(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-03-29
(45)【発行日】2022-04-06
(54)【発明の名称】情報収集装置、情報収集方法、情報収集プログラム及び記録媒体
(51)【国際特許分類】
G08G 1/00 20060101AFI20220330BHJP
G01C 21/34 20060101ALI20220330BHJP
G08G 1/09 20060101ALI20220330BHJP
【FI】
G08G1/00 D
G01C21/34
G08G1/09 D
(21)【出願番号】P 2019061158
(22)【出願日】2019-03-27
【審査請求日】2021-02-17
(73)【特許権者】
【識別番号】501271479
【氏名又は名称】株式会社トヨタマップマスター
(74)【代理人】
【識別番号】110002516
【氏名又は名称】特許業務法人白坂
(72)【発明者】
【氏名】木村 奈昌
(72)【発明者】
【氏名】笹岡 大路
【審査官】高島 壮基
(56)【参考文献】
【文献】特開2018-124103(JP,A)
【文献】特開2016-205971(JP,A)
【文献】特開2010-181265(JP,A)
【文献】特開2011-102732(JP,A)
【文献】特開2013-3043(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G08G 1/00-99/00
G01C 21/00-21/36
G09B 29/00
29/10
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
車両に搭載される経路推奨装置によって推奨された道路の経路から外れて第1の車両が走行した場合、その経路を外れた第1の区間の情報を取得する第1取得部と、
第1の区間を第1の車両とは異なる第2の車両が走行した場合、その第2の車両に搭載される第2車両カメラ部で撮像された画像を取得する第2取得部と、
前記第2取得部で取得された画像に基づいて、第1の車両が経路を外れて走行した理由を推定する推定部と、
を備える情報収集装置。
【請求項2】
前記推定部は、前記第2取得部で取得された画像から第1の区間に配される道路標識の情報を取得し、取得した道路標識の情報に基づいて、第1の車両が第1の区間を外れて走行した理由を推定する
請求項1に記載の情報収集装置。
【請求項3】
前記推定部は、前記第2取得部で取得された画像から第1の区間の交通状況を取得し、取得した交通状況に基づいて、第1の車両が第1の区間を外れて走行した理由を推定する
請求項1又は2に記載の情報収集装置。
【請求項4】
第1の車両から、その第1の車両に搭載される第1車両カメラ部で撮像される画像を取得する第3取得部を備え、
前記推定部は、前記第3取得部で取得される経路を外れた区間の画像に基づいて、第1の車両が第1の区間を外れて走行した理由を推定する
請求項1~3のいずれか1項に記載の情報収集装置。
【請求項5】
道路地図に関する地図情報を記憶する記憶部を備え、
前記推定部は、前記第1取得部で取得した第1の区間の情報と、前記記憶部に記憶される地図情報とに基づいて、第1の車両が第1の区間を外れて走行した理由を推定する
請求項1~4のいずれか1項に記載の情報収集装置。
【請求項6】
前記推定部は、第1の区間の情報と、地図情報とに基づいて、第1の車両が第1の区間を走行しにくい理由を推定する
請求項5に記載の情報収集装置。
【請求項7】
前記推定部によって推定された理由に基づく理由情報を、第1の車両及び第2の車両とは異なる他の車両の運転者に提示するために、理由情報を他の車両に送信する通信部を備える
請求項1~6のいずれか1項に記載の情報収集装置。
【請求項8】
コンピュータが、
車両に搭載される経路推奨装置によって推奨された道路の経路から外れて第1の車両が走行した場合、その経路を外れた第1の区間の情報を取得する第1取得ステップと、
第1の区間を第1の車両とは異なる第2の車両が走行した場合、その第2の車両に搭載される第2車両カメラ部で撮像された画像を取得する第2取得ステップと、
前記第2取得ステップで取得された画像に基づいて、第1の車両が経路を外れて走行した理由を推定する推定ステップと、
を実行する情報収集方法。
【請求項9】
前記推定ステップは、前記第2取得ステップで取得された画像から第1の区間に配される道路標識の情報を取得し、取得した道路標識の情報に基づいて、第1の車両が第1の区間を外れて走行した理由を推定する
請求項8に記載の情報収集方法。
【請求項10】
前記推定ステップは、前記第2取得ステップで取得された画像から第1の区間の交通状況を取得し、取得した交通状況に基づいて、第1の車両が第1の区間を外れて走行した理由を推定する
請求項8又は9に記載の情報収集方法。
【請求項11】
コンピュータが、第1の車両から、その第1の車両に搭載される第1車両カメラ部で撮像される画像を取得する第3取得ステップを実行し、
前記推定ステップは、前記第3取得ステップで取得される経路を外れた区間の画像に基づいて、第1の車両が第1の区間を外れて走行した理由を推定する
請求項8~10のいずれか1項に記載の情報収集方法。
【請求項12】
コンピュータが、道路地図に関する地図情報を記憶部に記憶する記憶ステップを実行し、
前記推定ステップは、前記第1取得ステップで取得した第1の区間の情報と、前記記憶ステップで記憶された地図情報とに基づいて、第1の車両が第1の区間を外れて走行した理由を推定する
