(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-03-30
(45)【発行日】2022-04-07
(54)【発明の名称】受液器、受液器の製造方法および受液器を用いたコンデンサ
(51)【国際特許分類】
F25B 43/00 20060101AFI20220331BHJP
F25B 39/04 20060101ALI20220331BHJP
B60H 1/32 20060101ALI20220331BHJP
【FI】
F25B43/00 L
F25B39/04 S
B60H1/32 613A
B60H1/32 613E
(21)【出願番号】P 2018096355
(22)【出願日】2018-05-18
【審査請求日】2020-11-20
(73)【特許権者】
【識別番号】506292974
【氏名又は名称】マーレ インターナショナル ゲゼルシャフト ミット ベシュレンクテル ハフツング
【氏名又は名称原語表記】MAHLE International GmbH
【住所又は居所原語表記】Pragstrasse 26-46, D-70376 Stuttgart, Germany
(74)【代理人】
【識別番号】100106091
【氏名又は名称】松村 直都
(74)【代理人】
【識別番号】100079038
【氏名又は名称】渡邉 彰
(74)【代理人】
【識別番号】100199369
【氏名又は名称】玉井 尚之
(72)【発明者】
【氏名】沼沢 誠
(72)【発明者】
【氏名】小川 正志
【審査官】森山 拓哉
(56)【参考文献】
【文献】特開2015-028394(JP,A)
【文献】特開2001-033121(JP,A)
【文献】特開2002-107009(JP,A)
【文献】特開昭50-161436(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2006/0070724(US,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
F25B 43/00
F25B 39/04
B60H 1/32
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
上端が閉鎖されるとともに下端が開口した筒状であり、かつ内周面が円筒面である金属ベア材製タンク部材と、上下両端が開口した筒状であり、かつタンク部材にろう材により接合された金属ベア材製ベース部材と、ベース部材内に着脱自在に下方から嵌め入れられたプラグとからなり、ベース部材に、外周面が円筒面でありかつタンク部材内に挿入される挿入部と、当該挿入部の外周面に連なるとともにタンク部材の外部に位置する平坦面とが設けられ、挿入部がタンク部材の下端開口内に挿入された状態でベース部材がタンク部材にろう材により接合されており、コンデンサの凝縮部から流入した気液混相冷媒を気相冷媒と液相冷媒とに分離する受液器であって、
ベース部材の挿入部の外周面に平目状のローレット目が形成され、挿入部がタンク部材の下端開口内に圧入されて、タンク部材の下端面とベース部材の平坦面との間に隙間が形成されるとともに、ベース部材の挿入部のローレット目の溝部とタンク部材の内周面との間に隙間が形成され、当該両隙間にろう材フィレットが形成されている受液器。
【請求項2】
ベース部材の挿入部の外周面と上端面との間に面取り部が形成され、当該面取り部とタンク部材の内周面との間にろう材フィレットが形成されている請求項1記載の受液器。
【請求項3】
面取り部の面取り角が10~30度である請求項2記載の受液器。
【請求項4】
請求項1記載の受液器を製造する方法であって、
上端が閉鎖されるとともに下端が開口した筒状であり、かつ内周面が円筒面である金属ベア材製タンク部材と、上下両端が開口した筒状である金属ベア材製ベース部材と、ベース部材内に着脱自在に下方から嵌め入れられるプラグとを用意すること、
ベース部材に、外周面が円筒面でありかつタンク部材内に挿入される挿入部と、当該挿入部の外周面に連なるとともにタンク部材の外部に位置する平坦面とを設けること、
ベース部材の挿入部の外周面に平目状のローレット目を形成すること、
ローレット目の全凸部の先端を同一円筒面上に位置させるとともに、当該円筒面の直径をタンク部材の内周面の直径よりも大きくしておくこと、
ベース部材の挿入部の周囲にろう材を配置すること、
ベース部材の挿入部を、ローレット目の溝部とタンク部材の内周面との間に隙間が形成されるようにタンク部材の下端開口内に圧入し、タンク部材の下端面とベース部材の平坦面とによりろう材を挟むこと、
