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  • 特許-表示装置 図1
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-03-30
(45)【発行日】2022-04-07
(54)【発明の名称】表示装置
(51)【国際特許分類】
   G09G 3/36 20060101AFI20220331BHJP
   F21S 2/00 20160101ALI20220331BHJP
   F21V 23/00 20150101ALI20220331BHJP
   G02F 1/133 20060101ALI20220331BHJP
   G09G 3/20 20060101ALI20220331BHJP
   G09G 3/34 20060101ALI20220331BHJP
   H05B 47/00 20200101ALI20220331BHJP
【FI】
G09G3/36
F21S2/00 400
F21V23/00 140
G02F1/133 535
G09G3/20 611A
G09G3/20 621A
G09G3/20 642F
G09G3/34 J
H05B47/00
【請求項の数】 6
(21)【出願番号】P 2017073798
(22)【出願日】2017-04-03
(65)【公開番号】P2018180025
(43)【公開日】2018-11-15
【審査請求日】2019-12-19
【審判番号】
【審判請求日】2021-05-19
(73)【特許権者】
【識別番号】000115854
【氏名又は名称】リンナイ株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110000110
【氏名又は名称】特許業務法人快友国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】佐藤 雅也
【合議体】
【審判長】居島 一仁
【審判官】中塚 直樹
【審判官】濱野 隆
(56)【参考文献】
【文献】特開平7-270753(JP,A)
【文献】国際公開第2015/194018(WO,A1)
【文献】特開平4-335318(JP,A)
【文献】特開2008-158478(JP,A)
【文献】実開平4-123437(JP,U)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G09G 3/00-3/38
G02F 1/133
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
メモリ液晶を備えるLCDモジュールと、
LCDモジュールを制御するマイコンと、
メモリ液晶を照明するバックライトと、
バックライトを制御するバックライト制御回路を備えており、
バックライトは、バックライト制御回路によって制御されるLEDを備えており、
バックライト制御回路は、照度センサを備えるバックライトキャンセル回路を備えており、
バックライト制御回路は、マイコンからLCDモジュールに出力される画面書換信号に連動して、バックライトのLEDの点灯と消灯の制御を行い、
バックライト制御回路は、照度センサにより周囲が暗いことを検知した場合にのみ、画面書換信号に連動したバックライトのLEDの制御を行い、
バックライトキャンセル回路は、照度センサにより周囲が明るいことを検知した場合に、画面書換信号に連動したバックライトのLEDの制御をキャンセルする、表示装置。
【請求項2】
バックライト制御回路は、画面書換信号が出力されると、バックライトのLEDを点灯する、請求項1の表示装置。
【請求項3】
バックライト制御回路は、タイマ回路を備えており、
バックライト制御回路は、画面書換信号が出力されない状態が所定時間継続した場合に、バックライトのLEDを消灯する、請求項1または2の表示装置。
【請求項4】
メモリ液晶を備えるLCDモジュールと、
LCDモジュールを制御するマイコンと、
メモリ液晶を照明するバックライトと、
バックライトを制御するバックライト制御回路を備えており、
バックライトは、バックライト制御回路によって制御されるLEDと、バックライト制御回路とは別の回路によって制御される別のLEDを備えており、
