(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-04-01
(45)【発行日】2022-04-11
(54)【発明の名称】パラメータ可変型の照明用電源装置
(51)【国際特許分類】
H05B 47/19 20200101AFI20220404BHJP
【FI】
H05B47/19
(21)【出願番号】P 2018039288
(22)【出願日】2018-03-06
【審査請求日】2021-02-25
(73)【特許権者】
【識別番号】000126274
【氏名又は名称】株式会社アイ・ライティング・システム
(74)【代理人】
【識別番号】100092901
【氏名又は名称】岩橋 祐司
(74)【代理人】
【識別番号】100188260
【氏名又は名称】加藤 愼二
(72)【発明者】
【氏名】松本 稔
【審査官】野木 新治
(56)【参考文献】
【文献】特表2016-534514(JP,A)
【文献】国際公開第2016/173832(WO,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H05B 45/00、47/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
制御指令値に基づいて照明用外部電源を光源への供給電力に変換する電力変換モジュールと、
前記制御指令値を演算して前記電力変換モジュールへ出力するマイクロプロセッサと、
前記マイクロプロセッサでの演算に用いる制御パラメータを記憶するメモリと、
制御用外部電源を電磁界エネルギーの状態で受電するとともに、該電磁界エネルギーに乗せられた前記制御パラメータの情報を受信する磁場アンテナを有する非接触通信モジュールと、を備え、
前記マイクロプロセッサは、該マイクロプロセッサが前記照明用外部電源によって起動する場合に、前記メモリの制御パラメータを読み出して、該制御パラメータに基づく前記制御指令値を演算し、該マイクロプロセッサが非接触で受電した前記制御用外部電源によって起動する場合に、非接触で受信した前記制御パラメータを前記メモリに書き込むように動作
し、前記非接触通信モジュールは、
外部から送信された所定周波数帯域の前記電磁界エネルギーを吸収して受信電圧に変換する前記磁場アンテナと、
前記受信電圧を整流して整流電圧にする整流回路と、
前記整流電圧を蓄電して所定の蓄電電圧とし、該蓄電電圧を前記制御用外部電源として出力可能な蓄電回路と、
前記電磁界エネルギーに乗せて送られてきた前記制御パラメータのデジタル信号を前記整流電圧の変動から再現するデジタル信号再現回路と、を有し、
前記デジタル信号再現回路は、前記整流電圧の瞬時値と、前記蓄電電圧の平均値の四分の一から四分の三までのいずれかの値とを比較することによって、前記制御パラメータのデジタル信号を再現することを特徴とするパラメータ可変型の照明用電源装置。
【請求項2】
請求項1記載のパラメータ可変型の照明用電源装置において、
前記制御パラメータは、光源の定格特性値を含み、
前記マイクロプロセッサは、前記照明用外部電源による通常の点灯動作において、前記磁場アンテナを有する非接触通信モジュールとは別の受信モジュールからの調光率の情報を取得し、前記定格特性値に前記調光率を掛けた値に基づいて前記制御指令値を演算することを特徴とするパラメータ可変型の照明用電源装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、LED等の光源を点灯制御するのに必要なパラメータを適宜書き換えることが可能な照明用電源装置に関する。
【背景技術】
【0002】
HIDランプや蛍光ランプ等、従来ランプの動作電圧や動作電流については、ほとんどの場合、規格で決められており、独自の定格特性を持つようなランプは少なかった。そのため、従来の照明用電源装置の種類(型番など)が100種類を超えることは、まず無かった。
【0003】
一方、LED等の発光素子を用いた光源の場合、基本となる発光素子の動作電圧が例えば3V程度であることから、複数の発光素子を直並列に繰り返し接続して、任意の電圧、電流で点灯可能な多様な定格電流電圧をもった照明器具が容易に構成される。LED照明が全盛となった今日においては、照明用電源装置をそのような多様な定格特性の光源に適合させるため、その種類が従来ランプと比較にならないほど増加し、照明用電源装置の量産化の足かせ、在庫増加などの原因になっている。
【0004】
このような事情から、多様な定格特性に適合できるように、量産後でもパラメータを変更できるように構成された照明用電源装置が徐々に増えてきている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかしながら、例えば、電源基板にディップスイッチ等の切替スイッチを設けて、スイッチの切替によって複数の候補の中から所望のパラメータを選択できるようにした電源装置があるが、電源装置の本体ケースを開けて切替作業をしなければならず、時間がかかるという問題があった。
