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特許7051910物理デバイス間のブルートゥースネットワーキングの制御方法、装置およびシステム
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  • 特許-物理デバイス間のブルートゥースネットワーキングの制御方法、装置およびシステム 図1
  • 特許-物理デバイス間のブルートゥースネットワーキングの制御方法、装置およびシステム 図2a
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  • 特許-物理デバイス間のブルートゥースネットワーキングの制御方法、装置およびシステム 図8
  • 特許-物理デバイス間のブルートゥースネットワーキングの制御方法、装置およびシステム 図9
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-04-01
(45)【発行日】2022-04-11
(54)【発明の名称】物理デバイス間のブルートゥースネットワーキングの制御方法、装置およびシステム
(51)【国際特許分類】
   H04W 84/20 20090101AFI20220404BHJP
   H04W 84/10 20090101ALI20220404BHJP
   H04W 48/16 20090101ALI20220404BHJP
   H04W 76/10 20180101ALI20220404BHJP
【FI】
H04W84/20
H04W84/10 110
H04W48/16 110
H04W76/10
【請求項の数】 20
(21)【出願番号】P 2019570610
(86)(22)【出願日】2018-03-05
(65)【公表番号】
(43)【公表日】2020-04-16
(86)【国際出願番号】 CN2018078012
(87)【国際公開番号】W WO2018161873
(87)【国際公開日】2018-09-13
【審査請求日】2019-09-06
(31)【優先権主張番号】201710131562.3
(32)【優先日】2017-03-07
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(73)【特許権者】
【識別番号】519324709
【氏名又は名称】中移(杭州)信息技▲術▼有限公司
(73)【特許権者】
【識別番号】518301095
【氏名又は名称】中国移動通信集団有限公司
(74)【代理人】
【識別番号】110001416
【氏名又は名称】特許業務法人 信栄特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】王 ▲歓▼
(72)【発明者】
【氏名】李 ▲棟▼
【審査官】野村 潔
(56)【参考文献】
【文献】国際公開第2016/088185(WO,A1)
【文献】国際公開第2016/195825(WO,A1)
【文献】中国特許出願公開第106102184(CN,A)
【文献】特開2005-217463(JP,A)
【文献】特開2005-197880(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H04B 7/24- 7/26
H04W 4/00-99/00
3GPP TSG RAN WG1-4
SA WG1-4
CT WG1、4
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
端末に適用される物理デバイス間のブルートゥースネットワーキングの制御方法であって、
ユーザが予め登録されていたマスタ物理デバイスとスレーブ物理デバイスとの対応関係に基づいて入力または選択したブルートゥースネットワーキングポリシーを少なくとも1つ含むブルートゥースネットワーキングポリシーリストを予めに確立することと、
ネットワークサーバからブルートゥースネットワーキングポリシー選択指令を受信することと、
前記ブルートゥースネットワーキングポリシー選択指令に基づいて、選択されたブルートゥースネットワーキングポリシーを前記ネットワークサーバに送信することとを含み、
選択されたブルートゥースネットワーキングポリシーは、前記ネットワークサーバから前記マスタ物理デバイスに転送され、
前記ブルートゥースネットワーキングポリシーは、前記マスタ物理デバイスに対し、スレーブ物理デバイスとのブルートゥースネットワーキング関係を調整するようにトリガーすることに用いられ、
前記端末が、前記マスタ物理デバイスと前記スレーブ物理デバイスを管理するためのデバイスである、端末に適用される物理デバイス間のブルートゥースネットワーキングの制御方法。
【請求項2】
ブルートゥースネットワーキング対象である各物理デバイスのデバイスIDおよびそれに対応する身分IDをそれぞれ取得し、取得済みの、ブルートゥースネットワーキング対象である各物理デバイスのデバイスIDおよびそれに対応する身分IDに基づいて、マスタ物理デバイスとスレーブ物理デバイスとの対応関係を確立する方法で、マスタ物理デバイスとスレーブ物理デバイスとの対応関係を確立し、
確立済みのマスタ物理デバイスとスレーブ物理デバイスとの対応関係を、前記ネットワークサーバに送信して格納する請求項1に記載の方法。
【請求項3】
ブルートゥースネットワーキング対象であるいずれか1つの物理デバイスに対し、当該物理デバイスの認証用グラフィックコードを走査して当該物理デバイスのデバイスIDを取得する方法、または、ブルートゥースネットワーキング対象であるいずれか1つの物理デバイスに対し、ユーザによって入力された当該物理デバイスのデバイス番号から当該物理デバイスのデバイスIDを取得する方法で、物理デバイスのデバイスIDを取得する請求項2に記載の方法。
【請求項4】
前記認証用グラフィックコードは、物理デバイスのMAC(Media Access
Control)アドレスに基づいて生成され、QRコードまたはバーコードを含む請求項3に記載の方法。
【請求項5】
マスタ物理デバイスに適用される物理デバイス間のブルートゥースネットワーキングの制御方法であって、
ネットワークサーバから配信されたブルートゥースネットワーキングポリシーを受信することと、
前記ブルートゥースネットワーキングポリシーに基づいて、スレーブ物理デバイスとのブルートゥースネットワーキング関係を調整することとを含み、
前記ブルートゥースネットワーキングポリシーは、端末によって予めに登録されたブルートゥースネットワーキングポリシーリストから、ユーザによって選択されて前記ネットワークサーバに送信され、
前記ブルートゥースネットワーキングポリシーリストには、少なくとも1つのブルートゥースネットワーキングポリシーが含まれ、
前記ブルートゥースネットワーキングポリシーリストに含まれるブルートゥースネットワーキングポリシーは、予め登録されたマスタ物理デバイスとスレーブ物理デバイスとの対応関係に基づいて、ユーザによって入力または選択され、
前記端末が、前記マスタ物理デバイスと前記スレーブ物理デバイスを管理するためのデバイスである、マスタ物理デバイスに適用される物理デバイス間のブルートゥースネットワーキングの制御方法。
【請求項6】
前記ブルートゥースネットワーキングポリシーは、
ブルートゥースネットワーキング関係の調整が必要なすべてのスレーブ物理デバイスのデバイスIDを含み、
前記ブルートゥースネットワーキングポリシーに基づいて、スレーブ物理デバイスとのブルートゥースネットワーキング関係を調整することは、具体的に、
ブルートゥースネットワーキング関係の調整が必要なすべてのスレーブ物理デバイスのデバイスIDに基づいて、第1デバイスIDセットを特定することと、
信号のカバー範囲内のすべてのスレーブ物理デバイスを検索し、検索されたスレーブ物理デバイスのデバイスIDからなる第2デバイスIDセットを特定することと、
前記第1デバイスIDセットに含まれるいずれか1つのデバイスIDと同一のデバイスIDを第2デバイスIDセットから選択し、選択されたデバイスIDに対応するスレーブ物理デバイスと通信接続を確立することとを含む請求項5に記載の方法。
【請求項7】
前記ブルートゥースネットワーキングポリシーは、ブルートゥースネットワーキング方式をさらに含み、
前記ブルートゥースネットワーキング方式は、自動接続、手動接続または時間に基づく接続を含む請求項6に記載の方法。
【請求項8】
前記ブルートゥースネットワーキング方式が手動接続であれば、
前記第1デバイスIDセットに含まれるいずれか1つのデバイスIDと同一のデバイスIDを第2デバイスIDセットから選択し、選択されたデバイスIDに対応するスレーブ物理デバイスと通信接続を確立する前に、
通信接続確立問い合わせ要求をネットワークサーバ経由で端末に送信することと、
端末からネットワークサーバ経由で転送された通信接続確立応答メッセージを受信することと、
応答メッセージが通信接続の確立に同意する旨のメッセージであると特定することとをさらに含む請求項7に記載の方法。
【請求項9】
前記ブルートゥースネットワーキング方式が時間に基づく接続であれば、
前記ブルートゥースネットワーキングポリシーは、ネットワーキングタイムクォンタムをさらに含み、
前記第1デバイスIDセットに含まれるいずれか1つのデバイスIDと同一のデバイスIDを第2デバイスIDセットから選択し、選択されたデバイスIDに対応するスレーブ物理デバイスと通信接続を確立する前に、具体的に、
前記ネットワーキングタイムクォンタムに基づいて、ネットワーキング開始時間に達すると、前記第1デバイスIDセットに含まれるいずれか1つのデバイスIDと同一のデバイスIDを第2デバイスIDセットから選択し、選択されたデバイスIDに対応するスレーブ物理デバイスと通信接続を確立することを含み、
前記方法において、
前記ネットワーキングタイムクォンタムに基づいて、ネットワーキング終了時間に達すると、通信接続確立済みのスレーブ物理デバイスとの通信接続をリリースすることをさらに含む請求項7に記載の方法。
【請求項10】
端末と、ネットワークサーバと、各々が少なくとも1つのスレーブ物理デバイスに接続される少なくとも1つのマスタ物理デバイスを含む物理デバイス間のブルートゥースネットワーキングの制御システムにおいて、
前記端末は、
ユーザが予め登録されていたマスタ物理デバイスとスレーブ物理デバイスとの対応関係に基づいて入力または選択したブルートゥースネットワーキングポリシーを少なくとも1つ含むブルートゥースネットワーキングポリシーリストを予めに確立し、
ネットワークサーバからブルートゥースネットワーキングポリシー選択指令を受信し、
前記ブルートゥースネットワーキングポリシー選択指令に基づいて、選択されたブルートゥースネットワーキングポリシーを前記ネットワークサーバに送信し、
前記ネットワークサーバは、
前記端末から、選択されたブルートゥースネットワーキングポリシーを受信し、
前記ブルートゥースネットワーキングポリシーを前記マスタ物理デバイスに転送し、
前記マスタ物理デバイスは、
ネットワークサーバから配信されたブルートゥースネットワーキングポリシーを受信し、
前記ブルートゥースネットワーキングポリシーに基づいて、スレーブ物理デバイスとのブルートゥースネットワーキング関係を調整する、物理デバイス間のブルートゥースネットワーキングの制御システム。
【請求項11】
前記端末は、具体的に、
ブルートゥースネットワーキング対象である各物理デバイスのデバイスIDおよびそれに対応する身分IDをそれぞれ取得し、
取得済みの、ブルートゥースネットワーキング対象である各物理デバイスのデバイスIDおよびそれに対応する身分IDに基づいて、マスタ物理デバイスとスレーブ物理デバイスとの対応関係を確立し、
確立済みのマスタ物理デバイスとスレーブ物理デバイスとの対応関係を前記ネットワークサーバに送信し、
前記ネットワークサーバは、さらに、
前記端末から送信されたマスタ物理デバイスとスレーブ物理デバイスとの対応関係を格納する請求項10に記載のシステム。
【請求項12】
前記端末は、具体的に、
ブルートゥースネットワーキング対象であるいずれか1つの物理デバイスに対し、当該物理デバイスの認証用グラフィックコードを走査して当該物理デバイスのデバイスIDを取得し、または、ブルートゥースネットワーキング対象であるいずれか1つの物理デバイスに対し、ユーザによって入力された当該物理デバイスのデバイス番号から当該物理デバイスのデバイスIDを取得する請求項11に記載のシステム。
【請求項13】
前記認証用グラフィックコードは、物理デバイスのMACアドレスに基づいて生成され、QRコードまたはバーコードを含む請求項12に記載のシステム。
