IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

知財求人 - 知財ポータルサイト「IP Force」

▶ 華廣生技股▲ふん▼有限公司の特許一覧

特許7050863静電気放電保護メカニズムを有する生理信号モニタリング装置
<>
  • 特許-静電気放電保護メカニズムを有する生理信号モニタリング装置 図1
  • 特許-静電気放電保護メカニズムを有する生理信号モニタリング装置 図2
  • 特許-静電気放電保護メカニズムを有する生理信号モニタリング装置 図3
  • 特許-静電気放電保護メカニズムを有する生理信号モニタリング装置 図4
  • 特許-静電気放電保護メカニズムを有する生理信号モニタリング装置 図5
  • 特許-静電気放電保護メカニズムを有する生理信号モニタリング装置 図6
  • 特許-静電気放電保護メカニズムを有する生理信号モニタリング装置 図7
  • 特許-静電気放電保護メカニズムを有する生理信号モニタリング装置 図8
  • 特許-静電気放電保護メカニズムを有する生理信号モニタリング装置 図9
  • 特許-静電気放電保護メカニズムを有する生理信号モニタリング装置 図10
  • 特許-静電気放電保護メカニズムを有する生理信号モニタリング装置 図11
  • 特許-静電気放電保護メカニズムを有する生理信号モニタリング装置 図12
  • 特許-静電気放電保護メカニズムを有する生理信号モニタリング装置 図13
  • 特許-静電気放電保護メカニズムを有する生理信号モニタリング装置 図14
  • 特許-静電気放電保護メカニズムを有する生理信号モニタリング装置 図15
  • 特許-静電気放電保護メカニズムを有する生理信号モニタリング装置 図16
  • 特許-静電気放電保護メカニズムを有する生理信号モニタリング装置 図17
  • 特許-静電気放電保護メカニズムを有する生理信号モニタリング装置 図18
  • 特許-静電気放電保護メカニズムを有する生理信号モニタリング装置 図19
  • 特許-静電気放電保護メカニズムを有する生理信号モニタリング装置 図20
< >
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-03-31
(45)【発行日】2022-04-08
(54)【発明の名称】静電気放電保護メカニズムを有する生理信号モニタリング装置
(51)【国際特許分類】
   A61B 5/1473 20060101AFI20220401BHJP
【FI】
A61B5/1473
【請求項の数】 14
【外国語出願】
(21)【出願番号】P 2020131737
(22)【出願日】2020-08-03
(65)【公開番号】P2021023814
(43)【公開日】2021-02-22
【審査請求日】2020-08-06
(31)【優先権主張番号】62/882,140
(32)【優先日】2019-08-02
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(31)【優先権主張番号】109110966
(32)【優先日】2020-03-31
(33)【優先権主張国・地域又は機関】TW
(73)【特許権者】
【識別番号】518115285
【氏名又は名称】華廣生技股▲ふん▼有限公司
【氏名又は名称原語表記】BIONIME CORPORATION
(74)【代理人】
【識別番号】100124039
【弁理士】
【氏名又は名称】立花 顕治
(74)【代理人】
【識別番号】100170542
【弁理士】
【氏名又は名称】桝田 剛
(72)【発明者】
【氏名】黄 椿木
(72)【発明者】
【氏名】陳 界行
【審査官】岡▲さき▼ 潤
(56)【参考文献】
【文献】特表2019-507613(JP,A)
【文献】特開2011-204483(JP,A)
【文献】特開平07-312264(JP,A)
【文献】特開2005-174696(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2018/0271414(US,A1)
【文献】特開2012-110730(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2010/0228111(US,A1)
【文献】特表2015-509011(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A61B 5/1473
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
被検者の少なくとも1つの検体の生理的パラメータをモニタリングすることができるように構成されている生理信号モニタリング装置であって、
ベースと、送信機と、を備えており、
前記ベースは、被検者の皮膚表面に設置することができるように構成されている上、バイオセンサを設けており、
前記バイオセンサは、感知セクションと信号出力セクションとを有しており、前記バイオセンサの前記感知セクションが前記被検者の前記生理的パラメータに対応する少なくとも1つの生理信号を測定するために、前記被検者の前記皮膚表面の下に挿入されるとともに、前記信号出力セクションを経由して当該生理信号を出力することができるように構成されており、
前記送信機は、前記ベースに着脱可能に連結されており、且つ、ケーシングと、静電気放電保護ユニットと、を具えており、
