IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

知財求人 - 知財ポータルサイト「IP Force」

▶ 任天堂株式会社の特許一覧

特許7049387情報処理システム、情報処理装置、情報処理プログラム、および情報処理方法
<>
  • 特許-情報処理システム、情報処理装置、情報処理プログラム、および情報処理方法 図1
  • 特許-情報処理システム、情報処理装置、情報処理プログラム、および情報処理方法 図2
  • 特許-情報処理システム、情報処理装置、情報処理プログラム、および情報処理方法 図3
  • 特許-情報処理システム、情報処理装置、情報処理プログラム、および情報処理方法 図4
  • 特許-情報処理システム、情報処理装置、情報処理プログラム、および情報処理方法 図5
  • 特許-情報処理システム、情報処理装置、情報処理プログラム、および情報処理方法 図6
  • 特許-情報処理システム、情報処理装置、情報処理プログラム、および情報処理方法 図7
  • 特許-情報処理システム、情報処理装置、情報処理プログラム、および情報処理方法 図8
  • 特許-情報処理システム、情報処理装置、情報処理プログラム、および情報処理方法 図9
  • 特許-情報処理システム、情報処理装置、情報処理プログラム、および情報処理方法 図10
  • 特許-情報処理システム、情報処理装置、情報処理プログラム、および情報処理方法 図11
  • 特許-情報処理システム、情報処理装置、情報処理プログラム、および情報処理方法 図12
  • 特許-情報処理システム、情報処理装置、情報処理プログラム、および情報処理方法 図13
< >
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-03-29
(45)【発行日】2022-04-06
(54)【発明の名称】情報処理システム、情報処理装置、情報処理プログラム、および情報処理方法
(51)【国際特許分類】
   G06Q 50/10 20120101AFI20220330BHJP
   G06Q 30/02 20120101ALI20220330BHJP
   A63F 13/79 20140101ALI20220330BHJP
   A63F 13/69 20140101ALI20220330BHJP
【FI】
G06Q50/10
G06Q30/02 370
A63F13/79
A63F13/69
【請求項の数】 12
(21)【出願番号】P 2020071806
(22)【出願日】2020-04-13
(65)【公開番号】P2021168080
(43)【公開日】2021-10-21
【審査請求日】2021-02-18
(73)【特許権者】
【識別番号】000233778
【氏名又は名称】任天堂株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110001276
【氏名又は名称】特許業務法人 小笠原特許事務所
(74)【代理人】
【識別番号】100130269
【弁理士】
【氏名又は名称】石原 盛規
(72)【発明者】
【氏名】新田 昌弘
(72)【発明者】
【氏名】堀田 順平
【審査官】加舎 理紅子
(56)【参考文献】
【文献】特開2018-170016(JP,A)
【文献】特開2017-049712(JP,A)
【文献】特開2014-085994(JP,A)
【文献】特表2007-516513(JP,A)
【文献】特開2002-259606(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G06Q 10/00 - 99/00
A63F 13/79
A63F 13/69
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
ユーザID毎に対応付けられたデータに基づいてアプリケーションを実行するアプリケーション実行手段と、
前記ユーザIDに対応付けられたアカウントIDに、登録有効期間が定められた定期サービスが登録されているか否かを判定する加入判定手段と、
前記ユーザIDに対応付けられた前記アカウントIDを、前記定期サービスが登録されていない第1アカウントIDから、当該定期サービスが登録されている第2アカウントIDへ変更する変更処理が行われた場合、当該変更処理の実行タイミング以前に当該第1アカウントIDに前記定期サービスが登録されていたときは、当該第1アカウントIDに登録されていた前記定期サービスの登録有効期間である第1登録有効期間を決定する第1期間決定手段と、
前記アプリケーションについて前記第1登録有効期間に対応する特典の付与が可能となる配布タイミングである第1配布タイミングを決定する配布タイミング決定手段と、
前記第1配布タイミングの次回の配布タイミングである第2配布タイミング、および当該第2配布タイミングの次回の配布タイミングである第3配布タイミングを取得する配布予定タイミング取得手段と、
前記第2アカウントIDに対応付けられた前記定期サービスの登録有効期間である第2登録有効期間を決定する第2期間決定手段と、
前記第2登録有効期間が終了するタイミングが前記第3配布タイミング以前のときは、前記変更処理の実行タイミングより後の初めての配布タイミングである変更後配布タイミングを前記第3配布タイミングに決定し、当該第2登録有効期間が終了するタイミングが当該第3配布タイミングよりも後のときは、前記変更後配布タイミングを前記第2登録有効期間に応じて決定する変更後配布タイミング決定手段と、
前記第1配布タイミング以降および前記変更後配布タイミング以降の両方のタイミングにおいて、前記アプリケーションについて特典の付与を行う特典付与手段とを備える、情報処理システム。
【請求項2】
前記変更後配布タイミング決定手段は、前記変更後配布タイミングを、前記第2登録有効期間の終了タイミングに応じて決定される、当該終了タイミング以降の所定のタイミングに決定する、請求項1に記載の情報処理システム。
【請求項3】
前記特典付与手段は、前記第2登録有効期間が終了し、続けて新たな前記第2登録有効期間として更新された場合に限り、前記変更後配布タイミング以降において、前記アプリケーションについて前記特典の付与を行う、請求項2に記載の情報処理システム。
【請求項4】
前記変更後配布タイミング決定手段は、前記変更後配布タイミングを、前記第2登録有効期間の終了タイミング以降で初めて迎える所定の時刻に決定する、請求項3に記載の情報処理システム。
【請求項5】
前記配布タイミング決定手段は、前記第1配布タイミングを、前記第1登録有効期間の開始タイミング以降で初めて迎える所定の時刻に決定する、請求項1乃至4のいずれかに記載の情報処理システム。
【請求項6】
前記特典付与手段は、前記変更処理の実行タイミングにおいて、前記アプリケーションについて前記特典の付与を行う、請求項1乃至5のいずれかに記載の情報処理システム。
【請求項7】
第1期間決定手段は、前記第1登録有効期間が終了したときに当該第1登録有効期間を更新する場合、更新後の第1登録有効期間を、終了した第1登録有効期間と同じ長さの期間に決定する、請求項1乃至6のいずれかに記載の情報処理システム。
【請求項8】
前記同じ長さの期間は、1カ月である、請求項7に記載の情報処理システム。
【請求項9】
前記第2期間決定手段は、前記第2登録有効期間を、前記第1登録有効期間と同じ長さの期間に決定する、請求項1乃至8のいずれかに記載の情報処理システム。
【請求項10】
ユーザID毎に対応付けられたデータに基づいてアプリケーションを実行するアプリケーション実行手段と、
前記ユーザIDに対応付けられたアカウントIDに、登録有効期間が定められた定期サービスが登録されているか否かを判定する加入判定手段と、
