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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-03-30
(45)【発行日】2022-04-07
(54)【発明の名称】小主容積無逆流雌型バルブ
(51)【国際特許分類】
   A61M 39/10 20060101AFI20220331BHJP
   A61M 39/26 20060101ALI20220331BHJP
【FI】
A61M39/10 110
A61M39/26
【請求項の数】 14
(21)【出願番号】P 2021022518
(22)【出願日】2021-02-16
(62)【分割の表示】P 2019207187の分割
【原出願日】2014-03-11
(65)【公開番号】P2021090789
(43)【公開日】2021-06-17
【審査請求日】2021-02-17
(31)【優先権主張番号】14/149,753
(32)【優先日】2014-01-07
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(31)【優先権主張番号】13/801,399
(32)【優先日】2013-03-13
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(31)【優先権主張番号】13/801,412
(32)【優先日】2013-03-13
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(31)【優先権主張番号】13/801,422
(32)【優先日】2013-03-13
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(31)【優先権主張番号】13/829,187
(32)【優先日】2013-03-14
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(31)【優先権主張番号】13/829,227
(32)【優先日】2013-03-14
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(73)【特許権者】
【識別番号】505403186
【氏名又は名称】ケアフュージョン 303、インコーポレイテッド
(74)【代理人】
【識別番号】110000855
【氏名又は名称】特許業務法人浅村特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】マンスール、ジョージ ミシェル
【審査官】磯野 光司
(56)【参考文献】
【文献】国際公開第2011/119347(WO,A2)
【文献】米国特許出願公開第2013/0193359(US,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A61M 39/26
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
内部キャビティ及び中心長軸を画定するハウジングであって、前記ハウジングは、本体区分及びベース区分を備え、前記本体区分は、第1のポートを備え、前記ベース区分は、上部にバルブ・マウント及び底部に第2のポートを備え、前記バルブ・マウントは、前記中心長軸から離れるように延伸するバルブ・マウント・リム、及び前記バルブ・マウント・リムと前記ベース区分の前記底部との間に溝を有し、前記内部キャビティは、前記本体区分とベース区分との間に形成される、ハウジングと、
前記ベース区分と連結され、バルブ壁及びフランジを備える圧縮可能バルブであって、前記フランジは、前記バルブ壁の外側面から径方向に外側に突出する上部リップ、及び下部リップであって、前記下部リップが前記中心長軸に向かって径方向に内側に延伸するについて減少する断面高さを有する下部リップを有し、前記下部リップは前記溝内に位置付けられる、圧縮可能バルブと
を備えるニードルレス・コネクタであって、
複数の支持部材が、前記バルブ・マウントから前記バルブ・マウントと前記第2のポートとの間に配置された凹部の中に横断方向に内側に延伸する、ニードルレス・コネクタ
【請求項2】
前記下部リップは、上側面及び下側面を有し、前記下部リップの前記断面高さは、前記上側面と前記下側面との間の角度で減少する、請求項1に記載のニードルレス・コネクタ。
【請求項3】
前記角度は約9°である、請求項2に記載のニードルレス・コネクタ。
【請求項4】
前記下部リップは、上側面及び下側面を有し、前記下部リップの前記断面高さは、前記中心長軸に向かって先細る、請求項1に記載のニードルレス・コネクタ。
【請求項5】
前記下部リップは、前記バルブ・マウントと前記本体区分の内側面との間に位置付けられる、請求項1に記載のニードルレス・コネクタ。
【請求項6】
前記フランジは、前記フランジの内側面の中に延伸し、前記中心長軸から離れるように延伸するチャネルを含み、前記バルブ・マウント・リムは、前記チャネルの中に延伸する、請求項1に記載のニードルレス・コネクタ。
【請求項7】
前記ベース区分は、前記バルブ・マウントと前記ベース区分の前記底部との間に、前記ベース区分の外側面を通って延伸する流体通路を有し、前記流体通路は、前記第2のポートを通って延伸する、請求項1に記載のニードルレス・コネクタ。
【請求項8】
内部キャビティ及び中心長軸を画定するハウジングであって、前記ハウジングは、本体区分及びベース区分を備え、前記本体区分は、第1のポートを備え、前記ベース区分は、上部にバルブ・マウント及び底部に第2のポートを備え、前記バルブ・マウントは、前記ベース区分の外側面から前記中心長軸に向かって減少する高さを有する溝を有する、ハウジングと、
前記ベース区分と連結され、バルブ壁及びフランジを備える圧縮可能バルブであって、前記フランジは、前記バルブ壁の外側面から径方向に外側に突出する上部リップ、及び前記中心長軸に向かって先細る断面高さを有する下部リップを有し、前記下部リップは、前記溝内で前記バルブ・マウントに対して係合する、圧縮可能バルブと
を備えるニードルレス・コネクタであって、
複数の支持部材が、前記バルブ・マウントから前記バルブ・マウントと前記第2のポートとの間に配置された凹部の中に横断方向に内側に延伸する、ニードルレス・コネクタ
【請求項9】
前記下部リップは、上側面及び下側面を有し、前記下部リップの前記断面高さは、前記上側面と前記下側面との間の角度で先細る、請求項に記載のニードルレス・コネクタ。
【請求項10】
前記角度は約9°である、請求項に記載のニードルレス・コネクタ。
【請求項11】