前記ケーシングは、内部に回路基板を受け入れるための内部空間を画成しているとともに、前記ベースに面する接続面を有しており、前記接続面には接続ポートが設けており、前記接続ポートは、前記内部空間と連通している上に前記バイオセンサの前記信号出力セクションが着脱可能に挿入するためのソケットを有していることにより、前記バイオセンサが前記回路基板に設けられて前記回路基板に前記生理信号を出力して前記生理信号を処理することを許可し、
前記静電気放電保護ユニットは、静電気の放電が発生する際に該静電気を受けて逃すために、少なくとも前記接続ポートの前記ソケットの周縁に配置されており、且つ、前記接続ポートの外表面を覆っている静電気放電保護部品を具えている、
ことを特徴とする生理信号モニタリング装置。
【請求項2】
前記送信機は、電位平衡ユニットをさらに具えており、前記静電気放電保護ユニットは、前記電位平衡ユニットに直接かつ電気的に接続されている、
請求項1に記載の生理信号モニタリング装置。
【請求項3】
前記送信機は、電位平衡ユニットをさらに具えており、前記静電気放電保護ユニットは、前記電位平衡ユニットとの間に放電ギャップを有しており、該放電ギャップの長さが前記ソケットと前記内部空間における保護しようとする部品との距離よりも小さいことにより、静電気放電が発生する際に、前記静電気放電保護ユニットは不平衡の電荷を受けるとともに、前記放電ギャップを通して空気放電によって該不平衡の電荷を前記電位平衡ユニットに逃す、
請求項1に記載の生理信号モニタリング装置。
【請求項4】
前記静電気放電保護部品は、前記接続ポートの外表面に配設されている導電層として構成されている、
請求項に記載の生理信号モニタリング装置。
【請求項5】
前記静電気放電保護ユニットは、他の1つの静電気放電保護部品を更に具えており、前記他の1つの静電気放電保護部品は、前記ケーシングの前記内部空間に位置されているとともに、電位平衡ユニットに電気的に接続されていて保護しようとする部品から遠位にある静電気放電経路を形成する、
請求項1に記載の生理信号モニタリング装置。
【請求項6】
前記他の1つの静電気放電保護部品は、前記接続ポートの内表面に配設されている導電層として構成されている、
請求項に記載の生理信号モニタリング装置。
【請求項7】
前記静電気放電保護ユニットは、前記静電気放電保護部品と接触している少なくとも1つの第1の導電媒体を具えており、
前記静電気放電保護部品は、前記接続ポートに配置されている上に少なくとも前記ソケットの周縁に隣接し、且つ、前記第1の導電媒体を経由して電位平衡ユニットに電気的に接続されている、
請求項1に記載の生理信号モニタリング装置。
【請求項8】
前記送信機の前記静電気放電保護ユニットの前記第1の導電媒体は、コイルばねとして構成されており、且つ自らの径方向端で前記電位平衡ユニットに当接しているとともに、自らの軸方向端で前記静電気放電保護ユニットに当接している、
請求項に記載の生理信号モニタリング装置。
【請求項9】
前記送信機の前記静電気放電保護ユニットの前記第1の導電媒体は、コイルばねとして構成されているとともに、自らの2つの径方向端または2つの軸方向端で前記静電気放電保護ユニットおよ前記電位平衡ユニットに当接している、
請求項に記載の生理信号モニタリング装置。
【請求項10】
前記送信機の前記接続ポートは、電気コネクタの形式であり、且つ前記回路基板の上に設置されていて、前記ケーシングの前記接続面を貫通している、
請求項1に記載の生理信号モニタリング装置。
【請求項11】
前記送信機の前記内部空間には、
前記回路基板に接続されているバッテリと、
前記回路基板の上に配置されている処理ユニットと、
前記接続ポートに設置されているとともに、それぞれが自らの一側で前記回路基板と接触している複数の第2の導電媒体と、が設けられており、
前記バイオセンサの前記信号出力セクションが前記ソケットを経由して前記送信機の前記接続ポートに挿入されている場合、各前記第2の導電媒体が自らの他側で前記バイオセンサの前記信号出力セクションと接触していることにより、前記バイオセンサは前記第2の導電媒体を経由して前記回路基板に電気的に接続されて、前記バッテリが前記回路基板に電力を供給することを許可するとともに、前記バイオセンサが検体の測定を行なうことおよび前記バイオセンサが処理のために前記回路基板の上にある前記処理ユニットへ前記生理信号を発送することを許可する、
請求項1に記載の生理信号モニタリング装置。
【請求項12】
被検者の少なくとも1つの検体の生理的パラメータをモニタリングすることができるように構成されている生理信号モニタリング装置であって、
ベースと、送信機と、を備えており、
前記ベースは、被検者の皮膚表面に設置することができるように構成されている上、バイオセンサを設けており、
前記バイオセンサは、感知セクションと信号出力セクションとを有しており、前記バイオセンサの前記感知セクションが前記被検者の前記生理的パラメータに対応する少なくとも1つの生理信号を測定するために、前記被検者の前記皮膚表面の下に挿入されるとともに、前記信号出力セクションを経由して当該生理信号を出力することができるように構成されており、
前記送信機は、前記ベースに着脱可能に連結されており、且つ、ケーシングを具えており、
前記ケーシングは、内部に回路基板を受け入れるための内部空間を画成しているとともに、前記ベースに面する上に接続ポートを設けている一側を有しており、前記接続ポートは、前記内部空間と連通している上に前記バイオセンサの前記信号出力セクションが着脱可能に挿入するためのソケットを有していることにより、前記バイオセンサが前記回路基板に設けられて前記回路基板に前記生理信号を出力して前記生理信号を処理することを許可し、
