(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-03-31
(45)【発行日】2022-04-08
(54)【発明の名称】電気モータ
(51)【国際特許分類】
H02K 5/22 20060101AFI20220401BHJP
H01R 12/58 20110101ALI20220401BHJP
H02K 11/30 20160101ALI20220401BHJP
H02K 5/18 20060101ALI20220401BHJP
【FI】
H02K5/22
H01R12/58
H02K11/30
H02K5/18
(21)【出願番号】P 2018529605
(86)(22)【出願日】2016-12-07
(86)【国際出願番号】 EP2016080016
(87)【国際公開番号】W WO2017097807
(87)【国際公開日】2017-06-15
【審査請求日】2019-10-10
(32)【優先日】2015-12-11
(33)【優先権主張国・地域又は機関】FR
(73)【特許権者】
【識別番号】509300393
【氏名又は名称】ソンセボ オートモーティブ エスアー
【氏名又は名称原語表記】SONCEBOZ AUTOMOTIVE SA
(74)【代理人】
【識別番号】100092897
【氏名又は名称】大西 正悟
(72)【発明者】
【氏名】アンドリュー,ガエル
(72)【発明者】
【氏名】パイポネン,ミッコ
(72)【発明者】
【氏名】クーン,ヨハネス,コンスタンティン
(72)【発明者】
【氏名】シュライナー,トーマス
【審査官】大島 等志
(56)【参考文献】
【文献】特開2013-201804(JP,A)
【文献】実開昭58-2976(JP,U)
【文献】米国特許出願公開第2005/0101162(US,A1)
【文献】特開2008-262897(JP,A)
【文献】特開2003-116254(JP,A)
【文献】特開2002-176757(JP,A)
【文献】特開2013-9573(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H02K 5/22
H01R 12/58
H02K 11/30
H02K 5/18
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
接続孔が形成された導電インサート(7)を有する回路基板と、前記接続孔に挿入されて前記回路基板へ接続される接続アセンブリと、前記接続アセンブリと電気接続されるコネクタプラグ(26)を備えたコイルアセンブリ(41)と、を備える電気モータであって、
前記接続アセンブリが、基端側に肩部を有し、前記肩部からカラー(6)を有して先端側に延びるロッド部を有する接続片(1)を備えており、
前記肩部(20)の横断面形状が前記接続孔の横断面形状より大きく、前記カラー(6)の横断面形状が前記接続孔の横断面形状と嵌合適合する形状であり、
前記ロッド部の先端から基端側に向かって前記ロッド内を前記肩部まで延びるスロット(5)を備え、前記ロッド部が前記スロットにより分けられて一対のリム(2,3)を形成し、
前記スロット(5)の横断面の幅は、前記コネクタプラグ(26)の横断面の幅と同等以上の幅を有し、前記スロット(5)に、前記コネクタプラグ(26)の横断面よりも幅が小さい狭窄部を少なくとも1つ有し、
前記肩部(20)が前記導電インサート(7)と当接するまで前記接続孔に挿入された前記ロッド部が前記接続孔と嵌合するとともに前記リム(2,3)が前記回路基板を突き抜けて反対側に突出し、
前記コネクタプラグ(26)が前記スロット(5)内に挿入されると、前記リム(2,3)を前記狭窄部において前記コネクタプラグ(26)により外側に押し広げ、前記カラー(6)を前記接続孔において前記導電インサート(7)と当接させて良好な電気接続を行わせるようにしたことを特徴とする電気モータ。
【請求項2】
前記スロット(5)は前記肩部を越えて基端側に延びており、前記接続片(1)は前記接続孔に挿入されて嵌合する外側溝を有することを特徴とする請求項1に記載の電気モータ。
【請求項3】
前記一対のリム(2,3)が弾性変形可能であることを特徴とする請求項1に記載の電気モータ。
【請求項4】
前記接続孔は、前記肩部の高さで前記接続片(1)の厚さに対応する2つの平行な直線状の端部(12、13)によって規定され、拡張された領域によって両側に延びる中央部分を有することを特徴とする請求項1~3のいずれかに記載の電気モータ。
【請求項5】
前記拡張された領域は、前記接続片(1)の前記カラーの幅に対応する幅だけ離れた遠位端(17、18)を有することを特徴とする請求項4に記載の電気モータ。
