(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-03-29
(45)【発行日】2022-04-06
(54)【発明の名称】形態変化玩具
(51)【国際特許分類】
A63H 33/00 20060101AFI20220330BHJP
A63H 3/50 20060101ALI20220330BHJP
【FI】
A63H33/00 301Z
A63H3/50 Z
(21)【出願番号】P 2020059626
(22)【出願日】2020-03-30
【審査請求日】2020-07-08
(73)【特許権者】
【識別番号】000135748
【氏名又は名称】株式会社バンダイ
(72)【発明者】
【氏名】木村 覚志
【審査官】安田 明央
(56)【参考文献】
【文献】特開2019-181278(JP,A)
【文献】特開昭63-143093(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A63H 33/00
A63H 3/50
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
形態変化玩具であって、
内表面と外表面の表面
方向に規則性のない凹凸が形成された主体部を備え、
前記主体部は、第1形態において、収容空間を形成する外殻部を成し、第2形態において、造形物の装飾部を成
し、
前記内表面と前記外表面における、凹部と凸部との位置関係が対応している、
形態変化玩具。
【請求項2】
請求項1に記載の形態変化玩具であって、
前記主体部は、前記第1形態においては、転動可能な状態に組み上げられ、
前記第2形態において、転動不可能な状態とされる、
形態変化玩具。
【請求項3】
請求項1又は2に記載の形態変化玩具であって、
前記主体部は、前記第1形態において、外観が球型形状を成している、
形態変化玩具。
【請求項4】
請求項1~3の何れか一項に記載の形態変化玩具であって、
前記主体部は、前記第2形態において、前記装飾部として炎を模した態様を成している、
形態変化玩具。
【請求項5】
請求項1~3の何れか一項に記載の形態変化玩具であって、
前記主体部は、前記第2形態において、前記装飾部として地面を模した態様を成している、
形態変化玩具。
【請求項6】
請求項1~5の何れか一項に記載の形態変化玩具であって、
前記主体部は、赤色系統の色、及び青色系統の色の少なくとも何れかの色で色付けされている、
形態変化玩具。
【請求項7】
請求項
1~6の何れか一項に記載の形態変化玩具であって、
前記凹部及び前記凸部は、前記主体部の一方端部から他方端部まで連続して形成されている、
形態変化玩具。
【請求項8】
請求項
1~7の何れか一項に記載の形態変化玩具であって、
前記凹部及び前記凸部の長さは、前記主体部における部位に応じて異なるよう構成されている、
形態変化玩具。
【請求項9】
請求項
1~8の何れか一項に記載の形態変化玩具であって、
前記凸部の横断面の形状は、凸先端が尖った形状に構成されている、
形態変化玩具。
【請求項10】
請求項1~
9の何れか一項に記載の形態変化玩具であって、
前記主体部は、第1主体部と第2主体部とを含み、
前記第1主体部と前記第2主体部とは、前記第1形態において、直接又は間接的に連結可能に構成されている、
形態変化玩具。
【請求項11】
請求項
10に記載の形態変化玩具であって、
前記第1主体部と前記第2主体部とは、同一又は類似の形状を成している、
形態変化玩具。
【請求項12】
請求項
10又は11に記載の形態変化玩具であって、
前記第1主体部には、第1開口が形成され、前記第2主体部には、第2開口が形成されている、
形態変化玩具。
【請求項13】
請求項
10~12の何れか一項に記載の形態変化玩具であって、
副体部をさらに備え、
前記副体部は、前記第1主体部及び前記第2主体部を支持可能な第1副体部を含む、
形態変化玩具。
【請求項14】
請求項
13に記載の形態変化玩具であって、
前記副体部は、前記第1副体部の一方端部に連結可能な第2副体部と、前記第1副体部の他方端部に連結可能な第3副体部とをさらに含む、
形態変化玩具。
【請求項15】
請求項
14に記載の形態変化玩具であって、
前記第1形態において、前記第2副体部は、前記第1主体部に形成された第1開口に嵌合可能に構成され、前記第3副体部は、前記第2主体部に形成された第2開口に嵌合可能に構成されている、
形態変化玩具。
【請求項16】
請求項
14又は15に記載の形態変化玩具であって、
前記第1形態において、前記第2副体部及び前記第3副体部は、前記外殻部の一部を成す、
形態変化玩具。
【請求項17】
請求項
14又は15に記載の形態変化玩具であって、
