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特許7049664認知症を治療するための埋込可能ダンピングデバイスおよび関連するシステムおよび使用方法
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-03-30
(45)【発行日】2022-04-07
(54)【発明の名称】認知症を治療するための埋込可能ダンピングデバイスおよび関連するシステムおよび使用方法
(51)【国際特許分類】
   A61F 2/07 20130101AFI20220331BHJP
【FI】
A61F2/07
【請求項の数】 16
(21)【出願番号】P 2018526973
(86)(22)【出願日】2016-08-12
(65)【公表番号】
(43)【公表日】2018-09-20
(86)【国際出願番号】 AU2016050734
(87)【国際公開番号】W WO2017024357
(87)【国際公開日】2017-02-16
【審査請求日】2019-08-09
(31)【優先権主張番号】2015903253
(32)【優先日】2015-08-13
(33)【優先権主張国・地域又は機関】AU
(31)【優先権主張番号】62/341,575
(32)【優先日】2016-05-25
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(73)【特許権者】
【識別番号】518047654
【氏名又は名称】ザ ブレイン プロテクション カンパニー ピーティーワイ リミテッド
(74)【代理人】
【識別番号】100078282
【弁理士】
【氏名又は名称】山本 秀策
(74)【代理人】
【識別番号】100113413
【弁理士】
【氏名又は名称】森下 夏樹
(74)【代理人】
【識別番号】100181674
【弁理士】
【氏名又は名称】飯田 貴敏
(74)【代理人】
【識別番号】100181641
【弁理士】
【氏名又は名称】石川 大輔
(74)【代理人】
【識別番号】230113332
【弁護士】
【氏名又は名称】山本 健策
(72)【発明者】
【氏名】セレルマイヤー, デイビッド スティーブン
(72)【発明者】
【氏名】ウジャジー, アンソニー ジョン
(72)【発明者】
【氏名】ウォレス, マイケル
(72)【発明者】
【氏名】ミリヤシェヴィッチ, ゾラン
(72)【発明者】
【氏名】チョイ, ジョナサン
(72)【発明者】
【氏名】シェイン, ジャレッド
【審査官】土谷 秀人
(56)【参考文献】
【文献】特表2005-512675(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2013/0079871(US,A1)
【文献】特表2007-526039(JP,A)
【文献】特表2009-502247(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A61F 2/06
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
認知症治療および/または減速デバイスであって、
複数の流体粒子を含むダンピング部材
を備え、
前記流体粒子は、概して非圧縮性であり、前記ダンピング部材の長さの少なくとも一部に沿って軸方向に移動可能であり、前記ダンピング部材は、動脈の長さに沿った治療部位における前記動脈の周に沿って位置付けられるように構成され、
前記ダンピング部材が展開構成にあり、前記治療部位に位置付けられたときに、前記動脈の長さを通して進行する波面は、前記ダンピング部材の内径が、前記波面と整合される前記ダンピング部材に沿った軸方向場所において増加する一方、前記ダンピング部材に沿った別の軸方向場所における前記ダンピング部材の内径が、減少するように、前記流体粒子の少なくとも一部を前記ダンピング部材の長さに沿って再分散させ、
前記展開状態では、前記ダンピング部材は、前記動脈の周の少なくとも一部の周囲に外から巻着するように構成され、
さらに、前記展開状態では、前記デバイスは、事前に設定された螺旋構成を有する、デバイス。
【請求項2】
前記流体粒子は、可撓性部材内に含有され、前記流体粒子は、前記可撓性部材内で前記ダンピング部材の長さに沿って移動し得る、請求項1に記載のデバイス。
【請求項3】
前記可撓性部材は、前記ダンピング部材の長さに沿った少なくともいくつかの場所において、前記ダンピング部材に対して半径方向に変形され得る、請求項2に記載のデバイス。
【請求項4】
前記ダンピング部材に結合される構造要素をさらに備える、請求項1~3のいずれか1項に記載のデバイス。
【請求項5】
前記ダンピング部材は、その長さに沿って断絶を含み、前記動脈の周の一部の周囲に嵌合されることを可能にする、請求項1に記載のデバイス。
【請求項6】
前記断絶の対向縁上または近傍に位置する協働シール配列をさらに備え、前記協働シール配列は、いったん前記ダンピング部材が前記動脈の周の一部の周囲に嵌合されると、前記縁がともに継合されることを可能にする、請求項5に記載のデバイス。
【請求項7】
前記ダンピング部材は、液体を含む、請求項1~6のいずれか1項に記載のデバイス。
【請求項8】
前記ダンピング部材は、ゲルを含む、請求項1~7のいずれか1項に記載のデバイス。
【請求項9】
前記ダンピング部材は、前記展開構成では、前記動脈の外側表面と密着して位置付けられるように構成される、請求項1~8のいずれか1項に記載のデバイス。
【請求項10】
前記ダンピング部材は、薄型構成および展開構成を有する、請求項1~9のいずれか1項に記載のデバイス。
【請求項11】
認知症治療および/または減速デバイスであって、
複数の概して非圧縮性の流体粒子を含むダンピング部材であって、前記ダンピング部材は、薄型構成および展開構成を有し、前記ダンピング部材が前記展開構成にあるとき、前記ダンピング部材は、動脈の長さに沿った治療部位における前記動脈の周に沿って位置付けられるように構成される、ダンピング部材
を備え、
前記ダンピング部材が展開構成にあり、前記治療部位に位置付けられたときに、前記動脈の長さを通して進行する波面は、前記ダンピング部材の内径が、前記波面と整合される前記ダンピング部材に沿った軸方向場所において増加する一方、前記ダンピング部材に沿った別の軸方向場所における前記ダンピング部材の内径が、減少するように、前記流体粒子の少なくとも一部を前記ダンピング部材の長さに沿って再分散させ、
前記展開状態では、前記ダンピング部材は、前記動脈の周の少なくとも一部の周囲に外から巻着するように構成され、
さらに、前記展開状態では、前記デバイスは、事前に設定された螺旋構成を有する、デバイス。
【請求項12】
前記ダンピング部材に結合される構造要素をさらに備える、請求項11に記載のデバイス。
【請求項13】
前記展開構成では、前記デバイスは、事前に設定された螺旋構成を有する、請求項11~12のいずれか1項に記載のデバイス。
【請求項14】
前記ダンピング部材は、液体を含む、請求項11~13のいずれか1項に記載のデバイス。
【請求項15】
前記ダンピング部材は、ゲルを含む、請求項11~14のいずれか1項に記載のデバイス。
【請求項16】
前記ダンピング部材は、前記展開構成では、前記動脈の外側表面と密着して位置付けられるように構成される、請求項11~15のいずれか1項に記載のデバイス。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本技術は、認知症を治療するための埋込可能ダンピングデバイスと、関連付けられたシステムおよび使用方法とに関する。特に、本技術は、動脈を治療するためのダンピングデバイスを対象とする。
【背景技術】
【0002】
心臓は、体内の最大動脈、すなわち、大動脈から開始して相互接続された分岐動脈網を通して、含酸素血液を身体に供給する。図1Aにおける心臓および選択された動脈の概略図に示されるように、心臓に最も近い大動脈の部分は、3つの領域、すなわち、上行大動脈(大動脈は、最初に、心臓から離れ、上方向に延在する)と、大動脈弓と、下行大動脈(大動脈は、下方向に延在する)に分割される。3つの主幹動脈が、大動脈から大動脈弓に沿って分岐する、すなわち、腕頭動脈と、左総頸動脈と、左鎖骨下動脈とである。腕頭動脈は、大動脈弓から離れるように延在し、続いて、含酸素血液を頭部および頸部に供給する、右総頸動脈と、主に、血液を右腕に供給する、右鎖骨下動脈とに分割される。左総頸動脈は、大動脈弓から離れるように延在し、頭部および頸部に供給する。左鎖骨下動脈は、大動脈弓から離れるように延在し、主に、血液を左腕に供給する。右総頸動脈および左総頸動脈はそれぞれ、続いて、別個の内および外頸動脈に分岐する。
【0003】
心拍の収縮期段階の間、左心室の収縮は、上行大動脈の中に、動脈内の圧力を増加させる血液(収縮期血圧として知られる)を押進させる。左心室から吐出された血液の体積は、動脈を通して伝搬し、血液を推進する、脈波として知られる、圧力波を生成する。脈波は、図1Bに図式的に示されるように、動脈を膨張させる。左心室が弛緩すると(心拍の拡張期段階)、動脈系内の圧力は、減少し(拡張期血圧として知られる)、動脈が収縮することを可能にする。
【0004】
収縮期血圧と拡張期血圧との間の差異は、「脈圧」であって、これは、概して、他の要因の中でもとりわけ、心臓によって発生される収縮力の大きさ、心拍数、末梢血管抵抗、および拡張期「流出」(例えば、動脈から静脈への圧力勾配を辿って流動する血液)によって判定される。脳等の高血流器官は、特に、過剰な圧力および血流拍動性に敏感である。そのような敏感な器官に対して比較的に一貫した流率を確実にするために、動脈脈管の壁は、圧力波に応答して、拡張および収縮し、脈波エネルギーの一部を吸収する。しかしながら、血管系が老化するにつれて、動脈壁は、弾性を失い、これは、動脈血管系を通した脈波速度および波反射の増加を生じさせる。動脈硬化は、血流拍動性を拡張およびダンピングさせる頸動脈および他の大動脈の能力を損なわせ、これは、収縮期圧力および脈圧の増加をもたらす。故に、動脈壁が経時的に硬化するにつれて、動脈は、過剰な力を動脈血管系の遠位分岐に伝達する。
【0005】
研究によって、一貫して高い収縮期圧力、脈圧、および/または経時的圧力変化(dP/dt)が、血管認知症(例えば、脳への血液供給不全または脳内の出血)等の認知症のリスクを増加させることが示唆されている。理論によって拘束されるわけではないが、高脈圧は、血管認知症および加齢関連認知症(例えば、アルツハイマー病)の根本原因である、またはそれを悪化させる要因であり得ると考えられる。したがって、血管認知症および加齢関連認知症(例えば、アルツハイマー病)の進行はまた、動脈壁内の弾性の損失および大脳脈管にかかる結果として生じる応力によって影響され得る。例えば、アルツハイマー病は、概して、脳内の老人斑および神経原線維変化の存在と関連付けられる。最近の研究によって、増加した脈圧、増加した収縮期圧力、および/または圧力の変化率(dP/dt)の増加が、経時的に、老人斑および神経原線維変化に寄与し得る、脳内の微小出血を生じさせ得ることが示唆されている。故に、血管および/または加齢関連認知症を治療するための改良されたデバイス、システム、および方法の必要性がある。
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0006】
本技術は、血管認知症および加齢関連認知症の両方を含む、認知症の進行を治療または減速させるための埋込可能ダンピングデバイスと、関連付けられたシステムおよび使用方法とを対象とする。本技術のいくつかの実施形態は、例えば、係留部材と、外側表面および血流を指向するように構成される管腔を画定する内側表面を有する、可撓性かつ応従性のダンピング部材とを含む、ダンピングデバイスを対象とする。内側表面は、管腔の断面寸法が変動するように構成される。例えば、外側表面および内側表面は、ダンピング部材の長さに沿って変動する、ある距離だけ相互から分離されることができる。ダンピング部材はさらに、第1の端部部分と、第1の端部部分と反対の第2の端部部分と、第1の端部部分と第2の端部部分との間のダンピング領域とを含むことができる。外側表面とダンピング部材の内側表面との間の距離は、ダンピング領域において、第1または第2の端部部分のいずれかを上回ることができる。血液が、収縮期の間、ダンピング部材を通して流動すると、ダンピング部材は、血液の拍動性エネルギーの一部を吸収し、ダンピングデバイスの遠位の血管の一部に伝達される脈圧の大きさを低減させる。本技術のいくつかの実施形態の具体的詳細は、図2A-19Bを参照して以下に説明される。
本明細書は、例えば、以下を提供する。
(項目1)
認知症の進行を治療または減速させるためのデバイスであって、
治療部位における動脈内に血管内で位置付けられるように構成される、可撓性かつ応従性のダンピング部材であって、上記ダンピング部材は、上記治療部位への送達のための薄型状態と拡張状態との間で変換可能であり、上記ダンピング部材は、(a)外側表面、(b)血流を指向するように構成される管腔を画定する内側表面、(c)第1の端部部分、(d)上記ダンピング部材の長さに沿って上記第1の端部部分と反対の第2の端部部分、および(e)上記第1の端部部分と第2の端部部分との間のダンピング領域を有する、略管状側壁を含み、上記内側表面および外側表面は、上記ダンピング領域において、上記第1または第2の端部部分のいずれかを上回る距離だけ離間される、ダンピング部材と、
上記ダンピング部材の第1の端部部分に結合される第1の係留部材および上記ダンピング部材の第2の端部部分に結合される第2の係留部材であって、上記第1および第2の係留部材は、展開状態では、上記治療部位において上記動脈壁の一部に接触するように構成される展開直径に半径方向に延在し、それによって、上記ダンピング部材を上記治療部位に固着し、上記第1および第2の係留部材は、上記ダンピング領域の少なくとも一部が、上記第1の係留部材と第2の係留部材との間に暴露され、上記展開直径を上回る直径に拡張することを可能にされるように、上記ダンピング部材の長さの一部のみに沿って延在する、係留部材と、
を備える、デバイス。
(項目2)
上記ダンピング部材は、血圧の変化に応答して変形するように構成される、項目1に記載のデバイス。
(項目3)
脈圧波の前縁と一致する上記ダンピング部材に沿った場所では、上記ダンピング部材の上記内側表面と上記外側表面との間の距離は、上記圧力に応答して減少する、項目1または項目2に記載のデバイス。
(項目4)
上記ダンピング部材の管腔は、砂時計形状を有する、項目1-3のいずれか1項に記載のデバイス。
(項目5)
上記外側表面は、略円筒形であり、上記内側表面は、波状である、項目1-4のいずれか1項に記載のデバイス。
(項目6)
上記第1および第2の係留部材はそれぞれ、拡張可能ステントである、項目1-5のいずれか1項に記載のデバイス。
(項目7)
上記第1および第2の係留部材はそれぞれ、拡張可能メッシュである、項目1-5のいずれか1項に記載のデバイス。
(項目8)
上記第1および第2の係留部材はそれぞれ、拡張可能ステントおよび拡張可能メッシュのうちの少なくとも1つである、項目1-5のいずれか1項に記載のデバイス。
(項目9)
上記第1および第2の係留部材はそれぞれ、上記ダンピング部材の周の周囲に位置付けられる、項目1-8のいずれか1項に記載のデバイス。
(項目10)
上記第1および第2の係留部材のそれぞれの少なくとも一部は、上記ダンピング部材内に位置付けられ、上記側壁の厚さの少なくとも一部を通して延在する、項目1-8のいずれか1項に記載のデバイス。
(項目11)
上記ダンピング領域は、第1のダンピング領域であり、上記ダンピング部材は、上記第1の端部部分と第2の端部部分との間に複数のダンピング領域を含む、項目1-10のいずれか1項に記載のデバイス。
(項目12)
上記第1および第2の係留部材のうちの少なくとも1つは、上記ダンピングデバイスの外側表面から半径方向外向きに延在する複数の固定デバイスを備える、項目1-11のいずれか1項に記載のデバイス。
(項目13)
上記デバイスは、左総頸動脈内の治療部位に位置付けられるように構成される、項目1-12のいずれか1項に記載のデバイス。
(項目14)
上記デバイスは、右総頸動脈内の治療部位に位置付けられるように構成される、項目1-13のいずれか1項に記載のデバイス。
(項目15)
上記デバイスは、アルツハイマー病を治療するように構成される、項目1-14のいずれか1項に記載のデバイス。
(項目16)
上記デバイスは、上記治療部位から下流の動脈の1つまたはそれを上回る分岐における微小出血の発生を低減させるように構成される、項目1-15のいずれか1項に記載のデバイス。
(項目17)
認知症を治療するためのデバイスであって、
治療部位における動脈内に血管内で位置付けられるように構成され、血流を遠位血管系に指向するように構成される管腔を有する、ダンピング部材であって、上記ダンピング部材は、上記治療部位への送達のための薄型状態と拡張状態との間で変換可能であり、上記ダンピング部材は、上記管腔の中に側方内向きに突出し、脈圧波が、収縮期の間、上記ダンピング部材に沿って伝搬すると、圧力を上記ダンピング部材から下流に分散させる圧力制限部を有する、ダンピング領域を含む、ダンピング部材と、
上記ダンピング部材に結合される係留部材であって、上記係留部材は、展開状態では、展開直径に外向きに延在し、上記治療部位において上記血管壁の一部に接触し、それによって、上記ダンピング部材を上記治療部位に固着するように構成され、上記係留部材は、上記ダンピング部材のダンピング領域が、上記係留部材の展開直径を越えて半径方向外向きに延在することを可能にされるように、上記ダンピング部材の長さの一部のみに沿って延在する、係留部材と、
を備える、デバイス。
(項目18)
上記ダンピング部材は、血圧の変化に応答して変形するように構成される、項目17に記載のデバイス。
(項目19)
脈圧波の前縁と一致する上記ダンピング部材に沿った場所では、上記ダンピング部材の上記内側表面と上記外側表面との間の距離は、上記圧力に応答して減少する、項目17または項目18に記載のデバイス。
(項目20)
上記ダンピング部材の管腔は、砂時計形状を有する、項目17-19のいずれか1項に記載のデバイス。
(項目21)
上記係留部材は、拡張可能ステントである、項目17-20のいずれか1項に記載のデバイス。
(項目22)
上記係留部材は、拡張可能メッシュである、項目17-20のいずれか1項に記載のデバイス。
(項目23)
上記係留部材は、拡張可能ステントおよび拡張可能メッシュのうちの少なくとも1つである、項目17-20のいずれか1項に記載のデバイス。
(項目24)
上記係留部材は、上記ダンピング部材の周の周囲に位置付けられる、項目17-23のいずれか1項に記載のデバイス。
(項目25)
上記係留部材の少なくとも一部は、上記ダンピング部材内に位置付けられ、上記側壁の厚さの少なくとも一部を通して延在する、項目17-23のいずれか1項に記載のデバイス。
(項目26)
上記ダンピング領域は、第1のダンピング領域であり、上記ダンピング部材は、上記第1の端部部分と第2の端部部分との間に複数のダンピング領域を含む、項目17-25のいずれか1項に記載のデバイス。
(項目27)
上記係留部材は、上記ダンピングデバイスの外側表面から半径方向外向きに延在する複数の固定デバイスを含む、項目17-26のいずれか1項に記載のデバイス。
(項目28)
上記デバイスは、左総頸動脈内の治療部位に位置付けられるように構成される、項目17-27のいずれか1項に記載のデバイス。
(項目29)
上記デバイスは、右総頸動脈内の治療部位に位置付けられるように構成される、項目17-28のいずれか1項に記載のデバイス。
(項目30)
上記デバイスは、アルツハイマー病を治療するように構成される、項目17-29のいずれか1項に記載のデバイス。
(項目31)
上記デバイスは、上記治療部位から下流の上記血管の一部内の微小出血の発生を低減させるように構成される、項目17-29のいずれか1項に記載のデバイス。
(項目32)
認知症を治療するためのデバイスであって、
治療部位における動脈内に血管内で位置付けられるように構成される、可撓性かつ応従性のダンピング部材であって、上記ダンピング部材は、上記治療部位への送達のための薄型状態と拡張状態との間で変換可能であり、上記ダンピング部材は、(a)外側表面、(b)血流を指向するように構成される管腔を画定する内側表面、(c)第1の端部部分、(d)上記ダンピング部材の長さに沿って上記第1の端部部分と反対の第2の端部部分、および(e)上記第1の端部部分と第2の端部部分との間のダンピング領域を有する、略管状側壁を含み、上記内側表面および外側表面は、上記ダンピング領域において、上記第1または第2の端部部分のいずれかを上回る距離だけ離間される、ダンピング部材と、
上記ダンピング部材の第1の端部部分に結合される第1の係留部材および上記ダンピング部材の第2の端部部分に結合される第2の係留部材であって、上記第1および第2の係留部材は、展開状態では、上記治療部位において上記血管壁の一部に接触するように構成される展開直径に半径方向に延在し、それによって、上記ダンピング部材を上記治療部位に固着する、係留部材と、
を備え、血液が、収縮期の間、上記ダンピング部材を通して流動すると、上記ダンピング部材は、上記血液の拍動性エネルギーの一部を吸収し、それによって、上記ダンピングデバイスの遠位の血管の一部に伝達される脈圧の大きさを低減させる、デバイス。
