(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-04-01
(45)【発行日】2022-04-11
(54)【発明の名称】カテーテル挿入装置用血液制御
(51)【国際特許分類】
A61M 39/04 20060101AFI20220404BHJP
A61M 39/24 20060101ALI20220404BHJP
【FI】
A61M39/04 100
A61M39/24
(21)【出願番号】P 2019513310
(86)(22)【出願日】2017-09-12
(86)【国際出願番号】 US2017051214
(87)【国際公開番号】W WO2018049413
(87)【国際公開日】2018-03-15
【審査請求日】2020-08-12
(32)【優先日】2016-09-12
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(73)【特許権者】
【識別番号】591018693
【氏名又は名称】シー・アール・バード・インコーポレーテッド
【氏名又は名称原語表記】C R BARD INCORPORATED
【住所又は居所原語表記】1 Becton Drive Franklin Lakes NEW JERSEY 07417 UNITED STATES OF AMERICA
(74)【代理人】
【識別番号】110001737
【氏名又は名称】特許業務法人スズエ国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】トラン、フイ、ノック
(72)【発明者】
【氏名】クリステンセン、マーク、エー
(72)【発明者】
【氏名】ハドレイ、チャド、エー
(72)【発明者】
【氏名】スタツ、ジェイソン、アール
【審査官】磯野 光司
(56)【参考文献】
【文献】米国特許出願公開第2015/0190570(US,A1)
【文献】特表2016-509916(JP,A)
【文献】特表2010-504823(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A61M 25/06
A61M 39/04-39/06
A61M 39/24
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
カテーテルアセンブリのハブ内で使用するための流体制御コンポーネントであって、
前記ハブの空隙内に配設され、第1の位置と第2の位置との間で移動可能である本体を備え、前記本体は前記第1の位置にあるときに前記ハブ内に配設された弁を貫通しないように構成され、前記本体は前記第2の位置にあるときに前記弁を貫通するように構成され、前記本体は、
前記本体が前記第2の位置にあるときに、前記本体の内部を通る流体流を可能にするための導管と、
前記本体の外面上に配設された複数の長手方向に延在するリブであって、前記本体が前記第2の位置にあるときに、前記弁と前記本体の外部部分との間に少なくとも1つの流体流チャネルを提供するリブと、
を備え
、
前記各リブは、前記本体が前記第1の位置にあるときに前記ハブの前記空隙に画定される環状隆起部と解放可能に係合するように構成されたノッチを含む、流体制御コンポーネント。
【請求項2】
前記弁が3つのスリットを含む三尖弁を含む、請求項1に記載の流体制御コンポーネント。
【請求項3】
各スリットの外側終端が、互い違いの終端を含む、請求項2に記載の流体制御コンポーネント。
【請求項4】
前記導管が前記本体内の中心に位置する、請求項1に記載の流体制御コンポーネント。
【請求項5】
各リブが肩部を含む、請求項1に記載の流体制御コンポーネント。
【請求項6】
各リブの近位端が、前記本体が前記第2の位置にあるときに前記環状隆起部と係合するように構成された突出部を含む、請求項1に記載の流体制御コンポーネント。
【請求項7】
前記リブの各々が前記本体から放射方向外方に延在する、請求項1に記載の流体制御コンポーネント。
【請求項8】
前記本体が、医療用コンポーネントの前記ハブの前記空隙への挿入を介して、前記第1の位置から前記第2の位置へ移動するように構成される、請求項1に記載の流体制御コンポーネント。
【請求項9】
前記医療用コンポーネントがルアーコネクタである、
請求項8に記載の流体制御コンポーネント。
【請求項10】
前記本体が、4つの等間隔リブを含む、請求項1に記載の流体制御コンポーネント。
【請求項11】
前記本体が概ね円錐形の形状を画定する、請求項1に記載の流体制御コンポーネント。
【請求項12】
流体制御コンポーネントを含むカテーテル挿入装置であって、
前記流体制御コンポーネントは、
ハブの空隙内に配設され、第1の位置と第2の位置との間で移動可能である本体を備え、前記本体は前記第1の位置にあるときに前記ハブ内に配設された弁を貫通しないように構成され、前記本体は前記第2の位置にあるときに前記弁を貫通するように構成され、前記本体は、
前記本体が前記第2の位置にあるときに、前記本体の内部を通る流体流を可能にするための中央導管と、
前記本体の外面上に配設された複数の長手方向に延在するリブであって、前記本体が前記第2の位置にあるとき、前記弁と前記本体の外部部分との間に複数の流体流チャネルを提供し、それぞれが、前記本体が前期第1の位置にあるときに前記ハブの前記空隙内に画定された環状隆起部と解放可能に係合するように構成されたノッチを含むリブと、