【0007】
また、特許文献1の照明用電源装置では、LED光源の低い方の端子と制御用電源の出力端子との間に抵抗R1、R3が接続され、抵抗R1による分圧値に応じた電流指令値を出力するマイクロプロセッサが設けられている。LED光源の定格特性に応じた抵抗値を有する抵抗R1を接続することで、その定格特性に応じた電流指令値での定電流制御が行われる。しかし、特許文献1の場合も、マイクロプロセッサが出力する電流指令値を変更するには、接続する抵抗R1を取り換える作業が必要であり、時間と手間が掛かるという問題があった。
【0008】
本発明は上記課題に鑑みなされたものであり、点灯制御に必要なパラメータを瞬時に変更可能な照明用電源装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
発明者は、外部から制御パラメータを受け取れるマイクロプロセッサと、その制御パラメータを記憶可能なメモリと、を備えた照明用電源装置に着目し、通信インターフェースとして磁場アンテナを利用した非接触式の通信モジュールを採用した。照明用電源装置との間で機械的な接触を伴う接続が不要となり、瞬時に制御パラメータがマイクロプロセッサに送信されて、メモリの書き換えが実行される。また、通常の照明用電源装置では、商用交流電源などの照明用外部電源の一部をマイクロプロセッサの制御用電源として利用するものが多いので、照明用外部電源と接続されていない状態ではマイクロプロセッサを起動させることができない。しかし、通常の制御用電源の供給ルートに加えて、上記の磁場アンテナを利用した通信モジュールを採用すれば、照明用電源装置が外部電源に非接続状態であっても、磁場アンテナを介して外部電源を受電することができて、マイクロプロセッサによる書き換え処理を実行できる。
【0010】
すなわち、本発明に係るパラメータ可変型の照明用電源装置は、
制御指令値に基づいて照明用外部電源を光源への供給電力に変換する電力変換モジュールと、
前記制御指令値を演算して電力変換モジュールへ出力するマイクロプロセッサと、
前記マイクロプロセッサでの演算に用いる制御パラメータを記憶するメモリと、
制御用外部電源を電磁界エネルギーの状態で受電するとともに、該電磁波に乗せられた前記制御パラメータの情報を受信する磁場アンテナを有する非接触通信モジュールと、を備え、
前記マイクロプロセッサは、
該マイクロプロセッサが前記照明用外部電源によって起動する場合に、前記メモリの制御パラメータを読み出して、該制御パラメータに基づく前記制御指令値を演算し、
該マイクロプロセッサが非接触で受電した前記制御用外部電源によって起動する場合に、非接触で受信した前記制御パラメータを前記メモリに書き込むように動作する、
ことを特徴とする。
【0011】
上記の本発明の構成によれば、照明用電源装置が磁場アンテナを有する非接触通信モジュールを備えたことで、照明用外部電源を制御用電力として利用できない状態でも、マイクロプロセッサを起動させることが可能で、かつ、外部の通信手段から更新したい制御パラメータを非接触でマイクロプロセッサに送ることができる。照明用電源装置に制御用の電池などを設ける必要はなく、受電した制御用電力を使って、マイクロプロセッサを動作させて、メモリ内の制御パラメータを更新することができる。また、マイクロプロセッサへの制御用電源の供給元が、通常の照明用外部電源からのものか、非接触で受電した外部電源からのものかによって、マイクロプロセッサの動作が変わるようにプログラムを組むことにより、メモリへの制御パラメータの書き込み動作と、メモリからの制御パラメータの読み取り動作とが同時に処理されることなく、それぞれの処理が確実に実行される。非接触通信モジュールによって、通常の点灯動作が妨げられることもない。
【0012】
ここで、本発明では「照明用外部電源」と「制御用外部電源」が、照明用電源装置に向けて独立した経路により供給される。「照明用外部電源」とは、商業用交流電源やバッテリー等の直流電源装置からの供給電力を指し、主には光源の点灯電力に利用され、その一部が電力変換モジュールに含まれる制御回路やマイクロプロセッサなどの制御用電源として利用される。一方、「制御用外部電源」とは、上記の照明用外部電源からの電力供給を受けられない状態において、照明用外部電源の代わりに、マイクロプロセッサに供給される制御用電力を指す。
【0013】
「制御指令値」とは、電力変換モジュールの駆動制御に必要な信号を指す。電力変換モジュールは、制御指令値に応じて、内蔵するスイッチング素子のオンオフ制御を実行する。例えば、電流指令値、電圧指令値、電力指令値などが制御指令値に含まれる。