【請求項14】
前記ブルートゥースネットワーキングポリシーは、
ブルートゥースネットワーキング関係の調整が必要なすべてのスレーブ物理デバイスのデバイスIDを含み、
前記マスタ物理デバイスは、具体的に、
ブルートゥースネットワーキング関係の調整が必要なすべてのスレーブ物理デバイスのデバイスIDに基づいて、第1デバイスIDセットを特定し、
信号のカバー範囲内のすべてのスレーブ物理デバイスを検索し、検索されたスレーブ物理デバイスのデバイスIDからなる第2デバイスIDセットを特定し、
前記第1デバイスIDセットに含まれるいずれか1つのデバイスIDと同一のデバイスIDを第2デバイスIDセットから選択し、選択されたデバイスIDに対応するスレーブ物理デバイスと通信接続を確立する請求項10に記載のシステム。
【請求項15】
前記ブルートゥースネットワーキングポリシーは、ブルートゥースネットワーキング方式をさらに含み、
前記ブルートゥースネットワーキング方式は、自動接続、手動接続または時間に基づく接続を含む請求項14に記載のシステム。
【請求項16】
前記マスタ物理デバイスは、具体的に、
前記ブルートゥースネットワーキング方式が手動接続であれば、前記第1デバイスIDセットに含まれるいずれか1つのデバイスIDと同一のデバイスIDを第2デバイスIDセットから選択し、選択されたデバイスIDに対応するスレーブ物理デバイスと通信接続を確立する前に、
通信接続確立問い合わせ要求を前記ネットワークサーバに送信し、
ネットワークサーバから転送された通信接続確立応答メッセージを受信し、
応答メッセージが通信接続の確立に同意する旨のメッセージであると特定し、
前記ネットワークサーバは、具体的に、
前記通信接続確立問い合わせ要求を端末に送信し、
端末から送信された通信接続確立応答メッセージを受信し、前記通信接続確立応答メッセージを前記マスタ物理デバイスに転送し、
前記端末は、具体的に、
前記ネットワークサーバから送信された前記通信接続確立問い合わせ要求を受信し、前記通信接続確立応答メッセージを前記ネットワークサーバに送信する請求項15に記載のシステム。
【請求項17】
前記マスタ物理デバイスは、具体的に、
前記ブルートゥースネットワーキング方式が時間に基づく接続であれば、前記ブルートゥースネットワーキングポリシーは、ネットワーキングタイムクォンタムをさらに含み、
前記ネットワーキングタイムクォンタムに基づいて、ネットワーキング開始時間に達すると、前記第1デバイスIDセットに含まれるいずれか1つのデバイスIDと同一のデバイスIDを第2デバイスIDセットから選択し、選択されたデバイスIDに対応するスレーブ物理デバイスと通信接続を確立し、
前記ネットワーキングタイムクォンタムに基づいて、ネットワーキング終了時間に達すると、通信接続確立済みのスレーブ物理デバイスとの通信接続をリリースする請求項15に記載のシステム。
【請求項18】
物理デバイス間のブルートゥースネットワーキングの制御装置であって、
プロセッサと、
プログラムとデータを格納するメモリと、
前記プロセッサと前記メモリとの間の通信に供されるバスインタフェースとを含む物理デバイス間のブルートゥースネットワーキングの制御装置において、
前記プロセッサは、前記メモリに格納されている前記プログラムとデータを読み取ることによって、請求項1~4のいずれか一項に記載の方法を実行するように前記制御装置を制御し、
前記制御装置は、前記端末である、物理デバイス間のブルートゥースネットワーキングの制御装置。
【請求項19】
物理デバイス間のブルートゥースネットワーキングの制御装置であって、
プロセッサと、
プログラムとデータを格納するメモリと、
前記プロセッサと前記メモリとの間の通信に供されるバスインタフェースとを含む物理デバイス間のブルートゥースネットワーキングの制御装置において、
前記プロセッサは、前記メモリに格納されている前記プログラムとデータを読み取ることによって、請求項5~9のいずれか一項に記載の方法を実行するように前記制御装置を制御し、
前記制御装置は、前記マスタ物理デバイスである、物理デバイス間のブルートゥースネットワーキングの制御装置。
【請求項20】
プログラムとデータが格納されている非揮発性記憶媒体であって、
前記プログラムとデータがプロセッサによって実行されると、前記プロセッサは、請求項1~4のいずれか一項に記載の方法を実現する、非揮発性記憶媒体。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本願は、2018年3月5日に提出されたPCT出願No. PCT/CN2018/078012の日本国国内移行段階出願、該PCT出願が2017年3月7日に中国特許庁に提出された中国特許出願201710131562.3の優先権を主張し、その全ての内容が援用によりここに取り込まれる。
【0002】
本開示は、モノのインターネットの技術分野に係り、特に物理デバイス間のブルートゥース(登録商標)ネットワーキングの制御方法、装置およびシステムに係る。
【背景技術】
【0003】
ブルートゥース無線技術は、低送信電力、低コスト、短距離通信の特徴を有し、電子機器の間のケーブルを代替することに用いられ、短距離の無線リンクで一時的なネットワーク接続を構築することができ、固定のネットワークインフラによるサポートを必要としない。複数のブルートゥースデバイスは、1つのピコネット(Piconet)を構築する。図1は、ピコネットの構造図である。ピコネットにおけるブルートゥースデバイスは、1つのマスタ(たとえば図1における機器10)と少なくとも1つのスレーブ(たとえば図1における機器11)を有し、そのうち、マスタは、ネットワーキング接続において主動的に接続要求を引き起こすブルートゥースデバイスである。従来のブルートゥースネットワーキングにおいて、スレーブ毎に、マスタは、以下のプロセスで当該スレーブとやり取りをする。
ステップ1において、ユーザの操作対象であるマスタは、コールを発し、マスタの信号カバー範囲内のスレーブを検索する。
ステップ2において、マスタは、スレーブを検索すると、アクセス対象のスレーブを選択し、PIN(個人識別番号)コードを入力する。
ステップ3において、スレーブに対するチェックをクリアしてペアリングが実現されると、双方向リンクの確立に成功し、かつマスタの信頼情報がスレーブに記録される。すると、マスタとスレーブとの間の双方向通信が開始可能である。
【0004】
しかし、上記の技術手段には、以下の不備が存在する。
(1)マスタとスレーブとの間のネットワーキング関係の遠隔操作ができない。
(2)マスタとスレーブとのペアリングにおいて、マスタで操作を行うことが必要である。これには、マスタに操作画面を有することが必要とされ、または、マスタとスレーブとのペアリングが実現されるには、ほかのアプリケーションを借りる必要があるため、柔軟性が低く、マスタとスレーブから離れてマスタとスレーブとの間のネットワーキングの変更を実現することができない。
(3)多種類の柔軟なネットワーキングポリシーを実現することができず、異なる日時に基づいて異なるネットワーキングポリシーに自動的に切り替えることができない。
(4)マスタとスレーブとの間のネットワーキング関係のバックアップ、編集または復旧を実現することができない。
【0005】
ブルートゥースデバイスの分散型ネットワークトポロジーと新しいブルートゥースMESHトポロジーにおいて、多種類のブルートゥースデバイスユニットがより複雑な役割を果たすことができるが、具体的なハードウェア形態の制限によって操作や交互などに不便であり、初期におけるマルチブルートゥースのハードウェア関連・マルチブルートゥースネットワーキング関係の確立、役割の割り当て、ネットワーキングポリシ又はユニット役割の切り替え・編集に対する不便な問題があり、ユーザ体験と関連技術の普及に深刻な影響を与える。
以上の記載をまとめると、マスタとスレーブとのペアリングフローの簡単化、マスタから離れてマスタとスレーブとのペアリングを実施すること、マスタとスレーブとの間のブルートゥースネットワーキング関係の編集やバックアップなどの操作を遠隔で実現すること、マスタとスレーブとの間のブルートゥースネットワーキングポリシーを柔軟に構成すること、時間の相違によってブルートゥースネットワーキングポリシーを柔軟に切り替えることは、解決を急がれる技術課題の一つである。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
本開示は物理デバイス間のブルートゥースネットワーク関係の確立(以下、「ブルートゥースブルートゥースネットワーキングと称する」)の制御方法、装置およびシステムを提供し、初期におけるブルートゥースブルートゥースネットワーキングの不便さ、柔軟に構成できないという従来技術の問題を解決する
【課題を解決するための手段】
【0007】
第1方面において、本開示は、物理デバイス間のブルートゥースネットワーキングの制御方法を提供する。当該方法において、ユーザが予め登録されていたマスタ物理デバイスとスレーブ物理デバイスとの対応関係に基づいて入力または選択したブルートゥースネットワーキングポリシーを少なくとも1つ含むブルートゥースネットワーキングポリシーリストを予めに確立することと、ブルートゥースネットワーキングポリシー選択指令を受信することと、前記ブルートゥースネットワーキングポリシー選択指令に基づいて、選択されたブルートゥースネットワーキングポリシーをネットワークサーバに送信することとを含み、選択されたブルートゥースネットワーキングポリシーは、前記ネットワークサーバから前記マスタ物理デバイスに転送され、前記ブルートゥースネットワーキングポリシーは、前記マスタ物理デバイスに対し、スレーブ物理デバイスとのブルートゥースネットワーキング関係を調整するようにトリガーすることに用いられる。
【0008】
選択可能に、ブルートゥースネットワーキング対象である各物理デバイスのデバイスIDおよびそれに対応する身分IDをそれぞれ取得し、取得済みの、ブルートゥースネットワーキング対象である各物理デバイスのデバイスIDおよびそれに対応する身分IDに基づいて、マスタ物理デバイスとスレーブ物理デバイスとの対応関係を確立する方法で、マスタ物理デバイスとスレーブ物理デバイスとの対応関係を確立し、確立済みのマスタ物理デバイスとスレーブ物理デバイスとの対応関係を、前記ネットワークサーバに送信して格納する。
【0009】
選択可能に、ブルートゥースネットワーキング対象であるいずれか1つの物理デバイスに対し、当該物理デバイスの認証用グラフィックコードを走査して当該物理デバイスのデバイスIDを取得する方法、または、ブルートゥースネットワーキング対象であるいずれか1つの物理デバイスに対し、ユーザによって入力された当該物理デバイスのデバイス番号から当該物理デバイスのデバイスIDを取得する方法で、物理デバイスのデバイスIDを取得する。
【0010】
選択可能に、前記認証用グラフィックコードは、物理デバイスのMAC(Media Access Control)アドレスに基づいて生成され、QRコード(登録商標)またはバーコードを含む。
【0011】
第2方面において、本開示は、物理デバイス間のブルートゥースネットワーキングの制御方法を提供する。当該方法において、ネットワークサーバから配信されたブルートゥースネットワーキングポリシーを受信することと、前記ブルートゥースネットワーキングポリシーに基づいて、スレーブ物理デバイスとのブルートゥースネットワーキング関係を調整することとを含む。前記ブルートゥースネットワーキングポリシーは、端末によって予めに登録されたブルートゥースネットワーキングポリシーリストから、ユーザによって選択されて前記ネットワークサーバに送信される。前記ブルートゥースネットワーキングポリシーリストには、少なくとも1つのブルートゥースネットワーキングポリシーが含まれる。前記ブルートゥースネットワーキングポリシーリストに含まれるブルートゥースネットワーキングポリシーは、予め登録されたマスタ物理デバイスとスレーブ物理デバイスとの対応関係に基づいて、ユーザによって入力または選択される。
【0012】
選択可能に、前記ブルートゥースネットワーキングポリシーは、ブルートゥースネットワーキング関係の調整が必要なすべてのスレーブ物理デバイスのデバイスIDを含む。前記ブルートゥースネットワーキングポリシーに基づいて、スレーブ物理デバイスとのブルートゥースネットワーキング関係を調整することは、具体的に、ブルートゥースネットワーキング関係の調整が必要なすべてのスレーブ物理デバイスのデバイスIDに基づいて、第1デバイスIDセットを特定することと、信号のカバー範囲内のすべてのスレーブ物理デバイスを検索し、検索されたスレーブ物理デバイスのデバイスIDからなる第2デバイスIDセットを特定することと、前記第1デバイスIDセットに含まれるいずれか1つのデバイスIDと同一のデバイスIDを第2デバイスIDセットから選択し、選択されたデバイスIDに対応するスレーブ物理デバイスと通信接続を確立することとを含む。
