(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-03-31
(45)【発行日】2022-04-08
(54)【発明の名称】情報処理装置
(51)【国際特許分類】
G06Q 30/00 20120101AFI20220401BHJP
H04M 3/51 20060101ALI20220401BHJP
G06F 16/9035 20190101ALI20220401BHJP
【FI】
G06Q30/00 330
H04M3/51
G06F16/9035
(21)【出願番号】P 2017101997
(22)【出願日】2017-05-23
【審査請求日】2020-04-09
【前置審査】
(73)【特許権者】
【識別番号】515047149
【氏名又は名称】日本アイラック株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100126000
【氏名又は名称】岩池 満
(74)【代理人】
【識別番号】100154748
【氏名又は名称】菅沼 和弘
(72)【発明者】
【氏名】大西 克彦
(72)【発明者】
【氏名】瀬下 政彦
【審査官】橘 均憲
(56)【参考文献】
【文献】特開2015-070326(JP,A)
【文献】特開2007-052212(JP,A)
【文献】特開2004-015127(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G06Q 10/00-99/00
H04M 3/51
G06F 16/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
所定の商品又は役務に関するクレーム又は苦情を申し立てた者に対してコミュニケーションを主体とした個別対応を行う場合における、前記個別対応を支援する情報処理装置において、
前記所定の商品又は役務に関するクレーム又は苦情を申し立てた者に対して一次対応を行う際、前記一次対応を行う者に対し、前記一次対応の仕方又は内容を少なくとも含む一次対応支援情報を提供する一次対応支援手段と、
前記一次対応の内容と、前記一次対応支援手段による支援の結
果を示す第1入力情報と
に基づくことで別途前記個別対応を行う必要があるか否かを判断するための判断基準が予め用意されており、処理対象の一次対応についての前記第1入力情報を取得して、取得した当該第1入力情報と当該判断基準と
に基づくことで、前記所定の商品又は役務に関するクレーム又は苦情を申し立てた者に対し、前記処理対象の前記一次対応とは別途に前記個別対応を行う必要があるか否かの判断を行う個別対応要否判断手段と、
前記所定の商品又は役務の特徴情報と、前記所定の商品又は役務に関するクレーム又は苦情を申し立てた者のうち個別対応を行う必要があると判断された者の特徴情報と、前記個別対応を行う個別対応者の候補者の特徴情報とのうち少なくとも一部と、前記一次対応の内容と前記一次対応支援手段による支援の結果とを夫々示す情報とを第2入力情報として入力すると、予め登録された複数の個別対応者の候補者の中から1以上の者を個別対応者として選択して出力する判断ロジックを所定の記憶デバイスに予め記憶させて管理する判断ロジック管理手段と、
前記処理対象の前記一次対応とは別途に前記個別対応を行う必要があると前記個別対応要否判断手段により判断された場合、前記第2入力情報を取得して前記判断ロジックに入力させることで、前記個別対応を行う前記個別対応者の候補者の中から、前記個別対応者を選択する個別対応者選択手段と、
を備え、
前記判断基準として、クレームに関する第1判断基準と、苦情に関する第2判断基準とが個別に予め設けられており、
前記個別対応要否判断手段は、
前記処理対象の一次対応に係る、前記所定の商品又は役務に関するクレーム又は苦情を申し立てた者が、クレームを申し立てた者と判断する場合には、前記判断基準として前記第1判断基準を採用し、
前記処理対象の一次対応に係る、前記所定の商品又は役務に関するクレーム又は苦情を申し立てた者が、苦情を申し立てた者と判断する場合には、前記判断基準として前記第2判断基準を採用する、
情報処理装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、情報処理装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来より、顧客からのクレーム又は苦情に対しては、クレーム又は苦情の内容をある程度定型化させたクレーム対応マニュアル等による対応が行われていた。
しかしながら、クレーム又は苦情の対象となっている商品又は役務の特徴や、顧客の特徴は、当然ながら事案毎に異なる。このため、従来から用いられているクレーム対応マニュアル等では、個々の商品又は役務の特徴や、顧客の特徴に適合した対応を取ることは困難であった。
このような状況の下、クレーム等への対応を支援するための手法として、クレーム等を含む、顧客からの問い合わせに対する一次対応で即答できない場合に、回答能力を有する専門家の情報を管理するヘルプデスクシステムが開示されている(特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、特許文献1に記載された技術では、所定の商品又は役務の提供を受けた者からのクレームや苦情に対し、技術的な支援を行うことはできるものの、顧客の意に沿った対応者による個別的な対応を行うことはできない。