前記ケーシングにおける少なくとも前記接続ポートは、導電材料から作成されていて、静電気の放電が発生する際に静電気を受けて逃すための静電気放電保護ユニットとする、
ことを特徴とする生理信号モニタリング装置。
【請求項13】
前記送信機の前記内部空間には、
前記回路基板に接続されているバッテリと、
前記回路基板の上に配置されている処理ユニットと、
前記接続ポートに配置されているとともに、それぞれが自らの一側で前記回路基板と接触している複数の第2の導電媒体と、が設けられており、
前記バイオセンサが前記ソケットを経由して前記送信機の前記接続ポートに挿入されている場合、各前記第2の導電媒体が自らの他側で前記接続ポートに挿入されている前記バイオセンサの一部と接触していることにより、前記バイオセンサは、前記第2の導電媒体を経由して前記回路基板に電気的に接続されて、前記バッテリが前記回路基板に電力を供給することを許可するとともに、前記バイオセンサが検体の測定を行なうことおよび前記バイオセンサが処理のために前記回路基板の上にある前記処理ユニットへ前記生理信号を発送することを許可する、
請求項12に記載の生理信号モニタリング装置。
【請求項14】
前記送信機の前記接続ポートの内表面と前記第2の導電媒体との間に位置されている絶縁部をさらに備えている、
請求項13に記載の生理信号モニタリング装置。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、生理信号モニタリング装置に関し、特に静電気放電保護メカニズムを有する生理信号モニタリング装置に関する。
【背景技術】
【0002】
持続グルコースモニタリング(Continuous glucose monitoring、略称:CGM)とは、被検者に対して一定の間隔でグルコース測定を行うことにより、血糖値の変動を追跡するための一般的な方法である。CGMシステムを利用するために、被検者は、少なくとも被検者の血糖値に対応する生理信号を測定するためのバイオセンサと、上記した生理信号を受信および送信するための送信機と、を有するコンパクトで小型の測定装置を身に着ける。
【0003】
従来のCGMシステムのバイオセンサおよび送信機は、個別に包装される上、使用直前に組み立てなければならない。輸送または包装している際に、静電気がバイオセンサおよび送信機に蓄積することがあるとともに、バイオセンサ、および送信機の内部電子部品に損傷を与えることがある。さらに、静電気放電の問題は、バイオセンサおよび送信機の小型化につれて深刻となって、製品の操作や寿命に対して影響を与える。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
したがって、本発明の目的は、従来技術の欠点を軽減することができる生理信号モニタリング装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明の一態様によれば、生理信号モニタリング装置は、被検者の少なくとも1つの検体の生理的パラメータをモニタリングすることができるように構成されているとともに、ベースと、送信機と、を備えている。前記ベースは、前記被検者の皮膚表面に設置することができるように構成されている上、バイオセンサを設けている。前記バイオセンサは、感知セクションと信号出力セクションとを有している。前記バイオセンサの前記感知セクションが前記被検者の前記生理的パラメータに対応する少なくとも1つの生理信号を測定するために、前記被検者の前記皮膚表面の下に挿入されるとともに、前記信号出力セクションを経由して当該生理信号を出力することができるように構成されている。前記送信機は、前記ベースに着脱可能に連結されており、且つ、ケーシングと、静電気放電保護ユニットと、を具えている。前記ケーシングは、内部に回路基板を受け入れるための内部空間を画成しているとともに、前記ベースに面する接続面を有している。前記接続面には接続ポートが設けられており、前記接続ポートは、前記内部空間と連通している上に前記バイオセンサの前記信号出力セクションが着脱可能に挿入するためのソケットを有していることにより、前記バイオセンサが前記回路基板に設けられて、前記回路基板に前記生理信号を出力して前記生理信号を処理することを許可する。前記静電気放電保護ユニットは、静電気の放電が発生する際に該静電気を受けて逃すために、少なくとも前記接続ポートの前記ソケットの周縁に配置されている。
【0006】
本発明の他の態様によれば、生理信号モニタリング装置は、被検者の少なくとも1つの検体の生理的パラメータをモニタリングすることができるように構成されているとともに、ベースと、送信機と、を備えている。前記ベースは、前記被検者の皮膚表面に設置することができるように構成されている上、バイオセンサを設けている。前記バイオセンサは、感知セクションと信号出力セクションとを有している。前記バイオセンサの前記感知セクションが前記被検者の前記生理的パラメータに対応する少なくとも1つの生理信号を測定するために、前記被検者の前記皮膚表面の下に挿入されるとともに、前記信号出力セクションを経由して当該生理信号を出力することができるように構成されている。前記送信機は、前記ベースに着脱可能に連結されており、且つ、ケーシングを具えている。前記ケーシングは、内部に回路基板を受け入れるための内部空間を画成しているとともに、前記ベースに面する上に接続ポートを設けている一側を有している。前記接続ポートは、前記内部空間と連通している上に前記バイオセンサの前記信号出力セクションが着脱可能に挿入するためのソケットを有していることにより、前記バイオセンサが前記回路基板に設けられて、前記回路基板に前記生理信号を出力して前記生理信号を処理することを許可する。前記ケーシングにおける少なくとも前記接続ポートは、導電材料から作成されていて、静電気の放電が発生する際に静電気を受けて逃すための静電気放電保護ユニットとする。