タンク部材およびベース部材を一定温度に加熱することにより、ろう材を用いてタンク部材とベース部材とをろう付し、タンク部材の下端面とベース部材の平坦面との間の隙間、およびベース部材の挿入部のローレット目の溝部とタンク部材の内周面との間の隙間にろう材フィレットを形成すること、
ならびにベース部材内に下方からプラグを嵌め入れることを含む受液器の製造方法。
【請求項5】
ベース部材の挿入部の外周面と上端面との間に面取り部を形成しておき、ろう材によるタンク部材とベース部材とのろう付時に、面取り部とタンク部材の内周面との間にろう材フィレットを形成する請求項4記載の受液器の製造方法。
【請求項6】
面取り部の面取り角が10~30度である請求項5記載の受液器の製造方法。
【請求項7】
凝縮部と、凝縮部の下方に設けられた過冷却部と、凝縮部と過冷却部との間に設けられ、かつ凝縮部から流入した気液混相冷媒を気相冷媒と液相冷媒とに分離する受液器とを備えたコンデンサにおいて、
凝縮部が、長手方向を上下方向に向けて配置された凝縮部出口ヘッダと、長手方向を左右方向に向けるとともに上下方向に間隔をおいて並列状に配置され、かつ長手方向の一端が凝縮部出口ヘッダに接続された複数の熱交換管からなる熱交換パスとを備えており、過冷却部が、凝縮部出口ヘッダの下方に隣り合うように配置された過冷却部入口ヘッダと、長手方向を左右方向に向けるとともに上下方向に間隔をおいて並列状に配置され、かつ長手方向の一端が過冷却部入口ヘッダに接続された複数の熱交換管からなる熱交換パスとを備えており、受液器が請求項1~3のうちのいずれかに記載された受液器からなり、
凝縮部出口ヘッダと過冷却部入口ヘッダとが1つのヘッダタンク内に設けられ、凝縮部出口ヘッダに、凝縮部から冷媒を流出させる冷媒流出口が形成され、過冷却部入口ヘッダに、受液器から冷媒を流入させる冷媒流入口が形成され、
受液器のベース部材が、凝縮部出口ヘッダおよび過冷却部入口ヘッダが設けられたヘッダタンクにろう材により接合されており、受液器のベース部材に、凝縮部出口ヘッダの冷媒流出口に通じる冷媒流入穴と、過冷却部入口ヘッダの冷媒流入口に通じる冷媒流出穴が形成されているコンデンサ。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、たとえば自動車に搭載される冷凍サイクルであるカーエアコンにおいて、気液混相冷媒を気相冷媒と液相冷媒とに分離する受液器、受液器の製造方法および受液器を用いたコンデンサに関する。
【0002】
この明細書および特許請求の範囲において、
図1の上下、左右を上下、左右というものとする。
【0003】
また、この明細書および特許請求の範囲において、「液相冷媒」という用語には、微量の気相冷媒が混入した液相主体混相冷媒を含むものとする。
【背景技術】
【0004】
カーエアコンのコンデンサとして、凝縮部と、凝縮部の下方に設けられた過冷却部と、凝縮部と過冷却部との間に設けられ、かつ長手方向を上下方向に向けるとともに上下両端部が閉鎖された筒状体からなる受液器とを備えており、凝縮部から流出した冷媒が、受液器を経て過冷却部に流入するようになされ、凝縮部から受液器内に流入した気液混相冷媒が受液器において気相と液相とに分離され、液相冷媒が過冷却部に流入するようになっているものが知られている。
【0005】
この種のコンデンサに用いられる受液器として、軸線方向が上下方向を向いた筒状に形成されるとともに、内周面の上部に雌ネジ部が形成された雌ネジ形成部と、長手方向を上下方向に向けた状態で下端部が雌ネジ形成部に接合され、かつ上端が閉鎖されるとともに下端が開口した筒状の本体部と、柱状に形成されるとともに、前記雌ネジ形成部内に挿入されて、前記雌ネジ部に螺合する雄ネジ部が形成されたキャップとを備え、前記雌ネジ形成部は、前記本体部の内部に挿入されて前記本体部の内周面にろう付された挿入部と、前記本体部の外部に配置される非挿入部とを有しており、前記雌ネジ部は、前記非挿入部に設けられ、本体部にコンデンサの凝縮部から冷媒が流入する冷媒流入穴が形成され、雌ネジ形成部にコンデンサの過冷却部に冷媒が流出する冷媒流出穴が形成され、雌ネジ形成部の内周面における雌ネジ部よりも下方の部分と、キャップの外周面における雄ネジ部よりも下方の部分との間がシール手段によりシールされている受液器が提案されている(特許文献1参照)。
【0006】
しかしながら、特許文献1記載には明記されていないが、雌ネジ形成部および本体部は、その形状からいって表面にろう材層を有する材料でつくることは極めて困難であり、金属ベア材でつくられていると考えるのが妥当である。したがって、受液器の製造時に、雌ネジ形成部の挿入部と本体部との間に十分な量のろう材を配置することが困難であり、ろう付性が低下するおそれがある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