を備える、カテーテル挿入装置。
【請求項13】
前記弁が、3つのスリットを含む三尖弁を含む、
請求項12に記載の流体制御コンポーネント。
【請求項14】
各スリットの外側終端が、互い違いの終端を含む、
請求項13に記載の流体制御コンポーネント。
【請求項15】
前記導管が、前記本体内の中央に位置する、
請求項12に記載の流体制御コンポーネント。
【請求項16】
各リブが肩部を含む、
請求項12に記載の流体制御コンポーネント。
【請求項17】
各リブの近位端が、前記本体が前記第2の位置にあるときに前記環状隆起部と係合するように構成された突出部を含む、
請求項12に記載の流体制御コンポーネント。
【請求項18】
前記リブの各々が、前記本体から放射方向外側に延在する、
請求項12に記載の流体制御コンポーネント。
【請求項19】
前記本体が、医療用コンポーネントを前記ハブの前記空隙内に挿入することによって、前記第1の位置から前記第2の位置へ移動するように構成されている、
請求項12に記載の流体制御コンポーネント。
【請求項20】
前記医療用コンポーネントがルアーコネクタである、
請求項19に記載の流体制御コンポーネント。
【請求項21】
前記本体が、4つの等間隔リブを含む、
請求項12に記載の流体制御コンポーネント。
【請求項22】
前記本体が概ね円錐形の形状を画定する、
請求項12に記載の流体制御コンポーネント。
【請求項23】
血液フラッシュインジケータを
さらに含み、前記血液フラッシュインジケータが、中空針の一部の周囲に配設された半透明の区画を含み、前記針が、前記区画によって覆われた第1及び第2のノッチを含む、
請求項12に記載の
カテーテル挿入装置。
【請求項24】
前記血液フラッシュインジケータが針ハブ内に配設され、前記針ハブが、ハウジングの空隙内に配設され、前記針ハブが、前記血液フラッシュインジケータ及び前記針の一部が配設される長手方向に延在するスロットを含み、前記スロットが、前記針を支持するように構成された複数の肩部を含み、前記肩部のうちの少なくとも1つが、液体接着剤が前記針ハブの前記スロット内に前記針を固定するために使用されるとき、前記肩部を通過する前記接着剤の流れを防止するように構成された略急峻な近位縁部を含む、
請求項23に記載の
カテーテル挿入装置。
【請求項25】
前記針ハブが、前記針ハブの近位端に近接して配設された放射方向に延在する隆起部を更に含み、前記隆起部が、バネを支持するように構成されている、
請求項24に記載の
カテーテル挿入装置。
【請求項26】
各リブの近位部分が、前記本体が前記第2の位置にあるときに前記環状隆起部と係合するように構成された突出部を含み、各リブの前記近位部分が、前記それぞれのリブのより遠位部分と長手方向に位置合わせされている、
請求項12に記載の流体制御コンポーネント。
【発明の詳細な説明】
【関連出願の相互参照】
【0001】
本出願は、2016年9月12日に出願された米国特許仮出願第62/393,531号の表題「カテーテル挿入装置用血液制御」の利益を主張するものであり、この全体が参照により本明細書に組み込まれる。
【概要】
【0002】
本発明の実施形態は、概して、患者内でのカテーテル又は他の管状医療用装置の留置を補助するための器具に関する。具体的には、患者への留置中及び留置後、カテーテルアセンブリのハブを通る流体流を制御するように構成された流体制御コンポーネントについて開示する。
【0003】
一実施形態では、流体制御コンポーネントは、ハブの空隙内に配設された本体を備え、本体は第1の位置と第2の位置との間を移動可能であり、第1の位置にあるときはハブに配置された弁を貫通せず、第2の位置にあるときは弁を貫通する。本体は、第2の位置にあるときに流体流を本体の内側部で通過させる導管と、本体の外面に配設された複数の長手方向延在リブとを含む。リブは、本体が第2の位置にあるとき、弁と本体の外側部分との間に少なくとも1つの流体流チャネルを提供する。
【0004】
本発明の実施形態のこれら及びその他の特徴は、以降の説明及び添付の特許請求の範囲によって更に明らかとなるか、又は以降に記載する本発明の実施形態の実践から習得されるだろう。
【図面の簡単な説明】
【0005】
本開示の一層具体的な説明は、添付の図面に例示されているその特定の実施形態を参照することによって与えられる。これらの図面は、本発明の典型的な実施形態のみを示すものであり、したがって、その範囲を限定するものと見なされないことが理解される。本発明の例となる実施形態は、添付の図面を使用することにより、更なる具体性及び詳細と共に記載されて、説明される。
【0006】
【
図1A】一実施形態によるカテーテル挿入装置の斜視図である。
【
図1B】一実施形態によるカテーテル挿入装置の斜視図である。
【0007】
【
図2】
図1A及び1Bのカテーテル挿入装置の分解図である。
【0008】
【
図3】一実施形態によるカテーテルの側断面図である。
【0009】
【
図4】
図3のカテーテルの血液制御コンポーネントの斜視図である。
【0010】
【
図5A】
図4の血液制御コンポーネントの様々な図である。
【
図5B】
図4の血液制御コンポーネントの様々な図である。
【0011】
【