(項目33)
血管を治療するためのデバイスであって、
第1の部分および第2の部分を有する、係留システムと、
クッション部材であって、上記クッション部材は、その一部が上記係留システムによって制約されないように、上記係留システムの上記第1の部分と第2の部分との間に位置し、上記クッション部材は、上記脈管内を流動する血液によって伝達される拍動性エネルギーを吸収するように構成される、クッション部材と、
を備える、デバイス。
(項目34)
上記クッション部材は、上記脈管内の血圧の増加に応答して拡張し、上記脈管内の血圧が続いて減少するにつれて弛緩するように構成される、項目33に記載のデバイス。
(項目35)
血管を治療するためのデバイスであって、
近位アンカおよび遠位アンカを有する、血管内クッションデバイスであって、上記近位および遠位アンカはそれぞれ、主幹動脈の内壁に当接するように構成される、血管内クッションデバイスと、
上記近位アンカと遠位アンカとの間に延在する、弾性的に変形可能な部材と、
を備え、上記弾性的に変形可能な部材は、上記脈管内の血圧の増加に応答して拡張し、上記脈管内の血圧が続いて減少するにつれて弛緩するように構成される、デバイス。
(項目36)
上記近位アンカと遠位アンカとの間に縦方向に位置する上記弾性的に変形可能な膜の一部は、上記弾性的に変形可能な膜が半径方向に弛緩されると、上記近位および遠位アンカに対して縮小された内部断面積の領域を画定する、項目35に記載のデバイス。
(項目37)
上記近位および遠位アンカはそれぞれ、展開前の第1の直径と展開後の第2の直径との間で半径方向に拡張可能である、項目35または項目36に記載のデバイス。
(項目38)
上記近位アンカに固着される1つまたはそれを上回る糸をさらに備える、項目35-37のいずれか1項に記載のデバイス。
(項目39)
各糸は、小穴に固着される、項目38に記載のデバイス。
(項目40)
左総頸動脈、右総頸動脈、腕頭動脈、上行大動脈、内頸動脈、または腹部大動脈から選択された動脈を治療するためのデバイスであって、
弾性的に変形可能な材料から加工される、巻着体と、
上記巻着体の2つの対向縁を上記動脈の周囲に固着するように適合される、係合形成部と、
を備え、上記弾性的に変形可能な材料は、収縮期段階の間、半径方向に拡張し、拡張期段階の間、半径方向に収縮するように構成される、デバイス。
(項目41)
上記係合形成部は、縫合糸および/またはステープルを含む、項目40に記載のデバイス。
(項目42)
上記係合形成部は、ジップロックを含む、項目41に記載のデバイス。
(項目43)
左総頸動脈、右総頸動脈、腕頭動脈、または上行大動脈を治療するためのデバイスであって、
上記動脈の周囲に巻着されるように構成される、近位アンカと、
上記動脈の周囲に巻着され、上記近位アンカに対して縦方向に離間されるように構成される、遠位アンカと、
上記動脈の周囲に巻装されるように適合される螺旋帯であって、上記螺旋帯は、上記近位アンカに固着可能な第1の端部および上記遠位アンカに固着可能な対向する第2の端部を有し、上記螺旋帯は、収縮期段階の間、半径方向に拡張し、拡張期段階の間、半径方向に収縮するように適合される、螺旋帯と、
を備える、デバイス。
(項目44)
認知症の影響を治療または減速させるためのデバイスであって、
薄型状態および展開状態を有する、ダンピング部材であって、上記展開状態では、上記ダンピング部材は、縦方向に波状である、外側表面および内側表面を有する、変形可能な略管状側壁を備え、上記側壁は、血管壁と密着して位置付けられ、上記血管を通して流動する血液によって伝達される拍動性エネルギーを吸収するように構成される、ダンピング部材、
を備える、デバイス。
(項目45)
上記ダンピング部材は、左総頸動脈、右総頸動脈、および腕頭動脈のうちの少なくとも1つと密着して位置付けられるように構成される、項目1に記載のデバイス。
(項目46)
上記ダンピング部材は、上行大動脈と密着して位置付けられるように構成される、項目44または項目45に記載のデバイス。
(項目47)
上記ダンピング部材は、上記血管壁の内側表面と密着して位置付けられるように構成される、項目44-46のいずれか1項に記載のデバイス。
(項目48)
上記ダンピング部材は、上記血管壁の外側表面と密着して位置付けられるように構成される、項目44-46のいずれか1項に記載のデバイス。
(項目49)
上記側壁は、内径を有し、上記ダンピング部材が展開状態にあるとき、上記内径は、軸方向に増加し、次いで、減少する、項目44-48のいずれか1項に記載のデバイス。
(項目50)
上記断面積は、縦方向に減少し、次いで、増加する、項目44-49のいずれか1項に記載のデバイス。
(項目51)
上記外側表面は、略円筒形形状を有する、項目44-50のいずれか1項に記載のデバイス。
(項目52)
上記外側表面は、波状形状を有する、項目44-50のいずれか1項に記載のデバイス。
(項目53)
上記ダンピング部材に結合され、上記ダンピング部材の一部のみと軸方向に整合される、係留部材をさらに備え、上記係留部材は、上記血管壁に係合し、上記ダンピング部材を上記血管壁に固着するように構成される、項目44-52のいずれか1項に記載のデバイス。
(項目54)
上記係留部材は、第1の係留部材であり、上記デバイスはさらに、上記ダンピング部材に結合される第2の係留部材を備え、上記第2の係留部材は、
上記ダンピング部材の一部のみと軸方向に整合され、
上記ダンピング部材の縦軸に沿って上記第1の係留部材から離間される、
項目44-53のいずれか1項に記載のデバイス。
(項目55)
上記ダンピング部材が上記血管壁に隣接して位置付けられたときに、上記ダンピング部材は、上記血管壁の直径を制約しない、項目44-54のいずれか1項に記載のデバイス。
(項目56)
認知症の影響を治療または減速させるためのデバイスであって、
血管壁における治療部位への送達のための薄型状態および展開状態を有する、弾性部材であって、上記展開状態では、上記弾性部材は、動脈壁に当接し、内径、外径、外側表面、および波状内側表面を有する、略管状構造を形成するように構成され、上記外径および上記内径のうちの少なくとも1つは、それぞれ、上記血管内の脈圧の増減に応答して増減する、弾性部材、
を備える、デバイス。
(項目57)
上記弾性部材は、左総頸動脈、右総頸動脈、および腕頭動脈のうちの少なくとも1つと密着して位置付けられるように構成される、項目56に記載のデバイス。
(項目58)
上記弾性部材は、上行大動脈と密着して位置付けられるように構成される、項目56または項目57に記載のデバイス。
(項目59)
上記弾性部材は、上記血管壁の内側表面と密着して位置付けられるように構成される、項目56-58のいずれか1項に記載のデバイス。
(項目60)
上記弾性部材は、上記血管壁の外側表面と密着して位置付けられるように構成される、項目56-58のいずれか1項に記載のデバイス。
(項目61)
上記側壁は、内径を有し、上記弾性部材が展開状態にあるとき、上記内径は、軸方向に増加し、次いで、減少する、項目56-60のいずれか1項に記載のデバイス。
(項目62)
上記断面積は、縦方向に減少し、次いで、増加する、項目56-61のいずれか1項に記載のデバイス。
(項目63)
上記外側表面は、略円筒形形状を有する、項目56-62のいずれか1項に記載のデバイス。
(項目64)
上記外側表面は、波状形状を有する、項目56-62のいずれか1項に記載のデバイス。
(項目65)
上記弾性部材に結合され、上記弾性部材の一部のみと軸方向に整合される、係留部材をさらに備え、上記係留部材は、上記血管壁に係合し、上記弾性部材を上記血管壁に固着するように構成される、項目56-64のいずれか1項に記載のデバイス。
(項目66)
上記係留部材は、第1の係留部材であり、上記デバイスはさらに、上記弾性部材に結合される第2の係留部材を備え、上記第2の係留部材は、
上記弾性部材の一部のみと軸方向に整合され、
上記弾性部材の縦軸に沿って上記第1の係留部材から離間される、
項目65に記載のデバイス。
(項目67)
上記弾性部材が上記血管壁に隣接して位置付けられたときに、上記弾性部材は、上記血管壁の直径を制約しない、項目56-66のいずれか1項に記載のデバイス。
(項目68)
認知症の影響を治療または減速させるためのデバイスであって、
減勢物質を含む、ダンピング部材であって、上記ダンピング部材は、薄型構成および展開構成を有し、上記ダンピング部材が上記展開構成にあるとき、上記ダンピング部材は、上記動脈を通して進行する脈波が、上記管状構造の長さに沿って第1の軸方向場所において応力を印加すると、上記減勢物質の少なくとも一部が上記管状構造の長さに沿って上記第1の場所から第2の軸方向場所に移動するように、動脈の周に沿って位置付けられるように構成される略管状構造を形成する、ダンピング部材、
を備える、デバイス。
(項目69)
上記ダンピング部材に結合される構造要素をさらに備える、項目68に記載のデバイス。
(項目70)
上記展開状態では、上記ダンピング部材は、上記動脈の周の少なくとも一部の周囲に巻着するように構成される、項目68または項目69に記載のデバイス。
(項目71)
上記展開状態では、上記デバイスは、事前に設定された螺旋構成を有する、項目68-70のいずれか1項に記載のデバイス。
(項目72)
上記ダンピング部材は、液体を含む、項目68-71のいずれか1項に記載のデバイス。
(項目73)
上記ダンピング部材は、ガスを含む、項目68-72のいずれか1項に記載のデバイス。
(項目74)
上記ダンピング部材は、ゲルを含む、項目68-73のいずれか1項に記載のデバイス。
(項目75)
上記ダンピング部材は、上記展開構成では、上記動脈壁の外側表面と密着して位置付けられるように構成される、項目68-74のいずれか1項に記載のデバイス。
(項目76)
上記ダンピング部材は、上記展開構成では、上記ダンピング部材の内側表面が上記動脈を通して流動する血液と接触するように、上記動脈壁の周囲に位置付けられるように構成される、項目68-74のいずれか1項に記載のデバイス。
(項目77)
認知症の影響を治療または減速させるためのデバイスであって、
複数の流体粒子を含む、ダンピング部材であって、上記ダンピング部材は、薄型構成および展開構成を有し、上記ダンピング部材が上記展開構成にあるとき、上記ダンピング部材は、上記動脈の長さに沿った治療部位における動脈の周に沿って位置付けられるように構成される、ダンピング部材を備え、
上記ダンピング部材が展開構成にあり、上記治療部位に位置付けられたときに、上記動脈の長さを通して進行する波面は、上記ダンピング部材の内径が、上記波面と整合される上記ダンピング部材に沿った軸方向場所において増加する一方、上記ダンピング部材に沿った別の軸方向場所における上記ダンピング部材の内径が、減少するように、上記流体粒子の少なくとも一部を上記ダンピング部材の長さに沿って再分散させる、デバイス。
(項目78)
上記ダンピング部材に結合される構造要素をさらに備える、項目77に記載のデバイス。
(項目79)
上記展開状態では、上記ダンピング部材は、上記動脈の周の少なくとも一部の周囲に巻着するように構成される、項目77または項目78に記載のデバイス。
(項目80)
上記展開状態では、上記デバイスは、事前に設定された螺旋構成を有する、項目77-79のいずれか1項に記載のデバイス。
(項目81)
上記ダンピング部材は、液体を含む、項目77-80のいずれか1項に記載のデバイス。
(項目82)
上記ダンピング部材は、ガスを含む、項目77-81のいずれか1項に記載のデバイス。
(項目83)
上記ダンピング部材は、ゲルを含む、項目77-82のいずれか1項に記載のデバイス。
(項目84)
上記ダンピング部材は、上記展開構成では、上記動脈壁の外側表面と密着して位置付けられるように構成される、項目77-83のいずれか1項に記載のデバイス。
(項目85)
上記ダンピング部材は、上記展開構成では、上記ダンピング部材の内側表面が上記動脈を通して流動する血液と接触するように、上記動脈壁の周囲に位置付けられるように構成される、項目77-84のいずれか1項に記載のデバイス。
(項目86)
認知症の影響を治療または減速させるための方法であって、
ダンピングデバイスを腕頭動脈、右総頸動脈、左総頸動脈、上行大動脈、および大動脈弓のうちの少なくとも1つと密着して位置付けるステップであって、上記ダンピングデバイスは、弾性の略管状側壁を備え、それによって、上記ダンピングデバイスは、上記腕頭動脈、右総頸動脈、左総頸動脈、上行大動脈、および大動脈弓のうちの少なくとも1つを通して流動する血液によって伝達される拍動性エネルギーを吸収する、ステップ、
を含む、方法。
(項目87)
認知症の影響を治療または減速させるための方法であって、
ダンピングデバイスを血液を上記脳に送達する動脈の壁と密着して位置付けるステップであって、上記ダンピングデバイスは、外側表面および波状内側表面を有する、弾性の略管状側壁を備える、ステップと、
上記血管を通して流動する血液中の脈圧波に応答して、上記内側表面および上記外側表面のうちの少なくとも1つの輪郭が変化するステップと、
を含む、方法。
(項目88)
腕頭動脈、右総頸動脈、左総頸動脈、上行大動脈、および大動脈弓のうちの少なくとも1つを治療するための方法であって、
ダンピングデバイスを血管壁と密着して位置付けるステップであって、上記ダンピングデバイスは、弾性の略管状側壁を備える、ステップと、
脈圧の増加に応答して、上記ダンピングデバイスの内径および外径のうちの少なくとも1つを拡張させるステップと、
脈圧の減少に応答して、上記ダンピングデバイスの内径および外径のうちの少なくとも1つを収縮させるステップと、
を含む、方法。
(項目89)
血管を治療する方法であって、
カテーテルを脈管の中に挿入し、上記カテーテルの先端を所望の血管場所に指向するステップと、
遠位アンカを上記カテーテル先端から上記脈管の中に移送するステップと、
上記遠位アンカの半径方向外側部分が上記脈管の内壁と係合するように、上記遠位アンカを拡張させるステップと、
上記カテーテルを若干抜去し、近位アンカを上記カテーテルの先端から上記脈管の中に移送するステップと、
上記近位アンカを所望の場所において縦方向に位置付けるステップと、
上記近位アンカの半径方向外側部分が上記脈管の内壁と係合するように、上記近位アンカを拡張させるステップであって、弾性的に変形可能な部材が、上記近位アンカと遠位アンカとの間に縦方向に延在する、ステップと、
を含む、方法。
(項目90)
上記遠位アンカを移送するステップは、上記遠位アンカを上記カテーテルの先端から前進させるステップを含む、項目89に記載の方法。
(項目91)
上記遠位アンカを移送するステップは、上記遠位アンカが上記脈管内の略一定縦方向位置に留まっている間、上記カテーテルの先端を抜去し、上記カテーテルの先端から退出させるステップを含む、項目89または項目90に記載の方法。
(項目92)
上記近位アンカを縦方向に位置付けるステップは、第1の引張力を上記近位アンカに折壊可能に固着される1つまたはそれを上回る糸に印加するステップを含む、項目89-91のいずれか1項に記載の方法。
(項目93)
上記第1の引張力を上回る第2の引張力を印加することによって、上記近位アンカを拡張させた後、上記糸を折壊可能に破断させるステップをさらに含む、項目92に記載の方法。
(項目94)
上記糸を上記近位アンカから係脱するために、上記近位アンカを拡張させた後、上記糸に固着されるリング、ラッチ、または留め金を係脱するステップをさらに含む、項目92に記載の方法。
(項目95)
上記近位および/または遠位アンカの場所を判定するために撮像するステップをさらに含む、項目89-94のいずれか1項に記載の方法。
(項目96)
左総頸動脈、右総頸動脈または腕頭動脈、頸動脈、前述のいずれかの分岐、および上行大動脈から選択された血管を治療する方法であって、
弾性的に変形可能な材料を上記動脈の周囲に巻着するステップと、
上記弾性的に変形可能な材料の内径が、収縮期段階の間、上記動脈の初期外径より小さくなるように、上記弾性的に変形可能な材料の第1の縁を上記弾性的に変形可能な材料の対向する第2の縁に取り付けるステップと、
を含む、方法。
(項目97)
認知症を治療するための方法であって、
ダンピングデバイスを治療部位における動脈内に血管内で位置付けるステップであって、上記ダンピングデバイスは、それを通して管腔を画定する、弾性の管状ダンピング部材に結合される係留部材を含む、ステップと、
少なくとも上記係留部材が上記治療部位において上記動脈壁と密着するように、上記係留部材および上記ダンピング部材を薄型状態から拡張状態に拡張させるステップと、
上記ダンピング部材を通して流動する血液中の脈圧波に応答して、上記ダンピング部材の輪郭を変化させるステップと、
を含む、方法。
(項目98)
上記ダンピングデバイスの遠位の血管の一部に伝達される脈圧の大きさを低減させるステップをさらに含む、項目97に記載の方法。
(項目99)
上記脈圧の大きさを低減させるステップは、上記動脈を通して流動する血液の拍動性エネルギーの一部を吸収するステップを含む、項目98に記載の方法。
(項目100)
上記ダンピング部材の輪郭を変化させるステップは、上記管腔ダンピング部材の外径が略一定のままである間、上記管腔ダンピング部材の内径を増加させるステップを含む、項目97-99のいずれか1項に記載の方法。
(項目101)
上記ダンピング部材の輪郭を変化させるステップは、上記ダンピング部材の管腔の内径および外径を増加させるステップを含む、項目97-99のいずれか1項に記載の方法。
(項目102)
上記ダンピング部材の輪郭を変化させるステップは、上記ダンピング部材の内側表面と上記ダンピング部材の外側表面との間の距離を減少させるステップを含む、項目97-99のいずれか1項に記載の方法。
(項目103)
ダンピングデバイスを血管内で位置付けるステップは、ダンピングデバイスを治療部位における左総頸動脈内に血管内で位置付けるステップを含む、項目1に記載の方法。
(項目104)
ダンピングデバイスを血管内で位置付けるステップは、ダンピングデバイスを治療部位における右総頸動脈内に血管内で位置付けるステップを含む、項目97-103のいずれか1項に記載の方法。
(項目105)
上記係留部材を拡張させるステップおよび上記ダンピング部材を拡張させるステップは、同時に生じる、項目97-104のいずれか1項に記載の方法。
(項目106)
上記係留部材を拡張させるステップは、上記係留部材をバルーンで拡張させるステップを含む、項目97-105のいずれか1項に記載の方法。
(項目107)
上記係留部材を拡張させるステップは、シースを抜去し、上記係留部材を暴露させ、上記係留部材が自己拡張することを可能にするステップを含む、項目97-105のいずれか1項に記載の方法。
(項目108)
上記ダンピング部材を拡張させるステップは、上記ダンピング部材をバルーンで拡張させるステップを含む、項目97-107のいずれか1項に記載の方法。
(項目109)
上記ダンピング部材を拡張させるステップは、シースを抜去し、上記ダンピング部材を暴露させ、上記係留部材が自己拡張することを可能にするステップを含む、項目97-107のいずれか1項に記載の方法。
(項目110)
上記係留部材を拡張させるステップは、上記ダンピング部材を拡張させる、項目97-109のいずれか1項に記載の方法。
(項目111)
上記ダンピングデバイスは、第1のダンピングデバイスであり、
上記第1のダンピングデバイスは、第1の動脈場所において血管内で位置付けられ、
上記方法はさらに、第2のダンピングデバイスを上記第1の動脈場所と異なる第2の動脈場所において血管内で位置付けるステップを含む、
項目97-110のいずれか1項に記載の方法。
(項目112)
上記第1の動脈場所は、左総頸動脈、右総頸動脈、外頸動脈、内頸動脈、および上行大動脈のうちの1つであり、上記第2の動脈場所は、左総頸動脈、右総頸動脈、外頸動脈、内頸動脈、および上行大動脈のうちの1つである、項目111に記載の方法。
(項目113)
上記第1の動脈場所は、左総頸動脈であり、上記第2の動脈場所は、右総頸動脈である、項目111に記載の方法。
(項目114)
認知症の影響を治療または減速させるための方法であって、
ダンピング部材を動脈の長さに沿って位置付けるステップであって、上記ダンピング部材は、減勢物質を含む、ステップと、
動脈内の血液を通して進行する脈波に応答して、上記減勢化合物の少なくとも一部を上記ダンピング部材の長さに沿って再分散させ、それによって、上記血液中の脈波のエネルギーの少なくとも一部を減衰させるステップと、
を含む、方法。
(項目115)
認知症の影響を治療または減速させるための方法であって、
ダンピング部材を動脈の長さに沿って位置付けるステップであって、上記ダンピング部材は、複数の流体粒子を含む、ステップと、
上記流体粒子の一部を軸方向場所から脈波の波面と整合される上記ダンピング部材に沿って移動させ、それによって、上記ダンピング部材の内径を増加させるステップと、
を含む、方法。
(項目116)
認知症の進行を治療または減速させるためのデバイスであって、
治療部位における動脈内に血管内で位置付けられるように構成される、可撓性かつ応従性のダンピング部材であって、上記ダンピング部材は、上記治療部位への送達のための薄型状態と拡張状態との間で変換可能であり、上記ダンピング部材は、(a)外側表面、(b)血流を指向するように構成される管腔を画定する内側表面、(c)第1の端部部分、(d)上記ダンピング部材の長さに沿って上記第1の端部部分と反対の第2の端部部分、および(e)上記第1の端部部分と第2の端部部分との間のダンピング領域を有する、略管状側壁を含み、上記内側表面および外側表面は、上記ダンピング領域において、上記第1または第2の端部部分のいずれかを上回る距離だけ離間される、ダンピング部材と、