【0005】
本発明は、このような状況に鑑みてなされたものであり、所定の商品又は役務の提供を受けた者からのクレームや苦情に対する一次対応の結果、クレームや苦情を申し立てた者の納得を得られなくとも、顧客の意に沿った対応者による二次対応によって顧客の納得を得ること目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記目的を達成するため、本発明の一態様である情報処理装置は、
所定の商品又は役務に関するクレーム又は苦情を申し立てた者に対して個別対応を行う場合における、前記個別対応を支援する情報処理装置において、
前記所定の商品又は役務の特徴情報と、前記所定の商品又は役務に関するクレーム又は苦情を申し立てた者のうち個別対応を行う必要があると判断された者の特徴情報と、前記クレーム又は苦情を申し立てた者に対する一次対応の内容と、前記個別対応を行う個別対応者の候補者の特徴情報とのうち、少なくとも一部を用いる第1判断ロジックに基づいて、前記個別対応を行う個別対応者の候補者の中から、前記個別対応を行う者として最適な個別対応者を選択する個別対応者選択手段を備える。
【0007】
また、前記所定の商品又は役務に関するクレーム又は苦情を申し立てた者に対して一次対応を行う際、前記一次対応を行う者に対し、前記一次対応の仕方又は内容を少なくとも含む一次対応支援情報を提供する一次対応支援手段と、
前記一次対応の内容と、前記一次対応支援手段による支援の結果に基づいて、前記所定の商品又は役務に関するクレーム又は苦情を申し立てた者に対し、別途前記個別対応を行う必要があるか否かの判断を行う個別対応要否判断手段と、
をさらに備え、
前記個別対応者選択手段は、
さらに、前記一次対応の内容及び前記一次対応支援手段による支援の結果に基づいて、前記個別対応を行う個別対応者の候補者の中から、前記個別対応を行う必要があると判断された者に対して前記個別対応を行う者として最適な個別対応者を選択することができる。
【0008】
また、所定の第2判断ロジックに基づいて、前記個別対応を行う必要があると判断された者に対するツールとして適切なものを選択する個別対応ツール選択手段をさらに備えることができる。
【0009】
また、前記個別対応者選択手段により選択された前記対応者が、前記個別対応ツール選択手段により選択された前記ツールを用いて、前記個別対応を行う必要があると判断された者に対して実際に行われた前記個別対応の結果を取得する個別対応結果取得手段と、
前記個別対応結果取得手段により取得された前記個別対応の結果の内容に基づいて、前記第1判断ロジックと前記第2判断ロジックとのうち少なくとも一方を更新する判断ロジック更新手段と、
をさらに備えることができる。
【発明の効果】
【0010】
本発明によれば、所定の商品又は役務の提供を受けた者からのクレームや苦情に対する一次対応の結果、クレーム等を申し立てた者の納得を得られなくとも、顧客の意に沿った対応者による二次対応によって顧客の納得を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【0011】
【
図1】本発明の情報処理装置の一実施形態に係るサーバを含む、情報処理システムの構成を示す図である。
【
図2】
図1のサーバのハードウェア構成を示すブロック図である。
【
図3】
図2のサーバの機能的構成のうち、項目決定処理及びロジック更新処理を実現するための機能的構成の一例を示す機能ブロック図である。
【
図4】
図3のサーバが実行する個別対応者選択処理及びロジック更新処理の概要を示すイメージ図である。
【
図5】
図3のサーバが実行する個別対応者選択処理の流れを説明するフローチャートである。
【
図6】
図3のサーバが実行するロジック更新処理の流れを説明するフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0012】
以下、本発明の実施形態について図面を用いて説明する。
【0013】
図1は、本発明の情報処理装置の一実施形態に係るサーバ1を含む、情報処理システムの構成を示す図である。
【0014】
図1に示す情報処理システムは、サーバ1と、対応者C1乃至Cn(nは1以上の任意の整数値)の夫々が操作する対応者端末2-1乃至2-nとが、インターネット等の所定のネットワークNを介して相互に接続されることで構成される。
なお、以下、対応者C1乃至Cn、対応者端末2-1乃至2-nの夫々を個々に区別する必要がない場合、これらをまとめて、「対応者C」、「対応者端末2」の夫々と呼ぶ。
【0015】
ここで、「対応者C」は、2種類存在する。即ち「対応者C」には、所定の商品又は役務の提供を受けた者(以下「ユーザ」と呼ぶ)から申し立てられたクレーム又は苦情に対する対応者のうち、電話オペレータ等の一般的な対応をする者(以下、このような対応を「一次対応」と呼び、一次対応をする者を「一次対応者」と呼ぶ)と、一次対応では済まずに個別的な対応(以下「二次対応」と呼ぶ)が必要となった場合にその個別的な対応を担当する者(以下、「二次対応者」又は「個別対応者」と呼ぶ)とが存在する。本実施形態の対応者Cには、一次対応者と個別対応者とに関わらず、対応者端末2が割り当てられている。
