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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-04-01
(45)【発行日】2022-04-11
(54)【発明の名称】サンプル収集容器を有する生検装置
(51)【国際特許分類】
   A61B 10/02 20060101AFI20220404BHJP
【FI】
A61B10/02 110J
A61B10/02 110K
【請求項の数】 8
(21)【出願番号】P 2020542553
(86)(22)【出願日】2018-02-08
(65)【公表番号】
(43)【公表日】2021-05-20
(86)【国際出願番号】 US2018017366
(87)【国際公開番号】W WO2019156669
(87)【国際公開日】2019-08-15
【審査請求日】2020-11-18
(73)【特許権者】
【識別番号】591018693
【氏名又は名称】シー・アール・バード・インコーポレーテッド
【氏名又は名称原語表記】C R BARD INCORPORATED
【住所又は居所原語表記】1 Becton Drive Franklin Lakes NEW JERSEY 07417 UNITED STATES OF AMERICA
(74)【代理人】
【識別番号】100118902
【弁理士】
【氏名又は名称】山本 修
(74)【代理人】
【識別番号】100106208
【弁理士】
【氏名又は名称】宮前 徹
(74)【代理人】
【識別番号】100120112
【氏名又は名称】中西 基晴
(74)【代理人】
【識別番号】100092967
【弁理士】
【氏名又は名称】星野 修
(74)【代理人】
【識別番号】100220065
【弁理士】
【氏名又は名称】高梨 幸輝
(72)【発明者】
【氏名】グラスピー,コルティン・ケイ
(72)【発明者】
【氏名】ジェンセン,アンジェラ・ケイ
【審査官】岡▲さき▼ 潤
(56)【参考文献】
【文献】特表2002-531211(JP,A)
【文献】特開昭60-052817(JP,A)
【文献】特表2017-513620(JP,A)
【文献】特表2015-533524(JP,A)
【文献】特開2007-175149(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A61B 10/02
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
生検装置用のサンプル収集容器であって、内部空間を画定するサンプル捕捉ボディを含み、前記サンプル捕捉ボディは、布で作製され、前記内部空間を少なくとも部分的に取り囲む内部サンプル捕捉面を有し、前記布は、折り目を有し、前記サンプル捕捉ボディは、前記布のV形状を形成するために、前記折り目から延びる一対の対向面を有
枠を更に含み、前記サンプル捕捉ボディは、前記枠に取り外し可能に取り付けられ、
前記枠は、枠開口を取り囲む取付面を有する環状部材であり、環状の表面は、前記布に取り付けられるように構成される複数の機械式締結体を前記枠開口の周りに有する、サンプル収集容器。
【請求項2】
請求項1に記載のサンプル収集容器であって、
前記布は、組立前矩形体の形状を有し、
第1の側縁、第2の側縁、第3の側縁及び第4の側縁であって、前記第1の側縁が前記第3の側縁及び前記第4の側縁に直交し、前記第2の側縁が前記第3の側縁及び前記第4の側縁に直交し、前記第2の側縁が前記第1の側縁から横に離隔される、第1の側縁、第2の側縁、第3の側縁及び第4の側縁と、
前記第1の側縁に隣接する第1の端面部分であって、前記第1の端面部分が第1の取付け面部分及び第2の取付け面部分を画定するために折り線で分割される、第1の端面部分と、
前記第2の側縁に隣接する第2の端面部分であって、前記第2の端面部分が第3の取付け面部分及び第4の取付け面部分を画定するために前記折り線で分割される、第2の端面部分と、を含み、
前記組立前矩形体は、折り目を作成するために前記折り線で折れ、前記第1の取付け面部分は、接着剤によって前記第2の取付け面部分に取り付けられ、前記第3の取付け面部分は、接着剤によって前記第4の取付け面部分に取り付けられ、前記第3の側縁及び前記第4の側縁は、それらの向きがそろえられて、開口を形成する、サンプル収集容器。
【請求項3】
請求項に記載のサンプル収集容器であって、
前記複数の機械式締結体の個々は、前記取付面に形成されたスロットである、サンプル収集容器。
【請求項4】
請求項に記載のサンプル収集容器であって、
前記複数の機械式締結体の個々は、前記布に係合するために前記取付面から離れる方向に突出するかえり突起である、サンプル収集容器。
【請求項5】
請求項1~のいずれか一項に記載のサンプル収集容器であって、
前記布は、複数の側面起伏を有する、サンプル収集容器。
【請求項6】
生検装置用のサンプル収集容器であって、内部空間を画定するサンプル捕捉ボディを含み、前記サンプル捕捉ボディは、布で作製され、前記内部空間を少なくとも部分的に取り囲む内部サンプル捕捉面を有し、
前記布は、組立前矩形体の形状を有し、
第1の細長側縁、第2の細長側縁、第1の横縁、及び第2の横縁であって、前記第1の細長側縁が前記第1の横縁及び前記第2の横縁に直交し、前記第2の細長側縁が前記第1の横縁及び前記第2の横縁に直交し、前記第2の細長側縁が前記第1の細長側縁から離隔される、第1の細長側縁、第2の細長側縁、第1の横縁、及び第2の横縁と、
前記第1の横縁に隣接する第1の端面部分、及び、前記第2の横縁に隣接する第2の端面部分であって、前記第1の端面部分及び前記第2の端面部分の少なくとも一方が非永続的接着剤を有する、第1の端面部分及び第2の端面部分と、
前記第1の細長側縁と前記第2の細長側縁との間に画定される細長折り線であって、前記細長折り線が、前記組立前矩形体の形状を、前記第1の細長側縁と前記細長折り線との間の第1の領域と、前記細長折り線と前記第2の細長側縁との間の第2の領域と、に分割する、細長折り線と、
前記第2の領域に位置する複数対のプリーツ線であって、各プリーツ線が前記細長折り線から前記第2の側縁に延び、各対のプリーツ線が三角形パターンを形成するために前記細長折り線で一端だけで接合される、複数対のプリーツ線と、を含み、
