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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-03-29
(45)【発行日】2022-04-06
(54)【発明の名称】ステージ制作管理のノード及び方法
(51)【国際特許分類】
   G06Q 10/06 20120101AFI20220330BHJP
   G06Q 50/10 20120101ALI20220330BHJP
【FI】
G06Q10/06
G06Q50/10
【請求項の数】 16
(21)【出願番号】P 2019513838
(86)(22)【出願日】2017-09-11
(65)【公表番号】
(43)【公表日】2019-11-28
(86)【国際出願番号】 GB2017052654
(87)【国際公開番号】W WO2018046956
(87)【国際公開日】2018-03-15
【審査請求日】2020-08-28
(31)【優先権主張番号】1615482.5
(32)【優先日】2016-09-12
(33)【優先権主張国・地域又は機関】GB
(73)【特許権者】
【識別番号】517358535
【氏名又は名称】ディスガイズ・テクノロジーズ・リミテッド
(74)【代理人】
【識別番号】100099623
【弁理士】
【氏名又は名称】奥山 尚一
(74)【代理人】
【識別番号】100107319
【氏名又は名称】松島 鉄男
(74)【代理人】
【識別番号】100125380
【弁理士】
【氏名又は名称】中村 綾子
(74)【代理人】
【識別番号】100142996
【弁理士】
【氏名又は名称】森本 聡二
(74)【代理人】
【識別番号】100166268
【弁理士】
【氏名又は名称】田中 祐
(74)【代理人】
【識別番号】100170379
【弁理士】
【氏名又は名称】徳本 浩一
(74)【代理人】
【識別番号】100180231
【弁理士】
【氏名又は名称】水島 亜希子
(74)【代理人】
【識別番号】100096769
【弁理士】
【氏名又は名称】有原 幸一
(72)【発明者】
【氏名】ネルー,アシュラフ
【審査官】牧 裕子
(56)【参考文献】
【文献】特開2013-037670(JP,A)
【文献】特開平04-212193(JP,A)
【文献】特開平07-152900(JP,A)
【文献】米国特許第06243706(US,B1)
【文献】韓国公開特許第10-2014-0085749(KR,A)
【文献】特開2010-251920(JP,A)
【文献】特開2006-092334(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G06Q 10/00 - 99/00
G16H 10/00 - 80/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数のステージ構成要素管理システムのうちの少なくとも2つのステージ構成要素管理システムからステージ動作データを受信するネットワークインタフェースであって、前記ステージ動作データはステージ制作プロジェクトにおける前記2つのステージ構成要素管理システムの実演を表し、前記少なくとも2つのステージ構成要素管理システムは、前記ステージ制作プロジェクトの異なる動作に関係し、前記少なくとも2つのステージ構成要素管理システムから受信された前記ステージ動作データはそれぞれ異なるデータフォーマットである、ネットワークインタフェースと、
前記少なくとも2つのステージ構成要素管理システムから受信したステージ動作データをメモリユニットに記憶することであって、前記受信されたステージ動作データのそれぞれは、前記ステージ制作プロジェクトの動作と、該動作が行われる前記ステージ制作プロジェクト内の時刻を提供する関連付けられたタイムスタンプとを含む、記憶することと、前記少なくとも2つのステージ構成要素管理システムから受信した前記ステージ動作データの前記異なるデータフォーマットをユニバーサルデータフォーマットに変換することと、前記ステージ制作プロジェクトのタイムラインに関して、それぞれの関連付けられたタイムスタンプに基づいて全ての受信されたステージ動作データを調整することとを行うメモリユニット及び1つ以上の処理ユニットと
を備える、ステージ制作管理装置。
【請求項2】
前記装置は、中央ステージ構成要素管理システムであり、前記ネットワークインタフェースは、前記ステージ制作プロジェクトにおける前記ステージ構成要素管理システムの全てからステージ動作データを受信するように更に構成され、前記1つ以上の処理ユニットは、前記ステージ構成要素管理システムのそれぞれへの更新メッセージを生成するように更に構成され、該更新メッセージは、前記受信されたステージ動作データの全てを特徴とするタイムラインを含む、請求項1に記載の装置。
【請求項3】
前記中央ステージ構成要素管理システムは、前記複数のステージ構成要素管理システムの分散型ネットワークのマスタスレーブ構成の動的な中央ノードである、請求項2に記載の装置。
【請求項4】
前記装置は、分散型構成における前記複数のステージ構成要素管理システムのうちの1つであり、前記ネットワークインタフェースは、前記ステージ制作プロジェクトにおける他の前記ステージ構成要素管理システムの全てからステージ動作データを受信するように更に構成され、前記1つ以上の処理ユニットは、前記ステージ構成要素管理システムのそれぞれへの更新メッセージを生成するように更に構成され、該更新メッセージは、前記装置のステージ動作データを特徴とするタイムラインを含む、請求項1に記載の装置。
【請求項5】
前記ネットワークインタフェースは、クラウドベース通信媒体又はインターネットベース通信媒体から前記ステージ動作データを受信するように更に構成されている、請求項1~4のいずれか1項に記載の装置。
【請求項6】
前記ステージ制作プロジェクトの模擬デジタルステージ環境を表示するように構成されたディスプレイを更に備え、前記模擬デジタルステージ環境は、前記タイムラインに対して少なくとも1つのステージ動作データを再生するように構成されている、請求項1~5のいずれか1項に記載の装置。
【請求項7】
前記ステージ制作プロジェクトのそれぞれの場面は、ステージ照明、ステージ上での物体の移動、ステージ設計、振り付け、花火の打ち上げ及び/又はビデオ処理に関するものである、請求項1~6のいずれか1項に記載の装置。
【請求項8】
複数のステージ構成要素管理システムのうちの少なくとも2つのステージ構成要素管理システムからステージ動作データを受信することであって、前記ステージ動作データはステージ制作プロジェクトにおける前記少なくとも2つのステージ構成要素管理システムの実演を表し、前記少なくとも2つのステージ構成要素管理ステムは前記ステージ制作プロジェクトの異なる動作に関係し、前記少なくとも2つのステージ構成要素管理システムから受信した前記ステージ動作データはそれぞれ異なるデータフォーマットである、受信することと、
前記少なくとも2つのステージ構成要素管理システムから受信されたステージ動作データをメモリユニットに記憶することであって、前記受信されたステージ動作データのそれぞれは、前記ステージ制作プロジェクトの動作と、該動作が行われる前記ステージ制作プロジェクト内の時刻を提供する関連付けられたタイムスタンプとを含む、記憶することと、
前記2つのステージ構成要素管理システムから受信した前記ステージ動作データの異なるデータフォーマットをユニバーサルデータフォーマットに変換することと、
前記ステージ制作プロジェクトのタイムラインに関して、それぞれの関連付けられたタイムスタンプに基づいて全ての受信されたステージ動作データを調整することと
を含む、装置におけるステージ制作管理方法。
【請求項9】
前記装置は中央ステージ構成要素管理システムであり、
前記ステージ制作プロジェクトにおける前記ステージ構成要素管理システムの全てからステージ動作データを受信することと、
前記ステージ構成要素管理システムのそれぞれへの更新メッセージを生成することと
を更に含み、
前記更新メッセージは、前記受信されたステージ動作データの全てを特徴とするタイムラインを含む、請求項8に記載の方法。
【請求項10】
前記装置は分散型構成における前記複数のステージ構成要素管理システムのうちの1つであり、
前記ステージ制作プロジェクトにおける他の前記ステージ構成要素管理システムの全てからステージ動作データを受信することと、
前記ステージ構成要素管理システムのそれぞれへの更新メッセージを生成することと
を更に含み、
前記更新メッセージは、前記装置のステージ動作データを特徴とするタイムラインを含む請求項8に記載の方法。
【請求項11】
クラウドベース通信媒体又はインターネットベース通信媒体から前記ステージ動作データを受信することを更に含む請求項8~10のいずれか1項に記載の方法。
【請求項12】
複数のローカルステージ構成要素管理システムのうちの少なくとも2つのローカルステージ構成要素管理システムからステージ動作データを受信するネットワークインタフェースであって、前記ステージ動作データはステージ制作プロジェクトの実演を表し、前記少なくとも2つのローカルステージ構成要素管理システムは、前記ステージ制作プロジェクトの異なる場面に関係している、ネットワークインタフェースと、
それぞれのローカルステージ構成要素管理システムの複数の模擬デジタルステージ環境を生成することであって、各ローカルステージ構成要素管理システムはそれぞれのロケーションに位置している生成することと、前記2つのローカルステージ構成要素管理システムから受信されたステージ動作データをメモリユニットに記憶することであって、前記少なくとも2つのローカルステージ構成要素管理システムから受信されたステージ動作データは、それぞれ異なるデータフォーマットであり、前記ステージ制作プロジェクトの異なるそれぞれの場面に関係する動作と、該動作が行われる前記ステージ制作プロジェクト内の時刻を提供する関連付けられたタイムスタンプとを含む、記憶することと、前記少なくとも2つのステージ構成要素管理システムから受信された前記ステージ動作データの前記異なるデータフォーマットをユニバーサルデータフォーマットに変換することと、前記ステージ制作プロジェクトのタイムラインに関して、それぞれの関連付けられたタイムスタンプに基づいて全ての受信されたステージ動作データを調整することと、前記受信されたステージ動作データの結果として、集中型模擬デジタルステージ環境において制作変更を実施することと、前記実施された制作変更の結果として、前記複数の模擬デジタルステージ環境を更新することとを行う、メモリユニット及び1つ以上の処理ユニットと
を備えるステージ制作管理の集中型ステージ構成要素管理システム。
【請求項13】
請求項12に記載の集中型ステージ構成要素管理システムと、少なくとも2つのステージ構成要素管理システムとを備える制作管理システムであって、前記ステージ構成要素管理システムのそれぞれは、
前記集中型ステージ構成要素管理システムから受信された模擬デジタルステージ環境を処理することと、
前記模擬デジタルステージ環境における制作変更に関係したステージ動作データを生成することであって、前記少なくとも2つのステージ構成要素管理システムの前記ステージ動作データの前記データフォーマットは異なる生成することと、
前記生成されたステージ動作データを前記集中型ステージ構成要素管理システムに送信することと、
前記集中型ステージ構成要素管理システムから受信される更新された模擬デジタルステージ環境を処理することであって、前記更新された模擬デジタルステージ環境は前記2つのステージ構成要素管理システムの前記制作変更を含む、処理することと
を行うメモリユニット及び1つ以上の処理ユニットを備える制作管理システム。
【請求項14】
複数のローカルステージ構成要素管理システムの複数の模擬デジタルステージ環境をそれぞれ生成することと、
前記複数のローカルステージ構成要素管理システムから受信されたステージ動作データを処理することであって、少なくとも2つのローカルステージ構成要素管理システムから受信した前記ステージ動作データは、それぞれ異なるデータフォーマットであり、ステージ制作プロジェクトのそれぞれの異なる場面に関係する動作と、該動作が行われる前記ステージ制作プロジェクト内の時刻を提供する関連付けられたタイムスタンプとを含む、処理することと、
前記2つのステージ構成要素管理システムから受信した前記ステージ動作データの前記異なるデータフォーマットをユニバーサルデータフォーマットに変換することと、