【請求項6】
前記リム(2、3)の各々は、前記狭窄部を形成する内部突起(22、23、32、33)を有することを特徴とする請求項1~5のいずれかに記載の電気モータ。
【請求項7】
前記リムの各々は、前記カラーの下方に外側凹部領域を有しており、前記リム(2、3)の各々は、前記凹部の下端から前記カラーの下部に延びるロックつまみ(30、31)を有していることを特徴とする請求項1~6のいずれかに記載の電気モータ。
【請求項8】
前記接続片(1)は、複数の導電シートの重ね合わせから作られていることを特徴とする請求項1~7のいずれかに記載の電気モータ。
【請求項9】
前記コイルアセンブリは、管状ロータ(40)の内側に設置されており、
前記コイルアセンブリは、管状の熱伝導体のコア(42)により支持されて半径方向に延びており、
前記熱伝導体のコア(42)の第1部分(42a)は前記コイルアセンブリに囲まれ、前記熱伝導体のコア(42)の第2部分(42b)は、前記コイルアセンブリによって発生した熱の放散を確保するために、前記
電気モータの外側ハウジング(44)に接触していることを特徴とする請求項1~8のいずれかに記載の電気モータ。
【請求項10】
前記熱伝導体
のコアは断面形状がT字状であることを特徴とする請求項9に記載の電気モータ。
【請求項11】
前記
熱伝導体のコアは前記管状ロータに取り付けられた軸(46)が通過する孔(45)を有し、前記軸は、前記
熱伝導体のコアの延長上に設置された前記回路基板に取り付けられた検出プローブ(48)の近傍に配置された磁石(47)を駆動することを特徴とする請求項9または10に記載の電気モータ。
【請求項12】
前記検出プローブ(48)は、前記
熱伝導体のコアの前記軸内に設置されていることを特徴とする請求項11に記載の電気モータ。
【請求項13】
前記
熱伝導体のコアの前記孔(45)は前記管状ロータの軸をガイドするための少なくとも1つのベアリング(49)を有することを特徴とする請求項11に記載の電気モータ。
【請求項14】
前記
管状ロータは、横方向の面(51)に
前記コイルアセンブリへの空気流を確保するための少なくとも1つの空気孔(50)を有することを特徴とする請求項11に記載の電気モータ。
【請求項15】
前記空気孔(50)は、前記
管状ロータの回転の際に、空気流を起こすように構成されていることを特徴とする請求項14に記載の電気モータ。
【請求項16】
前記管状ロータは、前記検出プローブ(48)の近傍にシールドを形成する強磁性体突起部(53)を備えることを特徴とする請求項11に記載の電気モータ。
【請求項17】
導電インサートを有する回路基板の前記導電インサートの接続孔を通過して、複数の電気接続が相補型コネクタプラグ(26)によって終端される接続アセンブリであって、
基端側に肩部を有し、前記肩部からカラー(6)を有して先端側に延びるロッド部を有する接続片(1)を備えており、
前記肩部(20)の横断面形状が前記接続孔の横断面形状より大きく、前記カラー(6)横断面形状が前記接続孔の横断面形状と嵌合適合する形状であり、
前記ロッド部の先端から基端側に向かって前記ロッド内を前記肩部まで延びるスロット(5)を備え、前記ロッド部が前記スロットにより分けられて一対のリム(2,3)を形成し、
前記スロット(5)の横断面の幅は、前記コネクタプラグ(26)の横断面の幅と同等以上の幅を有し、前記スロット(5)の先端部に、前記コネクタプラグ(26)の横断面よりも幅が小さい狭窄部を少なくとも1つ有し、
前記肩部(20)が前記導電インサート(7)と当接するまで前記接続孔に挿入された前記ロッド部が前記接続孔と嵌合するとともに前記リム(2,3)が前記回路基板を突き抜けて反対側に突出し、
前記コネクタプラグ(26)が前記ロッド部の先端から前記スロット(5)内に挿入されると、前記リム(2,3)を前記狭窄部において前記コネクタプラグ(26)により外側に押し広げ、前記カラー(6)を前記接続孔において前記導電インサート(7)と当接させて良好な電気接続を行わせるようにしたことを特徴とする
接続アセンブリ。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、回路基板上の電気部品の電気接続の分野に関し、より詳細には、典型的には12~72ボルトで50~200アンペアの大電流の通過を可能にする電気接続に関する。
【0002】
具体的かつ例示的な用途は、電気モータのコイルと回路基板との接続に関する。
【背景技術】
【0003】
先行技術であるドイツ特許出願第102007032872号は、そのステータ内に多数の励磁コイルを有する外部回転子モータの例を述べていることで知られている。
