(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-04-01
(45)【発行日】2022-04-11
(54)【発明の名称】半導体素子
(51)【国際特許分類】
H01L 33/10 20100101AFI20220404BHJP
H01L 33/22 20100101ALI20220404BHJP
H01L 33/14 20100101ALI20220404BHJP
H01L 33/62 20100101ALI20220404BHJP
【FI】
H01L33/10
H01L33/22
H01L33/14
H01L33/62
(21)【出願番号】P 2019502713
(86)(22)【出願日】2017-07-20
(86)【国際出願番号】 KR2017007830
(87)【国際公開番号】W WO2018016894
(87)【国際公開日】2018-01-25
【審査請求日】2020-07-08
(31)【優先権主張番号】10-2016-0092306
(32)【優先日】2016-07-20
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
(31)【優先権主張番号】10-2016-0095706
(32)【優先日】2016-07-27
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
(73)【特許権者】
【識別番号】521268118
【氏名又は名称】スージョウ レキン セミコンダクター カンパニー リミテッド
(74)【代理人】
【識別番号】100166729
【氏名又は名称】武田 幸子
(72)【発明者】
【氏名】パク,スイク
【審査官】高椋 健司
(56)【参考文献】
【文献】特開2012-195321(JP,A)
【文献】特開2008-205005(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2016/0064617(US,A1)
【文献】国際公開第2015/025631(WO,A1)
【文献】米国特許出願公開第2016/0093769(US,A1)
【文献】特開2016-066691(JP,A)
【文献】中国特許出願公開第102906888(CN,A)
【文献】特開2011-029612(JP,A)
【文献】韓国公開特許第10-2016-0024370(KR,A)
【文献】中国特許出願公開第103390713(CN,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H01L 33/00-33/64
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1導電型半導体層、第2導電型半導体層、前記第1導電型半導体層と前記第2導電型半導体層間に配置される活性層を含み、
前記第2導電型半導体層および前記活性層を貫通して前記第1導電型半導体層の一部の領域まで配置される複数個の第1リセスおよび前記複数個の第1リセスの間に配置される第2リセスを含む半導体構造物;
前記複数個の第1リセスの内部に配置され、前記第1導電型半導体層と電気的に連結される複数個の第1電極;
前記第2導電型半導体層に電気的に連結される複数個の第2電極;および
前記第2リセスの内部に配置される反射層を含み、
前記半導体構造物は紫外線波長帯の光を生成し、
前記半導体構造物は前記第2リセスによって区画される複数個の第1領域を含み、
前記複数個の第1電極は前記複数個の第1領域にそれぞれ配置され、
前記第1領域の面積は前記第1電極の面積の2.0倍~5.0倍であり、
前記複数個の第1リセスの面積と前記第2リセスの面積の和は前記半導体構造物の第1方向最大面積の60%以下であり、
前記複数個の第1リセスの面積と前記第2リセスの面積は前記半導体構造物の下部面に形成された面積であり、
前記第1方向は前記半導体構造物の厚さ方向と垂直な方向である、半導体素子。
【請求項2】
前記複数個の第2電極の間の距離は3μm以上60μm以下である、請求項1に記載の半導体素子。
【請求項3】
前記反射層の幅は3μm以上30μm以下である、請求項1に記載の半導体素子。
【請求項4】
前記複数個の第2電極の間の距離と前記反射層の幅は同じである、請求項1に記載の半導体素子。
【請求項5】
前記複数個の第1電極が前記第1導電型半導体層と電気的に連結される面積は、前記半導体構造物の第1方向最大面積の6.0%~11.0%である、請求項1に記載の半導体素子。
【請求項6】
前記複数個の第2電極が前記第2導電型半導体層と電気的に連結される面積は、前記半導体構造物の第1方向最大面積の40%~60%である、請求項1に記載の半導体素子。
【請求項7】
前記複数個の第1電極が前記第1導電型半導体層と電気的に連結される面積と前記複数個の第2電極が前記第2導電型半導体層と電気的に連結される面積の比は、1:4以上1:10以下である、請求項1に記載の半導体素子。
【請求項8】
前記複数個の第1領域の面積は前記複数個の第1リセスの面積の2.0倍~5.0倍である、請求項
1に記載の半導体素子。
【請求項9】
前記反射層は前記第2リセスから延びて前記第2電極と接触する延長部を含む、請求項1に記載の半導体素子。
【請求項10】
前記反射層と前記第2電極を覆うキャッピング層を含む、請求項
9に記載の半導体素子。
【請求項11】
前記キャッピング層と電気的に連結される第2電極パッドを含む、請求項
10に記載の半導体素子。
【請求項12】
前記複数個の第1電極と電気的に連結される下部反射層を含む、請求項1に記載の半導体素子。
【請求項13】
前記下部反射層と電気的に連結される基板を含む、請求項
12に記載の半導体素子。
【請求項14】
前記第1導電型半導体層は前記活性層と隣接して配置された第1層と前記第1層上に配置される第2層を含み、
前記第2層は前記第1層よりAl組成が高く、
前記第1電極は前記第1層に配置される、請求項1に記載の半導体素子。
【請求項15】
前記複数個の第1リセスは第2方向に分離され、前記複数個の第1リセスのそれぞれは前記第2方向と垂直な第1方向に延び、
前記第2リセスは前記複数個の第1リセスの間に配置される、請求項1に記載の半導体素子。
【請求項16】
前記第2リセスは、前記第2リセスが前記複数個の第1リセスを取り囲むように前記
半導体構造物の側面に沿って延びる、請求項1に記載の半導体素子。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
実施例は半導体素子に関するものである。
【背景技術】
【0002】
GaN、AlGaNなどの化合物を含む発光素子は、広くて調整が容易なバンドギャップエネルギーを有するなどの多くの長所を有しているため、発光素子、受光素子および各種ダイオードなどに多様に使用され得る。
【0003】
特に、半導体の3-5族または2-6族化合物半導体物質を利用した発光ダイオード(Light Emitting Diode)やレーザーダイオード(Laser Diode)のような発光素子は、薄膜成長技術および素子材料の開発により赤色、緑色、青色および紫外線などの多様な色を具現することができ、蛍光物質を利用したり色を組み合わせることによって効率のよい白色光線の具現も可能であり、蛍光灯、白熱灯などの既存の光源と比べて低消費電力、半永久的な寿命、迅速な応答速度、安全性、環境親和性の長所を有する。
【0004】
それだけでなく、光検出器や太陽電池のような受光素子も半導体の3-5族または2-6族化合物半導体物質を利用して製作する場合、素子材料の開発により多様な波長領域の光を吸収して光電流を生成することによって、ガンマ線からラジオ波長領域までの多様な波長領域の光を利用することができる。また迅速な応答速度、安全性、環境親和性および素子材料の容易な調節の長所を有しているため、電力制御または超高周波回路や通信用モジュールにも容易に利用することができる。
【0005】
したがって、発光素子は、光通信手段の送信モジュール、LCD(Liquid Crystal Display)表示装置のバックライトを構成する冷陰極管(CCFL:Cold Cathode Fluorescence Lamp)を代替できる発光ダイオードバックライト、蛍光灯や白熱電球を代替できる白色発光ダイオード照明装置、自動車ヘッドライトおよび信号灯およびGasや火災を感知するセンサなどにまで応用が拡大している。また、半導体素子は高周波応用回路やその他電力制御装置、通信用モジュールにまでその応用が拡大され得る。
【0006】
特に、紫外線波長領域の光を放出する発光素子は硬化作用や殺菌作用をするため、硬化用、医療用、および殺菌用として使用され得る。
【0007】
従来の半導体素子は活性層で生成された光が活性層の上部方向の他に側面や下部方向にも進行され得る。特に、Alの組成が高くなるほど側面に放出される光量が高くなり得る。したがって、半導体素子から放出された光の光進行経路が長くなるか半導体構造物の内部で吸収される問題がある。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