前記下部リップは、前記バルブ・マウントと前記本体区分の内側面との間に位置付けられる、請求項に記載のニードルレス・コネクタ。
【請求項12】
前記フランジは、前記フランジの内側面の中に延伸し、前記中心長軸から離れるように延伸するチャネルを含み、前記バルブ・マウントの少なくとも一部は、前記チャネルの中に延伸する、請求項に記載のニードルレス・コネクタ。
【請求項13】
前記バルブ・マウントは、バルブ・マウント・リムを有し、前記バルブ・マウント・リムは、前記バルブ・マウント・リムが前記中心長軸から離れるように径方向に延伸するについて減少する断面高さを有する、請求項に記載のニードルレス・コネクタ。
【請求項14】
前記ベース区分は、前記バルブ・マウントと前記ベース区分の前記底部との間に、前記ベース区分の外側面を通って延伸する流体通路を有し、前記流体通路は、前記第2のポートを通って延伸する、請求項に記載のニードルレス・コネクタ。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本出願は、「ZERO REFLUX FEMALE VALVE WITH SMALL PRIMING VOLUME」との題名で2014年1月7日出願の米国特許出願第14/149,753号のPCT出願であると共に、「COLLAPSIBLE VALVE WITH INTERNAL DIMPLES」との題名で2013年3月13日出願の米国特許出願第13/801,399号の一部継続出願であってその利益を主張し、「NEEDLELESS CONNECTOR WITH FOLDING VALVE」との題名で2013年3月13日出願の米国特許出願第13/801,412号の一部継続出願であってその利益を主張し、「NEEDLELESS CONNECTOR WITH FLEXIBLE VALVE」との題名で2013年3月14日出願の米国特許出願第13/829,227号の一部継続出願であってその利益を主張し、「NEEDLELESS CONNECTOR WITH SUPPORT MEMBER」との題名で2013年3月14日出願の米国特許出願第13/829,187号の一部継続出願であってその利益を主張し、「NEEDLELESS CONNECTOR WITH REDUCED TRAPPED VOLUME」との題名で2013年3月13日出願の米国特許出願第13/801,422号の一部継続出願であってその利益を主張し、各々は、あらゆる目的のために参照することによって全体が本明細書に組み込まれる。
【0002】
本開示が一般にニードルレス・コネクタに関し、さらに詳細には、バルブ付ニードルレス・コネクタに関する。
【背景技術】
【0003】
医療処置には、しばしば、医療流体、たとえば食塩液又は液体の薬物を静脈内(IV)カテーテルを用いて患者へ注入することが含まれ、カテーテルが一般に「IVセット」と呼ばれる柔らかい管及び器具の配置を通って流体源、たとえばIVバッグへ接続される。一般に、器具が、国際標準化機構(ISO)標準準拠の「ルアー・テーパ(Luer taper)」を有する相互接続可能な雌雄型ニードルレス・コネクタを備える。あるコネクタは、自己密封機能を有して、コネクタが嵌め合うコネクタから外される際に流体が取付け管から漏えいするのを防ぐ。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ある実施例によれば、ニードルレス・コネクタが自己密封でもよく、医療器具に係合するための雌型ルアーコネクタを含んでもよい。ニードルレス・コネクタが従来のコネクタに比べて大きさで削減され、よって、医療器具の取り外しの際に、ニードルレス・コネクタ内に閉じ込められる恐れのある流体の量があっても削減される。また、コネクタが、標準雄型ルアー器具を受け、コネクタの非動作の際にポートに連続外部面のある自己密封型ポートを提供し、ポートが使用前又は使用後に消毒されてもよい。
【0005】
開示されるニードルレス・コネクタが、ある従来のコネクタに対して見つけられた多くの課題を克服する。たとえば、ある従来のニードルレス自己密封コネクタが、比較的大きく、コネクタを動作させるのにバルブ要素に大きな軸方向力を必要とする。この軸方向力がバルブ要素を収容するハウジングの溶着接合に圧力をきたす。ある種類の医療流体が処置時間の期間内で劣化する場合もあるので、コネクタ内の医療流体の保留は望ましくなく、従来の大きなコネクタの場合悪化する恐れがある。たとえば、ある医療流体の蓄積がコネクタの機能性を損なう閉塞の原因になり得るし、及び/又はそのような閉塞をIVセットに流しかねない。
【課題を解決するための手段】
【0006】
したがって、本開示によれば、有利なこととは、開示されるニードルレス・コネクタが提供されてこれらの課題を克服することである。さらに、開示されるニードルレス・コネクタの圧縮可能バルブ及びハウジングの種々の配置及び特徴が、装置の動作及び寿命を改善するために提供される。
【0007】
主題の技術が、たとえば、以降の種々の態様に従って図示される。主題の技術の態様の種々の実例が、簡便のために、付番された条目及び実施例(1、2、3等)として記載される。これらは実例として提供されるが、主題の技術を限定しない。尚、何れの従属の条項が互いに又は1つ又は複数の他の独立条項との何れの組合せに組み合わされて、独立の条項を形成してもよいことに留意されたい。他の条項が類似の方法で表わされ得る。次が本明細書に表わされるいくつかの実施例の限定しない概要である。
【0008】
条項1
内部キャビティを画定し、第1のポート及び1つ又は複数の内部接触タブを備える本体区分、バルブ・マウント及び第2のポートを備えるベース区分、を備えるハウジングと、
内部キャビティの少なくとも部分内に配置されハウジング内に移動可能に保持されるように構成され、ハウジング内に圧縮可能バルブを固定するためのフランジ部を備えた圧縮可能バルブと、を備えるニードルレス・コネクタであって、ハウジングの中心長軸が第1のポート及び第2のポートの同軸配置によって画定され、1つ又は複数の内部接触タブがフランジ部の外側面に接触するように配置され、中心長軸に実質的に直交する径方向力がハウジング内にフランジ部を固定するように設けられるニードルレス・コネクタ。
【0009】
条項2
圧縮可能バルブのフランジ部が、バルブ・マウントとかみ合うための内向リップを備える条項1又は何れの他の条項のニードルレス・コネクタ。
【0010】
条項3
バルブ・マウントが、径方向突出外周側壁を備えるリム部を備える条項1又は何れの他の条項のニードルレス・コネクタ。
【0011】
条項4
リム部が下部部分横断壁から離れた上部部分横断壁をさらに備える条項3又は何れの他の条項のニードルレス・コネクタ。
【0012】
条項5
