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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-03-29
(45)【発行日】2022-04-06
(54)【発明の名称】液体冷却充電コネクタ
(51)【国際特許分類】
   H01R 13/533 20060101AFI20220330BHJP
   H01R 13/66 20060101ALI20220330BHJP
【FI】
H01R13/533 A
H01R13/66
【請求項の数】 16
(21)【出願番号】P 2020550732
(86)(22)【出願日】2019-03-19
(65)【公表番号】
(43)【公表日】2021-07-26
(86)【国際出願番号】 IB2019052239
(87)【国際公開番号】W WO2019180622
(87)【国際公開日】2019-09-26
【審査請求日】2020-11-11
(31)【優先権主張番号】15/928,307
(32)【優先日】2018-03-22
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(73)【特許権者】
【識別番号】510192916
【氏名又は名称】テスラ,インコーポレイテッド
(74)【代理人】
【識別番号】110000659
【氏名又は名称】特許業務法人広江アソシエイツ特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】チョウ,チューエン
(72)【発明者】
【氏名】フォーティン,パスカル-アンドレ
【審査官】井上 信
(56)【参考文献】
【文献】特表2017-507640(JP,A)
【文献】国際公開第2017/162532(WO,A1)
【文献】米国特許出願公開第2018/0075946(US,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H01R 13/533
B60L 53/16
H02J 7/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
充電コネクタであって、
第1の電気ソケットおよび第2の電気ソケットと、
前記第1の電気ソケットに同心円状に結合される第1のスリーブおよび前記第2の電気ソケットに同心円状に結合される第2のスリーブと、
前記第1および第2のスリーブとマニホールドアセンブリとの間に中空内部空間が形成されるように、前記第1および第2の電気ソケットおよび前記第1および第2のスリーブを取り囲むマニホールドアセンブリと、
入口導管、前記中空内部空間、および出口導管が一緒になって流体流路を形成するように、前記マニホールドアセンブリ内の入口導管および出口導管と、
を備え
前記充電コネクタを冷却するために、冷却液が前記流体流路を通って流れ、前記冷却液が、前記第1のスリーブの周りを流れる第1の流体流と前記第2のスリーブの周りを流れる第2の流体流とに分岐する、充電コネクタ。
【請求項2】
前記第1の流体流および前記第2の流体流が流体出口の上流で一緒に結合する、請求項に記載の充電コネクタ。
【請求項3】
前記第1のスリーブが前記第1の電気ソケットを部分的に取り囲み、前記第2のスリーブが前記第2の電気ソケットを部分的に取り囲む、請求項1に記載の充電コネクタ。
【請求項4】
前記第1および第2のスリーブが熱伝導性プラスチック材料を含む、請求項1に記載の充電コネクタ。
【請求項5】
前記第1および第2のスリーブが、オーバーモールドプロセスまたはプレスフィットアセンブリのうちの1つまたは複数によって前記第1および第2の電気ソケットに結合される、請求項1に記載の充電コネクタ。
【請求項6】
前記充電コネクタに結合された2部品のプリント回路基板アセンブリ(PCBA)を更に備える、請求項1に記載の充電コネクタ。
【請求項7】
前記第1のスリーブと前記マニホールドアセンブリとの間に設けられる第1の対のOリングと、前記第2のスリーブと前記マニホールドアセンブリとの間に設けられる第2の対のOリングとを更に備える、請求項1に記載の充電コネクタ。
【請求項8】
電気自動車用の充電システムであって、
電源と、
前記電源に結合されている第1の端部および第2の端部を有する充電ケーブルと、
前記第2の端部で前記充電ケーブルに結合され、前記電気自動車の充電インレットに対応するフォームファクタを有する充電コネクタと、
を備え、
前記充電コネクタは、
第1の電気ソケットおよび第2の電気ソケットと、
第1のスリーブが前記第1の電気ソケットに同心円状に結合され、第2のスリーブが前記第2の電気ソケットに同心円状に結合されるような、第1のスリーブおよび第2のスリーブと、