なお、対応者Cは、クレーム又は苦情の対象となった商品等を製造販売する会社の社員である必要はない。例えば当該会社から委託を受けた外部の者も、二次対応者Cとなり得る。
また、「クレーム」とは、ユーザから、法的根拠に基づいて、金銭と罰則とのうち少なくとも一方が要求されることをいう。
また、「苦情」とは、ユーザから、法的根拠は無いが、ユーザの期待又は倫理に反していることを理由として何らかの対応が求められることをいう。
【0016】
個別対応者Cには、電話オペレータ等の一次対応者Cでは求められないスキル、即ち、クレーム又は苦情の内容を的確に把握し、クレーム又は苦情が申し立てられるに至った原因の所在を的確に判断するスキルが求められる。また、個別対応者Cには、クレーム又は苦情の原因が、所定の商品又は役務を提供した側にあると判断した場合には、クレーム又は苦情を申し立てたユーザを納得させるスキルも求められる。さらに、個別対応者Cには、単にユーザ側の主張を無条件に受け入れるのではなく、商品又は役務を提供した側の主張を上手に伝え、事案を一件落着させる高いスキルも求められる。
なお、以下、ユーザのうちクレームを申し立てた者を「クレーム申立ユーザ」と呼び、ユーザのうち苦情を申し立てた者を「苦情申立ユーザ」と呼ぶ。また、「クレーム申立ユーザ」と「苦情申立ユーザ」とを区別して呼ぶ必要がない場合には、これらをまとめて「クレーム等申立ユーザ」と呼ぶ。
【0017】
しかしながら、個別対応者Cとしてのスキルは、その者の素養や経験に依存する部分が多い。このため、全ての個別対応者Cに上述したような高いスキルを求めることはできない。さらにまた、クレーム又は苦情は多岐に渡り、全てのクレーム又は苦情に完璧に対応できる個別対応者Cの存在は稀であり、クレーム又は苦情の種類等に応じて得手不得手があるのが通常である。
このため、クレーム等申立ユーザに対する一次対応の後に別途個別対応(二次対応)を行う必要がある場合には、最低限、ユーザの感情を逆撫でることなく、クレーム等申立ユーザの意に沿った対応を行える者でなければ、個別対応者Cとして不適である。
ここで、「個別対応」としては、個別対応者Cがクレーム等申立ユーザに対して行う以下のような対応が存在する。即ち、一次対応のみによってクレーム等申立ユーザが納得すればこれに越したことはない。しかしながら、クレーム等申立ユーザの中には、一次対応のみでは納得しないユーザも多い。このため、個別対応者Cは、クレーム等申立ユーザに対して個別対応者C側の誠意を示すことにより、事案を一件落着させることを目的として、一次対応を行った後に、クレーム等申立ユーザに対し訪問等による個別的な対応を行うことがある。このような、クレーム等申立ユーザに対し、一次対応後に行われる個別的な二次対応が「個別対応」として行われる。
【0018】
通常、個別対応が行われる場合には、クレーム又は苦情が申し立てられるに至った原因が個別対応者C側にあり、その謝罪を行うために行われることが多い。このような場合における個別対応は、クレーム等申立ユーザに納得してもらうことが最大の目的となる。即ち、個別対応者Cは、クレーム等申立ユーザに対し、謝罪、代替商品や代替役務の提案等、あらゆる手を尽すことにより、クレーム等申立ユーザの納得を得なければならない。
【0019】
このため、クレーム等申立ユーザの納得を得るためには、当然ながら、クレーム又は苦情の対象となった所定の商品又は役務の性質や特徴(商品又は役務の属性)が重要な要素となる。さらにいえば、所定の商品又は役務の性質や特徴のみならず、例えば、個別対応者Cの役職、服装、聞き方、話し方、態度等の性質や特徴(個別対応者Cの属性)についても、クレーム等申立ユーザの納得を得るための重要な要素となる。同様に、クレーム等申立ユーザの性質や特徴(クレーム等申立ユーザの属性)についても、クレーム等申立ユーザの納得を得るための重要な副次的要素となる。
【0020】
そこで、サーバ1は、商品又は役務の属性と、個別対応者Cの属性と、クレーム等申立ユーザの属性とに基づいて、個別対応者Cによる個別対応を支援するために有用な情報を、対応者端末2を介して個別対応者Cに提供する。
これにより、個別対応者Cは、自身の素養や経験に依存せずとも、クレーム等申立ユーザに対し適切な個別対応を取ることができるようになる。
【0021】
しかしながら、個別対応を行う個別対応者Cは、どんなに有用な情報を提供されたとしても、個別対応者C自体の性別、性格、顔等の容姿、出身地等、本来的に変えられない特徴や、過去の実績、得意分野など、にわか努力では身に付けられないような特徴もある。
そこで、サーバ1は、所定の判断ロジックに基づいて、候補者の中から個別対応を行う個別対応者Cとして最適な者を選択する。判断ロジックには、クレーム等申立ユーザの属性、商品又は役務の属性、個別対応を行う個別対応者Cの候補者の属性等の情報のうち少なくとも一部が用いられる。
これにより、適切な判断ロジックに基づいて個別対応を行う個別対応者Cが選択されるので、適切な個別対応を行うことが可能となる。
なお、サーバ1が、個別対応を行う個別対応者Cとして適任な者を選択する具体的な手法は、
図3乃至6の図面を参照して後述する。
【0022】
図2は、