バックライト制御回路は、照度センサを備えるバックライトキャンセル回路を備えており、
バックライト制御回路は、マイコンからLCDモジュールに出力される画面書換信号に連動して、別のLEDが点灯している状況でバックライトのLEDの点灯と消灯の制御を行うことによりバックライトの照明光量を制御し、
バックライト制御回路は、照度センサにより周囲が暗いことを検知した場合にのみ、画面書換信号に連動したバックライトのLEDの制御を行い、
バックライトキャンセル回路は、照度センサにより周囲が明るいことを検知した場合に、画面書換信号に連動したバックライトのLEDの制御をキャンセルする、表示装置。
【請求項5】
バックライト制御回路は、画面書換信号が出力されると、別のLEDが点灯している状況でバックライトのLEDを点灯することによりバックライトの照明光量を強める、請求項4の表示装置。
【請求項6】
バックライト制御回路は、タイマ回路を備えており、
バックライト制御回路は、画面書換信号が出力されない状態が所定時間継続した場合に、別のLEDが点灯している状況でバックライトのLEDを消灯することによりバックライトの照明光量を弱める、請求項4または5の表示装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本明細書で開示する技術は、表示装置に関する。
【背景技術】
【0002】
特許文献1には、メモリ液晶を備えるLCDモジュールと、メモリ液晶を照明するバックライトと、LCDモジュールとバックライトを制御するマイコンを備える表示装置が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【文献】特開2011-248152号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
マイコンが、通常動作モードと省電力動作モードの間で切り換え可能である場合、表示装置の省電力化を図るためには、可能な限りマイコンを省電力動作モードとしておくことが好ましい。メモリ液晶を備えるLCDモジュールにおいては、画面を書き換える時だけマイコンがLCDモジュールを制御すればよい。従って、LCDモジュールに画面書換信号を出力しない期間について、マイコンを省電力動作モードに切り換える構成とすれば、表示装置の省電力化を図ることができる。しかしながら、マイコンがLCDモジュールの制御だけでなく、バックライトの制御も行う構成では、LCDモジュールに画面書換信号を出力しない期間においても、バックライトの制御を行う必要があるため、マイコンを省電力動作モードに切り換えることができず、表示装置の省電力化を図ることができない。
【0005】
本明細書では、上記の課題を解決する技術を提供する。本明細書では、メモリ液晶とバックライトを備える表示装置において、より省電力化を図ることが可能な技術を提供する。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本明細書が開示する表示装置は、メモリ液晶を備えるLCDモジュールと、LCDモジュールを制御するマイコンと、メモリ液晶を照明するバックライトと、バックライトを制御するバックライト制御回路を備えている。バックライトは、バックライト制御回路によって制御されるLEDを備えている。バックライト制御回路は、照度センサを備えるバックライトキャンセル回路を備えている。バックライト制御回路は、マイコンからLCDモジュールに出力される画面書換信号に連動して、バックライトのLEDの点灯と消灯の制御を行う。バックライト制御回路は、照度センサにより周囲が暗いことを検知した場合にのみ、画面書換信号に連動したバックライトのLEDの制御を行う。バックライトキャンセル回路は、照度センサにより周囲が明るいことを検知した場合に、画面書換信号に連動したバックライトのLEDの制御をキャンセルする。
