(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-03-29
(45)【発行日】2022-04-06
(54)【発明の名称】電子膨張弁、熱管理ユニット、冷却システム及び電子膨張弁の製造方法
(51)【国際特許分類】
F16K 31/04 20060101AFI20220330BHJP
F25B 41/34 20210101ALI20220330BHJP
【FI】
F16K31/04 Z
F25B41/34
(21)【出願番号】P 2019561921
(86)(22)【出願日】2018-03-16
(86)【国際出願番号】 CN2018079261
(87)【国際公開番号】W WO2018205746
(87)【国際公開日】2018-11-15
【審査請求日】2019-11-08
(31)【優先権主張番号】201710319514.7
(32)【優先日】2017-05-09
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(31)【優先権主張番号】201720506326.0
(32)【優先日】2017-05-09
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(73)【特許権者】
【識別番号】518379566
【氏名又は名称】ジャージャン サンフア オートモーティヴ コンポーネンツ カンパニー リミテッド
(74)【代理人】
【識別番号】100094569
【氏名又は名称】田中 伸一郎
(74)【代理人】
【識別番号】100103610
【氏名又は名称】▲吉▼田 和彦
(74)【代理人】
【識別番号】100109070
【氏名又は名称】須田 洋之
(74)【代理人】
【識別番号】100095898
【氏名又は名称】松下 満
(74)【代理人】
【識別番号】100098475
【氏名又は名称】倉澤 伊知郎
(74)【代理人】
【識別番号】100130937
【氏名又は名称】山本 泰史
(74)【代理人】
【識別番号】100162824
【氏名又は名称】石崎 亮
(72)【発明者】
【氏名】ジャン ロンロン
(72)【発明者】
【氏名】ジョウ レイ
(72)【発明者】
【氏名】ルー インチョン
(72)【発明者】
【氏名】スン シャンリー
【審査官】大内 俊彦
(56)【参考文献】
【文献】特開2016-169893(JP,A)
【文献】特開平10-221194(JP,A)
【文献】特開2005-315550(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2010/0031681(US,A1)
【文献】特開2009-257985(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
F16K 31/00-31/05
F25B 41/34
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
弁体ユニットと、電気制御部とステータユニットとを含む電子膨張弁であって、前記弁体ユニットは、弁座に形成される弁口と、前記弁座に対して運動するとともに前記弁口の開度を変更させる弁体と、ロータユニットとを含み、前記電気制御部が前記ステータユニットを制御し、前記ロータユニットが前記弁体を運動させる電子膨張弁において、前記電子膨張弁はさらに温度センサーまたは圧力センサー、或いは温度/圧力センサーであるセンサーを含み、前記電気制御部が電気制御板を含み、前記ステータユニットと前記センサーとが前記電気制御板に電気的に接続され、
前記センサーは本体と、センシングヘッドと、ピンとを含み、センシングヘッドとピンとがそれぞれ前記本体の両端に設けられ、前記ピンが直接的に前記電気制御板に電気的に接続され、
前記電気制御部はさらにカバーインナキャビティが形成されるカバーを含み、前記電気制御板はカバーインナキャビティに設けられ、前記カバーは、それぞれ成形されるとともに固定接続される上部ハウジングと下部ハウジングとを含み、前記下部ハウジングには少なくとも前記ピンが貫通することが可能な貫通孔が成形され、
前記本体は案内部と主体部とを含み、前記案内部の直径が前記主体部の直径より小さく、前記案内部と前記主体部との間には段差面が形成され、前記案内部が前記ピンに接続され、前記案内部が前記主体部と前記ピンとの間に位置し、前記案内部と前記ピンとがいずれも前記貫通孔を通過して、前記カバーインナキャビティに進入し、前記段差面が前記センサーの前記カバーインナキャビティに入り込む距離を制限し、前記主体部と前記下部ハウジングとが溶接封止されることを特徴とする電子膨張弁。
【請求項2】
前記電子膨張弁はさらに第1入口と、第1出口と、第2入口と、第2出口とが含まれる弁ボディを有し、前記第1入口と第1出口との間には第1通路が成形され、前記第2入口と前記第2出口との間には第2通路が成形され、前記弁座の少なくとも一部が前記第1通路または前記第1通路に連通する第1チャンバに設けられ、前記センシングヘッドが前記第2通路または前記第2通路に連通する第2チャンバに位置し、前記センサーが前記弁ボディに直接的に溶接され、固定接続されるとともに封止され、または前記センサーが前記弁ボディに第1位置制限部を介して固定接続され、前記第1位置制限部が少なくとも前記センサーと前記弁ボディとの回転を制限することを特徴とする請求項1に記載の電子膨張弁。
【請求項3】
前記第1位置制限部は連通孔と雄ネジセグメントとを含み、前記センサーの主体部は前記連通孔を通過し、前記弁ボディは前記第2チャンバがある位置に合わせて、雌ネジセグメントを含み、前記本体はさらに前記主体部と前記ピンとの間に位置するフランジ部を含み、前記フランジ部の外径が前記主体部の外径より大きく、前記フランジ部が前記連通孔を通過することができず、前記フランジ部の下端面が前記弁ボディに接触し、前記第1位置制限部が前記主体部の外周に外挿されるとともに前記フランジ部により位置制限され、前記雄ネジセグメントが前記雌ネジセグメントにネジ接続されることを特徴とする請求項2に記載の電子膨張弁。
