(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-03-31
(45)【発行日】2022-04-08
(54)【発明の名称】位相リアクトルのないSTATCOM構成
(51)【国際特許分類】
H02M 7/48 20070101AFI20220401BHJP
H02M 7/497 20070101ALI20220401BHJP
【FI】
H02M7/48 R
H02M7/497
(21)【出願番号】P 2021529811
(86)(22)【出願日】2018-11-27
(86)【国際出願番号】 EP2018082635
(87)【国際公開番号】W WO2020108736
(87)【国際公開日】2020-06-04
【審査請求日】2021-07-15
【早期審査対象出願】
(73)【特許権者】
【識別番号】519431812
【氏名又は名称】ヒタチ・エナジー・スウィツァーランド・アクチェンゲゼルシャフト
【氏名又は名称原語表記】HITACHI ENERGY SWITZERLAND AG
(74)【代理人】
【識別番号】110001195
【氏名又は名称】特許業務法人深見特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】オウェンズ,アンドリュー
(72)【発明者】
【氏名】ラスムッセン,ヨン
(72)【発明者】
【氏名】ニグリス,アントン
(72)【発明者】
【氏名】セリモビック,ヤスミン
【審査官】遠藤 尊志
(56)【参考文献】
【文献】特開2014-140298(JP,A)
【文献】特開2014-108000(JP,A)
【文献】国際公開第2018/051587(WO,A1)
【文献】国際公開第2011/105177(WO,A1)
【文献】特開2011-223735(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2018/0152021(US,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H02M 7/44-7/98
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
STATCOMステーション(40)であって、
モジュラーマルチレベルチェーンリンクコンバータ(MMC)(2)と、前記MMCとACグリッド(4)との間のインターフェイスであるように構成されたトランス構成(3)とを含む、STATCOM構成(1)を含み、
前記MMC(2)は、前記ACグリッドの各位相について1つずつある、複数のコンバータアーム(5)を有するYトポロジーで接続され、各アームは、複数のチェーンリンクされたコンバータセル(6)を含み、
前記トランス構成は、前記MMC(2)の前記アーム(5)の各々を前記グリッド(4)のそれぞれの位相(4a、4b、4c)とインターフェイス接続するように構成されるとともに、前記コンバータアーム(5)の各々について、前記アームと直列に接続される位相リアクトルの必要性をなくす、前記アームと直列のリアクタンスをもたらす漏れリアクタンスを生成するように構成され、
前記コンバータアーム(5)のうちのいずれかと直列に接続される位相リアクトルはなく、
前記STATCOMステーション(40)はさらに、
前記MMC(2)を包囲するバルブホール(41)と、
前記トランス構成(3)を包囲するトランスタンク(42)と、
前記MMC(2)を前記トランス構成(3)と電気的に接続する導体(46)のためのブッシング(43)とを含み、同じ前記ブッシングが、前記バルブホール(41)の壁(44)および前記トランスタンク(42)の壁(45)の双方を通過する、STATCOMステーション。
【請求項2】
前記バルブホール(41)の前記壁(44)および前記トランスタンク(42)の前記壁(45)は、互いから最大でも10メートルの距離離れて、たとえば1~5メートルの範囲内に位置付けられる、請求項1に記載のSTATCOMステーション。
【請求項3】
前記トランス構成(3)は、前記グリッド(4)の位相ごとに位相トランス(30)を含み、
前記位相トランスは、そのMMC側(32)でデルタまたはY接続され、たとえばデルタ接続される
、請求項
1または2に記載のSTATCOMステーション。
【請求項4】
Y接続された前記MMC(2)は、三相ACグリッド(4)のための3つのコンバータアーム(5a、5b、5c)を含む