本体区分がベース区分へ溶着され、圧縮可能バルブがバルブ・マウントへ連結される条項1又は何れの他の条項のニードルレス・コネクタ。
【0013】
条項6
本体区分がベース区分に溶着されるように組み立てられたときに、ハウジングが約3.124~3.150cm(1.23~1.24インチ)の長さを有する条項1又は何れの他の条項のニードルレス・コネクタ。
【0014】
条項7
圧縮可能バルブが、ハウジングに組み立てられていないとき、約1.981~2.032cm(0.78~0.80インチ)の長さを有する条項1又は何れの他の条項のニードルレス・コネクタ。
【0015】
条項8
内部キャビティを画定し、シーリングリッジ、第1のポート、第2のポート、及び第1のポートと第2のポートとの間の流体流路を備えるハウジングと、少なくとも内部キャビティの一部分内に配置され、ハウジング内に移動可能に保持される圧縮可能バルブと、を備え、圧縮可能バルブが、第1ポート内に配置され少なくとも1つのノッチを備えたヘッド、ヘッドに連結された主シール部、及び、主シール部に連結された円筒壁部を備え、円筒壁部が、円筒壁部の内面に形成された第1の窪み及び第2の窪みを備え、第1の窪みが、主シール部に近接の内面に形成され、第2の窪みが第1の窪みから離れた内面に形成されるニードルレス・コネクタ。
【0016】
条項9
第1の窪みが第2の窪みよりも大きい条項8又は何れの他の条項のニードルレス・コネクタ。
【0017】
条項10
第1の窪み又は第2の窪みのうちの少なくとも1つが楕円形である条項8又は何れの他の条項のニードルレス・コネクタ。
【0018】
条項11
第1の窪み又は第2の窪みのうちの少なくとも1つが凹部形状である条項8又は何れの他の条項のニードルレス・コネクタ。
【0019】
条項12
ハウジングの中心長軸が第1のポート及び第2のポートの同軸配置により画定され、第1の窪み又は第2の窪みのうちの少なくとも1つの形状が中心長軸に平行な偏位軸に対して形成される条項8又は何れの他の条項のニードルレス・コネクタ。
【0020】
条項13
第1の窪みに関連付けられた円筒壁の第1の厚さが、第2の窪みに関連付けられた円筒壁の第2の厚さよりも小さい条項8又は何れの他の条項のニードルレス・コネクタ。
【0021】
条項14
初期軸方向力が圧縮可能バルブのヘッドに加わると、第1の窪みに近接の円筒壁の外側面領域がハウジングに向かって外側に撓むように構成される条項8又は何れの他の条項のニードルレス・コネクタ。
【0022】
条項15
ヘッドが第1のノッチ及び第2のノッチを備え、第1のノッチが第2のノッチよりも大きく、第1のノッチが円筒壁部の前記第2の窪みに対し長手方向に整列される条項8又は何れの他の条項のニードルレス・コネクタ。
【0023】
条項16
第2のノッチが円筒壁部の第1の窪みに対して長手方向に整列される条項15又は何れの他の条項のニードルレス・コネクタ。
【0024】
条項17
内部キャビティを画定し、第1のポート及び1つ又は複数の内部支持円柱を備える本体区分、及び、バルブ・マウント及び第2ポートを有するベース区分、を備えるハウジングと、少なくとも内部キャビティの一部分内に配置されハウジング内に移動可能に保持される圧縮可能バルブと、を備え、圧縮可能バルブが、第1ポート内に配置され第1のノッチを備えたヘッド、ヘッドに連結された主シール部、及び、主シール部に連結された円筒壁部を備え、第1のノッチの上方に配置されたヘッドの第1の先端縁部が1つ又は複数の内部支持円柱の第1の内部支持円柱に長手方向に整列されるニードルレス・コネクタ。
【0025】
条項18
ヘッドが第2のノッチを備え、第1及び第2のノッチがヘッドの両側に配置され、第2のノッチの上方に配置されたヘッドの第2の先端縁部が1つ又は複数の内部支持円柱の第2の内部支持円柱に長手方向に整列される条項17又は何れの他の条項のニードルレス・コネクタ。
【0026】
条項19
ヘッドが第1のポートを超えてスライドした後に、第1のノッチの上方に配置されたヘッドの第1の先端縁部が第2の先端縁部に対して下方に回動するように、圧縮可能バルブが構成される条項18又は何れの他の条項のニードルレス・コネクタ。
【0027】
条項20
本体区分が、1つ又は複数の内部支持円柱によって互いから離れ、圧縮可能バルブが圧縮構成にあるときに流体を本体区分に通して案内するように構成される複数の長手方向チャネルをさらに備える条項17又は何れの他の条項のニードルレス・コネクタ。
【0028】
主題の技術の種々の構成が、当業者にはこの開示から容易に明らかになるであろうことが理解され、そこでは主題の技術の種々の構成が図示と共に示され記載される。実現されるように、主題の技術が他の及び異なる構成が可能で、いくつかの詳細が、すべて主題の技術の範囲から逸脱しないで、種々の他の観点で変更が可能である。したがって、概要、図面及び詳細な説明が、本質的に実例として、但し限定でなく、認められるものである。
【0029】
添付の図面が、含まれてさらなる理解を提供し、この明細書の一部に組み込まれ且つ明細書を構成すると共に、開示される実施例を例示し、開示される実施例の原理を明細書と共に説明するのに貢献する。
【図面の簡単な説明】
【0030】
図1】本開示の態様による、ニードルレス・コネクタの実例を図示する斜視図である。
図2A】本開示の態様による、ニードルレス・コネクタの実例を図示する上面図である。
図2B】本開示の態様による、ニードルレス・コネクタの実例を図示する正面図である。
図2C】本開示の態様による、ニードルレス・コネクタの実例を図示する底面図である。
図3A】本開示の態様による、圧縮可能バルブの実例を図示する斜視図である。
図3B】本開示の態様による、圧縮可能バルブの実例を図示する正面図である。
図3C】本開示の態様による、圧縮可能バルブの実例を図示する正面図である。
図4A】本開示の態様による、圧縮可能バルブの実例を図示する断面図である。
図4B】本開示の態様による、圧縮可能バルブの内面に配置された窪みの実例を図示する断面図である。
図5A】本開示の態様による、圧縮可能バルブの例としての断面を図示する拡大断面図である。
図5B】本開示の態様による、圧縮可能バルブの例としての断面を図示する拡大断面図である。
図6A】本開示の態様による、ハウジングの本体部の実例を図示する斜視図である。
図6B】本開示の態様による、ハウジングの本体部の実例を図示する斜視図である。
図6C】本開示の態様による、ハウジングの本体部の実例を図示する正面図である。
図7A】本開示の態様による、ハウジングの本体部の実例を図示する断面図である。
図7B】本開示の態様による、ハウジングの本体部の実例を図示する断面図である。
図8A】本開示の態様による、ハウジングのベース部の実例を図示する斜視図である。
図8B】本開示の態様による、ハウジングのベース部の実例を図示する斜視図である。