前記組立前矩形体は、前記細長折り線で皺付けされ、環状構造を形成するために前記プリーツ線の個々で交互に折られ、前記第1の端面部分は、前記第2の端面部分に接着剤で取り付けられ、
前記サンプル捕捉ボディの前記布の前記第1の領域は、非永続的接着剤又は機械式締結体によって、枠に取り付けられる、サンプル収集容器。
【請求項7】
生検装置であって、
近位端を有するハウジングを含むドライバ組立体と、
前記ハウジングの内部に包含される真空源と、
前記ハウジングに取り外し可能に取り付けられた生検プローブ組立体であって、前記生検プローブが、細長サンプル受容部材、及び前記細長サンプル受容部材と同軸である切削カニューレを有する、生検プローブ組立体と、
前記ハウジングの前記近位端に取り外し可能に実装されたサンプル受容器であって、前記サンプル受容器が前記生検プローブ組立体及び前記真空源の個々に流体連通して結合される、サンプル受容器と、
前記サンプル受容器によって取り外し可能に収容されたサンプル収集容器であって、前記サンプル収集容器が、内部空間を画定するサンプル捕捉ボディを含み、前記サンプル捕捉ボディが、布で作製され、前記内部空間を少なくとも部分的に取り囲む内部サンプル捕捉面を有し、前記布が、少なくとも1つの折り目を有する、サンプル収集容器と、を含み、
前記サンプル収集容器は、請求項1~6のいずれか一項に従って構成される、生検装置。
【請求項8】
検装置であって、
近位端を有するハウジングを含むドライバ組立体と、
前記ハウジングの内部に包含される真空源と、
前記ハウジングに取り外し可能に取り付けられた生検プローブ組立体であって、前記生検プローブが、細長サンプル受容部材、及び前記細長サンプル受容部材と同軸である切削カニューレを有する、生検プローブ組立体と、
前記ハウジングの前記近位端に取り外し可能に実装されたサンプル受容器であって、前記サンプル受容器が前記生検プローブ組立体及び前記真空源の個々に流体連通して結合される、サンプル受容器と、
前記サンプル受容器によって取り外し可能に収容されたサンプル収集容器であって、前記サンプル収集容器が、内部空間を画定するサンプル捕捉ボディを含み、前記サンプル捕捉ボディが、布で作製され、前記内部空間を少なくとも部分的に取り囲む内部サンプル捕捉面を有し、前記布が、少なくとも1つの折り目を有する、サンプル収集容器と、を含み、
前記サンプル収集容器は、請求項1~5のいずれか一項に従って構成され、
前記少なくとも1つの折り目は、前記サンプル捕捉ボディの前記布のV形状を画定する単一の折り目である、生検装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
[0001]関連出願の相互参照:なし
[0002]本発明は、組織サンプルを収集するための生検装置に関し、より詳細には、サンプル収集容器を有する生検装置に関する。
【背景技術】
【0002】
[0003]生検は、患者に対して実行されることがあり、生検される組織病変内の細胞が癌性であるか否かを決定するのに役立つ。典型的な生検装置は、手持ち式のドライバ組立体と、ドライバ組立体への取外し可能な取付けのために構成された使い捨ての生検プローブ組立体と、を含むことがある。生検プローブ組立体は、切削カニューレと同軸の生検スタイレットを含むことがある。生検スタイレットは、管腔、遠位穿刺先端、及びサンプリングされるべき組織を受容するためのサンプル・ポートを有する管状部材を含むことがある。切削カニューレは、遠位切削エッジ(刃)を有する管状部材であることがあり、遠位切削エッジは、サンプル・ポートに受容された組織を切断するために、サンプル・ポート上を軸方向に動かされる。手持ち式のドライバ組立体は、切断された組織サンプルを、真空を介してサンプル・リザーバまで動かすための真空源を含むことがある。サンプル・リザーバは、組織サンプルを収集するための取り外し可能なプラスチック・サンプル容器を含むことがある。サンプル容器は、生検スタイレットのサンプル・ポートと真空源との間の流体経路に介在される。したがって、サンプル容器は、通気穴のグリッドを典型的に有しており、生検スタイレットのサンプル・ポートと真空源との間の真空連通を促進させるためであり、ひいては、生検スタイレットのサンプル・ポートからサンプル容器への組織サンプルの輸送を促進させるためである。
【0003】
[0004]しかしながら、微小石灰化物がサンプル容器の穴に固着する場合があることが観察されている。そういったケースでは、微小石灰化物が実際に生検されて手順中に収集されたことを確認するために追加の努力とサンプル容器の画像化が必要とされる。微小石灰化物の画像化は、そういったサンプル容器の使用では困難な場合があり、その理由は、サンプルがサンプル容器の穴内に固着する場合があるからである。その上、可能性があるのは、微小石灰化物がサンプル容器の穴を通過し、診断評価に利用され得ない、ということである。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
[0005]当技術分野で必要とされるのは、微小石灰化物を含む組織サンプルの全ての断片を捕捉するように構成されたサンプル収集容器を有する生検装置である。
【課題を解決するための手段】
【0005】
[0006]本発明は、微小石灰化物を含む組織サンプルの全ての断片を捕捉するように構成されたサンプル収集容器を有する生検装置を提供する。
[0007]一形態の本発明は、内部空間を画定するサンプル捕捉ボディを含む生検装置用のサンプル収集容器である。サンプル捕捉ボディは、布で作製され、内部空間を少なくとも部分的に取り囲む内部サンプル捕捉面を有する。布は、少なくとも1つの折り目を有する。
【0006】
[0008]別形態の本発明は、ドライバ組立体及び生検プローブ組立体を含む生検装置である。ドライバ組立体は、近位端を有するハウジングを含む。真空源は、ハウジングの内部に包含される。生検プローブ組立体は、ハウジングに取外し可能に取り付けられる。生検プローブは、細長サンプル受容部材と、細長サンプル受容部材と同軸である切削カニューレと、を有する。サンプル受容器は、ハウジングの近位端に取り外し可能に取り付けられる。サンプル受容器は、生検プローブ組立体及び真空源の個々に流体連通して結合される。サンプル収集容器は、サンプル受容器によって取り外し可能に収容される。サンプル収集容器は、内部空間を画定するサンプル捕捉ボディを含む。サンプル捕捉ボディは、布で作製され、内部空間を少なくとも部分的に取り囲む内部サンプル捕捉面を有する。布は、少なくとも1つの折り目を有する。
