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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-03-30
(45)【発行日】2022-04-07
(54)【発明の名称】電子機器のポップアップ機構
(51)【国際特許分類】
   G03B 15/05 20210101AFI20220331BHJP
   G03B 15/03 20210101ALI20220331BHJP
   G03B 17/04 20210101ALI20220331BHJP
【FI】
G03B15/05
G03B15/03 F
G03B17/04
【請求項の数】 4
(21)【出願番号】P 2017226215
(22)【出願日】2017-11-24
(65)【公開番号】P2019008266
(43)【公開日】2019-01-17
【審査請求日】2020-11-12
(31)【優先権主張番号】P 2017120604
(32)【優先日】2017-06-20
(33)【優先権主張国・地域又は機関】JP
(73)【特許権者】
【識別番号】592245432
【氏名又は名称】スタッフ株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100093687
【弁理士】
【氏名又は名称】富崎 元成
(74)【代理人】
【識別番号】100139789
【氏名又は名称】町田 光信
(74)【代理人】
【識別番号】100168468
【弁理士】
【氏名又は名称】富崎 曜
(72)【発明者】
【氏名】松沢 恒志
【審査官】登丸 久寿
(56)【参考文献】
【文献】特開2013-057763(JP,A)
【文献】特開平10-048712(JP,A)
【文献】実開昭57-003227(JP,U)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G03B 15/05
G03B 15/03
G03B 17/04
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
機器本体と、
前記機器本体に収容された収容位置と前記機器本体から突出したポップアップ位置との間で往復移動可能に前記機器本体に取り付けられたポップアップユニットと、
前記機器本体と前記ポップアップユニットとの間に取り付けられ、前記ポップアップユニットを前記収容位置から前記ポップアップ位置に向けて付勢する引っ張りバネと、
前記ポップアップユニットに、前記ポップアップユニットの移動ストロークの全ての位置に渡って形成された押し当て面が形成された押し当て板と、
一端が前記機器本体に固定され、他端が弾性変形して前記押し当て面を押圧し、前記ポップアップユニットにブレーキ荷重を付与するブレーキ板と
を備えた電子機器のポップアップ機構であって、
前記押し当て面は、前記移動ストロークの全ての位置に渡って設定されたブレーキ荷重を付与するために、前記ポップアップユニットの移動方向に対して傾斜角度を変化させたもの、又は傾斜角度が一定である
ことを特徴とする電子機器のポップアップ機構。
【請求項2】
請求項1に記載の電子機器のポップアップ機構において、
前記押し当て面は、前記移動ストロークの全ての位置に渡って前記ポップアップユニットのポップアップ動作荷重が一定になるようにブレーキ荷重を付与するものである
ことを特徴とする電子機器のポップアップ機構。
【請求項3】
請求項1又は2に記載の電子機器のポップアップ機構において、
前記ポップアップユニットは金属で形成され、
前記押し当て面は、合成樹脂製である
ことを特徴とする電子機器のポップアップ機構。
【請求項4】
請求項1又は2に記載の電子機器のポップアップ機構において、
前記押し当て面は、前記ポップアップユニットの両側面に一対形成され、
前記一対の押し当て面を各々押圧する前記ブレーキ板が一対形成されている
ことを特徴とする電子機器のポップアップ機構。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、電子機器のポップアップ機構に関する。更に詳しくは、例えば、カメラのストロボ装置のように、電子機器本体に対してポップアップユニットが、収容位置とポップアップ位置との間で往復移動可能な電子機器のポップアップ機構に関する。
【背景技術】
【0002】
従来の電子機器のポップアップ機構は、電子機器本体に対してポップアップユニットが、バネによって収容位置からポップアップ位置に移動する構造を有している。このようなバネによるポップアップ機構では、ポップアップユニットがポップアップの終端位置で停止する際に衝撃音が発生し、製品としての品位が低下するという問題点がある。例えば、特許文献1に記載の電子機器のポップアップ機構は、ポップアップユニットに凸状部を形成し、電子機器本体にスリット状の変形部を形成し、ポップアップユニットの移動時に凸状部がスリット状の変形部に摺接して、スリット状の変形部を弾性変形させている。
【0003】