【請求項4】
前記センサーと前記弁ボディとの間にはシールリングが設けられ、前記本体はさらに前記フランジ部とセンシングヘッドとの間に位置する接続部を含み、前記接続部の直径が前記主体部の直径より小さく、前記接続部と前記フランジ部の下端面には段部が形成され、前記シールリングが前記フランジ部の下端面と前記弁ボディとの間に押されることを特徴とする請求項3に記載の電子膨張弁。
【請求項5】
前記電子膨張弁はさらに位置決めピンを含み、前記弁ボディには第1装着部が設けられ、前記フランジ部には第2装着部が設けられ、前記位置決めピンは前記第1装着部と前記第2装着部との間に装着され、前記センサーの前記弁ボディに対する装着位置を制限することを特徴とする請求項3または請求項4に記載の電子膨張弁。
【請求項6】
前記第1位置制限部は係止バネと位置決めピンとを含み、前記弁ボディには環状溝が設けられ、前記本体はフランジ部を含み、前記係止バネが前記環状溝内に嵌め込まれ、前記係止バネは前記フランジ部の前記弁ボディの上方への移動を制限し、前記フランジ部の下端面が前記弁ボディに接触し、前記弁ボディは第1装着部を含み、前記フランジ部は第2装着部を含み、前記位置決めピンは前記第1装着部と前記第2装着部との間に設けられることを特徴とする請求項2に記載の電子膨張弁。
【請求項7】
前記センサーと前記弁ボディとの間にはシールリングが設けられ、前記本体はさらに前記主体部と前記センシングヘッドとの間に位置する接続部を含み、前記接続部の直径が前記主体部の直径より小さく、前記接続部には前記シールリングが位置する環状凹溝が設けられることを特徴とする請求項6に記載の電子膨張弁。
【請求項8】
前記下部ハウジングと前記ステータユニットとが一体に射出成形され、前記電気制御部と前記ステータユニットとが前記弁ボディの同一側に併設され、前記電気制御板が前記センサーに垂直するように配置され、前記センサーが前記弁体の中心軸に平行するように配置されることを特徴とする請求項
2~7のいずれかの一項に記載の電子膨張弁。
【請求項9】
前記下部ハウジングと前記ステータユニットとが一体に射出成形され、前記電気制御部と前記ステータユニットとが平行するように前記弁ボディの同一側に設置され、前記電気制御板が前記センサーに垂直するように配置され、前記センサーが前記弁体の中心軸に平行するように配置されることを特徴とする請求項
2~7のいずれかの一項に記載の電子膨張弁。
【請求項10】
電子膨張弁と熱交換器とを含む熱管理ユニットであって、前記電子膨張弁と前記熱交換器とが集積手段として接続され、前記電子膨張弁は第1入口と、第2入口と、第1出口と第2出口とを含み、
前記第1入口と前記第1出口との間には第1通路が成形され、前記電子膨張弁は弁体ユニットと、ステータユニットと、電気制御部とセンサーとを含み、前記弁体ユニットは弁座と、弁体とロータユニットとを含み、前記弁座の少なくとも一部が前記第1入口と前記第1出口との間に設けられ、前記弁体と前記弁座とが協同して前記第1通路内にある作動媒体の流量を変更し、前記電気制御部は電気制御板を含み、前記センサーは主体部と、センシングヘッドとピンとを含み、前記センシングヘッドが前記第2入口と第2出口との間に形成された第2通路に設けられ、または前記第2入口と前記第2出口との間の、前記第2通路に連通する第2チャンバに設けられ、前記ピンが前記電気制御板に電気的に接続され、
前記電子膨張弁において、
前記センサーは本体と、センシングヘッドと、ピンとを含み、センシングヘッドとピンとがそれぞれ前記本体の両端に設けられ、前記ピンが直接的に前記電気制御板に電気的に接続され、
前記電気制御部はさらにカバーインナキャビティが形成されるカバーを含み、前記電気制御板はカバーインナキャビティに設けられ、前記カバーは、それぞれ成形されるとともに固定接続される上部ハウジングと下部ハウジングとを含み、前記下部ハウジングには少なくとも前記ピンが貫通することが可能な貫通孔が成形され、
前記本体は案内部と主体部とを含み、前記案内部の直径が前記主体部の直径より小さく、前記案内部と前記主体部との間には段差面が形成され、前記案内部が前記ピンに接続され、前記案内部が前記主体部と前記ピンとの間に位置し、前記案内部と前記ピンとがいずれも前記貫通孔を通過して、前記カバーインナキャビティに進入し、前記段差面が前記センサーの前記カバーインナキャビティに入り込む距離を制限し、前記主体部と前記下部ハウジングとが溶接封止される熱管理ユニット。
【請求項11】
ステータユニットと、電気制御部と、弁体ユニットと、センサーと弁ボディとを含む電子膨張弁の製造方法であって、前記弁体ユニットは弁体と、弁座とロータユニットとを含み、前記電気制御部は電気制御板とカバーとを含み、前記方法は、
前記弁体ユニットを弁ボディに装着するステップa1と、
前記センサーを前記弁ボディに固定するステップa2と、
前記ステータユニットを前記弁ボディに固定するステップa3と、
前記電気制御板がステータユニット及びセンサーに電気的に接続されるように、前記電気制御板を装着するステップa4と、
前記電気制御板を収容するための前記カバーを封止するステップa5とを有し、
前記電子膨張弁において、
前記センサーは本体と、センシングヘッドと、ピンとを含み、センシングヘッドとピンとがそれぞれ前記本体の両端に設けられ、前記ピンが直接的に前記電気制御板に電気的に接続され、
前記電気制御部はさらにカバーインナキャビティが形成されるカバーを含み、前記電気制御板はカバーインナキャビティに設けられ、前記カバーは、それぞれ成形されるとともに固定接続される上部ハウジングと下部ハウジングとを含み、前記下部ハウジングには少なくとも前記ピンが貫通することが可能な貫通孔が成形され、