「制御パラメータ」とは、マイクロプロセッサが制御指令値を演算する際に必要とする各種の設定値を指し、例えば、光源の定格特性に関する値や、光源及び照明用電源装置の経年変化を補償するための補償値などのパラメータが含まれる。光源の定格特性に関する値には、例えば、定格直流値、定格電圧値、定格電力値、最大電流値、最大電圧値および最大電力値などが含まれる。特に、LED光源の場合は、特にLED光源の定格電流値および最大電圧値を指す。制御パラメータは、1種類の設定値だけでなく、複数種類の設定値の組合せや、1個の設定値だけでなく、複数個の設定値の組合せであってもよい。
【0014】
「磁場アンテナを有する非接触通信モジュール」とは、外部からの電磁界エネルギーを磁場アンテナが受けることによって、非接触で受電と受信を実行可能な通信手段を指す。受電能力は、少なくとも、マイクロプロセッサの起動とメモリの書き換えの動作に必要な電力を蓄えることができればよい。受信能力は、少なくとも、メモリに記憶させる制御パラメータの信号を受信できればよい。受信信号には、制御パラメータの信号に加えて、チェックサムなど簡易な誤検出符号の信号を含めてもよい。ただし、マイクロプロセッサに実行させるプログラムは予めメモリ等に記憶させておけばよく、マイクロプロセッサに対するコマンドの信号を非接触通信モジュールに受信させる必要性なない。従って、非接触通信モジュールをコンパクトに低コストで構成できる。
【0015】
本発明によれば、照明用電源装置の製造後に制御パラメータを変更したい場合など、いつでも照明用電源装置のメモリ内の制御パラメータを簡単な通信手段によって書き換えることができる。そして、通常の点灯動作において、メモリ内の書き換えられた制御パラメータに基づく点灯動作を実行することができる。従って、光源の多様な定格特性等に適合し、照明用電源装置の量産化の足かせ、在庫増加などの問題を解決することができる。
【0016】
また、本発明において、前記制御パラメータは、光源の定格特性値を含み、
前記マイクロプロセッサは、前記照明用外部電源による通常の点灯動作において、前記磁場アンテナを有する非接触通信モジュールとは別の受信モジュールからの調光率の情報を取得し、前記定格特性値に前記調光率を掛けた値に基づいて前記制御指令値を演算することが好ましい。
【0017】
この構成によれば、マイクロプロセッサが、制御パラメータ(定格特性値)と調光率との乗算値に基づいて制御指令値を演算し、電力変換モジュールに出力するので、制御パラメータが変更された場合であっても、非接触通信モジュールによって妨げられることなく調光動作が実行される。例えばゼロパーセントから100パーセントまでの連続調光など、各光源の定格特性に適合した状態での調光動作が可能になる。
【0018】
さらに、本発明において、前記磁場アンテナを有する非接触通信モジュールは、
外部から送信された所定周波数帯域の電磁界エネルギーを吸収して受信電圧に変換する前記磁場アンテナと、
前記受信電圧を整流して整流電圧にする整流回路と、
前記整流電圧を蓄電して所定の蓄電電圧とし、該蓄電電圧を前記制御用外部電源として出力可能な蓄電回路と、
前記電磁界エネルギーに乗せて送られてきた前記制御パラメータのデジタル信号を前記整流電圧の変動から再現するデジタル信号再現回路と、を有し、
デジタル信号再現回路は、前記整流電圧の瞬時値と、前記蓄電電圧の平均値の四分の一から四分の三までのいずれかの値とを比較することによって、前記制御パラメータのデジタル信号を再現することが好ましい。
【0019】
ここで、非接触通信モジュールの「磁場アンテナ」とは、外部の通信手段に設けられた送信用の磁場アンテナとの間で、磁束結合を生むように構成されたものを指す。通常は、コイルとコンデンサによる並列共振回路が用いられるがこれに限られない。外部の通信手段において、制御パラメータのデジタル信号によって変調された搬送波が電磁界エネルギーの状態で送信され、非接触通信モジュールの磁場アンテナがこれを受信する。同時に、受信側の磁場アンテナに生じる受信電圧に基づいて、マイクロプロセッサ用の制御用電力が蓄電回路に蓄えられる。
【0020】
「蓄電電圧の平均値の四分の一から四分の三までのいずれかの値」とは、整流電圧の変動から元のデジタル信号を再現する場合の閾値を指し、特に制約がなければ、蓄電電圧の平均値の二分の一の値を採用するとよい。
【0021】
この構成の非接触通信モジュールは、言い換えると、制御パラメータのデジタル信号によって変調された搬送波(電磁界エネルギー)を受信側の磁場アンテナで吸収し、磁場アンテナに生じた受信電圧を整流し、その整流電圧の瞬時値を所定の閾値によって二値化して、元の制御パラメータのデジタル信号を再現するという手順と、整流電圧を蓄電してマイクロプロセッサの動作に必要な制御用電力を生成するという手順とを同時に実行するモジュールと言える。