図6A】一実施形態によるカテーテル用血液制御コンポーネントの様々な図である。
【
図6B】一実施形態によるカテーテル用血液制御コンポーネントの様々な図である。
【
図6C】一実施形態によるカテーテル用血液制御コンポーネントの様々な図である。
【0012】
【
図7A】
図6A~6Cのカテーテル及び血液制御カテーテルの使用の様々な図である。
【
図7B】
図6A~6Cのカテーテル及び血液制御カテーテルの使用の様々な図である。
【
図7C】
図6A~6Cのカテーテル及び血液制御カテーテルの使用の様々な図である。
【0013】
【
図8A】
図1A及び1Bのカテーテル挿入装置の針ハブの様々な図である。
【
図8B】
図1A及び1Bのカテーテル挿入装置の針ハブの様々な図である。
【
図8C】
図1A及び1Bのカテーテル挿入装置の針ハブの様々な図である。
【
図8D】
図1A及び1Bのカテーテル挿入装置の針ハブの様々な図である。
【
図8E】
図1A及び1Bのカテーテル挿入装置の針ハブの様々な図である。
【
図8F】
図1A及び1Bのカテーテル挿入装置の針ハブの様々な図である。
【0014】
【
図9】
図1A及び1Bのカテーテル挿入装置のフラッシュインジケータの断面図である。
【0015】
【
図10】
図1A及び1Bのカテーテル挿入装置の弁の斜視図である。
【0016】
【
図11】
図1A及び1Bのカテーテル挿入装置の弁を貫通する血液制御コンポーネントの分離図である。
【発明を実施するための形態】
【0017】
これより、類似する構造を同様の参照表記で示す図を参照する。図面は本発明の例となる実施形態の図式的及び概略的表示であり、正確な縮尺率に限定されない、又は必ずしも正確な縮尺率で描かれていないことが理解される。
【0018】
明確にするために、用語「近位」は、本明細書に記載の装置を使用する臨床医に対して相対的に近い方向を指す一方、用語「遠位」は、臨床医から相対的に遠い方向を指すことが理解される。例えば、患者の体内に留置されたカテーテルの端部は、カテーテルの遠位端部と見なされる一方、体外に留まるカテーテル端部は、カテーテルの近位端部である。同様に、特許請求の範囲を含め、本明細書において使用される場合、用語「含む(including)」、「有する(has)」及び「有している(having)」は、用語「備える(comprising)」と同じ意味を有するものとする。
【0019】
本発明の実施形態は、概して、患者の中に、カテーテル又は他の管状医療用装置の留置を補助するための器具に関する。例えば、様々な長さのカテーテルは、典型的には、患者の脈管構造へのアクセスを確立し、薬剤の注入又は体液の吸引を可能にするために患者の体内に留置される。本明細書に記載されるカテーテル挿入具は、このようなカテーテル留置を容易にする。以下の説明では特定のタイプの比較的長さが短いカテーテルの留置に焦点を当てているが、種々のタイプ、サイズ、及び長さのカテーテルを本装置を介して挿入することができることに留意されたい。例えば、末梢静脈カテーテル、中間又は延長ドウェルカテーテル、PICC、中心静脈カテーテルなどである。一実施形態では、カテーテルとして長さが約1.25インチ~約2.25インチのものを留置することができるが、他の多くの長さも可能である。
【0020】
図1A~2は、カテーテル挿入具(「挿入具」又は「挿入装置」)に関する様々な詳細図を表し、一実施形態によれば、概して10で表される。図示されるように、挿入具10は、ハウジング12を含み、当該ハウジングは、近位ハウジング部12Aと遠位ハウジング部12Bを含み得る。ハウジング12は開口遠位端を更に含み、挿入装置10が傾斜のない表面に平らに横になることを可能にする平坦な底部を含むことができる。別の実施形態では、ハウジングは一体的に形成される。更に別の実施形態では、上側ハウジング部及び下側ハウジング部を採用することができる、又は3つ以上の部分を使用することができる。本実施形態では、ハウジングはポリカーボネートのような熱可塑性材料からなり、半透明であるが、他の構成も検討される。ハウジング12は、
図1A及び1Bに示されるように、ハウジングの両側にユーザが挿入装置10を把持することを可能にする把持面13を画定する。
【0021】
中空針16を支持している針ハブ14(一実施形態では、ともに針アセンブリの一部をなす)は、ハウジング12に含まれる。本実施形態では、針ハブ14はハウジングによって画定される空隙13内のハウジング12内に固定されるが、別の実施形態では、ハウジングと一体的に形成することができる。
【0022】
以下に詳細に記載されるように、針ハブ14は、針ハブ内の適所に針を固定するために、針16の一部及び例えば液体又は紫外線硬化型接着剤などの一定量の接着剤を受け入れるためのスロットを含む。針16は、遠位ハウジング部12Bの遠位端を超えて延在し、遠位端16Bで終端するように、針ハブ14から遠位方向に延在する。ノッチ18が、その遠位端に近接して針16の壁を通して画定される。ノッチ18は、カテーテルの挿入手技中に患者の脈管構造へのアクセスが達成されると、血液のフラッシュバックが中空針16により画定される内腔を出ることを可能にする。よって、以下に更に説明されるように、脈管構造における適切な針留置を確認するために、ノッチ18を出る血液が医師により観察され得る。
【0023】