請求項8~11のいずれか1項に記載の情報収集方法。
【請求項13】
前記推定ステップは、第1の区間の情報と、地図情報とに基づいて、第1の車両が第1の区間を走行しにくい理由を推定する
請求項12に記載の情報収集方法。
【請求項14】
コンピュータが、前記推定ステップによって推定された理由に基づく理由情報を、第1の車両及び第2の車両とは異なる他の車両の運転者に提示するために、理由情報を他の車両に送信する通信ステップを実行する
請求項8~13のいずれか1項に記載の情報収集方法。
【請求項15】
コンピュータに、
車両に搭載される経路推奨装置によって推奨された道路の経路から外れて第1の車両が走行した場合、その経路を外れた第1の区間の情報を取得する第1取得機能と、
第1の区間を第1の車両とは異なる第2の車両が走行した場合、その第2の車両に搭載される第2車両カメラ部で撮像された画像を取得する第2取得機能と、
前記第2取得機能で取得された画像に基づいて、第1の車両が経路を外れて走行した理由を推定する推定機能と、
を実現させる情報収集プログラム。
【請求項16】
前記推定機能は、前記第2取得機能で取得された画像から第1の区間に配される道路標識の情報を取得し、取得した道路標識の情報に基づいて、第1の車両が第1の区間を外れて走行した理由を推定する
請求項15に記載の情報収集プログラム。
【請求項17】
前記推定機能は、前記第2取得機能で取得された画像から第1の区間の交通状況を取得し、取得した交通状況に基づいて、第1の車両が第1の区間を外れて走行した理由を推定する
請求項15又は16に記載の情報収集プログラム。
【請求項18】
コンピュータに、第1の車両から、その第1の車両に搭載される第1車両カメラ部で撮像される画像を取得する第3取得機能を実現させ、
前記推定機能は、前記第3取得機能で取得される経路を外れた区間の画像に基づいて、第1の車両が第1の区間を外れて走行した理由を推定する
請求項15~17のいずれか1項に記載の情報収集プログラム。
【請求項19】
コンピュータに、道路地図に関する地図情報を記憶部に記憶する記憶機能を実現させ、
前記推定機能は、前記第1取得機能で取得した第1の区間の情報と、前記記憶機能で記憶された地図情報とに基づいて、第1の車両が第1の区間を外れて走行した理由を推定する
請求項15~18のいずれか1項に記載の情報収集プログラム。
【請求項20】
前記推定機能は、第1の区間の情報と、地図情報とに基づいて、第1の車両が第1の区間を走行しにくい理由を推定する
請求項19に記載の情報収集プログラム。
【請求項21】
コンピュータに、前記推定機能によって推定された理由に基づく理由情報を、第1の車両及び第2の車両とは異なる他の車両の運転者に提示するために、理由情報を他の車両に送信する通信機能を実現させる
請求項15~20のいずれか1項に記載の情報収集プログラム。
【請求項22】
請求項15~21のいずれか1項に記載の情報収集プログラムを記録した、コンピュータで読み取り可能な記録媒体。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、情報収集装置、情報収集方法、情報収集プログラム及び記録媒体に関する。
【背景技術】
【0002】
従来からカーナビゲーション装置が存在し、運転者に対して目的地までの経路案内等を行っている。そのカーナビゲーション装置は、トラック等の大型車に搭載される場合があるため、大型車が通行可能な道路を案内する必要も生じる。このため、カーナビゲーション装置は、大型車に対する交通規制(例えば、車高、車幅及び重量の制限等)を考慮して、大型車の運転者に対して経路案内を行う必要がある。
【0003】
特許文献1に記載された技術は、車両の大きさ及び重さを関連付けた走行履歴を記憶する記憶部を備える。特許文献1に記載された技術は、自車の経路案内を要求する場合、自車の出発地点及び目的地点の入力を受け付けると、記憶部に記憶される走行履歴を参照し、自車よりも大きい他車の走行経路、又は、自車よりも重い他車の走行経路を抽出し、抽出した走行経路のうち自車の出発地点及び目的地点を含む走行経路を出力する構成である。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
特許文献1に記載された技術は、他車の走行実績に基づいて、自車の走行経路(案内経路)を出力するものである。しかし、特許文献1に記載された技術は、他車の走行実績がない道路又は少ない道路では、自車の運転者に対して適切な案内経路を提示できない可能性がある。また、急な道路工事等によって大型車の走行が規制される場合もあり、情報の鮮度と精度がより一層求められている。
【0006】
さらに、大型車の運転者は、大型車に対する交通規制が実施されていない道路(走行経路)であっても、休憩できる駐車場がある施設など、種々の理由によりその道路(走行経路)を通らずに他の道路を走行する場合もある。このため、その運転者が走行経路を走行せずに、他の道路を走行した理由を見つけ出して、他の運転者に共有させることも有益である。
また、大型車ではなくともキャンピングカー及びオフロード車にとっては、小型乗用自動車と比べて、相対的に狭い道路及び旋回が難しい交差点もある。このため、キャンピングカー及びオフロード車の運転者にとっても、上述した大型車の場合と同様に、情報の共有化を望む可能性がある。
【0007】
本発明は、車両から得らえる走行経路を示す情報に基づいて、案内経路とは異なる別経路を走行した理由を推定することのできる情報収集装置、情報収集方法、情報収集プログラム及び記録媒体を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