図1のサーバ1のハードウェア構成を示すブロック図である。
【0023】
サーバ1は、CPU(Central Processing Unit)11と、ROM(Read Only Memory)12と、RAM(Random Access Memory)13と、バス14と、入出力インターフェース15と、出力部16と、入力部17と、記憶部18と、通信部19と、ドライブ20とを備えている。
【0024】
CPU11は、ROM12に記録されているプログラム、又は、記憶部18からRAM13にロードされたプログラムに従って各種の処理を実行する。
RAM13には、CPU11が各種の処理を実行する上において必要なデータ等も適宜記憶される。
【0025】
CPU11、ROM12及びRAM13は、バス14を介して相互に接続されている。このバス14にはまた、入出力インターフェース15も接続されている。入出力インターフェース15には、出力部16、入力部17、記憶部18、通信部19及びドライブ20が接続されている。
【0026】
出力部16は各種液晶ディスプレイ等で構成され、各種情報を出力する。
入力部17は、各種ハードウェア鉛等で構成され、各種情報を入力する。
記憶部18は、DRAM(Dynamic Random Access Memory)等で構成され、各種データを記憶する。
通信部19は、インターネットを含むネットワークNを介して他の装置との間で行う通信を制御する。
【0027】
ドライブ20は、必要に応じて設けられる。ドライブ20には磁気ディスク、光ディスク、光磁気ディスク、或いは半導体メモリ等よりなる、リムーバブルメディア200が適宜装着される。ドライブ20によってリムーバブルメディア200から読み出されたプログラムは、必要に応じて記憶部18にインストールされる。またリムーバブルメディア200は、記憶部18に記憶されている各種データも、記憶部18と同様に記憶することが出来る。
【0028】
なお、図示はしないが、対応者端末2も
図2に示すハードウェア構成を有している。
【0029】
次に、このようなハードウェア構成を持つサーバ1の機能について、
図3を参照して説明する。
【0030】
図3は、
図2のサーバ1の機能的構成のうち、個別対応者選択処理及びロジック更新処理を実現するための機能的構成の一例を示す機能ブロック図である。
個別対応者選択処理とは、サーバ1が実行する処理のうち、一次対応時に有用な情報を一次対応者Cに提供するための制御を実行してから、個別対応を行う者として最適な個別対応者Cを選択するまでの一連の処理をいう。
ロジック更新処理とは、サーバ1が実行する処理のうち、個別対応の結果を取得してから、後述する「第1ロジック」と「第2ロジック」とのうち少なくとも一方の更新を行うまでの一連の処理をいう。
【0031】
図3に示すように、サーバ1のCPU11(
図2)においては、個別対応者選択処理又はロジック更新処理が実行される場合には、一次対応支援部101と、特徴情報取得部102と、個別対応判断部103と、対応者選択部104と、ツール選択部105と、対応結果取得部106と、ロジック更新部107とが機能する。
記憶部18(
図2)の一領域には、ユーザDB401と、商品役務DB402と、対応者DB403と、ツールDB404と、ロジックDB405とが設けられている。
【0032】
一次対応支援部101は、ユーザから電話や電子メールによるクレーム又は苦情が申し立てられた場合に、その第一報の受付けを行う一次対応者Cへの支援を行う。
具体的には、一次対応支援部101は、対応者端末2の操作を行う一次対応者Cに対し、一次対応支援情報を提供する。一次対応支援情報の内容は、一次対応者Cが一次対応を行う際に有用な情報であれば特に限定されない。
例えば、図示はしないが、別途管理する一般的な電話対応マニュアルやクレーム対応マニュアル等を一次対応支援情報として採用してもよい。
例えば、ユーザについての住所や氏名等の、当該ユーザの特徴情報がユーザDB401に予め記憶されている場合には、当該特徴情報に基づく情報を一次対応支援情報として採用してもよい。
ここで、「(ユーザの)特徴情報に基づく情報」とは、ユーザの特徴情報自体を示す情報であってもよいし、ユーザの特徴情報を加工した情報であってもよいし、ユーザの特徴情報に基づいて新たに生成された情報であってもよい。
また例えば、所定の商品又は役務についての名前、内容等の、当該所定の商品又は役務の特徴情報がユーザDB401に予め記憶されている場合には、当該特徴情報に基づく情報を一次対応支援情報として採用してもよい。なお、所定の商品又は役務の特徴情報、及びユーザの特徴情報については、特徴情報取得部102の説明で後述する。
これにより、電話オペレータ等の一次対応者は、クレーム等申立ユーザに対する適切な一次対応を行うことが可能となる。
【0033】
特徴情報取得部102は、所定の商品又は役務の特徴情報と、ユーザの特徴情報とを取得する。
ここで、「所定の商品又は役務の特徴情報」とは、所定の商品又は役務の性質や特徴を示すあらゆる情報をいう。ここで、特徴には、劣化のように時間変化するもの、即ち時系列的な情報として取得すべきものも含む。商品であれば、商品の名称、材質、色、機能等は商品の特徴情報の一例である。また、役務であれば、役務の名称、内容等は役務の特徴情報の一例である。