【0013】
選択可能に、前記ブルートゥースネットワーキングポリシーは、ブルートゥースネットワーキング方式をさらに含み、前記ブルートゥースネットワーキング方式は、自動接続、手動接続または時間に基づく接続を含む。
【0014】
選択可能に、前記ブルートゥースネットワーキング方式が手動接続であれば、前記第1デバイスIDセットに含まれるいずれか1つのデバイスIDと同一のデバイスIDを第2デバイスIDセットから選択し、選択されたデバイスIDに対応するスレーブ物理デバイスと通信接続を確立する前に、通信接続確立問い合わせ要求をネットワークサーバ経由で端末に送信することと、端末からネットワークサーバ経由で転送された通信接続確立応答メッセージを受信することと、前記応答メッセージが通信接続の確立に同意する旨のメッセージであると特定することとをさらに含む。
【0015】
選択可能に、前記ブルートゥースネットワーキング方式が時間に基づく接続であれば、前記ブルートゥースネットワーキングポリシーは、ネットワーキングタイムクォンタムをさらに含む。前記第1デバイスIDセットに含まれるいずれか1つのデバイスIDと同一のデバイスIDを第2デバイスIDセットから選択し、選択されたデバイスIDに対応するスレーブ物理デバイスと通信接続を確立する前に、具体的に、前記ネットワーキングタイムクォンタムに基づいて、ネットワーキング開始時間に達すると、前記第1デバイスIDセットに含まれるいずれか1つのデバイスIDと同一のデバイスIDを第2デバイスIDセットから選択し、選択されたデバイスIDに対応するスレーブ物理デバイスと通信接続を確立することを含む。前記方法において、前記ネットワーキングタイムクォンタムに基づいて、ネットワーキング終了時間に達すると、通信接続確立済みのスレーブ物理デバイスとの通信接続をリリースすることをさらに含む。
【0016】
第3方面において、本開示は、物理デバイス間のブルートゥースネットワーキングの制御装置を提供する。当該装置は、ユーザが予め登録されたマスタ物理デバイスとスレーブ物理デバイスとの対応関係に基づいて入力または選択したブルートゥースネットワーキングポリシーを少なくとも1つ含むブルートゥースネットワーキングポリシーリストを予めに確立する確立ユニットと、ブルートゥースネットワーキングポリシー選択指令を受信する受信ユニットと、前記受信ユニットで受信した前記ブルートゥースネットワーキングポリシー選択指令に基づいて、選択されたブルートゥースネットワーキングポリシーをネットワークサーバに送信する送信ユニットとを含む。選択されたブルートゥースネットワーキングポリシーは、前記ネットワークサーバから前記マスタ物理デバイスに転送される。前記ブルートゥースネットワーキングポリシーは、前記マスタ物理デバイスに対し、スレーブ物理デバイスとのブルートゥースネットワーキング関係を調整するようにトリガーすることに用いられる。
【0017】
選択可能に、前記確立ユニットは、具体的に、ブルートゥースネットワーキング対象である各物理デバイスのデバイスIDおよびそれに対応する身分IDをそれぞれ取得する取得サブユニットと、前記取得サブユニットで取得済みの、ブルートゥースネットワーキング対象である各物理デバイスのデバイスIDおよびそれに対応する身分IDに基づいて、マスタ物理デバイスとスレーブ物理デバイスとの対応関係を確立する確立サブユニットと、前記確立サブユニットで確立済みのマスタ物理デバイスとスレーブ物理デバイスとの対応関係を、前記ネットワークサーバに送信して格納する送信サブユニットを含む。
【0018】
選択可能に、前記取得サブユニットは、具体的に、ブルートゥースネットワーキング対象であるいずれ1つの物理デバイスに対し、当該物理デバイスの認証用グラフィックコードを走査して当該物理デバイスのデバイスIDを取得し、または、ブルートゥースネットワーキング対象であるいずれ1つの物理デバイスに対し、ユーザによって入力された当該物理デバイスのデバイス番号から当該物理デバイスのデバイスIDを取得する。
【0019】
選択可能に、前記認証用グラフィックコードは、物理デバイスのMACアドレスに基づいて生成され、QRコードまたはバーコードを含む。
【0020】
第4方面において、本開示は、物理デバイス間のブルートゥースネットワーキングの制御装置を提供する。当該装置は、ネットワークサーバから配信されたブルートゥースネットワーキングポリシーを受信する受信ユニットと、前記受信ユニットで受信した前記ブルートゥースネットワーキングポリシーに基づいて、スレーブ物理デバイスとのブルートゥースネットワーキング関係を調整する調整ユニットとを含む。前記ブルートゥースネットワーキングポリシーは、端末によって予めに登録されたブルートゥースネットワーキングポリシーリストから、ユーザによって選択されて前記ネットワークサーバに送信される。前記ブルートゥースネットワーキングポリシーリストには、少なくとも1つのブルートゥースネットワーキングポリシーが含まれる。前記ブルートゥースネットワーキングポリシーリストに含まれるブルートゥースネットワーキングポリシーは、予め登録されたマスタ物理デバイスとスレーブ物理デバイスとの対応関係に基づいて、ユーザによって入力または選択される。
【0021】
選択可能に、前記ブルートゥースネットワーキングポリシーは、ブルートゥースネットワーキング関係の調整が必要なすべてのスレーブ物理デバイスのデバイスIDを含む。前記調整ユニットは、具体的に、ブルートゥースネットワーキング関係の調整が必要なすべてのスレーブ物理デバイスのデバイスIDに基づいて、第1デバイスIDセットを特定する特定サブユニットと、信号のカバー範囲内のすべてのスレーブ物理デバイスを検索し、検索されたスレーブ物理デバイスのデバイスIDからなる第2デバイスIDセットを特定する検索サブユニットと、前記第1デバイスIDセットに含まれるいずれか1つのデバイスIDと同一のデバイスIDを第2デバイスIDセットから選択し、選択されたデバイスIDに対応するスレーブ物理デバイスと通信接続を確立する選択サブユニットを含む。
【0022】
選択可能に、前記ブルートゥースネットワーキングポリシーは、ブルートゥースネットワーキング方式をさらに含み、前記ブルートゥースネットワーキング方式は、自動接続、手動接続または時間に基づく接続を含む。
【0023】
選択可能に、前記装置は、送信ユニットと特定ユニットをさらに含む。前記送信ユニットは、前記ブルートゥースネットワーキング方式が手動接続であれば、前記選択サブユニットが前記第1デバイスIDセットに含まれるいずれか1つのデバイスIDと同一のデバイスIDを第2デバイスIDセットから選択し、選択されたデバイスIDに対応するスレーブ物理デバイスと通信接続を確立する前に、通信接続確立問い合わせ要求をネットワークサーバ経由で端末に送信する。前記受信ユニットは、端末からネットワークサーバ経由で転送された通信接続確立応答メッセージを受信する。前記特定ユニットは、前記応答メッセージが通信接続の確立に同意する旨のメッセージであると特定する。
【0024】
選択可能に、前記ブルートゥースネットワーキング方式が時間に基づく接続であれば、前記ブルートゥースネットワーキングポリシーは、ネットワーキングタイムクォンタムをさらに含む。前記選択サブユニットは、具体的に、前記ネットワーキングタイムクォンタムに基づいて、ネットワーキング開始時間に達すると、前記第1デバイスIDセットに含まれるいずれか1つのデバイスIDと同一のデバイスIDを第2デバイスIDセットから選択し、選択されたデバイスIDに対応するスレーブ物理デバイスと通信接続を確立する。前記装置において、前記ネットワーキングタイムクォンタムに基づいて、ネットワーキング終了時間に達すると、通信接続確立済みのスレーブ物理デバイスとの通信接続をリリースするリリースユニットをさらに含む。
【0025】
第5方面において、本開示は、物理デバイス間のブルートゥースネットワーキングの制御システムを提供する。当該システムは、端末と、ネットワークサーバと、各々が少なくとも1つのスレーブ物理デバイスに接続される少なくとも1つのマスタ物理デバイスを含む。前記端末は、ユーザが予め登録されていたマスタ物理デバイスとスレーブ物理デバイスとの対応関係に基づいて入力または選択したブルートゥースネットワーキングポリシーを少なくとも1つ含むブルートゥースネットワーキングポリシーリストを予めに確立し、ブルートゥースネットワーキングポリシー選択指令を受信し、前記ブルートゥースネットワーキングポリシー選択指令に基づいて、選択されたブルートゥースネットワーキングポリシーをネットワークサーバに送信する。前記ネットワークサーバは、前記端末から、選択されたブルートゥースネットワーキングポリシーを受信し、前記ブルートゥースネットワーキングポリシーを前記マスタ物理デバイスに転送する。前記マスタ物理デバイスは、ネットワークサーバから配信されたブルートゥースネットワーキングポリシーを受信し、前記ブルートゥースネットワーキングポリシーに基づいて、スレーブ物理デバイスとのブルートゥースネットワーキング関係を調整する。
【0026】
選択可能に、前記端末は、具体的に、ブルートゥースネットワーキング対象である各物理デバイスのデバイスIDおよびそれに対応する身分IDをそれぞれ取得し、取得済みの、ブルートゥースネットワーキング対象である各物理デバイスのデバイスIDおよびそれに対応する身分IDに基づいて、マスタ物理デバイスとスレーブ物理デバイスとの対応関係を確立し、確立済みのマスタ物理デバイスとスレーブ物理デバイスとの対応関係を前記ネットワークサーバに送信する。前記ネットワークサーバは、さらに、前記端末から送信されたマスタ物理デバイスとスレーブ物理デバイスとの対応関係を格納する。
【0027】
選択可能に、前記端末は、具体的に、ブルートゥースネットワーキング対象であるいずれか1つの物理デバイスに対し、当該物理デバイスの認証用グラフィックコードを走査して当該物理デバイスのデバイスIDを取得し、または、ブルートゥースネットワーキング対象であるいずれか1つの物理デバイスに対し、ユーザによって入力された当該物理デバイスのデバイス番号から当該物理デバイスのデバイスIDを取得する。
【0028】
選択可能に、前記認証用グラフィックコードは、物理デバイスのMACアドレスに基づいて生成され、QRコードまたはバーコードを含む。
【0029】
選択可能に、前記ブルートゥースネットワーキングポリシーは、ブルートゥースネットワーキング関係の調整が必要なすべてのスレーブ物理デバイスのデバイスIDを含む。前記マスタ物理デバイスは、具体的に、ブルートゥースネットワーキング関係の調整が必要なすべてのスレーブ物理デバイスのデバイスIDに基づいて、第1デバイスIDセットを特定し、信号のカバー範囲内のすべてのスレーブ物理デバイスを検索し、検索されたスレーブ物理デバイスのデバイスIDからなる第2デバイスIDセットを特定し、前記第1デバイスIDセットに含まれるいずれか1つのデバイスIDと同一のデバイスIDを第2デバイスIDセットから選択し、選択されたデバイスIDに対応するスレーブ物理デバイスと通信接続を確立する。
【0030】
選択可能に、前記ブルートゥースネットワーキングポリシーは、ブルートゥースネットワーキング方式をさらに含み、前記ブルートゥースネットワーキング方式は、自動接続、手動接続または時間に基づく接続を含む。
【0031】
選択可能に、前記マスタ物理デバイスは、具体的に、前記ブルートゥースネットワーキング方式が手動接続であれば、前記第1デバイスIDセットに含まれるいずれか1つのデバイスIDと同一のデバイスIDを第2デバイスIDセットから選択し、選択されたデバイスIDに対応するスレーブ物理デバイスと通信接続を確立する前に、通信接続確立問い合わせ要求を前記ネットワークサーバに送信し、ネットワークサーバから転送された前記通信接続確立応答メッセージを受信し、前記応答メッセージが通信接続の確立に同意する旨のメッセージであると特定する。前記ネットワークサーバは、具体的に、前記通信接続確立問い合わせ要求を端末に送信し、端末から送信された通信接続確立応答メッセージを受信し、前記通信接続確立応答メッセージを前記マスタ物理デバイスに転送する。前記端末は、具体的に、前記ネットワークサーバから送信された前記通信接続確立問い合わせ要求を受信し、前記通信接続確立応答メッセージを前記ネットワークサーバに送信する。