カテーテル管44を含むカテーテル42は、針がカテーテル管によって画定されたカテーテルの内腔を占有するように、ハウジング12の外部に存在している針16の一部に取り外し可能に配設される。カテーテル管44は、カテーテル42のハブ46から遠位方向に延在し、
図1A~1Bに示すように、ハブは、最初は遠位ハウジング部12Bの開口遠位端に隣接して配設される。
【0024】
挿入装置10は、針16を通して、そして針による血管アクセスが達成されたら患者の脈管構造の中へガイドワイヤ22を前進させるためのガイドワイヤ前進アセンブリ20を更に含む。ガイドワイヤ22(
図1A~2)は、針16の内腔内に予め配設されている。ガイドワイヤ前進アセンブリ20は、ガイドワイヤの遠位部分が針16の遠位端16Bを超えて延在するように、挿入具10の使用中に遠位方向にガイドワイヤ22を選択的に前進させるガイドワイヤレバー24を含む。ガイドワイヤレバー24の指パッド28は、スロット32を介してハウジング12に摺動可能に配設されることで、ユーザの親指及び/又は指が、針16の遠位端16Bを遠位方向に通過して、ガイドワイヤ22を選択的に前進させることを可能にする。当然ながら、ユーザ入力をガイドワイヤの移動に変換するための他の係合方式も利用され得る。実施形態では、ガイドワイヤ22は、ガイドワイヤ支持管を含むことで、更なる剛性をガイドワイヤに提供し、上記の遠位前進を容易にする。更に別の実施形態では、ガイドワイヤ22の近位端は、ガイドワイヤの遠位端が、指パッド28の移動距離の1単位ごとに、針16の遠位端16Bを遠位に通過して2単位の距離を延在するように、ハウジング12の内部の固定点(又は挿入装置10の他の固定部)に取り付けられ、おおよそU字型構成にガイドワイヤレバー24の近位部周辺で環状にされる。したがって、これらの及びその他の変更例が意図される。
【0025】
一実施形態では、ガイドワイヤの大部分の長さは、一般にニチノールと呼ばれるニッケル及びチタンの金属合金を含むが他の好適なガイドワイヤ材料も使用することができる。
【0026】
図1A及び1Bに示すように、カテーテル42は挿入装置10に取り外し可能に取り付けられており、カテーテル管44は、カテーテルが挿入装置ハウジングの外部に存在するようにハウジング12の遠位方向に延在する針16の部分に配設される。本実施形態におけるカテーテル42は、ハウジング遠位端上に配設された1つ以上の特徴部との摩擦嵌合を介して、ハウジングの開口遠位端に対して適所に保持される。タブ48は、カテーテル展開中にユーザによるカテーテル42の手動での遠位延長を支援するため、カテーテルハブ46に含まれる。
【0027】
一実施形態では、針16及びカテーテル管44の外径(及び/又は他の領域)は、針に対するカテーテル管の摺動を向上させるため、及びカテーテルを患者の体内に挿入するのを補助するために、シリコーン又は他の好適な潤滑剤で潤滑されることに留意されたい。
【0028】
挿入装置10は、針16をハウジング12内に選択的に後退させるように構成された後退システムを含む。詳細には、コイルバネ50などのバネ要素が、ハウジング12の内側空隙13の遠位端と、針ハブ14の近位端に配設された隆起部144との間に配設される。バネ50は、針ハブ14の周りに配設され、針ハブはハウジング12の空隙内で近位方向に摺動可能である。針ハブ14は、ハウジング12の空隙内の遠位位置に保持され、バネは圧縮構成に維持され、後退ボタン52はハウジング12の遠位端付近に配設される。後退ボタン52を手動で押すことにより、後退ボタンと針ハブ14との係合が解除され、バネ50が拡張し、針ハブがハウジング12の空隙内で近位方向に移動することができる。これにより、針16が後退して、遠位端16Bがハウジング12内に後退し、ユーザの不注意な接触から保護される。なお、別の針安全構成も採用することができる。
【0029】
患者の脈管構造内にカテーテル42を留置する際の挿入装置10の使用について、ここで説明する。挿入装置10を把持するユーザは、最初に、適切な挿入部位で皮膚を通して針16の遠位部分を誘導し、皮下脈管にアクセスする。針の脈管へのアクセスが確認された後、ガイドワイヤ前進アセンブリ20が作動し、指パッド28(ハウジング12に画定されたスロット32に配設されている)は、中空針16内に最初に配設されているガイドワイヤ22(
図3A)を遠位方向に前進させるために、ユーザの指によって前進させられる。ガイドワイヤ22は、摺動可能な指パッド28に操作可能に取り付けられるガイドワイヤレバー24により遠位に前進することに留意する。
【0030】
ガイドワイヤ22の遠位前進は、指パッド28が所定距離だけ遠位方向に摺動されるまで続き、
図1A及び1Bに示すように、所定長のガイドワイヤ22が針16の遠位端を超えて延在することになる。これにより、ガイドワイヤ22の遠位部分が血管内に留置される。
【0031】
いったんガイドワイヤレバー24が指パッド28の摺動によって完全に遠位に延長されると、ガイドワイヤ22が針16の遠位端16Bを越えて延在し、カテーテルハブ46のタブ48を使用してカテーテル42の手動での遠位前進が実行され、カテーテル管44が針16及びガイドワイヤ22の遠位部分を渡って、挿入部位を介して患者の脈管構造内へと摺動する。これに鑑み、指パッド28がガイドワイヤ22を前進させるために使用される第1の部材として機能する一方、本実施形態では、手動での前進もカテーテルに42を前進させるために利用されると理解される。別の実施形態では、指パッド28は、カテーテル42を血管内に少なくとも部分的な距離で遠位方向に展開するために使用され得ると理解される。