前記ステージ制作プロジェクトのタイムラインに関して、それぞれの関連付けられたタイムスタンプに基づいて全ての受信されたステージ動作データを調整すること、
前記受信されたステージ動作データの結果として、集中型模擬デジタルステージ環境において制作変更を実施することと、
前記実施された制作変更の結果として、前記複数の模擬デジタルステージ環境を更新することと
を含む、集中型ステージ構成要素管理システムにおけるステージ制作管理方法。
【請求項15】
ステージ制作管理装置と、複数のステージ構成要素管理システムのうちの少なくとも2つのステージ構成要素管理システムとを備える制作管理システムによって実行される方法であって、
前記ステージ制作管理装置が各ステージ構成要素管理の模擬デジタルステージ環境を生成し、該模擬デジタルステージ環境をそれぞれのステージ構成要素管理システムへ送信することと、
前記ステージ構成要素管理システムのそれぞれは、前記模擬デジタルステージ環境を処理し、前記模擬デジタルステージ環境の制作変更に関係するステージ動作データを生成し、該模擬デジタルステージ環境を前記ステージ制作管理装置に送信することと、ここで前記2つのステージ構成要素管理システムのステージ動作データはそれぞれ異なるデータフォーマットである、
前記ステージ制作管理装置が前記2つのステージ構成要素管理システムから受信したステージ動作データを記憶し、ここで前記受信したステージ動作データのそれぞれは、前記模擬デジタルステージ環境の動作と、該動作が行われる前記模擬デジタルステージ環境内の時刻を提供する関連付けられたタイムスタンプとを含むものである、
前記ステージ制作管理装置が前記2つのステージ構成要素管理システムから受信した前記ステージ動作データの前記異なるデータフォーマットをユニバーサルデータフォーマットに変換することと、
前記ステージ制作管理装置が前記模擬デジタルステージ環境のタイムラインに関して、それぞれの関連付けられたタイムスタンプに基づいてすべての受信されたステージ動作データを調整し、前記ステージ構成要素管理システムのそれぞれへの更新メッセージを生成し送信することと、ここで前記更新メッセージは前記受信されたステージ動作データの全てを特徴とするタイムラインを含み、
各ステージ構成要素管理システムが前記装置から受信した前記受信し更新された模擬デジタルステージ環境を処理することと、ここで前記更新した模擬デジタルステージ環境は、前記2つのステージ構成要素管理システムの制作変更を含み、
を含む方法。
【請求項16】
装置によって実行されたときに、該装置が請求項8~11のいずれか1項に記載の方法を実行するような実行可能命令を含むコンピュータ可読媒体。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本明細書に説明される例示の実施の形態は、ステージ(stage)制作(production)に関与することができる複数のステージ構成要素が、関連付けられた時刻を有するステージ制作関連動作(operation)を提供することができるデジタルステージ制作管理システムに関する。種々のステージ構成要素がステージ制作の作成に同時に関与することができるように、複数のステージ動作が、関連付けられた時刻に関して調整される。
【背景技術】
【0002】
デジタルメディアの設計及び制作は、ステージ制作の世界を現代のデジタルメディア作成技術と融合させている。デジタルメディア設計を用いると、照明、振り付け(choreography)、小道具又は物体配置等の通常のステージ制作動作を、デジタル方式で設計、計画及び/又はプレビューすることができる。デジタルステージ制作は、通常、ともに作業する複数の人々からなるチームによって行われる。種々の人々が、ステージ制作の種々の場面において作業することができる。
【発明の概要】
【0003】
多くの場合、異なるユーザ又はステージ制作構成要素は、制作の異なる場面において作業する。例えば、或るチームは、ステージ制作の照明を専門とする場合がある一方、異なるチームは、ステージ制作の俳優の振り付けを専門とする場合がある。これらのチームの双方は、或る程度独立して作業することができるが、これらのチームは、最適に作業するために互いの情報に依拠している。具体的には、ステージ制作の振り付けが変更された場合、この情報は、俳優が適切に照明されることを確保するために、照明設計チームに中継されなければならない。したがって、そのような変更又は更新をリアルタイムで提供することが有用である。
【0004】
その結果、現在のシステムでは、ステージ制作に対するあらゆる変更をリアルタイムで反映させるために、そのようなチームは、多くの場合、同じ環境又は部屋において作業することが必要となる。しかしながら、現代のステージ制作チームは、チームのメンバが様々な物理ロケーション及び異なる時間帯において作業することを特徴とし、これは、そのようなリアルタイムの更新を困難にしている。
【0005】
したがって、本明細書において説明される例示の実施の形態のうちの幾つかの少なくとも1つの例示の目的は、デジタルステージ制作管理を提供する効率的かつ効果的な手段を提供することである。そのようなシステムの少なくとも1つの例示の利点は、様々なチームが、リアルタイムの更新を得るために、同じ環境にも同じ時間帯にももはやいる必要がないように切り離されるということである。更なる例示の利点は、複数のユーザからのデジタルステージ制作管理に関係したデータが調整されるということである。したがって、ユーザが異なるロケーション及び/又は時間帯に位置することができるデジタルステージ制作管理システムを提供する効率的な方法が本明細書において提供される。
【0006】
したがって、幾つかの例示の実施の形態は、ステージ制作管理の装置を対象とする。該装置は、少なくとも1つのステージ構成要素管理システムからステージ構成要素制作データを受信するネットワークインタフェースを備える。前記少なくとも1つのステージ構成要素管理システムは、ステージ制作プロジェクトにおける複数のステージ構成要素管理システムの中の1つである。前記ステージ構成要素制作データは、ステージ制作プロジェクトにおける前記複数のステージ構成要素の実演(performance)を表す。前記ステージ構成要素管理システムのうちの少なくとも2つは、前記ステージ制作プロジェクトの異なる動作に関係している。
【0007】
該装置は、メモリユニットと、前記少なくとも1つのステージ構成要素管理システムからの、前記複数のステージ構成要素管理システムの受信されたステージ構成要素制作データを該メモリユニットに記憶する1つ以上の処理ユニットとを更に備え、前記受信された構成要素制作データのそれぞれは、前記ステージ制作プロジェクトの動作と、該動作が行われる関連付けられた時刻とを含む。前記1つ以上の処理ユニットは、前記ステージ制作のタイムラインに関して全ての受信されたステージ構成要素制作データを更に調整する。
【0008】
そのような実施の形態は、種々のステージ構成要素管理システムのユーザが、物理ロケーションを問わず、ともに同時に作業し、ステージ制作に関する作業を効率的かつ組織的な方法で行うことを可能にするという例示の利点を有する。
【0009】
例示の実施の形態のうちの幾つかは、ステージ制作の集中型ステージ構成要素管理システムを対象とする。該ステージ制作の集中型ステージ構成要素管理システムは、少なくとも1つのローカルステージ構成要素管理システムから複数のローカルステージ構成要素管理システムのステージ動作データを受信するネットワークインタフェースを備える。前記ステージ動作データは、ステージ制作プロジェクトの実演を表す。
【0010】
該集中型システムは、それぞれのローカルステージ構成要素管理システムの複数の模擬デジタルステージ環境を生成するメモリユニット及び1つ以上の処理ユニットを更に備える。各ローカルステージ構成要素管理システムは、それぞれのロケーションに配置される。前記メモリユニット及び前記1つ以上のプロセッサは、それぞれの前記ローカルステージ構成要素管理システムからのステージ動作データを該メモリユニットに記憶するように更に構成されている。少なくとも2つの異なるそれぞれのローカルステージ構成要素管理システムからの異なるステージ動作データは、前記ステージ制作の異なるそれぞれの場面に関係している。前記メモリユニット及び前記1つ以上のプロセッサは、前記受信されたステージ動作データの結果として、集中型模擬デジタルステージ環境において制作変更を実施し、該実施された制作変更の結果として、前記複数の模擬デジタルステージ環境を更新するように更に構成されている。
【0011】
例示の実施の形態のうちの幾つかは、ステージ制作管理のローカルステージ構成要素管理システムを対象とする。該ローカルステージ構成要素システムは、集中型ステージ構成要素管理システムから受信された模擬デジタルステージ環境を処理するメモリユニット及び1つ以上の処理ユニットを備える。前記メモリユニット及び前記1つ以上の処理ユニットは、前記模擬デジタルステージ環境における制作変更に関連したステージ動作データを生成するように更に構成されている。前記メモリユニット及び前記1つ以上の処理ユニットは、前記生成されたステージ動作データを前記集中型ステージ構成要素管理システムに送信するようにも構成されている。前記メモリユニット及び前記1つ以上の処理ユニットは、前記集中型ステージ構成要素管理システムから受信される更新された模擬デジタルステージ環境を処理するようにも構成されている。前記更新された模擬デジタルステージ環境は、前記制作変更と、別のそれぞれのローカルステージ構成要素管理システムからの少なくとも1つの他の制作変更とを含む。
【0012】
そのような例示の実施の形態は、中央ステージ構成要素管理システムが、前記制作システムにおける複数のローカルステージ構成要素管理システムによって提案された変更を編成及び実施することができる集中型システムを対象とする。そのような例示の実施の形態は、様々なローカルステージ構成要素管理システムの変更を実施するストリームライン化された手法を提供するという例示の利点を有する。さらに、そのような例示の実施の形態は、ローカルシステムが他のローカルシステムからのステージ動作データを調整する必要がないので、ローカルステージ構成要素管理システムの複雑度を下げる。
【0013】
例示の実施の形態のうちの幾つかは、ローカルステージ構成要素管理システムのそれぞれが他のローカルステージ構成要素管理システムのそれぞれを更新することができる分散型システムを対象とすることが理解されるであろう。そのような例示の実施の形態は、中央ノードを追加する必要がなく、それによって、システム内のノード数が削減されるという例示の利点をもたらす。
【0014】
例示の実施の形態のうちの幾つかは、集中型ステージ構成要素管理システムによって実行されると、ステージ制作管理を提供する実行可能命令を含むコンピュータ可読媒体を対象とする。該命令は、複数のローカルステージ構成要素管理システムの複数の模擬デジタルステージ環境をそれぞれ生成する前記集中型システムを提供する。該命令は、前記それぞれのローカルステージ構成要素管理システムから受信されたステージ動作データを処理する前記集中型システムを更に提供する。少なくとも2つの異なるそれぞれのローカルステージ構成要素管理システムからの少なくとも2つのステージ動作データは、前記ステージ制作の異なる場面に関係している。該命令は、前記受信されたステージ動作データの結果として、集中型模擬デジタルステージ環境における制作変更を実施する前記集中型システムを更に提供する。該命令は、前記実施された制作変更の結果として、前記複数の模擬デジタルステージ環境を更新する前記集中型システムも提供する。
【0015】
例示の実施の形態のうちの幾つかは、ローカルステージ構成要素管理システムによって実行されると、ステージ制作管理を提供する実行可能命令を含むコンピュータ可読媒体を対象とする。該命令は、集中型ステージ構成要素管理システムから受信された模擬デジタルステージ環境を処理する前記ローカルシステムを提供する。該命令は、前記模擬デジタルステージ環境における制作変更に関連したステージ動作データを生成する前記ローカルシステムを更に提供する。該命令は、前記生成されたステージ動作データを前記集中型ステージ構成要素管理システムに送信する前記ローカルシステムを更に提供する。該命令は、前記集中型ステージ構成要素管理システムから受信される更新された模擬デジタルステージ環境を処理する前記ローカルシステムも提供する。前記更新された模擬デジタルステージ環境は、前記制作変更と、別のそれぞれのローカルステージ構成要素管理システムからの少なくとも1つの他の制作変更とを含む。