【0007】
本発明の他の特徴および利点は、添付の図面を参照する以下の実施形態の詳細な説明において明白になるであろう。
【図面の簡単な説明】
【0008】
図1】本発明に係る生理信号モニタリング装置の第1の実施形態が示される斜視図である。
図2】該第1の実施形態が示される分解斜視図である。
図3】該第1の実施形態の感知部材が示される側面図である。
図4】該第1の実施形態の送信機が示される分解斜視図である。
図5】送信機のケーシングの底部、接続部、静電気放電保護ユニットが示される斜視図である。
図6図1におけるVI-VI線に沿った断面図である。
図7図6の拡大図である。
図8】該第1の実施形態が示される斜視断面図である。
図9】該第1の実施形態の変化例が示される一部断面図である。
図10】該第1の実施形態の他の変化例が示される一部断面図である。
図11】該送信機が示される回路図である。
図12】感知部材に接続される送信機が示される回路図である。
図13】該第1の実施形態が示されるブロック図である。
図14】該第1の実施形態のさらに他の変化例が示される断面図である。
図15】該第1の実施形態のさらに他の変化例が示される断面図である。
図16】本発明に係る生理信号モニタリング装置の第2の実施形態が示される一部断面図である。
図17】本発明に係る生理信号モニタリング装置の第3の実施形態が示される一部断面図である。
図18】本発明に係る生理信号モニタリング装置の第4の実施形態の接続ポートと、複数の第2の導電媒体と、静電気放電保護ユニットとの組み立てが示される斜視図である。
図19】該第4の実施形態が示される一部断面図である。
図20】本発明に係る生理信号モニタリング装置の第5の実施形態が示される一部断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
本発明をより詳細に説明する前に、適切と考えられる場合において、符号又は符号の末端部は、同様の特性を有し得る対応の又は類似の要素を示すために各図面間で繰り返し用いられることに留意されたい。
【0010】
さらに、本発明の説明において、「上」、「下」、「頂」、「底」という用語は、本発明の各要素間の相対位置を示すことを意図し、実際の実装における各要素の実際の位置を示すことを意図したものではない。同様に、本明細書で開示される様々な軸は、本発明において互いに垂直であると定義されているが、実際の実装では必ずしも垂直でなくてもよい。
【0011】
図1および図2に示されるように、本発明に係る静電気放電保護メカニズムを有する生理信号モニタリング装置の第1の実施形態は、被検者(図示せず)の皮膚表面に設置されるように構成されるとともに、被検者の少なくとも1つの検体を測定し、対応する生理学的信号を送信するように構成される。本実施形態では、該生理信号モニタリング装置は、被検者の間質液(interstitial fluid、略称:ISF)における血液グルコース濃度を測定するためのものであるが、このようなものに限定されない。
【0012】
該生理信号モニタリング装置は、被検者の皮膚表面に設置されるように構成されるベース1と、ベース1に設置されるとともに、被検者の皮膚表面の下に部分的に挿入されるように構成されるバイオセンサ2と、第1の軸(D1)の方向においてベース1に着脱可能に覆われるとともに、バイオセンサ2に接続される送信機3と、を具える。該バイオセンサ2は、被検者の検体の生理的パラメータを測定し、対応する生理信号を送信機3に送信すように構成される一方、該送信機3は、モニタリングを行なうために、該生理信号を受信して処理して、そして外部装置800(図13を参照)に出力する。
【0013】
図2および図3に示されるように、本実施形態では、バイオセンサ2は、ベース1に設置される取付座21と、取付座21に設置されるとともに取付座21に載せらる感知部材22と、を具える。該感知部材22は、被検者の皮膚表面の下に挿入されるように構成される感知セクション222と、送信機3に電気的に接続される信号出力セクション221と、感知セクション222および信号出力セクション221に相互に接続される拡張セクション223と、を有する。該感知セクション222は、被検者の少なくとも1つの検体の生理的パラメータを測定するように構成される一方、該信号出力セクション221は、拡張セクション223を経由して感知セクション222から情報を受信した後、対応する生理信号を送信機3に送信するように構成される。該拡張セクション223は、絶縁材料で覆われている。なお、該感知部材22は、自らに配置される複数の電極226を有する。該電極226の数量および種類は、主に測定する分析物質の種類を考慮して設計されるが、本発明に示されるものに限定されない。明確にするために、感知部材22の詳細な構造は、図3にのみ示されている。
【0014】