前記本体は案内部と主体部とを含み、前記案内部の直径が前記主体部の直径より小さく、前記案内部と前記主体部との間には段差面が形成され、前記案内部が前記ピンに接続され、前記案内部が前記主体部と前記ピンとの間に位置し、前記案内部と前記ピンとがいずれも前記貫通孔を通過して、前記カバーインナキャビティに進入し、前記段差面が前記センサーの前記カバーインナキャビティに入り込む距離を制限し、前記主体部と前記下部ハウジングとが溶接封止される電子膨張弁の製造方法。
【請求項12】
圧縮機と、蒸発器と、凝縮器と第1電子膨張弁とを含む冷却システムであって、前記第1電子膨張弁は前記凝縮器と前記蒸発器との間に設けられ、前記第1電子膨張弁は弁体ユニットと、ステータユニットと、電気制御部とセンサーとを含み、前記弁体ユニットは弁体と、弁座とロータユニットとを含み、前記電気制御部は電気制御板を含み、前記第1電子膨張弁は第1入口と、第2入口と、第1出口と第2出口とを含み、前記第1入口と第1出口との間には第1通路が形成され、前記第2入口と第2出口との間には第2通路が形成され、前記弁座の少なくとも一部が前記第1通路または前記第1通路に連通する第1チャンバに設けられ、前記弁体と前記弁座とが協同して前記第1通路の冷媒の流量を変更し、前記センサーは主体部と、センシングヘッドとピンとを含み、前記センシングヘッドが前記第2通路または前記第2通路に連通する第2チャンバに設けられ、前記ピンが直接的に前記電気制御板に電気的に接続され、前記蒸発器が前記第1通路と前記第2通路とを連通させ、
前記電子膨張弁において、
前記センサーは本体と、センシングヘッドと、ピンとを含み、センシングヘッドとピンとがそれぞれ前記本体の両端に設けられ、前記ピンが直接的に前記電気制御板に電気的に接続され、
前記電気制御部はさらにカバーインナキャビティが形成されるカバーを含み、前記電気制御板はカバーインナキャビティに設けられ、前記カバーは、それぞれ成形されるとともに固定接続される上部ハウジングと下部ハウジングとを含み、前記下部ハウジングには少なくとも前記ピンが貫通することが可能な貫通孔が成形され、
前記本体は案内部と主体部とを含み、前記案内部の直径が前記主体部の直径より小さく、前記案内部と前記主体部との間には段差面が形成され、前記案内部が前記ピンに接続され、前記案内部が前記主体部と前記ピンとの間に位置し、前記案内部と前記ピンとがいずれも前記貫通孔を通過して、前記カバーインナキャビティに進入し、前記段差面が前記センサーの前記カバーインナキャビティに入り込む距離を制限し、前記主体部と前記下部ハウジングとが溶接封止されることを特徴とする冷却システム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は冷却システム及びその部品に関わる。
【0002】
本出願は2017年05月09日にて中国特許庁に提出され、出願番号が201710319514.7であり、発明名称が「電子膨張弁、熱管理ユニット、冷却システム及び電子膨張弁の製造方法」であり、及び2017年05月09日にて中国特許庁に提出され、出願号番号が201720506326.0であり、発明名称が「電子膨張弁及び電子膨張弁が含まれる熱管理ユニット」であるという二つの中国特許出願の優先権を主張し、その全ての内容は援用されることで本出願に結合される。
【背景技術】
【0003】
冷却システムは圧縮機、蒸発器、凝縮器及び絞り部材を含み、作動媒体の流量制御の精度を向上させるために、従来技術は電子膨張弁を絞り部材とする。一般的には、電子膨張弁に対する制御は、管路に配置される圧力センサーと温度センサーによりパラメータを採集し、コントローラにより相応的な制御プログラムに応じて過熱度を算出することで実現される。このように、センサーと電子膨張弁とは管路を介してそれぞれ冷却システムに接続され、そのため、冷却システムの取付プロセスが複雑になる。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
従って、以上の技術問題を解決するために、従来技術を改良しなければならない。
【0005】
本発明は、製品の集積度が高く、取付が便利になり、接続ハーネスを減少させる電子膨張弁及びその製造方法、熱管理ユニット及び冷却システムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
前記目的を実現するために、本発明は弁体ユニットと、電気制御部とステータユニットとを含む電子膨張弁を開示し、前記弁体ユニットは、弁口が形成される弁座と、前記弁座に対して運動するとともに前記弁口の開度を変更させる弁体と、ロータユニットとを含み、前記電気制御部が前記ステータユニットを制御し、前記ロータユニットが前記弁体を運動させ、前記電子膨張弁はさらに温度センサーまたは圧力センサー、或いは温度/圧力センサーであるセンサーを含み、前記電気制御部が電気制御板を含み、前記ステータユニットと前記センサーとが前記電気制御板に電気的に接続される。
【0007】
前記センサーは本体と、センシングヘッドと、ピンとを含み、センシングヘッドとピンとがそれぞれ前記本体の両端に設けられ、前記ピンが直接的に前記電気制御板に電気的に接続される。
【0008】
前記電気制御部はさらにカバーインナキャビティが形成されるカバーを含み、前記電気制御板はカバーインナキャビティに設けられ、前記カバーは、それぞれ成形されるとともに固定接続される上部ハウジングと下部ハウジングとを含み、前記下部ハウジングには少なくとも前記ピンが貫通することが可能な貫通孔が成形され、前記貫通孔の位置には前記センサーと前記下部ハウジングとが溶接封止される。
【0009】