図8C】本開示の態様による、ハウジングのベース部の実例を図示する正面図である。
図8D】本開示の態様による、ハウジングのベース部の実例を図示する正面図である。
図9A】本開示の態様による、ハウジングのベース部の実例を図示する断面図である。
図9B】本開示の態様による、ハウジングのベース部の実例を図示する断面図である。
図9C】本開示の態様による、ハウジングのベース部の実例を図示する上面図である。
図10】本開示の態様による、ニードルレス・コネクタの実例を図示する断面図である。
図11A】本開示の態様による、使用中のニードルレス・コネクタの実例を図示する断面図である。
図11B】本開示の態様による、使用中のニードルレス・コネクタの実例を図示する断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0031】
下記に記載された詳細な説明が、主題の技術の種々の構成を説明し主題の技術が実施されてもよい構成だけを表す意図はない。詳細な説明が主題の技術を完全に理解するのを提供する目的で特定の詳細を含む。したがって、寸法が限定しない実例としてある態様に関して提供される。しかしながら、当業者に明らかであるが、主題の技術がこれらの特定の詳細なしに実施されてもよい。ある例では、よく知られる構造及び要素がブロック図に示されるが、主題の技術の概念を不明確にするのを避けるためである。類似の要素が理解を容易にする目的で同じ構成要素番号を付与される。参照番号が、接尾語文字が付与されて共通の構成要素の別々の実例を示し、一方、接尾語文字のない同じ番号によって包括的に参照される。
【0032】
次の説明が、開示されるニードルレス・コネクタの利用されたIVセットを用いて医療者によって患者へ医療流体の処方を示すが、この説明が単に使用例であり請求の範囲を限定しないことが理解される。開示されるニードルレス・コネクタの種々の態様が流路を遮るのを回避されるのが望ましい何れの用途に用いられる。
【0033】
図1がニードルレス・コネクタ10の実例の斜視図である。ニードルレス・コネクタ10がハウジング及び圧縮可能バルブ100を備える。ハウジングが本体部200及びベース部300によって形成されてもよい。しかしながら、いくつかの実施例では、ハウジングが圧縮可能バルブ100を収容する類似の大きさの他の部分又は部品の組合せから形成されてもよい。図2A図2B図2Cに図示されるように、ニードルレス・コネクタ10の中心長軸501が本体部200の第1のポート252及びベース部300の第2のポート382に対して中央に整列された直角に交差する平面(平面503及び平面505)によって画定されてもよい。動作時、流路が、たとえば、第1のポート252から第2のポート382へニードルレス・コネクタ10を通って確立されてもよい。
【0034】
図2Bの区分線A-Aに沿う組立ニードルレス・コネクタ10のハウジング内の圧縮可能バルブ100の配設を図示する断面図が図10に提供される。圧縮可能バルブ100、本体部200及びベース部300の種々の態様が先ず図3Aから図9Cに説明される。
【0035】
図3A図3Cが圧縮可能バルブ100の実例を別々に図示する。圧縮可能バルブ100がヘッド110、主シール部120、及び下側部130を備える。ある実施例では、ヘッド110がニードルレス・コネクタ10の中心長軸501に実質的に対応する軸中心を有する円柱区分118を備える。中心長軸501が圧縮可能バルブ100のヘッド110、主シール部120、及び、下側部130を長手方向に通って延在する。しかしながら、いくつかの実施例で、圧縮可能バルブ100の下側部が圧縮可能バルブ100のヘッド又は他の部分として同じ軸中心を有さなくてもよい。さらに、ニードルレス・コネクタ10の中心長軸501に実質的に整列された圧縮可能バルブ区分の軸中心は、非動作状態(たとえば、分離、又はコネクタ内でも医療器具に置換されていない)で、圧縮可能バルブ100に対して示される。ある実施例で、圧縮可能バルブが医療器具によって活性化されると、圧縮可能バルブ区分の軸中心が中心長軸501に対して変動して回動する。
【0036】
圧縮可能バルブ100のヘッド110が上面116を含む上区分112を備える。上面116が、図3Bに図示のように、中心長軸501に対して非直交平面角度で配向されてもよい。上面116が、たとえば、約0.434cm(0.171インチ)の直径(D3-1)を有する大きさでもよい。ヘッド110が円柱区分118の外側に沿って配置される少なくとも1つのノッチ114を備える。ある実施例では、ヘッド110が第1のノッチ114a及び第2のノッチ114bを備えてもよい。第1及び第2のノッチ、114a、114bが円柱区分118内に円弧状の凹部として構成されてもよい。しかしながら、ノッチの実装形態は種々の形状や大きさを備えていてもよく、限定されないが、たとえば、ノッチが円弧、三角形、多角形、又は種々の幾何学断面形状などを有することは認識できる。
【0037】
いくつかの実施例では、圧縮可能バルブのヘッドがノッチを含まずに、それよりも、ノッチとして同じように動作する円柱区分に配置される非連続セグメントを有する。たとえば、円柱区分の一側面又は一側面の一部分が、円柱区分の他と異なる材料(又は異なる硬度の同じ材料)で構成されてもよい。さらに、円柱区分の側部が中空(たとえば、内部ノッチ)でもよい。このように、ヘッドの動きに対して弾力的に効果的な変化(ノッチの外れた又は除去された容積分と同様に)が、いくつかの実施例において結果となって又は実施されてもよい。
【0038】
図3A図3Cに図示される例示の実施例から分かるように、主シール部120がヘッド110の円柱区分118の断面積よりも大きい断面積を含む。たとえば、主シール部120がニードルレス・コネクタ・ハウジングの内部シール縁に係合するための円錐台形面122を備えてもよい。主シール部120の円錐台形状がヘッド110に近い主シール部120の第1の断面積がヘッド110に遠い主シール部120の第2の断面積よりも小さいように構成されてもよい(すなわち、図3A図3Cで見られるように、バルブ100の上面116に向かう方向を近側と呼び、バルブのベース又は底部に向かう、上面116に反対の方向を遠側と呼ぶ)。言い換えれば、ある実施例では、主シール部120がヘッド110に向かって狭くなり、下側部130に向かって広くなる。
【0039】
圧縮可能バルブ100の下側部130が圧縮可能バルブをハウジング内に固定するための細長円筒壁131及びフランジ部135を備えてもよい。ある実施例では、圧縮可能バルブ100が、上面116からフランジ部135の底部に向けて約2.032~1.981cm(0.800~0.780インチ)の全長(D3-2)を有するような大きさでもよい。ある実装形態で、細長円筒壁131の長さ(D3-3)が、約1.092~1.118cm(0.430~0.440インチ)で、フランジ部135の最下端の直径(D3-4)が、約0.889cm(0.350インチ)であってもよい。