図4図6に示されるように、送信機3は、内部に内部空間30を画成するケーシング31と、該内部空間30に配置される回路基板33と、該内部空間30内に配置されるとともに回路基板33に設置される処理ユニット34(図12を参照)と、該内部空間30内に配置されるとともに該回路基板33に接続されるバッテリ35と、ケーシング31から突出する接続ポート36と、接続ポート36に設置される複数の第2の導電媒体37と、接続ポート36の外表面361上に配置される静電気放電保護ユニット39と、を具える。
【0015】
具体的には、ケーシング31は、底部311および上部312を具える。該底部311および該上部312は、形状が対応する2つのケーシング部品であり、且つ、それぞれの間に内部空間30を共に画成する。該ケーシング31は、ベース1に面するとともにベース1に接続される接続面311bを有する。本実施形態では、ケーシング31は自らの底部311を経由してベース1に連結されるので、接続面311bは底部311の底面である。一変化例では、送信機3は、自らの一側でベース1に連結され得るので、接続面311bは送信機3の側面であることがある。該回路基板33は、複数の第1の電気接点332および複数の第2の電気接点331を有する。該バッテリ35は、ボタン電池(図4を参照)または充電式バッテリであることがある。該接続ポート36は、接続面311bに設けられ得る。
【0016】
図12および図13に示されるように、処理ユニット34は、感知部材22から電気信号を受信し、且つ対応するグルコースレベル信号を発送するためのものである。該処理ユニット34は、該電気信号を受信且つ増幅するための信号増幅器341と、該増幅された電気信号を対応するデジタル信号にそして対応するグルコースレベル信号に順次に変換する測定と計算のモジュール342と、アンテナ344を経由して該対応するグルコースレベル信号を外部装置800に送信する送信モジュール343と、を具える。該測定と計算のモジュール342は、アナログ/デジタル変換器およびプロセッサを含むことがある。該送信モジュール343は、ワイヤレスの送信手段であることがある。処理ユニット34の構成は、上記に限定されない。
【0017】
図4図6図8に示されるように、接続ポート36は、内部空間30と連通する上に感知部材22の信号出力セクション221が着脱可能に挿入するためのソケット367を有する。本実施形態では、該接続ポート36は、回路基板33に向かって開口するとともにソケット367と連通する複数の取り付け溝366をさらに有する。それぞれの第2の導電媒体37は、取り付け溝366に受け入れられる。各第2の導電媒体37は、自らの一側で回路基板33におけるそれぞれの第2の電気接点331と接触する。感知部材22は、ソケット367を経由して送信機3の接続ポート36に挿入される際に、各第2の導電媒体37は、自らの他側で感知部材22の信号出力セクション221と接触されるので、感知部材22が回路基板33に電気的に接続される。具体的には、図6および図8に示されるように、該第2の導電媒体37は、ソケット37における2つの反対側に位置する取り付け溝366に配置されて、感知部材22を挟持するために、感知部材22の信号出力セクション221の相対する両側と接触する。各第2の導電媒体37は、導電性エラストマーである。具体的には、各第2の導電媒体37は、コイルばね、弾性板、または導電性ゴムであることができるが、これらに限定されない。
【0018】
図11および図12に示されるように、第2の導電媒体37は、複数の電力供給の導電媒体37aと、複数のバイオセンシングの導電媒体37bと、複数の送信の導電媒体37cと、を具える。該電力供給の導電媒体37aの数量は2つであり、当該電力供給の導電媒体37aが共にスイッチを形成する。本実施形態では、該バイオセンシングの導電媒体37bの数量は4つである。該バイオセンシングの導電媒体37bは、感知部材22の電極226の出力と協働するが、このようなものに限定されない。
【0019】
図3および図12に示されるように、本実施形態の感知部材22は、基板225と、それぞれ該基板225の少なくとも1つの表面上に配置されるとともに、感知セクション222から感知部材22の信号出力セクション221に延伸する電極226と、複数の電気接点領域227と、感知部材222の感知セクション222に位置する少なくとも1つの電極226の一部を覆う感知層(図示せず)と、から構成される。該感知層は、被検者の少なくとも1つの検体と反応するためのものであり、且つ電極226は反応の結果を検出し、該反応の結果を示す電気信号を生成する。本実施形態では、該電気信号は、間質液のグルコースレベルを示す生理信号である。本実施形態では、電極226の数量は4つであり、且つ該電極226は、感知部材22における2つの対向する表面上に配置される。感知部材22の信号出力セクション221における電極226の部分は、それぞれバイオセンシングの導電媒体37bを経由して回路基板33に電気的に接続される。該電極226は、2つの作用電極226aおよび2つの参照電極226bを具える。一変化例では、該電極226は、2つの作用電極226aおよび1つの対向電極を具え、或いは、1つの作用電極226aおよび2つの対向電極を具えることができる。
【0020】
図11に示されるように、感知部材22は接続ポート36のソケット367に挿入されていない場合、バッテリ35は非電力供給状態にある。図12に示されるように、感知部材22は接続ポート36のソケット367に挿入されている場合、電力を感知部材22および処理ユニット34に供給して、検体の測定を行ない、生理学的信号を外部装置800に送信するように、スイッチが閉路状態にある上、バッテリ35が電力供給状態切り替えられるために、感知部材22の電気接点領域227は、電力供給の導電媒体37aと電気的に接触されるとともに、感知部材22の電極226は、バイオセンシングの導電媒体37bの2つと電気的に接触される。