前記本体は案内部と主体部とを含み、前記案内部の直径が前記主体部の直径より小さく、前記案内部と前記主体部との間には段差面が形成され、少なくとも一部の前記貫通孔の口径が前記主体部の直径より小さく、前記案内部が前記ピンに接続され、前記案内部が前記主体部と前記ピンとの間に位置し、前記案内部と前記ピンとがいずれも前記貫通孔を通過して、前記カバーインナキャビティに進入し、前記段差面が前記センサーの前記カバーインナキャビティに入り込む距離を制限し、前記主体部と前記下部ハウジングとが溶接封止される。
【0010】
前記電子膨張弁はさらに第1入口と、第1出口と、第2入口と、第2出口とが含まれる弁ボディを有し、前記第1入口と第1出口との間には第1通路が成形され、前記第2入口と前記第2出口との間には第2通路が成形され、前記弁座の少なくとも一部が前記第1通路または前記第1通路に連通する第1チャンバに設けられ、前記センシングヘッドが前記第2通路または前記第2通路に連通する第2チャンバに位置し、前記センサーが直接的に前記弁ボディに溶接され、固定接続されるとともに封止され、または第1位置制限部を介して固定接続されるとともに封止され、前記第1位置制限部が少なくとも前記センサーと前記弁ボディとの回転を制限する。
【0011】
前記第1位置制限部は連通孔と雄ネジセグメントとを含み、前記センサーの主体部は前記連通孔を通過し、前記弁ボディは前記第2チャンバがある位置に合わせて、雌ネジセグメントを含み、前記本体はさらに前記主体部と前記ピンとの間に位置するフランジ部を含み、前記フランジ部の外径が前記主体部の外径より大きく、前記フランジ部が前記連通孔を通過することができず、前記フランジ部の下端面が前記弁ボディに接触し、前記第1位置制限部が前記主体部の外周に外挿されるとともに前記フランジ部により位置制限され、前記雄ネジセグメントが前記雌ネジセグメントにネジ接続される。
【0012】
前記センサーと前記弁ボディとの間にはシールリングが設けられ、前記本体はさらに前記フランジ部とセンシングヘッドとの間に位置する接続部を含み、前記接続部の直径が前記主体部の直径より小さく、前記接続部と前記フランジの下端面には段部が形成され、前記シールリングが前記フランジの下端面と弁ボディとの間に押される。
【0013】
前記電子膨張弁はさらに位置決めピンを含み、前記弁ボディには第1装着部が設けられ、前記フランジ部には第2装着部が設けられ、前記位置決めピンは前記第1装着部と前記第2装着部との間に装着され、前記センサーの前記弁ボディに対する装着位置を制限する。
【0014】
前記第1位置制限部は係止バネと位置決めピンとを含み、前記弁ボディには環状溝が設けられ、前記本体はフランジ部を含み、前記係止バネが前記環状溝内に嵌め込まれ、前記係止バネは前記フランジ部の前記弁ボディの上方への移動を制限し、前記フランジ部の下端面が前記弁ボディに接触し、前記弁ボディは第1装着部を含み、前記フランジ部は第2装着部を含み、前記位置決めピンは前記第1装着部と前記第2装着部との間に設けられる。
【0015】
前記センサーと前記弁ボディとの間にはシールリングが設けられ、前記本体はさらに前記主体部と前記センシングヘッドとの間に位置する接続部を含み、前記接続部の直径が前記主体部の直径より小さく、前記接続部には前記シールリングが位置する環状凹溝が設けられる。
【0016】
前記下部ハウジングと前記ステータユニットとが射出成形され、固定され、前記電気制御部と前記ステータユニットとが前記弁ボディの同一側に併設され、前記電気制御板が前記センサーに垂直するように配置され、前記センサーが前記弁体の中心軸に平行するように配置される。
【0017】
前記下部ハウジングと前記ステータユニットとが射出成形され、固定され、前記電気制御部と前記ステータユニットとが平行するように前記弁ボディの同一側に配置され、前記電気制御板が前記センサーに垂直するように配置され、前記センサーが前記弁体の中心軸に平行するように配置される。
【0018】
本発明はさらに電子膨張弁と熱交換器とを含む熱管理ユニットを開示し、前記電子膨張弁と前記熱交換器とが集積手段として接続され、前記電子膨張弁は第1入口と、第2入口と、第1出口と第2出口とを含み、前記電子膨張弁は弁体ユニットと、ステータユニットと、電気制御部とセンサーとを含み、前記弁体ユニットは弁座と、弁体とロータユニットとを含み、前記弁座の少なくとも一部が前記第1入口と前記第1出口との間に設けられ、前記弁体と前記弁座とが協同して前記第1通路内にある作動媒体の流量を変更し、前記電気制御部は電気制御板を含み、前記センサーは主体部と、センシングヘッドとピンとを含み、前記センシングヘッドが前記第2入口と第2出口との間に形成された第2通路に設けられ、または前記第2入口と前記第2出口との間の前記第2通路または前記第2通路に連通する第2チャンバに設けられ、前記ピンが前記電気制御板に電気的に接続される。
【0019】
前記熱交換器は第3通路と第4通路とを含み、前記第3通路が前記第4通路に連通していなく、前記第1通路が前記第3通路を介して前記第2通路に連通する。
【0020】
前記熱交換器は第3通路と第4通路とを含み、前記第3通路が前記第4通路に連通していなく、前記第1通路が第3通路に連通し、前記第2通路が前記第4通路に連通する。
【0021】
本発明がさらにステータユニットと、電気制御部と、弁体ユニットと、センサーと弁ボディとを含む電子膨張弁の製造方法を開示し、前記弁体ユニットは弁体と、弁座とロータユニットとを含み、前記電気制御部は電気制御板とカバーとを含み、前記方法は、
前記弁体ユニットを弁ボディに装着するステップa1と、
前記センサーを前記弁ボディに固定するステップa2と、
前記ステータユニットを前記弁ボディに固定するステップa3と、
電気制御板がステータユニット及びセンサーに電気的に接続されるように、電気制御板を装着するステップa4と、