一態様の情報収集装置は、車両に搭載される経路推奨装置によって推奨された道路の経路から外れて第1の車両が走行した場合、その経路を外れた第1の区間の情報を取得する第1取得部と、第1の区間を第1の車両とは異なる第2の車両が走行した場合、その第2の車両に搭載される第2車両カメラ部で撮像された画像を取得する第2取得部と、第2取得部で取得された画像に基づいて、第1の車両が経路を外れて走行した理由を推定する推定部と、を備える。
【0009】
一態様の情報収集装置では、推定部は、第2取得部で取得された画像から第1の区間に配される道路標識の情報を取得し、取得した道路標識の情報に基づいて、第1の車両が第1の区間を外れて走行した理由を推定することとしてもよい。
【0010】
一態様の情報収集装置では、推定部は、第2取得部で取得された画像から第1の区間の交通状況を取得し、取得した交通状況に基づいて、第1の車両が第1の区間を外れて走行した理由を推定することとしてもよい。
【0011】
一態様の情報収集装置は、第1の車両から、その第1の車両に搭載される第1車両カメラ部で撮像される画像を取得する第3取得部を備え、推定部は、第3取得部で取得される経路を外れた区間の画像に基づいて、第1の車両が第1の区間を外れて走行した理由を推定することとしてもよい。
【0012】
一態様の情報収集装置は、道路地図に関する地図情報を記憶する記憶部を備え、推定部は、第1取得部で取得した第1の区間の情報と、記憶部に記憶される地図情報とに基づいて、第1の車両が第1の区間を外れて走行した理由を推定することとしてもよい。
【0013】
一態様の情報収集装置では、推定部は、第1の区間の情報と、地図情報とに基づいて、第1の車両が第1の区間を走行しにくい理由を推定することとしてもよい。
【0014】
一態様の情報収集装置は、推定部によって推定された理由に基づく理由情報を、第1の車両及び第2の車両とは異なる他の車両の運転者に提示するために、理由情報を他の車両に送信する通信部を備えることとしてもよい。
【0015】
一態様の情報収集方法では、コンピュータが、車両に搭載される経路推奨装置によって推奨された道路の経路から外れて第1の車両が走行した場合、その経路を外れた第1の区間の情報を取得する第1取得ステップと、第1の区間を第1の車両とは異なる第2の車両が走行した場合、その第2の車両に搭載される第2車両カメラ部で撮像された画像を取得する第2取得ステップと、第2取得ステップで取得された画像に基づいて、第1の車両が経路を外れて走行した理由を推定する推定ステップと、を実行する。
【0016】
一態様の情報収集プログラムは、コンピュータに、車両に搭載される経路推奨装置によって推奨された道路の経路から外れて第1の車両が走行した場合、その経路を外れた第1の区間の情報を取得する第1取得機能と、第1の区間を第1の車両とは異なる第2の車両が走行した場合、その第2の車両に搭載される第2車両カメラ部で撮像された画像を取得する第2取得機能と、第2取得機能で取得された画像に基づいて、第1の車両が経路を外れて走行した理由を推定する推定機能と、を実現させる。
【発明の効果】
【0017】
一態様の情報収集装置は、第1車両から得られる走行経路を示す情報に基づいて、第1車両が推奨経路から外れた第1区間の情報を取得する第1取得部と、第2車両が第1区間を走行した場合、第2車両に搭載される第2車両カメラ部で撮像された画像を取得する第2取得部と、第2取得部で取得された画像に基づいて、第1車両が推奨経路を外れて走行した理由を推定する推定部とを備えるので、車両から得らえる情報に基づいて別経路を走行した理由を推定することができる。
一態様の情報収集方法、情報収集プログラム及び記録媒体は、上述した一態様の情報収集装置と同様の効果を奏することができる。
【図面の簡単な説明】
【0018】
【
図1】一実施形態に係る情報収集システムについて説明するための図である。
【
図2】車両が走行する経路について説明するための図である。
【
図3】一実施形態に係る情報収集システムについて説明するためのブロック図である。
【
図4】第1区間画像の一例について説明するための図である。
【
図5】一実施形態に係る情報収集方法について説明するためのフローチャートである。
【
図6】変形例に係る情報収集装置について説明するためのブロック図である。
【発明を実施するための形態】
【0019】
以下、本発明の一実施形態について説明する。
図1は、一実施形態に係る情報収集システムについて説明するための図である。
図2は、車両が走行する経路について説明するための図である。
【0020】
図1に示すように、情報収集システム1は、複数の車両10と、情報収集装置20とを備える。
車両10は、自車の位置情報を取得して、目的地までの経路案内を行うことができるナビゲーション装置(ナビゲーション部1012:
図3参照)を備える。また、車両10は、前方等を撮像することができるカメラ部(第1車両カメラ部1011、第2車両カメラ部1021(
図3参照))を備える。
【0021】
車両10の運転者は、ナビゲーション部1012によって経路案内が行われている場合でも、種々の理由によって案内される経路から外れて他の経路を走行することがある。これは、例えば、案内される経路(道路)について交通規制がされているため、他の経路を走行しなければならない等の理由である。これは、より具体的には、車両10が大型車の場合、普通車は走行できるが、大型車は進入禁止等の規制がされているため案内経路を走行できず、他の経路を走行しなければならない、及び、道路が工事されているために案内経路を走行できず、他の経路を走行しなければならない等の理由である。