【0022】
この構成の非接触通信モジュールによれば、高周波強電磁界を利用した制御用電力の供給機能と、制御パラメータの通信機能との両方を発揮することができて、照明用電源装置の制御パラメータを、照明用電源装置に商用交流電源などの照明用外部電源を接続することなく、瞬時に変更することができる。
また、高周波強電磁界に乗せられた制御パラメータのデジタル信号を正確に再現することができる。
さらに、非接触通信モジュールを受信専用にすることで、送信に関する構成を省くことができて、非接触通信モジュールの更なるコンパクト化および低コスト化を実現できる。
【図面の簡単な説明】
【0023】
【
図1】第一実施形態に係る定格可変LED電源の回路構成図である。
【
図2】第二実施形態に係る定格可変LED電源に設けられる非接触受信モジュールの具体的な回路構成図である。
【
図3】前記非接触受信モジュールで処理される信号波形を模式的に示した図。
【発明を実施するための形態】
【0024】
<第一実施形態>
以下、図面に基づいて、本発明に係るパラメータ可変型の照明用電源装置の第一実施形態について説明する。
図1は、第一実施形態の定格可変LED電源2の構成である。
【0025】
定格可変LED電源2は、一般的な定電流制御用の電力変換モジュール21を含み、外部からの商用交流電源1を、所定の直流化電力に変換して、LED照明器具3に供給することで、LED照明器具3の定電流制御を実現する。
図1には、電力変換モジュール21の一例として、照明用ダイオード・ブリッジ212と、力率改善回路(PFC)214と、定電流回路216とから構成されたものを示す。力率改善回路214と定電流回路216は、それぞれMOSFET等のスイッチング素子を含んだスイッチングコンバータである。
【0026】
定格可変LED電源2は、電力変換モジュール21の他に、マイクロプロセッサ22と、不揮発性メモリ23と、調光信号受信モジュール24と、制御用電源回路25と、非接触受信モジュール30とを主要構成として備え、これらは共通の制御基板にある。
【0027】
マイクロプロセッサ22は、定電流回路216、不揮発性メモリ23、調光信号受信モジュール24および非接触受信モジュール30に対してそれぞれ信号線で接続され、非接触受信モジュール30とは非接触で受電された制御用電力の供給を受けるための電力線でも接続されている。また、マイクロプロセッサ22は、商用交流電源1からの交流電力の一部を制御用電力として利用するために制御用電源回路25と電力線で接続されている。
【0028】
マイクロプロセッサ22は、定電流制御に必要な電流指令値を演算して、定電流回路216に向けて出力するように組まれた定電流制御プログラムを実行可能に構成されている。また、マイクロプロセッサ22は、後述の非接触受信モジュール30からのシリアル信号を読み込み、これに含まれている制御パラメータを解読し、その制御パラメータを不揮発性メモリ23に書き込むように組まれた書き換えプログラムを実行可能に構成されている。制御パラメータには、LED照明器具3の定格電流値や最大電圧値などの定格特性の情報が含まれる。
【0029】
不揮発性メモリ23は、EEPROMやフラッシュメモリなどで構成され、定格電流や最大電圧などの定格特性値を含んだ幾つかの制御パラメータを記憶している。定格可変LED電源2の製品出荷の時点で、不揮発性メモリ23には、定電流回路216の最大動作電流値に相当する定格電流値が初期値として書き込まれている。
なお、不揮発性メモリ23が調光信号受信モジュール24からの調光信号の情報を一時的に記憶して、次に商用交流電源が投入された際に、マイクロプロセッサ22が不揮発性メモリ23から読み取った調光信号に基づいて調光制御を開始するようにプログラムを組んでもよい。
これらのプログラムは、予め作成されたものがマイクロプロセッサ22の内蔵メモリまたは不揮発性メモリ23に記憶されている。
【0030】
調光信号受信モジュール24は、絶縁型の信号入力回路24aと、信号正規化回路24bと、積分回路24cとを直列に接続した構成である。信号入力回路24aは、外部からPWM調光信号を通常の通信線を経由して受け取る入力部と、この入力部に対して電気的に絶縁された出力部とを有する。PWM調光信号に対応し、かつ、絶縁されたパルス状の電圧信号が出力される。信号正規化回路24bは、信号入力回路24aの出力部と信号線で接続されており、信号入力回路24aからのパルス電圧のハイレベルが一定値になるように、パルス状の電圧信号を正規化するように構成されている。積分回路24cは、CR積分回路などで構成され、信号正規化回路24bの出力部と信号線で接続されており、正規化された信号を積分して出力するように構成されている。積分回路24cからの出力は、リップル電圧をほとんど含まない直流電圧信号となる。