この発明の目的は、上記問題を解決し、タンク部材とベース部材とのろう付性が向上した受液器、受液器の製造方法および受液器を用いたコンデンサを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明は、上記目的を達成するために以下の態様からなる。
【0010】
1)上端が閉鎖されるとともに下端が開口した筒状であり、かつ内周面が円筒面である金属ベア材製タンク部材と、上下両端が開口した筒状であり、かつタンク部材にろう材により接合された金属ベア材製ベース部材と、ベース部材内に着脱自在に下方から嵌め入れられたプラグとからなり、ベース部材に、外周面が円筒面でありかつタンク部材内に挿入される挿入部と、当該挿入部の外周面に連なるとともにタンク部材の外部に位置する平坦面とが設けられ、挿入部がタンク部材の下端開口内に挿入された状態でベース部材がタンク部材にろう材により接合されており、コンデンサの凝縮部から流入した気液混相冷媒を気相冷媒と液相冷媒とに分離する受液器であって、
ベース部材の挿入部の外周面に平目状のローレット目が形成され、挿入部がタンク部材の下端開口内に圧入されて、タンク部材の下端面とベース部材の平坦面との間に隙間が形成されるとともに、ベース部材の挿入部のローレット目の溝部とタンク部材の内周面との間に隙間が形成され、当該両隙間にろう材フィレットが形成されている受液器。
【0011】
2)ベース部材の挿入部の外周面と上端面との間に面取り部が形成され、当該面取り部とタンク部材の内周面との間にろう材フィレットが形成されている上記1)記載の受液器。
【0012】
3)面取り部の面取り角が10~30度である上記2)記載の受液器。
【0013】
4)上記1)記載の受液器を製造する方法であって、
上端が閉鎖されるとともに下端が開口した筒状であり、かつ内周面が円筒面である金属ベア材製タンク部材と、上下両端が開口した筒状である金属ベア材製ベース部材と、ベース部材内に着脱自在に下方から嵌め入れられるプラグとを用意すること、
ベース部材に、外周面が円筒面でありかつタンク部材内に挿入される挿入部と、当該挿入部の外周面に連なるとともにタンク部材の外部に位置する平坦面とを設けること、
ベース部材の挿入部の外周面に平目状のローレット目を形成すること、
ローレット目の全凸部の先端を同一円筒面上に位置させるとともに、当該円筒面の直径をタンク部材の内周面の直径よりも大きくしておくこと、
ベース部材の挿入部の周囲にろう材を配置すること、
ベース部材の挿入部を、ローレット目の溝部とタンク部材の内周面との間に隙間が形成されるようにタンク部材の下端開口内に圧入し、タンク部材の下端面とベース部材の平坦面とによりろう材を挟むこと、
タンク部材およびベース部材を一定温度に加熱することにより、ろう材を用いてタンク部材とベース部材とをろう付し、タンク部材の下端面とベース部材の平坦面との間の隙間、およびベース部材の挿入部のローレット目の溝部とタンク部材の内周面との間の隙間にろう材フィレットを形成すること、
ならびにベース部材内に下方からプラグを嵌め入れることを含む受液器の製造方法。
【0014】
5)ベース部材の挿入部の外周面と上端面との間に面取り部を形成しておき、ろう材によるタンク部材とベース部材とのろう付時に、面取り部とタンク部材の内周面との間にろう材フィレットを形成する上記4)記載の受液器の製造方法。
【0015】
6)面取り部の面取り角が10~30度である上記5)記載の受液器の製造方法。
【0016】
7)凝縮部と、凝縮部の下方に設けられた過冷却部と、凝縮部と過冷却部との間に設けられ、かつ凝縮部から流入した気液混相冷媒を気相冷媒と液相冷媒とに分離する受液器とを備えたコンデンサにおいて、
凝縮部が、長手方向を上下方向に向けて配置された凝縮部出口ヘッダと、長手方向を左右方向に向けるとともに上下方向に間隔をおいて並列状に配置され、かつ長手方向の一端が凝縮部出口ヘッダに接続された複数の熱交換管からなる熱交換パスとを備えており、過冷却部が、凝縮部出口ヘッダの下方に隣り合うように配置された過冷却部入口ヘッダと、長手方向を左右方向に向けるとともに上下方向に間隔をおいて並列状に配置され、かつ長手方向の一端が過冷却部入口ヘッダに接続された複数の熱交換管からなる熱交換パスとを備えており、受液器が上記1)~3)のうちのいずれかに記載された受液器からなり、
凝縮部出口ヘッダと過冷却部入口ヘッダとが1つのヘッダタンク内に設けられ、凝縮部出口ヘッダに、凝縮部から冷媒を流出させる冷媒流出口が形成され、過冷却部入口ヘッダに、受液器から冷媒を流入させる冷媒流入口が形成され、