【0032】
カテーテル42は、患者の血管内に好適に配設されるまで、遠位方向に前進させられる。次いで、ハウジング12上の後退ボタン52がユーザによって手動で押し下げられ、これによってバネ50が針ハブ14を圧縮して後退させることで、針16の遠位端16Bがハウジング12内に後退し、針の再出現を防止し、ユーザを偶発的に刺すことがないように保護する。このように、本実施態様による針安全コンポーネントの一実施例として役立つ。他のものも可能である。カテーテル42は、この時点でハウジング12から物理的に分離される。この時点で、カテーテル42は、患者内の定位置で、標準的処置に従い、使用及び手当に備えることができる。そして挿入装置10は、廃棄されることができる。
【0033】
追加の細部として、
図2は、一実施形態による挿入装置10において使用することができる連続血液フラッシュインジケータ80を示す。フラッシュインジケータ80は、装置10の使用の間、針16の内腔の血液の存在を示すために利用され、したがって、適切なアクセスが静脈又は他の所望の血液輸送脈管へ針によってなされていることを保証する。
図9に示すように、フラッシュインジケータ80は、概して円筒状の形状であり、両端が封止された半透明のチャンバ82を含み、針がいずれかの封止端から外へ突出するように、針16の一部の周囲に配設される。本実施形態では、フラッシュインジケータ80のチャンバ82は、ハウジング12内の針ハブ14のスロット142(
図8A~8F)に配設されるが、針に沿った他の位置も可能である。
【0034】
2つのノッチ-第1のノッチ83及び第2のノッチ84-は、針の内腔とラッシュインジケータチャンバ82の内部との間に流体連通を提供するように、針16に画定される。ノッチ83及び84は、一実施形態ではノッチ18(
図2)と置き換えられ、別の実施形態では、ノッチ18に追加して含まれる。一実施形態では、ノッチ18を通じての血液通過は、針の遠位端16Bが静脈に入った第1のインジケータとして役立ち、ここに示される実施形態は、針の遠位端が、最初のアクセスの後、静脈に留まっていることを検査するために、追加インジケータとして役立つと理解される。フラッシュインジケータ80に関する更なる詳細は、2016年5月13日に出願された米国特許出願第15/154,384号の表題「拡張式針安全コンポーネントを含むカテーテル留置装置」号に示され、参照によりその全体を本明細書に組み込む。
【0035】
本実施形態では、ガイドワイヤ22は、フラッシュインジケータ80を通って延在するように、針16の内腔を通過する。第1のノッチ83は、チャンバ82の遠位端の方の第2のノッチ84に遠位に配設されている。
【0036】
血管アクセスが針16の遠位端16Bによって達成されると、血液は、針の内面と針内腔に配設されているガイドワイヤ22の外面との間で、針の内腔を近位方向上方に進行する(
図9)。針16に画定される比較的より遠位の第1のノッチ83に到達すると、即座に、血液の一部は、第1のノッチを通過し、チャンバ82に入る。血液が半透明のチャンバ82を充填するにつれて、ユーザは、挿入装置10の半透明のハウジング12を通じてチャンバを観察し、チャンバ内の血液を見ることができ、したがって、血管アクセスが達成されたことを確認することができる。別の実施形態では、ハウジング12は、例えば、チャンバとユーザとの間に介在した構造を介入することなしに、チャンバ82の直視が可能であるように構成されることができる。
【0037】
第2のノッチ84は、チャンバ82に空気の出口を提供し、空気圧を等しくし、血液が第1のノッチ83を介してチャンバに入り続けることを可能にするために利用される。針16の内面とガイドワイヤ22の外面との間の間隔は、血液でなく空気がその間を通過することができるように設定されるため、血液が第2のノッチ84を通過することなくチャンバの空気圧が均一化されることに留意されたい。このように、フラッシュインジケータ80は、針の遠位端16Bが血管内に配設されている間、チャンバ82に血液の連続的な流れを可能にする連続インジケータである。
【0038】
カテーテル挿入装置10は2つ以上のフラッシュインジケータを含むことができることに留意する。一実施形態では、前述のように、例えば、血液フラッシュインジケータ80は、ノッチ18のように、別のフラッシュインジケータと共に含まれることができ、針16の内腔に存在する血液が、針の外面とカテーテル42の内部表面との間の空間に近位に上方に前進することを可能にする。
【0039】
図3は、一実施形態による、カテーテル42に含まれる血液制御コンポーネント100の様々な詳細を示す。図示されるように、血液コンポーネント100は、カテーテルハブ46の空隙46A内に摺動可能に配設され、同じくカテーテルハブ空隙内に配設された弁102と協働してカテーテル42を通る流体流を選択的に可能にするように構成される。本実施形態の弁102は、
図10に示すように、複数のスリット103によって画定された3つの弁尖102Aを含む三尖弁であるが、他の種類の弁を採用してもよい。