このように調光信号受信モジュール24は、調光信号をPWM調光信号の状態で受信し、所定の直流電圧信号の状態にしてマイクロプロセッサ22に与える。
【0031】
制御用電源回路25は、商用交流電源の投入の際、照明用ダイオード・ブリッジ212または力率改善回路214の出力電圧を利用して制御用電力を蓄え、マイクロプロセッサ22、調光信号受信モジュール24、制御ICなどに制御用電力を供給するように設けられている。
【0032】
非接触受信モジュール30は、受信用の磁場アンテナ31を有し、外部の携帯型の非接触送信モジュール40から制御用外部電源を高周波強電磁界エネルギーの状態で受電するとともに、その高周波強電磁界エネルギーに乗せられた制御パラメータのシリアル信号を受信するように設けられている。
【0033】
マイクロプロセッサ22の動作について説明する。
まず、定格可変LED電源2が商用交流電源1と非接続であったり、商用交流電源1が投入される前であったりして、該マイクロプロセッサ22が制御用電源回路25からの制御用電力の供給が受けられない場合について説明する。この状態で、非接触受信モジュール30が外部の非接触送信モジュール40からの高周波強電磁界エネルギーを受電すると、マイクロプロセッサ22は、非接触受信モジュール30からの制御用電力によって起動する。そして、マイクロプロセッサ22は、制御用電力の供給元が非接触受信モジュール30であることを検知して、書き換えプログラムを実行する。
すなわち、マイクロプロセッサ22は、非接触受信モジュール30が受信したシリアル信号を読み込み、これに含まれている制御パラメータを解読する。制御パラメータには、定格特性値の情報など1つ又は複数の設定値が含まれており、マイクロプロセッサ22は、解読した制御パラメータの種類に応じて、不揮発性メモリ23内の対応する制御パラメータの情報を書き換える。不揮発性メモリ23内の古い制御パラメータの情報は消去される。
【0034】
次に、商用交流電源1が投入され、マイクロプロセッサ22が制御用電源回路25からの制御用電力によって起動する場合、つまり、通常の点灯動作を開始する場合について説明する。マイクロプロセッサ22は、起動後、制御用電力の供給元が制御用電源回路25であることを検知すると、定電流制御プログラムを実行する。
すなわち、マイクロプロセッサ22は、不揮発性メモリ23の制御パラメータから必要な情報、例えば定格電流値を読み出して、定格電流値に基づいて電流指令値を演算する。この電流指令値は、定電流回路216に設けられた制御ICに与えられ、この制御ICによって電流指令値に基づいたスイッチング素子のオンオフ制御が実行される。
従って、不揮発性メモリ23の定格電流値の情報が既に書き換えられている場合は、その書き換えられた定格電流値に基づいて演算された電流指令値による定電流制御が実行される。
【0035】
定格電流値は、定電流回路216に与える電流指令値の最大値である。不揮発性メモリ23の定格電流値を書き換えれば、電流指令値の最大値が変わるので、定格可変LED電源2に接続されたLED照明器具3への供給電流の最大値を変更することができる。
【0036】
マイクロプロセッサ22は、不揮発性メモリ23の定格電流値をそのまま電流指令値として出力してもよいし、電力変換モジュール21の出力電流の検出値を読み取って、検出値と電流指令値とを比較して、その差分に基づいて補正した電流指令値を出力してもよい。または、調光動作を実行する場合は、定格電流値にPWM調光信号を掛けた値を電流指令値として出力してもよいし、さらに電力変換モジュール21の出力電流の検出値との差分に基づいて補正した電流指令値を出力してもよい。
【0037】
電力変換モジュール21は、商用交流電源1が供給されると、ダイオード・ブリッジ212で交流電圧を整流して脈流を伴った直流電圧に変換し、その直流電圧を力率改善回路214でリップルの少ない直流電圧に変換する。そして、マイクロプロセッサ22からの電流指令値が与えられた定電流回路216は、電流指令値に基づくスイッチング素子の駆動によって、力率改善回路214からの直流電力を所定の負荷電流に変換する。このようにして、LED照明器具3に供給する直流電流が制御される。マイクロプロセッサ22へ調光信号が与えられる場合は、調光信号の変化に応じた連続調光が実行される。
【0038】
本実施形態の構成によれば、既に量産されて、定格電流、最大電圧などの定格特性値の初期値が設定済みであるようなLED電源であっても、後から、その定格特性値を簡単に瞬時に変更することができる。
【0039】