また、「ユーザの特徴情報」とは、ユーザの性質や特徴を示すあらゆる情報をいう。ここで、特徴には、行動履歴のように時間変化するもの、即ち時系列的な情報として取得すべきものも含む。例えば、ユーザを一意に特定するための番号、住所、氏名、年齢、性別、職業等の情報を数量化させたもの等はその一例である。さらに、趣味、好きな色、好きな服装、好きな食べ物等、ユーザに関連するあらゆる情報を数量化させたものも、ユーザの特徴情報の一例である。
特徴情報取得部102により取得された、所定の商品又は役務の特徴情報は、商品役務DB402に記憶される。また、特徴情報取得部102により取得された、ユーザの特徴情報は、ユーザDB401に記憶される。
【0034】
さらに、特徴情報取得部102は、必要に応じて、個別対応者Cの特徴情報を取得してもよい。
「個別対応者Cの特徴情報」とは、個別対応者Cの特徴を示すあらゆる情報を数量化させたものをいう。例えば、個別対応者Cを一意に特定するための番号、住所、氏名、年齢、性別、職業等の情報を数量化させたもの等はその一例である。さらに、趣味、好きな色、好きな服装、好きな食べ物等、ユーザに関連するあらゆる情報を数量化させたものも、ユーザの特徴情報の一例である。
【0035】
なお、特徴情報取得部102が、所定の商品又は役務の特徴情報を取得する手法、及びユーザの特徴情報を取得する手法は特に限定されない。例えば
図3では、特徴情報取得部102は、次ようにして所定の商品又は役務の特徴情報と、ユーザの特徴情報とを取得する。即ち、特徴情報取得部102は、一次対応者Cによる一次対応で取得された、所定の商品又は役務の特徴情報と、ユーザの特徴情報とを対応者端末2を介して取得する。
また例えば、特徴情報取得部102は、ユーザによる事前のユーザ登録の内容をユーザの特徴情報として取得してもよい。
このようにして、特徴情報取得部102は、所定の商品又は役務の特徴情報と、ユーザの特徴情報と、必要に応じて個別対応者Cの特徴情報とを取得する。
【0036】
個別対応判断部103は、一次対応の内容と、一次対応支援部101による支援の結果に基づいて、クレーム等申立ユーザに対し、別途個別対応を行う必要があるか否かの判断を行う。
上述したように、一次対応のみによってクレーム等申立ユーザが納得すればこれに越したことはない。しかしながら、クレーム等申立ユーザの中には、一次対応のみでは納得しない者も多い。このため、個別対応判断部103は、苦情又はクレームの事案毎の状況に応じて、個別対応を別途行う必要があるか否かを判断する。
ここで、個別対応を行う必要があるか否かの判断の基準は特に限定されない。例えば、クレーム又は苦情の原因が、所定の商品又は役務を提供した側にあると判断され、かつ、クレーム等申立ユーザが一次対応後も依然として納得していないといった場合に個別対応を行うこととしてもよい。
【0037】
また、個別対応判断部103は、クレーム等申立ユーザに対する個別対応なのか、それとも苦情申立ユーザに対する個別対応なのかに応じて、個別対応を行うことが必要であるか否かを判断することができる。
即ち、法的根拠に基づいた要求であるクレームと、法的根拠が無い苦情とでは、個別対応の要否の判断基準に差異を設けた方が、より適切な対応を行うことができる。例えば、クレームは、訴訟に発展する可能性があるため、苦情に比べて、より慎重な取り扱いが要求される。このため、クレームに対して個別対応を行う必要があると判断する基準を、苦情に対して個別対応を行う必要があると判断する基準よりも低く(即ち、個別対応を行う必要があると判断され易く)することもできる。
これにより、クレームに対する個別対応と、苦情に対する個別対応とに区分けされるため、事案の内容に応じた、より適切な個別対応を行うことが可能となる。
【0038】
対応者選択部104は、所定の判断ロジックに基づいて、対応者DB403に記憶されている対応者の候補者の中から、個別対応時を行う対応者Cとして最適な者を選択する。
具体的には、所定の商品又は役務の特徴情報と、個別対応を行う必要があると判断されたユーザ(即ちクレーム等申立者)の特徴情報と、一次対応の内容と、個別対応を行う個別対応者Cの候補者の特徴情報とのうち少なくとも一部を用いた判断ロジック(以下「第1判断ロジック」と呼ぶ)に基づいて、個別対応者Cが選択される。
例えば、クレーム等申立者の特徴情報から、クレーム等申立者が長野県出身であることがわかっているのであれば、長野県出身の者を個別対応者Cとしてもよい。これにより、場合によっては郷土話に花が咲き、個別対応を有利に進めることができる可能性がある。
このように、適切な判断ロジックに基づいて個別対応の対応者Cが選択されるため、対応者Cは、個別対応を有利に進めることができる。
【0039】
また、対応者選択部104は、個別対応を行う個別対応者Cの選択するための第1判断ロジックとして、一次対応支援部101による支援の結果を用いることができる。
これにより、一次対応の結果を生かして、個別対応を行う個別対応者Cを選択することができる。
【0040】
また、対応者選択部104は、クレーム申立ユーザに対する個別対応と、苦情申立ユーザに対する個別対応とで、個別対応者Cとして選択される者に差異を設けることができる。