実施例は光抽出効率が向上した半導体素子を提供する。
【0009】
実施例は光出力が向上し、動作電圧が減少する半導体素子を提供する。
【課題を解決するための手段】
【0010】
本発明の一実施例に係る半導体素子は、第1導電型半導体層、第2導電型半導体層、前記第1導電型半導体層と前記第2導電型半導体層間に配置される活性層を含み、前記第2導電型半導体層および前記活性層を貫通して前記第1導電型半導体層の一部の領域まで配置される複数個の第1リセスおよび前記複数個の第1リセスの間に配置される第2リセスを含む半導体構造物;前記複数個の第1リセスの内部に配置され、前記第1導電型半導体層と電気的に連結される複数個の第1電極;前記第2導電型半導体層に電気的に連結される複数個の第2電極;および前記第2リセスの内部に配置される反射層を含み、前記複数個の第1リセスの面積と前記第2リセスの面積の和は前記半導体構造物の第1方向最大面積の60%以下であり、前記複数個の第1リセスの面積と前記第2リセスの面積は前記半導体構造物の下部面に形成された面積であり、前記第1方向は前記半導体構造物の厚さ方向と垂直な方向であり得る。
【0011】
前記複数個の第2電極の間の距離は3μm以上60μm以下であり得る。
【0012】
前記反射層の幅は3μm以上30μm以下であり得る。
【0013】
前記複数個の第2電極の間の距離と前記反射層の幅は同じであり得る。
【0014】
前記複数個の第1電極が前記第1導電型半導体層と電気的に連結される面積は、前記半導体構造物の第1方向最大面積の6.0%~11.0%であり得る。
【0015】
前記複数個の第2電極が前記第2導電型半導体層と電気的に連結される面積は、前記半導体構造物の第1方向最大面積の40%~60%であり得る。
【0016】
前記複数個の第1電極が前記第1導電型半導体層と電気的に連結される面積と前記複数個の第2電極が前記第2導電型半導体層と電気的に連結される面積の比は、1:4以上1:10以下であり得る。
【0017】
前記半導体構造物は前記第2リセスによって区画される複数個の第1領域を含み、前記複数個の第1電極は前記第1領域にそれぞれ配置され得る。
【0018】
前記第1領域の面積は前記第1電極の2.0倍~5.0倍であり得る。
【0019】
前記複数個の第1領域の面積は前記第1リセスの2.0倍~5.0倍であり得る。
【0020】
前記反射層は前記第2リセスから延びて前記第2電極と接触する延長部を含むことができる。
【0021】
前記反射層と第2電極を覆うキャッピング層を含むことができる。
【0022】
前記キャッピング層と電気的に連結される第2電極パッドを含むことができる。
【0023】
前記複数個の第1電極と電気的に連結される下部反射層を含むことができる。
【0024】
前記下部反射層と電気的に連結される基板を含むことができる。
【0025】
前記半導体構造物は紫外線波長帯の光を生成することができる。
【0026】
前記第1導電型半導体層は前記活性層と隣接して配置された第1層と前記第1層上に配置される第2層を含み、前記第2層は前記第1層よりAl組成が高く、前記第1電極は前記第1層に配置され得る。
【0027】
本発明の他の実施例に係る半導体素子は、第1導電型半導体層、第2導電型半導体層、前記第1導電型半導体層と前記第2導電型半導体層間に配置される活性層を含み、前記第2導電型半導体層および前記活性層を貫通して前記第1導電型半導体層の一部の領域まで配置される複数個の第1リセスおよび前記複数個の第1リセスの間に配置される第2リセスを含む半導体構造物;前記複数個の第1リセスの内部に配置され、前記第1導電型半導体層と電気的に連結される複数個の第1電極;前記第2導電型半導体層に電気的に連結される複数個の第2電極;および前記第2リセスの内部に配置される反射層を含み、前記半導体構造物は前記第2リセスによって区画される複数個の第1領域を含み、前記第1リセスと前記第1領域の面積比は1:4~1:8であり得る。
【0028】
前記複数個の第2電極は前記第1領域内に配置される複数個のサブ電極を含むことができる。
【0029】
前記半導体構造物は側面と前記第2リセスの間に配置される第2領域を含むことができる。
【0030】
前記第2リセスと前記半導体構造物の側面の離隔距離は1.0μm~10μmであり得る。
【0031】
前記複数個の第2電極は前記第2領域に配置される縁電極を含むことができる。
【発明の効果】
【0032】
実施例によると、光抽出効率が向上し得る。
【0033】
また、光出力が向上し得る。
【0034】
また、動作電圧が改善され得る。
【0035】
本発明の多様かつ有益な長所と効果は前述した内容に限定されず、本発明の具体的な実施形態を説明する過程でより容易に理解されるはずである。
【図面の簡単な説明】
【0036】
【
図2】反射層によって光が上向き反射される過程を示す概念図。
【
図4】第1リセスと第2リセスの高さの差を説明するための図面。
【
図7b】第1領域の間の距離を説明するための図面。
【
図9】本発明の第1実施例に係る半導体素子の写真。
【
図10】本発明の第2実施例に係る半導体素子の写真。
【
図11】本発明の第3実施例に係る半導体素子の写真。
【
図12】第1~第3実施例に係る半導体素子の光出力を測定したグラフ。
【
図13】第1~第3実施例に係る半導体素子の動作電圧を測定したグラフ。
【
図14】本発明の第4実施例に係る半導体素子の写真。
【
図15】本発明の第5実施例に係る半導体素子の写真。
【
図16】本発明の第6実施例に係る半導体素子の写真。
【
図17】本発明の第7実施例に係る半導体素子の写真。
【
図18】本発明の第8実施例に係る半導体素子の写真。
【
図19】第4~第8実施例に係る半導体素子の光出力を測定したグラフ。
【
図20】第4~第8実施例に係る半導体素子の動作電圧を測定したグラフ。
【
図21】本発明の第8実施例の断面を示すSEM写真。
【
図22】本発明の第9実施例に係る半導体素子の平面図。
【
図25】本発明の第10実施例に係る半導体素子の平面図。
【
図26a】本発明の第11実施例に係る半導体素子を示す図面。
【
図26b】本発明の第11実施例に係る半導体素子を示す図面。
【
図27】本発明の第12実施例に係る半導体素子を示す図面。
【
図28】本発明の第13実施例に係る半導体素子を示す図面。
【
図29】本発明の一実施例に係る半導体素子パッケージの概念図。
【
図30】本発明の一実施例に係る半導体素子パッケージの平面図。
【発明を実施するための形態】
【0037】
本実施例は他の形態に変形または多様な実施例を互いに組み合わせることができ、本発明の範囲は以下で説明されるそれぞれの実施例に限定されるものではない。
【0038】
特定の実施例で説明された事項が他の実施例で説明されておらずとも、他の実施例でその事項と反対または矛盾する説明がない限り、他の実施例に関連した説明と理解され得る。
【0039】
例えば、特定の実施例で構成Aに対する特徴を説明し、他の実施例で構成Bに対する特徴を説明したとすれば、構成Aと構成Bが結合された実施例が明示的に記載されていなくても反対または矛盾する説明がない限り、本発明の技術的範囲に属するものと理解されるべきである。
【0040】
実施例の説明において、いずれか一つのelementが他のelementの「上(うえ)または下(した)(on or under)」に形成されるものと記載される場合において、上(うえ)または下(した)(on or under)は二つのelementが互いに直接(directly)接触するか一つ以上の他のelementが前記両elementの間に配置されて(indirectly)形成されるものをすべて含む。また「上(うえ)または下(した)(on or under)」と表現される場合、一つのelementを基準として上側方向だけでなく下側方向の意味も含むことができる。
【0041】
以下、添付した図面を参照して本発明の実施例について本発明が属する技術分野で通常の知識を有する者が容易に実施できるように詳細に説明する。
【0042】
図1は本発明の一実施例に係る半導体素子の断面図、
図2は反射層によって光が上向き反射される過程を示す概念図、
図3は
図1のA部分の拡大図、
図4は第1リセスと第2リセスの高さの差を説明するための図面である。
【0043】
図1を参照すると、実施例に係る半導体素子は、第1導電型半導体層122、第2導電型半導体層126、活性層124を含む半導体構造物120と、第1導電型半導体層122と電気的に連結される第1電極142、第2導電型半導体層126と電気的に連結される第2電極146、および第2リセス127の内部に配置される反射層135を含む。
【0044】