【0007】
[0009]本発明の利点は、サンプル捕捉ボディが、サンプル捕捉ボディによって受容された任意の組織サンプルを取り外すために広げることができ、その後に、同じ患者からの追加の組織サンプルを捕捉するために再度折られて再利用できる、ということである。
【0008】
[0010]本発明の上記及び他の特徴及び利点並びにそれらを獲得する方法は、より明らかになるであろうし、本発明は、添付の図面と併せて受け取られる本発明の実施形態の次の説明を参照することによって、より良く理解されるであろう。
【図面の簡単な説明】
【0009】
図1】[0011]本発明の一態様に従ったサンプル収集容器を有する生検装置の概略図である。
図2】[0012]サンプル受容部材及び切削カニューレを有し、切削カニューレがサンプル受容部材の組織受容ノッチを露出するように開位置に退縮された、図1の生検装置の生検プローブ組立体の一部の側面図である。
図3】[0013]切削カニューレが組織受容ノッチを覆うようにサンプル受容部材の組織受容ノッチを越えて延長位置まで動かされる、図1及び図2の生検装置の生検プローブ組立体の一部の側面図である。
図4A】[0014]サンプル受容器が本発明の一態様に従って構成されたサンプル収集容器を支持し、サンプル収集容器のサンプル捕捉ボディが組立て状態にある、図1の生検装置のサンプル受容器の側面図である。
図4B】[0015]本発明の一態様に従った枠及びサンプル捕捉ボディを有する、図4Aのサンプル収集容器の上面図である。
図5】[0016]複数の機械式締結体を有する、図4Bの枠の上面図である。
図6A】[0017]図4A及び図4Bのサンプル捕捉ボディの組立前矩形体の形状の描写図である。
図6B】[0018]図6Aの組立前矩形体の形状が折り線に沿って折られて対向する端面部分で接着剤で取り付けられる、図4A及び図4Bのサンプル捕捉ボディの中間組立体形状の描写図である。
図7】[0019]サンプル受容器が本発明の一態様の別実施形態に従って構成されたサンプル収集容器を支持し、サンプル収集容器のサンプル捕捉ボディが組立て状態にある、図1の生検装置のサンプル受容器の側面図である。
図8】[0020]サンプル捕捉ボディに取り付けられた枠を有するサンプル収集容器を備えて、図7のサンプル受容器から取り外された、図7のサンプル収集容器の側面図である。
図9】[0021]組立て状態のサンプル捕捉ボディを備えて、サンプル捕捉ボディから分離された枠を示す、図8のサンプル収集容器の分解図である。
図10】[0022]図9の枠の上面図である。
図11】[0023]組立て状態のサンプル捕捉ボディを備えた、図9のサンプル捕捉ボディの拡大斜視図である。
図12】[0024]サンプル捕捉ボディの折り目/プリーツ場所を画定する折り目/プリーツ線を示す、図7図9及び図11のサンプル捕捉ボディの組立前矩形体の形状の描写図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
[0025]対応する参照文字は、幾つかの図を通して対応する部品を指す。本明細書に記載されている例は、本発明の実施形態の例示であり、そういった例示は、どんな方法によっても本発明の範囲を限定するものと解釈されるべきではない。
【0011】
[0026]ここで図面を、より具体的には、図1を参照すると、示されているのは、生検装置10であって、本発明の実施形態に従って構成される。
[0027]生検装置10は、ドライバ組立体12及び生検プローブ組立体14を含む。ドライバ組立体12は、生検プローブ組立体14に対する動作制御を行うように構成される。
【0012】
[0028]ドライバ組立体12は、例えば、人間工学的に設計された、使用者、例えば、医師によって把持されるように構成されたハウジング16を有する。ハウジング16は、生検プローブ組立体14がドライバ組立体12に取り付けられるときに、生検プローブ組立体14が少なくとも部分的に位置決めされる区画18を画定し、そのとき、生検プローブ組立体14は、ドライバ組立体12に駆動可能に結合される。
【0013】
[0029]ドライバ組立体12は、ユーザインターフェース20、制御回路22、電気機械ドライブ24、真空源26、及び、サンプル受容器28を含む。制御回路22、電気機械ドライブ24、及び、真空源26の個々は、ハウジング16内に包含される。サンプル受容器28は、ハウジング16の近位端16-1に取り外し可能に取り付けられ、区画18の中に遠位方向に延びる。サンプル受容器28は、例えば、本発明の一態様に従って構成される取り外し可能なサンプル収集容器30を支持する取り外し可能なトレイであることがある。
【0014】
[0030]ユーザインターフェース20は、使用者がアクセスできるようにハウジング16に対して外側に位置する。ユーザインターフェース20はタッチスクリーンディスプレイの形態であることがあり、そのようなタッチスクリーンディスプレイは、例えば、1つ又は複数の押ボタンを介して使用者から操作コマンドを受容するように構成され、また、情報を使用者に表示するために視覚インジケータ、例えば、1つ又は複数のライト、テキスト及び/又はアイコンをディスプレイに表示するように、構成される。
【0015】
[0031]制御回路22は、例えば、ワイヤケーブル及び/又はプリント回路トレースなどの通信リンクを介して、ユーザインターフェース20、電気機械ドライブ24、及び、真空源26の個々に電気的に通信可能に結合される。制御回路22は、例えば、マイクロプロセッサ回路22‐1及び電子メモリ回路22‐2を含むことがある。制御回路22は、プログラム命令を実行してユーザインターフェース20と通信するように構成され、プログラム命令を実行して電気機械ドライブ24及び真空源26を制御して生検手順中に生検組織サンプルの収集に関連付けされた機能を実行するように構成される。
【0016】