定格特性値などの制御パラメータは、マイクロプロセッサ22の動作で不揮発性メモリ23に書き込まれるので、マイクロプロセッサ22への制御用電力が必要になるが、例えばLED電源が未だ倉庫内に保管されていると、外部の商用交流電源に接続することが難しく、マイクロプロセッサ22が起動しない。本実施形態では、外部の携帯型の非接触送信モジュール40と定格可変LED電源2に内蔵された非接触受信モジュール30との間で、高周波強電磁界エネルギーを利用した非接触通信によって、制御パラメータが定格可変LED電源2に送信されるとともに、マイクロプロセッサ22の制御用電力も供給される。従って、LED電源2が商用交流電源1に接続されていなくても、いつでも、制御パラメータの書き換えを実施することができる。
【0040】
また、マイクロプロセッサ22への制御用電力の供給元が、通常の商用交流電源1からのものか、非接触受信モジュール30からのものかによって、マイクロプロセッサ22が実行するプログラムを変えたことにより、不揮発性メモリ23への制御パラメータの書き込み動作と、不揮発性メモリ23からの制御パラメータの読み取り動作とが同時に処理されるようなことを避けることができて、それぞれの処理が正しく行われる。よって、非接触受信モジュール30によって、通常の点灯動作や調光動作が妨げられることはない。
そして、変更された定格電流値に基づく、ゼロパーセントから100パーセントまでの連続調光が可能になる。
【0041】
さらに、本実施形態の定格可変LED電源2において、使用者が外部の非接触送信モジュール40を操作する際、制御パラメータが正常に書き換えられたかどうかを使用者に認識させるための手段が設けられているとよい。
【0042】
例えば、外部の非接触送信モジュール40が送信するシリアル信号にチェックサムの情報を付与する方法がある。マイクロプロセッサ22は、非接触受信モジュール30からのシリアル信号が正しいかどうかをチェックサムの情報によって判断する。情報が正しければ、マイクロプロセッサ22は、解読した制御パラメータを不揮発性メモリ23へ書き込むとともに、
図1に示す緑色LED26を点灯させて、使用者に向けて書き換えが完了したことを表示するとよい。なお、使用者が書き換え完了を認識するまで、外部の非接触送信モジュール40からは、制御パラメータのシリアル信号が定格可変LED電源2に向けて繰り返し送信されるようにするとよい。
【0043】
また、緑色LED26の近くに赤色LED27を設けて、非接触受信モジュール30が、マイクロプロセッサ22への制御用電力を十分に蓄電できた場合に、赤色LED27を点灯させるように構成してもよい。赤色LED27の表示によって、使用者は非接触受信モジュール30での制御用電力の充電が完了したことを認識することができる。
【0044】
緑色LED26や赤色LED27は、例えば、非接触受信モジュール30に近いLED電源のカバーの表面など、使用者が識別しやすい位置に設けるとよい。
なお、緑色LED26や赤色LED27は表示手段の一例であり、その他の表示手段を用いてもよい。
【0045】
なお、誤動作防止のため、非接触受信モジュール30をLED電源2内の制御基板から着脱可能にしておき、いつでも取り外せるようにしておくとよい。
【0046】
<第二実施形態>
本発明のパラメータ可変型の照明用電源装置の第二実施形態について
図2を用いて説明する。ここでは、第一実施形態の定格可変LED電源2に利用可能な非接触受信モジュール30の具体例を述べる。
【0047】
非接触受信モジュール30は、受信用の磁場アンテナ31、受信用のダイオード・ブリッジ32、平滑フィルタ33、蓄電回路34およびデジタル信号再現回路35を備える。
【0048】
受信用の磁場アンテナ31は、コイルL1およびコンデンサC1が並列に接続された並列共振回路である。その並列共振回路の共振周波数は13.553~13.567MHzのISMバンドであり、ここでは、13.56MHzを用いている。
【0049】
受信用のダイオード・ブリッジ32は、ブリッジ接続された4つのダイオードD1~D4からなる。ダイオード・ブリッジ32の入力側の両端は、磁場アンテナ31のコンデンサC1の両端に接続されており、コンデンサC1とダイオード・ブリッジ32を結ぶ一対の電路のいずれか一方に結合コンデンサC2が挿入されている。各ダイオードD1~D4は、例えば9nsec(ナノ秒)以下の応答性能をもったダイオードである。なお、ダイオードの応答性能は搬送波の周波数に応じて決定されるものであり、例えば搬送波の周期の1/8以下にするとよく、周波数9nsec以下の応答性能に限られるものではない。
【0050】
平滑フィルタ33は、コンデンサC3および抵抗R1の並列接続回路である。平滑フィルタ33の入力側の両端は、ダイオード・ブリッジ32の出力側の両端に接続されている。この平滑フィルタ33は、MHz帯域用であり、数マイクロ秒(例えば、1~10マイクロ秒)の時定数を備え、ISMバンドの搬送波成分が平滑対象になっている。なお、平滑フィルタ33の時定数は搬送波の周波数に応じて決定されるものであり、数マイクロ秒の時定数に限られるものではない。
【0051】