【0016】
例示の実施の形態は、添付図面を参照して本明細書に説明されたものと実質的に同一の集中型ステージ構成要素システムを更に対象とする。例示の実施の形態は、添付図面に関して本明細書に説明されたものと実質的に同一のローカルステージ構成要素管理システムも対象とする。例示の実施の形態は、添付図面に関して本明細書に説明されたステージ構成要素管理システムを更に対象とする。例示の実施の形態は、添付図面に関して本明細書に説明されたステージ制作管理システムも対象とする。
【0017】
上記内容は、添付図面に示すような例示の実施形態の以下のより詳細な説明から明らかになる。添付図面において、同様の参照符号は、種々の図の全体を通して同じ部分を参照するものである。図面は、必ずしも一律の縮尺ではなく、代わりに、例示の実施形態を示す際に強調がなされている。
【図面の簡単な説明】
【0018】
図1】例示の実施形態のうちの幾つかによるステージ制作管理の集中型システム配置(system orientation)の一例を示す図である。
図2】例示の実施形態のうちの幾つかによるステージ制作管理の分散型システム配置の一例を示す図である。
図3】例示の実施形態のうちの幾つかによるステージ動作データのタイムラインに基づく記録の説明例を示す図である。
図4】例示の実施形態のうちの幾つかによる、図1及び図2において特徴付けられるステージ構成要素管理システムの一例示のノード構成を示す図である。
図5】例示の実施形態のうちの幾つかによる、図1図2及び図4のステージ構成要素管理システムによって実行することができる例示の動作を示すフロー図である。
図6】例示の実施形態のうちの幾つかによる、図1図2及び図4のステージ構成要素管理システムによって実行することができる例示の動作を示すフロー図である。
図7】例示の実施形態のうちの幾つかによる、図1図2及び図4のステージ構成要素管理システムによって実行することができる例示の動作を示すフロー図である。
【発明を実施するための形態】
【0019】
限定ではなく説明を目的とした以下の記載では、例示の実施形態の徹底した理解を提供するために、特定の構成要素、要素、技法等の具体的な詳細が述べられている。しかしながら、それらの例示の実施形態は、これらの具体的な詳細から逸脱した他の方法で実施することができる。それ以外の場合では、例示の実施形態の説明を不明瞭にしないように、よく知られた方法及び要素の詳細な説明は省略されている。
【0020】
多くの場合、ステージ制作構成要素を介して作業している種々のユーザは、ステージ制作の種々の場面において作業している。ステージショー(stage show)の作成は、複数の分野、例えば、照明、オーディオ、ビデオ/投影、シーン移動(scenic movement)、振り付け、並びに、場合によってはロボット工学、花火の打ち上げ(pyrotechnics)及び噴水の密接な協力を必要とする。各部門は、主なショーキュー(show cue)に対するその応答を設計しなければならないだけでなく、ショー設計者及びショーディレクタのビジョンを実現するために他の全ての部門と調整しなければならない。
【0021】
このプロセスが困難である1つの理由は、全ての部門が単一のステージを共有しなければならず、問題を解決するために又はそれらの部門の作業に磨きをかけるために、通常、どの時点においても1つの部門しかステージの制御を有しないということである。部門は、ステージから離れた各自のスペースにおいてできる限りの準備をすることになるが、集結するショーの場合には、全ての部門が、正確に同時動作しなければならない。
【0022】
シミュレーション及び3D視覚化は、全ての部門における制作専門家が仮想ステージを用いて作業することを可能にし、したがって、実際のステージに達する前の作業及び互いに並行した作業を可能にするので、近年、非常に人気を得てきた2つの技術である。しかしながら、これは、設計者がショー全体を視認することができるようにするために、依然として、全ての部門がビジュアライザシステム又はステージ構成要素管理システムに同時に接続されることを必要とする。このことは、実際のステージ上と同じ調整問題を引き起こす。すなわち、一時に1つの部門しか、それらのショーを一時に修正及び改善するために作業することができず、他の部門は待機又は協力しなければならない。
【0023】
したがって、本明細書において説明される例示の実施の形態のうちの幾つかの少なくとも1つの例示の目的は、デジタルステージ制作管理を提供する効率的かつ効果的な手段を提供することである。そのようなシステムの少なくとも1つの例示の利点は、様々なチームが、リアルタイムの更新を得るために、同じ環境にも同じ時間帯にももはやいる必要がないように切り離されるということである。更なる例示の利点は、複数のユーザからのデジタルステージ制作管理に関係したデータが調整されるということである。したがって、ユーザが異なるロケーション及び/又は時間帯に位置することができるデジタルステージ制作管理システムを提供する効率的な方法が本明細書において提供される。
【0024】
本明細書に提示される例示の実施形態は、この依存関係を断つステージ視覚化システム又はステージ構成要素管理システムに対する変更を提供し、全ての部門がそれら自身のスケジュールに従って互いに並行して作業するととともに、引き続き調整された状態を維持することを可能にする。このように、これは、ショーを制作するのに必要とされる現場での下準備時間及びリハーサル時間を劇的に削減する潜在能力を有するので、ステージ、シアタ及び娯楽産業の強力な経済的利点を有する。
【0025】
例示の実施形態のうちの幾つかによれば、それらのショーを視覚化するために、所与の部門又はステージ構成要素管理システムは、制御信号のストリームを視覚化コンピュータに送信し、この視覚化コンピュータは、適切にレンダリングして、それらの同じ制御信号がステージ上の実際のデバイスに送信されたときに、ショーがどのように見えるのかの明瞭なアイデアを設計者に与える。照明ビジュアライザは、例えば、アートネット(Artnet)制御パケットを受信し、このデータを用いて、仮想スポットライトの色、明度及び方向を制御し、ステージ上の雰囲気及び外見におけるビームの効果を視覚化する。ビデオビジュアライザは、2次元ビデオストリームを受信し、これを3次元表面上にマッピングし、その3次元表面が最終ステージ上でどのように見えるのかを設計者に示す。同じことは、他の全てのショー部門にも当てはまる。
【0026】
例示の実施形態のうちの幾つかによれば、ビジュアライザ又はステージ構成要素管理システムには、各部門から得られる情報ストリームをタイムライン上に記録し、これらのストリームをコマンドに応じて再生する機能が与えられる。これによって、特定のデバイス(メディアサーバ又は照明デスク等)が接続解除されていても、又は、リモートロケーションにあっても、設計者はショーのその部分を視覚化することが可能になる。
【0027】
例示の実施形態のうちの幾つかによれば、各部門は、それら自身の作業の1つ以上のビジュアライザコンピュータをそれら自身のスケジュールに従って自由に管理する。部門は、それらの変更に満足すると、結果をビジュアライザのタイムライン上に記録する。この記録は、中央「マスタ」ビジュアライザに転送することができ、中央「マスタ」ビジュアライザは、その後、この記録を他の全ての部門のビジュアライザマシンに分配する。したがって、全ての部門は、他の全ての部門によってなされた変更について最新の情報を得ることができ、同じ実際のロケーションにいる必要なくショー全体を視認することができる。これによって、制作プロセスが実際の空間に移るよりもずっと以前に、調整問題が発生すると直ちに、これらの問題を特定して解決することが可能になる。
【0028】
本明細書に提示される例示の実施形態は、中央ビジュアライザを利用しない分散型システム配置にも適用することができることが理解されるであろう。例示の実施形態は、他のステージ構成要素管理システムを有する動的又は静的なマスタスレーブ構成を利用する分散型システムにも適用することができることが更に理解されるであろう。
【0029】
例示の実施形態は、以下で更に説明される。最初に、システム概観及び種々のシステム構成に関する論述が、副題「システム配置」の下で提供される。その後、ステージ動作データがどのように調整及び保存されるのかに関する詳細な論述が、副題「タイムラインに基づく記録」の下で提供される。その後、ステージ構成要素管理システムの一例示のハードウェア構成及びそのようなシステムの例示の動作が、それぞれ副題「例示の構成要素の構成」及び「例示の動作」の下で提供される。本明細書において種々の副題の下で論述される様々な実施形態は、互いに任意の組み合わせで用いることができることが理解されるであろう。
【0030】
システム配置
例示の実施形態のうちの幾つかによれば、デジタルステージ管理制作システムは、集中型ベースの構成、分散型ベースの構成、又は集中分散組み合わせ型ベースの構成に配置することができる。本明細書では、そのようなシステムの例を提供する。
【0031】
集中型システム構成
図1は、本明細書に提示される例示の実施形態のうちの幾つかの一例示のシステム概観を示している。図1に提供する例は、集中型管理システムである。種々の制作チームが、それぞれのステージ構成要素管理システムSCM_1~SCM_Nを利用することができる。例えば、照明チームは、ステージ構成要素管理システムSCM_1及びSCM_2を利用することができる一方、振り付けチームは、ステージ構成要素管理システムSCM_4を利用する。ステージ構成要素管理システムSCM_1~SCM_Nは、任意の物理ロケーション及び任意の時間帯に位置することができることが理解されるであろう。図1の集中型システムは、中央ステージ構成要素管理システムSCM_Aを更に備えることができる。中央ステージ構成要素管理システムSCM_Aは、ステージ構成要素管理システムSCM_1~SCM_Nのそれぞれと双方向通信することができる。そのような双方向通信は、無線通信、有線通信、インターネットベース通信又はクラウドベース通信とすることができる。
【0032】
例示の実施形態のうちの幾つかによれば、各ステージ構成要素管理システムSCM_1~SCM_Nには、制作が行われるステージの模擬仮想表現を提供することができる。この表現を利用すると、チームからのユーザは、ステージ構成要素管理システムのハードウェアモジュールによって提供される表示されたユーザインタフェースを介してステージ制作動作をサブミットすることができる。チームメンバは、この仮想表現を介してステージ制作動作の効果をプレビューすることができる。例えば、ステージ構成要素管理システムSCM_1を利用するチームメンバは、ステージ上で照明効果を提供するステージ制作動作に入ることができる。そのような動作に入ることによって、その動作が中央ステージ構成要素管理システムに実施又はサブミットされる前に、対応する照明効果を仮想表現上でプレビューすることができる。
【0033】
例示の実施形態のうちの幾つかによれば、チームメンバが、そのような動作を実施したい場合、そのステージ制作動作を中央ステージ構成要素管理システムSCM_Aにサブミットすることができる。具体的には、ステージ構成要素管理システムSCM_1~SCM_Nは、それぞれステージ制作動作データ1a~Naを中央ステージ構成要素管理システムSCM_Aに送信するように構成することができる。例示の実施形態のうちの幾つかによれば、ステージ制作動作情報は、ステージ公演において行われる動作と、アクションが行われるべき範囲のキュー(cue)を示す対応するタイムスタンプ又は時間値と、アクションが行われるべきそのキュー内の時刻とを含むことができる。
【0034】
例示の実施形態のうちの幾つかによれば、ステージ構成要素管理システムSCM_1~SCM_Nは、そのような変更が構成要素管理システムのそれぞれのチームによって入力されると直ちにステージ動作データ1a~Naをリアルタイムで送信するように構成することができる。例示の実施形態のうちの幾つかによれば、ステージ構成要素管理システムSCM_1~SCM_Nは、システムが中央ステージ構成要素管理システムSCM_Aと通信接続されていない間、任意の数の変更をステージ構成要素管理システム内に入力することができるように、「オフライン」で作業するように構成することができる。ステージ構成要素管理システムが中央ステージ構成要素管理システムと再び通信接続されると、ステージ動作データは、中央ステージ構成要素管理システムに送信することができる。