受液器のベース部材が、凝縮部出口ヘッダおよび過冷却部入口ヘッダが設けられたヘッダタンクにろう材により接合されており、受液器のベース部材に、凝縮部出口ヘッダの冷媒流出口に通じる冷媒流入穴と、過冷却部入口ヘッダの冷媒流入口に通じる冷媒流出穴が形成されているコンデンサ。
【発明の効果】
【0017】
上記1)~3)の受液器によれば、受液器の製造時に、タンク部材の下端面とベース部材の平坦面との間の隙間に十分な量のろう材を配置することができるので、タンク部材の下端面とベース部材の平坦面との間の隙間、および挿入部のローレット目の溝部とタンク部材の内周面との間の隙間に形成されているろう材フィレットによって、タンク部材とベース部材とのろう付性が向上する。また、受液器の製造時に、タンク部材の下端面とベース部材の平坦面との間に配置されたろう材からなる溶融ろう材が、ベース部材の挿入部の外周面に形成された平目状のローレット目の溝部を通って挿入部の先端に至り、タンク部材とベース部材の挿入部の外周面と上端面との間にもろう材フィレットが形成されるので、タンク部材とベース部材とのろう付性が確実に向上する。しかも、受液器の製造時には、ベース部材の挿入部をタンク部材の下端開口内に圧入する際に、ローレット目の働きにより圧入時の負荷が軽減されるので、組立性が向上する。
【0018】
上記2)の受液器によれば、受液器の製造時に、タンク部材の下端面とベース部材の平坦面との間に配置されたろう材からなり、かつベース部材の挿入部の外周面に形成された平目状のローレット目の溝部を通って挿入部の先端に至った溶融ろう材からなるろう材フィレットが、ベース部材の挿入部の面取り部とタンク部材の内周面との間に形成されるので、タンク部材とベース部材とのろう付性が確実に向上する。しかも、受液器の製造時には、ベース部材の挿入部をタンク部材の下端開口内に圧入する際の圧入の初期段階において、面取り部の働きにより、ベース部材の挿入部のタンク部材の下端開口内への挿入を容易に行うことができ、組立性が向上する。
【0019】
上記3)の受液器によれば、上記2)の効果が一層優れたものになる。
【0020】
上記4)の受液器の製造方法によれば、ベース部材の挿入部をタンク部材の下端開口内に圧入する際に、ローレット目の働きにより圧入時の負荷が軽減されるので、組立性が向上する。また、タンク部材の下端面とベース部材の平坦面との間の隙間に十分な量のろう材を配置することができるとともに、ろう材の脱落を防止することができるので、当該ろう材からなり、かつタンク部材の下端面とベース部材の平坦面との間の隙間、およびベース部材の挿入部のローレット目の溝部とタンク部材の内周面との間の隙間に形成されたフィレットによって、タンク部材とベース部材とのろう付性が向上する。特に、タンク部材の下端面とベース部材の平坦面との間の隙間に配置されたろう材からなる溶融ろう材が、ベース部材の挿入部の外周面に形成された平目状のローレット目の溝部を通って挿入部の先端に至り、ベース部材の挿入部の外周面と上端面との間にもろう材フィレットが形成されるので、タンク部材とベース部材とのろう付性が確実に向上する。
【0021】
上記5)の受液器の製造方法によれば、ベース部材の挿入部をタンク部材の下端開口内に圧入する際の圧入の初期段階において、面取り部の働きにより、ベース部材の挿入部のタンク部材の下端開口内への挿入を容易に行うことができ、組立性が向上する。また、タンク部材の下端面とベース部材の平坦面との間に配置されたろう材からなり、かつベース部材の挿入部の外周面に形成された平目状のローレット目の溝部を通って挿入部の先端に至った溶融ろう材からなるろう材フィレットが、ベース部材の挿入部の面取り部とタンク部材の内周面との間に形成されるので、タンク部材とベース部材とのろう付性が確実に向上する。
【0022】
上記6)の受液器の製造方法によれば、上記5)の効果が一層優れたものになる。
【図面の簡単な説明】
【0023】
【
図1】この発明の受液器を用いたコンデンサの全体構成を具体的に示す正面図である。
【
図2】
図1に示すコンデンサを模式的に示す正面図である。
【
図3】
図1のコンデンサの左側ヘッダタンクおよび受液器を拡大して示す正面から見た一部切り欠き垂直断面図である。
【
図4】
図1のコンデンサに用いられている受液器のベース部材およびプラグのみを示す分解斜視図である。
【
図5】
図3のA-A線に沿う断面の一部を拡大して示す断面図である。
【
図6】
図1に示すコンデンサの製造方法を示す分解斜視図である。
【
図7】
図1に示すコンデンサの製造方法において、ベース部材の挿入部をタンク部材の円筒体内に圧入した状態を示す垂直断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0024】
以下、この発明の実施形態を、図面を参照して説明する。