【0022】
情報収集装置20は、車両10(第1車両101)に搭載されるナビゲーション部1012によって経路案内が行われる場合に、その第1車両101が案内される経路A(
図2参照)を外れ、経路Aとは異なる他の経路B(
図2参照)を走行した場合、案内された経路Aではなく他の経路Bを走行した理由を推定する構成である。
第1車両101は、ナビゲーション部1012によって案内される経路(案内経路A)、及び、実際に走行した走行経路B(走行履歴)の情報を情報収集装置20に送信する。また、第1車両101は、第1車両カメラ部1011によって撮像される画像を情報収集装置20に送信する。情報収集装置20は、第1車両101から案内経路A及び走行経路Bの情報を取得すると、1トリップの走行履歴に対して案内経路Aを逸脱する地点(逸脱開始地点P1及び逸脱終了地点P2)及び区間(第1区間C)を特定する。なお、逸脱終了地点P2は、第1車両101の目的地となっていてもよい。
他の車両10は、第1車両101と同様に、他の車両10に対する案内経路及び走行経路の情報を情報収集装置20に送信する。他の車両10は、第1車両101と同様に、カメラ部で撮像される画像を情報収集装置20に送信する。
【0023】
情報収集装置20は、他の車両10から取得した走行経路に基づいて、他の車両10のうち第1区間Cを走行した第2車両102を特定する。情報収集装置20は、第2車両102を特定すると、第2車両102が撮像した画像のうち第1区間Cを走行した際の画像を取得する。情報収集装置20は、第2車両102が撮像した第1区間Cの画像に基づいて、第1車両101が第1区間Cを走行しなかった理由を推定する。
なお、情報収集装置20は、車両10から得られる画像、及び、VICS(登録商標)(Vehicle Information and Communication System)から得られる情報に基づいて、第1車両101が第1区間Cを走行しなかった理由を推定することとしてもよい。
【0024】
なお、情報収集装置20は、ナビゲーション部1012によって複数の案内経路が提案された場合でも、提案された複数の案内経路いずれからも外れ、複数の案内経路とは異なる他の経路を車両が走行すると、他の経路を走行した理由を収集することとしてもよい。
また、情報収集装置20は、ナビゲーション部1012によって複数の案内経路が提案され、複数の案内経路のうちいずれか1の経路を走行する場合に、実際に走行している1の経路から外れ、1の経路とは異なる他の案内経路を走行すると、他の経路を走行した理由を収集することとしてもよい。
【0025】
次に、上述した情報処理システムについて具体的に説明する。
図3は、一実施形態に係る情報収集システム1について説明するためのブロック図である。
【0026】
車両10は、例えば、トラック及びバス等の大型車、キャンピングカー、乗用車、並びに、軽自動車等の種々の自動車である。
車両10は、ナビゲーション部1012、カメラ部(第1車両カメラ部1011,第2車両カメラ部1021)、車両制御部1013を備える。ここで、
図3では、第1車両101には、ナビゲーション部1012、カメラ部(第1車両カメラ部1011)及び車両制御部1013を記載し、第2車両102には、簡略化のために、カメラ部(第2車両カメラ部1021)のみを記載する。
【0027】
ナビゲーション部1012は、自車の位置情報を取得して、目的地までの経路案内を行うことができる装置である。ナビゲーション部1012は、本発明の「経路推奨装置」の一実施形態に対応する。
カメラ部(第1車両カメラ部1011,第2車両カメラ部1021)は、自車の前方等を動画又は静止画により撮像する。カメラ部(第1車両カメラ部1011,第2車両カメラ部1021)は、静止画を撮像する場合、所定時間毎に静止画を撮像する。所定時間毎とは、車両10の前方等の状況を把握できる時間間隔であり、適宜設定される。カメラ部(第1車両カメラ部1011,第2車両カメラ部1021)で生成される画像には、ナビゲーション部1012で取得される車両10の位置情報等が記録されることとしてもよい。
【0028】
車両10は、記憶部(図示せず)を備えることとしてもよい。記憶部は、ナビゲーション部1012によって取得される車両10の位置情報(走行履歴)、及び、車両10の運転者に案内する経路(案内経路)等を記憶する。また、記憶部は、カメラ部(第1車両カメラ部1011,第2車両カメラ部1021)で撮像された画像を記憶する。記憶部は、車両10の1トリップ(例えば、エンジンの始動から停止まで)の走行経路(走行履歴)、案内経路、及び、カメラ部(第1車両カメラ部1011,第2車両カメラ部1021)で撮像された画像(車両10が走行する際にカメラ部で撮像された画像)を関連付けて記憶することとしてもよい。
この場合、記憶部は、走行経路、案内経路及び画像と、自車の車種とを関連付けて記憶することとしてもよい。
【0029】
車両制御部1013は、走行経路(走行履歴)、案内経路及び画像を情報処理装置に送信するように制御する。
車両制御部1013は、車両10の1トリップが終了すると、走行経路(走行履歴)、案内経路及び画像を情報処理装置に送信するように制御することとしてもよい。
【0030】
情報収集装置20は、第1取得部21、第2取得部22、推定部23、第3取得部24、記憶部25、通信部26及び制御部27を備える。