【0035】
中央ステージ構成要素管理システムSCM_Aは、それぞれのステージ構成要素管理システムSCM_1~SCM_Nを介して受信されたステージ動作データ1a~Naを処理することができる。そのような処理において、中央ステージ構成要素管理システムSCM_Aは、ステージ制作のタイムラインに関して全ての動作を調整することができる。そのような調整は、図3に関して更に論述されるタイムライン記憶(timeline storage)と呼ばれる場合がある。中央ステージ構成要素管理システムSCM_Aは、その後、更新されたステージ構成要素データ1b~Nbをそれぞれ送信することによって、それぞれのステージ構成要素管理システムSCM_1~SCM_Nのそれぞれを更新することができる。
【0036】
例示の実施形態のうちの幾つかによれば、ステージ構成要素データ1b~Nbは、ステージ動作データ1a~Naに規定されているような対応する時刻における全ての動作を特徴とする、ステージの更新された模擬仮想表現の形態とすることができる。例示の実施形態のうちの幾つかによれば、ステージ構成要素データ1b~Nbは、ステージ動作データ1a~Naに規定された更新のリストの形態とすることができる。そのような実施形態によれば、個別の各ステージ構成要素管理システムSCM_1~SCM_Nは、ステージ構成要素データ1b~Nbに従ってそれら自身の仮想表現を更新することができる。
【0037】
例示の実施形態のうちの幾つかによれば、ステージ構成要素データ1b~Nbの送信は、リアルタイムで行うことができる。具体的には、ステージ構成要素管理システムSCM_1~SCM_Nのうちのいずれかが、ステージ動作データ1a~Naを中央ステージ構成要素管理システムSCM_Aに送信すると、これに続いて、中央ステージ構成要素管理システムは、各構成要素システムがステージ制作に関して最新の更新を有するように、そのような情報を処理し、ステージ構成要素データ1b~Nbをステージ構成要素管理システムSCM_1~SCM_Nの全てに直ちに送信することができる。
【0038】
例示の実施形態のうちの幾つかによれば、ステージ構成要素管理システムSCM_1~SCM_N及び/又は中央ステージ構成要素管理システムSCM_Aは、ステージ制作の全ての現在の動作のプレビューを再生するように構成することができるビデオディスプレイを備えることができる。そのような再生機能は、模擬仮想ステージ表現を用いて提供することができる。
【0039】
分散型システム構成
図2は、分散型システム構成の一例示の概観を示している。この分散型システム構成は、図1の集中型システムの同じ構成要素の多くを備える。図1と異なり、図2の分散型システムは、単一の集中型中央ステージ構成要素管理システムSCM_Aを備えていない。その代わり、ステージ構成要素管理システムSCM_1~SCM_Nのそれぞれは、互いに直接双方向通信する。
【0040】
さらに、例示の実施形態のうちの幾つかによれば、ステージ構成要素管理システムSCM_1~SCM_Nのそれぞれは、中央ステージ構成要素管理システムSCM_Aの機能と同様の機能を実行することができる処理ステージ構成要素SCM_P1-Nをそれぞれ備えることができる。具体的には、処理ステージ構成要素SCM_P1-Nは、他のステージ構成要素管理システムSCM_1~SCM_Nからの着信ステージ動作データ1_2a~4_Naを受信して処理することができる。同様に、各ステージ構成要素管理システムSCM_1~SCM_Nは、副題「集中型システム構成」の下で上述したように、ステージ動作データを生成することができ、そのような発信データ1_2b~4_Nbを他のステージ構成要素管理システムSCM_1~SCM_Nのそれぞれに送信することができる。
【0041】
例示の実施形態のうちの幾つかによれば、それぞれの各処理ステージ構成要素1-Nは、図1の中央ステージ構成要素管理システムSCM_Aと同様の方法でタイムライン記憶を提供することができる。具体的には、個別の各処理ステージ構成要素1-Nは、それぞれのステージ構成要素管理システムSCM_1~SCM_Nのステージ制作のタイムラインに従って、着信ステージ動作1_2a~4_Na及び発信ステージ動作1_2b~4_Nbを記憶することができる。さらに、例示の実施形態のうちの幾つかによれば、各処理ステージ構成要素1-Nは、それぞれのステージ構成要素管理システムSCM_1~SCM_Nの模擬仮想ステージ表現の維持を援助することができる。
【0042】
集中分散組み合わせ型ベースの構成
例示の実施形態のうちの幾つかによれば、集中分散組み合わせ型ベースの構成を用いることができる。そのような実施形態によれば、図2の分散型ベースのシステムでは、ステージ構成要素管理システムSCM_1~SCM_Nのうちの1つをマスタノードとして指定することができ、残りのステージ構成要素管理システムをスレーブノードとして指定することができる。そのような構成では、マスタノードは、図1の中央ステージ構成要素管理システムSCM_Aと同様の方法で機能することができる。
【0043】
具体的には、スレーブノードとして指定されたステージ構成要素管理システムSCM_1~SCM_Nの全ては、着信ステージ動作データ1_2a~4_Naを、マスタノードとして指定されたステージ構成要素管理システムに送信することができる。マスタノードとして指定されたステージ構成要素管理システムは、ステージ動作データの調整及び時間記憶(time storing)を提供することができる。マスタステージ構成要素管理システムSCM_1~SCM_Nは、その後、発信ステージ動作データ1_2b~4_Nbをスレーブステージ構成要素管理システムSCM_1~SCM_Nに送信することができる。マスタノード及びスレーブノードの指定は、静的とすることができるし、動的とすることができることが理解されるであろう。
【0044】
タイムラインに基づく記録
図3は、ステージ動作データのタイムラインに基づく記録の一例を示している。ステージ動作データは、情報がステージ制作のどのような場面に関連付けられているのかに応じて異なる形態になる場合がある。ステージ動作データは、動作が行われるステージ制作内の時刻を提供する対応するタイムスタンプも含むことができる。
【0045】
ステージ動作データの例示の形態は、以下のリストで提供される。このリストは、一例にすぎず、ステージ動作データの他の形態を例示の実施形態とともに用いることができることが理解されるであろう。
【0046】
照明:照明ステージ動作データは、例えば、物理的なRS232又はイーサネット(ArtNetプロトコル)を介して通信されるデジタル多重(DMX)データを含むことができる。そのような照明情報は、制御ネットワークストリーミングアーキテクチャ(sACN:Streaming Architecture for Control Networks)及び/又はKiNet、Wendi等の様々な範囲の独自開発のイーサネットベースのプロトコルを介して通信することもできる。
【0047】
オーディオ:オーディオステージ動作データは、物理的なアナログ回線(音声/ジャック)若しくはデジタル手段(例えば、ソニー/フィリップスデジタルインタフェースフォーマット(SPDIF))、又はイーサネット(例えば、Danteプロトコル)を介して転送することができる。
【0048】
ビデオ:ビデオステージ動作データは、通常は同軸ケーブルにわたってシリアルデジタルインタフェース(SDI)を介して送信されるが、イーサネット(例えば、Baslerネットワークプロトコル、ネットワークデバイスインタフェース(NDI)、Spout等)を介しても入手可能であるステージカメラからの信号を含むことができる。
【0049】
追跡(tracking:トラッキング):追跡ステージ動作データは、BlackTraxリアルタイム軌道経路変更(RTTPM:Real-Time Trajectory Path Modification)プロトコル、及び開放型PosiStageNet追跡プロトコルを含む、カメラを介して追跡される赤外線発光ダイオード(LED)マーカを含むことができる。これらは、イーサネットユーザデータグラムプロトコル(UDP)パケットによって搬送することができる。
【0050】
オートメーション/モーション制御:オートメーション/モーション制御ステージ動作データは、用いられるモーションシステムのマーカにそれぞれ独自である多数のデータプロトコルを含むことができる。そのようなデータの例としては、Fisher Navigator、Kinesys、StageTech等がある。
【0051】
音楽演奏:音楽演奏ステージ動作データは、電子楽器デジタルインタフェース(MIDI)によって、又は、その後継である、UDPパケットを介して搬送することができるオープンサウンドコントロール(OSC)によって搬送されることが多い音楽制御及びシンセサイザ制御を含むことができる。
【0052】
制御信号:制御信号ステージ動作データは、プロジェクタ装置、プロジェクタシャッタ、及び/又は可動ヘッドカメラ等の様々なデバイスの制御を含むことができる。そのような制御情報は、外部デバイスによって生成することができ、記録及びリプレーすることができる。これらは、通常、UDP又はtelnetを介して送信される制御文字列として表される。
【0053】
例えば上記で説明されたようなステージ動作データは、図1及び図2の様々なステージ構成要素管理システムSCM_1~SCM_N及び中央ステージ構成要素管理システムSCM_Aから生成して送信することができる。中央ステージ構成要素管理システムSCM_A及び/又はステージ構成要素管理システムSCM_1~SCM_Nは、そのような情報を、図3に示すようなタイムラインの形態で記憶することができる。
【0054】
図3は、タイムライン内に記憶された様々な形態のステージ動作データ10~18を示している。ステージ動作データは、タイムスタンプに加えて、例えば上記で説明されたような動作データを含むことができる。例示の実施形態のうちの幾つかによれば、タイムスタンプは、ステージ動作データに関連付けられたアクションのキューがいつ行われるのかの表示を提供することができる。図3に示すように、10のラベルを有するステージ動作データは、ステージ制作においてステージ動作データ12の時刻よりも早期の時刻に行われるアクションを示すタイムスタンプを含む。したがって、ステージ動作データ10は、ステージ動作データ12よりも前のタイムライン記録に現れる。
【0055】
例示の実施形態のうちの幾つかによれば、異なるステージ構成要素管理システムSCM_1~SCM_Nからのステージ動作データは、異なるステージ動作データが同時に発生することができないように提供することができる。例えば、ステージ動作データ12が、或る時間及びロケーション内に配置される小道具を示し、ステージ動作データ14が、この小道具が振り付けと干渉する同じロケーション及び同じ時間近傍において行われる振り付けを示すものと仮定する。そのような場合、ステージ構成要素管理システムSCM_1~SCM_N又は中央ステージ構成要素管理システムSCM_Aは、この衝突を解消するために、ステージ動作データ12及び14に関連付けられた2つのステージ構成要素管理システムに警告を送信することができる。
【0056】
例示の構成要素の構成
図4は、ステージ構成要素管理システムSCM_1~SCM_N、中央ステージ構成要素管理システムSCM_A、及び/又は処理ステージ構成要素SCM_P1-Nの一例示の構成要素の構成を示している。図4の構成要素は、本明細書に説明されたような任意の形態のステージ動作データ又はタイムライン記録情報を受信及び送信するように構成することができる任意の数のネットワークインタフェースを含むことができる。例示の実施形態のうちの幾つかによれば、このネットワークインタフェースも、単一の送受信インタフェース又は任意の数の受信インタフェース及び/又は送信インタフェースを含むことができる。
【0057】
図4の構成要素は、上記ネットワークインタフェースと通信することができる少なくとも1つのメモリを更に含むことができる。このメモリは、受信又は送信されたデータ及び/又は実行可能プログラム命令を記憶することができる。このメモリは、ステージ制作用のステージ動作データ又はタイムライン記録に関する情報も記憶することができる。このメモリは、任意の適したタイプの機械可読媒体とすることができ、揮発性タイプ及び/又は不揮発性タイプとすることができる。