【0025】
以下の説明において、「アルミニウム」という用語には、純アルミニウムの他にアルミニウム合金を含むものとする。
【0026】
図1はこの発明の受液器を用いたコンデンサの全体構成を具体的に示し、
図2は
図1のコンデンサを模式的に示し、
図3~
図5は
図1のコンデンサの要部の構成を示す。
図2においては、個々の熱交換管の図示は省略されるとともに、コルゲートフィン、サイドプレート、冷媒入口部材および冷媒出口部材の図示も省略されている。また、
図6および
図7は受液器の製造方法を示す。
【0027】
図1および
図2において、コンデンサ(1)は、凝縮部(2)と、凝縮部(2)の下方に設けられた過冷却部(3)と、長手方向を上下方向に向けた状態で凝縮部(2)と過冷却部(3)との間に設けられ、かつ凝縮部(2)で凝縮した気液混相冷媒を気相冷媒と液相冷媒とに分離し、かつ液相冷媒を貯留するとともに液相冷媒を過冷却部(3)に供給するアルミニウム製タンク状受液器(4)とからなる。コンデンサ(1)は、圧縮機、膨張弁(減圧器)およびエバポレータとともに冷凍サイクルを構成し、カーエアコンとして車両に搭載される。
【0028】
コンデンサ(1)は、幅方向を通風方向に向けるとともに長手方向を左右方向に向けた状態で上下方向に間隔をおいて配置された複数のアルミニウム製扁平状熱交換管(5)と、長手方向を上下方向に向けた状態で左右方向に間隔をおいて配置されるとともに熱交換管(5)の左右両端部が接続された2つのアルミニウム製ヘッダタンク(6)(7)と、隣り合う熱交換管(5)どうしの間および上下両端の熱交換管(5)の外側に配置されて熱交換管(5)にろう材により接合されたアルミニウム製コルゲートフィン(8)と、上下両端のコルゲートフィン(8)の外側に配置されてコルゲートフィン(8)にろう材により接合されたアルミニウム製サイドプレート(9)とを備えている。以下、ろう材による接合をろう付というものとする。
【0029】
コンデンサ(1)の凝縮部(2)および過冷却部(3)には、それぞれ上下に連続して並んだ複数の熱交換管(5)からなる少なくとも1つ、ここでは1つの熱交換パス(P1)(P2)が設けられており、凝縮部(2)に設けられた熱交換パス(P1)が冷媒凝縮パスとなり、過冷却部(3)に設けられた熱交換パス(P2)が冷媒過冷却パスとなっている。そして、各熱交換パス(P1)(P2)を構成する全ての熱交換管(5)の冷媒流れ方向が同一となっているとともに、隣り合う2つの熱交換パスの熱交換管(5)の冷媒流れ方向が異なっている。ここで、凝縮部(2)の熱交換パス(P1)を第1熱交換パスといい、過冷却部(3)の熱交換パス(P2)を第2熱交換パスというものとする。なお、この実施形態においては、凝縮部(2)および過冷却部(3)にそれぞれ1つの熱交換パスが設けられているが、熱交換パスの数はこれに限定されるものではなく、凝縮部(2)の冷媒流れ方向最下流側の熱交換パスの熱交換管(5)における冷媒流れ方向下流側端部と、過冷却部(3)の冷媒流れ方向最上流側の熱交換パスの熱交換管(5)における冷媒流れ方向上流側端部とが、左右いずれか同じ側に位置するのであれば、適宜変更可能である。ここでは、凝縮部(2)および過冷却部(3)にそれぞれ1つの熱交換パス(P1)(P2)が設けられているので、第1熱交換パス(P1)が、凝縮部(2)の冷媒流れ方向最上流側の熱交換パスであると同時に、冷媒流れ方向最下流側の熱交換パスとなり、第2熱交換パス(P2)が、過冷却部(3)の冷媒流れ方向最上流側の熱交換パスであると同時に、冷媒流れ方向最下流側の熱交換パスとなっている。
【0030】
両ヘッダタンク(6)(7)内は、第1熱交換パス(P1)と第2熱交換パス(P2)との間でかつ下側の同一高さ位置に設けられたアルミニウム製仕切部材(11)により上下方向に並んだ2つの区画に仕切られており、コンデンサ(1)における両仕切部材(11)よりも上方に位置する部分が凝縮部(2)となり、両仕切部材(11)よりも下方に位置する部分が過冷却部(3)となっている。
【0031】
右側ヘッダタンク(6)の周壁における仕切部材(11)よりも上方の部分に,圧縮機により圧縮された気相冷媒が流入する冷媒入口(12)が形成され、右側ヘッダタンク(6)の周壁における仕切部材(11)よりも下方の部分に、液相冷媒が膨張弁に向かって流出する冷媒出口(13)が形成されている。また、右側ヘッダタンク(6)に、冷媒入口(12)に通じるアルミニウム製冷媒入口部材(14)と、冷媒出口(13)に通じるアルミニウム製冷媒出口部材(15)とがろう付されている。また、左側ヘッダタンク(7)の周壁における仕切部材(11)よりも上方の部分に、気液混相冷媒が受液器(4)内に流出する冷媒流出口(16)が形成され、左側ヘッダタンク(7)の周壁における仕切部材(11)よりも下方の部分に、液相冷媒が過冷却部(3)に流入する冷媒流入口(17)が形成されている。したがって、右側ヘッダタンク(6)における仕切部材(11)よりも上方の区画が凝縮部入口ヘッダ(18)となっているとともに、左側ヘッダタンク(7)における仕切部材(11)よりも上方の区画が凝縮部出口ヘッダ(19)となり、左側ヘッダタンク(7)における仕切部材(11)よりも下方の区画が過冷却部入口ヘッダ(21)となっているとともに、右側ヘッダタンク(6)における仕切部材(11)よりも下方の区画が過冷却部出口ヘッダ(22)となっている。