上記ダンピング部材の第1の端部部分に結合される第1の係留部材および上記ダンピング部材の第2の端部部分に結合される第2の係留部材であって、上記第1および第2の係留部材は、展開状態では、上記治療部位において上記動脈壁の一部に接触するように構成される展開直径に半径方向に延在し、それによって、上記ダンピング部材を上記治療部位に固着し、上記第1および第2の係留部材は、上記ダンピング領域の少なくとも一部が、上記第1の係留部材と第2の係留部材との間に暴露され、上記展開直径を上回る直径に拡張することを可能にされるように、上記ダンピング部材の長さの一部のみに沿って延在する、係留部材と、
を備える、デバイス。
(項目117)
上記ダンピング部材は、弾性的に変形可能であり、血圧の変化に応答して変形するように構成される、項目116に記載のデバイス。
(項目118)
脈圧波の前縁と一致する上記ダンピング部材に沿った場所では、上記ダンピング部材の上記内側表面と上記外側表面との間の距離は、上記圧力に応答して減少する、項目116または項目117に記載のデバイス。
(項目119)
上記ダンピング部材の管腔は、砂時計形状を有する、項目116-118のいずれか1項に記載のデバイス。
(項目120)
上記外側表面は、略円筒形であり、上記内側表面は、波状である、項目116-119のいずれか1項に記載のデバイス。
(項目121)
上記第1および第2の係留部材はそれぞれ、拡張可能ステントである、項目116-120のいずれか1項に記載のデバイス。
(項目122)
上記第1および第2の係留部材はそれぞれ、拡張可能メッシュである、項目116-120のいずれか1項に記載のデバイス。
(項目123)
上記第1および第2の係留部材はそれぞれ、拡張可能ステントおよび拡張可能メッシュのうちの少なくとも1つである、項目116-120のいずれか1項に記載のデバイス。
(項目124)
上記第1および第2の係留部材はそれぞれ、上記ダンピング部材の周の周囲に位置付けられる、項目116-123のいずれか1項に記載のデバイス。
(項目125)
上記第1および第2の係留部材のそれぞれの少なくとも一部は、上記ダンピング部材内に位置付けられ、上記側壁の厚さの少なくとも一部を通して延在する、項目116-124のいずれか1項に記載のデバイス。
(項目126)
上記ダンピング領域は、第1のダンピング領域であり、上記ダンピング部材は、上記第1の端部部分と第2の端部部分との間に複数のダンピング領域を含む、項目116-125のいずれか1項に記載のデバイス。
(項目127)
上記第1および第2の係留部材のうちの少なくとも1つは、上記ダンピングデバイスの外側表面から半径方向外向きに延在する複数の固定デバイスを備える、項目116-126のいずれか1項に記載のデバイス。
(項目128)
上記デバイスは、左総頸動脈内の治療部位に位置付けられるように構成される、項目116-127のいずれか1項に記載のデバイス。
(項目129)
上記デバイスは、右総頸動脈内の治療部位に位置付けられるように構成される、項目116-127のいずれか1項に記載のデバイス。
(項目130)
上記デバイスは、アルツハイマー病を治療するように構成される、項目116-129のいずれか1項に記載のデバイス。
(項目131)
上記デバイスは、上記治療部位から下流の動脈の1つまたはそれを上回る分岐における微小出血の発生を低減させるように構成される、項目116-129のいずれか1項に記載のデバイス。
(項目132)
認知症を治療するためのデバイスであって、
治療部位における動脈内に血管内で位置付けられるように構成され、血流を遠位血管系に指向するように構成される管腔を有する、ダンピング部材であって、上記ダンピング部材は、上記治療部位への送達のための薄型状態と拡張状態との間で変換可能であり、上記ダンピング部材は、上記管腔の中に側方内向きに突出し、脈圧波が、収縮期の間、上記ダンピング部材に沿って伝搬すると、圧力を上記ダンピング部材から下流に分散させる圧力制限部を有する、ダンピング領域を含む、ダンピング部材と、
上記ダンピング部材に結合される係留部材であり、上記係留部材は、展開状態では、展開直径に外向きに延在し、上記治療部位において上記血管壁の一部に接触し、それによって、上記ダンピング部材を上記治療部位に固着するように構成され、上記係留部材は、上記ダンピング部材のダンピング領域が、上記係留部材の展開直径を越えて半径方向外向きに延在することを可能にされるように、上記ダンピング部材の長さの一部のみに沿って延在する、係留部材と、
を備える、デバイス。
(項目133)
上記ダンピング部材は、弾性的に変形可能であり、血圧の変化に応答して変形するように構成される、項目132に記載のデバイス。
(項目134)
脈圧波の前縁と一致する上記ダンピング部材に沿った場所では、上記ダンピング部材の上記内側表面と上記外側表面との間の距離は、上記圧力に応答して減少する、項目132または133に記載のデバイス。
(項目135)
上記ダンピング部材の管腔は、砂時計形状を有する、項目132-134のいずれか1項に記載のデバイス。
(項目136)
上記係留部材は、拡張可能ステントである、項目132-135のいずれか1項に記載のデバイス。
(項目137)
上記係留部材は、拡張可能メッシュである、項目132-136のいずれか1項に記載のデバイス。
(項目138)
上記係留部材は、拡張可能ステントおよび拡張可能メッシュのうちの少なくとも1つである、項目132-137のいずれか1項に記載のデバイス。
(項目139)
上記係留部材は、上記ダンピング部材の周の周囲に位置付けられる、項目132-138のいずれか1項に記載のデバイス。
(項目140)
上記係留部材の少なくとも一部は、上記ダンピング部材内に位置付けられ、上記側壁の厚さの少なくとも一部を通して延在する、項目132-139のいずれか1項に記載のデバイス。
(項目141)
上記ダンピング領域は、第1のダンピング領域であり、上記ダンピング部材は、上記第1の端部部分と第2の端部部分との間に複数のダンピング領域を含む、項目132-140のいずれか1項に記載のデバイス。
(項目142)
上記係留部材は、上記ダンピングデバイスの外側表面から半径方向外向きに延在する複数の固定デバイスを含む、項目132-141のいずれか1項に記載のデバイス。
(項目143)
上記デバイスは、左総頸動脈内の治療部位に位置付けられるように構成される、項目132-142のいずれか1項に記載のデバイス。
(項目144)
上記デバイスは、右総頸動脈内の治療部位に位置付けられるように構成される、項目132-142のいずれか1項に記載のデバイス。
(項目145)
上記デバイスは、アルツハイマー病を治療するように構成される、項目132-144のいずれか1項に記載のデバイス。
(項目146)
上記デバイスは、上記治療部位から下流の血管の一部内の微小出血の発生を低減させるように構成される、項目132-145のいずれか1項に記載のデバイス。
(項目147)
認知症を治療するためのデバイスであって、
治療部位における動脈内に血管内で位置付けられるように構成される、可撓性かつ応従性のダンピング部材であって、上記ダンピング部材は、上記治療部位への送達のための薄型状態と拡張状態との間で変換可能であり、上記ダンピング部材は、(a)外側表面、(b)血流を指向するように構成される管腔を画定する内側表面、(c)第1の端部部分、(d)上記ダンピング部材の長さに沿って上記第1の端部部分と反対の第2の端部部分、および(e)上記第1の端部部分と第2の端部部分との間のダンピング領域を有する、略管状側壁を含み、上記内側表面および外側表面は、上記ダンピング領域において、上記第1または第2の端部部分のいずれかを上回る距離だけ離間される、ダンピング部材と、
上記ダンピング部材の第1の端部部分に結合される第1の係留部材および上記ダンピング部材の第2の端部部分に結合される第2の係留部材であって、上記第1および第2の係留部材は、展開状態では、上記治療部位において上記血管壁の一部に接触するように構成される展開直径に半径方向に延在し、それによって、上記ダンピング部材を上記治療部位に固着する、係留部材と、
を備え、血液が、収縮期の間、上記ダンピング部材を通して流動すると、上記ダンピング部材は、上記血液の拍動性エネルギーの一部を吸収し、それによって、上記ダンピングデバイスの遠位の血管の一部に伝達される脈圧の大きさを低減させる、デバイス。
(項目148)
血管を治療するためのデバイスであって、
第1の部分および第1の方向において上記第1の部分から離間される第2の部分を有する、係留システムと、
クッション部材であって、上記クッション部材は、上記第1の方向に直交する第2の方向におけるその一部の移動が上記係留システムによって制約されないように、上記係留システムの第1の部分と第2の部分との間に位置し、上記クッション部材は、上記脈管内を流動する血液によって伝達される拍動性エネルギーを吸収するように構成される、クッション部材と、
を備える、デバイス。
(項目149)
上記クッション部材は、弾性的に変形可能であり、上記脈管内の血圧の増加に応答して拡張し、上記脈管内の血圧が続いて減少するにつれて弛緩するように構成される、項目148に記載のデバイス。
(項目150)
血管を治療するためのデバイスであって、
近位アンカおよび上記近位アンカから離間される遠位アンカを有する、血管内クッションデバイスであって、上記近位および遠位アンカはそれぞれ、主幹動脈の内壁に当接するように構成される、血管内クッションデバイスと、
上記近位アンカと遠位アンカとの間に延在する、弾性的に変形可能な部材と、
を備え、上記弾性的に変形可能な部材は、上記脈管内の血圧の増加に応答して拡張し、上記脈管内の血圧が続いて減少するにつれて弛緩するように構成される、デバイス。
(項目151)
上記近位アンカと遠位アンカとの間に縦方向に位置する上記弾性的に変形可能な膜の一部は、上記弾性的に変形可能な膜が半径方向に弛緩されると、上記近位および遠位アンカに対して縮小された内部断面積の領域を画定する、項目150に記載のデバイス。
(項目152)
上記近位および遠位アンカはそれぞれ、展開前の第1の直径と展開後の第2の直径との間で半径方向に拡張可能である、項目150または項目151に記載のデバイス。
(項目153)
上記近位アンカに固着される1つまたはそれを上回る糸をさらに備える、項目150-152のいずれか1項に記載のデバイス。
(項目154)
各糸は、小穴に固着される、項目153に記載のデバイス。
(項目155)
左総頸動脈、右総頸動脈、腕頭動脈、上行大動脈、内頸動脈、または腹部大動脈から選択された動脈を治療するためのデバイスであって、
弾性的に変形可能な材料から加工される、巻着体と、
上記巻着体の2つの対向縁を上記動脈の周囲に固着するように適合される、係合形成部と、
を備え、上記弾性的に変形可能な材料は、収縮期段階の間、半径方向に拡張し、拡張期段階の間、半径方向に収縮するように構成される、デバイス。
(項目156)
上記巻着体が上記動脈の周囲の定位置にあるとき、上記巻着体は、全体的にまたは実質的に全体的に、その長さの一部にわたって上記動脈を囲繞する、項目155に記載のデバイス。
(項目157)
上記係合形成部は、縫合糸および/またはステープルを含む、項目155に記載のデバイス。
(項目158)
上記係合形成部は、ジップロックを含む、項目155に記載のデバイス。
(項目159)
左総頸動脈、右総頸動脈、腕頭動脈、または上行大動脈を治療するためのデバイスであって、
上記動脈の周囲に巻着されるように構成される、近位アンカと、
上記動脈の周囲に巻着され、上記近位アンカに対して縦方向に離間されるように構成される、遠位アンカと、
上記動脈の周囲に巻装されるように適合される螺旋帯であって、上記螺旋帯は、上記近位アンカに固着可能な第1の端部および上記遠位アンカに固着可能な対向する第2の端部を有し、上記螺旋帯は、収縮期段階の間、半径方向に拡張し、拡張期段階の間、半径方向に収縮するように適合される、螺旋帯と、
を備える、デバイス。
(項目160)
上記螺旋帯の第1の端部は、上記近位アンカに固着され、上記螺旋帯の第2の端部は、上記遠位アンカに固着される、項目159に記載のデバイス。
(項目161)
認知症の影響を治療または減速させるためのデバイスであって、
縦方向に波状である、外側表面および内側表面を有する、変形可能な略管状側壁を備える、ダンピング部材であって、上記側壁は、血管壁と密着して位置付けられ、上記血管を通して流動する血液によって伝達される拍動性エネルギーを吸収するように構成される、ダンピング部材、
を備える、デバイス。
(項目162)
上記ダンピング部材は、左総頸動脈、右総頸動脈、および腕頭動脈のうちの少なくとも1つと密着して位置付けられるように構成される、項目161に記載のデバイス。
(項目163)
上記ダンピング部材は、上行大動脈と密着して位置付けられるように構成される、項目161に記載のデバイス。
(項目164)
上記ダンピング部材は、上記血管壁の内側表面と密着して位置付けられるように構成される、項目161-163のいずれか1項に記載のデバイス。
(項目165)
上記ダンピング部材は、上記血管壁の外側表面と密着して位置付けられるように構成される、項目161-163のいずれか1項に記載のデバイス。
(項目166)
上記側壁は、内径を有し、上記ダンピング部材が展開状態にあるとき、上記内径は、軸方向に増加し、次いで、減少する、項目161-165のいずれか1項に記載のデバイス。
(項目167)
上記断面積は、縦方向に減少し、次いで、増加する、項目161-166のいずれか1項に記載のデバイス。
(項目168)
上記外側表面は、略円筒形形状を有する、項目161-167のいずれか1項に記載のデバイス。
(項目169)
上記外側表面は、波状形状を有する、項目161-167のいずれか1項に記載のデバイス。
(項目170)
上記ダンピング部材に結合され、上記ダンピング部材の一部のみと軸方向に整合される、係留部材をさらに備え、上記係留部材は、上記血管壁に係合し、上記ダンピング部材を上記血管壁に固着するように構成される、項目161-169のいずれか1項に記載のデバイス。
(項目171)
上記係留部材は、第1の係留部材であり、上記デバイスはさらに、上記ダンピング部材に結合される第2の係留部材を備え、上記第2の係留部材は、
上記ダンピング部材の一部のみと軸方向に整合され、
上記ダンピング部材の縦軸に沿って上記第1の係留部材から離間される、
項目170に記載のデバイス。
(項目172)
上記ダンピング部材が上記血管壁に隣接して位置付けられたときに、上記ダンピング部材は、上記血管壁の直径を制約しない、項目161-171のいずれか1項に記載のデバイス。
(項目173)
認知症の影響を治療または減速させるためのデバイスであって、
動脈壁に当接し、内径、外径、外側表面、および波状内側表面を有する、略管状構造を形成するように構成される、弾性部材であって、上記外径および上記内径のうちの少なくとも1つは、それぞれ、上記血管内の脈圧の増減に応答して増減する、弾性部材、
を備える、デバイス。
(項目174)
上記弾性部材は、左総頸動脈、右総頸動脈、および腕頭動脈のうちの少なくとも1つと密着して位置付けられるように構成される、項目173に記載のデバイス。
(項目175)
上記弾性部材は、上行大動脈と密着して位置付けられるように構成される、項目173に記載のデバイス。
(項目176)
上記弾性部材は、上記血管壁の内側表面と密着して位置付けられるように構成される、項目173-175のいずれか1項に記載のデバイス。
(項目177)
上記弾性部材は、上記血管壁の外側表面と密着して位置付けられるように構成される、項目173-175のいずれか1項に記載のデバイス。
(項目178)
上記側壁は、内径を有し、上記弾性部材が展開状態にあるとき、上記内径は、軸方向に増加し、次いで、減少する、項目173-177のいずれか1項に記載のデバイス。
(項目179)
上記断面積は、縦方向に減少し、次いで、増加する、項目173-178のいずれか1項に記載のデバイス。
(項目180)
上記外側表面は、略円筒形形状を有する、項目173-179のいずれか1項に記載のデバイス。
(項目181)
上記外側表面は、波状形状を有する、項目173-179のいずれか1項に記載のデバイス。
(項目182)
上記弾性部材に結合され、上記弾性部材の一部のみと軸方向に整合される、係留部材をさらに備え、上記係留部材は、上記血管壁に係合し、上記弾性部材を上記血管壁に固着するように構成される、項目173-181のいずれか1項に記載のデバイス。
(項目183)
上記係留部材は、第1の係留部材であり、上記デバイスはさらに、上記弾性部材に結合される第2の係留部材を備え、上記第2の係留部材は、
上記弾性部材の一部のみと軸方向に整合され、
上記弾性部材の縦軸に沿って上記第1の係留部材から離間される、
項目182に記載のデバイス。
(項目184)
上記弾性部材が上記血管壁に隣接して位置付けられたときに、上記弾性部材は、上記血管壁の直径を制約しない、項目173-23のいずれか1項に記載のデバイス。
(項目185)
上記ダンピング部材または弾性部材は、薄型状態および展開状態を有する、項目173-184のいずれか1項に記載のデバイス。
(項目186)
上記展開状態は、血管壁における治療部位への送達のためのものである、項目185に記載のデバイス。
(項目187)
上記ダンピング部材または弾性部材は、上記薄型状態にあるときの第1のより小さい外径および上記展開状態にあるときの第2のより大きい直径を有する、項目185または186に記載のデバイス。
(項目188)
認知症の影響を治療または減速させるためのデバイスであって、
減勢物質を含む、ダンピング部材であって、上記ダンピング部材は、軸を有する略管状構造を形成し、上記減勢物質は、上記管状構造に対して軸方向に移動可能であり、上記ダンピング部材は、動脈の周に沿って位置付けられ、上記動脈を通して進行する脈波が、上記管状構造の長さに沿って第1の軸方向場所において応力を印加すると、上記減勢物質の少なくとも一部が上記管状構造の長さに沿って上記第1の場所から第2の軸方向場所に移動するように構成される、ダンピング部材、
を備える、デバイス。
(項目189)
上記減勢物質は、可撓性部材内に含有される、粒子を備えるある量の流体および/またはゲルを備え、上記粒子は、上記可撓性部材内で上記管状構造に対して軸方向に移動し得る、項目188に記載のデバイス。
(項目190)
上記可撓性部材は、上記管状構造の長さに沿った少なくともいくつかの場所において、上記管状構造に対して半径方向に変形され得る、項目189に記載のデバイス。
(項目191)
上記ダンピング部材に結合される構造要素をさらに備える、項目188-190のいずれか1項に記載のデバイス。
(項目192)
展開状態では、上記ダンピング部材は、上記動脈の周の少なくとも一部の周囲に巻着するように構成される、項目188-191のいずれか1項に記載のデバイス。
(項目193)
上記ダンピング部材は、その長さに沿って断絶を含み、上記動脈の周の一部の周囲に嵌合されることを可能にする、項目192に記載のデバイス。
(項目194)
上記断絶の対向縁上または近傍に位置し、いったん上記ダンピング部材が上記動脈の周の一部の周囲に嵌合されると、上記縁がともに継合されることを可能にする、協働シール配列をさらに備える、項目193に記載のデバイス。
(項目195)
展開状態では、上記デバイスは、事前に設定された螺旋構成を有する、項目188-194のいずれか1項に記載のデバイス。
(項目196)
上記ダンピング部材は、液体を含む、項目188-195のいずれか1項に記載のデバイス。
(項目197)
上記ダンピング部材は、ガスを含む、項目188-196のいずれか1項に記載のデバイス。
(項目198)
上記ダンピング部材は、ゲルを含む、項目188-197のいずれか1項に記載のデバイス。
(項目199)
上記ダンピング部材は、展開構成では、上記動脈壁の外側表面と密着して位置付けられるように構成される、項目188-198のいずれか1項に記載のデバイス。
(項目200)
上記ダンピング部材は、展開構成では、上記ダンピング部材の内側表面が上記動脈を通して流動する血液と接触するように、上記動脈壁の周囲に位置付けられるように構成される、項目188-199のいずれか1項に記載のデバイス。
(項目201)
認知症の影響を治療または減速させるためのデバイスであって、
上記流体粒子は、上記ダンピング構造の長さの少なくとも一部に沿って軸方向に移動可能であり、上記ダンピング部材は、上記動脈の長さに沿った治療部位における動脈の周に沿って位置付けられるように構成され、
上記ダンピング部材が展開構成にあり、上記治療部位に位置付けられたときに、上記動脈の長さを通して進行する波面は、上記ダンピング部材の内径が、上記波面と整合される上記ダンピング部材に沿った軸方向場所において増加する一方、上記ダンピング部材に沿った別の軸方向場所における上記ダンピング部材の内径が、減少するように、上記流体粒子の少なくとも一部を上記ダンピング部材の長さに沿って再分散させる、
デバイス。
(項目202)
上記流体粒子は、可撓性部材内に含有され、上記粒子は、上記可撓性部材内で上記ダンピング部材の長さに沿って移動し得る、項目201に記載のデバイス。
(項目203)