実施例に係る半導体構造物120は紫外線波長帯の光を出力することもできる。例示的に半導体構造物120は近紫外線波長帯の光UV-Aを出力することもでき、遠紫外線波長帯の光UV-Bを出力することもでき、深紫外線波長帯の光UV-Cを放出することができる。紫外線波長帯は半導体構造物120のAlの組成比によって決定され得る。
【0045】
例示的に、近紫外線波長帯の光UV-Aは320nm~420nm範囲の波長を有することができ、遠紫外線波長帯の光UV-Bは280nm~320nm範囲の波長を有することができ、深紫外線波長帯の光UV-Cは100nm~280nm範囲の波長を有することができる。
【0046】
半導体構造物120が紫外線波長帯の光を発光する時、半導体構造物120の各半導体層はアルミニウムを含むInx1Aly1Ga1-x1-y1N(0≦x1≦1、0<y1≦1、0≦x1+y1≦1)物質を含むことができる。ここで、Alの組成はIn原子量とGa原子量およびAl原子量を含む全体の原子量とAl原子量の比率で表すことができる。例えば、Al組成が40%である場合、Gaの組成は60%であるAl40Ga60Nであり得る。
【0047】
また、実施例の説明において組成が低いか高いという意味は、各半導体層の組成%の差(%ポイント)で理解され得る。例えば、第1半導体層のアルミニウム組成が30%であって、第2半導体層のアルミニウム組成が60%である場合、第2半導体層のアルミニウム組成は第1半導体層のアルミニウム組成より30%さらに高いと表現することができる。
【0048】
半導体構造物120は、第2導電型半導体層126および活性層124を貫通して第1導電型半導体層122の一部の領域まで形成される複数個の第1リセス128、および複数個の第1リセス128の間に配置される少なくとも一つの第2リセス127を含む。
【0049】
第1絶縁層131は第1リセス128および第2リセス127上に形成され得る。第1絶縁層131は反射層135を活性層124および第1導電型半導体層122と電気的に絶縁させることができる。第1絶縁層131は第1リセス128および第2リセス127で第2導電型半導体層126上に延長され得る。
【0050】
第1電極142と第2電極146はオーミック電極であり得る。第1電極142と第2電極146は、ITO(indium tin oxide)、IZO(indium zinc oxide)、IZTO(indium zinc tin oxide)、IAZO(indium aluminum zinc oxide)、IGZO(indium gallium zinc oxide)、IGTO(indium gallium tin oxide)、AZO(aluminum zinc oxide)、ATO(antimony tin oxide)、GZO(gallium zinc oxide)、IZON(IZO Nitride)、AGZO(Al-Ga ZnO)、IGZO(In-Ga ZnO)、ZnO、IrOx、RuOx、NiO、RuOx/ITO、Ni/IrOx/Au、またはNi/IrOx/Au/ITO、Ag、Ni、Cr、Ti、Al、Rh、Pd、Ir、Sn、In、Ru、Mg、Zn、Pt、Au、Hfのうち少なくとも一つを含んで形成され得るが、このような材料に限定されはしない。
【0051】
反射層135は第2リセス127の内部に配置され得る。具体的には、反射層135は第2リセス127内で第1絶縁層131上に配置され得る。
【0052】
反射層135は紫外線波長帯で反射率が高い物質が選択され得る。反射層135は導電性物質を含むことができる。例示的に反射層135はAl(アルミニウム)を含むことができる。アルミニウム反射層135の厚さが約30nm~100nmである場合、紫外線波長帯の光を80%以上反射することができる。したがって、活性層124から出射した光が半導体層の内部に吸収されることを防止することができる。
【0053】
図2を参照すると、半導体構造物120のAl組成が高くなると半導体構造物120内で電流拡散特性が低下され得る。また、活性層124はGaN基盤の青色発光素子と比べて側面に放出する光量が増加するようになる(TMモード)。このようなTMモードは紫外線半導体素子で発生し得る。
【0054】
実施例によると、電流密度が弱い領域の部分を食刻して反射層135を形成することによって、反射層135により光L1が上向き反射され得る。したがって、半導体構造物120内で光の吸収を減らし、光抽出効率を向上させることができる。また、半導体素子の指向角を調節することもできる。
【0055】
第1導電型半導体層122はIII-V族、II-VI族などの化合物半導体で具現され得、第1導電型半導体層122に第1ドーパントがドーピングされ得る。第1導電型半導体層122は、Inx1Aly1Ga1-x1-y1N(0≦x1≦1、0<y1≦1、0≦x1+y1≦1)の組成式を有する半導体材料、例えばAlGaN、AlN、InAlGaNなどで選択され得る。そして、第1ドーパントはSi、Ge、Sn、Se、Teのようなn型ドーパントであり得る。第1ドーパントがn型ドーパントである場合、第1ドーパントがドーピングされた第1導電型半導体層122はn型半導体層であり得る。
【0056】
第1導電型半導体層122は、Alの組成が相対的に低い第1層122aとAlの組成が相対的に高い第2層122bを有することができる。第2層122bはAlの組成が60%~70%であり得、第1層122aはAlの組成が40%~50%であり得る。第1層122aは活性層124と隣接して配置され得る。第1層122aのアルミニウム組成は井戸層のアルミニウム組成より高くてもよい。この場合、第1層122aが活性層124で生成された光を吸収する問題を改善することができる。例示的に第1層122aは井戸層のアルミニウム組成より5%~10%さらに高いこともあるが必ずしもこれに限定されない。
【0057】
第1電極142は、比較的円滑な電流注入特性を確保するために第1層122a上に配置され得る。すなわち、第1リセス128は第1層122aの領域まで形成されることが好ましい。第2層122bはアルミニウムの組成が高いため電流拡散特性が相対的に低いためである。
【0058】
活性層124は第1導電型半導体層122を通じて注入される電子(または正孔)と第2導電型半導体層126を通じて注入される正孔(または電子)が会う層である。活性層124は電子と正孔が再結合するにつれて低いエネルギー準位に遷移し、それに相応する波長を有する光を生成することができる。
【0059】
活性層124は単一井戸構造、多重井戸構造、単一量子井戸構造、井戸層と障壁層が交互に配置された多重量子井戸(Multi Quantum Well;MQW)構造、量子ドット構造または量子細線構造のうちいずれか一つの構造を有することができ、活性層124の構造はこれに限定されない。活性層124の井戸層と障壁層はいずれもアルミニウムを含むことができる。
【0060】
第2導電型半導体層126は活性層124上に形成され、III-V族、II-VI族などの化合物半導体で具現され得、第2導電型半導体層126に第2ドーパントがドーピングされ得る。第2導電型半導体層126は、Inx5Aly2Ga1-x5-y2N(0≦x5≦1、0<y2≦1、0≦x5+y2≦1)の組成式を有する半導体物質またはAlInN、AlGaAs、GaP、GaAs、GaAsP、AlGaInPのうち選択された物質で形成され得る。第2ドーパントがMg、Zn、Ca、Sr、Baなどのようなp型ドーパントである場合、第2ドーパントがドーピングされた第2導電型半導体層126はp型半導体層であり得る。
【0061】
第2導電型半導体層126がAlGaNである場合、低い電気電導度によって正孔の注入が円滑でないこともある。したがって、相対的に電気電導度が優秀なGaNを第2導電型半導体層126の底面に配置してもよい。
【0062】
第1電極142の厚さd2は第1絶縁層131の厚さd3より薄くてもよく、第1絶縁層131と1μm~4μmの離隔距離d4を有することができる。第1電極142の厚さd2は第1絶縁層131の厚さd3の40%~80%であり得る。
【0063】
第1電極142の厚さd2が第1絶縁層131の厚さd3の40%~80%である場合、下部電極層165を配置する時に発生するステップカバレッジ特性の低下による剥離およびクラックなどの問題点を解決することができる。また、第1絶縁層131と離隔距離d4を有することによって第2絶縁層132のギャップフィル(Gap-fil)特性が向上し得る。
【0064】
図3を参照すると、反射層135は第2電極146の一側面と下部面の一部を覆うことができる。このような構成によって第1絶縁層131と第2電極146の間に流入する光を上部に反射させることができる。しかし、アルミニウムのような反射層135はステップカバレッジが相対的に悪く、マイグレーション(migration)特性により漏洩電流が発生し得、これによって信頼性が低下され得る。したがって、反射層135が第2電極146を完全に覆うことは好ましくないこともある。
【0065】
