆体の3’スプライス部位よりも下流(または3’)のエクソン2配列を標的とする。いくつかの実施形態では、ASOは、保持されたイントロン1を含むPRRT2 RIC mRNA前駆体の3’スプライス部位よりも下流(または3’)の、約2から約924のヌクレオチドのエクソン2配列を標的とする。
【0212】
いくつかの実施形態では、ASOは、保持されたイントロン1を含むPRRT2 RIC mRNA前駆体におけるイントロン1を標的とし、ここで、イントロンの番号付けは、NM_001256442におけるmRNA配列に相当する。いくつかの実施形態では、ASOは、保持されたイントロン1を含むPRRT2 RIC mRNA前駆体の5’スプライス部位よりも下流(または3’)のイントロン1配列を標的とする。いくつかの実施形態では、ASOは、保持されたイントロン1を含むPRRT2 RIC mRNA前駆体の5’スプライス部位よりも下流(または3’)の、約6から約346のヌクレオチドのイントロン1配列を標的とする。いくつかの実施形態では、ASOは、保持されたイントロン1を含むPRRT2 RIC mRNA前駆体の3’スプライス部位よりも上流(または5’)のイントロン1配列を標的とする。いくつかの実施形態では、ASOは、保持されたイントロン1を含むPRRT2 RIC mRNA前駆体の3’スプライス部位よりも上流(または5’)の、約16から約345、または約26から約345のヌクレオチドのイントロン1配列を標的とする。
【0213】
いくつかの実施形態では、本明細書に開示されるASOは、STX1Bのゲノム配列から転写されたRIC mRNA前駆体を標的とする。いくつかの実施形態では、ASOは、保持されたイントロンを含むSTX1Bのゲノム配列からのRIC mRNA前駆体の転写産物を標的とする。いくつかの実施形態では、ASOは、SEQ ID NO:11のRIC mRNA前駆体の転写産物を標的とする。いくつかの実施形態では、ASOは、保持されたイントロンを含むSEQ ID NO:11のRIC mRNA前駆体の転写産物を標的とする。いくつかの実施形態では、本明細書に開示されるASOは、STX1B RIC mRNA前駆体の配列を標的とする。いくつかの実施形態では、ASOは、6、7、またはそれらの組み合わせで保持されたイントロンを含むSTX1B RIC mRNA前駆体の転写産物を標的とし、ここで、イントロンの番号付けは、NM_052874におけるmRNA配列に一致する。
【0214】
いくつかの実施形態では、ASOは、SEQ ID NO:40に係るSTX1B RIC mRNA前駆体の配列を標的とする。いくつかの実施形態では、ASOは、保持されたイントロン6、保持されたイントロン7、保持された、またはそれらの組み合わせを含む、SEQ ID NO:40に係るSTX1B RIC mRNA前駆体の配列を標的とする。いくつかの実施形態では、本明細書に開示されるASOは、SEQ ID NO:24385または24375を標的とする。いくつかの実施形態では、ASOは、SEQ ID NO:9333-9600のいずれか1つに係る配列を有する。
【0215】
いくつかの実施形態では、ASOは、保持されたイントロン6を含むSTXBP1 RIC mRNA前駆体のエクソン6またはエクソン7を標的とし、ここでイントロンの番号付けは、NM_052874におけるmRNA配列に相当する。いくつかの実施形態では、ASOは、保持されたイントロン6を含むSTX1B RIC mRNA前駆体の5’スプライス部位よりも上流(または5’)のエクソン6配列を標的とする。いくつかの実施形態では、ASOは、保持されたイントロン6を含むSTX1B RIC mRNA前駆体の5’スプライス部位よりも上流(または5’)の、約4から約89のヌクレオチドのエクソン6配列を標的とする。いくつかの実施形態では、ASOは、保持されたイントロン6を含むSTX1B RIC mRNA前駆体の3’スプライス部位よりも下流(または3’)のエクソン7配列を標的とする。いくつかの実施形態では、ASOは、保持されたイントロン6を含むSTX1B RIC mRNA前駆体の3’スプライス部位よりも下流(または3’)の、約2から約57のヌクレオチドのエクソン7配列を標的とする。
【0216】
いくつかの実施形態では、ASOは、保持されたイントロン6を含むSTX1B RIC mRNA前駆体におけるイントロン6を標的とし、ここで、イントロンの番号付けは、NM_052874におけるmRNA配列に相当する。いくつかの実施形態では、ASOは、保持されたイントロン6を含むSTX1B RIC mRNA前駆体の5’スプライス部位よりも下流(または3’)のイントロン6配列を標的とする。いくつかの実施形態では、ASOは、保持されたイントロン6を含むSTX1B RIC mRNA前駆体の5’スプライス部位よりも下流(または3’)の、約6から約99のヌクレオチドのイントロン6配列を標的とする。いくつかの実施形態では、ASOは、保持されたイントロン6を含むSTX1B RIC mRNA前駆体の3’スプライス部位よりも上流(または5’)のイントロン6配列を標的とする。いくつかの実施形態では、ASOは、保持されたイントロン6を含むSTX1B RIC mRNA前駆体の3’スプライス部位よりも上流(または5’)の、約16から約94のヌクレオチドのイントロン6配列を標的とする。
【0217】
いくつかの実施形態では、ASOは、保持されたイントロン7を含むSTXBP1 RIC mRNA前駆体のエクソン7またはエクソン8を標的とし、ここでイントロンの番号付けは、NM_052874におけるmRNA配列に相当する。いくつかの実施形態では、ASOは、保持されたイントロン7を含むSTX1B RIC mRNA前駆体の5’スプライス部位よりも上流(または5’)のエクソン7配列を標的とする。いくつかの実施形態では、ASOは、保持されたイントロン7を含むSTX1B RIC mRNA前駆体の5’スプライス部位よりも上流(または5’)の、約4から約54のヌクレオチドのエクソン7配列を標的とする。いくつかの実施形態では、ASOは、保持されたイントロン7を含むSTX1B RIC mRNA前駆体の3’スプライス部位よりも下流(または3’)のエクソン8配列を標的とする。いくつかの実施形態では、ASOは、保持されたイントロン7を含むSTX1B RIC mRNA前駆体の3’スプライス部位よりも下流(または3’)の、約2から約117のヌクレオチドのエクソン8配列を標的とする。
【0218】
いくつかの実施形態では、ASOは、保持されたイントロン7を含むSTX1B RIC mRNA前駆体におけるイントロン7を標的とし、ここで、イントロンの番号付けは、NM_052874におけるmRNA配列に相当する。いくつかの実施形態では、ASOは、保持されたイントロン7を含むSTX1B RIC mRNA前駆体の5’スプライス部位よりも下流(または3’)のイントロン7配列を標的とする。いくつかの実施形態では、ASOは、保持されたイントロン7を含むSTX1B RIC mRNA前駆体の5’スプライス部位よりも下流(または3’)の、約6から約500のヌクレオチドのイントロン7配列を標的とする。いくつかの実施形態では、ASOは、保持されたイントロン7を含むSTX1B RIC mRNA前駆体の3’スプライス部位よりも上流(または5’)のイントロン7配列を標的とする。いくつかの実施形態では、ASOは、保持されたイントロン7を含むSTX1B RIC mRNA前駆体の3’スプライス部位よりも上流(または5’)の、約16から約496のヌクレオチドのイントロン7配列を標的とする。
【0219】
いくつかの実施形態では、本明細書に開示されるASOは、RAI1のゲノム配列から転写されたRIC mRNA前駆体を標的とする。いくつかの実施形態では、ASOは、保持されたイントロンを含むRAI1のゲノム配列からのRIC mRNA前駆体の転写産物を標的とする。いくつかの実施形態では、ASOは、SEQ ID NO:12のRIC mRNA前駆体の転写産物を標的とする。いくつかの実施形態では、ASOは、保持されたイントロンを含むSEQ ID NO:12のRIC mRNA前駆体の転写産物を標的とする。いくつかの実施形態では、本明細書に開示されるASOは、RAI1 RIC mRNA前駆体の配列を標的とする。いくつかの実施形態では、ASOは、4で保持されたイントロンを含むRAI1 RIC mRNA前駆体の転写産物を標的とし、ここで、イントロンの番号付けはNM_030665におけるmRNA配列に相当する。
【0220】
いくつかの実施形態では、ASOは、SEQ ID NO:41に係るRAI1 RIC mRNA前駆体の配列を標的とする。いくつかの実施形態では、ASOは、保持されたイントロン4を含むSEQ ID NO:41に係るRAI1 RIC mRNA前駆体の配列を標的とする。いくつかの実施形態では、本明細書において開示されるASOは、SEQ ID NO:24382を標的とする。いくつかの実施形態では、ASOは、SEQ ID NO:9601-9803のいずれか1つに係る配列を有する。
【0221】
いくつかの実施形態では、ASOは、保持されたイントロン4を含むRAI1 RIC mRNA前駆体のエクソン4またはエクソン5を標的とし、ここで、イントロンの番号付けは、NM_030665におけるmRNA配列に相当する。いくつかの実施形態では、ASOは、保持されたイントロン4を含むRAI1 RIC mRNA前駆体の5’スプライス部位よりも上流(または5’)のエクソン4配列を標的とする。いくつかの実施形態では、ASOは、保持されたイントロン4を含むRAI1 RIC mRNA前駆体の5’スプライス部位よりも上流(または5’)の、約4から約74のヌクレオチドのエクソン4配列を標的とする。いくつかの実施形態では、ASOは、保持されたイントロン4を含むRAI1 RIC mRNA前駆体の3’スプライス部位よりも下流(または3’)のエクソン5配列を標的とする。いくつかの実施形態では、ASOは、保持されたイントロン4を含むRAI1 RIC mRNA前駆体の3’スプライス部位よりも下流(または3’)の、約2から約32のヌクレオチドのエクソン5配列を標的とする。
【0222】
いくつかの実施形態では、ASOは、保持されたイントロン4を含むRAI1 RIC mRNA前駆体におけるイントロン4を標的とし、ここで、イントロンの番号付けは、NM_030665におけるmRNA配列に相当する。いくつかの実施形態では、ASOは、保持されたイントロン4を含むRAI1 RIC mRNA前駆体の5’スプライス部位よりも下流(または3’)のイントロン4配列を標的とする。いくつかの実施形態では、ASOは、保持されたイントロン4を含むRAI1 RIC mRNA前駆体の5’スプライス部位よりも下流(または3’)の、約6から約500のヌクレオチドのイントロン4配列を標的とする。いくつかの実施形態では、ASOは、保持されたイントロン4を含RAI1 RIC mRNA前駆体の3’スプライス部位よりも上流(または5’)のイントロン4配列を標的とする。いくつかの実施形態では、ASOは、保持されたイントロン4を含むRAI1 RIC mRNA前駆体の3’スプライス部位よりも上流(または5’)の、約16から約499のヌクレオチドのイントロン4配列を標的とする。
【0223】
いくつかの実施形態では、本明細書に開示されるASOは、TCF4のゲノム配列から転写されたRIC mRNA前駆体を標的とする。いくつかの実施形態では、ASOは、保持されたイントロンを含むTCF4のゲノム配列からのRIC mRNA前駆体の転写産物を標的とする。いくつかの実施形態では、ASOは、SEQ ID NO:13のRIC mRNA前駆体の転写産物を標的とする。いくつかの実施形態では、ASOは、保持されたイントロンを含むSEQ ID NO:13のRIC mRNA前駆体の転写産物を標的とする。いくつかの実施形態では、本明細書に開示されるASOは、TCF4 RIC mRNA前駆体の配列を標的とする。いくつかの実施形態では、ASOは、10で保持されたイントロンを含むTCF4 RIC mRNA前駆体の転写産物を標的とし、ここで、イントロンの番号付けはNM_001243236におけるmRNA配列に相当する。いくつかの実施形態では、ASOは、10で保持されたイントロンを含むTCF4 RIC mRNA前駆体の転写産物を標的とし、ここで、イントロンの番号付けはNM_001243235におけるmRNA配列に相当する。いくつかの実施形態では、ASOは、10で保持されたイントロンを含むTCF4 RIC mRNA前駆体の転写産物を標的とし、ここで、イントロンの番号付けはNM_001243234におけるmRNA配列に相当する。いくつかの実施形態では、ASOは、13で保持されたイントロンを含むTCF4 RIC mRNA前駆体の転写産物を標的とし、ここで、イントロンの番号付けはNM_001243233におけるmRNA配列に相当する。いくつかの実施形態では、ASOは、13で保持されたイントロンを含むTCF4 RIC mRNA前駆体の転写産物を標的とし、ここで、イントロンの番号付けはNM_001243232におけるmRNA配列に相当する。いくつかの実施形態では、ASOは、15で保持されたイントロンを含むTCF4 RIC mRNA前駆体の転写産物を標的とし、ここで、イントロンの番号付けはNM_001243231におけるmRNA配列に相当する。いくつかの実施形態では、ASOは、17で保持されたイントロンを含むTCF4 RIC mRNA前駆体の転写産物を標的とし、ここで、イントロンの番号付けはNM_003199におけるmRNA配列に相当する。いくつかの実施形態では、ASOは、16で保持されたイントロンを含むTCF4 RIC mRNA前駆体の転写産物を標的とし、ここで、イントロンの番号付けはNM_001306207におけるmRNA配列に相当する。いくつかの実施形態では、ASOは、13で保持されたイントロンを含むTCF4 RIC mRNA前駆体の転写産物を標的とし、ここで、イントロンの番号付けはNM_001306208におけるmRNA配列に相当する。いくつかの実施形態では、ASOは、16で保持されたイントロンを含むTCF4 RIC mRNA前駆体の転写産物を標的とし、ここで、イントロンの番号付けはNM_001243227におけるmRNA配列に相当する。いくつかの実施形態では、ASOは、17で保持されたイントロンを含むTCF4 RIC mRNA前駆体の転写産物を標的とし、ここで、イントロンの番号付けはNM_001243228におけるmRNA配列に相当する。いくつかの実施形態では、ASOは、16で保持されたイントロンを含むTCF4 RIC mRNA前駆体の転写産物を標的とし、ここで、イントロンの番号付けはNM_001243230におけるmRNA配列に相当する。いくつかの実施形態では、ASOは、18で保持されたイントロンを含むTCF4 RIC mRNA前駆体の転写産物を標的とし、ここで、イントロンの番号付けはNM_001243226におけるmRNA配列に相当する。いくつかの実施形態では、ASOは、17で保持されたイントロンを含むTCF4 RIC mRNA前駆体の転写産物を標的とし、ここで、イントロンの番号付けはNM_001083962におけるmRNA配列に相当する。いくつかの実施形態では、ASOは、12で保持されたイントロンを含むTCF4 RIC mRNA前駆体の転写産物を標的とし、ここで、イントロンの番号付けはNM_001330605におけるmRNA配列に相当する。いくつかの実施形態では、ASOは、17で保持されたイントロンを含むTCF4 RIC mRNA前駆体の転写産物を標的とし、ここで、イントロンの番号付けはNM_001330604におけるmRNA配列に相当する。
【0224】
いくつかの実施形態では、ASOは、SEQ ID NO:42に係るTCF4 RIC mRNA前駆体の配列を標的とする。いくつかの実施形態では、ASOは、保持されたイントロン10を含むSEQ ID NO:42に係るTCF4 RIC mRNA前駆体の配列を標的とする。いくつかの実施形態では、ASOは、SEQ ID NO:43に係るTCF4 RIC mRNA前駆体の配列を標的とする。いくつかの実施形態では、ASOは、保持されたイントロン10を含むSEQ ID NO:43に係るTCF4 RIC mRNA前駆体の配列を標的とする。いくつかの実施形態では、ASOは、SEQ ID NO:44に係るTCF4 RIC mRNA前駆体の配列を標的とする。いくつかの実施形態では、ASOは、保持されたイントロン10を含むSEQ ID NO:44に係るTCF4 RIC mRNA前駆体の配列を標的とする。いくつかの実施形態では、ASOは、SEQ ID NO:45に係るTCF4 RIC mRNA前駆体の配列を標的とする。いくつかの実施形態では、ASOは、保持されたイントロン13を含むSEQ ID NO:45に係るTCF4 RIC mRNA前駆体の配列を標的とする。いくつかの実施形態では、ASOは、SEQ ID NO:46に係るTCF4 RIC mRNA前駆体の配列を標的とする。いくつかの実施形態では、ASOは、保持されたイントロン13を含むSEQ ID NO:46に係るTCF4 RIC mRNA前駆体の配列を標的とする。いくつかの実施形態では、ASOは、SEQ ID NO:47に係るTCF4 RIC mRNA前駆体の配列を標的とする。いくつかの実施形態では、ASOは、保持されたイントロン15を含むSEQ ID NO:47に係るTCF4 RIC mRNA前駆体の配列を標的とする。いくつかの実施形態では、ASOは、SEQ ID NO:48に係るTCF4 RIC mRNA前駆体の配列を標的とする。いくつかの実施形態では、ASOは、保持されたイントロン17を含むSEQ ID NO:48に係るTCF4 RIC mRNA前駆体の配列を標的とする。いくつかの実施形態では、ASOは、SEQ ID NO:49に係るTCF4 RIC mRNA前駆体の配列を標的とする。いくつかの実施形態では、ASOは、保持されたイントロン16を含むSEQ ID NO:49に係るTCF4 RIC mRNA前駆体の配列を標的とする。いくつかの実施形態では、ASOは、SEQ ID NO:50に係るTCF4 RIC mRNA前駆体の配列を標的とする。いくつかの実施形態では、ASOは、保持されたイントロン13を含むSEQ ID NO:50に係るTCF4 RIC mRNA前駆体の配列を標的とする。いくつかの実施形態では、ASOは、SEQ ID NO:51に係るTCF4 RIC mRNA前駆体の配列を標的とする。いくつかの実施形態では、ASOは、保持されたイントロン16を含むSEQ ID NO:51に係るTCF4 RIC mRNA前駆体の配列を標的とする。いくつかの実施形態では、ASOは、SEQ ID NO:52に係るTCF4 RIC mRNA前駆体の配列を標的とする。いくつかの実施形態では、ASOは、保持されたイントロン17を含むSEQ ID NO:52に係るTCF4 RIC mRNA前駆体の配列を標的とする。いくつかの実施形態では、ASOは、SEQ ID NO:53に係るTCF4 RIC mRNA前駆体の配列を標的とする。いくつかの実施形態では、ASOは、保持されたイントロン16を含むSEQ ID NO:53に係るTCF4 RIC mRNA前駆体の配列を標的とする。いくつかの実施形態では、ASOは、SEQ ID NO:54に係るTCF4 RIC mRNA前駆体の配列を標的とする。いくつかの実施形態では、ASOは、保持されたイントロン18を含むSEQ ID NO:54に係るTCF4 RIC mRNA前駆体の配列を標的とする。いくつかの実施形態では、ASOは、SEQ ID NO:55に係るTCF4 RIC mRNA前駆体の配列を標的とする。いくつかの実施形態では、ASOは、保持されたイントロン17を含むSEQ ID NO:55に係るTCF4 RIC mRNA前駆体の配列を標的とする。いくつかの実施形態では、ASOは、SEQ ID NO:56に係るTCF4 RIC mRNA前駆体の配列を標的とする。いくつかの実施形態では、ASOは、保持されたイントロン12を含むSEQ ID NO:56に係るTCF4 RIC mRNA前駆体の配列を標的とする。いくつかの実施形態では、ASOは、SEQ ID NO:57に係るTCF4 RIC mRNA前駆体の配列を標的とする。いくつかの実施形態では、ASOは、保持されたイントロン17を含むSEQ ID NO:57に係るTCF4 RIC mRNA前駆体の配列を標的とする。いくつかの実施形態では、本明細書に開示されるASOは、SEQ ID NO:28515または28516を標的とする。いくつかの実施形態では、ASOは、SEQ ID NO:24387-24643のいずれか1つに係る配列を有する。
【0225】
いくつかの実施形態では、ASOは、保持されたイントロン10を含むTCF4 RIC mRNA前駆体のエクソン10またはエクソン11を標的とし、ここで、イントロンの番号付けは、NM_001243236におけるmRNA配列に対応する。いくつかの実施形態では、ASOは、保持されたイントロン10を含むTCF4 RIC mRNA前駆体の5’スプライス部位から上流(または5’)のエクソン10配列を標的とする。いくつかの実施形態では、ASOは、保持されたイントロン10を含むTCF4 RIC mRNA前駆体の5’スプライス部位から、約4から約134のヌクレオチド上流(または5’)の、エクソン10配列を標的とする。いくつかの実施形態では、ASOは、保持されたイントロン10を含むTCF4 RIC mRNA前駆体の3’スプライス部位から下流(または3’)のエクソン11配列を標的とする。いくつかの実施形態では、ASOは、保持されたイントロン10を含むTCF4 RIC mRNA前駆体の3’スプライス部位から約2から約212のヌクレオチド下流(または3’)の、エクソン11配列を標的とする。
【0226】
いくつかの実施形態では、ASOは、保持されたイントロン10を含むTCF4 RIC mRNA前駆体中のイントロン10を標的とし、ここでイントロンの番号付けはNM_001243236におけるmRNA配列に対応する。いくつかの実施形態では、ASOは、保持されたイントロン10を含むTCF4 RIC mRNA前駆体の5’スプライス部位から下流(または3’)のイントロン10配列を標的とする。いくつかの実施形態では、ASOは、保持されたイントロン10を含むTCF4 RIC mRNA前駆体の5’スプライス部位よりも約6から約496のヌクレオチド下流(または3’)の、イントロン10配列を標的とする。いくつかの実施形態では、ASOは、保持されたイントロン10を含むTCF4 RIC mRNA前駆体の3’スプライス部位から上流(または5’)のイントロン10配列を標的とする。いくつかの実施形態では、ASOは、保持されたイントロン10を含むTCF4 RIC mRNA前駆体の3’スプライス部位から、約16から約496のヌクレオチド上流(または5’)の、イントロン10配列を標的とする。
【0227】
いくつかの実施形態では、ASOは、保持されたイントロン10を含むTCF4 RIC mRNA前駆体のエクソン10またはエクソン11を標的とし、ここで、イントロンの番号付けは、NM_001243235におけるmRNA配列に対応する。いくつかの実施形態では、ASOは、保持されたイントロン10を含むTCF4 RIC mRNA前駆体の5’スプライス部位から上流(または5’)のエクソン10配列を標的とする。いくつかの実施形態では、ASOは、保持されたイントロン10を含むTCF4 RIC mRNA前駆体の5’スプライス部位から、約4から約134のヌクレオチド上流(または5’)の、エクソン10配列を標的とする。いくつかの実施形態では、ASOは、保持されたイントロン10を含むTCF4 RIC mRNA前駆体の3’スプライス部位から下流(または3’)のエクソン11配列を標的とする。いくつかの実施形態では、ASOは、保持されたイントロン10を含むTCF4 RIC mRNA前駆体の3’スプライス部位から、約2から約212のヌクレオチド下流(または3’)の、エクソン11配列を標的とする。
【0228】
いくつかの実施形態では、ASOは、保持されたイントロン10を含むTCF4 RIC mRNA前駆体中のイントロン10を標的とし、ここでイントロンの番号付けはNM_001243235におけるmRNA配列に対応する。いくつかの実施形態では、ASOは、保持されたイントロン10を含むTCF4 RIC mRNA前駆体の5’スプライス部位から下流(または3’)のイントロン10配列を標的とする。いくつかの実施形態では、ASOは、保持されたイントロン10を含むTCF4 RIC mRNA前駆体の5’スプライス部位から、約6から約496のヌクレオチド下流(または3’)の、イントロン10配列を標的とする。いくつかの実施形態では、ASOは、保持されたイントロン10を含むTCF4 RIC mRNA前駆体の3’スプライス部位から上流(または5’)のイントロン10配列を標的とする。いくつかの実施形態では、ASOは、保持されたイントロン10を含むTCF4 RIC mRNA前駆体の3’スプライス部位から、約16から約496のヌクレオチド上流(または5’)の、イントロン10配列を標的とする。
【0229】
いくつかの実施形態では、ASOは、保持されたイントロン10を含むTCF4 RIC mRNA前駆体のエクソン10またはエクソン11を標的とし、ここで、イントロンの番号付けは、NM_001243234におけるmRNA配列に対応する。いくつかの実施形態では、ASOは、保持されたイントロン10を含むTCF4 RIC mRNA前駆体の5’スプライス部位から上流(または5’)のエクソン10配列を標的とする。いくつかの実施形態では、ASOは、保持されたイントロン10を含むTCF4 RIC mRNA前駆体の5’スプライス部位から、約4から約144のヌクレオチド上流(または5’)の、エクソン10配列を標的とする。いくつかの実施形態では、ASOは、保持されたイントロン10を含むTCF4 RIC mRNA前駆体の3’スプライス部位から下流(または3’)のエクソン11配列を標的とする。いくつかの実施形態では、ASOは、保持されたイントロン10を含むTCF4 RIC mRNA前駆体の3’スプライス部位から、約2から約212のヌクレオチド下流(または3’)の、エクソン11配列を標的とする。
【0230】
いくつかの実施形態では、ASOは、保持されたイントロン10を含むTCF4 RIC mRNA前駆体中のイントロン10を標的とし、ここでイントロンの番号付けはNM_001243234におけるmRNA配列に対応する。いくつかの実施形態では、ASOは、保持されたイントロン10を含むTCF4 RIC mRNA前駆体の5’スプライス部位から下流(または3’)のイントロン10配列を標的とする。いくつかの実施形態では、ASOは、保持されたイントロン10を含むTCF4 RIC mRNA前駆体の5’スプライス部位から、約6から約496のヌクレオチド下流(または3’)の、イントロン10配列を標的とする。いくつかの実施形態では、ASOは、保持されたイントロン10を含むTCF4 RIC mRNA前駆体の3’スプライス部位から上流(または5’)のイントロン10配列を標的とする。いくつかの実施形態では、ASOは、保持されたイントロン10を含むTCF4 RIC mRNA前駆体の3’スプライス部位から、約16から約496のヌクレオチド上流(または5’)の、イントロン10配列を標的とする。
【0231】
いくつかの実施形態では、ASOは、保持されたイントロン13を含むTCF4 RIC mRNA前駆体のエクソン13またはエクソン14を標的とし、ここで、イントロンの番号付けは、NM_001243233におけるmRNA配列に対応する。いくつかの実施形態では、ASOは、保持されたイントロン13を含むTCF4 RIC mRNA前駆体の5’スプライス部位から上流(または5’)のエクソン13配列を標的とする。いくつかの実施形態では、ASOは、保持されたイントロン13を含むTCF4 RIC mRNA前駆体の5’スプライス部位から、約4から約134のヌクレオチド上流(または5’)の、エクソン13配列を標的とする。いくつかの実施形態では、ASOは、保持されたイントロン13を含むTCF4 RIC mRNA前駆体の3’スプライス部位から下流(または3’)のエクソン14配列を標的とする。いくつかの実施形態では、ASOは、保持されたイントロン13を含むTCF4 RIC mRNA前駆体の3’スプライス部位から、約2から約212のヌクレオチド下流(または3’)の、エクソン14配列を標的とする。
【0232】
いくつかの実施形態では、ASOは、保持されたイントロン13を含むTCF4 RIC mRNA前駆体中のイントロン13を標的とし、ここでイントロンの番号付けはNM_001243233におけるmRNA配列に対応する。いくつかの実施形態では、ASOは、保持されたイントロン13を含むTCF4 RIC mRNA前駆体の5’スプライス部位から下流(または3’)のイントロン13配列を標的とする。いくつかの実施形態では、ASOは、保持されたイントロン13を含むTCF4 RIC mRNA前駆体の5’スプライス部位から、約6から約496のヌクレオチド下流(または3’)の、イントロン13配列を標的とする。いくつかの実施形態では、ASOは、保持されたイントロン13を含むTCF4 RIC mRNA前駆体の3’スプライス部位から上流(または5’)のイントロン13配列を標的とする。いくつかの実施形態では、ASOは、保持されたイントロン13を含むTCF4 RIC mRNA前駆体の3’スプライス部位から、約16から約496のヌクレオチド上流(または5’)の、イントロン13配列を標的とする。
【0233】
いくつかの実施形態では、ASOは、保持されたイントロン13を含むTCF4 RIC mRNA前駆体のエクソン13またはエクソン14を標的とし、ここで、イントロンの番号付けは、NM_001243232におけるmRNA配列に対応する。いくつかの実施形態では、ASOは、保持されたイントロン13を含むTCF4 RIC mRNA前駆体の5’スプライス部位から上流(または5’)のエクソン13配列を標的とする。いくつかの実施形態では、ASOは、保持されたイントロン13を含むTCF4 RIC mRNA前駆体の5’スプライス部位から、約4から約144のヌクレオチド上流(または5’)の、エクソン13配列を標的とする。いくつかの実施形態では、ASOは、保持されたイントロン13を含むTCF4 RIC mRNA前駆体の3’スプライス部位から下流(または3’)のエクソン14配列を標的とする。いくつかの実施形態では、ASOは、保持されたイントロン13を含むTCF4 RIC mRNA前駆体の3’スプライス部位から、約2から約212のヌクレオチド下流(または3’)の、エクソン14配列を標的とする。
【0234】
いくつかの実施形態では、ASOは、保持されたイントロン13を含むTCF4 RIC mRNA前駆体中のイントロン13を標的とし、ここでイントロンの番号付けはNM_001243232におけるmRNA配列に対応する。いくつかの実施形態では、ASOは、保持されたイントロン13を含むTCF4 RIC mRNA前駆体の5’スプライス部位から下流(または3’)のイントロン13配列を標的とする。いくつかの実施形態では、ASOは、保持されたイントロン13を含むTCF4 RIC mRNA前駆体の5’スプライス部位から、約6から約496のヌクレオチド下流(または3’)の、イントロン13配列を標的とする。いくつかの実施形態では、ASOは、保持されたイントロン13を含むTCF4 RIC mRNA前駆体の3’スプライス部位から上流(または5’)のイントロン13配列を標的とする。いくつかの実施形態では、ASOは、保持されたイントロン13を含むTCF4 RIC mRNA前駆体の3’スプライス部位から、約16から約496のヌクレオチド上流(または5’)の、イントロン13配列を標的とする。
【0235】
いくつかの実施形態では、ASOは、保持されたイントロン15を含むTCF4 RIC mRNA前駆体のエクソン15またはエクソン16を標的とし、ここで、イントロンの番号付けは、NM_001243231におけるmRNA配列に対応する。いくつかの実施形態では、ASOは、保持されたイントロン15を含むTCF4 RIC mRNA前駆体の5’スプライス部位から上流(または5’)のエクソン15配列を標的とする。いくつかの実施形態では、ASOは、保持されたイントロン15を含むTCF4 RIC mRNA前駆体の5’スプライス部位から、約4から約134のヌクレオチド上流(または5’)の、エクソン15配列を標的とする。いくつかの実施形態では、ASOは、保持されたイントロン15を含むTCF4 RIC mRNA前駆体の3’スプライス部位から下流(または3’)のエクソン16配列を標的とする。いくつかの実施形態では、ASOは、保持されたイントロン15を含むTCF4 RIC mRNA前駆体の3’スプライス部位から、約2から約212のヌクレオチド下流(または3’)の、エクソン16配列を標的とする。
【0236】
いくつかの実施形態では、ASOは、保持されたイントロン15を含むTCF4 RIC mRNA前駆体中のイントロン15を標的とし、ここでイントロンの番号付けはNM_001243231におけるmRNA配列に対応する。いくつかの実施形態では、ASOは、保持されたイントロン15を含むTCF4 RIC mRNA前駆体の5’スプライス部位から下流(または3’)のイントロン15配列を標的とする。いくつかの実施形態では、ASOは、保持されたイントロン15を含むTCF4 RIC mRNA前駆体の5’スプライス部位から、約6から約496のヌクレオチド下流(または3’)の、イントロン15配列を標的とする。いくつかの実施形態では、ASOは、保持されたイントロン15を含むTCF4 RIC mRNA前駆体の3’スプライス部位から上流(または5’)のイントロン15配列を標的とする。いくつかの実施形態では、ASOは、保持されたイントロン15を含むTCF4 RIC mRNA前駆体の3’スプライス部位から、約16から約496のヌクレオチド上流(または5’)の、イントロン15配列を標的とする。
【0237】
いくつかの実施形態では、ASOは、保持されたイントロン17を含むTCF4 RIC mRNA前駆体のエクソン17またはエクソン18を標的とし、ここで、イントロンの番号付けは、NM_003199におけるmRNA配列に対応する。いくつかの実施形態では、ASOは、保持されたイントロン17を含むTCF4 RIC mRNA前駆体の5’スプライス部位から上流(または5’)のエクソン17配列を標的とする。いくつかの実施形態では、ASOは、保持されたイントロン17を含むTCF4 RIC mRNA前駆体の5’スプライス部位から、約4から約134のヌクレオチド上流(または5’)の、エクソン17配列を標的とする。いくつかの実施形態では、ASOは、保持されたイントロン17を含むTCF4 RIC mRNA前駆体の3’スプライス部位から下流(または3’)のエクソン18配列を標的とする。いくつかの実施形態では、ASOは、保持されたイントロン17を含むTCF4 RIC mRNA前駆体の3’スプライス部位から、約2から約212のヌクレオチド下流(または3’)の、エクソン17配列を標的とする。
【0238】
いくつかの実施形態では、ASOは、保持されたイントロン17を含むTCF4 RIC mRNA前駆体中のイントロン17を標的とし、ここで、イントロンの番号付けはNM_003199におけるmRNA配列に対応。いくつかの実施形態では、ASOは、保持されたイントロン17を含むTCF4 RIC mRNA前駆体の5’スプライス部位から下流(または3’)のイントロン17配列を標的とする。いくつかの実施形態では、ASOは、保持されたイントロン17を含むTCF4 RIC mRNA前駆体の5’スプライス部位から、6から約496のヌクレオチド下流(または3’)の、イントロン17配列を標的とする。いくつかの実施形態では、ASOは、保持されたイントロン17を含むTCF4 RIC mRNA前駆体の3’スプライス部位から上流(または5’)のイントロン17配列を標的とする。いくつかの実施形態では、ASOは、保持されたイントロン17を含むTCF4 RIC mRNA前駆体の3’スプライス部位から、約16から約496のヌクレオチド上流(または5’)の、イントロン17配列を標的とする。
【0239】
いくつかの実施形態では、ASOは、保持されたイントロン16を含むTCF4 RIC mRNA前駆体のエクソン16またはエクソン17を標的とし、ここで、イントロンの番号付けは、NM_001306207におけるmRNA配列に対応する。いくつかの実施形態では、ASOは、保持されたイントロン16を含むTCF4 RIC mRNA前駆体の5’スプライス部位から上流(または5’)のエクソン16配列を標的とする。いくつかの実施形態では、ASOは、保持されたイントロン16を含むTCF4 RIC mRNA前駆体の5’スプライス部位から、約4から約134のヌクレオチド上流(または5’)の、エクソン16配列を標的とする。いくつかの実施形態では、ASOは、保持されたイントロン16を含むTCF4 RIC mRNA前駆体の3’スプライス部位から下流(または3’)のエクソン17配列を標的とする。いくつかの実施形態では、ASOは、保持されたイントロン16を含むTCF4 RIC mRNA前駆体の3’スプライス部位から、約2から約212のヌクレオチド下流(または3’)の、エクソン17配列を標的とする。
【0240】
いくつかの実施形態では、ASOは、保持されたイントロン16を含むTCF4 RIC mRNA前駆体中のイントロン16を標的とし、ここでイントロンの番号付けはNM_001306207におけるmRNA配列に対応する。いくつかの実施形態では、ASOは、保持されたイントロン16を含むTCF4 RIC mRNA前駆体の5’スプライス部位から下流(または3’)のイントロン16配列を標的とする。いくつかの実施形態では、ASOは、保持されたイントロン16を含むTCF4 RIC mRNA前駆体の5’スプライス部位から、約6から約496のヌクレオチド下流(または3’)の、イントロン16配列を標的とする。いくつかの実施形態では、ASOは、保持されたイントロン16を含むTCF4 RIC mRNA前駆体の3’スプライス部位から上流(または5’)のイントロン16配列を標的とする。いくつかの実施形態では、ASOは、保持されたイントロン16を含むTCF4 RIC mRNA前駆体の3’スプライス部位から、約16から約496のヌクレオチド上流(または5’)の、イントロン16配列を標的とする。
【0241】
いくつかの実施形態では、ASOは、保持されたイントロン13を含むTCF4 RIC mRNA前駆体のエクソン13またはエクソン14を標的とし、ここで、イントロンの番号付けは、NM_001306208におけるmRNA配列に対応する。いくつかの実施形態では、ASOは、保持されたイントロン13を含むTCF4 RIC mRNA前駆体の5’スプライス部位から上流(または5’)のエクソン13配列を標的とする。いくつかの実施形態では、ASOは、保持されたイントロン13を含むTCF4 RIC mRNA前駆体の5’スプライス部位から、約4から約134のヌクレオチド上流(または5’)の、エクソン13配列を標的とする。いくつかの実施形態では、ASOは、保持されたイントロン13を含むTCF4 RIC mRNA前駆体の3’スプライス部位から下流(または3’)のエクソン14配列を標的とする。いくつかの実施形態では、ASOは、保持されたイントロン13を含むTCF4 RIC mRNA前駆体の3’スプライス部位から、約2から約212のヌクレオチド下流(または3’)の、エクソン14配列を標的とする。
【0242】
いくつかの実施形態では、ASOは、保持されたイントロン13を含むTCF4 RIC mRNA前駆体中のイントロン13を標的とし、ここでイントロンの番号付けはNM_001306208におけるmRNA配列に対応する。いくつかの実施形態では、ASOは、保持されたイントロン13を含むTCF4 RIC mRNA前駆体の5’スプライス部位から下流(または3’)のイントロン13配列を標的とする。いくつかの実施形態では、ASOは、保持されたイントロン13を含むTCF4 RIC mRNA前駆体の5’スプライス部位から、約6から約496のヌクレオチド下流(または3’)の、イントロン13配列を標的とする。いくつかの実施形態では、ASOは、保持されたイントロン13を含むTCF4 RIC mRNA前駆体の3’スプライス部位から上流(または5’)のイントロン13配列を標的とする。いくつかの実施形態では、ASOは、保持されたイントロン13を含むTCF4 RIC mRNA前駆体の3’スプライス部位から、約16から約496のヌクレオチド上流(または5’)の、イントロン13配列を標的とする。
【0243】
いくつかの実施形態では、ASOは、保持されたイントロン16を含むTCF4 RIC mRNA前駆体のエクソン16またはエクソン17を標的とし、ここで、イントロンの番号付けは、NM_001243227におけるmRNA配列に対応する。いくつかの実施形態では、ASOは、保持されたイントロン16を含むTCF4 RIC mRNA前駆体の5’スプライス部位から上流(または5’)のエクソン16配列を標的とする。いくつかの実施形態では、ASOは、保持されたイントロン16を含むTCF4 RIC mRNA前駆体の5’スプライス部位から、約4から約144のヌクレオチド上流(または5’)の、エクソン16配列を標的とする。いくつかの実施形態では、ASOは、保持されたイントロン16を含むTCF4 RIC mRNA前駆体の3’スプライス部位から下流(または3’)のエクソン17配列を標的とする。いくつかの実施形態では、ASOは、保持されたイントロン16を含むTCF4 RIC mRNA前駆体の3’スプライス部位から、約2から約212のヌクレオチド下流(または3’)の、エクソン17配列を標的とする。
【0244】
いくつかの実施形態では、ASOは、保持されたイントロン16を含むTCF4 RIC mRNA前駆体中のイントロン16を標的とし、ここでイントロンの番号付けはNM_001243227におけるmRNA配列に対応する。いくつかの実施形態では、ASOは、保持されたイントロン16を含むTCF4 RIC mRNA前駆体の5’スプライス部位から下流(または3’)のイントロン16配列を標的とする。いくつかの実施形態では、ASOは、保持されたイントロン16を含むTCF4 RIC mRNA前駆体の5’スプライス部位から、約6から約496のヌクレオチド下流(または3’)の、イントロン16配列を標的とする。いくつかの実施形態では、ASOは、保持されたイントロン16を含むTCF4 RIC mRNA前駆体の3’スプライス部位から上流(または5’)のイントロン16配列を標的とする。いくつかの実施形態では、ASOは、保持されたイントロン16を含むTCF4 RIC mRNA前駆体の3’スプライス部位から、約16から約496のヌクレオチド上流(または5’)の、イントロン16配列を標的とする。
【0245】
いくつかの実施形態では、ASOは、保持されたイントロン17を含むTCF4 RIC mRNA前駆体のエクソン17またはエクソン18を標的とし、ここで、イントロンの番号付けは、NM_001243228におけるmRNA配列に対応する。いくつかの実施形態では、ASOは、保持されたイントロン17を含むTCF4 RIC mRNA前駆体の5’スプライス部位から上流(または5’)のエクソン17配列を標的とする。いくつかの実施形態では、ASOは、保持されたイントロン17を含むTCF4 RIC mRNA前駆体の5’スプライス部位から、約4から約144のヌクレオチド上流(または5’)の、エクソン17配列を標的とする。いくつかの実施形態では、ASOは、保持されたイントロン17を含むTCF4 RIC mRNA前駆体の3’スプライス部位から下流(または3’)のエクソン18配列を標的とする。いくつかの実施形態では、ASOは、保持されたイントロン17を含むTCF4 RIC mRNA前駆体の3’スプライス部位から、約2から約212のヌクレオチド下流(または3’)の、エクソン18配列を標的とする。
【0246】
いくつかの実施形態では、ASOは、保持されたイントロン17を含むTCF4 RIC mRNA前駆体中のイントロン17を標的とし、ここでイントロンの番号付けはNM_001243228におけるmRNA配列に対応する。いくつかの実施形態では、ASOは、保持されたイントロン17を含むTCF4 RIC mRNA前駆体の5’スプライス部位から下流(または3’)のイントロン17配列を標的とする。いくつかの実施形態では、ASOは、保持されたイントロン17を含むTCF4 RIC mRNA前駆体の5’スプライス部位から、約6から約496のヌクレオチド下流(または3’)の、イントロン17配列を標的とする。いくつかの実施形態では、ASOは、保持されたイントロン17を含むTCF4 RIC mRNA前駆体の3’スプライス部位から上流(または5’)のイントロン17配列を標的とする。いくつかの実施形態では、ASOは、保持されたイントロン17を含むTCF4 RIC mRNA前駆体の3’スプライス部位から、約16から約496のヌクレオチド上流(または5’)の、イントロン17配列を標的とする。
【0247】