【0032】
選択可能に、前記マスタ物理デバイスは、具体的に、前記ブルートゥースネットワーキング方式が時間に基づく接続であれば、前記ブルートゥースネットワーキングポリシーは、ネットワーキングタイムクォンタムをさらに含み、前記ネットワーキングタイムクォンタムに基づいて、ネットワーキング開始時間に達すると、前記第1デバイスIDセットに含まれるいずれか1つのデバイスIDと同一のデバイスIDを第2デバイスIDセットから選択し、選択されたデバイスIDに対応するスレーブ物理デバイスと通信接続を確立し、前記ネットワーキングタイムクォンタムに基づいて、ネットワーキング終了時間に達すると、通信接続確立済みのスレーブ物理デバイスとの通信接続をリリースする。
【0033】
第6方面において、本開示は、プロセッサと、プログラムとデータを格納するメモリと、前記プロセッサと前記メモリとの間の通信に供されるバスインタフェースとを含む物理デバイス間のブルートゥースネットワーキングの制御装置を提供する。前記プロセッサは、前記メモリに格納されている前記プログラムとデータを読み取ることによって、第1方面に記載の方法を実行する。
【0034】
第7方面において、本開示は、プロセッサと、プログラムとデータを格納するメモリと、前記プロセッサと前記メモリとの間の通信に供されるバスインタフェースとを含む物理デバイス間のブルートゥースネットワーキングの制御装置を提供する。前記プロセッサは、前記メモリに格納されている前記プログラムとデータを読み取ることによって、第2方面に記載の方法を実行する。
【0035】
第8方面において、本開示は、プログラムとデータが格納されている非揮発性記憶媒体を提供する。前記プログラムとデータがプロセッサによって実行されると、前記プロセッサは、第1方面に記載の方法を実現する。
【0036】
第9方面において、本開示は、プログラムとデータが格納されている非揮発性記憶媒体を提供する。前記プログラムとデータがプロセッサによって実行されると、前記プロセッサは、第2方面に記載の方法を実現する。
【発明の効果】
【0037】
本開示の物理デバイス間のブルートゥースネットワーキングの制御方法、装置およびシステムにおいて、ブルートゥースネットワーキングポリシーを少なくとも1つ含み、予め確立されていたブルートゥースネットワーキングポリシーリストによって、マスタ物理デバイスは、ブルートゥースネットワーキングポリシーに基づいて、スレーブ物理デバイスとのブルートゥースネットワーキング関係を柔軟に調整するとともに、ネットワークサーバから配信されたブルートゥースネットワーキングポリシーを受信し、マスタ物理デバイスとスレーブ物理デバイスとのブルートゥースネットワーキング関係の遠隔制御が実現される。マスタ物理デバイスを直接操作してスレーブ物理デバイスとのブルートゥースネットワーキング関係を制御するような従来技術のフローを変更させ、マスタ物理デバイスとスレーブ物理デバイスのペアリングプロセスを簡単化し、ユーザ体験を高める。
【0038】
本開示のほかの特徴や利点は、後記の明細書で記載され、しかも、その一部が明細書で明らかになり、または本開示の実施によって理解される。本開示の目的およびほかの利点は、記載されている明細書、特許請求の範囲および添付図面で特に指摘された構造によって実現されて得られる。
【図面の簡単な説明】
【0039】
ここに説明する添付図面は、本開示をさらに理解するためのものであり、本開示の一部を構成する。本開示の例示的な実施例およびその説明は、本開示を解釈するために用いられ、本開示に対する不適切な限定を構成しない。
【0040】
図1】従来技術におけるマスタとスレーブの配置構造図である。
図2a】本開示における物理デバイス間のブルートゥースネットワーキングの制御方法のフローチャートである。
図2b】本開示における物理デバイス間のブルートゥースネットワーキングの制御方法で、マスタ物理デバイスとスレーブ物理デバイスとの対応関係を確立するフローチャートである。
図3a】本開示における物理デバイス間のブルートゥースネットワーキングの制御方法のフローチャートである。
図3b】本開示における物理デバイス間のブルートゥースネットワーキングの制御方法で、スレーブ物理デバイスとのブルートゥースネットワーキング関係を調整するフローチャートである。
図4a】本開示における手動接続のブルートゥースネットワーキング方式で、物理デバイス間のブルートゥースネットワーキングの制御方法のフローチャートである。
図4b】本開示における時間に基づく接続のブルートゥースネットワーキング方式で、物理デバイス間のブルートゥースネットワーキングの制御方法のフローチャートである。
図5】本開示における物理デバイス間のブルートゥースネットワーキングの制御装置の構造図である。
図6】本開示における物理デバイス間のブルートゥースネットワーキングの制御装置の構造図である。
図7】本開示における物理デバイス間のブルートゥースネットワーキングの制御システムの構造図である。
図8】本開示における物理デバイス間のブルートゥースネットワーキングの制御装置の構造図である。
図9】本開示における物理デバイス間のブルートゥースネットワーキングの制御装置の構造図である。
【発明を実施するための形態】
【0041】
本開示の物理デバイス間のブルートゥースネットワーキングの制御方法、装置およびシステムは、マスタとスレーブのペアリングフローが複雑であることや、マスタとスレーブのペアリングの遠隔制御が実現できないことや、柔軟に構成できないなどの従来技術の問題を解決する。
【0042】
本開示の物理デバイス間のブルートゥースネットワーキングの制御方法は、ブルートゥースデバイスの間のネットワーキングの制御フローに応用される。本開示の方法に基づき、マスタとスレーブのブルートゥースデバイスの間のブルートゥースネットワーキング関係を柔軟に調整し、かつマスタとスレーブのブルートゥースデバイスの間のペアリングフローを簡単化してユーザ体験を高める。
【0043】
なお、以下、明細書の図面を参照して本開示の選択可能な実施例を説明する。ここに記載される選択可能な実施例は、本開示の説明と解釈のみに用いられ、本開示を限定しない。しかも、矛盾しない限り、本開示の実施例および実施例における特徴は、互いに組み合わせることができる。
【0044】
本開示の一部の実施例における物理デバイス間のブルートゥースネットワーキングの制御は、スマートフォンやタブレットパソコンなどの端末によって実行される。
【0045】
図2aを参照する。図2aは、本開示の物理デバイス間のブルートゥースネットワーキングの制御方法のフローチャートである。当該物理デバイス間のブルートゥースネットワーキングの制御方法は、以下のステップS11~S13を含む。
【0046】
S11において、ユーザが予め登録されていたマスタ物理デバイスとスレーブ物理デバイスとの対応関係に基づいて入力または選択したブルートゥースネットワーキングポリシーを少なくとも1つ含むブルートゥースネットワーキングポリシーリストを予めに確立する。
【0047】
具体的な実施において、たとえば、マスタ物理デバイス1は、スレーブ物理デバイス11、スレーブ物理デバイス12、スレーブ物理デバイス13に対応する。端末は、当該対応関係をユーザに表示する。ユーザは、当該対応関係に基づいて、ブルートゥースネットワーキングポリシーをブルートゥースネットワーキングポリシーリストから選択または入力する。マスタ物理デバイスとスレーブ物理デバイスとの間のブルートゥースネットワーキング関係に基づいてブルートゥースネットワーキングポリシーを選択することによって、マスタ物理デバイスが、ブルートゥースネットワーキングポリシーに基づいて、スレーブ物理デバイスとのブルートゥースネットワーキング関係を柔軟に構成することは、効果的に保証される。
【0048】
選択可能に、ユーザ体験向上のために、本開示の一部の実施例において、端末とユーザのやり取り画面にポリシー切替ボタンを設けることが提案され、当該ボタンを介して、ユーザがポリシー切替のワンタッチ操作をトリガーする。ユーザが当該ボタンを押すと、ブルートゥースネットワーキングポリシーを周期的に切り替え、切り替え後のブルートゥースネットワーキングポリシーをネットワークサーバに送信することができ、ネットワークサーバからマスタ物理デバイスに転送される。
【0049】
選択可能に、図2bに示す方法で、マスタ物理デバイスとスレーブ物理デバイスとの対応関係を確立する。図2bに示す方法は、以下のステップS111~S112を含む。
【0050】
S111において、ブルートゥースネットワーキング対象である各物理デバイスのデバイスIDおよびそれに対応する身分IDをそれぞれ取得する。
【0051】
具体的な実施において、前記物理デバイスの身分IDは、当該物理デバイスがマスタ物理デバイスであるか、それともスレーブ物理デバイスであるかを示す。たとえば、物理デバイスの登録時に、ユーザは、物理デバイスの間の相対的位置関係に基づいてマスタ物理デバイスまたはスレーブ物理デバイスを特定し、端末の画面で画面の中のマスタ物理デバイスボタンまたはスレーブ物理デバイスボタンをクリックすると、相応な画面がポップアップする。当該画面は、マスタ物理デバイスまたはスレーブ物理デバイスのデバイスIDを取得するようにユーザに指示する。
【0052】
具体的な実施に際し、本開示の一部の実施例において、物理デバイスのデバイスIDを取得する2種類の方式を提供し、以下それぞれ紹介する。
【0053】
方式1:ブルートゥースネットワーキング対象であるいずれか1つの物理デバイスに対し、当該物理デバイスの認証用グラフィックコードを走査して当該物理デバイスのデバイスIDを取得する。
具体的な実施において、ユーザが端末の画面のマスタ物理デバイスボタンまたはスレーブ物理デバイスボタンをクリックすると、端末は、相応な走査画面を生成し、当該走査画面をマスタ物理デバイスまたはスレーブ物理デバイスの認証用グラフィックコードに向けるようにユーザに指示する。これによって、端末は、マスタ物理デバイスまたはスレーブ物理デバイスの認証用グラフィックコードを取得すると、当該認証用グラフィックコードの中のマスタ物理デバイスまたはスレーブ物理デバイスのデバイスIDを識別することができる。
【0054】
選択可能に、前記認証用グラフィックコードは、物理デバイスのMACアドレスに基づいて生成され、QRコードまたはバーコードを含む。
【0055】
方式2:ブルートゥースネットワーキング対象であるいずれか1つの物理デバイスに対し、ユーザによって入力された当該物理デバイスのデバイス番号から当該物理デバイスのデバイスIDを取得する。
具体的な実施において、ユーザが端末の画面の中のマスタ物理デバイスボタンまたはスレーブ物理デバイスボタンをクリックすると、端末は、相応なダイアログボックスを生成し、マスタ物理デバイスまたはスレーブ物理デバイスの本体からマスタ物理デバイスまたはスレーブ物理デバイスのデバイス番号を取得するように端末のユーザに指示し、取得したデバイス番号を相応なダイアログボックスに入力する。端末は、マスタ物理デバイスまたはスレーブ物理デバイスのデバイスIDおよびそれに対応する身分IDを取得する。
【0056】
S112において、取得済みの、ブルートゥースネットワーキング対象である各物理デバイスのデバイスIDおよびそれに対応する身分IDに基づいて、マスタ物理デバイスとスレーブ物理デバイスとの対応関係を確立する。
【0057】
具体的な実施において、確立済みのマスタ物理デバイスとスレーブ物理デバイスとの対応関係は、表1を参照されたい。マスタ物理デバイスと3つのスレーブ物理デバイスで確立された対応関係を例として説明する。
【0058】
【表1】
【0059】
予め確立したマスタ物理デバイスとスレーブ物理デバイスとの対応関係に基づいて、当該対応関係からブルートゥースネットワーキングポリシーを特定することができる。
【0060】
S12において、ブルートゥースネットワーキングポリシー選択指令を受信する。
【0061】
S13において、前記ブルートゥースネットワーキングポリシー選択指令に基づいて、選択されたブルートゥースネットワーキングポリシーをネットワークサーバに送信する。選択されたブルートゥースネットワーキングポリシーは、前記ネットワークサーバから前記マスタ物理デバイスに転送される。前記ブルートゥースネットワーキングポリシーは、前記マスタ物理デバイスに対し、スレーブ物理デバイスとのブルートゥースネットワーキング関係を調整するようにトリガーすることに用いられる。
【0062】