第2電極146は半導体構造物の下部面121に配置され得る。第2電極146の厚さは第1絶縁層131の厚さの80%以下であり得る。これによって反射層135およびキャッピング層150が配置される時にステップカバレッジ低下による反射層135あるいはキャッピング層150のクラックや剥離などの問題を解決することができる。
【0066】
複数個の第2電極の間の距離S1は3μm~60μmであり得る。複数個の第2電極の間の距離S1が3μmより小さい場合には、第2リセス127の幅が小さくなって内部に反射層135を形成することが困難であり得る。さらに、距離が60μmを超過する場合、第2電極146の面積が小さくなって動作電圧が上昇し得、有効発光領域を除去する問題によって光出力が低くなり得る。
【0067】
反射層の幅S2は3μm~30μmであり得る。反射層の幅S2が3μmより小さいと第2リセス127内に反射層を形成することが難しく、30μmを超過すると第2電極146の面積が小さくなって動作電圧が上昇する問題がある。したがって、複数個の第2電極の間の距離S1は反射層の幅S2と同じであり得る。
【0068】
反射層135の幅S2は第2リセス127の幅と同じであり得る。第1リセスの幅と第2リセス127の幅は、半導体構造物の下部面121に形成された最大幅であり得る。
【0069】
反射層135は第2リセス127から第2電極146に向かって延びた延長部135aを含むことができる。延長部135aは第2リセス127によって分離された第2電極146を互いに電気的に連結することができる。
【0070】
延長部135aの幅S5は0μm~20μmであり得る。幅S5が20μm以上である場合、第2電極146を完全に覆ってステップカバレッジ特性が低下され得る。延長部135aを含んだ反射層の幅S4は20μm~60μmであり得る。
【0071】
第2電極146は第1絶縁層131と0μm~4μmの第1離隔距離S3を有することができる、4μmより離隔距離が長い場合、第2電極146が配置される面積が狭くなって動作電圧が上昇し得る。
【0072】
反射層135は第2電極146と第1絶縁層131の間の第1離隔距離S3に配置され得、第1離隔距離S3内で反射層135が第1絶縁層131の側面と上面および第2電極146の側面と上面に接することができる。また、第1離隔距離S3内で反射層135が第2導電型半導体層126とショットキー接合が形成される領域が配置され得、ショットキー接合を形成することによって電流の分散が容易となり得る。
【0073】
反射層135の傾斜部と第2導電型半導体層126の下部面がなす角θ4は90度~145度であり得る。傾斜角θ4が90度より小さい場合、第2導電型半導体層126の食刻が難しく、145度より大きい場合、食刻される活性層の面積が大きくなって発光効率が低下する問題がある。
【0074】
キャッピング層150は反射層135と第2電極146を覆うことができる。したがって、第2電極パッド166と、キャッピング層150、反射層135、および第2電極146は一つの電気的チャネルを形成することができる。
【0075】
キャッピング層150は反射層135と第2電極146を完全に囲んで第1絶縁層131の側面と上面に接することができる。キャッピング層150は第1絶縁層131との接着力がよい物質で構成され、Cr、Al、Ti、Ni、Auなどの物質で構成される群から選択される少なくとも一つの物質およびこれらの合金で構成され得、単一層あるいは複数の層で構成され得る。
【0076】
キャッピング層150が第1絶縁層131の側面と上面と接する場合、反射層135と第2電極146の熱的、電気的信頼性を向上させることができる。また、第1絶縁層131と第2電極146の間に放出される光を上部に反射する反射機能を有することができる。
【0077】
キャッピング層150は第1絶縁層131と第2電極146の間の第2離隔距離に配置され得る。キャッピング層150は第2離隔距離で第2電極146の側面と上面および第1絶縁層131の側面と上面に接することができる。また、第2離隔距離内でキャッピング層150と第2導電性半導体層126が接してショットキー接合が形成される領域が配置され得、ショットキー接合を形成することによって電流の分散が容易となり得る。
【0078】
再び
図1を参照すると、半導体構造物120の下部面と第1リセス128と第2リセス127の形状に沿って下部電極層165と接合層160が配置され得る。下部電極層165は反射率が優秀な物質で構成され得る。例示的に下部電極層165はアルミニウムを含むことができる。電極層165がアルミニウムを含む場合、活性層124から基板170方向に放出される光を上部に反射する役割をして光抽出効率を向上させることができる。
【0079】
第2絶縁層132は反射層135、第2電極146、キャッピング層150を下部電極層165と電気的に絶縁させる。下部電極層165は第2絶縁層132を貫通して第1電極142と電気的に連結され得る。
【0080】
第1絶縁層131の厚さは第2絶縁層132の厚さの40%~80%であり得る。40%~80%を満足する場合、第1絶縁層131の厚さが薄くなり、反射層135の上面が第1導電型半導体層122に近くなって光抽出効率が向上し得る。
【0081】
例示的に第1絶縁層131の厚さは3000オングストローム~7000オングストロームであり得る。3000オングストロームより薄い場合、電気的信頼性が悪化し得、7000オングストロームより厚いと反射層135およびキャッピング層150が第1絶縁層131の上部と側面に配置される時、反射層135やキャッピング層150のステップカバレッジ特性が悪いため剥離やクラックを誘発し得る。剥離やクラックを誘発する場合、電気的信頼性が悪化したり光抽出効率が低下する問題点を引き起こし得る。
【0082】
第2絶縁層132の厚さは4000オングストローム~10000オングストロームであり得る。4000オングストロームより薄い場合、素子の動作時に電気的信頼性が悪化し得、10000オングストロームより厚い場合、工程時に素子に加えられる圧力や熱的ストレスによって信頼性が低下され得、工程時間が長くなって素子の単価が高くなる問題を引き起こし得る。第1絶縁層131と第2絶縁層132の厚さはこれに限定されない。
【0083】
接合層160は導電性材料を含むことができる。例示的に接合層160は、金、錫、インジウム、アルミニウム、シリコン、銀、ニッケル、および銅で構成される群から選択される物質またはこれらの合金を含むことができる。
【0084】
基板170は導電性物質で構成され得る。例示的に基板170は金属または半導体物質を含むことができる。基板170は電気伝導度および/または熱電導度が優秀な金属であり得る。この場合、半導体素子の動作時に発生する熱を迅速に外部に放出することができる。
【0085】
基板170はシリコン、モリブデン、シリコン、タングステン、銅およびアルミニウムで構成される群から選択される物質またはこれらの合金を含むことができる。
【0086】
第2電極パッド166は導電性物質で構成され得る。第2電極パッド166は単層または多層構造を有することができ、チタニウム(Ti)、ニッケル(Ni)、銀(Ag)および金(Au)を含むことができる。例示的に第2電極パッド166はTi/Ni/Ti/Ni/Ti/Auの構造を有することができる。
【0087】
第2電極パッド166は中央部分が陥没して上面が凹部と凸部を有することができる。上面の凹部にはワイヤー(図示されず)がボンディングされ得る。したがって、接着面積が広くなって第2電極パッド166とワイヤーがさらに堅固にボンディングされ得る。
【0088】
第2電極パッド166は光を反射できるため、第2電極パッド166は半導体構造物120と近いほど光抽出効率が向上し得る。
【0089】
第2電極パッド166と半導体構造物120の間の距離は5μm~30μmであり得る。10μmより小さいと工程マージンを確保することが難しく、30μmより大きいと全体の素子で第2電極パッド166が配置される面積が広くなるため、発光層24の面積が減少し光量が減少し得る。
【0090】
第2電極パッド166の凸部の高さは活性層124より高くてもよい。したがって第2電極パッド166は活性層124で素子の水平方向に放出される光を上部に反射して光抽出効率を向上させ、指向角を制御することができる。
【0091】
半導体構造物の上部面には凹凸が形成され得る。このような凹凸は半導体構造物120から出射する光の抽出効率を向上させることができる。凹凸は紫外線波長により平均高さが異なり得、UV-Cの場合、300nm~800nm程度の高さを有し、平均500nm~600nm程度の高さを有する時に光抽出効率が向上し得る。
【0092】
半導体構造物12の上部面と側面にはパッシベーション層180が配置され得る。パッシベーション層180の厚さは2000オングストローム~5000オングストロームであり得る。2000オングストロームより小さい場合、素子を外部の水分や異物から保護するのに充分でないため素子の電気的、光学的信頼性を悪化させ得、5000オングストロームより厚い場合、素子に加えられるストレスが大きくなって光学的信頼性を低下させるか工程時間が長くなることによって素子の単価が高くなる問題点を引き起こし得る。