いくつかの実施形態では、ASOは、保持されたイントロン16を含むTCF4 RIC mRNA前駆体のエクソン16またはエクソン17を標的とし、ここで、イントロンの番号付けは、NM_001243230におけるmRNA配列に対応する。いくつかの実施形態では、ASOは、保持されたイントロン16を含むTCF4 RIC mRNA前駆体の5’スプライス部位から上流(または5’)のエクソン16配列を標的とする。いくつかの実施形態では、ASOは、保持されたイントロン16を含むTCF4 RIC mRNA前駆体の5’スプライス部位から、約4から約134のヌクレオチド上流(または5’)の、エクソン16配列を標的とする。いくつかの実施形態では、ASOは、保持されたイントロン16を含むTCF4 RIC mRNA前駆体の3’スプライス部位から下流(または3’)のエクソン17配列を標的とする。いくつかの実施形態では、ASOは、保持されたイントロン16を含むTCF4 RIC mRNA前駆体の3’スプライス部位から、約2から約212のヌクレオチド下流(または3’)の、エクソン17配列を標的とする。
【0248】
いくつかの実施形態では、ASOは、保持されたイントロン16を含むTCF4 RIC mRNA前駆体中のイントロン16を標的とし、ここでイントロンの番号付けはNM_001243230におけるmRNA配列に対応する。いくつかの実施形態では、ASOは、保持されたイントロン16を含むTCF4 RIC mRNA前駆体の5’スプライス部位から下流(または3’)のイントロン16配列を標的とする。いくつかの実施形態では、ASOは、保持されたイントロン16を含むTCF4 RIC mRNA前駆体の5’スプライス部位から、約6から約496のヌクレオチド下流(または3’)の、イントロン16配列を標的とする。いくつかの実施形態では、ASOは、保持されたイントロン16を含むTCF4 RIC mRNA前駆体の3’スプライス部位から上流(または5’)のイントロン16配列を標的とする。いくつかの実施形態では、ASOは、保持されたイントロン16を含むTCF4 RIC mRNA前駆体の3’スプライス部位から、約16から約496のヌクレオチド上流(または5’)の、イントロン16配列を標的とする。
【0249】
いくつかの実施形態では、ASOは、保持されたイントロン18を含むTCF4 RIC mRNA前駆体のエクソン18またはエクソン19を標的とし、ここで、イントロンの番号付けは、NM_001243226におけるmRNA配列に対応する。いくつかの実施形態では、ASOは、保持されたイントロン18を含むTCF4 RIC mRNA前駆体の5’スプライス部位から上流(または5’)のエクソン18配列を標的とする。いくつかの実施形態では、ASOは、保持されたイントロン18を含むTCF4 RIC mRNA前駆体の5’スプライス部位から、約4から約144のヌクレオチド上流(または5’)の、エクソン18配列を標的とする。いくつかの実施形態では、ASOは、保持されたイントロン18を含むTCF4 RIC mRNA前駆体の3’スプライス部位から下流(または3’)のエクソン19配列を標的とする。いくつかの実施形態では、ASOは、保持されたイントロン18を含むTCF4 RIC mRNA前駆体の3’スプライス部位から、約2から約212のヌクレオチド下流(または3’)の、エクソン19配列を標的とする。
【0250】
いくつかの実施形態では、ASOは、保持されたイントロン18を含むTCF4 RIC mRNA前駆体中のイントロン18を標的とし、ここでイントロンの番号付けはNM_000214におけるmRNA配列に対応する。いくつかの実施形態では、ASOは、保持されたイントロン18を含むTCF4 RIC mRNA前駆体の5’スプライス部位から下流(または3’)のイントロン18配列を標的とする。いくつかの実施形態では、ASOは、保持されたイントロン18を含むTCF4 RIC mRNA前駆体の5’スプライス部位から、約6から約496のヌクレオチド下流(または3’)の、イントロン18配列を標的とする。いくつかの実施形態では、ASOは、保持されたイントロン18を含むTCF4 RIC mRNA前駆体の3’スプライス部位から上流(または5’)のイントロン18配列を標的とする。いくつかの実施形態では、ASOは、保持されたイントロン18を含むTCF4 RIC mRNA前駆体の3’スプライス部位から、約16から約496のヌクレオチド上流(または5’)の、イントロン18配列を標的とする。
【0251】
いくつかの実施形態では、ASOは、保持されたイントロン17を含むTCF4 RIC mRNA前駆体のエクソン17またはエクソン18を標的とし、ここで、イントロンの番号付けは、NM_001083962におけるmRNA配列に対応する。いくつかの実施形態では、ASOは、保持されたイントロン17を含むTCF4 RIC mRNA前駆体の5’スプライス部位から上流(または5’)のエクソン17配列を標的とする。いくつかの実施形態では、ASOは、保持されたイントロン17を含むTCF4 RIC mRNA前駆体の5’スプライス部位から、約4から約144のヌクレオチド上流(または5’)の、エクソン17配列を標的とする。いくつかの実施形態では、ASOは、保持されたイントロン17を含むTCF4 RIC mRNA前駆体の3’スプライス部位から下流(または3’)のエクソン18配列を標的とする。いくつかの実施形態では、ASOは、保持されたイントロン17を含むTCF4 RIC mRNA前駆体の3’スプライス部位から、約2から約212のヌクレオチド下流(または3’)の、エクソン18配列を標的とする。
【0252】
いくつかの実施形態では、ASOは、保持されたイントロン17を含むTCF4 RIC mRNA前駆体中のイントロン17を標的とし、ここでイントロンの番号付けはNM_001083962におけるmRNA配列に対応する。いくつかの実施形態では、ASOは、保持されたイントロン17を含むTCF4 RIC mRNA前駆体の5’スプライス部位から下流(または3’)のイントロン17配列を標的とする。いくつかの実施形態では、ASOは、保持されたイントロン17を含むTCF4 RIC mRNA前駆体の5’スプライス部位から、約6から約496のヌクレオチド下流(または3’)の、イントロン17配列を標的とする。いくつかの実施形態では、ASOは、保持されたイントロン17を含むTCF4 RIC mRNA前駆体の3’スプライス部位から上流(または5’)のイントロン17配列を標的とする。いくつかの実施形態では、ASOは、保持されたイントロン17を含むTCF4 RIC mRNA前駆体の3’スプライス部位から、約16から約496のヌクレオチド上流(または5’)の、イントロン17配列を標的とする。
【0253】
いくつかの実施形態では、ASOは、保持されたイントロン12を含むTCF4 RIC mRNA前駆体のエクソン12またはエクソン13を標的とし、ここで、イントロンの番号付けは、NM_001330605におけるmRNA配列に対応する。いくつかの実施形態では、ASOは、保持されたイントロン12を含むTCF4 RIC mRNA前駆体の5’スプライス部位から上流(または5’)のエクソン12配列を標的とする。いくつかの実施形態では、ASOは、保持されたイントロン12を含むTCF4 RIC mRNA前駆体の5’スプライス部位から、約4から約144のヌクレオチド上流(または5’)の、エクソン12配列を標的とする。いくつかの実施形態では、ASOは、保持されたイントロン12を含むTCF4 RIC mRNA前駆体の3’スプライス部位から下流(または3’)のエクソン13配列を標的とする。いくつかの実施形態では、ASOは、保持されたイントロン12を含むTCF4 RIC mRNA前駆体の3’スプライス部位から、約2から約212のヌクレオチド下流(または3’)の、エクソン13配列を標的とする。
【0254】
いくつかの実施形態では、ASOは、保持されたイントロン12を含むTCF4 RIC mRNA前駆体中のイントロン12を標的とし、ここでイントロンの番号付けはNM_001330605におけるmRNA配列に対応する。いくつかの実施形態では、ASOは、保持されたイントロン12を含むTCF4 RIC mRNA前駆体の5’スプライス部位から下流(または3’)のイントロン12配列を標的とする。いくつかの実施形態では、ASOは、保持されたイントロン12を含むTCF4 RIC mRNA前駆体の5’スプライス部位から、約6から約496のヌクレオチド下流(または3’)の、イントロン12配列を標的とする。いくつかの実施形態では、ASOは、保持されたイントロン12を含むTCF4 RIC mRNA前駆体の3’スプライス部位から上流(または5’)のイントロン12配列を標的とする。いくつかの実施形態では、ASOは、保持されたイントロン12を含むTCF4 RIC mRNA前駆体の3’スプライス部位から、約16から約496のヌクレオチド上流(または5’)の、イントロン12配列を標的とする。
【0255】
いくつかの実施形態では、ASOは、保持されたイントロン17を含むTCF4 RIC mRNA前駆体のエクソン17またはエクソン18を標的とし、ここで、イントロンの番号付けは、NM_001330604におけるmRNA配列に対応する。いくつかの実施形態では、ASOは、保持されたイントロン17を含むTCF4 RIC mRNA前駆体の5’スプライス部位から上流(または5’)のエクソン17配列を標的とする。いくつかの実施形態では、ASOは、保持されたイントロン17を含むTCF4 RIC mRNA前駆体の5’スプライス部位から、約4から約144のヌクレオチド上流(または5’)の、エクソン17配列を標的とする。いくつかの実施形態では、ASOは、保持されたイントロン17を含むTCF4 RIC mRNA前駆体の3’スプライス部位から下流(または3’)のエクソン18配列を標的とする。いくつかの実施形態では、ASOは、保持されたイントロン17を含むTCF4 RIC mRNA前駆体の3’スプライス部位から、約2から約212のヌクレオチド下流(または3’)の、エクソン18配列を標的とする。
【0256】
いくつかの実施形態では、ASOは、保持されたイントロン17を含むTCF4 RIC mRNA前駆体中のイントロン17を標的とし、ここでイントロンの番号付けはNM_001330604におけるmRNA配列に対応する。いくつかの実施形態では、ASOは、保持されたイントロン17を含むTCF4 RIC mRNA前駆体の5’スプライス部位から下流(または3’)のイントロン17配列を標的とする。いくつかの実施形態では、ASOは、保持されたイントロン17を含むTCF4 RIC mRNA前駆体の5’スプライス部位から、約6から約496のヌクレオチド下流(または3’)の、イントロン17配列を標的とする。いくつかの実施形態では、ASOは、保持されたイントロン17を含むTCF4 RIC mRNA前駆体の3’スプライス部位から上流(または5’)のイントロン17配列を標的とする。いくつかの実施形態では、ASOは、保持されたイントロン17を含むTCF4 RIC mRNA前駆体の3’スプライス部位から、約16から約496のヌクレオチド上流(または5’)の、イントロン17配列を標的とする。
【0257】
いくつかの実施形態では、本明細書に開示されるASOは、NPC1ゲノム配列から転写されたRIC mRNA前駆体を標的とする。いくつかの実施形態では、ASOは、保持されたイントロンを含むNPC1ゲノム配列からのRIC mRNA前駆体の転写産物を標的とする。いくつかの実施形態では、ASOは、SEQ ID NO:14のRIC mRNA前駆体の転写産物を標的とする。いくつかの実施形態では、ASOは、保持されたイントロンを含むSEQ ID NO:14のRIC mRNA前駆体の転写産物を標的とする。いくつかの実施形態では、本明細書に開示されるASOは、NPC1 RIC mRNA前駆体の配列を標的とする。いくつかの実施形態では、ASOは、保持されたイントロン15を含むNPC1 RIC mRNA前駆体の転写産物を標的とし、ここでイントロンの番号付けはNM_000271におけるmRNA配列に対応する。
【0258】
いくつかの実施形態では、ASOは、SEQ ID NO:58に係るNPC1 RIC mRNA前駆体の配列を標的とする。いくつかの実施形態では、ASOは、保持されたイントロン15を含むSEQ ID NO:58に係るNPC1 RIC mRNA前駆体の配列を標的とする。いくつかの実施形態では、本明細書に開示されるASOは、SEQ ID NO:24382を標的とする。いくつかの実施形態では、ASOは、SEQ ID NO:13692-13760のいずれか1つに係る配列を有する。
【0259】
いくつかの実施形態では、ASOは、保持されたイントロン15を含むNPC1 RIC mRNA前駆体のエクソン15またはエクソン16を標的とし、ここで、イントロンの番号付けは、NM_000271におけるmRNA配列に対応する。いくつかの実施形態では、ASOは、保持されたイントロン15を含むNPC1 RIC mRNA前駆体の5’スプライス部位から上流(または5’)のエクソン15配列を標的とする。いくつかの実施形態では、ASOは、保持されたイントロン15を含むNPC1 RIC mRNA前駆体の5’スプライス部位から、約4から約109のヌクレオチド上流(または5’)の、エクソン15配列を標的とする。いくつかの実施形態では、ASOは、保持されたイントロン15を含むNPC1 RIC mRNA前駆体の3’スプライス部位から下流(または3’)のエクソン16配列を標的とする。いくつかの実施形態では、ASOは、保持されたイントロン15を含むNPC1 RIC mRNA前駆体の3’スプライス部位から、約2から約122のヌクレオチド下流(または3’)の、エクソン16配列を標的とする。
【0260】
いくつかの実施形態では、ASOは、保持されたイントロン15を含むNPC1 RIC mRNA前駆体中のイントロン15を標的とし、ここでイントロンの番号付けはNM_000271におけるmRNA配列に対応する。いくつかの実施形態では、ASOは、保持されたイントロン15を含むNPC1 RIC mRNA前駆体の5’スプライス部位から下流(または3’)のイントロン15配列を標的とする。いくつかの実施形態では、ASOは、保持されたイントロン15を含むNPC1 RIC mRNA前駆体の5’スプライス部位から、約6から約61のヌクレオチド下流(または3’)の、イントロン15配列を標的とする。いくつかの実施形態では、ASOは、保持されたイントロン15を含むNPC1 RIC mRNA前駆体の3’スプライス部位から上流(または5’)のイントロン15配列を標的とする。いくつかの実施形態では、ASOは、保持されたイントロン15を含むNPC1 RIC mRNA前駆体の3’スプライス部位から、約16から約61のヌクレオチド上流(または5’)の、イントロン15配列を標的とする。
【0261】
いくつかの実施形態では、本明細書に開示されるASOは、CACNA1Aゲノム配列から転写されたRIC mRNA前駆体を標的とする。いくつかの実施形態では、ASOは、保持されたイントロンを含むCACNA1Aゲノム配列からのRIC mRNA前駆体の転写産物を標的とする。いくつかの実施形態では、ASOは、SEQ ID NO:15のRIC mRNA前駆体の転写産物を標的とする。いくつかの実施形態では、ASOは、保持されたイントロンを含むSEQ ID NO:15のRIC mRNA前駆体の転写産物を標的とする。いくつかの実施形態では、本明細書に開示されるASOは、CACNA1A RIC mRNA前駆体の配列を標的とする。いくつかの実施形態では、ASOは、36、37またはその組み合わせで保持されたイントロンを含むCACNA1A RIC mRNA前駆体の転写産物を標的とし、ここで、イントロンの番号付けは、NM_000068におけるmRNA配列に対応する。いくつかの実施形態では、ASOは、36、37またはその組み合わせで保持されたイントロンを含むCACNA1A RIC mRNA前駆体の転写産物を標的とし、ここで、イントロンの番号付けは、NM_023035におけるmRNA配列に対応する。いくつかの実施形態では、ASOは、36、37またはその組み合わせで保持されたイントロンを含むCACNA1A RIC mRNA前駆体の転写産物を標的とし、ここで、イントロンの番号付けは、NM_001174080におけるmRNA配列に対応する。いくつかの実施形態では、ASOは、36、37またはその組み合わせで保持されたイントロンを含むCACNA1A RIC mRNA前駆体の転写産物を標的とし、ここで、イントロンの番号付けは、NM_001127222におけるmRNA配列に対応する。いくつかの実施形態では、ASOは、36、37またはその組み合わせで保持されたイントロンを含むCACNA1A RIC mRNA前駆体の転写産物を標的とし、ここで、イントロンの番号付けは、NM_001127221におけるmRNA配列に対応する。
【0262】
いくつかの実施形態では、ASOは、SEQ ID NO:59に係るCACNA1A RIC mRNA前駆体の配列を標的とする。いくつかの実施形態では、ASOは、保持されたイントロン36、保持されたイントロン37、またはそれらの組み合わせを含む、SEQ ID NO:59に係るCACNA1A RIC mRNA前駆体の配列を標的とする。いくつかの実施形態では、ASOは、SEQ ID NO:60に係るCACNA1A RIC mRNA前駆体の配列を標的とする。いくつかの実施形態では、ASOは、保持されたイントロン36、保持されたイントロン37、またはそれらの組み合わせを含む、SEQ ID NO:69に係るCACNA1A RIC mRNA前駆体の配列を標的とする。いくつかの実施形態では、ASOは、SEQ ID NO:61に係るCACNA1A RIC mRNA前駆体の配列を標的とする。いくつかの実施形態では、ASOは、保持されたイントロン36、保持されたイントロン37、またはそれらの組み合わせを含む、SEQ ID NO:61に係るCACNA1A RIC mRNA前駆体の配列を標的とする。いくつかの実施形態では、ASOは、SEQ ID NO:62に係るCACNA1A RIC mRNA前駆体の配列を標的とする。いくつかの実施形態では、ASOは、保持されたイントロン36、保持されたイントロン37、またはそれらの組み合わせを含む、SEQ ID NO:62に係るCACNA1A RIC mRNA前駆体の配列を標的とする。いくつかの実施形態では、ASOは、SEQ ID NO:63に係るCACNA1A RIC mRNA前駆体の配列を標的とする。いくつかの実施形態では、ASOは、保持されたイントロン36、保持されたイントロン37、またはそれらの組み合わせを含む、SEQ ID NO:63に係るCACNA1A RIC mRNA前駆体の配列を標的とする。いくつかの実施形態では、本明細書に開示されるASOは、SEQ ID NO:24366、24374、24377、あるいは24384を標的とする。いくつかの実施形態では、ASOは、SEQ ID NO:13761-15914のいずれか1つに係る配列を有する。
【0263】
いくつかの実施形態では、ASOは、保持されたイントロン36を含むCACNA1A RIC mRNA前駆体のエクソン36またはエクソン37を標的とし、ここでイントロンの番号付けは、NM_000068におけるmRNA配列に対応する。いくつかの実施形態では、ASOは、保持されたイントロン36を含むCACNA1A RIC mRNA前駆体の5’スプライス部位から上流(または5’)のエクソン36配列を標的とする。いくつかの実施形態では、ASOは、保持されたイントロン36を含むCACNA1A RIC mRNA前駆体の5’スプライス部位から、約4から約110のヌクレオチド上流(または5’)のエクソン36配列を標的とする。いくつかの実施形態では、ASOは、保持されたイントロン36を含むCACNA1A RIC mRNA前駆体の3’スプライス部位から下流(または3’)のエクソン37配列を標的とする。いくつかの実施形態では、ASOは、保持されたイントロン36を含むCACNA1A RIC mRNA前駆体の3’スプライス部位から、約2から約79のヌクレオチド下流(または3’)のエクソン37配列を標的とする。
【0264】
いくつかの実施形態では、ASOは、保持されたイントロン36を含むCACNA1A RIC mRNA前駆体中のイントロン36を標的とし、ここでイントロンの番号付けはNM_000068におけるmRNA配列に対応する。いくつかの実施形態では、ASOは、保持されたイントロン36を含むCACNA1A RIC mRNA前駆体の5’スプライス部位から下流(または3’)のイントロン36配列を標的とする。いくつかの実施形態では、ASOは、保持されたイントロン36を含むCACNA1A RIC mRNA前駆体の5’スプライス部位から、約6から約499のヌクレオチド下流(または3’)のイントロン36配列を標的とする。いくつかの実施形態では、ASOは、保持されたイントロン36を含むCACNA1A RIC mRNA前駆体の3’スプライス部位から上流(または5’)のイントロン36配列を標的とする。いくつかの実施形態では、ASOは、保持されたイントロン36を含むCACNA1A RIC mRNA前駆体の3’スプライス部位から、約16から約498のヌクレオチド上流(または5’)のイントロン36配列を標的とする。
【0265】
いくつかの実施形態では、ASOは、保持されたイントロン37を含むCACNA1A RIC mRNA前駆体のエクソン37またはエクソン38を標的とし、ここで、イントロンの番号付けは、NM_000068におけるmRNA配列に対応する。いくつかの実施形態では、ASOは、保持されたイントロン37を含むCACNA1A RIC mRNA前駆体の5’スプライス部位から上流(または5’)のエクソン37配列を標的とする。いくつかの実施形態では、ASOは、保持されたイントロン37を含むCACNA1A RIC mRNA前駆体の5’スプライス部位から、約4から約78のヌクレオチド上流(または5’)のエクソン37配列を標的とする。いくつかの実施形態では、ASOは、保持されたイントロン37を含むCACNA1A RIC mRNA前駆体の3’スプライス部位から下流(または3’)のエクソン38配列を標的とする。いくつかの実施形態では、ASOは、保持されたイントロン37を含むCACNA1A RIC mRNA前駆体の3’スプライス部位から、約2から約87のヌクレオチド下流(または3’)のエクソン38配列を標的とする。
【0266】
いくつかの実施形態では、ASOは、保持されたイントロン37を含むCACNA1A RIC mRNA前駆体中のイントロン37を標的とし、ここでイントロンの番号付けはNM_000068におけるmRNA配列に対応する。いくつかの実施形態では、ASOは、保持されたイントロン37を含むCACNA1A RIC mRNA前駆体の5’スプライス部位から下流(または3’)のイントロン37配列を標的とする。いくつかの実施形態では、ASOは、保持されたイントロン37を含むCACNA1A RIC mRNA前駆体の5’スプライス部位から、約6から約500のヌクレオチド下流(または3’)のイントロン37配列を標的とする。いくつかの実施形態では、ASOは、保持されたイントロン37を含むCACNA1A RIC mRNA前駆体の3’スプライス部位から上流(または5’)のイントロン37配列を標的とする。いくつかの実施形態では、ASOは、保持されたイントロン37を含むCACNA1A RIC mRNA前駆体の3’スプライス部位から、約16から約498のヌクレオチド上流(または5’)のイントロン37配列を標的とする。
【0267】
いくつかの実施形態では、ASOは、保持されたイントロン36を含むCACNA1A RIC mRNA前駆体のエクソン36またはエクソン37を標的とし、ここで、イントロンの番号付けは、NM_023035におけるmRNA配列に対応する。いくつかの実施形態では、ASOは、保持されたイントロン36を含むCACNA1A RIC mRNA前駆体の5’スプライス部位から上流(または5’)のエクソン36配列を標的とする。いくつかの実施形態では、ASOは、保持されたイントロン36を含むCACNA1A RIC mRNA前駆体の5’スプライス部位から、約4から約110のヌクレオチド上流(または5’)のエクソン36配列を標的とする。いくつかの実施形態では、ASOは、保持されたイントロン36を含むCACNA1A RIC mRNA前駆体の3’スプライス部位から下流(または3’)のエクソン37配列を標的とする。いくつかの実施形態では、ASOは、保持されたイントロン36を含むCACNA1A RIC mRNA前駆体の3’スプライス部位から、約2から約79のヌクレオチド下流(または3’)のエクソン37配列を標的とする。
【0268】
いくつかの実施形態では、ASOは、保持されたイントロン36を含むCACNA1A RIC mRNA前駆体中のイントロン36を標的とし、ここでイントロンの番号付けはNM_023035におけるmRNA配列に対応する。いくつかの実施形態では、ASOは、保持されたイントロン36を含むCACNA1A RIC mRNA前駆体の5’スプライス部位から下流(または3’)のイントロン36配列を標的とする。いくつかの実施形態では、ASOは、保持されたイントロン36を含むCACNA1A RIC mRNA前駆体の5’スプライス部位から、約6から約499のヌクレオチド下流(または3’)のイントロン36配列を標的とする。いくつかの実施形態では、ASOは、保持されたイントロン36を含むCACNA1A RIC mRNA前駆体の3’スプライス部位から上流(または5’)のイントロン36配列を標的とする。いくつかの実施形態では、ASOは、保持されたイントロン36を含むCACNA1A RIC mRNA前駆体の3’スプライス部位から、約16から約498のヌクレオチド上流(または5’)のイントロン36配列を標的とする。
【0269】
いくつかの実施形態では、ASOは、保持されたイントロン37を含むCACNA1A RIC mRNA前駆体のエクソン37またはエクソン38を標的とし、ここでイントロンの番号付けは、NM_023035におけるmRNA配列に対応する。いくつかの実施形態では、ASOは、保持されたイントロン37を含むCACNA1A RIC mRNA前駆体の5’スプライス部位から上流(または5’)のエクソン37配列を標的とする。いくつかの実施形態では、ASOは、保持されたイントロン37を含むCACNA1A RIC mRNA前駆体の5’スプライス部位から、約4から約78のヌクレオチド上流(または5’)のエクソン37配列を標的とする。いくつかの実施形態では、ASOは、保持されたイントロン37を含むCACNA1A RIC mRNA前駆体の3’スプライス部位から下流(または3’)のエクソン38配列を標的とする。いくつかの実施形態では、ASOは、保持されたイントロン37を含むCACNA1A RIC mRNA前駆体の3’スプライス部位から、約2から約87のヌクレオチド下流(または3’)のエクソン38配列を標的とする。
【0270】
いくつかの実施形態では、ASOは、保持されたイントロン37を含むCACNA1A RIC mRNA前駆体中のイントロン37を標的とし、ここでイントロンの番号付けはNM_023035におけるmRNA配列に対応する。いくつかの実施形態では、ASOは、保持されたイントロン37を含むCACNA1A RIC mRNA前駆体の5’スプライス部位から下流(または3’)のイントロン37配列を標的とする。いくつかの実施形態では、ASOは、保持されたイントロン37を含むCACNA1A RIC mRNA前駆体の5’スプライス部位から、約6から約500のヌクレオチド下流(または3’)のイントロン37配列を標的とする。いくつかの実施形態では、ASOは、保持されたイントロン37を含むCACNA1A RIC mRNA前駆体の3’スプライス部位から上流(または5’)のイントロン37配列を標的とする。いくつかの実施形態では、ASOは、保持されたイントロン37を含むCACNA1A RIC mRNA前駆体の3’スプライス部位から、約16から約498のヌクレオチド上流(または5’)のイントロン37配列を標的とする。
【0271】
いくつかの実施形態では、ASOは、保持されたイントロン36を含むCACNA1A RIC mRNA前駆体のエクソン36またはエクソン37を標的とし、ここでイントロンの番号付けは、NM_001174080におけるmRNA配列に対応する。いくつかの実施形態では、ASOは、保持されたイントロン36を含むCACNA1A RIC mRNA前駆体の5’スプライス部位から上流(または5’)のエクソン36配列を標的とする。いくつかの実施形態では、ASOは、保持されたイントロン36を含むCACNA1A RIC mRNA前駆体の5’スプライス部位から、約4から約110のヌクレオチド上流(または5’)のエクソン36配列を標的とする。いくつかの実施形態では、ASOは、保持されたイントロン36を含むCACNA1A RIC mRNA前駆体の3’スプライス部位から下流(または3’)のエクソン37配列を標的とする。いくつかの実施形態では、ASOは、保持されたイントロン36を含むCACNA1A RIC mRNA前駆体の3’スプライス部位から、約2から約79のヌクレオチド下流(または3’)のエクソン37配列を標的とする。
【0272】
いくつかの実施形態では、ASOは、保持されたイントロン36を含むCACNA1A RIC mRNA前駆体中のイントロン36を標的とし、ここでイントロンの番号付けはNM_001174080におけるmRNA配列に対応する。いくつかの実施形態では、ASOは、保持されたイントロン36を含むCACNA1A RIC mRNA前駆体の5’スプライス部位から下流(または3’)のイントロン36配列を標的とする。いくつかの実施形態では、ASOは、保持されたイントロン36を含むCACNA1A RIC mRNA前駆体の5’スプライス部位から、約6から約499あるいは約16から約499のヌクレオチド下流(または3’)の、イントロン36配列を標的とする。いくつかの実施形態では、ASOは、保持されたイントロン36を含むCACNA1A RIC mRNA前駆体の3’スプライス部位から上流(または5’)のイントロン36配列を標的とする。いくつかの実施形態では、ASOは、保持されたイントロン36を含むCACNA1A RIC mRNA前駆体の3’スプライス部位から、約16から約498のヌクレオチド上流(または5’)のイントロン36配列を標的とする。
【0273】
いくつかの実施形態では、ASOは、保持されたイントロン37を含むCACNA1A RIC mRNA前駆体のエクソン37またはエクソン38を標的とし、ここでイントロンの番号付けは、NM_001174080におけるmRNA配列に対応する。いくつかの実施形態では、ASOは、保持されたイントロン37を含むCACNA1A RIC mRNA前駆体の5’スプライス部位から上流(または5’)のエクソン37配列を標的とする。いくつかの実施形態では、ASOは、保持されたイントロン37を含むCACNA1A RIC mRNA前駆体の5’スプライス部位から、約4から約78のヌクレオチド上流(または5’)のエクソン37配列を標的とする。いくつかの実施形態では、ASOは、保持されたイントロン37を含むCACNA1A RIC mRNA前駆体の3’スプライス部位から下流(または3’)のエクソン38配列を標的とする。いくつかの実施形態では、ASOは、保持されたイントロン37を含むCACNA1A RIC mRNA前駆体の3’スプライス部位から、約2から約87のヌクレオチド下流(または3’)のエクソン38配列を標的とする。
【0274】
いくつかの実施形態では、ASOは、保持されたイントロン37を含むCACNA1A RIC mRNA前駆体中のイントロン37を標的とし、ここでイントロンの番号付けはNM_001174080におけるmRNA配列に対応する。いくつかの実施形態では、ASOは、保持されたイントロン37を含むCACNA1A RIC mRNA前駆体の5’スプライス部位から下流(または3’)のイントロン37配列を標的とする。いくつかの実施形態では、ASOは、保持されたイントロン37を含むCACNA1A RIC mRNA前駆体の5’スプライス部位から、約6から約500のヌクレオチド下流(または3’)のイントロン37配列を標的とする。いくつかの実施形態では、ASOは、保持されたイントロン37を含むCACNA1A RIC mRNA前駆体の3’スプライス部位から上流(または5’)のイントロン37配列を標的とする。いくつかの実施形態では、ASOは、保持されたイントロン37を含むCACNA1A RIC mRNA前駆体の3’スプライス部位から、約16から約498のヌクレオチド上流(または5’)のイントロン37配列を標的とする。
【0275】
いくつかの実施形態では、ASOは、保持されたイントロン36を含むCACNA1A RIC mRNA前駆体のエクソン36またはエクソン37を標的とし、ここでイントロンの番号付けは、NM_001127222におけるmRNA配列に対応する。いくつかの実施形態では、ASOは、保持されたイントロン36を含むCACNA1A RIC mRNA前駆体の5’スプライス部位から上流(または5’)のエクソン36配列を標的とする。いくつかの実施形態では、ASOは、保持されたイントロン36を含むCACNA1A RIC mRNA前駆体の5’スプライス部位から、約4から約110あるいは約14から約110のヌクレオチド上流(または5’)のエクソン36配列を標的とする。いくつかの実施形態では、ASOは、保持されたイントロン36を含むCACNA1A RIC mRNA前駆体の3’スプライス部位から下流(または3’)のエクソン37配列を標的とする。いくつかの実施形態では、ASOは、保持されたイントロン36を含むCACNA1A RIC mRNA前駆体の3’スプライス部位から、約2から約79のヌクレオチド下流(または3’)のエクソン37配列を標的とする。
【0276】
いくつかの実施形態では、ASOは、保持されたイントロン36を含むCACNA1A RIC mRNA前駆体中のイントロン36を標的とし、ここでイントロンの番号付けはNM_001127222におけるmRNA配列に対応する。いくつかの実施形態では、ASOは、保持されたイントロン36を含むCACNA1A RIC mRNA前駆体の5’スプライス部位から下流(または3’)のイントロン36配列を標的とする。いくつかの実施形態では、ASOは、保持されたイントロン36を含むCACNA1A RIC mRNA前駆体の5’スプライス部位から、約6から約499あるいは約16から約499のヌクレオチド下流(または3’)の、エクソン36配列を標的とする。いくつかの実施形態では、ASOは、保持されたイントロン36を含むCACNA1A RIC mRNA前駆体の3’スプライス部位から上流(または5’)のイントロン36配列を標的とする。いくつかの実施形態では、ASOは、保持されたイントロン36を含むCACNA1A RIC mRNA前駆体の3’スプライス部位から、約16から約498のヌクレオチド上流(または5’)のイントロン36配列を標的とする。
【0277】
いくつかの実施形態では、ASOは、保持されたイントロン37を含むCACNA1A RIC mRNA前駆体のエクソン37またはエクソン38を標的とし、ここで、イントロンの番号付けは、NM_001127222におけるmRNA配列に対応する。いくつかの実施形態では、ASOは、保持されたイントロン37を含むCACNA1A RIC mRNA前駆体の5’スプライス部位から上流(または5’)のエクソン37配列を標的とする。いくつかの実施形態では、ASOは、保持されたイントロン37を含むCACNA1A RIC mRNA前駆体の5’スプライス部位から、約4から約78のヌクレオチド上流(または5’)のエクソン37配列を標的とする。いくつかの実施形態では、ASOは、保持されたイントロン37を含むCACNA1A RIC mRNA前駆体の3’スプライス部位から下流(または3’)のエクソン38配列を標的とする。いくつかの実施形態では、ASOは、保持されたイントロン37を含むCACNA1A RIC mRNA前駆体の3’スプライス部位から、約2から約87のヌクレオチド下流(または3’)のエクソン38配列を標的とする。
【0278】
いくつかの実施形態では、ASOは、保持されたイントロン37を含むCACNA1A RIC mRNA前駆体中のイントロン37を標的とし、ここでイントロンの番号付けはNM_001127222におけるmRNA配列に対応する。いくつかの実施形態では、ASOは、保持されたイントロン37を含むCACNA1A RIC mRNA前駆体の5’スプライス部位から下流(または3’)のイントロン37配列を標的とする。いくつかの実施形態では、ASOは、保持されたイントロン37を含むCACNA1A RIC mRNA前駆体の5’スプライス部位から、約6から約500のヌクレオチド下流(または3’)のイントロン37配列を標的とする。いくつかの実施形態では、ASOは、保持されたイントロン37を含むCACNA1A RIC mRNA前駆体の3’スプライス部位から上流(または5’)のイントロン37配列を標的とする。いくつかの実施形態では、ASOは、保持されたイントロン37を含むCACNA1A RIC mRNA前駆体の3’スプライス部位から、約16から約498のヌクレオチド上流(または5’)のイントロン37配列を標的とする。
【0279】
いくつかの実施形態では、ASOは、保持されたイントロン36を含むCACNA1A RIC mRNA前駆体のエクソン36またはエクソン37を標的とし、ここでイントロンの番号付けは、NM_001127221におけるmRNA配列に対応する。いくつかの実施形態では、ASOは、保持されたイントロン36を含むCACNA1A RIC mRNA前駆体の5’スプライス部位から上流(または5’)のエクソン36配列を標的とする。いくつかの実施形態では、ASOは、保持されたイントロン36を含むCACNA1A RIC mRNA前駆体の5’スプライス部位から、約14から約110のヌクレオチド上流(または5’)のエクソン36配列を標的とする。いくつかの実施形態では、ASOは、保持されたイントロン36を含むCACNA1A RIC mRNA前駆体の3’スプライス部位から下流(または3’)のエクソン37配列を標的とする。いくつかの実施形態では、ASOは、保持されたイントロン36を含むCACNA1A RIC mRNA前駆体の3’スプライス部位から、約2から約77のヌクレオチド下流(または3’)のエクソン37配列を標的とする。
【0280】
いくつかの実施形態では、ASOは、保持されたイントロン36を含むCACNA1A RIC mRNA前駆体中のイントロン36を標的とし、ここでイントロンの番号付けはNM_001127221におけるmRNA配列に対応する。いくつかの実施形態では、ASOは、保持されたイントロン36を含むCACNA1A RIC mRNA前駆体の5’スプライス部位から下流(または3’)のイントロン36配列を標的とする。いくつかの実施形態では、ASOは、保持されたイントロン36を含むCACNA1A RIC mRNA前駆体の5’スプライス部位から、約6から約499あるいは約16から約499のヌクレオチド下流(または3’)の、イントロン36配列を標的とする。いくつかの実施形態では、ASOは、保持されたイントロン36を含むCACNA1A RIC mRNA前駆体の3’スプライス部位から上流(または5’)のイントロン36配列を標的とする。いくつかの実施形態では、ASOは、保持されたイントロン36を含むCACNA1A RIC mRNA前駆体の3’スプライス部位から、約16から約499あるいは約21から約499のヌクレオチド上流(または5’)のイントロン36配列を標的とする。
【0281】
いくつかの実施形態では、ASOは、保持されたイントロン37を含むCACNA1A RIC mRNA前駆体のエクソン37またはエクソン38を標的とし、ここで、イントロンの番号付けは、NM_001127221におけるmRNA配列に対応する。いくつかの実施形態では、ASOは、保持されたイントロン37を含むCACNA1A RIC mRNA前駆体の5’スプライス部位から上流(または5’)のエクソン37配列を標的とする。いくつかの実施形態では、ASOは、保持されたイントロン37を含むCACNA1A RIC mRNA前駆体の5’スプライス部位から、約4から約79のヌクレオチド上流(または5’)のエクソン37配列を標的とする。いくつかの実施形態では、ASOは、保持されたイントロン37を含むCACNA1A RIC mRNA前駆体の3’スプライス部位から下流(または3’)のエクソン38配列を標的とする。いくつかの実施形態では、ASOは、保持されたイントロン37を含むCACNA1A RIC mRNA前駆体の3’スプライス部位から、約2から約87のヌクレオチド下流(または3’)のエクソン38配列を標的とする。
【0282】
いくつかの実施形態では、ASOは、保持されたイントロン37を含むCACNA1A RIC mRNA前駆体中のイントロン37を標的とし、ここでイントロンの番号付けはNM_001127221におけるmRNA配列に対応する。いくつかの実施形態では、ASOは、保持されたイントロン37を含むCACNA1A RIC mRNA前駆体の5’スプライス部位から下流(または3’)のイントロン37配列を標的とする。いくつかの実施形態では、ASOは、保持されたイントロン37を含むCACNA1A RIC mRNA前駆体の5’スプライス部位から、約6から約500のヌクレオチド下流(または3’)のイントロン37配列を標的とする。いくつかの実施形態では、ASOは、保持されたイントロン37を含むCACNA1A RIC mRNA前駆体の3’スプライス部位から上流(または5’)のイントロン37配列を標的とする。いくつかの実施形態では、ASOは、保持されたイントロン37を含むCACNA1A RIC mRNA前駆体の3’スプライス部位から、約16から約498のヌクレオチド上流(または5’)のイントロン37配列を標的とする。
【0283】
いくつかの実施形態では、本明細書に開示されるASOは、DNMT1ゲノム配列から転写されたRIC mRNA前駆体を標的とする。いくつかの実施形態では、ASOは、保持されたイントロンを含むDNMT1ゲノム配列からのRIC mRNA前駆体の転写産物を標的とする。いくつかの実施形態では、ASOは、SEQ ID NO:16のRIC mRNA前駆体の転写産物を標的とする。いくつかの実施形態では、ASOは、保持されたイントロンを含むSEQ ID NO:16のRIC mRNA前駆体の転写産物を標的とする。いくつかの実施形態では、本明細書に開示されるASOは、DNMT1 RIC mRNA前駆体の配列を標的とする。いくつかの実施形態では、ASOは、14、29またはその組み合わせで保持されたイントロンを含むDNMT1 RIC mRNA前駆体の転写産物を標的とし、ここで、イントロンの番号付けは、NM_001379におけるmRNA配列に対応する。いくつかの実施形態では、ASOは、15、30またはその組み合わせで保持されたイントロンを含むDNMT1 RIC mRNA前駆体の転写産物を標的とし、ここで、イントロンの番号付けは、NM_001130823におけるmRNA配列に対応する。いくつかの実施形態では、ASOは、14、29またはその組み合わせで保持されたイントロンを含むDNMT1 RIC mRNA前駆体の転写産物を標的とし、ここで、イントロンの番号付けは、NM_001318730におけるmRNA配列に対応する。いくつかの実施形態では、ASOは、15、30またはその組み合わせで保持されたイントロンを含むDNMT1 RIC mRNA前駆体の転写産物を標的とし、ここで、イントロンの番号付けは、NM_001318731におけるmRNA配列に対応する。
【0284】
いくつかの実施形態では、ASOは、SEQ ID NO:64に係るDNMT1 RIC mRNA前駆体の配列を標的とする。いくつかの実施形態では、ASOは、保持されたイントロン14、保持されたイントロン29、またはそれらの組み合わせを含む、SEQ ID NO:64に係るDNMT1 RIC mRNA前駆体の配列を標的とする。いくつかの実施形態では、ASOは、SEQ ID NO:65に係るDNMT1 RIC mRNA前駆体の配列を標的とする。いくつかの実施形態では、ASOは、保持されたイントロン15、保持されたイントロン30、またはそれらの組み合わせを含む、SEQ ID NO:65に係るDNMT1 RIC mRNA前駆体の配列を標的とする。いくつかの実施形態では、ASOは、SEQ ID NO:66に係るDNMT1 RIC mRNA前駆体の配列を標的とする。いくつかの実施形態では、ASOは、保持されたイントロン14、保持されたイントロン29、またはそれらの組み合わせを含む、SEQ ID NO:66に係るDNMT1 RIC mRNA前駆体の配列を標的とする。いくつかの実施形態では、ASOは、SEQ ID NO:67に係るDNMT1 RIC mRNA前駆体の配列を標的とする。いくつかの実施形態では、ASOは、保持されたイントロン15、保持されたイントロン30、またはそれらの組み合わせを含む、SEQ ID NO:67に係るDNMT1 RIC mRNA前駆体の配列を標的とする。いくつかの実施形態では、本明細書に開示されるASOは、SEQ ID NO:24362または24371を標的とする。いくつかの実施形態では、ASOは、SEQ ID NO:15915-16930のいずれか1つに係る配列を有する。