端末は、ブルートゥースネットワーキングポリシー選択指令を受信すると、選択されたブルートゥースネットワーキングポリシーをネットワークサーバに送信する。これによって、マスタ物理デバイスとスレーブ物理デバイスとのブルートゥースネットワーキング関係の遠隔制御が実現され、選択されたブルートゥースネットワーキングポリシーは、ネットワークサーバからマスタ物理デバイスに送信される。
【0063】
さらに、前記方法は、確立済みのマスタ物理デバイスとスレーブ物理デバイスとの対応関係を、前記ネットワークサーバに送信して格納することを含む。これによって、ネットワークサーバは、前記マスタ物理デバイスとスレーブ物理デバイスとの対応関係を記憶してバックアップすることができる。
【0064】
本開示の物理デバイス間のブルートゥースネットワーキングの制御方法において、端末は、ユーザが予め登録されていたマスタ物理デバイスとスレーブ物理デバイスとの対応関係に基づいて入力または選択したブルートゥースネットワーキングポリシーを少なくとも1つ含むブルートゥースネットワーキングポリシーリストを予めに確立する。端末は、ブルートゥースネットワーキングポリシーリストを確立してから、ブルートゥースネットワーキングポリシー選択指令を受信する。端末は、前記ブルートゥースネットワーキングポリシー選択指令に基づいて、選択されたブルートゥースネットワーキングポリシーをネットワークサーバに送信する。選択されたブルートゥースネットワーキングポリシーは、前記ネットワークサーバから前記マスタ物理デバイスに転送される。前記ブルートゥースネットワーキングポリシーは、前記マスタ物理デバイスに対し、スレーブ物理デバイスとのブルートゥースネットワーキング関係を調整するようにトリガーすることに用いられる。これによって、マスタ物理デバイスとスレーブ物理デバイスとのブルートゥースネットワーキング関係の遠隔制御が可能であり、遠隔操作によって、マスタ物理デバイスとスレーブ物理デバイスのペアリングが実現される。また、ブルートゥースネットワーキングポリシーの相違によって、マスタ物理デバイスとスレーブ物理デバイスとのブルートゥースネットワーキング関係を柔軟に構成してユーザ体験を高めることができる。
【0065】
図3aは、本開示における物理デバイス間のブルートゥースネットワーキングの制御方法の別のフローチャートであり、図3aに示すように、以下のステップS21~S22を含む。
【0066】
S21において、ネットワークサーバから配信されたブルートゥースネットワーキングポリシーを受信する。
【0067】
具体的な実施において、前記ブルートゥースネットワーキングポリシーは、端末によって予めに登録されたブルートゥースネットワーキングポリシーリストから、ユーザによって選択されて前記ネットワークサーバに送信される。前記ブルートゥースネットワーキングポリシーリストには、少なくとも1つのブルートゥースネットワーキングポリシーが含まれる。前記ブルートゥースネットワーキングポリシーリストに含まれるブルートゥースネットワーキングポリシーは、予め登録されたマスタ物理デバイスとスレーブ物理デバイスとの対応関係に基づいて、ユーザによって入力または選択される。
【0068】
S22において、前記ブルートゥースネットワーキングポリシーに基づいて、スレーブ物理デバイスとのブルートゥースネットワーキング関係を調整する。
【0069】
具体的な実施において、ブルートゥースネットワーキングポリシーは、マスタ物理デバイスとスレーブ物理デバイスとの対応関係に基づいて、ユーザによって入力または選択される。たとえば、マスタ物理デバイス1と3つのスレーブ物理デバイスとは対応関係が存在し、スレーブ物理デバイスは、それぞれスレーブ物理デバイス11、スレーブ物理デバイス12、スレーブ物理デバイス13である。マスタ物理デバイス1で受信したブルートゥースネットワーキングポリシーは、スレーブ物理デバイス12との通信接続関係を確立することである。すると、当該ブルートゥースネットワーキングポリシーおよびマスタ物理デバイス1と3つのスレーブ物理デバイスとの対応関係に基づいて、スレーブ物理デバイス12との通信接続を確立し、スレーブ物理デバイス11、スレーブ物理デバイス13との通信接続を解除する。これによって、マスタ物理デバイスは、ブルートゥースネットワーキングポリシーに基づいて、スレーブ物理デバイスとのブルートゥースネットワーキング関係を自動的に接続/解除することができ、ユーザが手動でマスタ物理デバイスを操作してスレーブ物理デバイスとのブルートゥースネットワーキング関係を実現することを必要とせず、操作が簡単であり、ユーザ体験を高める。
【0070】
選択可能に、本開示をさらに理解するために、前記ブルートゥースネットワーキングポリシーは、ブルートゥースネットワーキング関係の調整が必要なすべてのスレーブ物理デバイスのデバイスIDを含む。ステップS22の実施において、図3bに示す方法でスレーブ物理デバイスとのブルートゥースネットワーキング関係を調整し、以下のステップS221~S223を含む。
【0071】
S221において、ブルートゥースネットワーキング関係の調整が必要なすべてのスレーブ物理デバイスのデバイスIDに基づいて、第1デバイスIDセットを特定する。
【0072】
具体的な実施において、たとえばブルートゥースネットワーキングポリシーに含まれるブルートゥースネットワーキング関係の調整が必要なすべてのスレーブ物理デバイスのデバイスIDは、それぞれMAC1、MAC2、MAC3であり、これら3つのデバイスIDで第1デバイスIDセット[MAC1,MAC2,MAC3]を構成する。
【0073】
S222において、信号のカバー範囲内のすべての物理デバイスを検索し、検索されたスレーブ物理デバイスのデバイスIDからなる第2デバイスIDセットを特定する。
【0074】
マスタ物理デバイスは、その信号のカバー範囲内のすべてのスレーブ物理デバイスのデバイス1Dを走査する。たとえば、マスタ物理デバイス自身が走査したスレーブ物理デバイスのデバイス1Dは、それぞれMAC1、MAC3、MAC4、MAC5であり、これら4つのデバイスIDで第2デバイスIDセット[MAC1,MAC3,MAC4,MAC5]を構成する。
【0075】
S223において、前記第1デバイスIDセットに含まれるいずれか1つのデバイスIDと同一のデバイスIDを第2デバイスIDセットから選択し、選択されたデバイスIDに対応するスレーブ物理デバイスと通信接続を確立する。
【0076】
具体的な実施において、ステップS221とステップs222でそれぞれ特定した第1デバイスIDセット[MAC1,MAC2,MAC3]と第2デバイスIDセット[MAC1,MAC3,MAC4,MAC5]に基づいて、第1デバイスIDセットと第2デバイスIDセットに含まれる同一デバイスIDがMAC1、MAC3であると特定できる。すると、マスタ物理デバイスは、デバイスIDのMAC1、MAC3にそれぞれ対応するスレーブ物理デバイスとの通信接続を確立し、MAC4、MAC5にそれぞれ対応するスレーブ物理デバイスとの通信接続を解除する。
【0077】
なお、マスタ物理デバイスは、その信号のカバー範囲内のすべてのスレーブ物理デバイスを走査する際に、MAC2に対応するスレーブ物理デバイスが検索されなかった。その理由として、MAC2に対応するスレーブ物理デバイスが故障し、または、MAC2に対応するスレーブ物理デバイスの位置が変更したためマスタ物理デバイスの信号カバー範囲から逸脱したなどが考えられる。
【0078】
本開示の物理デバイス間のブルートゥースネットワーキングの制御方法において、マスタ物理デバイスは、ネットワークサーバから配信されたブルートゥースネットワーキングポリシーを受信してから、前記ブルートゥースネットワーキングポリシーに基づいて、スレーブ物理デバイスとのブルートゥースネットワーキング関係を調整する。前記ブルートゥースネットワーキングポリシーは、端末によって予めに登録されたブルートゥースネットワーキングポリシーリストから、ユーザによって選択されて前記ネットワークサーバに送信される。前記ブルートゥースネットワーキングポリシーリストには、少なくとも1つのブルートゥースネットワーキングポリシーが含まれる。前記ブルートゥースネットワーキングポリシーリストに含まれるブルートゥースネットワーキングポリシーは、予め登録されたマスタ物理デバイスとスレーブ物理デバイスとの対応関係に基づいて、ユーザによって入力または選択される。これによって、マスタ物理デバイスが、ブルートゥースネットワーキングポリシーに基づいて、スレーブ物理デバイスとのブルートゥースネットワーキング関係を柔軟に調整することが実現され、しかもスレーブ物理デバイスとのペアリングを簡単化したため、ユーザ体験を高める。
【0079】
ユーザによって選択または入力されたブルートゥースネットワーキングポリシーに基づいて、より好適に物理デバイスの間のブルートゥースネットワーキング関係の遠隔制御を実現するために、本開示において、図3aに示す実施例を基に、前記ブルートゥースネットワーキングポリシーは、ブルートゥースネットワーキング方式をさらに含み、前記ブルートゥースネットワーキング方式は、自動接続、手動接続または時間に基づく接続を含
む。また、本開示は、異なるブルートゥースネットワーキングポリシーに基づいて、スレーブ物理デバイスとのブルートゥースネットワーキング関係を調整する実施プロセスをそれぞれ紹介し、以下、詳細に紹介する。
【0080】
(1)ブルートゥースネットワーキング方式が手動接続である。
図4aは、本開示における手動接続のブルートゥースネットワーキング方式で、スレーブ物理デバイスとのブルートゥースネットワーキング関係を調整するフローチャートであり、図4aに示すように、以下のステップS31~S37を含む。
S31において、ネットワークサーバから配信されたブルートゥースネットワーキングポリシーを受信する。
具体的な実施において、前記ブルートゥースネットワーキングポリシーは、ブルートゥースネットワーキング関係の調整が必要なすべてのスレーブ物理デバイスのデバイスIDおよびブルートゥースネットワーキング方式を含み、前記ブルートゥースネットワーキング方式が手動接続である。たとえば、今回のブルートゥースネットワーキングポリシーに含まれるブルートゥースネットワーキング関係の調整が必要なすべてのスレーブ物理デバイスのデバイスIDは、それぞれMAC1、MAC2、MAC3である。
S32において、ブルートゥースネットワーキング関係の調整が必要なすべてのスレーブ物理デバイスのデバイスIDに基づいて、第1デバイスIDセットを特定する。
具体的に、ステップS31のブルートゥースネットワーキングポリシーに含まれる3つのスレーブ物理デバイスのデバイスIDで第1デバイスIDセット[MAC1,MAC2,MAC3]を構成する。
S33において、信号のカバー範囲内のすべての物理デバイスを検索し、検索されたスレーブ物理デバイスのデバイスIDからなる第2デバイスIDセットを特定する。
マスタ物理デバイスは、その信号カバー範囲内のすべてのスレーブ物理デバイスのデバイスIDを走査する。たとえば、マスタ物理デバイスが走査したスレーブ物理デバイスのデバイス1Dは、それぞれMAC1、MAC3、MAC4、MAC5であり、第2デバイスIDセット[MAC1,MAC3,MAC4,MAC5]を構成する。
S34において、通信接続確立問い合わせ要求をネットワークサーバ経由で端末に送信する。
マスタ物理デバイスは、ブルートゥースネットワーキングポリシーからブルートゥースネットワーキング方式が手動接続であると特定すると、通信接続確立問い合わせ要求をネットワークサーバに送信する必要があり、ネットワークサーバから通信接続確立問い合わせ要求を端末に送信する。
S35において、端末からネットワークサーバ経由で転送された通信接続確立応答メッセージを受信する。
端末は、マスタ物理デバイスから送信された通信接続確立問い合わせ要求を受信すると、ユーザに表示し、通信接続を確立するか否かをユーザによって選択する。ユーザが選択した後に、端末は、ユーザのクリック操作を検出して相応な通信接続確立応答メッセージを生成し、当該通信接続確立応答メッセージをネットワークサーバ経由でマスタ物理デバイスに転送する。
S36において、前記応答メッセージが通信接続の確立に同意する旨のメッセージであるかを判断し、YESである場合、ステップS37を実行するが、逆の場合、ステップS38を実行する。
マスタ物理デバイスは、ネットワークサーバから配信された通信接続確立応答メッセージを受信し、当該応答メッセージが通信接続の確立に同意する旨のメッセージであるかを判断し、YESである場合、ステップS37を実行するが、逆の場合、ステップS38を実行する。
S37において、前記第1デバイスIDセットに含まれるいずれか1つのデバイスIDと同一のデバイスIDを第2デバイスIDセットから選択し、選択されたデバイスIDに対応するスレーブ物理デバイスと通信接続を確立する。