電気制御板を収容するためのカバーを封止するステップa5とを有する。
【0022】
本発明はさらに圧縮機と、蒸発器と、凝縮器と第1電子膨張弁とを含む冷却システムを開示し、前記第1電子膨張弁は前記凝縮器と前記蒸発器との間に設けられる前記冷却システムにおいて、前記第1電子膨張弁は弁体ユニットと、ステータユニットと、電気制御部とセンサーとを含み、前記弁体ユニットは弁体と、弁座とロータユニットとを含み、前記電気制御部は電気制御板を含み、前記第1電子膨張弁は第1入口と、第2入口と、第1出口と第2出口とを含み、前記第1入口と第1出口との間には第1通路が形成され、前記第2入口と第2出口との間には第2通路が形成され、前記弁座の少なくとも一部が前記第1通路または前記第1通路に連通する第1チャンバに設けられ、前記弁体と前記弁座とが協同して前記第1通路の冷媒の流量を変更し、前記センサーは主体部と、センシングヘッドとピンとを含み、前記センシングヘッドが前記第2通路または前記第2通路に連通する第2チャンバに設けられ、前記ピンが直接的に前記電気制御板に電気的に接続され、前記蒸発器が前記第1通路と前記第2通路とを連通させることを特徴とする。
【0023】
前記冷却システムはさらに熱管理ユニットを含む電池冷却システムを有し、前記熱管理ユニットは一体として集積される熱交換器と第2電子膨張弁とを含み、前記第2電子膨張弁は弁体ユニットと、ステータユニットと、電気制御部とセンサーとを含み、前記弁体ユニットは弁体と、弁座とロータユニットとを含み、前記電気制御部は電気制御板を含み、前記第1電子膨張弁は第1入口と、第2入口と、第1出口と第2出口とを含み、前記第1入口と第1出口との間には第1通路が形成され、前記第2入口と第2出口との間には第2通路が形成され、前記弁座の少なくとも一部が前記第1通路または前記第1通路に連通する第1チャンバに設けられ、前記弁体と前記弁座とが協同して前記第1通路の冷媒の流量を制御し、前記センサーは主体部と、センシングヘッドとピンとを含み、前記センシングヘッドが前記第2通路または前記第2通路に連通する第2チャンバに設けられ、前記ピンが直接的に前記電気制御板に電気的に接続され、前記熱交換器は互いに離隔される第3通路と第4通路とを含み、前記第1通路が前記第3通路を介して前記第2通路に連通し、または前記第1通路が第3通路に連通し、前記第2通路が前記第4通路に連通する。
【発明の効果】
【0024】
従来技術に比べると、電子膨張弁にはセンサーが集積され、センサーを直接的に電気制御板に接続することで、センサーと電子膨張弁とを一体として集積させ、接続ハーネスを減少させ、取付が便利になる。
【図面の簡単な説明】
【0025】
【
図1】冷却システムが含まれる実施形態の模式図である。
【
図2】熱管理ユニットの実施形態の構成模式図である。
【
図3】電子膨張弁の一方の方向の立体構成模式図である。
【
図4】電子膨張弁の他方の方向の立体構成模式図である。
【
図5】電子膨張弁の第1実施形態の正面構成模式図である。
【
図6】
図5における電子膨張弁の右側面構成模式図である。
【
図7】
図5における電子膨張弁の平面構成模式図である。
【
図8】
図6における電子膨張弁のB-B方向の断面構成模式図である。
【
図9】
図5における電子膨張弁のA-A方向の断面構成模式図である。
【
図10】
図5における電子膨張弁のD-D方向の断面構成模式図である。
【
図11】電子膨張弁の第2実施形態の前面構成模式図である。
【
図12】電子膨張弁の第2実施形態の断面構成模式図である。
【
図13】電子膨張弁の第3実施形態の前面構成模式図である。
【
図14】電子膨張弁の第3実施形態の断面構成模式図である。
【
図15】電子膨張弁の第4実施形態の前面構成模式図である。
【
図16】電子膨張弁の第4実施形態の断面構成模式図である。
【
図17】電子膨張弁の第5実施形態の断面構成模式図である。
【
図18】電子膨張弁の第1取付ステップの模式図である。
【
図19】電子膨張弁の第2取付ステップの模式図である。
【
図20】電子膨張弁の第3取付ステップの模式図である。
【
図21】電子膨張弁の第1実施形態の弁ボディ的構成模式図である。
【発明を実施するための形態】
【0026】
以下は、図面と具体的な実施例を結合し、本発明をさらに説明し、冷却システムは主に車両または家庭用機器に適用され、以下は車両用冷却システムを例として説明し、車両用冷却システムは少なくとも空調システムを含み、無論、電池が車両に適用されていることに連れて、車両用冷却システムは電池冷却システムを含んでもよい。冷却システムは作動している際に、空調システムは循環流動の冷媒を含み、電池冷却システムは循環流動の作動媒体を含み、作動媒体は水、オイル、水またはオイルが含まれる混合物、冷媒などであってもよい。
【0027】
図1は冷却システムの実施形態の模式図であり、本実施例において、冷却システムは空調システムと電池冷却システムとを含み、空調システムは圧縮機10と、凝縮器20と、第1電子膨張弁30と蒸発器40とを含み、空調システムは作動している際に、冷媒が圧縮機10により、高温高圧の冷媒に圧縮され、高温高圧の冷媒が凝縮器20により放熱されてから、常温高圧の冷媒になり、常温高圧の冷媒が第1電子膨張弁30を介して、蒸発器40に進入し、常温高圧の冷媒が第1電子膨張弁30を介してから圧力が小さくなるから、冷媒が気化され、低温の冷媒になり、低温の冷媒が蒸発器40を介して、大量の熱を吸収するとともに圧縮機10に戻って、電池冷却システムは熱管理ユニット50とポンプ60とを含み、空調システムの冷媒と電池冷却システムの作動媒体とは熱管理ユニット50において熱交換を行って、ポンプ60は電池冷却システムの作動媒体に循環運動のパワーを提供する。
【0028】