【0285】
いくつかの実施形態では、ASOは、保持されたイントロン29を含むDNMT1 RIC mRNA前駆体のエクソン29またはエクソン30を標的とし、ここで、イントロンの番号付けは、NM_001379におけるmRNA配列に対応する。いくつかの実施形態では、ASOは、保持されたイントロン29を含むDNMT1 RIC mRNA前駆体の5’スプライス部位から上流(または5’)のエクソン29配列を標的とする。いくつかの実施形態では、ASOは、保持されたイントロン29を含むDNMT1 RIC mRNA前駆体の5’スプライス部位から、約4から約173のヌクレオチド上流(または5’)のエクソン29配列を標的とする。いくつかの実施形態では、ASOは、保持されたイントロン29を含むDNMT1 RIC mRNA前駆体の3’スプライス部位から下流(または3’)のエクソン30配列を標的とする。いくつかの実施形態では、ASOは、保持されたイントロン29を含むDNMT1 RIC mRNA前駆体の3’スプライス部位から、約2から約67のヌクレオチド下流(または3’)のエクソン30配列を標的とする。
【0286】
いくつかの実施形態では、ASOは、保持されたイントロン29を含むDNMT1 RIC mRNA前駆体中のイントロン29を標的とし、ここでイントロンの番号付けはNM_001379におけるmRNA配列に対応する。いくつかの実施形態では、ASOは、保持されたイントロン29を含むDNMT1 RIC mRNA前駆体の5’スプライス部位から下流(または3’)のイントロン29配列を標的とする。いくつかの実施形態では、ASOは、保持されたイントロン29を含むDNMT1 RIC mRNA前駆体の5’スプライス部位から、約6から約429のヌクレオチド下流(または3’)のイントロン29配列を標的とする。いくつかの実施形態では、ASOは、保持されたイントロン29を含むDNMT1 RIC mRNA前駆体の3’スプライス部位から上流(または5’)のイントロン29配列を標的とする。いくつかの実施形態では、ASOは、保持されたイントロン29を含むDNMT1 RIC mRNA前駆体の3’スプライス部位から、約16から約433のヌクレオチド上流(または5’)のイントロン29配列を標的とする。
【0287】
いくつかの実施形態では、ASOは、保持されたイントロン14を含むDNMT1 RIC mRNA前駆体のエクソン14またはエクソン15を標的とし、ここで、イントロンの番号付けは、NM_001379におけるmRNA配列に対応する。いくつかの実施形態では、ASOは、保持されたイントロン14を含むDNMT1 RIC mRNA前駆体の5’スプライス部位から上流(または5’)のエクソン14配列を標的とする。いくつかの実施形態では、ASOは、保持されたイントロン14を含むDNMT1 RIC mRNA前駆体の5’スプライス部位から、約4から約29のヌクレオチド上流(または5’)のエクソン14配列を標的とする。いくつかの実施形態では、ASOは、保持されたイントロン14を含むDNMT1 RIC mRNA前駆体の3’スプライス部位から下流(または3’)のエクソン15配列を標的とする。いくつかの実施形態では、ASOは、保持されたイントロン14を含むDNMT1 RIC mRNA前駆体の3’スプライス部位から、約2から約62のヌクレオチド下流(または3’)のエクソン15配列を標的とする。
【0288】
いくつかの実施形態では、ASOは、保持されたイントロン14を含むDNMT1 RIC mRNA前駆体中のイントロン14を標的とし、ここでイントロンの番号付けはNM_001379におけるmRNA配列に対応する。いくつかの実施形態では、ASOは、保持されたイントロン14を含むDNMT1 RIC mRNA前駆体の5’スプライス部位から下流(または3’)のイントロン14配列を標的とする。いくつかの実施形態では、ASOは、保持されたイントロン14を含むDNMT1 RIC mRNA前駆体の5’スプライス部位から、約6から約61のヌクレオチド下流(または3’)のイントロン14配列を標的とする。いくつかの実施形態では、ASOは、保持されたイントロン14を含むDNMT1 RIC mRNA前駆体の3’スプライス部位から上流(または5’)のイントロン14配列を標的とする。いくつかの実施形態では、ASOは、保持されたイントロン14を含むDNMT1 RIC mRNA前駆体の3’スプライス部位から、約16から約61のヌクレオチド上流(または5’)のイントロン14配列を標的とする。
【0289】
いくつかの実施形態では、ASOは、保持されたイントロン30を含むDNMT1 RIC mRNA前駆体のエクソン30またはエクソン31を標的とし、ここでイントロンの番号付けは、NM_001130823におけるmRNA配列に対応する。いくつかの実施形態では、ASOは、保持されたイントロン30を含むDNMT1 RIC mRNA前駆体の5’スプライス部位から上流(または5’)のエクソン30配列を標的とする。いくつかの実施形態では、ASOは、保持されたイントロン30を含むDNMT1 RIC mRNA前駆体の5’スプライス部位から、約4から約173のヌクレオチド上流(または5’)のエクソン30配列を標的とする。いくつかの実施形態では、ASOは、保持されたイントロン30を含むDNMT1 RIC mRNA前駆体の3’スプライス部位から下流(または3’)のエクソン31配列を標的とする。いくつかの実施形態では、ASOは、保持されたイントロン30を含むDNMT1 RIC mRNA前駆体の3’スプライス部位から、約2から約67のヌクレオチド下流(または3’)のエクソン31配列を標的とする。
【0290】
いくつかの実施形態では、ASOは、保持されたイントロン30を含むDNMT1 RIC mRNA前駆体中のイントロン30を標的とし、ここでイントロンの番号付けはNM_001130823におけるmRNA配列に対応する。いくつかの実施形態では、ASOは、保持されたイントロン30を含むDNMT1 RIC mRNA前駆体の5’スプライス部位から下流(または3’)のイントロン30配列を標的とする。いくつかの実施形態では、ASOは、保持されたイントロン30を含むDNMT1 RIC mRNA前駆体の5’スプライス部位から、約6から約429あるいは約11から約429のヌクレオチド下流(または3’)のイントロン30配列を標的とする。いくつかの実施形態では、ASOは、保持されたイントロン30を含むDNMT1 RIC mRNA前駆体の3’スプライス部位から上流(または5’)のイントロン30配列を標的とする。いくつかの実施形態では、ASOは、保持されたイントロン30を含むDNMT1 RIC mRNA前駆体の3’スプライス部位から、約16から約433のヌクレオチド上流(または5’)のイントロン30配列を標的とする。
【0291】
いくつかの実施形態では、ASOは、保持されたイントロン15を含むDNMT1 RIC mRNA前駆体のエクソン15またはエクソン16を標的とし、ここでイントロンの番号付けは、NM_001130823におけるmRNA配列に対応する。いくつかの実施形態では、ASOは、保持されたイントロン15を含むDNMT1 RIC mRNA前駆体の5’スプライス部位から上流(または5’)のエクソン15配列を標的とする。いくつかの実施形態では、ASOは、保持されたイントロン15を含むDNMT1 RIC mRNA前駆体の5’スプライス部位から、約4から約29のヌクレオチド上流(または5’)のエクソン15配列を標的とする。いくつかの実施形態では、ASOは、保持されたイントロン15を含むDNMT1 RIC mRNA前駆体の3’スプライス部位から下流(または3’)のエクソン16配列を標的とする。いくつかの実施形態では、ASOは、保持されたイントロン15を含むDNMT1 RIC mRNA前駆体の3’スプライス部位から、約2から約62のヌクレオチド下流(または3’)のエクソン16配列を標的とする。
【0292】
いくつかの実施形態では、ASOは、保持されたイントロン15を含むDNMT1 RIC mRNA前駆体中のイントロン15を標的とし、ここでイントロンの番号付けはNM_001130823におけるmRNA配列に対応する。いくつかの実施形態では、ASOは、保持されたイントロン15を含むDNMT1 RIC mRNA前駆体の5’スプライス部位から下流(または3’)のイントロン15配列を標的とする。いくつかの実施形態では、ASOは、保持されたイントロン15を含むDNMT1 RIC mRNA前駆体の5’スプライス部位から、約6から約61のヌクレオチド下流(または3’)のイントロン15配列を標的とする。いくつかの実施形態では、ASOは、保持されたイントロン15を含むDNMT1 RIC mRNA前駆体の3’スプライス部位から上流(または5’)のイントロン15配列を標的とする。いくつかの実施形態では、ASOは、保持されたイントロン15を含むDNMT1 RIC mRNA前駆体の3’スプライス部位から、約16から約61のヌクレオチド上流(または5’)のイントロン15配列を標的とする。
【0293】
いくつかの実施形態では、ASOは、保持されたイントロン29を含むDNMT1 RIC mRNA前駆体のエクソン29またはエクソン30を標的とし、ここでイントロンの番号付けは、NM_001318730におけるmRNA配列に対応する。いくつかの実施形態では、ASOは、保持されたイントロン29を含むDNMT1 RIC mRNA前駆体の5’スプライス部位から上流(または5’)のエクソン29配列を標的とする。いくつかの実施形態では、ASOは、保持されたイントロン29を含むDNMT1 RIC mRNA前駆体の5’スプライス部位から、約4から約173のヌクレオチド上流(または5’)のエクソン29配列を標的とする。いくつかの実施形態では、ASOは、保持されたイントロン29を含むDNMT1 RIC mRNA前駆体の3’スプライス部位から下流(または3’)のエクソン30配列を標的とする。いくつかの実施形態では、ASOは、保持されたイントロン29を含むDNMT1 RIC mRNA前駆体の3’スプライス部位から、約2から約67のヌクレオチド下流(または3’)のエクソン30配列を標的とする。
【0294】
いくつかの実施形態では、ASOは、保持されたイントロン29を含むDNMT1 RIC mRNA前駆体中のイントロン29を標的とし、ここでイントロンの番号付けはNM_001318730におけるmRNA配列に対応する。いくつかの実施形態では、ASOは、保持されたイントロン29を含むDNMT1 RIC mRNA前駆体の5’スプライス部位から下流(または3’)のイントロン29配列を標的とする。いくつかの実施形態では、ASOは、保持されたイントロン29を含むDNMT1 RIC mRNA前駆体の5’スプライス部位から、約6から約429あるいは約11から約429のヌクレオチド下流(または3’)の、イントロン29配列を標的とする。いくつかの実施形態では、ASOは、保持されたイントロン29を含むDNMT1 RIC mRNA前駆体の3’スプライス部位から上流(または5’)のイントロン29配列を標的とする。いくつかの実施形態では、ASOは、保持されたイントロン29を含むDNMT1 RIC mRNA前駆体の3’スプライス部位から、約16から約433のヌクレオチド上流(または5’)のイントロン29配列を標的とする。
【0295】
いくつかの実施形態では、ASOは、保持されたイントロン14を含むDNMT1 RIC mRNA前駆体のエクソン14またはエクソン15を標的とし、ここで、イントロンの番号付けは、NM_001318730におけるmRNA配列に対応する。いくつかの実施形態では、ASOは、保持されたイントロン14を含むDNMT1 RIC mRNA前駆体の5’スプライス部位から上流(または5’)のエクソン14配列を標的とする。いくつかの実施形態では、ASOは、保持されたイントロン14を含むDNMT1 RIC mRNA前駆体の5’スプライス部位から、約4から約29のヌクレオチド上流(または5’)のエクソン14配列を標的とする。いくつかの実施形態では、ASOは、保持されたイントロン14を含むDNMT1 RIC mRNA前駆体の3’スプライス部位から下流(または3’)のエクソン15配列を標的とする。いくつかの実施形態では、ASOは、保持されたイントロン14を含むDNMT1 RIC mRNA前駆体の3’スプライス部位から、約2から約62のヌクレオチド下流(または3’)のエクソン15配列を標的とする。
【0296】
いくつかの実施形態では、ASOは、保持されたイントロン14を含むDNMT1 RIC mRNA前駆体中のイントロン14を標的とし、ここでイントロンの番号付けはNM_001318730におけるmRNA配列に対応する。いくつかの実施形態では、ASOは、保持されたイントロン14を含むDNMT1 RIC mRNA前駆体の5’スプライス部位から下流(または3’)のイントロン14配列を標的とする。いくつかの実施形態では、ASOは、保持されたイントロン14を含むDNMT1 RIC mRNA前駆体の5’スプライス部位から、約6から約61のヌクレオチド下流(または3’)のイントロン14配列を標的とする。いくつかの実施形態では、ASOは、保持されたイントロン14を含むDNMT1 RIC mRNA前駆体の3’スプライス部位から上流(または5’)のイントロン14配列を標的とする。いくつかの実施形態では、ASOは、保持されたイントロン14を含むDNMT1 RIC mRNA前駆体の3’スプライス部位から、約16から約61のヌクレオチド上流(または5’)のイントロン14配列を標的とする。
【0297】
いくつかの実施形態では、ASOは、保持されたイントロン30を含むDNMT1 RIC mRNA前駆体のエクソン30またはエクソン31を標的とし、ここでイントロンの番号付けは、NM_001318731におけるmRNA配列に対応する。いくつかの実施形態では、ASOは、保持されたイントロン30を含むDNMT1 RIC mRNA前駆体の5’スプライス部位から上流(または5’)のエクソン30配列を標的とする。いくつかの実施形態では、ASOは、保持されたイントロン30を含むDNMT1 RIC mRNA前駆体の5’スプライス部位から、約4から約173のヌクレオチド上流(または5’)のエクソン30配列を標的とする。いくつかの実施形態では、ASOは、保持されたイントロン30を含むDNMT1 RIC mRNA前駆体の3’スプライス部位から下流(または3’)のエクソン31配列を標的とする。いくつかの実施形態では、ASOは、保持されたイントロン30を含むDNMT1 RIC mRNA前駆体の3’スプライス部位から、約2から約67のヌクレオチド下流(または3’)のエクソン31配列を標的とする。
【0298】
いくつかの実施形態では、ASOは、保持されたイントロン30を含むDNMT1 RIC mRNA前駆体中のイントロン30を標的とし、ここでイントロンの番号付けはNM_001318731におけるmRNA配列に対応する。いくつかの実施形態では、ASOは、保持されたイントロン30を含むDNMT1 RIC mRNA前駆体の5’スプライス部位から下流(または3’)のイントロン30配列を標的とする。いくつかの実施形態では、ASOは、保持されたイントロン30を含むDNMT1 RIC mRNA前駆体の5’スプライス部位から、約6から約429あるいは約11から約429のヌクレオチド下流(または3’)の、イントロン30配列を標的とする。いくつかの実施形態では、ASOは、保持されたイントロン30を含むDNMT1 RIC mRNA前駆体の3’スプライス部位から上流(または5’)のイントロン30配列を標的とする。いくつかの実施形態では、ASOは、保持されたイントロン30を含むDNMT1 RIC mRNA前駆体の3’スプライス部位から、約16から約433のヌクレオチド上流(または5’)のイントロン30配列を標的とする。
【0299】
いくつかの実施形態では、ASOは、保持されたイントロン15を含むDNMT1 RIC mRNA前駆体のエクソン15またはエクソン16を標的とし、ここでイントロンの番号付けは、NM_001318731におけるmRNA配列に対応する。いくつかの実施形態では、ASOは、保持されたイントロン15を含むDNMT1 RIC mRNA前駆体の5’スプライス部位から上流(または5’)のエクソン15配列を標的とする。いくつかの実施形態では、ASOは、保持されたイントロン15を含むDNMT1 RIC mRNA前駆体の5’スプライス部位から、約4から約29のヌクレオチド上流(または5’)のエクソン15配列を標的とする。いくつかの実施形態では、ASOは、保持されたイントロン15を含むDNMT1 RIC mRNA前駆体の3’スプライス部位から下流(または3’)のエクソン16配列を標的とする。いくつかの実施形態では、ASOは、保持されたイントロン15を含むDNMT1 RIC mRNA前駆体の3’スプライス部位から、約2から約62のヌクレオチド下流(または3’)のエクソン16配列を標的とする。
【0300】
いくつかの実施形態では、ASOは、保持されたイントロン15を含むDNMT1 RIC mRNA前駆体中のイントロン15を標的とし、ここでイントロンの番号付けはNM_001318731におけるmRNA配列に対応する。いくつかの実施形態では、ASOは、保持されたイントロン15を含むDNMT1 RIC mRNA前駆体の5’スプライス部位から下流(または3’)のイントロン15配列を標的とする。いくつかの実施形態では、ASOは、保持されたイントロン15を含むDNMT1 RIC mRNA前駆体の5’スプライス部位から、約6から約61のヌクレオチド下流(または3’)のイントロン15配列を標的とする。いくつかの実施形態では、ASOは、保持されたイントロン15を含むDNMT1 RIC mRNA前駆体の3’スプライス部位から上流(または5’)のイントロン15配列を標的とする。いくつかの実施形態では、ASOは、保持されたイントロン15を含むDNMT1 RIC mRNA前駆体の3’スプライス部位から、約16から約61のヌクレオチド上流(または5’)のイントロン15配列を標的とする。
【0301】
いくつかの実施形態では、本明細書に開示されるASOは、NF2ゲノム配列から転写されたRIC mRNA前駆体を標的とする。いくつかの実施形態では、ASOは、保持されたイントロンを含むNF2ゲノム配列からのRIC mRNA前駆体の転写産物を標的とする。いくつかの実施形態では、ASOは、SEQ ID NO:17のRIC mRNA前駆体の転写産物を標的とする。いくつかの実施形態では、ASOは、保持されたイントロンを含むSEQ ID NO:17のRIC mRNA前駆体の転写産物を標的とする。いくつかの実施形態では、本明細書に開示されるASOは、NF2 RIC mRNA前駆体の配列を標的とする。いくつかの実施形態では、ASOは、保持されたイントロン14を含むNF2 RIC mRNA前駆体の転写産物を標的とし、ここでイントロンの番号付けはNM_181830におけるmRNA配列に対応する。いくつかの実施形態では、ASOは、保持されたイントロン15を含むNF2 RIC mRNA前駆体の転写産物を標的とし、ここでイントロンの番号付けはNM_181829におけるmRNA配列に対応する。いくつかの実施形態では、ASOは、保持されたイントロン4を含むNF2 のRIC mRNA前駆体の転写産物を標的とし、ここでイントロンの番号付けはNM_181833におけるmRNA配列に対応する。いくつかの実施形態では、ASOは、保持されたイントロン16を含むNF2 RIC mRNA前駆体の転写産物を標的とし、ここでイントロンの番号付けはNM_181832におけるmRNA配列に対応する。いくつかの実施形態では、ASOは、保持されたイントロン15を含むNF2 RIC mRNA前駆体の転写産物を標的とし、ここでイントロンの番号付けはNM_181828におけるmRNA配列に対応する。いくつかの実施形態では、ASOは、保持されたイントロン16を含むNF2 RIC mRNA前駆体の転写産物を標的とし、ここでイントロンの番号付けはNM_016418におけるmRNA配列に対応する。いくつかの実施形態では、ASOは、保持されたイントロン15を含むNF2 RIC mRNA前駆体の転写産物を標的とし、ここでイントロンの番号付けはNM_000268におけるmRNA配列に対応する。
【0302】
いくつかの実施形態では、ASOは、SEQ ID NO:68に係るNF2 RIC mRNA前駆体の配列を標的とする。いくつかの実施形態では、ASOは、保持されたイントロン14を含むSEQ ID NO:68に係るNF2 RIC mRNA前駆体の配列を標的とする。いくつかの実施形態では、ASOは、SEQ ID NO:69に係るNF2 RIC mRNA前駆体の配列を標的とする。いくつかの実施形態では、ASOは、保持されたイントロン15を含むSEQ ID NO:69に係るNF2 RIC mRNA前駆体の配列を標的とする。いくつかの実施形態では、ASOは、SEQ ID NO:70に係るNF2 RIC mRNA前駆体の配列を標的とする。いくつかの実施形態では、ASOは、保持されたイントロン4を含むSEQ ID NO:70に係るNF2 RIC mRNA前駆体の配列を標的とする。いくつかの実施形態では、ASOは、SEQ ID NO:71に係るNF2 RIC mRNA前駆体の配列を標的とする。いくつかの実施形態では、ASOは、保持されたイントロン16を含むSEQ ID NO:71に係るNF2 RIC mRNA前駆体の配列を標的とする。いくつかの実施形態では、ASOは、SEQ ID NO:72に係るNF2 RIC mRNA前駆体の配列を標的とする。いくつかの実施形態では、ASOは、保持されたイントロン15を含むSEQ ID NO:72に係るNF2 RIC mRNA前駆体の配列を標的とする。いくつかの実施形態では、ASOは、SEQ ID NO:73に係るNF2 RIC mRNA前駆体の配列を標的とする。いくつかの実施形態では、ASOは、保持されたイントロン16を含むSEQ ID NO:73に係るNF2 RIC mRNA前駆体の配列を標的とする。いくつかの実施形態では、ASOは、SEQ ID NO:74に係るNF2 RIC mRNA前駆体の配列を標的とする。いくつかの実施形態では、ASOは、保持されたイントロン15を含むSEQ ID NO:74に係るNF2 RIC mRNA前駆体の配列を標的とする。いくつかの実施形態では、本明細書において開示されるASOは、SEQ ID NO:24373、24367、24352、あるいは24368を標的とする。いくつかの実施形態では、ASOは、SEQ ID NO:16931-23347のいずれか1つに係る配列を有する。
【0303】
いくつかの実施形態では、ASOは、保持されたイントロン14を含むNF2 RIC mRNA前駆体のエクソン14またはエクソン15を標的とし、ここでイントロンの番号付けは、NM_181830におけるmRNA配列に対応する。いくつかの実施形態では、ASOは、保持されたイントロン14を含むNF2 RIC mRNA前駆体の5’スプライス部位から上流(または5’)のエクソン14配列を標的とする。いくつかの実施形態では、ASOは、保持されたイントロン14を含むNF2 RIC mRNA前駆体の5’スプライス部位から、約4から約24のヌクレオチド上流(または5’)のエクソン14配列を標的とする。いくつかの実施形態では、ASOは、保持されたイントロン14を含むNF2 RIC mRNA前駆体の3’スプライス部位から下流(または3’)のエクソン15配列を標的とする。いくつかの実施形態では、ASOは、保持されたイントロン14を含むNF2 RIC mRNA前駆体の3’スプライス部位から、約2から約3828のヌクレオチド下流(または3’)のエクソン15配列を標的とする。
【0304】
いくつかの実施形態では、ASOは、保持されたイントロン14を含むNF2 RIC mRNA前駆体中のイントロン14を標的とし、ここでイントロンの番号付けはNM_181830におけるmRNA配列に対応する。いくつかの実施形態では、ASOは、保持されたイントロン14を含むNF2 RIC mRNA前駆体の5’スプライス部位から下流(または3’)のイントロン14配列を標的とする。いくつかの実施形態では、ASOは、保持されたイントロン14を含むNF2 RIC mRNA前駆体の5’スプライス部位から、約6から約499のヌクレオチド下流(または3’)のイントロン14配列を標的とする。いくつかの実施形態では、ASOは、保持されたイントロン14を含むNF2 RIC mRNA前駆体の3’スプライス部位から上流(または5’)のイントロン14配列を標的とする。いくつかの実施形態では、ASOは、保持されたイントロン14を含むNF2 RIC mRNA前駆体の3’スプライス部位から、約16から約500のヌクレオチド上流(または5’)のイントロン14配列を標的とする。
【0305】
いくつかの実施形態では、ASOは、保持されたイントロン15を含むNF2 RIC mRNA前駆体のエクソン15またはエクソン16を標的とし、ここでイントロンの番号付けは、NM_181829におけるmRNA配列に対応する。いくつかの実施形態では、ASOは、保持されたイントロン15を含むNF2 RIC mRNA前駆体の5’スプライス部位から上流(または5’)のエクソン15配列を標的とする。いくつかの実施形態では、ASOは、保持されたイントロン15を含むNF2 RIC mRNA前駆体の5’スプライス部位から、約4から約24のヌクレオチド上流(または5’)のエクソン15配列を標的とする。いくつかの実施形態では、ASOは、保持されたイントロン15を含むNF2 RIC mRNA前駆体の3’スプライス部位から下流(または3’)のエクソン16配列を標的とする。いくつかの実施形態では、ASOは、保持されたイントロン15を含むNF2 RIC mRNA前駆体の3’スプライス部位から、約2から約3828のヌクレオチド下流(または3’)のエクソン16配列を標的とする。
【0306】
いくつかの実施形態では、ASOは、保持されたイントロン15を含むNF2 RIC mRNA前駆体中のイントロン15を標的とし、ここでイントロンの番号付けはNM_181829におけるmRNA配列に対応する。いくつかの実施形態では、ASOは、保持されたイントロン15を含むNF2 RIC mRNA前駆体の5’スプライス部位から下流(または3’)のイントロン15配列を標的とする。いくつかの実施形態では、ASOは、保持されたイントロン15を含むNF2 RIC mRNA前駆体の5’スプライス部位から、約6から約499のヌクレオチド下流(または3’)のイントロン15配列を標的とする。いくつかの実施形態では、ASOは、保持されたイントロン15を含むNF2 RIC mRNA前駆体の3’スプライス部位から上流(または5’)のイントロン15配列を標的とする。いくつかの実施形態では、ASOは、保持されたイントロン15を含むNF2 RIC mRNA前駆体の3’スプライス部位から、約16から約500のヌクレオチド上流(または5’)のイントロン15配列を標的とする。
【0307】
いくつかの実施形態では、ASOは、保持されたイントロン4を含むNF2 RIC mRNA前駆体のエクソン4またはエクソン5を標的とし、ここでイントロンの番号付けは、NM_181833におけるmRNA配列に対応する。いくつかの実施形態では、ASOは、保持されたイントロン4を含むNF2 RIC mRNA前駆体の5’スプライス部位から上流(または5’)のエクソン4配列を標的とする。いくつかの実施形態では、ASOは、保持されたイントロン4を含むNF2 RIC mRNA前駆体の5’スプライス部位から、約4から約64のヌクレオチド上流(または5’)のエクソン4配列を標的とする。いくつかの実施形態では、ASOは、保持されたイントロン4を含むNF2 RIC mRNA前駆体の3’スプライス部位から下流(または3’)のエクソン5配列を標的とする。いくつかの実施形態では、ASOは、保持されたイントロン4を含むNF2 RIC mRNA前駆体の3’スプライス部位から、約2から約3828のヌクレオチド下流(または3’)のエクソン5配列を標的とする。
【0308】
いくつかの実施形態では、ASOは、保持されたイントロン4を含むNF2 RIC mRNA前駆体中のイントロン4を標的とし、ここでイントロンの番号付けはNM_181833におけるmRNA配列に対応する。いくつかの実施形態では、ASOは、保持されたイントロン4を含むNF2 RIC mRNA前駆体の5’スプライス部位から下流(または3’)のイントロン4配列を標的とする。いくつかの実施形態では、ASOは、保持されたイントロン4を含むNF2 RIC mRNA前駆体の5’スプライス部位から、約6から約496のヌクレオチド下流(または3’)のイントロン4配列を標的とする。いくつかの実施形態では、ASOは、保持されたイントロン4を含むNF2 RIC mRNA前駆体の3’スプライス部位から上流(または5’)のイントロン4配列を標的とする。いくつかの実施形態では、ASOは、保持されたイントロン4を含むNF2 RIC mRNA前駆体の3’スプライス部位から、約16から約500のヌクレオチド上流(または5’)のイントロン4配列を標的とする。
【0309】
幾つかの実施形態では、ASOは、保持されたイントロン16を含むNF2 RIC mRNA前駆体のエクソン16またはエクソン17を標的とし、ここで、イントロンの番号付けは、NM_181832におけるmRNA配列に対応する。幾つかの実施形態では、ASOは、保持されたイントロン16を含むNF2 RIC mRNA前駆体の5’スプライス部位から上流(または5’)のエクソン16配列を標的とする。幾つかの実施形態では、ASOは、保持されたイントロン16を含むNF2 RIC mRNA前駆体の5’スプライス部位から、約4~約39のヌクレオチド上流(または5’)のエクソン16配列を標的とする。幾つかの実施形態では、ASOは、保持されたイントロン16を含むNF2 RIC mRNA前駆体の3’スプライス部位から下流(または3’)のエクソン17配列を標的とする。幾つかの実施形態では、ASOは、保持されたイントロン16を含むNF2 RIC mRNA前駆体の3’スプライス部位から、約2~約3828のヌクレオチド下流(または3’)のエクソン17配列を標的とする。
【0310】
幾つかの実施形態では、ASOは、保持されたイントロン16を含むNF2 RIC mRNA前駆体のイントロン16を標的とし、ここで、イントロンの番号付けは、NM_181832におけるmRNA配列に対応する。幾つかの実施形態では、ASOは、保持されたイントロン16を含むNF2 RIC mRNA前駆体の5’スプライス部位から下流(または3’)のイントロン16配列を標的とする。幾つかの実施形態では、ASOは、保持されたイントロン16を含むNF2 RIC mRNA前駆体の5’スプライス部位から、約6~約499のヌクレオチド下流(または3’)のイントロン16配列を標的とする。幾つかの実施形態では、ASOは、保持されたイントロン16を含むNF2 RIC mRNA前駆体の3’スプライス部位から上流(または5’)のイントロン16配列を標的とする。幾つかの実施形態では、ASOは、保持されたイントロン16を含むNF2 RIC mRNA前駆体の3’スプライス部位から、約16~約500のヌクレオチド上流(または5’)のイントロン16配列を標的とする。
【0311】
幾つかの実施形態では、ASOは、保持されたイントロン15を含むNF2 RIC mRNA前駆体のエクソン15またはエクソン16を標的とし、ここで、イントロンの番号付けは、NM_181828におけるmRNA配列に対応する。幾つかの実施形態では、ASOは、保持されたイントロン15を含むNF2 RIC mRNA前駆体の5’スプライス部位から上流(または5’)のエクソン15配列を標的とする。幾つかの実施形態では、ASOは、保持されたイントロン15を含むNF2 RIC mRNA前駆体の5’スプライス部位から、約4~約24のヌクレオチド上流(または5’)のエクソン15配列を標的とする。幾つかの実施形態では、ASOは、保持されたイントロン15を含むNF2 RIC mRNA前駆体の3’スプライス部位から下流(または3’)のエクソン16配列を標的とする。幾つかの実施形態では、ASOは、保持されたイントロン15を含むNF2 RIC mRNA前駆体の3’スプライス部位から、約2~約3828のヌクレオチド下流(または3’)のエクソン16配列を標的とする。
【0312】
幾つかの実施形態では、ASOは、保持されたイントロン15を含むNF2 RIC mRNA前駆体のイントロン15を標的とし、ここで、イントロンの番号付けは、NM_181828におけるmRNA配列に対応する。幾つかの実施形態では、ASOは、保持されたイントロン15を含むNF2 RIC mRNA前駆体の5’スプライス部位から下流(または3’)のイントロン15配列を標的とする。幾つかの実施形態では、ASOは、保持されたイントロン15を含むNF2 RIC mRNA前駆体の5’スプライス部位から、約6~約499のヌクレオチド下流(または3’)のイントロン15配列を標的とする。幾つかの実施形態では、ASOは、保持されたイントロン15を含むNF2 RIC mRNA前駆体の3’スプライス部位から上流(または5’)のイントロン15配列を標的とする。幾つかの実施形態では、ASOは、保持されたイントロン15を含むNF2 RIC mRNA前駆体の3’スプライス部位からの、約16~約500のヌクレオチド上流(または5’)のイントロン15配列を標的とする。
【0313】
幾つかの実施形態では、ASOは、保持されたイントロン16を含むNF2 RIC mRNA前駆体のエクソン16またはエクソン17を標的とし、ここで、イントロンの番号付けは、NM_016418におけるmRNA配列に対応する。幾つかの実施形態では、ASOは、保持されたイントロン16を含むNF2 RIC mRNA前駆体の5’スプライス部位から上流(または5’)のエクソン16配列を標的とする。幾つかの実施形態では、ASOは、保持されたイントロン16を含むNF2 RIC mRNA前駆体の5’スプライス部位から、約4~約24のヌクレオチド上流(または5’)のエクソン16配列を標的とする。幾つかの実施形態では、ASOは、保持されたイントロン16を含むNF2 RIC mRNA前駆体の3’スプライス部位から下流(または3’)のエクソン17配列を標的とする。幾つかの実施形態では、ASOは、保持されたイントロン16を含むNF2 RIC mRNA前駆体の3’スプライス部位から、約2~約3828のヌクレオチド下流(または3’)のエクソン17配列を標的とする。
【0314】
幾つかの実施形態では、ASOは、保持されたイントロン16を含むNF2 RIC mRNA前駆体のイントロン16を標的とし、ここで、イントロンの番号付けは、NM_016418におけるmRNA配列に対応する。幾つかの実施形態では、ASOは、保持されたイントロン16を含むNF2 RIC mRNA前駆体の5’スプライス部位から下流(または3’)のイントロン16配列を標的とする。幾つかの実施形態では、ASOは、保持されたイントロン16を含むNF2 RIC mRNA前駆体の5’スプライス部位から、約6~約499のヌクレオチド下流(または3’)のイントロン16配列を標的とする。幾つかの実施形態では、ASOは、保持されたイントロン16を含むNF2 RIC mRNA前駆体の3’スプライス部位から上流(または5’)のイントロン16配列を標的とする。幾つかの実施形態では、ASOは、保持されたイントロン16を含むNF2 RIC mRNA前駆体の3’スプライス部位から、約16~約500のヌクレオチド上流(または5’)のイントロン16配列を標的とする。
【0315】
幾つかの実施形態では、ASOは、保持されたイントロン15を含むNF2 RIC mRNA前駆体のエクソン15またはエクソン16を標的とし、ここで、イントロンの番号付けは、NM_000268におけるmRNA配列に対応する。幾つかの実施形態では、ASOは、保持されたイントロン15を含むNF2 RIC mRNA前駆体の5’スプライス部位から上流(または5’)のエクソン15配列を標的とする。幾つかの実施形態では、ASOは、保持されたイントロン15を含むNF2 RIC mRNA前駆体の5’スプライス部位から、約4~約144のヌクレオチド上流(または5’)のエクソン15配列を標的とする。幾つかの実施形態では、ASOは、保持されたイントロン15を含むNF2 RIC mRNA前駆体の3’スプライス部位から下流(または3’)のエクソン16配列を標的とする。幾つかの実施形態では、ASOは、保持されたイントロン15を含むNF2 RIC mRNA前駆体の3’スプライス部位から、約2~約3828のヌクレオチド下流(または3’)のエクソン16配列を標的とする。
【0316】
幾つかの実施形態では、ASOは、保持されたイントロン15を含むNF2 RIC mRNA前駆体のイントロン15を標的とし、ここで、イントロンの番号付けは、NM_000268におけるmRNA配列に対応する。幾つかの実施形態では、ASOは、保持されたイントロン15を含むNF2 RIC mRNA前駆体の5’スプライス部位から下流(または3’)のイントロン15配列を標的とする。幾つかの実施形態では、ASOは、保持されたイントロン15を含むNF2 RIC mRNA前駆体の5’スプライス部位から、約6~約500のヌクレオチド下流(または3’)のイントロン15配列を標的とする。幾つかの実施形態では、ASOは、保持されたイントロン15を含むNF2 RIC mRNA前駆体の3’スプライス部位から上流(または5’)のイントロン15配列を標的とする。幾つかの実施形態では、ASOは、保持されたイントロン15を含むNF2 RIC mRNA前駆体の3’スプライス部位から、約16~約500のヌクレオチド上流(または5’)のイントロン15配列を標的とする。
【0317】
幾つかの実施形態では、本明細書に開示されるASOは、SHANK3ゲノム配列から転写されたRIC mRNA前駆体を標的とする。幾つかの実施形態では、ASOは、保持されたイントロンを含むSHANK3ゲノム配列からのRIC mRNA前駆体の転写産物を標的とする。幾つかの実施形態では、ASOは、SEQ ID NO:18のRIC mRNA前駆体の転写産物を標的とする。幾つかの実施形態では、ASOは、保持されたイントロンを含むSEQ ID NO:18のRIC mRNA前駆体の転写産物を標的とする。幾つかの実施形態では、本明細書に開示されるASOは、SHANK3 RIC mRNA前駆体の配列を標的とする。幾つかの実施形態では、ASOは、16において保持されたイントロンを含むSHANK3 RIC mRNA前駆体の転写産物を標的とし、ここで、イントロンの番号付けは、NM_033517におけるmRNA配列に対応する。
【0318】
幾つかの実施形態では、ASOは、SEQ ID NO:75に係るSHANK3 RIC mRNA前駆体の配列を標的とする。幾つかの実施形態では、ASOは、保持されたイントロン16を含むSEQ ID NO:75に係るSHANK3 RIC mRNA前駆体の配列を標的とする。幾つかの実施形態では、本明細書に開示されるASOは、SEQ ID NO:24357を標的とする。幾つかの実施形態では、ASOは、SEQ ID NO:23348-23535のいずれか1つに係る配列を有する。
【0319】
幾つかの実施形態では、ASOは、保持されたイントロン16を含むSHANK3 RIC mRNA前駆体のエクソン16またはエクソン17を標的とし、ここで、イントロンの番号付けは、NM_000214におけるmRNA配列に対応する。幾つかの実施形態では、ASOは、保持されたイントロン16を含むSHANK3 RIC mRNA前駆体の5’スプライス部位から上流(または5’)のエクソン16配列を標的とする。幾つかの実施形態では、ASOは、保持されたイントロン16を含むSHANK3 RIC mRNA前駆体の5’スプライス部位から、約4~約114のヌクレオチド上流(または5’)のエクソン16配列を標的とする。幾つかの実施形態では、ASOは、保持されたイントロン16を含むSHANK3 RIC mRNA前駆体の3’スプライス部位から下流(または3’)のエクソン17配列を標的とする。幾つかの実施形態では、ASOは、保持されたイントロン16を含むSHANK3 RIC mRNA前駆体の3’スプライス部位から、約2~約62或いは約7~約62のヌクレオチド下流(または3’)のエクソン17配列を標的とする。
【0320】
幾つかの実施形態では、ASOは、保持されたイントロン16を含むSHANK3 RIC mRNA前駆体のイントロン16を標的とし、ここで、イントロンの番号付けは、NM_000214におけるmRNA配列に対応する。幾つかの実施形態では、ASOは、保持されたイントロン16を含むSHANK3 RIC mRNA前駆体の5’スプライス部位から下流(または3’)のイントロン16配列を標的とする。幾つかの実施形態では、ASOは、保持されたイントロン16を含むSHANK3 RIC mRNA前駆体の5’スプライス部位から、約6~約499のヌクレオチド下流(または3’)のイントロン16配列を標的とする。幾つかの実施形態では、ASOは、保持されたイントロン16を含むSHANK3 RIC mRNA前駆体の3’スプライス部位から上流(または5’)のイントロン16配列を標的とする。幾つかの実施形態では、ASOは、保持されたイントロン16を含むSHANK3 RIC mRNA前駆体の3’スプライス部位から、約16~約498のヌクレオチド上流(または5’)のイントロン16配列を標的とする。
【0321】
幾つかの実施形態では、本明細書に開示されるASOは、ARSAゲノム配列から転写されたRIC mRNA前駆体を標的とする。幾つかの実施形態では、ASOは、保持されたイントロンを含むARSAゲノム配列からのRIC mRNA前駆体の転写産物を標的とする。幾つかの実施形態では、ASOは、SEQ ID NO:19のRIC mRNA前駆体の転写産物を標的とする。幾つかの実施形態では、ASOは、保持されたイントロンを含むSEQ ID NO:19のRIC mRNA前駆体の転写産物を標的とする。幾つかの実施形態では、本明細書に開示されるASOは、ARSA RIC mRNA前駆体の配列を標的とする。幾つかの実施形態では、ASOは、2、3、またはその組み合わせにおいて保持されたイントロンを含むARSA RIC mRNA前駆体の転写産物を標的とし、ここで、イントロンの番号付けは、NM_000487におけるmRNA配列に対応する。幾つかの実施形態では、ASOは、3、4、またはその組み合わせにおいて保持されたイントロンを含むARSA RIC mRNA前駆体の転写産物を標的とし、ここで、イントロンの番号付けは、NM_001985425におけるmRNA配列に対応する。幾つかの実施形態では、ASOは、3、4、またはその組み合わせにおいて保持されたイントロンを含むARSA RIC mRNA前駆体の転写産物を標的とし、ここで、イントロンの番号付けは、NM_001085427におけるmRNA配列に対応する。幾つかの実施形態では、ASOは、3、4、またはその組み合わせにおいて保持されたイントロンを含むARSA RIC mRNA前駆体の転写産物を標的とし、ここで、イントロンの番号付けは、NM_001085427におけるmRNA配列に対応する。幾つかの実施形態では、ASOは、2、3、またはその組み合わせにおいて保持されたイントロンを含むARSA RIC mRNA前駆体の転写産物を標的とし、ここで、イントロンの番号付けは、NM_001085428におけるmRNA配列に対応する。
【0322】
幾つかの実施形態では、ASOは、SEQ ID NO:76に係るARSA RIC mRNA前駆体の配列を標的とする。幾つかの実施形態では、ASOは、保持されたイントロン2、保持されたイントロン3、またはそれらの組み合わせを含む、SEQ ID NO:76に係るARSA RIC mRNA前駆体の配列を標的とする。幾つかの実施形態では、ASOは、SEQ ID NO:77に係るARSA RIC mRNA前駆体の配列を標的とする。幾つかの実施形態では、ASOは、保持されたイントロン3、保持されたイントロン4、またはそれらの組み合わせを含む、SEQ ID NO:77に係るARSA RIC mRNA前駆体の配列を標的とする。幾つかの実施形態では、ASOは、SEQ ID NO:78に係るARSA RIC mRNA前駆体の配列を標的とする。幾つかの実施形態では、ASOは、保持されたイントロン3、保持されたイントロン4、またはそれらの組み合わせを含む、SEQ ID NO:78に係るARSA RIC mRNA前駆体の配列を標的とする。幾つかの実施形態では、ASOは、SEQ ID NO:79に係るARSA RIC mRNA前駆体の配列を標的とする。幾つかの実施形態では、ASOは、保持されたイントロン3、保持されたイントロン4、またはそれらの組み合わせを含む、SEQ ID NO:79に係るARSA RIC mRNA前駆体の配列を標的とする。幾つかの実施形態では、ASOは、SEQ ID NO:80に係るARSA RIC mRNA前駆体の配列を標的とする。幾つかの実施形態では、ASOは、保持されたイントロン2、保持されたイントロン3、またはそれらの組み合わせを含む、SEQ ID NO:80に係るARSA RIC mRNA前駆体の配列を標的とする。幾つかの実施形態では、本明細書に開示されるASOは、SEQ ID NO:24378-24363を標的とする。幾つかの実施形態では、ASOは、SEQ ID NO:23536-24350のいずれか1つに係る配列を有する。