【0032】
図3に示すように、受液器(4)は、長手方向が上下方向を向き、かつ上端が閉鎖されるとともに下端が開口した円筒状であるタンク部材(24)と、左側ヘッダタンク(7)およびタンク部材(24)にろう付され、かつ軸線方向が上下方向を向くとともに上下両端が開口した円筒状のベース部材(23)と、ベース部材(23)内に着脱自在に嵌め入れられたプラグ(25)とからなり、タンク部材(24)の内部空間がベース部材(23)の内部空間に通じさせられている。
【0033】
タンク部材(24)は、アルミニウム押出形材などのアルミニウムベア材から形成され、かつ長手方向が上下方向を向くとともに上下両端が開口した円筒体(37)と、片面にろう材層を有するアルミニウムブレージングシートから形成され、かつ円筒体(37)の上端にろう付されて上端開口を閉鎖する閉鎖部材(38)とよりなる。
【0034】
タンク部材(24)の円筒体(37)の外周面の上端部に、コンデンサ(1)の左側ヘッダタンク(7)の外面に密着する部分円筒状密着面を有するスペーサ部(41)が一体に設けられている。スペーサ部(41)は、左側ヘッダタンク(7)の外面にろう付されている。円筒体(37)は、スペーサ部(41)が設けられている部分の横断面形状の外形と同一形状である押出形材に、切削加工を施すことによってつくられる。
【0035】
図3および
図4に示すように、ベース部材(23)は、たとえばアルミニウム押出形材などのアルミニウムベア材から形成されており、内周面における上下方向の中間部、ここでは上下方向中央部よりも若干下方の部分にめねじ部(26)が設けられている。ベース部材(23)におけるめねじ部(26)よりも上方の部分に、凝縮部出口ヘッダ(19)の冷媒流出口(16)に通じる冷媒流入穴(27)と、過冷却部入口ヘッダ(21)の冷媒流入口(17)に通じる冷媒流出穴(28)とが、冷媒流入穴(27)が上方に位置するように上下方向に間隔をおいて形成されている。
【0036】
ベース部材(23)の外周面における冷媒流入穴(27)および冷媒流出穴(28)と対応する部分に、それぞれコンデンサ(1)の左側ヘッダタンク(7)の外面に密着する部分円筒状密着面を有する固定片(31)(32)が一体に設けられている。冷媒流入穴(27)の両端は、ベース部材(23)の内周面および上側固定片(31)の密着面に開口し、冷媒流出穴(28)の両端は、ベース部材(23)の内周面および下側固定片(32)の密着面に開口している。上側固定片(31)は、冷媒流入穴(27)が凝縮部出口ヘッダ(19)の冷媒流出口(16)に合致するように左側ヘッダタンク(7)の外面にろう付され、下側固定片(32)は、冷媒流出穴(28)が過冷却部入口ヘッダ(21)の冷媒流入口(17)に合致するように左側ヘッダタンク(7)の外面にろう付されている。ベース部材(23)における両固定片(31)(32)が設けられていない部分の横断面形状の外形は、タンク部材(24)の円筒体(37)におけるスペーサ部(41)が設けられていない部分の横断面形状の外形と同一形状である。また、ベース部材(23)における両固定片(31)(32)が設けられている部分の横断面形状の外形と、タンク部材(24)の円筒体(37)におけるスペーサ部(41)が設けられている部分の横断面形状の外形とは同一形状である。
【0037】
ベース部材(23)に、外周面が円筒面でありかつタンク部材(24)の円筒体(37)内に挿入される円筒状挿入部(33)と、挿入部(33)の外周面の下端に連なるとともにタンク部材(24)の円筒体(37)の外部に位置する平坦面(34)とが設けられている。挿入部(34)の外周面に、上下方向に延びる凸部(29a)および溝部(29b)を交互に有する平目状のローレット目(29)が形成されている。また、挿入部(33)の外周面と上端面との間に面取り部(30)が形成されている。面取り部(30)の面取り角は10~30度であることが好ましい。平坦面(34)は円環状であり、挿入部(33)の外周面から径方向外方に広がるように形成されている。
【0038】