上記可撓性部材は、上記ダンピング部材の長さに沿った少なくともいくつかの場所において、上記ダンピング部材に対して半径方向に変形され得る、項目202に記載のデバイス。
(項目204)
上記ダンピング部材に結合される構造要素をさらに備える、項目201-203のいずれか1項に記載のデバイス。
(項目205)
上記展開状態では、上記ダンピング部材は、上記動脈の周の少なくとも一部の周囲に巻着するように構成される、項目201-204のいずれか1項に記載のデバイス。
(項目206)
上記ダンピング部材は、その長さに沿って断絶を含み、上記動脈の周の一部の周囲に嵌合されることを可能にする、項目205に記載のデバイス。
(項目207)
上記断絶の対向縁上または近傍に位置する協働シール配列をさらに備え、上記協働シール配列は、いったん上記ダンピング部材が上記動脈の周の一部の周囲に嵌合されると、上記縁がともに継合されることを可能にする、項目206に記載のデバイス。
(項目208)
上記展開状態では、上記デバイスは、事前に設定された螺旋構成を有する、項目201-207のいずれか1項に記載のデバイス。
(項目209)
上記ダンピング部材は、液体を含む、項目201-208のいずれか1項に記載のデバイス。
(項目210)
上記ダンピング部材は、ガスを含む、項目201-209のいずれか1項に記載のデバイス。
(項目211)
上記ダンピング部材は、ゲルを含む、項目201-210のいずれか1項に記載のデバイス。
(項目212)
上記ダンピング部材は、上記展開構成では、上記動脈壁の外側表面と密着して位置付けられるように構成される、項目201-211のいずれか1項に記載のデバイス。
(項目213)
上記ダンピング部材は、上記展開構成では、上記ダンピング部材の内側表面が上記動脈を通して流動する血液と接触するように、上記動脈壁の周囲に位置付けられるように構成される、項目201-212のいずれか1項に記載のデバイス。
(項目214)
上記ダンピング部材は、薄型構成および展開構成を有する、項目201-213のいずれか1項に記載のデバイス。
【図面の簡単な説明】
【0007】
本開示の多くの側面は、以下の図面を参照してより深く理解され得る。図面内の構成要素は、必ずしも、正確な縮尺ではない。代わりに、本開示の原理を明確に図示するように強調が置かれている。
【0008】
図1A図1Aは、ヒトの心臓および心臓の近傍の動脈系の一部の略図である。
図1B図1Bは、血管に沿って伝搬する脈波の略図である。
図2A図2Aは、展開され、弛緩された状態に示される、本技術によるダンピングデバイスの正面図である。
図2B図2Bは、図2Aに示されるダンピングデバイスの正面断面図である。
図2C図2Cは、血管内に位置付けられ、展開状態で示される、図2Aに示されるダンピングデバイスの正面断面図である。
図2D図2Dは、展開され、弛緩された状態に示される、本技術によるダンピングデバイスの別の実施形態の正面断面図である。
図2E図2E-2Gは、全て展開され、弛緩された状態に示される、本技術によるダンピング部材のいくつかの実施形態の正面断面図である。
図2F図2E-2Gは、全て展開され、弛緩された状態に示される、本技術によるダンピング部材のいくつかの実施形態の正面断面図である。
図2G図2E-2Gは、全て展開され、弛緩された状態に示される、本技術によるダンピング部材のいくつかの実施形態の正面断面図である。
図3A図3Aは、展開され、弛緩された状態に示される、本技術によるダンピングデバイスの別の実施形態の正面断面図である。
図3B図3B-3Dは、全て展開され、弛緩された状態に示される、本技術によるダンピング部材のいくつかの実施形態の正面断面図である。
図3C図3B-3Dは、全て展開され、弛緩された状態に示される、本技術によるダンピング部材のいくつかの実施形態の正面断面図である。
図3D図3B-3Dは、全て展開され、弛緩された状態に示される、本技術によるダンピング部材のいくつかの実施形態の正面断面図である。
図4A図4Aは、展開され、弛緩された状態に示される、本技術の別の実施形態によるダンピングデバイスの正面図である。
図4B図4Bは、図4Aに示されるダンピングデバイスの正面断面図である。
図4C図4Cは、血管内に位置付けられ、展開状態で示される、図4Aに示されるダンピングデバイスの正面断面図である。
図4D図4Dは、脈波に応答したダンピング部材の変形(破線)を示す、本技術によるダンピング部材の一部の正面断面図である。
図4E図4Eは、脈波に応答したダンピング部材の変形(破線)を示す、本技術による別のダンピング部材の一部の正面断面図である。
図5図5-7は、本技術によるダンピングデバイスのいくつかの実施形態の正面断面図である。
図6図5-7は、本技術によるダンピングデバイスのいくつかの実施形態の正面断面図である。
図7図5-7は、本技術によるダンピングデバイスのいくつかの実施形態の正面断面図である。
図8図8A-8Eは、本技術による、ダンピングデバイスを動脈に送達する方法を図示する。
図9図9A-9Fは、本技術によるダンピング部材のいくつかの実施形態の概略断面図である。
図10図10および11は、本技術による、切除された血管またはその近傍に位置付けられて示される、ダンピングデバイスの実施形態の正面断面図である。
図11図10および11は、本技術による、切除された血管またはその近傍に位置付けられて示される、ダンピングデバイスの実施形態の正面断面図である。
図12A図12Aは、展開され、弛緩された状態において血管の周囲に位置付けられて示される、本技術による螺旋ダンピングデバイスの正面図である。
図12B図12Bは、脈圧波が脈管を通して進行する際に血管の周囲に位置付けられて示される、図12Aのダンピングデバイスの断面図である(図12Aにおける線12B-12Bに沿って得られた)。
図13図13および14は、本技術による、それぞれ、血管の周囲に位置付けられて示される、巻着されたダンピングデバイスの異なる実施形態を示す。
図14図13および14は、本技術による、それぞれ、血管の周囲に位置付けられて示される、巻着されたダンピングデバイスの異なる実施形態を示す。
図15図15は、本技術によるダンピングデバイスの別の実施形態の断面図である。
図16A図16Aは、本技術によるダンピングデバイスの別の実施形態の斜視図である。
図16B図16Bは、線16B-16Bに沿って得られた、図16Aに示されるダンピングデバイスの断面図である。
図17A図17Aは、本技術によるダンピングデバイスの別の実施形態の斜視図である。
図17B図17Bは、図17Aに示されるダンピングデバイスの断面図である。
図18A図18Aは、本技術によるダンピングデバイスの別の実施形態の斜視図である。
図18B図18Bは、血管の周囲に位置付けられ、展開状態で示される、図18Aに示されるダンピングデバイスの正面図である。
図19A図19Aは、巻着解除された状態で示される、本技術の別の実施形態によるダンピングデバイスの斜視図である。
図19B図19Bは、巻着解除された状態で示される、図19Aに示されるダンピングデバイスの上面図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
本説明内における用語「遠位」および「近位」に関して、別様に規定されない限り、用語は、オペレータ、脈管を通して流動する血液の方向、および/または血管系内の場所を基準としたダンピングデバイスおよび/または関連付けられた送達デバイスの一部の相対的位置を指し得る。例えば、本明細書に説明される種々のダンピングデバイスを送達し、位置付けるために好適な送達カテーテルを参照すると、「近位」は、デバイスのオペレータまたは血管系の中の切開部により近い位置を指し、「遠位」は、デバイスのオペレータからより遠い、または血管系に沿った切開部からより離れた位置(例えば、カテーテルの端部)を指す。
【0010】
明細書で使用されるように、「動脈」および「血液を脳に供給する動脈」は、含酸素血液を脳に提供する、任意の動脈血管(またはその一部)を含む。例えば、「動脈」または「血液を脳に供給する動脈」は、上行大動脈、大動脈弓、腕頭動脈、右総頸動脈、左総頸動脈、左および右内頸動脈、左および右外頸動脈、および/または前述の動脈脈管のいずれかの任意の分岐および/または延在部を含むことができる。
I.ダンピングデバイスの選択された血管内実施形態
【0011】
図2Aおよび2Bは、それぞれ、拡張または展開状態に示される、本技術に従って構成されたダンピングデバイス100の正面図および正面断面図である。図2Cは、頸動脈CA(例えば、左または右頸動脈)内に位置付けられ、展開状態における、ダンピングデバイス100の正面図である。図2A-2Cをともに参照すると、ダンピングデバイス100は、可撓性かつ粘弾性のダンピング部材102(例えば、クッション部材)と、係留部材104(それぞれ、第1および第2の係留部材104aおよび104bとして個々に識別される)とを含む。ダンピング部材102は、外側表面115と、それを通して血流を受容するように構成される管腔114を画定する、内側表面113とを有する、波状または砂時計形状の側壁を含む(図2Bおよび2C)。外側表面115は、内側表面113から距離tだけ分離される(図2B)。ダンピング部材102は、長さLと、第1の端部部分106と、その長さLに沿って第1の端部部分106と反対の第2の端部部分108と、第1の端部部分106と第2の端部部分108との間のダンピング領域120とを有する。図2A-2Cに示される実施形態では、外側表面および内側表面115および113の間の距離tは、展開され、弛緩された状態にあるとき、ダンピング部材102の長さLに沿って変動する。いくつかの実施形態では、外側表面および内側表面115および113の間の距離tは、平均して、ダンピング領域120において、第1または第2の端部部分106、108のいずれかを上回ることができる。他の実施形態では、ダンピング部材102は、他の好適な形状(例えば、図2E-2G)、サイズ、および/または構成を有することができる。例えば、図2Dに示されるように、外側表面および内側表面115および113の間の距離tは、ダンピング部材102が、展開され、弛緩された状態にあるとき、ダンピング部材102および/またはダンピング領域120の長さに沿って略一定であってもよい。
【0012】
図2A-2Cに示されるダンピング部材102は、所望の形状に成形、押出成形、または別様に形成される、中実材料片である。ダンピング部材102は、動脈内の局所流体圧力に応答して変形するように構成される、生体適合性、応従性、かつ粘弾性の材料から作製されることができる。ダンピング部材102が変形するにつれて、ダンピング部材102は、脈圧の一部を吸収する。ダンピング部材102は、例えば、シリコーンゴム(VMQ)、Tufel IおよびTufel IIIエラストマー(GE Advanced Materials(Pittsfield, MA))、Sorbothane(R)(Sorbothane, Incorporated(Kent, OH))、およびその他等の生体適合性合成エラストマーから作製されることができる。ダンピング部材102は、収縮期圧力波がダンピング領域120を通して伝搬するにつれて、ダンピング領域120におけるダンピング部材102の内径IDが増加するように、可撓性かつ弾性であることができる。例えば、収縮期圧力波は、内側表面113を半径方向外向きに押動させ、したがって、外側表面115の一部もまた半径方向外向きに変形させ得る。加えて、ダンピング部材102はまた、随意に、収縮期圧力波がダンピング領域120を占めるつれて、内側表面および外側表面115および113の間の距離tが減少し、ダンピング領域120の内径IDをさらに開放するように、圧縮性であることができる。例えば、収縮期圧力波は、内側表面113を半径方向外向きに押動させ得る一方、外側表面115の輪郭は、概して、影響されないままである。
【0013】
図2A-2Cに示される実施形態では、係留部材104a-104bは、個々に、薄型状態から展開状態に血管壁と密着して拡張するように構成される、略円筒形構造を備える。係留部材104a-bはそれぞれ、超弾性材料(例えば、ニチノール)またはステンレス鋼等のレーザ切断された金属から形成される、ステントであることができる。係留部材のそれぞれの全部または一部は、放射線不透過性コーティングを含み、送達の間のデバイスの可視化を改良することができる、および/または係留部材は、1つまたはそれを上回る放射線不透過性マーカを含んでもよい。他の実施形態では、個々の係留部材104a-104bは、レーザ切断されたステントに加え、またはその代わりに、メッシュまたは織布(例えば、編組)構造を備えることができる。例えば、個々の係留部材104a-104bは、菱形パターンまたは他の構成で配列される複数の可撓性ワイヤまたはフィラメントから形成される、管または編組メッシュを含むことができる。いくつかの実施形態では、係留部材104a-104bの一方または両方の全部または一部は、グラフト材料(Dacron等)によって被覆され、脈管壁とのシールを助長することができる。加えて、一方または両方の係留部材の全部または一部は、1つまたはそれを上回る生体材料を含むことができる。
【0014】
図2A-2Bに示される実施形態では、係留部材104a-104bは、それぞれ、第1および第2の端部部分106、108においてダンピング部材102の周囲に位置付けられる。したがって、本実施形態では、ダンピング部材102の外径ODは、係留部材104a-104bの内径未満である。また、図2A-2Bに示される実施形態では、係留部材104a-104bは、それぞれ、第1および第2の端部部分106、108においてのみダンピング部材102の周囲に位置付けられる。したがって、本技術のいくつかの実施形態では、ダンピング部材120のダンピング領域120は、ステント状構造または編組材料によって囲繞されない。他の実施形態では、係留部材104およびダンピング部材102は、他の好適な構成を有してもよい。例えば、係留部材104a-104bは、ダンピング部材102の長さLに沿った他の場所に位置付けられてもよいが、ダンピング部材102の全長に沿ってではない。また、いくつかの実施形態では、一方または両方係留部材104a-104bの全部または一部は、ダンピング部材102の全部または一部の半径方向外側に位置付けられてもよい。図2A-2Bに示されるダンピングデバイス100は、2つの係留部材104a-104bを含むが、他の実施形態では、ダンピングデバイス100は、より多いまたはより少ない係留部材(例えば、1つの係留部材、3つの係留部材、4つの係留部材等)を有することができる。
【0015】
いくつかの実施形態では、生体適合性ゲルまたは液体が、動脈Aの壁とダンピング部材102の外側表面115との間に位置し、第1の係留部材104a、第2の係留部材104b、ダンピング部材102、および動脈CAの内壁の間に画定された空隙の中への血液の侵入を防止してもよい。代替として、空気または別のガスは、頸動脈CAの内壁とダンピング部材102との間に位置し、空隙の中への血液の侵入を防止してもよい。
【0016】
図3Aは、本技術によるダンピングデバイス100’の別の実施形態の正面断面図である。図3Aに示されるダンピングデバイス100’の実施形態は、図2A-2Cに示されるダンピングデバイス100の実施形態に類似し、図2A-2Cおよび図3Aにいて、同様の参照番号は、同様の構成要素を指す。図3Aに示されるように、ダンピングデバイス100’は、内側ダンピング部材102と、ダンピング部材102を囲繞する、外側層130とを含む。外側層130は、外側表面131を有し、図3Aに示される実施形態では、第1および第2の係留部材104a-bは、外側表面131に取り付けられる。少なくともダンピング領域120に沿って、外側層130は、ダンピング部材102の外側表面115から離間され、チャンバ132を形成する。チャンバ132は、少なくとも部分的に、ガス、液体、またはゲル等の流体で充填されることができる。デバイス100’は、長さLと、外側層130の外側表面131とダンピング部材102の内側表面113との間の距離dとを有する。ダンピング領域120に沿って、外側表面および内側表面131および113の間の距離dは、ダンピング部材102が展開され、弛緩された状態にあるとき、半径方向に増加し、次いで、減少する。平均して、外側表面131とダンピング部材102の内側表面113との間の距離dは、ダンピング領域120において、第1または第2の端部部分106、108のいずれかにおけるものをも上回る。その結果、管腔114の直径IDは、長さLに沿って変動する。例えば、外側表面131および/または外側層130は、非付勢状態では、略円筒形であることができ、内側表面113および/またはダンピング部材102は、波状または砂時計形状を有することができる。他の実施形態では、外側表面131および/または外側層130は、他の好適な形状であることができ、内側表面113および/またはダンピング部材102は、他の好適な形状であることができる(図3B-3D)。
【0017】
いくつかの実施形態では、ダンピングデバイス100’が別個の外側層130を有する代わりに、ダンピング部材102が、空洞を封入するように成形、形成、または別様に押出成形されることができる。例えば、図3B-3Dに示されるように、ダンピング部材102’は、内側層116と、外側層118と、その間の空洞119とを含むことができる。空洞119は、少なくとも部分的に、ガス、液体、またはゲル等の流体で充填されることができる。
【0018】
図4Aおよび4Bは、それぞれ、拡張または展開状態に示される、本技術に従って構成されるダンピングデバイス200の別の実施形態の正面図および正面断面図である。図4Cは、頸動脈(例えば、左または右頸動脈)内に位置付けられる、展開状態におけるダンピングデバイス200の正面断面図である。図4A-4Cをともに参照すると、ダンピングデバイス200は、可撓性かつ粘弾性のダンピング部材202(例えば、クッション部材)と、係留部材204(それぞれ、第1および第2の係留部材204a-204bとして個々に識別される)とを含む。図4Bおよび4Cに示されるように、ダンピング部材202は、円筒外側表面210と、それを通して流動する血液を受容するように構成される管腔214を画定する、内側表面212とを有する、略管状側壁を含む。外側表面210は、距離tだけ内側表面212から分離される(図4B)。ダンピング部材202は、長さLと、第1の端部部分206と、その長さLに沿って第1の端部部分206と反対の第2の端部部分208と、第1の端部部分206と第2の端部部分208との間のダンピング領域220とを有する。ダンピング領域220に沿って、外側表面および内側表面210および212の間の距離tは、ダンピング部材202が、展開され、弛緩された状態にあるとき、半径方向に増加し、次いで、減少する。平均して、ダンピング部材202の外側表面および内側表面210および212の間の距離tは、ダンピング領域220において、第1または第2の端部部分206、208のいずれにおけるものをも上回る。その結果、その長さLに沿ったダンピング部材202の内径IDは、ダンピング部材202の外径ODに対して変動する。例えば、外側表面210は、非付勢状態では、略円筒形であることができ、内側表面212は、波状または砂時計形状を有することができる。図9A-9Fに関して以下により詳細に説明されるように、ダンピング部材202は、他の好適な形状、サイズ、および/または構成を有することができる。
【0019】
図4A-4Cに示されるダンピング部材202は、所望の形状に成形、押出成形、または別様に形成される、中実材料片である。ダンピング部材202は、動脈内の局所流体圧力に応答して変形するように構成される、生体適合性、応従性、かつ粘弾性の材料から作製されることができる。ダンピング部材202が変形するにつれて、ダンピング部材202は、脈圧の一部を吸収する。ダンピング部材202は、例えば、シリコーンゴム(VMQ)、Tufel IおよびTufel IIIエラストマー(GE Advanced Materials(Pittsfield, MA))、Sorbothane(R)(Sorbothane, Incorporated(Kent, OH))、およびその他等の生体適合性合成エラストマーから作製されることができる。ダンピング部材202は、収縮期圧力波P(図4D)がダンピング領域220を通して伝搬するにつれて、ダンピング領域220におけるダンピング部材202の内径IDが増加するように、可撓性かつ弾性であることができる。例えば、図4Dにおける変形の前および間のダンピング部材202の一部の単離された断面図に図式的に示されるように(ダンピング部材202’は、破線で示される)、収縮期圧力波Pは、内側表面212’を半径方向外向きに押動させ、したがって、外側表面210’の一部もまた、半径方向外向きに変形させ得る。加えて、ダンピング部材202もまた、随意に、収縮期圧力波Pがダンピング領域220を占めるにつれて、内側表面および外側表面210および212の間の距離tが減少し、ダンピング領域220の内径IDをさらに開放するように、圧縮性であることができる。例えば、図4Eにおける変形の前および間のダンピング部材202の一部の単離された断面図に図式的に示されるように(ダンピング部材202’は、破線で示される)、収縮期圧力波Pは、内側表面212’を半径方向外向きに押動させる一方、外側表面210’の輪郭は、概して、影響されないままであり得る。
【0020】