前記ユーザIDに対応付けられた前記アカウントIDを、前記定期サービスが登録されていない第1アカウントIDから、当該定期サービスが登録されている第2アカウントIDへ変更する変更処理が行われた場合、当該変更処理の実行タイミング以前に当該第1アカウントIDに前記定期サービスが登録されていたときは、当該第1アカウントIDに登録されていた前記定期サービスの登録有効期間である第1登録有効期間を決定する第1期間決定手段と、
前記アプリケーションについて前記第1登録有効期間に対応する特典の付与が可能となる配布タイミングである第1配布タイミングを決定する配布タイミング決定手段と、
前記第1配布タイミングの次回の配布タイミングである第2配布タイミング、および当該第2配布タイミングの次回の配布タイミングである第3配布タイミングを取得する配布予定タイミング取得手段と、
前記第2アカウントIDに対応付けられた前記定期サービスの登録有効期間である第2登録有効期間を決定する第2期間決定手段と、
前記第2登録有効期間が終了するタイミングが前記第3配布タイミング以前のときは、前記変更処理の実行タイミングより後の初めての配布タイミングである変更後配布タイミングを前記第3配布タイミングに決定し、当該第2登録有効期間が終了するタイミングが当該第3配布タイミングよりも後のときは、前記変更後配布タイミングを前記第2登録有効期間に応じて決定する変更後配布タイミング決定手段と、
前記第1配布タイミング以降および前記変更後配布タイミング以降の両方のタイミングにおいて、前記アプリケーションについて特典の付与を行う特典付与手段とを備える、情報処理装置。
【請求項11】
アプリケーションをプロセッシングシステムのコンピュータに実行させる情報処理プログラムであって、
前記コンピュータを、
ユーザID毎に対応付けられたデータに基づいてアプリケーションを実行するアプリケーション実行手段と、
前記ユーザIDに対応付けられたアカウントIDに、登録有効期間が定められた定期サービスが登録されているか否かを判定する加入判定手段と、
前記ユーザIDに対応付けられた前記アカウントIDを、前記定期サービスが登録されていない第1アカウントIDから、当該定期サービスが登録されている第2アカウントIDへ変更する変更処理が行われた場合、当該変更処理の実行タイミング以前に当該第1アカウントIDに前記定期サービスが登録されていたときは、当該第1アカウントIDに登録されていた前記定期サービスの登録有効期間である第1登録有効期間を決定する第1期間決定手段と、
前記アプリケーションについて前記第1登録有効期間に対応する特典の付与が可能となる配布タイミングである第1配布タイミングを決定する配布タイミング決定手段と、
前記第1配布タイミングの次回の配布タイミングである第2配布タイミング、および当該第2配布タイミングの次回の配布タイミングである第3配布タイミングを取得する配布予定タイミング取得手段と、
前記第2アカウントIDに対応付けられた前記定期サービスの登録有効期間である第2登録有効期間を決定する第2期間決定手段と、
前記第2登録有効期間が終了するタイミングが前記第3配布タイミング以前のときは、前記変更処理の実行タイミングより後の初めての配布タイミングである変更後配布タイミングを前記第3配布タイミングに決定し、当該第2登録有効期間が終了するタイミングが当該第3配布タイミングよりも後のときは、前記変更後配布タイミングを前記第2登録有効期間に応じて決定する変更後配布タイミング決定手段と、
前記第1配布タイミング以降および前記変更後配布タイミング以降の両方のタイミングにおいて、前記アプリケーションについて特典の付与を行う特典付与手段として機能させる、情報処理プログラム。
【請求項12】
アプリケーションを実行するプロセッシングシステムのコンピュータに実行させる情報処理制御方法であって、
前記コンピュータに、
ユーザID毎に対応付けられたデータに基づいてアプリケーションを実行させ、
前記ユーザIDに対応付けられたアカウントIDに、登録有効期間が定められた定期サービスが登録されているか否かを判定させ、
前記ユーザIDに対応付けられた前記アカウントIDを、前記定期サービスが登録されていない第1アカウントIDから、当該定期サービスが登録されている第2アカウントIDへ変更する変更処理が行われた場合、当該変更処理の実行タイミング以前に当該第1アカウントIDに前記定期サービスが登録されていたときは、当該第1アカウントIDに登録されていた前記定期サービスの登録有効期間である第1登録有効期間を決定させ、
前記アプリケーションについて前記第1登録有効期間に対応する特典の付与が可能となる配布タイミングである第1配布タイミングを決定させ、
前記第1配布タイミングの次回の配布タイミングである第2配布タイミング、および当該第2配布タイミングの次回の配布タイミングである第3配布タイミングを取得させ、
前記第2アカウントIDに対応付けられた前記定期サービスの登録有効期間である第2登録有効期間を決定させ、
前記第2登録有効期間が終了するタイミングが前記第3配布タイミング以前のときは、前記変更処理の実行タイミングより後の初めての配布タイミングである変更後配布タイミングを前記第3配布タイミングに決定させ、当該第2登録有効期間が終了するタイミングが当該第3配布タイミングよりも後のときは、前記変更後配布タイミングを前記第2登録有効期間に応じて決定させ、
前記第1配布タイミング以降および前記変更後配布タイミング以降の両方のタイミングにおいて、前記アプリケーションについて特典の付与を行わせる、情報処理制御方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、アプリケーションを実行する情報処理システム等に関する。
【背景技術】
【0002】
従来から、所定のアプリケーションをインストールする毎に設定されるユーザIDと、所定のプラットフォーマーが提供する様々なサービスを利用するためのアカウント(アカウントID)とを対応づけて利用することが知られている。更に、当該アカウント毎に所定のサブスクリプションサービスに登録することでコンテンツが付与されるものも知られている(例えば、非特許文献1)。
【先行技術文献】
【非特許文献】
【0003】
【文献】Apple Japan、”App内課金やサブスクリプションでAppの追加の機能を購入する”、[online]、[令和2年3月30日検索]、インターネット(URL:https://support.apple.com/ja-jp/HT202023)
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
上記のようなサブスクリプションサービスにおいて、サブスクリプションサービスに登録されているアカウントを、別の端末のユーザIDに対応付けたときの処理が必要であった。
【0005】
それ故に、本発明の目的は、サブスクリプションサービスに登録されたアカウントを別の端末のユーザIDに対応付けたときに、適切な処理が可能となる情報処理システム等を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記目的を達成するために、例えば以下のような構成例が挙げられる。
【0007】