【0004】
国際公開公報第2009/062469号は、また、導電体、特に、平坦なエッチングされた格子状の導体の形状を有する導電体に関する。この発明は特に、アルミニウム層の両側に配置された積層された複合体の形状を有する導電体を製造することにより銅を節減することを目的とする。
【0005】
欧州特許公報第1531522号は、電気接続コンタクトを開示している。この発明は、一緒に星形のばねを形成するエッチングおよび母材プロセスを通して少なくとも2つの層および3以上の(例えば6の)ばね分岐を有する印刷領域で接続コンタクトの形成を提案する。この発明の印刷領域は、図示しない(多層の)導体プレートまたはエッチングされたグリッドを有して、電気的および機械的な接続を改善する。この接続コンタクトは、はんだ付け不要で実現される。
【0006】
欧州特許公報第0887883号は、コンタクトバネまたはコンタクトプラグを有してその上に取り付けるシャフト要素と、中心軸要素の突起を形成する接続プラグとを備える回路基板の金属化された穴内にはめ込むためのコンタクトを開示している。
【0007】
米国特許公報第7,377,823号は、印刷回路基板内の導体と交差する孔内に挿入されたスピンドルに関する。スピンドルは、コンタクト部と、肩部と、被駆動部と、端部とを備える。コンタクト部は、肩部に沿って雄コネクタボックス内の印刷回路基板に取り付けられた雄コネクタの端子を構成する。摩擦調整機構はスルーホール内の摩擦によって形成され、印刷回路基板に押し込まれるスピンドルを機械的に固定することを可能にする。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
先行技術の欠点
先行技術の解決策では(典型的には数キロワットの)大電力通過用に構成された種々の解決策があるが、その一方で電気モータと回路基板の容易な接続を可能にすることはできない。さらに、先行技術の解決策は(モータと回路基板の)接続アセンブリのようなアセンブリを迅速に取り付けるためのアセンブリ方法も許容しない。
【課題を解決するための手段】
【0009】
これらの欠点への解決策として、本発明はその最も一般的な意味において、導電インサートを有する回路基板の導電インサートの接続孔を通過して回路基板へ接続する接続アセンブリと、電気接続がコネクタプラグによって終端されるコイルアセンブリと、を備える電気モータに関する。電気モータは、自身の外側の横断面が前記接続孔の横断面に適合するロッドを有する接続片をさらに備えており、接続片は、接続片の近位端に前記接続孔の部分よりも大きな横断面を有する肩部を備え、接続片の対向端部には前記肩部まで延びるスロットを備え、接続片は、接続片の遠位端に前記コネクタプラグの横断面の幅と同等以上の幅を有する開口部を備え、接続片は、回路基板のインサートの接続孔と係合する前記接続片のカラーの拡張を保証するために、前記コネクタプラグの横断面よりも幅が小さい狭窄部を少なくとも1つ有する。
【0010】
変形例によれば、前記スロットは前記肩部を越えて近位方向に延びており、前記接続片は、インサートの接続孔の弾性変形によって自身の挿入を可能にするための少なくとも1つの外側溝を有する。
【0011】
別の変形例によれば、前記接続片は、肩部の形状で延伸し、少なくとも1つの狭窄部を有するスロットを形成する2つの弾性変形可能なリムを有する。
【0012】
接続孔は、好ましくは、肩部の高さで接続片の厚さに対応する2つの平行な直線状の端部によって規定され、拡張された領域によって両側に延びる中央部分を有する。
【0013】
好ましくは、前記拡張された領域は、接続片のカラーの幅に対応する幅だけ離れた平行な直線状の端部を有する。
【0014】
変形例によれば、リムの各々は、前記狭窄部を形成する内部突起を有する。
【0015】
別の変形例によれば、前記リムの各々は、前記カラーの下方に外側凹部領域を有しており、リムの各々は、前記凹部の下端から前記カラーの下部に延びるロックつまみを有している。
【0016】
好ましくは、前記接続片は、複数の導電シートの重ね合わせから作られている。
【0017】
別の好ましい変形例によれば、前記コイルアセンブリは、管状ロータの内側に設置されており、前記コイルアセンブリは、強磁性体シートのパッケージを構成するティースによって支持されるコイルから作られており、前記ティースは、熱伝導体のコアに囲まれる管状の強磁性体コアに対して半径方向に延びており、前記ティースの第1部分はハウジングと接触し、前記ティースの第2部分は、前記管状のコアと接触しており、前記コアは、前記コイルによって発生した熱の放散を確保するために、モータの外側ハウジングに接触している。
【0018】