【0040】
図4A図3Cの区分B-B線に沿う圧縮可能バルブ100の長手方向断面図である。上面116が非直交平面を含んでもよい。ある実施例では、角度(D4-1)が中心長軸501に直交する平面に対して約3°でもよい。いくつかの実施例で、また、ヘッド110の上区分112が、ニードルレス・コネクタ・ハウジングのポート・チャネルに摺動可能に、密封して係合するためのそれの周りの周辺リップ115又は類似の突起を含む。上区分112の周辺側が中心長軸501に対して約9°の角度(D4-2)を有するような大きさでもよい。第1の先端縁部分414aが、第1のノッチ114aの上方に概略画定され、第2の先端縁部分414bが、第2のノッチ114bの概略上方に画定されてもよい(たとえば、上区分112の上面116の周辺縁の円弧状部分)。
【0041】
ある実施例で、第1のノッチ114aが、円柱区分118の円筒形状において第2のノッチ114bよりも大きな容積を有する。ある実装形態で、第1のノッチ114aが、圧縮可能バルブ100の軸中心又は中心長軸501から約0.383cm(0.151インチ)の長さ(D4-3及びD4-4)、及び細長円筒壁131の底部から長手方向に約1.397cm(0.550インチ)の長さ(D4-5)とする点から約0.282cm(0.111インチ)の半径(D4-3)を有して延在する放射状要素付き円弧状プロファイルを有するように特徴付けられてもよい。
【0042】
同様に、第2のノッチ114bが、圧縮可能バルブ100の軸中心又は中心長軸501から約0.434cm(0.171インチ)の長さ(D4-6及びD4-7)、及び細長円筒壁131の底部から長さ方向に約1.372cm(0.547インチ)の長さ(D4-8)である点から約0.318cm(0.125インチ)の半径(D4-6)を有して延在する放射状要素付きの円弧状プロファイルを有するように特徴付けられてもよい。この点において、第1及び第2のノッチ、114a、114bが、第2のノッチ114bに向かって約0.025cm(0.010インチ)の長さ(D4-9)の中心長軸501に平行な偏位軸に対して形成されるようにされてもよい(たとえば、圧縮可能バルブ100のヘッド110又は上側部に対して回転軸偏位)。
【0043】
図4Aをさらに参照し、圧縮可能バルブ100の下側部130が主シール部120に近接の閉端136及び主シール部120から遠い開端138を含む。下側部130の内部壁132が圧縮可能バルブ100の内部空気隙間134を部分的に画定してもよい。下側部130が、内部壁132に沿って配置された種々の内部窪み、切り込み、不連続部分などを含んで、本開示の種々の実施例による、適切な圧縮及び潰れる機能性を促進してもよい。
【0044】
たとえば、第1の内部窪み180a及び第2の内部窪み180bが、内部壁132に沿ってそれに配置されてもよい。第1の内部窪み180a及び第2の内部窪み180bが、内部壁132の反対面で長手方向に異なる位置に配置されてもよい。さらに、各内部窪み180a、180bの大きさ、形状が、相違してもよい。ある実施例では、第1の内部窪み180aが第2の窪み180bよりも大きい。さらに、第1のノッチ114aが、第2の内部窪み180bに対して長手方向に整列され、第2のノッチ114bが第1の内部窪み180aに対して長手方向に整列されてもよい。
【0045】
第1の内部窪み180aが主シール部120に近接して配置され、第2の内部窪み180bが第1の内部窪み180aから遠くに配置されてもよい。第1及び第2の内部窪み180a及び180bが両方とも、中心長軸501に対して細長円筒壁131の内部壁132に沿って配置されてもよい。この点について、第1の内部窪み180aの横断方向中央が、細長円筒壁131の底部から長手方向に約0.670cm(0.275インチ)の長さ(D4-9)で位置付けされてもよく、第2の内部窪み180bの横断方向中央が、細長円筒壁131の底部から長手方向に約0.292cm(0.115インチ)の長さ(D4-10)で位置付けされてもよい。
【0046】
内部窪み180a、180bが、楕円に凹形状の内部窪みを画定するための1つ又は複数の長手方向円弧状要素を有するように構成されてもよい。たとえば、第1の内部窪み180aが、図4Aに示されるように第1の内部窪み180aの縁又は境界を画定する主長手円弧状要素181a及び副長手円弧状要素182aを備えてもよい。同様に、第2の内部窪み180bが、第2の内部窪み180bの縁又は境界を画定する主長手円弧状要素181b及び副長手円弧状要素182bを備えてもよい。
【0047】
ある実施例では、細長円筒壁131の距離の一部分の厚さが対応する内部窪み180a、180bの各々に対する横断方向中央で最も薄くてもよい。たとえば、対応する内部窪み180a、180bの各々に対する横断方向中心の厚さが、約0.033cm(0.013インチ)の長さ(D4-12)を有するような大きさであってもよい。他の実施例では、内部窪み180a、180bの各々がそれの対応する横断方向中央での異なる厚さを有するように配置されてもよい。たとえば、第1の内部窪み180aの横断方向中央が軸中心又は中心長軸501から約0.279cm(0.110インチ)の距離(D4-13)、細長円筒壁131の中に延在するように形成されてもよい。
【0048】
さらに、いくつかの実装形態では、内部窪み180a、180bが形成される横方向放射状要素が、中心長軸501に平行な偏位軸から基づいてもよい。たとえば、第1の内部窪み180aが、第1の内部窪み180aに向かって約0.025cm(0.010インチ)の長さ(D4-9)である偏位軸に基づいて形成され、第2の内部窪み180bが、第2の内部窪み180bに向かって約0.038cm(0.015インチ)の長さ(D4-11)である偏位軸に基づいて形成されてもよい。
【0049】
図4Bが、図3Cの区分線C-Cに沿う圧縮可能バルブ100の横断方向断面図であり、そこに、第1の内部窪み180が配置されている。上述したように、第1の内部窪み180aが、第1の内部窪み180aの中央領域に向かって中心長軸501から約0.025cm(0.010インチ)の長さ(D4-9)である偏位軸に基づいて形成されてもよい(たとえば、内部壁132の最薄部分に対応する)。それに配置された第1の内部窪み180aを有する内部壁132の一部分の変化する横断方向の厚さが、図4Bに図示される。第1の内部窪み180aの例示的な凹形状が、図4Aに図示されるように、配置された第1の内部窪み180aを有する内部壁132の一部分の変化する長さ方向の厚さを参照して、理解できる。
【0050】