構成例の一例は、情報処理システムであって、アプリケーション実行手段と、加入判定手段と、第1期間決定手段と、配布タイミング決定手段と、配布予定タイミング取得手段と、第2期間決定手段と、変更後配布タイミング決定手段と、特典付与手段とを備える。アプリケーション実行手段は、ユーザID毎に対応付けられたデータに基づいてアプリケーションを実行する。加入判定手段は、ユーザIDに対応付けられたアカウントIDに、登録有効期間が定められた定期サービスが登録されているか否かを判定する。第1期間決定手段は、ユーザIDに対応付けられたアカウントIDを、定期サービスが登録されていない第1アカウントIDから、当該定期サービスが登録されている第2アカウントIDへ変更する変更処理が行われた場合、当該変更処理の実行タイミング以前に当該第1アカウントIDに定期サービスが登録されていたときは、当該第1アカウントIDに登録されていた定期サービスの登録有効期間である第1登録有効期間を決定する。配布タイミング決定手段は、アプリケーションについて第1登録有効期間に対応する特典の付与が可能となる配布タイミングである第1配布タイミングを決定する。配布予定タイミング取得手段は、第1配布タイミングの次回の配布タイミングである第2配布タイミング、および当該第2配布タイミングの次回の配布タイミングである第3配布タイミングを取得する。第2期間決定手段は、第2アカウントIDに対応付けられた定期サービスの登録有効期間である第2登録有効期間を決定する。変更後配布タイミング決定手段は、第2登録有効期間が終了するタイミングが第3配布タイミング以前のときは、変更処理の実行タイミングより後の初めての配布タイミングである変更後配布タイミングを第3配布タイミングに決定し、当該第2登録有効期間が終了するタイミングが当該第3配布タイミングよりも後のときは、変更後配布タイミングを第2登録有効期間に応じて決定する。特典付与手段は、第1配布タイミング以降および変更後配布タイミング以降の両方のタイミングにおいて、アプリケーションについて特典の付与を行う。
【0008】
上記構成例によれば、定期サービスが退会されている状態で、定期サービス入会中の他のアカウントを付け替える処理(アカウントの変更)が行われた場合において、当該処理により設定された登録有効期間の終了タイミングを考慮して特典の配布タイミングを適切に設定できる。
【0009】
他の構成例として、変更後配布タイミング決定手段は、変更後配布タイミングを、第2登録有効期間の終了タイミングに応じて決定される、当該終了タイミング以降の所定のタイミングに決定してもよい。
【0010】
上記構成例によれば、付け替えたアカウントの登録有効期間の終了タイミングに応じて、変更後配布タイミングを決定できる。
【0011】
他の構成例として、特典付与手段は、第2登録有効期間が終了し、続けて新たな第2登録有効期間として更新された場合に限り、変更後配布タイミング以降において、アプリケーションについて特典の付与を行ってもよい。
【0012】
上記構成例によれば、アカウント付け替え後、新たに登録有効期間を更新する動機付けを提供できる。
【0013】
他の構成例として、変更後配布タイミング決定手段は、変更後配布タイミングを、第2登録有効期間の終了タイミング以降で初めて迎える所定の時刻に決定してもよい。
【0014】
上記構成例によれば、第2登録有効期間の終了タイミング以降で初めて迎える所定の時刻に特典配布が行われるので、新たに登録有効期間を更新する動機付けを強化できる。
【0015】
他の構成例として、配布タイミング決定手段は、第1配布タイミングを、第1登録有効期間の開始タイミング以降で初めて迎える所定の時刻に決定してもよい。
【0016】
上記構成例によれば、第1登録有効期間の開始タイミング以降の早い段階で特典配布が行われるので、定期サービス入会等の動機付けを強化できる。
【0017】
他の構成例として、特典付与手段は、変更処理の実行タイミングにおいて、アプリケーションについて特典の付与を行ってもよい。
【0018】
上記構成例によれば、アカウント付け替え時の登録有効期間においても特典が配布されるので、登録有効期間毎に特典を配布することができる。
【0019】
他の構成例として、第1期間決定手段は、第1登録有効期間が終了したときに当該第1登録有効期間を更新する場合、更新後の第1登録有効期間を、終了した第1登録有効期間と同じ長さの期間に決定してもよい。
【0020】
他の構成例として、同じ長さの期間は、1カ月であってもよい。
【0021】
上記構成例によれば、ユーザに分かりやすい第1登録有効期間を提供できる。
【0022】
他の構成例として、第2期間決定手段は、前記第2登録有効期間を、前記第1登録有効期間と同じ長さの期間に決定してもよい。
【0023】
上記構成例によれば、アカウント付け替え前後で第1登録有効期間が同じなので、ユーザに分かりやすい登録有効期間を提供できる。
【発明の効果】
【0024】
本実施形態によれば、サブスクリプションサービスに登録されたアカウントを別の端末のユーザIDに対応付けたときに、適切な処理が可能となる情報処理システム等を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0025】
図1】本実施形態の一例である情報処理システムの全体像を示す模式図
図2】サーバ101の構成の一例を示すブロック図
図3】スマートデバイス(端末)102の構成の一例を示すブロック図
図4】特典配布時のゲーム画面の一例を示す図
図5】本実施形態の第1特典配布ルールの一例を説明するための図
図6】本実施形態のサブスクリプションサービス(定期サービス)に再入会した場合の特典配布ルール変更の一例を説明するための図
図7】本実施形態のサブスクリプションサービス(定期サービス)においてアカウントを変更した場合の特典配布予定日時変更の一例を説明するための図
図8】サーバ101のメモリ123に格納されるプログラムおよびデータの一例
図9】アカウント関連データ310のデータ構成の一例
図10】スマートデバイス(端末)102のメモリ113に格納されるプログラムおよびデータの一例
図11】利用開始時処理の詳細を示すフローチャートの一例
図12】サブスクリプションサービス(定期サービス)の入会時処理の詳細を示すフローチャートの一例
図13】サブスクリプションサービス(定期サービス)のアカウント変更時処理の詳細を示すフローチャートの一例
【発明を実施するための形態】
【0026】
以下、本発明の一実施形態について説明する。図1は、本実施形態に係る情報処理システムの全体像を示す模式図である。本実施形態の情報処理システム100は、サーバ101と、複数の端末102とを含んでいる。本実施形態では、端末102の一例として、スマートデバイスを想定する。本実施形態では、スマートデバイス102の一例としては、スマートフォンやタブレット機等の携帯型の情報処理端末を想定するが、据え置き型のスマートデバイスの場合でも本実施形態の処理は適用できる。サーバ101と、スマートデバイス102とは、インターネット103を介して通信可能に構成されている。
【0027】
本実施形態では、このような構成で情報処理が実行されるが、以下では、この情報処理の一例として、ゲーム処理を説明する。具体的には、スマートデバイス上にゲームプログラム(ゲームアプリケーション)がインストールされ、サーバ101と適宜通信を行いながら実行されるゲーム処理である。なお、本実施形態に係るゲーム処理では、ユーザ(プレイヤ)のプレイ状況を示すデータ自体はサーバ101に保存される形態を採っている。このプレイ状況を示すデータは、例えばそのユーザが操作するプレイヤキャラクタの情報や、ゲームの進行状況や、所持アイテム等を示すデータであり、一例として、後述するセーブデータ311である。例えば、ゲーム開始時に、サーバ101へのログイン処理が行われ、ユーザのプレイ状況を示すセーブデータ311がサーバ101からスマートデバイス102上に取得され、これに基づいてゲーム処理が実行される。
【0028】
[サーバのハードウェア構成]