【0323】
幾つかの実施形態では、ASOは、保持されたイントロン2を含むARSA RIC mRNA前駆体のエクソン2またはエクソン3を標的とし、ここで、イントロンの番号付けは、NM_000487におけるmRNA配列に対応する。幾つかの実施形態では、ASOは、保持されたイントロン2を含むARSA RIC mRNA前駆体の5’スプライス部位から上流(または5’)のエクソン2配列を標的とする。幾つかの実施形態では、ASOは、保持されたイントロン2を含むARSA RIC mRNA前駆体の5’スプライス部位から、約4~約222のヌクレオチド上流(または5’)のエクソン2配列を標的とする。幾つかの実施形態では、ASOは、保持されたイントロン2を含むARSA RIC mRNA前駆体の3’スプライス部位から下流(または3’)のエクソン3配列を標的とする。幾つかの実施形態では、ASOは、保持されたイントロン2を含むARSA RIC mRNA前駆体の3’スプライス部位から、約2~約202或いは約7~約202のヌクレオチド下流(または3’)のエクソン3配列を標的とする。
【0324】
幾つかの実施形態では、ASOは、保持されたイントロン2を含むARSA RIC mRNA前駆体のイントロン2を標的とし、ここで、イントロンの番号付けは、NM_000487におけるmRNA配列に対応する。幾つかの実施形態では、ASOは、保持されたイントロン2を含むARSA RIC mRNA前駆体の5’スプライス部位から下流(または3’)のイントロン2配列を標的とする。幾つかの実施形態では、ASOは、保持されたイントロン2を含むARSA RIC mRNA前駆体の5’スプライス部位から、約6~約56のヌクレオチド下流(または3’)のイントロン2配列を標的とする。幾つかの実施形態では、ASOは、保持されたイントロン2を含むARSA RIC mRNA前駆体の3’スプライス部位から上流(または5’)のイントロン2配列を標的とする。幾つかの実施形態では、ASOは、保持されたイントロン2を含むARSA RIC mRNA前駆体の3’スプライス部位から、約16~約71のヌクレオチド上流(または5’)のイントロン2配列を標的とする。
【0325】
幾つかの実施形態では、ASOは、保持されたイントロン3を含むARSA RIC mRNA前駆体のエクソン3またはエクソン4を標的とし、ここで、イントロンの番号付けは、NM_000487におけるmRNA配列に対応する。幾つかの実施形態では、ASOは、保持されたイントロン3を含むARSA RIC mRNA前駆体の5’スプライス部位から上流(または5’)のエクソン3配列を標的とする。幾つかの実施形態では、ASOは、保持されたイントロン3を含むARSA RIC mRNA前駆体の5’スプライス部位から、約4~約199のヌクレオチド上流(または5’)のエクソン3配列を標的とする。幾つかの実施形態では、ASOは、保持されたイントロン3を含むARSA RIC mRNA前駆体の3’スプライス部位から下流(または3’)のエクソン4配列を標的とする。幾つかの実施形態では、ASOは、保持されたイントロン3を含むARSA RIC mRNA前駆体の3’スプライス部位から、約2~約152のヌクレオチド下流(または3’)のエクソン4配列を標的とする。
【0326】
幾つかの実施形態では、ASOは、保持されたイントロン3を含むARSA RIC mRNA前駆体のイントロン3を標的とし、ここで、イントロンの番号付けは、NM_000487におけるmRNA配列に対応する。幾つかの実施形態では、ASOは、保持されたイントロン3を含むARSA RIC mRNA前駆体の5’スプライス部位から下流(または3’)のイントロン3配列を標的とする。幾つかの実施形態では、ASOは、保持されたイントロン3を含むARSA RIC mRNA前駆体の5’スプライス部位から、約6~約49のヌクレオチド下流(または3’)のイントロン3配列を標的とする。幾つかの実施形態では、ASOは、保持されたイントロン3を含むARSA RIC mRNA前駆体の3’スプライス部位から上流(または5’)のイントロン3配列を標的とする。幾つかの実施形態では、ASOは、保持されたイントロン3を含むARSA RIC mRNA前駆体の3’スプライス部位から、約16~約35のヌクレオチド上流(または5’)のイントロン3配列を標的とする。
【0327】
幾つかの実施形態では、ASOは、保持されたイントロン3を含むARSA RIC mRNA前駆体のエクソン3またはエクソン4を標的とし、ここで、イントロンの番号付けは、NM_001085425におけるmRNA配列に対応する。幾つかの実施形態では、ASOは、保持されたイントロン3を含むARSA RIC mRNA前駆体の5’スプライス部位から上流(または5’)のエクソン3配列を標的とする。幾つかの実施形態では、ASOは、保持されたイントロン3を含むARSA RIC mRNA前駆体の5’スプライス部位から、約4~約222のヌクレオチド上流(または5’)のエクソン3配列を標的とする。幾つかの実施形態では、ASOは、保持されたイントロン3を含むARSA RIC mRNA前駆体の3’スプライス部位から下流(または3’)のエクソン4配列を標的とする。幾つかの実施形態では、ASOは、保持されたイントロン3を含むARSA RIC mRNA前駆体の3’スプライス部位から、約2~約202或いは約7~約202のヌクレオチド下流(または3’)のエクソン4配列を標的とする。
【0328】
幾つかの実施形態では、ASOは、保持されたイントロン3を含むARSA RIC mRNA前駆体のイントロン3を標的とし、ここで、イントロンの番号付けは、NM_001085425におけるmRNA配列に対応する。幾つかの実施形態では、ASOは、保持されたイントロン3を含むARSA RIC mRNA前駆体の5’スプライス部位から下流(または3’)のイントロン3配列を標的とする。幾つかの実施形態では、ASOは、保持されたイントロン3を含むARSA RIC mRNA前駆体の5’スプライス部位から、約6~約56のヌクレオチド下流(または3’)のイントロン3配列を標的とする。幾つかの実施形態では、ASOは、保持されたイントロン3を含むARSA RIC mRNA前駆体の3’スプライス部位から上流(または5’)のイントロン3配列を標的とする。幾つかの実施形態では、ASOは、保持されたイントロン3を含むARSA RIC mRNA前駆体の3’スプライス部位から、約16~約71のヌクレオチド上流(または5’)のイントロン3配列を標的とする。
【0329】
幾つかの実施形態では、ASOは、保持されたイントロン4を含むARSA RIC mRNA前駆体のエクソン4またはエクソン5を標的とし、ここで、イントロンの番号付けは、NM_001085425におけるmRNA配列に対応する。幾つかの実施形態では、ASOは、保持されたイントロン4を含むARSA RIC mRNA前駆体の5’スプライス部位から上流(または5’)のエクソン4配列を標的とする。幾つかの実施形態では、ASOは、保持されたイントロン4を含むARSA RIC mRNA前駆体の5’スプライス部位から、約4~約199のヌクレオチド上流(または5’)のエクソン4配列を標的とする。幾つかの実施形態では、ASOは、保持されたイントロン4を含むARSA RIC mRNA前駆体の3’スプライス部位から下流(または3’)のエクソン5配列を標的とする。幾つかの実施形態では、ASOは、保持されたイントロン4を含むARSA RIC mRNA前駆体の3’スプライス部位から、約2~約152のヌクレオチド下流(または3’)のエクソン5配列を標的とする。
【0330】
幾つかの実施形態では、ASOは、保持されたイントロン4を含むARSA RIC mRNA前駆体のイントロン4を標的とし、ここで、イントロンの番号付けは、NM_001085425におけるmRNA配列に対応する。幾つかの実施形態では、ASOは、保持されたイントロン4を含むARSA RIC mRNA前駆体の5’スプライス部位から下流(または3’)のイントロン4配列を標的とする。幾つかの実施形態では、ASOは、保持されたイントロン4を含むARSA RIC mRNA前駆体の5’スプライス部位から、約5~約49或いは約6~約49のヌクレオチド下流(または3’)のイントロン4配列を標的とする。幾つかの実施形態では、ASOは、保持されたイントロン4を含むARSA RIC mRNA前駆体の3’スプライス部位から上流(または5’)のイントロン4配列を標的とする。幾つかの実施形態では、ASOは、保持されたイントロン4を含むARSA RIC mRNA前駆体の3’スプライス部位から、約16~約35のヌクレオチド上流(または5’)のイントロン4配列を標的とする。
【0331】
幾つかの実施形態では、ASOは、保持されたイントロン3を含むARSA RIC mRNA前駆体のエクソン3またはエクソン4を標的とし、ここで、イントロンの番号付けは、NM_001085426におけるmRNA配列に対応する。幾つかの実施形態では、ASOは、保持されたイントロン3を含むARSA RIC mRNA前駆体の5’スプライス部位から上流(または5’)のエクソン3配列を標的とする。幾つかの実施形態では、ASOは、保持されたイントロン3を含むARSA RIC mRNA前駆体の5’スプライス部位から、約4~約222のヌクレオチド上流(または5’)のエクソン3配列を標的とする。幾つかの実施形態では、ASOは、保持されたイントロン3を含むARSA RIC mRNA前駆体の3’スプライス部位から下流(または3’)のエクソン4配列を標的とする。幾つかの実施形態では、ASOは、保持されたイントロン3を含むARSA RIC mRNA前駆体の3’スプライス部位から、約2~約202或いは約7~約202のヌクレオチド下流(または3’)のエクソン4配列を標的とする。
【0332】
幾つかの実施形態では、ASOは、保持されたイントロン3を含むARSA RIC mRNA前駆体のイントロン3を標的とし、ここで、イントロンの番号付けは、NM_001085426におけるmRNA配列に対応する。幾つかの実施形態では、ASOは、保持されたイントロン3を含むARSA RIC mRNA前駆体の5’スプライス部位から下流(または3’)のイントロン3配列を標的とする。幾つかの実施形態では、ASOは、保持されたイントロン3を含むARSA RIC mRNA前駆体の5’スプライス部位から、約6~約56のヌクレオチド下流(または3’)のイントロン3配列を標的とする。幾つかの実施形態では、ASOは、保持されたイントロン3を含むARSA RIC mRNA前駆体の3’スプライス部位から上流(または5’)のイントロン3配列を標的とする。幾つかの実施形態では、ASOは、保持されたイントロン3を含むARSA RIC mRNA前駆体の3’スプライス部位から、約16~約71のヌクレオチド上流(または5’)のイントロン3配列を標的とする。
【0333】
幾つかの実施形態では、ASOは、保持されたイントロン4を含むARSA RIC mRNA前駆体のエクソン4またはエクソン5を標的とし、ここで、イントロンの番号付けは、NM_001085426におけるmRNA配列に対応する。幾つかの実施形態では、ASOは、保持されたイントロン4を含むARSA RIC mRNA前駆体の5’スプライス部位から上流(または5’)のエクソン4配列を標的とする。幾つかの実施形態では、ASOは、保持されたイントロン4を含むARSA RIC mRNA前駆体の5’スプライス部位から、約4~約199のヌクレオチド上流(または5’)のエクソン4配列を標的とする。幾つかの実施形態では、ASOは、保持されたイントロン4を含むARSA RIC mRNA前駆体の3’スプライス部位から下流(または3’)のエクソン5配列を標的とする。幾つかの実施形態では、ASOは、保持されたイントロン4を含むARSA RIC mRNA前駆体の3’スプライス部位から、約2~約152のヌクレオチド下流(または3’)のエクソン5配列を標的とする。
【0334】
幾つかの実施形態では、ASOは、保持されたイントロン4を含むARSA RIC mRNA前駆体のイントロン4を標的とし、ここで、イントロンの番号付けは、NM_001085426におけるmRNA配列に対応する。幾つかの実施形態では、ASOは、保持されたイントロン4を含むARSA RIC mRNA前駆体の5’スプライス部位から下流(または3’)のイントロン4配列を標的とする。幾つかの実施形態では、ASOは、保持されたイントロン4を含むARSA RIC mRNA前駆体の5’スプライス部位から、約5~約49或いは約6~約49のヌクレオチド下流(または3’)のイントロン4配列を標的とする。幾つかの実施形態では、ASOは、保持されたイントロン4を含むARSA RIC mRNA前駆体の3’スプライス部位から上流(または5’)のイントロン4配列を標的とする。幾つかの実施形態では、ASOは、保持されたイントロン4を含むARSA RIC mRNA前駆体の3’スプライス部位から、約16~約35のヌクレオチド上流(または5’)のイントロン4配列を標的とする。
【0335】
幾つかの実施形態では、ASOは、保持されたイントロン3を含むARSA RIC mRNA前駆体のエクソン3またはエクソン4を標的とし、ここで、イントロンの番号付けは、NM_001085427におけるmRNA配列に対応する。幾つかの実施形態では、ASOは、保持されたイントロン3を含むARSA RIC mRNA前駆体の5’スプライス部位から上流(または5’)のエクソン3配列を標的とする。幾つかの実施形態では、ASOは、保持されたイントロン3を含むARSA RIC mRNA前駆体の5’スプライス部位から、約4~約222のヌクレオチド上流(または5’)のエクソン3配列を標的とする。幾つかの実施形態では、ASOは、保持されたイントロン3を含むARSA RIC mRNA前駆体の3’スプライス部位から下流(または3’)のエクソン4配列を標的とする。幾つかの実施形態では、ASOは、保持されたイントロン3を含むARSA RIC mRNA前駆体の3’スプライス部位から、約2~約202或いは約7~約202のヌクレオチド下流(または3’)のエクソン4配列を標的とする。
【0336】
幾つかの実施形態では、ASOは、保持されたイントロン3を含むARSA RIC mRNA前駆体のイントロン3を標的とし、ここで、イントロンの番号付けは、NM_001085427におけるmRNA配列に対応する。幾つかの実施形態では、ASOは、保持されたイントロン3を含むARSA RIC mRNA前駆体の5’スプライス部位から下流(または3’)のイントロン3配列を標的とする。幾つかの実施形態では、ASOは、保持されたイントロン3を含むARSA RIC mRNA前駆体の5’スプライス部位から、約6~約56のヌクレオチド下流(または3’)のイントロン3配列を標的とする。幾つかの実施形態では、ASOは、保持されたイントロン3を含むARSA RIC mRNA前駆体の3’スプライス部位から上流(または5’)のイントロン3配列を標的とする。幾つかの実施形態では、ASOは、保持されたイントロン3を含むARSA RIC mRNA前駆体の3’スプライス部位から、約16~約71のヌクレオチド上流(または5’)のイントロン3配列を標的とする。
【0337】
幾つかの実施形態では、ASOは、保持されたイントロン4を含むARSA RIC mRNA前駆体のエクソン4またはエクソン5を標的とし、ここで、イントロンの番号付けは、NM_001085427におけるmRNA配列に対応する。幾つかの実施形態では、ASOは、保持されたイントロン4を含むARSA RIC mRNA前駆体の5’スプライス部位から上流(または5’)のエクソン4配列を標的とする。幾つかの実施形態では、ASOは、保持されたイントロン4を含むARSA RIC mRNA前駆体の5’スプライス部位から、約4~約199のヌクレオチド上流(または5’)のエクソン4配列を標的とする。幾つかの実施形態では、ASOは、保持されたイントロン4を含むARSA RIC mRNA前駆体の3’スプライス部位から下流(または3’)のエクソン5配列を標的とする。幾つかの実施形態では、ASOは、保持されたイントロン4を含むARSA RIC mRNA前駆体の3’スプライス部位から、約2~約152のヌクレオチド下流(または3’)のエクソン5配列を標的とする。
【0338】
幾つかの実施形態では、ASOは、保持されたイントロン4を含むARSA RIC mRNA前駆体のイントロン4を標的とし、ここで、イントロンの番号付けは、NM_001085427におけるmRNA配列に対応する。幾つかの実施形態では、ASOは、保持されたイントロン4を含むARSA RIC mRNA前駆体の5’スプライス部位から下流(または3’)のイントロン4配列を標的とする。幾つかの実施形態では、ASOは、保持されたイントロン4を含むARSA RIC mRNA前駆体の5’スプライス部位から、約5~約49或いは約6~約49のヌクレオチド下流(または3’)のイントロン4配列を標的とする。幾つかの実施形態では、ASOは、保持されたイントロン4を含むARSA RIC mRNA前駆体の3’スプライス部位から上流(または5’)のイントロン4配列を標的とする。幾つかの実施形態では、ASOは、保持されたイントロン4を含むARSA RIC mRNA前駆体の3’スプライス部位から、約16~約35のヌクレオチド上流(または5’)のイントロン4配列を標的とする。
【0339】
幾つかの実施形態では、ASOは、保持されたイントロン2を含むARSA RIC mRNA前駆体のエクソン2またはエクソン3を標的とし、ここで、イントロンの番号付けは、NM_001085428におけるmRNA配列に対応する。幾つかの実施形態では、ASOは、保持されたイントロン2を含むARSA RIC mRNA前駆体の5’スプライス部位から上流(または5’)のエクソン2配列を標的とする。幾つかの実施形態では、ASOは、保持されたイントロン2を含むARSA RIC mRNA前駆体の5’スプライス部位から、約4~約222のヌクレオチド上流(または5’)のエクソン2配列を標的とする。幾つかの実施形態では、ASOは、保持されたイントロン2を含むARSA RIC mRNA前駆体の3’スプライス部位から下流(または3’)のエクソン3配列を標的とする。幾つかの実施形態では、ASOは、保持されたイントロン2を含むARSA RIC mRNA前駆体の3’スプライス部位から、約2~約202或いは約7~約202のヌクレオチド下流(または3’)のエクソン3配列を標的とする。
【0340】
幾つかの実施形態では、ASOは、保持されたイントロン2を含むARSA RIC mRNA前駆体のイントロン2を標的とし、ここで、イントロンの番号付けは、NM_001085428におけるmRNA配列に対応する。幾つかの実施形態では、ASOは、保持されたイントロン2を含むARSA RIC mRNA前駆体の5’スプライス部位から下流(または3’)のイントロン2配列を標的とする。幾つかの実施形態では、ASOは、保持されたイントロン2を含むARSA RIC mRNA前駆体の5’スプライス部位から、約6~約56のヌクレオチド下流(または3’)のイントロン2配列を標的とする。幾つかの実施形態では、ASOは、保持されたイントロン2を含むARSA RIC mRNA前駆体の3’スプライス部位から上流(または5’)のイントロン2配列を標的とする。幾つかの実施形態では、ASOは、保持されたイントロン2を含むARSA RIC mRNA前駆体の3’スプライス部位から、約16~約71のヌクレオチド上流(または5’)のイントロン2配列を標的とする。
【0341】
幾つかの実施形態では、ASOは、保持されたイントロン3を含むARSA RIC mRNA前駆体のエクソン3またはエクソン4を標的とし、ここで、イントロンの番号付けは、NM_001085428におけるmRNA配列に対応する。幾つかの実施形態では、ASOは、保持されたイントロン3を含むARSA RIC mRNA前駆体の5’スプライス部位から上流(または5’)のエクソン3配列を標的とする。幾つかの実施形態では、ASOは、保持されたイントロン3を含むARSA RIC mRNA前駆体の5’スプライス部位から、約4~約199のヌクレオチド上流(または5’)のエクソン3配列を標的とする。幾つかの実施形態では、ASOは、保持されたイントロン3を含むARSA RIC mRNA前駆体の3’スプライス部位から下流(または3’)のエクソン4配列を標的とする。幾つかの実施形態では、ASOは、保持されたイントロン3を含むARSA RIC mRNA前駆体の3’スプライス部位から、約2~約152のヌクレオチド下流(または3’)のエクソン4配列を標的とする。
【0342】
幾つかの実施形態では、ASOは、保持されたイントロン3を含むARSA RIC mRNA前駆体のイントロン3を標的とし、ここで、イントロンの番号付けは、NM_001085428におけるmRNA配列に対応する。幾つかの実施形態では、ASOは、保持されたイントロン3を含むARSA RIC mRNA前駆体の5’スプライス部位から下流(または3’)のイントロン3配列を標的とする。幾つかの実施形態では、ASOは、保持されたイントロン3を含むARSA RIC mRNA前駆体の5’スプライス部位から、約5~約49或いは約6~約49のヌクレオチド下流(または3’)のイントロン3配列を標的とする。幾つかの実施形態では、ASOは、保持されたイントロン3を含むARSA RIC mRNA前駆体の3’スプライス部位から上流(または5’)のイントロン3配列を標的とする。幾つかの実施形態では、ASOは、保持されたイントロン3を含むARSA RIC mRNA前駆体の3’スプライス部位から、約16~約35のヌクレオチド上流(または5’)のイントロン3配列を標的とする。
【0343】
実施形態では、MFSD8 RIC mRNA前駆体の標的部分はイントロン12にある。本明細書で使用されるMFSD8イントロンの番号付けは、NM_152778におけるmRNA配列に相当する。実施形態において、保持されたイントロンのパーセントは42であり得る。実施形態では、RIC mRNA前駆体の標的部位へのASOのハイブリダイゼーションは、結果として、保持されたイントロン12のスプライス部位(5’スプライス部位あるいは3’スプライス部位)におけるスプライシングの増強と、その後のMFSD8タンパク質生成の増加をもたらした。異なるMFSD8アイソフォーム配列を参照することで、イントロンの番号付けは変化し得ると解される。当業者は、本明細書で提供されるイントロン配列に基づき、あるいはNM_152778におけるmRNA配列を参照して得られる番号を使用することで、任意のアイソフォームに対応する番号を判定することができる。当業者はさらに、本明細書で提供されるイントロン配列に基づき、あるいはNM_152778におけるmRNA配列を参照して得られるイントロン番号を使用することで、本発明の方法を使用して標的とする任意のMFSD8アイソフォームの隣接するエクソンの配列を判定することができる。
【0344】
実施形態では、IDUA RIC mRNA前駆体の標的部分は、イントロン3、4、5、6、又は7にある。本明細書で使用されるIDUAイントロンの番号付けは、NM_000203におけるmRNA配列に相当する。実施形態において、保持されたイントロンのパーセントは25、63、又は16であり得る。実施形態では、RIC mRNA前駆体の標的部位へのASOのハイブリダイゼーションは、結果として、保持されたイントロン3、4、5、6または7のスプライス部位(5’スプライス部位あるいは3’スプライス部位)におけるスプライシングの増強と、その後のIDUAタンパク質生成の増加をもたらした。異なるIDUAアイソフォーム配列を参照することで、イントロンの番号付けは変化し得ると解される。当業者は、本明細書で提供されるイントロン配列に基づき、あるいはNM_000203におけるmRNA配列を参照して得られる番号を使用することで、任意のアイソフォームに対応する番号を判定することができる。当業者はさらに、本明細書で提供されるイントロン配列に基づき、あるいはNM_000203におけるmRNA配列を参照して得られるイントロン番号を使用することで、本発明の方法を使用して標的とする任意のIDUAアイソフォームの隣接するエクソンの配列を判定することができる。
【0345】
実施形態において、ATP1A2、CACNA1A、SETD5、SHANK3、NF2、DNMT1、TCF4、RAI1、PEX1、ARSA、EIF2B5、EIF2B1、EIF2B2、NPC1、ADAR、MFSD8、STXBP1、PRICKLE2、PRRT2、IDUA、またはSTX1BのmRNA前駆体の標的部分は、イントロン1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19、20、21、22、23、24、25、26、27、28、29、30、31、32、33、34、35、36、37、または38にある。実施形態において、RIC mRNA前駆体の標的部分へのASOのハイブリダイゼーションは、結果として、保持されたイントロン1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19、20、21、22、23、24、25、26、27、28、29、30、31、32、33、34、35、36、37、または38の少なくとも1つのスプライス部位(5’スプライス部位または3’スプライス部位)におけるスプライシングの増強をもたらし、及びその後にATP1A2、CACNA1A、SETD5、SHANK3、NF2、DNMT1、TCF4、RAI1、PEX1、ARSA、EIF2B5、EIF2B1、EIF2B2、NPC1、ADAR、MFSD8、STXBP1、PRICKLE2、PRRT2、IDUA、またはSTX1Bのタンパク質の生成を増加する。
【0346】
実施形態において、ATP1A2、CACNA1A、SETD5、SHANK3、NF2、DNMT1、TCF4、RAI1、PEX1、ARSA、EIF2B5、EIF2B1、EIF2B2、NPC1、ADAR、STXBP1、PRICKLE2、PRRT2、またはSTX1BのmRNA前駆体の標的部分は、イントロン1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19、20、21、22、23、24、25、26、27、28、29、30、31、32、33、34、35、36、37、または38にある。実施形態において、RIC mRNA前駆体の標的部分へのASOのハイブリダイゼーションは、結果として、保持されたイントロン1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19、20、21、22、23、24、25、26、27、28、29、30、31、32、33、34、35、36、37、または38の少なくとも1つのスプライス部位(5’スプライス部位または3’スプライス部位)におけるスプライシングの増強をもたらし、及びその後にATP1A2、CACNA1A、SETD5、SHANK3、NF2、DNMT1、TCF4、RAI1、PEX1、ARSA、EIF2B5、EIF2B1、EIF2B2、NPC1、ADAR、STXBP1、PRICKLE2、PRRT2、またはSTX1Bのタンパク質の生成を増加する。
【0347】
場合によっては、ATP1A2、CACNA1A、SETD5、SHANK3、NF2、DNMT1、TCF4、RAI1、PEX1、ARSA、EIF2B5、EIF2B2、NPC1、ADAR、STXBP1、PRICKLE2、PRRT2、またはSTX1BのmRNA前駆体の標的部分は、イントロン1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19、20、21、22、23、24、25、26、27、28、29、30、31、32、33、34、35、36、37、または38にある実施形態において、RIC mRNA前駆体の標的部分へのASOのハイブリダイゼーションは、結果として、保持されたイントロン1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19、20、21、22、23、24、25、26、27、28、29、30、31、32、33、34、35、36、37、または38の少なくとも1つのスプライス部位(5’スプライス部位または3’スプライス部位)におけるスプライシングの増強をもたらし、及びその後にATP1A2、CACNA1A、SETD5、SHANK3、NF2、DNMT1、TCF4、RAI1、PEX1、ARSA、EIF2B5、EIF2B2、NPC1、ADAR、STXBP1、PRICKLE2、PRRT2、またはSTX1Bのタンパク質の生成を増加する。
【0348】
イントロン保持の程度は、与えられたイントロンが保持される転写産物のパーセンテージであるイントロン保持のパーセント(PIR)として表わすことができる。簡潔に、PIRは、エクソン-イントロンの結合の読み取りの平均にエクソン-エクソンの結合の読み取りを加えた合計に対する、エクソン-エクソンの結合への読み取りマッピングの平均数のパーセンテージとして計算され得る。
【0349】
SCN1AのPIR値は、例えば、全体において本明細書に引用により組み込まれるBraunschweig, et al., 2014, (例えば、Supplemental Table S9を参照)により報告されている。
【0350】
実施形態において、本明細書に記載される方法は、機能的なATP1A2、CACNA1A、SETD5、SHANK3、NF2、DNMT1、TCF4、RAI1、PEX1、ARSA、EIF2B5、EIF2B2、NPC1、ADAR、MFSD8、STXBP1、PRICKLE2、PRRT2、IDUA、STX1Bのタンパク質、またはそれらの任意の組み合わせの生成を増加するために使用される。本明細書で使用されるように、用語「機能的」は、処置された疾病の1以上の症状を排除するのに必要な、ATP1A2、CACNA1A、SETD5、SHANK3、NF2、DNMT1、TCF4、RAI1、PEX1、ARSA、EIF2B5、EIF2B1、EIF2B2、NPC1、ADAR、MFSD8、STXBP1、PRICKLE2、PRRT2、IDUA、STX1Bのタンパク質、またはそれらの任意の組み合わせの活性または機能の量を指す。実施形態において、本明細書に記載される方法は、部分的に機能的なATP1A2、CACNA1A、SETD5、SHANK3、NF2、DNMT1、TCF4、RAI1、PEX1、ARSA、EIF2B5、EIF2B1、EIF2B2、NPC1、ADAR、MFSD8、STXBP1、PRICKLE2、PRRT2、IDUA、STX1Bのタンパク質、またはそれらの任意の組み合わせの生成を増加するために使用される。本明細書で使用されるように、用語「部分的に機能的」は、疾患または疾病の1以上の症状を排除または予防するのに必要な活性或いは機能の量未満である、ATP1A2、CACNA1A、SETD5、SHANK3、NF2、DNMT1、TCF4、RAI1、PEX1、ARSA、EIF2B5、EIF2B1、EIF2B2、NPC1、ADAR、MFSD8、STXBP1、PRICKLE2、PRRT2、IDUA、またはSTX1Bのタンパク質の活性または機能の量を指す。幾つかの実施形態では、部分的に機能的なタンパク質あるいはRNAは、完全な機能的タンパク質あるいはRNAに比べて、少なくとも10%、少なくとも20%、少なくとも30%、少なくとも40%、少なくとも50%、少なくとも60%、少なくとも70%、少なくとも75%、少なくとも80%、85%、少なくとも90%、あるいは少なくとも95%小さな活性を持つ。
【0351】
実施形態において、前記方法は、ATP1A2、CACNA1A、SETD5、SHANK3、NF2、DNMT1、TCF4、RAI1、PEX1、ARSA、EIF2B5、EIF2B1、EIF2B2、NPC1、ADAR、MFSD8、STXBP1、PRICKLE2、PRRT2、IDUA、またはSTX1Bのタンパク質をコードするRIC mRNA前駆体を持つ被験体の細胞により、ATP1A2、CACNA1A、SETD5、SHANK3、NF2、DNMT1、TCF4、RAI1、PEX1、ARSA、EIF2B5、EIF2B1、EIF2B2、NPC1、ADAR、MFSD8、STXBP1、PRICKLE2、PRRT2、IDUA、STX1Bのタンパク質、またはそれらの任意の組み合わせの発現を増加させる方法であり、ここで、被験体は、ATP1A2、CACNA1A、SETD5、SHANK3、NF2、DNMT1、TCF4、RAI1、PEX1、ARSA、EIF2B5、EIF2B1、EIF2B2、NPC1、ADAR、MFSD8、STXBP1、PRICKLE2、PRRT2、IDUA、またはSTX1Bのタンパク質の活性の量が不足しており、不足した量のATP1A2、CACNA1A、SETD5、SHANK3、NF2、DNMT1、TCF4、RAI1、PEX1、ARSA、EIF2B5、EIF2B1、EIF2B2、NPC1、ADAR、MFSD8、STXBP1、PRICKLE2、PRRT2、IDUA、またはSTX1Bのタンパク質は、ATP1A2、CACNA1A、SETD5、SHANK3、NF2、DNMT1、TCF4、RAI1、PEX1、ARSA、EIF2B5、EIF2B1、EIF2B2、NPC1、ADAR、MFSD8、STXBP1、PRICKLE2、PRRT2、IDUA、またはSTX1Bのタンパク質のハプロ不全により引き起こされる。そのような実施形態では、被験体は、機能的なATP1A2、CACNA1A、SETD5、SHANK3、NF2、DNMT1、TCF4、RAI1、PEX1、ARSA、EIF2B5、EIF2B1、EIF2B2、NPC1、ADAR、MFSD8、STXBP1、PRICKLE2、PRRT2、IDUA、またはSTX1Bのタンパク質をコードする第1の対立遺伝子、及び、ATP1A2、CACNA1A、SETD5、SHANK3、NF2、DNMT1、TCF4、RAI1、PEX1、ARSA、EIF2B5、EIF2B1、EIF2B2、NPC1、ADAR、MFSD8、STXBP1、PRICKLE2、PRRT2、IDUA、またはSTX1Bのタンパク質が生成されない第2の対立遺伝子を持つ。別のそのような実施形態では、被験体は、機能的なATP1A2、CACNA1A、SETD5、SHANK3、NF2、DNMT1、TCF4、RAI1、PEX1、ARSA、EIF2B5、EIF2B1、EIF2B2、NPC1、ADAR、MFSD8、STXBP1、PRICKLE2、PRRT2、IDUA、またはSTX1Bのタンパク質をコードする第1の対立遺伝子、及び、非機能的なATP1A2、CACNA1A、SETD5、SHANK3、NF2、DNMT1、TCF4、RAI1、PEX1、ARSA、EIF2B5、EIF2B1、EIF2B2、NPC1、ADAR、MFSD8、STXBP1、PRICKLE2、PRRT2、IDUA、またはSTX1Bのタンパク質をコードする第2の対立遺伝子を持つ。別のそのような実施形態では、被験体は、機能的なATP1A2、CACNA1A、SETD5、SHANK3、NF2、DNMT1、TCF4、RAI1、PEX1、ARSA、EIF2B5、EIF2B1、EIF2B2、NPC1、ADAR、MFSD8、STXBP1、PRICKLE2、PRRT2、IDUA、またはSTX1Bのタンパク質をコードする第1の対立遺伝子、及び、部分的に機能的なATP1A2、CACNA1A、SETD5、SHANK3、NF2、DNMT1、TCF4、RAI1、PEX1、ARSA、EIF2B5、EIF2B1、EIF2B2、NPC1、ADAR、MFSD8、STXBP1、PRICKLE2、PRRT2、IDUA、またはSTX1Bのタンパク質をコードする第2の対立遺伝子を持つ。これら実施形態の何れかにおいて、アンチセンスオリゴマーは、第1の対立遺伝子(機能的なATP1A2、CACNA1A、SETD5、SHANK3、NF2、DNMT1、TCF4、RAI1、PEX1、ARSA、EIF2B5、EIF2B1、EIF2B2、NPC1、ADAR、MFSD8、STXBP1、PRICKLE2、PRRT2、IDUA、またはSTX1Bのタンパク質をコードする)から転写されたRIC mRNA前駆体の標的部分に結合し、それによりRIC mRNA前駆体からの保持されたイントロンの構成的スプライシングを誘発して、被験体の細胞において機能的なATP1A2、CACNA1A、SETD5、SHANK3、NF2、DNMT1、TCF4、RAI1、PEX1、ARSA、EIF2B5、EIF2B1、EIF2B2、NPC1、ADAR、MFSD8、STXBP1、PRICKLE2、PRRT2、IDUA、またはSTX1Bのタンパク質をコードする成熟mRNAのレベルの増加、及び、ATP1A2、CACNA1A、SETD5、SHANK3、NF2、DNMT1、TCF4、RAI1、PEX1、ARSA、EIF2B5、EIF2B1、EIF2B2、NPC1、ADAR、MFSD8、STXBP1、PRICKLE2、PRRT2、IDUA、またはSTX1Bのタンパク質の発現の増加を引き起こす。
【0352】
実施形態では、被験体は、機能的なATP1A2、CACNA1A、SETD5、SHANK3、NF2、DNMT1、TCF4、RAI1、PEX1、ARSA、EIF2B5、EIF2B1、EIF2B2、NPC1、ADAR、MFSD8、STXBP1、PRICKLE2、PRRT2、IDUA、またはSTX1Bのタンパク質をコードする第1の対立遺伝子、及び、部分的に機能的なATP1A2、CACNA1A、SETD5、SHANK3、NF2、DNMT1、TCF4、RAI1、PEX1、ARSA、EIF2B5、EIF2B1、EIF2B2、NPC1、ADAR、MFSD8、STXBP1、PRICKLE2、PRRT2、IDUA、またはSTX1Bのタンパク質をコードする第2の対立遺伝子を持ち、アンチセンスオリゴマーは、第1の対立遺伝子(機能的なATP1A2、CACNA1A、SETD5、SHANK3、NF2、DNMT1、TCF4、RAI1、PEX1、ARSA、EIF2B5、EIF2B1、EIF2B2、NPC1、ADAR、MFSD8、STXBP1、PRICKLE2、PRRT2、IDUA、またはSTX1Bのタンパク質をコードする)から転写されたRIC mRNA前駆体の標的部分、または、第2の対立遺伝子(部分的に機能的なATP1A2、CACNA1A、SETD5、SHANK3、NF2、DNMT1、TCF4、RAI1、PEX1、ARSA、EIF2B5、EIF2B1、EIF2B2、NPC1、ADAR、MFSD8、STXBP1、PRICKLE2、PRRT2、IDUA、またはSTX1Bのタンパク質をコードする)から転写されたRIC mRNA前駆体の標的部分に結合し、それによりRIC mRNA前駆体からの保持されたイントロンの構成的スプライシングを誘発して、被験体の細胞において、ATP1A2、CACNA1A、SETD5、SHANK3、NF2、DNMT1、TCF4、RAI1、PEX1、ARSA、EIF2B5、EIF2B1、EIF2B2、NPC1、ADAR、MFSD8、STXBP1、PRICKLE2、PRRT2、IDUA、またはSTX1Bのタンパク質をコードする成熟mRNAのレベルの増加、及び、機能的または部分的に機能的なATP1A2、CACNA1A、SETD5、SHANK3、NF2、DNMT1、TCF4、RAI1、PEX1、ARSA、EIF2B5、EIF2B1、EIF2B2、NPC1、ADAR、MFSD8、STXBP1、PRICKLE2、PRRT2、IDUA、またはSTX1Bのタンパク質の発現の増加を引き起こす。
【0353】
幾つかの例において、被験体は、機能的なATP1A2、CACNA1A、SETD5、SHANK3、NF2、DNMT1、TCF4、RAI1、PEX1、ARSA、EIF2B5、EIF2B1、EIF2B2、NPC1、ADAR、STXBP1、PRICKLE2、PRRT2、またはSTX1Bのタンパク質をコードする第1の対立遺伝子、及び、部分的に機能的なATP1A2、CACNA1A、SETD5、SHANK3、NF2、DNMT1、TCF4、RAI1、PEX1、ARSA、EIF2B5、EIF2B1、EIF2B2、NPC1、ADAR、STXBP1、PRICKLE2、PRRT2、またはSTX1Bのタンパク質をコードする第2の対立遺伝子を持ち、アンチセンスオリゴマーは、第1の対立遺伝子(機能的なATP1A2、CACNA1A、SETD5、SHANK3、NF2、DNMT1、TCF4、RAI1、PEX1、ARSA、EIF2B5、EIF2B1、EIF2B2、NPC1、ADAR、STXBP1、PRICKLE2、PRRT2、またはSTX1Bのタンパク質をコードする)から転写されたRIC mRNA前駆体の標的部分、または、第2の対立遺伝子(部分的に機能的なATP1A2、CACNA1A、SETD5、SHANK3、NF2、DNMT1、TCF4、RAI1、PEX1、ARSA、EIF2B5、EIF2B1、EIF2B2、NPC1、ADAR、STXBP1、PRICKLE2、PRRT2、またはSTX1Bのタンパク質をコードする)から転写されたRIC mRNA前駆体の標的部分に結合し、それによりRIC mRNA前駆体からの保持されたイントロンの構成的スプライシングを誘発して、被験体の細胞において、ATP1A2、CACNA1A、SETD5、SHANK3、NF2、DNMT1、TCF4、RAI1、PEX1、ARSA、EIF2B5、EIF2B1、EIF2B2、NPC1、ADAR、STXBP1、PRICKLE2、PRRT2、またはSTX1Bのタンパク質をコードする成熟mRNAのレベルの増加、及び、機能的または部分的に機能的なATP1A2、CACNA1A、SETD5、SHANK3、NF2、DNMT1、TCF4、RAI1、PEX1、ARSA、EIF2B5、EIF2B1、EIF2B2、NPC1、ADAR、STXBP1、PRICKLE2、PRRT2、またはSTX1Bのタンパク質の発現の増加を引き起こす。
【0354】
関連する実施形態では、前記方法は、タンパク質あるいは機能的RNAの発現を増加させるためにASOを用いる方法である。実施形態において、ASOは、ATP1A2、CACNA1A、SETD5、SHANK3、NF2、DNMT1、TCF4、RAI1、PEX1、ARSA、EIF2B5、EIF2B1、EIF2B2、NPC1、ADAR、MFSD8、STXBP1、PRICKLE2、PRRT2、IDUA、またはSTX1Bのタンパク質をコードするRIC mRNA前駆体を持つ被験体の細胞において、ATP1A2、CACNA1A、SETD5、SHANK3、NF2、DNMT1、TCF4、RAI1、PEX1、ARSA、EIF2B5、EIF2B1、EIF2B2、NPC1、ADAR、MFSD8、STXBP1、PRICKLE2、PRRT2、IDUA、またはSTX1Bのタンパク質の発現を増加させるために使用され、ここで、被験体は、ATP1A2、CACNA1A、SETD5、SHANK3、NF2、DNMT1、TCF4、RAI1、PEX1、ARSA、EIF2B5、EIF2B1、EIF2B2、NPC1、ADAR、MFSD8、STXBP1、PRICKLE2、PRRT2、IDUA、またはSTX1Bのタンパク質の量または機能が不足している。
【0355】
関連する実施形態では、前記方法は、タンパク質あるいは機能的RNAの発現を増加させるためにASOを用いる方法である。実施形態において、ASOは、ATP1A2、CACNA1A、SETD5、SHANK3、NF2、DNMT1、TCF4、RAI1、PEX1、ARSA、EIF2B5、EIF2B1、EIF2B2、NPC1、ADAR、STXBP1、PRICKLE2、PRRT2、またはSTX1Bのタンパク質をコードするRIC mRNA前駆体を持つ被験体の細胞において、ATP1A2、CACNA1A、SETD5、SHANK3、NF2、DNMT1、TCF4、RAI1、PEX1、ARSA、EIF2B5、EIF2B1、EIF2B2、NPC1、ADAR、STXBP1、PRICKLE2、PRRT2、またはSTX1Bのタンパク質の発現を増加させるために使用され、ここで、被験体は、ATP1A2、CACNA1A、SETD5、SHANK3、NF2、DNMT1、TCF4、RAI1、PEX1、ARSA、EIF2B5、EIF2B1、EIF2B2、NPC1、ADAR、STXBP1、PRICKLE2、PRRT2、またはSTX1Bのタンパク質の量または機能が不足している。
【0356】
実施形態では、疾患または疾病を引き起こすタンパク質をコードするRIC mRNA前駆体の転写産物は、本明細書に記載されるASOによって標的化される。幾つかの実施形態では、タンパク質をコードするRIC mRNA前駆体の転写産物は、ASOにより標的とされる疾患の原因ではない。例えば、特定の経路における第1のタンパク質の突然変異または欠失の結果もたらされる疾患は、第2のタンパク質をコードするRIC mRNA前駆体を標的とすることによって改善され、それによって第2のタンパク質生成は増加し得る。幾つかの実施形態では、第2のタンパク質の機能は、(疾患または疾病の原因である)第1のタンパク質の突然変異または欠失を補うことができる。