【0093】
図4を参照すると、第2リセス127の突出高さH
1は第1リセス128の突出高さH
2より大きくてもよい。ここで突出高さは、活性層124から第1リセス128および第2リセス127の上面までの垂直距離と定義することができる。
【0094】
具体的には、第2リセス127の突出高さH1は下記の関係式1を満足することができる。
【0095】
[関係式1]
H1=W4×tanθ1
【0096】
ここで、W4は互いに隣り合う第1リセス128と第2リセス127の間の中間地点C1から第2リセスの上面C2までの距離であり、θ1は0.5度以上5.0度以下である。
【0097】
θ1が0.5度未満の場合には、反射層の高さが相対的に低くなって効果的な反射機能の遂行が困難であり得る。また、5.0度を超過する場合には、反射層の高さが過度に高くなるためそれに比例して活性層の面積が過度に減少する問題がある。また、リセス工程と絶縁層工程がより精密に管理されなければならない問題がある。
【0098】
例示的に中間地点C1から第2リセスの上面C2までの距離は20μm~40μmであり、θ1は2.3度であり得る。第2リセス127の突出高さは約300~800nmであり得る。この場合、活性層124からTMモードに放出される光を効果的に上向き反射させることができる。
【0099】
第2リセス127は第1リセス128より高く形成され得る。しかし、必ずしもこれに限定されず、第1リセス128の高さと第2リセス127の高さは同じであり得る。
【0100】
第1リセス128の傾斜角度θ2は40度~70度、または60度~70度であって、第2リセス127の傾斜角度θ3は40度~70度、または60度~70度であり得る。
【0101】
図5は実施例に係る半導体素子の平面図、
図6は半導体素子の電流密度の分布を示す図面、
図7aは第1領域を示す図面、
図7bは第1領域の間の距離を説明するための図面、
図8はpオーミック電極の面積を示す図面である。
【0102】
図5を参照すると、半導体素子100は平面上の反射層135または第2リセスによって区画される複数個の第1領域136を含むことができる。第1リセス128、第2リセス、反射層135、および第1領域136は半導体構造物の下部面に形成された領域であり得る。複数個の第1領域136は所定間隔で離隔する独立空間であり得る。また、複数個の第1領域136は発光領域であり得る。
【0103】
第1領域136は多様な形状を有することができる。例示的に第1領域136は六角形、八角形、三角形のような多角形状であるか円の形状であり得る。
【0104】
複数個の第1電極142と第1リセス128は第1領域136にそれぞれ配置され得る。このような構造によると電流が分散する第1電極142を反射層135が包囲することができる。したがって、第1電極142の周辺で発光する光は第1領域136を囲んだ反射層135により上向き反射され得る。
【0105】
反射層135は第1電極142の電流密度100%を基準として電流密度が30%~40%以下である領域を連結した領域に配置され得る。例えば、第1リセスの中心から水平線上に配置される第2リセスの中心までの距離は5μm~40μmであり得る。
【0106】
距離が5μmより狭い場合、電流拡散が優秀な領域の活性層を食刻することになって発光効率が低下する問題があり得、40μmより広い場合、電流拡散特性が悪い領域が残るようになって光抽出効率が低下され得る。電流密度が30%未満である領域に反射層を形成する場合、発光領域の面積が過度に広くなって効率が低下され得る。また、側面から出射した光の相当部分が半導体構造物内で吸収される可能性が高い。
【0107】
図6を参照すると、Alの組成が高くなると電流の分散効果が弱くなり得る。したがって、それぞれの第1電極142周辺の地点にのみ電流が分散し、距離が遠い地点では電流密度が急激に低くなり得る。したがって、有効発光領域P2が狭くなる。
【0108】
有効発光領域P2は、電流密度が最も高い第1電極周辺の地点P1を基準として電流密度が30%~40%以下である境界地点と定義することができる。例えば、第1リセス128の中心から5μm~40μm離れた距離を境界地点と定義することができる。しかし、注入電流のレベル、Alの組成により可変的であり得る。
【0109】
第1電極142の間である低電流密度領域P3は電流密度が低いため発光に殆ど寄与しない。したがって、実施例は電流密度が低い領域に反射層を形成して光抽出効率を向上させることができる。
【0110】
しかし、低電流密度領域P3の全体の面積に反射層を形成することは非効率的である。したがって、反射層を形成する領域のみを残し、残りの領域には第1電極をできるだけ稠密に配置することが光出力を高めるのに有利であり得る。
【0111】
図7aを参照すると、反射層135は傾斜部135bと上面部135cを含むことができる。活性層124から出射した光は殆ど傾斜部135bにより上向き反射され得る。
【0112】
反射層135により定義される第1領域136は、第1電極142の2.0~5.0倍の面積を有することができる。この場合、第1電極142を基準として電流密度が40%以下である領域に反射層135を形成することができる。また、反射層135により定義される第1領域136は、第1リセス128の2.0~5.0倍の面積を有してもよい。第1領域136の面積は半導体構造物120のAl濃度により調節されてもよい。
【0113】
図7bを参照すると、互いに隣り合う第1リセスの間隔T1は第1リセスの中心から第2電極までの距離T2と第2電極の間の距離S1の和であり得る。前述した通り、第2電極の間の距離S1はすくなくとも3μm以上を確保する必要がある。
【0114】
複数個の第1リセス128の面積の和は、半導体構造物の水平方向最大面積の12%~24%であり得る。複数個の第1リセスの面積が24%より大きいと、第1リセスの間の間隔T1が狭くなる。その結果、第2電極の間の距離S1を確保できなくなり得る。複数個の第1リセスの面積が12%より小さい場合にはn電極の面積が小さいため十分な電流拡散が難しくなる。
【0115】
例示的に複数個の第1リセスの面積が12%である場合、第1リセスの間の間隔T1は130μmであり、第1リセスの中心から第2電極までの距離T2は63.5μmであり得る。したがって、反射層を形成する間隔を約3μm確保することができる。
【0116】
また、複数個の第1リセスの面積が24%である場合、第1リセスの間の間隔T1は101μmであり、第1リセスの中心から第2電極までの距離T2は49μmであり得る。したがって、第1リセスの反射層を形成する間隔を約3μm確保することができる。
【0117】
図8を参照すると、第1リセスの個数が多くなるか第2電極の間の距離S1が広くなるほど複数個の第2電極146の面積は減少するようになる。
【0118】
半導体構造物120は、第2リセス127により区画される複数個の第1領域136と半導体構造物120の側面E1と第2リセス127の間で定義される第2領域137を含むことができる。第1領域136の間の離隔間隔S1は第2リセス127の幅と同じであるかさらに広くてもよい。
【0119】
複数個の第2電極146は第1領域136内に配置される複数個のサブ電極147と第2領域137内に配置される縁電極148を含むことができる。
【0120】
複数個のサブ電極147は第1リセスと第2リセスの間に配置され得る。複数個のサブ電極147は互いに離隔するが反射層によって電気的に連結され得る。
【0121】
縁電極148は半導体構造物120の端に沿って連続的に配置され得る。しかし、必ずしもこれに限定されず、縁電極148は複数個に分割されてもよい。また、縁電極148は省略されてもよい。
【0122】
第2リセス127と半導体構造物120の側面E1の離隔距離d1は1.0μm~10μmであり得る。離隔距離d1が1.0μmより小さい場合には工程マージンの確保が難しい。また、離隔距離d1が10μmより大きい場合には発光に参加する面積が減少して光抽出効率が低下され得る。しかし、必ずしもこれに限定されず、第2リセス127および反射層が半導体構造物120の側面E1まで形成されてもよい。この場合、縁電極148は複数個に分割され得る。
【0123】
図9は本発明の第1実施例に係る半導体素子の写真、
図10は本発明の第2実施例に係る半導体素子の写真、
図11は本発明の第3実施例に係る半導体素子の写真、
図12は第1~第3実施例に係る半導体素子の光出力を測定したグラフ、
図13は第1~第3実施例に係る半導体素子の動作電圧を測定したグラフである。
【0124】
図9を参照すると、第1リセスが14個の場合、第1電極の周囲のみが発光し、残りの部分は殆ど発光しないことを確認することができる。
図10を参照すると、第1リセスの個数が31個に増加した場合、