ベース部材(23)の内周面におけるめねじ部(26)より下方の部分に、めねじ部(26)の谷径よりも大径の円筒面状下シール面(35)が設けられ、同じくめねじ部(26)よりも上方の部分に、めねじ部(26)の内径よりも小径の円筒面状上シール面(36)が設けられている。ベース部材(23)は、両固定片(31)(32)が設けられている部分の横断面形状の外形と同一形状である押出形材に、切削加工やねじ切り加工を施すことによってつくられる。
【0039】
タンク部材(24)の円筒体(37)とベース部材(23)とは、次のようにしてろう付されている。すなわち、
図3~
図5に示すように、ベース部材(23)の挿入部(33)がタンク部材(24)の円筒体(37)の下端開口内に圧入され、タンク部材(24)の円筒体(37)の下端面とベース部材(23)の平坦面(34)との間に隙間(39)が形成されるとともに、ローレット目(29)の溝部(29a)とタンク部材(24)の円筒体(37)内周面との間に隙間(40)が形成されており、円筒体(37)の下端面とベース部材(33)の平坦面(34)との間の隙間(39)、および挿入部(33)のローレット目(29)の溝部(29b)と円筒体(37)の内周面との間の隙間(40)にろう材フィレット(42)(43)が形成されている。両ろう材フィレット(42)(43)は一体となっている。また、ベース部材(23)の挿入部(33)の外周面と上端面との間に形成された面取り部(30)と、タンク部材(24)の円筒体(37)の内周面との間にろう材フィレット(44)が形成されている。なお、
図4および
図5においては図示を省略しているが、タンク部材(24)の円筒体(37)の内周面、およびベース部材(23)の挿入部(33)の外周面に形成されたローレット目(29)の凸部(29a)のうち少なくともいずれか一方は若干変形している。
【0040】
プラグ(25)は合成樹脂により円柱状に形成されており、プラグ(25)の円筒面状の外周面における上下方向の中間部でかつ冷媒流出穴(28)よりも下方の部分におねじ部(47)が設けられ、おねじ部(47)がベース部材(23)のめねじ部(26)にねじ嵌められることによって、プラグ(25)がベース部材(23)内に着脱自在に嵌め入れられている。プラグ(25)の上端部は冷媒流入穴(27)と冷媒流出穴(28)との間の高さ位置にある。プラグ(25)には、下端面から上方に延びかつプラグ(25)を回す工具が挿入される有底状の工具穴(48)が形成されている。
【0041】
プラグ(25)に、上端面から下方に延びかつ下端が冷媒流出穴(28)よりも下方に位置する有底穴(49)が形成されており、プラグ(25)における有底穴(49)の周壁部分に、複数の連通穴(51)が周方向に間隔をおいて形成され、異物を濾過するフィルタ(52)が、連通穴(51)を覆うようにプラグ(25)に固着されている。連通穴(51)の上下方向の少なくとも一部は、冷媒流出穴(28)の上下方向の範囲内に位置している。プラグ(25)の外周面における連通穴(51)よりも上方の部分に、1つの環状Oリング溝部(53)が形成され、当該Oリング溝部(53)に嵌め入れられたOリング(54)により、ベース部材(23)の上シール面(36)とプラグ(25)の外周面との間がシールされている。さらに、プラグ(25)の外周面におけるおねじ部(47)よりも下方の部分に、2つの環状Oリング溝部(55)が上下方向に間隔をおいて形成され、当該Oリング溝部(55)に嵌め入れられたOリング(56)により、ベース部材(23)の下シール面(35)とプラグ(25)の外周面との間がシールされている。
【0042】
図示は省略したが、受液器(4)内のプラグ(25)よりも上方の部分に、通気性および通液性を有するとともに乾燥剤が収容され、かつ長手方向が上下方向を向いた乾燥剤バッグが配置されている。
【0043】
上述した構成のコンデンサ(1)を備えたカーエアコンにおいて、圧縮機により圧縮された高温高圧の気相冷媒が、冷媒入口部材(14)および冷媒入口(12)を通って右側ヘッダタンク(6)の凝縮部入口ヘッダ(18)内に流入し、第1熱交換パス(P1)の熱交換管(5)内を左方に流れる間に凝縮させられて左側ヘッダタンク(7)の凝縮部出口ヘッダ(19)内に流入する。左側ヘッダタンク(7)の凝縮部出口ヘッダ(19)内に流入した冷媒は、ヘッダ側冷媒流出口(16)および冷媒流入穴(27)を通って受液器(4)内に入る。
【0044】
受液器(4)内に流入した冷媒は気液混相冷媒であり、当該気液混相冷媒のうち液相冷媒は重力により受液器(4)内の下部に溜まり、気相冷媒は受液器(4)内の上部に溜まる。液相冷媒は、プラグ(25)の有底穴(49)内に入り、フィルタ(52)を通過した後に冷媒流出穴(28)および冷媒流入口(17)を通って左側ヘッダタンク(7)の過冷却部入口ヘッダ(21)内に入る。