本明細書が開示する表示装置は、メモリ液晶を備えるLCDモジュールと、LCDモジュールを制御するマイコンと、メモリ液晶を照明するバックライトと、バックライトを制御するバックライト制御回路を備えている。バックライトは、バックライト制御回路によって制御されるLEDと、バックライト制御回路とは別の回路によって制御される別のLEDを備えている。バックライト制御回路は、照度センサを備えるバックライトキャンセル回路を備えている。バックライト制御回路は、マイコンからLCDモジュールに出力される画面書換信号に連動して、別のLEDが点灯している状況でバックライトのLEDの点灯と消灯の制御を行うことによりバックライトの照明光量を制御する。バックライト制御回路は、照度センサにより周囲が暗いことを検知した場合にのみ、画面書換信号に連動したバックライトのLEDの制御を行う。バックライトキャンセル回路は、照度センサにより周囲が明るいことを検知した場合に、画面書換信号に連動したバックライトのLEDの制御をキャンセルする。
【0007】
上記の表示装置では、メモリ液晶を備えるLCDモジュールの制御を行うマイコンとは別に、バックライトを制御するバックライト制御回路が設けられている。これによって、LCDモジュールへ画面書換信号を出力していない期間について、マイコンを省電力動作モードへ切り換えることができ、表示装置の省電力化を図ることができる。また、上記の表示装置では、バックライト制御回路が、画面書換信号に連動してバックライトの照明態様を変化させるので、メモリ液晶の表示が切り換わるタイミングと連動して、バックライトの照明態様を変化させることができる。また、上記の構成によれば、周囲の明るさに応じて、画面書換信号に連動したバックライトの制御を行うことができる。
【0008】
上記の表示装置では、バックライト制御回路が、画面書換信号が出力されると、バックライトのLEDを点灯してもよい。バックライト制御回路は、画面書換信号が出力されると、別のLEDが点灯している状況でバックライトのLEDを点灯することによりバックライトの照明光量を強めてもよい。
【0009】
上記の構成によれば、メモリ液晶の表示が切り換わる時に、バックライトの点灯または照明光量の増加を行い、視認性を高めることができる。
【0010】
上記の表示装置では、バックライト制御回路が、タイマ回路を備えていてもよく、バックライト制御回路が、画面書換信号が出力されない状態が所定時間継続した場合に、バックライトのLEDを消灯してもよい。バックライト制御回路は、画面書換信号が出力されない状態が所定時間継続した場合に、別のLEDが点灯している状況でバックライトのLEDを消灯することによりバックライトの照明光量を弱めてもよい。
【0011】
上記の構成によれば、メモリ液晶の表示が切り換わった後、ある程度の時間が経過したときに、バックライトの消灯または照明光量の低減を行い、バックライトの消費電力を低減することができる。
【図面の簡単な説明】
【0014】
図1】実施例に係る表示装置2の回路構成の例を示す図である。
図2】実施例に係る表示装置2の各信号のタイミングチャートの一例である。
図3】実施例に係る表示装置2の回路構成の別の例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0015】
(実施例)
図1に示す本実施例の表示装置2は、例えば、加熱調理器などの、電池で駆動する機器に組み込まれて使用される。表示装置2は、LCDモジュール4と、LCDマイコン6と、バックライト8と、バックライト制御回路10を備えている。
【0016】
LCDモジュール4は、微透過型のメモリ液晶12を備えている。LCDモジュール4は、LCDマイコン6から画面書換信号が入力されると、画面書換信号の内容に応じて、メモリ液晶12における表示内容を切り換える。LCDモジュール4は、新たに画面書換信号が入力されるまでは、メモリ液晶12における表示内容を保持する。
【0017】
LCDマイコン6は、LCDモジュール4の動作を制御する。LCDマイコン6は、通常動作モードと、省電力動作モードの間で切り換え可能である。LCDモジュール4の表示内容を切り換える必要が無い場合には、LCDマイコン6は、省電力動作モードとされている。LCDマイコン6は、LCDモジュール4の表示内容を切り換える必要がある場合に、省電力動作モードから通常動作モードに切り換わる。例えば、LCDマイコン6は、ユーザが機器の操作部(図示せず)を操作した時に、LCDモジュール4の表示内容を切り換えるために、省電力動作モードから通常動作モードに切り換わる。あるいは、LCDマイコン6は、機器全体の制御を行う別のマイコン(図示せず)から、LCDモジュール4の表示内容を切り換える指示があった場合に、省電力動作モードから通常動作モードに切り換わる。LCDマイコン6は、通常動作モードにおいて、画面書換信号をLCDモジュール4に出力する。図2に示すように、画面書換信号は、メモリ液晶12の表示内容をシリアルデータにより表現したパルス信号列として出力される。LCDマイコン6は、画面書換信号を出力し終わると、通常動作モードから省電力動作モードに切り換わる。