図9と比べて発光面積が広くなったことが分かる。また、
図11を参照すると、
図10と比べて全体的に発光することを確認することができる。すなわち、第1電極の面積が増加することによって電流の分散特性が向上して殆どの活性層が発光に参加することになったのである。
【0125】
図12を参照すると、第1リセス128の個数が14個である第1実施例の光出力100%を基準として、第1リセス128の個数が31個である第2実施例は光出力が114.7%向上したことを確認することができる。また、ホールの個数が44個になると光出力は140.1%向上することを確認することができる。すなわち、活性層の全体の面積は減少したが、発光に参加する活性層の面積は増加したことが分かる。
【0126】
図13を参照すると、第1リセス128の個数が14個である第1実施例の動作電圧100%を基準として、第1リセス128の個数が31個である第2実施例は動作電圧が87%に低くなったことを確認することができる。また、ホールの個数が44になると動作電圧は78%にさらに低くなることを確認することができる。すなわち、第1電極の総面積が大きくなって電流の分散特性が向上することによって動作電圧が低くなったことを確認することができる。
【0127】
図14は本発明の第4実施例に係る半導体素子の写真、
図15は本発明の第5実施例に係る半導体素子の写真、
図16は本発明の第6実施例に係る半導体素子の写真、
図17は本発明の第7実施例に係る半導体素子の写真、
図18は本発明の第8実施例に係る半導体素子の写真、
図19は第4~第8実施例に係る半導体素子の光出力を測定したグラフ、
図20は第4~第8実施例に係る半導体素子の動作電圧を測定したグラフである。
【0128】
下記の表1は実施例4~8の活性層面積、p-オーミック電極の面積(第2面積)、リセスの面積、n-オーミック電極の面積(第1面積)、および第1リセスの個数を測定した。
【0129】
活性層面積は半導体構造物をメサ食刻した面積であり得、半導体構造物の水平方向最大面積を基準とした活性層の面積比率であり得る。ここで半導体構造物の面積はメサ食刻した面積とリセス面積を足した水平方向最大断面積であり得る。
【0130】
p電極の面積は半導体構造物の水平方向最大面積を基準として第2電極の面積比率である。
【0131】
n電極の面積は半導体構造物の水平方向最大面積を基準として第1電極の面積比率である。
【0132】
実施例4および7は反射層を形成して実験し、実施例5、6、および8は反射層を形成せずに実験した。
【0133】
【0134】
図14~
図18、および表1を参照すると、第1リセスの個数が多くなるにつれて有効発光領域P2が重なることを確認することができる。したがって、全体的な活性層面積は減少したが殆どの活性層は発光に参加することができる。
【0135】
複数個の第1電極142が第1導電型半導体層122と接触する第1面積は、半導体構造物120の水平方向最大断面積の6.0%以上11%以下であり得る。第1面積はそれぞれの第1電極142が第1導電型半導体層122と接触する面積の和であり得る。
【0136】
複数個の第1電極142の第1面積が6.0%未満の場合には十分な電流拡散特性を有することができないため光出力が減少し、11%を超過する場合には第2電極間の間隔が過度に狭くなって反射層を形成する空間を確保し難い。この時、第1面積を6.0%以上11%以下に形成するために、複数個の第1リセスの面積は半導体構造物の水平方向最大面積の12%~24%であり得る。
【0137】
実験結果、実施例4~7は第2電極の間に反射層を形成する空間があるが、実施例8は延長部を含む反射層を形成する空間が確保されていない。
【0138】
第2電極246が第2導電型半導体層126と接触する第2面積は、半導体構造物120の水平方向最大断面積の40%以上60%以下であり得る。第2面積は第2電極246が第2導電型半導体層126と接触する総面積であり得る。
【0139】
第2面積が40%未満の場合には第2電極の面積が過度に小さくなって動作電圧が上昇し、ホールの注入効率が低下する問題がある。第2面積が60%を超過する場合には第1面積を効果的に広げることができないため、電子の注入効率が低下する問題がある。
【0140】
第2面積は、半導体構造物の下部面に形成された複数個の第1リセスの面積と第2リセスの面積を除いた残りの面積と同じであるか小さくてもよい。したがって、複数個の第1リセスの面積と第2リセスの面積を足した第3面積は、半導体構造物の水平方向最大面積の60%以下であり得る。
【0141】
第3面積が半導体構造物の水平方向最大面積の60%以上である場合には第2電極の面積が過度に小さくなって反射層を形成し難い。また、動作電圧が上昇し、ホールの注入効率が低下する問題がある。
【0142】
複数個の第2リセスの面積は半導体構造物の水平方向最大面積の4.8%~5.7%であり得る。第2リセスの面積が4.8%より小さい場合、反射層を形成し難い問題があり、5.7%より大きい場合、第2面積が小さくなって動作電圧が上昇する問題がある。
【0143】
第1面積と第2面積は反比例関係を有する。すなわち、第1電極の個数を増やすために第1リセスの個数を増やす場合、第2電極の面積が減少するようになる。光出力を高めるためには電子とホールの分散特性がバランスを取らなければならない。また、反射層を形成するために第1面積と第2面積の適正な比率を定めることが重要である。
【0144】
複数個の第1電極が第1導電型半導体層に接触する第1面積と第2電極が第2導電型半導体層に接触する第2面積の比(第1面積:第2面積)は、1:4以上に制御することが好ましい。面積比が1:4より小さくなる場合、実施例8のように反射層を形成する空間を確保し難い。
【0145】
また、面積比が1:10より大きくなる場合には、実施例1、2のように第1面積が相対的に小さくなって電流の分散特性が悪化し得る。例示的に実施例1の場合、第1面積が約1.8%しかないため電流の注入効率が非常に低下することを確認した。その結果、第1電極の隣接領域でのみ発光するようになる。
【0146】
実施例によると、第1リセス128と第1領域136の面積比は1:4~1:8であり得る。面積比が1:4より小さい場合、第1リセス128の個数が多くなって反射層135を形成する空間を確保し難い。また、面積比が1:8より大きくなる場合、n電極の面積が相対的に小さくなって電流の分散特性が悪化し得る。
【0147】
実施例4は第1リセス128と第1領域136の面積比が1:8であり、実施例7は第1リセス128と第1領域136の面積比が1:4である。この時、第1リセスの半径は同じであるため、第1リセスの個数が多くなるほど第1領域の面積が次第に狭くなることが分かる。ここで、第1領域136の面積は第1リセスを含む全体面積である。
【0148】
図19を参照すると、第1リセスの個数が48個である第4実施例の光出力100%を基準として、第1リセスの個数が62個である第5実施例はかえって光出力が減少したことが分かる。すなわち、実施例4のように反射層によって光抽出効率が向上することを確認することができる。
【0149】
これと同様に、第1リセスの個数が81個であって、反射層を形成した第7実施例の場合、反射層なしに第1リセスの個数が96個である第8実施例と比べて光出力が高いことが分かる。
【0150】
図20を参照すると、動作電圧は第1リセスの個数が48個から96個に増えてもそれほど大きく変化することはなかった。
【0151】
図21を参照すると、実施例8の場合、反射層135の幅S2が約4.5μmである場合、反射層135にクラックが発生したことを確認することができる。したがって、第2リセスの幅が約4.5μm以下に狭くなる場合、反射層の形成が難いことを確認することができる。
【0152】
しかし、傾斜角度を低く調節する場合、反射層の幅を約3.0μmまで制御することもできる。したがって、反射層の幅S2は約3.0μmより大きく形成することが好ましい。
【0153】
図22は本発明の第9実施例に係る半導体素子の平面図、
図23は
図22のC部分の拡大図、
図24は電源が印加された発光構造物の写真である。
【0154】
図22および
図23を参照すると、第1リセス128は第1方向(X方向)に延び、第2方向(Z方向)に離隔して配置され得る。ここで第1方向は発光構造物120の厚さ方向(Y方向)と垂直な方向であり得る。以下で第1リセス128と第2リセス127の幅(面積)は発光構造物120の下部に形成された領域と定義する。
【0155】
第1リセス128の内部には第1電極142が配置され得る。第1リセス128の個数を調節するか第1方向に延びる長さを調節して第1電極142の面積を制御することができる。
【0156】
アルミニウムの濃度が高い紫外線発光構造物では相対的に電流の分散が容易でないため、第1電極の面積を青色光を放出するGaN発光構造物と比べて広げる必要がある。実施例では複数個の第1電極142が第1方向に第1導電型半導体層と接触するため電流注入面積を広げることができる。