具体的な実施において、第1デバイスIDセット[MAC1,MAC2,MAC3]と第2デバイスIDセット[MAC1,MAC3,MAC4,MAC5]に基づいて、当該2つのデバイスIDセットに含まれる同一デバイスIDがそれぞれMAC1、MAC3であると特定すると、ステップ36での判断結果がYESである場合、マスタ物理デバイスは、デバイスIDのMAC1、MAC3に対応するスレーブ物理デバイスとの通信接続をそれぞれ確立し、MAC4、MAC5に対応するスレーブ物理デバイスとの通信接続をそれぞれ解除する。
S38において、前記第1デバイスIDセットに含まれるいずれか1つのデバイスIDと同一のデバイスIDを第2デバイスIDセットから選択し、選択されたデバイスIDに対応するスレーブ物理デバイスとの通信接続の確立を拒否する。
ステップ36での判断結果がNOである場合、デバイスIDのMAC1、MAC3に対応するスレーブ物理デバイスとの通信接続の確立を拒否し、マスタ物理デバイスの現在の、スレーブ物理デバイスとの接続状態を変えずに保持する。
【0081】
(2)ブルートゥースネットワーキング方式が時間に基づく接続である。
図4bは、本開示における時間に基づく接続のブルートゥースネットワーキング方式で、物理デバイス間のブルートゥースネットワーキングの制御方法のフローチャートであり、図4bに示すように、以下のステップS41~S46を含む。
ブルートゥースネットワーキング方式が時間に基づく接続である場合、本開示の当該実施例の物理デバイス間のブルートゥースネットワーキングの制御方法におけるブルートゥースネットワーキングポリシーは、ネットワーキングタイムクォンタムをさらに含む。前記ネットワーキングタイムクォンタムは、[0,24]時間のうちの任意のタイムクォンタムであってもよく、[1,30]または[1,31]日のうちの任意のタイムクォンタムであってもよいが、当該2つのタイムクォンタムの組み合わせであってもよい。たとえば、ネットワーキングタイムクォンタムは、[13,16]時間または[1,10]日であり、または[1、10]日の[13,16]時間である。図4bに示す実施例は、ネットワーキングタイムクォンタムが[13,16]時間であることを例として説明する。
S41において、ネットワークサーバから配信されたブルートゥースネットワーキングポリシーを受信する。
具体的な実施において、ステップS31の記載を参照されたく、重複なところを繰り返して記載しない。
S42において、ブルートゥースネットワーキング関係の調整が必要なすべてのスレーブ物理デバイスのデバイスIDに基づいて、第1デバイスIDセットを特定する。
具体的に、ステップS32を参照し、マスタ物理デバイスが特定した第1デバイスIDセットは、[MAC1,MAC2,MAC3]である。
S43において、信号のカバー範囲内のすべての物理デバイスを検索し、検索されたスレーブ物理デバイスのデバイスIDからなる第2デバイスIDセットを特定する。
ステップS33を参照し、特定した第2デバイスIDセットは、[MAC1,MAC3,MAC4,MAC5]である。
S44において、前記ネットワーキングタイムクォンタムに基づいて、ネットワーキング開始時間に達したかを判断し、YESであればステップS45を実行するが、逆の場合、ステップS46を実行する。
前記ネットワーキングタイムクォンタムが[13,16]時間であるため、マスタ物理デバイスは、現在時間が13時であるか否かを判断する必要があり、YESであればステップS45を実行する。逆の場合、ステップS46を実行する。
選択可能に、現在時間が15時であると判断すると、前記ネットワーキングタイムクォンタムで、ステップS45も実行する。
S45において、前記第1デバイスIDセットに含まれるいずれか1つのデバイスIDと同一のデバイスIDを第2デバイスIDセットから選択し、選択されたデバイスIDに対応するスレーブ物理デバイスと通信接続を確立する。
具体的な実施において、ステップ37を参照する。ステップS44の判断結果がYESである場合、デバイスIDのMAC1、MAC3に対応するスレーブ物理デバイスとの通信接続を確立し、MAC4、MAC5に対応するスレーブ物理デバイスとの通信接続をそれぞれ解除する。
S46において、前記第1デバイスIDセットに含まれるいずれか1つのデバイスIDと同一のデバイスIDを第2デバイスIDセットから選択し、選択されたデバイスIDに対応するスレーブ物理デバイスとの通信接続の確立を拒否する。
ステップ44での判断結果がNOである場合、デバイスIDのMAC1、MAC3に対応するスレーブ物理デバイスとの通信接続の確立を拒否し、マスタ物理デバイスの現在の、スレーブ物理デバイスとの接続状態を変えずに保持する。
【0082】
選択可能に、前記方法において、S47~S49をさらに含む。
S47において、前記ネットワーキングタイムクォンタムに基づいて、ネットワーキング終了時間に達したかを判断し、YESであればステップS48を実行するが、逆の場合ステップS49を実行する。
具体的な実施において、前記ネットワーキングタイムクォンタムが[13,16]時間であることに基づいて、現在時間が16時であるか否かを判断し、YESであれば、すなわちネットワーキング終了時間に達すると、ステップS48を実行する。逆の場合、ステップS49を実行する。
S48において、通信接続確立済みのスレーブ物理デバイスとの通信接続をリリースする。
S49において、前記第1デバイスIDセットに含まれるいずれか1つのデバイスIDと同一のデバイスIDを第2デバイスIDセットから選択し、選択されたデバイスIDに対応するスレーブ物理デバイスとの通信接続の確立を保持する。
【0083】
本開示の図4bにおける物理デバイス間のブルートゥースネットワーキングの制御方法において、マスタ物理デバイスは、ブルートゥースネットワーキングポリシーの相違に応じて、スレーブ物理デバイスとのブルートゥースネットワーキング関係をそれぞれ調整する。ブルートゥースネットワーキング方式が手動接続であれば、マスタ物理デバイスは、スレーブ物理デバイスとのブルートゥースネットワーキング関係を調整する際に、ネットワークサーバ経由で通信接続確立問い合わせ要求を端末に送信し、端末からネットワークサーバ経由でフィードバックされた通信接続確立応答メッセージが通信接続の確立に同意する旨である場合、スレーブ物理デバイスとのブルートゥースネットワーキング関係を調整する。ブルートゥースネットワーキング方式が時間に基づく接続であれば、マスタ物理デバイスは、スレーブ物理デバイスとのブルートゥースネットワーキング関係を調整する際に、前記ネットワーキングタイムクォンタムに基づいて、ネットワーキング開始時間またはネットワーキング終了時間に達したかを判断し、YESであれば、スレーブ物理デバイスとのブルートゥースネットワーキング関係をそれぞれ調整する。これによって、ブルートゥースネットワーキングポリシーの相違に応じて、スレーブ物理デバイスとのブルートゥースネットワーキング関係を柔軟に調整することが実現される。
【0084】
同一の発明思想に基づき、本開示は、物理デバイス間のブルートゥースネットワーキングの制御装置をさらに提供する。上記装置は、問題を解決しようとする原理が物理デバイス間のブルートゥースネットワーキング方法に似るため、その実施について方法の実施を参照されたく、重複なところを繰り返して記載しない。
【0085】
図5は、本開示の物理デバイス間のブルートゥースネットワーキングの制御装置の構造図である。図5に示すように、当該制御装置は、確立ユニット51と、受信ユニット52と、送信ユニット53とを含む。
【0086】
確立ユニット51は、ユーザが予め登録されたマスタ物理デバイスとスレーブ物理デバイスとの対応関係に基づいて入力または選択したブルートゥースネットワーキングポリシーを少なくとも1つ含むブルートゥースネットワーキングポリシーリストを予めに確立する。受信ユニット52は、ブルートゥースネットワーキングポリシー選択指令を受信する。送信ユニット53は、前記受信ユニット52で受信した前記ブルートゥースネットワーキングポリシー選択指令に基づいて、選択されたブルートゥースネットワーキングポリシーをネットワークサーバに送信する。選択されたブルートゥースネットワーキングポリシーは、前記ネットワークサーバから前記マスタ物理デバイスに転送される。前記ブルートゥースネットワーキングポリシーは、前記マスタ物理デバイスに対し、スレーブ物理デバイスとのブルートゥースネットワーキング関係を調整するようにトリガーすることに用いられる。
【0087】
具体的な実施において、前記確立ユニット51は、具体的に、ブルートゥースネットワーキング対象である各物理デバイスのデバイスIDおよびそれに対応する身分IDをそれぞれ取得する取得サブユニットと、前記取得サブユニットで取得済みの、ブルートゥースネットワーキング対象である各物理デバイスのデバイスIDおよびそれに対応する身分IDに基づいて、マスタ物理デバイスとスレーブ物理デバイスとの対応関係を確立する確立サブユニットと、前記確立サブユニットで確立済みのマスタ物理デバイスとスレーブ物理デバイスとの対応関係を、前記ネットワークサーバに送信して格納する送信サブユニットとを含む。
【0088】
選択可能に、前記取得サブユニットは、具体的に、ブルートゥースネットワーキング対象であるいずれ1つの物理デバイスに対し、当該物理デバイスの認証用グラフィックコードを走査して当該物理デバイスのデバイスIDを取得し、または、ブルートゥースネットワーキング対象であるいずれ1つの物理デバイスに対し、ユーザによって入力された当該物理デバイスのデバイス番号から当該物理デバイスのデバイスIDを取得する。
【0089】
選択可能に、前記認証用グラフィックコードは、物理デバイスのMACアドレスに基づいて生成され、QRコードまたはバーコードを含む。
【0090】
記載の便宜上、以上の各部分は、機能によって各モジュールまたはユニットに区分されて記載される。もちろん、本開示を実施する際に、各モジュールまたはユニットの機能は、同一または複数のソフトウェアまたはハードウェアで実現されうる。たとえば、本開示の物理デバイス間のブルートゥースネットワーキングの制御装置は、端末に設けられ、端末によって物理デバイス間のブルートゥースネットワーキング関係を特定する。
【0091】
図6は、本開示の別の物理デバイス間のブルートゥースネットワーキングの制御装置の構造図である。図6に示すように、当該装置は、受信ユニット61と、調整ユニット62を含む。
【0092】
受信ユニット61は、ネットワークサーバから配信されたブルートゥースネットワーキングポリシーを受信する。前記ブルートゥースネットワーキングポリシーは、端末によって予めに登録されたブルートゥースネットワーキングポリシーリストから、ユーザによって選択されて前記ネットワークサーバに送信される。前記ブルートゥースネットワーキングポリシーリストには、少なくとも1つのブルートゥースネットワーキングポリシーが含まれる。前記ブルートゥースネットワーキングポリシーリストに含まれるブルートゥースネットワーキングポリシーは、予め登録されたマスタ物理デバイスとスレーブ物理デバイスとの対応関係に基づいて、ユーザによって入力または選択される。調整ユニット62は、前記受信ユニットで受信した前記ブルートゥースネットワーキングポリシーに基づいて、スレーブ物理デバイスとのブルートゥースネットワーキング関係を調整する。
【0093】
具体的な実施において、前記ブルートゥースネットワーキングポリシーは、ブルートゥースネットワーキング関係の調整が必要なすべてのスレーブ物理デバイスのデバイスIDを含む。前記調整ユニット62は、具体的に、ブルートゥースネットワーキング関係の調整が必要なすべてのスレーブ物理デバイスのデバイスIDに基づいて、第1デバイスIDセットを特定する特定サブユニットと、信号のカバー範囲内のすべてのスレーブ物理デバイスを検索し、検索されたスレーブ物理デバイスのデバイスIDからなる第2デバイスIDセットを特定する検索サブユニットと、前記第1デバイスIDセットに含まれるいずれか1つのデバイスIDと同一のデバイスIDを第2デバイスIDセットから選択し、選択されたデバイスIDに対応するスレーブ物理デバイスと通信接続を確立する選択サブユニットとを含む。
【0094】
選択可能に、前記ブルートゥースネットワーキングポリシーは、ブルートゥースネットワーキング方式をさらに含み、前記ブルートゥースネットワーキング方式は、自動接続、手動接続または時間に基づく接続を含む。
【0095】