第1取得部21は、車両10に搭載されるナビゲーション部1012によって推奨された道路の経路から外れて第1の車両(第1車両101)が走行した場合、その経路を外れた第1の区間(第1区間C)の情報を取得する。
通信部26は、複数の車両10から送信された走行経路(走行履歴)、案内経路及び画像を受け付ける。制御部27は、走行経路(走行履歴)、案内経路及び画像を各車両10に対応付けて記憶部25に記憶する。
第1取得部21は、例えば、各車両10の1トリップの走行経路と案内経路とに基づいて、案内経路を外れて別の経路を走行したか否かを判断する。第1取得部21は、複数の車両10の中に、案内経路Aを外れて別の経路Bを走行した第1車両101がある場合、その第1車両101が走行しなかった区間(案内経路Aのうち第1車両101が走行しなかった第1区間C)を特定する。
【0031】
図4は、第1区間画像の一例について説明するための図である。
第2取得部22は、第1区間Cを第1車両101とは異なる第2の車両(第2車両102)が走行した場合、その第2車両102に搭載される第2車両カメラ部1021で撮像された画像を取得する。記憶部25は、複数の車両10それぞれの複数トリップの走行履歴、案内経路及び画像を記憶する。第2取得部22は、第1取得部21によって第1区間Cが特定されると、記憶部25に記憶される複数の車両10それぞれの走行履歴に基づいて、第1区間Cを走行した第2車両102を特定する。第2取得部22は、第2車両102を特定すると、第2車両102において撮像された画像を記憶部25から取得する。すなわち、第2取得部22は、車両10の1トリップ毎に走行履歴、案内経路及び画像が対応付けられているため、第2車両102を特定すると、対応する画像を記憶部25から読み出すことができる。第2取得部22は、第2車両102の画像を記憶部25から読み出すと、画像に記録される位置情報に基づいて、1トリップの画像の中から第1区間Cを走行した際の画像(第1区間画像)を抽出することとしてもよい。
図4に例示するように、第1区間画像には、高さ制限等の道路標識が写る可能性がある。第2取得部22は、第1区間Cに配される道路標識の情報を取得するために、第2車両102から第1区間画像を抽出する。
【0032】
ここで、第2取得部22は、第1車両101が第1区間Cを走行しなかった日時に相対的に近い(又は、最も近い)日時に第1区間Cを走行した第2車両102を特定することとしてもよい。このように特定することにより、第1車両101が第1区間Cを走行しなかった理由をより正確に推定することができる。また、第2取得部22は、複数の第2車両102を特定し、複数の第2車両102で撮像された画像に基づいて複数の第1区間画像を抽出することとしてもよい。
【0033】
推定部23は、第2取得部22で取得された画像に基づいて、第1車両101が経路を外れて走行した理由を推定する。推定部23は、第2取得部22で抽出された第1区間画像に基づいて、第1車両101が第1区間Cを走行しなかった理由を推定する。推定部23は、例えば、第1区間画像に道路標識が写る場合には、その標識の内容を取得することに基づいて、第1車両101が第1区間Cを走行しなかった理由を推定する。具体的な一例として、第1区間画像に
図4に例示するような高さ制限の道路標識が写る場合には、その道路標識の内容(高さ制限)と、第1車両101の車高とに基づいて、その高さ制限により第1車両101が第1区間Cを走行しなかったと推定する。また、推定部23は、例えば、第1区間画像に基づいて、第1区間Cの交通状況(一例として、渋滞しているか否か)を取得することにより、第1車両101が第1区間Cを走行しなかった理由を推定する。また、推定部23は、例えば、第1区間画像に基づいて、第1区間Cの道路状況(一例として、急なカーブがあるか否か)を取得することにより、例えば、車両10によっては急カーブを曲がり切れない等の、第1車両101が第1区間Cを走行しなかった理由を推定する。
【0034】
具体的には、推定部23は、第2取得部22で取得された画像から第1区間Cに配される道路標識の情報を取得し、取得した道路標識の情報に基づいて、第1車両101が第1区間Cを外れて走行した理由を推定することとしてもよい。推定部23は、例えば、パターンマッチング又は機械学習モデルに基づいて、第1区間画像に写る道路標識を認識する。さらに、推定部23は、認識の結果と、予め記憶された標識及び文字とに基づいて、道路標識の内容を取得する。なお、推定部23は、上記の一例に限らず、種々の方法により道路標識を認識することとしてもよい。そして、例えば、第1車両101が大型車であり、道路標識の内容が「大型車進入禁止」である場合、推定部23は、第1車両101が大型車のために第1区間Cを走行できなかったと推定する。
【0035】
また、推定部23は、第2取得部22で取得された画像から第1区間Cの交通状況を取得し、取得した交通状況に基づいて、第1車両101が第1区間Cを外れて走行した理由を推定することとしてもよい。推定部23は、例えば、パターンマッチング又は機械学習モデルに基づいて画像を認識することにより、第1区間画像に写る車両10を認識する。なお、推定部23は、上記の一例に限らず、種々の方法により車両10を認識することとしてもよい。そして、例えば、第1車両101の前方に相対的に多数の車両10が写る場合、推定部23は、第1区間Cが渋滞しているために第1車両101は第1区間Cを走行しなかったと推定する。