【0018】
バックライト8は、LCDモジュール4のメモリ液晶12の背面側に配置されたLED14を備えている。LED14は、メモリ液晶12を背面側から照明する。なお、バックライト8は、LED14を上側、下側、右側または左側から照明するものであってもよいし、複数の方向から照明するものであってもよい。
【0019】
バックライト制御回路10は、LCDマイコン6からLCDモジュール4に出力される画面書換信号に連動して、バックライト8を制御する。バックライト制御回路10は、パルス処理回路16と、タイマ回路18と、バックライト駆動回路20と、バックライトキャンセル回路22を備えている。
【0020】
パルス処理回路16は、画面書換信号のパルス信号列を検出する。パルス処理回路16は、トランジスタ24と、抵抗器26、28を備えている。トランジスタ24は、NPN型のトランジスタである。トランジスタ24のコレクタ端子は、抵抗器26を介して、H電位(例えば電源電位)に接続されている。トランジスタ24のエミッタ端子は、抵抗器28を介して、L電位(例えば接地電位)に接続されている。トランジスタ24のベース端子には、画面書換信号が入力される。
【0021】
タイマ回路18は、パルス処理回路16からの出力信号についてタイマ制御を行う。タイマ回路18は、キャパシタ30を備えている。キャパシタ30の正極はパルス処理回路16のコレクタ端子に接続されている。キャパシタ30の負極はL電位(例えば接地電位)に接続されている。キャパシタ30の正極の電位を、以下では、タイマ出力信号ともいう。
【0022】
パルス処理回路16とタイマ回路18の動作について説明する。パルス処理回路16のトランジスタ24は、ベース端子がH電位の時にオンとなり、ベース端子がL電位の時にオフとなる。LCDマイコン6から画面書換信号が出力されていない場合(図2のD1参照)、トランジスタ24のベース端子はL電位に維持され、トランジスタ24はオフとなっている。この場合、タイマ回路18のキャパシタ30に充電がなされて、キャパシタ30の正極の電位(すなわちタイマ出力信号)はH電位に維持される(図2のT1参照)。
【0023】
その後、LCDマイコン6から画面書換信号が出力されると(図2のD2参照)、画面書換信号のパルス列の立ち上がりのタイミングで、パルス処理回路16のトランジスタ24のベース電位にH電位が入力される。これにより、トランジスタ24がオンとなり、キャパシタ30から抵抗器28に電流が流れる。これによって、キャパシタ30から放電がなされて、キャパシタ30の正極の電位(すなわちタイマ出力信号)はL電位となる(図2のT2参照)。
【0024】
その後、LCDマイコン6から画面書換信号が出力されなくなると(図2のD3参照)、再びトランジスタ24のベース端子がL端子に維持され、トランジスタ24はオフとなる。これによって、キャパシタ30への充電が再び行われる(図2のT3参照)。所定時間が経過して、キャパシタ30への充電が完了すると、キャパシタ30の正極の電位(すなわちタイマ出力信号)はH電位となる(図2のT4参照)。その後、上述したように、新たにLCDマイコン6から画面書換信号が出力されるまで、キャパシタ30の正極の電位(すなわちタイマ出力信号)はH電位に維持される。
【0025】
図1に示すバックライト駆動回路20は、バックライト8への電力供給を制御する。バックライト駆動回路20は、トランジスタ32と、抵抗器34を備えている。トランジスタ32は、PNP型のトランジスタである。トランジスタ32のエミッタ端子は、抵抗器34を介して、H電位(例えば電源電位)に接続されている。トランジスタ32のベース端子は、タイマ回路18のキャパシタ30の正極に接続されている。以下では、トランジスタ32のコレクタ端子の電位を、バックライト駆動信号ともいう。