、請求項
1から3のいずれか1項に記載のSTATCOMステーション。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
技術分野
本開示は、トランスを介して交流(alternating current:AC)グリッドに接続されたモジュラーマルチレベルチェーンリンクコンバータ(Modular Multilevel Chain-Link Converter:MMC)を含む静的同期補償器(Static Synchronous compensator:STATCOM)に関する。
【背景技術】
【0002】
背景
MMC STATCOMは今日、典型的には、各アーム(脚または分岐と呼ばれることもある)が複数の直列接続された(チェーンリンクされた、またはカスケード接続されたとも呼ばれる)コンバータセルを含む、デルタ(Δ)トポロジーを有する。各セルは典型的には、双極性または双方向性トポロジーとも呼ばれるフルブリッジ(full-bridge :FB)トポロジーを有する。アームの各々について、位相リアクトル(コンバータリアクトルと呼ばれることもある)が、必要なインピーダンスを提供するために、セルと直列に接続される。抵抗器と遮断スイッチとを含む充電回路も、典型的には使用される。
【0003】
STATCOMが動作するために、位相リアクトルは、チェーンリンクコンバータとグリッドとの間の電圧差を作り出すために必要とされる。無効電力生成は、以下の式によって支配される。
【0004】
【0005】
このため、STATCOMは、その後位相リアクトルで電流を駆動するチェーンリンク電圧を増加または減少させることによって、無効電力を生成する。電磁気のため、(たとえば、各々約2メートルの直径を有する)位相リアクトルは通常、MMCのバルブホールから離れて、外部に配置される。なぜなら、それらはさもなければ、たとえばホールの鋼桁などにおいて電流を引き起こし得るためである。
【0006】
STATCOMステーションの物理的設置面積(サイズ)を減少させることは一般に望ましく、それは、スペースを節約するために構成要素を除去することが有利であり得る理由である。同時に、市場価格は減少しており、それはコストを削減する必要性を駆り立てる。現在のデルタ接続されたトポロジーでは、デルタ接続を閉じるための要件があり、それは、母線、支持体、壁ブッシングなどを必要とする。これは、位相リアクトルへの保守作業用スペースについての懸念を生み出すとともに、追加のスペースを占める。
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0007】
概要
本発明の目的は、対応するSTATCOMステーションのサイズ減少を可能にし、ひいてはそのコストを削減する、STATCOM構成を提供することである。
【0008】
本発明の一局面によれば、MMCと、MMCとACグリッドとの間のインターフェイスであるように構成されたトランス構成とを含む、STATCOM構成が提供される。MMCは、ACグリッドの各位相について1つずつある、複数のコンバータアームを有するYトポロジーで接続され、各アームは、典型的には各々フルブリッジトポロジーを有する複数のチェーンリンクされたコンバータセルを含む。トランス構成は、MMCのアームの各々をグリッドのそれぞれの位相とインターフェイス接続するように構成されるとともに、コンバータアームの各々について、前記アームと直列に接続される位相リアクトルの必要性をなくす、アームと直列のリアクタンスをもたらす漏れリアクタンスを生成するように構成される。このため、STATCOM構成は、コンバータアームのうちのいずれかと直列に接続される位相リアクトルを有していない。
【0009】
本発明の別の局面によれば、本開示のSTATCOM構成の一実施形態と、MMCを包囲するバルブホールと、トランス構成を包囲するトランスタンクと、MMCをトランス構成と電気的に接続する導体のためのブッシング構成とを含む、STATCOMステーションが提供される。ブッシング構成は、バルブホールの壁およびトランスタンクの壁の双方を通過する。いくつかの実施形態では、ブッシング構成はブッシングを含み、その同じブッシングがホール壁およびタンク壁の双方を通過する。
【0010】