図2は熱管理ユニット50の具体的な実施形態の構成模式図であり、本実施例において、熱管理ユニット50は一体として集積される熱交換器70と第2電子膨張弁80とを含み、空調システムの冷媒と電池冷却システムの作動媒体とは熱交換器70において熱交換を行って、本実施例において、第1電子膨張弁30の構成と第2電子膨張弁80の構成とは同様であり、以下は第1電子膨張弁30と第2電子膨張弁80とを電子膨張弁として総称し、説明する。無論、第1電子膨張弁と第2電子膨張弁との構成は異なってもよく、または電池冷却システムには電子膨張弁が適用されず、第1電子膨張弁と第2電子膨張弁のうちの一つは、本発明の電子膨張弁の構成と同様であれば、いずれも本発明の保護範囲に該当する。
【0029】
図3と
図4を結合し、電子膨張弁には第1入口11と、第2入口12と、第1出口13と第2出口14とが成形され、第1入口11と第1出口13との間には有第1通路が形成され、第2入口12と第2出口14との間には有第2通路が形成され、電子膨張弁はセンシングヘッドを含むセンサーを有し、センシングヘッドが第2通路または直接的に第2通路に連通するチャンバに設けられ、このように、センサーは第2通路内にある冷媒または作動媒体の温度または圧力、或いは温度及び圧力を検出することができ、該センサーは温度センサーまたは圧力センサー、或いは温度/圧力センサーであり、つまり、温度または圧力を検出し、或いは同時に圧力と温度を検出する。
【0030】
空調システムについて、蒸発器40は第3通路と第4通路とを含み、第1通路が第3通路に連通し、第3通路が第4通路に連通し、第4通路が第2通路に連通し、センサーは第2通路内にある冷媒の温度または圧力、或いは温度及び圧力を検出する。
【0031】
電池冷却システムについて、熱交換器70は第3通路と第4通路(図示せず)を含み、第3通路と第4通路とが互いに連通していなく、電子膨張弁の第1通路、第2通路と熱交換器70の第3通路、第4通路とは少なくとも以下の二つの接続形態を含み、即ち、第1、第1通路が第3通路を介して第2通路に連通し、この場合に、第1通路内、第2通路内及び第3通路内に流通するのはいずれも冷媒であり、第4通路内に流通するのは作動媒体であり、第2、第1通路が第3通路に連通し、第2通路は第4通路に連通し、この場合に、第1通路内と第3通路内に流通するのは冷媒であり、第2通路内と第4通路内に流通するのは作動媒体である。電子膨張弁の通路と熱交換器の通路との接続は第1形態である場合に、つまり、第1通路が第3通路を介して第2通路に連通すれば、センサーにより検出されたのは、第2通路内にある冷媒の作動圧力または温度、或いは圧力及び温度であり、電子膨張弁の通路と熱交換器の通路との接続は第2形態である場合に、つまり、第1通路が第3通路に連通し、第2通路が第4通路に連通すれば、センサーにより検出されたのは第2通路内にある作動媒体の温度または圧力、或いは温度及び圧力である。本実施例において、電子膨張弁はセンサーを含むとともに、一部の通路を電子膨張弁に成形させることは、部品と管路との接続点を減少させることに相当し、取付工程の簡単化にとって有利で、その同時に、システムのシール性の向上に有利になり、本実施例において、電子膨張弁は管路の接続の違いに応じて冷媒の圧力、温度パラメータまたは作動媒体の圧力、温度パラメータを検出し、電子膨張弁の汎用性の向上に有利になる。
【0032】
図5~
図10は電子膨張弁の第1実施形態の構成模式図であり、電子膨張弁は電気制御部1と、ステータユニット2と、弁ボディ3と、弁体ユニット4とセンサー5とを含み、本実施例において、電気制御部1とステータユニット2とが弁ボディ3の同一側に併設され、つまり、弁ボディ3と電気制御部1との間にはステータユニット2が挟まれず、ステータユニットと併設される空間を利用して、電子膨張弁の構成がコンパクトになることにとって有利で、電子膨張弁の径方向のサイズを小型化し、電気制御部1とステータユニット2とがいずれも弁ボディ3に固定接続される。
図8に示すように、具体的には、前記センサー5は弁体42の中心軸に平行するように配置される。電子膨張弁はさらに断面が略L形を呈する押え板68を含み、押え板68の一部がステータユニット2に固定接続され、押え板68の他方の部分がネジ69により弁ボディ3に固定接続され、このように、押え板によりステータユニット2と弁ボディ3を固定する。
【0033】
電気制御部1はカバー101と電気制御板102とを含み(
図8などを参照)、カバー101はカバーインナキャビティが形成され、電気制御板102がカバーインナキャビティに設けられ、カバー101はそれぞれ個別に成形される下部ハウジング111と上部ハウジング112とを含み、本実施例において、下部ハウジング111とステータユニット2とが一体として射出成形され、上部ハウジング112と下部ハウジング111とが超声波溶接により固定接続され、電気制御板102には電気素子と電気回路とが(図示せず)設けられることで、電気制御板102が導電することが可能になり、本実施例において、下部ハウジング111には貫通孔113が成形され、センサー5は貫通孔113を貫通し、カバーインナキャビティに進入して、電気制御板102に電気的に接続される。ステータユニット2とセンサー5とがいずれも直接的に電気制御板102に電気的に接続され、これによって、センサー5を電子膨張弁に集積させることで、電子膨張弁の機能がより完璧になり、その同時に、電子膨張弁からセンサーの装着固定構成を提供し、センサーの固定にとって有利で、また、このような電子膨張弁と冷却システムとが接続する接続点が減少され、冷却システムのシール性の向上に有利になる。
【0034】
図8を参照し、弁体ユニット4は弁座41と、弁体42とロータユニット43とを含み、弁座41が弁ボディ3に対して固定するように配置され、弁座41には弁口44が形成され、弁体42が弁座41に対して運動することともに弁口44の開度を制御し、電気制御部1がステータユニット2とロータユニット43を制御することで、さらに弁体42の運動を制御する。