前記第2副体部及び前記第3副体部の表面には、規則性のない凹凸が形成されている、
形態変化玩具。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、形態変化玩具に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、装飾が行われる玩具として、例えば特許文献1には、遊動体(造形物)が所定の装飾物を背景にフィールド板の上で動作を行うものが開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
特許文献1に開示された玩具においては、フィールド板の下側に複数の制御コイルが設けられ、制御装置によって複数の制御コイルの通電を制御することにより、磁石を有する造形物が動作する。このように、特許文献1においては、装置が複雑であり形状も大型になり流通性に課題がある。また、玩具としての形態が変化するものではなく、形態変化という点で興趣性に乏しい。
【0005】
本発明は、流通性に優れ、興趣性のある形態変化玩具を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明に係る形態変化玩具は、内表面と外表面の表面方向に規則性のない凹凸が形成された主体部を備え、前記主体部は、第1形態において、収容空間を形成する外殻部を成し、第2形態において、造形物の装飾部を成し、前記内表面と前記外表面における、凹部と凸部との位置関係が対応している。
【発明の効果】
【0007】
本発明によれば、流通性に優れ、興趣性の高い形態変化玩具を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
【
図1】本発明の一実施形態である形態変化玩具の第1形態を示す正面図である。
【
図3】
図2に示すA-A線に沿った部分の断面矢視図である。
【
図4】
図3に示すB-B線に沿った部分の断面矢視図である。
【
図5】
図1に示す形態変化玩具における副体部の他の例を示す側面図である。
【
図6】本発明の形態変化玩具の第2形態を示す斜視図である。
【
図7】形態変化玩具の第2形態における一例を示す概略図である。
【
図8】本発明の形態変化玩具の第1の変形例における第1形態の正面図である。
【
図9】本発明の形態変化玩具の第2の変形例における主体部の分解斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下、本発明の一実施形態である玩具について、図面を参照して説明する。
図1は、本実施形態の形態変化玩具1における第1形態1Aの正面図である。
【0010】
図1に示すように、形態変化玩具1の第1形態1Aは、外観全体の形状が略球形状に構成されている。また、外周面を形成する外殻部1shは、所定の厚みを有する部材にて構成されている。すなわち、形態変化玩具1の第1形態1Aは、外殻部1shによって略球形の収容空間SPが形成された、所謂、カプセル形態である。したがって、収容空間SP内には、後述する物品を収容することができる。また、外殻部1shの外表面10us及び内表面10isの両表面10sには、後述する規則性のない凹凸10unが形成されている。形態変化玩具1は、第1形態1Aにおいて球型形状に構成されていることで、転がることができる転動可能な状態である。
【0011】
図2は、形態変化玩具1の分解図である。
形態変化玩具1の外殻部1shの多くの部分は、主体部10によって形成されている。この主体部10は、上下2つの略半球状に按分された第1主体部11、第2主体部12により構成されている。この第1及び第2主体部11,12は、合わせ係合部10tがギザギザした形状に形成されている。この合わせ係合部10tは、第1主体部11と第2主体部12において、その双方の突出部分と引っ込み部分とが丁度重なるように構成されている。したがって、合わせ係合部10tの係合は、第1形態1A(
図1参照)において、主体部10の組合せ状態の維持に寄与することができる。
また、第1主体部11と第2主体部12とは、その形状は、略同一又は類似の形状を成している。
【0012】
また、第1主体部11及び第2主体部12には、その半球形状の中央部分に開口が形成されている。すなわち、第1主体部11には第1開口11hが、第2主体部12には第2開口12hが形成されている。したがって、第1主体部11と第2主体部12が組み合わされた第1形態1Aにおいては、第1開口11hと第2開口12hは向き合う位置に形成されている。
【0013】