本明細書に提供されるように内部壁132に楕円に凹形状に内部窪み180a、180bを構成することで、組立ニードルレス・コネクタの動作中に圧縮可能バルブ100の下側部分130の適切な圧縮(たとえば、横断方向中央に近接の内部窪みの初期撓み)及び続く潰れ、傾き、及び/又は折れ曲がりが補助される。
【0051】
図5Aが、図4Aの詳細の領域Dのフランジ部135の拡大長手方向断面図である。フランジ部が、たとえば、ニードルレス・コネクタ・ハウジングのバルブ・マウントとかみ合うための内向リップ137を有する。内向リップ137が、フランジ部135の周辺縁に沿って延在してもよい。ある実施例では、内向リップ137が、フランジ部135の横方向又は横断方向の平面に対して(すなわち、中心長軸501に直交する平面に対して)約9°の角度(D5-1)を有するような大きさであってもよい。
【0052】
図5Bが、図4Aの詳細の領域Eの圧縮可能バルブ100の下側部130の拡大長手方向断面図である。細長円筒壁131が約0.645cm(0.245インチ)の外径(D5-2)及び約0.470cm(0.185インチ)の内径(D5-3)を有してもよい。さらに、フランジ部135が、約0.279cm(0.110インチ)の長さ(D5-4)を有してもよい。
【0053】
圧縮可能バルブ100の実施例が、ニードルレス・コネクタ及び他の医療器具用に機械式バルブを生産するために用いられる何れの種々の材料を備えてもよい。いくつかの実装形態では、ヘッド110が、弾性材料で構成されてもよく、限定されないが、たとえば、シリコン化合物でよい。さらに、主シール部120及び下側部130が弾性材料を備えてもよい。たとえば、いくつかの実装形態では、ヘッド110及び主シール部120が、Aスケールのショア硬度が約70+/-5のデュロメータ値を有してもよい。ある実装形態では、圧縮可能バルブ100のすべて又はいくつかが、Aスケールのショア硬度で約70+/-5のデュロメータ値を有するWacker ELASTOSIL(登録商標)LR 3003シリーズの液体シリコーン・ゴムで構成されてもよい。
【0054】
さらに、ある実施例では、ヘッド110及び/又は主シール部120の弾性材料が、下側部130の弾性材料よりも高いデュロメータ値を有してもよい。たとえば、ニードルレス・コネクタに流体流路を促進することに関連付けられる下側部の潰れる機能性は、動作に対しより柔軟な材料の方が有利となり得るし、反対に、ヘッド及び主シール部は、主シールを外すためにより硬い構造を求めてもよい。
【0055】
図6A図6Cが、ハウジングの本体部200の実例を図示する。本体部200が、医療器具とかみ合うための第1のポート252、及びハウジングのベース部に接続するための開口268を備えてもよい。本体部200が、1つ又は複数の流体フロー・チャネル234及び1つ又は複数の内部支持円柱236を備えてもよい。本体部200の下側区分(たとえば、開口268に近接の区分)が、大きな直径を有し、1つ又は複数の内部接触タブ266を有してもよい。ニードルレス・コネクタに組み立てられると、1つ又は複数の内部接触タブ266が、中心長軸501に実質的に直交する径方向力をベース部のバルブ・マウントに配設される圧縮可能バルブのフランジ部上に与える。
【0056】
図7Aが、図6Cの区分線F-Fに沿って本体部200の長手方向断面図である。第1のポート252が、上端ポート表面253及びポート・チャネル256を含む。第1のポート252が、別のデバイス(たとえば、流体変換組立体)に連結するための係合特徴を含んでもよい。たとえば、係合特徴が協働機械式要素、たとえば、内部又は外部表面ネジ、戻り止め、バヨネット式係止要素など、及び他の表面構成、たとえば、摩擦係合のための先細ルアー表面を含んでもよい。ある実施例では、第1のポート252が、ルアー係止ネジ付き雌型ルアー器具を含んでもよい。
【0057】
本体部が、内部キャビティ242及び内部シール縁254を含んでもよい。内部シール縁254が、周縁でもよく、組立ニードルレス・コネクタの内部キャビティ242内に圧縮可能バルブを保持するために構成されてもよい。動作中、内部シール縁254が圧縮可能バルブの主シール部と協働して流体フローの遮蔽を提供するように配置されてもよい。
【0058】
ある実施例では、流体フロー・チャネル234が内部支持円柱236に代替してもよい。この構成が、図7Bにさらに図示され、図6Cの区分線G-Gに沿う本体部200の横断方向断面図を提供する。ある実施例では、流体フロー・チャネル234が、内部支持円柱236よりも小さくてもよい。たとえば、流体フロー・チャネルが、約0.079cm(0.031インチ)の断面長さ(D7-1)を有するような大きさでもよい。組立ニードルレス・コネクタで、各先端縁部分414a、414bが内部支持円柱236に整列するように、ヘッドのノッチの上方に配置された圧縮可能バルブのヘッドの先端縁部分が配置されてもよい(たとえば、本体部分の両側における、先端縁部分414aが2つの放射方向の続く流体フロー・チャネル234を効果的に跨り、先端縁部分414bが放射方向に続く流体フロー・チャネル234を効果的に跨る)。したがって、大きさの小さいニードルレス・コネクタにおいて、隣接フロー・チャネル234と内部支持円柱236との間に形成される長手方向遷移縁との連続された接触から、流体流路の遮蔽、及び/又は、ヘッドの先端縁及びノッチ、及び/又はノッチに近接に配置された円錐台形表面/主シールの一部分への損害が、このように配置することで、避けられる。
【0059】
さらに、流体フロー・チャネル234が、隣接内部接触タブ266(図7A)との間の本体部200の下側部の中にさらに延在してもよい。この点で、流路が本体部200及びさらに第2のポートに連結されたハウジングのベース部まで延在されてもよい。
【0060】
図8A図8Dが、ハウジングのベース部300の実例を別々に図示する。ベース部300が、医療器具及びバルブ・マウント355にとかみ合うための第2のポート382を備えてもよい。バルブ・マウント355が、1つ又は複数の空気通路372で凹部340を画定するリム350を備えてもよい。ベース部300が、流体流路を本体部の内部キャビティ及び流体フロー・チャネルからベース部300の第2のポート382へ完了させる1つ又は複数の流体通路374を備えてもよい。バルブ・マウント355のリム350が、上部部分横断壁353(たとえば、中心長軸501に横断する平面に部分的に延在する)、及び下部部分横断壁357を含んでもよい。
【0061】
ベース部300が本体部200に連結され且つ共に溶着される大きさで、ニードルレス・コネクタのハウジングを生成する。たとえば、最薄におけるベース部300が約1.156cm(0.455インチ)の直径(D8-1)を有する大きさでもよい。さらに、ベース部300が約1.283cm(0.505インチ)の長さ(D8-2)を有する大きさでもよい。