本発明の別の局面によれば、トランス構成を介してACグリッドにYトポロジーで接続されたMMCのコンバータアームにおいてリアクタンスを提供する方法が提供される。方法は、コンバータアームと直列に接続される位相リアクトルを使用することなく、トランス構成からの漏れリアクタンスによってリアクタンスを得るステップを含む。
【0011】
コンバータアームにおいて適切なリアクタンス(ひいてはインダクタンス)をもたらすために十分な漏れリアクタンスを生成するトランス構成により、かさ高い位相リアクトルはもはや必要ではない。このため、トランスタンクは、バルブホールとともにより接近して位置付けられてもよく、STATCOMステーションのより小さくより密な設計をもたらす。たとえば、トランスタンクの壁を通過するブッシングはバルブホールの壁も通過してもよく、ステーション設計の複雑性を減少させ、建設および保守のコストをさらに削減する。
【0012】
なお、適切な場合はいつでも、これらの局面のうちのいずれかのどの特徴も、任意の他の局面に適用されてもよい。同様に、これらの局面のうちのいずれかのどの利点も、他の局面のうちのいずれにも適用されてもよい。実施形態の他の目的、特徴、および利点は、以下の詳細な開示から、添付された従属請求項から、および図面から明らかであろう。
【0013】
一般に、請求項で使用されるすべての用語は、ここに他に特に明示的に定義されない限り、技術分野におけるそれらの通常の意味に従って解釈されるべきである。「ある/その要素、装置、構成要素、手段、ステップなど」へのすべての言及は、他に特に明示的に述べられない限り、その要素、装置、構成要素、手段、ステップなどの少なくとも1つの事例を指すとして公然と解釈されるべきである。ここに開示されるどの方法のステップも、明示的に述べられない限り、開示された順序通りに行なわれなくてもよい。本開示の異なる特徴/構成要素についての「第1の」、「第2の」などの使用は、その特徴/構成要素を他の同様の特徴/構成要素から区別するように、また、任意の順序または階層をその特徴/構成要素に与えないように意図されているに過ぎない。
【0014】
図面の簡単な説明
実施形態が、添付図面を参照して、例として説明される。
【図面の簡単な説明】
【0015】
【
図1】本発明の実施形態に従った、ACグリッドに接続されたSTATCOM構成を示す概略回路図である。
【
図2】本発明の実施形態に従った、フルブリッジコンバータセルの概略回路図である。
【
図3a】本発明の実施形態に従った、位相トランスのMMC側がデルタトポロジーを有するSTATCOM構成の概略回路図である。
【
図3b】本発明の実施形態に従った、位相トランスのMMC側がYトポロジーを有するSTATCOM構成の概略回路図である。
【
図4】本発明の実施形態に従った、STATCOMステーションの概略ブロック図である。
【発明を実施するための形態】
【0016】
詳細な説明
これから、いくつかの実施形態が示される添付図面を参照して、実施形態が以下により十分に説明される。しかしながら、本開示の範囲内で、多くの異なる形式の他の実施形態が可能である。むしろ、以下の実施形態は、この開示が完全で完璧になり、開示の範囲を当業者に十分に伝えるように、例として提供される。説明全体を通し、同じ番号は同じ要素を指す。
【0017】
本発明によれば、STATCOMが、Y接続されたトポロジーを使用して構成される。グリッドとMMCとの間の必要な電圧差のためのインピーダンスを提供するために位相リアクトルを使用する代わりに、トランス漏れリアクタンスが使用される。全体として、これは、回路全体を単純化しつつ、構成要素の数および設置面積を減少させる。これは、コンバータアームのいずれかと直列の(より小さい)フィルターリアクトルの使用を妨げない。フィルターリアクトルとは、高調波または高周波放射のためのフィルターとして作用する目的を有し、コンバータアームにおける無効電力制御のためのリアクタンスを提供する主目的を有さないリアクトルである。そのようなフィルターリアクトルは典型的には、位相リアクトルよりもはるかに小さく、考えられる限りではバルブホール内に配置可能である。
【0018】
図1は、ACグリッド4に接続されたSTATCOM構成1を示す。STATCOM構成は、MMC2と、MMCとグリッドとの間のインターフェイスとして作用するトランス構成3とを含む。MMC2は、並列のコンバータアーム5を有するYトポロジーを有する。