第1主体部11及び第2主体部12によって形成される収容空間SP内には、副体部20が設けられている。この副体部20は、3つの部材により構成されている。詳細には、副体部20は、円柱状の軸部材の第1副体部21と、第1副体部21の一端側(図中上側)に着脱自在な第2副体部22と、第1副体部21の他端側(図中下側)に着脱可能な第3副体部23と、を有している。
【0014】
第2副体部22及び第3副体部23には、その内面20isの中央に嵌合凹部20cが形成されている。したがって、第1副体部21の一端部21eには第2副体部22が嵌着され、他端部21tには第3副体部23が嵌着される。また、第2副体部22及び第3副体部23は、平面視(
図3参照)において外縁部分がギザギザな輪郭で全体形状が円形である。また、外面20us側が全体的に膨らむように湾曲した形状で、略球面形状の一部をなす構成である。更に、第2副体部22及び第3副体部23の最大径D2,D3は、第1及び第2開口11h,12hの開口径D1よりも大きく構成されている。したがって、第1開口11hと第2開口12hは、後述するように、第2副体部22及び第3副体部23によって閉じられる(
図1参照)。
【0015】
また、第2副体部22及び第3副体部23の内面20isの全体的な形状は、外面20usに倣うような略球面の一部を成すように構成されている。また、外面20us及び内面20isには、主体部10に形成された凹凸10unと同様に規則性のない凹凸20unが形成されている。
【0016】
形態変化玩具1は、
図2に示すように組み立てられた副体部20に対して、その上下両側から第1主体部11及び第2主体部12を重ねるようにすることで、第1形態1Aとすることができる。すなわち、第2副体部22が第1開口11hに対して、内側から該第1開口11hを閉じるように嵌り込む一方、第3副体部23が第2開口12hに対して、内側から該第2開口12hを閉じるように嵌り込む。これにより、第2副体部22及び第3副体部23は、外殻部1shの一部を成す。この結果、
図1に示すような、略球形状の第1形態1Aの形態変化玩具1が形成される。なお、この組み上げ状態の各部材を固定するためには、例えば、ラッピングフィルム等により包む。
【0017】
図3は、
図2のA-A線に沿った部分を断面矢視図である。
図3に示すように、第2主体部12の内表面10is(10s)に形成された規則性のない凹凸10unは、第2主体部12を平面視で見た場合、その径方向の内側縁部である一端部10eから他方端部である合わせ係合部10tまで半径方向に倣うように連続して形成されている。そして、凹部10u及び凸部10nの長さは、第2主体部12における円周方向の部位に応じて異なる。すなわち、合わせ係合部10tがギザギザするように形成されていると共に、その半径方向の長さは、適宜異なった長さ(
図6参照)になるように構成されている。
【0018】
図4は、
図3のB-B線に沿った部分の断面図である。
凹凸10unの断面形状は、例えば、
図4に示すように、第2主体部12の内表面10isと外表面10usとの双方に形成されている。そして、例えば、内表面10isの凸部10nと外表面10usの凹部10uとは、表裏で対応する位置にて形成されている。すなわち、第2主体部12の厚みが凹凸により大きく変化しないように構成されている。
【0019】
また、凸部10nは、その横断面の形状において、必要に応じて凸先端10neが尖った形状に構成されている。この尖った形状は、凸部10nの全ての部分の形状ではないが、例えば、特に、第2主体部12の合わせ係合部10tに近くなるのに伴って、尖った形状を多くするように構成されている。なお、第1主体部11については、第2主体部12と同様であるので説明を省略する。
【0020】
また、主体部10は、例えば、赤色系統の色で着色されている。ここで云う、赤色系統とは、赤色及びそれに近い色であり、主体部10によって、燃え上がる炎を演出する。この場合には、色は、赤色の単色でも良いが、例えば、第1開口11hおよび第2開口12hの側から合わせ係合部10tに向って、赤色の濃淡を変化させることで、演出効果を高める着色とすることができる。また、着色については、赤色系に限るものではなく、その他に、青色系統の色を使用することができる。この場合、炎の温度変化を演出することができる。また、赤色系統と青色系統を同時に使用する等しても良い。さらに、青色系統の色や透明色を使用することで氷を演出することもできる。
【0021】
また、赤色系統と青色系統は、例えば、第1主体部11と第2主体部12とで別々の色に分けて構成することができる。第1主体部11と第2主体部12とで別々の色に分けた場合、第2形態1Bにおける演出力を増すことができるだけでなく、第1形態1Aにおける色彩が豊かになり、楽しむことができる。
【0022】
第2副体部22及び第3副体部23の凹凸20unは、主体部10の凹凸10unと同様に構成されている。また、着色においても、同じように構成される。