【0021】
なお、接続ポート36のソケット367は、自らに挿入される外部伝達装置(図示せず)または充電装置(図示せず)にさらに適用される。例えば、送信機3が外部送信装置と完全に組み立てられた後、該外部送信装置のコネクタ(または電極)がソケット367に挿入されて、外部送信装置および処理ユニット34が送信の導電媒体37cを介してデータを交換することを許可させることができる。言い換えれば、本実施形態では、送信の導電媒体37cは、送信機3の製造中にデータ(欠落データまたは校正データ)を交換するために、外部送信装置に電気的に接続されることが許可される。
【0022】
本発明に係る生理信号モニタリング装置を製造または販売する際に、送信機3およびベース1は個別に包装されるので、使用者は、該生理信号モニタリング装置を使用するために送信機3およびベース1を解いてベース1の上に設置して(且つ、バイオセンサ2の感知部材22を送信機3のソケット367に挿入させる)必要がある。送信機3、ベース1、およびバイオセンサ2の製作、包装、解き、取り付けを実行する際に、静電気が送信機3、ベース1、およびバイオセンサ2の表面に蓄積することがある。さらに、本実施形態では、生理信号モニタリング装置の信号送信、データ送信、充電および起動は、ソケット367を経由して実行される。生理信号モニタリング装置の小型化によって、生理信号モニタリング装置における各電子部品間の距離は比較的短くなる。該静電気がすぐに消去されないと、生理信号モニタリング装置における電子部品が損壊されやすくなる。そこで、本実施形態では、静電気放電保護ユニット39は、静電気の放電が発生する際にソケット367を経由して生理信号モニタリング装置の保護しようとする部品が静電気により損壊されることを防止するために、少なくとも接続ポート36のソケット367の周縁を取り囲むように配置されて静電気を受けて逃す。本実施形態では、該保護しようとする部品は、回路基板33の上にある処理ユニット34と他の電子部品、および接続ポート36に挿入される感知部材22の信号出力セクション221を具える。
【0023】
該静電気放電保護ユニット39は、電位平衡ユニット41(図6および図7を参照)に接続されて、不平衡の電荷を伝導し、静電気により引き起こされた瞬間的電位差を消去し、電位を平衡させる。本実施形態では、電位平衡ユニット41は、回路基板33の上にある第1の電気接点332を具える。該第1の電気接点332は、低電位点であり、具体的には接地点である。該静電気放電保護ユニット39は、該第1の電気接点332に接続されて、不平衡の電荷を消去する。一変化例では、該電位平衡ユニット41は、回路基板33の上に配置されるとともに第1の電気接点332を有する保護回路を具えることがある。該静電気放電保護ユニット39は、第1の電気接点332に接続される。該保護回路は、正極と負極の間の電位差を制限し、接地点を経由して静電気放電によって引き起こされた不平衡の電荷を消去し、または入力電圧を平衡させることによって電子部品をシールドするように、過渡電圧抑制器(transient voltage suppressor、略称:TVS)によって静電気放電により引き起こされた瞬間高電圧/電流を受ける。他の変化例では、該電位平衡ユニット41は、ケーシング31と回路基板33との間に位置された金属ケーシングまたは金属プレート(図示せず)として構成され得る上、該静電気放電保護ユニット39は、金属ケーシングまたは金属板に接続される。上記した電位平衡ユニット41の実施方式によれば、該静電気放電保護ユニット39は、電位を平衡させるために該不平衡の電荷を電位平衡ユニット41に伝導することができる。しかしながら、電位平衡ユニット41の構成は、当業者であれば異なる構成に応じて変更することができるので、それに限定されない。
【0024】
本実施形態では、該静電気放電保護ユニット39は、接続ポート36の外表面361を覆うとともに、ソケット367の周縁を取り囲む静電気放電保護部品391を具える。該静電気放電保護部品391は、少なくともソケット367の周縁に隣接する。該静電気放電保護部品391は、ケーシング形状である上、金属または他の導電材料で作成される。具体的には、該静電気放電保護部品391は、ステンレス鋼製のケーシングである。一変化例では、静電気放電保護部品391は、絶縁材料で作成されるとともに導電層が適用されたケーシングであることがある。他の変化例では、該静電気放電保護部品391は、金属プレートとして構成され得る上、ケーシング形状に限定されない。
【0025】
本実施形態では、該静電気放電保護ユニット39は、回路基板33と静電気放電保護部品391との間に配置される少なくとも1つの第1の導電媒体392をさらに具える。具体的には、本実施形態では、該静電気放電保護ユニット39は、2つの第1の導電媒体392を具える。該第1の導電媒体392は、弾性部品である上、回路基板33の第1の電気接点332および静電気放電保護部品391に当接している。そこで、安定した回路は静電気放電保護部品391と回路基板33との間に形成されて、静電気放電が発生する際に静電気放電保護部品391は、第1の導電媒体392を経由して不平衡の電荷を受けて第1の電気接点332に逃すことを確保する。そして、不平衡の電荷は接地される。詳しくは、各第1の導電媒体392は、コイルばねとして構成されるとともに、第1の軸(D1)の方向における自らの径方向端で回路基板33および静電気放電保護部品391に当接する。静電気放電保護部品391は、送信機3の構造を安定化および小型化するとともに静電気を安定的に逃すために、接続ポート36と協働して第1の導電媒体392を制限する。