蓄電回路34は、ダイオードD5および電解コンデンサC4で構成される。ダイオードD5のアノード側が平滑フィルタ33の出力の高電位側に接続され、カソード側が電解コンデンサC4の正極側に接続されている。電解コンデンサC4の負極側は、平滑フィルタ33の出力の低電位側に接続されている。ダイオードD5の整流作用によって、平滑フィルタ33の出力のピーク電圧になるまで、電解コンデンサC4に電荷が蓄えられる。
【0052】
蓄電回路34の出力の高電位側は、図示しない三端子レギュレータを介してマイクロプロセッサ22の制御電圧入力端子に接続されている。三端子レギュレータを介することで、安定化された蓄電回路34の蓄電電圧が制御用電力としてマイクロプロセッサ22に供給される。
【0053】
デジタル信号再現回路35は、2つの抵抗R2,R3が直列に接続された分圧回路351と、コンパレータ352とから構成されている。分圧回路351は、蓄電回路34の出力側に並列に接続され、抵抗R2,R3の中間点がコンパレータ352の反転入力(-)に接続されている。抵抗R2,R3の各抵抗値は、分圧回路351の中間点の電圧が蓄電回路34の出力電圧の1/4から3/4までの範囲に入るように設定されている。本実施形態では、同じ抵抗値にして、蓄電回路34の出力電圧の1/2の大きさの分圧を得るようにした。
【0054】
また、平滑フィルタ33の出力の高電位側がコンパレータ352の非反転入力(+)に接続されている。コンパレータ352の出力電圧は、マイクロプロセッサ22の制御パラメータの信号入力端子に接続されている。
【0055】
ここから、非接触受信モジュール30の動作について説明する。
まず、外部の携帯型の非接触送信モジュール40の磁場アンテナ41から発信される高周波強電磁界エネルギーについて説明する。非接触送信モジュール40では、送信したい制御パラメータの情報を10KHz程度のシリアル信号に変換する。シリアル信号を生成する際には、一般的な調歩同期式やマンチェスター方式などで符号化するとよい。そして、非接触送信モジュール40では、ISMバンド(13.56MHz)の搬送波が、シリアル信号によってASK変調されて、変調されたISMバンドの搬送波が、送信用の磁場アンテナから発信される。このようにして、制御パラメータの情報を有する高周波強電磁界エネルギーが空中伝搬する。
【0056】
非接触受信モジュール30の受信用の磁場アンテナ31が、周辺空間に達した高周波強電磁界エネルギーを吸収すると、そのコンデンサC1の端子間に高周波電圧が生じる。
コンデンサC1の端子間の高周波電圧は、結合コンデンサC2を通って、受信用のダイオード・ブリッジ32で全波整流されて全波整流電圧となる。この全波整流電圧は、高周波の脈流を伴った直流電圧になっている。この脈流はISMバンドの搬送波成分である。
【0057】
ダイオード・ブリッジ32からの全波整流電圧は、MHz帯域用の平滑フィルタ33によって、ISMバンドの搬送波成分が取り除かれる。平滑フィルタ33は、数マイクロ秒の時定数を有しているので、ASK変調によって搬送波に乗せられているシリアル信号成分に対しては平滑回路として機能しない。従って、抵抗R1の両端には、元のシリアル信号が再現される。
【0058】
本発明に係る整流回路としては、本実施形態のようなダイオード・ブリッジ32および平滑フィルタ33の組合せに限定されるものではなく、例えば、コンパレータ352の動作周波数帯域が低い場合、ダイオード・ブリッジ32だけで構成してもよい。その場合、擬似的な搬送波成分の平滑化作用を得ることができる。しかし、肝心なシリアル信号の情報が歪んだり、脱落したりする可能性もある。そこで、本実施形態では、整流回路を、ダイオード・ブリッジ32および平滑フィルタ33の組合せにすることで、以下の効果が得られる。すなわち、ダイオード・ブリッジ32の各ダイオードD1~D4に、例えば約9nsec以下の高い応答性を示すダイオードを用いることで、ISMバンドの高周波電圧に十分に追従した全波整流が行われる。磁場アンテナ31からの高周波電圧に含まれているシリアル信号成分を歪めたり、脱落させたりすることなく、元のシリアル信号と同等の信号成分を含んだ全波整流電圧に変換される。その後、MHz帯域の平滑フィルタ33として、1~10μsecの時定数を示すCR回路を用いることによって、ISMバンドの高周波の脈動がきれいに平滑される。これはCR回路の放電作用によるものである。10KHz程度のシリアル信号成分については、この平滑フィルタ33で平滑されることはない。従って、受信した高周波電圧から元のシリアル信号成分を高い精度で再現させることができる。
【0059】