前記第1および第2のスリーブとマニホールドアセンブリとの間に中空内部空間を形成するように、前記第1および第2の電気ソケット並びに前記第1および第2のスリーブを取り囲むように適合されたマニホールドアセンブリと、
入口導管、前記中空内部空間、および出口導管が一緒になって流体流路を形成するように、前記マニホールドアセンブリ内に画定された入口導管および出口導管と、
を含み、
前記充電コネクタを冷却するために、冷却液が前記流体流路を通って流れ、前記冷却液が、前記第1のスリーブの周りを流れる第1の流体流と前記第2のスリーブの周りを流れる第2の流体流とに分岐する、充電システム。
【請求項9】
前記第1の流体流および前記第2の流体流が流体出口の上流で一緒に結合する、請求項に記載の充電システム。
【請求項10】
前記第1のスリーブが前記第1の電気ソケットを部分的に取り囲み、前記第2のスリーブが前記第2の電気ソケットを部分的に取り囲む、請求項に記載の充電システム。
【請求項11】
前記第1および第2のスリーブが熱伝導性プラスチック材料を含む、請求項に記載の充電システム。
【請求項12】
前記第1および第2のスリーブがオーバーモールドプロセスまたはプレスフィットアセンブリのうちの1つまたは複数によって、前記第1および第2の電気ソケットに結合される、請求項に記載の充電システム。
【請求項13】
前記充電コネクタに結合された2部品のプリント回路基板アセンブリ(PCBA)を更に備える、請求項に記載の充電システム。
【請求項14】
前記第1のスリーブと前記マニホールドアセンブリとの間に設けられる第1の対のOリングと、前記第2のスリーブと前記マニホールドアセンブリとの間に設けられる第2の対のOリングとを更に備える、請求項に記載の充電システム。
【請求項15】
電気自動車の充電コネクタ用のハンドルアセンブリであって、
充電ケーブルの第1の端部が電源に結合されている、前記第1の端部および第2の端部を有する充電ケーブルと、
前記第2の端部で充電ケーブルに結合された充電コネクタであって、前記電気自動車の充電インレットに対応するフォームファクタを有する充電コネクタと、
を備え、
前記充電コネクタは、
第1の電気ソケットおよび第2の電気ソケットと、
第1のスリーブが前記第1の電気ソケットに同心円状に結合され、第2のスリーブが前記第2の電気ソケットに同心円状に結合されるような、第1のスリーブおよび第2のスリーブと、
前記第1および第2のスリーブとマニホールドアセンブリとの間に中空内部空間が形成されるように、前記第1および第2の電気ソケットならびに前記第1および第2のスリーブを取り囲むマニホールドアセンブリと、
入口導管、前記中空内部空間、および出口導管が一緒に流体流路を形成するように、前記マニホールドアセンブリ内に画定された入口導管および出口導管と、
前記充電ケーブルがハンドルハウジングの一端から外側に延び、そして前記第1および第2の電気ソケットが前記ハンドルハウジングの他端から外側に延びるように、前記充電コネクタを部分的に取り囲み、前記充電ケーブルを少なくとも部分的に取り囲むハンドルハウジングと、
を含み、
前記充電コネクタを冷却するために、冷却液が前記流体流路を通って流れ、前記冷却液が、前記第1のスリーブの周りを流れる第1の流体流と前記第2のスリーブの周りを流れる第2の流体流とに分岐する、ハンドルアセンブリ。
【請求項16】
前記第1および第2のスリーブが熱伝導性プラスチック材料を含む、請求項15に記載のハンドルアセンブリ。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、一般に、電気自動車用の充電コネクタに関し、より詳細には、電気自動車用の液冷式充電コネクタに関する。
【背景技術】
【0002】
電気自動車やハイブリッド車は、一般に充電式バッテリからの電力を電源として使用する。これらの充電式バッテリは、別のエネルギ源から充電する必要がある。充電は、充電コネクタが取り付けられたケーブルを介して車両の充電インレットにエネルギサプライを接続することにより、充電ステーションで行う可能性がある。エネルギをより速く転送して充電時間を短縮するには、ケーブルと充電コネクタが高電流負荷に耐えられる必要がある。現在の充電コネクタは、熱を放散する能力が限られているため、サポートできる電流負荷が制限されている。したがって、前述の問題を解決するための新しい充電コネクタが必要である。
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0003】