上述したように、クレームの場合は、訴訟に発展する可能性があるため、苦情に比べてより慎重な取り扱いが要求される。このため、選択される個別対応者Cが、クレームに対する個別対応を行う場合と、苦情に対する個別対応を行う場合とで区分けされる。これにより、案件の具体的内容に対応させた個別対応者Cによる適切な個別対応が可能となる。
【0041】
また、個別対応者Cは、個別対応を行う必要があると判断されたユーザを訪問することによって個別対応を行う場合、通常は、手ぶらで訪問するのではなく、「気持ち」として何らかのお土産を持参することが多い。
ただし、個別対応時に持参するお土産は、単に高価なものであれば良いわけではなく、クレーム等申立者に渡すことにより、個別対応を少しでも有利に進める効果を有するものであることが望ましい。
例えば、クレーム等申立者が無類の甘党である場合、個別対応者Cは、高価な日本酒を持参するよりも、それほど高価でなくとも味に定評のある和菓子や洋菓子を持参した方が、個別対応を有利に進めることができる可能性が高くなる。
【0042】
そこで、ツール選択部105は、所定の判断ロジック(以下「第2ロジック」と呼ぶ)にづいて、個別対応を行う必要があると判断されたユーザ(即ちクレーム等申立者)に対し供与すべきお土産等として適切なものを選択する。ここで、個別対応者Cが、個別対応時に、クレーム等申立ユーザに対し供与することを目的として持参する物(お土産等)を、以下「個別対応ツール」と呼ぶ。なお、個別対応ツールの具体的内容は特に限定されない。例えば、クレーム等申立ユーザが供与されて喜びそうな食べ物、飲み物、美術品等は個別対応ツールの一例である。
これにより、適切な判断ロジックに基づいた個別対応ツールが選択されるため、個別対応者Cは個別対応をより有利に進めることができる。
【0043】
対応結果取得部106は、対応者選択部104により選択された個別対応者Cが、ツール選択部105により選択された個別対応ツールを用いて実際に行われた個別対応の結果を取得する。
具体的には、個別対応者Cは、このような個別対応ツールを持参して実際の個別対応をする。この実際の個別対応は、同じ個別対応であっても、苦情又はクレームの案件毎に成功したり、失敗するものである。このような実際の個別対応の結果は、非常に有用な情報であり、今後の個別対応の仕方の参考とすべく、フィードバックすべきである。
そこで、本実施形態では、個別対応を行った個別対応者Cが、対応者端末2を操作することにより、当該個別対応の結果を入力する。対応者端末2は、当該個別対応の結果をサーバ1へ送信する。対応結果取得部106は、対応者端末2から送信されて来た個別対応の結果を取得する。ロジック更新部107は、対応結果取得部106により取得された、個別対応の結果に基づいて、ロジックDB405に記憶された第1ロジックと第2ロジックとのうち少なくとも一方の更新を行う。
これにより、ロジックDB405に記憶されている第1ロジック及び第2ロジックの内容は、過去の個別対応の結果に基づいて更新される。このため、第1ロジック及び第2ロジックの内容は、実績と共に洗練され続けて行くことになり、個別対応者Cは、さらに適切な内容の個別対応を行うことができるようになる。
【0044】
図4は、
図3のサーバ1が実行する個別対応者選択処理及びロジック更新処理の概要を示すイメージ図である。
【0045】
図4に示す例は、ユーザUが、何らかの理由により所定の窓口にクレームの電話を掛けた場合を想定している。
図4に示すように、何らかの理由により、ユーザUからクレームが申し立てられると、一次対応を行う一次対応者C1は、サーバ1の一次対応支援部101から提供される一次対応支援情報を参照しながら一次対応を行う。このとき、一次対応者C1による誠意の込もった一次対応によって、ユーザUを納得させることができればこれに越したことはない。
【0046】
しかしながら、事案の内容によってはユーザUの気持ちが収まらないことがある。
このように、一次対応者C1による一次対応のみでユーザUを納得させることができない場合には、一次対応者C1は、一次対応において、可能な限りユーザUに関する情報を把握する。そして、本事案についての対応は、社内検討のうえ追って連絡する旨をユーザUに告げ、一旦電話を切る。
このとき、一次対応者C1は、一次対応で把握できたユーザUに関する情報を対応者端末2-1に入力する(或いは、録音等により対応者端末2-1において自動的に入力されてもよい)。そして、サーバ1の特徴情報取得部102は、ユーザUの特徴情報を取得し、ユーザDB401に記憶されているユーザU1に関する情報を充実化させることができる。なお、ユーザDB401に記憶されているユーザUの情報は、精緻であればあるほど個別対応時の対応に生かすことができる。
【0047】
一次対応者C1による一次対応が終了すると、サーバ1の個別対応判断部103は、一次対応者C1による一次対応の結果に基づいて、クレーム申立ユーザであるユーザUに対する個別対応を行う必要があるか否かについての判断を行う。
上述したように、個別対応の要否についての判断基準は特に限定されない。なお、
図4に示す例では、サーバ1の個別対応判断部103が、ユーザUに対して個別対応を行う必要があると判断した場合を想定している。
【0048】
個別対応判断部103により、ユーザUに対する個別対応を行う必要があると判断されると、対応者選択部104は、対応者DB403に記憶されている1以上の対応者Cの候補者のうち、ユーザUに対する個別対応に最適な個別対応者Cを選択する。