[0032]電気機械ドライブ24は、生検プローブ組立体14に駆動可能に(参照番号24と38との間の破線によって示されるように)結合され、また、生検プローブ組立体14及び真空源26を選択的に動作可能に制御するために真空源26に駆動可能に(参照番号24と26との間の破線によって示されるように)結合される。電気機械ドライブ24は、例えば、回転運動を直線運動に変換する1つ又は複数の直線ドライブ(例えば、ウォームギア装置、ラックアンドピニオン装置、ソレノイドスライド装置等々)と、生検プローブ組立体14及び/又は真空源26の操作をもたらすための1つ又は複数のギア、ギアトレイン、ベルト/プーリ装置等々を含むことのある回転ドライブと、を含むことがある。
【0017】
[0033]真空源26は、例えば、蠕動ポンプ、ダイヤフラムポンプ、シリンジ型ポンプ等々であることがある。真空源26は、ドライバ組立体12の中に統合されることがある。代替的に、真空源26は、生検プローブ組立体14の一部として統合されることがある。本実施形態では、真空源26は、負圧(真空)を生成するように構成される。
【0018】
[0034]サンプル受容器28は、生検プローブ組立体14及び真空源26の個々とシール係合して流体連通して結合され、生検プローブ組立体14及び真空源26間に破線で表された流体経路32を画定する。サンプル受容器28は、導管33を介して真空源26と流体連通して結合される。サンプル収集容器30は、サンプル受容器28によって取り外し可能に支持されているが、生検プローブ組立体14及び真空源26間に介挿され、流体経路32は、サンプル収集容器30を通過する。
【0019】
[0035]生検プローブ組立体14は、ドライバ組立体12に解放可能に取り付けられる。生検プローブ組立体14は、単一の患者での使用を意図されており、したがって、使用後に処分される。生検プローブ組立体14は、枠34、生検プローブ36、及び、プローブドライブ38を含む。生検プローブ36は、プローブドライブ38に動作可能に結合された細長サンプル受容部材40及び切削カニューレ42を含む。
【0020】
[0036]本実施形態では、プローブドライブ38は、サンプル受容部材40及び切削カニューレ42の個々に連結された少なくとも1つのギアを含み、サンプル受容部材40及び切削カニューレ42の個々の回転運動をそれぞれもたらす。加えて、プローブドライブ38は、ウォームギアを含み、サンプル受容部材40に対する切削カニューレ42の長手方向の運動を容易にする。プローブドライブ38は、生検プローブ組立体14がドライバ組立体12に取り付けられると、ドライバ組立体12の電気機械ドライブ24と駆動可能に係合する。
【0021】
[0037]サンプル受容部材40及び切削カニューレ42は、同軸ユニットとして枠34に取り付けられる。サンプル受容部材40及び切削カニューレ42は、縦軸線44に対して同軸に配置され、また、縦軸線44に沿って互いに対して移動可能である。図1の実施形態では、サンプル受容部材40は、切削カニューレ42の管腔42‐1の内部に位置決めされ、切削カニューレ42は、サンプル受容部材40の外側表面上を軸方向に摺動可能である。代替的に意図されこととして、上記の同軸の配置が、サンプル受容部材40の管腔40-4内の軸方向摺動運動のために、サイズ変更されてサンプル受容部材40の管腔40-4内に位置決めされる切削カニューレ42を有するように構築され得る。
【0022】
[0038]図1に例証された本実施形態では、例えば、サンプル受容部材40は、例えば、細長い円筒管、例えば、ステンレス鋼から形成された金属管を含むことがあり、近位端40-1、遠位端部分40-2、組織受容ノッチ40-3、及び、(破線によって示された)管腔40-4を有する。組織受容ノッチ40-3は、例えば、管腔40‐4の遠位部分を露出するように、側壁の一部を切り取ることによって、細長い円筒管の側壁に形成される。穿刺先端46は、組織受容ノッチ40-3の遠位側の遠位端部分40-2に連結されて、遠位端部分40-2を閉鎖する。管腔40-4は、組織受容ノッチ40-3から近位端40-1まで延び、また、流体経路32を組織受容ノッチ40-3まで延ばすように、例えば、Oリング又はゴムスリーブによって、取り外し可能なサンプル受容器28にシール可能に連結される。
【0023】
[0039]切削カニューレ42は、円筒管、例えば、ステンレス鋼から形成された金属管であることがあり、管腔42-1及び遠位切削エッジ42-2を有する。本実施形態では、サンプル受容部材40は、切削カニューレ42の管腔42‐1内に位置決めされ、したがって、切削カニューレ42は、サンプル受容部材40の上を長手方向に摺動し、組織受容ノッチ40-3に受容された組織を断絶するように、サンプル受容部材40の周りを回転可能である。
【0024】
[0040]穿刺先端46は、組織を貫通して組織受容ノッチ40-3を生検部位に位置決めするように構成された鋭利な先端である。組織受容ノッチ40-3は、生検されるべき組織を受容して、生検手順中に切削カニューレ42によって組織から切削される組織サンプルを収集するように構成される。
【0025】
[0041]図2及び図3も参照すると、サンプル受容部材40及び切削カニューレ42は、第1の相対位置48(図2)と第2の相対位置50(図3)との間で縦軸線44に沿って互いに対して移動可能である。図2を参照すると、第1の相対位置48では、切削カニューレ42は、サンプル受容部材40の組織受容ノッチ40-3を露出するように、開位置に引っ込められ、したがって、サンプル受容部材40は、生検されるべき組織を受容し得る。切削カニューレ42が引っ込められる前又は引っ込められている間に、真空源26を作動して真空を用いることができ、それにより、組織受容ノッチ40-3の近くにある組織を組織受容ノッチ40-3に引っ張り込むようにする。
【0026】
[0042]図3を参照すると、第2の相対位置50では、切削カニューレ42は、サンプル受容部材40の組織受容ノッチ40-3を覆うように、組織受容ノッチ40-3を越えて延長位置まで動かされる。斯くして、切削カニューレ42が組織受容ノッチ40-3の上に動かされて組織受容ノッチ40-3を覆うと、組織受容ノッチ40-3に存在する組織は、切削カニューレ42の遠位切削エッジ42-2によって切断され、切断された組織サンプルは、組織受容ノッチ40-3に隣接するサンプル受容部材40の管腔40-4に受容される。