【0357】
実施形態では、被験体は、
a.第1の変異対立遺伝子であって、そこから、
i)ATP1A2、CACNA1A、SETD5、SHANK3、NF2、DNMT1、TCF4、RAI1、PEX1、ARSA、EIF2B5、EIF2B1、EIF2B2、NPC1、ADAR、MFSD8、STXBP1、PRICKLE2、PRRT2、IDUAまたはSTX1Bのタンパク質は、野生型対立遺伝子からの生成と比較して低下したレベルで生成され、
ii)ATP1A2、CACNA1A、SETD5、SHANK3、NF2、DNMT1、TCF4、RAI1、PEX1、ARSA、EIF2B5、EIF2B1、EIF2B2、NPC1、ADAR、MFSD8、STXBP1、PRICKLE2、PRRT2、IDUAまたはSTX1Bのタンパク質は、同等の野生型タンパク質に比べて機能が低下した形態で生成され、または
iii)ATP1A2、CACNA1A、SETD5、SHANK3、NF2、DNMT1、TCF4、RAI1、PEX1、ARSA、EIF2B5、EIF2B1、EIF2B2、NPC1、ADAR、MFSD8、STXBP1、PRICKLE2、PRRT2、IDUAまたはSTX1Bのタンパク質、或いは機能的RNAは、生成されない、第1の変異対立遺伝子;及び
b.第2の変異対立遺伝子であって、そこから、
i)ATP1A2、CACNA1A、SETD5、SHANK3、NF2、DNMT1、TCF4、RAI1、PEX1、ARSA、EIF2B5、EIF2B1、EIF2B2、NPC1、ADAR、MFSD8、STXBP1、PRICKLE2、PRRT2、IDUAまたはSTX1Bのタンパク質は、野生型対立遺伝子からの生成と比較して低下したレベルで生成され、
ii)ATP1A2、CACNA1A、SETD5、SHANK3、NF2、DNMT1、TCF4、RAI1、PEX1、ARSA、EIF2B5、EIF2B1、EIF2B2、NPC1、ADAR、MFSD8、STXBP1、PRICKLE2、PRRT2、IDUAまたはSTX1Bのタンパク質は、同等の野生型タンパク質に比べて機能が低下した形態で生成され、または
iii)ATP1A2、CACNA1A、SETD5、SHANK3、NF2、DNMT1、TCF4、RAI1、PEX1、ARSA、EIF2B5、EIF2B1、EIF2B2、NPC1、ADAR、MFSD8、STXBP1、PRICKLE2、PRRT2、IDUASTX1Bのタンパク質、或いは機能的RNAは、生成されない、第2の変異対立遺伝子
を含み;
ここで、RIC mRNA前駆体は、第1の対立遺伝子及び/又は第2の対立遺伝子から転写される。これら実施形態では、ASOは、第1の対立遺伝子または第2の対立遺伝子から転写されたRIC mRNA前駆体の標的部位に結合し、それによりRIC mRNA前駆体からの保持されたイントロンの構成的スプライシングを誘発して、被験体の細胞において、ATP1A2、CACNA1A、SETD5、SHANK3、NF2、DNMT1、TCF4、RAI1、PEX1、ARSA、EIF2B5、EIF2B1、EIF2B2、NPC1、ADAR、MFSD8、STXBP1、PRICKLE2、PRRT2、IDUAまたはSTX1Bのタンパク質をコードするmRNAのレベルの増加、および標的タンパク質または機能的RNAの発現の増加を引き起こす。これら実施形態では、RIC mRNA前駆体からの保持されたイントロンの構成的スプライシングの結果として、発現レベルが増加した標的タンパク質または機能的RNAは、同等の野性型タンパク質(部分的機能)と比較して機能が低い、あるいは同等の野性型タンパク質(完全機能)と比較して完全な機能を有する、いずれの形態もありうる。
【0358】
実施形態では、ATP1A2、CACNA1A、SETD5、SHANK3、NF2、DNMT1、TCF4、RAI1、PEX1、ARSA、EIF2B5、EIF2B1、EIF2B2、NPC1、ADAR、MFSD8、STXBP1、PRICKLE2、PRRT2、IDUA、STX1Bのタンパク質、或いはそれらの任意の組み合わせをコードするmRNAのレベルは、対照の細胞中で生成されるATP1A2、CACNA1A、SETD5、SHANK3、NF2、DNMT1、TCF4、RAI1、PEX1、ARSA、EIF2B5、EIF2B1、EIF2B2、NPC1、ADAR、MFSD8、STXBP1、PRICKLE2、PRRT2、IDUA、またはSTX1B、例えば、アンチセンスオリゴマーで処理されないもの、または、ATP1A2、CACNA1A、SETD5、SHANK3、NF2、DNMT1、TCF4、RAI1、PEX1、ARSA、EIF2B5、EIF2B1、EIF2B2、NPC1、ADAR、MFSD8、STXBP1、PRICKLE2、PRRT2、IDUA、またはSTX1BのRIC mRNA前駆体の標的部分に結合しないアンチセンスオリゴマーで処理されるものをコードするmRNAの量と比較すると、1.1から10倍増加される。
【0359】
実施形態では、ATP1A2、CACNA1A、SETD5、SHANK3、NF2、DNMT1、TCF4、RAI1、PEX1、ARSA、EIF2B5、EIF2B1、EIF2B2、NPC1、ADAR、MFSD8、STXBP1、PRICKLE2、PRRT2、IDUA、またはSTX1Bのタンパク質の量または活性の不足により引き起こされる疾病は、ASOが標的とされる保持されたイントロンの選択的または異常なスプライシングにより引き起こされる疾病ではない。実施形態において、ATP1A2、CACNA1A、SETD5、SHANK3、NF2、DNMT1、TCF4、RAI1、PEX1、ARSA、EIF2B5、EIF2B1、EIF2B2、NPC1、ADAR、MFSD8、STXBP1、PRICKLE2、PRRT2、IDUA、またはSTX1Bのタンパク質の量または活性の不足により引き起こされる疾病は、ATP1A2、CACNA1A、SETD5、SHANK3、NF2、DNMT1、TCF4、RAI1、PEX1、ARSA、EIF2B5、EIF2B1、EIF2B2、NPC1、ADAR、MFSD8、STXBP1、PRICKLE2、PRRT2、IDUA、またはSTX1Bのタンパク質をコードするRIC mRNA前駆体における保持されたイントロンの選択的または異常なスプライシングにより引き起こされる疾病ではない。実施形態では、選択的または異常なスプライシングは、遺伝子から転写されたmRNA前駆体に生じ得るが、本発明の組成物および方法は、mRNA前駆体中の選択的または異常なスプライシングを妨げず、または修正しない。
【0360】
場合によっては、ATP1A2、CACNA1A、SETD5、SHANK3、NF2、DNMT1、TCF4、RAI1、PEX1、ARSA、EIF2B5、EIF2B1、EIF2B2、NPC1、ADAR、STXBP1、PRICKLE2、PRRT2、またはSTX1Bのタンパク質の量または活性の不足により引き起こされる疾病は、ASOが標的とされる保持されたイントロンの選択的または異常なスプライシングにより引き起こされる疾病ではない。実施形態において、ATP1A2、CACNA1A、SETD5、SHANK3、NF2、DNMT1、TCF4、RAI1、PEX1、ARSA、EIF2B5、EIF2B1、EIF2B2、NPC1、ADAR、STXBP1、PRICKLE2、PRRT2、またはSTX1Bのタンパク質の量または活性の不足により引き起こされる疾病は、ATP1A2、CACNA1A、SETD5、SHANK3、NF2、DNMT1、TCF4、RAI1、PEX1、ARSA、EIF2B5、EIF2B1、EIF2B2、NPC1、ADAR、STXBP1、PRICKLE2、PRRT2、またはSTX1Bのタンパク質をコードするRIC mRNA前駆体における保持されたイントロンの選択的または異常なスプライシングにより引き起こされる疾病ではない。実施形態では、選択的または異常なスプライシングは、遺伝子から転写されたmRNA前駆体に生じ得るが、本発明の組成物および方法は、mRNA前駆体中の選択的または異常なスプライシングを妨げず、または修正しない。
【0361】
幾つかの例では、ATP1A2、CACNA1A、SETD5、SHANK3、NF2、DNMT1、TCF4、RAI1、PEX1、ARSA、EIF2B5、EIF2B2、NPC1、ADAR、STXBP1、PRICKLE2、PRRT2、またはSTX1Bのタンパク質の量または活性の不足により引き起こされる疾病は、ASOが標的とされる保持されたイントロンの選択的または異常なスプライシングにより引き起こされる疾病ではない。実施形態では、ATP1A2、CACNA1A、SETD5、SHANK3、NF2、DNMT1、TCF4、RAI1、PEX1、ARSA、EIF2B5、EIF2B2、NPC1、ADAR、STXBP1、PRICKLE2、PRRT2、またはSTX1Bのタンパク質の量または活性の不足により引き起こされる疾病は、ATP1A2、CACNA1A、SETD5、SHANK3、NF2、DNMT1、TCF4、RAI1、PEX1、ARSA、EIF2B5、EIF2B2、NPC1、ADAR、STXBP1、PRICKLE2、PRRT2、またはSTX1Bのタンパク質をコードするRIC mRNA前駆体における保持されたイントロンの選択的または異常なスプライシングにより引き起こされる疾病ではない。実施形態では、選択的または異常なスプライシングは、遺伝子から転写されたmRNA前駆体に生じ得るが、本発明の組成物および方法は、mRNA前駆体中の選択的または異常なスプライシングを妨げず、または修正しない。
【0362】
実施形態では、本発明の方法を使用して処置された被験体は、1つの対立遺伝子から部分的に機能的なATP1A2、CACNA1A、SETD5、SHANK3、NF2、DNMT1、TCF4、RAI1、PEX1、ARSA、EIF2B5、EIF2B1、EIF2B2、NPC1、ADAR、MFSD8、STXBP1、PRICKLE2、PRRT2、IDUA、またはSTX1Bのタンパク質を発現し、部分的に機能的なATP1A2、CACNA1A、SETD5、SHANK3、NF2、DNMT1、TCF4、RAI1、PEX1、ARSA、EIF2B5、EIF2B1、EIF2B2、NPC1、ADAR、MFSD8、STXBP1、PRICKLE2、PRRT2、IDUA、またはSTX1Bのタンパク質は、フレームシフト変異、ナンセンス変異、ミスセンス変異、または部分的遺伝子欠失により引き起こされる。実施形態では、本発明の方法を使用して処置された被験体は、1つの対立遺伝子から非機能的なATP1A2、CACNA1A、SETD5、SHANK3、NF2、DNMT1、TCF4、RAI1、PEX1、ARSA、EIF2B5、EIF2B1、EIF2B2、NPC1、ADAR、MFSD8、STXBP1、PRICKLE2、PRRT2、IDUA、またはSTX1Bのタンパク質を発現し、非機能的なATP1A2、CACNA1A、SETD5、SHANK3、NF2、DNMT1、TCF4、RAI1、PEX1、ARSA、EIF2B5、EIF2B1、EIF2B2、NPC1、ADAR、MFSD8、STXBP1、PRICKLE2、PRRT2、IDUA、またはSTX1Bのタンパク質は、1つの対立遺伝子におけるフレームシフト変異、ナンセンス変異、ミスセンス変異、部分的遺伝子欠失により引き起こされる。実施形態では、本発明の方法を使用して処置された被験体には、1つの対立遺伝子において、ATP1A2、CACNA1A、SETD5、SHANK3、NF2、DNMT1、TCF4、RAI1、PEX1、ARSA、EIF2B5、EIF2B1、EIF2B2、NPC1、ADAR、MFSD8、STXBP1、PRICKLE2、PRRT2、IDUA、またはSTX1Bの全体の遺伝子欠失がある。
【0363】
場合によっては、本発明の方法を使用して処置された被験体は、1つの対立遺伝子から部分的に機能的なATP1A2、CACNA1A、SETD5、SHANK3、NF2、DNMT1、TCF4、RAI1、PEX1、ARSA、EIF2B5、EIF2B1、EIF2B2、NPC1、ADAR、STXBP1、PRICKLE2、PRRT2、またはSTX1Bのタンパク質を発現し、部分的に機能的なATP1A2、CACNA1A、SETD5、SHANK3、NF2、DNMT1、TCF4、RAI1、PEX1、ARSA、EIF2B5、EIF2B1、EIF2B2、NPC1、ADAR、STXBP1、PRICKLE2、PRRT2、またはSTX1Bのタンパク質は、フレームシフト変異、ナンセンス変異、ミスセンス変異、または部分的遺伝子欠失により引き起こされる。実施形態では、本発明の方法を使用して処置された被験体は、1つの対立遺伝子から非機能的なATP1A2、CACNA1A、SETD5、SHANK3、NF2、DNMT1、TCF4、RAI1、PEX1、ARSA、EIF2B5、EIF2B1、EIF2B2、NPC1、ADAR、STXBP1、PRICKLE2、PRRT2、またはSTX1Bのタンパク質を発現し、非機能的なATP1A2、CACNA1A、SETD5、SHANK3、NF2、DNMT1、TCF4、RAI1、PEX1、ARSA、EIF2B5、EIF2B1、EIF2B2、NPC1、ADAR、STXBP1、PRICKLE2、PRRT2、またはSTX1Bのタンパク質は、1つの対立遺伝子におけるフレームシフト突然、ナンセンス突然、ミスセンス突然、部分的遺伝子欠失により引き起こされる。実施形態では、本発明の方法を使用して処置された被験体には、1つの対立遺伝子において、ATP1A2、CACNA1A、SETD5、SHANK3、NF2、DNMT1、TCF4、RAI1、PEX1、ARSA、EIF2B5、EIF2B1、EIF2B2、NPC1、ADAR、STXBP1、PRICKLE2、PRRT2、またはSTX1Bの全体の遺伝子欠失がある。
【0364】
幾つかの例では、本発明の方法を使用して処置された被験体は、1つの対立遺伝子から部分的に機能的なATP1A2、CACNA1A、SETD5、SHANK3、NF2、DNMT1、TCF4、RAI1、PEX1、ARSA、EIF2B5、EIF2B2、NPC1、ADAR、STXBP1、PRICKLE2、PRRT2、またはSTX1Bのタンパク質を発現し、部分的に機能的なATP1A2、CACNA1A、SETD5、SHANK3、NF2、DNMT1、TCF4、RAI1、PEX1、ARSA、EIF2B5、EIF2B2、NPC1、ADAR、STXBP1、PRICKLE2、PRRT2、またはSTX1Bのタンパク質は、フレームシフト変異、ナンセンス変異、ミスセンス変異、または部分的遺伝子欠失により引き起こされる。実施形態では、本発明の方法を使用して処置された被験体は、1つの対立遺伝子から非機能的なATP1A2、CACNA1A、SETD5、SHANK3、NF2、DNMT1、TCF4、RAI1、PEX1、ARSA、EIF2B5、EIF2B2、NPC1、ADAR、STXBP1、PRICKLE2、PRRT2、またはSTX1Bのタンパク質を発現し、非機能的なATP1A2、CACNA1A、SETD5、SHANK3、NF2、DNMT1、TCF4、RAI1、PEX1、ARSA、EIF2B5、EIF2B2、NPC1、ADAR、STXBP1、PRICKLE2、PRRT2、またはSTX1Bのタンパク質は、1つの対立遺伝子におけるフレームシフト変異、ナンセンス変異、ミスセンス変異、部分的遺伝子欠失により引き起こされる。実施形態では、本発明の方法を使用して処置された被験体には、1つの対立遺伝子において、ATP1A2、CACNA1A、SETD5、SHANK3、NF2、DNMT1、TCF4、RAI1、PEX1、ARSA、EIF2B5、EIF2B2、NPC1、ADAR、STXBP1、PRICKLE2、PRRT2、またはSTX1Bの全体の遺伝子欠失がある。
【0365】
タンパク質発現を増加させるためのTANGOの使用
上述のように、実施形態において、核内遺伝子出力の標的とされた増強(Targeted Augmentation of Nuclear Gene Output)(TANGO)は、ATP1A2、CACNA1A、SETD5、SHANK3、NF2、DNMT1、TCF4、RAI1、PEX1、ARSA、EIF2B5、EIF2B1、EIF2B2、NPC1、ADAR、MFSD8、STXBP1、PRICKLE2、PRRT2、IDUA、STX1Bのタンパク質、またはそれらの任意の組み合わせの発現を増加するために本発明の方法において使用され得る。これら実施形態において、ATP1A2、CACNA1A、SETD5、SHANK3、NF2、DNMT1、TCF4、RAI1、PEX1、ARSA、EIF2B5、EIF2B1、EIF2B2、NPC1、ADAR、MFSD8、STXBP1、PRICKLE2、PRRT2、IDUA、STX1Bのタンパク質、またはそれらの任意の組み合わせをコードする、保持されたイントロンを含有するmRNA前駆体(RIC mRNA前駆体)は、細胞の核に存在する。ATP1A2、CACNA1A、SETD5、SHANK3、NF2、DNMT1、TCF4、RAI1、PEX1、ARSA、EIF2B5、EIF2B1、EIF2B2、NPC1、ADAR、MFSD8、STXBP1、PRICKLE2、PRRT2、IDUA、またはSTX1BのRIC mRNA前駆体を持つ細胞は、保持されたイントロン、5’スプライス部位に隣接するエクソン、及び3’スプライス部位に隣接するエクソンを含み、ATP1A2、CACNA1A、SETD5、SHANK3、NF2、DNMT1、TCF4、RAI1、PEX1、ARSA、EIF2B5、EIF2B1、EIF2B2、NPC1、ADAR、MFSD8、STXBP1、PRICKLE2、PRRT2、IDUA、またはSTX1Bのタンパク質をコードするものであり、RIC mRNA前駆体の標的部分に相補的なアンチセンスオリゴマー(ASO)と接触させることができる。RIC mRNA前駆体の標的部位へのASOのハイブリダイゼーションの結果、保持されたイントロンのスプライス部位(5’スプライス部位あるいは3’スプライス部位)のスプライシングを増強し、その後の標的タンパク質生成を増加させることができる。
【0366】
「mRNA前駆体」と「mRNA前駆体の転写産物」の用語は、交換可能に使用され、少なくとも1つのイントロンを含む任意のmRNA前駆体種を指す。実施形態では、mRNA前駆体またはmRNA前駆体の転写産物は、5’-7-メチルグアノシン・キャップ、および/またはポリA末端を含む。実施形態では、mRNA前駆体またはmRNA前駆体の転写産物は、5’-7-メチルグアノシン・キャップおよびポリA末端の両方を含む。幾つかの実施形態では、mRNA前駆体の転写産物は、5’-7-メチルグアノシン・キャップ、および/またはポリA末端を含まない。タンパク質に翻訳されない場合(あるいは核から細胞質へと輸送された場合)、mRNA前駆体の転写産物は非増殖性のメッセンジャーRNA(mRNA)分子である。
【0367】
本明細書で使用されるように、「保持されたイントロン含有mRNA前駆体」(「RIC mRNA前駆体」)は、少なくとも1つの保持されたイントロンを含むmRNA前駆体の転写産物である。RIC mRNA前駆体は、保持されたイントロン、保持されたイントロンの5’スプライス部位に隣接するエクソン、保持されたイントロンの3’スプライス部位に隣接するエクソンを含み、標的タンパク質をコードする。「標的タンパク質をコードするRIC mRNA前駆体」は、完全にスプライシングされると、標的タンパク質をコードすると解される。「保持されたイントロン」は、同じ遺伝子によってコードされた、例えば隣接するイントロンのような1つ以上の他のイントロンが、同じmRNA前駆体の転写産物からスプライシングアウトされた時に、mRNA前駆体の転写産物に存在する任意のイントロンである。幾つかの実施形態では、保持されたイントロンは、標的タンパク質をコードするRIC mRNA前駆体中で最も豊富なイントロンである。実施形態では、保持されたイントロンは、細胞中の標的タンパク質をコードする遺伝子から転写されたRIC mRNA前駆体の集団中で最も豊富なイントロンであり、そのRIC mRNA前駆体の集団は2つ以上の保持されたイントロンを含む。実施形態では、標的タンパク質をコードするRIC mRNA前駆体の集団中で最も豊富なイントロンに対し標的とされるアンチセンスオリゴマーは、アンチセンスオリゴマーが標的にする或いは結合する、保持されたイントロンを含む集団中で、2つ以上の保持されたイントロンのスプライシングアウトを誘導する。実施形態では、それにより標的タンパク質をコードする成熟mRNAが生成される。「成熟mRNA」および「完全にスプライシングされたmRNA」の用語は、標的タンパク質をコードする完全にプロセシングされたmRNA(例えば、核から細胞質へと輸送され、標的タンパク質に翻訳されるmRNA)、あるいは完全にプロセシングされた機能的RNAを指し、本明細書において区別なく使用される。「増殖性mRNA」の用語もまた、標的タンパク質をコードする完全にプロセシングされたmRNAを指して使用することができる。実施形態では、標的領域は、ATP1A2、CACNA1A、SETD5、SHANK3、NF2、DNMT1、TCF4、RAI1、PEX1、ARSA、EIF2B5、EIF2B1、EIF2B2、NPC1、ADAR、MFSD8、STXBP1、PRICKLE2、PRRT2、IDUA、またはSTX1Bのタンパク質をコードするRIC mRNA前駆体の中で最も豊富なイントロンしである、保持されたイントロンの中にある。
【0368】
本明細書で使用されるように、用語「含む(comprise)」、あるいは「含む(comprises)」または「含んでいる(comprising)」等の変化形は、詳細に言及された特徴(例えば、アンチセンスオリゴマーの場合は、定義された核酸塩基配列)を含むが、他のいかなる特徴をも排除するものではないと解される。したがって、本明細書で使用されるように、用語「含んでいる」は包括的であり、詳細に言及されていない追加の特徴(例えば、アンチセンスオリゴマーの場合、詳細に言及されていない追加の核酸塩基の存在)を除外しない。
【0369】
本明細書で提供される組成物及び方法の何れかの実施形態において、「含んでいる」は、「~から実質的に成る(consisting essentially of)」または「~から成る(consisting of)」と置き換えられ得る。「~から実質的に成る」という句は、請求項に係る発明の形質や機能に実質的に影響しない特徴と同様、特定の特徴(例えば核酸塩基配列)を要するように本明細書において使用される。本明細書で使用されるように、「成る」という用語は、詳細に言及された特徴(例えば核酸塩基配列)のみの存在を示すために使用される(よって、特定の核酸塩基配列から成るアンチセンスオリゴマーの場合には、詳細に言及されていない追加の核酸塩基の存在は除外される)。
【0370】
実施形態では、標的領域は、ATP1A2、CACNA1A、SETD5、SHANK3、NF2、DNMT1、TCF4、RAI1、PEX1、ARSA、EIF2B5、EIF2B1、EIF2B2、NPC1、ADAR、MFSD8、STXBP1、PRICKLE2、PRRT2、IDUA、またはSTX1Bのタンパク質をコードするRIC mRNA前駆体の中で2番目に豊富なイントロンである、保持されたイントロンの中にある。例えば、2番目に豊富な保持されたイントロンのヌクレオチド配列の独自性、特定のヌクレオチド配列を標的とするASO設計の容易さ、及び/又はASOを持つイントロンの標的化から結果として生じるタンパク質生成の増加の量により、最も豊富な保持されたイントロンではなく、2番目に豊富な保持されたイントロンが標的とされ得る。実施形態では、保持されたイントロンは、細胞中の標的タンパク質をコードする遺伝子から転写されたRIC mRNA前駆体の集団中において2番目に豊富なイントロンであり、RIC mRNA前駆体の集団は2つ以上の保持されたイントロンを含む。実施形態では、標的タンパク質をコードするRIC mRNA前駆体の集団において2番目に豊富なアンチセンスオリゴマーに標的とされるアンチセンスオリゴマーは、アンチセンスオリゴマーが標的とされるまたは結合する保持されたイントロンを含む集団において、2つ以上の保持されたイントロンのスプライシングアウトを誘導する。実施形態では、それにより標的タンパク質をコードする完全にスプライシングされた(成熟)RNAが生成される。
【0371】
実施形態において、ASOは、RIC mRNA前駆体中の保持されていないイントロン内にある、標的とされた領域に相補的である。実施形態では、RIC mRNA前駆体の標的部分は、保持されていないイントロンの5’スプライス部位に対する+6~+100の領域;または保持されていないイントロンの3’スプライス部位に対する-16~-100の領域内にある。実施形態において、RIC mRNA前駆体の標的部分は、保持されていないイントロンの5’スプライス部位に対して+100から、保持されていないイントロンの3’スプライス部位に対して-100までの領域内にある。領域または配列の場所を特定するために使用されるように、「内(within)」は、列挙される位置で残基を含むように理解される。例えば、+6~+100の領域は、+6および+100の位置で残基を含む。実施形態では、それにより標的タンパク質をコードする完全にスプライシングされた(成熟)RNAが生成される。
【0372】
実施形態では、RIC mRNA前駆体の保持されたイントロンは非効率的にスプライシングされたイントロンである。本明細書で使用されるように「非効率的にスプライシングされた」は、RIC mRNA前駆体における別のスプライス部位でのスプライシングの頻度と比較して、保持されたイントロンに隣接しているスプライス部位(5’スプライス部位または3’スプライス部位)での比較的少ない頻度のスプライシングを指し得る。用語「非効率的にスプライシングされた」はまた、スプライス部位でのスプライシングの相対速度または動力学を指し、ここでは、「非効率的にスプライシングされた」イントロンは、RIC mRNA前駆体における別のイントロンと比較して遅い速度でスプライシングまたは除去され得る。
【0373】
実施形態において、5’スプライス部位、および保持されたイントロンの+1~+6に隣接するエクソンの-3e~-1eでの9つのヌクレオチド配列は、対応する野生型の配列と同一である。実施形態において、保持されたイントロンの-15~-1、及び3’スプライス部位に隣接するエクソンの+1eでの16のヌクレオチド配列は、対応する野生型の配列と同一である。本明細書で使用されるように、「野生型配列」は、生物情報および科学情報のNCBIのレポジトリに堆積される公開された参照ゲノムにおけるATP1A2、CACNA1A、SETD5、SHANK3、NF2、DNMT1、TCF4、RAI1、PEX1、ARSA、EIF2B5、EIF2B1、EIF2B2、NPC1、ADAR、MFSD8、STXBP1、PRICKLE2、PRRT2、IDUA、またはSTX1Bの遺伝子のヌクレオチド配列を指す(National Center for Biotechnology Information, National Library of Medicine, 8600 Rockville Pike, Bethesda, MD USA 20894により操作される)。本明細書で使用されるように、「野生型配列」は、NCBI Gene ID:(ATP1A2:477; CACNA1A:773; SETD5:55209; SHANK3:85358; NF2:4771; DNMT1:1786; TCF4:6925; RAI1:10743; PEX1:5189; ARSA:410; EIF2B5:8893; EIF2B1:1967; EIF2B2:8892; NPC1:4864; ADAR:103; MFSD8:256471; STXBP1:6812; PRICKLE2:166336; PRRT2:112476; STX1B:112755; IDUA: IDUA)を指す。本明細書で使用されるように、「e」で表わされたヌクレオチド位置は、ヌクレオチドがエクソン(例えば5’スプライス部位に隣接するエクソンまたは3’スプライス部位に隣接するエクソン)の配列に存在することを示す。
【0374】
前記方法は、細胞を、ATP1A2、CACNA1A、SETD5、SHANK3、NF2、DNMT1、TCF4、RAI1、PEX1、ARSA、EIF2B5、EIF2B1、EIF2B2、NPC1、ADAR、MFSD8、STXBP1、PRICKLE2、PRRT2、IDUA、またはSTX1Bのタンパク質をコードするmRNA前駆体の一部に相補的なASOと接触させる工程を含み、その結果、ATP1A2、CACNA1A、SETD5、SHANK3、NF2、DNMT1、TCF4、RAI1、PEX1、ARSA、EIF2B5、EIF2B1、EIF2B2、NPC1、ADAR、MFSD8、STXBP1、PRICKLE2、PRRT2、IDUA、またはSTX1Bの発現を増加させる。本明細書で使用されるように、細胞に「接触させること」または投与することは、ASOと細胞が相互に作用するように細胞に最も近づいた状態でASOを提供する方法を指す。ASOと接触される細胞は、細胞を取り入れ、または細胞にASOを運ぶ。該方法は、疾病または疾患に関係する又は疾病または疾患に関連する細胞を、本明細書に記載されるASOのいずれかと接触させる工程を含む。幾つかの実施形態では、ASOは、ASOを細胞型に対して標的とする、ASOと疾病または疾患に関係する又は疾病または疾患に関連する細胞との間の接触を増強する、またはASOの取り込みを増強するために、さらに修飾され得るか又は別の分子に結合され得る(例えば、共有結合される)。
【0375】
本明細書で使用されるように、用語「タンパク質生成を増加させる」または「標的タンパク質の発現を増加させる」は、細胞中のmRNAから翻訳されるタンパク質の量を増強させることを意味する。「標的タンパク質」は発現/生成の増加が望まれる任意のタンパク質でもよい。
【0376】
実施形態では、ATP1A2、CACNA1A、SETD5、SHANK3、NF2、DNMT1、TCF4、RAI1、PEX1、ARSA、EIF2B5、EIF2B1、EIF2B2、NPC1、ADAR、MFSD8、STXBP1、PRICKLE2、PRRT2、IDUA、またはSTX1BのRIC mRNA前駆体を発現する細胞を、ATP1A2、CACNA1A、SETD5、SHANK3、NF2、DNMT1、TCF4、RAI1、PEX1、ARSA、EIF2B5、EIF2B1、EIF2B2、NPC1、ADAR、MFSD8、STXBP1、PRICKLE2、PRRT2、IDUA、またはSTX1BのRIC mRNA前駆体の転写産物の標的部分に相補的なASOに接触させた結果、mRNA前駆体によりコードされるATP1A2、CACNA1A、SETD5、SHANK3、NF2、DNMT1、TCF4、RAI1、PEX1、ARSA、EIF2B5、EIF2B1、EIF2B2、NPC1、ADAR、MFSD8、STXBP1、PRICKLE2、PRRT2、IDUA、またはSTX1Bのタンパク質(例えば標的タンパク質)の量の測定可能な増加がもたらされる。タンパク質の生成を測定または検出する方法は、当業者に明白であり、例えば、ウェスタンブロッティング、フローサイトメトリー、免疫蛍光顕微鏡検査、及びELISAといった既知の方法を含む。
【0377】
実施形態では、細胞を、ATP1A2、CACNA1A、SETD5、SHANK3、NF2、DNMT1、TCF4、RAI1、PEX1、ARSA、EIF2B5、EIF2B1、EIF2B2、NPC1、ADAR、MFSD8、STXBP1、PRICKLE2、PRRT2、IDUA、またはSTX1BのRIC mRNA前駆体の転写産物の標的部分に相補的なASOに接触させた結果、ASOの欠如/処置の欠如の状態で細胞により生成されるタンパク質の量と比較して、少なくとも10、20、30、40、50、60、80、100、150、200、250、300、350、400、450、500、または1000%の、生成されたATP1A2、CACNA1A、SETD5、SHANK3、NF2、DNMT1、TCF4、RAI1、PEX1、ARSA、EIF2B5、EIF2B1、EIF2B2、NPC1、ADAR、MFSD8、STXBP1、PRICKLE2、PRRT2、IDUA、またはSTX1Bのタンパク質の量の増加がもたらされる。実施形態では、アンチセンスオリゴマーが接触された細胞により生成される、ATP1A2、CACNA1A、SETD5、SHANK3、NF2、DNMT1、TCF4、RAI1、PEX1、ARSA、EIF2B5、EIF2B1、EIF2B2、NPC1、ADAR、MFSD8、STXBP1、PRICKLE2、PRRT2、IDUA、またはSTX1Bのタンパク質の総量は、約1.1から約10倍、約1.5から約10倍、約2から約10倍、約3から約10倍、約4から約10倍、約1.1から約5倍、約1.1から約6倍、約1.1から約7倍、約1.1から約8倍、約1.1から約9倍、約2から約5倍、約2から約6倍、約2から約7倍、約2から約8倍、約2から約9倍、約3から約6倍、約3から約7倍、約3から約8倍、約3から約9倍、約4から約7倍、約4から約8倍、約4から約9倍、少なくとも約1.1倍、少なくとも約1.5倍、少なくとも約2倍、少なくとも約2.5倍、少なくとも約3倍、少なくとも約3.5倍、少なくとも約4倍、少なくとも約5倍、または少なくとも10倍増加される。対照の化合物は、例えば、RIC mRNA前駆体の標的部分に相補的でないオリゴヌクレオチドでもよい。
【0378】
幾つかの実施形態では、細胞を、ATP1A2、CACNA1A、SETD5、SHANK3、NF2、DNMT1、TCF4、RAI1、PEX1、ARSA、EIF2B5、EIF2B1、EIF2B2、NPC1、ADAR、MFSD8、STXBP1、PRICKLE2、PRRT2、IDUA、またはSTX1BのRIC mRNA前駆体の転写産物の標的部分に相補的なASOに接触させた結果、標的タンパク質をコードする成熟mRNAを含む、ATP1A2、CACNA1A、SETD5、SHANK3、NF2、DNMT1、TCF4、RAI1、PEX1、ARSA、EIF2B5、EIF2B1、EIF2B2、NPC1、ADAR、MFSD8、STXBP1、PRICKLE2、PRRT2、IDUAまたはSTX1BそれぞれをコードするmRNAの量の増加がもたらされる。幾つかの実施形態では、ATP1A2、CACNA1A、SETD5、SHANK3、NF2、DNMT1、TCF4、RAI1、PEX1、ARSA、EIF2B5、EIF2B1、EIF2B2、NPC1、ADAR、MFSD8、STXBP1、PRICKLE2、PRRT2、IDUA、またはSTX1Bのタンパク質をコードするmRNAの量、または、ATP1A2、CACNA1A、SETD5、SHANK3、NF2、DNMT1、TCF4、RAI1、PEX1、ARSA、EIF2B5、EIF2B1、EIF2B2、NPC1、ADAR、MFSD8、STXBP1、PRICKLE2、PRRT2、IDUA、またはSTX1Bのタンパク質をコードする成熟mRNAの量は、ASOの欠如/処置の欠如における細胞により生成されたタンパク質の量と比較して、少なくとも10、20、30、40、50、60、80、100、150、200、250、300、350、400、450、500、または1000%増加される。実施形態では、ATP1A2、CACNA1A、SETD5、SHANK3、NF2、DNMT1、TCF4、RAI1、PEX1、ARSA、EIF2B5、EIF2B1、EIF2B2、NPC1、ADAR、MFSD8、STXBP1、PRICKLE2、PRRT2、IDUA、またはSTX1Bのタンパク質をコードするmRNAの総量、または、アンチセンスオリゴマーが接触された細胞において生成されるATP1A2、CACNA1A、SETD5、SHANK3、NF2、DNMT1、TCF4、RAI1、PEX1、ARSA、EIF2B5、EIF2B1、EIF2B2、NPC1、ADAR、MFSD8、STXBP1、PRICKLE2、PRRT2、IDUA、またはSTX1Bのタンパク質をコードする成熟mRNAの総量は、約1.1から約10倍、約1.5から約10倍、約2から約10倍、約3から約10倍、約4から約10倍、約1.1から約5倍、約1.1から約6倍、約1.1から約7倍、約1.1から約8倍、約1.1から約9倍、約2から約5倍、約2から約6倍、約2から約7倍、約2から約8倍、約2から約9倍、約3から約6倍、約3から約7倍、約3から約8倍、約3から約9倍、約4から約7倍、約4から約8倍、約4から約9倍、少なくとも約1.1倍、少なくとも約1.5倍、少なくとも約2倍、少なくとも約2.5倍、少なくとも約3倍、少なくとも約3.5倍、少なくとも約4倍、少なくとも約5倍、または少なくとも約10倍増加される。対照の化合物は、例えば、ATP1A2、CACNA1A、SETD5、SHANK3、NF2、DNMT1、TCF4、RAI1、PEX1、ARSA、EIF2B5、EIF2B1、EIF2B2、NPC1、ADAR、MFSD8、STXBP1、PRICKLE2、PRRT2、IDUA、またはSTX1BのRIC mRNA前駆体の標的部分に相補的でないオリゴヌクレオチドでもよい。
【0379】
場合によっては、細胞を、ATP1A2、CACNA1A、SETD5、SHANK3、NF2、DNMT1、TCF4、RAI1、PEX1、ARSA、EIF2B5、EIF2B2、NPC1、ADAR、MFSD8、STXBP1、PRICKLE2、PRRT2、またはSTX1BのRIC mRNA前駆体の転写産物の標的部分に相補的なASOに接触させた結果、標的タンパク質をコードする成熟mRNAを含む、ATP1A2、CACNA1A、SETD5、SHANK3、NF2、DNMT1、TCF4、RAI1、PEX1、ARSA、EIF2B5、EIF2B2、NPC1、ADAR、MFSD8、STXBP1、PRICKLE2、PRRT2、またはSTX1BそれぞれをコードするmRNAの量の増加がもたらされる。幾つかの実施形態では、ATP1A2、CACNA1A、SETD5、SHANK3、NF2、DNMT1、TCF4、RAI1、PEX1、ARSA、EIF2B5、EIF2B2、NPC1、ADAR、MFSD8、STXBP1、PRICKLE2、PRRT2、またはSTX1Bのタンパク質をコードするmRNAの量、または、ATP1A2、CACNA1A、SETD5、SHANK3、NF2、DNMT1、TCF4、RAI1、PEX1、ARSA、EIF2B5、EIF2B2、NPC1、ADAR、MFSD8、STXBP1、PRICKLE2、PRRT2、またはSTX1Bのタンパク質をコードする成熟mRNAの量は、ASOの欠如/処置の欠如における細胞により生成されたタンパク質の量と比較して、少なくとも10、20、30、40、50、60、80、100、150、200、250、300、350、400、450、500、または1000%増加される。実施形態では、ATP1A2、CACNA1A、SETD5、SHANK3、NF2、DNMT1、TCF4、RAI1、PEX1、ARSA、EIF2B5、EIF2B2、NPC1、ADAR、MFSD8、STXBP1、PRICKLE2、PRRT2、またはSTX1Bのタンパク質をコードするmRNAの総量、または、アンチセンスオリゴマーが接触された細胞において生成されるATP1A2、CACNA1A、SETD5、SHANK3、NF2、DNMT1、TCF4、RAI1、PEX1、ARSA、EIF2B5、EIF2B2、NPC1、ADAR、MFSD8、STXBP1、PRICKLE2、PRRT2、またはSTX1Bのタンパク質をコードする成熟mRNAの総量は、約1.1から約10倍、約1.5から約10倍、約2から約10倍、約3から約10倍、約4から約10倍、約1.1から約5倍、約1.1から約6倍、約1.1から約7倍、約1.1から約8倍、約1.1から約9倍、約2から約5倍、約2から約6倍、約2から約7倍、約2から約8倍、約2から約9倍、約3から約6倍、約3から約7倍、約3から約8倍、約3から約9倍、約4から約7倍、約4から約8倍、約4から約9倍、少なくとも約1.1倍、少なくとも約1.5倍、少なくとも約2倍、少なくとも約2.5倍、少なくとも約3倍、少なくとも約3.5倍、少なくとも約4倍、少なくとも約5倍、または少なくとも約10倍増加される。対照の化合物は、例えば、ATP1A2、CACNA1A、SETD5、SHANK3、NF2、DNMT1、TCF4、RAI1、PEX1、ARSA、EIF2B5、EIF2B2、NPC1、ADAR、MFSD8、STXBP1、PRICKLE2、PRRT2、またはSTX1BのRIC mRNA前駆体の標的部分に相補的でないオリゴヌクレオチドでもよい。
【0380】
mRNA前駆体の保持されたイントロンからの構成的スプライシング
本明細書に提供される方法およびアンチセンスオリゴヌクレオチド組成物は、ATP1A2、CACNA1A、SETD5、SHANK3、NF2、DNMT1、TCF4、RAI1、PEX1、ARSA、EIF2B5、EIF2B1、EIF2B2、NPC1、ADAR、MFSD8、STXBP1、PRICKLE2、PRRT2、IDUAまたはSTX1Bタンパク質をコードするmRNA、または、ATP1A2、CACNA1A、SETD5、SHANK3、NF2、DNMT1、TCF4、RAI1、PEX1、ARSA、EIF2B5、EIF2B1、EIF2B2、NPC1、ADAR、MFSD8、STXBP1、PRICKLE2、PRRT2、IDUAまたはSTX1Bタンパク質をコードする成熟mRNA、のレベルを増加させることにより、例えば、ATP1A2、CACNA1A、SETD5、SHANK3、NF2、DNMT1、TCF4、RAI1、PEX1、ARSA、EIF2B5、EIF2B1、EIF2B2、NPC1、ADAR、MFSD8、STXBP1、PRICKLE2、PRRT2、IDUAまたはSTX1Bタンパク質の量または活性が不足している被験体中の、細胞中のATP1A2、CACNA1A、SETD5、SHANK3、NF2、DNMT1、TCF4、RAI1、PEX1、ARSA、EIF2B5、EIF2B1、EIF2B2、NPC1、ADAR、MFSD8、STXBP1、PRICKLE2、PRRT2、IDUA、またはSTX1Bタンパク質の発現の増加に役立つ。特に、本明細書に記載される方法および組成物は、ATP1A2、CACNA1A、SETD5、SHANK3、NF2、DNMT1、TCF4、RAI1、PEX1、ARSA、EIF2B5、EIF2B1、EIF2B2、NPC1、ADAR、MFSD8、STXBP1、PRICKLE2、PRRT2、IDUAまたはSTX1Bタンパク質をコードするATP1A2、CACNA1A、SETD5、SHANK3、NF2、DNMT1、TCF4、RAI1、PEX1、ARSA、EIF2B5、EIF2B1、EIF2B2、NPC1、ADAR、MFSD8、STXBP1、PRICKLE2、PRRT2、IDUAまたはSTX1B RIC mRNA前駆体の転写産物から保持されたイントロンの構成的スプライシングを誘発することができ、これにより、ATP1A2、CACNA1A、SETD5、SHANK3、NF2、DNMT1、TCF4、RAI1、PEX1、ARSA、EIF2B5、EIF2B1、EIF2B2、NPC1、ADAR、MFSD8、STXBP1、PRICKLE2、PRRT2、IDUAまたはSTX1Bタンパク質をコードするmRNA、または、ATP1A2、CACNA1A、SETD5、SHANK3、NF2、DNMT1、TCF4、RAI1、PEX1、ARSA、EIF2B5、EIF2B1、EIF2B2、NPC1、ADAR、MFSD8、STXBP1、PRICKLE2、PRRT2、IDUAまたはSTX1Bタンパク質をコードする成熟mRNAのレベルを増大させ、および、ATP1A2、CACNA1A、SETD5、SHANK3、NF2、DNMT1、TCF4、RAI1、PEX1、ARSA、EIF2B5、EIF2B1、EIF2B2、NPC1、ADAR、MFSD8、STXBP1、PRICKLE2、PRRT2、IDUAまたはSTX1Bタンパク質の発現を増大させる。
【0381】
RIC mRNA前駆体からの保持されたイントロンの構成的スプライシングは、保持されたイントロンをRIC mRNA前駆体から正確に除去し、ここで、保持されたイントロンは、野生型スプライス配列を有する。構成的スプライシングは、本明細書で使用されるように、遺伝子または対立遺伝子から転写されたmRNA前駆体の選択的スプライシングまたは異常スプライシングを引き起こす突然変異を有する遺伝子または対立遺伝子から転写された、RIC mRNA前駆体からの保持されたイントロンのスプライシングを包含しない。例えば、本明細書で提供される方法およびアンチセンスオリゴヌクレオチドを使用して誘発された、保持されたイントロンの構成的スプライシングは、mRNA前駆体における異常スプライシングを修正しない、あるいはmRNA前駆体の選択的スプライシングに影響せず、結果的に標的タンパク質または機能的RNAの発現が増加する。
【0382】