次に、上記サーバ101のハードウェア構成について説明する。図2は、サーバ101の機能ブロック図である。サーバ101は、プロセッサ121と、メモリ123と、通信部124とを少なくとも備えている。プロセッサ121は、サーバ101を制御するための各種プログラムを実行する。メモリ123には、プロセッサ121によって実行される各種プログラムおよび利用される各種データが格納される。通信部124は、有線、または無線通信によってネットワーク(インターネット103)と接続し、上記スマートデバイス102または他のサーバ(図示せず)との間で所定のデータを送受信する。
【0029】
[スマートデバイスのハードウェア構成]
次に、上記システムにおける各ハードウェアの構成について説明する。図3は、スマートデバイス102の機能ブロック図である。図3において、スマートデバイス102は、プロセッサ111と、メモリ113と、通信部114と、操作部115と、表示部116とを少なくとも備えている。プロセッサ111は、後述する情報処理を実行したり、スマートデバイス102の全体的な動作を制御したりするためのシステムプログラム(図示せず)を実行することで、スマートデバイス102の動作を制御する。なお、プロセッサ111は、単一のプロセッサを搭載してもよいし、複数のプロセッサを搭載するようにしてもよい。メモリ113には、プロセッサ111によって実行される各種プログラムおよび当該プログラムで利用される各種データが格納される。メモリ113は、例えば、フラッシュEEPROMやハードディスク装置である。通信部114は、有線、または無線通信によってネットワークと接続し、上記サーバ101との間で所定のデータを送受信する。操作部115は、例えば、ユーザからの操作を受け付けるための入力装置である。表示部116は、典型的には液晶表示装置である。なお、本実施形態に係る処理では、操作部115及び表示部116として、液晶画面と一体化したタッチパネルを想定する。他の実施形態では、操作部115として、タッチパネル以外の所定のポインティングデバイスを用いてもよい。なお、以下では、スマートデバイス102を「端末102」という場合がある。
【0030】
[本実施形態の情報処理の概要]
次に、本実施形態で実行される情報処理の概要について説明する。本実施形態では、情報処理の一例としてゲーム処理を例に説明する。特に、本実施形態は、端末102にインストールされたゲームアプリケーションについてユーザがサブスクリプションサービスに入会(加入)して特典の付与(配布)を受ける場合の処理に関するものである。具体的には、ユーザがサブスクリプションサービスを一旦退会して再入会した場合や、ユーザが端末102にインストールされたゲームアプリケーションに対して設定されるユーザIDに対応付けられたアカウント(アカウントID)を他のアカウント(アカウントID)に変更した場合等において、特典を配布する処理に関するものである。以下では、このようにユーザIDに対応付けられたアカウントを他のアカウントに変更することを「アカウント付け替え」という場合がある。
【0031】
本実施形態で想定するゲームにおいて、ユーザは、月額制のサブスクリプションサービス(以下、「定期サービス」という場合がある)に入会(加入)して、その特典として、本実施形態のゲームで使用できるアイテムの付与(配布)を定期的に受けることができる。図4は、一例として、本ゲームにおいて特典としてカギのアイテムが付与され、ユーザが所定の操作(例えば、ゲーム内の宅配ポストからアイテムを受け取る操作)を行ってゲーム内でアイテムを受け取った画像が端末102の表示部に表示された場面を示している。
【0032】
ここで、端末102、ゲームアプリケーション、ユーザID、アカウントID、およびサブスクリプションサービス(定期サービス)の関係について説明する。ユーザIDは、端末102に本ゲームのゲームアプリケーションがインストールされた場合に設定されるIDであり、インストールされたゲームアプリケーションに対応付いている。アカウントIDは、サービス等を提供するプラットフォームにアクセスしてサービス等を利用するために使用されるIDであり、端末102にインストールされた本ゲームのゲームアプリケーションに対応するユーザIDと1対1で対応付けられる。そして、サブスクリプションサービス(定期サービス)は、プラットフォームにより提供されるサービスの1つであり、アカウントIDに紐づいて提供される。
【0033】
まず、本実施形態の定期サービスについて説明する。本実施形態の定期サービスは、端末102で本ゲームをプレイするユーザが入会でき、特典としてゲーム内で使用できるアイテム(特典)が定期的に付与される定期サービスである。また、本実施形態の定期サービスは、月額制の定期サービスであり、所定の退会手続き(月額料金未払い等による自動的な退会の場合も含む)が行われることで終了する。
【0034】
図5は、本実施形態の定期サービスにおける第1特典配布ルールを説明するための図である。図5に示すように、定期サービスに入会すると、定期サービスの登録が有効であることを示す1カ月間のレシート(つまり、1カ月間の登録有効期間を示すレシート)が設定され、退会手続きが行われない場合、レシートが更新されて定期サービスが継続する。一方、レシートの期間中(設定中)に退会手続きが行われた場合、このレシートの期間終了時に定期サービスが終了する。
【0035】
以下、図5を参照して、具体的に説明する。図5では、3月12日14時00分に定期サービスの入会手続きが完了した場合を一例として想定している。なお、本実施形態において日時は世界協定時(UTC)で表す。図5に示すように、3月12日14時00分に定期サービスの入会手続きが完了した場合、3月12日14時00分から4月12日14時00分までの1カ月間のレシート1が設定され、更に、この入会手続きの完了時点で特典が配布される。また、レシート1の終了時刻(14時00分)の次に初めて迎える予め定められた特定時刻(12時00分)に対応する日時を、特典(アイテム;図4参照)を配布する予定日時として設定する。より具体的には、レシート1の終了時刻が、上記した次に初めて迎える予め定められた特定時刻より前の場合、レシート1の終了日の日付に対応する各月の当該特定時刻を特典配布予定日時として設定する。一方、レシート1の終了時刻が、上記した次に初めて迎える予め定められた特定時刻以降の場合、レシート1の終了日の翌日の日付に対応する各月の当該特定時刻を特典配布予定日時として設定する。図5の例では、4月以降の各月の13日の12時00分が、特典配布予定日時として設定されている。そして、図5に示すように、レシート1の期間に退会手続きが行われなかった場合、レシート1の期間終了時点にレシートが更新され、4月12日14時00分から5月12日14時00分までの1カ月間のレシート2が設定される。この場合、特典配布予定日時4月13日12時00分にレシートが設定されているので、この日時に特典が配布される。そして、図5に示すように、レシート2の期間に退会手続きが行われなかった場合、レシート2の期間終了時点にレシートが更新され、5月12日14時00分から6月12日14時00分までの1カ月間のレシート3が設定される。この場合、特典配布予定日時5月13日12時00分にレシートが設定されているので、この日時に特典が配布される。そして、図5に示すように、レシート3の期間に退会手続きが行われた場合、レシート3の期間終了時点にレシートは更新されない。そして、図5に示すように、この場合において、特典配布予定日時6月13日12時00分にレシートが設定されていないので、この日時に特典は配布されない。
【0036】