【0058】
図4の構成要素は、ステージ制作に関連した受信情報を処理するように構成することができる少なくとも1つの処理ユニットも含むことができる。この処理ユニットは、タイムライン記録を保持するとともに、ステージ制作又はステージ動作データに関連した任意のメッセージングを生成するように構成することもできる。この処理ユニットは、任意の適した計算ロジック、例えば、マイクロプロセッサ、デジタル信号プロセッサ(DSP)、フィールドプログラマブルゲートアレイ(FPGA)、若しくは特定用途向け集積回路機構(ASIC)又は他の任意の形態の回路機構とすることができる。
【0059】
例示の動作
図5は、図4の構成要素が、図1の集中型ベースのシステム及び図2の分散型システムの双方において、本明細書に説明するようなステージ制作管理のために行うことができる例示の動作を示すフロー図を示している。
【0060】
図5は、実線の枠線内に示される幾つかの動作と、破線の枠線を用いて示される幾つかの動作とを含むことが理解されるであろう。実線の枠線に含まれる動作は、最も広い例示の実施形態に含まれる動作である。破線の枠線に含まれる動作は、枠線の例示の実施形態の動作に加えて行うことができる更なる動作に含めることができるか若しくはその一部とすることができる例示の実施形態であるか、又は、これらの更なる動作である。これらの動作を順番に実行する必要はないことが理解されるであろう。さらに、全ての動作を実行する必要があるとは限らないことが理解されるであろう。これらの例示の動作は、任意の順序及び任意の組み合わせで実行することができる。
【0061】
動作20
例示の実施形態は、ステージ制作プロジェクトにおける複数のステージ構成要素の実演を表す、複数のステージ構成要素管理システムのステージ動作データを、少なくとも1つのステージ構成要素管理システムからを受信すること(20)を含むステージ制作管理の装置を対象とする。ステージ構成要素のうちの少なくとも2つは、ステージ制作プロジェクトの異なる動作に関係している。ネットワークインタフェース及び/又は受信手段は、本明細書に説明するようなステージ動作データを受信するように構成されている。
【0062】
動作20は、少なくとも副題「システム配置」の下で更に説明されている。ステージ動作データは、ステージ制作の間に行われる動作又はアクションを記述する任意の形態のデータとすることができる。そのような情報は、少なくとも副題「タイムラインに基づく記録」の下で更に説明されている。動作20は、ステージ動作データの受信を記述し、受信ノードは、集中型ノード(例えば、図1に関して説明されたもの)又は多くの分散型ノードのうちの1つ(例えば、図2に関して説明されたもの)のいずれかであることが理解されるであろう。受信ノードは、分散型ノードのうちの1つを動的な方法又は静的な方法でマスタ又は中央ノードとして指定することができるスレーブマスタ配置における多くの分散型ノードのうちの1つとすることができることが更に理解されるであろう。
【0063】
例示の実施形態のうちの幾つかによれば、上記受信することは、クラウドベース通信媒体又はインターネットベース通信媒体からステージ動作データを受信することを更に含むことができる。さらに、例示の実施形態のうちの幾つかによれば、集中型ノードは、ローカルステージ構成要素管理システムがオフラインである間に生成されたステージ動作データを受信するように構成することができる。
【0064】
例示の動作22及び24
例示の実施形態のうちの幾つかによれば、上記受信すること(20)は、ステージ制作プロジェクトにおけるステージ構成要素管理システムの全てからステージ動作データを受信すること(22/24)を更に含むことができる。図4のネットワークインタフェース及び受信手段は、例示の動作22に記述しているように、ステージ動作データを受信するように構成することができる。
【0065】
例示の動作22は、中央ステージ構成要素管理システムSCM_Aが、全てのステージ動作データ1a~Naを他の全ての又はローカルなステージ構成要素管理システムSCM_1~SCM_Nから受信する図1の集中型配置を記述している。例示の動作22/24は、中央ノード又はマスタノードとして機能する際に図2のステージ構成要素管理システムの動作も記述していることが理解されるであろう。例示の動作24は、図2のローカルステージ構成要素管理システムが、分散型ネットワークの他のローカルステージ構成要素管理システムからステージ動作データを受信する動作を記述している。
【0066】
例示の動作26
例示の実施形態のうちの幾つかによれば、上記受信すること(20)は、少なくとも2つの異なるステージ構成要素管理システムから異なるデータフォーマットでステージ動作データを受信すること(26)を更に含むことができる。図4のネットワークインタフェース及び受信手段は、例示の動作26に記述されているように、ステージ動作データを受信するように構成することができる。
【0067】
副題「システム配置」の下で説明されたように、異なるステージ構成要素管理システムは、ステージ制作プロジェクトの異なる場面に関与する。したがって、異なるシステムは、異なる形態のデータ、例えば、ビデオデータ、照明データ又は位置決めデータを利用している場合がある。
【0068】
例示の動作28
例示の実施形態のうちの幾つかによれば、上記受信すること(20/26)は、受信されたステージ動作データをユニバーサルデータフォーマットに変換すること又はユニバーサルデータフォーマットで記憶すること(28)を更に含むことができる。図4の1つ以上の処理ユニット及び変換手段は、例示の動作28に記述されているように、受信されたステージ動作データを変換するように構成することができる。
【0069】
受信されたステージ動作データは、例示の動作26に記述されているように、種々のデータフォーマットにすることができるので、例示の実施形態のうちの幾つかによれば、受信データは、このデータを各ステージ構成要素管理システムが理解することができるように、ユニバーサルフォーマットに構成することができる。例示の実施形態のうちの幾つかによれば、ユニバーサルデータフォームは、デジタルデータフォーマット、例えば、バイナリフォーマット又は生のバイトのブロックで記憶されるデータとすることができる。
【0070】
動作30
例示の実施形態は、複数のステージ構成要素管理システムのうちの少なくとも1つのステージ構成要素管理システムから受信されたステージ動作データをメモリユニットに記憶すること(30)を更に対象としている。受信されたステージ動作データのそれぞれは、ステージ制作プロジェクトの動作と、この動作が行われる関連付けられた時刻とを含む。記憶手段及びメモリユニットは、動作30に記述されているように、受信データを記憶するように構成されている。
【0071】
動作30は、少なくとも副題「タイムラインに基づく記録」の下で更に説明されている。説明されたように、ステージ動作データに関連した各アクション又は各動作は、このアクション又は動作が行われる対応する時刻を有する。そのようなタイムスタンプは、種々のステージ構成要素管理システムからの種々のステージ動作データを調整する際に有用であり得る。
【0072】
動作32
例示の実施形態は、受信された全てのステージ動作データをステージ制作のタイムラインに関して調整すること(32)を更に対象とする。1つ以上の処理ユニット及び/又は調整手段は、動作32を実行するように構成されている。
【0073】
動作32は、少なくとも副題「タイムラインに基づく記録」の下で更に説明されている。ステージ動作データに関連した各アクション又は各動作は、このアクション又は動作が行われる対応する時刻を有する。そのようなタイムスタンプは、種々のステージ構成要素管理システムからの種々のステージ動作データを調整する際に使用され得る。
【0074】
例示の動作34
例示の実施形態のうちの幾つかによれば、上記調整すること(32)は、ステージ構成要素管理システムのそれぞれへの更新メッセージを生成すること(34)を更に含むことができる。この更新メッセージは、受信されたステージ動作データの全てを特徴とするタイムラインを含む。図4の1つ以上の処理ユニット及び/又は生成手段は、例示の動作34を実行することができる。
【0075】
例示の動作34は、上記で説明された例示の動作22とともに用いることができる。例示の動作22及び34は、集中型ステージ構成要素管理システムSCM_Aが用いられる実施形態を記述している。したがって、そのような例示の実施形態によれば、集中型システムSCM_Aは、システムSCM_1~SCM_Nにおけるローカルノードの全てからステージ動作データを受信することができる。受信データを調整すると、集中型システムSCM_Aは、ローカルステージ構成要素管理システムの全てが、実施された任意のステージ制作の変更に関して更新されるように、ローカルノードSCM_1~SCM_Nの全てを更新することができる。例示の動作34は、少なくとも図1に関して説明されている。
【0076】
例示の動作36
例示の実施形態のうちの幾つかによれば、上記調整すること(32)は、ステージ構成要素管理システムのそれぞれへの更新メッセージを生成すること(36)を更に含むことができる。この更新メッセージは、メッセージを送信する装置のステージ動作データを特徴とするタイムラインを含むことができる。図4の1つ以上の処理ユニット及び/又は生成手段は、例示の動作36を実行することができる。
【0077】
例示の動作36は、上記で説明された例示の動作24とともに用いることができる。例示の動作24及び36は、図2に示すような分散型システムが用いられる実施形態を記述している。したがって、そのような例示の実施形態によれば、ローカルステージ構成要素管理システムのそれぞれは、他のローカルノードSCM_1~SCM_Nのうちの任意のものに対してステージ動作データを受信又は送信することができる。受信データを調整するか又はそれ自体の変更を実施すると、ローカルステージ構成要素管理システムは、ローカルステージ構成要素管理システムの全てが、実施された任意のステージ制作の変更に関して更新されるように、分散型システム内の他のローカルノードSCM_1~SCM_Nの全てを更新することができる。
【0078】
例示の動作38
例示の実施形態のうちの幾つかによれば、上記装置は、ステージ制作の模擬デジタルステージ環境を表示し(38)、タイムラインに関して少なくとも1つのステージ動作データを再生するように更に構成することができる。図4の1つ以上の処理ユニット及び表示手段は、例示の動作38を実行するように構成することができる。
【0079】
少なくとも副題「システム配置」の下で説明されたように、集中型システム又は分散型システムのいずれかにおけるステージ構成要素管理システムのいずれも、模擬デジタルステージ環境を利用することができる。そのようなシミュレーションは、そのような動作をステージ制作において実際に実施する前に、ステージ動作をプレビューすることに有益であり得る。例示の実施形態のうちの幾つかによれば、集中型システムでは、中央ステージ構成要素管理システムは、ローカルステージ構成要素管理システムの全ての模擬仮想ステージ環境を保持することに用いることができる。
【0080】
図6は、本明細書において説明されたような図1及び図4の中央ステージ構成要素管理システムによって行うことができる例示の動作を示すフロー図を示している。図6は、実線の枠線内に示される幾つかの動作と、破線の枠線を用いて示される幾つかの動作とを含むことが理解されるであろう。実線の枠線に含まれる動作は、最も広い例示の実施形態に含まれる動作である。破線の枠線に含まれる動作は、枠線の例示の実施形態の動作に加えて行うことができる更なる動作に含めることができるか若しくはその一部とすることができる例示の実施形態であるか、又は、これらの更なる動作である。これらの動作を順番に実行する必要はないことが理解されるであろう。さらに、全ての動作を実行する必要があるとは限らないことが理解されるであろう。これらの例示の動作は、任意の順序及び任意の組み合わせで実行することができる。
【0081】
動作40
例示の実施形態のうちの幾つかは、複数のローカルステージ構成要素管理システムの複数の模擬デジタルステージ環境をそれぞれ生成する(40)中央ステージ構成要素管理システムを対象とする。図4の1つ以上の処理ユニット及び/又は生成手段は、動作40を実行するように構成されている。