実施形態では、構成的スプライシングは、ATP1A2、CACNA1A、SETD5、SHANK3、NF2、DNMT1、TCF4、RAI1、PEX1、ARSA、EIF2B5、EIF2B1、EIF2B2、NPC1、ADAR、MFSD8、STXBP1、PRICKLE2、PRRT2、IDUAまたはSTX1B RIC前駆体mRNAから、保持されたイントロンを正確に除去することができ、ここで、ATP1A2、CACNA1A、SETD5、SHANK3、NF2、DNMT1、TCF4、RAI1、PEX1、ARSA、EIF2B5、EIF2B1、EIF2B2、NPC1、ADAR、MFSD8、STXBP1、PRICKLE2、PRRT2、IDUAまたはSTX1B RIC前駆体mRNAは、完全に機能的なタンパク質または機能的RNAをコードする野生型の遺伝子または対立遺伝子、または、多型の遺伝子または対立遺伝子から転写され、かつ、遺伝子または対立遺伝子は、保持されたイントロンの選択的スプライシングまたは異常スプライシングを引き起こす突然変異を有さない。
【0383】
いくつかの実施形態では、ATP1A2、CACNA1A、SETD5、SHANK3、NF2、DNMT1、TCF4、RAI1、PEX1、ARSA、EIF2B5、EIF2B1、EIF2B2、NPC1、ADAR、MFSD8、STXBP1、PRICKLE2、PRRT2、IDUAまたはSTX1Bタンパク質をコードするATP1A2、CACNA1A、SETD5、SHANK3、NF2、DNMT1、TCF4、RAI1、PEX1、ARSA、EIF2B5、EIF2B1、EIF2B2、NPC1、ADAR、MFSD8、STXBP1、PRICKLE2、PRRT2、IDUAまたはSTX1B RIC mRNA前駆体からの保持されたイントロンの構成的スプライシングは、ATP1A2、CACNA1A、SETD5、SHANK3、NF2、DNMT1、TCF4、RAI1、PEX1、ARSA、EIF2B5、EIF2B1、EIF2B2、NPC1、ADAR、MFSD8、STXBP1、PRICKLE2、PRRT2、IDUAまたはSTX1Bタンパク質をコードするATP1A2、CACNA1A、SETD5、SHANK3、NF2、DNMT1、TCF4、RAI1、PEX1、ARSA、EIF2B5、EIF2B1、EIF2B2、NPC1、ADAR、MFSD8、STXBP1、PRICKLE2、PRRT2、IDUA、またはSTX1B RIC mRNA前駆体から保持されたイントロンを正確に除去することができ、ここで、ATP1A2、CACNA1A、SETD5、SHANK3、NF2、DNMT1、TCF4、RAI1、PEX1、ARSA、EIF2B5、EIF2B1、EIF2B2、NPC1、ADAR、MFSD8、STXBP1、PRICKLE2、PRRT2、IDUA、またはSTX1B RIC mRNA前駆体は、野生型対立遺伝子からの産生と比較して低下したレベルで標的遺伝子または機能的RNAが産生される遺伝子または対立遺伝子から転写され、遺伝子または対立遺伝子は、保持されたイントロンの選択的スプライシングまたは異常スプライシングを引き起こす突然変異を有さない。これらの実施形態では、構成的にスプライシングされた保持されたイントロンの正しい除去は、等価な野生型タンパク質または機能的RNAと比較した場合に機能的である、標的タンパク質または機能的RNAの産生をもたらす。
【0384】
他の実施形態では、構成的スプライシングは、ATP1A2、CACNA1A、SETD5、SHANK3、NF2、DNMT1、TCF4、RAI1、PEX1、ARSA、EIF2B5、EIF2B1、EIF2B2、NPC1、ADAR、MFSD8、STXBP1、PRICKLE2、PRRT2、IDUAまたはSTX1B RIC mRNA前駆体から保持されたイントロンを正確に除去し、ここで、ATP1A2、CACNA1A、SETD5、SHANK3、NF2、DNMT1、TCF4、RAI1、PEX1、ARSA、EIF2B5、EIF2B1、EIF2B2、NPC1、ADAR、MFSD8、STXBP1、PRICKLE2、PRRT2、IDUA、またはSTX1B RIC mRNA前駆体は、同等の野生型タンパク質または機能的RNAと比較して低下した機能を有する形態で標的タンパク質または機能的RNAをコードする遺伝子または対立遺伝子から転写され、遺伝子または対立遺伝子は、保持されたイントロンの選択的スプライシングまたは異常スプライシングを引き起こす突然変異を有さない。これらの実施形態では、構成的にスプライシングされた保持されたイントロンの正しい除去は、部分的に機能的な標的タンパク質、または等価な野生型タンパク質または機能的RNAと比較した場合に、部分的に機能的である機能的RNAの産生をもたらす。
【0385】
構成的スプライシングによる保持されたイントロンの「正しい除去」は、エクソンのいかなる部分も除去することなく、全イントロンを除去することを指す。
【0386】
実施形態では、本明細書に記述される、または、本明細書に記述された方法で使用されるアンチセンスオリゴマーは、ATP1A2、CACNA1A、SETD5、SHANK3、NF2、DNMT1、TCF4、RAI1、PEX1、ARSA、EIF2B5、EIF2B1、EIF2B2、NPC1、ADAR、MFSD8、STXBP1、PRICKLE2、PRRT2、IDUA、またはSTX1B遺伝子から転写されるmRNA前駆体の選択的スプライシングまたは異常スプライシングを調節することにより、ATP1A2、CACNA1A、SETD5、SHANK3、NF2、DNMT1、TCF4、RAI1、PEX1、ARSA、EIF2B5、EIF2B1、EIF2B2、NPC1、ADAR、MFSD8、STXBP1、PRICKLE2、PRRT2、IDUA、またはSTX1Bタンパク質をコードするmRNAの量、またはATP1A2、CACNA1A、SETD5、SHANK3、NF2、DNMT1、TCF4、RAI1、PEX1、ARSA、EIF2B5、EIF2B1、EIF2B2、NPC1、ADAR、MFSD8、STXBP1、PRICKLE2、PRRT2、IDUA、またはSTX1Bタンパク質の量を増加させない。選択的スプライシングまたは異常スプライシングの調節は、RNA種の配列および長さを解析する任意の既知の方法を使用して、例えば、RT-PCRによって、および本明細書および文献中で別記される方法を使用して測定することができる。実施形態では、選択的スプライシングまたは異常スプライシングの調節は、少なくとも10%または1.1倍でスプライシングされた、対象となる種の量の増加または減少に基づいて判定される。実施形態では、本発明の方法におけるATP1A2、CACNA1A、SETD5、SHANK3、NF2、DNMT1、TCF4、RAI1、PEX1、ARSA、EIF2B5、EIF2B1、EIF2B2、NPC1、ADAR、MFSD8、STXBP1、PRICKLE2、PRRT2、IDUA、またはSTX1Bタンパク質をコードするmRNAの増加を判定する工程に関し本明細書中に記載されたように、少なくとも10%から100%、または1.1から10倍のレベルの増加または減少に基づいて調節が決定される。
【0387】
実施形態では、方法は、ATP1A2、CACNA1A、SETD5、SHANK3、NF2、DNMT1、TCF4、RAI1、PEX1、ARSA、EIF2B5、EIF2B1、EIF2B2、NPC1、ADAR、MFSD8、STXBP1、PRICKLE2、PRRT2、IDUA、またはSTX1B RIC mRNA前駆体が、野生型のATP1A2、CACNA1A、SETD5、SHANK3、NF2、DNMT1、TCF4、RAI1、PEX1、ARSA、EIF2B5、EIF2B1、EIF2B2、NPC1、ADAR、MFSD8、STXBP1、PRICKLE2、PRRT2、IDUA、またはSTX1B 前駆体mRNAの部分的スプライシングにより産生されうる方法である。実施形態では、方法は、ATP1A2、CACNA1A、SETD5、SHANK3、NF2、DNMT1、TCF4、RAI1、PEX1、ARSA、EIF2B5、EIF2B1、EIF2B2、NPC1、ADAR、MFSD8、STXBP1、PRICKLE2、PRRT2、IDUA、またはSTX1B RIC mRNA前駆体が、全長野生型ATP1A2、CACNA1A、SETD5、SHANK3、NF2、DNMT1、TCF4、RAI1、PEX1、ARSA、EIF2B5、EIF2B1、EIF2B2、NPC1、ADAR、MFSD8、STXBP1、PRICKLE2、PRRT2、IDUA、またはSTX1B mRNA前駆体の部分的スプライシングにより産生されうる方法である。実施形態では、ATP1A2、CACNA1A、SETD5、SHANK3、NF2、DNMT1、TCF4、RAI1、PEX1、ARSA、EIF2B5、EIF2B1、EIF2B2、NPC1、ADAR、MFSD8、STXBP1、PRICKLE2、PRRT2、IDUA、またはSTX1B RIC mRNA前駆体が、全長ATP1A2、CACNA1A、SETD5、SHANK3、NF2、DNMT1、TCF4、RAI1、PEX1、ARSA、EIF2B5、EIF2B1、EIF2B2、NPC1、ADAR、MFSD8、STXBP1、PRICKLE2、PRRT2、IDUA、またはSTX1B mRNA前駆体の部分的スプライシングにより産生されうる。これらの実施形態では、全長ATP1A2、CACNA1A、SETD5、SHANK3、NF2、DNMT1、TCF4、RAI1、PEX1、ARSA、EIF2B5、EIF2B1、EIF2B2、NPC1、ADAR、MFSD8、STXBP1、PRICKLE2、PRRT2、IDUAまたはSTX1B mRNA前駆体は、野生型スプライス部位配列を有する保持されたイントロンのスプライシングと比較して、保持されたイントロンの正しいスプライシングを損なわない、保持されたイントロンのスプライス部位における多型を有し得る。
【0388】
実施形態では、ATP1A2、CACNA1A、SETD5、SHANK3、NF2、DNMT1、TCF4、RAI1、PEX1、ARSA、EIF2B5、EIF2B1、EIF2B2、NPC1、ADAR、MFSD8、STXBP1、PRICKLE2、PRRT2、IDUAまたはSTX1Bタンパク質をコードするmRNAは、全長成熟mRNA、または野生型成熟mRNAである。これらの実施形態では、全長成熟mRNAは、野生型成熟mRNAによりエンコードされるATP1A2、CACNA1A、SETD5、SHANK3、NF2、DNMT1、TCF4、RAI1、PEX1、ARSA、EIF2B5、EIF2B1、EIF2B2、NPC1、ADAR、MFSD8、STXBP1、PRICKLE2、PRRT2、IDUAまたはSTX1Bタンパク質と比較して、成熟mRNAによってコードされる標的タンパク質または機能的RNAの活性に影響を与えない多型を有することがある。
【0389】
アンチセンスオリゴマー
本開示の1つの態様は、ATP1A2、CACNA1A、SETD5、SHANK3、NF2、DNMT1、TCF4、RAI1、PEX1、ARSA、EIF2B5、EIF2B1、EIF2B2、NPC1、ADAR、MFSD8、STXBP1、PRICKLE2、PRRT2、IDUA、またはSTX1B RIC mRNA前駆体の標的部分に結合することにより、スプライシングを増強するアンチセンスオリゴマーを含む組成物である。本明細書に使用されるように、「ASO」、「アンチセンスオリゴマー」という用語は交換可能に使用され、ワトソンクリック塩基対合またはウォッブル塩基対合(G-U)により標的核酸(例えばATP1A2、CACNA1A、SETD5、SHANK3、NF2、DNMT1、TCF4、RAI1、PEX1、ARSA、EIF2B5、EIF2B1、EIF2B2、NPC1、ADAR、MFSD8、STXBP1、PRICKLE2、PRRT2、IDUA、またはSTX1B RIC mRNA前駆体)配列にハイブリダイズする、核酸塩基を含むポリヌクレオチドなどのオリゴマーを指す。ASOは、標的配列に相補的な又はほぼ相補性的である(例えば、標的配列に結合し、スプライス部位でスプライシングを増強させるのに十分な相補性)正確な配列を有し得る。ASOは、標的核酸(例えば、mRNA前駆体の転写産物の標的部分)に結合(ハイブリダイズ)し、生理学的条件下でハイブリダイズしたままであるように設計される。典型的に、ASOは、意図した(標的とされた)核酸配列以外の部位にハイブリダイズする場合、標的核酸でない限られた数の配列に(標的核酸以外の少数の部位に)ハイブリダイズする。ASOの設計は、ASOが他の部位と結合し、「オフターゲット(off-target)」効果を引き起こす可能性が限られるように、mRNA前駆体転写産物の標的部分の核酸配列、またはゲノムまたは細胞のmRNA前駆体またはトランスクリプトーム中の他の位置における十分に類似した核酸配列の発生を考慮に入れることができる。当分野で周知の、例えば「Reducing Nonsense-Mediated mRNA Decay」と題するWO2015/035091として公開されたPCT出願PCT/US2014/054151におけるアンチセンスオリゴマーを、本明細書に記述された方法を実行するために使用することができる。
【0390】
いくつかの実施形態では、ASOは、標的核酸またはRIC mRNA前駆体の標的部分に「特異的にハイブリダイズ」し、または、「特異的」である。典型的には、このようなハイブリダイゼーションは、37℃よりも実質的に高い、好ましくは少なくとも50℃の温度で生じ、典型的には60℃から約90℃の間の温度で起こる。そのようなハイブリダイゼーションは、好ましくはストリンジェントなハイブリダイゼーション条件に対応する。与えられたイオン強度およびpHで、Tmは、標的配列の50%が相補的オリゴヌクレオチドにハイブリダイズする温度である。
【0391】
ハイブリダイゼーションが2つの単鎖ポリヌクレオチド間の逆平行構成に生じる時、オリゴヌクレオチドなどのオリゴマーは互いに「相補的」である。二本鎖ポリヌクレオチドは、ハイブリダイゼーションが第1のポリヌクレオチドの鎖の1つと第2のポリヌクレオチドの鎖の1つとの間に生じる場合に、別のポリヌクレオチドに「相補的」であり得る。相補性(1つのポリヌクレオチドが別のポリヌクレオチドと相補的である程度)は、一般に容認された塩基対合則に従って、互いに水素結合を形成すると予期される対向する鎖における塩基の割合(例えばパーセンテージ)の点から数量化できる。アンチセンスオリゴマー(ASO)の配列は、ハイブリダイズするその標的核酸の配列に100%相補的である必要はない。特定の実施形態では、ASOは、標的とされる標的核酸配列内の標的部位に対する、少なくとも70%、少なくとも75%、少なくとも80%、少なくとも85%、少なくとも90%、少なくとも95%、少なくとも96%、少なくとも97%、少なくとも98%、または少なくとも99%の配列相補性を含むことができる。例えば、オリゴマー化合物の20の核酸塩基のうちの18が標的部位に相補的であり、それ故、特異的にハイブリダイズするASOは、90パーセントの相補性を表わす。この例において、残りの相補的でない核酸塩基は、ともにクラスター化され得るか、または相補的な核酸塩基と分散され(interspersed)、互いに又は相補的な核酸塩基に隣接している必要はない。ASOと標的核酸の領域との相補性のパーセントは、BLASTプログラム(basic local alignment search tools)および当該分野で公知のPowerBLASTプログラム(Altschul et al., J. Mol. Biol., 1990, 215, 403-410; Zhang and Madden, Genome Res., 1997, 7, 649-656)を用いて日常的に決定することができる。
【0392】
ASOは標的配列でのすべての核酸塩基にハイブリダイズする必要はなく、かつ、ASOがハイブリダイズする核酸塩基は隣接していても、または隣接していなくてもよい。ASOは、介在するまたは隣接するセグメントがハイブリダイゼーション事象に関与しないように、mRNA前駆体の転写産物の1つ以上のセグメントにわたってハイブリダイズし得る(例えば、ループ構造またはヘアピン構造が形成され得る)。特定の実施形態では、ASOは目標mRNA前駆体転写産物中の隣接していない核酸塩基にハイブリダイズする。
例えば、ASOは、ASOがハイブリダイズしない1つ以上の核酸塩基によって分離される、mRNA前駆体の転写産物中の核酸塩基にハイブリダイズすることができる。
【0393】
本明細書に記述されたASOは、RIC mRNA前駆体の標的部分の中に存在する核酸塩基に補足的な核酸塩基を含む。用語「ASO」は、オリゴヌクレオチド、および標的mRNA上の相補的な核酸塩基にハイブリダイズすることができる核酸塩基を含むが、ペプチド核酸(PNA)などの糖部を含まない、他のオリゴマー分子を具体化する。ASOは、自然発生のヌクレオチド、ヌクレオチドアナログ、修飾されたヌクレオチド、またはそれらの2つ又は3つの任意の組み合わせを含み得る。用語「自然発生のヌクレオチド」は、デオキシリボヌクレオチドおよびリボヌクレオチドを含む。用語「修飾されたヌクレオチド」は、修飾された又は置換された糖類及び/又は修飾された骨格を有するヌクレオチドを含む。いくつかの実施形態では、ASOのヌクレオチドはすべて修飾ヌクレオチドである。本明細書に記載の方法および組成物と適合するASOまたはASOの成分の化学的修飾は、当業者には明らかであり、例えば、米国特許第8,258,109号B2、米国特許第5,656,612号、米国特許公開第2012/0190728号、および、Dias and Stein, Mol. Cancer Ther. 2002, 1 , 347-355で確認でき、これらの全体が参照によって本明細書に組み込まれる。
【0394】
ASOの核酸塩基は、アデニン、グアニン、シトシン、チミンおよびウラシルなどの自然に発生する修飾されていない核酸塩基であってもよく、または、標的mRNA前駆体上に存在する核酸塩基と水素結合することができるように修飾されていない核酸塩基と十分に類似している任意の合成または修飾された核酸塩基であってもよい。修飾された核酸塩基の例には、ヒポキサンチン、キサンチン、7-メチルグアニン、5,6-ジヒドロウラシル、5-メチルシトシン、および5-ヒドロキシメトイルシトシンが含まれるが、これらに限定されない。
【0395】
本明細書に記述されたASOはまた、オリゴマーの構成要素を接続する骨格構造を含む。用語「骨格構造」および「オリゴマー結合(oligomer linkages)」は交換可能に使用され、ASOのモノマー間の連結を指してもよい。自然に発生するオリゴヌクレオチドでは、骨格は、オリゴマーの糖部を連結する3’-5’ホスホジエステル結合を含む。本明細書に記載のASOの骨格構造またはオリゴマー結合には、(限定されないが)ホスホロチオエート、ホスホロジチオエート、ホスホロセレノエート、ホスホロジセレノエート、ホスホロアニロチオエート、ホスホラニレート、ホスホラミデートなどが含まれ得る。例えば、LaPlanche et al., Nucleic Acids Res. 14:9081 (1986); Stec et al., J. Am. Chem. Soc. 106:6077 (1984), Stein et al., Nucleic Acids Res. 16:3209 (1988), Zon et al., Anti Cancer Drug Design 6:539 (1991); Zon et al., Oligonucleotides and Analogues: A Practical Approach, pp. 87-108 (F. Eckstein, Ed., Oxford University Press, Oxford England (1991)); Stec et al., U.S. Pat. No. 5,151,510; Uhlmann and Peyman, Chemical Reviews 90:543 (1990)、を参照。いくつかの実施形態では、ASOの骨格構造はリンを含有せず、むしろ、ペプチド結合、例えばペプチド核酸(PNA)、またはカルバメート、アミド、および直鎖および環式炭化水素基を含む連結基、を含む。いくつかの実施形態において、骨格修飾はホスホロチオエート結合である。いくつかの実施形態において、骨格修飾はホスホロアミデート結合である。
【0396】
実施形態では、ASO骨格のリンヌクレオチド間結合のそれぞれにおける立体化学はランダムである。実施形態では、ASO骨格のリンヌクレオチド間結合のそれぞれにおける立体化学は制御され、ランダムではない。例えば、参照によって本明細書に組み込まれる米国特許出願公開2014/0194610「Methods for the Synthesis of Functionalized Nucleic Acids」は、核酸オリゴマー中の各リン原子におけるキラリティーの掌性(handedness of chirality)を独立して選択する方法を記載している。実施形態では、本発明の方法で使用されるASOは、ランダムでないリンヌクレオチド間結合を有するASOを含む。実施形態では、本発明の方法で使用される組成物は純粋なジアステレオマーASOを含む。実施形態では、本発明の方法の中で使用される組成物は、少なくとも約90%、少なくとも約91%、少なくとも約92%、少なくとも約93%、少なくとも約94%、少なくとも約95%、少なくとも約96%、少なくとも約97%、少なくとも約98%、少なくとも約99%、約100%、約90%から約100%、約91%から約100%、約92%から約100%、約93%から約100%、約94%から約100%、約95%から約100%、約96%から約100%、約97%から約100%、約98%から約100%、約99%から約100%、のジアステレオマー純度を有するASOを含む。
【0397】
実施形態では、ASOは、そのリンヌクレオチド間結合にRpおよびSp構造の非ランダム混合物を有する。例えば、良好な活性とヌクレアーゼ安定性との間のバランスを達成するために、アンチセンスオリゴヌクレオチドにおいてRpとSpの混合物が必要であることが示唆されている(Wan, et al., 2014, “Synthesis, biophysical properties and biological activity of second generation antisense oligonucleotides containing chiral phosphorothioate linkages,” Nucleic Acids Research 42(22): 13456-13468、参照により本明細書に組み込まれる)。実施形態では、本発明の方法で使用されるASOは、約5-100%のRp、少なくとも約5%のRp、少なくとも約10%のRp、少なくとも約15%のRp、少なくとも約20%のRp、少なくとも約25%のRp、少なくとも約30%のRp、少なくとも約35%のRp、少なくとも約40%のRp、少なくとも約45%のRp、少なくとも約50%のRp、少なくとも約55%のRp、少なくとも約60%のRp、少なくとも約65%のRp、少なくとも約70%のRp、少なくとも約75%のRp、少なくとも約80%のRp、少なくとも約85%のRp、少なくとも約90%のRp、または少なくとも約95%のRp、と残りのSpと含み、または約100%のRpを含む。実施形態では、本発明の方法で使用されるASOは、約10%から約100%のRp、約15%から約100%のRp、約20%から約100%のRp、約25%から約100%のRp、約30%から約100%のRp、約35%から約100%のRp、約40%から約100%のRp、約45%から約100%のRp、約50%から約100%のRp、約55%から約100%のRp、約60%から約100%のRp、約65%から約100%のRp、約70%から約100%のRp、約75%から約100%のRp、約80%から約100%のRp、約85%から約100%のRp、約90%から約100%のRp、または、約95%から約100%のRp、約20%から約80%のRp、約25%から約75%のRp、約30%から約70%のRp、約40%から約60%のRp、または約45%から約55%のRp、と残りのSpを含む。
【0398】
実施形態では、本発明の方法で使用されるASOは、約5-100%のSp、少なくとも約5%のSp、少なくとも約10%のSp、少なくとも約15%のSp、少なくとも約20%のSp、少なくとも約25%のSp、少なくとも約30%のSp、少なくとも約35%のSp、少なくとも約40%のSp、少なくとも約45%のSp、少なくとも約50%のSp、少なくとも約55%のSp、少なくとも約60%のSp、少なくとも約65%のSp、少なくとも約70%のSp、少なくとも約75%のSp、少なくとも約80%のSp、少なくとも約85%のSp、少なくとも約90%のSp、または少なくとも約95%のSp、と残りのRpを含み、または約100%のSpを含む。実施形態では、本発明の方法で使用されるASOは、約10%から約100%のSp、約15%から約100%のSp、約20%から約100%のSp、約25%から約100%のSp、約30%から約100%のSp、約35%から約100%のSp、約40%から約100%のSp、約45%から約100%のSp、約50%から約100%のSp、約55%から約100%のSp、約60%から約100%のSp、約65%から約100%のSp、約70%から約100%のSp、約75%から約100%のSp、約80%から約100%のSp、約85%から約100%のSp、約90%から約100%のSp、または、約95%から約100%のSp、約20%から約80%のSp、約25%から約75%のSp、約30%から約70%のSp、約40%から約60%のSp、または約45%から約55%のSp、と残りのRpを含む。
【0399】
本明細書中に記載される任意のASOは、自然に発生するヌクレオチドに存在するリボースまたはデオキシリボースを含む糖部、またはモルホリン環を含む修飾された糖部または糖アナログを含み得る。修飾糖部の非限定的な例には、2’-O-メチル(2’-O-Me)、2’-O-メトキシエチル(2’MOE)、2’-O-アミノエチル、2’F;N3’-P5’ホスホロアミデート、2’-ジメチルアミノオキシエトキシ、2’-ジメチルアミノエトキシエトキシ、2’-グアニジニジウム、2’-O-グアニジニウムエチル、カルバメート修飾糖および二環修飾糖からなる群から選択される。いくつかの実施形態では、糖部修飾は2’-O-Me、2’Fおよび2’MOEから選択される。幾つかの実施形態では、糖部修飾は、ロックド核酸(LNA)におけるような追加の架橋結合である。幾つかの実施形態では、糖アナログは、ホスホロジアミデートモルホリノ(PMO)などのモルホリン環を含有している。幾つかの実施形態では、糖部は、リボフラノシルまたは2’デオキシリボフラノシルの修飾を含む。幾つかの実施形態では、糖部は、2’4’抑制された(constrained)2’O-メチルオキシエチル(cMOE)修飾を含む。幾つかの実施形態では、糖部は、cEt 2’,4抑制された2’-OエチルBNA修飾を含む。幾つかの実施形態では、糖部は、トリシクロDNA(tcDNA)修飾を含む。幾つかの実施形態では、糖部は、エチレン核酸(ENA)修飾を含む。幾つかの実施形態では、糖部は、MCE修飾を含む。修飾は、当技術分野で公知であり、例えば、Jarver, et al., 2014, “A Chemical View of Oligonucleotides for Exon Skipping and Related Drug Applications,” Nucleic Acid Therapeutics 24(1): 37-47の文献に記載されており、この目的のために参照により本明細書に組み込まれる。
【0400】
いくつかの例において、ASOのそれぞれのモノマーも同じ方法で修飾され、例えばASOの骨格の各結合はホスホロチオエート結合を含むか、または各リボース糖部は2’O-メチル修飾を含む。ASOのモノマー成分の各々の上に存在する、そのような修飾は、「均一な修飾」と呼ばれる。いくつかの例において、異なる修飾の組み合わせが望まれることがあり、例えばASOは、ホスホロジアミデート結合と、モルホリン環(モルホリノ)を含む糖部との組み合わせを含んでいてもよい)。ASOへの異なる修飾の組み合わせは、「混合修飾」または「混合化学作用」と呼ばれる。
【0401】
幾つかの実施形態では、ASOは、1つ以上の骨格修飾を含む。幾つかの実施形態では、ASOは、1つ以上の糖部修飾を含む。幾つかの実施形態では、ASOは、1つ以上の骨格修飾および1つ以上の糖部修飾を含む。幾つかの実施形態では、ASOは、2’MOE修飾およびホスホロチオエート骨格を含む。幾つかの実施形態では、ASOは、ホスホロジアミデートモルホリノ(PMO)を含む。幾つかの実施形態では、ASOは、ペプチド核酸(PNA)を含む。本明細書に記載のASOのいずれかまたはASOの任意の成分(例えば、核酸塩基、糖部、骨格)は、ASOの所望の特性または活性を達成し、またはASOの望ましくない特性または活性を低下させるために修飾されてもよい。例えば、ASOまたは任意のASOの1つ以上の成分を修飾して、mRNA前駆体の転写産物上の標的配列への結合親和性を高め;非標的配列への結合を減少させ;細胞のヌクレアーゼ(つまり、RNase H)による分解を減少させ;細胞及び/又は細胞の核へのASOの取り込みを改善し;ASOの薬物動態学または薬力学を変更し;および、ASOの半減期を調節する。
【0402】
いくつかの実施形態では、ASOは2’-O-(2-メトキシエチル)(MOE)ホスホロチオエート-修飾ヌクレオチドから構成される。そのようなヌクレオチドで構成されたASOは、特に、本明細書で開示される方法によく適しており、そのような修飾を有するオリゴマーは、ヌクレアーゼ分解に対する耐性が著しく増強され、バイオアベイラビリティが増大しており、例えば、本明細書に記載のいくつかの実施形態における経口送達に適していることが示されている。例えばGeary et al., J Pharmacol Exp Ther. 2001; 296(3):890-7; Geary et al., J Pharmacol Exp Ther. 2001; 296(3):898-904を参照。
【0403】
ASOを合成する方法は、当業者に公知であるだろう。代替的に、または、加えて、ASOは商業的な供給源から得られうる。
【0404】
別段の指定がない限り、一本鎖核酸(例えば、mRNA前駆体の転写産物、オリゴヌクレオチド、ASOなど)配列の左手末端は5 ’末端であり、一本鎖または二本鎖核酸配列の左手方向は5 ’方向と呼ばれる。同様に、核酸配列(一本鎖または二本鎖)の右手末端または右手方向は3’末端または3’方向である。一般に、核酸中の基準点に対する5’にある領域または配列は、「上流」として言及され、核酸中の基準点に対する3’にある領域または配列は、「下流」として言及される。概して、mRNAの5’方向または5’末端は、開始コドンまたは開始コドンが位置するところであり、一方、3’末端または3’方向は、終止コドンが位置する場所である。いくつかの態様において、核酸中の基準点の上流にあるヌクレオチドは、負の数によって指定され得、基準点の下流にあるヌクレオチドは、正の数によって示され得る。例えば、基準点(例えば、mRNA中のエクソン-エクソンジャンクション)を「ゼロ」部位と指定することができ、基準点のすぐ隣かつ上流にあるヌクレオチドを「マイナス1」、例えば「-1」と指定し、一方、参照点のすぐ隣かつ下流にあるヌクレオチドは、「プラス1」、例えば「+1」と指定される。
【0405】
他の実施形態では、ASOは、ATP1A2、CACNA1A、SETD5、SHANK3、NF2、DNMT1、TCF4、RAI1、PEX1、ARSA、EIF2B5、EIF2B1、EIF2B2、NPC1、ADAR、MFSD8、STXBP1、PRICKLE2、PRRT2、IDUA、またはSTX1B RIC mRNA前駆体中の保持されたイントロンの5’スプライス部位の下流(3’方向)(例えば、5’スプライス部位に対して正の数によって指定される方向)にあるATP1A2、CACNA1A、SETD5、SHANK3、NF2、DNMT1、TCF4、RAI1、PEX1、ARSA、EIF2B5、EIF2B1、EIF2B2、NPC1、ADAR、MFSD8、STXBP1、PRICKLE2、PRRT2、IDUA、またはSTX1B RIC mRNA前駆体の標的部分と相補的であ(り、かつ結合す)る(
図1)。いくつかの実施形態では、ASOは、保持されたイントロンの5’スプライス部位に対する領域+6から+4000、+6から+3500、+6から+3000、+6から+2500、+6から+2000、+6から+1500、+6から+1000、+6から+500、+6から+400、+6から+300、+6から+200、または+6から+100内にある、ATP1A2、CACNA1A、SETD5、SHANK3、NF2、DNMT1、TCF4、RAI1、PEX1、ARSA、EIF2B5、EIF2B1、EIF2B2、NPC1、ADAR、MFSD8、STXBP1、PRICKLE2、PRRT2、IDUA、またはSTX1B RIC mRNA前駆体の標的部分と相補的である。いくつかの実施形態において、ASOは、5’スプライス部位に対して、+1から+5までのヌクレオチド(5’スプライス部位の下流に位置付けられた最初の5つのヌクレオチド)に対して相補的ではない。いくつかの実施形態では、ASOは、保持されたイントロンの5’スプライス部位に対するヌクレオチド+6と+50との間の領域内にあるATP1A2、CACNA1A、SETD5、SHANK3、NF2、DNMT1、TCF4、RAI1、PEX1、ARSA、EIF2B5、EIF2B1、EIF2B2、NPC1、ADAR、MFSD8、STXBP1、PRICKLE2、PRRT2、IDUAまたはSTX1B RIC mRNA前駆体の標的部分に補足的であってもよい。いくつかの態様では、ASOは、保持されたイントロンの5’スプライス部位に対して+6から+90、+6から+80、+6から+70、+6から+60、+6から+50、+6から+40、+6から+30または+6から+20の内の領域にある標的部分に補足的である。
【0406】
いくつかの実施形態では、ASOは、ATP1A2、CACNA1A、SETD3、SHANK3、NF2、DNMT1、TCF4、RAI1、PEX1、ARSA、EIF2B5、EIF2B1、EIF2B2、NPC1、ADAR、MFSD8、STXBP1、PRICKLE2、PRRT2、IDUA、またはSTX1B RIC mRNA前駆体中の保持されたイントロンの3’スプライス部位の上流(5’方向)(例えば負の数によって指定される方向)にあるATP1A2、CACNA1A、SETD5、SHANK5、NF2、DNMT1、TCF4、RAI1、PEX1、ARSA、EIF2B5、EIF2B1、EIF2B2、NPC1、ADAR、MFSD8、STXBP1、PRICKLE2、PRRT2、IDUA、STX1B RIC mRNA前駆体の標的領域と相補的であ(り、かつ結合す)る(
図1)。いくつかの実施形態中で、ASOは、保持されたイントロンの3’スプライス部位に対する領域-16から-4000、-16から-3000、-16から-2000、-16から-1000、-16から-500、-16から-400、-16から-300、-6から-200、または-16から-100内にある、ATP1A2、CACNA1A、SETD5、SHANK3、NF2、DNMT1、TCF4、RAI1、PEX1、ARSA、EIF2B5、EIF2B1、EIF2B2、NPC1、ADAR、MFSD8、STXBP1、PRICKLE2、PRRT2、IDUA、またはSTX1B RIC mRNA前駆体の標的部分と相補的である。いくつかの実施形態において、ASOは、3’スプライス部位に対して、-1から-15までのヌクレオチド(3’スプライス部位の上流に位置付けられた最初の15のヌクレオチド)には相補的ではない。いくつかの実施形態では、ASOは、保持されたイントロンの3’スプライス部位に対する領域-16から-50内にあるATP1A2、CACNA1A、SETD5、SHANK3、NF2、DNMT1、TCF4、RAI1、PEX1、ARSA、EIF2B5、EIF2B1、EIF2B2、NPC1、ADAR、MFSD8、STXBP1、PRICKLE2、PRRT2、IDUAまたはSTX1B RIC mRNA前駆体の標的部分に相補的である。いくつかの態様において、ASOは、保持されたイントロンの3 ’スプライス部位に対する-16から-90、-16から-80、-16から-70、-16から-60、-16から-50、-16から-40、または-16から-30の領域内にある標的部分に相補的である。
【0407】
いくつかの実施形態では、ATP1A2、CACNA1A、SETD5、SHANK3、NF2、DNMT1、TCF4、RAI1、PEX1、ARSA、EIF2B5、EIF2B1、EIF2B2、NPC1、ADAR、MFSD8、STXBP1、PRICKLE2、PRRT2、IDUAまたはSTX1B RIC mRNA前駆体の標的部分は、保持されたイントロンの5’スプライス部位に対する+100から、保持されたイントロンの3’スプライス部位に対する-100の領域までの中にある。
【0408】
いくつかの実施形態では、ASOは、保持されたイントロンの5’スプライス部位(上流)に隣接するエクソン内にあるATP1A2、CACNA1A、SETD5、SHANK3、NF2、DNMT1、TCF4、RAI1、PEX1、ARSA、EIF2B5、EIF2B1、EIF2B2、NPC1、ADAR、MFSD8、STXBP1、PRICKLE2、PRRT2、IDUAまたはSTX1B RIC mRNA前駆体の標的部分に相補的である(
図1)。いくつかの実施形態では、ASOは、保持されたイントロンの5’スプライス部位に隣接するエクソンの+2eから-4e内にあるATP1A2、CACNA1A、SETD5、SHANK3、NF2、DNMT1、TCF4、RAI1、PEX1、ARSA、EIF2B5、EIF2B1、EIF2B2、NPC1、ADAR、MFSD8、STXBP1、PRICKLE2、PRRT2、IDUAまたはSTX1B RIC mRNA前駆体の標的部分に相補的である。いくつかの実施形態において、ASOは、保持されたイントロンの5’スプライス部位に対するヌクレオチド-1eから3eに相補的ではない。いくつかの実施形態中で、ASOは、保持されたイントロンの5’スプライス部位に対する領域-4eから-100e、-4eから-90e、-4eから-80e、-4eから-70e、-4eから-60e、-4eから-50e、-4から-40e、-4eから-30e、または-4eから-20e内にある、ATP1A2、CACNA1A、SETD5、SHANK3、NF2、DNMT1、TCF4、RAI1、PEX1、ARSA、EIF2B5、EIF2B1、EIF2B2、NPC1、ADAR、MFSD8、STXBP1、PRICKLE2、PRRT2、IDUA、またはSTX1B RIC mRNA前駆体の標的部分と相補的である。
【0409】
いくつかの実施形態では、ASOは、保持されたイントロンの3’スプライス部位(下流)に隣接するエクソン内にあるATP1A2、CACNA1A、SETD5、SHANK3、NF2、DNMT1、TCF4、RAI1、PEX1、ARSA、EIF2B5、EIF2B1、EIF2B2、NPC1、ADAR、MFSD8、STXBP1、PRICKLE2、PRRT2、IDUAまたはSTX1B RIC mRNA前駆体の標的部分に相補的である(
図1)。いくつかの実施形態では、ASOは、保持されたイントロンの3’スプライス部位に隣接するエクソンの+2eから-4e内にあるATP1A2、CACNA1A、SETD5、SHANK3、NF2、DNMT1、TCF4、RAI1、PEX1、ARSA、EIF2B5、EIF2B1、EIF2B2、NPC1、ADAR、MFSD8、STXBP1、PRICKLE2、PRRT2、IDUAまたはSTX1B RIC mRNA前駆体の標的部分に相補的である。いくつかの実施形態において、ASOは、保持されたイントロンの3’スプライス部位に対するヌクレオチド+1eに相補的ではない。いくつかの実施形態では、ASOは、保持されたイントロンの3’スプライス部位に対する領域+2eから+100e、+2eから+90e、+2eから+80e、+2eから+70e、+2eから+60e、+2eから+50e、+2eから+40e、+2eから+30e、または+2から+20e内にある、ATP1A2、CACNA1A、SETD5、SHANK3、NF2、DNMT1、TCF4、RAI1、PEX1、ARSA、EIF2B5、EIF2B1、EIF2B2、NPC1、ADAR、MFSD8、STXBP1、PRICKLE2、PRRT2、IDUA、またはSTX1B RIC mRNA前駆体の標的部分と相補的である。ASOは、スプライシングの特異的結合および効果的な増強作用に適する任意の長さであることもある。いくつかの実施形態において、ASOは8から50の核酸塩基から成る。例えば、ASOは、長さが、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19、20、21、22、23、24、25、26、27、28、29、30、31、32、33、34、35、45または50の核酸塩基であってもよい。いくつかの実施形態において、ASOは50よりも多い核酸塩基から成る。いくつかの実施形態では、ASOは、長さが、8~50の核酸塩基、8~40の核酸塩基、8~35の核酸塩基、8~30の核酸塩基、8~25の核酸塩基、8~20の核酸塩基、8~15の核酸塩基、9~50の核酸塩基、9~40の核酸塩基、9~35の核酸塩基、9~30の核酸塩基、9~25の核酸塩基、9~20の核酸塩基、9~15の核酸塩基、10~50の核酸塩基、10~40の核酸塩基、10~35の核酸塩基、10~30の核酸塩基、10~25の核酸塩基、10~20の核酸塩基、10~15の核酸塩基、11~50の核酸塩基、11~40の核酸塩基、11~35の核酸塩基、11~30の核酸塩基、11~25の核酸塩基、11~20の核酸塩基、11~15の核酸塩基、12~50の核酸塩基、12~40の核酸塩基、12~35核酸塩基、12~30核酸塩基、12~25の核酸塩基、12~20の核酸塩基、12~15の核酸塩基、13~50の核酸塩基、13~40の核酸塩基、13~35の核酸塩基、13~30の核酸塩基、13~25の核酸塩基、13~20の核酸塩基、14~50の核酸塩基、14~40の核酸塩基、14~35の核酸塩基、14~30の核酸塩基、14~25の核酸塩基、14~20の核酸塩基、15~50の核酸塩基、15~40核酸塩基、15~35核酸塩基、15~30核酸塩基、15~25核酸塩基、15~20核酸塩基、20~50の核酸塩基、20~40の核酸塩基、20~35の核酸塩基、20~30の核酸塩基、20~25の核酸塩基、25~50の核酸塩基、25~40の核酸塩基、25~35の核酸塩基、または、25~30の核酸塩基、である。いくつかの実施形態において、ASOは長さが30のヌクレオチドである。いくつかの実施形態において、ASOは長さが29のヌクレオチドである。いくつかの実施形態において、ASOは長さが28のヌクレオチドである。いくつかの実施形態において、ASOは長さが27のヌクレオチドである。いくつかの実施形態において、ASOは長さが26のヌクレオチドである。いくつかの実施形態において、ASOは長さが25のヌクレオチドである。いくつかの実施形態において、ASOは長さが24のヌクレオチドである。いくつかの実施形態において、ASOは長さが23のヌクレオチドである。いくつかの実施形態において、ASOは長さが22のヌクレオチドである。いくつかの実施形態において、ASOは長さが21のヌクレオチドである。いくつかの実施形態において、ASOは長さが20のヌクレオチドである。いくつかの実施形態において、ASOは長さが19のヌクレオチドである。いくつかの実施形態において、ASOは長さが18のヌクレオチドである。いくつかの実施形態において、ASOは長さが17のヌクレオチドである。いくつかの実施形態において、ASOは長さが16のヌクレオチドである。いくつかの実施形態において、ASOは長さが15のヌクレオチドである。いくつかの実施形態において、ASOは長さが14のヌクレオチドである。いくつかの実施形態において、ASOは長さが13のヌクレオチドである。いくつかの実施形態において、ASOは長さが12のヌクレオチドである。いくつかの実施形態において、ASOは長さが11のヌクレオチドである。いくつかの実施形態において、ASOは長さが10のヌクレオチドである。
【0410】
いくつかの実施形態において、異なる化学的性質を有するが、RIC mRNA前駆体の同じ標的部分に対して相補的である2つ以上のASOが使用される。いくつかの実施形態において、RIC mRNA前駆体の異なる標的部分に対して相補的である2つ以上のASOが使用される。
【0411】