例えば、対応者選択部104が、対応者DB403に記憶されている1以上の個別対応者Cの候補者のうち、個別対応に最適な者として個別対応者C2を選択したとする。
この場合、個別対応を行うこととなった個別対応者C2は、個別対応時に、ツール選択部105により選択された個別対応ツールを持参する。例えば、ユーザUの特徴情報に基づいて、「○○屋のショートケーキ」と、「長野県産のシャインマスカット」と、「△△堂の桜餅」とが個別対応ツールの候補とされたとする。このとき、ツール選択部105によって「△△堂の桜餅」が個別対応ツールとして選択された場合には、個別対応者C2は、ユーザUの個別対応時に「△△堂の桜餅」を持参する。
これにより、個別対応者C2は、個別対応を有利に進めることが可能となる。
【0049】
次に、
図5を参照して、
図3の機能的構成を有するサーバ1が実行する個別対応者選択処理について説明する。
図5は、
図3のサーバ1が実行する個別対応者選択処理の流れを説明するフローチャートである。
【0050】
図5に示すように、サーバ1では、次のような一連の処理が実行される。
ステップS1において、一次対応支援部101は、一次対応を行う一次対応者Cに対し、ユーザDB401、商品役務DB402に記憶されている各種情報のうち、一次対応時に有用な情報となる一次対応支援情報を提供するための制御を実行する。
ステップS2において、特徴情報取得部102は、所定の商品又は役務の特徴情報と、ユーザの特徴情報と、個別対応者Cの候補者の特徴情報とを取得する。
【0051】
ステップS3において、個別対応判断部103は、一次対応の内容と、一次対応支援部101による支援の結果に基づいて、クレーム等申立ユーザに対し別途個別対応を行う必要があるか否かを判定する。
クレーム等申立ユーザに対し別途個別対応を行う必要がないと判断された場合には、ステップS3においてNOであると判定されて、個別対応者Cが選択されることなく処理は終了する。一方、クレーム等申立ユーザに対し別途個別対応を行う必要があると判断された場合には、ステップS3においてYESであると判定されて、処理はステップS4に進む。
ステップS4において、対応者選択部104は、所定の判断ロジックに基づいて、対応者DB403に記憶されている個別対応者Cの中から、個別対応時に個別対応を行う者として最適な個別対応者Cを選択する。具体的には、所定の商品又は役務の特徴情報と、個別対応を行う必要があると判断されたユーザの特徴情報と、一次対応の内容と、個別対応を行う個別対応者Cの候補者の特徴情報とのうち少なくとも一部を用いた第1判断ロジックに基づいて、個別対応者Cが選択される。これにより、個別対応者選択処理は終了となる。
【0052】
次に、
図6を参照して、
図3の機能的構成を有するサーバ1が実行するロジック更新処理について説明する。
図6は、
図3のサーバ1が実行するロジック更新処理の流れを説明するフローチャートである。
【0053】
図6に示すように、サーバ1では、次のような一連の処理が実行される。
ステップS21において、対応結果取得部106は、
図5の個別対応者選択処理により選択された個別対応者Cが、ツール選択部105により選択された個別対応ツールを用いて実際に行った個別対応の結果を取得する。
図5の個別対応者選択処理により選択された個別対応者Cにより実際に行われた個別対応の結果を取得する。
ステップS22において、ロジック更新部107は、ステップS21で取得された個別対応の結果に基づいて、ロジックDB405に記憶された第1ロジックと第2ロジックとのうち少なくとも一方の更新を行う。これにより、項目更新処理は終了となる。
【0054】
以上、本発明の一実施形態について説明したが、本発明は、上述の実施形態に限定されるものではなく、本発明の目的を達成できる範囲での変形、改良等は本発明に含まれるものである。
【0055】
例えば、上述した実施形態において、個別対応ツールは、クレーム等申立ユーザが供与されて喜びそうな食べ物、飲み物、美術品等の「物」が一例に含まれるとされている。しかしながら、個別対応ツールは、「物」に限定されず、クレーム等申立ユーザがもらって喜びそうな「サービス」であってもよい。
【0056】
また、
図2に示す各ハードウェア構成は、本発明の目的を達成するための例示に過ぎず、特に限定されない。
【0057】
また、
図3に示す機能ブロック図は、例示に過ぎず、特に限定されない。即ち、上述した一連の処理を全体として実行出来る機能が情報処理システムに備えられていれば足り、この機能を実現するためにどのような機能ブロックを用いるのかは、特に
図3の例に限定されない。
【0058】
また、機能ブロックの存在場所も、
図3に限定されず、任意でよい。例えばサーバ1側の機能ブロックの少なくとも一部を対応者端末2側に設けてもよいし、その逆でもよい。
そして、1つの機能ブロックは、ハードウェア単体で構成してもよいし、ソフトウェア単体との組み合わせで構成してもよい。
【0059】
各機能ブロックの処理をソフトウェアにより実行させる場合には、そのソフトウェアを構成するプログラムが、コンピュータ等にネットワークや記録媒体からインストールされる。