なお、推定部23は、例えば、記憶部25に記憶される第2車両102の走行履歴に基づいて所定時間毎に走行した距離を取得し、所定時間毎の走行距離が所定距離以下の場合に第1区間Cが渋滞していると推定することとしてもよい。
また、推定部23は、例えば、第1区間画像に多数の車両10が写り、且つ、所定時間毎の第2車両102の走行距離が所定距離以下の場合に、第1区間Cが渋滞していると推定することとしてもよい。
【0036】
また、情報収集装置20は、第3取得部24を備えることとしてもよい。第3取得部24は、第1車両101から、その第1車両101に搭載される第1車両カメラ部1011で撮像される画像を取得する。第3取得部24は、第1車両101で撮像された画像を記憶部25から取得する。第3取得部24は、第1車両101の走行履歴及び案内経路に基づいて、第1車両101の画像のうち、案内経路Aを外れた区間(第2区間D(
図2参照))を走行した際の画像(第2区間画像)を抽出する。
この場合、推定部23は、第3取得部24で取得される経路を外れた区間(第2区間D)の画像(第2区間画像)に基づいて、第1車両101が第1区間Cを外れて走行した理由を推定することとしてもよい。推定部23は、例えば、パターンマッチング又は機械学習モデルに基づいて、第2区間画像に写る建物又は看板を認識する。さらに、推定部23は、認識の結果と、予め記憶された建物又は看板とに基づいて、道路に隣接する店舗情報を取得する。なお、推定部23は、上記の一例に限らず、種々の方法により店舗を認識することとしてもよい。
すなわち、第1車両101は、第2区間Dに隣接する店舗及びガソリンスタンドに立ち寄った可能性がある。これは、例えば、第1車両101が大型車の場合には、駐車場等の制限により、大型車が入れる店舗及びガソリンスタンドが限定されるからである。
このため、推定部23は、例えば、第2区間画像に基づいて、第1車両101が店舗の駐車場に入ったか及びガソリンスタンド等の位置に駐停車したかを判定し、第1車両101が駐車場及びガソリンスタンド等に入っている(以下、「入店した」という。)場合には、そのことが第1区間Cを走行しなかった理由であると推定する。
【0037】
また、情報収集装置20は、記憶部25を備えることとしてもよい。記憶部25は、道路地図に関する地図情報を記憶する。地図情報には、例えば、コンビニエンスストア及びスーパーマーケット等の店舗並びにガソリンスタンドの位置が記憶されている。
この場合、推定部23は、第1取得部21で取得した第1区間Cの情報と、記憶部25に記憶される地図情報とに基づいて、第1車両101が第1区間Cを外れて走行した理由を推定することとしてもよい。例えば、推定部23は、記憶部25に記憶される第1車両101の走行履歴と、記憶部25に記憶される地図情報とに基づいて、第1車両101が入店したかを判定することとしてもよい。より具体的な例としては、推定部23は、第1車両101の走行履歴と地図情報に基づいて、第1車両101が店舗及びガソリンスタンド等の位置で所定時間以上停止している場合に、第1車両101が入店したと判定する。推定部23は、第2区間Dにおいて第1車両101が入店したと判定される場合、そのことが第1区間Cを走行しなかった理由であると推定する。
なお、推定部23は、例えば、第2区間画像に店舗が写り、且つ、第1車両101が店舗及びガソリンスタンド等の位置で所定時間以上停止している場合に、第1車両101が入店のために第1区間Cを走行しなかったと推定することとしてもよい。
【0038】
また、推定部23は、第1区間Cの情報と、地図情報とに基づいて、第1車両101が第1区間Cを走行しにくい理由を推定することとしてもよい。
例えば、第1車両101が大型車であり、第1区間Cに大型車が走行しにくい急カーブ等が存在する場合、第1車両101は第1区間Cの走行を避ける可能性がある。このため、推定部23は、例えば、記憶部25から地図情報を取得し、地図上の第1区間Cに急カーブ等の車両10が走行しにくい理由があるか判定する。この場合、車両10が走行しにくい理由は、推定部23に予め登録されることとしてもよい。例えば、カーブの曲率が所定値以上の場合には車両10が走行しにくい等の理由を推定部23に予め登録する。車両10が走行しにくい理由は、上記の一例に限らず、種々の理由であってよい。
又は、地図情報に、車両10が走行しにくい箇所を記録しておいてもよい。
推定部23は、第1区間Cと、地図情報とを比較することに基づいて、地図上の第1区間Cに第1車両101が走行しにくい箇所がある場合、そのことを第1車両101が第1区間Cを走行しなかった理由として推定する。
【0039】
また、情報収集装置20は、通信部26を備えることとしてもよい。通信部26は、推定部23によって推定された理由に基づく理由情報を、第1車両101及び第2車両102とは異なる他の車両10の運転者に提示するために、理由情報を他の車両10に送信する。制御部27は、推定部23によって第1車両101が第1区間Cを走行しなかった理由が推定された場合、その理由の情報(理由情報)を他の車両10に送信するよう通信部26を制御する。なお、制御部27は、第1車両101及び第2車両102にも理由情報を送信するよう通信部26を制御することとしてもよい。
情報収集装置20から理由情報を受け付けた車両10は、例えば、ナビゲーション部1012によって車両10の表示部に表示される道路地図と共に、理由情報に基づく文字又は画像を表示することができる。また、車両10は、理由情報を受け付けると、ナビゲーション部1012によって提示される経路案内に理由情報を反映させることもできる。