【0045】
左側ヘッダタンク(7)の過冷却部入口ヘッダ(21)内に入った冷媒は、第2熱交換パス(P2)の熱交換管(5)内を右方に流れる間に過冷却された後、右側ヘッダタンク(6)の過冷却部出口ヘッダ(22)内に入り、冷媒出口(13)および冷媒出口部材(15)を通って流出し、膨張弁を経てエバポレータに送られる。
【0046】
上述したコンデンサを用いたカーエアコンに冷媒を封入する際には、受液器(4)の内部空間における冷媒流入穴(27)よりも下方の部分が、比較的短い時間で液相冷媒により満たされることになり、その結果冷凍サイクルにおける冷媒封入量を、早い段階で、過冷度が一定となる適正封入量とすることが可能になる。しかも、受液器(4)の内部空間における冷媒流入穴(27)よりも上方の部分の内容積が比較的大きくなるので、過冷度が一定となる安定化域の幅、すなわち過冷度が一定となる冷媒封入量の幅が広くなり、その結果負荷変動や冷媒洩れに対してより安定した過冷特性が得られる。
【0047】
受液器(4)は、
図6および
図7に示すように、以下に述べる方法で製造される。
【0048】
まず、ベース部材(23)、タンク部材(24)の円筒体(37)、タンク部材(24)の閉鎖部材(38)、およびプラグ(25)を用意する。ベース部材(23)、円筒体(37)およびプラグ(25)の構成は、上述した通りであるが、ベース部材(23)の挿入部(33)外周面の平目状のローレット目(29)の全凸部(29a)の先端を同一円筒面上に位置させるとともに、当該円筒面の直径を、タンク部材(24)の円筒体(37)の内周面の直径よりも大きくしておく。ここで、前記円筒面の直径と、円筒体(37)の内周面の直径との差は0.3mm以下であることが好ましい。
【0049】
ついで、ベース部材(23)の挿入部(33)の周囲にリング状ろう材(45)を配置した後、ベース部材(23)の挿入部(33)を、ローレット目(29)の溝部(29b)とタンク部材(24)の円筒体(37)の内周面との間に隙間(40)が形成されるように、円筒体(37)の下端開口内に圧入し、ベース部材(23)の平坦面(34)と円筒体(37)の下端面とによってリング状ろう材(45)を挟む。また、タンク部材(24)の円筒体(37)の上端に閉鎖部材(38)を配置する。
【0050】
ついで、タンク部材(24)の円筒体(37)、ベース部材(23)および閉鎖部材(38)を一定温度に加熱することにより、リング状ろう材(45)を用いてタンク部材(24)の円筒体(37)とベース部材(23)とをろう付し、タンク部材(24)の円筒体(37)の下端面とベース部材(23)の平坦面(34)との間の隙間(39)、ベース部材(23)の挿入部(33)のローレット目(29)の溝部(29b)とタンク部材(24)の円筒体(37)の内周面との間の隙間(40)、およびベース部材(23)の挿入部(33)の面取り部(30)とタンク部材(24)の円筒体(37)の内周面との間に、それぞれろう材フィレット(42)(43)(44)を形成する。これと同時に、タンク部材(24)の円筒体(37)と閉鎖部材(38)とをろう付する。
【0051】
その後、ベース部材(23)内にプラグ(25)をねじ嵌める。こうして、受液器(4)が製造される。
【0052】
上述した受液器(4)の製造方法において、タンク部材(24)の円筒体(37)とベース部材(23)、およびタンク部材(24)の円筒体(37)と閉鎖部材(38)とのろう付は、コンデンサ(1)の製造にあたってのヘッダタンク(6)(7)を構成する部材のろう付、ヘッダタンク(6)(7)と熱交換管(5)とのろう付、熱交換管(5)とコルゲートフィン(8)とのろう付、コルゲートフィン(8)とサイドプレート(9)とのろう付、ならびにヘッダタンク(6)(7)と冷媒入口部材(14)および冷媒出口部材(15)のろう付と同時に行われる。
【産業上の利用可能性】
【0053】
この発明による受液器は、自動車に搭載されるカーエアコンのコンデンサに好適に用いられる。
【符号の説明】
【0054】
(1):コンデンサ
(2):凝縮部
(3):過冷却部
(4):受液器
(5):熱交換管
(7):左側ヘッダタンク
(16):冷媒流出口
(17):冷媒流入口
(19):凝縮部出口ヘッダ
(21):過冷却部入口ヘッダ
(23):ベース部材
(24):タンク部材
(25):プラグ
(27):冷媒流入穴
(28):冷媒流出穴
(29):ローレット目
(29a):凸部
(29b):溝部
(30):面取り部
(33):挿入部
(34):平坦面
(37):円筒体
(39)(40):隙間
(42)(43)(44):ろう材フィレット
(45):ろう材