【0082】
動作40は、少なくとも副題「システム配置」の下で更に説明されている。説明されているように、中央ステージ構成要素管理システムは、ローカルステージ構成要素管理システムの全ての模擬デジタルステージ環境を生成及び保持するように構成することができる。
【0083】
動作42
例示の実施形態のうちの幾つかは、複数のローカルステージ構成要素管理システムから受信されたステージ動作データを処理すること(42)を更に含む。ローカルステージ構成要素管理システムのうちの少なくとも2つは、ステージ制作プロジェクトの異なる場面に関係している。図4の1つ以上の処理ユニット及び/又は処理手段は、動作42を実行するように構成されている。動作42は、少なくとも副題「システム配置」の下で更に説明されている。
【0084】
例示の実施形態のうちの幾つかによれば、クラウドベース通信媒体又はインターネットベース通信媒体からステージ動作データを受信することができる。さらに、例示の実施形態のうちの幾つかによれば、集中型ノードは、ローカルステージ構成要素管理システムがオフラインである間に生成されたステージ動作データを受信するように構成することができる。
【0085】
例示の動作44
例示の実施形態のうちの幾つかによれば、上記処理すること(42)は、少なくとも2つの異なるステージ構成要素管理システムから異なるデータフォーマットでステージ動作データを受信すること(44)を更に含むことができる。図4のネットワークインタフェース及び受信手段は、例示の動作44に記述されているように、ステージ動作データを受信するように構成することができる。
【0086】
副題「システム配置」の下で説明されたように、異なるステージ構成要素管理システムは、ステージ制作プロジェクトの異なる場面に関与する。したがって、異なるシステムは、異なる形態のデータ、例えば、ビデオデータ、照明データ又は位置決めデータを利用している場合がある。
【0087】
例示の動作46
例示の実施形態のうちの幾つかによれば、上記処理すること(42)及び受信すること(44)は、受信されたステージ動作データをユニバーサルデータフォーマットに変換すること又はユニバーサルデータフォーマットで記憶すること(46)を更に含むことができる。図4の1つ以上の処理ユニット及び変換手段は、例示の動作46に記述されているように、受信されたステージ動作データを変換するように構成することができる。
【0088】
受信されたステージ動作データは、例示の動作44に記述されているように、種々のデータフォーマットにすることができるので、例示の実施形態のうちの幾つかによれば、受信データは、このデータを各ステージ構成要素管理システムが理解することができるように、ユニバーサルフォーマットに構成することができる。例示の実施形態のうちの幾つかによれば、ユニバーサルデータフォームは、デジタルデータフォーマット、例えば、バイナリフォーマット又は生のバイトのブロックで記憶されるデータとすることができる。
【0089】
動作48
例示の実施形態のうちの幾つかは、受信されたステージ動作データの結果として、集中型模擬デジタルステージ環境における制作変更を実施すること(48)を対象とする。図4の1つ以上の処理ユニット及び/又は実施手段は、動作48を実行するように構成することができる。
【0090】
動作48は、少なくとも副題「システム配置」の下で更に説明されている。説明されたように、例示の実施形態のうちの幾つかによれば、集中型ステージ構成要素管理システムは、ローカルステージ構成要素管理システムのそれぞれの模擬デジタルステージ環境を保持及び生成することができる。これを行う際に、マスタ模擬デジタルステージ環境又は中央模擬デジタルステージ環境を利用することができる。
【0091】
例示の動作50
例示の実施形態のうちの幾つかによれば、上記実施すること(48)は、タイムラインに関する制作変更を実施すること(50)を更に含むことができ、各制作変更は、その制作変更が行われる時刻に関連付けられている。1つ以上の処理ユニット及び/又は実施手段は、動作50を実行するように更に構成することができる。
【0092】
例示の動作50は、少なくとも副題「タイムラインに基づく記録」の下で更に説明されている。説明されているように、ステージ動作データに関連付けられた各アクション又は各動作は、そのアクション又は動作が行われる時刻を含むことができる。したがって、動作がステージ制作内で行われるべき時刻に関する全ての変更を実施することができる。
【0093】
例示の動作52
例示の実施形態のうちの幾つかによれば、集中型ステージ構成要素管理システムは、ステージ制作の模擬デジタルステージ環境を表示し(52)、タイムラインに関して少なくとも1つのステージ動作データを再生するように更に構成することができる。図4の1つ以上の処理ユニット及び表示手段は、例示の動作52を実行するように構成することができる。
【0094】
少なくとも副題「システム配置」の下で説明されたように、集中型システム又は分散型システムのいずれかにおけるステージ構成要素管理システムのいずれも、模擬デジタルステージ環境を利用することができる。そのようなシミュレーションは、そのような動作をステージ制作において実際に実施する前に、ステージ動作をプレビューすることに有益であり得る。例示の実施形態のうちの幾つかによれば、集中型システムでは、中央ステージ構成要素管理システムは、ローカルステージ構成要素管理システムの全ての模擬仮想ステージ環境を保持することに用いることができる。
【0095】
動作54
集中型ステージ構成要素管理システムは、実施された制作変更の結果として、複数の模擬デジタルステージ環境を更新する(54)ように更に構成することができる。図4の1つ以上の処理ユニット及び/又は更新手段は、動作54を実行するように構成することができる。
【0096】
したがって、そのような例示の実施形態によれば、集中型システムSCM_Aは、システムSCM_1~SCM_Nにおけるローカルノードの全てからステージ動作データを受信することができる。受信データを調整すると、集中型システムSCM_Aは、ローカルステージ構成要素管理システムの全てが、実施された任意のステージ制作の変更に関して更新されるように、ローカルノードSCM_1~SCM_Nの全てを更新することができる。例示の動作54は、少なくとも図1に関して説明されている。
【0097】
図7は、本明細書において説明されたような図1及び図4のローカルステージ構成要素管理システムが行うことができる例示の動作を示すフロー図を示している。図7は、実線の枠線内に示される幾つかの動作と、破線の枠線を用いて示される幾つかの動作とを含むことが理解されるであろう。実線の枠線に含まれる動作は、最も広い例示の実施形態に含まれる動作である。破線の枠線に含まれる動作は、枠線の例示の実施形態の動作に加えて行うことができる更なる動作に含めることができるか若しくはその一部とすることができる例示の実施形態であるか、又は、これらの更なる動作である。これらの動作を順番に実行する必要はないことが理解されるであろう。さらに、全ての動作を実行する必要があるとは限らないことが理解されるであろう。これらの例示の動作は、任意の順序及び任意の組み合わせで実行することができる。
【0098】
動作56
ローカルステージ構成要素管理システムは、集中型ステージ構成要素管理システムから受信された模擬デジタルステージ環境を処理する(56)ように構成されている。図4の1つ以上の処理ユニット及び/又は処理手段は、動作56を実行するように構成することができる。
【0099】
したがって、そのような例示の実施形態によれば、集中型システムSCM_Aは、システムSCM_1~SCM_Nにおけるローカルノードの全てからステージ動作データを受信することができる。受信データを調整すると、集中型システムSCM_Aは、ローカルステージ構成要素管理システムの全てが、実施された任意のステージ制作の変更に関して更新されるように、ローカルノードSCM_1~SCM_Nの全てを更新することができる。例示の動作56は、少なくとも図1に関して説明されている。
【0100】
動作58
ローカルステージ構成要素管理システムは、模擬デジタルステージ環境における制作変更に関連したステージ動作データを生成する(58)ように更に構成されている。図4の1つ以上の処理ユニット及び/又は生成手段は、動作58を実行するように構成することができる。動作58は、少なくとも副題「システム配置」及び「タイムラインに基づく記録」の下で更に説明されている。
【0101】
動作60
ローカルステージ構成要素管理システムは、生成されたステージ動作データを集中型ステージ構成要素管理システムに送信する(60)ようにも構成されている。図4の1つ以上の処理ユニット及び/又はネットワークインタフェース及び/又は送信手段は、動作60を実行するように構成することができる。
【0102】
動作60は、集中型ステージ構成要素管理システムSCM_Aが用いられる実施形態を記述している。したがって、そのような例示の実施形態によれば、集中型システムSCM_Aは、システムSCM_1~SCM_Nにおけるローカルノードの全てからステージ動作データを受信することができる。受信データを調整すると、集中型システムSCM_Aは、ローカルステージ構成要素管理システムの全てが、実施された任意のステージ制作の変更に関して更新されるように、ローカルノードSCM_1~SCM_Nの全てを更新することができる。例示の動作60は、少なくとも図1に関して説明されている。
【0103】
例示の実施形態のうちの幾つかによれば、クラウドベース通信媒体又はインターネットベース通信媒体からステージ動作データを送信することができる。さらに、例示の実施形態のうちの幾つかによれば、集中型ノードは、ローカルステージ構成要素管理システムがオフラインである間に生成されたステージ動作データを受信するように構成することができる。
【0104】
動作62
ローカルステージ構成要素管理システムは、集中型ステージ構成要素管理システムから受信された、更新された模擬デジタルステージ環境を処理する(62)ようにも構成されている。更新された模擬デジタルステージ環境は、上記制作変更と、別のそれぞれのローカルステージ構成要素管理システムからの少なくとも1つの他の制作変更とを含む。図4の1つ以上の処理ユニット及び/又は処理手段は、動作62を実行するように構成することができる。
【0105】
したがって、そのような例示の実施形態によれば、集中型システムSCM_Aは、システムSCM_1~SCM_Nにおけるローカルノードの全てからステージ動作データを受信することができる。受信データを調整すると、集中型システムSCM_Aは、ローカルステージ構成要素管理システムの全てが、実施された任意のステージ制作の変更に関して更新されるように、ローカルノードSCM_1~SCM_Nの全てを更新することができる。例示の動作60は、少なくとも図1に関して説明されている。
【0106】
例示の動作64
例示の実施形態のうちの幾つかによれば、上記処理すること(62)は、更新された模擬デジタルステージ環境の再生を表示すること(64)を更に含むことができる。この再生は、タイムラインに関する上記制作変更及び上記少なくとも1つの他の制作変更を含むことができる。各制作変更は、その制作変更が行われる時刻に対して表示することができる。
【0107】
少なくとも副題「システム配置」の下で説明されたように、集中型システム又は分散型システムのいずれかにおけるステージ構成要素管理システムのいずれも、模擬デジタルステージ環境を利用することができる。そのようなシミュレーションは、そのような動作をステージ制作において実際に実施する前に、ステージ動作をプレビューすることに有益であり得る。例示の実施形態のうちの幾つかによれば、集中型システムでは、中央ステージ構成要素管理システムは、ローカルステージ構成要素管理システムの全ての模擬仮想ステージ環境を保持することに用いることができる。
【0108】
本明細書の説明及び特許請求の範囲全体を通して、「備える」及び「含む」という用語並びにそれらの語尾変化形は、「~を含むが~に限定されるものではない」ことを意味し、他の成分、付加物、構成要素、完全体又はステップを排除することを意図していない(排除しない)。本明細書の説明及び特許請求の範囲全体を通して、単数形のものは、文脈上別の解釈が必要とされていない限り、複数形のものを含む。特に、個数が指定されていない場合、本明細書は、文脈上別の解釈が必要とされていない限り、単数だけでなく複数も考慮されていると理解されるべきである。