【0027】
[0043]再度図1を参照すると、真空源26によって生じた真空により、その後にサンプル受容部材40の管腔40-4を通して組織サンプルが移動され、組織サンプルがサンプル受容部材40の近位端40-1から放出され、サンプル収集容器30に入れられる。
【0028】
[0044]図4A及び図4Bは、本発明の一態様に従って構成されたサンプル収集容器30の実施形態を示している。本実施形態では、サンプル収集容器30は、サンプル受容器28の中に側方から装填され(side-loaded)、また、サンプル受容器28の内側壁から内向きに突出する支持レッジ28-2によってサンプル受容器28の床28-1の上に吊るされる。
【0029】
[0045]図4A及び図4Bを参照すると、サンプル収集容器30は、枠52及びサンプル捕捉ボディ54を含む。枠52は、プラスチック又は金属で作製されることがある。サンプル捕捉ボディ54は、ポリプロピレン製織布などの布で作製される。そのような布は、微小石灰化物が布を通り抜けてしまうことを防止するために精細に製織された布である。
【0030】
[0046]サンプル捕捉ボディ54は、枠52に取り外し可能に取り付けられる。サンプル捕捉ボディ54は、組立時に、サンプル捕捉ボディ54が枠52に取り付けられたときに開状態に維持される内部空間54-1を画定する。サンプル捕捉ボディ54は、内部サンプル捕捉面54-2を有し、内部サンプル捕捉面54-2は、内部空間54-1を少なくとも部分的に取り囲み、本実施形態では、内部空間54-1の上側部分54-4に開口54-3を画定する。本実施形態では、布は、折り線55(図6参照)で形成された単一の折り目(プリーツ)54-5(図4A参照)を有する。
【0031】
[0047]図5も参照すると、本実施形態では、枠52は、枠開口52-2を有する環状部材52-1であり、また、少なくとも2つの取付け突起を有し、取付け突起52-3として一群として参照され、環状部材52-1から外向きに延びる。再度図4Aを参照すると、取付け突起52-3は、サンプル受容器28の支持レッジ28-2と係合するために位置決めされ、サンプル受容器28の床28-1の上にサンプル捕捉ボディ54を吊るす。環状部材52-1は、枠開口52-2を取り囲む取付面52-4を有する。
【0032】
[0048]取付面52-4は、サンプル捕捉ボディ54の布に取外し可能に取り付けられるように構成された取外し可能な取付けデバイスを有する。取外し可能な取付けデバイスは、例えば、非永続的接着剤、又は、機械式締結体52-5であることがある。本実施形態では、機械式締結体52-5は、枠開口52-2の周りに、例えば、枠開口52-2の近くに位置し、また、サンプル捕捉ボディ54の布に取り付けられるように構成された複数のピンチポイントの形式である。ピンチポイントを形成する機械式締結体52-5は、例えば、複数のスロットであることがあり、その中には、サンプル捕捉ボディ54の布が、例えば、細い鈍らせた器具で突っ突くことによって、押し込まれる。代替的に、機械式締結体52-5の個々は、例えば、複数対のかかり(barb)を形成するために、かえり(burr;まくれ又はバリとも言う)突起として形成されることがあり、それらは、環状部材52-1の取付面52-4から離れる方向に突出し、したがって、例えば、引っ掛けによってサンプル捕捉ボディ54の布に係合する。
【0033】
[0049]図4図6Bの実施形態では、サンプル捕捉ボディ54は、組立体形状(図4)、中間組立体形状(組立途中形状;図6B)及び事前組立体形状(組立前形状;図6A)を有する。本実施形態では、図6Aを参照すると、サンプル捕捉ボディ54は、組立前矩形体の形状を有しており、第1の側縁54-6、第2の側縁54-7、第3の側縁54-8、及び第4の側縁54-9を有する。第1の側縁54-6は、第3の側縁54-8及び第4の側縁54-9に直交する。第2の側縁54-7は、第3の側縁54-8及び第4の側縁54-9に直交し、第2の側縁54-7は、第1の側縁54-6から横に離隔される。
【0034】
[0050]サンプル捕捉ボディ54の布の組立前矩形体の形状は、第1の側縁54-6に隣接する第1の端面部分56-1を有する。第1の端面部分56-1は、折り線55で分割されて、第1の取付け面部分56-2及び第2の取付け面部分56-3を画定する。第2の端面部分58-1は、第2の側縁54-7に隣接している。第2の端面部分58-1は、折り線55で分割されて、第3の取付け面部分58-2及び第4の取付け面部分58-3を画定する。第1の取付け面部分56-2及び第2の取付け面部分56-3の少なくとも一方は、当技術分野では「再位置決め可能な接着剤」とも時々呼ばれる非永続的接着剤でコーティングされる。同様に、第3の取付け面部分58-2及び第4の取付け面部分58-3の少なくとも一方は、非永続的接着剤でコーティングされる。
【0035】
[0051]図6A及び図6Bを参照すると、サンプル捕捉ボディ54を形成するために、組立前矩形体は、折り線55で折られて、折り目(プリーツ)54-5を作り出し、第1の取付け面部分56-2は、接着剤によって第2の取付け面部分56-3に取り付けられ、第3の取付け面部分58‐2は、接着剤によって第4の取付け面部分58‐3に取り付けられ、第3の側縁54-8及び第4の側縁54-9は、それらの向きがそろえられて、内部空間54-1の上側部分で開口54-3を形成する。有利には、図4に示された組立体形状では、プリーツ54-5を有するサンプル捕捉ボディ54の布は、上方に延びるV形状を形成し、それは収集された組織サンプルの組織粒子をプリーツ54-5のほうに向けて集めるように働く。
【0036】
[0052]サンプル収集容器30を組立てるために、第3の側縁54-8及び第4の側縁54-9を有する、即ち、折り線55とは反対側の、サンプル捕捉ボディ54の端部は、環状部材52-1の開口52-2に通され、そうすることで、布は、束ねられ、斯くして、複数の側面起伏60(図4A参照)をサンプル捕捉ボディ54の側面に沿って形成する。環状部材52-1の開口52-2を通って延びるサンプル捕捉ボディ54の部分は、枠52の環状部材52-1の取付面52-4の複数の機械式締結体52-5と係合するために折られる。
【0037】