【0062】
図9A図8Cの区分線H-Hに沿うベース部300の長手方向断面図である。第2のポート382が、別のデバイス又は相互接続管に連結させるための係合特徴を含んでもよい。たとえば、第2のポート382が、医療デバイス実施相互接続用の雄型ルアー・テーパ器具及びルアー係止ネジ384を備えてもよい。しかしながら、第2のポート382の係合特徴が、他の協働機械式要素を含んでもよい。1つ又は複数の流体通路374が、内部キャビティ242に、1つ又は複数の流体フロー・チャネル234経由で流体的に連結され(たとえば、ハウジングが組み立てられたとき)、且つ第2ポート382への流体流路を完成するように構成される。
【0063】
図9Bが、図8Dの区分線J-Jに沿ったベース部300の長手方向断面図である。空気通路チャネル372が、圧縮可能バルブ100の内部空気隙間(たとえば、圧縮可能バルブ100がバルブ・マウント355に連結されハウジング内に固定される)から接続デバイス(たとえば、ルアー係止ネジ384を介して)、又は周囲環境への空気流路を促進してもよい。図9Cが、図8Dの区分線K-Kに沿うベース部300の横断方向俯瞰図である。ベース部300が、リム350から横断方向に凹部340まで延在する1つ又は複数の支持部材380を含んでもよい。組み立て時に、リム350の上面(たとえば、上部部分横断壁353及び1つ又は複数の支持部材380)が、フランジ部135に接触してもよい。凹部340が、リム250の上面から遠くに離れる底面360を含む。また、ベース部340の他の態様と協働する底面が、流体通路(たとえば、1つ又は複数の流体通路374)と空気流路(たとえば、空気通路チャネル372)との間の遮蔽を提供してもよい。
【0064】
図10が本体部200及びベース部300によって形成されたハウジングの中の圧縮可能バルブ100を示すニードルレス・コネクタ10の長手方向断面図を提供する。図10の断面図が、図1Cの区分線A-Aに沿うニードルレス・コネクタ10である。組立ニードルレス接続10が、図10に図示されるように、密封された構成にあり、第2のポート382に連結された相互接続流路からの何れの流体が第1のポート252から密封される。
【0065】
ニードルレス・コネクタ10が、圧縮可能バルブ100のフランジ部135(図3A図5B)がベース部300のバルブ・マウント355に連結又はスナップ止めされるように組み立てられてもよい。たとえば、フランジ部135が、内向リップ137及び細長円筒壁131に当接する部分横断上壁を含んでもよく、フランジ部135がバルブ・マウント355に確実に固定される。バルブ・マウント355のリム350が、上部部分横断壁353及び下部部分横断壁357を含んでフランジ部135及び圧縮可能バルブ100に確実に係合するのを促進してもよい。
【0066】
本体部200の開口268(図6A図7B)が、ベース部300に連結された圧縮可能バルブ100の上部に配設されて、圧縮可能バルブ100のヘッド110が、第1のポート252のポート・チャネル256内に整列して配置されてもよい。組立の際に、圧縮可能バルブ100のヘッド110の上面116’が、ヘッド110がハウジングのポート・チャネル256内に係合するときに、ヘッド110の円柱区分118の中央横長軸501又は軸中心に実質的に直交する結果の平面を有する。さらに、本体部200の下区分に配置された1つ又は複数の内部接触タブ266が、囲んでフランジ部135の側壁に圧力を加えて圧縮可能バルブ100をハウジングに固定するか繋留する。動作中、ニードルレス・コネクタの圧縮可能バルブ100が、軸方向力が圧縮可能バルブ100の上面116’に加わると圧縮されて潰れ、軸方向力がなくなると伸長して再配置する。
【0067】
したがって、1つ又は複数の内部接触タブ266が、ベース部300のフランジ部135及びリム350の側壁に中心長軸501に実質的に直交する径方向力525を提供する。この点で、軸方向力が圧縮可能バルブ100のヘッド110の上面116’に加わると、圧縮可能バルブ100を通ってベース部300への何れの結果の軸方向力の効果は、なくならなくても低減される。ベース部300に加わる結果の軸方向力が、ベース部300及び本体部200の溶着接合550に抗して又は低下して作用し、経時で溶着接合550が割れたり及び/又は分離したりする。
【0068】
図11Aが、医療器具50の第1のポート252へ最初に進入の際の圧縮可能バルブ100を示すニードルレス・コネクタ10の長手方向断面図を提供する。図11Aの断面図が、説明したバルブ動作によって変形されるような、図1Cの区分線A-Aに沿うニードルレス・コネクタ10である。
【0069】
医療器具50(たとえば、注射器)が最初にニードルレス・コネクタ10の第1のポート252の中に挿入されながら、初期軸方向力511が圧縮可能バルブ100に加えられ、第1の内部窪み180aに近接の細長円筒壁131の中央部分185aが、本体部200の内部壁(たとえば、流体フロー・チャネル234及び内部支持円柱236)に向かって僅かに撓む。さらに、主シール部120の円錐台形面122が、内部密封縁254から離れてもよい。
【0070】
図11Bが、医療器具50がさらに第1のポート252の中に進入した後の圧縮可能バルブ100を示すニードルレス・コネクタ10の長手方向断面図を提供する。図11Aの断面図が、説明したバルブ動作によって変形されるような図1Cの区分線A-Aに沿うニードルレス・コネクタ10である。
【0071】
軸方向力511が追加されると、医療器具50が第1のポート252の中にさらに下がり、圧縮可能バルブ100の一定の区分がさらに圧縮して潰れ、傾斜し、及び/又は折れるのが起きてもよい。たとえば、図11Bに図示のように、第1の内部窪み180aに近接の細長円筒壁131の底部186aが、内方に及び上部184aの下で折れてもよい。同様に、第2の内部窪み180bに近接の細長円筒壁131の底部186bが、内方に及び上部184bの下で折れてもよい。
【0072】
さらに、第1のノッチ114aが、折れるか潰れ、第2のノッチ114bが開くか伸長し、第1の先端縁部分414aが、下方に傾いてもよい。この点で、第1のポート252の医療器具50からの流路が、ニードルレス・コネクタ10の内部を通って第2のポート382まで確立されてもよい。たとえば、流路が、第1のポート252と第2のポート382との間で内部キャビティ242及び流体フロー・チャネル234(図6B、7A、7B)を介してベース部300へ、及び流体通路374を通って、及び第2のポート382の中に(図8A、8C、9A)確立されてもよい。
【0073】