【0040】
図4~
図5Bは、近位端104Aと遠位端104Bとの間に延在し、流体が流れることができる中央導管106を画定する細長本体104を含む血液制御コンポーネント100の様々な詳細を示す。複数のリブ110は、リブが近位側から本体の近位端104Aを超えて遠位端104Bまで長手方向に延在するように、本体104の外面に配設される。各リブ110は、本体104から放射方向に延在して、長手方向の長さに沿って輪郭を画定する。本体104及びリブ110は、概して、血液制御コンポーネント100に円錐形状を画定するのに寄与する。他の実施形態では、円錐形からの逸脱も可能である。
【0041】
各リブ110は、リブの長手方向の長さに沿って中間に位置するノッチ112と、リブの近位端の突出部114とを更に画定する。
図3に示すように、各リブ110のノッチ112は、カテーテルハブ空隙46Aの内面に画定された環状隆起部120の一部分を収容して、始動まで血液制御コンポーネント100を空隙内の定位置に維持する。それに応じて、各リブ110の突出部114は、血液制御コンポーネント100が始動されたときに環状隆起部120と係合して、意図された移動長を越える遠位移動を防止する。本体104は、隣接するリブ110の間にチャネル126を画定し、図示される実施形態では4つの流体流チャネルを提供する。一実施形態では、1つ以上のリブ110は、突出部114を含むリブの近位部分がリブのより遠位の部分に対して長手方向に位置合わせされ(
図5A及び5B)円周方向にオフセットされるように、長手方向の長さに沿ってオフセットされ得る。
【0042】
図6A~6Cは、別の実施形態による血液制御コンポーネント100の詳細を示し、本体104は、導管106の周囲に配設された複数のチャネル126を画定する。中間の環状肩部128も本体104によって画定される。
【0043】
図7A~7Cは、
図6A~6Cの血液制御コンポーネント100の様々な操作段階を示すが、本明細書に記載される原理は
図4~5Bに示される実施形態にも適用される。具体的には、
図7A及び7Bは、本明細書で非始動状態とも称される比較的近位位置にある血液制御コンポーネント100を示し、環状隆起部120は、血液制御コンポーネントの各リブ110のノッチ112(肩部128の下)に収容される。この位置では、本体104の遠位端104Bは、血液制御コンポーネントの遠位に位置する弁102を通って突出しないため、所望に応じて、流体はカテーテル42を通過することができない。したがって、閉鎖位置にある弁102は、例えば、カテーテルが患者内に留置されているが、カテーテルハブ46への外部接続がなされていないときなどの、カテーテル42を通る血液漏れを防止する。
【0044】
対照的に、
図7Cは、本明細書では始動状態とも称される、比較的遠位位置にある血液制御コンポーネント100を示し、遠位端104Bが弁102の弁尖102Aを貫通するように、(例えば、雄ルアーコネクタのカテーテルハブ46への挿入により)血液制御コンポーネントは遠位に前進しているため、血液制御コンポーネントの導管106を介して弁を通る流体路を提供している。血液制御コンポーネント100の更なる遠位前進は、突出部114と環状隆起部120との係合によって防止される。上述したように、血液制御コンポーネント100の遠位移動は、ルアーコネクタ又はカテーテルハブ46に動作可能に接続され得る他の装置によるカテーテルハブ空隙46Aへの挿入によって引き起こされる。
【0045】
本実施形態によれば、血液制御コンポーネント100は、血液制御成コンポーネントが始動状態で弁を貫通した後に、血液制御コンポーネントと弁102との間の捕捉領域を排除するように構成される。具体的には、
図4~5Bに示される実施形態に関して、
図11に示すように、血液制御コンポーネントが弁を貫通するとき、リブ110は弁102の弁尖102Aの更なる変形を引き起こし得る。これにより、弁尖102Aの血液制御コンポーネント本体104の外面への部分的封止が防止されることで、両者間の間隔と、血液制御コンポーネント本体104の外面と弁尖との間のチャネル126を介した更なる流体流路とを提供する。したがって、流体は、カテーテルのハブ空隙46Aに、導管106を介して血液制御コンポーネント本体104の内部だけでなく、リブ110と弁尖104Aとの相互作用によって開かれるチャネル126を介して血液制御コンポーネント本体の外部にも流れることができる。血液制御コンポーネント100の外部への流体流は、ハブ空隙46Aの全体を通じて流体を移動させるのを補助するため、血液制御コンポーネント100と弁102との間の領域内の流体流の淀みを防止することが望ましい。
【0046】
本実施形態では、弁尖102Aを形成する各スリット103の外側終端点は、
図11に示すように、互い違いの終端点を画定することに留意されたい。また、本明細書に記載されるリブは、血液制御コンポーネントに含まれ得る1つ以上の延長面のほんの一例であり、血液制御コンポーネントが弁を貫通するときに、血液制御コンポーネントの外側の周囲の流体流を可能にするように、血液制御コンポーネントの外面に追加の流体流チャネルを画定することができることに留意されたい。他の延長面の例としては、隆起、環状面、ひれ状部などが挙げられる。したがって、これら及び他の実施形態が企図される。
【0047】