[0053]サンプル収集容器30を有する生検装置10を使用して組織サンプルを収集する方法は、次のように説明される。生検は、生検装置10を使用して実行され、組織サンプルを受容して、受容された組織サンプルを、真空支援型の輸送手段を介して、サンプル収集容器30に送達する。有利には、プリーツ54-5から上方に延びるサンプル捕捉ボディ54の布のV形状により、収集された組織サンプルの組織粒子をプリーツ54-5のほうに寄せ集められるようになる。組織サンプルを包含するサンプル収集容器30は、生検装置10から取り外される。サンプル捕捉ボディ54は、次いで、枠52から取り外される、即ち、引き離される。次いで、サンプル捕捉ボディ54を形成しているプリーツ付き布は、第1の端面部分56-1及び第2の端面部分58-1で接着を分離することによって広げられ、したがって、プリーツ54-5の近くの内部サンプル捕捉面54-2からの、受容された組織サンプルに関連する集められた組織粒子の取り外しを容易にする。
【0038】
[0054]必要に応じて、サンプル収集容器30は、現在の枠52及びサンプル捕捉ボディ54の再利用を可能にするために、分解工程を逆に行うことによって、再組立てされることができ、次いで、次の組織サンプルの収集のために、生検装置10に再設置できる。代替的に、サンプル収集容器30は、現在の枠52及び新規のサンプル捕捉ボディ54を使用して再組立てされることがある。
【0039】
[0055]図7は、本発明の一態様に従って構成されたサンプル収集容器130の実施形態を示している。本実施形態では、サンプル収集容器130は、サンプル受容器28の中に側面装填され、また、サンプル受容器28の内側壁から内向きに突出する支持レッジ28-2によってサンプル受容器28の床28-1の上に吊るされる。
【0040】
[0056]図8図10も参照すると、サンプル収集容器130は、枠132及びサンプル捕捉ボディ134を含む。枠132は、プラスチック又は金属で作製されることがある。サンプル捕捉ボディ134は、ポリプロピレン製織布などの布で作製される。布は、微小石灰化物が布を通り過ぎてしまうことを防止するために精細に製織された布である。
【0041】
[0057]枠132は、環状部材132-1と、環状部材132-1に接合されるシリンダ形スリーブ132-2と、を含む。環状部材132-1及びシリンダ形スリーブ132-2は、枠開口132-3を画定する。環状部材132-1は、駆動面132-4を有する。シリンダ形スリーブ132-2は、サンプル捕捉ボディ134を取り付けるための取付面132-5を有する。
【0042】
[0058]取付面132-5は、サンプル捕捉ボディ134の布に取外し可能に取り付けられるように構成された解放可能な取付けデバイスを有する。解放可能な取付けデバイスは、例えば、非永続的接着剤、又は機械式締結体であることがある。機械式締結体は、例えば、引っ掛けによって、サンプル捕捉ボディ134の布に係合するように、図5の実施形態に関して上で説明された機械式締結体52-5などの機械式締結体を含むように構成されることがある。
【0043】
[0059]本実施形態に従って、生検装置10は、サンプル収集容器130の枠132の環状部材132-1の駆動面132-4に駆動力を適用するための回転ドライブ62を更に含み、したがって、縦軸線44まわり(例えば、回転方向44-1)のサンプル受容部材40の組織受容ノッチ40-3の増分(又は漸進的)(インデックス送り)回転と、回転軸線64まわり(例えば、回転方向64-1)のサンプル収集容器130の回転と、の間の1対1の回転対応をもたらす。(図1も参照)。そうすることで、サンプル受容部材40の組織受容ノッチ40-3が、例えば、縦軸線44まわりの複数の角度位置を介して、制御回路22及び電気機械ドライブ24の動作によって、インデックス送りされるので、サンプル収集容器130は、回転ドライブ62によって、対応する角度位置まで、インデックス送りされ、したがって、収集された組織サンプルを、サンプル受容部材40の組織受容ノッチ40-3の各特定の角度位置で、分離し、識別できるようにする。
【0044】
[0060]回転ドライブ62からサンプル収集容器130の枠132の環状部材132-1の駆動面132-4への駆動力の適用は、サンプル受容部材40に固定された駆動ローラ又はギアを有する、摩擦ドライブ、例えば、ゴム車輪、又はギアドライブを介することがある。理解されるべきことは、回転ドライブ62が適切なギア装置を含み、縦軸線44まわり(図1も参照)のサンプル受容部材40の組織受容ノッチ40-3の増分(インデックス送り)回転と、回転軸線64まわり(図7参照)のサンプル収集容器130の回転と、の間の所望の1対1の回転対応をもたらすことである。
【0045】
[0061]カニューレ延長部66は、サンプル受容部材40の近位端40-1の上で摺動可能に受容される。カニューレ延長部66は、サンプル受容器28に固定関係で取り付けられ、したがって、サンプル受容部材40は、カニューレ延長部66内で縦軸線44まわりに回転可能であり、したがって、所望の角度位置でのサンプル受容部材40の組織受容ノッチ40-3の回転位置決めを容易にする。組織サンプルの切断とサンプル受容器28への真空の適用の後で、切断された組織サンプルは、真空によって、カニューレ延長部66を通って、サンプル収集容器130まで輸送され、サンプル収集容器130は、回転ドライブ62の動作によるサンプル受容部材40の組織受容ノッチ40-3の回転インデックス送りに合わせて回転軸線64まわりに回転インデックス送りされる。
【0046】
[0062]図7図12の実施形態では、サンプル捕捉ボディ134は、組立体形状(図7図8図9、及び図11)、及び、組立前の形状(図12)を有する。
[0063]図7図12の実施形態では、サンプル捕捉ボディ134は、組立体形状(図7図8図9、及び図11)、及び、組立前の形状(図12)を有する。本実施形態では、図12を参照すると、サンプル捕捉ボディ134は、組立前矩形体の形状を有し、第1の細長側縁134-1、第2の細長側縁134-2、第1の横縁134-3、及び第2の横縁134-4を有する。第1の細長側縁134-1は、第1の横縁134-3及び第2の横縁134-4に直交する。また、第2の細長側縁134-2は、第1の横縁134-3及び第2の横縁134-4に直交し、第2の細長側縁134-2は、第1の細長側縁134-1から幅方向に離隔される。第1の端面部分134-5は、第1の横縁134-3に隣接し、第2の端面部分134-6は、第2の横縁134-4に隣接する。第1の端面部分134-5及び第2の端面部分134-6の一方又は双方は、非永続的接着剤、例えば、非永続的接着剤層を有する。