さらに、上に説明したように、第2の先端縁部分414b、第2のノッチ114b、及び/又は第2のノッチ114bに近接に配置された円錐台形表面122の一部分が、圧縮構成にありながら本体部200(図7A及び7B)の内部支持円柱236に主に接触するように位置付けされてもよい。
【0074】
医療器具50が、第1のポート252から外されるとき、圧縮可能バルブ100が、図10に図示するように、密封構成のハウジング内の位置に戻ってもよい。
【0075】
本開示は、何れの当業者が本明細書に記載された種々の態様を実施することができるように提供される。開示が、主題の技術の種々の例示を提供し、主題の技術がこれらの例示を限定しない。これらの態様への種々の修正が当業者には容易に明らかであろうし、本明細書で規定する包括的な本質が、他の態様に適用されてもよい。
【0076】
単一の要素の参照が、そのように特別に言及しない限り、「1つ及び唯一つ」を意味するものでなく、寧ろ「1つ又は複数」を意味する。特にそうでないと述べない限り、用語「いくつか」は、1つ又は複数を参照する。男性代名詞(たとえば、彼の)は、女性及び中性(たとえば、彼女及びそれ)を含み、その逆もそうである。見出し及び小見出しが、もしあれば、ただ利便性のために用いられ、発明を限定しない。
【0077】
用語「例示的な」が、本明細書に用いられて、「実例又は図示として提供する」ことを意味する。本明細書で「例示的な」として記載する何れの態様又は設計が、他の態様又は設計に好適又は有利であるとして必ずしも解釈されない。1つの態様において、本明細書で記載する種々の代替の構成及び動作が、少なくとも等価であるように検討されてもよい。
【0078】
「態様」などの用語は、そのような態様が主題の技術に本質である、又はそのような態様が主題の技術のすべての構成に適用するようなことを示唆しない。態様に関する開示が、すべての構成、又は1つ又は複数の構成に適用されてもよい。態様が、1つ又は複数の実例を提供してもよい。態様のような用語が、1つ又は複数の態様を参照してもよくその逆でもよい。「実施例」のような用語が、そのような実施例が主題の技術に本質である、又はそのような実施例が主題の技術のすべての構成に適用するようなことを示唆しない。実施例に関する開示が、すべての実施例、又は1つ若しくは複数の実施例に適用してもよい。実施例が、1つ又は複数の例示を提供してもよい。実施例のような用語が、1つ又は複数の実施例を参照してもよいし、その逆でもよい。「構成」のような用語が、そのような構成が主題の技術に本質である、又はそのような構成が主題の技術のすべての構成に適用するようなことを示唆しない。構成に関する開示が、すべての構成、又は1つ若しくは複数の構成に適用してもよい。構成が、1つ又は複数の実例を提供してもよい。構成のような用語が、1つ又は複数の構成を言及してもよいし、その逆でもよい。
【0079】
1つの態様において、そうでないと述べない限り、本明細書で説明するすべての測定、値、定格、位置、大きさ、サイズ、及び他の特性が、後述の請求項の中に含むが、適当であっても正確ではない。1つの態様において、関係する機能、及び係る当技術分野で慣習であるものに一貫する合理的な範囲を有するものであることを意図する。
【0080】
1つの態様で、用語「連結」などは、直接に連結されるのを参照する。別の態様で、用語「連結」などは、間接的に連結されるのを参照する。
【0081】
用語「上部」、「底部」、「前」、「後」などが、この開示で用いられる場合、従来の基準の重力フレームでなく基準の任意フレームを参照するものとして理解すべきである。このように、上面、底面、前面、後面が、基準の重力フレームにおいて上方、下方、斜め方向、水平に延在してもよい。
【0082】
種々のアイテムが、主題の技術の範囲から逸脱しないすべては、異なって配置されてもよい(たとえば、異なる順番、異なるように区切られるなど)。
【0083】
開示されたステップや、動作、処理の特別な順番又は階層が例示的な取組みの図示であることが理解される。好適な設計に基づいて、ステップや動作、処理の特別な順番又は階層が再配置されてもよいことが理解される。いくつかのステップ、動作、又は処理が同時に実行されてもよい。ステップ、動作、又は処理のいくつか又はすべてが、ユーザの介入なく、自動的に実行されてもよい。添付の方法の請求項が、もしあるならば、例示の順番で種々のステップ、動作、又は処理の構成要素を表し、示された特別な順番又は階層に限定する意図はない。
【0084】
本明細書に亘って説明された種々の態様の構成要素に対するすべての構造的、機能的な等価なものが、当業者に知られ又は後で知られるようになるが、参照することによって本明細書に明示的に組み込まれ、請求項によって限定されるものである。さらに、本明細書に開示されることは、そのような開示が請求項の中で明示的に記述されるかどうかにかかわらず、公衆に捧げることを意図しない。請求項の構成要素は、語句「~するための手段」を用いて、又は方法の発明の場合には語句「~するためのステップ」を用いて構成要素が明示的に記述されない限り、米国特許法112条第6段落の条項の下で解釈されるものでない。さらに、用語「含む(include)」、「有する(have)」などが明細書又は請求項に用いられる範囲においては、そのような用語は、「備える」としての用語「comprise」が請求項の移行語として用いられる場合に解釈されるのと同様に包括することを意図する。
【0085】
発明の名称、背景技術、概要、開示の図面及び要約の簡単な説明は本開示に組み込まれ、開示の図示の実例として提供されるが、限定する説明ではない。請求項の範囲や意味を限定するのに用いられないことが理解された上でこれらを付託する。さらに、詳細な説明において、開示を合理化することを目的に、図示の実例が説明され、種々の実施例において種々の特徴が一緒にグループ化されることが分かる。この開示の方法は、請求する発明特定事項が各請求項で明示的に記述されるもの以上の多くの特徴を必要とする意図を反映するものでないと解釈される。寧ろ、次の請求項が表すように、発明特定事項は単一の開示する構成又は動作のすべての特徴よりも少ない。よって、次の請求項は、各請求項が個々に請求する特定事項として単独に存在しながら、詳細な説明の中に組み込まれる。
【0086】
請求項は、本明細書で説明した態様に限定する意図はなく、文言の請求項に一貫する完全な範囲と合致し、すべての法的等価に拡張されるものである。何れの請求項は決して米国特許法第101条、第102条、第103条の要件を満たさない特定事項を包含するものでなく、そのように解釈されるべきではない。
図1
図2A
図2B
図2C
図3A
図3B
図3C
図4A
図4B
図5A
図5B
図6A
図6B
図6C
図7A
図7B
図8A
図8B
図8C
図8D
図9A
図9B
図9C
図10
図11A
図11B