本開示は、新しい充電コネクタに関する。充電コネクタは、第1の電気ソケットおよび第2の電気ソケットを有する。第1のスリーブは第1の電気ソケットに同心円状に結合され、第2のスリーブは第2の電気ソケットに同心円状に結合される。マニホールドアセンブリは、第1および第2のスリーブとマニホールドアセンブリとの間に中空内部空間が形成されるように、第1および第2の電気ソケットおよび第1および第2のスリーブを取り囲む。マニホールドアセンブリは、入口導管、内部空間、および出口導管が一緒になって流体流路を形成するように、入口導管および出口導管を有する。冷却液は、流体流路を流れて充電コネクタを冷却する。動作中、冷却液は、第1のスリーブの周りを流れる第1の流体流と第2のスリーブの周りを流れる第2の流体流とに分岐する。第1および第2の流体流は、出口導管の上流で合流する。第1のスリーブは第1の電気ソケットを取り囲み、第2のスリーブは第2の電気ソケットを取り囲む。冷却スリーブは、電気ソケットが生成した熱を冷却液によって除去できるように、熱伝導性材料でできている。実施形態では、この熱伝導性材料は熱伝導性プラスチック材料である。
【0004】
本開示のいくつかの実施形態では、電気自動車用の充電システムが提供される。充電システムは、電気自動車の電源を充電するための電力を供給するための電源を含む。充電システムは、充電ケーブルの第1の端部が電源に接続され、充電ケーブルが第2の端部に接続されるように、第1の端部および第2の端部を有する充電ケーブルを更に含む。充電コネクタは、充電コネクタを電気自動車の充電インレットに接続できるようにするフォームファクタを有する。充電コネクタは、第1の電気ソケットおよび第2の電気ソケットを有する。第1のスリーブは第1の電気ソケットに同心円状に結合され、第2のスリーブは第2の電気ソケットに同心円状に結合される。マニホールドアセンブリは、第1および第2のスリーブとマニホールドアセンブリとの間に中空内部空間が形成されるように、第1および第2の電気ソケットおよび第1および第2のスリーブを取り囲む。マニホールドアセンブリは、入口導管、内部空間、および出口導管が一緒になって流体流路を形成するように、入口導管および出口導管を有する。冷却液は、流体流路を流れて充電コネクタを冷却する。
【0005】
いくつかの実施形態では、電気自動車の充電コネクタ用のハンドルアセンブリが提供される。ハンドルアセンブリは、充電ケーブルの第1の端部が電源に結合されるように、第1の端部および第2の端部を有する充電ケーブルを含む。充電ケーブルの第2の端部は、充電コネクタに接続されている。充電コネクタは、充電コネクタを電気自動車の充電インレットに接続できるようにするフォームファクタを有する。充電コネクタは、第1の電気ソケットおよび第2の電気ソケットを有する。第1のスリーブは第1の電気ソケットに同心円状に結合され、第2のスリーブは第2の電気ソケットに同心円状に結合される。マニホールドアセンブリは、第1および第2のスリーブとマニホールドアセンブリとの間に中空内部空間が形成されるように、第1および第2の電気ソケットおよび第1および第2のスリーブを取り囲む。マニホールドアセンブリは、入口導管、内部空間、および出口導管が一緒になって流体流路を形成するように、マニホールドアセンブリ内に画定された入口導管および出口導管を有する。ハンドルハウジングは、充電ケーブルがハンドルハウジングの一端から外側に延びるように、充電コネクタと充電ケーブルを取り囲む。電気ソケットは、ハンドルハウジングの他端から外側に延びる。ハンドルハウジングは、充電ケーブルが外側に延びることを可能にする第1の開口部と、第1および第2の電気ソケットがハンドルハウジングの外側に延びることを可能にする第2の開口部とを画定する。冷却液は、冷却充電コネクタの流体流路を流れる。
【図面の簡単な説明】
【0006】
図1】本開示の特定の実施形態による、例示的な電気自動車を示す。
【0007】
図2】本開示の特定の実施形態による、電気自動車の充電システムを概略的に示す。
【0008】
図3】本開示の特定の実施形態による、充電コネクタ用のハンドルアセンブリを示す。
【0009】
図4】本開示の特定の実施形態による、充電コネクタを示す。
【0010】
図5】本開示の特定の実施形態による、充電コネクタの分解図を示す。
【0011】
図6】本開示の特定の実施形態による、マニホールドアセンブリがない充電コネクタを示す。
【0012】
図7】本開示の特定の実施形態による、充電コネクタの断面図を示す。
【0013】
図8】本開示の特定の実施形態による、冷却液が充電コネクタの周りを流れる流体流路を概略的に示す。
【0014】
図9】本開示の特定の実施形態による、充電コネクタの別の斜視図を示す。
【0015】
図10】本開示の特定の実施形態による、充電コネクタの別の斜視図を示す。
【0016】
本開示の実施形態およびそれらの利点は、以下の詳細な説明を参照することによって最もよく理解される。同様の参照番号は、1つまたは複数の図に示される同様の要素を識別するために使用され、その中の表示は、本開示の実施形態を説明する目的であり、それを限定する目的ではないことを理解すべきである。