【0026】
図9に示されるように、一変化例では、第1の導電媒体392は、第1の軸(D1)の方向における自らの径方向端で回路基板33の第1の電気接点332に当接するとともに、第1の軸(D1)の方向と直交する第2の軸(D2)の方向における自らの軸方向端で静電気放電保護部品391に当接することがある。図10に示されるように、他の変化例では、第1の導電媒体392は、第1の軸(D1)の方向における自らの軸方向端で回路基板33の第1の電気接点332および静電気放電保護部品391のリード部391aに当接することがある。ケーシング形状の接続ポート36、および、接続ポート36に対応するように成形されるとともに接続ポート36と協働して弾性的な第1の導電媒体392を制限する静電気放電保護部品391によって、静電気を安定的に逃すために送信機3の構造を安定化および小型化する。
【0027】
一変化例では、静電気放電保護ユニット39の静電気放電保護部品391は、スパッタリングまたはスプレー技術によって接続ポート36の外表面361に配設される導電層であることがある。そこで、該静電気放電保護ユニット39は、静電気放電が発生する際に不平衡の電荷を受けて逃すことができる。
【0028】
図14に示されるように、該実施形態の変化例では、静電気放電保護部品391は、接続ポート36の外表面361ではなく、接続ポート36の内表面362に配置されるように構成されるとともに、ソケット367の周縁を取り囲む。本変化例では、該静電気放電保護部品391は、回路基板33の第1の電気接点332に直接且つ電気的に接続されて、保護しようとする部品から遠位にある静電気放電経路を形成する(即ち、処理ユニット34は回路基板33の上にある)。そこで、該静電気放電保護部品391は、静電気放電が発生する際に、不平衡の電荷を接地された第1の電気接点332(即ち、接地点)に伝導して、回路基板33の内の電子部品などの保護しようとする部品が静電気により損壊されることを防止することができる。具体的には、該静電気放電保護部品391は、接続ポート36の内表面362の上に配置されるとともに、さらなる処理によって第2の導電媒体37から絶縁される導電層として構成される。
【0029】
図15に示されるように、他の変化例では、送信機3は、接続ポート36の射出成形プロセスにおいて接続ポート36に埋め込まれて、接続ポート36の外表面361および内表面362の間に位置され、且つソケット367に隣接して配置された他の静電気放電保護ユニット40をさらに具える。他の静電気放電保護ユニット40は、接続ポート36を穿出して、回路基板33の第1の電気接点332に直接かつ電気的に接続され、或いは、第1の導電媒体392を経由して回路基板33の第1の電気接点332に電気的に接続されて、静電気放電が発生する際に不平衡の電荷を第1の電気接点332(即ち、接地点)に伝導して第2の保護手段とし、且つ保護しようとする部品が静電気により損壊されることを防止する。具体的には、該他の静電気放電保護ユニット40は、接続ポート36に配置される導電線として構成され得るが、このようなものに限定されない。
【0030】
以上により、本実施形態では、感知部材22および回路基板33は、第2の導電媒体37を経由して電気的に接続されるとともに、静電気放電保護ユニット39は、ソケット367の周縁に配置されて、該ソケット367の周縁に静電気が蓄積することを防止する。これによって、該静電気放電保護ユニット39は、静電気放電が発生する際に、ソケット367に近接する感知部材22および送信機3の内部部品(例えば、回路基板33および処理ユニット34)がソケット367を経由して静電気によって損壊されることを防止するために、ソケット367の周縁で不平衡の電荷(電流)を受けて逃す。
【0031】
図16に示されるように、本発明に係る静電気放電保護メカニズムを有する生理信号モニタリング装置の第2の実施形態は、第1の実施形態と類似する。相違点は以下の通りである。
【0032】
第2の実施形態では、第1の導電媒体392は省略される上、静電気放電保護部品391は第1の軸(D1)の方向において内部空間30の内に延伸して、不平衡の電荷を逃すために、回路基板33の上にある第1の電気接点332(即ち、低電位点)に直接かつ電気的に接続される。
【0033】
図17に示されるように、本発明に係る静電気放電保護メカニズムを有する生理信号モニタリング装置の第3の実施形態は、第2の実施形態と類似する。相違点は以下の通りである。
【0034】
第3の実施形態では、静電気放電保護部品391と回路基板33の上にある第1の電気接点332(即ち、低電位点)との間に放電ギャップ394を有する。これによって、静電気放電保護部品391は、空気放電によって不平衡の電荷を回路基板33に逃すことができる。該放電ギャップ394の長さは、ソケット367と内部空間30における保護しようとする部品との距離よりも小さい。
【0035】