さらに、前記装置は、送信ユニットと特定ユニットをさらに含む。前記送信ユニットは、前記ブルートゥースネットワーキング方式が手動接続であれば、前記選択サブユニットが前記第1デバイスIDセットに含まれるいずれか1つのデバイスIDと同一のデバイスIDを第2デバイスIDセットから選択し、選択されたデバイスIDに対応するスレーブ物理デバイスと通信接続を確立する前に、通信接続確立問い合わせ要求をネットワークサーバ経由で端末に送信する。前記受信ユニットは、端末からネットワークサーバ経由で転送された通信接続確立応答メッセージを受信する。前記特定ユニットは、前記応答メッセージが通信接続の確立に同意する旨のメッセージであると特定する。
【0096】
さらに、前記ブルートゥースネットワーキング方式が時間に基づく接続であれば、前記ブルートゥースネットワーキングポリシーは、ネットワーキングタイムクォンタムをさらに含む。前記選択サブユニットは、具体的に、前記ネットワーキングタイムクォンタムに基づいて、ネットワーキング開始時間に達すると、前記第1デバイスIDセットに含まれるいずれか1つのデバイスIDと同一のデバイスIDを第2デバイスIDセットから選択し、選択されたデバイスIDに対応するスレーブ物理デバイスと通信接続を確立する。前記装置において、前記ネットワーキングタイムクォンタムに基づいて、ネットワーキング終了時間に達すると、通信接続確立済みのスレーブ物理デバイスとの通信接続をリリースするリリースユニットをさらに含む。
【0097】
記載の便宜上、以上の各部分は、機能によって各モジュールまたはユニットに区分されて記載される。もちろん、本開示を実施する際に、各モジュールまたはユニットの機能は、同一または複数のソフトウェアまたはハードウェアで実現されうる。たとえば、本開示の図6に示す実施例における物理デバイス間のブルートゥースネットワーキングの制御装置は、マスタ物理デバイスに設けられる。マスタ物理デバイスは、端末によって特定されたブルートゥースネットワーキングポリシーに基づいて、スレーブ物理デバイスとのブルートゥースネットワーキング関係を調整する。
【0098】
図7は、本開示の物理デバイス間のブルートゥースネットワーキングの制御システムの構造図である。図7に示すように、当該システムは、端末71と、ネットワークサーバ72と、各々が少なくとも1つのスレーブ物理デバイスに接続される少なくとも1つのマスタ物理デバイス73を含む。前記端末71は、ユーザが予め登録されていたマスタ物理デバイス73とスレーブ物理デバイスとの対応関係に基づいて入力または選択したブルートゥースネットワーキングポリシーを少なくとも1つ含むブルートゥースネットワーキングポリシーリストを予めに確立し、ブルートゥースネットワーキングポリシー選択指令を受信し、前記ブルートゥースネットワーキングポリシー選択指令に基づいて、選択されたブルートゥースネットワーキングポリシーをネットワークサーバ72に送信する。
【0099】
具体的な実施において、端末71には、ユーザ機器登録モジュールと、ユーザ機器管理モジュールと、シーン切替モジュールなどを含む。ユーザへの可視化に供される操作画面によって、ユーザとのやり取りを実現する。ユーザ機器登録モジュールは、物理デバイスの登録を指示し、登録後に、マスタ物理デバイス73とスレーブ物理デバイスとの対応関係を確立する。また、ユーザ機器管理モジュールは、各物理デバイスを管理する。端末71は、マスタ物理デバイス73からネットワークサーバ72経由で転送され、その信号カバー範囲内に複数のスレーブ物理デバイスが新規に追加した旨のメッセージを受信すると、端末71のユーザ機器登録モジュールは、当該複数のスレーブ物理デバイスを登録し、ユーザ機器管理モジュールは、マスタ物理デバイス73とスレーブ物理デバイスとの対応関係を更新する。前記シーン切替モジュールは、ブルートゥースネットワーキングポリシーを管理する。端末71は、マスタ物理デバイスとスレーブ物理デバイスとの対応関係および端末71で設定されたブルートゥースネットワーキングポリシーリストをネットワークサーバ72に送信する必要があり、ネットワークサーバ72でバックアップしてマスタ物理デバイス73に配信する。
【0100】
前記ネットワークサーバ72は、前記端末から、選択されたブルートゥースネットワーキングポリシーを受信し、前記ブルートゥースネットワーキングポリシーを前記マスタ物理デバイス73に転送する。
【0101】
具体的な実施において、ネットワークサーバ72は、機器管理モジュールと、ユーザ管理モジュールと、サービス設定モジュールと、データ送受信変換モジュールを含む。データ送受信変換モジュールは、少なくとも1つのマスタ物理デバイス73から送信されたデータ情報を受信し、または、端末71から送信された制御情報を受信し、または、特定のデータ情報を端末71に送信し、または、特定のデータ情報または制御情報またはダウンリンク指向性情報などを相応なマスタ物理デバイス73に対応する。
【0102】
前記マスタ物理デバイス73は、ネットワークサーバ72から配信されたブルートゥースネットワーキングポリシーを受信し、前記ブルートゥースネットワーキングポリシーに基づいてスレーブ物理デバイスとのブルートゥースネットワーキング関係を調整する。
【0103】
具体的な実施において、前記マスタ物理デバイス73は、デジタル信号送受信モジュールと、ネットワーク通信モジュールと、制御モジュールと、電源モジュールを含む。デジタル信号送受信モジュールは、ネットワークサーバ72とデータ情報のやり取りを行い、または、スレーブ物理デバイスとデータ情報のやり取りを行う。前記制御モジュールは、スレーブ物理デバイスの参入や退出を制御する。電源モジュールは、マスタ物理デバイスに給電する。ネットワーク通信モジュールは、遠隔のネットワークサーバと通信し、ネットワーク信号を受信または送信する。
【0104】
また、ブルートゥースネットワーキングポリシーに変化が生じた場合、端末71は、新規のブルートゥースネットワーキングポリシーをネットワークサーバ72に送信して更新し、記憶する。それから、ネットワークサーバ72は、当該新規のブルートゥースネットワーキングポリシーをマスタ物理デバイス73に送信する。マスタ物理デバイスは、その内部の制御モジュールを刷新して新規のブルートゥースネットワーキングポリシーを取得し、新規のブルートゥースネットワーキングポリシーに基づいて、スレーブ物理デバイスとのブルートゥースネットワーキング関係を調整する。
【0105】
具体的に、前記スレーブ物理デバイスは、ネットワーク通信モジュールと、電源モジュールと、制御モジュールを含む。ネットワーク通信モジュールは、自身のデバイスIDをマスタ物理デバイス73に送信し、または、アップリンク指向性信号をマスタ物理デバイス73に送信し、または、マスタ物理デバイス73から送信されるデータ情報を受信する。電源モジュールは、スレーブ物理デバイスに給電する。
【0106】
選択可能に、前記マスタ物理デバイスは、マスタブルートゥースデバイス(マスタ)であり、スレーブ物理デバイスは、スレーブブルートゥースデバイス(スレーブ)である。すると、マスタは、その信号カバー範囲内のスレーブを走査し、スレーブとのペアリングに用いられるブルートゥースモジュールをさらに含む。マスタは、さらに、現在のマスタとスレーブとのペアリング関係をネットワークサーバ72からダウンロードし、または、マスタとスレーブとのペアリング関係をネットワークサーバ72に送信する。マスタは、さらに、スレーブの参入や退出を制御し、スレーブとの間でブルートゥース情報のやり取りを行い、ネットワークサーバ72との間でデータ信号のやり取りを行う。
【0107】
選択可能に、前記端末71は、具体的に、ブルートゥースネットワーキング対象である各物理デバイスのデバイスIDおよびそれに対応する身分IDをそれぞれ取得し、取得済みの、ブルートゥースネットワーキング対象である各物理デバイスのデバイスIDおよびそれに対応する身分IDに基づいて、マスタ物理デバイス73とスレーブ物理デバイスとの対応関係を確立する。
【0108】
具体的な実施において、前記端末71は、さらに、確立済みのマスタ物理デバイス73とスレーブ物理デバイスとの対応関係を前記ネットワークサーバ72に送信する。前記ネットワークサーバ72は、さらに、前記端末から送信されたマスタ物理デバイス73とスレーブ物理デバイスとの対応関係を格納する。
【0109】
選択可能に、前記端末71は、具体的に、ブルートゥースネットワーキング対象であるいずれか1つの物理デバイスに対し、当該物理デバイスの認証用グラフィックコードを走査して当該物理デバイスのデバイスIDを取得し、または、ブルートゥースネットワーキング対象であるいずれか1つの物理デバイスに対し、ユーザによって入力された当該物理デバイスのデバイス番号から当該物理デバイスのデバイスIDを取得する。
【0110】
具体的な実施において、前記認証用グラフィックコードは、物理デバイスのMACアドレスに基づいて生成され、QRコードまたはバーコードを含む。
【0111】
選択可能に、前記ブルートゥースネットワーキングポリシーは、ブルートゥースネットワーキング関係の調整が必要なすべてのスレーブ物理デバイスのデバイスIDを含む。前記マスタ物理デバイス73は、具体的に、ブルートゥースネットワーキング関係の調整が必要なすべてのスレーブ物理デバイスのデバイスIDに基づいて、第1デバイスIDセットを特定し、信号のカバー範囲内のすべてのスレーブ物理デバイスを検索し、検索されたスレーブ物理デバイスのデバイスIDからなる第2デバイスIDセットを特定し、前記第1デバイスIDセットに含まれるいずれか1つのデバイスIDと同一のデバイスIDを第2デバイスIDセットから選択し、選択されたデバイスIDに対応するスレーブ物理デバイスと通信接続を確立する。
【0112】
選択可能に、前記ブルートゥースネットワーキングポリシーは、ブルートゥースネットワーキング方式をさらに含み、前記ブルートゥースネットワーキング方式は、自動接続、手動接続または時間に基づく接続を含む。
【0113】
具体的な実施において、前記マスタ物理デバイス73は、具体的に、前記ブルートゥースネットワーキング方式が手動接続であれば、前記第1デバイスIDセットに含まれるいずれか1つのデバイスIDと同一のデバイスIDを第2デバイスIDセットから選択し、選択されたデバイスIDに対応するスレーブ物理デバイスと通信接続を確立する前に、通信接続確立問い合わせ要求を前記ネットワークサーバ72に送信し、ネットワークサーバ72から転送された前記通信接続確立応答メッセージを受信し、前記応答メッセージが通信接続の確立に同意する旨のメッセージであると特定する。
【0114】
具体的な実施において、マスタ物理デバイス73は、ネットワークサーバ72から配信されたダウンリンク制御指令を受信し、当該制御指令に基づいて応答する。前記制御指令は、機器接続プッシュ通知、機器接続解除プッシュ通知、ポリシー変更通知および機器管理通知を含む。
【0115】
前記ネットワークサーバ72は、具体的に、前記通信接続確立問い合わせ要求を端末71に送信し、端末71から送信された通信接続確立応答メッセージを受信し、前記通信接続確立応答メッセージを前記マスタ物理デバイス73に転送する。
【0116】
前記端末71は、具体的に、前記ネットワークサーバ72から送信された前記通信接続確立問い合わせ要求を受信し、前記通信接続確立応答メッセージを前記ネットワークサーバ72に送信する。
【0117】
具体的な実施において、前記マスタ物理デバイス73は、具体的に、前記ブルートゥースネットワーキング方式が時間に基づく接続であれば、前記ブルートゥースネットワーキングポリシーは、ネットワーキングタイムクォンタムをさらに含み、前記ネットワーキングタイムクォンタムに基づいて、ネットワーキング開始時間に達すると、前記第1デバイスIDセットに含まれるいずれか1つのデバイスIDと同一のデバイスIDを第2デバイスIDセットから選択し、選択されたデバイスIDに対応するスレーブ物理デバイスと通信接続を確立し、前記ネットワーキングタイムクォンタムに基づいて、ネットワーキング終了時間に達すると、通信接続確立済みのスレーブ物理デバイスとの通信接続をリリースする。
【0118】