【0026】
バックライト駆動回路20の動作について説明する。バックライト駆動回路20のトランジスタ32は、ベース端子がL電位の時にオンとなり、ベース端子がH電位の時にオフとなる。タイマ回路18のキャパシタ30の正極の電位(すなわちタイマ出力信号)がH電位の場合(図2のT1参照)、トランジスタ32のベース端子にH電位が入力されて、トランジスタ32はオフとなる。この場合、トランジスタ32のコレクタ端子の電位(すなわちバックライト駆動信号)はL電位となる(図2のB1参照)。
【0027】
その後、タイマ回路18のキャパシタ30の正極の電位(すなわちタイマ出力信号)がL電位となると(図2のT2参照)、トランジスタ32のベース電位にL電位が入力されて、トランジスタ32はオンとなる。この場合、トランジスタ32のコレクタ端子の電位(すなわちバックライト駆動信号)はH電位となる(図2のB2参照)。
【0028】
その後、タイマ回路18のキャパシタ30の正極の電位(タイマ出力信号)が再びH電位となると(図2のT4参照)、トランジスタ32のベース電位にH電位が入力されて、トランジスタ32はオフとなる。この場合、トランジスタ32のコレクタ端子の電位(すなわちバックライト駆動信号)はL電位となる(図2のB3参照)。
【0029】
図1に示すバックライトキャンセル回路22は、必要に応じて、バックライト駆動回路20から出力されるバックライト駆動信号をキャンセルする。バックライトキャンセル回路22は、トランジスタ36と、抵抗器38と、照度センサ40を備えている。トランジスタ36は、PNP型のトランジスタである。トランジスタ36のエミッタ端子は、バックライト駆動回路20のトランジスタ32のコレクタ端子に接続されている。トランジスタ36のベース端子は、抵抗器38と照度センサ40を介して、L電位(例えば接地電位)に接続されている。照度センサ40は、周囲が暗い場合に、抵抗器38とL電位の間を導通させ、周囲が明るい場合に、抵抗器38とL電位の間を非導通とする。トランジスタ36のコレクタ端子は、バックライト8のLED14のアノード端子に接続されている。なお、バックライト8のLED14のカソード端子はL電位(例えば接地電位)に接続されている。
【0030】
バックライトキャンセル回路22の動作について説明する。トランジスタ36は、ベース端子がL電位の時にオンとなり、ベース端子がH電位の時にオフとなる。照度センサ40によって周囲が暗いことが検知された場合、抵抗器38とL電位の間が導通して、トランジスタ36のベース端子にL電位が入力される。これによって、トランジスタ36がオンとなり、バックライト駆動回路20から出力されるバックライト駆動信号がバックライト8のLED14に入力される。この場合、バックライト駆動信号がH電位のときに、LED14が点灯し、バックライト駆動信号がL電位のときに、LED14は消灯する。
【0031】
上記と異なり、照度センサ40によって周囲が明るいことが検知された場合、抵抗器38とL電位の間が非導通となり、トランジスタ36のベース端子にL電位が入力されなくなる。これによって、トランジスタ36がオフとなって、バックライト駆動信号がバックライト8のLED14に入力されなくなる。この場合、バックライト駆動信号がH電位であっても、L電位であっても、LED14は消灯している。
【0032】
上記のバックライト制御回路10によれば、照度センサ40によって周囲が暗いことが検知されており、かつLCDマイコン6からLCDモジュール4へ画面書換信号が出力されると、画面書換信号に連動してH電位のバックライト駆動信号がバックライト8に入力されて、LED14が点灯する。その後、LCDマイコン6からLCDモジュール4へ画面書換信号が出力されなくなると、所定時間が経過した後にバックライト駆動信号がL電位に切り替わり、LED14が消灯する。
【0033】
上記のバックライト制御回路10は、LCDマイコン6が画面書換信号を出力していない期間について、LCDマイコン6が動作していなくても、LED14の点灯および消灯を自動的に制御することができる。従って、LCDマイコン6が、画面書換信号を出力していない期間について、通常動作モードから省電力動作モードに切り換わる場合であっても、バックライト制御回路10によって、バックライト8のLED14の点灯および消灯を制御することができる。LCDマイコン6が省電力動作モードとなる割合を増やすことができ、省電力化を図ることができる。