図4A-4Cに示される実施形態では、係留部材204a-204bは、個々に、薄型状態から展開状態に、血管壁と密着して拡張するように構成される、略円筒形構造を備える。係留部材204a-bはそれぞれ、超弾性材料(例えば、ニチノール)またはステンレス鋼等のレーザ切断された金属から形成される、ステントであることができる。係留部材のそれぞれの全部または一部は、放射線不透過性コーティングを含み、送達の間のデバイスの可視化を改良することができる、および/または係留部材は、1つまたはそれを上回る放射線不透過性マーカを含んでもよい。他の実施形態では、個々の係留部材204a-204bは、レーザ切断されたステントに加え、またはその代わりに、メッシュまたは織布(例えば、編組)構造を備えることができる。例えば、個々の係留部材204a-204bは、菱形パターンまたは他の構成で配列される複数の可撓性ワイヤまたはフィラメントから形成される、管または編組メッシュを含むことができる。いくつかの実施形態では、係留部材204a-204bの一方または両方の全部または一部は、グラフト材料(Dacron等)によって被覆され、脈管壁とのシールを助長することができる。
【0021】
図4A-4Bに示される実施形態では、係留部材204a-204bは、それぞれ、第1および第2の端部部分206、208においてダンピング部材202の周囲に位置付けられる。したがって、本実施形態では、ダンピング部材202の外径OD(図4A)は、係留部材204a-204bの内径未満である。また、図4A-4Bに示される実施形態では、係留部材204a-204bは、それぞれ、第1および第2の端部部分206、208においてのみダンピング部材202の周囲に位置付けられる。したがって、本技術のいくつかの実施形態では、ダンピング部材220のダンピング領域220は、ステント状構造または編組材料によって囲繞されない。他の実施形態では、係留部材204a-204bおよびダンピング部材202は、他の好適な構成を有してもよい。例えば、係留部材204a-204bは、ダンピング部材202の長さLに沿った他の場所に位置付けられてもよいが、ダンピング部材202の全長に沿ってではない。また、いくつかの実施形態では、係留部材204a-204bの一方または両方の全部または一部は、ダンピング部材202の全部または一部の半径方向外側に位置付けられてもよい。図4A-4Bに示されるダンピングデバイス200は、2つの係留部材204a-204bを含むが、他の実施形態では、ダンピングデバイス200は、より多いまたはより少ない係留部材(例えば、1つの係留部材、3つの係留部材、4つの係留部材等)を有することができる。
【0022】
いくつかの実施形態では、係留部材204a-204bの一方または両方は、随意に、血管壁に係合するように構成される、1つまたはそれを上回る固定要素205(図4B)を含むことができる。固定要素205は、例えば、展開状態では、係留部材204a-204bの対応するフレームから外向きに延在し、治療部位における脈管壁に穿通する、1つまたはそれを上回るフックまたは返しを含むことができる。これらおよび他の実施形態では、固定要素のうちの1つまたはそれを上回るものは、非外傷性であることができる。加えて、図5に示されるダンピングデバイス200Aを参照すると、ある実施形態では、ダンピングデバイス200は、ステントタイプまたは編組タイプ係留部材を含み得ず、むしろ、係留部材204のフレームは、1つまたはそれを上回る拡張可能リング230であることができる。例えば、いくつかの実施形態では、ダンピングデバイス200は、それぞれ、個別の端部部分206および208に取り付けられる、2つのリング230を含むことができ、複数の固定要素205が、リング230から外向きに延在することができる。図6に示されるダンピングデバイス200B等のさらに他の実施形態では、係留部材204は、別個の金属またはポリマー構成要素の代わりに、ダンピング領域220の外壁から半径方向外向きに延在する、ダンピング部材202の厚壁部分240a-b等の端部部分206、208の一体型部分であることができる。本実施形態では、固定要素205は、ダンピング部材202の第1および第2の端部部分206、208において一体型係留部材240a-bから外向きに延在することができる。ダンピングデバイス200が展開状態にあるとき、固定要素205は、ダンピング部材202の外側表面から外向きに延在し、脈管壁組織に係合する。さらに他の実施形態では、固定要素205は、図7のダンピングデバイス200Cに示されるように、ダンピング部材202の外側表面210から外向きに延在することができる。
【0023】
図8A-8Eは、本開示のダンピングデバイスを動脈A(左および/または右総頸動脈CA等)内の治療場所に位置付けるための方法を図示する。図8B-8Eは、図4Aおよび4Bに示されるダンピングデバイス200を描写するが、図8A-8Eに関して説明される方法およびシステムは、図2A-7および図9A-9Fに関して説明されるダンピングデバイス100、100’、200、200A、200B、および200Cのいずかのために利用されることができる。
【0024】
図8Aに示されるように、ガイドワイヤ602が、最初に、大腿または橈骨動脈等のアクセス部位から治療部位に血管内で前進されてもよい。ガイドカテーテル604は、次いで、ガイドカテーテル604の少なくとも遠位部分が治療部位に位置付けられるまで、ガイドワイヤ602に沿って前進されてもよい。これらおよび他の実施形態では、迅速交換技法が、利用されてもよい。いくつかの実施形態では、ガイドカテーテル604は、ガイドカテーテル604を血管系内の1つまたはそれを上回る屈曲を通して指向するために事前に成形された、または操向可能な遠位端部分を有してもよい。例えば、図8A-8Eに示されるガイドカテーテル604は、上行大動脈AAを通してナビゲートし、左および/または右総頸動脈Aにおいて優先的に屈曲または撓曲し、ガイドカテーテル604を動脈Aの中に指向させるように構成される、湾曲遠位端部分を有する。
【0025】
画像誘導、例えば、コンピュータ断層撮影(CT)、蛍光透視法、血管造影、血管内超音波法(IVUS)、光コヒーレンス断層撮影(OCT)、または別の好適な誘導モダリティ、またはそれらの組み合わせが、臨床医のダンピングデバイス200の位置付けおよび操作を補助するために使用されてもよい。例えば、蛍光透視法システム(例えば、フラットパネル検出器、X線、またはc-アームを含む)は、標的治療部位を正確に可視化および識別するように回転されることができる。他の実施形態では、治療部位は、ダンピングデバイス200を送達する前に、標的治療部位と識別可能な解剖学的構造(例えば、脊椎特徴)および/または放射線不透過性ルーラ(例えば、患者の下または上に位置付けられる)を相関させ得る、IVUS、OCT、および/または他の好適な画像マッピングモダリティを使用して判定されることができる。さらに、いくつかの実施形態では、画像誘導構成要素(例えば、IVUS、OCT)は、送達カテーテルと統合され、および/または送達カテーテルと平行に延設され、ダンピングデバイス200の位置付けの間、画像誘導を提供してもよい。
【0026】
いったんガイドカテーテル604が治療部位に位置付けられたときに、ガイドワイヤ 602は、抜去されてもよい。図8Bおよび8Cに示されるように、ダンピングデバイス200を搬送する送達アセンブリ610が、次いで、ガイドカテーテル604を通して治療部位に遠位に前進されてもよい。いくつかの実施形態では、送達アセンブリ610は、非外傷性遠位先端614(図8B)を有する、伸長シャフト612と、伸長シャフト612の遠位部分の周囲に位置付けられる、拡張可能部材616(例えば、膨張可能バルーン、拡張可能ケージ等)とを含む。ダンピングデバイス200は、拡張可能部材616の周囲に位置付けられることができる。図8Dに示されるように、拡張可能部材616の拡張または膨張は、ダンピングデバイス200の少なくとも一部を動脈壁と接触するように半径方向外向きに押進させる。いくつかの実施形態では、送達アセンブリ610は、ダンピングデバイス200の遠位部分を展開するための遠位拡張可能部材と、ダンピングデバイス200の近位部分を展開するための近位拡張可能部材とを含むことができる。他の実施形態では、ダンピングデバイス200の全長が、同時に、1つまたはそれを上回る拡張可能部材を展開することによって、拡張されてもよい。
【0027】
いくつかの手技では、臨床医は、近位の第2の係留部材204bを動脈壁に対して展開する前に、ダンピングデバイス200を伸展または伸長させることを所望し得る。本必要性に対処するために、送達アセンブリ610および/またはダンピングデバイス200は、随意に、第2の係留部材204bを引動する、またはそこに引張応力を提供し、それによって、ダンピング部材202の長さおよび/または第1および第2の係留部材204a、204b間の距離を増加させるために、張力調整機構を含むことができる。例えば、図8Cに示されるように、第2の係留部材204bは、1つまたはそれを上回る結合部分205(例えば、係留フレームから近位に延在する1つまたはそれを上回る小穴)と、第2の係留部材204bと送達アセンブリ610の近位部分(図示せず)(例えば、ハンドル)との間に延在する、1つまたはそれを上回る結合部材618(例えば、縫合糸、糸、フィラメント、テザー等)とを含むことができる。結合部材618は、結合部分205に解放可能に係合し、第2の係留部材204bを送達アセンブリ610の近位部分に機械的に結合するように構成される。臨床医は、引張力を結合部材618に印加し、ダンピングデバイス200および/またはダンピング部材202を伸長させ、第2の係留部材204bの縦方向位置を調節することができる。いったん第2の係留部材204bが、第1の係留部材204aおよび/または局所生体構造に対して所望の縦方向位置に位置付けられたときに、第2の係留部材204bは、動脈壁と接触するように拡張されることができる(例えば、1つまたはそれを上回る拡張可能部材の展開を介して)。第2の係留部材204bの拡張の前、間、および/または後に、結合部材618は、第2の係留部材204bから係脱されてもよい。例えば、いくつかの実施形態では、オペレータは、第1および第2の係留部材204a、204bの一方または両方を取り除くために要求されるであろう力未満の引張力を印加することによって、結合部材618をその長さに沿って断絶するように押進させることができる。いったん第2の係留部材204bおよび/またはダンピングデバイス200から係脱されると、結合部材618は、次いで、ガイドカテーテル604を通して治療部位から抜去されることができる。
【0028】
他の実施形態では、他の張力調整機構が、利用されてもよい。例えば、いくつかの実施形態では、ダンピングデバイス200は、オペレータによって選択的に解放可能な解放可能留め金、リング、またはフックを含む。留め金、リング、またはフックは、第2の係留部材204bへの糸の固着を可能にし、糸を第2の係留部材204bから係脱するように選択的に開放または解放され得る、任意のタイプであってもよい。解放は、体外場所から臨床医によって制御されることができる。張力調整機構は、第2の係留部材204bに関して本明細書に説明されるが、ダンピングデバイス200および/または送達アセンブリ610の他の部分(第1の係留部材204a等)も、張力調整機構に結合されることができることを理解されたい。
【0029】
ある実施形態では、ダンピング部材202および/または個々の係留部材204a、204bは、自己拡張式であってもよい。例えば、送達アセンブリ610は、治療部位への送達の間、ダンピングデバイス200を囲繞および半径方向に制約する、送達シース(図示せず)を含むことができる。治療部位への到達に応じて、送達シースは、少なくとも部分的に、抜去または後退され、ダンピング部材202および/または個々の係留部材204a、204bが拡張することを可能にしてもよい。いくつかの実施形態では、係留部材204の拡張は、ダンピング部材202の拡張を駆動してもよい。例えば、係留部材204は、ダンピング部材202に固定して取り付けられてもよく、一方または両方の係留部204の拡張は、ダンピング部材202を半径方向外向きに引動または押動させる(ダンピング部材202および係留部材204の相対的位置付けに応じて)。
【0030】
図8Cに最良に示されるように、いったんダンピングデバイス200が、治療部位(例えば、左または右総頸動脈内)に位置付けられたときに、左心室から吐出された含酸素血液は、ダンピング部材202の管腔214を通して流動する。血液がダンピング部材202のダンピング領域220に接触するにつれて、ダンピング領域220は、変形し、血液の拍動性エネルギーの一部を吸収し、これは、ダンピングデバイス200の遠位の動脈(より敏感な大脳動脈等)の一部に伝達される脈圧の大きさを低減させる。ダンピング領域202は、ダンピングデバイス200を通して流動する血液の体積を過度に損なうことなく、心臓サイクルの収縮期相の圧力をダンピングデバイス200から下流により均一に分散させる、圧力制限部として作用する。故に、ダンピングデバイス200は、動脈網の下流部分にかかる拍動性応力を低減させ、血管認知症および/または加齢関連認知症の発現を防止または少なくとも部分的に低減させる。
【0031】
いくつかの手技では、複数のダンピングデバイス200を複数の動脈場所に送達することが有益であり得る。例えば、第1のダンピングデバイス200を第1の動脈場所(例えば、左または右総頸動脈、内または外頸動脈、上行大動脈等)において展開後、臨床医は、次いで、第2のダンピングデバイス200を第1の動脈場所と異なる第2の動脈場所(例えば、左または右総頸動脈、内または外頸動脈、上行大動脈等)に位置付け、展開し得る。特定の用途では、第1のダンピングデバイスは、左総頸動脈内に展開され、第2のダンピングデバイスは、右総頸動脈内に展開される。他の実施形態では、2つまたはそれを上回るダンピングデバイス200が、同時に送達されてもよい。
【0032】
いくつかの実施形態では、より大きい直径の付加的ステントが、ダンピングデバイス200の展開に先立って、脈管内に留置され、デバイスに対する準備中に脈管の直径を拡張させてもよい。続いて、ダンピングデバイス200が、より大きいステント内で展開されることができる。これは、脈管の残留直径に及ぼす影響を低減させ、それによって、血流量に及ぼす影響を低減させることを補助し得る。
【0033】
図9A-9Fは、本技術によるダンピング部材のいくつかの実施形態の概略断面図である。図2A-9Fにおいて、同様の参照番号は、類似または同じ構成要素を指す。図9Aに示される実施形態では、ダンピング部材202の内側表面212は、その全長に沿って湾曲される。外側表面210と内側表面212との間の距離は、遠位方向に徐々に増加し、次いで、減少する。したがって、ダンピング領域220は、ダンピング部材202の全長に延在する。図9Bおよび9Cは、内側表面212が内側表面212内の起伏によって画定された一連のダンピング領域220を有する、ダンピング部材202の実施形態を図示する。これらの実施形態では、距離tは、遠位方向に増加し、次いで、減少し、次いで、増加し、次いで、減少する等となる。図9Bでは、ダンピング領域220は、略線形である一方、図9Cでは、ダンピング領域220は、略湾曲である。図9D-9Eは、管腔214の中に半径方向内向きに突出する環状リングを備えるダンピング領域220を有する、ダンピング部材202の実施形態を図示する。環状リングの1つまたはそれを上回る部分は、血流に応答して縦方向に撓曲してもよい。図9Fに示されるように、いくつかの実施形態では、ダンピング部材220は、2つまたはそれを上回る対向弁尖221を備えることができる。
II.ダンピングデバイスの選択された切除実施形態
【0034】
図10および11は、本技術によるダンピングデバイスのいくつかの実施形態の概略断面図である。図2A-15において、同様の参照番号は、類似または同じ構成要素を指す。図10は、例えば、ダンピング部材202のみを備える、ダンピングデバイス1000を示す。動脈壁Aの一部は、切除されてもよく、ダンピング部材202は、ダンピング部材202が動脈Aの切除された部分に跨架するように、切除された動脈の開放端に結合されてもよい(例えば、縫合糸1002を介して)。いくつかの実施形態では、ダンピング部材202は、図11に示されるように、一定壁厚を伴う略円筒形形状を有してもよい。そのような実施形態では、ダンピング部材202の内径IDは、ダンピング部材202の長さに沿って略一定であってもよい。動作時、図10および11に示されるダンピングデバイス1000および1100は、収縮期圧力波がダンピングデバイス1000および1100を通して通過するにつれて半径方向外向きに拡張する、非常に可撓性かつ弾性の部材である。動脈壁Aの切除された部分は、ダンピングデバイス1000および1100の拡張を限定することができないため、これらのデバイスは、天然動脈壁Aより拡張し、より多くのエネルギーを血流から吸収することができる。
III.ダンピングデバイスの選択された付加的実施形態
【0035】
図12A-19Bは、本技術に従って構成されるダンピングデバイスの付加的実施形態を図示する。例えば、図12Aは、その近位および遠位端部分において係留部材1204aおよび1204bに結合されるダンピング部材1202を備える、ダンピングデバイス1200を示す。ダンピング部材1202は、展開状態では、撚線1203が、それを通して延在する管腔を画定する略管状構造を形成するように、事前に設定された螺旋構成を有する、撚線1203を備える。管状構造は、内側表面1209(図12B)と、外側表面1211とを有する。撚線1203は、螺旋撚線上に脈波によって付与される半径方向外向き力に応答して伸展するように構成される、1つまたはそれを上回る弾性ポリマー等の任意の好適な生体適合性材料から形成されてもよい。いくつかの実施形態では、撚線1203は、加えて、または代替として、ステンレス鋼等の1つまたはそれを上回る金属および/または超弾性および/またはニチノール等の形状記憶合金を含んでもよい。特定の実施形態では、ダンピング部材1202は、トロポエラスチンまたはエラスチン等の組み換えヒトタンパク質から加工されてもよい。
【0036】
係留部材1204aおよび1204bは、概して、図2A-2Cに関して説明される係留部材104aおよび104bに類似することができる。いくつかの実施形態では、ダンピングデバイス1200は、2つより多いまたはより少ない係留部材1204(1つの係留部材、3つの係留部材等)を含む。特定の実施形態では、ダンピングデバイス1200は、係留部材1204を含まない。
【0037】
展開状態では、ダンピング部材1202は、血液を脳に供給する動脈の周に沿って巻着されるように構成される。例えば、図12Aに示される実施形態では、ダンピング部材1202は、ダンピング部材1202の内側表面1209が動脈Aの外側表面に接触するように、動脈Aの外部の周囲に位置付けられるように構成される(図12B参照)。他の実施形態では(図示せず)、ダンピング部材1202は、ダンピング部材1202の外側表面1211が動脈壁の内側表面に接触するように、動脈の管腔の周囲に位置付けられるように構成される。
【0038】
図12Bは、ダンピングデバイス1200によって囲繞される動脈Aの部分を通した脈波PWの伝達の間のダンピングデバイス1200の断面側面図である。図12Bでは、破線Aは、拡張期の間、すなわち、動脈が弛緩されるときの動脈を表す。実線A’は、収縮期の間の動脈を通して進行する脈波PWに応答する動脈を表す。図12Bに示されるように、波正面WF(すなわち、脈波PWの前縁)が動脈を通して進行するにつれて、波面は、波面WFに対応する軸方向場所Lにおいて動脈Aを膨張させる。波面WFは、動脈壁をコイルに対して半径方向外向きに押動させ、それによって、波正面WFと軸方向に整合されるコイルの部分Rを半径方向に拡張させる。例えば、撚線1203が弾性ポリマー等の伸展可能材料から作製される、それらの実施形態では、コイルは、部分Rに沿って伸展し、拡張し、脈波に適応し、それによって、脈波とともに伝達されるエネルギーの一部を吸収し、動脈壁にかかる応力を低減させる。前述の実施形態のいずれかでは、波によって影響される領域の遠位または近位のコイルの部分は、収縮するように押進され(R)、それによって、動脈をその弛緩される直径に対して狭小化させる。本動脈の狭小化は、一時的インピーダンスを脈波に生成し、これは、エネルギーの一部を吸収する。いったん脈波が、通過すると、動脈壁は、その弛緩状態に戻る。
【0039】
図13は、本技術によるダンピングデバイス1300の別の実施形態を図示する。図13に示されるように、ダンピングデバイス1300は、血管外巻着体によって画定されたダンピング部材1302を含むことができる。ダンピング部材1302は、血管の周囲に巻着されるように構成される、好適な生体適合性かつ弾性的に変形可能な材料の略長方形部分から加工されてもよい。代替として、ダンピング部材1302は、最初に、脈管を受容するための縦方向細隙1304を含む、円筒形構成を有するように提供されてもよい。ダンピング部材1302は、弾性ポリマー等の合成材、ニチノール(ニッケルチタン)等の形状記憶および/または超弾性材料、トロポエラスチンまたはエラスチン等の組み換えヒトタンパク質、および他の好適な材料から加工されてもよい。図13に示されるように、ダンピング部材1302は、大動脈弓と左総頸動脈が内(IC)および外(EC)頸動脈に分割される分岐点との間の動脈(例えば、頸動脈)の周囲に固着されるように構成される。ダンピング部材1302は、代替として、または加えて、腕頭動脈(図示せず)または右総頸動脈(図示せず)、または前述の動脈の任意の遠位分岐、または前述の動脈の任意の近位分岐、例えば、上行大動脈の周囲に展開されてもよいことは、当業者によって理解されるであろう。ダンピング部材1302の対向縁は、動脈の外径が縮小されるように、縫合/縫合糸1310、ステープル留め、または別の結合デバイス等の結合デバイスを用いて、相互に固着されることができる。いくつかの実施形態では、結合デバイスは、伸展し、脈波に適応し、そのエネルギーを吸収し得るように、弾性材料から作製されることができる。弾性的に変形可能なダンピング部材1302は、収縮期段階の間、半径方向に拡張し、拡張期段階の間、半径方向に収縮するように適合される。ダンピング部材1302は、弾性的に変形可能な材料の内径が、収縮期段階の間の動脈の初期外径より小さいが、拡張期段階の間の動脈の外径より小さくならないように、固着される。