その後、図5に示すように、7月3日13時00分に定期サービスの再度の入会手続きが完了した場合、7月3日13時00分から8月3日13時00分までの1カ月間のレシート4が設定され、再入会手続きの完了時点で特典が配布される。また、レシート4の終了日の終了時刻(13時00分)の次に初めて迎える予め定められた特定時刻(12時00分)に対応する日時を、特典配布予定日時として設定する。図5の例では、8月以降の各月の4日の12時00分が、特典配布予定日時として設定されている。そして、図5に示すように、レシート4の期間に退会手続きが行われなかった場合、レシート4の期間終了時点でレシートが更新され、8月3日13時00分から9月3日13時00分までの1カ月間のレシート5が設定される。この場合、特典配布予定日時8月4日の12時00分にレシートが設定されているので、この日時に特典が配布される。以後同様に、退会手続きが行われずにレシートが更新されて設定されていれば、各月の4日の予め定められた特定時刻(12時00分)に特典が配布される。
【0037】
このように、本実施形態の定期サービスでは、入会手続きの完了時点から1カ月間のレシートが設定され、レシートの期間中に退会手続きが行われなければ、レシート終了時点で新たな1カ月間のレシートが更新されて定期サービスが継続する。一方、レシートの期間中に退会手続きが行われた場合は、そのレシートの終了時点で新たなレシートは更新されず、定期サービスが終了する。また、本実施形態の定期サービスにおける第1特典配布ルールでは、入会手続きの完了時点で特典が配布され、この特典が配布されたレシートの後に更新される新たなレシートの開始時刻以降に初めて迎える予め定められた特定時刻に特典が配布される。このように、本実施形態の定期サービスの第1特典配布ルールでは、1カ月間のレシート毎に1回の特典配布を行うことができる。
【0038】
図6は、本実施形態の定期サービスを一旦退会してから再入会した場合の特典配布ルール変更の一例を説明するための図である。図6では、定期サービスにおいて第2特典配布ルールで特典配布が行われているときに退会手続きが行われ、その後、再入会の手続きが行われた場合を想定している。以下、図6を参照して、具体的に説明する。なお、第2特典配布ルールで特典配布が行われる場合も、図5を用いて説明した第1特典配布ルールで特典配布が行われる場合と同様に、レシートの設定および更新が行われる。
【0039】
まず、第2特典配布ルールについて具体的に説明する。図6(1)では、1月12日14時00分に定期サービスの入会手続きが完了した場合(図示なし)を一例として想定している。この場合は、1月12日14時00分から5月12日14時00分までの4カ月間において、1カ月間のレシートが3回更新されて、レシート1(図示なし)、レシート2、レシート3およびレシート4が設定されることになる。そして、図6(1)に示すように、第2特典配布ルールでは、各月の予め定められた特定日時(毎月1日12時00分)が特典(アイテム;図4参照)を配布する予定日として設定される。そして、図6(1)に示すように、2月から4月の各月の1日12時00分に、それぞれ特典が配布されている。そして、レシート4の期間に退会手続きが行われている。
【0040】
このように第2特典配布ルールで特典配布が行われていた場合において定期サービスを一旦退会してから再度入会した場合の特典配布について、以下に説明する。まず、定期サービスが一旦終了した図6(1)のレシート4の特典配布日時(5月1日12時00分)の次の特典配布予定日時(6月1日12時00分)以前に、再入会の手続きが完了した場合、図6(2)に示すように、第2特典配布ルールで特典配布が行われる。つまり、図6(2)に示すように、特典配布予定日時(各月の1日12時00分)にレシートが設定されていれば、特典配布予定日時において、それぞれ特典が配布される。ここで、次の特典配布予定日時(6月1日12時00分)以前の再入会であるためレシート5の当該日時に特典が配布されるので、再入会時点の特典配布は行われない。なお、図6(2)の再入会の手続き完了日時は、一例として、5月23日18時00分である。
【0041】
一方、定期サービスが一旦終了した図6(1)のレシート4の特典配布日時(5月1日12時00分)の次の特典配布予定日時(6月1日12時00分)より後に、再入会の手続きが完了した場合、図6(3)に示すように、図5を参照して説明した第1特典配布ルールで特典配布が行われる。つまり、図6(3)に示すように、入会(再入会)の手続き完了時点で特典が配布され、この特典が配布されたレシートより後に更新される各レシートの開始時刻以降に初めて迎える予め定められた特定時刻(12時00分)に特典が配布される。図6(3)では、6月8日15時00分に再入会の手続きが完了してこの手続き完了時点で特典が配布されると共に1カ月間のレシート5が設定され、その後、レシートが更新されてレシート6およびレシート7が設定されている。そして、レシート6およびレシート7の期間において、レシート5の終了日(7月8日)の翌日に当たる日(7月9日、8月9日)の予め定められた特定時刻(12時00分)に特典が配布されている。
【0042】
このように、本実施形態では、定期サービスに第2特典配布ルールが適用されているときに定期サービスの退会が行われた場合において、退会後比較的短期間で再入会された場合には、第2特典配布ルールの適用を継続する一方で、退会後比較的長期間で再入会された場合には、第1特典配布ルールを適用する。これにより本実施形態によれば、定期サービスの退会後再入会するまでの期間に応じて、適切に特典配布ルールの変更を実施できる。
【0043】
なお、上記では特典配布予定日時(つまり「時刻」)を境にして、第1特典配布ルールにするか第2の特典配布ルールにするかを分けた。しかし、他の実施形態では、「日」を境にして、第1の特典配布ルールにするか第2の特典配布ルールにするかを分けてもよい。具体的には、定期サービスが一旦終了した図6(1)のレシート4の特典配布日(5月1日)の次の特典配布予定日(6月1日)以前に、再入会の手続きが完了した場合、図6(2)に示すように第2特典配布ルールで特典配布が行われ、上記した次の特典配布予定日(6月1日)より後に、再入会の手続きが完了した場合、図6(2)に示すように第2特典配布ルールで特典配布が行われる制御としてもよい。
【0044】
図7は、本実施形態の定期サービスにおいてアカウント付け替えを行った場合の特典配布予定日時変更の一例を説明するための図である。図7では、定期サービスにおいて第1特典配布ルールで特典配布が行われているときに退会手続きが行われ、その後、アカウント付け替えの手続きが行われた場合を想定している。
【0045】
まず、前提となる状況について説明する。第1の端末102において本実施形態のゲームアプリケーションがインストールされて第1のユーザIDが設定され、第1のユーザIDに第1のアカウントIDが1対1で対応付けられ、第1のアカウントIDに紐づいて本実施形態の定期サービスが提供されている状況を想定する。また、第2の端末102において本ゲームアプリケーションがインストールされて第2のユーザIDが設定され、第2のユーザIDに第2のアカウントIDが1対1で対応付けられ、第2のアカウントIDに紐づいて本定期サービスが提供されている状況を想定する。
【0046】