コンピュータは、専用のハードウェアに組み込まれているコンピュータであってもよい。また、コンピュータは、各種のプログラムをインストールすることで、各種の機能を実行することが可能なコンピュータ、例えばサーバの他汎用のスマートフォンやパーソナルコンピュータであってもよい。
【0060】
このようなプログラムを含む記録媒体は、各ユーザにプログラムを提供するために装置本体とは別に配布される、リムーバブルメディアにより構成されるだけではなく、装置本体に予め組み込まれた状態で各ユーザに提供される記録媒体等で構成される。
【0061】
なお、本明細書において、記録媒体に記録されるプログラムを記述するステップは、その順序に添って時系列的に行われる処理はもちろん、必ずしも時系列的に処理されなくとも、並列的或いは個別に実行される処理をも含むものである。
【0062】
以上まとめると、本発明が適用される情報処理装置は、次のような構成を取れば足り、各種各様な実施形態を取ることができる。
即ち、本発明が適用される情報処理装置(例えば
図1のサーバ1)は、
所定の商品又は役務に関するクレーム又は苦情を申し立てた者(例えば「クレーム等申立者」)に対して個別対応を行う場合における、前記個別対応を支援する情報処理装置において、
前記所定の商品又は役務の特徴情報と、前記所定の商品又は役務に関するクレーム又は苦情を申し立てた者のうち個別対応を行う必要があると判断された者の特徴情報と、前記クレーム又は苦情を申し立てた者に対する一次対応の内容と、前記個別対応を行う個別対応者の候補者の特徴情報とのうち少なくとも一部を用いる第1判断ロジックに基づいて、前記個別対応を行う個別対応者の候補者の中から、前記個別対応を行う者として最適な個別対応者を選択する個別対応者選択手段(例えば
図3の対応者選択部104)
を備える。
これにより、所定の商品又は役務の提供を受けた者からのクレームや苦情を含む申し立てに対する一次対応の結果、クレーム等を申し立てた者の納得を得られなくとも、顧客の意に沿った対応者による二次対応によって顧客の納得を得ることが可能となる。
【0063】
また、前記所定の商品又は役務に関するクレーム又は苦情を申し立てた者に対して一次対応を行う際、前記一次対応を行う者(例えば「一次対応者」)に対し、前記一次対応の仕方又は内容を少なくとも含む一次対応支援情報を提供する一次対応支援手段(例えば
図3の一次対応支援部101)と、
前記一次対応の内容と、前記一次対応支援手段による支援の結果に基づいて、前記所定の商品又は役務に関するクレーム又は苦情を申し立てた者に対し、別途前記個別対応を行う必要があるか否かの判断を行う個別対応要否判断手段と(例えば
図3の個別対応判断部103)、
をさらに備え、
前記個別対応者選択手段は、
さらに、前記一次対応の内容及び前記一次対応支援手段による支援の結果に基づいて、前記個別対応を行う個別対応者の候補者の中から、前記個別対応を行う必要があると判断された者に対して前記個別対応を行う者として最適な個別対応者を選択することができる。
これにより、一次対応者Cは、所定の商品又は役務に関するクレーム又は苦情を申し立てた者に対する適切な一次対応を行うことが可能となる。また、たとえ一次対応において、所定の商品又は役務に関するクレーム又は苦情を申し立てた者を納得させるに至らなかった場合であっても、個別対応者Cは、一次対応の内容に応じて立案された適切な内容の個別対応を行うことが可能となる。
【0064】
また、所定の第2判断ロジックに基づいて、前記個別対応を行う必要があると判断された者に対するツールとして適切なものを選択する個別対応ツール選択手段(例えば
図3のツール選択部105)をさらに備えることができる。
これにより、適切な判断ロジックに基づいた個別対応ツールが選択されるため、個別対応者Cは個別対応を有利に進めることができ得る。
【0065】
また、前記個別対応者選択手段により選択された前記個別対応者が、前記個別対応ツール選択手段により選択された前記ツールを用いて、前記個別対応を行う必要があると判断された者に対して実際に行われた前記個別対応の結果を取得する個別対応結果取得手段(例えば
図3の対応結果取得部106)と、
前記個別対応結果取得手段により取得された前記個別対応の結果の内容に基づいて、前記第1判断ロジックと前記第2判断ロジックとのうち少なくとも一方を更新する判断ロジック更新手段(例えば
図3のロジック更新部107)と、
をさらに備えることができる。
これにより、過去の個別対応の結果に基づいて、第1判断ロジックと第2判断ロジックとが更新され続けて行くことになるため、個別対応者Cは、さらに適切な内容の個別対応を行うことができるようになる。
【符号の説明】
【0066】
1:サーバ
2,2-1,2-2,2-n:対応者端末
11:CPU
12:ROM
13:RAM
14:バス
15:入出力インターフェース
16:出力部
17:入力部
18:記憶部
19:通信部
20:ドライブ
30:リムーバブルメディア
101:一次対応支援部
102:特徴情報取得部
103:個別対応判断部
104:対応者選択部
105:ツール選択部
106:対応結果取得部
107:ロジック更新部
401:ユーザDB
402:商品役務DB
403:対応者DB
404:ツールDB
405:ロジックDB
C,C1,C2:対応者
N:ネットワーク
U,U1:ユーザ