【0040】
上述した情報収集装置20の各部は、コンピュータの処理装置等の機能として実現されてもよい。すなわち、情報収集装置20の第1取得部21、第2取得部22、推定部23、第3取得部24、記憶部25、通信部26及び制御部27は、コンピュータの処理装置等による、第1取得機能、第2取得機能、推定機能、第3取得機能、記憶機能、通信機能及び制御機能として実現されてもよい。情報収集プログラムは、上述した各機能をコンピュータに実現させることができる。情報収集プログラムは、外部メモリ又は光ディスク等の、コンピュータで読み取り可能な非一時的な記録媒体に記録されていてもよい。
【0041】
次に、一実施形態に係る情報収集方法について説明する。
図5は、一実施形態に係る情報収集方法について説明するためのフローチャートである。
【0042】
ステップST11において、第1取得部21は、第1区間Cの情報を取得する。すなわち、第1取得部21は、車両10に搭載されるナビゲーション部1012によって推奨された道路の経路(案内経路A)から外れて第1車両101が走行した場合、その経路を外れた第1区間Cの情報を取得する。
【0043】
ステップST12において、第3取得部24は、第1車両101に搭載される第1車両カメラ部1011で撮像される画像を取得する。第3取得部24は、例えば、第1車両101の走行履歴及び案内経路に基づいて、第1車両101の画像のうち、案内経路Aを外れた第2区間Dを走行した際の第2区間画像を抽出する。
【0044】
ステップST13において、第2取得部22は、ステップST11で取得された第1区間Cを走行した第2車両102がある場合、第2車両102に搭載される第2車両カメラ部1021で撮像された画像を取得する。第2取得部22は、例えば、第2車両102の画像を記憶部25から読み出し、その画像に記録される位置情報に基づいて、1トリップの画像の中から第1区間Cを走行した際の第1区間画像を抽出する。
【0045】
ステップST14において、推定部23は、記憶部25から地図情報を取得する。推定部23は、第1車両101に提示された案内経路Aと、第1車両101が実際に走行した経路B(第2区間Dを含む)とを含む道路地図に関する地図情報を記憶部25から読み出す。
【0046】
ステップST15において、推定部23は、ステップST12で取得された第2区間画像、ステップST13で取得された第1区間画像、及び、ステップST14で取得された地図情報のうちの少なくとも1つに基づいて、第1車両101が案内経路Aを外れて走行した理由を推定する。
推定部23は、例えば、第2取得部22で取得された第1区間画像から第1区間Cに配される道路標識の情報を取得し、取得した道路標識の情報に基づいて、第1車両101が第1区間Cを外れて走行した理由を推定する。また、推定部23は、例えば、第2取得部22で取得された第1区間画像から第1区間Cの交通状況を取得し、取得した交通状況に基づいて、第1車両101が第1区間Cを外れて走行した理由を推定する。また、推定部23は、例えば、第3取得部24で取得される案内経路Aを外れた第2区間Dの第2区間画像に基づいて、第1車両101が第1区間Cを外れて走行した理由を推定する。また、推定部23は、例えば、第1取得部21で取得した第1区間Cの情報と、記憶部25に記憶される地図情報とに基づいて、第1車両101が第1区間Cを外れて走行した理由を推定する。
【0047】
ステップST16において、通信部26は、ステップST15で推定された理由に関する理由情報を、第1車両101及び第2車両102とは異なる他の車両10の運転者に提示するために、理由情報を他の車両10に送信する。通信部26は、第1車両101及び第2車両102にも理由情報を送信することとしてもよい。
【0048】
以下、本実施形態の効果について説明する。
情報収集装置20は、車両10に搭載される経路推奨装置によって推奨された道路の経路(案内経路A)から外れて第1車両101が走行した場合、その案内経路Aを外れた第1区間の情報を取得する第1取得部21と、第1区間Cを第1車両101とは異なる第2車両102が走行した場合、その第2車両102に搭載される第2車両カメラ部1021で撮像された画像を取得する第2取得部22と、第2取得部22で取得された画像に基づいて、第1車両101が案内経路Aを外れて走行した理由を推定する推定部23と、を備える。
これにより、情報収集装置20は、第1車両101が案内経路Aの第1区間Cを通らずに、第2区間Dを走行した理由を推定することができる。情報収集装置20は、1又は複数の車両10の走行履歴及びその車両10で撮像される画像を収集することにより、道路情報(理由情報)を蓄積することができる。
【0049】
情報収集装置20では、推定部23は、第2取得部22で取得された第1区間画像から第1区間Cに配される道路標識の情報を取得し、取得した道路標識の情報に基づいて、第1車両101が第1区間Cを外れて走行した理由を推定することとしてもよい。
情報収集装置20は、第1区間Cにある道路標識の情報を取得するので、車両10に対する規制等の情報を取得することができる。これにより、情報収集装置20は、第1区間Cの交通規制に起因して、第1車両101が第1区間Cを走行せずに第2区間Dを走行したとの理由を推定することができる。
【0050】
情報収集装置20では、推定部23は、第2取得部22で取得された第1区間画像から第1区間Cの交通状況を取得し、取得した交通状況に基づいて、第1車両101が第1区間Cを外れて走行した理由を推定することとしてもよい。