実施形態では、本発明のアンチセンスオリゴヌクレオチドは、1つ以上の部分または抱合体、例えば、オリゴヌクレオチドの活性または細胞取り込みを増強する標的部分または他の抱合体、に化学的に連結される。そのような部分には、限定されないが、例えば、コレステロール部分、コレステリル部分などのような脂質部分、例えばドデカンジオールまたはウンデシルの残基、ポリアミンまたはポリエチレングリコール鎖などの脂肪族鎖、または、アダマンタン酢酸が含まれる。親油性部分を含むオリゴヌクレオチドおよび調製方法は、公開された文献に記載されている。複数の実施形態において、アンチセンスオリゴヌクレオチドは、限定されないが、脱塩基ヌクレオチド、ポリエーテル、ポリアミン、ポリアミド、ペプチド、例えばN-アセチルガラクトサミン(GluNAc)、N-Acグルコサミン(GalNAc)などの炭水化物、もしくはマンノース(例えばマンノース-6-リン酸)、脂質、またはポリ炭化水素化合物を含む部分で抱合される。当該技術分野で理解され文献に記載されるように、例えばリンカーを用いて、抱合体は、糖、塩基またはリン酸基上のいくつかの位置のうちのいずれかでアンチセンスオリゴヌクレオチドを含む任意のヌクレオチドの1つ以上に連結することができる。リンカーは二価または三価の分枝リンカーを含むことができる。実施形態では、抱合体はアンチセンスオリゴヌクレオチドの3’末端に付けられている。オリゴヌクレオチド抱合体を調製する方法は、例えば、米国特許第8,450,467号「Carbohydrate conjugates as delivery agents for oligonucleotides」に記載され、参照により本明細書に組み込まれる。
【0412】
いくつかの実施形態では、ASOによって標的とされる核酸は、真核細胞などの細胞で発現するATP1A2、CACNA1A、SETD5、SHANK3、NF2、DNMT1、TCF4、RAI1、PEX1、ARSA、EIF2B5、EIF2B1、EIF2B2、NPC1、ADAR、MFSD8、STXBP1、PRICKLE2、PRRT2、IDUAまたはSTX1B RIC前駆体mRNAである。いくつかの実施形態において、用語「細胞」は、細胞の集団を指してもよい。いくつかの実施形態において、細胞は被験体内に存在する。いくつかの実施形態において、細胞は被験体から単離されている。いくつかの実施形態において、細胞はエクスビボにある。いくつかの実施形態において、細胞は疾患関連細胞もしくは疾患関連細胞、または細胞株である。いくつかの実施形態において、細胞はインビトロ(例えば細胞培養液中)にある。
【0413】
医薬組成物
記載された組成物のアンチセンスオリゴヌクレオチドを含み、上記方法のいずれかにおいて使用するための医薬組成物または製剤は、医薬品産業において周知かつ公開文献においても記載されている従来技術に従って調製することができる。実施形態において、被験体を処置するための医薬組成物または製剤は、上記のように任意のアンチセンスオリゴマーの有効量を含むか、または薬学的に許容可能な塩、溶媒和物、それらの水和物もしくはエステル、および薬学的に許容可能な希釈液を含む。医薬製剤のアンチセンスオリゴマーはさらに、薬学的に許容可能な賦形剤、希釈液または担体を含むこともある。
【0414】
薬学的に許容可能な塩は、過度の毒性反応、刺激反応、アレルギー反応等を持たないヒトおよび下等動物の組織に接する使用に適しており、かつ適切なベネフィット/リスク比に見合う。(例えばS. M. Berge, et al., J. Pharmaceutical Sciences, 66: 1-19 (1977)参照、このために参照によって本明細書に組み込まれる)。その塩は、化合物の最終的な単離および精製中に、または遊離塩基の官能基を適切な有機酸と個別に反応させることにより、インサイチュで調製されうる。薬学的に許容可能で無毒な酸付加塩の例は、塩化水素、臭化水素酸、リン酸、硫酸、および過塩素酸などの無機酸か、酢酸、シュウ酸、マレイン酸、酒石酸、クエン酸、コハク酸もしくはマロン酸などの有機酸か、またはイオン交換などの他の文書で立証された方法を用いることによって形成されたアミノ基の塩である。他の薬学的に許容可能な塩は、アジピン酸塩、アルギン酸塩、アスコルビン酸塩、アスパラギン酸塩、ベンゼンスルホン酸塩、安息香酸塩、重硫酸塩、ホウ酸塩、酪酸塩、樟脳酸塩、樟脳スルホン酸塩、クエン酸塩、シクロペンタンプロピオン酸塩、ジグルコン酸塩、ドデシル硫酸塩、エタンスルホン酸塩、ギ酸塩、フマル酸塩、グルコヘプトン酸塩、グリセロリン酸塩、グルコン酸塩、ヘミ硫酸塩、ヘプタン酸塩、ヘキサン酸塩、ヨウ化水素酸塩、2-ヒドロキシ-エタンスルホン酸塩、ラクトビオン酸塩、乳酸塩、ラウリン酸塩、ラウリル硫酸塩、リンゴ酸塩、マレイン酸塩、マロン酸塩、メタンスルホン酸塩、2-ナフタレンスルホン酸塩、ニコチン酸塩、硝酸塩、オレイン酸塩、シュウ酸塩、パルミチン酸塩、パモ酸塩、ペクチン酸塩、過硫酸塩、3-フェニルプロピオン酸塩、リン酸塩、ピクリン酸塩、ピバル酸塩、プロピオン酸塩、ステアリン酸塩、コハク酸塩、硫酸塩、酒石酸、チオシアン酸塩、p-トルエンスルホン酸塩、ウンデカン酸塩、吉草酸塩などを含む。代表的なアルカリまたはアルカリ土類金属の塩は、ナトリウム、リチウム、カリウム、カルシウム、マグネシウムなどを含む。さらに薬学的に許容可能な塩は、適切な場合、ハロゲン化物、水酸化物、カルボン酸塩、硫酸塩、リン酸塩、硝酸塩、低級アルキルのスルホン酸塩、およびアリールスルホン酸塩などの対イオンを使用して形成された、無毒なアンモニウム、第四級アンモニウム、およびアミンのカチオンを含む。
【0415】
実施形態において、組成物は、限定されないが、錠剤、カプセル剤、ゲルカプセル剤、液体シロップ剤、ソフトゲル剤、坐薬および浣腸剤などの多くの可能な剤形いずれかへと製剤化される。実施形態において、組成物は、水性媒体、非水性媒体、または混合媒体状の懸濁液として製剤される。水性懸濁液は、例えばカルボキシメチルセルロースナトリウム、ソルビトール、および/またはデキストランを含む懸濁液の粘度を増加させる物質をさらに含むこともある。その懸濁液は、安定化剤も含むこともある。実施形態において、本発明の医薬製剤または組成物は、限定されないが、溶液、エマルジョン、マイクロエマルジョン、発泡体またはリポソーム含有製剤(例えばカチオンリポソームまたは非カチオンリポソーム)を含む。
【0416】
本発明の医薬組成物または製剤は、適切かつ当業者に周知なように、または公開文献において記載されているように、1つ以上の浸透促進剤、担体、賦形剤、または他の活性成分もしくは非活性成分を含むこともある。実施形態において、リポソームは立体的に安定したリポソーム、例えば1つ以上の特定の脂質を含むリポソームも含む。これらの特定の脂質は、高められた循環寿命を有するリポソームを結果としてもたらす。実施形態において、立体的に安定したリポソームは、1つ以上の糖脂質を含むか、またはポリエチレングリコール(PEG)部分などの1つ以上の親油性高分子を用いて誘発される。実施形態において、界面活性剤は医薬製剤または組成物中に含まれる。薬物製品、製剤およびエマルジョンにおける界面活性剤の使用は、当技術分野においてよく知られている。実施形態では、本発明は、アンチセンスオリゴヌクレオチドの効率的な送達を達成するために、例えば、細胞膜を越える拡散を助け、および/または親油性薬物の透過性を増強させるために浸透促進剤を利用する。実施形態において、浸透促進剤は、界面活性剤、脂肪酸、胆汁塩、キレート剤、または非キレート非界面活性剤である。
【0417】
実施形態において、医薬製剤は複数のアンチセンスオリゴヌクレオチドを含む。実施形態において、アンチセンスオリゴヌクレオチドは他の薬物または治療剤と組み合わせて投与される。実施形態において、アンチセンスオリゴヌクレオチドは、当技術分野において知られている任意の方法によって、血液脳関門を介する対象のアンチセンスオリゴヌクレオチドの浸透を促進することができる1つ以上の薬剤と共に投与される。例えば、筋組織内の運動ニューロンへアデノウイルスベクターを投与することによる薬剤の送達は、引用によって本明細書に組み込まれる米国特許第6,632,427号「Adenoviral-vector-mediated gene transfer into medullary motor neurons」に記載されている。脳、例えば線条体、視床、海馬、黒質へのベクターの直接的な送達は、例えば、引用によって本明細書に組み込まれる米国特許第6,756,523号「Adenovirus vectors for the transfer of foreign genes into cells of the central nervous system particularly in brain」に記載されている。
【0418】
実施形態において、アンチセンスオリゴヌクレオチドは、望ましい薬理学的性質または薬力学的性質を提供する薬剤に結合されるか抱合される。実施形態において、アンチセンスオリゴヌクレオチドは、血液脳関門を介する浸透または輸送を促進すると当技術分野において知られている物質、例えばトランスフェリン受容体の抗体に連結される。実施形態において、アンチセンスオリゴヌクレオチドは、例えば、アンチセンス組成物をより効果的にするために、または血液脳関門を介する輸送を増加させるためにウイルスベクターに連結される。実施形態において、浸透性の血液脳関門の破壊は、砂糖、例えばメソエリスリトール、キシリトール、D(+)ガラクトース、D(+)ラクトース、D(+)キシロース、ズルシトール、ミオ-イノシトール、L(-)フルクトース、D(-)マンニトール、D(+)グルコース、D(+)アラビノース、D(-)アラビノース、セロビオース、D(+)マルトース、D(+)ラフィノース、L(+)ラムノース、D(+)メリビオース、D(-) リボース、アドニトール、D(+)アラビトール、L(-)アラビトール、D(+)フコース、L(-)フコース、D(-)リキソース、L(+)リキソース、およびL(-)リキソース、または アミノ酸、例えばグルタミン、リジン、アルギニン、アスパラギン、アスパラギン酸、システイン、グルタミン酸、グリシン、ヒスチジン、ロイシン、メチオニン、フェニルアラニン、プロリン、セリン、トレオニン、チロシン、バリン、およびタウリンを注入することにより促進される。脳血液関門浸透を増強する方法と材料は、例えば、米国特許第4,866,042号「Method for the delivery of genetic material across the blood brain barrier」、米国特許第6,294,520号「Material for passage through the blood-brain barrier」および米国特許第6,936,589号「Parenteral delivery systems」に記述され、参照によって各々が本明細書に組み込まれる。
【0419】
実施形態では、本発明のアンチセンスオリゴヌクレオチドは、1つ以上の部分または抱合体、例えば、オリゴヌクレオチドの活性または細胞取り込みを増強する標的部分または他の抱合体、に化学的に結合される。そのような部分には、限定されないが、例えば、コレステロール部分、コレステリル部分などのような脂質部分、例えばドデカンジオールまたはウンデシルの残基、ポリアミンまたはポリエチレングリコール鎖などの脂肪族鎖、または、アダマンタン酢酸が含まれる。親油性部分を含むオリゴヌクレオチドおよび調製方法は、公開された文献に記載されている。複数の実施形態において、アンチセンスオリゴヌクレオチドは、限定されないが、脱塩基ヌクレオチド、ポリエーテル、ポリアミン、ポリアミド、ペプチド、例えばN-アセチルガラクトサミン(GluNAc)、N-Acグルコサミン(GalNAc)などの炭水化物、もしくはマンノース(例えばマンノース-6-リン酸)、脂質、またはポリ炭化水素化合物を含む部分で抱合される。当該技術分野で理解され文献に記載されるように、例えばリンカーを用いて、抱合体は、糖、塩基またはリン酸基上のいくつかの位置のうちのいずれかでアンチセンスオリゴヌクレオチドを含む任意のヌクレオチドの1つ以上に連結することができる。リンカーは二価または三価の分枝リンカーを含むことができる。実施形態では、抱合体はアンチセンスオリゴヌクレオチドの3’末端に付けられている。オリゴヌクレオチド抱合体を調製する方法は、例えば、米国特許第8,450,467号「Carbohydrate conjugates as delivery agents for oligonucleotides」に記載され、参照により本明細書に組み込まれる。
【0420】
被験体の処置
本明細書に提供される組成物のうちのいずれかが個体に投与されうる。「個体」は、「被験体」または「患者」と交換可能に使用されてもよい。個体は哺乳動物でもよく、例えば人間、または、人類以外の霊長類、げっ歯類、ウサギ、ラット、マウス、馬、ロバ、ヤギ、猫、犬、雌牛、ブタ、あるいは羊などの動物である。実施形態では、個体はヒトである。実施形態では、個体は胎児、胚、または小児である。他の実施形態では、個体は植物などの別の真核生物であってもよい。いくつかの実施形態では、本明細書で提供される化合物は細胞にエクスビボで投与される。
【0421】
いくつかの実施形態では、本明細書に提供される組成物は、疾患または障害を処置する方法として個体に投与される。いくつかの実施形態では、個体は、本明細書に記述された疾患のいずれかなどの遺伝病を有する。いくつかの実施形態では、個体は、本明細書に記述された疾患のいずれかなどの疾患を有するリスクがある。いくつかの実施形態では、個体は、不十分な量のタンパク質または不十分な活性のタンパク質により引き起こされる疾患または障害を有するリスクが増大している。個体が、不十分な量のタンパク質または不十分な活性のタンパク質により引き起こされる疾患または障害を有するリスクが増大している場合、方法は防止的または予防的な処置を含む。例えば、個体は、その疾患の家族健康歴のために、そのような疾患または障害を有するリスクが増大している場合がある。典型的には、そのような疾患または障害を有するリスクが増大している個体は、予防的処置(例えば、疾患または障害の発症または悪化を予防するかまたは遅らせることによる)から利益を受ける。
【0422】
本発明のASOの投与に適切な経路は、ASOの送達が所望される細胞型に応じて変わりうる。本発明のASOは、例えば、腹腔内注入、筋肉内注入、皮下注入、髄腔内注入、脳室内注入、腹腔内注入、または静脈内注入によって、患者に非経口的に投与されてもよい。実施形態では、送達はCNSに対し行われる。実施形態では、胎児は、例えば胎児にASO組成物を直接的または間接的に(例えば母親を介して)投与することによって、子宮内で処置される。
【0423】
本発明の組成物は、直接投与(例えば、処置部位での注入または局所投与によって局所的に)、または全身的に(例えば非経口的にまたは経口的に)、腸内、局所、子宮内、膣内、舌下、直腸、筋肉内、胸腔内、脳室内、腹腔内、眼、静脈内または皮下の手段、を含む任意の適切な手段によって、筋細胞に提供されてもよい。
【0424】
スプライシングを増強する追加のASOを特定する方法
特に標的イントロンでの、ATP1A2、CACNA1A、SETD5、SHANK3、NF2、DNMT1、TCF4、RAI1、PEX1、ARSA、EIF2B5、EIF2B1、EIF2B2、NPC1、ADAR、MFSD8、STXBP1、PRICKLE2、PRRT2、IDUAまたはSTX1B RIC前駆体mRNAのスプライシングを増強する追加のASOを特定する(判定する)方法も本発明の範囲内である。mRNA前駆体の標的領域内で様々なヌクレオチドに特異的にハイブリダイズするASOは、標的イントロンのスプライシングの速度および/または程度を改善するASOを特定する(判定する)ためにスクリーニングされてもよい。いくつかの実施形態では、ASOはスプライシング抑制因子/サイレンサーの結合部位をブロックまたは妨害することがある。当該技術分野において既知の任意の方法が、イントロンの標的領域にハイブリダイズされた時に所望の効果(例えばスプライシング、タンパク質または機能的なRNA生産の向上)をもたらすASOを特定する(判定する)ために使用されてもよい。これらの方法はまた、保持されたイントロンに隣接するエクソン中、または保持されていないイントロン中の標的領域へ結合することにより、保持されたイントロンのスプライシングを増強するASOの特定のために使用することができる。
使用されうる方法の一例が下記に提供される。
【0425】
mRNA前駆体の標的領域にハイブリダイズするように設計されたASOを用いて、ASO「ウォーク」(walk)と呼ばれる、一ラウンドのスクリーニングを行いうる。例えば、ASOウォークに使用されるASOは、保持されたイントロンの5’スプライス部位のおよそ100ヌクレオチド上流(例えば、標的とされた/保持されたイントロンの上流に位置するエクソンの配列の一部)から、標的とされた/保持されたイントロンの5’スプライス部位のおよそ100ヌクレオチド下流まで、および/または、保持されたイントロンの3’スプライス部位のおよそ100ヌクレオチド上流から、標的とされた/保持されたイントロンの3’スプライス部位のおよそ100ヌクレオチド下流(例えば、標的とされた/保持されたイントロンの下流に位置するエクソンの配列の一部)まで、5つのヌクレオチドごとに敷き詰められ得る。例えば、15ヌクレオチドの長さの第1のASOは、標的とされた/保持されたイントロンの5’スプライス部位に対しヌクレオチド+6から+20に特異的にハイブリダイズするように設計され得る。第2のASOは、標的とされた/保持されたイントロンの5’スプライス部位に対するヌクレオチド+11から+25に特異的にハイブリダイズするように設計されている。ASOは、mRNA前駆体の標的領域に及ぶように設計されている。実施形態では、ASOは、より密に、例えば、1、2、3、または4つのヌクレオチドごとに敷き詰められ得る。さらに、ASOは、5’スプライス部位の100ヌクレオチド下流から、3’スプライス部位の100ヌクレオチド上流まで敷き詰められ得る。
【0426】
1つ以上のASO、または1つの対照ASO(標的領域にハイブリダイズするとは予期されていない配列である、スクランブル配列を有するASO)は、例えばトランスフェクションによって、標的mRNA前駆体(例えば、本明細書で別記されるRIC mRNA前駆体)を発現する疾患関連細胞株へと送達される。ASOの各々のスプライシングを誘発する効果は、本明細書で記載されるように、当該技術分野で既知の方法、例えば、スプライスジャンクションに及ぶプライマーを使用する逆転写酵素(RT)-PCRによって評価され得る(「イントロン保持事象の特定」を参照)。対照ASO処理された細胞と比較して、ASO処理された細胞におけるスプライスジャンクションに及ぶプライマーを使用して生成されたRT-PCR産物が減少または欠如することは、標的イントロンのスプライシングが増強されたことを示している。いくつかの実施形態では、スプライシング効率、スプライシングされていないmRNA前駆体に対するスプライシングされたmRNA前駆体の割合、スプライシングの速度、またはスプライシングの程度は、本明細書に記載されるASOを使用して改善され得る。標的mRNA前駆体によってコードされるタンパク質または機能的RNAの量も、各ASOが所望の効果(例えば、タンパク質産生の増強)を達成したかどうかを判定するために評価され得る。ウェスタンブロッティング、フローサイトメトリー、免疫蛍光顕微鏡検査法、およびELISAなどの、タンパク質産生を評価し及び/又は定量するための、当該技術分野で既知の方法も使用することができる。
【0427】
ASO「マイクロウォーク」(micro-walk)と呼ばれる第2ラウンドのスクリーニングは、mRNA前駆体の標的領域にハイブリダイズするように設計されたASOを使用して実行され得る。ASOマイクロウォークに使用されるASOは、ASOでハイブリダイズされたときに結果的にスプライシングを増強させるmRNA前駆体のヌクレオチド酸配列をさらに改良する(refine)ために、1つのヌクレオチドごとに敷き詰められる。
【0428】
標的イントロンのスプライシングを促進するASOによって定義される領域は、1-ntステップ(1-nt steps)で配置されたASO、ならびに、典型的には18-25ntである、より長いASOを含む、ASO「マイクロウォーク」によって、より詳細に調査される。
【0429】
上記でASOウォークに関して記載されたように、1つ以上のASO、または対照ASO(標的領域にハイブリダイズすると予期されていない配列である、スクランブル配列を有するASO)を、例えばトランスフェクションによって、標的mRNA前駆体を発現する疾患関連細胞株へと送達することにより、ASOマイクロウォークが実行されうる。ASOの各々のスプライシングを誘発する効果は、本明細書で記載されるように、当該技術分野で既知の方法、例えば、スプライスジャンクションに及ぶプライマーを使用する逆転写酵素(RT)-PCRによって評価され得る(「イントロン保持事象の特定」を参照)。対照ASO処理された細胞と比較して、ASO処理された細胞におけるスプライスジャンクションに及ぶプライマーを使用して生成されたRT-PCR産物が減少または欠如することは、標的イントロンのスプライシングが増強されたことを示している。いくつかの実施形態では、スプライシング効率、スプライシングされていないmRNA前駆体に対するスプライシングされたmRNA前駆体の割合、スプライシングの速度、またはスプライシングの程度は、本明細書に記載されるASOを使用して改善され得る。標的mRNA前駆体によってコードされるタンパク質または機能的RNAの量も、各ASOが所望の効果(例えば、タンパク質産生の増強)を達成したかどうかを判定するために評価され得る。ウェスタンブロッティング、フローサイトメトリー、免疫蛍光顕微鏡検査法、およびELISAなどの、タンパク質産生を評価し及び/又は定量するための、当該技術分野で既知の方法も使用することができる。
【0430】
mRNA前駆体の領域にハイブリダイズされたときに、結果的にスプライシングを増強させ、タンパク質産生を増加させるASOは、動物モデル、例えば、全長ヒト遺伝子がノックインされたトランスジェニックマウスモデルまたは疾患のヒト化マウスモデルを使用して、インビボで試験され得る。ASOの投与に適した経路は、ASOの送達が望まれる疾患及び/又は細胞型に応じて変化し得る。ASOは、例えば、腹腔内注射、筋肉注射、皮下注射、または静脈注射によって投与され得る。投与後に、モデル動物の細胞、組織、及び/又は臓器は、当該技術分野に既知の方法および本明細書に記載される方法によって、例えば、スプライシング(効率、速度、程度)およびタンパク質産生を評価することにより、ASO処置の効果を判定するために評価され得る。動物モデルはまた、疾患または疾患重症度の表現型の徴候または行動的な徴候であり得る。
【0431】
本発明の好ましい実施形態が本明細書に示され記載された一方、そのような実施形態が一例としてのみ提供されていることは当業者にとって明白である。多くの変更、変化および置換が、本発明から逸脱することなく、当業者の心に思い浮かぶであろう。本明細書に記載される本発明の実施形態の様々な代案が、本発明の実施において利用されるかもしれないことを理解されたい。以下の請求項は本発明の範囲を定義するものであり、この請求項とその均等物の範囲内の方法および構造体がそれによって包含されるものであるということが意図されている。
本明細書は以下の発明の態様を包含する。
[1]
被験体の細胞により標的タンパク質または機能的RNAの発現を増加させることによって必要としている被験体のCNS疾患を処置する方法であって、ここで、該細胞は、保持されたイントロン含有mRNA前駆体(RIC mRNA前駆体)を有し、該RIC mRNA前駆体は、保持されたイントロン、5’スプライス部位に隣接しているエクソン、3’スプライス部位に隣接しているエクソンを含み、ここで、RIC mRNA前駆体は、標的タンパク質または機能的RNAをコードし、該方法は、被験体の細胞を、標的タンパク質または機能的RNAをコードするRIC mRNA前駆体の標的部分に相補的なアンチセンスオリゴマー(ASO)と接触させる工程を含み、それによって、保持されたイントロンは、標的タンパク質または機能的RNAをコードするRIC mRNA前駆体から構成的にスプライシングされ、それにより、被験体の細胞内で、標的タンパク質または機能的RNAをコードするmRNAのレベルを増加させ、標的タンパク質または機能的RNAの発現を増加させる、方法。
[2]
CNS疾患は、家族性片麻痺性片頭痛-2、家族性脳底型片頭痛、小児期の交代性片麻痺、発作性運動失調症2型、家族性片麻痺性偏頭痛、脊髄小脳失調症6型、精神遅滞-23、3p25微小欠失症候群、フェラン-マクダーミド症候群、統合失調症-15、神経線維腫症2型、髄膜腫、NF2関連の神経鞘腫症1、遺伝性感覚神経ニューロパシーIE型、常染色体優性小脳失調、難聴、およびナルコレプシー、ピットホプキンス症候群、 スミス・マギニス症候群、ペルオキシソーム新生障害1a、ハイムラー症候群-1、異染性白質ジストロフィー、白質消失を伴う白質脳症、ニーマン-ピック病C1型およびニーマン-ピック病D型、アイカルディ・グティエール症候群-6、早期乳児てんかん性脳症-4、進行性ミオクローヌスてんかん5、発作性舞踏病アテトーゼを伴う家族性乳児痙攣、突発性運動誘発性ジスキネジア1、良性の家族性新生児けいれん-2、あるいは全般てんかん熱性痙攣プラス9型である、[1]に記載の方法。
[3]
標的タンパク質の発現を増加させる方法であって、ここで、標的タンパク質は、保持されたイントロン含有mRNA(RIC mRNA前駆体)を有する細胞によって、ATP1A2、CACNA1A、SETD5、SHANK3、NF2、DNMT1、TCF4、RAI1、PEX1、ARSA、EIF2B5、EIF2B1、EIF2B2、NPC1、ADAR、STXBP1、PRICKLE2、PRRT2、MFSD8、IDUA、あるいはSTX1Bのスプライシング効率を改善することにより、ATP1A2、CACNA1A、SETD5、SHANK3、NF2、DNMT1、TCF4、RAI1、PEX1、ARSA、EIF2B5、EIF2B1、EIF2B2、NPC1、ADAR、STXBP1、PRICKLE2、PRRT2、MFSD8、IDUA、あるいはSTX1Bの発現であり、RIC mRNA前駆体は、保持されたイントロン、保持されたイントロンの5’スプライス部位に隣接するエクソン、保持されたイントロンの3’スプライス部位に隣接するエクソンを含み、および、ここで、RIC mRNA前駆体は、ATP1A2、CACNA1A、SETD5、SHANK3、NF2、DNMT1、TCF4、RAI1、PEX1、ARSA、EIF2B5、EIF2B1、EIF2B2、NPC1、ADAR、STXBP1、PRICKLE2、PRRT2、MFSD8、IDUA、あるいはSTX1Bのタンパク質のスプライシング効率を改善することにより、ATP1A2、CACNA1A、SETD5、SHANK3、NF2、DNMT1、TCF4、RAI1、PEX1、ARSA、EIF2B5、EIF2B1、EIF2B2、NPC1、ADAR、STXBP1、PRICKLE2、PRRT2、MFSD8、IDUA、あるいはSTX1Bの発現をコードし、該方法は、ATP1A2、CACNA1A、SETD5、SHANK3、NF2、DNMT1、TCF4、RAI1、PEX1、ARSA、EIF2B5、EIF2B1、EIF2B2、NPC1、ADAR、STXBP1、PRICKLE2、PRRT2、MFSD8、IDUA、あるいはSTX1Bのタンパク質のスプライシング効率の改善により、ATP1A2、CACNA1A、SETD5、SHANK3、NF2、DNMT1、TCF4、RAI1、PEX1、ARSA、EIF2B5、EIF2B1、EIF2B2、NPC1、ADAR、STXBP1、PRICKLE2、PRRT2、MFSD8、IDUA、あるいはSTX1Bの発現をコードするRIC mRNA前駆体の標的部分に相補的なアンチセンスオリゴマー(ASO)に、細胞を接触させる工程を含み、それによって保持されたイントロンは、ATP1A2、CACNA1A、SETD5、SHANK3、NF2、DNMT1、TCF4、RAI1、PEX1、ARSA、EIF2B5、EIF2B1、EIF2B2、NPC1、ADAR、STXBP1、PRICKLE2、PRRT2、MFSD8、IDUA、あるいはSTX1Bのタンパク質のスプライシング効率を改善することにより、ATP1A2、CACNA1A、SETD5、SHANK3、NF2、DNMT1、TCF4、RAI1、PEX1、ARSA、EIF2B5、EIF2B1、EIF2B2、NPC1、ADAR、STXBP1、PRICKLE2、PRRT2、MFSD8、IDUA、あるいはSTX1Bの発現をコードするRIC mRNA前駆体から構成的にスプライシングされ、それにより、ATP1A2、CACNA1A、SETD5、SHANK3、NF2、DNMT1、TCF4、RAI1、PEX1、ARSA、EIF2B5、EIF2B1、EIF2B2、NPC1、ADAR、STXBP1、PRICKLE2、PRRT2、MFSD8、IDUA、あるいはSTX1Bのタンパク質をコードするmRNAのレベルを増加させ、および、細胞におけるATP1A2、CACNA1A、SETD5、SHANK3、NF2、DNMT1、TCF4、RAI1、PEX1、ARSA、EIF2B5、EIF2B1、EIF2B2、NPC1、ADAR、STXBP1、PRICKLE2、PRRT2、MFSD8、IDUA、あるいはSTX1Bのタンパク質のスプライシング効率を改善することにより、ATP1A2、CACNA1A、SETD5、SHANK3、NF2、DNMT1、TCF4、RAI1、PEX1、ARSA、EIF2B5、EIF2B1、EIF2B2、NPC1、ADAR、STXBP1、PRICKLE2、PRRT2、MFSD8、IDUA、あるいはSTX1Bの発現を増加させる、方法。
[4]
標的タンパク質は、ATP1A2、CACNA1A、SETD5、SHANK3、NF2、DNMT1、TCF4、RAI1、PEX1、ARSA、EIF2B5、EIF2B1、EIF2B2、NPC1、ADAR、STXBP1、PRICKLE2、PRRT2、あるいはSTX1Bである、[1]または[2]に記載の方法。
[5]
標的タンパク質は、ATP1A2、CACNA1A、SETD5、SHANK3、NF2、DNMT1、TCF4、RAI1、PEX1、ARSA、EIF2B5、EIF2B2、NPC1、ADAR、STXBP1、PRICKLE2、PRRT2、あるいはSTX1Bである、[1]または[2]に記載の方法。
[6]
標的タンパク質または機能的RNAは、被験体において量あるいは活性が不足している標的タンパク質あるいは機能的RNAを機能的に増大させるか、これに取って代わる、補償タンパク質あるいは補償型の機能的RNAである、[1]または[2]に記載の方法。
[7]
細胞は、ATP1A2、CACNA1A、SETD5、SHANK3、NF2、DNMT1、TCF4、RAI1、PEX1、ARSA、EIF2B5、EIF2B2、NPC1、ADAR、STXBP1、PRICKLE2、PRRT2、あるいはSTX1Bのタンパク質の不足している量または活性によって引き起こされた疾病を抱える被験体中にあるか、該被験体からのものである、[3]に記載の方法。
[8]
細胞は、ATP1A2、CACNA1A、SETD5、SHANK3、NF2、DNMT1、TCF4、RAI1、PEX1、ARSA、EIF2B5、EIF2B2、NPC1、ADAR、STXBP1、PRICKLE2、PRRT2、あるいはSTX1Bのタンパク質の不足している量または活性によって引き起こされた疾病を抱える被験体中にあるか、該被験体からのものである、[3]に記載の方法。
[9]
標的タンパク質の量の不足は、標的タンパク質のハプロ不全によって引き起こされ、ここで、被験体は、機能的標的タンパク質をコードする第1の対立遺伝子、標的タンパク質が産生されない第2の対立遺伝子、または非機能的標的タンパク質をコードする第2の対立遺伝子を有し、アンチセンスオリゴマーは、第1の対立遺伝子から転写されたRIC mRNA前駆体の標的部分に結合する、[1]から[8]のいずれか1つに記載の方法。
[10]
被験体は、標的タンパク質の量または機能の不足に起因する障害により引き起こされた疾病を抱えており、ここで、被験体は、
(a)(i)標的タンパク質が野生型対立遺伝子からの生成と比較して、減少したレベルで生成され、
(ii)標的タンパク質が同等の野性型タンパク質と比較して機能が低下した形態で生成され、あるいは、
(iii)標的タンパク質が生成されない、第1の変異対立遺伝子と、
(b)(i)標的タンパク質が野生型対立遺伝子からの生成と比較して、減少したレベルで生成され、
(ii)標的タンパク質が同等の野性型タンパク質と比較して機能が低下した形態で生成され、あるいは、
(iii)標的タンパク質が生成されない、第2の変異対立遺伝子とを有し、
ここで、被験体が第1の変異対立遺伝子(a)(iii)を有するとき、第2の変異対立遺伝子は(b)(i)あるいは(b)(ii)であり、 ここで、被験体が第2の変異対立遺伝子(b)(iii)を有するとき、第1の変異対立遺伝子は(a)(i)あるいは(a)(ii)であり、 ここで、RIC mRNA前駆体は、(a)(i)あるいは
(a)(ii)である第1の変異対立遺伝子、および/または、(b)(i)あるいは(b)(ii)である第2の変異対立遺伝子から転写される、[1]から[8]のいずれか1つに記載の方法。
[11]
標的タンパク質は、同等の野性型タンパク質と比較して、機能が低下した形態で生成される、[10]に記載の方法。
[12]
標的タンパク質は、同等の野性型タンパク質と比較して、十分に機能的な形態で生成される、[10]に記載の方法。
[13]
RIC mRNA前駆体の標的部分は、保持されたイントロンの5’スプライス部位に対して+6から保持されたイントロンの3’スプライス部位に対して-16までの領域内の保持されたイントロンにある、[1]から[12]のいずれか1つに記載の方法。
[14]
RIC mRNA前駆体の標的部分は、
(a)保持されたイントロンの5’スプライス部位に対して、+6から+4000、+6から+3000、+6から+2000、または+6から+100の領域;あるいは、
(b)保持されたイントロンの3’スプライス部位に対して、-16から-4000、-16から-2000、-16から-1000、-16から-500、または-16から-100の領域、
の内部の保持されたイントロンにある、[1]から[12]のいずれか1つに記載の方法。
[15]
RIC mRNA前駆体の標的部分は、
(a)保持されたイントロンの5’スプライス部位に隣接するエクソン中の+2eから-4eの領域;あるいは
(b)保持されたイントロンの3’スプライス部位に隣接するエクソン中の+2eから-4eの領域、
の内部にある、[1]から[12]のいずれか1つに記載の方法。
[16]
RIC mRNA前駆体は、SEQ ID NO:1-19に対して少なくとも約80%、85%、90%、95%、96%、97%、98%、99%、あるいは100%の配列同一性を有する遺伝子配列によってコードされる、[1]から[15]のいずれか1つに記載の方法。
[17]
RIC mRNA前駆体は、SEQ ID NO:20-80のいずれか1つに対して少なくとも約80%、85%、90%、95%、96%、97%、98%、99%、あるいは100%の配列同一性を備えた配列を含む、[1]から[16]のいずれか1つに記載の方法。
[18]
アンチセンスオリゴマーは、機能的RNAまたは標的タンパク質をコードする遺伝子から転写されたmRNA前駆体の選択的スプライシングを調節することにより、標的タンパク質または機能的RNAの量を増加させない、[1]から[17]のいずれか1つに記載の方法。
[19]
アンチセンスオリゴマーは、標的タンパク質または機能的RNAをコードする遺伝子の突然変異に起因する異常スプライシングを調節することにより、標的タンパク質または機能的RNAの量を増加させない、[1]から[18]のいずれか1つに記載の方法。
[20]
RIC mRNA前駆体は、全長のmRNA前駆体の部分的スプライシング、または野生型のmRNA前駆体の部分的スプライシングによって生成された、[1]から[19]のいずれか1つに記載の方法。
[21]
標的タンパク質または機能的RNAをコードするmRNAは、全長成熟mRNAまたは野生型成熟mRNAである、[1]から[20]のいずれか1つに記載の方法。
[22]
生成された標的タンパク質は全長のタンパク質あるいは野生型のタンパク質である、[1]から[21]のいずれか1つに記載の方法。
[23]
アンチセンスオリゴマーと接触させた細胞において生成された標的タンパク質あるいは機能的RNAをコードするmRNAの総量は、対照細胞において生成された標的タンパク質あるいは機能的RNAをコードするmRNAの総量と比較して、約1.1~約10倍、約1.5~約10倍、約2~約10倍、約3~約10倍、約4~約10倍、約1.1~約5倍、約1.1~約6倍、約1.1~約7倍、約1.1~約8倍、約1.1~約9倍、約2~約5倍、約2~約6倍、約2~約7倍、約2~約8倍、約2~約9倍、約3~約6倍、約3~約7倍、約3~約8倍、約3~約9倍、約4~約7倍、約4~約8倍、約4~約9倍、少なくとも約1.1倍、少なくとも約1.5倍、少なくとも約2倍、少なくとも約2.5倍、少なくとも約3倍、少なくとも約3.5倍、少なくとも約4倍、少なくとも約5倍、あるいは少なくとも約10倍増加する、[1]から[22]のいずれか1つに記載の方法。
[24]
アンチセンスオリゴマーと接触させた細胞によって生成された標的タンパク質の総量は、対照細胞によって生成された標的タンパク質の総量と比較して、約1.1~約10倍、約1.5~約10倍、約2~約10倍、約3~約10倍、約4~約10倍、約1.1~約5倍、約1.1~約6倍、約1.1~約7倍、約1.1~約8倍、約1.1~約9倍、約2~約5倍、約2~約6倍、約2~約7倍、約2~約8倍、約2~約9倍、約3~約6倍、約3~約7倍、約3~約8倍、約3~約9倍、約4~約7倍、約4~約8倍、約4~約9倍、少なくとも約1.1倍、少なくとも約1.5倍、少なくとも約2倍、少なくとも約2.5倍、少なくとも約3倍、少なくとも約3.5倍、少なくとも約4倍、少なくとも約5倍、あるいは少なくとも約10倍増加する、[1]から[23]のいずれか1つに記載の方法。
[25]
アンチセンスオリゴマーは、ホスホロチオエート結合またはホスホロジアミデート結合を含む骨格修飾を含む、[1]から[24]のいずれか1つに記載の方法。
[26]
アンチセンスオリゴマーはホスホロジアミデートモルホリノ、ロックド核酸、ペプチド核酸、2’-O-メチル、2’-フルオロ、あるいは2’-O-メトキシエチル部分を含む、[1]から[25]のいずれか1つに記載の方法。
[27]
アンチセンスオリゴマーは少なくとも1つの修飾された糖部を含む、[1]から[26]のいずれか1つに記載の方法。
[28]
それぞれの糖部は修飾された糖部である、[27]に記載の方法。
[29]
アンチセンスオリゴマーは、8~50の核酸塩基、8~40の核酸塩基、8~35の核酸塩基、8~30の核酸塩基、8~25の核酸塩基、8~20の核酸塩基、8~15の核酸塩基、9~50の核酸塩基、9~40の核酸塩基、9~35の核酸塩基、9~30の核酸塩基、9~25の核酸塩基、9~20の核酸塩基、9~15の核酸塩基、10~50の核酸塩基、10~40の核酸塩基、10~35の核酸塩基、10~30の核酸塩基、10~25の核酸塩基、10~20の核酸塩基、10~15の核酸塩基、11~50の核酸塩基、11~40の核酸塩基、11~35の核酸塩基、11~30の核酸塩基、11~25の核酸塩基、11~20の核酸塩基、11~15の核酸塩基、12~50の核酸塩基、12~40の核酸塩基、12~35の核酸塩基、12~30の核酸塩基、12~25の核酸塩基、12~20の核酸塩基、あるいは12~15の核酸塩基からなる、[1]から[28]のいずれか1つに記載の方法。
[30]
アンチセンスオリゴマーは、タンパク質をコードするRIC mRNA前駆体の標的部分に少なくとも80%、少なくとも85%、少なくとも90%、少なくとも95%、少なくとも98%、少なくとも99%、あるいは100%相補的である、[1]から[29]のいずれか1つに記載の方法。
[31]
RIC mRNA前駆体の標的部分は、SEQ ID NO:24351-24354、24356-24378、24380-24386、または28515-28516から選択される配列内にある、[1]から[30]のいずれか1つに記載の方法。
[32]
アンチセンスオリゴマーは、SEQ ID NO:81-2675、2676-3302、3303-3552、3553-3794、3795-4032、4033-6411、6412-7753、7754-7964、7965-8053、8054-9332、9333-9600、9601-9803、24387-28514、13692-13760、13761-15914、15915-16930、16931-23347、23348-23535、あるいは23536-24350のいずれか1つに対して少なくとも約80%、85%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%、あるいは99%の配列同一性を備えるヌクレオチド配列を含む、[1]から[31]のいずれか1つに記載の方法。
[33]
アンチセンスオリゴマーは、SEQ ID NO:81-2675、2676-3302、3303-3552、3553-3794、3795-4032、4033-6411、6412-7753、7754-7964、7965-8053、8054-9332、9333-9600、9601-9803、24387-28514、13692-13760、13761-15914、15915-16930、16931-23347、23348-23535、または23536-24350から選択されたヌクレオチド配列を含む、[1]から[31]のいずれか1つに記載の方法。
[34]
細胞は、標的タンパク質または機能的RNAをコードする遺伝子から転写されたRIC mRNA前駆体の集団を含み、 ここで、RIC mRNA前駆体の集団は2つ以上の保持されたイントロンを含み、 および、ここで、アンチセンスオリゴマーは、RIC mRNA前駆体の集団で最も豊富な保持されたイントロンに結合する、[1]から[33]のいずれか1つに記載の方法。
[35]
最も豊富な保持されたイントロンに対するアンチセンスオリゴマーの結合は、標的タンパク質または機能的RNAをコードするmRNAを生成するためにRIC mRNA前駆体の集団からの2つ以上の保持されたイントロンのスプライシングアウトを誘発する、[34]に記載の方法。
[36]
細胞は、標的タンパク質または機能的RNAをコードする遺伝子から転写されたRIC mRNA前駆体の集団を含み、ここでRIC mRNA前駆体の集団は、2つ以上の保持されたイントロンを含み、アンチセンスオリゴマーは、RIC mRNA前駆体の集団において2番目に豊富な保持されたイントロンに結合する、[1]から[33]のいずれか1つに記載の方法。
[37]
2番目に豊富な保持されたイントロンに対するアンチセンスオリゴマーの結合は、標的タンパク質または機能的RNAをコードするmRNAを生成するためにRIC mRNA前駆体の集団からの2つ以上の保持されたイントロンのスプライシングアウトを誘発する、[36]に記載の方法。
[38]
疾病は疾患または障害である、[7]から[37]のいずれか1つに記載の方法。
[39]
疾患または疾病は、家族性片麻痺性片頭痛-2、家族性脳底型片頭痛、小児期の交代性片麻痺、発作性運動失調症2型、家族性片麻痺性偏頭痛、脊髄小脳失調症6型、精神遅滞-23、3p25微小欠失症候群、フェラン-マクダーミド症候群、統合失調症-15、神経線維腫症2型、髄膜腫、NF2関連の神経鞘腫症1、遺伝性感覚神経ニューロパシーIE型、常染色体優性小脳失調、難聴、およびナルコレプシー、ピットホプキンス症候群、 スミス・マギニス症候群、ペルオキシソーム新生障害1a、ハイムラー症候群-1、異染性白質ジストロフィー、白質消失を伴う白質脳症、ニーマン-ピック病C1型およびニーマン-ピック病D型、アイカルディ・グティエール症候群-6、早期乳児てんかん性脳症-4、進行性ミオクローヌスてんかん5、発作性舞踏病アテトーゼを伴う家族性乳児痙攣、突発性運動誘発性ジスキネジア1、良性の家族性新生児けいれん-2、あるいは全般てんかん熱性痙攣プラス9型である、[38]に記載の方法。
[40]
標的タンパク質およびRIC mRNA前駆体は、ATP1A2、CACNA1A、SETD5、SHANK3、NF2、DNMT1、TCF4、RAI1、PEX1、ARSA、EIF2B5、EIF2B2、NPC1、ADAR、STXBP1、PRICKLE2、PRRT2、あるいはSTX1Bの遺伝子によってコードされる、[39]に記載の方法。
[41]
該方法はタンパク質発現を評価する工程をさらに含む、[1]から[40]のいずれか1つに記載の方法。
[42]
アンチセンスオリゴマーは、ATP1A2、CACNA1A、SETD5、SHANK3、NF2、DNMT1、TCF4、RAI1、PEX1、ARSA、EIF2B5、EIF2B2、NPC1、ADAR、STXBP1、PRICKLE2、PRRT2、あるいはSTX1BのRIC mRNA前駆体の標的部分に結合する、[1]から[41]のいずれか1つに記載の方法。
[43]
被験体はヒトである、[1]から[42]のいずれか1つに記載の方法。
[44]
被験体はヒト以外の動物である、[1]から[42]のいずれか1つに記載の方法。
[45]
被験体は胎児、胚、あるいは子供である、[1]から[43]のいずれか1つに記載の方法。
[46]