【発明を実施するための形態】
【0017】
図1は、例示的な車両100を示す。車両100は、電気自動車またはハイブリッド自動車であってもよい。車両100は、地面上で車両100を推進するための電気パワートレイン(図示せず)を含む。車両100は、車両100を推進するために電気パワートレインにエネルギを供給するためのエネルギ貯蔵装置(図示せず)を含んでもよい。エネルギ貯蔵装置はバッテリであってもよい。エネルギ貯蔵装置は、本開示の様々な態様での適用に適している可能性がある他のエネルギ貯蔵手段であってもよい。車両100は、エネルギ貯蔵装置を充電するための充電インレット102を含む。充電インレット102は、電気エネルギを充電インレット102を介してエネルギ貯蔵装置に供給できるように、内部でエネルギ貯蔵装置に接続されてもよい。
【0018】
図2は、車両100を充電するための充電システム200を概略的に示す。充電システム200は、電源202を含む。電源202は、配電ネットワークを介して利用可能な交流(AC)電源であってもよい。AC電源は、適切な変換手段を介して直流(DC)電源に変換することができる。代替的に、電源202は、DC電源であってもよい。充電システム200は、第1の端部206および第2の端部208を有する充電ケーブル204を含む。充電ケーブル204の第1の端部206は、電源202に結合され、第2の端部208は、充電コネクタ210に結合される。充電コネクタ210は、ハンドルアセンブリ300(図3に示される)を有し、これを用いると、ユーザが充電コネクタ210の内部構成要素と接触することなく、充電コネクタ210を保持することが可能になる。
【0019】
図3は、充電コネクタ210のハンドルアセンブリ300を示す。ハンドルアセンブリ300は、充電コネクタ210を部分的または完全に取り囲むハンドルハウジング302を含む。ハンドルハウジング302はまた、充電ケーブル204を部分的に取り囲む。ハンドルハウジング302は、充電ケーブル204が通って延びる第1の開口部304を画定する。ハンドルハウジング302は、充電コネクタ210の内部構成要素が外側に延びることができる第2の開口部306を更に画定する。
【0020】
図4は、ハンドルハウジング302がない充電コネクタ210を示す。充電コネクタ210は、第1の電気ソケット404および第2の電気ソケット406を含む。第1のスリーブ410は、第1の電気ソケット404の周りに同心円状に結合され、第2のスリーブ412は、第2の電気ソケット406の周りに同心円状に結合される。充電コネクタ210は、第1および第2の電気ソケット404、406並びに第1および第2のスリーブ410、412を取り囲むマニホールドアセンブリ414を更に含む。マニホールドアセンブリ414と第1および第2のスリーブ410、412との間に中空内部空間416が形成される。
【0021】
図5は、充電コネクタ210の分解図を示す。図示の通り、充電コネクタ210は、第1の電気ソケット404および第2の電気ソケット406を含む。第1の電気ソケット404は、概して中空の円筒構造を有する。第1の電気ソケット404の外面502は、任意の他の構成要素、例えば、スリーブが第1の電気ソケット404に容易に結合されるように設計され得る。実施形態では、第2の電気ソケット406は、第1の電気ソケット404と同じ構造を有する。他の実施形態では、第2の電気ソケット406は、第1の電気ソケット404と比較して構造上の違いを有する。
【0022】
充電コネクタ210は、第1のスリーブ410および第2のスリーブ412を含む。第1のスリーブ410は、第1の端部504および第2の端部506を備えた概ね中空の円筒構造を有する。第1のスリーブ410の外面508は、第1の端部504から第2の端部506まで延びる第1のスリーブ410の外面508上に溝が画定されるように、第1の端部504および第2の端部506に向かって隆起した輪郭510を含む。第2のスリーブ412は、第1のスリーブ410と全く同じ構造を有する。図6に示すように、第1および第2のスリーブ410、412は、第1および第2の電気ソケット404、406に同心円状に結合される。第1のスリーブ410は、プレスフィットアセンブリによって第1の電気ソケット404に結合されてもよい。第1のスリーブ410はまた、オーバーモールドプロセスを介して第1の電気ソケット404に結合されてもよい。第1の電気ソケット404を基板材料として扱ってもよく、次いで、第1のスリーブ410が第1の電気ソケット404を部分的に覆ってもよい。第1のスリーブ410はまた、本開示の様々な態様での適用に適する可能性がある他の任意の機械的接合手段を介して第1の電気ソケット404に結合してもよい。
【0023】