別の変形例によれば、強磁性体部品は、焼結されたまたは注入された磁気材料または同種の材料のシートのパッケージの組み合わせから作られる。
【0019】
好ましくは、前記熱伝導体はT字状である。
【0020】
好ましくは、前記コアは前記管状ロータに取り付けられた軸が通過する孔を有し、軸は、前記コアの延長上に設置された前記回路基板に取り付けられた検出プローブの近傍に配置された磁石を駆動する。
【0021】
変形例によれば、磁石は、軸内、または別の部品のキャビティ内に設置されており、前記キャビティの壁が電磁シールドとして機能する。
【0022】
別の変形例によれば、前記プローブは、前記コアの軸内に設置されている。
【0023】
実施形態の個別の形状においては、前記コアは、前記管状ロータの軸をガイドするベアリングを有する。
【0024】
実施形態の別の形状においては、ロータは、横方向の面にコイルアセンブリへの空気流を確保するための少なくとも1つの空気孔を有する。
【0025】
好ましくは、前記空気孔は、ロータの回転の際に空気流を起こすように構成されている。
【0026】
別の変形例によれば、回転アセンブリは、前記検出プローブの近傍にシールドを形成する強磁性体突起部を備える。
【0027】
本発明は、また、接続孔を通過する導電インサートを有する回路基板と、相補型コネクタプラグによって終端される複数の電気接続部から構成された接続アセンブリに関する。接続アセンブリは、自身の外側の横断面が前記接続孔の横断面に適合するロッドを有する接続片(1)をさらに備えており、接続片は、接続片の近位端に前記接続孔の横断面よりも大きい横断面を有する肩部を備え、接続片の対向端部には前記肩部まで延びるスロットを備え、接続片の遠位端に前記コネクタプラグの横断面の幅と同等以上の幅を有する開口部を備えており、前記接続片は回路基板のインサートの前記孔内に係合する接続片のカラーの拡張を保証するために、前記コネクタプラグの横断面よりも幅が小さい狭窄部を少なくとも1つ有する。
【0028】
例示的な実施例の実施形態の詳細な説明
本発明は、添付図面を参照して以下の説明を読むことにより良く理解される。
【図面の簡単な説明】
【0029】
【
図2】挿入面内における本発明の接続アセンブリの横断面図である。
【
図4】本発明による外部ロータを有するモータの断面図である。
【
図5】本発明によるモータの下側を斜め前から見た説明図である。
【発明を実施するための形態】
【0030】
接続システムの構造
図1は、ヘッド4にリンクしている2つの平行リム2、3を有する接続片1の例示的な実施形態を表す。
【0031】
接続システムは、数個の接続片1および相補的金属インサート7を有する回路基板10を備える。
【0032】
2つのリム2、3は、それらの間でカラー(collar)6まで延びるスロット5を規定する。接続片1は、切断シートを積層して構成される。
【0033】
部品1は、少なくとも1つの絶縁層の表面に既知の導電路28を有する回路基板を形成するために、2つの絶縁層8、9の間に設置された金属インサート7内に収容される。
【0034】
インサート7は、拡大
図2に示す長方形のせん断部11を有する。
【0035】
せん断部11は、接続片1のヘッド4の側面と接触する2つの平行な直線端部12、13によって区切られた中央領域を有する。この中央領域は、幅がより大きい突起部(15、16)によって両側がそれぞれ延長され、接続片1のカラー6の高さで、リム2、3のそれぞれに対して相補的な形状の端部17、18を有する。
【0036】
接続片1とインサート7との間の電気コンタクトの領域は、端部12、13および17、18に対応する。インサート7は、約1mm、好ましくは0.5~2mmの間の厚さを有しており、これにより、例えば48ボルトで200アンペアの電流による10KWという大電力の通過に対して十分なコンタクト表面を保証する。
【0037】
拡大領域15、16(突起部15、16)は、接続片1の傾きを可能にするので接続システムの組み立ての際の幾何学的公差を保証する。
【0038】
例示的に示したインサート7は、接続片のカラー6の挿入を柔軟にかつ容易に確保するためのリブ22を有する。
【0039】
接続片1は、接続片1を回路基板内に挿入する際の動きを制限する肩部20を有する。
【0040】
各リム2、3は、スロット5の幅を局部的に縮小するために、スロット5の内側に向けられた突起部32、33を有する。スロット5の遠位端は、それぞれリム2、3の内側表面に備えられた面取りおよび/またはスポーク24、25によって外側に広げられている。
【0041】