図6A~6Cの血液制御コンポーネント100は、
図4~5Bに関連して直前に説明したものと同様に動作する。チャネル126は、血液制御コンポーネント100と弁102との間の流体流の淀みを防止するように、導管106に加えて流体流を提供する。
【0048】
図8A~8Fは、近位端140Aと遠位端140Bとの間に延在する細長本体140を含む挿入装置10の上述の針ハブ14に関する様々な詳細を示す。スロット142は、本体140の長さに沿って長手方向に延在し、針16の長さの一部を内部に収容するようにサイズ設定される。上述したように、隆起部144は、針ハブの近位端140A上に含まれ、バネ50が、針ハブ及び取り付けられた針16をハウジング12の空隙内に後退させるように作用することができる表面を提供する。スロット142は、上記のフラッシュインジケータ80を収容することができる容積146を画定する。
【0049】
スロット142は、様々なサイズの針を収容し、そこに固定できるように構成されることに留意されたい。そのため、スロット142は、スロット142内で針16を支持する3つの肩部148を含む。肩部148のそれぞれの近位縁は、スロット内に針16を固定するため、肩部に近接してスロット142内に留置された液状エポキシ接着剤のこぼれを防止するように比較的急峻であることに留意されたい。
【0050】
本発明の実施形態は、本開示の趣旨から逸脱することなく、他の特定の形態で具現化することができる。記載されている実施形態は、すべての点において単に例示的なものに過ぎず、限定的ではないと解釈されるべきである。したがって、実施形態の範囲は、上記の説明によってではなく、添付の特許請求の範囲によって示される。特許請求の範囲と同等の意味及び範囲内に収まるすべての変更は、これらの範囲内に包含される。
以下に、本願出願の当初の特許請求の範囲に記載された発明を付記する。
[1]
カテーテルアセンブリのハブ内で使用するための流体制御コンポーネントであって、
前記ハブの空隙内に配設され、第1の位置と第2の位置との間で移動可能である本体を備え、前記本体は前記第1の位置にあるときに前記ハブ内に配設された弁を貫通しないように構成され、前記本体は前記第2の位置にあるときに前記弁を貫通するように構成され、前記本体は、
前記本体が前記第2の位置にあるときに、前記本体の内部を通る流体流を可能にするための導管と、
前記本体の外面上に配設された複数の長手方向に延在するリブであって、前記本体が前記第2の位置にあるときに、前記弁と前記本体の外部部分との間に少なくとも1つの流体流チャネルを提供するリブと、
を備える、流体制御コンポーネント。
[2]
前記弁が3つのスリットを含む三尖弁を含む、[1]に記載の流体制御コンポーネント。
[3]
各スリットの外側終端が、互い違いの終端を含む、[2]に記載の流体制御コンポーネント。
[4]
前記導管が前記本体内の中心に位置する、[1]に記載の流体制御コンポーネント。
[5]
各リブが肩部を含む、[1]に記載の流体制御コンポーネント。
[6]
各リブが、前記本体が前記第1の位置にあるときに前記ハブの前記空隙に画定される環状隆起部と解放可能に係合するように構成されたノッチを含む、[1]に記載の流体制御コンポーネント。
[7]
各リブの近位端が、前記本体が前記第2の位置にあるときに前記環状隆起部と係合するように構成された突出部を含む、[1]に記載の流体制御コンポーネント。
[8]
前記リブの各々が前記本体から放射方向外方に延在する、[1]に記載の流体制御コンポーネント。
[9]
前記本体が、医療用コンポーネントの前記ハブの前記空隙への挿入を介して、前記第1の位置から前記第2の位置へ移動するように構成される、[1]に記載の流体制御コンポーネント。
[10]
前記医療用コンポーネントがルアーコネクタである、[9]に記載の流体制御コンポーネント。
[11]
前記本体が、4つの等間隔リブを含む、[1]に記載の流体制御コンポーネント。
[12]
前記本体が概ね円錐形の形状を画定する、[1]に記載の流体制御コンポーネント。
[13]
カテーテルアセンブリであって、
近位端と遠位端との間に延在する少なくとも1つの内腔を画定する細長カテーテル管と、
前記カテーテル管の前記少なくとも1つの内腔と流体連通するハブと、
前記ハブに使用するための流体制御コンポーネントであって、
前記ハブの空隙内に配設され、第1の位置と第2の位置との間で移動可能である本体を備え、前記本体は前記第1の位置にあるときに前記ハブ内に配設された弁を貫通しないように構成され、前記本体は前記第2の位置にあるときに前記弁を貫通するように構成され、前記本体は、
前記本体が前記第2の位置にあるときに、前記本体の内部を通る流体流を可能にするための導管と、
前記本体の外面上に配設された複数の長手方向に延在するリブであって、前記本体が前記第2の位置にあるときに、前記弁と前記本体の外部部分との間に少なくとも1つの流体流チャネルを提供するリブと、
を含む、流体制御コンポーネントと、
を備えるカテーテルアセンブリ。
[14]
前記少なくとも1つの流体流路が、前記複数のリブの隣接リブ間に配設される、[13]に記載のカテーテルアセンブリ。
[15]
前記ハブの前記空隙内にルアーコネクタを収容することにより、前記本体が前記第1の位置から前記第2の位置へ移動する、[13]に記載のカテーテルアセンブリ。