以下、図7を参照して、具体的に説明する。図7(1)に示すように、第1の端末102において3月12日14時00分に第1のアカウントIDに紐づいて定期サービスの入会手続きが完了した場合、3月12日14時00分から4月12日14時00分までの1カ月間のレシート1が設定され、入会手続きの完了時点で特典が配布される。また、図5を参照して既に説明したように、レシート1の終了時刻(14時00分)の次に初めて迎える予め定められた特定時刻(12時00分)に対応する日時を、特典(アイテム;図4参照)を配布する予定日時として設定する。つまり、図7(1)に示すように、4月以降の各月の13日12時00分を、特典配布予定日時として設定する。そして、図7(1)に示すように、レシート1の期間に退会手続きが行われなかった場合、レシート1の期間終了時点でレシートが更新され、4月12日14時00分から5月12日14時00分までの1カ月間のレシート2が設定される。この場合、特典配布予定日時4月13日12時00分にレシートが設定されているので、この日時に特典が配布される。そして、図7(1)に示すように、レシート2の期間に定期サービスの退会手続きが行われた場合、レシート2の期間終了時点でレシートは更新されない。そして、図7(1)に示すように、この場合において、特典配布予定日時5月13日の12時00分にレシートが設定されていないので、この日時に特典は配布されない。
【0047】
このように第1の端末102において第1のユーザIDに対応付けられた第1のアカウントIDに紐づいて提供されていた定期サービスが終了した後において、第2の端末102において提供されていた定期サービスに紐づいていた第2のアカウントIDを、第1の端末102における第1のユーザIDに対応付けるアカウント付け替えの手続きが行われた場合の特典配布について、以下に説明する。
【0048】
まず、定期サービスが一旦終了した図7(1)のレシート2の特典配布日時(4月13日12時00分)の次の次の特典配布予定日時(6月13日12時00分)以前に、上記したアカウント付け替えにより設定されたレシート3が終了する場合、図7(2)に示すように、アカウント付け替えの手続き完了時点(5月23日16時00分)で第1の端末102で実行するゲームにおいて特典が配布される。その後、定期サービスの退会手続きが行われなければ、図7(1)を参照して説明した各月の特典配布予定日時(13日12時00分)に第1の端末102で実行するゲームにおいて特典が配布される。
【0049】
一方、定期サービスが一旦終了した図7(1)のレシート2の特典配布日時(4月13日12時00分)の次の次の特典配布予定日時(6月13日12時00分)より後に、上記したアカウント付け替えにより設定されたレシート3が終了する場合、図7(3)に示すように、アカウント付け替えの手続き完了時点(6月11日15時00分)で第1の端末102で実行するゲームにおいて特典が配布される。その後、定期サービスの退会手続きが行われなければ、図7(3)に示すレシート3の終了時刻の次に初めて迎える予め定められた特定時刻(12時00分)に対応する日時を、特典配布予定日時として設定する。図7(3)の例では、7月以降の各月の5日12時00分を、特典配布予定日時として設定している。
【0050】
ここで、図7(2)及び(3)のレシート3において、破線の部分は、第2の端末102において実行されるゲームに対して設定されていたレシートの部分であり、実線部分は、アカウント付け替えの処理(アカウント変更処理)により第1の端末102において実行されるゲームに対して新たに設定されたレシートの部分である。
【0051】
このように、本実施形態では、定期サービスに第1特典配布ルールが適用されているときに定期サービスの退会が行われた場合において、退会後比較的短期間で、アカウント付け替えにより設定されたレシートが終了する場合には、アカウント付け替えの手続き完了時点で特典が配布され、又、アカウント付け替えの手続きの前に設定されていた特典配布予定日時に特典が配布される。その一方で、退会後比較的長期間経過してから、アカウント付け替えにより設定されたレシートが終了する場合には、アカウント付け替えの手続き完了時点で特典が配布され、その後、当該レシートの終了時刻の次に初めて迎える予め定められた特定時刻に対応する各月の日時に特典が配布される。これにより本実施形態によれば、定期サービスの退会後から、アカウント付け替えにより設定されたレシートが終了するまでの期間に応じて、適切に特典配布予定日時の変更を実施できる。
【0052】
なお、上記では特典配布予定日時(つまり「時刻」)を境にして、特典配布の制御を分けた。しかし、他の実施形態では、「日」を境にして、特典配布の制御を分けてもよい。具体的には、定期サービスが一旦終了した図7(1)のレシート2の特典配布日(4月13日)の次の次の特典配布予定日(6月13日)以前に、アカウント付け替えにより設定されたレシート3が終了する場合、図7(2)を参照して説明した特典配布の方法で特典配布が行われ、上記した次の特典配布予定日(6月13日)より後に、アカウント付け替えにより設定されたレシート3が終了する場合、図7(3)を参照して説明した特典配布の方法で特典配布が行われる制御としてもよい。
【0053】
[本実施形態の情報処理の詳細]
次に、図8図10を参照して、本実施形態の情報処理をより詳細に説明する。
【0054】
[使用データについて]
まず、本情報処理にて用いられる各種データに関して説明する。図8は、サーバ101のメモリ123に格納されるプログラムおよびデータの一例を示している。メモリ123には、サーバ側プログラム301、ユーザデータベース302が格納される。
【0055】
サーバ側プログラム301は、本実施形態に係るゲーム処理においてサーバ側が担当する各種機能をサーバ101に実行させるためのプログラムである。
【0056】
ユーザデータベース302は、本実施形態に係るゲームの各ユーザについての情報を記憶したデータベースであり、複数のユーザデータ303で構成されている。各ユーザデータ303には、アカウント関連データ310、セーブデータ311等が含まれている。
【0057】
アカウント関連データ310は、各ユーザのアカウントに関連する情報である。図9は、アカウント関連データ310の構成の一例を示す図である。図9に示すように、アカウント関連データ310には、ユーザIDデータ321、アカウントIDデータ322、定期サービス入会データ323、レシートデータ324、特典配布タイミングデータ325、特典配布データ326、特典配布ルールデータ327等が含まれている。
【0058】
ユーザIDデータ321は、本実施形態に係るゲームアプリケーションが端末102にインストールされた後に本ゲームが最初に起動されたときに作成されたユーザIDを示す情報である。
【0059】
アカウントIDデータ322は、本実施形態に係る定期サービスを含むサービス等を提供するプラットフォームにアクセスしてサービス等を利用するために使用されるアカウントIDを示す情報である。
【0060】
定期サービス入会データ323は、本実施形態に係る定期サービスの入会履歴および入会中か否かを示す情報である。
【0061】
レシートデータ324は、本実施形態に係る定期サービスへの入会により設定されるレシート(図7等参照)の設定履歴および設定中か否かを示す情報である。
【0062】
特典配布タイミングデータ325は、本実施形態に係る定期サービスへの入会により配布される特典に関するデータであり、特典の配布日時の履歴および配布予定日時を示す情報である。
【0063】
特典配布データ326は、本実施形態に係る定期サービスへの加入により配布される特典に関するデータであり、特典の配布履歴を示す情報である。
【0064】
特典配布ルールデータ327は、本実施形態に係る定期サービスへの加入により配布される特典に関するデータであり、第1特典配布ルールの適用期間および第2特典配布ルールの適用期間の履歴、及び、いずれの特典配布ルールが適用中であるのかを示す情報である。
【0065】
セーブデータ311は、各ユーザのゲームのプレイ状況、進行状況等をセーブした情報である。
【0066】
なお、図8に示すメモリ123には、図示は省略するが、ゲーム処理等に必要なその他の各種データも格納されている。
【0067】