【0035】
本実施例において、センサー5は主体51と、それぞれ本体51の両端に設けられるセンシングヘッド52とピン53とを含み、センシングヘッド52が環境の温度または圧力、或いは温度及び圧力を検知するために用いられ、ピン53が電気制御板102に電気的に接続され、本実施例において、ピン53は圧入式のピンであり、このように、圧入されることで、ピン53が電気制御板102に電気的に接続され、これによって、センサー5と電気制御板102との取付には溶接を必要とせず、電気制御板102のジャックをピン53に合わせるとともに圧着されることで係合すればよく、プロセスを簡単化し、その同時に、ボイド溶接という状況を避ける。
【0036】
本実施例において、本体51は案内部511と主体部512とを含み、案内部511がピン53に接続され、案内部511の外径が主体部512の外径より小さく、このように、案内部511と主体部512との間には第1段差面521が形成され、案内部511とピン53とが貫通孔113を貫通し、カバーインナキャビティに入り込んで、第1段差面521は主体51のカバーインナキャビティに入り込む長さを制限し、第1段差面521は下部ハウジング11の外面に接触し、超声波溶接され固定されるとともに封止が形成され、このようにカバーインナキャビティに入り込む案内部511を配置することで、ピン53の長さが長すぎるから電気制御板102との接続が不便になり、さらに接続強度が低減されることがなくなる。無論、センサー5と電気制御板102との接続に影響しない場合に、案内部を配置しなくてもよく、このように、カバーインナキャビティに入り込むのはピン53のみであり、具体的な方案は
図17に示すように、このような配置により、主体51には案内部が含まれなくてもよく、これによって、センサー5のコストの低減に有利になり、その同時に、電気制御板102から下部ハウジング111の外面までの距離が近くでも、ピン53の強度に影響していなく、このような構成である場合に、下部ハウジング111の貫通孔113にはピン53が貫通さればよく、貫通孔113の封止は溶接により実現される。
【0037】
本体51はさらにフランジ部513と接続部514とを含み、接続部514がセンシングヘッド52に接続され、フランジ部513が主体部512と接続部514との間に設けられ、本実施例において、フランジ部513の外径が主体部512の外径より大きく、接続部514の外径が主体部512の外径より小さく、接続部514とフランジ部513の下端面との間には第2段差面534が形成され、センサーの本体51が弁ボディ3に接続される。
【0038】
図3、
図4及び
図21を結合し参照し、弁ボディ3は第1入口11と、第1出口13と、第2入口12と、第2出口14と、第1チャンバ15と第2チャンバ16とを含み、第1入口11と第1出口13との間には第1通路17が形成され、第2入口12と第2出口14との間には第2通路18が形成され、第1入口11と第2出口14とが弁ボディ3の同一側に位置し、第1出口13と第2入口14とが弁ボディ3の同一側に位置することで、冷媒の順調な流通を保証し、弁体42が第1通路17に連通する第1チャンバ15に設けられ、少なくともセンサー5のセンシングヘッド52が第2通路18に連通する第2チャンバ16に位置する。
【0039】
本実施例において、弁ボディ3は第2チャンバ16に対応し、第1側壁31と、第1底部32と、第2底部33とを含み、第1側壁31には雌ネジ部34が成形される。
【0040】
電子膨張弁はさらに、少なくともセンサー5が弁ボディ3に対してセンサー5の軸方向に沿う移動を制限する第1位置制限部9を含む。本実施例において、第1位置制限部9は連通孔91と雄ネジセグメント92とを含み、センサーの主体部512が連通孔91を貫通し、フランジ部513が連通孔91を通過することができず、フランジ部513の下端面が弁ボディ3の第1底部32に接触し、第1位置制限部9が主体部512の外周の外に配されるとともに、フランジ部513により位置制限され、雄ネジセグメント92が雌ネジセグメント34にネジ接続されることで、センサーを弁ボディに固定し、ネジによる接続固定で、センサーと弁ボディとの接続の確実性が他の方式より高くなり、電子膨張弁が使用されている過程において、作業状況の違いによるセンサーのたるみを低減させる。
【0041】
弁ボディとセンサーとの間のシール性を向上させるために、センサー5と弁ボディ3との間にはシールリング96が設けられ、シールリング96が第2段差面534と弁ボディの第2底部33との間に押され、このように封止という作用を果たして、第2通路の作動媒体または冷媒が第2チャンバから漏れるというリスクを減少させる。
【0042】
センサーと弁ボディとの相対的な回転を制限するために、電子膨張弁はさらに位置決めピン82と、第1装着部83と第2装着部84とが含まれる第2位置制限部を有し、第1装着部83が第1底部32に成形され、円桶状を呈する凹み部であり、凹み部の開口部の直径が位置決めピン82の直径よりわずか大きく、第2装着部83がフランジ部513に成形される切り欠きであり、凹み部を切り欠き部に合わせて、位置決めピン82を装着することで、センサーの弁ボディに対する回転を制限することに有利で、電気制御板の弁ボディに対する位置が固定されるから、ピンと電気制御板との位置合わせを便利にする。
【0043】
本実施例における電子膨張弁は作動している際に、冷媒が第1入口11を介して第1通路17に進入し、弁座41が第1チャンバ15に設けられ、弁座41には弁口44が成形され、弁体42が弁口44の開度を制御して、さらに第1通路17の冷媒の流量を制御し、冷媒が第1出口13を介して、第1通路17から離れ、冷媒または作動媒体が第2入口12を介して第2通路18に進入し、センサー5のセンシングヘッド52が第2通路18における圧力または温度、或いは圧力及び温度パラメータを検出するとともに、該信号を電気制御板102にフィードバックする。