細胞はエクスビボである、[1]から[44]のいずれか1つに記載の方法。
[47]
アンチセンスオリゴマーは、被験体のくも膜下腔内注射、脳室内注射、腹腔内注射、筋肉内注射、皮下注射、あるいは静脈内注射によって投与される、[1]から[44]のいずれか1つに記載の方法。
[48]
5’スプライス部位に隣接するエクソンの-3eから-1eと、保持されたイントロンの+1~+6にある9ヌクレオチドは、対応する野性型配列と同一である、[1]から[47]のいずれか1つに記載の方法。
[49]
保持されたイントロンの-15から-1および3’スプライス部位に隣接するエクソンの+1eの16ヌクレオチド配列は、対応する野生型配列と同一である、[1]から[48]のいずれか1つに記載の方法。
[50]
[1]から[39]のいずれか1つに記載の方法において使用されるアンチセンスオリゴマー。
[51]
SEQ ID NO:81-2675、2676-3302、3303-3552、3553-3794、3795-4032、4033-6411、6412-7753、7754-7964、7965-8053、8054-9332、9333-9600、9601-9803、24387-28514、13692-13760、13761-15914、15915-16930、16931-23347、23348-23535、または23536-24350のいずれか1つに対して少なくとも約80%、85%、90%、95%、97%、あるいは100%の配列同一性を備えた配列を含むアンチセンスオリゴマー。
[52]
[50]または[51]に記載のアンチセンスオリゴマーおよび賦形剤を含む医薬組成物。
[53]
くも膜下腔内注射、脳室内注射、腹腔内注射、筋肉内注射、皮下注射、または静脈内注射により、[52]に記載の医薬組成物を投与することによって、必要としている被験体を処置する方法。
[54]
不足しているタンパク質または不足している機能的RNAに関連する、必要としている被験体中の、家族性片麻痺性片頭痛-2、家族性脳底型片頭痛、小児期の交代性片麻痺、発作性運動失調症2型、家族性片麻痺性偏頭痛、脊髄小脳失調症6型、精神遅滞-23、3p25微小欠失症候群、フェラン-マクダーミド症候群、統合失調症-15、神経線維腫症2型、髄膜腫、NF2関連の神経鞘腫症1、遺伝性感覚神経ニューロパシーIE型、常染色体優性小脳失調、難聴、およびナルコレプシー、ピットホプキンス症候群、 スミス・マギニス症候群、ペルオキシソーム新生障害1a、ハイムラー症候群-1、異染性白質ジストロフィー、白質消失を伴う白質脳症、ニーマン-ピック病C1型およびニーマン-ピック病D型、アイカルディ・グティエール症候群-6、早期乳児てんかん性脳症-4、進行性ミオクローヌスてんかん5、発作性舞踏病アテトーゼを伴う家族性乳児痙攣、突発性運動誘発性ジスキネジア1、良性の家族性新生児けいれん-2、あるいは全般てんかん熱性痙攣プラス9型を処置するために、細胞によって、標的タンパク質あるいは機能的RNAの発現を増加させる方法で使用されるアンチセンスオリゴマーを含む組成物であって、ここで、不足しているタンパク質または機能的RNAは、被験体において量あるいは活性が不足しており、ここで、アンチセンスオリゴマーは、標的タンパク質または機能的RNAをコードする、保持されたイントロン含有mRNA前駆体(RIC mRNA前駆体)の構成的スプライシングを増強し、ここで、標的タンパク質は:
(a)不足しているタンパク質;または
(b)被験体において不足しているタンパク質を機能的に増大させるか、これに取って代わる、補償タンパク質であり、
ここで、機能的RNAは:
(a)不足したRNA;または
(b)被験体において不足した機能的RNAを機能的に増大させるか、これに取って代わる、補償機能的RNAであり、
ここでRIC mRNA前駆体は、保持されたイントロン、5’スプライス部位に隣接しているエクソン、および3’スプライス部位に隣接しているエクソンを含み、保持されたイントロンは、標的タンパク質または機能的RNAをコードするRIC mRNA前駆体からスプライシングされ、それによって、被験体において標的タンパク質または機能的RNAの産生または活性を増加させる、組成物。
[55]
必要としている被験体においてATP1A2、CACNA1A、SETD5、SHANK3、NF2、DNMT1、TCF4、RAI1、PEX1、ARSA、EIF2B5、EIF2B1、EIF2B2、NPC1、ADAR、MFSD8、STXBP1、PRICKLE2、PRRT2、IDUA、あるいはSTX1Bのタンパク質に関連する疾病を処置する方法で使用されるアンチセンスオリゴマーを含む組成物であって、被験体の細胞によって、ATP1A2、CACNA1A、SETD5、SHANK3、NF2、DNMT1、TCF4、RAI1、PEX1、ARSA、EIF2B5、EIF2B1、EIF2B2、NPC1、ADAR、MFSD8、STXBP1、PRICKLE2、PRRT2、IDUA、あるいはSTX1Bのタンパク質の発現を増加させる工程を含み、ここで、細胞は、保持されたイントロン、保持されたイントロンの5’スプライス部位に隣接するエクソン、保持されたイントロンの3’スプライス部位に隣接するエクソンを含む、保持されたイントロン含有mRNA前駆体を有し、および、RIC mRNA前駆体は、ATP1A2、CACNA1A、SETD5、SHANK3、NF2、DNMT1、TCF4、RAI1、PEX1、ARSA、EIF2B5、EIF2B1、EIF2B2、NPC1、ADAR、MFSD8、STXBP1、PRICKLE2、PRRT2、IDUA、あるいはSTX1Bのタンパク質をコードし、前記方法は、アンチセンスオリゴマーに細胞を接触させる工程を含み、それにより、保持されたイントロンは、ATP1A2、CACNA1A、SETD5、SHANK3、NF2、DNMT1、TCF4、RAI1、PEX1、ARSA、EIF2B5、EIF2B1、EIF2B2、NPC1、ADAR、MFSD8、STXBP1、PRICKLE2、PRRT2、IDUA、あるいはSTX1Bのタンパク質をコードするRIC mRNA前駆体の転写産物から構成的にスプライシングされ、それにより、標的タンパク質または機能的RNAをコードするmRNAのレベルを増加させ、および、被験体の細胞において、ATP1A2、CACNA1A、SETD5、SHANK3、NF2、DNMT1、TCF4、RAI1、PEX1、ARSA、EIF2B5、EIF2B1、EIF2B2、NPC1、ADAR、MFSD8、STXBP1、PRICKLE2、PRRT2、IDUA、あるいはSTX1Bのタンパク質の発現を増加させる、組成物。
[56]
標的タンパク質は、ATP1A2、CACNA1A、SETD5、SHANK3、NF2、DNMT1、TCF4、RAI1、PEX1、ARSA、EIF2B5、EIF2B1、EIF2B2、NPC1、ADAR、STXBP1、PRICKLE2、PRRT2、あるいはSTX1Bである、[55]に記載の組成物。
[57]
標的タンパク質は、ATP1A2、CACNA1A、SETD5、SHANK3、NF2、DNMT1、TCF4、RAI1、PEX1、ARSA、EIF2B5、EIF2B2、NPC1、ADAR、STXBP1、PRICKLE2、PRRT2、あるいはSTX1Bである、[55]に記載の組成物。
[58]
疾病は疾患または障害である、[55]または[56]に記載の組成物。
[59]
疾患または障害は、家族性片麻痺性片頭痛-2、家族性脳底型片頭痛、小児期の交代性片麻痺、発作性運動失調症2型、家族性片麻痺性偏頭痛、脊髄小脳失調症6型、精神遅滞-23、3p25微小欠失症候群、フェラン-マクダーミド症候群、統合失調症-15、神経線維腫症2型、髄膜腫、NF2関連の神経鞘腫症1、遺伝性感覚神経ニューロパシーIE型、常染色体優性小脳失調、難聴、およびナルコレプシー、ピットホプキンス症候群、 スミス・マギニス症候群、ペルオキシソーム新生障害1a、ハイムラー症候群-1、異染性白質ジストロフィー、白質消失を伴う白質脳症、ニーマン-ピック病C1型およびニーマン-ピック病D型、アイカルディ・グティエール症候群-6、早期乳児てんかん性脳症-4、進行性ミオクローヌスてんかん5、発作性舞踏病アテトーゼを伴う家族性乳児痙攣、突発性運動誘発性ジスキネジア1、良性の家族性新生児けいれん-2、あるいは全般てんかん熱性痙攣プラス9型である、[58]に記載の組成物。
[60]
標的タンパク質およびRIC mRNA前駆体は、ATP1A2、CACNA1A、SETD5、SHANK3、NF2、DNMT1、TCF4、RAI1、PEX1、ARSA、EIF2B5、EIF2B1、EIF2B2、NPC1、ADAR、STXBP1、PRICKLE2、PRRT2、あるいはSTX1B遺伝子によってコードされる、[59]に記載の組成物。
[61]
標的タンパク質およびRIC mRNA前駆体は、ATP1A2、CACNA1A、SETD5、SHANK3、NF2、DNMT1、TCF4、RAI1、PEX1、ARSA、EIF2B5、EIF2B2、NPC1、ADAR、STXBP1、PRICKLE2、PRRT2、あるいはSTX1B遺伝子によってコードされる、[59]に記載の組成物。
[62]
アンチセンスオリゴマーは、保持されたイントロンの5’スプライス部位に対して+6から、保持されたイントロンの3’スプライス部位に対して-16までの領域内の保持されたイントロンにあるRIC mRNA前駆体の一部を標的とする、[54]から[60]のいずれか1つに記載の組成物。
[63]
アンチセンスオリゴマーはRIC mRNA前駆体の一部を標的とし、これは、
(a)保持されたイントロンの5’スプライス部位に対する+6から+100の領域;または
(b)保持されたイントロンの3’スプライス部位に対する-16から-100の領域、
の内部の保持されたイントロンにある、[54]から[62]のいずれか1つに記載の組成物。
[64]
アンチセンスオリゴマーは、少なくとも1つの保持されたイントロンの5’スプライス部位の約100ヌクレオチド下流から、少なくとも1つの保持されたイントロンの3’スプライス部位の約100ヌクレオチド上流までの領域内にあるRIC mRNA前駆体の一部を標的とする、[54]から[60]のいずれか1つに記載の組成物。
[65]
RIC mRNA前駆体の標的部分は、
(a)保持されたイントロンの5’スプライス部位に隣接するエクソン中の+2e~-4eの領域;あるいは
(b)保持されたイントロンの3’スプライス部位に隣接するエクソン中の+2e~-4eの領域、
の内部にある、[54]から[60]のいずれか1つに記載の組成物。
[66]
RIC mRNA前駆体は、SEQ ID NO:1-19に対して少なくとも約80%、85%、90%、95%、96%、97%、98%、99%、あるいは100%の配列同一性を有する遺伝子配列によってコードされる、[54]から[65]のいずれか1つに記載の組成物。
[67]
RIC mRNA前駆体は、SEQ ID NO:20-80のいずれか1つに対して少なくとも約80%、85%、90%、95%、96%、97%、98%、99%または100%の配列同一性を有する配列を含む、[54]から[66]のいずれか1つに記載の組成物。
[68]
アンチセンスオリゴマーは、標的タンパク質または機能的RNAをコードする遺伝子から転写されたmRNA前駆体の選択的スプライシングを調節することにより標的タンパク質または機能的RNAの量を増加させない、[54]から[67]のいずれか1つに記載の組成物。
[69]
アンチセンスオリゴマーは、標的タンパク質または機能的RNAをコードする遺伝子の突然変異に起因する異常スプライシングを調節することにより、機能的RNAまたは機能的タンパク質の量を増加させない、[54]から[68]のいずれか1つに記載の組成物。
[70]
RIC mRNA前駆体は、全長のmRNA前駆体、または野生型のmRNA前駆体の部分的なスプライシングによって生成された、[54]から[69]のいずれか1つに記載の組成物。
[71]
標的タンパク質または機能的RNAをコードするmRNAは、全長の成熟mRNA、あるいは野生型の成熟mRNAである、[54]から[70]のいずれか1つに記載の組成物。
[72]
生成された標的タンパク質は全長のタンパク質あるいは野生型のタンパク質である、[54]から[71]のいずれか1つに記載の組成物。
[73]
保持されたイントロンは律速イントロンである、[54]から[72]のいずれか1つに記載の組成物。
[74]
前記保持されたイントロンは前記RIC mRNA前駆体で最も豊富な保持されたイントロンである、[54]から[73]のいずれか1つに記載の組成物。
[75]
保持されたイントロンは前記RIC mRNA前駆体で2番目に豊富な保持されたイントロンである、[54]から[73]のいずれか1つに記載の組成物。
[76]
アンチセンスオリゴマーは、ホスホロチオエート結合またはホスホロジアミデート結合を含む骨格修飾を含む、[54]から[75]のいずれか1つに記載の組成物。
[77]
前記アンチセンスオリゴマーはアンチセンスオリゴヌクレオチドである、[54]から[76]のいずれか1つに記載の組成物。
[78]
アンチセンスオリゴマーはホスホロジアミデートモルホリノ、ロックド核酸、ペプチド核酸、2’-O-メチル、2’-フルオロ、あるいは2’-O-メトキシエチル部分を含む、[54]から[77]のいずれか1つに記載の組成物。
[79]
アンチセンスオリゴマーは少なくとも1つの修飾された糖部を含む、[54]から[78]のいずれか1つに記載の組成物。
[80]
それぞれの糖部は修飾された糖部である、[79]に記載の組成物。
[81]
アンチセンスオリゴマーは、8~50の核酸塩基、8~40の核酸塩基、8~35の核酸塩基、8~30の核酸塩基、8~25の核酸塩基、8~20の核酸塩基、8~15の核酸塩基、9~50の核酸塩基、9~40の核酸塩基、9~35の核酸塩基、9~30の核酸塩基、9~25の核酸塩基、9~20の核酸塩基、9~15の核酸塩基、10~50の核酸塩基、10~40の核酸塩基、10~35の核酸塩基、10~30の核酸塩基、10~25の核酸塩基、10~20の核酸塩基、10~15の核酸塩基、11~50の核酸塩基、11~40の核酸塩基、11~35の核酸塩基、11~30の核酸塩基、11~25の核酸塩基、11~20の核酸塩基、11~15の核酸塩基、12~50の核酸塩基、12~40の核酸塩基、12~35の核酸塩基、12~30の核酸塩基、12~25の核酸塩基、12~20の核酸塩基、あるいは12~15の核酸塩基からなる、[54]から[80]のいずれか1つに記載の組成物。
[82]
アンチセンスオリゴマーは、タンパク質をコードするRIC mRNA前駆体の標的部分に少なくとも80%、少なくとも85%、少なくとも90%、少なくとも95%、少なくとも98%、少なくとも99%、あるいは100%相補的である、[54]から[81]のいずれか1つに記載の組成物。
[83]
アンチセンスオリゴマーはツベリンRIC mRNA前駆体の標的部分へ結合し、RIC mRNA前駆体の標的部分は、SEQ ID NO:24351-24354、24356-24378、24380-24386、または28515-28516から選択される配列内にある、[54]から[82]のいずれか1つに記載の組成物。
[84]
アンチセンスオリゴマーは、SEQ ID NO:81-2675、2676-3302、3303-3552、3553-3794、3795-4032、4033-6411、6412-7753、7754-7964、7965-8053、8054-9332、9333-9600、9601-9803、24387-28514、13692-13760、13761-15914、15915-16930、16931-23347、23348-23535、あるいは23536-24350のいずれか1つに対して少なくとも約80%、85%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%、あるいは99%の配列同一性であるヌクレオチド配列を含む、[54]から[83]のいずれか1つに記載の組成物。
[85]
アンチセンスオリゴマーは、SEQ ID NO:81-2675、2676-3302、3303-3552、3553-3794、3795-4032、4033-6411、6412-7753、7754-7964、7965-8053、8054-9332、9333-9600、9601-9803、24387-28514、13692-13760、13761-15914、15915-16930、16931-23347、23348-23535、または23536-24350から選択されたヌクレオチド配列を含む、[54]から[83]のいずれか1つに記載の組成物。
[86]
アンチセンスオリゴマーは、ATP1A2、CACNA1A、SETD5、SHANK3、NF2、DNMT1、TCF4、RAI1、PEX1、ARSA、EIF2B5、EIF2B1、EIF2B2、NPC1、ADAR、STXBP1、PRICKLE2、PRRT2、あるいはSTX1BのRIC mRNA前駆体の標的部分に結合する、[54]から[85]のいずれか1つに記載の組成物。
[87]
アンチセンスオリゴマーは、ATP1A2、CACNA1A、SETD5、SHANK3、NF2、DNMT1、TCF4、RAI1、PEX1、ARSA、EIF2B5、EIF2B2、NPC1、ADAR、STXBP1、PRICKLE2、PRRT2、あるいはSTX1BのRIC mRNA前駆体の標的部分に結合する、[54]から[85]のいずれか1つに記載の組成物。
[88]
[54]から[86]に記載の組成物のいずれかのアンチセンスオリゴマー、および賦形剤を含む医薬組成物。
[89]
くも膜下腔内注射、脳室内注射、腹腔内注射、筋肉内注射、皮下注射、または静脈内注射により[88]に記載の医薬組成物を投与することによって、必要としている被験体を処置する方法。
[90]
医薬組成物であって、
不足しているATP1A2、CACNA1A、SETD5、SHANK3、NF2、DNMT1、TCF4、RAI1、PEX1、ARSA、EIF2B5、EIF2B1、EIF2B2、NPC1、ADAR、STXBP1、PRICKLE2、PRRT2、MFSD8、IDUA、あるいはSTX1BのmRNA転写産物の標的配列にハイブリダイズするアンチセンスオリゴマーであって、ここで、不足しているATP1A2、CACNA1A、SETD5、SHANK3、NF2、DNMT1、TCF4、RAI1、PEX1、ARSA、EIF2B5、EIF2B1、EIF2B2、NPC1、ADAR、STXBP1、PRICKLE2、PRRT2、MFSD8、IDUA、あるいはSTX1BのmRNA転写産物は保持されたイントロンを含み、および、ここで、アンチセンスオリゴマーは、不足しているATP1A2、CACNA1A、SETD5、SHANK3、NF2、DNMT1、TCF4、RAI1、PEX1、ARSA、EIF2B5、EIF2B1、EIF2B2、NPC1、ADAR、STXBP1、PRICKLE2、PRRT2、MFSD8、IDUA、あるいはSTX1BのmRNA転写産物からの保持されたイントロンのスプライシングアウトを誘発する、アンチセンスオリゴマーと、
薬学的に許容可能な賦形剤と、を含む、医薬組成物。
[91]
アンチセンスオリゴマーは、不足しているATP1A2、CACNA1A、SETD5、SHANK3、NF2、DNMT1、TCF4、RAI1、PEX1、ARSA、EIF2B5、EIF2B1、EIF2B2、NPC1、ADAR、STXBP1、PRICKLE2、PRRT2、あるいはSTX1BのmRNA転写産物の標的配列にハイブリダイズする、[90]に記載の医薬組成物。
[92]
不足しているATP1A2、CACNA1A、SETD5、SHANK3、NF2、DNMT1、TCF4、RAI1、PEX1、ARSA、EIF2B5、EIF2B1、EIF2B2、NPC1、ADAR、STXBP1、PRICKLE2、PRRT2、あるいはSTX1BのmRNA転写産物は、ATP1A2、CACNA1A、SETD5、SHANK3、NF2、DNMT1、TCF4、RAI1、PEX1、ARSA、EIF2B5、EIF2B1、EIF2B2、NPC1、ADAR、STXBP1、PRICKLE2、PRRT2、あるいはSTX1BのRIC mRNA前駆体の転写産物である、[91]に記載の医薬組成物。
[93]
アンチセンスオリゴマーは、不足しているATP1A2、CACNA1A、SETD5、SHANK3、NF2、DNMT1、TCF4、RAI1、PEX1、ARSA、EIF2B5、EIF2B2、NPC1、ADAR、STXBP1、PRICKLE2、PRRT2、あるいはSTX1BのmRNA転写産物の標的配列にハイブリダイズする、[90]に記載の医薬組成物。
[94]
不足しているATP1A2、CACNA1A、SETD5、SHANK3、NF2、DNMT1、TCF4、RAI1、PEX1、ARSA、EIF2B5、EIF2B2、NPC1、ADAR、STXBP1、PRICKLE2、PRRT2、あるいはSTX1BのmRNA転写産物は、ATP1A2、CACNA1A、SETD5、SHANK3、NF2、DNMT1、TCF4、RAI1、PEX1、ARSA、EIF2B5、EIF2B2、NPC1、ADAR、STXBP1、PRICKLE2、PRRT2、あるいはSTX1BのRIC mRNA前駆体の転写産物である、[93]に記載の医薬組成物。
[95]
RIC mRNA前駆体の転写産物の標的部分は、保持されたイントロンの5’スプライス部位に対して+4000~保持されたイントロンの3’スプライス部位に対して-2000までの領域内の保持されたイントロンにある、[90]から[94]のいずれか1つに記載の医薬組成物。
[96]
RIC mRNA前駆体の転写産物は、SEQ ID NO:1-19に対して少なくとも約80%、85%、90%、95%、96%、97%、98%、99%、あるいは100%の配列同一性を有する遺伝子配列によってコードされる、[90]から[95]のいずれか1つに記載の医薬組成物。
[97]
RIC mRNA前駆体の転写産物は、SEQ ID NO:20-80のいずれか1つに対して少なくとも約80%、85%、90%、95%、96%、97%、98%、99%、あるいは100%の配列同一性を有する配列を含む、[90]から[96]のいずれか1つに記載の医薬組成物。
[98]
アンチセンスオリゴマーは、ホスホロチオエート結合またはホスホロジアミデート結合を含む骨格修飾を含む、[90]から[97]のいずれか1つに記載の医薬組成物。
[99]
アンチセンスオリゴマーはアンチセンスオリゴヌクレオチドである、[90]から[98]のいずれか1つに記載の医薬組成物。
[100]
アンチセンスオリゴマーはホスホロジアミデートモルホリノ、ロックド核酸、ペプチド核酸、2’-O-メチル、2’-フルオロ、あるいは2’-O-メトキシエチル部分を含む、[90]から[99]のいずれか1つに記載の医薬組成物。
[101]
アンチセンスオリゴマーは少なくとも1つの修飾された糖部を含む、[90]から[100]のいずれか1つに記載の医薬組成物。
[102]
アンチセンスオリゴマーは、8~50の核酸塩基、8~40の核酸塩基、8~35の核酸塩基、8~30の核酸塩基、8~25の核酸塩基、8~20の核酸塩基、8~15の核酸塩基、9~50の核酸塩基、9~40の核酸塩基、9~35の核酸塩基、9~30の核酸塩基、9~25の核酸塩基、9~20の核酸塩基、9~15の核酸塩基、10~50の核酸塩基、10~40の核酸塩基、10~35の核酸塩基、10~30の核酸塩基、10~25の核酸塩基、10~20の核酸塩基、10~15の核酸塩基、11~50の核酸塩基、11~40の核酸塩基、11~35の核酸塩基、11~30の核酸塩基、11~25の核酸塩基、11~20の核酸塩基、11~15の核酸塩基、12~50の核酸塩基、12~40の核酸塩基、12~35の核酸塩基、12~30の核酸塩基、12~25の核酸塩基、12~20の核酸塩基、または12~15の核酸塩基を含む、[90]から[101]のいずれか1つに記載の医薬組成物。
[103]
アンチセンスオリゴマーは、RIC mRNA前駆体の転写産物の標的部分に対して、少なくとも80%、少なくとも85%、少なくとも90%、少なくとも95%、少なくとも98%、少なくとも99%、あるいは100%相補的である、[90]から[102]のいずれか1つに記載の医薬組成物。
[104]
RIC mRNA前駆体の転写産物の標的部分は、SEQ ID NO:24351-24354、24356-24378、24380-24386、あるいは28515-28516から選択される配列内にある、[90]から[103]のいずれか1つに記載の医薬組成物。
[105]
アンチセンスオリゴマーは、SEQ ID NO:81-2675、2676-3302、3303-3552、3553-3794、3795-4032、4033-6411、6412-7753、7754-7964、7965-8053、8054-9332、9333-9600、9601-9803、24387-28514、13692-13760、13761-15914、15915-16930、16931-23347、23348-23535、または23536-24350のいずれか1つに対して少なくとも約80%、85%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%、あるいは99%の配列同一性であるヌクレオチド配列を含む、[90]から[104]のいずれか1つに記載の医薬組成物。
[106]
アンチセンスオリゴマーは、SEQ ID NO:81-2675、2676-3302、3303-3552、3553-3794、3795-4032、4033-6411、6412-7753、7754-7964、7965-8053、8054-9332、9333-9600、9601-9803、24387-28514、13692-13760、13761-15914、15915-16930、16931-23347、23348-23535、または23536-24350から選択されたヌクレオチド配列を含む、[90]から[104]のいずれか1つに記載の医薬組成物。
[107]
医薬組成物は、髄腔内注射、脳室内注射、腹腔内注射、筋肉内注射、皮下注射、あるいは静脈内注射のために製剤される、[90]から[105]のいずれか1つに記載の医薬組成物。
[108]
標的タンパク質の機能的形態をコードする十分に処理されたmRNA転写産物を産生するために、保持されたイントロンの除去を促進するためのmRNA転写産物の処理を誘発する方法であって、該方法は:
(a)被験体の標的細胞へアンチセンスオリゴマーを接触させる工程と、
(b)mRNA転写産物にアンチセンスオリゴマーをハイブリダイズする工程であって、
mRNA転写産物が標的タンパク質の機能的形態をコードすることができ、かつ少なくとも1つの保持されたイントロンを含む、工程と、
(c)標的タンパク質の機能的形態をコードする十分に処理されたmRNA転写産物を生成するためにmRNA転写産物から少なくとも1つの保持されたイントロンを除去する工程と、
(d)十分に処理されたmRNA転写産物から標的タンパク質の機能的形態を翻訳する工程と、を含み、
ここで、mRNA転写産物はATP1A2、CACNA1A、SETD5、SHANK3、NF2、DNMT1、TCF4、RAI1、PEX1、ARSA、EIF2B5、EIF2B1、EIF2B2、NPC1、ADAR、STXBP1、PRICKLE2、PRRT2、MFSD8、IDUA、あるいはSTX1BのmRNA転写産物から選択される、方法。
[109]
保持されたイントロンは保持されたイントロン全体である、[108]に記載の方法。
[110]
mRNA転写産物はRIC mRNA前駆体の転写産物である、[108]または[109]に記載の方法。
[111]
mRNA転写産物は、ATP1A2、CACNA1A、SETD5、SHANK3、NF2、DNMT1、TCF4、RAI1、PEX1、ARSA、EIF2B5、EIF2B1、EIF2B2、NPC1、ADAR、STXBP1、PRICKLE2、PRRT2、あるいはSTX1B mRNA転写産物から選択される、[108]から[110]のいずれか1つに記載の方法。
[112]
mRNA転写産物は、ATP1A2、CACNA1A、SETD5、SHANK3、NF2、DNMT1、TCF4、RAI1、PEX1、ARSA、EIF2B5、EIF2B2、NPC1、ADAR、STXBP1、PRICKLE2、PRRT2、あるいはSTX1B mRNA転写産物から選択される、[108]から[110]のいずれか1つに記載の方法。
[113]
標的タンパク質の不足している量または活性によって引き起こされる疾病を抱える被験体を処置する方法であって、該方法は:SEQ ID NO:81-2675、2676-3302、3303-3552、3553-3794、3795-4032、4033-6411、6412-7753、7754-7964、7965-8053、8054-9332、9333-9600、9601-9803、24387-28514、13692-13760、13761-15914、15915-16930、16931-23347、23348-23535、あるいは23536-24350のいずれか1つに対して少なくとも約80%、85%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%、あるいは99%の配列同一性を備えるヌクレオチド配列を含むアンチセンスオリゴマーを、被験体に投与する工程を含む、方法。
【0432】
実施例
本発明は、以下の実施例によってより具体的に例示されるだろう。しかしながら、本発明がどんな方法でもこれらの実施例によって制限されていないことが理解されるべきである。
【0433】
実施例1:次世代配列決定を使用するRNAseqによる、ATP1A2、CACNA1A、SETD5、SHANK3、NF2、DNMT1、TCF4、RAI1、PEX1、ARSA、EIF2B5、EIF2B1、EIF2B2、NPC1、ADAR、MFSD8、STXBP1、PRICKLE2、PRRT2、IDUAおよびSTX1B転写産物中のイントロン保持事象の特定
全トランスクリプトームショットガン配列決定を、次世代配列決定を使用して実行し、イントロン保持事象を特定するために、ATP1A2、CACNA1A、SETD5、SHANK3、NF2、DNMT1、TCF4、RAI1、PEX1、ARSA、EIF2B5、EIF2B1、EIF2B2、NPC1、ADAR、MFSD8、STXBP1、PRICKLE2、PRRT2、IDUAおよびSTX1B遺伝子によって産生された転写産物のスナップショットを明らかにした。このために、細胞の核および細胞質の分画からのpolyA+ RNAを分離し、IlluminaのTruSeq Stranded mRNAライブラリPrepキットを用いてcDNAライブラリを構築した。ライブラリを対末端配列決定(pair-end sequenced)し、結果として、ヒトゲノム(2009年2月、GRCh37/hg19アセンブリ)にマッピングされた100ヌクレオチドの読み取りをもたらした。マッピングされた読み取りは(UCSC Genome Informatics Group (Center for Biomolecular Science & Engineering, University of California, Santa Cruz, 1156 High Street, Santa Cruz, CA 95064)によって操作され、かつ、例えばRosenbloom, et al., 2015,“The UCSC Genome Browser database: 2015 update,”Nucleic Acids Research 43, Database Issue doi: 10.1093/nar/gku1177に記載された)UCSCゲノムブラウザを使用して視覚化され、読み取りの範囲および数はピーク信号によって推論される。ピークの高さは、特定の領域における読取密度によって与えられた発現のレベルを示している。ピークをエクソン領域およびイントロン領域に一致させられるようにUCSCゲノムブラウザによって遺伝子の概略図が提供される。このディスプレイに基づいて、細胞の核分画においては高い読取密度を有するが、細胞質分画においては読み取りが非常に低いかまったく無いイントロンを特定した。これは、これらのイントロンが保持されたこと、および、イントロンを含む転写産物が核内に残っていることを示し、かつ、この保持されたRIC mRNA前駆体が、細胞質に排出されないので、非生産的であることを示唆している。
【0434】
実施例2:ASOウォーク(ASO-walk)標的化の設計
ASOウォークは、本明細書に記述された方法を使用して、保持されたイントロンを標的とするように設計された。イントロンの、例えば+6から+69のヌクレオチドに及ぶイントロン5’スプライス部位の直ぐ下流の領域と、例えば-16から-79に及ぶイントロンの3’スプライス部位のすぐ上流の領域とを、2’-O-Me RNA、PS骨格、5-ヌクレオチド間隔だけシフトしている18塩基長のASOで標的とした。
【0435】
実施例3:ASO標的化によるスプライシング効率の改善
ATP1A2、CACNA1A、SETD5、SHANK3、NF2、DNMT1、TCF4、RAI1、PEX1、ARSA、EIF2B5、EIF2B2、NPC1、ADAR、STXBP1、PRICKLE2、PRRT2、またはSTX1Bの発現の増加が、ASOを用いて、ATP1A2、CACNA1A、SETD5、SHANK3、NF2、DNMT1、TCF4、RAI1、PEX1、ARSA、EIF2B5、EIF2B2、NPC1、ADAR、STXBP1、PRICKLE2、PRRT2、またはSTX1Bにおける保持されたイントロンのスプライシング効率を改善することにより達成しうるかどうかを判定するために、ARPE-19またはSK-N-AS細胞を、偽トランスフェクト(mock-transfected)し、または、
図7、
図9、
図11、
図13、
図15、
図17、
図19、
図22、
図24、
図26、
図37、
図39、
図41および表1に記載の標的化ASOでトランスフェクトした。細胞を、供給元の仕様書に従って、Lipofectamine RNAiMaxトランスフェクション試薬(Thermo Fisher)を用いてトランスフェクトする。簡潔に述べると、ASOを96ウェル組織培養プレートに播種し、Opti-MEMで希釈したRNAiMaxと組み合わせる。トリプシンを用いて細胞を剥離し、完全培地に再懸濁し、約25,000個の細胞をASOトランスフェクション混合物に加える。トランスフェクション実験は三通りのプレート複製において実行される。最終的なASO濃度は80nMであった。供給元の仕様書に従って、培地をトランスフェクションの6時間後に交換し、細胞をCells-to-Ct溶解試薬を用い、DNAse(Thermo Fisher)で試薬を補充し、24時間で採取する。供給元の仕様書に従い、cDNAをCells-to-Ct RT試薬(Thermo Fisher)で生成される。対象のイントロンでのスプライシングの量を定量化するために、対応するエクソン-エクソンジャンクション(Thermo Fisher)に及ぶプローブでTaqmanアッセイを用いて、定量PCRが実行された。Taqmanアッセイは、QuantStudio 7Flex Real-Time PCRシステム(Thermo Fisher)上で、供給元の仕様書に従い実行される。ATP1A2、CACNA1A、SETD5、SHANK3、NF2、DNMT1、TCF4、RAI1、PEX1、ARSA、EIF2B5、EIF2B2、NPC1、ADAR、STXBP1、PRICKLE2、PRRT2またはSTX1Bのアッセイ値を、RPL32(deltaCt)およびプレート適合偽トランスフェクトサンプル(delta-delta Ct)に対して正規化し、モック定量(2^-(delta-deltaCt)に対して倍率変化を生成した。3つのプレート複製のモック(mock)に対する平均倍率変化をプロットした。これらの結果を用いて、ASOを用いて遺伝子中に保持されたイントロンのスプライシングを誘発することが、遺伝子発現の増加をもたらすことを確認した。
【0436】
図3は、NM_001111に対応するADARイントロン2のReSeq遺伝子の概略図を表す。円で囲まれたイントロンのイントロン保持率(PIR)が示される。
【0437】
図4は、NM_001085425に対応するARSAイントロン3のReSeq遺伝子の概略図を表す。円で囲まれたイントロンのイントロン保持率(PIR)が示される。
【0438】
図5は、NM_001085425に対応するARSAイントロン4のReSeq遺伝子の概略図を表す。円で囲まれたイントロンのイントロン保持率(PIR)が示される。
【0439】
図6は、NM_001130823に対応するDNMT1イントロン30のReSeq遺伝子の概略図を表す。円で囲まれたイントロンのイントロン保持率(PIR)が示される。
【0440】
図7は、偽処理(mock treated)細胞に対して80nMの示されたASOで24時間処置したARPE-19細胞におけるイントロン30のないDNMT1 mRNAの発現レベルの平均(n=3)倍の変化を示す例示的なグラフを表す。データはRPL32発現に正規化される。
【0441】
図8は、NM_014239に対応するEIF2B2イントロン1のReSeq遺伝子の概略図を表す。円で囲まれたイントロンのイントロン保持率(PIR)が示される。
【0442】
図9は、偽処理細胞に対して80nMの示されたASOで24時間処置したARPE-19細胞におけるイントロン1のないEIF2B2 mRNAの発現レベルの平均(n=3)倍の変化を示す例示的なグラフを表す。データはRPL32発現に正規化される。
【0443】
図10は、NM_003907に対応するEIF2B5イントロン12のReSeq遺伝子の概略図を表す。円で囲まれたイントロンのイントロン保持率(PIR)が示される。
【0444】
図11は、偽処理細胞に対して80nMの示されたASOで24時間処置したARPE-19細胞におけるイントロン12のないEIF2B5 mRNAの発現レベルの平均(n=3)倍の変化を示す例示的なグラフを表す。データはRPL32発現に正規化される。
【0445】
図12は、NM_003907に対応するEIF2B5イントロン13のReSeq遺伝子の概略図を表す。円で囲まれたイントロンのイントロン保持率(PIR)が示される。
【0446】
図13は、偽処理細胞に対して80nMの示されたASOで24時間処置したARPE-19細胞におけるイントロン13のないEIF2B5 mRNAの発現レベルの平均(n=3)倍の変化を示す例示的なグラフを表す。データはRPL32発現に正規化される。
【0447】
図14は、NM_000466に対応するPEX1イントロン10のReSeq遺伝子の概略図を表す。円で囲まれたイントロンのイントロン保持率(PIR)が示される。
【0448】
図15は、偽処理細胞に対して80nMの示されたASOで24時間処置したARPE-19細胞におけるイントロン10のないPEX1 mRNAの発現レベルの平均(n=3)倍の変化を示す例示的なグラフを表す。データはRPL32発現に正規化される。
【0449】
図16は、NM_000466に対応するPEX1イントロン14のReSeq遺伝子の概略図を表す。円で囲まれたイントロンのイントロン保持率(PIR)が示される。
【0450】
図17は、偽処理細胞に対して80nMの示されたASOで24時間処置したARPE-19細胞におけるイントロン14のないPEX1 mRNAの発現レベルの平均(n=3)倍の変化を示す例示的なグラフを表す。データはRPL32発現に正規化される。
【0451】
図18は、NM_198859に対応するPRICKLE2イントロン4のReSeq遺伝子の概略図を表す。円で囲まれたイントロンのイントロン保持率(PIR)が示される。
【0452】
図19は、偽処理細胞に対して80nMの示されたASOで24時間処置したARPE-19細胞におけるイントロン4のないPRICKLE2 mRNAの発現レベルの平均(n=3)倍の変化を示す例示的なグラフを表す。データはRPL32発現に正規化される。
【0453】
図20は、NM_145239に対応するPRRT2イントロン1のReSeq遺伝子の概略図を表す。円で囲まれたイントロンのイントロン保持率(PIR)が示される。
【0454】
図21は、NM_030665に対応するRAI1イントロン4のReSeq遺伝子の概略図を表す。円で囲まれたイントロンのイントロン保持率(PIR)が示される。
【0455】
図22は、偽処理細胞に対して80nMの示されたASOで24時間処置したARPE-19細胞におけるイントロン4のないRAI1 mRNAの発現レベルの平均(n=3)倍の変化を示す例示的なグラフを表す。データはRPL32発現に正規化される。
【0456】
図23は、NM_033517に対応するSHANK3イントロン16のReSeq遺伝子の概略図を表す。円で囲まれたイントロンのイントロン保持率(PIR)が示される。
【0457】
図24は、偽処理細胞に対して80nMの示されたASOで24時間処置したARPE-19細胞におけるイントロン16のないSHANK3 mRNAの発現レベルの平均(n=3)倍の変化を示す例示的なグラフを表す。データはRPL32発現に正規化される。
【0458】
図25は、NM_001032221に対応するSTXBP1イントロン18のReSeq遺伝子の概略図を表す。円で囲まれたイントロンのイントロン保持率(PIR)が示される。
【0459】
図26は、偽処理細胞に対して80nMの示されたASOで24時間処置したARPE-19細胞におけるイントロン18のないSTXBP1 mRNAの発現レベルの平均(n=3)倍の変化を示す例示的なグラフを表す。データはRPL32発現に正規化される。
【0460】
図27は、NM_001080517に対応するSETD5イントロン4のReSeq遺伝子の概略図を表す。円で囲まれたイントロンのイントロン保持率(PIR)が示される。
【0461】
図28は、NM_000702に対応するATP1A2イントロン22のReSeq遺伝子の概略図を表す。円で囲まれたイントロンのイントロン保持率(PIR)が示される。
【0462】
図29は、NM_023035に対応するCACNA1Aイントロン36のReSeq遺伝子の概略図を表す。円で囲まれたイントロンのイントロン保持率(PIR)が示される。
【0463】
図30は、NM_023035に対応するCACNA1Aイントロン37のReSeq遺伝子の概略図を表す。円で囲まれたイントロンのイントロン保持率(PIR)が示される。
【0464】
図31は、NM_181832に対応するNF2イントロン16のReSeq遺伝子の概略図を表す。円で囲まれたイントロンのイントロン保持率(PIR)が示される。
【0465】
図32は、NM_000466に対応するPEX1イントロン19のReSeq遺伝子の概略図を表す。円で囲まれたイントロンのイントロン保持率(PIR)が示される。
【0466】
図33は、NM_000466に対応するPEX1イントロン21のReSeq遺伝子の概略図を表す。円で囲まれたイントロンのイントロン保持率(PIR)が示される。
【0467】
図34は、NM_052874に対応するSTX1Bイントロン6のReSeq遺伝子の概略図を表す。円で囲まれたイントロンのイントロン保持率(PIR)が示される。
【0468】
図35は、NM_052874に対応するSTX1Bイントロン7のReSeq遺伝子の概略図を表す。円で囲まれたイントロンのイントロン保持率(PIR)が示される。
【0469】
図36は、NM_181832に対応するNF2イントロン16のReSeq遺伝子の概略図を表す。円で囲まれたイントロンのイントロン保持率(PIR)が示される。
【0470】
図37は、偽処理細胞に対して80nMの示されたASOで24時間処置したARPE-19細胞におけるイントロン16のないNF2 mRNAの発現レベルの平均(n=3)倍の変化を示す例示的なグラフを表す。データはRPL32発現に正規化される。
【0471】
図38は、NM_000271に対応するNPC1イントロン15のReSeq遺伝子の概略図を表す。円で囲まれたイントロンのイントロン保持率(PIR)が示される。
【0472】
図39は、偽処理細胞に対して80nMの示されたASOで24時間処置したARPE-19細胞におけるイントロン15のないNPC1 mRNAの発現レベルの平均(n=3)倍の変化を示す例示的なグラフを表す。データはRPL32発現に正規化される。
【0473】
図40は、NM_000702に対応するATP1A2イントロン22のReSeq遺伝子の概略図を表す。円で囲まれたイントロンのイントロン保持率(PIR)が示される。
【0474】
図41は、偽処理細胞に対して80nMの示されたASOで24時間処置したARPE-19細胞におけるイントロン22のないATP1A2 mRNAの発現レベルの平均(n=3)倍の変化を示す例示的なグラフを表す。データはRPL32発現に正規化される。
【0475】
図42は、NM_001243226に対応するTCF4イントロン18のReSeq遺伝子の概略図を表す。円で囲まれたイントロンのイントロン保持率(PIR)が示される。
【0476】
表2は、対象の遺伝子に関して保持されたイントロンのパーセンテージを例示する。
【0477】
【0478】
【配列表】