【0047】
[0064]細長折り線134-7は、第1の細長側縁134-1と第2の細長側縁134-2との間に画定される。細長折り線134-7は、図12に示された組立前矩形体の形状を、第1の細長側縁134-1及び細長折り線134-7間の第1の領域134-8と、細長折り線134-7及び第2の細長側縁134-2間の第2の領域134-9と、に分割する。
【0048】
[0065]図12を参照すると、複数対のプリーツ線136-1、136-2、136-3、136-4、136-5、136-6、136-7、136-8、136-9、136-10は、組立てられたサンプル捕捉ボディ134(図11参照)のためのそれぞれのプリーツ(折り目)の場所をそれぞれ画定する第2の領域134-9に位置する。複数対のプリーツ線136-1、136-2、136-3、136-4、136-5、136-6、136-7、136-8、136-9、136-10の個々は、第1のプリーツ線138及び第2のプリーツ線140を含む。本実施形態では、プリーツ線138、140の個々は、細長折り線134-7から第2の細長側縁134-2まで延び、複数対のプリーツ線136-1、136-2、136-3、136-4、136-5、136-6、136-7、136-8、136-9、136-10の各対のプリーツ線138/140は、図12に示されるように、複数の直角三角形パターンを形成するように、細長折り線134-7で一端だけで接合される。
【0049】
[0066]組立て中、図12に示された組立前矩形体は、細長折り線134‐7で皺付けされ、プリーツ線138、140の個々で交互に折り曲げられて、複数の環状構造を形成し(図11参照)、複数の環状構造は細長折り線134-7に沿って環状パターンに配置される複数のサンプルポケット142-1、142-2、142-3、142-4、142-5、142-6、142-7、142-8、142-9、142-10を画定し、第1の端面部分134-5は、第2の端面部分134-6に接着剤で取り付けられて、サンプル捕捉ボディ134の組立てを完了する。本実施形態では、複数のサンプルポケット142-1、142-2、142-3、142-4、142-5、142-6、142-7、142-8、142-9、142-10は、複数の内部空間を画定し、複数のサンプルポケットの個々は、それぞれの内部空間を少なくとも部分的に取り囲む内部サンプル捕捉面144(図11参照)を有する。本実施形態では、複数のサンプルポケット142‐1、142‐2、142‐3、142‐4、142‐5、142‐6、142‐7、142‐8、142‐9、142‐10は、縦軸線44の周りのサンプル受容部材40の組織受容ノッチ40-3の10個の角度位置、例えば、角度位置1~10、の個々から組織サンプルをそれぞれ受容するように配置される。理解されるべきことは、サンプルポケットの数が、必要に応じて、本実施形態のそれの数から増加又は減少されることがある。
【0050】
[0067]本実施形態では、組立て時に、サンプル捕捉ボディ134は、第2の領域134-9で形成される環状プリーツ付き壁に細長折り線134-7で円形の皺(折り目)で移行する円形側壁を第1の領域134‐8に有する。図11に示されるように、環状プリーツ付き壁は、第1の領域134-8の円形側壁に対して細長折り線134-7で円形の皺で鋭角に配向される。
【0051】
[0068]再度図7図9を参照すると、サンプル収集容器130の組立てを完了するために、サンプル捕捉ボディ134の布の第1の領域134-8は、サンプル収集容器130を形成するように、非永続的接着剤又は機械式締結体によって、枠132の取付面132-5に取り付けられる。
【0052】
[0069]斯くして、有利には、サンプル捕捉ボディ134は、枠132から引き離され、広げられて、サンプル捕捉ボディ134の複数のサンプルポケット142‐1、142‐2、142‐3、142‐4、142-5、142-6、142-7、142-8、142-9、142-10によって受容された任意の組織サンプルの取り外しに役立ち、その後に、折り目/プリーツ線に沿って再度折られ、枠132に再取付けされ、同じ患者からの追加の組織サンプルを捕捉するために再利用されることがある。
【0053】
[0070]上の代替例として、企図されることは、幾つかの実施形態では、枠132の無い場合にサンプル捕捉ボディ134を使用するのが望ましいことがあるということである。
[0071]更なる代替例として、企図されることは、サンプル捕捉ボディ54又はサンプル捕捉ボディ134のいずれかの側面構造が、組織サンプルを受容するための開いた上部を維持するために、例えば、ワイヤスパイラルなどのワイヤ枠を介して強化され得ることである。また、企図されることは、幾つかの実施形態では、そういった補強が、上で説明されたそれぞれの枠に加えて又はその代わりに提供され得ることである。
【0054】
[0072]次の項目は、同じく本発明に関する。
[0073]一形態では、本発明は、生検装置用のサンプル収集容器に関する。特に、サンプル収集容器は、生検装置用に構成される。サンプル収集容器は、内部空間を画定するサンプル捕捉ボディを含む。サンプル捕捉ボディは、布で作製され、内部空間を少なくとも部分的に取り囲む内部サンプル捕捉面を有する。布は、少なくとも1つの折り目を有することがある。布は、微小石灰化物が布を通過するのを防止するように構成されることがある。特に、布は、(微細)製織布である。
【0055】
[0074]任意選択で、サンプル収集容器は、枠を含むことがあり、サンプル捕捉ボディは、枠に取り外し可能に取り付けられることがある。