次に、端末102側のデータに関して説明する。図10は、端末102のメモリ113に格納されるプログラムおよびデータの一例を示している。メモリ113には、クライアント側プログラム330、端末側ユーザIDデータ331、端末側アカウントIDデータ332、端末側セーブデータ334等が格納される。
【0068】
クライアント側プログラム330は、本実施形態に係る情報処理において端末102側が担当する各種機能をスマートデバイス102に実行させるためのプログラムである。
【0069】
端末側ユーザIDデータ331は、本実施形態に係るゲームアプリケーションが端末102にインストールされた後に本ゲームが最初に起動されたときに作成されて保存されたものであり、所定のタイミング(例えばゲーム処理起動時)に上記ユーザIDデータ321としてサーバ101と共有される。
【0070】
端末側アカウントIDデータ332は、本ゲームが最初に起動されたときに保存されたものであり、所定のタイミング(例えばゲーム処理起動時)で上記アカウントIDデータ322としてサーバ101と共有される。なお、アカウントIDは、プラットフォームから様々なサービス(本実施形態に係るゲームや定期サービス以外のサービスを含む)を受けるためにユーザがプラットフォームに対して予め登録するIDであり、サービス等を利用した場合の課金等にも用いられる。
【0071】
端末側セーブデータ384は、ゲーム処理起動時に上記セーブデータ311がサーバ101から取得されて保存されたものである。
【0072】
なお、その他、メモリ113には、定期サービス入会データ323、レシートデータ324、特典配布タイミングデータ325、特典配布データ326、特典配布ルールデータ327等の各種データが必要に応じてサーバ101から取得されて格納される。
【0073】
[本実施形態に係る情報処理例の詳細]
次に、フローチャートを参照して、本実施形態に係る情報処理の詳細を説明する。なお、ここでは、本実施形態に係る定期サービスに関する処理について説明し、その他の処理(ゲーム処理等)の説明については割愛する。また、以下では、端末102のプロセッサ111が主体となって、必要に応じてサーバ101からデータを取得しながら処理を実行する場合を例に説明する。他の実施形態では、以下の処理の一部をサーバ101において実行し、その結果を端末102における処理に反映するようにしてもよいし、又、必要なデータの一部又は全部を端末102が記憶していてもよい。
【0074】
なお、サーバ101における処理については、図示は省略するが、ユーザの操作(端末102からの要求)に応じて、ログイン処理や、各種データの送受信処理等が適宜行われている。
【0075】
まず、端末102において本ゲームが最初に起動された場合の処理である利用開始時処理に関して説明する。これは、例えば、本ゲームの端末102へのインストール処理が完了した後、初めて本ゲームを起動して、ゲームの利用を開始した場合に実行される処理である。図11は、当該利用開始時処理の詳細を示すフローチャートの一例である。以下、図11を参照して説明する。
【0076】
まず、ステップS1において、プロセッサ111は、ユーザID設定処理を実行する。具体的には、プロセッサ111は、ユーザIDを作成し、端末側ユーザIDデータ331としてメモリ113に記憶すると共に、サーバ101のユーザIDデータ321として登録する。その後、処理はステップS2に移る。
【0077】
ステップS2において、プロセッサ111は、アカウントID設定処理を実行する。具体的には、プロセッサ111は、本ゲームに関するサービスを提供するプラットフォームからサービスを受けるために使用されるアカウントIDをユーザに入力させて、プラットフォームにおいてアカウントIDが登録されていることが確認された場合、端末側アカウントIDデータ332としてメモリ113に記憶すると共に、サーバ101のアカウントIDデータ322として登録する。なお、ステップS2でアカウントIDを設定することによって、例えば、本ゲーム内で使用できるアイテム等を購入することができる。その後、利用開始時処理は終了し、続いてゲーム処理が開始されてゲームがスタートすることになる。
【0078】
図12は、図5及び図6を用いて説明した本定期サービスへの入会(再入会を含む)が行われた場合に実行される入会時処理の詳細を示すフローチャートの一例である。なお、本入会時処理は、端末102に対して本定期サービスに入会(再入会を含む)する操作が行われた場合に実行される。
【0079】
まず、ステップS21において、プロセッサ111は、本定期サービスに入会(再入会を含む)する操作が完了した時点から1カ月間の期間を、レシート(登録有効期間)として設定し、設定したレシートに関するデータをサーバ101に送信する。サーバ101は、端末102から送信されたレシートに関するデータを、レシートデータ324として記憶する。その後、処理はステップS22に移る。なお、レシートは、レシートが設定されている期間に退会手続き(退会操作)が行われなければ、レシートの終了時点で新たに1カ月間のレシートが更新され、更新されたレシートに関するデータは、レシートデータ324として記憶される。
【0080】
ステップS22において、プロセッサ111は、今回の入会が再入会であるか否かを判定する。具体的には、プロセッサ111は、サーバ101のレシートデータ324を取得し、レシートデータ324が示すレシートの設定履歴に基づいて再入会であるか否かを判定する。この判定がYESの場合、処理はステップS23に移り、NOの場合、処理はステップS26に移る。
【0081】
ステップS23において、プロセッサ111は、第2特典配布ルールで特典配布が行われているときにおいて退会(図6(1)参照)されたか否かを判定する。具体的には、プロセッサ111は、サーバ101の特典配布ルールデータ327を取得し、特典配布ルールデータ327に基づいて、今回行われた再入会の前の直近の退会時において、第2特典配布ルールおよび第1特典配布ルールのいずれで特典配布が行われていたか否かを判定する。この判定がYESの場合(第2特典配布ルールで退会した場合)、処理はステップS24に移り、NOの場合(第1特典配布ルールで退会した場合)、処理はステップS26に移る。
【0082】
ステップS24において、プロセッサ111は、再入会の操作完了時点が、退会後における、第2特典配布ルールでの次の特典配布予定日時以前であるか否かを判定する。具体的には、プロセッサ111は、サーバ101の特典配布タイミングデータ325を取得し、特典配布タイミングデータ325が示す特典配布予定日時に基づいて、上記した次の特典配布予定日時以前であるか否かを判定する。この判定がYESの場合、処理はステップS25に移り、NOの場合、処理はステップS26に移る。
【0083】
ステップS25において、プロセッサ111は、第2特典配布ルールに基づいて、特典配布予定日時を設定し(図6(2)参照)、設定した特典配布予定日時のデータをサーバ101に送信する。サーバ101は、端末102から送信された特典配布予定日時のデータに基づいて、特典配布タイミングデータ325を更新する。その後、入会時処理は終了する。なお、特典配布予定日時においてレシートが設定中であれば、その特典配布予定日時に特典が配布され、特典配布タイミングデータ325の特典配布日時の履歴が更新され、特典配布データ326の特典配布の履歴が更新される。
【0084】
一方、ステップS26において、プロセッサ111は、入会時又は再入会時の特典を配布し(図6(3)参照)、特典を配布したことを示すデータをサーバ101に送信する。サーバ101は、端末102から送信されたデータに基づいて、特典配布データ325を更新する。その後、処理はステップS27に移る。
【0085】