【0044】
図18~
図20は第1実施形態の電子膨張弁の取付フローの模式図であり、前記電子膨張弁はステータユニットと、電気制御部と、弁体ユニットと、センサーと弁ボディとを含み、前記電気制御部は電気制御板とカバーとを含み、該電子膨張弁の製造方法は、
弁体ユニットを弁ボディに装着するステップa1と、
センサーを弁ボディに固定するステップa2と、
ステータユニットを弁ボディに固定するステップa3と、
電気制御板がステータユニット及びセンサーに電気的に接続されるように、電気制御板を装着するステップa4と、
電気制御板を収容するためのカバーを固定接続するステップa5とを有する。
【0045】
ステップa1における弁体ユニットは弁体と、弁座とロータユニットとを含み、ステップa1には弁体ユニットの取付が含まれる。
【0046】
ステップa2にはさらに位置決めピンの装着が含まれ、まず、位置決めピンを弁ボディに置いてから、センサーを弁ボディの第1底部に置いて、第1位置制限部を外挿し、第1位置制限部を弁ボディにネジ接続する。
【0047】
ステップa2はさらにセンサーを置く前に、シールリングを第2底部に置くことを含む。
【0048】
図11~
図12は電子膨張弁の第2実施形態の構成模式図であり、第1実施形態に比べると、主な相違点は以下の通り、即ち、弁ボディ3が第2チャンバに対応して第1側壁31と、第1底部32とを含み、第1側壁31には凹溝311が成形され、電子膨張弁はセンサーの弁ボディに対するセンサーの軸方向に沿う移動を少なくとも制限する第1位置制限部9を含み、第1位置制限部9は係止バネ901を含み、センサー5のフランジ部513の下面が第1底部31に接触し、係止バネ901が主体部512の外周に外挿され、係止バネ901の内孔の直径が主体部512の外径よりわずか大きく、フランジ部513の外径より小さく、係止バネ901が第1側壁31の凹溝311内に嵌め込まれ、係止バネ901の下端面がフランジ部513の上端面に圧着され、さらにセンサー5を第1底部31に圧着させ、さらにセンサー5と弁ボディ3とを軸方向に固定接続させ、センサーの弁ボディに対するセンサーの軸方向に沿う移動を制限する。第1実施形態に比べると、本実施例において、係止バネによりセンサーと弁ボディを固定し、接続の強度を保証する場合に、コストの低減にとって有利である。
【0049】
第1実施形態と同じように、センサーと弁ボディとの相対的な回転を制限するために、電子膨張弁はさらに、位置決めピン82と、第1装着部と第2装着部とが含まれる第2位置制限部を有し、第1装着部が第1底部32に成形され、円桶状を呈する凹み部であり、凹み部の開口部の直径が位置決めピン82の直径よりわずか大きく、第2装着部8がフランジ部513に成形される切り欠きであり、凹み部を切り欠き部にあわせるとともに、位置決めピン82を装着することで、センサーの弁ボディに対する回転を制限することに有利になり、電気制御板の弁ボディに対する位置が固定されるから、ピンと電気制御板との位置合わせを便利にする。
【0050】
また、本実施形態において、センサー5の接続部514には環状凹溝5141が成形され、シールリング96が環状凹溝5141内に配置され、シールリング96がセンサー5と弁ボディ3を介して径方向に圧着され、変形し、封止を形成し、このような構成は、シールリング96の装着をより便利にする。
【0051】
本実施形態の電子膨張弁の製造方法と第1実施形態の電子膨張弁の製造方法との相違点は以下の通り、ステップa2には位置決めピンの装着が含まれ、センサーを弁ボディの第1底部に置いて、係止バネを外挿し、係止バネを弁ボディ3の環状凹溝5141に嵌め込む。
【0052】
図13~
図14は電子膨張弁の第3実施形態であり、本実施例において、第2実施形態との主な相違点は以下の通り、即ち、弁ボディ3は第2チャンバに対応して第1側壁31と、第1底部32とを含み、電子膨張弁はセンサーの弁ボディに対するセンサーの軸方向に沿う移動を少なくとも制限する第1位置制限部9を含み、第1位置制限部9がフランジ部513の上面と弁ボディ3との溶接を含み、センサーのフランジ部513の下面が第1底部32に接触し、フランジ部513の上面が弁ボディ3に溶接され、第1実施形態に比べると、本実施例において、溶接によりセンサーと弁ボディを固定するから、第2位置制限部がいらなくなり、接続の強度を保証する場合に、余分な部品を必要とせず、製品の構成は最も簡単で、このようにコストの低減に有利である。
【0053】
図15~
図16は電子膨張弁の第4実施形態であり、本実施例において、第1実施形態に比べると、主な相違点は以下の通り、即ち、センサー5の長さが増加し、電気制御板102が少なくとも一部のステータユニット5の上方を覆って、このように、電気制御板102の面積が大きくなり、センサー5の接続点の配置を便利にして、その同時に、ステータユニット2を径方向に延伸させ、大面積の電気制御板102を保証する場合に、電子膨張弁のサイズを小さくする。他のセンサーと弁ボディ及び電気制御部との接続方式は、第1実施例、第2実施例及び第3実施形態と同じくすればよい。
【0054】
第4実施形態の電子膨張弁の製造方法は第1実施形態、第2実施形態、第3実施形態のうちの一つの電子膨張弁の製造方法と同じくすればよい。
【0055】
説明しようとするのは、以上の実施例は本発明に記載の技術案を限定していなく、ただ本発明を説明するために用いられ、本明細書は前記の実施例を参照して、本発明を詳しく説明したが、当業者は理解すべきは、当業者が相変わらず本発明に対して補正または等価差し替えを行ってもよく、本発明の精神及び範囲から逸脱しない全ての技術案及びその改良は、いずれも本発明の請求項の範囲に該当している。