情報収集装置20は、第1区間Cが渋滞しているか否か等の交通状況を取得することができる。これにより、情報収集装置20は、第1区間Cの交通状況に起因するとの、第1車両101が第1区間Cを走行せずに第2区間Dを走行したとの理由を推定することができる。
【0051】
情報収集装置20は、第1車両101から、その第1車両101に搭載される第1車両カメラ部1011で撮像される画像を取得する第3取得部24を備えることとしてもよい。推定部23は、第3取得部24で取得される案内経路Aを外れた第2区間Dの第2区間画像に基づいて、第1車両101が第1区間Cを外れて走行した理由を推定することとしてもよい。
情報収集装置20は、第1車両101で撮像される第2区間画像を取得し、第2区間画像に基づいて第1車両101が第2区間を走行した理由を推定することができる。すなわち、情報収集装置20は、例えば、入店の目的で、第1車両101が第1区間Cを走行せずに第2区間Dを走行したとの理由を推定することができる。
【0052】
情報収集装置20は、道路地図に関する地図情報を記憶する記憶部25を備えることとしてもよい。推定部23は、第1取得部21で取得した第1区間Cの情報と、記憶部25に記憶される地図情報とに基づいて、第1車両101が第1区間Cを外れて走行した理由を推定することとしてもよい。
情報収集装置20は、例えば、地図情報に記録される飲食店及びガソリンスタンド等の情報と、第1車両101の走行履歴等に基づいて、第1車両101が入店した等の理由を推定することができる。これにより、情報収集装置20は、例えば、入店の目的で、第1車両101が第1区間Cを走行せずに第2区間Dを走行したとの理由を推定することができる。
【0053】
情報収集装置20では、推定部23は、第1の区間の情報と、地図情報とに基づいて、第1車両101が第1の区間を走行しにくい理由を推定することとしてもよい。
これにより、情報収集装置20は、急カーブ等の第1車両101が第1区間Cを走行しにくい理由を推定することができる。よって、情報収集装置20は、第1区間Cの道路の形状等に起因して、第1車両101が第1区間Cを走行せずに第2区間Dを走行したとの理由を推定することができる。
【0054】
情報収集装置20は、推定部23によって推定された理由に基づく理由情報を、第1車両101及び第2車両102とは異なる他の車両10の運転者に提示するために、理由情報を他の車両10に送信する通信部26を備えることとしてもよい。また、情報収集装置20の通信部26は、理由情報を第1車両101及び第2車に送信することとしてもよい。
これにより、情報収集装置20は、推定した理由情報を複数の車両10間で共有化することができ、その共有化により、車両10を、円滑に道路を走行させることができる。
【0055】
情報収集方法では、コンピュータが、車両10に搭載される経路推奨装置によって推奨された道路の案内経路Aから外れて第1車両101が走行した場合、その案内経路Aを外れた第1区間Cの情報を取得する第1取得ステップと、第1区間Cを第1車両101とは異なる第2車両102が走行した場合、その第2車両102に搭載される第2車両カメラ部1021で撮像された画像を取得する第2取得ステップと、第2取得ステップで取得された画像に基づいて、第1車両101が案内経路Aを外れて走行した理由を推定する推定ステップと、を実行する。
これにより、情報収集方法は、第1車両101が案内経路Aの第1区間Cを通らずに、第2区間Dを走行した理由を推定することができる。情報収集方法は、1又は複数の車両10の走行履歴及びその車両10で撮像される画像を収集することにより、道路情報(理由情報)を蓄積することができる。
【0056】
情報収集プログラムは、コンピュータに、車両10に搭載される経路推奨装置によって推奨された道路の案内経路Aから外れて第1車両101が走行した場合、その案内経路Aを外れた第1区間Cの情報を取得する第1取得機能と、第1区間Cを第1車両101とは異なる第2車両102が走行した場合、その第2車両102に搭載される第2車両カメラ部1021で撮像された画像を取得する第2取得機能と、第2取得機能で取得された画像に基づいて、第1車両101が案内経路Aを外れて走行した理由を推定する推定機能と、を実現させる。
これにより、情報収集プログラムは、第1車両101が案内経路Aの第1区間Cを通らずに、第2区間Dを走行した理由を推定することができる。情報収集プログラムは、1又は複数の車両10の走行履歴及びその車両10で撮像される画像を収集することにより、道路情報(理由情報)を蓄積することができる。
【0057】
図6は、変形例に係る情報収集装置20について説明するためのブロック図である。
上述した実施形態では、情報収集装置20は、第1取得部21、第2取得部22、推定部23、第3取得部24、記憶部25、通信部26及び制御部27を備える例について説明した。これらの各機能部は、集積回路等に形成される論理回路等によって実現されてもよい。
図6に例示するように、情報収集装置20は、第1取得回路21a、第2取得回路22a、推定回路23a、第3取得回路24a、記憶回路及25a、通信回路26a及び制御回路27aを備えることとしてもよい。
【符号の説明】
【0058】
1 情報収集システム
10 車両
101 第1車両
1011 第1車両カメラ部
1012 ナビゲーション部
1013 車両制御部
102 第2車両
1021 第2車両カメラ部
20 情報収集装置
21 第1取得部
22 第2取得部
23 推定部
24 第3取得部
25 記憶部
26 通信部
27 制御部