【0109】
本発明の特定の態様、実施形態又は例とともに説明した特徴、完全体、特性、合成物、化学成分又はグループは、本明細書で説明した他の任意の態様、実施形態又は例と矛盾しない限り、それらに適用可能であると理解されるべきである。本明細書(任意の添付の請求項、要約書及び図面を含む)に開示された特徴の全て、及び/又はそのように開示された任意の方法若しくはプロセスのステップの全ては、そのような特徴及び/又はステップのうちの少なくともいくつかが互いに矛盾する組み合わせを除いて、任意の組み合わせに結合することができる。本発明は、上記のいずれの実施形態の詳細にも限定されるものではない。本発明は、本明細書(任意の添付の請求項、要約書及び図面を含む)に開示された特徴のうちの任意の新規の1つ若しくは任意の新規の組み合わせ、又はそのように開示された任意の方法若しくはプロセスのステップのうちの任意の新規の1つ若しくは任意の新規の組み合わせにも及ぶ。
【0110】
読み手の注意は、本出願に関連して、本明細書と同時に又は先立って提出され、かつ本明細書とともに公衆の閲覧に付される、全ての論文及び書類に向けられるものであり、全てのこのような論文及び書類の中身は、引用することにより本明細書の一部をなすものとする。
なお、出願当初の特許請求の範囲の記載は以下の通りである。
請求項1:
ステージ制作プロジェクトにおける前記複数のステージ構成要素の実演を表す、複数のステージ構成要素管理システムのステージ動作データを、少なくとも1つのステージ構成要素管理システムから受信するネットワークインタフェースであって、前記ステージ構成要素のうちの少なくとも2つは、前記ステージ制作プロジェクトの異なる動作に関係している、ネットワークインタフェースと、
メモリユニット及び1つ以上の処理ユニットであって、
前記少なくとも1つのステージ構成要素管理システムから受信された、前記複数のステージ構成要素管理システムのステージ動作データを該メモリユニットに記憶することであって、前記受信されたステージ動作データのそれぞれは、前記ステージ制作プロジェクトの動作と、該動作が行われる関連付けられた時刻とを含むことと、
前記ステージ制作のタイムラインに関して、全ての受信されたステージ動作データを調整することと、
を行う、メモリユニット及び1つ以上の処理ユニットと、
を備える、ステージ制作管理装置。
請求項2:
前記装置は、中央ステージ構成要素管理システムであり、前記ネットワークインタフェースは、前記ステージ制作プロジェクトにおける前記ステージ構成要素管理システムの全てからステージ動作データを受信するように更に構成され、前記1つ以上の処理ユニットは、前記ステージ構成要素管理システムのそれぞれへの更新メッセージを生成するように更に構成され、該更新メッセージは、前記受信されたステージ動作データの全てを特徴とするタイムラインを含む、請求項1に記載の装置。
請求項3:
前記中央ステージ構成要素管理システムは、前記複数のステージ構成要素管理システムの分散型ネットワークのマスタスレーブ構成における動的な中央ノードである、請求項2に記載の装置。
請求項4:
前記装置は、分散型構成における前記複数のステージ構成要素管理システムのうちの1つであり、前記ネットワークインタフェースは、前記ステージ制作プロジェクトにおける他の前記ステージ構成要素管理システムの全てからステージ動作データを受信するように更に構成され、前記1つ以上の処理ユニットは、前記ステージ構成要素管理システムのそれぞれへの更新メッセージを生成するように更に構成され、該更新メッセージは、前記装置のステージ動作データを特徴とするタイムラインを含む、請求項1に記載の装置。
請求項5:
前記ネットワークインタフェースは、少なくとも2つの異なるステージ構成要素管理システムから前記ステージ動作データを異なるデータフォーマットで受信するように更に構成され、前記1つ以上の処理ユニットは、前記受信された入力データをユニバーサルデータフォーマットに変換又は記憶するように更に構成されている、請求項1~4のいずれか1項に記載の装置。
請求項6:
前記ネットワークインタフェースは、クラウドベース通信媒体又はインターネットベース通信媒体から前記ステージ動作データを受信するように更に構成されている、請求項1~5のいずれか1項に記載の装置。
請求項7:
前記ステージ制作の模擬デジタルステージ環境を表示するように構成されたディスプレイを更に備え、前記模擬デジタルステージ環境は、前記タイムラインに対して少なくとも1つのステージ動作データを再生するように構成されている、請求項1~6のいずれか1項に記載の装置。
請求項8:
前記ステージ制作の前記それぞれの場面は、ステージ照明、ステージ上での物体の移動、ステージ設計、振り付け、花火の打ち上げ及び/又はビデオ処理に関するものである、請求項1~7のいずれか1項に記載の装置。
請求項9:
ステージ制作プロジェクトにおける前記複数のステージ構成要素の実演を表す、複数のステージ構成要素管理システムのステージ動作データを、少なくとも1つのステージ構成要素管理システムから受信することであって、前記ステージ構成要素のうちの少なくとも2つは、前記ステージ制作プロジェクトの異なる動作に関係していることと、
前記少なくとも1つのステージ構成要素管理システムから受信された、前記複数のステージ構成要素管理システムのステージ動作データを前記メモリユニットに記憶することであって、前記受信されたステージ動作データのそれぞれは、前記ステージ制作プロジェクトの動作と、該動作が行われる関連付けられた時刻とを含むことと、
前記ステージ制作のタイムラインに関して、全ての受信されたステージ動作データを調整することと、
を含む、装置におけるステージ制作管理方法。
請求項10:
前記装置は、中央ステージ構成要素管理システムであり、前記方法は、
前記ステージ制作プロジェクトにおける前記ステージ構成要素管理システムの全てからステージ動作データを受信することと、
前記ステージ構成要素管理システムのそれぞれへの更新メッセージを生成することと、
を更に含み、
前記更新メッセージは、前記受信されたステージ動作データの全てを特徴とするタイムラインを含む、請求項9に記載の方法。
請求項11:
前記装置は、分散型構成における前記複数のステージ構成要素管理システムのうちの1つであり、前記方法は、
前記ステージ制作プロジェクトにおける他の前記ステージ構成要素管理システムの全てからステージ動作データを受信することと、
前記ステージ構成要素管理システムのそれぞれへの更新メッセージを生成することと、
を更に含み、
前記更新メッセージは、前記装置のステージ動作データを特徴とするタイムラインを含む、請求項9に記載の方法。
請求項12:
少なくとも2つの異なるステージ構成要素管理システムから前記ステージ動作データを異なるデータフォーマットで受信することと、
前記受信されたステージ動作データをユニバーサルデータフォーマットに変換又は記憶することと、
を更に含む、請求項9~11のいずれか1項に記載の方法。
請求項13:
クラウドベース通信媒体又はインターネットベース通信媒体から前記ステージ動作データを受信することを更に含む、請求項9~12のいずれか1項に記載の方法。
請求項14:
前記ステージ制作の模擬デジタルステージ環境を表示することと、前記タイムラインに対して少なくとも1つのステージ動作データを再生することと、を更に含む、請求項9~13のいずれか1項に記載の方法。
請求項15:
ステージ制作プロジェクトの実演を表す、複数のローカルステージ構成要素管理システムのステージ動作データを、少なくとも1つのローカルステージ構成要素管理システムから受信するネットワークインタフェースであって、前記ローカルステージ構成要素管理システムのうちの少なくとも2つは、前記ステージ制作プロジェクトの異なる場面に関係している、ネットワークインタフェースと、
メモリユニット及び1つ以上の処理ユニットであって、
それぞれのローカルステージ構成要素管理システムの複数の模擬デジタルステージ環境を生成することであって、各ローカルステージ構成要素管理システムはそれぞれのロケーションに位置していることと、
前記それぞれのローカルステージ構成要素管理システムから受信されたステージ動作データを該メモリユニットに記憶することであって、少なくとも2つの異なるそれぞれのローカルステージ構成要素管理システムからの異なるステージ動作データは、前記ステージ制作の異なるそれぞれの場面に関係していることと、
前記受信されたステージ動作データの結果として、集中型模擬デジタルステージ環境において制作変更を実施することと、
前記実施された制作変更の結果として、前記複数の模擬デジタルステージ環境を更新することと、
を行う、メモリユニット及び1つ以上の処理ユニットと、
を備える、ステージ制作管理の集中型ステージ構成要素管理システム。
請求項16:
少なくとも2つの異なるローカルステージ構成要素管理システムからの前記受信されたステージ動作データは、異なるデータフォーマットであり、前記1つ以上の処理ユニットは、前記受信されたステージ動作データをユニバーサルデータフォーマットに変換又は記憶するように更に構成されている、請求項15に記載の集中型システム。
請求項17:
前記1つ以上の処理ユニットは、クラウドベース通信媒体又はインターネットベース通信媒体から受信された前記ステージ動作データを処理するように構成されている、請求項15又は16に記載の集中型システム。
請求項18:
前記1つ以上の処理ユニットは、タイムラインに関して前記制作変更を実施するように更に構成され、各制作変更は、該制作変更が行われる関連付けられた時刻を含む、請求項15~17のいずれか1項に記載の集中型システム。
請求項19:
前記1つ以上の処理ユニットは、前記集中型模擬デジタルステージ環境の再生を表示するように更に構成され、該再生は、前記タイムラインに関する前記実施された制作変更を含む、請求項18に記載の集中型システム。
請求項20:
前記ステージ制作の前記それぞれの場面は、ステージ照明、ステージ上での物体の移動、ステージ設計、及び/又はビデオ処理に関するものである、請求項15~19のいずれか1項に記載の集中型システム。
請求項21:
集中型ステージ構成要素管理システムから受信された模擬デジタルステージ環境を処理することと、
前記模擬デジタルステージ環境における制作変更に関係したステージ動作データを生成することと、
前記生成されたステージ動作データを前記集中型ステージ構成要素管理システムに送信することと、
前記集中型ステージ構成要素管理システムから受信される更新された模擬デジタルステージ環境を処理することと、
を行うメモリユニット及び1つ以上の処理ユニットを備え、
前記更新された模擬デジタルステージ環境は、前記制作変更と、別のそれぞれのローカルステージ構成要素管理システムからの少なくとも1つの他の制作変更とを含む、ステージ制作管理のローカルステージ構成要素管理システム。
請求項22:
前記1つ以上の処理ユニットは、前記更新された模擬デジタルステージ環境の再生を表示するように更に構成され、前記再生は、タイムラインに関する前記制作変更及び前記少なくとも1つの他の制作変更を含み、各制作変更は、該制作変更が行われる時刻に表示される、請求項21に記載のローカルシステム。
請求項23:
前記1つ以上の処理ユニットは、前記更新された模擬デジタルステージ環境を処理し、前記生成された入力データを、クラウドベース通信媒体又はインターネットベース通信媒体から及びこれらの通信媒体にそれぞれ送信するように構成されている、請求項21又は22に記載のローカルシステム。
請求項24:
前記1つ以上の処理ユニットは、前記ローカルステージ構成要素管理システムがオフラインである間に、前記制作変更に関係した前記入力データを生成し、前記ローカルステージ構成要素管理システムがオンライン状態に戻ると、前記生成された入力データを前記集中型ステージ構成要素管理システムに送信するように更に構成されている、請求項23に記載のローカルシステム。
請求項25:
前記制作変更は、ステージ照明、ステージ上での物体の移動、ステージ設計、及び/又はビデオ処理に関するものである、請求項21~24のいずれか1項に記載のローカルプロセッサ。
請求項26:
請求項15~20のいずれか1項に記載の集中型ステージ構成要素管理システムと、請求項21~25のいずれか1項に記載の複数のローカルステージ構成要素管理システムとを備える制作管理システム。
請求項27:
請求項1~25のいずれか1項に記載の複数のステージ構成要素管理システムを備える制作管理システム。