ステップS27において、プロセッサ111は、第1特典配布ルールに基づいて、特典配布予定日時を設定し(図6(3)参照)、設定した特典配布予定日時のデータをサーバ101に送信する。サーバ101は、端末102から送信された特典配布予定日時のデータに基づいて、特典配布タイミングデータ325を更新する。その後、入会時処理は終了する。
【0086】
図13は、図7を用いて具体的に説明した、本定期サービスにおけるアカウントIDの付け替えの操作が行われた場合に実行されるアカウント変更時処理の詳細を示すフローチャートの一例である。なお、本実施形態では、所定のタイミング(例えば、本ゲームの起動時)に、プロセッサ111によってサーバ101の定期サービス入会データ323が確認されて、本定期サービスに入会中であるか否かが確認される。
【0087】
まず、ステップS31において、プロセッサ111は、アカウントIDの付け替え時の特典を配布し(図7(2)(3)参照)、特典を配布したことを示すデータをサーバ101に送信する。サーバ101は、端末102から送信されたデータに基づいて、特典配布データ326を更新する。その後、処理はステップS32に移る。
【0088】
ステップS32において、プロセッサ111は、変更前アカウントの最後のレシートの期間及び特典配布日時を取得する。具体的には、プロセッサ111は、サーバ101からレシートデータ324および特典配布データ326を取得して、変更前アカウント(図7を用いて説明した「第1のアカウントID」を参照)の最後のレシート(図7(1)のレシート2参照)の期間及び特典配布日時を取得する。その後、処理はステップ33に移る。
【0089】
ステップS33において、プロセッサ111は、変更前アカウントの次回の特典配布予定日時を取得する。具体的には、プロセッサ111は、サーバ101から特典配布タイミングデータ325を取得して、変更前アカウントの次回の特典配布予定日時(図7の例では5月13日12時00分)を取得する。その後、処理はステップ34に移る。
【0090】
ステップS34において、プロセッサ111は、変更前アカウントのその次の特典配布予定日時を取得する。具体的には、プロセッサ111は、ステップS33でサーバ101から取得した特典配布タイミングデータ325を参照して、上記した次回の特典配布予定日時の次の特典配布予定日時(図7の例では6月13日12時00分)を「判定日時」として取得する。その後、処理はステップ35に移る。
【0091】
ステップS35において、プロセッサ111は、変更後アカウントのレシートの期間を取得する。具体的には、プロセッサ111は、サーバ101から変更後アカウント(図7を用いて説明した「第2のアカウントID」を参照)において設定されているレシートデータ324を取得して、変更後アカウントにおいて設定されているレシート(図7(2)(3)のレシート3参照)の期間を取得する。その後、処理はステップ36に移る。
【0092】
ステップS36において、プロセッサ111は、ステップS35で取得したレシートの期間を参照して、変更後アカウントのレシートの終了日時が上記した判定日時以前であるか否かを判定する。この判定がYESの場合、処理はステップS37に移り、NOの場合、処理はステップS38に移る。
【0093】
ステップS37において、プロセッサ111は、変更前アカウントの特典配布予定日時を引き継いで設定する。具体的には、プロセッサ111は、サーバ101から変更前アカウントにおいて設定されていた特典配布タイミングデータ325を取得して、この特典配布タイミングデータ325が示す配布予定日時を、変更後アカウントの特典配布予定日時(図7(2)の例では各月13日12時00分)として設定する。その後、アカウント変更時処理は終了する。なお、特典配布予定日時においてレシートが設定中であれば、その特典配布予定日時に特典が配布され、特典配布タイミングデータ325の特典配布日時の履歴が更新され、特典配布データ326の特典配布の履歴が更新される。
【0094】
一方、ステップS38において、変更後アカウントのレシートの終了時刻の次に初めて迎える予め定められた特定時刻に対応する各月の日時に特典配布予定日時を設定する。具体的には、プロセッサ111は、ステップS35で取得した変更後アカウントのレシートの終了時刻が、上記した次に初めて迎える予め定められた特定時刻(図7(3)の例では12時00分)より前の場合、当該レシートの終了日の日付に対応する各月の当該特定時刻を特典配布予定日時として設定する。一方、プロセッサ111は、当該レシートの終了時刻が、上記した次に初めて迎える予め定められた特定時刻以降の場合、当該レシートの終了日の翌日の日付に対応する各月の当該特定時刻を特典配布予定日時として設定する。なお、図7(3)の例では、各月の5日12時00分が特典配布予定日として設定されている。その後、アカウント変更時処理は終了する。
【0095】
以上で、本実施形態の情報処理の詳細説明を終了する。
【0096】
以上に図5図6および図12を用いて説明したように、本実施形態では、定期サービスに第2特典配布ルールが適用されているときに定期サービスの退会が行われた場合において、退会後比較的短期間で再入会された場合には、第2特典配布ルールの適用を継続する一方で、退会後比較的長期間で再入会された場合には、第1特典配布ルールを適用する。これにより本実施形態によれば、定期サービスの退会後再入会するまでの期間に応じて、適切に特典配布ルールの変更を実施できる。
【0097】
また、以上に図7および図13を用いて説明したように、本実施形態では、定期サービスに第1特典配布ルールが適用されているときに定期サービスの退会が行われてからアカウントの付け替えが行われた場合において、退会後比較的短期間で、アカウント付け替えにより設定されたレシートが終了する場合には、アカウント付け替えの手続き完了時点で特典が配布され、又、アカウント付け替え手続きの前に設定されていた特典配布予定日時に特典が配布される。その一方で、退会後比較的長期間経過してから、アカウント付け替えにより設定されたレシートが終了する場合には、アカウント付け替えの手続き完了時点で特典が配布され、その後、当該レシートの終了時刻の次に初めて迎える予め定められた特定時刻に対応する各月の日時に特典が配布される。これにより本実施形態によれば、定期サービスの退会後から、アカウント付け替えにより設定されたレシートが終了するまでの期間に応じて、適切に特典配布予定日時の変更を実施できる。
【0098】
[変形例]
なお、上記した実施形態では、ゲームアプリケーションをインストールした後の最初のゲーム起動時にアカウントIDを設定する例を挙げたが(図11参照)、他の実施形態では、図12等を用いて説明した本定期サービスの入会時にアカウントIDを設定する構成としてもよい。
【0099】
また、上記した実施形態では、サーバ101と端末102とが協働して以上に説明した情報処理を行う例を挙げたが、他の実施形態では、上述のサーバ101に記憶される各種データの大部分又は全てを端末102に記憶するように構成し、端末102側で大部分又は全ての情報処理が行われるようにしてもよい。
【0100】
また、上記した実施形態では、一例として、ゲームアプリケーションについて定期サービス(サブスクリプションサービス)が提供される場合について説明したが、他の実施形態では、他の種類のアプリケーションについて定期サービスが提供される場合であってもよい。
【符号の説明】
【0101】
101 サーバ
102 スマートデバイス(端末)
111 プロセッサ
113 メモリ
114 通信部
115 操作部
116 表示部
121 プロセッサ
123 メモリ
124 通信部
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13