本開示の図7に示す実施例における物理デバイス間のブルートゥースネットワーキングの制御システムにおいて、端末は、ユーザが予め登録されていたマスタ物理デバイスとスレーブ物理デバイスとの対応関係に基づいて入力または選択したブルートゥースネットワーキングポリシーを少なくとも1つ含むブルートゥースネットワーキングポリシーリストを予めに確立する。端末は、ブルートゥースネットワーキングポリシーリストの確立後に、ブルートゥースネットワーキングポリシー選択指令を受信する。端末は、さらに、前記ブルートゥースネットワーキングポリシー選択指令に基づいて、選択されたブルートゥースネットワーキングポリシーをネットワークサーバに送信し、前記ネットワークサーバによって前記マスタ物理デバイスに転送される。マスタ物理デバイスは、ネットワークサーバから配信されたブルートゥースネットワーキングポリシーを受信すると、前記ブルートゥースネットワーキングポリシーに基づいて、スレーブ物理デバイスとのブルートゥースネットワーキング関係を調整する。これによって、マスタ物理デバイスとスレーブ物理デバイスとのブルートゥースネットワーキング関係の遠隔制御が可能であり、遠隔操作によって、マスタ物理デバイスとスレーブ物理デバイスのペアリングが実現される。また、ブルートゥースネットワーキングポリシーの相違によって、マスタ物理デバイスとスレーブ物理デバイスとのブルートゥースネットワーキング関係を柔軟に構成してユーザ体験を高めることができる。
【0119】
図8を参照する。図8は、本開示の物理デバイス間のブルートゥースネットワーキングの制御装置の構造図である。当該装置は、第1プロセッサ800と、第1メモリ810と、第1ユーザインタフェース820と、バスインタフェースを含む。第1プロセッサ800と、第1メモリ810と、第1ユーザインタフェース820とは、前記バスインタフェースを介して互いに通信する。前記第1プロセッサ800は、第1メモリ810からプログラムを読み取ることによって、ユーザが予め登録されていたマスタ物理デバイスとスレーブ物理デバイスとの対応関係に基づいて入力または選択したブルートゥースネットワーキングポリシーを少なくとも1つ含むブルートゥースネットワーキングポリシーリストを予めに確立するプロセスと、ブルートゥースネットワーキングポリシー選択指令を受信するプロセスと、前記ブルートゥースネットワーキングポリシー選択指令に基づいて、選択されたブルートゥースネットワーキングポリシーをネットワークサーバに送信するプロセスとを実行するように前記装置を制御し、選択されたブルートゥースネットワーキングポリシーは、前記ネットワークサーバから前記マスタ物理デバイスに転送され、前記ブルートゥースネットワーキングポリシーは、前記マスタ物理デバイスに対し、スレーブ物理デバイスとのブルートゥースネットワーキング関係を調整するようにトリガーすることに用いられる。
【0120】
図8では、バスアーキテクチャは、任意数の相互接続するバスとブリッジを含み、具体的に、第1プロセッサ800をはじめとする1つ又は複数のプロセッサと第1メモリ810をはじめとするメモリの各種類の回路が接続したものである。バスアーキテクチャは、周辺イクイップメント、レギュレーター、電力管理回路などの各種類のほかの回路を接続したものであってもよい。これらは、いずれも本分野の公知事項であり、本文においてさらなる記載をしない。バスインタフェースにより、インタフェースが提供される。第1ユーザインタフェース820は、内部接続や外部接続する機器のインタフェースであってもよい。接続する機器は、キーパッド、ディスプレイ、スピーカ、マイクロフォン、ジョイスティックなどを含むが、それらに限られない。
【0121】
第1プロセッサ800は、バスアーキテクチャと通常の処理を管理する。第1メモリ810は、第1プロセッサ800による操作実行に使用されるデータを格納できる。
【0122】
図8に示す物理デバイス間のブルートゥースネットワーキングの制御装置は、ブルートゥースネットワーキングポリシー選択指令を受信すると、選択されたブルートゥースネットワーキングポリシーをネットワークサーバに送信する。これによって、マスタ物理デバイスとスレーブ物理デバイスとのブルートゥースネットワーキング関係の遠隔制御が実現され、選択されたブルートゥースネットワーキングポリシーは、ネットワークサーバからマスタ物理デバイスに送信される。
【0123】
ここで、前記第1プロセッサ800は、さらに、第1メモリ810からプログラムを読み取ることによって、確立済みのマスタ物理デバイスとスレーブ物理デバイスとの対応関係を、前記ネットワークサーバに送信して格納するプロセスを実行するよう、前記装置を制御する。これによって、ネットワークサーバにおいて、前記マスタ物理デバイスとスレーブ物理デバイスとの対応関係を格納してバックアップすることが可能である。
【0124】
本開示における物理デバイス間のブルートゥースネットワーキングの制御装置は、上記の図1に示す物理デバイス間のブルートゥースネットワーキングの制御方法を実行する装置であってもよく、たとえば端末である。当該制御装置は、マスタ物理デバイスとスレーブ物理デバイスとのブルートゥースネットワーキング関係の遠隔制御が可能であり、遠隔操作によって、マスタ物理デバイスとスレーブ物理デバイスのペアリングが実現される。また、ブルートゥースネットワーキングポリシーの相違によって、マスタ物理デバイスとスレーブ物理デバイスとのブルートゥースネットワーキング関係を柔軟に構成してユーザ体験を高めることができる。
【0125】
図9を参照する。図9は、本開示の物理デバイス間のブルートゥースネットワーキングの制御装置の構造図である。当該装置は、第2プロセッサ900と、第2メモリ910と、第2ユーザインタフェース920と、バスインタフェースを含む。第2プロセッサ900と、前記第2メモリ910と、前記第2ユーザインタフェース920とは、前記バスインタフェースを介して互いに通信する。前記第2プロセッサ900は、第1メモリ910からプログラムを読み取ることによって、ネットワークサーバから配信されたブルートゥースネットワーキングポリシーを受信するプロセスと、前記ブルートゥースネットワーキングポリシーに基づいて、スレーブ物理デバイスとのブルートゥースネットワーキング関係を調整するプロセスとを実行するように、前記装置を制御する。前記ブルートゥースネットワーキングポリシーは、端末によって予めに登録されたブルートゥースネットワーキングポリシーリストから、ユーザによって選択されて前記ネットワークサーバに送信される。前記ブルートゥースネットワーキングポリシーリストには、少なくとも1つのブルートゥースネットワーキングポリシーが含まれる。前記ブルートゥースネットワーキングポリシーリストに含まれるブルートゥースネットワーキングポリシーは、予め登録されたマスタ物理デバイスとスレーブ物理デバイスとの対応関係に基づいて、ユーザによって入力または選択される。
【0126】
図9では、バスアーキテクチャは、任意数の相互接続するバスとブリッジを含み、具体的に、第2プロセッサ900をはじめとする1つ又は複数のプロセッサと第2メモリ910をはじめとするメモリの各種類の回路が接続したものである。バスアーキテクチャは、周辺イクイップメント、レギュレーター、電力管理回路などの各種類のほかの回路を接続したものであってもよい。これらは、いずれも本分野の公知事項であり、本文においてさらなる記載をしない。バスインタフェースにより、インタフェースが提供される。第2ユーザインタフェース920は、内部接続や外部接続する機器のインタフェースであってもよい。接続する機器は、キーパッド、ディスプレイ、スピーカ、マイクロフォン、ジョイスティックなどを含むが、それらに限られない。
【0127】
第2プロセッサ900は、バスアーキテクチャと通常の処理を管理する。第2メモリ910は、第2プロセッサ900による操作実行に使用されるデータを格納できる。
【0128】
本開示の当該実施例における物理デバイス間のブルートゥースネットワーキングの制御装置は、上記の図3に示す物理デバイス間のブルートゥースネットワーキングの制御方法を実行する装置であってもよく、たとえばマスタ物理デバイスである。これによって、マスタ物理デバイスが、ブルートゥースネットワーキングポリシーに基づいて、スレーブ物理デバイスとのブルートゥースネットワーキング関係を柔軟に調整することが実現され、しかもスレーブ物理デバイスとのペアリングを簡単化したため、ユーザ体験を高める。当業者は、上記のマスタ物理デバイス、スレーブ物理デバイスの区分方式が特定時間におけるブルートゥース接続中の論理的な関係のみを示し、ある物理設備が必ずマスタ又はスレーブの役割を果たすことに限らず、それに、ネットワーキングポリシーの変化により、マスタからスレーブへ、または、スレーブからマスタへ変わることもある。例えば、最新なブルートゥースメッシュ技術において、低電力(LOW―POWER)ノードが一般的に、スレーブ物理デバイスの役割を果たす。プロキシノード(PROXY)、中継(RELAY)ノード、フレンド(FRIEND)ノードがいずれもマスタとスレーブとの役割を果たす可能である。物理デバイス間のブルートゥースネットワーキングの制御装置とシステムは上記の機能があれば、本願の保護範囲内にあることは、当業者にとって自明である。
【0129】
本願の実施例における物理デバイス間のブルートゥースネットワーキングの制御装置およびシステムは、コンピュータプログラムによって実現可能である。上記のモジュール区分方式が数多くのモジュール区分方式のうちの1つであり、ほかのモジュールに区分されたりモジュールの区分が行われなかったりしても、物理デバイス間のブルートゥースネットワーキングの制御装置およびシステムに上記の機能を有するのであれば、本願の保護範囲内にあることは、当業者にとって自明である。
【0130】
本開示の実施例は、方法、システム、又はコンピュータプログラムプロダクトとして提供されうると当業者が理解できる。従って、本開示は、完全にハードウェアの実施例、完全にソフトウェアの実施例、又はソフトウェアとハードウェアを組み合わせた実施例の形態を取り得る。しかも、本開示は、コンピュータ利用可能なプログラムコードを含む1つ又は複数のコンピュータ利用可能な記憶媒体(磁気ディスクメモリ、CD-ROM、光学メモリなどを含むが、それらに限らない)で実施されるコンピュータプログラムプロダクトの形態を取り得る。
【0131】
本開示は、本開示の実施例による方法、デバイス(システム)及びコンピュータプログラムプロダクトのフローチャート及び/又はブロック図を参照にして記載されている。フローチャート及び/又はブロック図における各フロー及び/又はブロック、及びフローチャート及び/又はブロック図におけるフロー及び/又はブロックの組み合わせは、コンピュータプログラムコマンドにより実現されうると理解されるべきである。これらのコンピュータプログラムコマンドを汎用コンピュータ、専用コンピュータ、嵌め込み式プロセッサ又は他のプログラマブルデータ処理デバイスのプロセッサに提供して1つの機器を形成し、コンピュータ又は他のプログラマブルデータ処理デバイスのプロセッサにより実行される指令により、フローチャートの1つ又は複数のフロー及び/又はブロック図の1つ又は複数のブロックで指定される機能を実現するための装置を形成する。
【0132】
これらのコンピュータプログラムコマンドは、コンピュータ又は他のプログラマブルデータ処理デバイスに特定の方式で動作させるを導けるコンピュータ読み出し可能なメモリに格納されてもよく、当該コンピュータ読み出し可能なメモリに格納されるコマンドにより、コマンド装置を含むプロダクトを形成する。当該コマンド装置は、フローチャートの1つ又は複数のフロー及び/又はブロック図の1つ又は複数のブロックで指定される機能を実現する。本開示に言及されるコンピューター読み可能なメモリは、揮発性メモリ、不揮発性メモリ、一時メモリ、または非一時メモリのいずれか一つであってもよい。
【0133】
これらのコンピュータプログラムコマンドは、コンピュータ又は他のプログラマブルデータ処理デバイスにロードされてもよく、コンピュータ又は他のプログラマブルデータ処理デバイスで一連の操作工程を実行することにより、コンピュータで実現される処理を形成し、コンピュータ又は他のプログラマブルデータ処理デバイスで実行されるコマンドにより、フローチャートの1つ又は複数のフロー及び/又はブロック図の1つ又は複数のブロックで指定される機能を実現するためのステップを提供する。
【0134】
本開示の選択可能な実施例を記載したが、当業者は、基本的な創造性概念をいったん知ると、これらの実施例に対し別の変更や修正をすることができる。従って、添付の特許請求の範囲は、好適な実施例及び本開示の範囲に入る全ての変更や修正を含むことを意図とする。
【0135】
明らかに、当業者は、本開示の精神や範囲を逸脱せずに、本開示に対して様々な変更や変形をすることができる。このように、本開示のこれらの修正や変形が本開示の請求項及びその同等の技術範囲に含まれるものであれば、本開示は、これらの変更や変形を含むことを意図とする。
図1
図2a
図2b
図3a
図3b
図4a
図4b
図5
図6
図7
図8
図9