【0034】
なお、上記の実施例において、バックライト8は、バックライト制御回路10とは別の回路(図示せず)によって制御される別のLED(図示せず)を備えていてもよい。この場合、別のLEDが点灯している状況で、バックライト制御回路10がLED14を点灯すると、バックライト8の照明光量は増加し、バックライト制御回路10がLED14を消灯すると、バックライト8の照明光量は低減する。
【0035】
なお、図1に示すバックライト制御回路10において、バックライトキャンセル回路22を設けなくてもよい。この場合、バックライト駆動信号が直接的にバックライト8のLED14に入力される。
【0036】
あるいは、図1に示すバックライトキャンセル回路22において、照度センサ40の代わりに、他のセンサまたはスイッチを用いて、バックライト駆動信号のキャンセルを行ってもよい。例えば、照度センサ40の代わりに、ユーザがバックライト駆動信号のキャンセルのオンとオフを手動で切り換えることが可能なスイッチを用いてもよい。このような構成とすることで、ユーザがスイッチを設定した内容に応じて、バックライト駆動信号のキャンセルの有無を切り換えることができる。
【0037】
あるいは、図3に示すように、バックライトキャンセル回路22に加えて、別のバックライトキャンセル回路42を設けてもよい。図3に示すバックライトキャンセル回路42は、トランジスタ44と、抵抗器46と、スイッチ48を備えている。トランジスタ44は、PNP型のトランジスタである。トランジスタ44のエミッタ端子は、バックライトキャンセル回路22のトランジスタ36のコレクタ端子に接続されている。トランジスタ44のベース端子は、抵抗器46とスイッチ48を介して、接地電位に接続されている。スイッチ48は、ユーザがバックライト駆動信号のキャンセルのオンとオフを手動で切り換えることが可能なスイッチである。トランジスタ44のコレクタ端子は、バックライト8のLED14のアノード端子に接続されている。図3に示す構成では、ユーザがスイッチ48を介してバックライト駆動信号のキャンセルをオンにしており、かつ照度センサ40によって周囲が暗いことが検知された場合にのみ、バックライト駆動信号をバックライト8のLED14に入力し、それ以外の場合には、バックライト駆動信号をキャンセルする。
【0038】
上記の実施例において、パルス処理回路16のトランジスタ24、バックライト駆動回路20のトランジスタ32およびバックライトキャンセル回路22のトランジスタ36は、上記の実施例と同様のオン・オフ動作を行う他のスイッチング素子で置き換えられてもよい。
【0039】
上記の実施例において、パルス処理回路16、タイマ回路18、バックライト駆動回路20および/またはバックライトキャンセル回路22の具体的な回路構成は、同様の動作を行うものであれば、他の回路構成で置き換えられてもよい。
【0040】
以上、各実施例について詳細に説明したが、これらは例示に過ぎず、特許請求の範囲を限定するものではない。特許請求の範囲に記載の技術には、以上に例示した具体例を様々に変形、変更したものが含まれる。
【0041】
本明細書または図面に説明した技術要素は、単独であるいは各種の組合せによって技術的有用性を発揮するものであり、出願時請求項記載の組合せに限定されるものではない。また、本明細書または図面に例示した技術は複数目的を同時に達成し得るものであり、そのうちの一つの目的を達成すること自体で技術的有用性を持つものである。
【符号の説明】
【0042】
2 :表示装置
4 :LCDモジュール
6 :LCDマイコン
8 :バックライト
10 :バックライト制御回路
12 :メモリ液晶
14 :LED
16 :パルス処理回路
18 :タイマ回路
20 :バックライト駆動回路
22 :バックライトキャンセル回路
24 :トランジスタ
26 :抵抗器
28 :抵抗器
30 :キャパシタ
32 :トランジスタ
34 :抵抗器
36 :トランジスタ
38 :抵抗器
40 :照度センサ
42 :バックライトキャンセル回路
44 :トランジスタ
46 :抵抗器
48 :スイッチ
図1
図2
図3