特許文献1の電子機器のポップアップ機構は、このスリット状の変形部の弾性変形によってポップアップユニットの移動速度が減速され、ポップアップユニットが停止する際の衝撃音が低減されるものである。しかし、特許文献1に記載の電子機器のポップアップ機構は、ポップアップユニットの移動の開始位置、又は中間位置、若しくは終端位置のいずれか一箇所の位置でバネの付勢力を減衰させて、ポップアップユニットの移動速度を減速させている。従って、ポップアップユニットの移動ストロークの全ての位置に渡って、ポップアップユニットの移動速度を最適に制御することができなかった。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【文献】特開2013-57763号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本発明は、以上のような背景で発明されたものであり、以下の目的を達成するものである。本発明の目的は、ポップアップユニットの移動ストロークの全ての位置に渡って、ポップアップユニットの移動速度を適切に制御することを可能にした電子機器のポップアップ機構を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明は、前記課題を解決するため、次の手段を採る。
即ち、本発明1の電子機器のポップアップ機構は、
機器本体と、
前記機器本体に収容された収容位置と前記機器本体から突出したポップアップ位置との間で往復移動可能に前記機器本体に取り付けられたポップアップユニットと、
前記機器本体と前記ポップアップユニットとの間に取り付けられ、前記ポップアップユニットを前記収容位置から前記ポップアップ位置に向けて付勢する引っ張りバネと、
前記ポップアップユニットに、前記ポップアップユニットの移動ストロークの全ての位置に渡って形成された押し当て面が形成された押し当て板と、
一端が前記機器本体に固定され、他端が弾性変形して前記押し当て面を押圧し、前記ポップアップユニットにブレーキ荷重を付与するブレーキ板と
を備えた電子機器のポップアップ機構であって、
前記押し当て面は、前記移動ストロークの全ての位置に渡って設定されたブレーキ荷重を付与するために、前記ポップアップユニットの移動方向に対して傾斜角度を変化させたもの、又は傾斜角度が一定であることを特徴とする。
【0007】
本発明2の電子機器のポップアップ機構は、本発明1において、前記押し当て面は、前記移動ストロークの全ての位置に渡って前記ポップアップユニットのポップアップ動作荷重が一定になるようにブレーキ荷重を付与するものであることを特徴とする。
【0008】
本発明3の電子機器のポップアップ機構は、本発明1又は2において、前記ポップアップユニットは金属で形成され、前記押し当て面は、合成樹脂製であることを特徴とする。
【0009】
本発明4の電子機器のポップアップ機構は、本発明1又は2において、前記押し当て面は、前記ポップアップユニットの両側面に一対形成され、前記一対の押し当て面を各々押圧する前記ブレーキ板が一対形成されていることを特徴とする。
【発明の効果】
【0010】
本発明の電子機器のポップアップ機構は、ポップアップユニットの移動ストロークの全ての位置に渡って形成された押し当て面が、移動ストロークの全ての位置に渡って、ポップアップユニットの移動方向に対応して傾斜角度を徐々に変化させるか、又は傾斜角度を一定にして、ポップアップユニットのポップアップ動作荷重が設定値になるように、ブレーキ荷重を付与する形状に形成されている。従って、ポップアップユニットの移動ストロークの全ての位置に渡って、ポップアップユニットの移動速度を適切に制御することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0011】
図1図1は、本発明の電子機器のポップアップ機構の外観を示す全体斜視図であり、ポップアップユニットが収容位置に有る状態を示す。
図2図2は、図1の電子機器のポップアップ機構を背面から見た全体斜視図である。
図3図3は、図1の正面図である。
図4図4は、図3の左側面図である。
図5図5は、図3の右側面図である。
図6図6は、(a)は図3の平面図、(b)は図3の下面図である。
図7図7は、図3の背面図である。
図8図8は、ポップアップユニットが収容位置とポップアップ位置との中間位置に有る状態を示す正面図である。
図9図9は、ポップアップユニットがポップアップ終端位置に有る状態を示す全体斜視図である。
図10図10は、図9の電子機器のポップアップ機構を背面から見た全体斜視図である。
図11図11は、図9の正面図である。
図12図12は、図11の左側面図である。
図13図13は、図11の背面図である。
図14図14は、ブレーキ板が押し当て板の押し当て面に摩擦接触で移動するときの力関係を示す概念図である。
図15図15は、本発明の電子機器のポップアップ機構のポップアップ移動ストロークと、ポップアップ動作荷重、引っ張りバネ荷重、及びブレーキ荷重との関係の例を示すグラフである。
図16図16は、本発明の電子機器のポップアップ機構のポップアップ移動ストロークと、ポップアップ動作荷重との関係を示す3つのパターン例を示すグラフである。
【発明を実施するための形態】
【0012】