図1の実施形態では、ACグリッド4は三相グリッドであり、MMC2は、グリッド4の位相4a、4b、および4cについて1つずつある、3つのコンバータアーム5a、5b、および5cを含む。各アーム5は、グリッド位相のより高い電圧とコンバータアームのより低い電圧との間のインターフェイスとして作用するように構成されたトランス構成3を介して、グリッドのそのそれぞれの位相線に接続される。グリッド4は典型的には、高電圧(high-voltage:HV)グリッドである。
【0019】
各コンバータアーム5は、複数のチェーンリンクされた(すなわち、直列接続された)コンバータセル6を含む。MMC2は、STATCOMとして動作するように構成され、コンバータセルにおけるバルブおよびエネルギーストレージによって(正または負の)無効電力をグリッドの異なる位相に注入することにより、グリッド4の平衡を保つ。
【0020】
図2は、MMC2で使用され得るフルブリッジコンバータセル6の例示的な一実施形態を示す。セルは、たとえばキャパシタ、たとえば複数のキャパシタを含むキャパシタ構成、スーパーキャパシタ、および/またはバッテリーを含む、エネルギーストレージ21を含む。バルブSは、セルをバイパスすること、またはセルをいずれかの方向に挿入することができる(なぜなら、バルブはフルブリッジトポロジーを形成し、このため双方向性であるためである)。図では、エネルギーストレージ21の両端でフルブリッジトポロジーを形成するために、4つのバルブS1、S2、S3、およびS4が使用されている。各バルブは、たとえば、一方向性半導体スイッチと、逆平行の逆阻止半導体装置とを含んでいてもよい。逆阻止半導体装置は、たとえば、ダイオードを含んでいてもよい。半導体スイッチは、たとえば、絶縁ゲートバイポーラトランジスタ(Insulated-Gate Bipolar Transistor:IGBT)または集積化ゲート転流型サイリスタ(Integrated Gate-Commutated Thyristor:IGCT)を含んでいてもよい。いくつかの実施形態では、
図3aおよび
図3bでも概略的に示されるように、IGBTが好まれ得る。
【0021】
図3aは、トランス構成3の一例がより詳細に示される、STATCOM構成1の概略回路図である。グリッド4の各位相ごとに、位相線と対応するコンバータアーム5との間のインターフェイスとして作用する位相トランス30がある。このため、三相グリッドについては、たとえば、三相トランスに、または3つの単相トランスに含まれる(三相トランスの使用がしばしば好まれる)、3つの位相トランス30a、30b、および30cがあり、それぞれの3つの位相アーム5a、5b、および5cを、対応する3つの位相線4a、4b、および4cとインターフェイス接続する。各位相トランス30は、一次巻線を有する一次(グリッド)側31と、二次巻線を有する二次(MMC)側32とを有する。
図3aの実施形態によれば、位相トランスのMMC側32は、本発明のいくつかの実施形態において好まれ得るデルタトポロジーで接続されている。
【0022】
図3bは、
図3aと同様であるものの、位相トランス30のMMC側32が、本発明のいくつかの他の実施形態において好まれ得るYトポロジーで接続されている、STATCOM構成1の概略回路図である。
【0023】
位相トランス30のMMC側32について、デルタトポロジーを選択するか、またはYトポロジーを選択するかは、異なるトポロジーに起因する異なる次数の高調波を考慮して、用途に依存してもよい。しかしながら、デルタトポロジーがしばしば好まれる。いくつかの用途では、MMC側のY接続を接地することが有益かもしれない。
【0024】
位相トランスのグリッド側31については、
図3aおよび
図3bでも示されるように、典型的にはYトポロジーが使用される。
【0025】
典型的には通常望まれるものよりも著しく高い漏れリアクタンスを有するトランス構成3を選択することにより、位相リアクトルが必要とされないようにコンバータアーム5の各々において適切なインダクタンスを得ることができ、STATCOMステーション40(
図4参照)のサイズ(設置面積)、複雑性、およびコストの著しい減少を可能にする。
【0026】
図4は、STATCOMステーション40を示す。ステーションは、STATCOM構成1に加えて、トランス構成3を包囲するトランスタンク42と、MMC2を包囲するバルブホール41と、それらの間にあり、導体46がMMCとトランス構成とを互いに電気的に接続するためにそれを通過することを可能にするブッシング43とを含む。