[16]
前記導管が中央導管であり、各リブの近位部分が、近位から開口部を越えて前記導管まで長手方向に延在する、[13]に記載のカテーテルアセンブリ。
[17]
カテーテルアセンブリのハブ内で使用するための流体制御コンポーネントであって、
前記ハブの空隙内に配設され、第1の位置と第2の位置との間で移動可能である本体を備え、前記本体は前記第1の位置にあるときに前記ハブ内に配設された弁を貫通しないように構成され、前記本体は前記第2の位置にあるときに前記弁を貫通するように構成され、前記本体は、
前記本体が前記第2の位置にあるときに、前記本体の内部を通る流体流を可能にするための中央導管と、
前記本体の外面上に配設された複数の長手方向に延在するリブであって、前記本体が前記第2の位置にあるとき、前記弁と前記本体の外部部分との間に複数の流体流チャネルを提供し、それぞれが、前記本体が前期第1の位置にあるときに前記ハブの前記空隙内に画定された環状隆起部と解放可能に係合するように構成されたノッチを含むリブと、
を備える、流体制御コンポーネント。
[18]
前記弁が、3つのスリットを含む三尖弁を含む、[17]に記載の流体制御コンポーネント。
[19]
各スリットの外側終端が、互い違いの終端を含む、[18]に記載の流体制御コンポーネント。
[20]
前記導管が、前記本体内の中央に位置する、[17]に記載の流体制御コンポーネント。
[21]
各リブが肩部を含む、[17]に記載の流体制御コンポーネント。
[22]
各リブの近位端が、前記本体が前記第2の位置にあるときに前記環状隆起部と係合するように構成された突出部を含む、[17]に記載の流体制御コンポーネント。
[23]
前記リブの各々が、前記本体から放射方向外側に延在する、[17]に記載の流体制御コンポーネント。
[24]
前記本体が、医療用コンポーネントを前記ハブの前記空隙内に挿入することによって、前記第1の位置から前記第2の位置へ移動するように構成されている、[17]に記載の流体制御コンポーネント。
[25]
前記医療用コンポーネントがルアーコネクタである、[24]に記載の流体制御コンポーネント。
[26]
前記本体が、4つの等間隔リブを含む、[17]に記載の流体制御コンポーネント。
[27]
前記本体が概ね円錐形の形状を画定する、[17]に記載の流体制御コンポーネント。
[28]
前記流体制御コンポーネントが含まれる前記カテーテルアセンブリが、カテーテル挿入装置内に含まれる、[17]に記載の流体制御コンポーネント。
[29]
前記カテーテル挿入装置が、血液フラッシュインジケータを含み、前記血液フラッシュインジケータが、中空針の一部の周囲に配設された半透明の区画を含み、前記針が、前記区画によって覆われた第1及び第2のノッチを含む、[28]に記載の流体制御コンポーネント。
[30]
前記血液フラッシュインジケータが針ハブ内に配設され、前記針ハブが、前記カテーテル挿入装置のハウジングの空隙内に配設され、前記針ハブが、前記血液フラッシュインジケータ及び前記針の一部が配設される長手方向に延在するスロットを含み、前記スロットが、前記針を支持するように構成された複数の肩部を含み、前記肩部のうちの少なくとも1つが、液体接着剤が前記針ハブの前記スロット内に前記針を固定するために使用されるとき、前記肩部を通過する前記接着剤の流れを防止するように構成された略急峻な近位縁部を含む、[29]に記載の流体制御コンポーネント。
[31]
前記針ハブが、前記針ハブの近位端に近接して配設された放射方向に延在する隆起部を更に含み、前記隆起部が、前記カテーテル挿入装置のバネを支持するように構成されている、[30]に記載の流体制御コンポーネント。
[32]
各リブの近位部分が、前記本体が前記第2の位置にあるときに前記環状隆起部と係合するように構成された突出部を含み、各リブの前記近位部分が、前記それぞれのリブのより遠位部分と長手方向に位置合わせされている、[17]に記載の流体制御コンポーネント。
[33]
カテーテルアセンブリであって、
近位端と遠位端との間に延在する少なくとも1つの内腔を画定する細長カテーテル管と、
前記カテーテル管の近位端に配設されて空隙を画定するカテーテルハブと、
前記カテーテルハブの前記空隙内に移動可能に配設され、前記血液制御コンポーネントが弁を貫通する始動位置に移動可能である血液制御コンポーネントであって、
導管を画定する本体と、
前記本体上に配設された複数のリブであって、前記血液制御コンポーネントが前記弁を貫通するとき、前記弁の弁尖と前記血液制御コンポーネントの外面との間に間隔を設けるように前記弁の前記弁尖と係合するように構成されたリブと、
を含む血液制御コンポーネントと、
を備える、カテーテルアセンブリ。
[34]
前記弁尖と前記血液制御コンポーネントの前記外面との間の前記間隔が、前記血液制御コンポーネントが前記弁を貫通している間に、前記血液制御コンポーネントの外部部分の周りを流体が流れることを可能にする、[33]に記載のカテーテルアセンブリ。
[35]
前記弁が、3つの弁尖を含む三尖弁であり、前記血液制御コンポーネントが、少なくとも4つの放射方向に延在するリブを含む、[33]に記載のカテーテルアセンブリ。
[36]
各リブが、前記カテーテルハブの前記空隙内に配設された環状隆起部と係合するように構成されたノッチを含む、[33]に記載のカテーテルアセンブリ。