【0023】
図5は、形態変化玩具1における副体部20の他の例を示す側面図であり、
図5の(a)には、第4副体部24を示し、(b)には、第5副体部25を示す。
図5に示すように、第4副体部24及び第5副体部25は、その全体的な形状が、底部24b,25bから先端部24t,25tに向って先細りになる形状となっている。また、表面には、主体部10と同様に不規則な凹凸10unが形成されている。この凹凸10unは、底部24b,25bから先端部24t,25tに向って適宜湾曲しながら連続して延びており、炎を象った形状である。また、着色については、主体部10と同様に着色されている。また、第4副体部24及び第5副体部25は、底部24b,25bを下にした状態で自立できるように構成されている。また、第4副体部24及び第5副体部25は、収容空間SPの中に入る大きさとなっている。
【0024】
図6は、形態変化玩具1の第2形態1Bの一例を示す斜視図である。
前掲のように構成された主体部10及び副体部20の第2形態1Bについて説明する。
主体部10は、第1主体部11と第2主体部12とに分割されるが、例えば、
図6に示すように、第1開口11hや第2開口12を下側にして載置する。これにより、燃え上がる炎を演出することができる。また、第1主体部11及び第2主体部12の斜め後方側に、例えば、第5副体部25(20)を置くことで、若干形の異なった炎を演出でき、また、炎の演出領域を更に広げることができる。
【0025】
図7は、形態変化玩具1の第2形態1Bにおいて、フィギュア(造形物)50と関連づけた一例を示す概略図である。
図7に示すように、例えば、主体部10の内側にフィギュア50を配置し、その斜め後側に第5副体部25(20)を配置する。このようにすることで、フィギュア50が炎の中にいる状態を演出できる。また、もう一つの主体部10と他の副体部20は、他のフィギュア50の装飾に使用することができる。
【0026】
以上述べたように、本実施形態の形態変化玩具1によれば、第1形態1Aにおいて、収容空間SPを形成することで、収容空間SPに、例えば、第4副体部24や第5副体部25などの物品を入れることができる。また、第2形態1Bにおいて、装飾部として使うことができるので、物品を有効に利用でき、フィギュア50と連係して楽しむことができる。
【0027】
また、本実施形態の形態変化玩具1では、主体部10は、第1形態1Aおいては、転動可能な状態に組み上げられているので、転動させて楽しむことができる。また、販売形態としては、自動販売機の搬送経路に対応し易く、第1形態1Aの形状を販売形態とすることができる。また、第2形態1Bでは、転動不可能な状態とされるので、安定して設置して使用可能である。
【0028】
また、本実施形態の形態変化玩具1では、第1形態1Aは、略球形を成すので、良く転がることができることで、自動販売機による販売に極めて良く適応することができる。
【0029】
また、本実施形態の形態変化玩具1では、炎を演出することができるが、凹凸10unの形状を変更することで、炎以外に地面等の装飾部品として使用できる。
【0030】
また、本実施形態の形態変化玩具1では、主体部10が着色されている場合、第2形態1Bでは炎などの演出が可能であるだけでなく、第1形態1Aにおいても、球体として綺麗にでき楽しむことができる。
【0031】
また、本実施形態の形態変化玩具1では、表面10isと外表面10usにおける凹凸10unが同一形状又は類似形状にでき、表裏両面で装飾性を表現できる。また、表裏面の凹凸が対応するように形成されていると、形態変化玩具1の厚みが均一化でき、成形しやすい。
【0032】
また、本実施形態の形態変化玩具1によれば、凹凸10unが、一端部10eから合わせ係合部10t(他端部)に向う方向の長さが部位によって変化していることで、炎としての表現性をより良くできる。また、凸部10nの断面形状において凸先端10neが尖った形状を備えていることで、炎としての表現性を更に良くできる。
【0033】
また、本実施形態の形態変化玩具1では、主体部10は、複数の部材からなって連結できることで、組体玩具として構成でき、また、組み立てた状態で取り扱うことが可能となる。
【0034】
また、本実施形態の形態変化玩具1では、主体部10は、2つの同一又は類似した第1主体部11と第2主体部12を備えていることで、同様の装飾部品を提供できる。
【0035】
また、本実施形態の形態変化玩具1では、主体部10に第1及び第2開口11h,12hが形成されていることで、この開口部分にフィギュア50を置く演出が可能になる。
【0036】