【0040】
図14は、動脈血管を治療するためのダンピングデバイス1400の別の実施形態を描写する。デバイス1400は、構造上、図13に示されるダンピングデバイス1300に類似することができるが、図14の弾性的に変形可能なダンピング部材1402の2つの対向縁は、ジップロックタイプの結合機構1410を使用して、相互に固着される。
【0041】
図15は、本技術に従って構成されるダンピングデバイス1500の別の実施形態を示す。ダンピングデバイス1500は、それを通して管腔1514を画定する、略管状係留部材1504(例えば、ステント、メッシュ、編組等)を含む。係留部材は、ステンレス鋼、チタン、ニチノール等の弾力性かつ生体適合性の材料から作製されてもよい。いくつかの実施形態では、係留部材1504は、形状記憶および/または超弾性材料から作製される。係留部材1504の半径方向外側表面は、動脈壁の内側表面と密着して位置付けられるように構成される。係留部材1504の半径方向内側表面は、衝撃を吸収するように適合される、弾性的に変形可能な材料等の吸収性材料1503(例えば、クッション材料)で裏打ちまたは別様にコーティングされる。管腔1514は、それを通して流動する血液を受容するように構成される。管腔1514は、係留部材1504が半径方向に拡張されるときに存在するが、展開に先立った初期収縮構成では存在し得ない。
【0042】
いくつかの実施形態では(図示せず)、ダンピングデバイスは、左または右頸動脈または腕頭動脈の一部の周囲に注入される、生体適合性ゲルであることができる。ゲルは、動脈に作用する外圧を増加させ、したがって、動脈の外径を低減させる。血圧が動脈内で増加するにつれて、ゲルは、動脈が、収縮期段階の間、半径方向に拡張し、拡張期段階の間、半径方向に収縮するように、弾性的に変形する。
【0043】
図16Aは、展開され、弛緩された状態における、本技術によるダンピングデバイス1600の斜視裁断図である。図16Bは、ダンピングデバイス1600によって囲繞される動脈Aの一部を通した脈波PWの伝達の間の動脈A内に位置付けられるダンピングデバイス1600の断面図である。図16Aおよび16Bをともに参照すると、ダンピングデバイス1600は、ダンピング部材1602と、ダンピング部材1602に結合される、構造部材1604とを含む。図16Aでは、構造部材1604の中央部分は、ダンピング部材1602の構造の特徴を示すために除去されている。図16Aに示されるように、ダンピングデバイス1600は、展開され、弛緩された状態では、略円筒形形状を有することができる。ダンピングデバイス1600は、縫合糸、ステープル、接着剤、および/または他の好適な結合デバイスを介して相互に固着される対向縦方向縁(図示せず)とともに、動脈の周の周囲に巻着するように構成されてもよい。代替として、ダンピングデバイス1600は、それを通して動脈を受容するための縦方向細隙を有することができる。前述の血管外実施形態のいずれかでは、ダンピングデバイス1600は、内側表面1612(図16B)が動脈壁の外側表面と隣接および/または接触するように、動脈Aの周の周囲に位置付けられるように構成される。他の実施形態では、ダンピングデバイス1600は、ダンピングデバイス1600の外側表面が動脈壁の内側表面と隣接および/または接触するように、血管内で(例えば、動脈管腔内に)位置付けられるように構成されることができる。そのような血管内実施形態では、ダンピング部材1602の内側表面1612は、動脈Aを通して流動する血液と隣接または直接接触する。
【0044】
構造部材1604は、薄型状態から展開状態に拡張するように構成される、略円筒形構造であることができる。構造部材1604は、構造支持を提供し、ダンピングデバイス1600を動脈の選択された領域に固着するように構成される。いくつかの実施形態では、構造部材1604は、超弾性および/または形状記憶材料(例えば、ニチノール)またはステンレス鋼等のレーザ切断された金属から形成される、ステントであることができる。構造部材1604の全部または一部は、放射線不透過性コーティングを含み、送達の間、デバイス1600の可視化を改良することができる、および/または構造部材1604は、1つまたはそれを上回る放射線不透過性マーカを含んでもよい。他の実施形態では、構造部材1604は、レーザ切断されたステントに加え、またはその代わりに、メッシュまたは織布(例えば、編組)構造を備えてもよい。例えば、構造部材1604は、菱形パターンまたは他の構成で配列される複数の可撓性ワイヤまたはフィラメントから形成される、管または編組メッシュを含むことができる。いくつかの実施形態では、構造部材1604の全部または一部は、グラフト材料(Dacron等)によって被覆され、脈管壁とのシールを助長することができる。加えて、構造部材1604の全部または一部は、1つまたはそれを上回る生体材料を含むことができる。
【0045】
図16Aおよび16Bに示される実施形態では、構造部材1604は、ダンピング部材1602の半径方向外側に位置付けられ、ダンピング部材1602の全長に沿って延在する(但し、構造部材1604の中央部分は、例証目的のためだけに図16Aでは切り取られている)。他の実施形態では、構造部材1604およびダンピング部材1602は、他の好適な構成を有してもよい。例えば、ダンピングデバイス1600は、1つを上回る構造部材1604(例えば、2つの構造部材、3つの構造部材等)を含むことができる。加えて、いくつかの実施形態では、構造部材1604は、ダンピング部材1602の長さの一部が、囲繞されず、および/または構造部材1604の任意の部分と軸方向に整合されないように、ダンピング部材1602の一部のみに沿って延在してもよい。また、いくつかの実施形態では、ダンピング部材1602の全部または一部は、構造部材1604の全部または一部の半径方向外側に位置付けられてもよい。
【0046】
図16Aおよび16Bに示される実施形態では、ダンピング部材1602は、近位ダンピング要素1606aと、遠位ダンピング要素1606bとを含む。ダンピング部材1602はさらに、近位および遠位ダンピング要素1606a、1606b間に延在する、随意のチャネル1608を含んでもよい。チャネル1608は、例えば、ダンピングデバイス1600に沿って縦方向に延在し、近位ダンピング要素1606aを遠位ダンピング要素1606bに流動的に結合することができる。ダンピング部材1602はさらに、流体応力(血流等)に応答して変形し、それによって、応力の少なくとも一部を吸収するように構成される、減勢物質1610を含んでもよい。例えば、図16Bに最良に示されるように、一実施形態では、減勢物質1610は、近位ダンピング要素1606a、遠位ダンピング要素1606b、およびチャネル1608内に含有される、複数の流体粒子F(1つのみの流体粒子が標識されている)を含む。本明細書で使用されるように、用語「流体」は、液体および/またはガスを指し、「流体粒子」は、液体粒子および/またはガス粒子を指す。いくつかの実施形態では、ダンピング部材1602は、ゲルであって、複数の流体粒子Fは、固体粒子網内に分散される。他の実施形態では、ダンピング部材1602は、近位ダンピング部材1606aと、遠位ダンピング部材1606bと、チャネル1608とを画定する可撓性および/または弾性膜内に含有される、流体粒子Fのみ(例えば、ガス粒子のみ、液体粒子のみ、またはガスおよび液体粒子のみ)を含んでもよい。減勢物質1610の粘度および/または組成物は、ダンピング部材1602の長さおよび/または周に沿って同一であってもよい、または変動してもよい。
【0047】
図16Aおよび16Bに示される実施形態では、チャネル1608は、静止時半径方向厚さtと、周方向厚さt図16A)とを有し、これは、それぞれ近位ダンピング要素および遠位ダンピング要素1606a、1606bの静止時半径方向厚さtおよび周方向厚さt未満である。図16Aに最良に示されるように、いくつかの実施形態では、近位および遠位ダンピング要素1606aおよび1606bは、ダンピングデバイス1600の全周の周囲に延在してもよく、チャネル1608は、ダンピングデバイス1600の周の一部のみの周囲に延在してもよい。他の実施形態では、チャネル1608は、近位および遠位ダンピング要素1606a、1606bのものと略同一である、静止時半径方向厚さt図19Aおよび19Bにおけるダンピング要素1906a-cおよびチャネル1908参照)および/または近位および遠位ダンピング要素1606a、1606bのものと略同一である、静止時周方向厚さtを有することができる。
【0048】
図16Bを参照すると、動脈Aを通して進行する脈波PWが、ダンピング部材1602の長さに沿って第1の軸方向場所L(例えば、波面WF)において応力を印加すると、流体粒子の少なくとも一部は、ダンピング部材1602の長さに沿って第1の軸方向場所Lから第2の軸方向場所Lに移動する。したがって、流体粒子の少なくとも一部は、ダンピング部材1602の内径IDが第1の軸方向場所Lにおいて増加する一方、内径IDが別の軸方向場所(例えば、L)において減少するように、ダンピング部材1602の長さに沿って再分散される。例えば、波面WFがデバイス1600の近位部分1600aを通して通過するにつれて、波面WFと整合された動脈の部分が膨張し、それによって、応力を近位ダンピング要素1606aに印加し、近位ダンピング要素1606a内の流体粒子の少なくとも一部をダンピング部材1602内で遠位に移動するように押進させる。変位された流体粒子の少なくとも一部は、チャネル1608を通して遠位ダンピング要素1606bの中に押進され、それによって、遠位ダンピング要素1606bの体積を増加させ、遠位部分1600bにおけるダンピングデバイス1600の内径IDを減少させる。ダンピングデバイス1600の減少された内径IDは、インピーダンスを血流に提供し、血流が遠位ダンピング部材1606bに到達すると、脈波内のエネルギーの少なくとも一部を吸収する。波面WFが、次いで、デバイス1600の遠位部分1600bを通して通過するにつれて、波面WFと整合された動脈の部分は、膨張し、それによって、応力を遠位ダンピング要素1606bに印加し、遠位ダンピング要素1606b内に現在存在する流体粒子の少なくとも一部をダンピング部材1602内で近位に移動するように押進させる。変位された流体粒子の少なくとも一部は、チャネル1608を通して近位ダンピング要素1606aの中に押進され、それによって、近位ダンピング要素1606aの体積を増加させ、近位部分1600aにおけるデバイス1600の内径IDを減少させる。脈波に応答した流体粒子の移動および/またはダンピング部材1602の変形は、脈波によって搬送されるエネルギーの少なくとも一部を吸収し、それによって、デバイスの遠位の動脈壁にかかる応力を低減させる。
【0049】
ダンピング部材1602が脈波に応答して変形すると、構造部材1604の形状は、概して、不変のままであって、それによって、支持を提供し、ダンピング部材1602内およびそれに沿った流体粒子の再分散を促進し得る。他の実施形態では、構造部材1604はまた、局所流体応力に応答して変形してもよい。
【0050】
図17Aは、本技術によるダンピングデバイス1700の別の実施形態の斜視図である。図17Bは、ダンピングデバイス1700によって囲繞される動脈Aの一部を通した脈波PWの伝達の間の動脈A内に位置付けられるダンピングデバイス1700の断面図である。ダンピングデバイス1700は、構造部材1704と、ダンピング部材1702とを含むことができる。構造部材1704は、概して、図16Aおよび16Bに示される構造部材1604に類似することができる。ダンピング部材1702は、減勢物質1610を含む、単一チャンバ1705と、チャンバ1705を3つの流体的に結合されたコンパートメント1706a、1706b、および1706cに分離する、複数のバッフル1720とによって画定される。バッフル1720は、ダンピング部材1702の半径方向厚さの一部のみに延在し、それによって、間隙Gをバッフル1720の端部とダンピング部材1702の内壁1722との間に残す。他の実施形態では、ダンピングデバイス1700は、より多いまたはより少ないコンパートメント(例えば、単一の管状コンパートメント(無バッフル)、2つのコンパートメント、4つのコンパートメント等)を含むことができる。さらに、バッフル1720は、ダンピング部材1702の周の全部または一部の周囲に延在してもよい。
【0051】
図18Aは、本技術によるダンピングデバイス1800の別の実施形態の斜視図であって、図18Bは、動脈Aの周囲に位置付けられ、展開状態で示される、ダンピングデバイス1800の正面図である。図18A-18Bをともに参照すると、ダンピングデバイス1800は、展開され、弛緩された状態では、管腔を画定する、略管状側壁1805を含む。ダンピングデバイス1800は、螺旋構成でマンドレルの周囲に巻着され、熱硬化される、略平行四辺形形状の要素から形成されることができる。他の実施形態では、ダンピングデバイス1800は、広げられていない非展開状態では、他の好適な形状および構成を有することができる。図18Bに示されるように、展開状態では、ダンピングデバイス1800は、血液を脳に供給する動脈の周に沿って、またはその周囲に螺旋状に巻着されるように構成される。ダンピングデバイス1800の対向縦方向縁1807は、展開状態では、合体し、動脈Aの縦軸に沿って螺旋経路を形成する。ダンピングデバイス1800は、図13-15に関して説明される結合デバイスのいずれかを含み、対向縦方向縁の全部または一部を相互に固着することができる。
【0052】
図18Aに最良に示されるように、ダンピングデバイス1800の側壁1805は、構造部材1804と、ダンピング部材1802とを含む。構造部材1804は、概して、図16Aおよび16Bに示される構造部材1604に類似することができるが、図18Aおよび18Bの構造部材1804は、展開状態では、螺旋構成を有する。ダンピング部材1802は、概して、本明細書に説明されるダンピング部材のいずれか、特に、図13-17Bおよび19Aおよび19Bに関して説明されるものに類似することができる。図18Aおよび18Bに示される実施形態では、ダンピング部材1802は、ダンピングデバイス1800が展開状態にあるとき、構造部材1804の半径方向内向きに位置付けられる。他の実施形態では、ダンピング部材1802は、ダンピングデバイス1800が展開状態にあるとき、構造部材1804の半径方向外側に位置付けられてもよい。
【0053】
ダンピングデバイス1800は、内側表面1812(図18A)が動脈壁の外側表面と隣接および/または接触するように、動脈Aの周の周囲に巻着するように構成されてもよい。他の実施形態では、ダンピングデバイス1800は、ダンピングデバイス1800の外側表面が動脈壁の内側表面と隣接および/または接触するように、血管内で(例えば、動脈管腔内に)位置付けられるように構成されることができる。そのような血管内実施形態では、ダンピング部材1802の内側表面1812は、動脈Aを通して流動する血液と隣接または直接接触する。
【0054】
図19Aおよび19Bは、それぞれ、図18Aおよび18Bに示されるダンピングデバイス1800一の実施形態を画定し得る、ダンピングデバイス1900の斜視および上面図である。図19Aおよび19Bでは、ダンピングデバイス1900は、広げられていない非展開状態で示される。ダンピングデバイス1900は、広げられていない状態でダンピングデバイス1900の縦方向寸法に沿って離間される複数のチャンバ1906a、1906b、1906cを有する、ダンピング部材1902を含む。チャンバ1906a、1906b、1906cは、隣接するチャンバ間に延在するチャネル1908によって流動的に結合されてもよい。ダンピングデバイス1900は、したがって、チャンバ1906a-c内の減勢物質(図19Aおよび19Bには図示せず)が、血管を通して進行する圧力波に応答して、チャネル1908を通して移動し、個々のチャンバを膨張/収縮させる、ダンピングデバイス1600に類似する様式で動作することができる。チャンバ1906a-c内の減勢物質の変位は、脈波のエネルギーを減衰させ、ダンピングデバイス1900の遠位への脈波の影響を低減させる。
【実施例
【0055】
以下の実施例は、本技術のいくつかの実施形態の例証である。
1.認知症の進行を治療または減速させるためのデバイスであって、
治療部位における動脈内に血管内で位置付けられるように構成される、可撓性かつ応従性のダンピング部材であって、ダンピング部材は、治療部位への送達のための薄型状態と拡張状態との間で変換可能であり、ダンピング部材は、(a)外側表面、(b)血流を指向するように構成される管腔を画定する内側表面、(c)第1の端部部分、(d)ダンピング部材の長さに沿って第1の端部部分と反対の第2の端部部分、および(e)第1の端部部分と第2の端部部分との間のダンピング領域を有する、略管状側壁を含み、内側表面および外側表面は、ダンピング領域において、第1または第2の端部部分のいずれかを上回る距離だけ離間される、ダンピング部材と、
ダンピング部材の第1の端部部分に結合される第1の係留部材およびダンピング部材の第2の端部部分に結合される第2の係留部材であって、第1および第2の係留部材は、展開状態では、治療部位において動脈壁の一部に接触するように構成される展開直径に半径方向に延在し、それによって、ダンピング部材を治療部位に固着し、第1および第2の係留部材は、ダンピング領域の少なくとも一部が、第1の係留部材と第2の係留部材との間に暴露され、展開直径を上回る直径に拡張することを可能にされるように、ダンピング部材の長さの一部のみに沿って延在する、係留部材と、
を備える、デバイス。
2.ダンピング部材は、血圧の変化に応答して変形するように構成される、実施例1に記載のデバイス。
3.脈圧波の前縁と一致するダンピング部材に沿った場所では、ダンピング部材の内側表面と外側表面との間の距離は、圧力に応答して減少する、実施例1または実施例2に記載のデバイス。
4.ダンピング部材の管腔は、砂時計形状を有する、実施例1-3のいずれか1つに記載のデバイス。
5.外側表面は、略円筒形であり、内側表面は、波状である、実施例1-4のいずれか1つに記載のデバイス。
6.第1および第2の係留部材はそれぞれ、拡張可能ステントである、実施例1-5のいずれか1つに記載のデバイス。
7.第1および第2の係留部材はそれぞれ、拡張可能メッシュである、実施例1-5のいずれか1つに記載のデバイス。
8.第1および第2の係留部材はそれぞれ、拡張可能ステントおよび拡張可能メッシュのうちの少なくとも1つである、実施例1-5のいずれか1つに記載のデバイス。
9.第1および第2の係留部材はそれぞれ、ダンピング部材の周の周囲に位置付けられる、実施例1-8のいずれか1つに記載のデバイス。
10.第1および第2の係留部材のそれぞれの少なくとも一部は、ダンピング部材内に位置付けられ、側壁の厚さの少なくとも一部を通して延在する、実施例1-8のいずれか1つに記載のデバイス。
11.ダンピング領域は、第1のダンピング領域であり、ダンピング部材は、第1の端部部分と第2の端部部分との間に複数のダンピング領域を含む、実施例1-10のいずれか1つに記載のデバイス。
12.第1および第2の係留部材のうちの少なくとも1つは、ダンピングデバイスの外側表面から半径方向外向きに延在する複数の固定デバイスを備える、実施例1-11のいずれか1つに記載のデバイス。
13.デバイスは、左総頸動脈内の治療部位に位置付けられるように構成される、実施例1-12のいずれか1つに記載のデバイス。
14.デバイスは、右総頸動脈内の治療部位に位置付けられるように構成される、実施例1-13のいずれか1つに記載のデバイス。
15.デバイスは、アルツハイマー病を治療するように構成される、実施例1-14のいずれか1つに記載のデバイス。
16.デバイスは、治療部位から下流の動脈の1つまたはそれを上回る分岐における微小出血の発生を低減させるように構成される、実施例1-15のいずれか1つに記載のデバイス。
17.認知症を治療するためのデバイスであって、
治療部位における動脈内に血管内で位置付けられるように構成され、血流を遠位血管系に指向するように構成される管腔を有する、ダンピング部材であって、ダンピング部材は、治療部位への送達のための薄型状態と拡張状態との間で変換可能であり、ダンピング部材は、管腔の中に側方内向きに突出し、脈圧波が、収縮期の間、ダンピング部材に沿って伝搬すると、圧力をダンピング部材から下流に分散させる圧力制限部を有する、ダンピング領域を含む、ダンピング部材と、