【0027】
バルブホール41は典型的には、環境からMMC2を保護するように構成されたハウスであってもよい。
【0028】
トランスタンク42は、電気絶縁液、たとえばトランスオイルで充填されてもよく、その中に、トランス構成3の適切な部品、たとえば位相トランス30が浸漬されてもよい。
【0029】
ブッシングは、バルブホール41の壁44およびトランスタンク42の壁45の双方を通過する。使用され、ひいてはバルブホール41とトランスタンク42との間に位置付けられる位相リアクトルはないため、同じブッシングが壁44および45の双方を通過でき、MMC2とトランス構成3との電気的接続の複雑性を著しく減少させる。ブッシング43は1つだけ図に概略的に示されているが、MMCおよびトランス構成の設計に依存して、任意の数のブッシング43がMMCとトランス構成との間に配置されてもよく、その各々は、導体46がMMCとトランス構成とを互いに電気的に接続するためにそれを通過することを可能にする。
【0030】
同じブッシング43が壁44および45の双方を通過することは、設置面積の観点において最も好まれ得るオプションである。しかしながら、これが可能ではない理由(防火など)があるかもしれず、その場合には、別々のブッシング、たとえば、互いに直列に接続された、タンク壁45を通過するトランスブッシングと、ホール壁44を通過するコンバータブッシングとが使用されてもよい。
【0031】
STATCOMステーションは典型的には、特にHVグリッド4についてはかなり大きく、バルブホール41の典型的な設置面積は10×15メートル、トランスタンク42の典型的な設置面積は2×5メートルである。先行技術と同様に位相リアクトルが使用される場合、これらは典型的には、これらの構造において電流を誘導しないために、外部に配置され、バルブホール41およびトランスタンク42からある程度の距離離される。この距離は、たとえば直径2メートルという位相リアクトル自体のサイズと組合されると、ステーションの設置面積を著しく増加させる。位相リアクトルを外部に位置付けることはまた、位相リアクトル筐体の摩耗、および、ステーションから遠くまで広がり得る気がかりな振動音をもたらすかもしれない。本発明によって位相リアクトルを回避できることはこのため、ステーションの設置面積を著しく減少させ、また、必要とされる保守を減少させ得るとともに、ステーションによって放出される気がかりな音や磁界および電界を減少させ得る。なお、より小さい設置面積は、ステーション40の周囲に無線妨害を引き起こす電界を放射するアンテナのサイズを減少させ得る。
【0032】
本発明のいくつかの実施形態では、トランス構成3は、グリッド4の位相ごとに位相トランス30を含み、位相トランスは、そのMMC側32でデルタまたはY接続され、たとえばデルタ接続され、それはいくつかの実施形態において好まれる。デルタトポロジーかYトポロジーかの選択は、異なるトポロジーのためのグリッド4に注入される異なる共振を考慮して行なわれ得る。
【0033】
本発明のいくつかの実施形態では、Y接続されたMMC2は、三相ACグリッド4のための3つのコンバータアーム5a、5b、および5cを含む。三相系は本発明の実施形態のための典型的な用途であるが、任意の他の数の少なくとも2つの位相も考えられる。
【0034】
本発明のいくつかの実施形態では、バルブホール41の壁44およびトランスタンク42の壁45は、互いから最大でも10メートル、5メートル、または3メートルの距離離れて、たとえば1~5メートルまたは1~3メートルの範囲内に位置付けられる。位相リアクトルが使用されない場合、ステーションは、より密に設計され得る。
【0035】
本発明のいくつかの実施形態では、ブッシング構成43はブッシングを含み、その同じブッシングがホール壁44およびタンク壁45の双方を通過する。これは、減少した設置面積および複雑性を有するブッシング構成の好ましい設計である。
【0036】
本発明のいくつかの実施形態では、MMC2は、ACグリッド4のためのSTATCOMとして動作し、それは、STATCOM構成1のための典型的な用途である。
【0037】
本開示は主として、いくつかの実施形態を参照して上述されてきた。しかしながら、当業者であれば容易に理解するように、上に開示されたもの以外の実施形態が、添付された請求項によって定義されるような本開示の範囲内で、等しく可能である。