【0157】
この時、第1電極142の面積を増加させるために第1リセス128を過度に形成する場合、活性層124および第2電極146の面積が減少するため、適正な面積比率を維持することが重要である。
【0158】
第1リセス128の幅W1は30μm以上60μm以下であり得る。第1リセス128の幅W1が30μmより小さい場合、内部に第1電極142を形成する際に工程マージンを確保することが難しく、60μmより大きい場合には活性層が過度に減少して光出力が低くなり得る。
【0159】
第1リセス128の間の距離d6は20μm~60μmであり得る。距離d6が20μmより小さい場合には活性層が過度に減少して光出力が低くなり得、距離が60μmより大きい場合には第1リセス128の個数が小さくなって第1電極142の面積を十分に確保し難い。
【0160】
複数個の第1電極142の面積は、発光構造物120の第1方向最大面積100%を基準として19%~29%であり得る。第1電極142の面積が19%より小さい場合、十分な電流注入および拡散が難しくなり得、第1電極142の面積が29%より大きい場合には活性層124と第2電極146が配置され得る面積が減少して光出力が低くなって動作電圧が上昇する問題がある。
【0161】
複数個の第1リセス128の面積は、発光構造物120の第1方向最大面積100%を基準として30%~45%であり得る。第1リセス128の面積が30%より小さい場合、第1電極142の面積が小さくなる問題があり、第1リセス128の面積が45%より大きい場合には活性層124と第2電極146が配置され得る面積が減少して光出力が低くなって動作電圧が上昇する問題がある。
【0162】
複数個の第2リセス127は第1方向(X方向)に延び、第2方向(Y方向)に離隔して配置され得る。第2リセス127は複数個の第1リセス128の間に配置され得る。
【0163】
反射層135は第2リセス127の内部に配置され得る。したがって、反射層135は複数個の第1電極142の両側面に配置されて第1電極142の周辺で発光する光を上向き反射され得る。反射層135の幅S2は第2リセス127の幅と同じであるかより広くてもよい。
【0164】
アルミニウムの組成が高くなると電流の分散効果が弱くなり得る。したがって、それぞれの第1電極142周辺の地点にのみ電流が分散し、距離が遠い地点では電流密度が急激に低くなり得る。したがって、有効発光領域P2が狭くなる。
【0165】
有効発光領域P2は電流密度が100%である第1電極142の中心を基準として電流密度が30%~40%以下である境界地点と定義することができる。例えば、第1リセス128の中心から第2方向に5μm~40μm離れた距離を境界地点と定義することができる。しかし、注入電流のレベル、Alの濃度可変的であり得る。
【0166】
反射層135は電流密度が30%~40%以下である境界地点に配置され得る。すなわち、実施例は電流密度が低い領域に反射層135を形成して光抽出効率を向上させることができる。
【0167】
第2リセス127の第1方向の長さは隣り合う第1リセス128の第1方向の長さより長く形成され得る。もし第2リセス127の長さが隣り合う第1リセス128の長さと同じであるかより短いのであれば、第1リセス128の終端地点で発光する光を制御することができない。
【0168】
ここで第2リセス127と隣り合う第1リセス128は、第2方向(Z方向)に第2リセス127に最も近接するように配置された2個の第1リセス128であり得る。すなわち、第2リセス127は左右に隣接して配置された2個の第1リセス128のうち少なくとも一つよりは長く形成され得る。
【0169】
第2リセス127の一終端は第1リセス128の一終端よりさらに長く配置され得るd5。第2リセス127の第1方向の長さは隣接して配置された第1リセス128の第1方向の長さの104%以上であり得る。この場合、第1電極142の両終端の周辺から出射する光を効果的に上向き反射させることができる。
【0170】
第2リセス127と発光構造物120の側面の離隔距離d1は1.0μm~10μmであり得る。離隔距離d1が1.0μmより小さい場合には、工程マージンの確保が難しく、キャッピング層150が反射層135を囲んで配置され難いため、信頼性が低下され得る。また、離隔距離d1が10μmより大きい場合には発光に参加する面積が減少して光抽出効率が低下され得る。しかし、必ずしもこれに限定されず、第2リセス127および反射層135は発光構造物120の側面まで形成されてもよい。
【0171】
複数個の第2リセス127の面積は、発光構造物120の第1方向最大面積100%を基準として4%~10%であり得る。第2リセス127の面積が4%より小さい場合には第2リセス127の内部に反射層135を形成し難い。また、第2リセス127の面積が10%より大きい場合には活性層の面積が減少して光出力が弱くなり得る。
【0172】
反射層135の面積は、発光構造物120の第1方向最大面積100%を基準として46%~70%であり得る。実際の光を反射する反射層135の領域は第2リセス127の面積と同じであるかさらに小さくてもよい。ここの反射層135の面積は、発光構造物120の下部面に延びて第2電極146を覆う延長部を含んだ面積である。
【0173】
第2電極146の面積は、発光構造物120の第1方向最大面積100%を基準として57%~86%であり得る。第2電極146の面積が57%より小さい場合には動作電圧が上昇し得、面積が86%より大きい場合には第1電極142の面積が減少して電流注入および分散効率が低くなり得る。
【0174】
第2電極146の面積は、発光構造物120で第1リセス128と第2リセス127の面積を除いた残りの面積であり得る。したがって、第2電極146は全体的に連結された一つの電極であり得る。
【0175】
図25は本発明の第10実施例に係る半導体素子の平面図、
図26aおよび
図26bは本発明の第11実施例に係る半導体素子を示す図面、
図27は本発明の第12実施例に係る半導体素子を示す図面、
図28は本発明の第13実施例に係る半導体素子を示す図面である。
【0176】
図25を参照すると、複数個の反射層135の両終端と連結される側面反射部135bを含むことができる。すなわち、発光構造物120の端に第3リセス129を形成し、第3リセス129の内部に側面反射部135bを形成することができる。反射層135と側面反射部135bは同じ反射物質を含むことができる。例示的に反射層135と側面反射部135bはアルミニウムを含むことができる。
【0177】
複数個の反射層135と側面反射部135bは電気的に連結されてもよく、互いに離隔して配置されてもよい。
【0178】
複数個の反射層135と側面反射部135bが互いに連結された場合、複数個の第1領域136を形成することができる。複数個の第1領域136は複数個の反射層135によって離隔した空間であり得る。
【0179】
複数個の第1領域136にはそれぞれ第1リセス128と第1電極142が配置され得る。このような構成によると第1電極142の両終端周辺で発光した光を有効に上向き反射させることができる。
【0180】
第2電極は第2リセス127および第3リセスによって複数個に分離され得る。分割された複数個の第2電極146は反射層135の延長部によって互いに電気的に連結され得る。
【0181】
図26aを参照すると、発光素子の端には反射層135が配置されなくてもよい。すなわち、工程マージンなどの多様な理由によって端には反射層135が配置されてもよく、第1電極142が配置されてもよい。
【0182】
図26bを参照すると、半導体素子の端部分Z1にはキャッピング層150、下部電極層165、および基板70が突出して活性層124から放出した光L2を上向き反射させることができる。すなわち、半導体素子の端部分Z1には側面反射部が形成され得る。したがって、別途の反射層を形成しなくても最外郭から放出される光を上向き反射させることができる。
【0183】
キャッピング層150が第2導電型半導体層126の下部面となす角は90度~145度であり得る。角度が90度より小さいか145度より大きい場合には側面に向かって移動する光を上側に反射する効率が低下され得る
【0184】
このような構成によると、複数個の第1リセス128の間から放出される光は反射層135が上向き反射させ、発光構造物120の端から放出される光はキャッピング層150が上向き反射させることができる。
【0185】
図27を参照すると、複数個の反射層135は第2方向(Z方向)に延び、第1方向(X方向)に離隔して配置されてもよい。第1リセス128および第2リセス127の配列は電極パッドの位置などにより適切に変形され得る。
【0186】
図28を参照すると、第1リセス128と第1電極142は第1方向と第2方向にそれぞれ延長され得る。したがって、第1リセス128は互いに交差する領域に複数個の第2領域137を形成することができる。
【0187】