図14および図17に示されるように、静電気放電保護部品391とソケット367との間の最小距離はd1(図14を参照)であり、静電気放電保護部品391と第1の電気接点332との間の最小距離はd2(即ち、放電ギャップ394、図17を参照)であり、そしてソケット367と回路基板33との間の最小距離はd3(図17を参照)である。不平衡の電荷は、d1+d2<d3の状態で静電気放電保護部品391を経由して逃され得る。特に、第3の実施形態(図17を参照)では、d1はゼロである。
【0036】
図18および図19に示されるように、本発明に係る静電気放電保護メカニズムを有する生理信号モニタリング装置の第4の実施形態は、第2の実施形態と類似する。相違点は以下の通りである。
【0037】
第4の実施形態では、接続ポート36、第2の導電媒体37、および静電気放電保護ユニット39によって共に構成される組み立ては、電気コネクタの形式であり、且つ、表面実装技術(surface mount technology、略称:SMT)を介するがこれに限定せずに回路基板33に設置してケーシング31の底部311を貫通する。その中に、各第2の導電媒体37は、弾性板として構成されるとともに、接続ポート36の外表面361から穿出してリード部を形成する。該静電気放電保護ユニット39の静電気放電保護部品391は、金属ケーシングとして構成されるとともに、自らの両側でリード部が形成される。
【0038】
具体的には、感知部材22はソケット367を経由して送信機3に挿入されると、各第2の導電媒体37は、自らの一側で感知部材22の信号出力セクション221の上にある電極226または電気接点領域227の出力と接触するとともに、回路基板33の上にある第2の電気接点331と接触して、感知部材22が回路基板33に電気的に接続される。同時に、接続ポート36、第2の導電媒体37、および静電気放電保護ユニット39によって共に構成される電気コネクタは、回路基板33に設置され、且つ、静電気放電保護部品391のリード部は、直接接触(第2の実施形態)または空気放電(第3の実施形態)を介して回路基板33の上にある第1の電気接点332に不平衡の電荷を伝導することができる。
【0039】
図20に示されるように、本発明に係る静電気放電保護メカニズムを有する生理信号モニタリング装置の第5の実施形態は、第1の実施形態と類似する。相違点は以下の通りである。
【0040】
第5の実施形態では、接続ポート36は導電材料から作成される。具体的には、接続ポート36およびケーシング31の底部311は、導電材料から作成されるとともに、静電気放電が発生する際に不平衡の電荷を受けて逃す静電気放電保護ユニット39とする1つの部品として形成される。
【0041】
なお、送信機3のケーシング31の底部311の内表面311aには、少なくともケーシング31の底部311と回路基板33との間に位置する絶縁部38aが部分的に設けられる。接続ポート36の内表面362には、第2の導電媒体37と回路基板33の上にある電子部品との間の短絡を防止するために、接続ポート36の内表面362と第2の導電媒体37との間に位置する他の絶縁部38bが設けられる。絶縁部38a、38bは、アルマイト処理またはスプレーによってケーシング31の底部311の内表面311aおよび接続ポート36の内表面362に形成され得る。
【0042】
ケーシング31の底部311の内表面311aの一部には、絶縁部38aが設けられていない上、回路基板33の上にある第1の電気接点332に電気的に接続されて、回路基板33を経由して不平衡の電荷を逃す。
【0043】
一変化例では、送信機3は、回路基板33と、絶縁部38aが設けられていないケーシング31の底部311の内表面311aと、の間に位置される少なくとも1つの第1の導電媒体(図20に示されずに、図7図9図10を参照)を具え、ケーシング31の底部311が回路基板33に電気的に接続されて回路基板33を経由して不平衡の電荷を逃す。
【0044】
総括すると、静電気放電保護ユニット39は、送信機3のソケット367に挿入された感知部材22および送信機3の内部部品が、静電気放電が発生する際にソケット367を経由して静電気によって損壊されることを防止するために、ソケット367の周縁で不平衡の電荷(電流)を受けて逃す。
【0045】
上記の説明では、説明の目的のために、実施形態の完全な理解を提供するために多数の特定の詳細が述べられた。しかしながら、当業者であれば、一またはそれ以上の他の実施形態が具体的な詳細を示さなくとも実施され得ることが明らかである。また、本明細書における「一つの実施形態」「一実施形態」を示す説明において、序数などの表示を伴う説明は全て、特定の態様、構造、特徴を有する本発明の具体的な実施に含まれ得るものであることと理解されたい。更に、本説明において、時には複数の変化例が一つの実施形態、図面、またはこれらの説明に組み込まれているが、これは本説明を合理化させるためのもので、本発明の多面性が理解されることを目的としたものであり、また、一実施形態における一またはそれ以上の特徴あるいは特定の具体例は、適切な場合には、本発明の実施において、他の実施形態における一またはそれ以上の特徴あるいは特定の具体例と共に実施され得る。
【0046】
以上、本発明の好ましい実施形態および変化例を説明したが、本発明はこれらに限定されるものではなく、最も広い解釈の精神および範囲内に含まれる様々な構成として、全ての修飾および均等な構成を包含するものとする。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14
図15
図16
図17
図18
図19
図20