図5に示す通り、充電コネクタ210は、マニホールドアセンブリ414を更に含む。マニホールドアセンブリ414は、充電コネクタ210の他の様々な構成要素を取り囲む中空構造を有する。マニホールドアセンブリ414は、入口導管512および出口導管514を有する。図7は、入口導管512および出口導管514を示す充電コネクタ210の側面断面図を示す。1つまたは複数のOリングが、第1のスリーブ410とマニホールドアセンブリ414との間に設けられる。図7に示す通り、第1のOリング702は第1のスリーブ410とマニホールドアセンブリ414との間にあり、第2のOリング704は第2のスリーブ412とマニホールドアセンブリ414との間にある。より具体的には、第1のOリング702は、第1のスリーブ410の隆起した輪郭510とマニホールドアセンブリ414との間にある。同様に、第2のOリング704は、第1のスリーブ410の隆起した輪郭510とマニホールドアセンブリ414との間にある。
【0024】
第1および第2のOリング702、704により、流体が中空内部空間416または流体流路から漏れないように、第1のスリーブ410とマニホールドアセンブリ414との間の結合が効果的に得られる。同様に、1つまたは複数のOリング(見えない)を、第2のスリーブ412とマニホールドアセンブリ414との間に設けてもよい。第1のスリーブ410は、第1のスリーブ410が部分的または完全に、第1の電気ソケット404を取り囲むように、第1の電気ソケット404に同心円状に結合される。同様に、第2のスリーブ412は、第2のスリーブ412が部分的または完全に、第2の電気ソケット406を取り囲むように、第2の電気ソケット406に同心円状に結合さる。第1および第2のスリーブ410、412は、電気ソケット404、406によって生成された熱がスリーブ410、412を通して除去されるように、熱伝導性プラスチック材料でできていてもよい。
【0025】
入口導管512は、マニホールドアセンブリ414と第1および第2のスリーブ410、412との間に画定された中空の内部空間416に接続される。出口導管514はまた、マニホールドアセンブリ414と第1および第2のスリーブ410、412との間の中空の内部空間416に接続される。入口導管512、中空内部空間416、および出口導管514は、一緒になって流体流路802を形成する。図8は、マニホールドアセンブリ414内の流体流路802を示す。冷却液は、流体流路802を通って流れ、電気ソケット404、406によって生成された熱を充電コネクタ210から遠くへ伝達させることができる。冷却液は、入口導管512を通ってマニホールドアセンブリ414に流入してもよい。次に、冷却液は、第1の流体流804と第2の流体流806とに分岐する。第1の流体流804は、(第1のスリーブ410とマニホールドアセンブリ414との間の)中空内部空間416の周りを流れる。同様に、第2の流体流806は、(第2のスリーブ412とマニホールドアセンブリ414との間の)中空内部空間416の周りを流れる。実施形態では、冷却液はエチレングリコールである。実施形態では、冷却液は導電性流体である。
【0026】
冷却液は、電気ソケット404、406内の熱から熱エネルギを吸収する。スリーブ410、412は、熱伝導性で電気絶縁性の材料でできている。電気ソケット404、406からの熱は、スリーブ410、412を介して冷却液に伝達される。第1の流体流804および第2の流体流806は、中空内部空間416の周りを流れた後、出口導管514の上流で一緒に合流し、出口導管514を通ってマニホールドアセンブリ414の外側に流れる。出口導管514を通ってマニホールドアセンブリ414から流出する冷却液は、熱交換装置を設けることができるリザーバ(図示せず)で受け取ってもよい。冷却液が吸収した熱を除去するために、熱交換器を設けてもよい。吸収された熱を排除した後、冷却液を入口導管512に再循環させて、充電コネクタ210を更に冷却してもよい。
【0027】
図9は、充電コネクタ210に含まれる別の構成要素を示す。プリント回路基板アセンブリ(PCBA)902は、充電コネクタ210に熱的に結合される。実施形態では、PCBA902は、2つの部分からなる構造である。PCBA904の第1の部分は、PCBA904の第1の部分が電気ソケット404、406の上に位置するように、充電コネクタ210に結合される。PCBA908の第2の部分は、リジッドフレキシブルPCB構造または他の同様の相互接続を介してPCBA904の第1の部分に接続される。PCB A902の二部構造により、充電コネクタ210の電線のより効率的な引き回しが可能になり、充電コネクタ210の全体的なサイズは好都合に縮小することができる。
【0028】