また、本実施形態の形態変化玩具1では、第1副体部21に連結可能な第2副体部22及び第3副体部23によって、装飾部品を増やすことが可能であり、更に、第4副体部24及び第5副体部25によって、装飾形態を多様化することができる。
【0037】
また、本実施形態の形態変化玩具1では、第2副体部22および第3副体部23は、第1主体部11及び第2主体部12の第1開口11h及び第2開口12hに嵌合できるので、第1形態1Aにおいて、第2副体部22および第3副体部23を主体部10と一体的にできる。
【0038】
また、本実施形態の形態変化玩具1では、第2副体部22及び第3副体部23によって、第1形態1Aにおいて、外殻部1shをより閉じることができる。
【0039】
上記実施形態においては、第1主体部11と第2主体部12が第1形態1Aにおいて、互いに係合する構造とした場合について説明したが、本発明はこのような構造限らず、
図8に示すような構造であっても良い。
図8は、形態変化玩具1の第1の変形例における第1形態1Aを示す。
【0040】
図8に示すように、第1主体部11と第2主体部12とは、その合わせ係合部10tが向き合っているだけで、
図1に示すように係合状態ではない。すなわち、第1主体部11と第2主体部12は、その間に隙間ができるように第1副体部21,第2副体部22及び第3副体部23により支持されている。また、この第1形態1Aにおいては、例えば、ラッピングフィルム60により覆われている。これにより、物品を収容可能な収容空間SPが形成されている。
【0041】
この構成の場合、第1主体部11と第2主体部12とは、第1形態1Aにおいて合わせ係合部10tが係合する必要ないため、その形状において、同じような形状にする必要がなく、大きく異なった形状とすることができる。
【0042】
また、上記実施形態における主体部10については、2つの場合について説明したが、本発明はこの構成に制限されるものではなく、
図9に示すような構造であっても良い。
図9は、形態変化玩具1の第2の変形例における主体部10の分解斜視図である。
【0043】
図9に示すように、主体部10は、第1主体部11が円形状部11aと半月状部11bとに分かれている。一方、第2主体部12においても、第1主体部11と同様に、円形状部12aと半月状部12bとに分かれている。すなわち、主体部10が4つの部分から構成されており、第1形態1Aにおいて、半月状部11b,12bは、合わせ係合部10tが係合され、その上下に、円形状部11a,12aが重ねられて球形状が形成すされる。また、円形状部11a,12aは、例えば、第一開口11h,第二開口12hを有し、この第一開口11h,第二開口12h,に前掲のごとく副体部20が係合するようにしても良い。
【0044】
上記実施形態においては、形態変化玩具1は、炎を模した場合について説明したが、本発明は、これに限るものではなく、主体部10は、第2形態1Bにおいて、装飾部として地面を模した態様を成していても良い。この場合、凹凸の形状は、炎とは異なった形状にすれば良い。
【0045】
以上、本発明の一実施形態について説明したが、本発明は、その技術思想の範囲で適宜変更することができる。例えば、主体部10及び副体部20の表面に規則性のない凹凸10unを設けるようにしたが、この凹凸10unの代わりに模様を描いた構成であってもよい。
【0046】
また、第1形態1Aは、前掲のように略球形状でなく、円筒形や卵のような楕円でもよい。又、第1副体部21については、上記実施形態においては、棒状の軸部材としたが、これも表面に模様を描いたり、色を付けたりすることで、装飾部材として利用する構造であっても良い。
【0047】
また、上記実施形態においては、主体部10や副体部20の内面側と外面側とを同じような凹凸形状としたが、これに限るものではなく、表裏面で異なった演出ができように凹凸形状を変えたり、色合いを変えたり、更に、凹凸と模様を適宜組み合わせた構成であっても良い。
【0048】
また、上記実施形態においては、凸部10nの横断面の形状は、凸先端10neが尖った形状に構成したが、一端側から他端側まで全域において尖った形状である必要はない。
【0049】
また、上記実施形態においては、収容空間SPに第4副体部24及び第5副体部25を収容するようにしたが、これに限るものではなく、この収容空間にフィギュア50や他のアクセサリーを収容するようにしても良い。
【符号の説明】
【0050】
1 形態変化玩具
1sh 外殻部
10 主体部
10s 表面
10is 内表面
10us 外表面
10n 凸部
10u 凹部
10un 凹凸
11 第1主体部(主体部)
11h 第1開口
12 第2主体部(主体部)
12h 第2開口
20 副体部
21 第1副体部(副体部)
22 第2副体部(副体部)
23 第3副体部(副体部)
SP 収容空間