[0075]好適な実施形態では、布は、組立前矩形体の形状を有し、第1の側縁、第2の側縁、第3の側縁及び第4の側縁を含む。一実装例では、例えば、第1の側縁は、第3の側縁及び第4の側縁に直交し、第2の側縁は、第3の側縁及び第4の側縁に直交する。第2の側縁は、第1の側縁から横に離隔される。第1の端面部分は、第1の側縁に隣接する。第1の端面部分は、第1の取付け面部分及び第2の取付け面部分を画定するために折り線で分割される。第2の端面部分は、第2の側縁に隣接する。第2の端面部分は、第3の取付け面部分及び第4の取付け面部分を画定するために折り線で分割される。組立前矩形体は、折り目を作成するために折り線で折れ、第1の取付け面部分は、接着剤によって第2の取付け面部分に取り付けられ、第3の取付け面部分は、接着剤によって第4の取付け面部分に取り付けられ、第3の側縁及び第4の側縁は、それらの向きがそろえられて、開口を形成する。
【0056】
[0076]変形例は、枠を含むことがある。枠は、枠開口を取り囲む取付面を有する環状部材であることがある。環状の表面は、機械式締結体、任意選択で、布に取り付けられるように構成される枠開口の周りの複数の機械式締結体を有することがある。一実装例では、例えば、複数の機械式締結体の個々は、取付面に形成されたスロットであることがある。別態様では、例えば、複数の機械式締結体の個々は、布に係合するための取付面から離れる方向に突出するかえり突起であることがある。
【0057】
[0077]先の変形例のどれかでは、布は、少なくとも1つの又は複数の側面起伏を有することがある。
[0078]更に、布は、複数のプリーツを有することがある。例えば、複数のプリーツは、環状パターンに配置されることがある。
【0058】
[0079]一実装例では、サンプル捕捉ボディは、円形の皺で環状プリーツ付き壁に移行する円形側壁を有することがある。環状プリーツ付き壁は、円形側壁に対して皺で鋭角に配向されることがある。環状プリーツ付き壁は、複数の空洞を形成する複数のプリーツを有することがあり、複数の空洞は、環状パターンで配置される。
【0059】
[0080]サンプル収集容器の布は、第1の細長側縁、第2の細長側縁、第1の横縁、及び第2の横縁を含む組立前矩形体の形状を有することがある。一実施例では、例えば、第1の細長側縁は、第1の横縁及び第2の横縁に直交し、第2の細長側縁は、第1の横縁及び第2の横縁に直交する。第2の細長側縁は、第1の細長側縁から離隔される。第1の端面部分は、第1の横縁に隣接し、第2の端面部分は、第2の横縁に隣接し、第1の端面部分及び第2の端面部分の少なくとも一方は、非永続的接着剤を有する。細長折り線は、第1の細長側縁と第2の細長側縁との間に画定される。細長折り線は、組立前矩形体の形状を、第1の細長側縁及び細長折り線間の第1の領域と、細長折り線及び第2の細長側縁間の第2の領域と、に分割する。複数対のプリーツ線は、第2の領域に位置し、各プリーツ線は、細長折り線から第2の側縁に延びる。各対のプリーツ線は、三角形パターンを形成するために細長折り線で一端だけで接合される。組立前矩形体は、細長折り線で皺付けされ、環状構造を形成するためにプリーツ線の個々で交互に折られる。第1の端面部分は、第2の端面部分に接着剤で取り付けられることがある。
【0060】
[0081]サンプル捕捉ボディの布の第1の領域は、非永続的接着剤又は機械式締結体によって、枠に取り付けられることがある。
[0082]本発明は、生検装置にも関する。生検装置は、近位端を有するハウジングを含むドライバ組立体を含む。真空源は、ハウジングの内部に包含されることがある。生検プローブ組立体は、ハウジングに取り外し可能に取り付けられる。生検プローブは、細長サンプル受容部材と、細長サンプル受容部材と同軸である切削カニューレと、を有する。サンプル受容器は、ハウジングの近位端に取り外し可能に取り付けられることがある。サンプル受容器は、生検プローブ組立体及び真空源の個々に流体連通して結合される。サンプル収集容器は、サンプル受容器に取り外し可能に収容される。サンプル収集容器は、内部空間を画定するサンプル捕捉ボディを含む。サンプル捕捉ボディは、布で作製され、内部空間を少なくとも部分的に取り囲む内部サンプル捕捉面を有する。布は、少なくとも1つの折り目を有する。サンプル収集容器は、先に説明された実施形態、実施例、及び/又は、それらの変形例のいずれか1つに従って構成されることがある。
【0061】
[0083]本発明は、生検装置でのサンプル収集容器の使用にも関する。例えば、本発明は、生検装置用のサンプル収集容器の使用に関し、サンプル収集容器は、内部空間を画定するサンプル捕捉ボディを含み、サンプル捕捉ボディは、布で作製され、内部空間を少なくとも部分的に取り囲む内部サンプル捕捉面を有し、布は、少なくとも1つの折り目を有し、生検装置は、近位端を有するハウジングを含むドライバ組立体と、ハウジングの内部に包含される真空源と、ハウジングに取り外し可能に取り付けられた生検プローブ組立体であって、生検プローブが、細長サンプル受容部材、及び細長サンプル受容部材と同軸である切削カニューレを有する、生検プローブ組立体と、ハウジングの近位端に取り外し可能に取り付けられたサンプル受容器であって、サンプル受容器が生検プローブ組立体及び真空源の個々に流体連通して結合される、サンプル受容器と、を含み、サンプル収集容器は、サンプル受容器によって取り外し可能に収容される。サンプル収集容器は、先に説明された実施形態、実施例、及び/又は、それらの変形例のいずれかに従って構成されることがある。
【0062】
[0084]本明細書で使用されるとき、「近い」などの相対修飾子、及び程度についての他の言葉は、そのように修飾された特性からの許容可能な変形を指すことが意図される。意図していないことは、改まる絶対値や特性に限定されることであって、むしろ、意図は、それの反対よりも多くの物理特性や機能特性を保有すること、及び、そういった物理特性や機能特性に接近や近似することである。
【0063】
[0085]本発明は、複数の実施形態に関して説明されてきたが、本発明は、本開示の精神及び範囲内で更に変更できる。本出願は、したがって、それの一般原理を使用する本発明の任意の変形例、使用例、又は適合例をカバーすることが意図される。更に、本出願は、本発明の属する、添付の特許請求の範囲内にある、当技術分野で知られた又は習慣のやり方の範囲に入るように、本開示からのそういった逸脱をカバーすることが意図される。
図1
図2
図3
図4A
図4B
図5
図6A
図6B
図7
図8
図9
図10
図11
図12