ダンピング部材に結合される係留部材であって、係留部材は、展開状態では、展開直径に外向きに延在し、治療部位において血管壁の一部に接触し、それによって、ダンピング部材を治療部位に固着するように構成され、係留部材は、ダンピング部材のダンピング領域が、係留部材の展開直径を越えて半径方向外向きに延在することを可能にされるように、ダンピング部材の長さの一部のみに沿って延在する、係留部材と、
を備える、デバイス。
18.ダンピング部材は、血圧の変化に応答して変形するように構成される、実施例17に記載のデバイス。
19.脈圧波の前縁と一致するダンピング部材に沿った場所では、ダンピング部材の内側表面と外側表面との間の距離は、圧力に応答して減少する、実施例17または実施例18に記載のデバイス。
20.ダンピング部材の管腔は、砂時計形状を有する、実施例17-19のいずれか1つに記載のデバイス。
21.係留部材は、拡張可能ステントである、実施例17-20のいずれか1つに記載のデバイス。
22.係留部材は、拡張可能メッシュである、実施例17-20のいずれか1つに記載のデバイス。
23.係留部材は、拡張可能ステントおよび拡張可能メッシュのうちの少なくとも1つである、実施例17-20のいずれか1つに記載のデバイス。
24.係留部材は、ダンピング部材の周の周囲に位置付けられる、実施例17-23のいずれか1つに記載のデバイス。
25.係留部材の少なくとも一部は、ダンピング部材内に位置付けられ、側壁の厚さの少なくとも一部を通して延在する、実施例17-23のいずれか1つに記載のデバイス。
26.ダンピング領域は、第1のダンピング領域であり、ダンピング部材は、第1の端部部分と第2の端部部分との間に複数のダンピング領域を含む、実施例17-25のいずれか1つに記載のデバイス。
27.係留部材は、ダンピングデバイスの外側表面から半径方向外向きに延在する複数の固定デバイスを含む、実施例17-26のいずれか1つに記載のデバイス。
28.デバイスは、左総頸動脈内の治療部位に位置付けられるように構成される、実施例17-27のいずれか1つに記載のデバイス。
29.デバイスは、右総頸動脈内の治療部位に位置付けられるように構成される、実施例17-28のいずれか1つに記載のデバイス。
30.デバイスは、アルツハイマー病を治療するように構成される、実施例17-29のいずれか1つに記載のデバイス。
31.デバイスは、治療部位から下流の血管の一部内の微小出血の発生を低減させるように構成される、実施例17-29のいずれか1つに記載のデバイス。
32.認知症を治療するためのデバイスであって、
治療部位における動脈内に血管内で位置付けられるように構成される、可撓性かつ応従性のダンピング部材であって、ダンピング部材は、治療部位への送達のための薄型状態と拡張状態との間で変換可能であり、ダンピング部材は、(a)外側表面、(b)血流を指向するように構成される管腔を画定する内側表面、(c)第1の端部部分、(d)ダンピング部材の長さに沿って第1の端部部分と反対の第2の端部部分、および(e)第1の端部部分と第2の端部部分との間のダンピング領域を有する、略管状側壁を含み、内側表面および外側表面は、ダンピング領域において、第1または第2の端部部分のいずれかを上回る距離だけ離間される、ダンピング部材と、
ダンピング部材の第1の端部部分に結合される第1の係留部材およびダンピング部材の第2の端部部分に結合される第2の係留部材であって、第1および第2の係留部材は、展開状態では、治療部位において血管壁の一部に接触するように構成される展開直径に半径方向に延在し、それによって、ダンピング部材を治療部位に固着する、係留部材と、
を備え、血液が、収縮期の間、ダンピング部材を通して流動すると、ダンピング部材は、血液の拍動性エネルギーの一部を吸収し、それによって、ダンピングデバイスの遠位の血管の一部に伝達される脈圧の大きさを低減させる、デバイス。
33.血管を治療するためのデバイスであって、
第1の部分および第2の部分を有する、係留システムと、
クッション部材であって、該クッション部材は、その一部が係留システムによって制約されないように、係留システムの第1の部分と第2の部分との間に位置し、クッション部材は、脈管内を流動する血液によって伝達される拍動性エネルギーを吸収するように構成される、クッション部材と、
を備える、デバイス。
34.クッション部材は、脈管内の血圧の増加に応答して拡張し、脈管内の血圧が続いて減少するにつれて弛緩するように構成される、実施例33に記載のデバイス。
35.血管を治療するためのデバイスであって、
近位アンカおよび遠位アンカを有する、血管内クッションデバイスであって、近位および遠位アンカはそれぞれ、主幹動脈の内壁に当接するように構成される、血管内クッションデバイスと、
近位アンカと遠位アンカとの間に延在する、弾性的に変形可能な部材と、
を備え、弾性的に変形可能な部材は、脈管内の血圧の増加に応答して拡張し、脈管内の血圧が続いて減少するにつれて弛緩するように構成される、デバイス。
36.近位アンカと遠位アンカとの間に縦方向に位置する弾性的に変形可能な膜の一部は、弾性的に変形可能な膜が半径方向に弛緩されると、近位および遠位アンカに対して縮小された内部断面積の領域を画定する、実施例35に記載のデバイス。
37.近位および遠位アンカはそれぞれ、展開前の第1の直径と展開後の第2の直径との間で半径方向に拡張可能である、実施例35または実施例36に記載のデバイス。
38.近位アンカに固着される1つまたはそれを上回る糸をさらに備える、実施例35-37のいずれか1つに記載のデバイス。
39.各糸は、小穴に固着される、実施例38に記載のデバイス。
40.左総頸動脈、右総頸動脈、腕頭動脈、上行大動脈、内頸動脈、または腹部大動脈から選択された動脈を治療するためのデバイスであって、
弾性的に変形可能な材料から加工される、巻着体と、
巻着体の2つの対向縁を動脈の周囲に固着するように適合される、係合形成部と、
を備え、弾性的に変形可能な材料は、収縮期段階の間、半径方向に拡張し、拡張期段階の間、半径方向に収縮するように構成される、デバイス。
41.係合形成部は、縫合糸および/またはステープルを含む、実施例40に記載のデバイス。
42.係合形成部は、ジップロックを含む、実施例41に記載のデバイス。
43.左総頸動脈、右総頸動脈、腕頭動脈、または上行大動脈を治療するためのデバイスであって、
動脈の周囲に巻着されるように構成される、近位アンカと、
動脈の周囲に巻着され、近位アンカに対して縦方向に離間されるように構成される、遠位アンカと、
動脈の周囲に巻装されるように適合される螺旋帯であって、螺旋帯は、近位アンカに固着可能な第1の端部および遠位アンカに固着可能な対向する第2の端部を有し、螺旋帯は、収縮期段階の間、半径方向に拡張し、拡張期段階の間、半径方向に収縮するように適合される、螺旋帯と、
を備える、デバイス。
44.認知症の影響を治療または減速させるためのデバイスであって、
薄型状態および展開状態を有するダンピング部材であって、展開状態では、ダンピング部材は、縦方向に波状である、外側表面および内側表面を有する、変形可能な略管状側壁を備え、側壁は、血管壁と密着して位置付けられ、血管を通して流動する血液によって伝達される拍動性エネルギーを吸収するように構成される、ダンピング部材、を備える、デバイス。
45.ダンピング部材は、左総頸動脈、右総頸動脈、および腕頭動脈のうちの少なくとも1つと密着して位置付けられるように構成される、実施例1に記載のデバイス。
46.ダンピング部材は、上行大動脈と密着して位置付けられるように構成される、実施例44または実施例45に記載のデバイス。
47.ダンピング部材は、血管壁の内側表面と密着して位置付けられるように構成される、実施例44-46のいずれか1つに記載のデバイス。
48.ダンピング部材は、血管壁の外側表面と密着して位置付けられるように構成される、実施例44-46のいずれか1つに記載のデバイス。
49.側壁は、内径を有し、ダンピング部材が展開状態にあるとき、内径は、軸方向に増加し、次いで、減少する、実施例44-48のいずれか1つに記載のデバイス。
50.断面積は、縦方向に減少し、次いで、増加する、実施例44-49のいずれか1つに記載のデバイス。
51.外側表面は、略円筒形形状を有する、実施例44-50のいずれか1つに記載のデバイス。
52.外側表面は、波状形状を有する、実施例44-50のいずれか1つに記載のデバイス。
53.ダンピング部材に結合され、ダンピング部材の一部のみと軸方向に整合される、係留部材をさらに備え、係留部材は、血管壁に係合し、ダンピング部材を血管壁に固着するように構成される、実施例44-52のいずれか1つに記載のデバイス。
54.係留部材は、第1の係留部材であり、デバイスはさらに、ダンピング部材に結合される第2の係留部材を備え、第2の係留部材は、
ダンピング部材の一部のみと軸方向に整合され、
ダンピング部材の縦軸に沿って第1の係留部材から離間される、
実施例44-53のいずれか1つに記載のデバイス。
55.ダンピング部材が血管壁に隣接して位置付けられたときに、ダンピング部材は、血管壁の直径を制約しない、実施例44-54のいずれか1つに記載のデバイス。
56.認知症の影響を治療または減速させるためのデバイスであって、
血管壁における治療部位への送達のための薄型状態および展開状態を有する、弾性部材であって、展開状態では、弾性部材は、動脈壁に当接し、内径、外径、外側表面、および波状内側表面を有する、略管状構造を形成するように構成され、外径および内径のうちの少なくとも1つは、それぞれ、血管内の脈圧の増減に応答して増減する、弾性部材を備える、デバイス。
57.弾性部材は、左総頸動脈、右総頸動脈、および腕頭動脈のうちの少なくとも1つと密着して位置付けられるように構成される、実施例56に記載のデバイス。
58.弾性部材は、上行大動脈と密着して位置付けられるように構成される、実施例56または実施例57に記載のデバイス。
59.弾性部材は、血管壁の内側表面と密着して位置付けられるように構成される、実施例56-58のいずれか1つに記載のデバイス。
60.弾性部材は、血管壁の外側表面と密着して位置付けられるように構成される、実施例56-58のいずれか1つに記載のデバイス。
61.側壁は、内径を有し、弾性部材が展開状態にあるとき、内径は、軸方向に増加し、次いで、減少する、実施例56-60のいずれか1つに記載のデバイス。
62.断面積は、縦方向に減少し、次いで、増加する、実施例56-61のいずれか1つに記載のデバイス。
63.外側表面は、略円筒形形状を有する、実施例56-62のいずれか1つに記載のデバイス。
64.外側表面は、波状形状を有する、実施例56-62のいずれか1つに記載のデバイス。
65.弾性部材に結合され、弾性部材の一部のみと軸方向に整合される、係留部材をさらに備え、係留部材は、血管壁に係合し、弾性部材を血管壁に固着するように構成される、実施例56-64のいずれか1つに記載のデバイス。
66.係留部材は、第1の係留部材であり、デバイスはさらに、弾性部材に結合される第2の係留部材を備え、第2の係留部材は、
弾性部材の一部のみと軸方向に整合され、
弾性部材の縦軸に沿って第1の係留部材から離間される、
実施例65に記載のデバイス。
67.弾性部材が血管壁に隣接して位置付けられたときに、弾性部材は、血管壁の直径を制約しない、実施例56-66のいずれか1つに記載のデバイス。
68.認知症の影響を治療または減速させるためのデバイスであって、
減勢物質を含む、ダンピング部材であって、ダンピング部材は、薄型構成および展開構成を有し、ダンピング部材が展開構成にあるとき、ダンピング部材は、動脈を通して進行する脈波が、管状構造の長さに沿って第1の軸方向場所において応力を印加すると、減勢物質の少なくとも一部が管状構造の長さに沿って第1の場所から第2の軸方向場所に移動するように、動脈の周に沿って位置付けられるように構成される略管状構造を形成する、ダンピング部材を備える、デバイス。
69.ダンピング部材に結合される構造要素をさらに備える、実施例68に記載のデバイス。
70.展開状態では、ダンピング部材は、動脈の周の少なくとも一部の周囲に巻着するように構成される、実施例68または実施例69に記載のデバイス。
71.展開状態では、デバイスは、事前に設定された螺旋構成を有する、実施例68-70のいずれか1つに記載のデバイス。
72.ダンピング部材は、液体を含む、実施例68-71のいずれか1つに記載のデバイス。
73.ダンピング部材は、ガスを含む、実施例68-72のいずれか1つに記載のデバイス。
74.ダンピング部材は、ゲルを含む、実施例68-73のいずれか1つに記載のデバイス。
75.ダンピング部材は、展開構成では、動脈壁の外側表面と密着して位置付けられるように構成される、実施例68-74のいずれか1つに記載のデバイス。
76.ダンピング部材は、展開構成では、ダンピング部材の内側表面が動脈を通して流動する血液と接触するように、動脈壁の周囲に位置付けられるように構成される、実施例68-74のいずれか1つに記載のデバイス。
77.認知症の影響を治療または減速させるためのデバイスであって、
複数の流体粒子を含む、ダンピング部材であって、ダンピング部材は、薄型構成および展開構成を有し、ダンピング部材が展開構成にあるとき、ダンピング部材は、動脈の長さに沿った治療部位における動脈の周に沿って位置付けられるように構成される、ダンピング部材を備え、
ダンピング部材が展開構成にあり、治療部位に位置付けられたときに、動脈の長さを通して進行する波面は、ダンピング部材の内径が、波面と整合されるダンピング部材に沿った軸方向場所において増加する一方、ダンピング部材に沿った別の軸方向場所におけるダンピング部材の内径が、減少するように、流体粒子の少なくとも一部をダンピング部材の長さに沿って再分散させる、デバイス。
78.ダンピング部材に結合される構造要素をさらに備える、実施例77に記載のデバイス。
79.展開状態では、ダンピング部材は、動脈の周の少なくとも一部の周囲に巻着するように構成される、実施例77または実施例78に記載のデバイス。
80.展開状態では、デバイスは、事前に設定された螺旋構成を有する、実施例77-79のいずれか1つに記載のデバイス。
81.ダンピング部材は、液体を含む、実施例77-80のいずれか1つに記載のデバイス。
82.ダンピング部材は、ガスを含む、実施例77-81のいずれか1つに記載のデバイス。
83.ダンピング部材は、ゲルを含む、実施例77-82のいずれか1つに記載のデバイス。
84.ダンピング部材は、展開構成では、動脈壁の外側表面と密着して位置付けられるように構成される、実施例77-83のいずれか1つに記載のデバイス。
85.ダンピング部材は、展開構成では、ダンピング部材の内側表面が動脈を通して流動する血液と接触するように、動脈壁の周囲に位置付けられるように構成される、実施例77-84のいずれか1つに記載のデバイス。
86.認知症の影響を治療または減速させるための方法であって、
ダンピングデバイスを腕頭動脈、右総頸動脈、左総頸動脈、上行大動脈、および大動脈弓のうちの少なくとも1つと密着して位置付けるステップであって、ダンピングデバイスは、弾性の略管状側壁を備え、それによって、ダンピングデバイスは、腕頭動脈、右総頸動脈、左総頸動脈、上行大動脈、および大動脈弓のうちの少なくとも1つを通して流動する血液によって伝達される拍動性エネルギーを吸収する、ステップを含む、方法。
87.認知症の影響を治療または減速させるための方法であって、
ダンピングデバイスを血液を脳に送達する動脈の壁と密着して位置付けるステップであって、ダンピングデバイスは、外側表面および波状内側表面を有する、弾性の略管状側壁を備える、ステップと、
血管を通して流動する血液中の脈圧波に応答して、内側表面および外側表面のうちの少なくとも1つの輪郭が変化するステップと、
を含む、方法。
88.腕頭動脈、右総頸動脈、左総頸動脈、上行大動脈、および大動脈弓のうちの少なくとも1つを治療するための方法であって、
ダンピングデバイスを血管壁と密着して位置付けるステップであって、ダンピングデバイスは、弾性の略管状側壁を備える、ステップと、
脈圧の増加に応答して、ダンピングデバイスの内径および外径のうちの少なくとも1つを拡張させるステップと、
脈圧の減少に応答して、ダンピングデバイスの内径および外径のうちの少なくとも1つを収縮させるステップと、
を含む、方法。
89.血管を治療する方法であって、
カテーテルを脈管の中に挿入し、カテーテルの先端を所望の血管場所に指向するステップと、
遠位アンカをカテーテル先端から脈管の中に移送するステップと、
遠位アンカの半径方向外側部分が脈管の内壁と係合するように、遠位アンカを拡張させるステップと、
カテーテルを若干抜去し、近位アンカをカテーテルの先端から脈管の中に移送するステップと、
近位アンカを所望の場所において縦方向に位置付けるステップと、
近位アンカの半径方向外側部分が脈管の内壁と係合するように、近位アンカを拡張させるステップであって、弾性的に変形可能な部材が、近位アンカと遠位アンカとの間に縦方向に延在する、ステップと、
を含む、方法。
90.遠位アンカを移送するステップは、遠位アンカをカテーテルの先端から前進させるステップを含む、実施例89に記載の方法。
91.遠位アンカを移送するステップは、遠位アンカが脈管内の略一定縦方向位置に留まっている間、カテーテルの先端を抜去し、カテーテルの先端から退出させるステップを含む、実施例89または実施例90に記載の方法。
92.近位アンカを縦方向に位置付けるステップは、第1の引張力を近位アンカに折壊可能に固着される1つまたはそれを上回る糸に印加するステップを含む、実施例89-91のいずれか1つに記載の方法。
93.第1の引張力を上回る第2の引張力を印加することによって、近位アンカを拡張させた後、糸を折壊可能に破断させるステップをさらに含む、実施例92に記載の方法。
94.糸を近位アンカから係脱するために、近位アンカを拡張させた後、糸に固着されるリング、ラッチ、または留め金を係脱するステップをさらに含む、実施例92に記載の方法。
95.近位および/または遠位アンカの場所を判定するために撮像するステップをさらに含む、実施例89-94のいずれか1つに記載の方法。
96.左総頸動脈、右総頸動脈または腕頭動脈、頸動脈、前述のいずれかの分岐、および上行大動脈から選択された血管を治療する方法であって、
弾性的に変形可能な材料を動脈の周囲に巻着するステップと、
弾性的に変形可能な材料の内径が、収縮期段階の間、動脈の初期外径より小さくなるように、弾性的に変形可能な材料の第1の縁を弾性的に変形可能な材料の対向する第2の縁に取り付けるステップと、
を含む、方法。
97.認知症を治療するための方法であって、
ダンピングデバイスを治療部位における動脈内に血管内で位置付けるステップであって、ダンピングデバイスは、それを通して管腔を画定する、弾性の管状ダンピング部材に結合される係留部材を含む、ステップと、
少なくとも係留部材が治療部位において動脈壁と密着するように、係留部材およびダンピング部材を薄型状態から拡張状態に拡張させるステップと、
ダンピング部材を通して流動する血液中の脈圧波に応答して、ダンピング部材の輪郭を変化させるステップと、
を含む、方法。
98.ダンピングデバイスの遠位の血管の一部に伝達される脈圧の大きさを低減させるステップをさらに含む、実施例97に記載の方法。
99.脈圧の大きさを低減させるステップは、動脈を通して流動する血液の拍動性エネルギーの一部を吸収するステップを含む、実施例98に記載の方法。
100.ダンピング部材の輪郭を変化させるステップは、管腔ダンピング部材の外径が略一定のままである間、管腔ダンピング部材の内径を増加させるステップを含む、実施例97-99のいずれか1つに記載の方法。
101.ダンピング部材の輪郭を変化させるステップは、ダンピング部材の管腔の内径および外径を増加させるステップを含む、実施例97-99のいずれか1つに記載の方法。
102.ダンピング部材の輪郭を変化させるステップは、ダンピング部材の内側表面とダンピング部材の外側表面との間の距離を減少させるステップを含む、実施例97-99のいずれか1つに記載の方法。
103.ダンピングデバイスを血管内で位置付けるステップは、ダンピングデバイスを治療部位における左総頸動脈内に血管内で位置付けるステップを含む、実施例1に記載の方法。
104.ダンピングデバイスを血管内で位置付けるステップは、ダンピングデバイスを治療部位における右総頸動脈内に血管内で位置付けるステップを含む、実施例97-103のいずれか1つに記載の方法。
105.係留部材を拡張させるステップおよびダンピング部材を拡張させるステップは、同時に生じる、実施例97-104のいずれか1つに記載の方法。
106.係留部材を拡張させるステップは、係留部材をバルーンで拡張させるステップを含む、実施例97-105のいずれか1つに記載の方法。
107.係留部材を拡張させるステップは、シースを抜去し、係留部材を暴露させ、係留部材が自己拡張することを可能にするステップを含む、実施例97-105のいずれか1つに記載の方法。
108.ダンピング部材を拡張させるステップは、ダンピング部材をバルーンで拡張させるステップを含む、実施例97-107のいずれか1つに記載の方法。
109.ダンピング部材を拡張させるステップは、シースを抜去し、ダンピング部材を暴露させ、係留部材が自己拡張することを可能にするステップを含む、実施例97-107のいずれか1つに記載の方法。
110.係留部材を拡張させるステップは、ダンピング部材を拡張させる、実施例97-109のいずれか1つに記載の方法。
111.