複数個の反射層135は第2領域137にそれぞれ配置されて光を上側に反射することができる。発光構造物120の端には側面反射部135bが配置され得る。複数個の反射層135と側面反射部135bは第2電極を通じて電気的に連結され得る。しかし、必ずしもこれに限定されず、複数個の反射層135と側面反射部135bは電気的に絶縁されてもよい。
【0188】
図29は本発明の一実施例に係る半導体素子パッケージの概念図、
図30は本発明の一実施例に係る半導体素子パッケージの平面図、
図31は
図30の変形例である。
【0189】
図29を参照すると、半導体素子パッケージは溝3が形成された胴体2、胴体2に配置される半導体素子1、および胴体2に配置されて半導体素子1と電気的に連結される一対のリードフレーム5a、5bを含むことができる。半導体素子1は前述した構成をすべて含むことができる。
【0190】
胴体2は紫外線光を反射する材質またはコーティング層を含むことができる。胴体2は複数の層2a、2b、2c、2d、2eを積層して形成することができる。複数の層2a、2b、2c、2d、2eは同じ材質でもよく、異なる材質を含んでもよい。
【0191】
溝3は半導体素子から遠くなるほど広くなるように形成され、傾斜面には段差3aが形成され得る。
【0192】
透光層4は溝3を覆うことができる。透光層4はガラス材質であり得るが、必ずしもこれに限定されない。透光層4は紫外線光を有効に透過できる材質であれば特に制限しない。溝3の内部は空いた空間であり得る。
【0193】
図30を参照すると、半導体素子10は第1リードフレーム5a上に配置され、第2リードフレーム5bとワイヤーによって連結され得る。この時、第2リードフレーム5bは第1リードフレームの側面を囲むように配置され得る。
【0194】
図31を参照すると、半導体素子パッケージは複数個の半導体素子10a、10b、10c、10dが配置されてもよい。この時、リードフレームは第1~第5リードフレーム5a、5b、5c、5d、5eを含むことができる。
【0195】
第1半導体素子10aは第1リードフレーム5a上に配置されて第2リードフレーム5bとワイヤーで連結され得る。第2半導体素子10bは第2リードフレーム5b上に配置されて第3リードフレーム5cとワイヤーで連結され得る。第3半導体素子10cは第3リードフレーム5c上に配置されて第4リードフレーム5dとワイヤーで連結され得る。第4半導体素子10dは第4リードフレーム5d上に配置されて第5リードフレーム5eとワイヤーで連結され得る。
【0196】
半導体素子は多様な種類の光源装置に適用され得る。例示的に光源装置は殺菌装置、硬化装置、照明装置、および表示装置および車両用ランプなどを含む概念であり得る。すなわち、半導体素子はケースに配置されて光を提供する多様な電子デバイスに適用され得る。
【0197】
殺菌装置は実施例に係る半導体素子を具備して所望の領域を殺菌することができる。殺菌装置は浄水器、エアコン、冷蔵庫などの生活家電に適用され得るが必ずしもこれに限定されない。すなわち、殺菌装置は殺菌が必要な多様な製品(例:医療機器)にすべて適用され得る。
【0198】
例示的に浄水器は循環する水を殺菌するために実施例に係る殺菌装置を具備することができる。殺菌装置は水が循環するノズルまたは吐出口に配置されて紫外線を照射することができる。この時、殺菌装置は防水構造を含むことができる。
【0199】
硬化装置は実施例に係る半導体素子を具備して多様な種類の液体を硬化させることができる。液体は紫外線が照射されると硬化する多様な物質をすべて含む最広義の概念であり得る。例示的に硬化装置は多様な種類のレジンを硬化させることができる。または硬化装置はマニキュアのような美容製品を硬化させるのに適用されてもよい。
【0200】
照明装置は、基板と実施例の半導体素子を含む光源モジュール、光源モジュールの熱を発散させる放熱部および外部から提供された電気的信号を処理または変換して光源モジュールに提供する電源提供部を含むことができる。また、照明装置は、ランプ、ヘッドランプ、または街路灯などを含むことができる。
【0201】
表示装置はボトムカバー、反射板、発光モジュール、導光板、光学シート、ディスプレイパネル、画像信号出力回路およびカラーフィルタを含むことができる。ボトムカバー、反射板、発光モジュール、導光板および光学シートはバックライトユニット(Backlight Unit)を構成することができる。
【0202】
反射板はボトムカバー上に配置され、発光モジュールは光を放出することができる。導光板は反射板の前方に配置されて発光モジュールで発散する光を前方に案内し、光学シートはプリズムシートなどを含んで構成されて導光板の前方に配置され得る。ディスプレイパネルは光学シートの前方に配置され、画像信号出力回路はディスプレイパネルに画像信号を供給し、カラーフィルタはディスプレイパネルの前方に配置され得る。
【0203】
半導体素子は表示装置のバックライトユニットとして使用される時、エッジタイプのバックライトユニットとして使用されるか直下タイプのバックライトユニットとして使用され得る。
【0204】
半導体素子は前述した発光ダイオードの他にレーザーダイオードでもよい。
【0205】
レーザーダイオードは、発光素子と同様に、前述した構造の第1導電型半導体層と活性層および第2導電型半導体層を含むことができる。そして、p-型の第1導電型半導体とn-型の第2導電型半導体を接合させた後、電流を流した時に光が放出されるelectro-luminescence(電界発光)現象を利用するが、放出される光の方向性と位相において差異点がある。すなわち、レーザーダイオードは励起放出(stimulated emission)という現象と補強干渉現象などを利用して、一つの特定の波長(単色光、monochromatic beam)を有する光が同じ位相を有して同じ方向に放出され得、このような特性によって光通信や医療用装備および半導体工程装備などに使用され得る。
【0206】
受光素子としては、光を検出してその強度を電気信号に変換する一種のトランスデューサーである光検出器(photodetector)を例に挙げることができる。このような光検出器として、光電池(シリコン、セレン)、光出力前素子(硫化カドミウム、セレン化カドミウム)、フォトダイオード(例えば、visible blind spectral regionやtrue blind spectral regionでピーク波長を有するPD)、フォトトランジスタ、光電子増倍管、光電管(真空、ガス封入)、IR(Infra-Red)検出器などがあるが、実施例はこれに限定されない。
【0207】
また、光検出器のような半導体素子は、一般的に光変換効率が優秀な直接遷移半導体(direct bandgap semiconductor)を利用して製作され得る。または光検出器は構造が多様であり、最も一般的な構造としては、p-n接合を利用するpin型光検出器と、ショットキー接合(Schottky junction)を利用するショートキー型光検出器と、MSM(Metal Semiconductor Metal)型光検出器などがある。
【0208】
フォトダイオード(Photodiode)は発光素子と同様に、前述した構造の第1導電型半導体層と活性層および第2導電型半導体層を含むことができ、pn接合またはpin構造で構成される。フォトダイオードは逆バイアスあるいはゼロバイアスを加えて動作するようになり、光がフォトダイオードに入射すると電子と正孔が生成されて電流が流れる。この時、電流の大きさはフォトダイオードに入射する光の強度に略比例し得る。
【0209】
光電池または太陽電池(solar cell)はフォトダイオードの一種であって、光を電流に変換することができる。太陽電池は、発光素子と同様に、前述した構造の第1導電型半導体層と活性層および第2導電型半導体層を含むことができる。
【0210】
また、p-n接合を利用した一般的なダイオードの整流特性を通じて、電子回路の整流器として利用されてもよく、超高周波回路に適用されて発振回路などに適用され得る。
【0211】
また、前述した半導体素子は必ずしも半導体でのみ具現されず、場合により金属物質をさらに含むこともできる。例えば、受光素子のような半導体素子は、Ag、Al、Au、In、Ga、N、Zn、Se、P、またはAsのうち少なくとも一つを利用して具現され得、p型やn型ドーパントによってドーピングされた半導体物質や真性半導体物質を利用して具現されてもよい。
【0212】
以上、実施例を中心に説明したがこれは単に例示に過ぎず、本発明を限定するものではなく、本発明が属する分野の通常の知識を有する者であれば、本実施例の本質的な特性を逸脱しない範囲で以上で例示されていない多様な変形と応用が可能であることが分かるはずである。例えば、実施例に具体的に示された各構成要素は変形して実施できるものである。そして、このような変形と応用に関係した差異点は添付された特許請求の範囲で規定する本発明の範囲に含まれるものと解釈されるべきである。