図10は、電気ソケット406がない充電コネクタ210を示す。充電コネクタ210は、温度センサ1002を含む。温度センサ1002は、電気ソケット406に熱的に結合される。電気ソケット404に熱的に結合された別の温度センサ(図示せず)は、電気ソケット404の下に設けられる。温度センサの熱結合により、温度センサを介して温度データを収集するためのより良い検知応答が得られる。
【0029】
本開示で開示される充電コネクタ210により、部分的にマニホールドアセンブリ414内の流体流路802を通る一対の電気ソケット404、406の冷却が効率的に得られる。冷却液は、流体流路802を通って流れ、電気ソケット404、406から熱を除去する。冷却液は、後で、任意の適切な熱交換装置を介して熱を排除することができる。充電コネクタ210の様々な態様は、電気自動車またはハイブリッド車両の充電環境で使用されるとして説明されているが、充電コネクタ210はまた、このような充電コネクタの使用を可能にする他の任意の適用領域において使用されてもよい。
【0030】
前述の開示は、本開示を、開示された正確な形態または特定の使用分野に限定することを意図していない。したがって、本明細書で明示的に説明されているか暗示されているかにかかわらず、本開示に対する様々な代替の実施形態および/または修正が、本開示に照らして可能であると考えられる。このように本開示の実施形態を説明したが、当業者は、本開示の範囲から逸脱することなく、形態および詳細に変更を加えることができることを認識するであろう。したがって、本開示は、特許請求の範囲によってのみ制限される。
【0031】
前述の明細書では、本開示は、特定の実施形態を参照して説明されてきた。しかしながら、当業者が理解するように、本明細書に開示される様々な実施形態は、本開示の趣旨および範囲から逸脱することなく、変更または他の様々な方法で実施することができる。したがって、この説明は、例示的なものと見なされるべきであり、開示された空気抜きアセンブリの様々な実施形態を作成および使用する方法を当業者に教示する目的のためのものである。本明細書に示され、説明される開示の形態は、代表的な実施形態として解釈されるべきであることを理解されたい。同等の要素、材料、プロセス、またはステップは、本明細書で代表的に例示および説明されているものと置き換えてもよい。更に、本開示の特定の特徴は、他の特徴の使用とは無関係に利用されてもよく、全て、本開示のこの説明の利益を得た後に当業者には明らかであろう。本開示を説明および主張するために使用される「含む(including)」、「備える(comprising)」、「組み込む(incorporating)」、「からなる(consisting of)」、「有する(have)」、「である(is)」などの表現は、非排他的な方法で解釈されることを意図している、即ち、明示的に説明されていないアイテム、コンポーネント、または要素も存在する。単数形への言及はまた、複数形に関連すると解釈されるべきである。
【0032】
更に、本明細書に開示される様々な実施形態は、例示的および説明的な意味で解釈されるべきであり、決して本開示を限定するものとして解釈されるべきではない。全ての結合参照(例えば、取り付ける(attached)、添付する(affixed)、結合する(coupled)、接続する(connected)など)は、本開示の読者の理解を助けるためにのみ使用され、特に、本明細書に開示される位置、向き、またはシステムおよび/または方法の使用に関して、制限を生じさせてはならない。したがって、結合参照は、もしあれば、広く解釈される。更に、このような結合参照は、2つの要素が互いに直接接続されていることを必ずしも暗示していない。
【0033】
更に、「第1の(first)」、「第2の(second)」、「第3の(third)」、「一次の(primary)」、「二次の(secondary)」、「主要な(main)」、またはその他の通常用語および/または数値用語など、これらに限定されない全ての数値用語も、本開示の様々な要素、実施形態、変形および/または修正に関して読者の理解を助けるために識別子としてのみ理解され、特に、別の要素、実施形態、変形および/または修正に対する、またはそれを超える任意の要素、実施形態、変形および/または修正の順序または優先度に関していかなる制限も生じさせてはならない。
【0034】
また、図面/図に示されている1つまたは複数の要素はまた、特定の用途に応じて有用であるように、より分離してまたは統合して実装することもできるし、または特定の場合に動作不能として削除したり放棄したりさえできることも理解されよう。更に、図面/図内のシグナルハッチングは、特に明記されていない限り、限定としてではなく、例示としてのみ考慮されるべきである。
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