請求項28:
複数のローカルステージ構成要素管理システムの複数の模擬デジタルステージ環境をそれぞれ生成することと、
前記複数のローカルステージ構成要素管理システムから受信されたステージ動作データを処理することであって、前記ローカルステージ構成要素管理システムのうちの少なくとも2つは、前記ステージ制作プロジェクトの異なる場面に関係していることと、
前記受信されたステージ動作データの結果として、集中型模擬デジタルステージ環境において制作変更を実施することと、
前記実施された制作変更の結果として、前記複数の模擬デジタルステージ環境を更新することと、
を含む、集中型ステージ構成要素管理システムにおけるステージ制作管理方法。
請求項29:
少なくとも2つの異なるローカルステージ構成要素管理システムからステージ動作データを異なるデータフォーマットで受信することと、前記受信されたステージ動作データをユニバーサルデータフォーマットに変換又は記憶することとを更に含む、請求項28に記載の方法。
請求項30:
クラウドベース通信媒体又はインターネットベース通信媒体から受信された前記ステージ動作データを処理することを更に含む、請求項28又は29に記載の方法。
請求項31:
タイムラインに関して前記制作変更を実施することを更に含み、各制作変更は、該制作変更が行われる時刻に関連付けられている、請求項28~30のいずれか1項に記載の方法。
請求項32:
前記集中型模擬デジタルステージ環境の再生を表示することを更に含み、該再生は、前記タイムラインに関する前記実施された制作変更を含む、請求項31に記載の方法。
請求項33:
前記ステージ制作のそれぞれの前記場面は、ステージ照明、ステージ上での物体の移動、ステージ設計、及び/又はビデオ処理に関するものである、請求項28~32のいずれか1項に記載の方法。
請求項34:
集中型ステージ構成要素管理システムから受信された模擬デジタルステージ環境を処理することと、
前記模擬デジタルステージ環境における制作変更に関係したステージ動作データを生成することと、
前記生成されたステージ動作データを前記集中型ステージ構成要素管理システムに送信することと、
前記集中型ステージ構成要素管理システムから受信される更新された模擬デジタルステージ環境を処理することと、
を含み、
前記更新された模擬デジタルステージ環境は、前記制作変更と、別のそれぞれのローカルステージ構成要素管理システムからの少なくとも1つの他の制作変更とを含む、ローカルステージ構成要素管理システムにおけるステージ制作管理の方法。
請求項35:
前記更新された模擬デジタルステージ環境の再生を表示することを更に含み、前記再生は、タイムラインに関する前記制作変更及び前記少なくとも1つの他の制作変更を含み、各制作変更は、該制作変更が行われる時刻に対して表示される、請求項34に記載の方法。
請求項36:
前記更新された模擬デジタルステージ環境をクラウドベース通信媒体又はインターネットベース通信媒体から受信することと、前記生成されたステージ動作データを前記クラウドベース通信媒体又は前記インターネットベース通信媒体に送信することとを更に含む、請求項34又は35に記載の方法。
請求項37:
前記ローカルステージ構成要素管理システムがオフラインである間に、前記制作変更に関係した前記ステージ動作データを生成することと、前記ローカル構成要素管理システムがオンライン状態に戻ると、前記生成されたステージ動作データを前記集中型ステージ構成要素管理システムに送信することとを更に含む、請求項36に記載の方法。
請求項38:
前記制作変更は、ステージ照明、ステージ上での物体の移動、ステージ設計、及び/又はビデオ処理に関するものである、請求項34~37のいずれか1項に記載の方法。
請求項39:
複数のローカルステージ構成要素管理システムの複数の模擬デジタルステージ環境をそれぞれ生成する生成手段と、
それぞれのローカルステージ構成要素管理システムから受信されたステージ動作データを処理する処理手段であって、少なくとも2つの異なるそれぞれのローカルステージ構成要素管理システムからのステージ動作データは、前記ステージ制作の異なる場面に関係している、処理手段と、
前記受信されたステージ動作データの結果として、集中型模擬デジタルステージ環境における制作変更を実施する実施手段と、
前記実施された制作変更の結果として、前記複数の模擬デジタルステージ環境を更新する更新手段と、
を備える、ステージ制作管理の集中型ステージ構成要素管理システム。
請求項40:
少なくとも2人の異なるそれぞれのユーザから前記ステージ動作データを異なるデータフォーマットで受信する受信手段と、前記受信されたステージ動作データをユニバーサルデータフォーマットに変換又は記憶する変換手段とを更に備える、請求項39に記載の集中型システム。
請求項41:
前記処理手段は、クラウドベース通信媒体又はインターネットベース通信媒体から受信された前記ステージ動作データを処理するように更に構成されている、請求項39又は40に記載の集中型システム。
請求項42:
前記実施手段は、タイムラインに関して前記制作変更を実施するように更に構成され、各制作変更は、該制作変更が行われる時刻に関連付けられている、請求項39~41のいずれか1項に記載の集中型システム。
請求項43:
前記集中型模擬デジタルステージ環境の再生を表示する表示手段を更に備え、該再生は、前記タイムラインに関する前記実施された制作変更を含む、請求項42に記載の集中型システム。
請求項44:
前記ステージ制作のそれぞれの前記場面は、ステージ照明、ステージ上での物体の移動、ステージ設計、及び/又はビデオ処理に関するものである、請求項39~43のいずれか1項に記載の集中型システム。
請求項45:
集中型ステージ構成要素管理システムから受信された模擬デジタルステージ環境を処理する処理手段と、
前記模擬デジタルステージ環境における制作変更に関係したステージ動作データを生成する生成手段と、
前記生成されたステージ動作データを前記集中型ステージ構成要素管理システムに送信する送信手段と、
前記集中型ステージ構成要素管理システムから受信される更新された模擬デジタルステージ環境を更に処理する前記処理手段と、
を備え、
前記更新された模擬デジタルステージ環境は、前記制作変更と、別のそれぞれのローカルステージ構成要素管理システムからの少なくとも1つの他の制作変更とを含む、ステージ制作管理のローカルステージ構成要素管理システム。
請求項46:
前記更新された模擬デジタルステージ環境の再生を表示する表示手段を更に備え、前記再生は、タイムラインに関する前記制作変更及び前記少なくとも1つの他の制作変更を含み、各制作変更は、該制作変更が行われる時刻に対して表示される、請求項45に記載のローカルシステム。
請求項47:
前記更新された模擬デジタルステージ環境をクラウドベース通信媒体又はインターネットベース通信媒体から受信する受信手段と、前記生成されたステージ動作データを前記クラウドベース通信媒体又は前記インターネットベース通信媒体に送信するように更に構成された前記送信手段とを更に備える、請求項45又は46に記載のローカルシステム。
請求項48:
前記ローカルプロセッサがオフラインである間に、前記制作変更に関係した前記ステージ動作データを生成する生成手段と、前記ローカルステージ構成要素管理システムがオンライン状態に戻ると、前記生成された入力データを前記集中型ステージ構成要素管理システムに送信することとを更に備える、請求項47に記載のローカルシステム。
請求項49:
前記制作変更は、ステージ照明、ステージ上での物体の移動、ステージ設計、及び/又はビデオ処理に関するものである、請求項45~48のいずれか1項に記載のローカルシステム。
請求項50:
集中型ステージ構成要素管理システムによって実行されると、ステージ制作管理を提供する実行可能命令を含むコンピュータ可読媒体であって、前記命令は、
複数のローカルステージ構成要素管理システムの複数の模擬デジタルステージ環境をそれぞれ生成する命令と、
それぞれの前記ローカルステージ構成要素管理システムから受信されたステージ動作データを処理する命令であって、少なくとも2つの異なるそれぞれのローカルステージ構成要素管理システムからの少なくとも2つのステージ動作データは、前記ステージ制作の異なる場面に関係している、処理する命令と、
前記受信されたステージ動作データの結果として、集中型模擬デジタルステージ環境における制作変更を実施する命令と、
前記実施された制作変更の結果として、前記複数の模擬デジタルステージ環境を更新する命令と、
を含む、コンピュータ可読媒体。
請求項51:
少なくとも2つの異なるそれぞれのローカルステージ構成要素管理システムからの前記受信されたステージ動作データは、異なるデータフォーマットであり、前記命令は、前記受信されたステージ動作データをユニバーサルデータフォーマットに変換又は記憶する命令を更に含む、請求項50に記載のコンピュータ可読媒体。
請求項52:
前記命令は、クラウドベース通信媒体又はインターネットベース通信媒体から受信された前記ステージ動作データを処理する命令を更に含む、請求項50又は51のコンピュータ可読媒体。
請求項53:
前記命令は、タイムラインに関して前記制作変更を実施する命令を更に含み、各制作変更は、該制作変更が行われる時刻に関連付けられている、請求項50~52のいずれか1項に記載のコンピュータ可読媒体。
請求項54:
前記命令は、前記集中型模擬デジタルステージ環境の再生を表示する命令を更に含み、該再生は、前記タイムラインに関する前記実施された制作変更を含む、請求項53に記載のコンピュータ可読媒体。
請求項55:
前記ステージ制作のそれぞれの前記場面は、ステージ照明、ステージ上での物体の移動、ステージ設計、及び/又はビデオ処理に関するものである、請求項50~54のいずれか1項に記載のコンピュータ可読媒体。
請求項56:
ローカルステージ構成要素管理システムによって実行されると、ステージ制作管理を提供する実行可能命令を含むコンピュータ可読媒体であって、前記命令は、
集中型ステージ構成要素管理システムから受信された模擬デジタルステージ環境を処理する命令と、
前記模擬デジタルステージ環境における制作変更に関係したステージ動作データを生成する命令と、
前記生成されたステージ動作データを前記集中型ステージ構成要素管理システムに送信する命令と、
前記集中型ステージ構成要素管理システムから受信される更新された模擬デジタルステージ環境を処理する命令と、
を含み、
前記更新された模擬デジタルステージ環境は、前記制作変更と、別のそれぞれのローカルステージ構成要素管理システムからの少なくとも1つの他の制作変更とを含む、コンピュータ可読媒体。
請求項57:
前記命令は、前記更新された模擬デジタルステージ環境の再生を表示する命令を更に含み、前記再生は、タイムラインに関する前記制作変更及び前記少なくとも1つの他の制作変更を含み、各制作変更は、該制作変更が行われる時刻に関連付けられている、請求項56に記載のコンピュータ可読媒体。
請求項58:
前記命令は、前記更新された模擬デジタルステージ環境を処理する命令と、前記生成されたステージ動作データを、クラウドベース通信媒体又はインターネットベース通信媒体から及びこれらの通信媒体にそれぞれ送信する命令とを更に含む、請求項56又は57に記載のコンピュータ可読媒体。
請求項59:
前記命令は、前記ローカルステージ構成要素管理システムがオフラインである間に、前記制作変更に関係した前記ステージ動作データを生成する命令と、前記ローカルステージ構成要素管理システムがオンライン状態に戻ると、前記生成されたステージ動作データを前記集中型ステージ構成要素管理システムに送信する命令とを更に含む、請求項58に記載のコンピュータ可読媒体。
請求項60:
前記制作変更は、ステージ照明、ステージ上での物体の移動、ステージ設計、及び/又はビデオ処理に関するものである、請求項56~59のいずれか1項に記載のコンピュータ可読媒体。
請求項61:
添付図面に関して本明細書で説明されたものと実質的に同一である集中型ステージ構成要素管理システム。
請求項62:
添付図面に関して本明細書で説明されたものと実質的に同一であるローカルステージ構成要素管理システム。
請求項63:
添付図面に関して本明細書で説明されたものと実質的に同一であるステージ構成要素管理システム。
請求項64:
添付図面に関して本明細書で説明されたステージ制作管理システム。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7