接続される相補的部品は、例えば突端部27を有する平坦な黄銅または銅シートから作られたコネクタプラグ26を備える。それ(コネクタプラグ)が接続片1のスロット5内に挿入される場合、突端部27が突起部32、33に接触するとリム2、3が広げられる。この間隔は、接続片1のカラー6での横方向のわずかな拡張に反映され、その結果、そのカラー6の高さでの接続片1の周辺端部とインサートのせん断部の端部17、18の間のコンタクトを強化する。リム2、3の弾性により、インサート7のせん断部の端部11上のカラー6の耐力(bearing force)を制御することが可能になる。
【0042】
図1に記載された実施例においては、接続片1は第1の肩部20にカラーを画定する第2の肩部29を有する。
【0043】
第2の肩部29は、インサート7のせん断部11の高さよりもわずかに高い位置にある。しかしながら、インサート7のせん断部の両側に設けられたリム22の所与の弾性、および接続片1の柔軟性により、それらを通過させることができる。
【0044】
この第1実施例の実施形態の作動は、以下の通りである。
【0045】
インサート7のせん断部と一緒に回路基板が用意される。インサート7は、電気的接続14を介して回路基板内の導電路28にリンクされる。
【0046】
接続片1は、その後、回路基板またはインサートの上面に対してそれら(接続片)を押し付けることにより、インサート7のせん断部内へ導かれる。インサートの柔軟性によって、第1の肩部20がインサート7の上面に接触するまで第2の肩部29を強制的に通過させることができる。
【0047】
接続片を設けた回路基板は、その後、回路基板の方に向かうコネクタプラグ26を有する相補的な装置上に押し付けられる。接続片1が傾いて動くことによって誤配置が起こり得るので、配置に公差があってもよい。
【0048】
プラグ26を有する装置を回路基板に対して押し付けることにより、プラグ26は、接続片の適合するスロット5内に入る。従って、リム2、3の拡張が導かれて、接続片1のカラー6の拡大が導かれる。従って、インサート7のみならずカラー6および接続片1の間の機械的および電気的なコンタクトの強化がなされる。
【0049】
そのようなシステムを有するモータの構造
図4は、そのような接続システムを用いる外部ロータモータ40の実施例を示す。
【0050】
ステータは、コア42の上に組み立てられたコイル巻きされたステータ41を備える。コイルは、回路基板10に取り付けられた接続片1に挿入されるコネクタプラグ26に終端する導体によって供給される。このようなシステムの利点は、一方では外部ロータ40およびコイル巻きされたステータを備えるモータの下部部品、他方では電子部品を備える(モータの)上部部品の工業的生産を可能にし、その後、機械的および電気的なアセンブリの両方を確保するために、それら2つの部品を相互にプレスすることにより構成されるそれらの簡単な機械的なアセンブリによる工業的生産を可能にする。
【0051】
ステータは、ステータコイル41内で消費された電力の放散(排出)のみならず、ステータコイル41の機械的強度を確保するコア42を有する。外部ロータモータの場合には、コイルアセンブリ41によって生じた熱は、熱がモータ内に閉じ込められるので放散させることが難しい。本発明は、ステータコイル41によって囲まれた第1部分42aを有し、さらに第1部分より大きな直径を有する切頭円錐形形状の第2部分42bに延びるコア42に関する。コア42は、従って、通常T字形状の部分を有する。第2部分42bは、金属ボックス44と接触している。
この構造は、モータコイルに生じた熱の伝達およびその鉄損を金属ハウジング44への発散を改善することを可能にする。コア42は、外部ロータ40に取り付けられた軸46によって交差される軸方向の凹部45を有する。それ(外部ロータ)は、コア42の延長部に設置された前記回路基板に取り付けられた検出プローブ48の近傍に配置された磁石47を駆動する。検出プローブ48は、コア42の軸内に設置される。凹部は、管状のロータ軸をガイドするベアリング49を有する。
【0052】
磁石47は、検出プローブ48の周囲のシールドを確保するキャビティ52内に設置される。
【0053】
図5は、モータの底面図を示す。ロータは、横方向の面51にコイルアセンブリ41内の空気の流れを確保するための少なくとも1つの空気孔50を備えている。これらの空気孔50は、ロータ回転の際の空気流を確保するように構成されており、強制的な空気循環を可能にするために、(図示するような)真っ直ぐな孔または(図示しない)傾いた孔であってもよい。
【0054】
図3は接続片1の別の実施形態を示し、電気コネクタプラグの挿入の際にコネクタプラグが接続片1から抜け出ることを最終的に防ぐために、好ましくはロックつまみ(lugs)30、31を有している。