続いて、蓄電回路34のダイオードD5を通過した電流によって、電解コンデンサC4が充電される。ダイオードD5は、平滑フィルタ33の抵抗R1の端子電圧がゼロボルトになった場合に、電解コンデンサC4に充電された電荷が放電してしまうことを防止する。ダイオードD5を設けることで、抵抗R1の端子電圧が電解コンデンサC4に充電された電圧値よりも高い場合にだけ、平滑フィルタ33側からの電流がダイオードD5を通って、電解コンデンサC4を更に充電する。従って、平滑フィルタ33の出力のピーク電圧に等しい蓄電電圧が蓄電回路34の出力に生じ、この蓄電電圧がマイクロプロセッサ22などの回路素子の制御用電力として出力される。
【0060】
デジタル信号再現回路35では、電解コンデンサC4に充電された蓄電電圧の平均値の1/2の電圧値に対して、平滑フィルタ33の抵抗R1の端子電圧の瞬時値が大きいか、小さいかをコンパレータ352が判断し、コンパレータ352の出力がデジタル信号としてマイクロプロセッサ22の非同期シリアル信号の受信部に与えられる。コンパレータ352の出力方法は、抵抗値の変化であるから、抵抗を通して任意の直流電圧を加えることによって、3.3V,5V,12Vなどのデジタル信号に変換することができる。
【0061】
図3に、本実施形態の非接触受電モジュール30によって処理される各波形を模式的に示す。W1は、外部の非接触送信モジュール40で生成される搬送波を示し、S1は、送信したい制御パラメータのシリアル信号を示す。搬送波W1がシリアル信号S1によってASK変調されて、変調された搬送波W2になる。これが送信側の磁場アンテナから発信される。
【0062】
W3は、非接触受電モジュール30の磁場アンテナ31で受信された高周波電圧の波形を示す。W4は、ダイオード・ブリッジ32で整流された全波整流電圧の波形を示す。W5は、平滑フィルタ33によって、搬送波成分が取り除かれた後の全波整流電圧の波形を示す。W6は、蓄電回路34に蓄えられた蓄電電圧を示す。デジタル信号再現回路35では、W5の瞬時値とW6の半分の値との比較によって、元のシリアル信号と同等のデジタル信号S2が得られる。
【0063】
このようにして、本実施形態の非接触受電モジュール30によって、電磁界エネルギーに乗せて送られてきた制御パラメータのデジタル信号を取得して、マイクロプロセッサ22に送ることができる。
なお、外部の非接触送信モジュール40から発信する際に、発信開始からの一定時間は、搬送波を変調しないで発信することによって、非接触受電モジュール30での制御用電力の蓄電時間を短縮させることができる。
【0064】
本実施形態の構成によれば、前述の実施形態の効果に加えて、制御パラメータの正確な通信が可能になる。
また、短波域のISMバンドを用いることで、外部の非接触送信モジュール40から非接触受信モジュール30までの伝送距離を、例えば0.1cmから数mまでの範囲、好ましくは0.1cmから20cmまでの範囲にすることができる。例えば、使用者が携帯型の非接触送信モジュール40を持ち歩いて、制御パラメータの書き換えが必要なLED電源の近くで、書き換え作業を実行するような場合に適している。LED電源の置かれている状態(製造中、倉庫に保管中、設置作業中など)に関わらず、制御パラメータの書き換え要請に柔軟に対応することができる。
このように、組み合わされる照明器具の多様な定格特性に適合した照明用電源装置を広く提供することができる。
【0065】
なお、本実施形態では、出力制限のない13.56MHzのISMバンドを利用するが、10MHzから20MHzまでの範囲から使用する周波数を選択してもよい。特に制限がなければ短波帯(HF)に属する周波数を選択しても構わない。ただし、周波数が低すぎると電力伝送距離が短くなる心配があり、また、周波数が高すぎると、回路の配線での反射が起こり易くなり回路基板の設計が困難になる可能性がある。
ISMバンドの周波数帯は広く利用されているため、回路を構成する際に入手の容易な一般的な素子を用いることができて、特殊な素子を用いる場合に比べてコストダウンを図りやすい。
【0066】
図1のような調光機能を持ったLED電源を実施形態としたが、もちろん、調光機能を有さないLED電源その他の照明用電源装置にも本発明の照明用電源装置を適用できる。
図2には受信専用の非接触受信モジュールを示したが、受信および送信の両機能を備えた非接触通信モジュールを用いてもよい。コンパクト化と低コスト化の点で、受信専用の非接触受信モジュールの方が優れる。
【符号の説明】
【0067】
1 商用交流電源(照明用外部電源)
2 定格可変LED電源(パラメータ可変型の照明用電源装置)
3 LED照明器具(光源)
21 電力変換モジュール
22 マイクロプロセッサ
23 不揮発性メモリ(メモリ)
24 調光信号受信モジュール
25 制御用電源回路
30 非接触受信モジュール(磁場アンテナを有する非接触通信モジュール)
31 磁場アンテナ
32 受信用ダイオード・ブリッジ(整流回路)
33 平滑フィルタ(整流回路)
34 蓄電回路
35 デジタル信号再現回路
40 携帯型の非接触送信モジュール