ダンピングデバイスは、第1のダンピングデバイスであり、
第1のダンピングデバイスは、第1の動脈場所において血管内で位置付けられ、
本方法はさらに、第2のダンピングデバイスを第1の動脈場所と異なる第2の動脈場所において血管内で位置付けるステップを含む、
実施例97-110のいずれか1つに記載の方法。
112.第1の動脈場所は、左総頸動脈、右総頸動脈、外頸動脈、内頸動脈、および上行大動脈のうちの1つであり、第2の動脈場所は、左総頸動脈、右総頸動脈、外頸動脈、内頸動脈、および上行大動脈のうちの1つである、実施例111に記載の方法。
113.第1の動脈場所は、左総頸動脈であり、第2の動脈場所は、右総頸動脈である、実施例111に記載の方法。
114.認知症の影響を治療または減速させるための方法であって、
ダンピング部材を動脈の長さに沿って位置付けるステップであって、ダンピング部材は、減勢物質を含む、ステップと、
動脈内の血液を通して進行する脈波に応答して、減勢化合物の少なくとも一部をダンピング部材の長さに沿って再分散させ、それによって、血液中の脈波のエネルギーの少なくとも一部を減衰させるステップと、
を含む、方法。
115.認知症の影響を治療または減速させるための方法であって、
ダンピング部材を動脈の長さに沿って位置付けるステップであって、ダンピング部材は、複数の流体粒子を含む、ステップと、
流体粒子の一部を軸方向場所から脈波の波面と整合されるダンピング部材に沿って移動させ、それによって、ダンピング部材の内径を増加させるステップと、
を含む、方法。
116.認知症の進行を治療または減速させるためのデバイスであって、
治療部位における動脈内に血管内で位置付けられるように構成される、可撓性かつ応従性のダンピング部材であって、ダンピング部材は、治療部位への送達のための薄型状態と拡張状態との間で変換可能であり、ダンピング部材は、(a)外側表面、(b)血流を指向するように構成される管腔を画定する内側表面、(c)第1の端部部分、(d)ダンピング部材の長さに沿って第1の端部部分と反対の第2の端部部分、および(e)第1の端部部分と第2の端部部分との間のダンピング領域を有する、略管状側壁を含み、内側表面および外側表面は、ダンピング領域において、第1または第2の端部部分のいずれかを上回る距離だけ離間される、ダンピング部材と、
ダンピング部材の第1の端部部分に結合される第1の係留部材およびダンピング部材の第2の端部部分に結合される第2の係留部材であって、第1および第2の係留部材は、展開状態では、治療部位において動脈壁の一部に接触するように構成される展開直径に半径方向に延在し、それによって、ダンピング部材を治療部位に固着し、第1および第2の係留部材は、ダンピング領域の少なくとも一部が、第1の係留部材と第2の係留部材との間に暴露され、展開直径を上回る直径に拡張することを可能にされるように、ダンピング部材の長さの一部のみに沿って延在する、係留部材と、
を備える、デバイス。
117.ダンピング部材は、弾性的に変形可能であり、血圧の変化に応答して変形するように構成される、実施例116に記載のデバイス。
118.脈圧波の前縁と一致するダンピング部材に沿った場所では、ダンピング部材の内側表面と外側表面との間の距離は、圧力に応答して減少する、実施例116または実施例117に記載のデバイス。
119.ダンピング部材の管腔は、砂時計形状を有する、実施例116-118のいずれか1つに記載のデバイス。
120.外側表面は、略円筒形であり、内側表面は、波状である、実施例116-119のいずれか1つに記載のデバイス。
121.第1および第2の係留部材はそれぞれ、拡張可能ステントである、実施例116-120のいずれか1つに記載のデバイス。
122.第1および第2の係留部材はそれぞれ、拡張可能メッシュである、実施例116-120のいずれか1つに記載のデバイス。
123.第1および第2の係留部材はそれぞれ、拡張可能ステントおよび拡張可能メッシュのうちの少なくとも1つである、実施例116-120のいずれか1つに記載のデバイス。
124.第1および第2の係留部材はそれぞれ、ダンピング部材の周の周囲に位置付けられる、実施例116-123のいずれか1つに記載のデバイス。
125.第1および第2の係留部材のそれぞれの少なくとも一部は、ダンピング部材内に位置付けられ、側壁の厚さの少なくとも一部を通して延在する、実施例116-124のいずれか1つに記載のデバイス。
126.ダンピング領域は、第1のダンピング領域であり、ダンピング部材は、第1の端部部分と第2の端部部分との間に複数のダンピング領域を含む、実施例116-125のいずれか1つに記載のデバイス。
127.第1および第2の係留部材のうちの少なくとも1つは、ダンピングデバイスの外側表面から半径方向外向きに延在する複数の固定デバイスを備える、実施例116-126のいずれか1つに記載のデバイス。
128.デバイスは、左総頸動脈内の治療部位に位置付けられるように構成される、実施例116-127のいずれか1つに記載のデバイス。
129.デバイスは、右総頸動脈内の治療部位に位置付けられるように構成される、実施例116-127のいずれか1つに記載のデバイス。
130.デバイスは、アルツハイマー病を治療するように構成される、実施例116-129のいずれか1つに記載のデバイス。
131.デバイスは、治療部位から下流の動脈の1つまたはそれを上回る分岐における微小出血の発生を低減させるように構成される、実施例116-129のいずれか1つに記載のデバイス。
132.認知症を治療するためのデバイスであって、
治療部位における動脈内に血管内で位置付けられるように構成され、血流を遠位血管系に指向するように構成される管腔を有する、ダンピング部材であって、ダンピング部材は、治療部位への送達のための薄型状態と拡張状態との間で変換可能であり、ダンピング部材は、管腔の中に側方内向きに突出し、脈圧波が、収縮期の間、ダンピング部材に沿って伝搬すると、圧力をダンピング部材から下流に分散させる圧力制限部を有する、ダンピング領域を含む、ダンピング部材と、
ダンピング部材に結合される係留部材であって、係留部材は、展開状態では、展開直径に外向きに延在し、治療部位において血管壁の一部に接触し、それによって、ダンピング部材を治療部位に固着するように構成され、係留部材は、ダンピング部材のダンピング領域が、係留部材の展開直径を越えて半径方向外向きに延在することを可能にされるように、ダンピング部材の長さの一部のみに沿って延在する、係留部材と、
を備える、デバイス。
133.ダンピング部材は、弾性的に変形可能であり、血圧の変化に応答して変形するように構成される、実施例132に記載のデバイス。
134.脈圧波の前縁と一致するダンピング部材に沿った場所では、ダンピング部材の内側表面と外側表面との間の距離は、圧力に応答して減少する、実施例132または133に記載のデバイス。
135.ダンピング部材の管腔は、砂時計形状を有する、実施例132-134のいずれか1つに記載のデバイス。
136.係留部材は、拡張可能ステントである、実施例132-135のいずれか1つに記載のデバイス。
137.係留部材は、拡張可能メッシュである、実施例132-136のいずれか1つに記載のデバイス。
138.係留部材は、拡張可能ステントおよび拡張可能メッシュのうちの少なくとも1つである、実施例132-137のいずれか1つに記載のデバイス。
139.係留部材は、ダンピング部材の周の周囲に位置付けられる、実施例132-138のいずれか1つに記載のデバイス。
140.係留部材の少なくとも一部は、ダンピング部材内に位置付けられ、側壁の厚さの少なくとも一部を通して延在する、実施例132-139のいずれか1つに記載のデバイス。
141.ダンピング領域は、第1のダンピング領域であり、ダンピング部材は、第1の端部部分と第2の端部部分との間に複数のダンピング領域を含む、実施例132-140のいずれか1つに記載のデバイス。
142.係留部材は、ダンピングデバイスの外側表面から半径方向外向きに延在する複数の固定デバイスを含む、実施例132-141のいずれか1つに記載のデバイス。
143.デバイスは、左総頸動脈内の治療部位に位置付けられるように構成される、実施例132-142のいずれか1つに記載のデバイス。
144.デバイスは、右総頸動脈内の治療部位に位置付けられるように構成される、実施例132-142のいずれか1つに記載のデバイス。
145.デバイスは、アルツハイマー病を治療するように構成される、実施例132-144のいずれか1つに記載のデバイス。
146.デバイスは、治療部位から下流の血管の一部内の微小出血の発生を低減させるように構成される、実施例132-145のいずれか1つに記載のデバイス。
147.認知症を治療するためのデバイスであって、
治療部位における動脈内に血管内で位置付けられるように構成される、可撓性かつ応従性のダンピング部材であって、ダンピング部材は、治療部位への送達のための薄型状態と拡張状態との間で変換可能であり、ダンピング部材は、(a)外側表面、(b)血流を指向するように構成される管腔を画定する内側表面、(c)第1の端部部分、(d)ダンピング部材の長さに沿って第1の端部部分と反対の第2の端部部分、および(e)第1の端部部分と第2の端部部分との間のダンピング領域を有する、略管状側壁を含み、内側表面および外側表面は、ダンピング領域において、第1または第2の端部部分のいずれかを上回る距離だけ離間される、ダンピング部材と、
ダンピング部材の第1の端部部分に結合される第1の係留部材およびダンピング部材の第2の端部部分に結合される第2の係留部材であって、第1および第2の係留部材は、展開状態では、治療部位において血管壁の一部に接触するように構成される展開直径に半径方向に延在し、それによって、ダンピング部材を治療部位に固着する、係留部材と、
を備え、血液が、収縮期の間、ダンピング部材を通して流動すると、ダンピング部材は、血液の拍動性エネルギーの一部を吸収し、それによって、ダンピングデバイスの遠位の血管の一部に伝達される脈圧の大きさを低減させる、デバイス。
148.血管を治療するためのデバイスであって、
第1の部分および第1の方向において第1の部分から離間される第2の部分を有する、係留システムと、
クッション部材であって、クッション部材は、第1の方向に直交する第2の方向におけるその一部の移動が係留システムによって制約されないように、係留システムの第1の部分と第2の部分との間に位置し、クッション部材は、脈管内を流動する血液によって伝達される拍動性エネルギーを吸収するように構成される、クッション部材と、
を備える、デバイス。
149.クッション部材は、弾性的に変形可能であり、脈管内の血圧の増加に応答して拡張し、脈管内の血圧が続いて減少するにつれて弛緩するように構成される、実施例148に記載のデバイス。
150.血管を治療するためのデバイスであって、
近位アンカおよび近位アンカから離間される遠位アンカを有する、血管内クッションデバイスであって、近位および遠位アンカはそれぞれ、主幹動脈の内壁に当接するように構成される、血管内クッションデバイスと、
近位アンカと遠位アンカとの間に延在する、弾性的に変形可能な部材と、
を備え、弾性的に変形可能な部材は、脈管内の血圧の増加に応答して拡張し、脈管内の血圧が続いて減少するにつれて弛緩するように構成される、デバイス。
151.近位アンカと遠位アンカとの間に縦方向に位置する弾性的に変形可能な膜の一部は、弾性的に変形可能な膜が半径方向に弛緩されると、近位および遠位アンカに対して縮小された内部断面積の領域を画定する、実施例150に記載のデバイス。
152.近位および遠位アンカはそれぞれ、展開前の第1の直径と展開後の第2の直径との間で半径方向に拡張可能である、実施例150または実施例151に記載のデバイス。
153.近位アンカに固着される1つまたはそれを上回る糸をさらに備える、実施例150-152のいずれか1つに記載のデバイス。
154.各糸は、小穴に固着される、実施例153に記載のデバイス。
155.左総頸動脈、右総頸動脈、腕頭動脈、上行大動脈、内頸動脈、または腹部大動脈から選択された動脈を治療するためのデバイスであって、
弾性的に変形可能な材料から加工される、巻着体と、
巻着体の2つの対向縁を動脈の周囲に固着するように適合される、係合形成部と、
を備え、弾性的に変形可能な材料は、収縮期段階の間、半径方向に拡張し、拡張期段階の間、半径方向に収縮するように構成される、デバイス。
156.巻着体が動脈の周囲の定位置にあるとき、巻着体は、全体的にまたは実質的に全体的に、その長さの一部にわたって動脈を囲繞する、実施例155に記載のデバイス。
157.係合形成部は、縫合糸および/またはステープルを含む、実施例155に記載のデバイス。
158.係合形成部は、ジップロックを含む、実施例155に記載のデバイス。
159.左総頸動脈、右総頸動脈、腕頭動脈、または上行大動脈を治療するためのデバイスであって、
動脈の周囲に巻着されるように構成される、近位アンカと、
動脈の周囲に巻着され、近位アンカに対して縦方向に離間されるように構成される、遠位アンカと、
動脈の周囲に巻装されるように適合される螺旋帯であって、螺旋帯は、近位アンカに固着可能な第1の端部および遠位アンカに固着可能な対向する第2の端部を有し、螺旋帯は、収縮期段階の間、半径方向に拡張し、拡張期段階の間、半径方向に収縮するように適合される、螺旋帯と、
を備える、デバイス。
160.螺旋帯の第1の端部は、近位アンカに固着され、螺旋帯の第2の端部は、遠位アンカに固着される、実施例159に記載のデバイス。
161.認知症の影響を治療または減速させるためのデバイスであって、
縦方向に波状である、外側表面および内側表面を有する、変形可能な略管状側壁を備える、ダンピング部材であって、側壁は、血管壁と密着して位置付けられ、血管を通して流動する血液によって伝達される拍動性エネルギーを吸収するように構成される、ダンピング部材を備える、デバイス。
162.ダンピング部材は、左総頸動脈、右総頸動脈、および腕頭動脈のうちの少なくとも1つと密着して位置付けられるように構成される、実施例161に記載のデバイス。
163.ダンピング部材は、上行大動脈と密着して位置付けられるように構成される、実施例161に記載のデバイス。
164.ダンピング部材は、血管壁の内側表面と密着して位置付けられるように構成される、実施例161-163のいずれか1つに記載のデバイス。
165.ダンピング部材は、血管壁の外側表面と密着して位置付けられるように構成される、実施例161-163のいずれか1つに記載のデバイス。
166.側壁は、内径を有し、ダンピング部材が展開状態にあるとき、内径は、軸方向に増加し、次いで、減少する、実施例161-165のいずれか1つに記載のデバイス。
167.断面積は、縦方向に減少し、次いで、増加する、実施例161-166のいずれか1つに記載のデバイス。
168.外側表面は、略円筒形形状を有する、実施例161-167のいずれか1つに記載のデバイス。
169.外側表面は、波状形状を有する、実施例161-167のいずれか1つに記載のデバイス。
170.ダンピング部材に結合され、ダンピング部材の一部のみと軸方向に整合される、係留部材をさらに備え、係留部材は、血管壁に係合し、ダンピング部材を血管壁に固着するように構成される、実施例161-169のいずれか1つに記載のデバイス。
171.係留部材は、第1の係留部材であり、デバイスはさらに、ダンピング部材に結合される第2の係留部材を備え、第2の係留部材は、
ダンピング部材の一部のみと軸方向に整合され、
ダンピング部材の縦軸に沿って第1の係留部材から離間される、
実施例170に記載のデバイス。
172.ダンピング部材が血管壁に隣接して位置付けられたときに、ダンピング部材は、血管壁の直径を制約しない、実施例161-171のいずれか1つに記載のデバイス。
173.認知症の影響を治療または減速させるためのデバイスであって、
動脈壁に当接し、内径、外径、外側表面、および波状内側表面を有する、略管状構造を形成するように構成される、弾性部材であって、外径および内径のうちの少なくとも1つは、それぞれ、血管内の脈圧の増減に応答して増減する、弾性部材を備える、デバイス。
174.弾性部材は、左総頸動脈、右総頸動脈、および腕頭動脈のうちの少なくとも1つと密着して位置付けられるように構成される、実施例173に記載のデバイス。
175.弾性部材は、上行大動脈と密着して位置付けられるように構成される、実施例173に記載のデバイス。
176.弾性部材は、血管壁の内側表面と密着して位置付けられるように構成される、実施例173-175のいずれか1つに記載のデバイス。
177.弾性部材は、血管壁の外側表面と密着して位置付けられるように構成される、実施例173-175のいずれか1つに記載のデバイス。
178.側壁は、内径を有し、弾性部材が展開状態にあるとき、内径は、軸方向に増加し、次いで、減少する、実施例173-177のいずれか1つに記載のデバイス。
179.断面積は、縦方向に減少し、次いで、増加する、実施例173-178のいずれか1つに記載のデバイス。
180.外側表面は、略円筒形形状を有する、実施例173-179のいずれか1つに記載のデバイス。
181.外側表面は、波状形状を有する、実施例173-179のいずれか1つに記載のデバイス。
182.弾性部材に結合され、弾性部材の一部のみと軸方向に整合される、係留部材をさらに備え、係留部材は、血管壁に係合し、弾性部材を血管壁に固着するように構成される、実施例173-181のいずれか1つに記載のデバイス。
183.係留部材は、第1の係留部材であり、デバイスはさらに、弾性部材に結合される第2の係留部材を備え、第2の係留部材は、
弾性部材の一部のみと軸方向に整合され、
弾性部材の縦軸に沿って第1の係留部材から離間される、
実施例182に記載のデバイス。
184.弾性部材が血管壁に隣接して位置付けられたときに、弾性部材は、血管壁の直径を制約しない、実施例173-23のいずれか1つに記載のデバイス。
185.ダンピング部材または弾性部材は、薄型状態および展開状態を有する、実施例173-184のいずれか1つに記載のデバイス。
186.展開状態は、血管壁における治療部位への送達のためのものである、実施例185に記載のデバイス。
187.ダンピング部材または弾性部材は、薄型状態にあるときの第1のより小さい外径および展開状態にあるときの第2のより大きい直径を有する、実施例185または186に記載のデバイス。
188.認知症の影響を治療または減速させるためのデバイスであって、
減勢物質を含む、ダンピング部材であって、ダンピング部材は、軸を有する略管状構造を形成し、減勢物質は、管状構造に対して軸方向に移動可能であり、ダンピング部材は、動脈の周に沿って位置付けられ、動脈を通して進行する脈波が、管状構造の長さに沿って第1の軸方向場所において応力を印加すると、減勢物質の少なくとも一部が管状構造の長さに沿って第1の場所から第2の軸方向場所に移動するように構成される、ダンピング部材を備える、デバイス。
189.減勢物質は、可撓性部材内に含有される、粒子を備えるある量の流体および/またはゲルを備え、粒子は、可撓性部材内で管状構造に対して軸方向に移動し得る、実施例188に記載のデバイス。
190.可撓性部材は、管状構造の長さに沿った少なくともいくつかの場所において、管状構造に対して半径方向に変形され得る、実施例189に記載のデバイス。
191.ダンピング部材に結合される構造要素をさらに備える、実施例188-190のいずれか1つに記載のデバイス。
192.展開状態では、ダンピング部材は、動脈の周の少なくとも一部の周囲に巻着するように構成される、実施例188-191のいずれか1つに記載のデバイス。
193.ダンピング部材は、その長さに沿って断絶を含み、動脈の周の一部の周囲に嵌合されることを可能にする、実施例192に記載のデバイス。
194.断絶の対向縁上または近傍に位置し、いったんダンピング部材が動脈の周の一部の周囲に嵌合されると、縁がともに継合されることを可能にする、協働シール配列をさらに備える、実施例193に記載のデバイス。
195.展開状態では、デバイスは、事前に設定された螺旋構成を有する、実施例188-194のいずれか1つに記載のデバイス。
196.ダンピング部材は、液体を含む、実施例188-195のいずれか1つに記載のデバイス。
197.ダンピング部材は、ガスを含む、実施例188-196のいずれか1つに記載のデバイス。
198.ダンピング部材は、ゲルを含む、実施例188-197のいずれか1つに記載のデバイス。
199.ダンピング部材は、展開構成では、動脈壁の外側表面と密着して位置付けられるように構成される、実施例188-198のいずれか1つに記載のデバイス。
200.ダンピング部材は、展開構成では、ダンピング部材の内側表面が動脈を通して流動する血液と接触するように、動脈壁の周囲に位置付けられるように構成される、実施例188-199のいずれか1つに記載のデバイス。
201.認知症の影響を治療または減速させるためのデバイスであって、
流体粒子は、ダンピング構造の長さの少なくとも一部に沿って軸方向に移動可能であり、ダンピング部材は、動脈の長さに沿った治療部位における動脈の周に沿って位置付けられるように構成され、
ダンピング部材が展開構成にあり、治療部位に位置付けられたときに、動脈の長さを通して進行する波面は、ダンピング部材の内径が、波面と整合されるダンピング部材に沿った軸方向場所において増加する一方、ダンピング部材に沿った別の軸方向場所におけるダンピング部材の内径が、減少するように、流体粒子の少なくとも一部をダンピング部材の長さに沿って再分散させる、
デバイス。
202.流体粒子は、可撓性部材内に含有され、粒子は、可撓性部材内でダンピング部材の長さに沿って移動し得る、実施例201に記載のデバイス。
203.可撓性部材は、ダンピング部材の長さに沿った少なくともいくつかの場所において、ダンピング部材に対して半径方向に変形され得る、実施例202に記載のデバイス。
204.ダンピング部材に結合される構造要素をさらに備える、実施例201-203のいずれか1つに記載のデバイス。
205.展開状態では、ダンピング部材は、動脈の周の少なくとも一部の周囲に巻着するように構成される、実施例201-204のいずれか1つに記載のデバイス。
206.ダンピング部材は、その長さに沿って断絶を含み、動脈の周の一部の周囲に嵌合されることを可能にする、実施例205に記載のデバイス。
207.断絶の対向縁上または近傍に位置し、いったんダンピング部材が動脈の周の一部の周囲に嵌合されると、縁がともに継合されることを可能にする、協働シール配列をさらに備える、実施例206に記載のデバイス。
208.展開状態では、デバイスは、事前に設定された螺旋構成を有する、実施例201-207のいずれか1つに記載のデバイス。
209.ダンピング部材は、液体を含む、実施例201-208のいずれか1つに記載のデバイス。
210.ダンピング部材は、ガスを含む、実施例201-209のいずれか1つに記載のデバイス。
211.ダンピング部材は、ゲルを含む、実施例201-210のいずれか1つに記載のデバイス。
212.ダンピング部材は、展開構成では、動脈壁の外側表面と密着して位置付けられるように構成される、実施例201-211のいずれか1つに記載のデバイス。
213.ダンピング部材は、展開構成では、ダンピング部材の内側表面が動脈を通して流動する血液と接触するように、動脈壁の周囲に位置付けられるように構成される、実施例201-212のいずれか1つに記載のデバイス。
214.ダンピング部材は、薄型構成および展開構成を有する、実施例201-213のいずれか1つに記載のデバイス。
V.結論
【0056】
実施形態の多くは、血管内方法を介して、血管および/または加齢関連認知症の進行を治療および/または減速するためのさせるシステム、デバイス、および方法に関して前述されたが、技術は、1つまたはそれを上回るダンピングデバイスの外科埋込等の他の用途および/または他のアプローチおよび/または腹部大動脈等の血液を脳に供給する動脈血管以外の血管の治療にも適用可能である。例えば、上行大動脈、大動脈弓、腕頭動脈、右鎖骨下動脈、左鎖骨下動脈、左総頸動脈、右総頸動脈、内および外頸動脈、および/または前述のいずれかの分岐を含む、血管内の任意の適切な部位が、治療されてもよい。さらに、それらの本明細書に説明されるものに加えた他の実施形態も、本技術の範囲内である。加えて、本技術のいくつかの他の実施形態は、本明細書に説明されるものと異なる構成、構成要素、または手技を有することができる。当業者は、したがって、適宜、本技術が付加的要素を伴う他の実施形態を有することができる、または本技術が、図2A-19Bを参照して図示および前述された特徴のうちのいくつかを伴わない他の実施形態を有することができることを理解するであろう。
【0057】
本技術の前述の発明を実施するための形態は、包括的である、または本技術を上記で開示される精密な形態に限定することを意図するものではない。文脈によって許容される場合、単数形または複数形用語はまた、それぞれ、複数形または単数形用語を含んでもよい。本技術の具体的実施形態および実施例は、例証目的のために前述されているが、種々の均等物修正が、当業者が認識するであろうように、本技術の範囲内で可能性として考えられる。例えば、ステップは、所与の順序で提示されるが、代替実施形態は、異なる順序でステップを行ってもよい。本明細書に説明される種々の実施形態はまた、組み合わせられ、さらなる実施形態を提供してもよい。
【0058】
さらに、単語「または」は、2つまたはそれを上回る項目のリストを参照して、他の項目から排他的な単一の項目のみを意味するように明示的に限定されない限り、そのようなリストの中の「または」の使用は、(a)リストの中の任意の単一の項目、(b)リストの中の項目の全て、または(c)リストの中の項目の任意の組み合わせを含むものとして解釈されるものである。加えて、用語「~を備える」は、任意のより多くの数の同一特徴および/または付加的タイプの他の特徴が除外されないように、少なくとも記載された特徴を含むことを意味するために、全体を通して使用される。また、具体的実施形態が、例証の目的で本明細書において説明されているが、本技術から逸脱することなく、種々の修正が行われてもよいことも理解されるであろう。さらに、本技術のある実施形態と関連付けられる利点が、これらの実施形態との関連で説明されているが、他の実施形態もまた、そのような利点を示してもよく、全ての実施形態が、本技術の範囲内に入るために、そのような利点を必ずしも必要とするわけではない。故に、本開示および関連技術は、本明細書で明示的に示されていない、または説明されていない、他の実施形態を包含することができる。
図1A
図1B
図2A
図2B
図2C
図2D
図2E
図2F
図2G
図3A
図3B
図3C
図3D
図4A
図4B
図4C
図4D
図4E
図5
図6
図7
図8A
図8B-8C】
図8D
図8E
図9A
図9B
図9C
図9D
図9E
図9F
図10
図11
図12A
図12B
図13
図14
図15
図16A
図16B
図17A
図17B
図18A
図18B
図19A
図19B