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。図1は、本発明の電子機器のポップアップ機構の外観を示す全体斜視図であり、ポップアップユニットが収容位置に有る状態を示す。図2図1の電子機器のポップアップ機構を背面から見た全体斜視図である。図3図1の正面図、図4図3の左側面図、図5図3の右側面図である。図6(a)は図3の平面図、図6(b)は図3の下面図、図7図3の背面図である。図1から図7に示すように、本発明の電子機器のポップアップ機構1は、断面形状がコの字状の機器本体2と、機器本体2に対して往復移動(図1の上下方向)可能に内嵌する断面形状がコの字状のポップアップユニット3で構成される。機器本体2、ポップアップユニット3はステンレス等の金属で成形されている。ポップアップユニット3には、図示しないが、カメラのストロボ装置が取り付けられる。
【0013】
機器本体2の両側面の側板21、21には、ガイド溝22、22が形成されている。ガイド溝22、22は、ポップアップユニット3の移動ストロークの全ての位置に渡って形成されている。ポップアップユニット3の側板31、31の下部には、ガイドピン32、32が取り付けられ、ガイドピン32、32がガイド溝22、22に摺動可能に嵌合している。機器本体2の底板23の背面上部には、2本の固定ピン24、24が固定されている。また、ポップアップユニット3の底板33の背面下部には、2本の移動ピン34、34が固定されている。機器本体2の底板23には長溝25、25が形成され、移動ピン34、34が長溝25、25を貫通して底板23の背面側に突出している。長溝25、25は、ポップアップユニット3の移動ストロークの全ての位置に渡って形成されている。固定ピン24、24と移動ピン34、34との間には引っ張りバネ41、41が取り付けられ、ポップアップユニット3を収容位置からポップアップ位置に向けて付勢している。
【0014】
機器本体2の一方の側板(図3の左側の側板)21の上部には、揺動ピン42が取り付けられ、揺動ピン42に係止レバー43が揺動可能に軸支されている。係止レバー43と一方の側板21との間にはねじりコイルバネ44が取り付けられている。ねじりコイルバネ44のコイル部分は揺動ピン42に巻き掛けられている。係止レバー43はねじりコイルバネ44によって図4の時計方向に付勢されている。ポップアップユニット3の一方の側板(図3の左側の側板)31の上部には、ロックピン45が取り付けられている。ポップアップユニット3が図2図4の収容位置に有る状態では、ロックピン45が係止レバー43に係合し、ポップアップユニット3が図2図4の収容位置に保持される。
【0015】
ポップアップユニット3には、側板31、31の内側に押し当て板35、35が形成されている。押し当て板35、35は、ポップアップユニット3の移動ストロークの全ての位置に渡って形成されている。押し当て板35、35の外側面には、ポップアップユニット3の移動方向(図3の矢印A方向)に対して傾斜した押し当て面36、36が形成されている。押し当て面36、36には、本例ではポリアミド樹脂製のテープ37、37が両面テープで貼り付けられている。
【0016】
機器本体2の側板21、21の下部には、バネ鋼製のブレーキ板51、51の下端が固定され、ブレーキ板51、51の上端511、511がテープ37、37に接触している。ブレーキ板51、51の上端511、511は、外側にU字形に折り曲げられている。ブレーキ板51、51は、ブレーキ板51、51の下端を支点にして弾性変形し、ブレーキ板51、51の上端511、511がテープ37、37を強く押圧して、ポップアップユニット3にブレーキ荷重(ポップアップユニット3を収容位置側に押し下げる方向の力)を付与している。
【0017】
図3に示すように、ポップアップユニット3の収容位置でレーキ板51、51の上端511、511が接触する押し当て面36、36の上端部361、361は、ポップアップユニット3の移動方向(図3の矢印A方向)に対して傾斜角度(図3の上側から下側に向かって広がる方向の角度)が大きく形成されている。押し当て面36、36は、上端部361、361から下方に行くに従って傾斜角度が徐々に小さくなり、その後、ポップアップユニット3の移動方向(図3の矢印A方向)に対して平行に形成されている。その後、傾斜角度(図3の上側から下側に向かって狭まる方向の角度)が徐々に大きくなり、図11に示すように、ポップアップユニット3のポップアップ終端位置で、ブレーキ板51、51の上端511、511が接触する押し当て面36、36の下端部362、362は、傾斜角度(図3の上側から下側に向かって狭まる方向の角度)が特に大きく形成されている。
【0018】
図14は、ブレーキ板51の先端が、押し当て板35の押し当て面36に摩擦接触で移動するときの力関係を示す概念図である。引っ張りバネ41のバネ力Hで、ポップアップユニット3が静止状態から移動させるためには、片面側で次式の関係が成立しないと移動できない。
H≧Wtan(λ+α)
但し、W:ブレーキ板51の押し当て面36への押圧力(ブレーキ荷重)、H:引っ張りバネ41のバネ力、α:押し当て面36の傾斜角度、λ:静止摩擦角、である。
ポップアップユニット3の等速運動を維持するためには、次式の関係が成立する必要がある。
H=Wtan(λ+α) 但し、λ:運動摩擦角、である。
上記の関係式から理解されるように、通常、静止摩擦角λ、運動摩擦角λは一定であるので、ポップアップユニット3の移動開始、中間位置の移動速度を制御するためには、押し当て面36の傾斜角度αを移動位置で変化させることで、移動速度を制御できる。
【0019】
即ち、上述した「Wtan(λ+α)」において、押圧力W、運動摩擦角λは、一定であるので、押し当て面36の傾斜角度αを変えることにより、ポップアップユニット3の移動速度を制御できる。但し、引っ張りバネ41のバネ力Hは、伸縮により力が異なるので、伸縮位置によりその力の大きさを計算式で考慮する必要がある。また、押圧力Wは、正確には押し当て面36の位置により、その大きさが異なる。ブレーキ板51は片持ちバネであり、かつ押し当て面36との間の間隔が異なるので、ポップアップユニット3を制動する「ブレーキ荷重」、及びポップアップユニット3を駆動する「ポップアップ動作荷重」を計算するときはそのための補正も必要である。
【0020】
ねじりコイルバネ44の付勢力に抗して係止レバー43を図4の反時計方向に揺動すると、ロックピン45が係止レバー43から外れるため、引っ張りバネ41、41の付勢力によってポップアップユニット3が収容位置からポップアップ位置に向けて移動する。すると、ブレーキ板51、51の上端511、511が押し当て面36、36の上端部361、361のテープ37、37を強く押圧して、ポップアップユニット3に「ブレーキ荷重」を付与する。図8はポップアップユニット3が収容位置とポップアップ終端位置との中間位置に有る状態を示す正面図である。
【0021】
図15のグラフに示すように、ポップアップユニット3が収容位置からポップアップ位置に向けて移動すると、引っ張りバネ41の引っ張りバネ荷重は徐々に小さくなる。押し当て面36、36の傾斜角度は、上端部361、361が傾斜角度が大きく、上端部361、361から下方に行くに従って傾斜角度が徐々に小さくなる。従って、「ブレーキ荷重」が徐々に小さくなり、ポップアップユニット3の「ポップアップ動作荷重」は、収容位置からポップアップ終端位置までほぼ一定になる。その結果、ポップアップユニット3の移動ストロークの全ての位置に渡って、ポップアップユニット3の移動速度が適切に制御されるため、ポップアップユニット3がポップアップ終端位置で停止する際の衝撃音が緩和される。また、ブレーキ板51、51はポリアミド樹脂製のテープ37、37に接触して摺接するため、金属同士の接触が無く、ポップアップ動作時の感触が良好になる。
【0022】
図9から図13に、ポップアップユニット3がポップアップ終端位置に有る状態を示す。図9から図13に示すように、ポップアップ終端位置では、ブレーキ板51、51の上端511、511が押し当て面36、36の下端部362、362に接触する。押し当て面36、36の下端部362、362は、傾斜角度が特に大きく形成されているため、ポップアップユニット3にブレーキ荷重(ポップアップユニット3をポップアップ位置側に押し上げる方向の力)を付与している。従って、ポップアップユニット3はポップアップ終端位置に確実に保持される。本発明ではポップアップユニット3をポップアップ終端位置に保持するための乗り上げ機構を別に設ける必要が無いため、ポップアップ動作の途中でポップアップユニット3が止まることが無く、ポップアップ動作が確実に行われる。
【0023】
以上、本発明の実施の形態を説明したが、本発明はこの実施例に限定されることはない。図16は、本発明の電子機器のポップアップ機構のポップアップ移動ストロークと、「ポップアップ動作荷重」との関係を示す3つのパターン例を示すグラフである。移動パターンaは、「ポップアップ動作荷重」が移動開始当初はポップアップユニット3を一定の荷重(駆動力)で、後半に荷重が強くなるパターンである。移動パターンbは、「ポップアップ動作荷重」が移動開始当初は大きな荷重で、後半の荷重が一定の荷重になるパターンである。移動パターンcは、「ポップアップ動作荷重」が移動開始当初は荷重が徐々に上がった後、後半は徐々に下がったパターンである。
【0024】
前述した実施の形態は、ポップアップユニット3の位置により何れも傾斜角度を変化させものであったが、角度を変化させずに一定の傾斜角度のものであっても良い。この場合、ポップアップユニット3の移動位置により、「ポップアップ動作荷重」は一定であり、バネ力は弱くなるので速度は直線的に低下する。また、前述した実施の形態では、押し当て面がポップアップユニットの両側面に一対形成されているが、ポップアップユニットの片側の側面にだけ形成してもよい。また、押し当て面をポップアップユニットの底板の背面に形成してもよい。
【符号の説明】
【0025】
1…電子機器のポップアップ機構
2…機器本体
21…側板
22…ガイド溝
23…底板
24…固定ピン
25…長溝
3…ポップアップユニット
31…側板
32…ガイドピン
33…底板
34…移動ピン
35…押し当て板
36…押し当て面
361…上端部
362…下端部
37…テープ
41…引っ張りバネ
42…揺動ピン
43…係止レバー
44…ねじりコイルバネ
45…ロックピン
51…ブレーキ板
511…上端
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14
図15
図16